(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-13
(54)【発明の名称】異なる解剖学的領域に関する療法のための患者中心筋骨格(MSK)処置システムおよび関連付けられるプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20240205BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547209
(86)(22)【出願日】2022-02-04
(85)【翻訳文提出日】2023-08-03
(86)【国際出願番号】 US2022015248
(87)【国際公開番号】W WO2022170051
(87)【国際公開日】2022-08-11
(32)【優先日】2021-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521546728
【氏名又は名称】ヒンジ ヘルス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】レマーク, アヴィゲイル
(72)【発明者】
【氏名】プレッチャー, チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】キンセラ, ローズ
(72)【発明者】
【氏名】ハンター, サイモン
(72)【発明者】
【氏名】ペレス, ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】メクレンバーグ, ガブリエル
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
ここで導入されるものは、完了のために患者に割り当てられる、運動療法プログラムへの準拠およびその成功を改善するために設計される、コンピュータ実装プラットフォーム(「療法プラットフォーム」とも称される)である。運動療法プログラムの一部として、患者は、療法プラットフォームに関与するように要求されてもよい。運動療法プログラムは、通常、患者が身体活動を実施するように命令される、いくつかの運動療法セッションを備える。例えば、患者は、運動療法セッションの過程にわたって一連の運動を実施するように命令されてもよい。療法プラットフォームは、患者を運動療法セッションを通して能動的に誘導することによって、患者を補助することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非一過性媒体であって、前記非一過性媒体は、その上に記憶される命令を伴い、前記命令は、コンピューティングデバイスのプロセッサによって実行されると、前記コンピューティングデバイスに、
個人のための運動療法プログラムに関する計画を立案するための命令を示す第1の入力を受信することと、
前記運動療法プログラムに従って運動療法セッションを完了するための少なくとも1つの曜日の選択を示す第2の入力を受信することと、
前記運動療法セッションを完了するための自然リマインダとしての役割を果たすことが意図される実世界活動を表す習慣アンカの規定を示す第3の入力を受信することと、
前記第2および第3の入力に従って前記運動療法プログラムを生成するように、データ構造に前記第2および第3の入力に関する情報を取り込むことと
を含む動作を実施させる、非一過性媒体。
【請求項2】
前記習慣アンカは、異なる実世界活動の所定のリストから選択される、請求項1に記載の非一過性媒体。
【請求項3】
前記情報は、前記第2および第3の入力を表すかまたはそれから導出される、請求項1に記載の非一過性媒体。
【請求項4】
前記動作はさらに、
前記個人によって実施される実世界活動と関連付けられる挙動データを取得することと、
前記挙動データを構文解析し、前記習慣アンカを示す一連の値を発見することと、
前記個人に、前記運動療法セッションを完了することを命令する通知の表示を生じさせることと
を含む、請求項1に記載の非一過性媒体。
【請求項5】
前記挙動データは、前記コンピューティングデバイスによって発生される、請求項4に記載の非一過性媒体。
【請求項6】
前記通知は、(i)前記個人と関連付けられる電話番号に送達されるテキストメッセージ、(ii)前記個人と関連付けられる電子メールアドレスに送達される電子メールメッセージ、または(iii)前記コンピューティングデバイス上で実行されているコンピュータプログラムによって発生されるプッシュ通知である、請求項4に記載の非一過性媒体。
【請求項7】
前記動作はさらに、
前記実世界活動が生じることが期待される時間の規定を示す第4の入力を受信することを含み、
前記データ構造はさらに、前記第4の入力に関する情報を取り込まれる、請求項1に記載の非一過性媒体。
【請求項8】
前記動作はさらに、
前記コンピューティングデバイスによって発生されるクロック信号を監視することと、
前記クロック信号が、前記第4の入力において規定される前記時間に合致することの決定に応答して、
前記個人に、前記運動療法セッションを完了することを命令する通知の表示を生じさせることと
を含む、請求項7に記載の非一過性媒体。
【請求項9】
コンピューティングデバイス上で実行されるコンピュータプログラムによって実施される方法であって、前記方法は、
人体が種々の位置に移動するように、人体が、複数の運動を実施するように命令される運動療法セッションを開始するためのコマンドを示す入力を受信することと、
前記人体による前記複数の運動の実施をプロンプトするための複数の命令を発行することと、
前記人体が前記複数の運動を実施する間に前記人体の複数の解剖学的領域の空間位置を示すデータを取得することと、
前記データの分析に基づいて、前記運動療法セッションが完了されたことを決定することと、
前記人体と関連付けられるデジタルプロファイル内に、前記運動療法セッションがデジタル成績の提供を通して完了したことを示すことと
を含む、方法。
【請求項10】
前記データは、人体上に前記複数の解剖学的領域に近接して装着される複数のセンサユニットから、前記コンピューティングデバイスにストリーミングされ、
前記複数のセンサユニットの各センサユニットによって発生される前記データに基づいて、前記複数の解剖学的領域の対応する解剖学的領域の配向が、推測可能である、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
無線通信が、前記複数のセンサユニットの各センサユニットを用いて確立される較正プロシージャを開始することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記デジタルプロファイルは、経時的に、前記人体によって完了された運動療法セッションの記録を表し、前記運動療法セッションの完了のために提供されたデジタル成績は、前記コンピュータプログラムとの継続された関与を助長するような様式において提示される、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記デジタル成績は、前記運動療法セッションの難易度に対応する、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記デジタル成績は、前記運動療法セッションが完了された回数に対応する、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記デジタルプロファイル内に、前記運動療法セッションの完了のために獲得されたポイントの数を示すことをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記ポイントは、経時的に漸進的に追加されると、運動療法プログラム内での進捗度を表し、
