(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】ハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G01N 35/02 20060101AFI20240201BHJP
B67B 3/20 20060101ALI20240201BHJP
B67B 7/18 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
G01N35/02 B
B67B3/20
B67B7/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562644
(86)(22)【出願日】2021-12-20
(85)【翻訳文提出日】2023-08-17
(86)【国際出願番号】 US2021073031
(87)【国際公開番号】W WO2022140761
(87)【国際公開日】2022-06-30
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523234865
【氏名又は名称】アゼンタ・ユーエス・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】AZENTA US,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100142608
【氏名又は名称】小林 由佳
(74)【代理人】
【識別番号】100155963
【氏名又は名称】金子 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100150566
【氏名又は名称】谷口 洋樹
(74)【代理人】
【識別番号】100213470
【氏名又は名称】中尾 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100220489
【氏名又は名称】笹沼 崇
(74)【代理人】
【識別番号】100225026
【氏名又は名称】古後 亜紀
(74)【代理人】
【識別番号】100230248
【氏名又は名称】杉本 圭二
(72)【発明者】
【氏名】ハルツル・ハンス
(72)【発明者】
【氏名】ライト・リチャード
(72)【発明者】
【氏名】マリア・ソフィア・ピー
(72)【発明者】
【氏名】ジー・ロバート
【テーマコード(参考)】
2G058
3E080
3E081
【Fターム(参考)】
2G058CA02
2G058CB15
2G058CC02
2G058CF01
3E080AA03
3E080CC01
3E080CD01
3E080CF05
3E081AA09
3E081AB06
3E081CC01
3E081DD02
3E081EE01
3E081EE30
3E081FF10
(57)【要約】
【課題】キャッピング/デキャッピング作業を簡単にして、反復運動による損傷を最小化する。
【解決手段】ハンドヘルドキャッパ/デキャップ装置において、アレイ内のキャップドライバは、同ドライバを順及び逆回転方向に駆動して、キャップをねじ山付き容器に付け、そこから外す回転モータのアレイによって駆動され、共通のリニアドライブはイジェクタピンをキャップドライバの中心で駆動し、同ドライバから排出させる。1つのボタンによる動作は、制御ボタンを押して離すことに応答してデキャッピング及びキャッピンク後機能を交互作動させるコントローラにより可能となる。キャッピング機能は、イジェクタピンの伸展により排出が行われて完了する。キャップドライバを回転させずに排出させるために、イジェクタボタンも提供され得る。キャップドライバは、同ドライバに軸方向に力を加える圧縮ばねに当たるように浮いた状態である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ山付き容器のアレイに当てて手によって保持するように構成されたハウジングと、
前記ハウジング上の制御ボタンと、
前記ハウジングにより支持され、ねじ山付きキャップと係合してそれを保持するように構成されたキャップドライバのアレイと、
前記ねじ山付き容器にキャップを取り付け、及びそこから外すために、前記キャップドライバを順及び逆回転方向に駆動する、電動回転ドライブと、
前記ハウジングによって支持されるイジェクタピンのアレイであって、前記イジェクタピンは前記キャップドライバを通って延びる、イジェクタピンのアレイと、
前記キャップドライバを通じて前記イジェクタピンを駆動して、キャップを前記キャップドライバから排出する電動リニアドライブと、
前記電動回転ドライブ及び前記電動リニアドライブを前記制御ボタンに応答して制御するモータコントローラであって、前記制御ボタンが押されるたびにデキャッピング機能とキャッピング機能を制御して、交互に作動させるように構成されるコントローラと、
を含み、
前記デキャッピング機能では、前記電動回転ドライブは前記キャップドライバを逆回転方向に駆動して、前記ねじ山付き容器のキャップを外し、
前記キャッピング機能では、前記電動回転ドライブは前記キャップドライバを順回転方向に駆動して、前記ねじ山付き容器にキャップを付け、その後、前記電動リニアドライブは前記キャップドライバを通じて前記イジェクタピンを駆動して、前記キャップを前記キャップドライバから排出させ、その後、前記イジェクタピンを引き戻す、ハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項2】
