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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-09
(54)【発明の名称】空気調和設備
(51)【国際特許分類】
   F24F 3/147 20060101AFI20240202BHJP
   F24F 1/0038 20190101ALI20240202BHJP
   F24F 1/0083 20190101ALI20240202BHJP
【FI】
F24F3/147
F24F1/0038 441
F24F1/0083
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549119
(86)(22)【出願日】2022-06-22
(85)【翻訳文提出日】2023-08-14
(86)【国際出願番号】 CN2022100390
(87)【国際公開番号】W WO2023016093
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】202210139387.3
(32)【優先日】2022-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121894197.X
(32)【優先日】2021-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122334527.6
(32)【優先日】2021-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210139389.2
(32)【優先日】2022-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
(71)【出願人】
【識別番号】523309336
【氏名又は名称】青▲島▼海信日立空▲調▼系▲統▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Qingdao Hisense Hitachi Air-Conditioning Systems Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.218 Qianwangang Road, Economic and Technical Development Zone Qingdao, Shandong, 266555 CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ,ユレイ
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ヘン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,タオ
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,ミン
(72)【発明者】
【氏名】グオ,シャオフイ
(72)【発明者】
【氏名】ドン,チェン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ルーファ
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ,シュエミン
【テーマコード(参考)】
3L053
【Fターム(参考)】
3L053BC01
3L053BC05
3L053BC09
(57)【要約】
空気調和設備であって、箱体(100)と湿度調節アセンブリ(200)とを含む。前記箱体(100)内には、第1風路(172)と第2風路(171)とが画定されている。前記湿度調節アセンブリ(200)は、前記箱体(100)内に設けられ、且つ転輪(210)を含む。前記転輪(210)は、第1処理領域(212)と第2処理領域(213)とを含む。前記第1処理領域(212)の少なくとも一部分は、前記第1風路(172)内に位置し、前記第2処理領域(213)の少なくとも一部分は、前記第2風路(171)内に位置する。前記第1処理領域(212)および前記第2処理領域(213)の一方は、前記転輪(210)を経由する気流によって搬送された水蒸気を吸着するように構成され、前記第1処理領域(212)および前記第2処理領域(213)の他方は、前記転輪(210)を経由する気流によって搬送された水蒸気を脱着するように構成される。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和設備であって、
箱体内には第1風路と第2風路とが画定されている箱体と、
前記箱体内に設けられ、且つ転輪を含む湿度調節アセンブリと、
を含み、
前記転輪は、
少なくとも一部が前記第1風路内に位置する第1処理領域と、
少なくとも一部が前記第2風路内に位置する第2処理領域と、
を含み、
前記第1処理領域および前記第2処理領域の一方は、前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を吸着するように構成され、前記第1処理領域および前記第2処理領域の他方は、前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を脱着するように構成される、
空気調和設備。
【請求項2】
前記湿度調節アセンブリは、さらに、
収容空間を有する取付枠であって、前記収容空間内に前記転輪が設けられる取付枠を含み、
前記取付枠は、
前記転輪の軸方向の一方側に位置し、且つ前記転輪の軸方向の端面と平行に設置される枠側壁であって、前記枠側壁の前記転輪に対応する位置には開口を有し、前記転輪にシールド接続する枠側壁と、
前記枠側壁に設けられ、前記開口の高さ方向における中央に位置する取付梁であって、前記転輪の前記取付梁の一方側に近い端面にシールド接続する取付梁と、
を含む、
請求項1に記載の空気調和設備。
【請求項3】
前記枠側壁と対応する前記転輪の前記端面との間には第1隙間を有し、
前記湿度調節アセンブリは、さらに、
前記転輪の周方向に沿って前記転輪の外周面に設けられ、且つ前記枠側壁に当接することにより、前記第1隙間をシールする第1シール部を含む、
請求項2に記載の空気調和設備。
【請求項4】
前記第1シール部は、
前記枠側壁に近くて前記転輪の軸線から離れる方向に向かって延びる第1シールリングを含む、
請求項3に記載の空気調和設備。
【請求項5】
前記第1シールリングは、前記転輪の軸方向に沿って前記枠側壁に近い一端に設けられ、前記第1シールリングの各々は前記枠側壁に当接する、
請求項4に記載の空気調和設備。
【請求項6】
前記湿度調節アセンブリは、さらに、
前記転輪の周方向に沿って延び、且つ前記転輪の外周面の前記枠側壁に近い一端に設けられる支持部材を含み、
前記支持部材は、
前記転輪の外周面に嵌設される固定リングと、
中空の円形台である支持部であって、前記支持部の軸方向の一端は、前記固定リングの前記枠側壁に近い一端に接続され、前記支持部の軸方向の他端は、前記枠側壁に近くて前記転輪の前記軸線から離れる方向に向かって延び、前記支持部の軸方向の前記一端の直径は、前記支持部の軸方向の前記他端の直径よりも小さい支持部と、
を含み、
前記第1シールリングは前記支持部材の周方向に沿って延び、前記支持部材の径方向の外側に設けられ、前記支持部は、前記第1シールリングを前記枠側壁に当接するために、前記第1シールリングの一部を支持するように構成される、
請求項4に記載の空気調和設備。
【請求項7】
前記湿度調節アセンブリは、さらに、
前記第1シールリングおよび前記固定リングを前記転輪の外周面に締め付けるように構成されるクランプを含む、
請求項6に記載の空気調和設備。
【請求項8】
前記第1シールリングは、さらに、
一方側が前記枠側壁に当接し、他方側が前記支持部の径方向の内側に当接する第2シールリングを含む、
請求項6に記載の空気調和設備。
【請求項9】
前記第2シールリングは、
前記転輪に向かって突出する突出部であって、前記突出部に対応する前記枠側壁に向かう開放口を有する突出部と、
前記突出部に接続され、且つ前記開放口を閉塞する平面部と、
を含み、
前記突出部は前記支持部の径方向の内側に当接し、前記平面部は前記枠側壁に当接し、前記枠側壁に固定接続される、
請求項8に記載の空気調和設備。
【請求項10】
前記取付梁と前記転輪の前記端面との間には第2隙間を有し、
前記湿度調節アセンブリは、第2シール部をさらに含み、前記第2シール部は、前記取付梁に設けられ、且つ前記転輪の前記枠側壁の一方側に近い端面に当接することにより、前記第2隙間をシールする、
請求項2に記載の空気調和設備。
【請求項11】
前記湿度調節アセンブリは、さらに、
前記転輪を貫通し、前記転輪と同軸に設けられる回転軸であって、前記回転軸の軸方向の一端は前記取付梁に設けられ、前記転輪は前記回転軸周りに回転可能である回転軸を含み、
前記第2シール部は、
前記取付梁に設けられ、且つ前記回転軸に関して対称に設けられる2つのシールストリップであって、前記シールストリップの各々の前記転輪に近い一方側は、前記転輪の回転方向に向かって延び、前記シールストリップの各々は、前記転輪の前記端面に当接する2つのシールストリップを含む、
請求項10に記載の空気調和設備。
【請求項12】
前記取付枠は、さらに、
前記取付梁の長さ方向に沿って前記取付梁に固定接続される固定板であって、前記固定板と前記固定板に対応する前記取付梁との間には第3隙間を有する固定板を含み、
前記2つのシールストリップは締まり嵌めで前記第3隙間に取り付けられる、
請求項11に記載の空気調和設備。
【請求項13】
前記空気調和設備は、さらに、
第1部分が前記第1風路に位置し、第2部分が前記第2風路に位置する熱全熱交換器コアであって、前記第1風路を経由する気流および前記第2風路を経由する気流に対して熱交換するように構成される熱全熱交換器コアと、
第1熱交換器と、
前記第1熱交換器とともに前記第1風路内に設けられる第2熱交換器と、
前記第2風路内に設けられる第3熱交換器と、
を含む、
請求項1に記載の空気調和設備。
【請求項14】
前記空気調和設備が第1モードで運転する場合には、前記第2処理領域は前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を吸着するように構成され、前記第1処理領域は前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を脱着するように構成され、
室外の新風は、前記第2風路に沿って、前記全熱交換器コア、前記第3熱交換器、及び前記転輪の前記第2処理領域を順次に経由することにより、温度および湿度が低減された後、室内に入り、
室内の還気は前記第1風路に沿って、前記全熱交換器コア、前記第1熱交換器、前記転輪の前記第1処理領域、及び前記第2熱交換器を順次に経由することにより、温度および湿度が上げられて、その後、室外へ排出される、
請求項13に記載の空気調和設備。
【請求項15】
前記空気調和設備が第2モードで運転する場合には、前記第1処理領域は前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を吸着するように構成され、前記第2処理領域は前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を脱着するように構成され、前記第1熱交換器は前記第2風路の一部として使用され、
室内の還気は、前記第1風路に沿って、前記全熱交換器コア、前記転輪の前記第1処理領域、及び前記第2熱交換器を順次に経由することにより、温度および湿度が低減された後、室外へ排出され、
室外の新風は前記第2風路に沿って、前記全熱交換器コア、前記第3熱交換器、及び前記転輪の前記第2処理領域を順次に経由することにより、温度および湿度を向上させた後、室内に入る、
請求項13に記載の空気調和設備。
【請求項16】
前記箱体内には第3風路が画定されており、前記第3風路は前記第2風路に連通し、
前記空気調和設備は、さらに、
前記第3風路と前記第2風路との連通位置に設けられる第1空気流制御弁であって、前記第1空気流制御弁が閉じられる場合には、室外の新風が前記第2風路に沿って前記全熱交換器コアに入り、前記第1空気流制御弁が開かれる場合には、室外の新風が前記第2風路に沿って流れ、且つ前記第1空気流制御弁を介して前記第3風路に入る第1空気流制御弁を含み、
前記空気調和設備が第3モードで運転する場合には、前記第1空気流制御弁が開かれ、室外の新風は前記第2風路に沿って流れ、前記第1空気流制御弁を介して前記第3風路に入り、かつ前記第3風路に沿って室内に入る、
請求項14又は15に記載の空気調和設備。
【請求項17】
前記空気調和設備は、さらに、
前記第1風路内に設けられ、且つ前記第1風路の入口に近接している第2空気流制御弁であって、前記第2空気流制御弁が閉じられる場合には、室内の還気が前記第1風路に沿って前記全熱交換器コアに入り、前記第2空気流制御弁が開かれる場合には、室内の還気が前記第1風路に沿って流れ、前記第2空気流制御弁を介して前記第2風路に入る第2空気流制御弁と、
前記第2風路内に設けられ、且つ前記第2風路の入口に近接している第3空気流制御弁であって、前記第3空気流制御弁が閉じられる場合には、室外の新風が前記第2風路に沿って前記全熱交換器コアに入り、前記第3空気流制御弁が開かれる場合には、室外の新風が前記第2風路に沿って流れ、前記第3空気流制御弁を介して前記第1風路に入る第3空気流制御弁と、
を含む、
請求項14又は15に記載の空気調和設備。
【請求項18】
前記空気調和設備が第4モートで運転する場合には、前記第2空気流制御弁および前記第3空気流制御弁が開かれ、前記第2処理領域は前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を吸着するように構成され、前記第1処理領域は前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を脱着するように構成され、
室内の還気は前記第1風路に沿って流れ、前記第2空気流制御弁を介して前記第2風路に入り、前記還気は前記第2風路に沿って、前記第3熱交換器、及び前記転輪の前記第2処理領域を順次に経由することにより、湿度が低減された後、室内に戻り、
室外の新風は、前記第2風路に沿って流れ、前記第3空気流制御弁を介して前記第1風路に入り、前記新風は、前記第1風路を沿って、前記第1熱交換器、前記転輪の前記第1処理領域、及び前記第2熱交換器を順次に経由することにより、前記第1処理領域内の水蒸気が脱着された後、室外に戻る、
請求項17に記載の空気調和設備。
【請求項19】
前記湿度調節アセンブリは、さらに、
前記収容空間内に設けられる駆動機構を含み、
前記駆動機構は、
前記取付枠に固定接続され、且つ動力出力端を含む駆動モータと、
駆動輪であって、前記駆動輪が回転するように駆動されるために、前記動力出力端に接続される駆動輪と、
伝動ベルトであって、前記駆動輪と前記転輪とが前記伝動ベルトにより駆動接続される伝動ベルトと、
を含む、
請求項2に記載の空気調和設備。
【請求項20】
前記取付枠は、さらに、
前記枠側壁の頂部に位置する枠頂壁を含み、
前記湿度調節アセンブリは、さらに、
前記収容空間内に設けられる引張力調整機構を含み、
前記引張力調整機構は、
一端が前記取付枠にヒンジ接続され、他端が前記伝動ベルトの下方に位置する引張力調整アームと、
前記引張力調整アームの前記他端にヒンジ接続される引張力調整輪と、
一端が前記枠頂壁に固定接続され、他端が前記引張力調整アームの前記他端に固定接続される引張力調整バネと、
を含む、
請求項19に記載の空気調和設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2021年8月13日に出願された出願番号が202121894197.Xである中国特許出願、2021年9月26日に出願された出願番号が202122334527.6である中国特許出願、2022年2月16日に出願された出願番号が202210139387.3である中国特許出願、2022年2月16日に出願された出願番号が202210139389.2である中国特許出願を基礎出願とする優先権を主張し、その開示内容の全ては参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は空気処理技術の分野に関し、特に空気調和設備に関する。
【背景技術】
【0003】
科学技術の進歩や人々の生活水準の向上に伴い、空気調和設備(空気調和機など)は徐々に人々の生活の中に入り込み、人々の仕事や生活に欠かせない用品となっている。空気調和設備は、室内の温度と湿度を調節することができる。
【0004】
通常、空気調和設備は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器などを用いて冷房サイクルまたは暖房サイクルを実行し、給水加湿または無給水加湿の方法で室内の空気の湿度を調節する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の幾つかの実施例には、空気調和設備が提供される。前記空気調和設備は、箱体と湿度調節アセンブリとを含む。前記箱体内には、第1風路と第2風路とを画定されている。前記湿度調節アセンブリは、前記箱体内に設けられ、且つ転輪を含む。前記転輪は、第1処理領域と第2処理領域とを含む。前記第1処理領域の少なくとも一部は、前記第1風路内に位置し、前記第2処理領域の少なくとも一部は、前記第2風路内に位置する。前記第1処理領域および前記第2処理領域の一方は、前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を吸着するように構成され、前記第1処理領域および前記第2処理領域の他方は、前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を脱着するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】幾つかの実施例に係る空気調和設備の斜視図である。
【0007】