前記ポイントが、閾値を超過すると、前記人体は、前記コンピュータプログラムによって、異なる運動、異なる数の繰り返し、またはそれらの組み合わせを伴う異なる運動療法セッションを完了するようにプロンプトされる、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
非一過性媒体であって、前記非一過性媒体は、その上に記憶される命令を伴い、前記命令は、コンピューティングデバイスのプロセッサによって実行されると、前記コンピューティングデバイスに、
運動療法プログラムの一部として個人によって実施されるべきである一連の運動の選択を示す第1の入力を受信することと、
難易度レベルの規定を示す第2の入力を受信することと、
前記難易度レベルに合わせて調整された改変された一連の運動を生成するように、前記難易度レベルに基づいて前記一連の運動を改変することと、
前記個人と関連付けられるデータ構造内に前記改変された一連の運動に関する情報を記憶することと
を含む動作を実施させる、非一過性媒体。
【請求項18】
前記改変された一連の運動は、
(i)前記個人が、前記一連の運動の中に含まれていない少なくとも1つの運動を実施することを要求する、
(ii)前記個人が、少なくとも1つの運動に関して前記一連の運動と異なる数の繰り返しを実施することを要求する、または
(iii)前記個人が、少なくとも1つの運動を前記一連の運動によって要求されるものと異なる程度まで実施することを要求する、
請求項17に記載の非一過性媒体。
【請求項19】
前記動作はさらに、
運動療法セッションを開始するためのコマンドを示す第3の入力を受信することと、
前記改変された一連の運動を順に実施するための一連の命令を発行することと
を含む、請求項17に記載の非一過性媒体。
【請求項20】
コンピューティングデバイス上で実行されるコンピュータプログラムによって実施される方法であって、前記方法は、
運動療法プログラム内にユーザを参加者として登録するためのコマンドを示す第1の入力を受信することであって、
前記運動療法プログラムの一部として、前記ユーザは、前記ユーザが、異なる解剖学的領域の空間位置が監視されながら運動を実施するように命令される運動療法セッションを完了する、ことと、
前記ユーザが、前記運動療法セッションを完了するための能力に影響を与えるであろう特性または関心を規定するようにプロンプトされる登録プロシージャを開始することと、
前記ユーザが、前記特性または前記関心と関連付けられるグループに割り当てられるように、前記ユーザを複数のグループ間で階層化することと、
前記ユーザと関連付けられるデジタルプロファイル内に、前記グループを表す識別子を取り込むことによって、前記ユーザが前記グループに階層化されていることを示すことと
を含む、方法。
【請求項21】
前記運動療法プログラムに従って運動療法セッションを開始するためのコマンドを示す第2の入力を受信することと、
前記デジタルプロファイルの分析に基づいて、前記ユーザが前記グループのメンバであることを決定することに応答して、前記運動療法セッションを修正することと
をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記修正することは、(i)前記運動療法セッションの間に実施される運動の数を変更すること、(ii)少なくとも1つの運動を前記運動療法セッションに追加すること、(iii)前記運動療法セッションから少なくとも1つの運動を除去すること、(iv)前記運動療法セッションの間に実施される繰り返しの数を変更すること、または(v)前記運動療法セッションの間に少なくとも1つの運動が実施される程度を変更することを伴う、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記グループのメンバは、共通の前記特性または前記関心を共有する、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記グループのメンバは、相互と通信し、前記運動療法プログラムの完了をサポートすることを可能にされる、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記ユーザを、前記運動療法プログラムの過程にわたって前記ユーザを関与させることに関わる指導者に割り当てることをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記指導者は、前記特性または前記関心に基づいて、複数の指導者間から選択される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記特性は、健康属性である、請求項20に記載の方法。
【請求項28】
前記関心は、前記運動療法プログラムへの参加のための目標である、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2021年2月4日に出願され、「Patient-Centered Musculoskeletal (MSK) Care System and Associated Programs for Therapies for Different Anatomical Regions」と題された、米国仮出願第63/145,930号の優先権を主張する。
【0002】
種々の実施形態が、運動療法プログラムへの準拠およびその成功を改善するために設計される、コンピュータプログラム、および関連付けられるシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
運動療法は、急性の身体的病気および慢性の身体的病気等、筋骨格(MSK)病状の症状に対処するための主要な治療方法として身体活動を利用する、介入技法である。運動療法プログラムは、周期的に生じる運動療法セッションの間に身体活動を実施するための計画を伴い得る。概して、運動療法プログラムの目的は、正常なMSK機能を復元すること、または傷害または疾患によって引き起こされ得る、急性または慢性の身体的病気によって引き起こされる、疼痛を低減させることのいずれかである。したがって、各運動療法セッションにおいて実施されるべき身体活動は、具体的な療法上の目標を達成するために選択され得る。療法上の目標の実施例は、疼痛を減少させること、柔軟性を改善すること、傷害にリハビリを施すこと、疾患を管理すること、および同等物を含む。
【0004】
これらの運動療法プログラムは、通常、低い強度の身体活動からゆっくりと開始し、次いで、経時的にその強度を漸進的に増加させることによって関与を助長する。そのようなアプローチは、参加者(「患者」または「対象」とも称される)が、過度に運動することによって「意欲を喪失」しないことを確実にすることに役立つ。しかしながら、特に、数ヶ月または数年にわたる、これらの運動療法プログラムへの準拠は、維持することが困難である。例えば、患者は、運動療法プログラムによる退屈、急性または慢性疼痛の顕著な改善の不在、または健忘に起因して、運動療法セッションを完了しないことを選び得る。したがって、より優れたアプローチが、患者がMSK機能の観点から継続する改善を達成することが可能であるように、準拠を動機付けるために必要とされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