前記ハウジング上のイジェクトボタンをさらに含み、前記モータコントローラは、前記イジェクトボタンが押されたことに応答して、前記電動リニアドライブに前記キャップドライバを通じて前記イジェクタピンを駆動させ、キャップドライバからキャップを排出させ、その後、前記イジェクタピンを引き戻させ、その後、前記制御ボタンが次に押されたときに前記デキャッピング機能を実行する状態にさせる、請求項1に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項3】
前記デキャッピング機能では、前記電動回転ドライブは、前記キャップドライバを逆回転方向に駆動する前に、順方向に回転して前記キャップドライバを前記キャップと係合させる、請求項1又は2に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項4】
前記キャップドライバは、前記ハウジングに着脱式に取り付けられるカートリッジ内に支持され、前記キャップドライバは、前記イジェクタピンを通じて前記電動回転ドライバにより回転されるように、前記イジェクタピンと係合する、請求項1~3の何れか1項に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項5】
前記電動リニアドライブは前記イジェクタピンを単一の一定のストローク長で駆動し、前記カートリッジ内の前記キャップドライバは前記キャップと相補的な長さを有して、前記キャップ内でのストローク長の深さを制御する、請求項4に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項6】
前記カートリッジは前記ハウジングに磁石によって保持される、請求項4に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項7】
前記キャップドライバは、ばねに当たるように縦方向に浮いている、請求項1~6の何れか1項に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項8】
前記電動リニアドライブは一定のストローク長を有し、前記電動リニアドライブは、イジェクタピンの他のセットと係合する前に、イジェクタピンの1つのセットと係合する、請求項1~7の何れか1項に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項9】
前記電動回転ドライブは個々の回転モータを含み、各モータはイジェクタピンに連結されて、前記イジェクタピンを通じて前記キャップドライバを駆動し、前記電動リニアドライブは全てのイジェクタピンを駆動する共通のリニアモータを含む、請求項1~8の何れか1項に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項10】
ハンドヘルド装置でねじ山付き容器のキャッピング/デキャッピングを行う方法であって、
前記ハンドヘルド装置上のキャップドライバを前記ねじ山付き容器に当てて位置付けることと、
前記ハンドヘルド装置上の単一のボタンにより、前記キャップドライバの電動回転ドライブと前記ハウジング内に支持されるイジェクタピンの電動リニアドライブとを、モータコントローラを通じて制御することであって、コントローラは、前記制御ボタンが押されるたびに、デキャッピング及びキャッピング機能を交互に作動させ、前記機能の一方を制御することと、
前記デキャッピング機能において、前記キャップドライバを逆回転方向に駆動して、前記ねじ山付き容器のキャップを外すことと、
前記キャッピング機能において、前記キャップドライバを順回転方向に駆動して、前記ねじ山付き容器にキャップを付け、それに続いて、前記キャップドライバを通じて前記イジェクタピンを駆動して前記キャップを前記キャップドライバから排出させ、その後、前記イジェクタピンを引き戻すことと、
を含む方法。
【請求項11】
前記ハンドヘルド装置上のイジェクトボタンを押すことにより、前記電動リニアドライブに前記キャップドライバを通じて前記イジェクタピンを駆動させ、前記キャップドライバからキャップを排出させて前記イジェクタピンを引き戻させ、その後、前記制御ボタンが次に押されたときに前記デキャッピング機能を実行する状態にさせることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記デキャッピング機能において、前記電動回転ドライブは、前記キャップドライバを逆回転方向に駆動する前に、順方向に回転して前記キャップドライバを前記キャップと係合させる、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記キャップドライバを、前記ハウジングに着脱式に取り付けられるカートリッジ内に設置することをさらに含み、前記キャップドライバは前記イジェクタピンと係合して、前記イジェクタピンを通じて前記電動回転ドライブによって回転される、請求項10~12の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記電動リニアドライブは前記イジェクタピンを単一の一定のストローク長で駆動し、前記カートリッジ内の前記キャップドライバは前記キャップと相補的な長さを有して