図2】幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋が取り外された空気調和設備の上面図である。
【0008】
図3】幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋が取り外された空気調和設備の斜視図である。
【0009】
図4】幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋と側壁が取り外された空気調和設備の斜視図である。
【0010】
図5】幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋と側壁、及び仕切板の一部分が取り外された空気調和設備の斜視図である。
【0011】
図6】幾つかの実施例に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの斜視図である。
【0012】
図7】幾つかの実施例に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの、図6に示すQ方向の視点から見た斜視図である。
【0013】
図8】幾つかの実施形態に係る空気調和設備の転輪および駆動機構の斜視図である。
【0014】
図9】幾つかの実施例に係る空気調和設備の取付枠の斜視図である。
【0015】
図10】幾つかの実施形態に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの上面図である。
【0016】
図11A図10のA-A線に沿った断面図である。
【0017】
図11B図11Aの円E1における部分拡大図である。
【0018】
図12A図10のB-B線に沿った断面図である。
【0019】
図12B図12Aの円E2における部分拡大図である。
【0020】
図12C図12Aの円E3における部分拡大図である。
【0021】
図13】幾つかの実施例に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの断面図である。
【0022】
図14図13の円C1における部分拡大図である。
【0023】
図15】幾つかの実施例係る空気調和設備の別の湿度調節アセンブリの断面図である。
【0024】
図16図15の円C2における部分拡大図である。
【0025】
図17】幾つかの実施例に係る空気調和設備の別の湿度調節アセンブリの断面図である。
【0026】
図18図17の円C3における部分拡大図である。
【0027】
図19】幾つかの実施例に係る、空気調和設備が冷房除湿モードで運転する場合を示す図である。
【0028】
図20】幾つかの実施例に係る、空気調和設備が暖房加湿モードで運転する場合を示す図である。
【0029】
図21】幾つかの実施例に係る、空気調和設備がアウトガスバイパスモードで運転する場合を示す図である。
【0030】
図22】幾つかの実施例に係る、空気調和設備が内気循環モードで運転する場合を示す図である。
【0031】
図23】幾つかの実施形態に係る空気調和設備の別の視点から見た斜視図である。
【0032】
図24】幾つかの実施例に係る空気調和設備の背面図である。
【0033】
図25】幾つかの実施例に係る空気調和設備の吊り下げアセンブリの斜視図である。
【0034】
図26】幾つかの実施例に係る空気調和設備の固定部材の斜視図である。
【0035】
図27】幾つかの実施形態に係る空気調和設備の補強板の斜視図である。
【0036】
図28】幾つかの実施形態に係る空気調和設備の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面を参照して、本開示の幾つかの実施例の技術案を明確かつ完全に説明する。無論、ここに記載された実施例は本開示の実施例の一部であるに過ぎず、全ての実施例ではない。本開示における実施例に基づいて、当業者により取得される他のすべての実施例は、本開示の保護範囲に含まれるものとする。
【0038】
文脈において別途指摘されない限り、本明細書及び特許請求の範囲において、用語「含む(comprise)」及びその他の形態、例えば、三人称単数である「含む(comprises)」及び現在形である「含む(comprising)」は、開放、包括的な意味、即ち「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。明細書の説明において、用語「一実施例(one embodiment)」、「幾つかの実施例(some embodiments)」、「例示的な実施例(exemplary embodiments)」、「例(example)」、「特定例(specific example)」、又は「幾つかの例(some examples)」などは、この実施例又はその例に関連する特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを示すことが意図される。上記の用語の概略的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すとは限らない。さらに、記載された特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の適切な態様で、任意の1つ又は複数の実施例又は例に含まれ得る。
【0039】
以下において、「第1」、「第2」という用語は、説明の目的だけに用いられ、相対的な重要性を明示又は暗示するもの、或いは示される技術的特徴の数を暗黙に示すものと理解されるべきではない。したがって、「第1」、「第2」で限定される特徴は、1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含み得る。本開示の実施例の説明において、特に説明がない限り、「複数」は2つ以上を意味する。
【0040】
本明細書において、「…に適用する」又は「…ように配置される」は、追加のタスク又はステップを実行するように適用又は構成される装置を排除しない開放的且つ包括的な言語を意味する。
【0041】
本明細書で使用されるように、「平行」、「垂直」、「等しい」は、記載されている状況及び記載されている状況に近似している状況を含み、この近似している状況の範囲は許容可能な偏差範囲内にあり、許容可能な偏差範囲は、当業者が検討している測定及び特定量の測定に関連する誤差(すなわち、測定システムの限界)を考慮して決定される。例えば、「平行」は真の平行と略平行を含み、ここで略平行の許容可能な偏差範囲は例えば5°以内の偏差であり、「垂直」には真の垂直と略垂直が含まれ、略垂直の許容可能な偏差範囲は、例えば5°以内の偏差であってもよい。「等しい」とは、絶対的に等しいものとほぼ等しいものを含み、ここで、ほぼ等しい許容可能な偏差範囲内では、例えば、等しい両者の間の差は、いずれかの5%未満または等しい。
【0042】
以下、本開示の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、説明の便宜上、特に指定がない場合、本開示における上、下、左、右、前、後の方向表現については、いずれも、空気調和設備の使用時の状態を参照する。空気調和設備の高さ方向は、上下方向である。空気調和設備の左右方向は、ユーザーの左右方向と逆であり、例えば、空気調和設備の左側がユーザーの右側であり、空気調和設備の右側がユーザーの左側である。
【0043】
本開示の幾つかの実施例では、空気調和設備1が提供される。図1は幾つかの実施例に係る空気調和設備の斜視図であり、図2は幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋が取り外された空気調和設備の上面図であり、図3は幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋が取り外された空気調和設備の斜視図である。図1から図3に示すように、空気調和設備1は、箱体100と、湿度調節アセンブリ200とを含む。
【0044】
箱体100は、略長方形の金属筐体であり、内部に収容キャビティが画定されている。箱体100は、第1吸気口110、第2吸気口120、第1排気口130、第2排気口140及び複数の仕切板190を含む。前記収容キャビティは、複数の仕切板190によって、還気風路172(すなわち、第1風路であり、図19および図20を参照)と新風風路171(すなわち、第2風路であり、図19および図20を参照)に仕切られる。第1吸気口110、第2吸気口120、第1排気口130および第2排気口140は、いずれも箱体100の側壁に設けられる。
【0045】
例えば、図1に示すように、第1吸気口110も第2吸気口120も、箱体100の後側壁に設けられ、第1排気口130及び第2排気口140は、それぞれ箱体100の右側壁及び左側壁に設けられる。図1図19および図20に示すように、還気風路172は、一端が第1吸気口110に連通し、他端が第1排気口130に連通する。新風風路171は、一端が第2吸気口120に連通し、他端が第2排気口140に連通する。
【0046】
幾つかの実施例において、図3図4に示すように、空気調和設備1は、第1ファン161と第2ファン162とをさらに含む。第1ファン161は、還気風路172に設けられ、第1排気口130に隣接して設置される。第1ファン161は、室内の汚れた空気(すなわち、還気)を吸い込み、第1吸気口110を介して室内の還気を還気風路172に入れ、還気風路172および第1排気口130を介して室外に排出するように構成される。第2ファン162は、新風風路171に設けられ、第2排気口140に隣接して設置される。第2ファン162は、室外の新鮮な空気(すなわち、新風)を吸い込み、第2吸気口120を介して新風を新風風路171に入れ、新風風路171および第2排気口140を介して室内に送り込むように構成される。
【0047】
図4及び図5に示すように、湿度調節アセンブリ200は、箱体100内に設けられ、環境中の空気の湿度を調整する(例えば除湿又は加湿する)ように構成される。図6は幾つかの実施例に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの斜視図であり、図7は幾つかの実施例に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの図6に示すQ方向の視点から見た斜視図である。
【0048】
図6及び図7に示すように、湿度調節アセンブリ200は転輪210を含む。転輪210は、第1部分が還気風路172に位置し、第2部分が新風風路171に位置する。なお、転輪210の第1部分と転輪210の第2部分とは、前後方向に配置されてもよいし、上下方向に配置されてもよい。
【0049】
説明の便宜上、本開示の幾つかの実施例では、空気調和設備1は、主に転輪210の第1部分が転輪210の第2部分の上に設置されることを例にして説明される。
【0050】
幾つかの実施例において、図6図7に示すように、転輪210は、第1処理領域212及び第2処理領域213を含む。第1処理領域212は吸着領域または脱着領域の一方であり、第2処理領域213は吸着領域または脱着領域の他方である。新風風路171及び還気風路172は、転輪210の輪面に垂直に設けられ、転輪210の第1処理領域212の少なくとも一部(すなわち、転輪210の前記第1部分)は還気風路172に位置し、転輪210の第2処理領域213の少なくとも一部(すなわち、転輪210の前記第2部分)は新風風路171に位置する。
【0051】
新風と還気の両方が、それぞれ対応する風路を経由するとき(新風と還気の流れ方向が反対)、いずれも転輪210を通し、転輪210が、通した空気中の水蒸気を吸着するか、または水蒸気が脱着して通した空気を加湿することは、理解すべきである。すなわち、空気(新風又は還気)が転輪210の吸着領域を通過する場合には、空気は、搬送された水蒸気が転輪210に吸着されるため、乾燥になり、これに対し、温風(新風又は還気が、後に詳述するように、脱着領域を通過する前に、熱交換器によって加熱される)が転輪210の脱着領域を通過する場合には、脱着領域内の水蒸気を持っていく。このように、転輪210は、所定の転数で回転し、空気を連続的に除湿または加湿する。
【0052】
幾つかの実施例において、転輪210はハニカム構造である。転輪210は、シリカゲル、ガラス繊維、ハロゲン化物の複合体、またはモレキュラーシーブで作られてもよい。例えば、転輪210がシリカゲル製で作られる場合には、高い再生吸着力(すなわち、転輪210が水蒸気を吸着してまた水蒸気を脱着した後に、再び水蒸気を吸着する能力)を有することができ、空気調和設備1の除湿効果や加湿効果を向上させるのに有利である。
【0053】
幾つかの実施例において、図5~7に示すように、湿度調節アセンブリ200は、取付枠220と、第1シール部230と、第2シール部240とをさらに含む。
【0054】
取付枠220は長方形の枠構造であり、取付枠220は枠側壁222を含み、且つ内部に収容空間が画定されている。枠側壁222は、転輪210の軸方向の一方側に位置し、且つ転輪210の端面と平行に設置されている。転輪210は、取付枠220の厚さ方向に沿って前記収容空間に設けられ、転輪210の輪面は、2つの枠側壁222と平行している。例えば、取付枠220は、互いに平行な2つの枠側壁222を含み、2つの枠側壁222は、それぞれ転輪210の軸方向の両側に位置し、それぞれ転輪210の両側の端面と平行している。
【0055】
図9に示すように、枠側壁222には、転輪210の端面に対応する位置に開口223が設けられており、開口223の径は転輪210の端面の直径とほぼ同じである。新風と還気は、開口223を介して転輪210を経由する。
【0056】
枠側壁222と転輪210の端面との間には、第1隙間A1(図11A及び図12Aに示すように)を有し、第1シール部230は、転輪210の周方向に沿って転輪210の外周面に設けられ、且つ枠側壁222に当接することにより、第1隙間A1をシールする。
【0057】
幾つかの実施例において、図6および図7に示すように、第1シール部230は、2つの第1シールリング235を含み、2つの第1シールリング235は、転輪210の周方向に沿って延び、間隔をあけて設置される。2つの第1シールリング235は、転輪210の端面と枠側壁222との間の第1隙間A1をシールするために、それぞれ2つの枠側壁222に当接し、これにより、還気風路172と新風風路171内の空気がこの第1隙間A1を通って取付枠220の収容空間に入ることはない。
【0058】
幾つかの実施例において、図6および図7に示すように、取付枠220は取付梁221をさらに含み、取付梁221は取付枠220の長さ方向に沿って延び、且つ枠側壁222に設けられる。取付梁221は、開口223の高さ方向における中央に位置している。ここで、取付梁221の数は、1つまたは複数であり得る。
【0059】
幾つかの実施例において、図6および図7に示すように、取付枠220は2つの取付梁221を含み、2つの取付梁221は取付枠220の長さ方向に沿って延び、それぞれ枠側壁222に設けられる。
【0060】
図11A図10のA-A線に沿った断面図であり、図11B図11Aの円E1における部分拡大図である。
【0061】
幾つかの実施例において、図7図11A及び図11Bに示すように、転輪210は回転軸211をさらに含む。回転軸211は転輪210を貫通し、回転軸211の両端はそれぞれ2つの取付梁221に設けられる。第2シール部240はシールストリップ245を含む。シールストリップ245は、取付梁221と転輪210の端面との間の隙間をシールするために、取付梁221の長さ方向に沿って取付梁221に設けられ、且つ転輪210の端面に当接する。このように、転輪210を経由した、還気風路172と新風風路171とからの2つの気流を分離することができるので、除湿後の乾燥気流と吸湿後の湿潤気流とを分離することができ、空気調和設備1による空気の除湿効果および加湿効果を向上させるのに有利である。
【0062】
取付枠220の設置が、転輪210およびその駆動構造に対して取付キャリアおよび収容空間を提供することができ、空気調和設備1の生産組み立てを容易にし、生産効率を向上させるのに有利であることは、理解すべきである。
【0063】
図10は、幾つかの実施形態に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの上面図である。
【0064】
幾つかの実施例において、図3および図10に示すように、複数の仕切板190は第1仕切板191を含む。第1仕切板191は、2つの取付梁221のうち、1つの取付梁221の転輪210の端面から離れた側に固定接続される。第1仕切板191は、新風風路171と還気風路172とを分離するように構成される。図3は湿度調節アセンブリ200の一方側に位置する第1仕切板191のみを示しており、湿度調節アセンブリ200の他方側に第2仕切板がさらに設けられ、前記第2仕切板が、2つの取付梁221のうち、他方の取付梁221の転輪210から離れた側に固定接続されることは、理解すべきである。前記第2仕切板は、新風風路171と還気風路172とを分離するように構成される。
【0065】
幾つかの実施例において、第1シールリング235とシールストリップ245は、いずれも表面にテフロンコーティングを施したシリカゲル部材であるため、耐高温性、耐摩耗性、および滑らかな表面などの特徴を有する。
【0066】
図12A図10のB-B線に沿った断面図であり、図12B図12Aの円E2における部分拡大図である。
【0067】
幾つかの実施例において、図6図10および図12Bに示すように、第1シールリング235は、一体的に構成されており、且つ第1固定部231および第1フランジ部232を含む。第1固定部231は、転輪210の外周面の軸方向に沿った一端に設けられる。第1フランジ部232は、第1固定部231の自由端に設けられ、かつ対応する取付側壁222に当接する、これにより、第1シールリング235により還気風路172と新風風路171とをシールすることができ、還気風路172と新風風路171内の気流が転輪210と枠側壁222との間の第1隙間A1を通じて取付枠220に入ることを防止することができる。