ここで導入されるものは、完了のために患者に割り当てられる、処置プログラムへの準拠およびその成功を改善するために設計される、コンピュータ実装プラットフォームである。処置プログラム(または単に「プログラム」)は、異なるコンポーネント、すなわち、運動療法コンポーネントと、教育コンポーネントと、挙動健康コンポーネントとを含み得る。ともに、これらのコンポーネントは、筋骨格(MSK)病状の異なる側面に対処することができる。例えば、運動療法コンポーネントが、MSK病状を伴う傾向にある、疼痛に対処することに役立ち得る一方、教育および挙動健康コンポーネントは、長期間の成功のために重要となる、継続された関与を促進することに役立ち得る。
【0006】
プログラムの一部として、患者は、コンピューティングデバイス上で実行されるコンピュータプログラムを介してアクセス可能である、コンピュータ実装プラットフォーム(「療法プラットフォーム」とも称される)に関与することを要求され得る。経時的に、患者は、プログラムの一部として運動療法セッション(または単に「セッション」)の間に身体活動を実施するように命令されてもよい。例えば、患者は、セッションの過程にわたって一連の運動を実施するように命令されてもよく、患者は、数日、数週間、または数ヶ月の過程にわたって一連のセッションを完了するようにプロンプトされてもよい。療法プラットフォームは、各セッションを通して患者を能動的に誘導することによって患者を補助するだけではなく、一貫した時宜を得た様式においてセッションを完了することによって、患者がプログラムに準拠することにも役立ち得る。
【0007】
下記にさらに議論されるように、療法プラットフォームは、プログラムへの遵守を助長するように設計される、運動療法システム(または単に「システム」)の1つの部分を表し得る。概して、療法プラットフォームは、患者にとってアクセス可能である、コンピューティングデバイス上で実行されるコンピュータプログラムとして具現化される。本コンピューティングデバイスは、患者の身体の解剖学的領域に近接して装着される、センサユニットに通信可能に接続されてもよい。患者が、セッションの間に運動を完了するにつれて、これらのセンサユニットは、分析のために療法プラットフォームに伝送されるデータを発生させてもよい。本データを分析することによって、療法プラットフォームは、患者が要求されるような運動を実施しているかどうかを確立することが可能であり得る。
【0008】
そのようなアプローチは、療法プラットフォームが、セッションの前、間、および後に、個人化されたフィードバックを提供することを可能にする。また、療法プラットフォームは、患者移動のその知識に基づいて、プログラム(または個々のセッション)を調整してもよい。例えば、療法プラットフォームが、(例えば、データから推論されるように、要求された位置を達成または維持することの難易度に基づいて)患者が、ある運動を実施することに苦心していたことを決定する場合、療法プラットフォームは、将来のセッションの中にその運動を含めなくてもよい。同様に、療法プラットフォームは、患者がセッションを完了することに苦心していたことを決定するステップに応答して、将来のセッションのためにより容易な一連の運動を選択し得る。別の実施例として、療法プラットフォームが、(例えば、データから推論されるように、要求される位置を達成または維持することの容易性に基づいて)患者が容易に運動を実施したことを決定する場合、療法プラットフォームは、将来のセッションにおいて、付加的な繰り返し(「繰り返し」とも称される)を含める、要求される位置がより長い持続時間にわたって維持されることを要求する、またはより困難な一連の運動を選択してもよい。
【0009】
高レベルでは、療法プラットフォームは、患者を一貫した意味のある方法においてデジタル的に関与させるための経路を表す。下記にさらに議論されるように、他の通信の手段も、同様に採用され得る。例えば、指導者が、療法プラットフォームを通してそれらの患者と通信することに加えて、(例えば、テキストメッセージ、電子メール、ビデオ等を介して)患者と直接相互作用することが可能であり得る。用語「指導者」は、概して、患者によるプログラムへの関与をプロンプトする、推奨する、または別様に促進する、個人を指すために使用され得る。指導者に加えて、患者は、理学療法士、医師、看護師、カウンセラー、および同等物を含む、医療従事者とも接続され得る。実施形態は、指導者の文脈において説明され得るが、当業者は、それらの実施形態の特徴が、医療従事者にも同様に適用可能であり得ることを認識するであろう。例えば、療法プラットフォームは、それを通して指導者が、患者がプログラムに従ってセッションを完了するにつれて、患者のためのガイド、パートナー、または「応援者」としての役割を果たし得る、インターフェースを発生させてもよい。同様に、療法プラットフォームは、それを通して医療従事者が症状、治療、および同等物に関する助言を取得する、またはそれに依拠し得る、インターフェースを発生させてもよい。医療従事者は、指導者としての役割を果たし得るが、指導者は、必ずしも医療従事者である必要はない。運動療法に対する本協業的な双方向アプローチは、長期間の関与および臨床転帰を改善するために設計される。
【0010】
例証の目的のために、実施形態は、特定の解剖学的領域、センサ配列、コンピュータプログラム、および同等物を参照して説明され得る。しかしながら、当業者は、その特徴が、他の解剖学的領域、センサ配列、およびコンピュータプログラムにも同様に適用可能であることを認識するであろう。実施例として、実施形態は、人体の特定の解剖学的領域上に配列される一対のセンサユニットの文脈において説明され得るが、本明細書に説明される特徴は、人体の任意の数の解剖学的領域上に配列される、任意の数のセンサユニットを有する、運動療法システムによって適用可能であり得る。実際、療法プラットフォームは、(例えば、脛上に配列される)単一のセンサユニットによって発生されるデータから、複数の解剖学的領域(例えば、脛および大腿部)の位置を推測することが可能であり得る。別の実施例として、療法プラットフォームは、画像センサによって発生されるデータの分析を通して、1つまたはそれを上回る解剖学的領域の位置を推測することが可能であり得る。セッションの過程にわたって、患者によって使用されるコンピューティングデバイス内に含まれる、カメラモジュール(または単に「カメラ」)が、患者が運動を実施する間に自身を録画してもよい。カメラによって発生されたデジタル画像の分析を通して、療法プラットフォームは、経時的に異なる解剖学的領域の空間位置を確立し、次いで、それらの空間位置が、運動が適切に実施されたことを示すかどうかを決定してもよい。
【0011】
また、実施形態は、例証の目的のために、コンピュータ実行可能命令の文脈においても説明され得る。しかしながら、本技術の側面は、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアを介して実装されることができる。実施例として、療法プラットフォームは、プログラムの一部としてセッションを完了するためのサポートをもたらし、患者と指導者との間の通信を可能にし、これまでの達成率、規定された選好等を前提として、セッションのために適切である身体活動(例えば、運動)を決定する、コンピュータプログラムとして具現化されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、療法プラットフォームを含む、ネットワーク環境のある実施例を図示する。
【0013】
【
図2】
図2は、患者が、療法プラットフォームによるセッションの間に運動等の身体活動を実施することが要求される、プログラムを実装することが可能である、コンピューティングデバイスのある実施例を図示する。