、前記キャップ内でのストローク長の深さを制御する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記カートリッジは、前記ハウジングに磁石によって保持される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記キャップドライバは、ばねに当たるように縦方向に浮いている、請求項10~15の何れか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記電動リニアドライブは一定のストローク長を有し、前記電動リニアドライブは、イジェクタピンの他のセットと係合する前にイジェクタピンの1つのセットと係合する、請求項10~16の何れか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記電動回転ドライブは、前記イジェクタピンに連結されて前記イジェクタピンを通じて前記キャップドライバを駆動する個々の回転モータを含み、前記電動リニアドライブは、全てのイジェクタピンを駆動する共通のリニアモータを含む、請求項10~17の何れか1項に記載の方法。
【請求項19】
ねじ山付き容器のアレイに当てて手によって保持されるように構成されたハウジングと、
前記ハウジングによって着脱式のカートリッジ内で支持され、ねじ山付きキャップと係合してそれを保持するように構成されたキャップドライバのアレイであって、前記カートリッジは前記ハウジングに磁石によって保持される、キャップドライバのアレイと、
前記ハウジングによって支持されるイジェクタピンのアレイであって、前記イジェクタピンは前記キャップドライバを通って延びる、イジェクタピンのアレイと、
前記キャップドライバを通じて前記イジェクタピンを駆動して、キャップを前記キャップドライバから排出する電動リニアドライブと、
前記ねじ山付き容器に前記キャップを付け及びそこから外すために、前記キャップドライバと係合する前記イジェクタピンに連結され、前記キャップドライバを順及び逆回転方向に駆動する、電動回転ドライブと、
を含む、ハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項20】
ねじ山付き容器のアレイに当てて手によって保持されるように構成されたハウジングと、
前記ハウジングによって支持されるイジェクタピンのアレイと、
キャップドライバのアレイであって、前記ハウジングにより支持され、ねじ山付きキャップと係合してそれを保持するように構成され、前記イジェクタピンは前記キャップドライバを通って延び、回転駆動のためにキャップドライバと係合する、キャップドライバのアレイと、
前記キャップを前記ねじ山付き容器に取り付け、及びそこから外すために、前記駆動イジェクタピンを回転させて前記キャップドライバを順及び逆回転方向に回転させるように構成された個々の駆動モータと、
前記キャップドライバを通じて前記イジェクタピンを並進させて、キャップを前記キャップドライバから排出する共通のリニア駆動モータと、
を含む、ハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項21】
前記キャップドライバは、前記ハウジングに着脱式に取り付けられるカートリッジの中に支持され、前記キャップドライバは前記イジェクタピンと係合して前記イジェクタピンを通じて前記個々の駆動モータによって回転される、請求項20に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項22】
前記電動リニアドライブは、前記イジェクタピンを単一の一定のストローク長で駆動し、前記カートリッジ内の前記キャップドライバは、前記キャップと相補的な長さを有し、前記キャップ内のストローク長さの深さを制御する、請求項21に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項23】
前記カートリッジは、前記ハウジングに磁石によって保持される、請求項21に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項24】
前記キャップドライバは、ばねに当たるように縦方向に浮いた状態である、請求項20~23の何れか1項に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【請求項25】
前記電動リニアドライブは一定のストローク長を有し、前記電動リニアドライブは、イジェクタピンの他のセットと係合する前に、イジェクタピンの1つのセットと係合する、請求項20~24の何れか1項に記載のハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2020年12月21日に出願された米国仮特許出願第63/128,683号の利益を主張するものである。同出願の教示全体を参照によって本願に援用する。
【背景技術】
【0002】
化学的分析及び処理は多くの場合、試験管の中で行われ、これらはキャップが付けられて、各々が例えば16~96本入のラック内にアレイ状に保管され得る。歴史的に、管のキャッピング及びデキャッピングはひとつひとつ手で行われていたが、より最近ではアレイ全体、又はアレイ内の行をキャッピング及びデキャッピングするための自動化システムが導入されている。また別の選択肢は、アレイの行全体のキャッピング及びデキャッピングを行うハンドヘルド装置を使用することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