【0068】
図13は幾つかの実施例に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの断面図であり、図14図13の円C1における部分拡大図である。
【0069】
例えば、図13および図14に示すように、湿度調節アセンブリ200はクランプ290をさらに含む。第1固定部231は、クランプ290によって転輪210の外周面に固定される。転輪210が回転すると、第1シール部230が転輪210と連動して同期回転し、第1フランジ部232が取付側壁222と相互摩擦し、これにより、還気風路172と新風風路171に対するシールを実現することは、理解すべきである。
【0070】
幾つかの実施例において、枠側壁222の第1フランジ部232と接触する部分はステンレス鋼で作られているため、枠側壁222と第1フランジ部232との間の摩擦係数を小さくすることができ、転輪210の回転を駆動する駆動モーターの動力を低減してエネルギーを節約することができる。
【0071】
図12C図12Aの円E3における部分拡大図である。
【0072】
幾つかの実施例において、図10図12Aおよび図12Cに示すように、シールストリップ245は一体的に構成されており、第2固定部241および第2フランジ部242を含む。第2固定部241は、取付梁221に沿って取付梁221に固定接続され、第2フランジ部242は、第2固定部241の自由端に設けられ、かつ転輪210の端面に当接するために、第2固定部241の転輪210に近い一端に沿って転輪210に沿って転輪の軸線から離れる方向に向かって延びる。このように、シールストリップ245により、転輪210の端面と取付梁221(または仕切板)との間の第2隙間A2(図12C参照)をシールすることができる。転輪210が回転すると、第2シール部240が移動せず、第2フランジ部242が転輪210の端面と相互摩擦し、第2隙間A2に対するシールを実現することは、理解すべきである。
【0073】
幾つかの実施例において、図12Cに示すように、取付枠220は固定板224をさらに含む。固定板224は、取付梁221の長さ方向に沿って延び、且つネジにより取付梁221に固定接続される。取付梁221と固定板224との間には第3隙間A3が予め空いており、第2固定部241は締まり嵌めで第3隙間A3に取り付けられる。例えば、取付梁221と固定板224はいずれも金属部材であるため、第2固定部241の締まり嵌めで取付の信頼性を向上させるのに有利である。
【0074】
幾つかの実施例において、図6および図7に示すように、第2シール部240は、4つのシールストリップ245を含む。シールストリップ245は、二つずつが2つの取付梁221のうちの1つに設けられ、且つ回転軸211に関して対称に設けられ、この2つのシールストリップ245の第2フランジ部242は、反対方向に折り曲げられる。すなわち、同じ取付梁221に設置された2つのシールストリップ245の第2フランジ部242は、転輪210に当接するときに、反対方向に折り曲がり、各第2フランジ部242の転輪210に近い側が転輪210の回転方向に向かって延びる。
【0075】
幾つかの実施例において、図9に示すように、開口223の取付梁221に近い位置(図に示す領域P)における内径を大きくすることで、第2シール部240の端点におけるシールの信頼性を向上させることができ、第2隙間A2または第3隙間A3から還気や新風の漏れを防止することができる。
【0076】
図15は、幾つかの実施例に係る空気調和設備の別の湿度調節アセンブリの断面図であり、図16は、図15の円C2における部分拡大図である。
【0077】
幾つかの実施例において、図15および図16に示すように、湿度調節アセンブリ200は支持部材270をさらに含む。支持部材270は転輪210の周方向に沿って延びる。この場合、2つの第1シールリング235が支持部材270の径方向の外側に間隔をあけて設置され、支持部材270によって第1シールリング235を効果的に支持することが実現できる。
【0078】
例えば、湿度調節アセンブリ200は2つの支持部材270を含む。2つの支持部材270は、転輪210の周方向に沿って延び、間隔をあけて設置される。この場合、2つの第1シールリング235は、それぞれ、2つの支持部材270の径方向の外側に設けられる。なお、転輪210の軸方向に沿った両端にある第1シールリング235および支持部材270は同じ構造があり、以下では主に転輪210の一端に位置する第1シールリング235および支持部材270の構造を例として詳細に説明する。
【0079】
図16に示すように、支持部材270は、固定リング271と、支持部272とを含む。固定リング271は、転輪210の外周側に嵌設される。支持部272は中空の円形台である。支持部272の軸方向の一端は、固定リング271の枠側壁222に近い側に接続され、支持部272の軸方向の他端は、枠側壁222に近くて転輪210の軸線から離れる方向に向かって延びる。支持部272の軸方向の前記一端の直径は、支持部272の軸方向の前記他端の直径よりも小さい。
【0080】
クランプ290は、第1シールリング235の対応する枠側壁222から離れる一端および固定リング271を転輪210の外周側に締め付ける。第1シールリング235の他端が支持部272に貼り合わせて当接し、且つ第1シールリング235が支持部272の支持作用によって弾性変形されることにより、第1固定部231の他端は対応する枠側壁222に近い方向かつ回転軸211から離れる方向に向かって延びて枠側壁222に当接する。クランプ290によって、支持部材270および第1シールリング235が転輪210の外周面に固定されることができるので、湿度調節アセンブリ200の取付構造の簡略化、部材数の削減、およびコストの低減に有利であることは、理解すべきである。
【0081】
幾つかの実施例において、図16に示すように、支持部272は、固定リング271との間に角度αを有し、ここで、角度αは鈍角である。角度αは、転輪210と枠側壁222との間の距離や、第1シールリング235の寸法に応じて増減してもよい。
【0082】
以上により、第1シールリング235は、軸方向の一端が転輪210に貼り合わせてシールされ、軸方向の他端が枠側壁22に貼り合わせてシールされることにより、第1隙間A1をシールする。また、支持部材270の支持部272に第1シールリング235を貼り合わせて当接することにより、第1シールリング235は支持部272の支持力の作用でその径方向に沿って外側へ弾性変形する。このように、第1シールリング235を転輪210に取り付けるとき、一定の予め変形を有し、それによって第1シールリング235および転輪210を取付枠220への取り付けが容易になり、取り付け効率が向上するとともに第1シールリング235のシール効果も向上する。
【0083】
幾つかの実施例において、支持部材270は、一定の剛性を有するので、第1シールリング235を安定して確実に支持することができる。例えば、支持部材270は、金属部材またはポリフェニレンサルファイド(Polyphenylenesulphide,PPS)等のプラスチック部材である。支持部材270は、一体化部材であるので、取り付けを容易にする。
【0084】
幾つかの実施例において、支持部材270は、複数(例えば2~6個)の弧状シート状のサブ支持部材を含む。前記複数のサブ支持部材は、転輪210の周方向に沿って間隔をあけて設置される。各サブ支持部材は、固定シートと支持シートとを含む。前記固定シートは転輪210の外周面に固定接続され、前記支持シートは前記固定シートに接続され、枠側壁222に近い方向かつ回転軸211から離れる方向に向かって延びる。この場合、第1シールリング235は、前記複数のサブ支持部材の回転軸211から離れる側に嵌設され、前記複数のサブ支持部材の複数の支持シートの支持作用により弾性変形する。幾つかの実施例において、転輪210は、輪本体と、輪本体に接続するリムとを含む。前記リムは、前記輪本体と同軸に設けられ、且つ前記輪本体の周方向の外側に位置する。前記リムは金属部材であり、第1シールリング235および固定リング271は、クランプ290によって前記リムの外周側に圧着される。幾つかの実施例において、支持部材270と前記リムは一体的に構成されており、すなわち、前記リムは支持部材270と一体的に形成されている。
【0085】
図17は幾つかの実施例に係る空気調和設備のまた別の湿度調節アセンブリの断面図であり、図18図17の円C3における部分拡大図である。
【0086】
幾つかの実施例において、図17および図18に示すように、第1シール部230は第2シールリング234をさらに含む。第2シールリング234は、転輪210の軸方向の一方側に位置し、かつ枠側壁222と支持部材270との間に位置する。
【0087】
幾つかの実施例において、図17および図18に示すように、第1シール部230は、2つの第2シールリング234を含む。2つの第2シールリング234は、それぞれ転輪210の軸方向の両側に位置し、かつそれぞれ対応する枠側壁222と支持部材270との間に位置する。なお、転輪210の軸方向の両側における第1シールリング235、第2シールリング234及び支持部材270は同じ構造があり、以下では主に転輪210の一方側に位置する第1シールリング235、第2シールリング234及び支持部材270の構造を例として説明する。
【0088】
図18に示すように、第2シールリング234は、枠側壁222の転輪210に近い側に固定設置される。第2シールリング234は、転輪210の中心軸線を囲む方向に延びる。第2シールリング234は、対応する枠側壁222および支持部材270にそれぞれ当接する。このように、第1シールリング235が第1隙間A1をシールした上で、第2シールリング234が第1隙間A1をさらにシールすることができるので、転輪210と枠側壁222との間のシールの信頼性を向上させることができる。また、第2シールリング234を支持部272の径方向の内側に当接することにより、第2シールリング234は、さらに支持部272に一定の支持作用を与えることができるので、第1シールリング235に対する支持部272の支持作用はより信頼性がある。
【0089】
幾つかの実施例において、図18に示すように、第2シールリング234は一体的に構成されており、突出部2341と平面部2342とを含む。突出部2341は、転輪210に向かって突出し、且つ枠側壁222に向かう開放口2343を有する。平面部2342は、突出部2341に接続され、且つこの開放口2343を閉塞する。第2シールリング234は、突出部2341によって支持部272の径方向の内側に当接し、第2シールリング234は、平面部2342によって枠側壁222に当接する。平面部2342は、枠側壁222に貼り合わせて枠側壁222に固定接続される。
【0090】
幾つかの実施例において、図18に示すように、湿度調節アセンブリ200は、固定シート280(例えば、金属リングシートなど)を含む。固定シート280は、リベットまたはねじによって枠側壁222に固定されてもよく、これにより、平面部2342を枠側壁222に固定接続されることができる。
【0091】
空気調和設備1の運転中、取付枠220は動かないように固定され、転輪210は取付枠220内で回転し、第1シールリング235と枠側壁222との間および第2シールリング234と支持部272との間に摩擦が生じるので、第1シールリング235または第2シールリング234は、耐磨耗材料、例えば耐摩耗フェルトで作られてもよく、このように、第1シールリング235および第2シールリング234の使用寿命を延ばすのに有利である。
【0092】
図8は幾つかの実施形態に係る空気調和設備の転輪および駆動機構の斜視図である。
【0093】
幾つかの実施例では、図8に示すように、湿度調節アセンブリ200は駆動機構250をさらに含む。駆動機構250は、駆動モータ251と、駆動輪252と、伝動ベルト253とを含む。駆動モータ251は、取付枠220に固定接続され、動力出力端2511を含む。駆動輪252は、駆動モータ251の動力出力端2511に接続される。伝動ベルト253は、駆動輪252と転輪210とを駆動接続するために、駆動輪252と転輪210(すなわち、従動輪)の外周面に嵌められる。駆動輪252および伝動ベルト253は、いずれも前記収容空間内に配置されている。本開示の幾つかの実施例において、ベルト伝動により転輪210の回転を駆動する、それにより、転輪210の動作の円滑性を向上させ、転輪210の回転中の騒音および振動を低減することに有利であることは、理解すべきである。幾つかの実施例において、駆動モータ251は減速モータである。
【0094】
なお、転輪210の回転数は、空気調和設備1が空気の湿度を調節する効率に影響を与える。例えば、転輪210の回転数は6r/h~36r/hである場合には、室内湿度と室外湿度との差が小さい時に、転輪210による水分の吸着及び脱着を十分に行わせるように、転輪210の回転数を低く設定し(例えば、6r/h、9r/h、12r/hに設定し)てもよいし、室内湿度と室外湿度との差が大きい時に、空気調節設備1による空気湿度の調節効率を向上させるように、転輪210の回転数を高く設定し(例えば、25r/h、30r/h、33r/h又は36r/hに設定し)てもよい。
【0095】
図9は幾つかの実施例に係る空気調和設備の取付枠の斜視図である。
【0096】
幾つかの実施例において、図8および図9に示すように、取付枠220は枠頂壁226をさらに含む。枠頂壁226は、2つの枠側壁222の頂部に位置し、2つの枠側壁222に接続される。
【0097】
幾つかの実施例において、図8に示すように、湿度調節アセンブリ200は、引張力調整機構260をさらに含む。引張力調整機構260は、引張力調整輪261、引張力調整アーム262、および引張力調整バネ263を含む。引張力調整アーム262は、一端が取付枠220にヒンジ接続され、他端が伝動ベルト253の下方まで延びて引張力調整輪261にヒンジ接続される。例えば、引張力調整アーム262の前記一端は、枠頂壁226にヒンジ接続される。または、取付枠220は、枠頂壁226に沿って下方へ垂直に延びる接続板225をさらに含み、引張力調整アーム262の前記一端は、接続板225にヒンジ接続される。引張力調整バネ263は、一端が枠頂壁226に固定接続され、他端が引張力調整アーム262の前記他端に固定接続される。引張力調整バネ263は、引張力調整輪261を介して伝動ベルト253に弾性力を付与することにより、伝動ベルト253を緊張状態にさせて、駆動機構250の信頼性を向上させるのに有利である。
【0098】
幾つかの実施例において、図3~5に示すように、空気調和設備1は全熱交換器コア500をさらに含む。全熱交換器コア500は、箱体100において、第1吸気口110および第2吸気口120に近い位置に設置される。全熱交換器コア500は、第1部分が前記還気風路172内に位置し、第2部分が前記新風風路171内に位置する。全熱交換器コア500は、空気調和設備1の冷房除湿時に新風を冷却して除湿し、空気調和設備1の暖房加湿時に新風を加熱して加湿するように構成される。
【0099】
幾つかの実施例において、全熱交換器コア500はポリプロピレン部材(Polypropylene、PPと略称する)であり、多層で間隔をあけて設けられる熱交換膜シートを含む。隣接する2層の前記各熱交換膜シート間の距離は、1.5mm~2.5mm(例えば1.5mm、2mm又は2.5mm等)である。幾つかの実施例において、全熱交換器コア500の前記第1部分および前記第2部分は、いずれも全熱交換器コア500の中央に位置するため、全熱交換器コア500の表面における空気の速度分布の均一性の向上および空気抵抗の低減に有利である。
【0100】
幾つかの実施例において、第1吸気口110と全熱交換器コア500との間、及び第2吸気口120と全熱交換器コア500との間には、それぞれフィルタが設けられる。例えば、前記フィルタは、不織布製のフィルタコアを用いたプライマリフィルターであり、このプライマリフィルターは空気中の塵や虫などの大きな粒子をろ過することができ、全熱交換器コア500の動作の安定性を向上させるのに有利である。
【0101】
幾つかの実施例において、図3~5に示すように、空気調和設備1は熱交換器アセンブリ300をさらに含む。熱交換器アセンブリ300は、第1熱交換器310と、第2熱交換器320と、第3熱交換器330とを含む。第1熱交換器310と第2熱交換器320は、いずれも還気風路172に設けられ、第3熱交換器330は、新風風路171に設けられ、第1熱交換器310は、湿度調節アセンブリ200の一方側(例えば左側)に設けられ、第2熱交換器320と第3熱交換器330は、湿度調節アセンブリ200の他方側(例えば右側)に設けられる。
【0102】
以下、図面を参照して、空気調和設備1の動作原理を詳細に説明する。
【0103】
図19は幾つかの実施例に係る冷房除湿モードで運転するときの空気調和設備の概略図であり、図20は幾つかの実施例に係る暖房加湿モードで運転するときの空気調和設備の概略図であり、図21は幾つかの実施例に係るアウトガスバイパスモードで運転するときの空気調和設備の概略図であり、図22は幾つかの実施例に係る内気循環モードで運転するときの空気調和設備の概略図である。幾つかの実施例において、図19~22に示すように、空気調和設備1は、圧縮機101と、電子膨張弁102とをさらに含む。圧縮機101と電子膨張弁102は、いずれも熱交換器アセンブリ300に接続される。圧縮機101は、冷媒を圧縮することにより、低圧の冷媒が圧縮されて高圧の冷媒になるように構成される。電子膨張弁102は、冷媒の圧力を調節することにより、高圧の冷媒が低圧の冷媒に調節されるように構成される。
【0104】
空気調和設備1が冷房除湿モード(すなわち第1モード)で運転する場合には、図19に示すように、第1熱交換器310および第2熱交換器320は凝縮器として機能され、第3熱交換器330は蒸発器として機能される。
【0105】
第3熱交換器330が、蒸発器として機能されるときに、第3熱交換器330を経由する新風の熱を吸収することにより、新風の温度を低下させることができることは、理解すべきである。新風の温度が、搬送された水蒸気の凝縮温度まで低下すると、前記水蒸気は、第3熱交換器330の外壁で凝縮し、重力の影響で、下方に落ちて水受けトレイ内に流入する。このように、第3熱交換器330により、新風を冷却して除湿することができる。