【0014】
【
図3A】
図3Aは、いくつかのタイプのデータを受信するように構成される療法プラットフォームを含む、通信環境のある実施例を描写する。
【0015】
【
図3B】
図3Bは、1つまたはそれを上回るソースからデータを取得するように構成される、療法プラットフォームを含む、通信環境の別の実施例を描写する。
【0016】
【
図4】
図4は、プレイリストが示される、インターフェースのある実施例を含む。
【0017】
【
図5A】
図5A-Cは、それぞれ、先週、先月、および昨年にわたって実施された活動に関する情報が示される、インターフェースの実施例を含む。
【
図5B】
図5A-Cは、それぞれ、先週、先月、および昨年にわたって実施された活動に関する情報が示される、インターフェースの実施例を含む。
【
図5C】
図5A-Cは、それぞれ、先週、先月、および昨年にわたって実施された活動に関する情報が示される、インターフェースの実施例を含む。
【0018】
【
図6】
図6は、プログラムへの継続される関与を動機付けるように、達成を通して進捗過程に報酬を与えるためのプロセスのフロー図を含む。
【0019】
【
図7】
図7は、患者が、プログラムの一部としてセッションの間に完了されるべきプレイリストに関するスケジュールを示す、計画を立案し得る方法を図示する、一連のインターフェースを含む。
【0020】
【
図8】
図8は、患者が、療法プラットフォームによって発生されるべきリマインダのパラメータを改変し得る方法を図示する、一連のインターフェースを含む。
【0021】
【
図9】
図9は、セッションを完了するためのリマインダを発生させるためのプロセスのフロー図を含む。
【0022】
【
図10】
図10は、運動が個人によって実施されるべきであるセッションの難易度を確立するためのプロセスのフロー図を含む。
【0023】
【
図11】
図11は、それを通して患者が無センサセッションを開始することを選び得る、インターフェースのある実施例を描写する。
【0024】
【
図12A】
図12A-Bは、患者がセンサユニットと療法プラットフォームをペアリングするように試みる際に示され得る、インターフェースの実施例を含む。
【
図12B】
図12A-Bは、患者がセンサユニットと療法プラットフォームをペアリングするように試みる際に示され得る、インターフェースの実施例を含む。
【0025】
【
図13A】
図13Aは、慢性腰痛に対処するためのプログラムに加入している患者が、第1のセンサユニットを胸部領域に近接して固着させ、第2のセンサユニットを腰椎領域に近接して固着させるように求められ得る方法を図示する。
【0026】
【
図13B】
図13Bは、身体活動が実施される前に、療法プラットフォームによって実施される較正動作の一部として示され得る、インターフェースの実施例を含む。
【0027】
【
図14A】
図14Aは、慢性膝痛に対処するためのプログラムに加入している患者が、第1のセンサユニットを脚の大腿部領域に近接して固着させ、第2のセンサユニットを同一の脚の脛領域に近接して固着させるように求められ得る方法を図示する。
【0028】
【
図14B】
図14Bは、身体活動が実施される前に、療法プラットフォームによって実施される較正動作の一部として示され得る、インターフェースの実施例を含む。
【0029】
【
図15A】
図15Aは、慢性頸痛に対処するためのプログラムに加入している患者が、第1のセンサユニットを胸部領域に近接して固着させ、第2のセンサユニットを腕の上腕領域に近接して固着させ、第3のセンサユニットを同一の腕の前腕領域に近接して固着させるように求められ得る方法を図示する。
【0030】
【
図15B】
図15Bは、身体活動が実施される前に、療法プログラムによって実施される較正動作の一部として示され得る、インターフェースの実施例を含む。
【0031】
【
図16A】
図16Aは、患者が、抵抗バンドを要求する、少なくとも1つの身体活動を伴うセッションを開始するときに示され得る、インターフェースの実施例を含む。
【0032】
【
図16B】
図16Bは、3つの異なる運動に関する運動プレビュー可視化を含む、インターフェースの実施例を含む。
【0033】
【
図17】
図17は、セッションの間に実施されるべき運動を通して患者を誘導するための、療法プラットフォームによって実装されるプロセスのフロー図を描写する。
【0034】
【
図18】
図18は、療法プラットフォームが、複数のセンサユニットによって発生されたデータの分析から、身体が移動していることを決定するにつれてリアルタイムで改変される、患者の運動プレビュー可視化と、視覚表現とを含む、インターフェースのある実施例を含む。
【0035】
【
図19】
図19は、種々の運動が実施されるセッションを通して患者を視覚的に誘導するための、療法プラットフォームによって実装されるプロセスのフロー図を描写する。
【0036】
【
図20】
図20は、プログラムに参加することに関心を示している患者のために適切なグループを決定するためのプロセスのフロー図を含む。
【0037】
【
図21】
図21は、本明細書に説明される少なくともいくつかの動作が実装され得る、処理システムのある実施例を図示する、ブロック図である。
【0038】
本明細書に説明される技術の種々の特徴は、図面と併せた詳細な説明の精査から、当業者により明白な状態になるであろう。種々の実施形態が、例証の目的のために図面に描写される。しかしながら、当業者は、代替実施形態が、本技術の原理から逸脱することなく採用され得ることを認識するであろう。故に、具体的な実施形態が、図面に示されるが、本技術は、種々の修正に適している。
【発明を実施するための形態】
【0039】
専門用語
本開示における「ある実施形態」または「いくつかの実施形態」の言及は、説明されている特徴、機能、構造、または特性が、少なくとも1つの実施形態内に含まれることを意味する。そのような語句の表出は、必ずしも同一の実施形態を指すものでもなく、それらは、必ずしも相互と相互排他的である代替実施形態を指しているわけでもない。
【0040】
文脈が明確に別様に要求しない限り、用語「comprise(~を備える)」、「comprising(~を備える)」、および「comprised of(~から成る)」は、排他的または網羅的意味ではなく、包括的意味において解釈されるべきである。すなわち、「including but not limited to(限定ではないが、~を含む)」の意味において解釈されるべきである。用語「based on(~に基づいて)」もまた、包括的意味において解釈されるべきである。したがって、別様に記載されない限り、用語「based on(~に基づいて)」は、「based at least in part on(少なくとも部分的に、~に基づいて)」を意味することを意図している。
【0041】
用語「connected(接続される)」、「coupled(結合される)」、およびそれらの異形は、2つまたはそれを上回る要素間の、直接的または間接的のいずれのいかなる接続または結合も含むことを意図している。接続または結合は、物理的、論理的、またはそれらの組み合わせであることができる。例えば、要素は、物理的接続を共有していないにもかかわらず、相互に電気的または通信可能に結合され得る。
【0042】