試験管のキャップを外し、試験管から、又は試験管へと標本をピペットで移し、試験管に再びキャップを付けるマニュアルプロセスは非常に反復的なプロセスである。そのため、反復運動過多損傷の危険がある。開示されるハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置は、キャッピング/デキャッピング作業を簡単にして、反復運動による損傷を最小化しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ハンドヘルドキャッパ/デキャッパ装置は、試験管等のねじ山付き容器のアレイに当てて手によって保持するように構成されたハウジングを含み得る。キャップドライバのアレイはハウジングにより支持され、ドライバはねじ山付きキャップと係合してそれを保持するように構成される。電動回転ドライブは、ねじ山付き容器にキャップを取り付け、そこからキャップを外すために、キャップドライバを順及び逆回転方向に駆動する。ハウジングによって支持されるイジェクタピンは、キャップドライバの中に延びる。電動リニアドライブは、イジェクタピンをキャップドライバの中で並進させて、キャップをキャップドライバから排出させる。モータコントローラは、電動回転ドライブ及び電動リニアドライブをハウジングの制御ボタンに応答して制御する。コントローラは、制御ボタンが押されるたびにデキャッピング機能とキャッピング機能を制御して、交互に作動させるように構成される。デキャッピング機能では、電動回転ドライブはキャップドライバを逆回転方向に駆動して、ねじ山付き容器のキャップを外す。キャッピング機能では、電動回転ドライブはキャップドライバを順回転方向に駆動して、ねじ山付き容器にキャップを付け、その後、電動リニアドライブはイジェクタピンをキャップドライバの中で並進させて、キャップをキャップドライバから排出させ、イジェクタピンを引き戻す。それゆえ、この装置は1つのボタンでの操作が可能である。
【0005】
ハンドヘルド装置は、ハウジング上のイジェクトボタンをさらに含み得る。モータコントローラは、イジェクトボタンが押されたことに応答して、電動リニアドライブにイジェクタピンをキャップドライバの中で駆動させ、その後、イジェクタピンを引き戻させる。するとコントローラは、制御ボタンが次に押されたときにデキャッピング機能を実行する状態となる。
【0006】
デキャッピング機能では、電動回転ドライブは、前記キャップドライバを逆回転方向に駆動する前に、順方向に回転してキャップドライバをキャップと係合させ得る。
【0007】
キャップドライバは、ハウジングに着脱式に取り付けられるカートリッジ内に支持され得る。キャップドライバは、電動回転ドライバによりイジェクタピンを通じて回転されるように、イジェクタピンと係合する。イジェクタピンは単一の一定のストローク長で駆動され得て、カートリッジ内のキャップドライバはキャップ凹部の深さと相補的な長さであり得、キャップ内でのストローク長の深さを制御する。カートリッジは、磁石によってハウジング上に保持され得る。
【0008】
キャップドライバは、圧縮ばねに当たるように縦方向に浮いた状態であり得る。電動リニアドライブは一定のストローク長を有し得て、ドライブは、イジェクタピンの他のセットと係合する前に、イジェクタピンの1つのセットと係合し得る。電動回転ドライブは個々の回転モータを含み得、各々がイジェクタピンに連結されて、イジェクタピンを通じてキャップドライバを駆動し、電動リニアドライブは、全てのイジェクタピンを並進させる共通のリニアモータを含み得る。
【0009】
装置の使用方法において、ハンドヘルド装置のキャップドライバは、ねじ山付き容器に当てて位置付けられる。ハンドヘルド装置上の1つのボタンにより、キャップドライバの電動回転ドライブとイジェクタピンの電動リニアドライブはモータコントローラによって制御される。コントローラは、制御ボタンが押されるたびに、デキャッピング及びキャッピング動作を交互に作動させ、各機能を制御する。
【0010】
上記の事柄は添付の図面に示される例示的な実施形態のより具体的な説明から明らかとなり、図中、同様の参照符号は様々な図面を通じて同じ部品を指す。図面は必ずしも正確な縮尺によらず、実施形態を図解することに重きが置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】本発明を具現化するハンドヘルドキャッパ/デキャッパの斜視図である。
【
図2】ハンドヘルド装置の端の、キャップのアレイに挿入されつつあるキャップドライバとイジェクタピンを示す。
【
図3】
図1Aのハンドヘルド装置の、キャップラック内に保管されているキャップの行との位置合わせを示す。
【
図4】ラック内のキャップの行と位置合わせされたキャップドライバの拡大図である。
【
図5】キャップラック内のキャップの列に当てられたハンドヘルド装置のキャップドライバを示す。
【
図6】キャップトレイからキャップが取り出された後のハンドヘルド装置が係合するキャップの列を示す。
【
図7】キャッピングされる試験管の行と位置合わせされた、ハンドヘルド装置のキャップドライバが保持するキャップを示す。
【
図8A】ハンドヘルド装置のコントローラの動作のフローチャートである。