【0106】
新風の処理過程においては、以下のような工程を含む。第2ファン162は、作動され、室外から新風を吸い込む。新風が、第2吸気口120から新風風路171に入り、新風風路171に沿って全熱交換器コア500に入り、全熱交換器コア500によって、新風と室内の還気に対して順流熱交換(すなわち、新風は全熱交換器コア500を通過して室内の還気によって搬送された冷エネルギーを回収する)を行い、新風が初期冷却および除湿される。その後、新風が、第3熱交換器330を通過して熱交換を行い、温度と湿度がさらに低下する。最後に、新風が、転輪210に入り、転輪210の吸着領域で深く除湿された後、第2排気口140から室内に入る。
【0107】
還気の処理過程においては、以下のような工程を含む。第1ファン161は、作動され、室内から還気を吸い込む。還気が、第1吸気口110から還気風路172に入り、還気風路172に沿って全熱交換器コア500に入り、全熱交換器コア500によって、還気と室外の新風に対して順流熱交換し、還気によって搬送された冷気を回収し、還気の温度を上昇する。その後、還気は第1熱交換器310を通過して熱交換を行い、湿度が比較的に低い状態で転輪210の脱着領域に入り、転輪210に蓄えられた水分を脱着して運び出す。最後に、水分を運んだ還気は、第2熱交換器320を介して冷エネルギーを回収した後、第1排気口130から室外へ排出される。
【0108】
空気調和設備1が暖房加湿モード(すなわち第2モード)で運転する場合には、図20に示すように、第1熱交換器310および第2熱交換器320は蒸発器として機能され、第3熱交換器330は凝縮器として機能される。
【0109】
還気の処理過程においては、以下のような工程を含む。第1ファン161は、作動され、室内から比較的に高い温度と湿度である還気を吸い込む。還気が、第1吸気口110から還気風路172に入り、還気風路172に沿って全熱交換器コア500に入り、全熱交換器コア500によって、還気と室外の新風に対して順流熱交換(すなわち、新風は全熱交換器コア500を通過して室内の還気によって搬送された熱エネルギーを回収する)を行い、これにより、還気の温度および湿度を下げる。
【0110】
この場合、第1熱交換器310が熱を吸収して、還気の温度が低くなって水分が析出し、加湿効果が低下することを回避するために、第1熱交換器310は熱交換の動作を行わず、還気風路172の一部として機能する。還気は、第1熱交換器310を通過した後、転輪210の吸着領域に入り、吸着領域によって深く除湿された後、第2熱交換器320に入って熱交換を行い、第2熱交換器320によって熱が回収された後、第2排気口140を介して室外へ排出される。幾つかの実施例において、空気調和設備1は電磁弁をさらに含む。この電磁弁は、第1熱交換器310に接続され、第1熱交換器310が熱交換を行わず、代わりに還気風路172の一部として機能するように構成される。
【0111】
新風の処理過程においては、以下のような工程を含む。第2ファン162は、作動され、室外から新風を吸い込む。新風が、第2吸気口120から新風風路171に入り、新風風路171に沿って全熱交換器コア500に入り、全熱交換器コア500によって、新風と室内の還気に対して順流熱交換(すなわち、新風は全熱交換器コア500を通過して室内の還気によって搬送された熱エネルギーを回収する)を行い、新風が加熱および加湿される。その後、新風が、第3熱交換器330を通過して熱交換を行い、温度が上昇し、湿度が低下し、そして低い相対湿度(例えば、相対湿度は20%以下である)で転輪210の脱着領域に入る。 脱着領域に蓄えられた水分が吸収された後、温度・湿度のある新風は第2排気口140を介して室内に入る。
【0112】
本開示の幾つかの実施例に係る空気調和設備1は、冷房除湿機能と暖房加湿機能を有するため、室内空気の温度と湿度を同期に上昇または下降させることができ、ユーザーの快適性を高めることができる。また、空気調和設備1の構成要素のレイアウトがコンパクトであるため、小型化の設計の実現に有利である。
【0113】
幾つかの実施例において、図21に示すように、空気調和設備1は、アウトガスバイパスモード(すなわち第3モード)をさらに有する。このモードでは、空気調和設備1は、熱交換及び湿度調節を行わず、すなわち、転輪210、第1ファン161、熱交換器アセンブリ300及び圧縮機101が、いずれも作動されないため、新風を直接室内に入れることができ、省エネルギー及び電力消費の低減に有利である。
【0114】
幾つかの実施例において、図5および図21に示すように、箱体100の前記収容キャビティは、複数の仕切板190によってバイパス風路173に仕切される。バイパス風路173は、一端が新風風路171に連通し、他端が第2排気口140に連通する。この場合、空気調和設備1は空気流制御弁アセンブリ400をさらに含む。空気流制御弁アセンブリ400は、第1空気流制御弁410を含む。第1空気流制御弁410は、バイパス風路173と新風風路171との連通位置に設けられる。
【0115】
図19および図20に示すように、空気調和設備1が冷房除湿および暖房加湿を行う場合、第1空気流制御弁410が閉状態になり、新風と還気は、それぞれ対応する風路に入った後、直接全熱交換器コア500に入る。図21に示すように、空気調和設備1がアウトガスバイパスモードで運転する場合、第1空気流制御弁410および第2ファン162が開かれ、新風は第1吸気口110から新風風路171に入り、その後第1空気流制御弁410を介してバイパス風路173に入り、次に第2排気口140から室内に入る。
【0116】
幾つかの実施例において、図22に示すように、空気調和設備1は、内気循環モード(すなわち第4モード)をさらに有する。室内空気の湿度が比較的に高い場合、空気調和設備1は内気循環モードで運転することができ、このモードでは、室内の還気は第1吸気口110から空気調和設備1に入って除湿され、その後、第2空気排気140から室内に戻って内気循環を形成する。
【0117】
幾つかの実施例では、図5および図22に示すように、空気流制御弁アセンブリ400は、第2空気流制御弁420と、第3空気流制御弁430とをさらに含む。第2空気流制御弁420は、還気風路172内に設けられ且つ第1吸気口110に近接し、第3空気流制御弁430は、新風風路171内に設けられ且つ第2吸気口120に近接する。
【0118】
空気調和設備1が冷房除湿モードまたは暖房加湿モードで運転する場合、第1空気流制御弁410、第2空気流制御弁420および第3空気流制御弁430は、いずれも閉じられ、還気は第1吸気口110から還気風路172に入り、第1排気口130から室外へ排出されてもよく、新風は第2吸気口120から新風風路171に入り、第2排気口140から室内に入ってもよい。
【0119】
空気調和設備1がアウトガスバイパスモードで運転する場合、第1空気流制御弁410が開かれ、第2空気流制御弁420および第3空気流制御弁430が閉じられる。
【0120】
空気調和設備1が内気循環モードで運転する場合、図22に示すように、第1空気流制御弁410が閉状態になり、第2空気流制御弁420および第3空気流制御弁430が開かれる。第1熱交換器310および第2熱交換器320は凝縮器として機能され、第3熱交換器330は蒸発器として機能される。この場合、還気は、第1吸気口110から還気風路172に入り、第2空気流制御弁420を通過して新風風路171に入ってもよい。新風風路171において、還気は、第3熱交換器330によって冷房除湿された後、転輪210の吸着領域で深く除湿され、最終的に第2排気口140を通過して室内に戻される。新風は、第2吸気口120から新風風路171に入り、第3空気流制御弁430を通過して還気風路172。還気風路172において、新風は、第1熱交換器310を経由して熱交換を行い、温度が上昇し、湿度が低減され、その後、転輪210の脱着領域に入り、脱着領域内の水分を運び出す。次に、高温高湿の新風は第2熱交換器320を経由して、第2熱交換器320によって新風の熱エネルギーを回収する。最終的に、水分が搬送された新風は、第1排気口130から室外へ排出される。
【0121】
幾つかの実施例において、3つの空気流制御弁(すなわち、第1空気流制御弁410、第2空気流制御弁420および第3空気流制御弁430)は、いずれもアクリロニトリルブタジエンスチレンプラスチック部材(Acrylonitrile Butadiene Styrene plastic,ABS)である。幾つかの実施例において、前記3つの空気流制御弁の表面にもエチレンプロピレンジエンモノマー(Ethylene Propylene Diene Monomer,EPDM)が貼付され、これにより、空気流制御弁が閉じられたときのシール性を向上させる。
【0122】
幾つかの実施例において、前記空気流制御弁は、空気流制御弁回転軸と空気流制御弁壁とを含む。前記空気流制御弁壁の一端は前記空気流制御弁回転軸に接続され、かつ前記空気流制御弁壁は前記空気流制御弁回転軸周りに回転する。前記空気流制御弁回転軸は、箱体100の底壁に対して垂直であるので、前記空気流制御弁壁が回転する時に、自身の重力に打ち勝つ必要がなくて動作する。幾つかの実施例において、前記空気流制御弁は補強リブを含む。前記補強リブは、前記空気流制御弁壁の強度を高めるために、前記空気流制御弁壁に設けられる。
【0123】
幾つかの実施例において、前記3つの空気流制御弁が、いずれも空気の流れと逆方向に開かれており、第1ファン161および第2ファン162が開かれた後、前記3つの空気流制御弁が風圧力の作用下でロックされる。
【0124】
また、空気調和設備が冷房除湿モードまたは暖房加湿モードからアウトガスバイパスモードまたは内気循環モードに切り替えられるときに、第1ファン161および第2ファン162が予め設定された期間にオフになってから作動されることで、第1空気流制御弁410、第2空気流制御弁420または第3空気流制御弁430が前記予め設定された期間内に開かれてもよく、これにより、いずれかの空気流制御弁が開かれたときに過剰な負圧を受けることを回避でき、3つの空気流制御弁の使用寿命の延長に有利である。
【0125】
図4は幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋と側壁が取り外された空気調和設備の斜視図であり、図5は幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋と側壁、及び仕切板の一部分が取り外された空気調和設備の斜視図である。
【0126】
幾つかの実施例において、図5に示すように、第2熱交換器320と第3熱交換器330とは上下に配置され、例えば、第2熱交換器320は第3熱交換器330の上方に設けられる。
【0127】
幾つかの実施例において、図4及び図5に示すように、空気調和設備1は排水アセンブリ600をさらに含む。排水アセンブリ600は、水受けトレイ601と、ポンプ610と、排水管620とを含む。水受けトレイ601は、第3熱交換器330と箱体100の底壁との間に設けられ、箱体100の底壁に固定接続される。水受けトレイ601は、凝縮水を収集するように構成される。ポンプ610は水受けトレイ601内に設けられる。排水管620は、一端がポンプ610に接続され、他端が室外まで延びる。ポンプ610は、水受けトレイ601に溜まった凝縮水を吸い込み、排水管620によって排出してもよい。
【0128】
幾つかの実施例において、空気調和設備1が取り付けられた後、空気調和設備1の排水管620が設けられた一端は、反対側の他端よりも0mm~5mm下回るため、水受けトレイ601に溜まった凝縮水を、水受けトレイ601のポンプ610に近い側に集めることができ、排水効率の向上に有利である。
【0129】
幾つかの実施例において、排水アセンブリ600は、支持フレームをさらに含む。前記支持フレームは、水受けトレイ601に固定設置され、第3熱交換器330の底部を支持することで、第3熱交換器330が水受けトレイ601から離間して、第3熱交換器330が水受けトレイ601に溜まった凝縮水によって浸されることを防止する。
【0130】
幾つかの実施例において、図1~3に示すように、空気調和設備1は電気ボックス180をさらに含む。電気ボックス180は、箱体100の前側に固定設置される。電気ボックス180内には複数の電気部品が設けられる。電気ボックス180には通気孔が設けられ、箱体100の前記通気孔に対応する位置にも貫通孔が設けられることで、箱体100内の負圧により電気ボックス180内の空気の流れを動かして、電気ボックス180内の前記複数の電気部品に対して放熱する。
【0131】
本開示の幾つかの実施例に係る空気調和設備1は、複数のモジュール化の機能アセンブリを含み、例えば、湿度調節アセンブリ200、熱交換器アセンブリ300、空気流制御弁センブリ400及び排水アセンブリ600などを含む。このように、モジュール化の組立方式を採用して空気調和設備1を生産及び加工することができ、すなわち、異なるモジュールを事前に予め組み立て、また、生産ラインに複数のモジュールを取り付けるため、生産効率を高めることができる。
【0132】
図23は幾つかの実施形態に係る空気調和設備の別の視点から見た斜視図であり、図24は幾つかの実施例に係る空気調和設備の背面図である。
【0133】
幾つかの実施例において、図23及び図24に示すように、空気調和設備1は、複数の吊り下げアセンブリ150をさらに含む。複数の吊り下げアセンブリ150は、箱体100に固定接続される。空気調和設備1は、複数の吊り下げアセンブリ150によって建物の頂部に固定するように取り付けられる。例えば、空気調和設備1は、4つの吊り下げアセンブリ150を含む。4つの吊り下げアセンブリ150の一端(例えば、下端)は、それぞれ箱体100の前側壁の両端および後側壁の両端に固定設置されることで、空気調和設備1の吊り下げの堅牢性を高めることができるとともに、運転の安定性を向上させることができる。幾つかの実施例において、複数の吊り下げアセンブリ150の上端は、アンカーボルトによって建物の頂部に固定される。
【0134】
図25は幾つかの実施例に係る空気調和設備の吊り下げアセンブリの斜視図である。
【0135】
幾つかの実施例において、図24および図25に示すように、吊り下げアセンブリ150は、固定部材151と、接続部材152と、2つの締結ナット153と、複数(例えば2つ)の振動減衰部材154とを含む。振動減衰部材154は、ゴムリングである。
【0136】
図26は幾つかの実施例に係る空気調和設備の固定部材の斜視図である。
【0137】
図26に示すように、固定部材151は、第3固定部1511と第4固定部1512とを含む。第3固定部1511は箱体100の側壁に固定接続され、第4固定部1512は第3固定部1511に接続され、且つ箱体100から離れる方向に向かって延びる。第4固定部1512は第3固定部1511の上端に設けられてもよく、第4固定部1512は接続溝1513を含む。
【0138】
図25および図26に示すように、接続部材152は、ネジ山を有するロッドであり、接続溝1513に挿入される。2つの振動減衰部材154は、接続部材152に嵌設され、且つそれぞれ第4固定部1512の両側(例えば、上側と下側)に位置する。2つの締結ナット153が接続部材152に螺合され、一方の締結ナット153は一方の振動減衰部材154を下から上にロックし、他方の締結ナット153は他方の振動減衰部材154を上から下にロックし、これにより、接続部材152と固定部材151の固定接続を実現する。幾つかの実施例において、接続部材152は、吊り下げボルトである。
【0139】
圧縮機101、転輪210、第1ファン161および第2ファン162などの回転部品が、運転中に一定の回転数で回転し、この回転数が吊り下げアセンブリ150の固有周波数に近づくかまたは到達すると、吊り下げアセンブリ150が共振し、空気調和設備1を激しく振動させることになることは、理解すべきである。そのため、固定部材151と締結ナット153との間に振動減衰のための振動減衰部材154を設けることで、固定部材151から接続部材152に伝達する振動を低減し、空気調和設備1の動作安定性を向上させることができる。
【0140】
接続部材152の上端は、建物の頂部に固定接続される。幾つかの実施例において、建物の頂部はコンクリート構造であり、接続部材152は、アンカーボルトによって天井または壁に固定接続される。幾つかの実施例において、建物の頂部は鉄骨梁構造であり、接続部材152は、ボルトによって建物の頂部に位置するアイビームに固定接続される。幾つかの実施例において、建物の頂部は木造梁の吊り構造があり、接続部材152は、ワッシャおよびナットによって木造梁に固定接続される。
【0141】
幾つかの実施例において、図26に示すように、第3固定部1511は複数の固定孔1514を有し、箱体100の側壁は複数の固定孔1514に対応する位置に複数の貫通孔を有し、各固定孔1514およびその対応する貫通孔がボルトによって挿設されることにより、第3固定部1511と箱体100とを固定接続することができる。例えば、第3固定部1511は、3つの固定孔1514を有し、3つの固定孔1514は、三角形に配置される。箱体100の側壁には、3つの固定孔1514に対応する位置に、3つの貫通孔が設けられる。三角形は安定した形状であり、少なくとも3つの固定孔1514を三角形に配置することで、第3固定部1511と箱体100との接続の強固の向上に有利であることは、理解すべきである。
【0142】
図27は幾つかの実施形態に係る空気調和設備の補強板の斜視図である。
【0143】
幾つかの実施例において、図27に示すように、吊り下げアセンブリ150は、補強板155をさらに含む。補強板155は、箱体100の内側の側壁に設けられ、且つ第3固定部1511の位置に対応する。補強板155は、複数の接続孔1551を有する。複数の接続孔1551は、複数の固定孔1514の位置に対応する。各固定孔1514、固定孔1514の位置に対応する箱体100上における貫通孔、および固定孔1514の位置に対応する接続孔1551がボルトによって挿設されることにより、吊り下げアセンブリ150と箱体100とを固定接続することができるので、箱体100と吊り下げアセンブリ150との接続強度の向上に有利である。例えば、補強板155は、3つの固定孔1514の位置に対応する3つの接続孔1551を有する。