用語「モジュール」は、広義には、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせを指し得る。モジュールは、典型的には、1つまたはそれを上回る入力に基づいて1つまたはそれを上回る出力を発生させる、機能コンポーネントである。コンピュータプログラムは、1つまたはそれを上回るモジュールを含む、またはそれを利用してもよい。例えば、コンピュータプログラムは、異なるタスクを完了させることに関わる、複数のモジュールを利用してもよい、またはコンピュータプログラムは、あらゆるタスクを完了させることに関わる、単一のモジュールを利用してもよい。
【0043】
複数のアイテムのリストを参照して使用されるとき、用語「または」は、以下の解釈、すなわち、リスト内のアイテムのうちのいずれか、リスト内のアイテムの全て、およびリスト内のアイテムの任意の組み合わせの全てを網羅することを意図している。
【0044】
療法プラットフォームの概観
上記に議論されるように、療法プラットフォームは、プログラムの一部として実施される、セッションを通して患者を誘導することに関わり得る。プログラムの一部として、患者は、療法プラットフォームに周期的に関与するように要求され得る。患者が療法プラットフォームに関与するように要求される頻度は、療養が必要とされる解剖学的領域、療養が必要とされるMSK病状、プログラムの難易度、患者の年齢、達成されている進捗度の量、および同等物等の因子に基づき得る。しかしながら、患者が、通常、患者が所望する程度の頻度で療法プログラムに関与するための自主性を有するであろうことに留意されたい。したがって、患者は、下記にさらに議論されるように、セッションを完了するためのスケジュール(例えば、毎日、1日おき、または1週間あたり2回)を定義してもよく、療法プラットフォームの種々の特徴が、本習慣形成をサポートするように設計されてもよい。代替として、患者は、臨機応変にセッションを完了してもよい。
【0045】
図1は、療法プラットフォーム102を含む、ネットワーク環境100のある実施例を図示する。個人は、下記にさらに議論されるように、インターフェース104を介して療法プラットフォーム102と相互作用することができる。例えば、患者は、彼らをセッションを通して誘導し、教育的コンテンツを提示し、プログラム内の進捗過程を示し、指導者からのフィードバックを提示すること等を行うように設計される、インターフェースにアクセスすることが可能であり得る。別の実施例として、指導者は、それを通して完了されたセッション(したがって、プログラム進捗過程)に関する情報および臨床データが精査され得、フィードバックが提供され得る等である、インターフェースにアクセスすることが可能であり得る。したがって、療法プラットフォーム102によって発生されるインターフェース104は、患者または指導者のための有益な空間としての役割を果たし得る、または療法プラットフォーム102によって発生されるインターフェース104は、それを通して患者および指導者が相互と通信し得る、協業空間としての役割を果たし得る。
【0046】
図1に示されるように、療法プラットフォーム102は、ネットワーク環境100内に常駐してもよい。したがって、その上で療法プラットフォーム102が実行されているコンピューティングデバイスは、1つまたはそれを上回るネットワーク106a-bに接続されてもよい。ネットワーク106a-bは、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、都市規模ネットワーク(MAN)、セルラーネットワーク、インターネット等を含むことができる。加えて、または代替として、コンピューティングデバイスは、Bluetooth(登録商標)、近距離無線通信(NFC)、Wi-Fi(登録商標)ダイレクト(「Wi-Fi P2P」とも称される)、および同等物等の近距離無線コネクティビティ技術を経由して、他のコンピューティングデバイスに通信可能に結合されることができる。実施例として、療法プラットフォーム102は、いくつかの実施形態では、モバイルフォンまたはタブレット型コンピュータによって実行可能である、モバイルアプリケーションとして具現化される。そのような実施形態では、モバイルフォンまたはタブレット型コンピュータは、(i)近距離無線コネクティビティ技術を介して、1つまたはそれを上回るセンサユニットに、および(ii)インターネットを介して、コンピュータサーバに、通信可能に接続されてもよい。
【0047】
インターフェース104は、ウェブブラウザ、デスクトップアプリケーション、モバイルアプリケーション、またはオーバーザトップ(OTT)アプリケーションを介してアクセス可能であってもよい。例えば、患者は、所定の身体活動(例えば、運動)が、モバイルフォンまたはタブレット型コンピュータ上で実行されているモバイルアプリケーションを介して、所定の回数実施されるべきであるセッションを通して患者を誘導するように設計される、インターフェースにアクセスすることが可能であり得る。別の実施例として、指導者は、それを通して指導者が、タブレット型コンピュータまたはラップトップコンピュータ上で実行されるウェブブラウザを介して、1人またはそれを上回る患者の進捗度を精査し得る、インターフェースにアクセスすることが可能であり得る。別の実施例として、指導者は、それを通して指導者が、例えば、患者のニーズおよび進捗度に基づいて、患者のセッションを個人化し得る、インターフェースにアクセスすることが可能であり得る。故に、インターフェース104は、療法プラットフォーム102の本質およびその展開に応じて、種々のコンピューティングデバイス上で閲覧され得る。コンピューティングデバイスの実施例は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット型コンピュータ、モバイルフォン、ウェアラブル電子機器デバイス(例えば、腕時計またはフィットネスアクセサリ)、モバイルワークステーション(「コンピュータカート」とも称される)、ネットワーク接続電子デバイス(例えば、テレビまたはホームアシスタントデバイス)、および仮想現実システムまたは拡張現実システム(例えば、頭部搭載型ディスプレイ)を含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、療法プラットフォーム102の少なくともいくつかのコンポーネントが、ローカルでホストされる。すなわち、療法プラットフォーム102の一部が、インターフェース104のうちの1つにアクセスするために使用される、コンピューティングデバイス上に常駐してもよい。例えば、療法プラットフォーム102は、モバイルフォンまたはタブレット型コンピュータ上で実行される、モバイルアプリケーションとして具現化されてもよい。そのような実施形態では、実行されると、療法プラットフォーム102を実装する命令は、主として、または完全に、モバイルフォンまたはタブレット型コンピュータ上に常駐してもよい。しかしながら、モバイルアプリケーションが、その上に療法プラットフォーム102の他のコンポーネントがホストされる、サーバシステム108にアクセスすることが可能であり得ることに留意されたい。
【0049】
他の実施形態では、療法プラットフォーム102は、例えば、Amazon Web Services(登録商標)、Google Cloud PlatformTM、またはMicrosoft Azure(登録商標)によって動作される、クラウドコンピューティングサービスによって完全に実行される。そのような実施形態では、療法プラットフォーム102は、ネットワーク(例えば、インターネット)を介してアクセス可能である、1つまたはそれを上回るコンピュータサーバから成る、サーバシステム108上に常駐してもよい。これらのコンピュータサーバは、異なるプログラム、セッション、または身体活動に関する情報と、所与の身体活動が実施されるときに解剖学的領域が移動するべき方法を示す、コンピュータ実装モデル(または単に「モデル」)と、それから解剖学的領域の空間位置または配向が算出、推論、または別様に決定され得る、データを処理するためのアルゴリズムと、氏名、年齢、体重、病気、加入したプログラム、加入の持続時間、完了されたセッションの数、および指導者とのやりとり等の患者データと、他のアセットとを含むことができる。