【
図8B】イジェクトボタンのない代替的な実施形態のフローチャートである。
【
図9】ハンドヘルド装置から取り外されたキャップキャリアカートリッジを示す。
【
図10】ハンドヘルド装置から取り外されたキャップドライバカートリッジの斜視図である。
【
図11】ハンドヘルド装置に取り付けられたカートリッジの、装置のサイドパネルを取り外した側面図である。
【
図13】キャップドライバとキャップとの異なる係合段階における隣接するキャップドライバとそれに関連付けられるキャップの断面図である。
【
図14】ハンドヘルド装置から延びるキャップドライバの行との異なる係合段階におけるキャップの行の側面図である。
【
図15】ハンドヘルド装置の、装置の電動回転ドライブと電動リニアドライブを示すためにパネルを取り外した斜視図である。
【
図16】イジェクタピンがいっぱいに延びた状態の、キャップドライバの行の側面図である。
【
図17A】イジェクタピンの一連の動きを示す、
図15のドライブの側面図である。
【
図17B】イジェクタピンの一連の動きを示す、
図15のドライブの側面図である。
【
図17C】イジェクタピンの一連の動きを示す、
図15のドライブの側面図である。
【
図18A】イジェクタピンが引き戻された位置にある電動回転及びリニアドライブの斜視図である。
【
図18B】
図18Aと同様であるが、イジェクタピンがいっぱいに延びた位置にある状態の斜視図である。
【
図19A】イジェクタピンが引き戻された位置にある状態の、キャップドライバ上のキャップの断面図である。
【
図19B】イジェクタピンがいっぱいに延びた位置にある状態のキャップドライバから取り外されたキャップを示す。
【
図20A】イジェクタピンが引き戻された位置にある状態の、凹部の深さが異なる各種の設計の隣接するキャップを示す断面図である。
【
図20B】イジェクタピンがいっぱいに延びた位置にある状態の、
図20Aと同様の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
例示的な実施形態の説明は以下の通りである。
【0013】
図1Aはハンドヘルドキャッパ/デキャッパを示しており、これはハウジング104の一方の端から延びる8つのキャップドライバ102とハウジングの反対の端のハンドル106を有する。その他の数のキャップドライバが提供され得るが、8はほとんどの用途に最も適している。キャッパ/デキャッパの動作の制御は、1つの制御(動作)ボタン108で行うことができるが、追加のイジェクトボタン110も含められ得る。装置のキャッピング(C)又はデキャッピング(D)状態はそれぞれ、装置112の上端のLEDインディケータ116及び118(
図1B)から判断できる。また、バッテリ残量インディケータ120及び充電ポート122も示されている。イジェクタピン114は、装置からキャップ又はキャップが付けられた試験管を排出するためにドライバ102の中に延びる。
【0014】
動作中、
図2に示されるように、キャップドライバはイジェクタピンと共に、試験管又はその他の容器の相補的なねじ山と螺合されることになるねじ山部分204を有するキャップ202の行と位置合わせされる。キャップは、すぐに使用できる状態のキャップのラック内にあり得るか、又はデキャッピング動作の前では、キャップが付けられた試験管の上にあり得る。何れの場合も、ハンドヘルド装置はキャップと位置合わせされて、キャップと対向してセットされる。
図3は、ラック302上のキャップ202の行と位置合わせされているハンドヘルド装置100を示す。
【0015】
図4は、ハウジング104の端の拡大図であり、キャップドライバ102はラック302上のキャップ202の行と位置合わせされている。
【0016】
図5において、装置100はキャップ202の行と対向してセットされ、キャップドライバ102はキャップに押し付けられている。キャップと係合させるために、制御ボタン108を押し、離すとデキャッピングプロセスが開始される。装置100はすると、自動的にキャップドライバを短時間だけ時計回り方向に回転させて、キャップドライバの機能部材206をキャップ凹部内で機能部材間のスペースと整合させ、キャップドライバがばねの力によって凹部の中に軽い摩擦嵌合で押し込まれるようにする。その後、ラックからキャップを取り外すこととデキャッピングの両方に共通するシーケンスで、キャップドライバは反時計回り方向に回転させられる。この反時計回り回転は、ラックにねじ山がない場合にキャップのラックからキャップを取り外されるときには不要であり得るが、後述のように装置のプログラミングを単純にするために行われる。
【0017】
図6では、キャップ202がハウジング104の端のキャップドライバ102により保持されているように示されている。ハウジングのパネルは、後述する装置の内部を示すために取り除かれている。図のように、ラック302のポート602の行は空のままである。
【0018】
図7は、ラック704内のキャップがされていない試験管702の行と、キャップ202の行で試験管をキャッピングする準備のために位置合わせされている装置100を示す。
【0019】