【0144】
幾つかの実施例において、固定部材151および接続部材152は、永久疲労限界P0を有する軟鋼制部材である。吊り下げアセンブリ150が振動減衰部材154を含む場合、空気調和設備1の振動の最大振幅がD1であり、接続部材152の端部の応力値がP1である。吊り下げアセンブリ150に振動減衰部材154が含まれない場合、空気調和設備1の振動の最大振幅がD2であり、接続部材152の端部の応力値がP2である。ここで、D1<D2であり、且つP1<P0<P2である。これからわかるように、吊り下げアセンブリ150に振動減衰部材154を加えるのは、接続部材152の端部の応力を効果的に低減することができ、吊り下げアセンブリ150の安定性を向上させるのに有利である。例えば、D1は98μmであり、D2は183.3μmであり、P0は79.6MPaであり、P1は45.5MPaであり、P2は83.6MPaである。
【0145】
幾つかの実施例において、空気調和設備1の質量はMである場合には、吊り下げアセンブリ150に補強板155が含まれない時に、第3固定部1511が箱体100の側壁に直接に固定接続され、箱体100の側壁の最大応力がP01であり、吊り下げアセンブリ150が補強板155を含む時に、補強板155が箱体100の側壁にリベットで固定され、第3固定部1511が補強板155に固定接続され、箱体100の側壁の最大応力がP02であり、補強板155の最大応力がP03である。ここで、(P02+P03)<P0<P01である。ここから見えるように、吊り下げアセンブリ150に補強板155を加えるのは、補強板155および箱体100の側壁にかかる最大応力を効果的に低減することができ、吊り下げアセンブリ150と箱体100との間の接続の信頼性を向上させるのに有利である。例えば、P01は111.8MPaであり、P02は10.4MPaであり、P03は16.3MPaである。
【0146】
図28は幾つかの実施形態に係る空気調和設備の分解図である。
【0147】
幾つかの実施例において、図28に示すように、箱体100は、第1カバー103と第2カバー104とを含む。第1カバー103は、箱体100の右側壁の一部分であり、箱体100の頂蓋および底壁に着脱可能に接続される。第1カバー103を開くと、全熱交換器コア500、フィルタおよび駆動機構250を露出させることができ、清掃やメンテナンスが容易になる。第2カバー104は、箱体100の前側壁の一部分であり、箱体100の頂蓋および底壁に着脱可能に接続される。第2カバー104を開くと、第1ファン161、第2ファン162、圧縮機101および電子膨張弁102を露出させることができ、清掃やメンテナンスが容易になる。
【0148】
電気ボックス180は電気ボックスカバー181を含む。電気ボックスカバー181は、電気ボックス180の箱体100から離れた一方側壁であり、且つ電気ボックス180に着脱可能に接続される。電気ボックスカバー181を開くと、電気ボックス180の内部の複数の電気部品や複数の回路を露出させることができ、清掃やメンテナンスが容易になる。
【0149】
上記記載は、本開示の具体的な実施形態であるに過ぎず、本開示の保護範囲はこれに限定されず、本開示の技術的範囲内で当業者が容易に想到できる変更又は置換は、すべて本開示の保護範囲内に包含するものである。従って、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲に記載された範囲を準拠するものとする。
【0150】
本開示係る開示の範囲が、上記の技術的特徴の特定の組み合わせにより生じられた技術案に限定されるものではなく、本開示の主旨から逸脱することなく、上記の技術的特徴またはそれらの等価物の任意の組み合わせにより形成された他の技術案も包含すべきであることが、当業者にとって、理解すべきである。例えば、上記の特徴が、幾つかの実施形態に開示されている(しかし、これに限定されない)類似の機能を有する技術的特徴と互いに置換して形成された技術案も包含すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
【手続補正書】
【提出日】2023-08-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2021年8月13日に出願された出願番号が202121894197.Xである中国特許出願、2021年9月26日に出願された出願番号が202122334527.6である中国特許出願、2022年2月16日に出願された出願番号が202210139387.3である中国特許出願、2022年2月16日に出願された出願番号が202210139389.2である中国特許出願を基礎出願とする優先権を主張し、その開示内容の全ては参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は空気処理技術の分野に関し、特に空気調和設備に関する。
【背景技術】
【0003】
科学技術の進歩や人々の生活水準の向上に伴い、空気調和設備(空気調和機など)は徐々に人々の生活の中に入り込み、人々の仕事や生活に欠かせない用品となっている。空気調和設備は、室内の温度と湿度を調節することができる。
【0004】
通常、空気調和設備は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器などを用いて冷房サイクルまたは暖房サイクルを実行し、給水加湿または無給水加湿の方法で室内の空気の湿度を調節する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の幾つかの実施例には、空気調和設備が提供される。前記空気調和設備は、箱体と湿度調節アセンブリとを含む。前記箱体内には、第1風路と第2風路とを画定されている。前記湿度調節アセンブリは、前記箱体内に設けられ、且つ転輪を含む。前記転輪は、第1処理領域と第2処理領域とを含む。前記第1処理領域の少なくとも一部は、前記第1風路内に位置し、前記第2処理領域の少なくとも一部は、前記第2風路内に位置する。前記第1処理領域および前記第2処理領域の一方は、前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を吸着するように構成され、前記第1処理領域および前記第2処理領域の他方は、前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を脱着するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】幾つかの実施例に係る空気調和設備の斜視図である。
【0007】
図2】幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋が取り外された空気調和設備の上面図である。
【0008】
図3】幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋が取り外された空気調和設備の斜視図である。
【0009】
図4】幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋と側壁が取り外された空気調和設備の斜視図である。
【0010】
図5】幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋と側壁、及び仕切板の一部分が取り外された空気調和設備の斜視図である。
【0011】
図6】幾つかの実施例に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの斜視図である。
【0012】
図7】幾つかの実施例に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの、図6に示すQ方向の視点から見た斜視図である。
【0013】
図8】幾つかの実施形態に係る空気調和設備の転輪および駆動機構の斜視図である。
【0014】
図9】幾つかの実施例に係る空気調和設備の取付枠の斜視図である。
【0015】
図10】幾つかの実施形態に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの上面図である。
【0016】
図11A図10のA-A線に沿った断面図である。
【0017】
図11B図11Aの円E1における部分拡大図である。
【0018】
図12A図10のB-B線に沿った断面図である。
【0019】
図12B図12Aの円E2における部分拡大図である。
【0020】
図12C図12Aの円E3における部分拡大図である。
【0021】
図13】幾つかの実施例に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの断面図である。
【0022】
図14図13の円C1における部分拡大図である。
【0023】
図15】幾つかの実施例係る空気調和設備の別の湿度調節アセンブリの断面図である。
【0024】
図16図15の円C2における部分拡大図である。
【0025】
図17】幾つかの実施例に係る空気調和設備の別の湿度調節アセンブリの断面図である。
【0026】
図18図17の円C3における部分拡大図である。
【0027】
図19】幾つかの実施例に係る、空気調和設備が冷房除湿モードで運転する場合を示す図である。
【0028】
図20】幾つかの実施例に係る、空気調和設備が暖房加湿モードで運転する場合を示す図である。
【0029】
図21】幾つかの実施例に係る、空気調和設備がアウトガスバイパスモードで運転する場合を示す図である。
【0030】
図22】幾つかの実施例に係る、空気調和設備が内気循環モードで運転する場合を示す図である。
【0031】
図23】幾つかの実施形態に係る空気調和設備の別の視点から見た斜視図である。
【0032】
図24】幾つかの実施例に係る空気調和設備の背面図である。
【0033】
図25】幾つかの実施例に係る空気調和設備の吊り下げアセンブリの斜視図である。
【0034】
図26】幾つかの実施例に係る空気調和設備の固定部材の斜視図である。
【0035】
図27】幾つかの実施形態に係る空気調和設備の補強板の斜視図である。
【0036】
図28】幾つかの実施形態に係る空気調和設備の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面を参照して、本開示の幾つかの実施例の技術案を明確かつ完全に説明する。無論、ここに記載された実施例は本開示の実施例の一部であるに過ぎず、全ての実施例ではない。本開示における実施例に基づいて、当業者により取得される他のすべての実施例は、本開示の保護範囲に含まれるものとする。
【0038】
文脈において別途指摘されない限り、本明細書及び特許請求の範囲において、用語「含む(comprise)」及びその他の形態、例えば、三人称単数である「含む(comprises)」及び現在形である「含む(comprising)」は、開放、包括的な意味、即ち「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。明細書の説明において、用語「一実施例(one embodiment)」、「幾つかの実施例(some embodiments)」、「例示的な実施例(exemplary embodiments)」、「例(example)」、「特定例(specific example)」、又は「幾つかの例(some examples)」などは、この実施例又はその例に関連する特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを示すことが意図される。上記の用語の概略的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すとは限らない。さらに、記載された特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の適切な態様で、任意の1つ又は複数の実施例又は例に含まれ得る。
【0039】
以下において、「第1」、「第2」という用語は、説明の目的だけに用いられ、相対的な重要性を明示又は暗示するもの、或いは示される技術的特徴の数を暗黙に示すものと理解されるべきではない。したがって、「第1」、「第2」で限定される特徴は、1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含み得る。本開示の実施例の説明において、特に説明がない限り、「複数」は2つ以上を意味する。
【0040】
本明細書において、「…に適用する」又は「…ように配置される」は、追加のタスク又はステップを実行するように適用又は構成される装置を排除しない開放的且つ包括的な言語を意味する。
【0041】
本明細書で使用されるように、「平行」、「垂直」、「等しい」は、記載されている状況及び記載されている状況に近似している状況を含み、この近似している状況の範囲は許容可能な偏差範囲内にあり、許容可能な偏差範囲は、当業者が検討している測定及び特定量の測定に関連する誤差(すなわち、測定システムの限界)を考慮して決定される。例えば、「平行」は真の平行と略平行を含み、ここで略平行の許容可能な偏差範囲は例えば5°以内の偏差であり、「垂直」には真の垂直と略垂直が含まれ、略垂直の許容可能な偏差範囲は、例えば5°以内の偏差であってもよい。「等しい」とは、絶対的に等しいものとほぼ等しいものを含み、ここで、ほぼ等しい許容可能な偏差範囲内では、例えば、等しい両者の間の差は、いずれかの5%未満または等しい。
【0042】
以下、本開示の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、説明の便宜上、特に指定がない場合、本開示における上、下、左、右、前、後の方向表現については、いずれも、空気調和設備の使用時の状態を参照する。空気調和設備の高さ方向は、上下方向である。空気調和設備の左右方向は、ユーザーの左右方向と逆であり、例えば、空気調和設備の左側がユーザーの右側であり、空気調和設備の右側がユーザーの左側である。
【0043】
本開示の幾つかの実施例では、空気調和設備1が提供される。図1は幾つかの実施例に係る空気調和設備の斜視図であり、図2は幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋が取り外された空気調和設備の上面図であり、図3は幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋が取り外された空気調和設備の斜視図である。図1から図3に示すように、空気調和設備1は、箱体100と、湿度調節アセンブリ200とを含む。
【0044】
箱体100は、略長方形の金属筐体であり、内部に収容キャビティが画定されている。箱体100は、第1吸気口110、第2吸気口120、第1排気口130、第2排気口140及び複数の仕切板190を含む。前記収容キャビティは、複数の仕切板190によって、還気風路172(すなわち、第1風路であり、図19および図20を参照)と新風風路171(すなわち、第2風路であり、図19および図20を参照)に仕切られる。第1吸気口110、第2吸気口120、第1排気口130および第2排気口140は、いずれも箱体100の側壁に設けられる。
【0045】
例えば、図1に示すように、第1吸気口110も第2吸気口120も、箱体100の後側壁に設けられ、第1排気口130及び第2排気口140は、それぞれ箱体100の右側壁及び左側壁に設けられる。図1図19および図20に示すように、還気風路172は、一端が第1吸気口110に連通し、他端が第1排気口130に連通する。新風風路171は、一端が第2吸気口120に連通し、他端が第2排気口140に連通する。
【0046】
幾つかの実施例において、図3図4に示すように、空気調和設備1は、第1ファン161と第2ファン162とをさらに含む。第1ファン161は、還気風路172に設けられ、第1排気口130に隣接して設置される。第1ファン161は、室内の汚れた空気(すなわち、還気)を吸い込み、第1吸気口110を介して室内の還気を還気風路172に入れ、還気風路172および第1排気口130を介して室外に排出するように構成される。第2ファン162は、新風風路171に設けられ、第2排気口140に隣接して設置される。第2ファン162は、室外の新鮮な空気(すなわち、新風)を吸い込み、第2吸気口120を介して新風を新風風路171に入れ、新風風路171および第2排気口140を介して室内に送り込むように構成される。
【0047】
図4及び図5に示すように、湿度調節アセンブリ200は、箱体100内に設けられ、環境中の空気の湿度を調整する(例えば除湿又は加湿する)ように構成される。図6は幾つかの実施例に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの斜視図であり、図7は幾つかの実施例に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの図6に示すQ方向の視点から見た斜視図である。
【0048】
図6及び図7に示すように、湿度調節アセンブリ200は転輪210を含む。転輪210は、第1部分が還気風路172に位置し、第2部分が新風風路171に位置する。なお、転輪210の第1部分と転輪210の第2部分とは、前後方向(図6に示された前後方向)に配置されてもよいし、上下方向(図6に示された上下方向)に配置されてもよい。
【0049】
説明の便宜上、本開示の幾つかの実施例では、空気調和設備1は、主に転輪210の第1部分が転輪210の第2部分の上に設置されることを例にして説明される。
【0050】