【0050】
当業者は、本情報がまた、ネットワークアクセス可能なサーバシステムと1つまたはそれを上回るコンピューティングデバイスとの間で分散され得ることを認識するであろう。例えば、ある患者データが、セキュリティおよびプライバシ目的のために、自身のコンピューティングデバイス上に記憶され、それによって処理されてもよい。本情報は、サーバシステム108に伝送される前に、処理(例えば、暗号化または難読化)されてもよい。別の実施例として、ある患者データが、患者のために維持される、電子カルテ(「電子医療記録」とも称される)から読み出されてもよい。電子カルテは、通常、保健医療システムによって管理される、記憶装置内に維持され、本記憶装置は、(例えば、アプリケーションプログラミングインターフェースを介して)療法プラットフォーム102にアクセス可能であり得る。別の実施例として、それから所与の個人の解剖学的領域の空間位置または配向が算出、推論、または別様に決定され得る、データを処理するために必要とされるアルゴリズムおよびモデルが、そのようなデータがリアルタイムで(例えば、身体活動がセッションの一部として実施されるにつれて)処理され得ることを確実にするように、所与の個人と関連付けられるコンピューティングデバイス上に記憶される、またはそれにアクセス可能であってもよい。データは、所与の個人の人体に(例えば、解剖学的領域に近接して)固着される、1つまたはそれを上回るセンサユニットによって発生され得る、またはデータは、所与の個人によって、セッションを開始するために使用されるコンピューティングデバイス内に含まれる、またはそれにアクセス可能である、カメラによって発生され得る。
【0051】
図2は、患者が、療法プラットフォーム212によるセッションの間に、運動等の身体活動を実施することが要求されるプログラムを実装することが可能である、コンピューティングデバイス200のある実施例を図示する。いくつかの実施形態では、療法プラットフォーム212は、コンピューティングデバイス200によって実行されるコンピュータプログラムとして具現化される。他の実施形態では、療法プラットフォーム212は、それにコンピューティングデバイス200が通信可能に接続される、別のコンピューティングデバイス(例えば、コンピュータサーバ)によって実行される、コンピュータプログラムとして具現化される。そのような実施形態では、コンピューティングデバイス200は、患者に固着されたセンサユニットから取得されたデータ、および患者によって提供された入力等の関連のある情報を、処理のために他のコンピューティングデバイスに伝送してもよい。当業者は、コンピュータプログラムの側面がまた、複数のコンピューティングデバイス間にも分散され得ることを認識するであろう。
【0052】
コンピューティングデバイス200は、プロセッサ202と、メモリ204と、ディスプレイ機構206と、通信モジュール208と、画像センサ210とを含むことができる。これらのコンポーネントはそれぞれ、下記により詳細に議論される。当業者は、これらのコンポーネントの異なる組み合わせが、コンピューティングデバイス200の本質に応じて存在し得ることを認識するであろう。
【0053】
プロセッサ202は、汎用目的プロセッサに類似する、一般的特性を有することができる、またはプロセッサ202は、コンピューティングデバイス200に制御機能を提供する、特定用途向け集積回路(ASIC)であってもよい。
図2に示されるように、プロセッサ202は、通信目的のために、直接的または間接的のいずれにおいても、コンピューティングデバイス200の全てのコンポーネントに結合されることができる。
【0054】
メモリ204は、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、またはレジスタ等の任意の好適なタイプの記憶媒体から成り得る。プロセッサ202によって実行され得る命令を記憶することに加えて、メモリ204はまた、(例えば、療法プラットフォーム212のモジュールを実行するときに)プロセッサ202によって発生され、コンピューティングデバイス200の他のコンポーネントによって生産された、読み出された、または取得されたデータを記憶することもできる。例えば、通信モジュール208によってセンサユニット222A-Nから受信されたデータが、メモリ204内に記憶されてもよい、または画像センサ210によって生産されたデータが、メモリ204内に記憶されてもよい。メモリ204が、記憶環境の抽象表現にすぎないことに留意されたい。メモリ204は、(「チップ」とも称される)実際のメモリ集積回路から成り得る。
【0055】
ディスプレイ機構206は、ユーザに情報を視覚的に伝達するように動作可能である、任意の機構であることができる。例えば、ディスプレイ機構206は、発光ダイオード(LED)、有機LED、液晶素子、または電気泳動素子を含む、パネルであってもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ機構206は、タッチセンサ式である。したがって、ユーザは、ディスプレイ機構206と相互作用することによって、療法プラットフォーム212に入力を提供することが可能であり得る。
【0056】
通信モジュール208は、コンピューティングデバイス300のコンポーネント間の通信を管理することに関わってもよい、または通信モジュール208は、他のコンピューティングデバイス(例えば、
図2のセンサユニット220A-Nまたは
図1のサーバシステム108)との通信を管理することに関わってもよい。通信モジュール208は、他のコンピューティングデバイスとの通信チャネルを確立するように設計される、無線通信回路網であってもよい。無線通信回路網の実施例は、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、NFC、および同等物のために構成される、チップを含む。例えば、コンピューティングデバイス200が、患者と関連付けられると仮定する。そのようなシナリオでは、通信モジュール208は、患者をプログラムに加入させ、次いで、関与させることに関わる、デジタルサービスによって管理される、ネットワークアクセス可能なサーバシステムとの通信チャネルを開始し、次いで、維持してもよい。また、通信モジュール208は、患者の異なる解剖学的領域に固着される、1つまたはそれを上回るセンサユニット222A-Nとの通信チャネルを開始し、次いで、維持してもよい。下記にさらに議論されるように、これらのセンサユニット222A-Nによって発生されたデータは、分析のセッションの間に、療法プラットフォーム212にストリーミングされてもよい。
【0057】
画像センサ210は、概して、画像データまたはピクセルデータの形態における画像を発生させるために、情報を検出および伝達することが可能である、任意の電子センサであってもよい。画像センサの実施例は、電荷結合素子(CCD)センサおよび相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサを含む。画像センサ210は、コンピューティングデバイス200内に実装される、カメラ内に実装されてもよい。いくつかの実施形態では、画像センサ210は、コンピューティングデバイス200内に実装される、複数の画像センサのうちの1つである。例えば、画像センサ210は、モバイルフォン上の正面または背面向きカメラ内に含まれ得る。画像センサ210によって発生されたデータは、センサユニット222A-Nによって発生されたデータの代わりに、またはそれに加えて、患者の解剖学的領域の空間位置を確立するために使用され得る。