図8Aは、装置100内の、マイクロプロセッサのような電子コントローラのプログラムされた動作のフローチャートである。装置は2つの基本的機能、すなわち標本容器のデキャッピングとキャッピング(リキャッピングを含む)のみを行えばよい。2つの二次的機能であるラックからキャップを取り出すことと、キャップを例えばゴミ箱の中に排出することは、それぞれデキャッピング及びキャッピング機能により行うことができる。4つの操作は全て、1つの制御ボタン108により、連続する動作の各々について1回押すことによって実行できる。1回のボタン操作により、排出機能はリキャッピング機能を使って行われ、これはキャップの付けられた試験管の排出を含む。しかしながら、キャップドライバが排出機能中に回転させられないことが望ましい場合には、排出のみを行うために第二のボタン110が提供され得る。
【0020】
802で装置の電源が投入されると、装置112の端のLED(D)が点灯する。804で操作ボタン108が最初に押されて離されると、装置はデキャッピング機能806に入る。個々のキャップドライバモータは時計回りに回転させられて機能部材206をキャップ凹部の中で機能部材間のスペースと位置合わせし、それによって後述のようにキャップドライバ102はばねの力を受けてキャップ凹部の中に押し込まれ得る。キャップの向きが異なるため、キャップドライバはそれぞれのキャップに異なるタイミングで押し込まれる。すると、キャップドライバモータが反時計回りに回転して、試験管のキャップを外すか、又はキャップをキャップトレイから取り外す。デキャッピング機能の終了時にLED(C)が点灯し、LED(D)が消えて、キャッピング(リキャッピング)機能を行える状態であることを示す。
【0021】
装置は、デキャッピング後にリキャッピング機能にセットでき、これは、キャップがキャップドライバに保持されているときには2つの機能のうちの一方だけが行われるからであり、すなわち、キャップを試験管に付けなおすためのリキャッピングか、キャップを廃棄するための排出の何れかである。前述のように、リキャッピング機能808は、キャップが試験管に螺合された後に排出ステップを含むため、リキャッピング機能は排出機能の役割も果たし得、キャップドライバの不必要な回転駆動は行われない。代替的に、装置がキャッピングを行うことのできるCモードにある間、イジェクトボタンを押すことができ、814での排出の後、Dモードに戻る。
【0022】
試験管のキャッピング(リキャッピング)中、キャップドライバにすでに保持されているキャップは試験管に押し付けられる。808で動作ボタン108が押されて、離される。リキャッピング機能810中、各キャップドライバモータは時計回りに回転して、機能部材206から離れ、キャップドライバ102がキャップ凹部にセットされて、キャップを試験管に螺合させることができる。キャップと試験管のねじ山部は異なる向きであり得るため、キャップが試験管に完全に螺合するタイミングは異なる可能性がある。これらの異なるタイミングを考慮して、キャップドライバを駆動する個々のモータは、適切なキャッピングトルクに到達すると停止する。
【0023】
キャップはキャップドライバに摩擦嵌合する。使用者が引張力を加えることなく、装置をキャップの付けられた試験管のキャップから外すために、イジェクタピンが伸展して個々のキャップドライバを押して、キャップから、したがってキャップの付けられた試験管から外す。すると、イジェクタピンは次のデキャッピング動作のために引き戻され、LED(C)が消えて、LED(D)が点灯し、リキャッピング機能が完了する。
【0024】
キャップドライバにはキャップがない状態となっているため、次の動作には、キャップをキャップトレイから、又はキャップのついた試験管の行の何れかから取り出すことが必要となる。前述のように、デキャッピング機能は、キャップトレイからキャップを取り出すために使用され、したがって、装置は適正にデキャッピングモード(D)となり、動作ボタンが再び押されるとデキャッピング機能を実行できる。
【0025】
812でイジェクトボタン110が押されるときに、装置はデキャッピング機能を完了したところであり、キャップはキャップドライバに保持されている可能性が高いが、イジェクトボタンは電源投入後、デキャッピング機能の後、リキャッピング機能の後、又はさらには前回の排出機能の後に押され得る。デキャッピング機能を実行した後は、装置上に保持されているキャップが排出される。他の機能の後では、装置は排出機能814を安全に実行する。排出機能814において、イジェクタピンはモータ制御により伸展されて、キャップを押してキャップドライバから外す。この自動排出において、使用者はイジェクトボタンを押して離す以外に力をかける必要がない。自動排出の後、イジェクタピンは引き戻され、LED(C)が消えてLED(D)が点灯し、装置にキャップがなく、デキャッピング機能を実行できる状態にあることを示す。
【0026】
キャップドライバの自動回転とイジェクタピンの自動リニア駆動により、使用者がほとんど物理的に力を加えない単純な1回のボタン操作が可能である。任意選択のイジェクトボタンがあると、キャップドライバを回転させずに排出機能が可能であるため、電力と時間を節約できる。
【0027】
図8Bは、イジェクトボタンが含まれない装置の動作のフローチャートである。デキャッピング機能806とリキャッピング機能810は、
図8Aのそれらと同じである。排出機能は省かれる。前述のように、この機能はその代わりにリキャッピング機能810によって行われる。
【0028】
ここから、装置100の内部構造と動作について説明する。
【0029】
異なる形式のキャップにも容易に使用できるようにするために、