幾つかの実施例において、図6図7に示すように、転輪210は、第1処理領域212及び第2処理領域213を含む。第1処理領域212は吸着領域または脱着領域の一方であり、第2処理領域213は吸着領域または脱着領域の他方である。新風風路171及び還気風路172は、転輪210の輪面に垂直に設けられ、転輪210の第1処理領域212の少なくとも一部(すなわち、転輪210の前記第1部分)は還気風路172に位置し、転輪210の第2処理領域213の少なくとも一部(すなわち、転輪210の前記第2部分)は新風風路171に位置する。
【0051】
新風と還気の両方が、それぞれ対応する風路を経由するとき(新風と還気の流れ方向が反対)、いずれも転輪210を通し、転輪210が、通した空気中の水蒸気を吸着するか、または水蒸気が脱着して通した空気を加湿することは、理解すべきである。すなわち、空気(新風又は還気)が転輪210の吸着領域を通過する場合には、空気は、搬送された水蒸気が転輪210に吸着されるため、乾燥になり、これに対し、温風(新風又は還気が、後に詳述するように、脱着領域を通過する前に、熱交換器によって加熱される)が転輪210の脱着領域を通過する場合には、脱着領域内の水蒸気を持っていく。このように、転輪210は、所定の転数で回転し、空気を連続的に除湿または加湿する。
【0052】
幾つかの実施例において、転輪210はハニカム構造である。転輪210は、シリカゲル、ガラス繊維、ハロゲン化物の複合体、またはモレキュラーシーブで作られてもよい。例えば、転輪210がシリカゲル製で作られる場合には、高い再生吸着力(すなわち、転輪210が水蒸気を吸着してまた水蒸気を脱着した後に、再び水蒸気を吸着する能力)を有することができ、空気調和設備1の除湿効果や加湿効果を向上させるのに有利である。
【0053】
幾つかの実施例において、図5~7に示すように、湿度調節アセンブリ200は、取付枠220と、第1シール部230と、第2シール部240とをさらに含む。
【0054】
取付枠220は長方形の枠構造であり、取付枠220は枠側壁222を含み、且つ内部に収容空間が画定されている。枠側壁222は、転輪210の軸方向の一方側に位置し、且つ転輪210の端面と平行に設置されている。転輪210は、取付枠220の厚さ方向に沿って前記収容空間に設けられ、転輪210の輪面は、2つの枠側壁222と平行している。例えば、取付枠220は、互いに平行な2つの枠側壁222を含み、2つの枠側壁222は、それぞれ転輪210の軸方向の両側に位置し、それぞれ転輪210の両側の端面と平行している。
【0055】
図9に示すように、枠側壁222には、転輪210の端面に対応する位置に開口223が設けられており、開口223の径は転輪210の端面の直径とほぼ同じである。新風と還気は、開口223を介して転輪210を経由する。
【0056】
枠側壁222と転輪210の端面との間には、第1隙間A1(図11A及び図12Aに示すように)を有し、第1シール部230は、転輪210の周方向に沿って転輪210の外周面に設けられ、且つ枠側壁222に当接することにより、第1隙間A1をシールする。
【0057】
幾つかの実施例において、図6および図7に示すように、第1シール部230は、2つの第1シールリング235を含み、2つの第1シールリング235は、転輪210の周方向に沿って延び、間隔をあけて設置される。2つの第1シールリング235は、転輪210の端面と枠側壁222との間の第1隙間A1をシールするために、それぞれ2つの枠側壁222に当接し、これにより、還気風路172と新風風路171内の空気がこの第1隙間A1を通って取付枠220の収容空間に入ることはない。
【0058】
幾つかの実施例において、図6および図7に示すように、取付枠220は取付梁221をさらに含み、取付梁221は取付枠220の長さ方向に沿って延び、且つ枠側壁222に設けられる。取付梁221は、開口223の高さ方向における中央に位置している。ここで、取付梁221の数は、1つまたは複数であり得る。
【0059】
幾つかの実施例において、図6および図7に示すように、取付枠220は2つの取付梁221を含み、2つの取付梁221は取付枠220の長さ方向に沿って延び、それぞれ枠側壁222に設けられる。
【0060】
図11A図10のA-A線に沿った断面図であり、図11B図11Aの円E1における部分拡大図である。
【0061】
幾つかの実施例において、図7図11A及び図11Bに示すように、転輪210は回転軸211をさらに含む。回転軸211は転輪210を貫通し、回転軸211の両端はそれぞれ2つの取付梁221に設けられる。第2シール部240はシールストリップ245を含む。シールストリップ245は、取付梁221と転輪210の端面との間の隙間をシールするために、取付梁221の長さ方向に沿って取付梁221に設けられ、且つ転輪210の端面に当接する。このように、転輪210を経由した、還気風路172と新風風路171とからの2つの気流を分離することができるので、除湿後の乾燥気流と吸湿後の湿潤気流とを分離することができ、空気調和設備1による空気の除湿効果および加湿効果を向上させるのに有利である。
【0062】
取付枠220の設置が、転輪210およびその駆動構造に対して取付キャリアおよび収容空間を提供することができ、空気調和設備1の生産組み立てを容易にし、生産効率を向上させるのに有利であることは、理解すべきである。
【0063】
図10は、幾つかの実施形態に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの上面図である。
【0064】
幾つかの実施例において、図3および図10に示すように、複数の仕切板190は第1仕切板191を含む。第1仕切板191は、2つの取付梁221のうち、1つの取付梁221の転輪210の端面から離れた側に固定接続される。第1仕切板191は、新風風路171と還気風路172とを分離するように構成される。図3は湿度調節アセンブリ200の一方側に位置する第1仕切板191のみを示しており、湿度調節アセンブリ200の他方側に第2仕切板がさらに設けられ、前記第2仕切板が、2つの取付梁221のうち、他方の取付梁221の転輪210から離れた側に固定接続されることは、理解すべきである。前記第2仕切板は、新風風路171と還気風路172とを分離するように構成される。
【0065】
幾つかの実施例において、第1シールリング235とシールストリップ245は、いずれも表面にテフロンコーティングを施したシリカゲル部材であるため、耐高温性、耐摩耗性、および滑らかな表面などの特徴を有する。
【0066】
図12A図10のB-B線に沿った断面図であり、図12B図12Aの円E2における部分拡大図である。
【0067】
幾つかの実施例において、図6図10および図12Bに示すように、第1シールリング235は、一体的に構成されており、且つ第1固定部231および第1フランジ部232を含む。第1固定部231は、転輪210の外周面の軸方向に沿った一端に設けられる。第1フランジ部232は、第1固定部231の自由端に設けられ、かつ対応する枠側壁222に当接する、これにより、第1シールリング235により還気風路172と新風風路171とをシールすることができ、還気風路172と新風風路171内の気流が転輪210と枠側壁222との間の第1隙間A1を通じて取付枠220に入ることを防止することができる。
【0068】
図13は幾つかの実施例に係る空気調和設備の湿度調節アセンブリの断面図であり、図14図13の円C1における部分拡大図である。
【0069】
例えば、図13および図14に示すように、湿度調節アセンブリ200はクランプ290をさらに含む。第1固定部231は、クランプ290によって転輪210の外周面に固定される。転輪210が回転すると、第1シール部230が転輪210と連動して同期回転し、第1フランジ部232が枠側壁222と相互摩擦し、これにより、還気風路172と新風風路171に対するシールを実現することは、理解すべきである。
【0070】
幾つかの実施例において、枠側壁222の第1フランジ部232と接触する部分はステンレス鋼で作られているため、枠側壁222と第1フランジ部232との間の摩擦係数を小さくすることができ、転輪210の回転を駆動する駆動モーターの動力を低減してエネルギーを節約することができる。
【0071】
図12C図12Aの円E3における部分拡大図である。
【0072】
幾つかの実施例において、図10図12Aおよび図12Cに示すように、シールストリップ245は一体的に構成されており、第2固定部241および第2フランジ部242を含む。第2固定部241は、取付梁221に沿って取付梁221に固定接続され、第2フランジ部242は、第2固定部241の自由端に設けられ、かつ転輪210の端面に当接するために、第2固定部241の転輪210に近い一端に沿って転輪210に沿って転輪の軸線から離れる方向に向かって延びる。このように、シールストリップ245により、転輪210の端面と取付梁221(または仕切板)との間の第2隙間A2(図12C参照)をシールすることができる。転輪210が回転すると、第2シール部240が移動せず、第2フランジ部242が転輪210の端面と相互摩擦し、第2隙間A2に対するシールを実現することは、理解すべきである。
【0073】
幾つかの実施例において、図12Cに示すように、取付枠220は固定板224をさらに含む。固定板224は、取付梁221の長さ方向に沿って延び、且つネジにより取付梁221に固定接続される。取付梁221と固定板224との間には第3隙間A3が予め空いており、第2固定部241は締まり嵌めで第3隙間A3に取り付けられる。例えば、取付梁221と固定板224はいずれも金属部材であるため、第2固定部241の締まり嵌めで取付の信頼性を向上させるのに有利である。
【0074】
幾つかの実施例において、図6および図7に示すように、第2シール部240は、4つのシールストリップ245を含む。シールストリップ245は、二つずつが2つの取付梁221のうちの1つに設けられ、且つ回転軸211に関して対称に設けられ、この2つのシールストリップ245の第2フランジ部242は、反対方向に折り曲げられる。すなわち、同じ取付梁221に設置された2つのシールストリップ245の第2フランジ部242は、転輪210に当接するときに、反対方向に折り曲がり、各第2フランジ部242の転輪210に近い側が転輪210の回転方向に向かって延びる。
【0075】
幾つかの実施例において、図9に示すように、開口223の取付梁221に近い位置(図に示す領域P)における内径を大きくすることで、第2シール部240の端点におけるシールの信頼性を向上させることができ、第2隙間A2または第3隙間A3から還気や新風の漏れを防止することができる。
【0076】
図15は、幾つかの実施例に係る空気調和設備の別の湿度調節アセンブリの断面図であり、図16は、図15の円C2における部分拡大図である。
【0077】
幾つかの実施例において、図15および図16に示すように、湿度調節アセンブリ200は支持部材270をさらに含む。支持部材270は転輪210の周方向に沿って延びる。この場合、2つの第1シールリング235が支持部材270の径方向の外側に間隔をあけて設置され、支持部材270によって第1シールリング235を効果的に支持することが実現できる。
【0078】
例えば、湿度調節アセンブリ200は2つの支持部材270を含む。2つの支持部材270は、転輪210の周方向に沿って延び、間隔をあけて設置される。この場合、2つの第1シールリング235は、それぞれ、2つの支持部材270の径方向の外側に設けられる。なお、転輪210の軸方向に沿った両端にある第1シールリング235および支持部材270は同じ構造があり、以下では主に転輪210の一端に位置する第1シールリング235および支持部材270の構造を例として詳細に説明する。
【0079】
図16に示すように、支持部材270は、固定リング271と、支持部272とを含む。固定リング271は、転輪210の外周側に嵌設される。支持部272は中空の円形台である。支持部272の軸方向の一端は、固定リング271の枠側壁222に近い側に接続され、支持部272の軸方向の他端は、枠側壁222に近くて転輪210の軸線から離れる方向に向かって延びる。支持部272の軸方向の前記一端の直径は、支持部272の軸方向の前記他端の直径よりも小さい。
【0080】
クランプ290は、第1シールリング235の対応する枠側壁222から離れる一端および固定リング271を転輪210の外周側に締め付ける。第1シールリング235の他端が支持部272に貼り合わせて当接し、且つ第1シールリング235が支持部272の支持作用によって弾性変形されることにより、第1固定部231の他端は対応する枠側壁222に近い方向かつ回転軸211から離れる方向に向かって延びて枠側壁222に当接する。クランプ290によって、支持部材270および第1シールリング235が転輪210の外周面に固定されることができるので、湿度調節アセンブリ200の取付構造の簡略化、部材数の削減、およびコストの低減に有利であることは、理解すべきである。
【0081】
幾つかの実施例において、図16に示すように、支持部272は、固定リング271との間に角度αを有し、ここで、角度αは鈍角である。角度αは、転輪210と枠側壁222との間の距離や、第1シールリング235の寸法に応じて増減してもよい。
【0082】
以上により、第1シールリング235は、軸方向の一端が転輪210に貼り合わせてシールされ、軸方向の他端が枠側壁222に貼り合わせてシールされることにより、第1隙間A1をシールする。また、支持部材270の支持部272に第1シールリング235を貼り合わせて当接することにより、第1シールリング235は支持部272の支持力の作用でその径方向に沿って外側へ弾性変形する。このように、第1シールリング235を転輪210に取り付けるとき、一定の予め変形を有し、それによって第1シールリング235および転輪210を取付枠220への取り付けが容易になり、取り付け効率が向上するとともに第1シールリング235のシール効果も向上する。
【0083】
幾つかの実施例において、支持部材270は、一定の剛性を有するので、第1シールリング235を安定して確実に支持することができる。例えば、支持部材270は、金属部材またはポリフェニレンサルファイド(Polyphenylenesulphide,PPS)等のプラスチック部材である。支持部材270は、一体化部材であるので、取り付けを容易にする。
【0084】
幾つかの実施例において、支持部材270は、複数(例えば2~6個)の弧状シート状のサブ支持部材を含む。前記複数のサブ支持部材は、転輪210の周方向に沿って間隔をあけて設置される。各サブ支持部材は、固定シートと支持シートとを含む。前記固定シートは転輪210の外周面に固定接続され、前記支持シートは前記固定シートに接続され、枠側壁222に近い方向かつ回転軸211から離れる方向に向かって延びる。この場合、第1シールリング235は、前記複数のサブ支持部材の回転軸211から離れる側に嵌設され、前記複数のサブ支持部材の複数の支持シートの支持作用により弾性変形する。幾つかの実施例において、転輪210は、輪本体と、輪本体に接続するリムとを含む。前記リムは、前記輪本体と同軸に設けられ、且つ前記輪本体の周方向の外側に位置する。前記リムは金属部材であり、第1シールリング235および固定リング271は、クランプ290によって前記リムの外周側に圧着される。幾つかの実施例において、支持部材270と前記リムは一体的に構成されており、すなわち、前記リムは支持部材270と一体的に形成されている。
【0085】
図17は幾つかの実施例に係る空気調和設備のまた別の湿度調節アセンブリの断面図であり、図18図17の円C3における部分拡大図である。
【0086】
幾つかの実施例において、図17および図18に示すように、第1シール部230は第2シールリング234をさらに含む。第2シールリング234は、転輪210の軸方向の一方側に位置し、かつ枠側壁222と支持部材270との間に位置する。
【0087】
幾つかの実施例において、図17および図18に示すように、第1シール部230は、2つの第2シールリング234を含む。2つの第2シールリング234は、それぞれ転輪210の軸方向の両側に位置し、かつそれぞれ対応する枠側壁222と支持部材270との間に位置する。なお、転輪210の軸方向の両側における第1シールリング235、第2シールリング234及び支持部材270は同じ構造があり、以下では主に転輪210の一方側に位置する第1シールリング235、第2シールリング234及び支持部材270の構造を例として説明する。
【0088】
図18に示すように、第2シールリング234は、枠側壁222の転輪210に近い側に固定設置される。第2シールリング234は、転輪210の中心軸線を囲む方向に延びる。第2シールリング234は、対応する枠側壁222および支持部材270にそれぞれ当接する。このように、第1シールリング235が第1隙間A1をシールした上で、第2シールリング234が第1隙間A1をさらにシールすることができるので、転輪210と枠側壁222との間のシールの信頼性を向上させることができる。また、第2シールリング234を支持部272の径方向の内側に当接することにより、第2シールリング234は、さらに支持部272に一定の支持作用を与えることができるので、第1シールリング235に対する支持部272の支持作用はより信頼性がある。
【0089】
幾つかの実施例において、図18に示すように、第2シールリング234は一体的に構成されており、突出部2341と平面部2342とを含む。突出部2341は、転輪210に向かって突出し、且つ枠側壁222に向かう開放口2343を有する。平面部2342は、突出部2341に接続され、且つこの開放口2343を閉塞する。第2シールリング234は、突出部2341によって支持部272の径方向の内側に当接し、第2シールリング234は、平面部2342によって枠側壁222に当接する。平面部2342は、枠側壁222に貼り合わせて枠側壁222に固定接続される。
【0090】
幾つかの実施例において、図18に示すように、湿度調節アセンブリ200は、固定シート280(例えば、金属リングシートなど)を含む。固定シート280は、リベットまたはねじによって枠側壁222に固定されてもよく、これにより、平面部2342を枠側壁222に固定接続されることができる。
【0091】