【0058】
便宜上、療法プラットフォーム212は、メモリ204内に常駐する、コンピュータプログラムと称される。しかしながら、療法プラットフォーム212は、コンピューティングデバイス200内に実装される、またはそれにアクセス可能である、ソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアから成り得る。本明細書に説明される実施形態によると、療法プラットフォーム212は、処理モジュール214と、監視モジュール216と、分析モジュール218と、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)モジュール220とを含んでもよい。これらのモジュールは、療法プラットフォーム212の不可欠な部分であることができる。代替として、これらのモジュールは、論理的に療法プラットフォーム212と別個であるが、これを「並行して」動作させることができる。ともに、これらのモジュールは、療法プラットフォーム212が、特定の解剖学的領域に影響を及ぼしている、MSK病状を管理または治療するために設計されたプログラムの一部として実施されるセッションを通して、患者を誘導することを可能にし得る。
【0059】
処理モジュール214は、セッションの過程にわたってセンサユニット222A-Nから取得される、データを処理することができる。各センサユニットは、セッションの過程にわたって、それから対応する解剖学的領域の空間位置または配向が推論され得るデータを発生させてもよい。処理モジュール214は、本データが療法プラットフォーム212の他のモジュールによって使用可能であるように、これを構文解析する、フィルタリングする、または別様に改変することができる。実施例として、処理モジュール214は、異なるセンサユニット(例えば、センサユニットAである、222A、およびセンサユニットBである、222B)から受信されるデータの複数のストリームが、相互と時間的に整合されることを確実にするために、本データを調べてもよい。
【0060】
画像センサ210によって発生されたデータが療法プラットフォーム212によって使用される実施形態では、処理モジュール214はまた、そのデータを処理することにも関わり得る。例えば、処理モジュール214は、データが、療法プラットフォーム212の他のモジュールによって取り扱われ得ることを確実にするための動作(例えば、ノイズをフィルタリングすること、コントラストを変更すること、サイズを縮小すること)を実施してもよい。別の実施例として、処理モジュール214は、複数のデータが、着目解剖学的領域の空間位置または配向を確立するために使用されるべきである場合、そのデータと別のソース(例えば、センサユニット222A-N)から取得されたデータを時間的に整合させてもよい。
【0061】
また、処理モジュール214は、患者によって、GUIモジュール220によって発生されたインターフェースを通して入力された情報を処理することに関わり得る。例えば、GUIモジュール220は、患者がセッションの一部として身体活動を完了するにつれて、患者に連続して提示される、一連のインターフェースを発生させるように構成されてもよい。これらのインターフェースのうちのいくつかまたは全ての上において、患者は、入力を提供するようにプロンプトされてもよい。例えば、患者は、(例えば、口頭のコマンド、または、例えば、ディスプレイ機構206を介して提供される、触知可能なコマンドを介して)患者が次の身体活動に進む準備ができていること、患者が最後の身体活動を完了したこと、患者がセッションを一時的に停止させることを所望すること等を示すように要求されてもよい。これらの入力は、これらの入力を示す情報が、別のモジュールに自動転送される前に、処理モジュール214によって調べられることができる。
【0062】
監視モジュール216は、患者がセッションの一部として身体活動を完了するにつれて、患者の進行中の移動を監視することができる。処理モジュール214は、(例えば、センサユニット222A-Nまたは画像センサ210によって)療法プラットフォーム212にストリーミングされたデータを処理することに関わり得る一方、監視モジュール216は、患者が、身体活動を完了するときに予期されるであろうように移動しているかどうかを決定することに関わり得る。実施例として、患者が、その身体の胸部および腰椎領域の近傍に固着されたセンサユニットを有すると仮定する。セッションの間に、患者は、股関節が地面から離れるように持ち上げられる、サイドプランク等の運動を実施するように命令され得る。そのようなシナリオでは、監視モジュール216は、センサユニットによって発生されたデータを調べ、胸部および腰椎領域が、3次元(3D)空間の観点から、または相互に対してのいずれかで、運動を前提として予期されるであろうように移動しているかどうかを決定することができる。
【0063】
分析モジュール218は、個々の身体活動、セッションの間に実施される身体活動のセット、またはプログラムの一部として実施されるセッションのセットへの準拠を決定することに関わり得る。分析モジュール218は、療法プラットフォーム212の他のモジュールによって生産された出力に基づいて、これを遂行してもよい。例えば、分析モジュール218は、監視モジュール216が、身体活動の達成率を示す、1つまたはそれを上回る解剖学的領域の移動を発見するかどうかに基づいて、身体活動が患者によって正常に完了されたかどうかを決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、分析モジュール218は、身体活動またはセッションが、実施されたと決定されるまで、さらなる進捗過程を防止してもよい。例えば、分析モジュール218は、患者が、別の身体活動を実施するように命令される前に、1つの身体活動を実施することを要求してもよい。別の実施例として、分析モジュール218は、患者が、第2の一連の患者身体活動から成る、別のセッションを開始することが可能になる前に、第1の一連の身体活動から成る、1つのセッションを完了することを要求してもよい。
【0064】
分析モジュール218は、プログラムへの加入の総持続時間、登録以降に完了されたセッションの数、所与の時間間隔(例えば、1週間または1ヶ月)にわたって完了されたセッションの数、セッションが完了される頻度、患者がセッションの処方された養生法を遵守する程度、および同等物に基づいて、準拠を決定してもよい。例えば、いくつかのプログラムは、セッションが1週間あたり1回または2回完了されることになるように設計され得る一方、他のプログラムは、セッションが1週間あたり3回またはそれを上回る回数完了されることになるように設計されてもよい。別の実施例として、いくつかのセッションは、他のものより困難な身体活動を含んでもよい。そのような実施形態では、分析モジュール218によって決定される準拠のレベルは、身体活動の難易度を考慮してもよい。
【0065】