図9のキャップドライバカートリッジ内には8連キャップドライバ102が支持され、そのカートリッジ内で交換可能である。キャップドライバ102は、その上端にスプライン904を含み、キャップドライバは、ハウジング104から突出してスプライン間に嵌る駆動ハブ1002(
図10)により回転させられる。カートリッジ902をハウジング104に嵌合させるために、カートリッジはイジェクタピン114に沿ってハウジング104に向かって移動される。イジェクタピンはカートリッジ902内でドライバ102の長さにわたって延びる中心穴を通る。
【0030】
図10は、ハウジング104から取り外されたサイドパネルを示し、キャップドライバ102のスプライン904の中に嵌る駆動ハブ1002を示している。イジェクタピン114はハブの中に延びて、ハブの中で並進できる。カートリッジ902は、ハウジング104の基底部に当たるように完全に上方に移動されると、カートリッジの両側端の保持プレート1006を引き付ける磁石1004によってそこに保持される。それゆえ、磁石の強度を克服できるだけの力で引っ張るだけで。カートリッジ902をハウジング104から容易に取り外すことができ、異なる形式のキャップドライブの新しいカートリッジを簡単に取り付けることができる。カートリッジ内のキャップドライバはまた、後述のように交換して、カートリッジを異なるキャップ形式に合わせることもできる。
【0031】
図11において、カートリッジ902はハウジング104の基底部に磁石によって保持されている。この位置で、イジェクタピン114はキャップドライバ102の中全体に延び、キャップドライバスプライン904はそれぞれの駆動ハブ1002の両側に位置付けられる。
【0032】
図12Bは、個々のキャップドライバ102を駆動するハブ1002を駆動するための電動回転ドライブを示している。
図11に示されるように、駆動ハブ1002はキャップドライバの1対のスプライン904内にセットされる。
図11には示されていないが、キャップドライバ駆動シャフト1202がカートリッジ902を通って延びる。
図12Aは、ハブ1002までの電動回転ドライブの分解図である。各ドライブにおいて、イジェクタピン114はギアヘッド1204を有する個々のDCモータによってドライブトレインの中で回転され、それによってイジェクタピンが今度はハブ1002を回転させることができる。キャップドライバを通るイジェクタピン114の軸方向の移動も提供され、イジェクタピンの電動リニアドライブについては後述する。
【0033】
トルクスプライン1206の中心穴の中の機能部材(図示せず)がDCモータ1204の駆動軸1209上の平坦部1208とロックされる。トルクスプラインは次に、イジェクタハブ1210の中心穴の中の機能部材(図示せず)とロックされる。溝1212の両側のスプライン1207によって、イジェクタハブ1210を回転させることができ、他方で、ハブ1210はスプライン1206に沿って軸方向に移動することもできる。イジェクタピンハブ1210はその上端において円周方向の溝1220を有し、これはフランジ1222を画定し、これについては
図15、17、18A及び18Bのリニアドライブに関して説明される機能部材である。イジェクタピンハブ1210のスプライン1214は、駆動ハブ1002に固定されたスプライン1216と嵌合して、駆動ハブ1002がイジェクタハブ1210により回転させられるようにし、他方で、イジェクタピンが駆動ハブ内で軸方向に並進できるようにする。
図12Bのアセンブリでは、イジェクタピンは駆動ハブ1002を通って延び、スプライン1216は圧縮ばね1218をイジェクタピンハブ1210に対して圧縮する。ばね1218は駆動ハブ1002を通じてキャップドライバ102に圧力を加え、それを後述のようにキャップの中に押し込む。
【0034】
図13は、カートリッジ902内に保持され、キャップ202に押し付けられた、
図12Bのドライブトレインのうちの2つの下端を示している。キャップドライバ駆動シャフト1202は、カートリッジ902内のポート1301を通って延びる。これらはカートリッジポート内で自由に上下に移動でき、下端のフランジ1306及び、上端の溝1304にセットされたCクリップ1302によってのみ制限される。
【0035】
ハンドヘルド装置がキャップ202の行に当たっているとき、キャップドライバ102は当初、キャップドライバの回転部材206とキャップ凹部1310の機能部材1308との間の干渉によって、左側に示されるようにキャップの上に載っている。この状態で、キャップドライバは、上向きに駆動ハブ1002を押し付け、それが上方に浮いてばね1218に当たる。キャップドライバ102が回転させられて機能部材によってそれがキャップ凹部の中に押し込まれると、圧縮ばね1218により加えられた力が下方にキャップドライバを圧迫し、摩擦を克服し、キャップドライバは
図13の右側に示されているようにキャップの上側凹部の中に入る。このようにして、圧縮ばね1218に作用する、浮いた状態のキャップドライバによって、個々のキャップドライバは個別にキャップ凹部の中にシールされ、これは回転部材によって可能となり、使用者は力を加えなくてよい。
図14は、8連キャップドライバが異なる挿入段階でキャップ凹部にセットされていることを示している。
【0036】