空気調和設備1の運転中、取付枠220は動かないように固定され、転輪210は取付枠220内で回転し、第1シールリング235と枠側壁222との間および第2シールリング234と支持部272との間に摩擦が生じるので、第1シールリング235または第2シールリング234は、耐磨耗材料、例えば耐摩耗フェルトで作られてもよく、このように、第1シールリング235および第2シールリング234の使用寿命を延ばすのに有利である。
【0092】
図8は幾つかの実施形態に係る空気調和設備の転輪および駆動機構の斜視図である。
【0093】
幾つかの実施例では、図8に示すように、湿度調節アセンブリ200は駆動機構250をさらに含む。駆動機構250は、駆動モータ251と、駆動輪252と、伝動ベルト253とを含む。駆動モータ251は、取付枠220に固定接続され、動力出力端2511を含む。駆動輪252は、駆動モータ251の動力出力端2511に接続される。伝動ベルト253は、駆動輪252と転輪210とを駆動接続するために、駆動輪252と転輪210(すなわち、従動輪)の外周面に嵌められる。駆動輪252および伝動ベルト253は、いずれも前記収容空間内に配置されている。本開示の幾つかの実施例において、ベルト伝動により転輪210の回転を駆動する、それにより、転輪210の動作の円滑性を向上させ、転輪210の回転中の騒音および振動を低減することに有利であることは、理解すべきである。幾つかの実施例において、駆動モータ251は減速モータである。
【0094】
なお、転輪210の回転数は、空気調和設備1が空気の湿度を調節する効率に影響を与える。例えば、転輪210の回転数は6r/h~36r/hである場合には、室内湿度と室外湿度との差が小さい時に、転輪210による水分の吸着及び脱着を十分に行わせるように、転輪210の回転数を低く設定し(例えば、6r/h、9r/h、12r/hに設定し)てもよいし、室内湿度と室外湿度との差が大きい時に、空気調節設備1による空気湿度の調節効率を向上させるように、転輪210の回転数を高く設定し(例えば、25r/h、30r/h、33r/h又は36r/hに設定し)てもよい。
【0095】
図9は幾つかの実施例に係る空気調和設備の取付枠の斜視図である。
【0096】
幾つかの実施例において、図8および図9に示すように、取付枠220は枠頂壁226をさらに含む。枠頂壁226は、2つの枠側壁222の頂部に位置し、2つの枠側壁222に接続される。
【0097】
幾つかの実施例において、図8に示すように、湿度調節アセンブリ200は、引張力調整機構260をさらに含む。引張力調整機構260は、引張力調整輪261、引張力調整アーム262、および引張力調整バネ263を含む。引張力調整アーム262は、一端が取付枠220にヒンジ接続され、他端が伝動ベルト253の下方まで延びて引張力調整輪261にヒンジ接続される。例えば、引張力調整アーム262の前記一端は、枠頂壁226にヒンジ接続される。または、取付枠220は、枠頂壁226に沿って下方へ垂直に延びる接続板225をさらに含み、引張力調整アーム262の前記一端は、接続板225にヒンジ接続される。引張力調整バネ263は、一端が枠頂壁226に固定接続され、他端が引張力調整アーム262の前記他端に固定接続される。引張力調整バネ263は、引張力調整輪261を介して伝動ベルト253に弾性力を付与することにより、伝動ベルト253を緊張状態にさせて、駆動機構250の信頼性を向上させるのに有利である。
【0098】
幾つかの実施例において、図3~5に示すように、空気調和設備1は全熱交換器コア500をさらに含む。全熱交換器コア500は、箱体100において、第1吸気口110および第2吸気口120に近い位置に設置される。全熱交換器コア500は、第1部分が前記還気風路172内に位置し、第2部分が前記新風風路171内に位置する。全熱交換器コア500は、空気調和設備1の冷房除湿時に新風を冷却して除湿し、空気調和設備1の暖房加湿時に新風を加熱して加湿するように構成される。
【0099】
幾つかの実施例において、全熱交換器コア500はポリプロピレン部材(Polypropylene、PPと略称する)であり、多層で間隔をあけて設けられる熱交換膜シートを含む。隣接する2層の前記各熱交換膜シート間の距離は、1.5mm~2.5mm(例えば1.5mm、2mm又は2.5mm等)である。幾つかの実施例において、全熱交換器コア500の前記第1部分および前記第2部分は、いずれも全熱交換器コア500の中央に位置するため、全熱交換器コア500の表面における空気の速度分布の均一性の向上および空気抵抗の低減に有利である。
【0100】
幾つかの実施例において、第1吸気口110と全熱交換器コア500との間、及び第2吸気口120と全熱交換器コア500との間には、それぞれフィルタが設けられる。例えば、前記フィルタは、不織布製のフィルタコアを用いたプライマリフィルターであり、このプライマリフィルターは空気中の塵や虫などの大きな粒子をろ過することができ、全熱交換器コア500の動作の安定性を向上させるのに有利である。
【0101】
幾つかの実施例において、図3~5に示すように、空気調和設備1は熱交換器アセンブリ300をさらに含む。熱交換器アセンブリ300は、第1熱交換器310と、第2熱交換器320と、第3熱交換器330とを含む。第1熱交換器310と第2熱交換器320は、いずれも還気風路172に設けられ、第3熱交換器330は、新風風路171に設けられ、第1熱交換器310は、湿度調節アセンブリ200の一方側(例えば左側)に設けられ、第2熱交換器320と第3熱交換器330は、湿度調節アセンブリ200の他方側(例えば右側)に設けられる。
【0102】
以下、図面を参照して、空気調和設備1の動作原理を詳細に説明する。
【0103】
図19は幾つかの実施例に係る冷房除湿モードで運転するときの空気調和設備の概略図であり、図20は幾つかの実施例に係る暖房加湿モードで運転するときの空気調和設備の概略図であり、図21は幾つかの実施例に係るアウトガスバイパスモードで運転するときの空気調和設備の概略図であり、図22は幾つかの実施例に係る内気循環モードで運転するときの空気調和設備の概略図である。幾つかの実施例において、図19~22に示すように、空気調和設備1は、圧縮機101と、電子膨張弁102とをさらに含む。圧縮機101と電子膨張弁102は、いずれも熱交換器アセンブリ300に接続される。圧縮機101は、冷媒を圧縮することにより、低圧の冷媒が圧縮されて高圧の冷媒になるように構成される。電子膨張弁102は、冷媒の圧力を調節することにより、高圧の冷媒が低圧の冷媒に調節されるように構成される。
【0104】
空気調和設備1が冷房除湿モード(すなわち第1モード)で運転する場合には、図19に示すように、第1熱交換器310および第2熱交換器320は凝縮器として機能され、第3熱交換器330は蒸発器として機能される。
【0105】
第3熱交換器330が、蒸発器として機能されるときに、第3熱交換器330を経由する新風の熱を吸収することにより、新風の温度を低下させることができることは、理解すべきである。新風の温度が、搬送された水蒸気の凝縮温度まで低下すると、前記水蒸気は、第3熱交換器330の外壁で凝縮し、重力の影響で、下方に落ちて水受けトレイ内に流入する。このように、第3熱交換器330により、新風を冷却して除湿することができる。
【0106】
新風の処理過程においては、以下のような工程を含む。第2ファン162は、作動され、室外から新風を吸い込む。新風が、第2吸気口120から新風風路171に入り、新風風路171に沿って全熱交換器コア500に入り、全熱交換器コア500によって、新風と室内の還気に対して順流熱交換(すなわち、新風は全熱交換器コア500を通過して室内の還気によって搬送された冷エネルギーを回収する)を行い、新風が初期冷却および除湿される。その後、新風が、第3熱交換器330を通過して熱交換を行い、温度と湿度がさらに低下する。最後に、新風が、転輪210に入り、転輪210の吸着領域で深く除湿された後、第2排気口140から室内に入る。
【0107】
還気の処理過程においては、以下のような工程を含む。第1ファン161は、作動され、室内から還気を吸い込む。還気が、第1吸気口110から還気風路172に入り、還気風路172に沿って全熱交換器コア500に入り、全熱交換器コア500によって、還気と室外の新風に対して順流熱交換し、還気によって搬送された冷気を回収し、還気の温度を上昇する。その後、還気は第1熱交換器310を通過して熱交換を行い、湿度が比較的に低い状態で転輪210の脱着領域に入り、転輪210に蓄えられた水分を脱着して運び出す。最後に、水分を運んだ還気は、第2熱交換器320を介して冷エネルギーを回収した後、第1排気口130から室外へ排出される。
【0108】
空気調和設備1が暖房加湿モード(すなわち第2モード)で運転する場合には、図20に示すように、第1熱交換器310および第2熱交換器320は蒸発器として機能され、第3熱交換器330は凝縮器として機能される。
【0109】
還気の処理過程においては、以下のような工程を含む。第1ファン161は、作動され、室内から比較的に高い温度と湿度である還気を吸い込む。還気が、第1吸気口110から還気風路172に入り、還気風路172に沿って全熱交換器コア500に入り、全熱交換器コア500によって、還気と室外の新風に対して順流熱交換(すなわち、新風は全熱交換器コア500を通過して室内の還気によって搬送された熱エネルギーを回収する)を行い、これにより、還気の温度および湿度を下げる。
【0110】
この場合、第1熱交換器310が熱を吸収して、還気の温度が低くなって水分が析出し、加湿効果が低下することを回避するために、第1熱交換器310は熱交換の動作を行わず、還気風路172の一部として機能する。還気は、第1熱交換器310を通過した後、転輪210の吸着領域に入り、吸着領域によって深く除湿された後、第2熱交換器320に入って熱交換を行い、第2熱交換器320によって熱が回収された後、第2排気口140を介して室外へ排出される。幾つかの実施例において、空気調和設備1は電磁弁をさらに含む。この電磁弁は、第1熱交換器310に接続され、第1熱交換器310が熱交換を行わず、代わりに還気風路172の一部として機能するように構成される。
【0111】
新風の処理過程においては、以下のような工程を含む。第2ファン162は、作動され、室外から新風を吸い込む。新風が、第2吸気口120から新風風路171に入り、新風風路171に沿って全熱交換器コア500に入り、全熱交換器コア500によって、新風と室内の還気に対して順流熱交換(すなわち、新風は全熱交換器コア500を通過して室内の還気によって搬送された熱エネルギーを回収する)を行い、新風が加熱および加湿される。その後、新風が、第3熱交換器330を通過して熱交換を行い、温度が上昇し、湿度が低下し、そして低い相対湿度(例えば、相対湿度は20%以下である)で転輪210の脱着領域に入る。 脱着領域に蓄えられた水分が吸収された後、温度・湿度のある新風は第2排気口140を介して室内に入る。
【0112】
本開示の幾つかの実施例に係る空気調和設備1は、冷房除湿機能と暖房加湿機能を有するため、室内空気の温度と湿度を同期に上昇または下降させることができ、ユーザーの快適性を高めることができる。また、空気調和設備1の構成要素のレイアウトがコンパクトであるため、小型化の設計の実現に有利である。
【0113】
幾つかの実施例において、図21に示すように、空気調和設備1は、アウトガスバイパスモード(すなわち第3モード)をさらに有する。このモードでは、空気調和設備1は、熱交換及び湿度調節を行わず、すなわち、転輪210、第1ファン161、熱交換器アセンブリ300及び圧縮機101が、いずれも作動されないため、新風を直接室内に入れることができ、省エネルギー及び電力消費の低減に有利である。
【0114】
幾つかの実施例において、図5および図21に示すように、箱体100の前記収容キャビティは、複数の仕切板190によってバイパス風路173に仕切される。バイパス風路173は、一端が新風風路171に連通し、他端が第2排気口140に連通する。この場合、空気調和設備1は空気流制御弁アセンブリ400をさらに含む。空気流制御弁アセンブリ400は、第1空気流制御弁410を含む。第1空気流制御弁410は、バイパス風路173と新風風路171との連通位置に設けられる。
【0115】
図19および図20に示すように、空気調和設備1が冷房除湿および暖房加湿を行う場合、第1空気流制御弁410が閉状態になり、新風と還気は、それぞれ対応する風路に入った後、直接全熱交換器コア500に入る。図21に示すように、空気調和設備1がアウトガスバイパスモードで運転する場合、第1空気流制御弁410および第2ファン162が開かれ、新風は第2吸気口120から新風風路171に入り、その後第1空気流制御弁410を介してバイパス風路173に入り、次に第2排気口140から室内に入る。
【0116】
幾つかの実施例において、図22に示すように、空気調和設備1は、内気循環モード(すなわち第4モード)をさらに有する。室内空気の湿度が比較的に高い場合、空気調和設備1は内気循環モードで運転することができ、このモードでは、室内の還気は第1吸気口110から空気調和設備1に入って除湿され、その後、第2空気排気140から室内に戻って内気循環を形成する。
【0117】
幾つかの実施例では、図5および図22に示すように、空気流制御弁アセンブリ400は、第2空気流制御弁420と、第3空気流制御弁430とをさらに含む。第2空気流制御弁420は、還気風路172内に設けられ且つ第1吸気口110に近接し、第3空気流制御弁430は、新風風路171内に設けられ且つ第2吸気口120に近接する。
【0118】
空気調和設備1が冷房除湿モードまたは暖房加湿モードで運転する場合、第1空気流制御弁410、第2空気流制御弁420および第3空気流制御弁430は、いずれも閉じられ、還気は第1吸気口110から還気風路172に入り、第1排気口130から室外へ排出されてもよく、新風は第2吸気口120から新風風路171に入り、第2排気口140から室内に入ってもよい。
【0119】
空気調和設備1がアウトガスバイパスモードで運転する場合、第1空気流制御弁410が開かれ、第2空気流制御弁420および第3空気流制御弁430が閉じられる。
【0120】
空気調和設備1が内気循環モードで運転する場合、図22に示すように、第1空気流制御弁410が閉状態になり、第2空気流制御弁420および第3空気流制御弁430が開かれる。第1熱交換器310および第2熱交換器320は凝縮器として機能され、第3熱交換器330は蒸発器として機能される。この場合、還気は、第1吸気口110から還気風路172に入り、第2空気流制御弁420を通過して新風風路171に入ってもよい。新風風路171において、還気は、第3熱交換器330によって冷房除湿された後、転輪210の吸着領域で深く除湿され、最終的に第2排気口140を通過して室内に戻される。新風は、第2吸気口120から新風風路171に入り、第3空気流制御弁430を通過して還気風路172に入る。還気風路172において、新風は、第1熱交換器310を経由して熱交換を行い、温度が上昇し、湿度が低減され、その後、転輪210の脱着領域に入り、脱着領域内の水分を運び出す。次に、高温高湿の新風は第2熱交換器320を経由して、第2熱交換器320によって新風の熱エネルギーを回収する。最終的に、水分が搬送された新風は、第1排気口130から室外へ排出される。
【0121】
幾つかの実施例において、3つの空気流制御弁(すなわち、第1空気流制御弁410、第2空気流制御弁420および第3空気流制御弁430)は、いずれもアクリロニトリルブタジエンスチレンプラスチック部材(Acrylonitrile Butadiene Styrene plastic,ABS)である。幾つかの実施例において、前記3つの空気流制御弁の表面にもエチレンプロピレンジエンモノマー(Ethylene Propylene Diene Monomer,EPDM)が貼付され、これにより、空気流制御弁が閉じられたときのシール性を向上させる。
【0122】
幾つかの実施例において、前記空気流制御弁は、空気流制御弁回転軸と空気流制御弁壁とを含む。前記空気流制御弁壁の一端は前記空気流制御弁回転軸に接続され、かつ前記空気流制御弁壁は前記空気流制御弁回転軸周りに回転する。前記空気流制御弁回転軸は、箱体100の底壁に対して垂直であるので、前記空気流制御弁壁が回転する時に、自身の重力に打ち勝つ必要がなくて動作する。幾つかの実施例において、前記空気流制御弁は補強リブを含む。前記補強リブは、前記空気流制御弁壁の強度を高めるために、前記空気流制御弁壁に設けられる。
【0123】
幾つかの実施例において、前記3つの空気流制御弁が、いずれも空気の流れと逆方向に開かれており、第1ファン161および第2ファン162が開かれた後、前記3つの空気流制御弁が風圧力の作用下でロックされる。
【0124】
また、空気調和設備が冷房除湿モードまたは暖房加湿モードからアウトガスバイパスモードまたは内気循環モードに切り替えられるときに、第1ファン161および第2ファン162が予め設定された期間にオフになってから作動されることで、第1空気流制御弁410、第2空気流制御弁420または第3空気流制御弁430が前記予め設定された期間内に開かれてもよく、これにより、いずれかの空気流制御弁が開かれたときに過剰な負圧を受けることを回避でき、3つの空気流制御弁の使用寿命の延長に有利である。
【0125】
図4は幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋と側壁が取り外された空気調和設備の斜視図であり、図5は幾つかの実施例に係る、箱体の頂蓋と側壁、及び仕切板の一部分が取り外された空気調和設備の斜視図である。
【0126】
幾つかの実施例において、図5に示すように、第2熱交換器320と第3熱交換器330とは上下に配置され、例えば、第2熱交換器320は第3熱交換器330の上方に設けられる。
【0127】
幾つかの実施例において、図4及び図5に示すように、空気調和設備1は排水アセンブリ600をさらに含む。排水アセンブリ600は、水受けトレイ601と、ポンプ610と、排水管620とを含む。水受けトレイ601は、第3熱交換器330と箱体100の底壁との間に設けられ、箱体100の底壁に固定接続される。水受けトレイ601は、凝縮水を収集するように構成される。ポンプ610は水受けトレイ601内に設けられる。排水管620は、一端がポンプ610に接続され、他端が室外まで延びる。ポンプ610は、水受けトレイ601に溜まった凝縮水を吸い込み、排水管620によって排出してもよい。