図15は、イジェクタピンを下方に駆動してキャップをキャップドライバ102から切り離す電動リニアドライブを示す。イジェクタハブ1210のフランジ1222の各々は水平駆動プレート1502の上に載る。この駆動プレートはすると、回転モータ1504によってリードねじ1506の中で縦方向に駆動される。モータ1504はブラケット1505に固定される。プレート1502は、下方に駆動されるとイジェクタハブ1210の溝1220の下面と接触し、それゆえイジェクタピンを下方に駆動する。
【0037】
モータ1204とそれに関連するトルクスプライン1206は、固定されたブラケット1508に取り付けられる。各イジェクタハブ1210のトルクスプラインに関する並進により、モータ1204が静止したままで、イジェクタピン114の下方の並進が可能となる。
【0038】
この装置の特徴は、イジェクタピンの動きをずらして、キャップが一斉にではなく異なるタイミングで排出されるようにすることである。キャップ排出の開始時間をさらに遅らせることにより、キャップを押し出すのに必要な力が少なくてすむ。本開示の装置では、8つのキャップのアレイの中央の位置にある4つのキャップがまず排出されて、残りの4つのキャップ、すなわち片側2つのキャップは遅れて排出される。4つのキャップだけを最初に排出させることにより、必要な力が軽減され、生成された推進力が残りのキャップを押し出すために利用され、それが、残りのキャップの動きを開始させるのに必要なモータの力がより小さくなることにつながる。
図16は、排出中のイジェクタピンのずれた配置を示している。排出運動中、中央の4つのピンは両側のそれぞれ2つのピンより先まで伸展している。
【0039】
図17A~Cは、ずれた駆動を実現するためのメカニズムを示す。中央の4つのイジェクタハブ1210のプレート1502の下に追加のプレート1702が位置付けられる。
図17Aは、イジェクタピンが引き戻された状態のシステムを示す。イジェクタプレート1502が下方に移動されると、追加のプレートは
図17Bに示されるように、すぐに溝1220の下面を圧迫して、中央の4つのイジェクタピンの下方運動を開始させる。イジェクタプレート1502はイジェクタハブの溝1220より狭いため、
図17Cのようにイジェクタプレートは短時間遅れてこれらのイジェクタハブの溝1220の下面に当たる。すると、端のイジェクタピンが下方に移動するが、
図16に示されるように、中央のピンに関してわずかに高い位置にある。
【0040】
図17A~Cはまた、ボード1710上のコントローラ1704とリミットスイッチ1706及び1708も示している。
【0041】
図18A及び
図18Bは、引き戻された位置(
図18A)及び伸展した排出位置(
図18B)の
図15のシステムを示した。
図18Aの引き戻された位置では、プレート1502は上昇した位置にあって、リードねじ1506がプレート1502の下に完全に露出している。プレートは8つ全てのイジェクタハブフランジ1222を支持して、イジェクタピンを上昇した位置で全て同じ高さに保持する。
【0042】
図18Bでは、プレート1220はリードねじ1506によって下げられており、プレート1702が中央のイジェクタピンハブの溝1220の下面に押し付けられ、プレート1502自体は端のイジェクタピンハブの溝1220に下面に押し付けられて、中央の4つのイジェクタピンがアレイの両端のそれぞれ2つのイジェクタピンより少量だけ先まで下げられる。
図18Bでは、ばね1218が圧縮され、端溝1220の上側部分は露出しており、トルクスプライン1206の溝1212は、イジェクタピンが固定されたスプライン及びモータアセンブリから下方に移動すると露出する。
【0043】
図19Aはキャップ202の凹部に入った状態のキャップドライバ102を示しており、イジェクタばね114は収縮した位置にある。
図19Bにおいて、イジェクタばね114は完全に延びてキャップ202を押して、キャップドライバ102から外す。もちろん、キャッピング動作中には、キャップ102は試験管に螺合され、排出によってキャップドライバ102はキャップの付けられた試験管から外れる。
【0044】
キャップドライバ102は、特定の形式のキャップに対応するように設計される。設計の1つの態様は、フランジ1306の下のドライバの下端が、キャップ凹部内への圧入のために、及びキャップ凹部内の機能部材1308と適正に整合するために、適当な大きさであり、適切な機能部材を有する、というものである。設計の他の態様は、凹部の深さに関係なく、イジェクタピン114が一定の長さだけ並進できるようにすることである。そのために、
図20A及び20Bの各々の左側に示されているような浅い凹部を有するキャップの場合、キャップドライバ102aは、より大きいフランジ1306aを有する。キャップ202bに示されるように深い凹部を有するキャップの場合、より短いフランジ1306bが提供される。
図20Aは、完全に係合したキャップドライバ内に引き込まれたイジェクタピン114を示している。
図20Bでは、両方のピン114が同じ距離だけ伸展しており、キャップ202aの凹部のほうがキャップ202bよりはるかに浅いものの、各々が同じ移動距離でそれぞれのキャップ凹部の底部と係合している。
【0045】
例示的な実施形態を詳しく図示し、説明したが、当業者であれば、付属の特許請求の範囲に含まれる実施形態の範囲から逸脱するとなく、これらに様々な形態及び詳細における変更を加え得ることがわかるであろう。
【国際調査報告】