【0128】
幾つかの実施例において、空気調和設備1が取り付けられた後、空気調和設備1の排水管620が設けられた一端は、反対側の他端よりも0mm~5mm下回るため、水受けトレイ601に溜まった凝縮水を、水受けトレイ601のポンプ610に近い側に集めることができ、排水効率の向上に有利である。
【0129】
幾つかの実施例において、排水アセンブリ600は、支持フレームをさらに含む。前記支持フレームは、水受けトレイ601に固定設置され、第3熱交換器330の底部を支持することで、第3熱交換器330が水受けトレイ601から離間して、第3熱交換器330が水受けトレイ601に溜まった凝縮水によって浸されることを防止する。
【0130】
幾つかの実施例において、図1~3に示すように、空気調和設備1は電気ボックス180をさらに含む。電気ボックス180は、箱体100の前側に固定設置される。電気ボックス180内には複数の電気部品が設けられる。電気ボックス180には通気孔が設けられ、箱体100の前記通気孔に対応する位置にも貫通孔が設けられることで、箱体100内の負圧により電気ボックス180内の空気の流れを動かして、電気ボックス180内の前記複数の電気部品に対して放熱する。
【0131】
本開示の幾つかの実施例に係る空気調和設備1は、複数のモジュール化の機能アセンブリを含み、例えば、湿度調節アセンブリ200、熱交換器アセンブリ300、空気流制御弁センブリ400及び排水アセンブリ600などを含む。このように、モジュール化の組立方式を採用して空気調和設備1を生産及び加工することができ、すなわち、異なるモジュールを事前に予め組み立て、また、生産ラインに複数のモジュールを取り付けるため、生産効率を高めることができる。
【0132】
図23は幾つかの実施形態に係る空気調和設備の別の視点から見た斜視図であり、図24は幾つかの実施例に係る空気調和設備の背面図である。
【0133】
幾つかの実施例において、図23及び図24に示すように、空気調和設備1は、複数の吊り下げアセンブリ150をさらに含む。複数の吊り下げアセンブリ150は、箱体100に固定接続される。空気調和設備1は、複数の吊り下げアセンブリ150によって建物の頂部に固定するように取り付けられる。例えば、空気調和設備1は、4つの吊り下げアセンブリ150を含む。4つの吊り下げアセンブリ150の一端(例えば、下端)は、それぞれ箱体100の前側壁の両端および後側壁の両端に固定設置されることで、空気調和設備1の吊り下げの堅牢性を高めることができるとともに、運転の安定性を向上させることができる。幾つかの実施例において、複数の吊り下げアセンブリ150の上端は、アンカーボルトによって建物の頂部に固定される。
【0134】
図25は幾つかの実施例に係る空気調和設備の吊り下げアセンブリの斜視図である。
【0135】
幾つかの実施例において、図24および図25に示すように、吊り下げアセンブリ150は、固定部材151と、接続部材152と、2つの締結ナット153と、複数(例えば2つ)の振動減衰部材154とを含む。振動減衰部材154は、ゴムリングである。
【0136】
図26は幾つかの実施例に係る空気調和設備の固定部材の斜視図である。
【0137】
図26に示すように、固定部材151は、第3固定部1511と第4固定部1512とを含む。第3固定部1511は箱体100の側壁に固定接続され、第4固定部1512は第3固定部1511に接続され、且つ箱体100から離れる方向に向かって延びる。第4固定部1512は第3固定部1511の上端に設けられてもよく、第4固定部1512は接続溝1513を含む。
【0138】
図25および図26に示すように、接続部材152は、ネジ山を有するロッドであり、接続溝1513に挿入される。2つの振動減衰部材154は、接続部材152に嵌設され、且つそれぞれ第4固定部1512の両側(例えば、上側と下側)に位置する。2つの締結ナット153が接続部材152に螺合され、一方の締結ナット153は一方の振動減衰部材154を下から上にロックし、他方の締結ナット153は他方の振動減衰部材154を上から下にロックし、これにより、接続部材152と固定部材151の固定接続を実現する。幾つかの実施例において、接続部材152は、吊り下げボルトである。
【0139】
圧縮機101、転輪210、第1ファン161および第2ファン162などの回転部品が、運転中に一定の回転数で回転し、この回転数が吊り下げアセンブリ150の固有周波数に近づくかまたは到達すると、吊り下げアセンブリ150が共振し、空気調和設備1を激しく振動させることになることは、理解すべきである。そのため、固定部材151と締結ナット153との間に振動減衰のための振動減衰部材154を設けることで、固定部材151から接続部材152に伝達する振動を低減し、空気調和設備1の動作安定性を向上させることができる。
【0140】
接続部材152の上端は、建物の頂部に固定接続される。幾つかの実施例において、建物の頂部はコンクリート構造であり、接続部材152は、アンカーボルトによって天井または壁に固定接続される。幾つかの実施例において、建物の頂部は鉄骨梁構造であり、接続部材152は、ボルトによって建物の頂部に位置するアイビームに固定接続される。幾つかの実施例において、建物の頂部は木造梁の吊り構造があり、接続部材152は、ワッシャおよびナットによって木造梁に固定接続される。
【0141】
幾つかの実施例において、図26に示すように、第3固定部1511は複数の固定孔1514を有し、箱体100の側壁は複数の固定孔1514に対応する位置に複数の貫通孔を有し、各固定孔1514およびその対応する貫通孔がボルトによって挿設されることにより、第3固定部1511と箱体100とを固定接続することができる。例えば、第3固定部1511は、3つの固定孔1514を有し、3つの固定孔1514は、三角形に配置される。箱体100の側壁には、3つの固定孔1514に対応する位置に、3つの貫通孔が設けられる。三角形は安定した形状であり、少なくとも3つの固定孔1514を三角形に配置することで、第3固定部1511と箱体100との接続の強固の向上に有利であることは、理解すべきである。
【0142】
図27は幾つかの実施形態に係る空気調和設備の補強板の斜視図である。
【0143】
幾つかの実施例において、図27に示すように、吊り下げアセンブリ150は、補強板155をさらに含む。補強板155は、箱体100の内側の側壁に設けられ、且つ第3固定部1511の位置に対応する。補強板155は、複数の接続孔1551を有する。複数の接続孔1551は、複数の固定孔1514の位置に対応する。各固定孔1514、固定孔1514の位置に対応する箱体100上における貫通孔、および固定孔1514の位置に対応する接続孔1551がボルトによって挿設されることにより、吊り下げアセンブリ150と箱体100とを固定接続することができるので、箱体100と吊り下げアセンブリ150との接続強度の向上に有利である。例えば、補強板155は、3つの固定孔1514の位置に対応する3つの接続孔1551を有する。
【0144】
幾つかの実施例において、固定部材151および接続部材152は、永久疲労限界P0を有する軟鋼制部材である。吊り下げアセンブリ150が振動減衰部材154を含む場合、空気調和設備1の振動の最大振幅がD1であり、接続部材152の端部の応力値がP1である。吊り下げアセンブリ150に振動減衰部材154が含まれない場合、空気調和設備1の振動の最大振幅がD2であり、接続部材152の端部の応力値がP2である。ここで、D1<D2であり、且つP1<P0<P2である。これからわかるように、吊り下げアセンブリ150に振動減衰部材154を加えるのは、接続部材152の端部の応力を効果的に低減することができ、吊り下げアセンブリ150の安定性を向上させるのに有利である。例えば、D1は98μmであり、D2は183.3μmであり、P0は79.6MPaであり、P1は45.5MPaであり、P2は83.6MPaである。
【0145】
幾つかの実施例において、空気調和設備1の質量はMである場合には、吊り下げアセンブリ150に補強板155が含まれない時に、第3固定部1511が箱体100の側壁に直接に固定接続され、箱体100の側壁の最大応力がP01であり、吊り下げアセンブリ150が補強板155を含む時に、補強板155が箱体100の側壁にリベットで固定され、第3固定部1511が補強板155に固定接続され、箱体100の側壁の最大応力がP02であり、補強板155の最大応力がP03である。ここで、(P02+P03)<P0<P01である。ここから見えるように、吊り下げアセンブリ150に補強板155を加えるのは、補強板155および箱体100の側壁にかかる最大応力を効果的に低減することができ、吊り下げアセンブリ150と箱体100との間の接続の信頼性を向上させるのに有利である。例えば、P01は111.8MPaであり、P02は10.4MPaであり、P03は16.3MPaである。
【0146】
図28は幾つかの実施形態に係る空気調和設備の分解図である。
【0147】
幾つかの実施例において、図28に示すように、箱体100は、第1カバー103と第2カバー104とを含む。第1カバー103は、箱体100の右側壁の一部分であり、箱体100の頂蓋および底壁に着脱可能に接続される。第1カバー103を開くと、全熱交換器コア500、フィルタおよび駆動機構250を露出させることができ、清掃やメンテナンスが容易になる。第2カバー104は、箱体100の前側壁の一部分であり、箱体100の頂蓋および底壁に着脱可能に接続される。第2カバー104を開くと、第1ファン161、第2ファン162、圧縮機101および電子膨張弁102を露出させることができ、清掃やメンテナンスが容易になる。
【0148】
電気ボックス180は電気ボックスカバー181を含む。電気ボックスカバー181は、電気ボックス180の箱体100から離れた一方側壁であり、且つ電気ボックス180に着脱可能に接続される。電気ボックスカバー181を開くと、電気ボックス180の内部の複数の電気部品や複数の回路を露出させることができ、清掃やメンテナンスが容易になる。
【0149】
上記記載は、本開示の具体的な実施形態であるに過ぎず、本開示の保護範囲はこれに限定されず、本開示の技術的範囲内で当業者が容易に想到できる変更又は置換は、すべて本開示の保護範囲内に包含するものである。従って、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲に記載された範囲を準拠するものとする。
【0150】
本開示係る開示の範囲が、上記の技術的特徴の特定の組み合わせにより生じられた技術案に限定されるものではなく、本開示の主旨から逸脱することなく、上記の技術的特徴またはそれらの等価物の任意の組み合わせにより形成された他の技術案も包含すべきであることが、当業者にとって、理解すべきである。例えば、上記の特徴が、幾つかの実施形態に開示されている(しかし、これに限定されない)類似の機能を有する技術的特徴と互いに置換して形成された技術案も包含すべきである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和設備であって、
箱体内には第1風路と第2風路とが画定されている箱体と、
前記箱体内に設けられ、且つ転輪を含む湿度調節アセンブリと、
第1部分が前記第1風路に位置し、第2部分が前記第2風路に位置する熱全熱交換器コアであって、前記第2風路を経由する気流が前記第1風路を経由する気流の冷エネルギーを回収して前記第2風路を経由する気流を冷却および除湿するように、または、前記第2風路を経由する気流が前記第1風路を経由する気流の熱エネルギーを回収して前記第2風路を経由する気流を加熱および加湿するように構成される、熱全熱交換器コアと、
前記第1風路と前記第2風路に設けられる換熱アセンブリであって、前記第2風路を経由する気流を蒸発し、且つ前記第1風路を経由する気流を凝縮するように、または、前記第2風路を経由する気流を凝縮し、且つ前記第1風路を経由する気流を蒸発するように構成される、換熱アセンブリと、
を含み、
前記転輪は、
少なくとも一部が前記第1風路内に位置する第1処理領域と、
少なくとも一部が前記第2風路内に位置する第2処理領域と、
を含み、
前記第1処理領域および前記第2処理領域の一方は、前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を吸着するように構成され、前記第1処理領域および前記第2処理領域の他方は、前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を脱着するように構成される、
空気調和設備。
【請求項2】
前記換熱アセンブリは、
前記第1風路内に設けられ、凝縮器として前記第1風路を経由する気流を凝縮するように構成される第1熱交換器と、
前記第1風路内に設けられ、凝縮器として前記第1風路を経由する気流を凝縮するように、または、蒸発器として前記第1風路を経由する気流を蒸発するように構成される第2熱交換器と、
前記第2風路内に設けられ、蒸発器として前記第2風路を経由する気流を蒸発するように、または、凝縮器として前記第2風路を経由する気流を凝縮するように構成される第3熱交換器と、
を含む、
請求項1に記載の空気調和設備。
【請求項3】
前記空気調和設備が第1モードで運転する場合には、前記第2処理領域は前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を吸着するように構成され、前記第1処理領域は前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を脱着するように構成され、
室外の新風は、前記第2風路に沿って、前記全熱交換器コア、前記第3熱交換器、及び前記転輪の前記第2処理領域を順次に経由することにより、温度および湿度が低減された後、室内に入り、
室内の還気は前記第1風路に沿って、前記全熱交換器コア、前記第1熱交換器、前記転輪の前記第1処理領域、及び前記第2熱交換器を順次に経由することにより、温度および湿度が上げられて、その後、室外へ排出される、
請求項2に記載の空気調和設備。
【請求項4】
前記空気調和設備が第2モードで運転する場合には、前記第1処理領域は前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を吸着するように構成され、前記第2処理領域は前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を脱着するように構成され、前記第1熱交換器は前記第2風路の一部として使用され、
室内の還気は、前記第1風路に沿って、前記全熱交換器コア、前記転輪の前記第1処理領域、及び前記第2熱交換器を順次に経由することにより、温度および湿度が低減された後、室外へ排出され、
室外の新風は前記第2風路に沿って、前記全熱交換器コア、前記第3熱交換器、及び前記転輪の前記第2処理領域を順次に経由することにより、温度および湿度を向上させた後、室内に入る、
請求項2に記載の空気調和設備。
【請求項5】
前記第1熱交換器に接続され、前記第1熱交換器が熱交換を行うことと、前記第1熱交換器が熱交換を行われないこととを切替するように構成される電磁弁をさらに含む、
請求項2から請求項4のいずれかに記載の空気調和設備。
【請求項6】
前記箱体内には第3風路が画定されており、前記第3風路は前記第2風路に連通し、
前記空気調和設備は、さらに、
前記第3風路と前記第2風路との連通位置に設けられる第1空気流制御弁であって、前記第1空気流制御弁が閉じられる場合には、室外の新風が前記第2風路に沿って前記全熱交換器コアに入り、前記第1空気流制御弁が開かれる場合には、室外の新風が前記第2風路に沿って流れ、且つ前記第1空気流制御弁を介して前記第3風路に入る第1空気流制御弁を含み、
前記空気調和設備が第3モードで運転する場合には、前記第1空気流制御弁が開かれ、室外の新風は前記第2風路に沿って流れ、前記第1空気流制御弁を介して前記第3風路に入り、かつ前記第3風路に沿って室内に入る、
請求項1に記載の空気調和設備。
【請求項7】
前記空気調和設備は、さらに、
前記第1風路内に設けられ、且つ前記第1風路の入口に近接している第2空気流制御弁であって、前記第2空気流制御弁が閉じられる場合には、室内の還気が前記第1風路に沿って前記全熱交換器コアに入り、前記第2空気流制御弁が開かれる場合には、室内の還気が前記第1風路に沿って流れ、前記第2空気流制御弁を介して前記第2風路に入る第2空気流制御弁と、
前記第2風路内に設けられ、且つ前記第2風路の入口に近接している第3空気流制御弁であって、前記第3空気流制御弁が閉じられる場合には、室外の新風が前記第2風路に沿って前記全熱交換器コアに入り、前記第3空気流制御弁が開かれる場合には、室外の新風が前記第2風路に沿って流れ、前記第3空気流制御弁を介して前記第1風路に入る第3空気流制御弁と、
を含む、
請求項2に記載の空気調和設備。
【請求項8】
前記空気調和設備が第4モートで運転する場合には、前記第2空気流制御弁および前記第3空気流制御弁が開かれ、前記第2処理領域は前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を吸着するように構成され、前記第1処理領域は前記転輪を経由する気流によって搬送された水蒸気を脱着するように構成され、
室内の還気は前記第1風路に沿って流れ、前記第2空気流制御弁を介して前記第2風路に入り、前記還気は前記第2風路に沿って、前記第3熱交換器、及び前記転輪の前記第2処理領域を順次に経由することにより、湿度が低減された後、室内に戻り、
室外の新風は、前記第2風路に沿って流れ、前記第3空気流制御弁を介して前記第1風路に入り、前記新風は、前記第1風路を沿って、前記第1熱交換器、前記転輪の前記第1処理領域、及び前記第2熱交換器を順次に経由することにより、前記第1処理領域内の水蒸気が脱着された後、室外に戻る、
請求項7に記載の空気調和設備。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
【国際調査報告】