図3Aは、いくつかのタイプのデータを受信するように構成される療法プラットフォーム302を含む、通信環境300のある実施例を描写する。ここでは、例えば、療法プラットフォーム302は、人体の第1の解剖学的領域に近接して位置する、第1のセンサユニットによって発生されたデータを表す、第1のセンサデータ304Aと、人体の第2の解剖学的領域に近接して位置する第2のセンサユニットによって発生されたデータを表す、第2のセンサデータ304Bと、患者に関する情報を表す、患者データ306と、患者が加入しているプログラムに関する情報を表す、療法養生法データ308とを受信する。当業者は、これらのタイプのデータが、例証の目的のために選択されていることを認識するであろう。共同体データ(例えば、患者のコホートの準拠に関する情報)等の他のタイプのデータもまた、療法プラットフォーム302によって取得され得る。
【0066】
これらのデータは、複数のソースから取得されてもよい。例えば、療法養生法データ308は、患者をプログラムに加入させ、次いで、関与させることに関わるデジタルサービスによって管理される、ネットワークアクセス可能なサーバシステムから取得されてもよい。デジタルサービスは、指導者によって提供される入力に基づいてセッションの間に実施されるべき一連の身体活動を定義することに関わり得る。別の実施例として、患者データ306は、種々のコンピューティングデバイスから取得されてもよい。例えば、ある患者データ306は、患者(例えば、登録プロシージャの間またはセッションの間にそのようなデータを入力する人)から直接取得され得る一方、他の患者データ306は、雇用主(例えば、健康維持プログラムを助長または推進している人)または病院および診療所等の医療施設から取得されてもよい。加えて、または代替として、患者データ306は、その上に療法プラットフォーム302が常駐する、コンピューティングデバイス上で実行されている、またはそれにアクセス可能である別のコンピュータプログラムから取得され得る。例えば、療法プラットフォーム302は、それを通して患者が治療を受ける、保健医療システムと関連付けられる、コンピュータプログラムから患者データ306を読み出してもよい。別の実施例として、療法プラットフォーム302は、(例えば、歩数、消費されたカロリー、または心拍数を測定することによって)患者の健康を確立、追跡、または監視する、コンピュータプログラムから患者データ306を読み出してもよい。
【0067】
図3Bは、1つまたはそれを上回るソースからデータを取得するように構成される療法プラットフォーム352を含む、通信環境350の別の実施例を描写する。ここでは、療法プラットフォーム352は、タブレット型コンピュータ356および1つまたはそれを上回るセンサユニット358、パーソナルコンピュータ360、またはネットワークアクセス可能なサーバシステム362から成る療法システム354(集合的に、「ネットワーク化されたデバイス」と称される)からデータを取得してもよい。例えば、療法プラットフォーム352は、療法システム354からの、セッションの間の患者の移動に関するデータと、パーソナルコンピュータ360またはネットワークアクセス可能なサーバシステム362からの、他のデータ(例えば、療法養生法情報、運動によって誘発された移動のモデル、指導者からのフィードバック、および処理動作)とを取得してもよい。
【0068】
ネットワーク化されたデバイスは、1つまたはそれを上回るネットワークを介して療法プラットフォーム352に接続されることができる。これらのネットワークは、PAN、LAN、WAN、MAN、セルラーネットワーク、インターネット等を含むことができる。加えて、または代替として、ネットワーク化されたデバイスは、近距離無線コネクティビティ技術を経由して相互と通信してもよい。例えば、療法プラットフォーム352が、タブレット型コンピュータ356上に常駐する場合、データは、センサユニットからBluetooth(登録商標)通信チャネルを経由して取得され得る一方、データは、ネットワークアクセス可能なサーバシステム362から、Wi-Fi通信チャネルを介してインターネットを経由して取得されてもよい。
【0069】
通信環境350の実施形態は、ネットワーク化されたデバイスのサブセットを含み得る。例えば、通信環境350のいくつかの実施形態は、セッションの間に実施されるような身体活動およびネットワークアクセス可能なサーバシステム352からの付加的データとして、リアルタイムで療法システム354(より具体的には、センサユニット358)からデータを取得する、療法プラットフォーム352を含む。本付加的データは、周期的に(例えば、毎日または毎週、またはセッションが開始されたときに)取得されてもよい。
【0070】
運動療法プログラムおよび関連付けられるシステム
A.プログラム体験の概観
療法プラットフォームは、患者を一貫した意味のある方法においてデジタル的に関与させるための経路を表す。患者をデジタル的に関与させるための種々のアプローチが、
図4-20を参照して下記に説明される。実施形態は、特定の解剖学的領域またはセンサ配列を参照して説明され得るが、当業者は、本特徴が、他の解剖学的領域およびセンサ配列にも同様に適用可能であることを認識するであろう。したがって、本特徴は、腰痛に対処するために設計される療法システムの文脈において説明され得るが、本特徴は、膝、肩、または頸部の疼痛に対処するために設計される療法システムにも同様に適用可能であり得る。同様に、ある特徴が、慢性疼痛に対処するために設計される療法システムの文脈において説明され得るが、その特徴は、急性疼痛に対処するために設計される療法システムにも同様に適用可能であり得る。
【0071】
療法プラットフォームは、プログラム体験のいくつかの柱、すなわち、運動療法と、教育と、挙動健康とをもたらすことができる。挙動健康は、患者に、それらの患者がプログラムに参加する際に、サポートするためのいくつかの選択肢を提供することによって、対処されることができる。サポート選択肢の実施例は、個人化された指導、指導者主導のリソースの共有、およびグループサポートを含む。
【0072】
患者が、初めて療法プラットフォームにアクセスするとき、患者は、運動療法の概論を提供し、患者のために適切なプログラム「ストリーム」を決定することに役立ち、1つまたはそれを上回るセンサユニットの設定を伴う、登録プロシージャを経てもよい。適切なプログラム「ストリーム」を決定するために、療法プラットフォームは、患者の個人的特性に基づいて、適切である身体活動を決定してもよい。個人的特性の実施例は、治療が求められる解剖学的領域、治療が求められる疼痛の重症度、年齢、体重、および同等物を含む。登録プロシージャの完了に応じて、患者は、プログラムが、経時的にセッションの完了を促進することによってより良好な健康を助長する方法の一般的理解を有するはずである。下記にさらに議論されるように、各セッションは、「プレイリスト」と称される、一連のアクションアイテムと関連付けられ得る。実施例として、プレイリストは、一連の身体活動が患者によって実施されること、現在の健康に関するフィードバックフォームが、患者によって記入されること、および教育的コンテンツ(例えば、記事、ポッドキャスト、またはビデオ)が、患者によって消費されることを要求し得る。
【0073】
登録プロシージャは、2つの段階を含み得る。第1の段階において、患者は、歓迎され、次いで、プログラムを個人化するために療法プラットフォームによって使用され得る、それを通して患者が個人情報(例えば、年齢、身長、体重、疼痛のレベル)を提供し得る、1つまたはそれを上回るインターフェースを提示されてもよい。第2の段階において、患者は、センサユニットの設定を開始するようにプロンプトされ、次いで、センサユニットの設定を完了することに応じて、患者が完了することになる、初期のプレイリストの簡潔な概要を提供されてもよい。患者が、(例えば、コンピュータプログラムを閉じることによって)これらの2つの段階を完了する前に療法プラットフォームから離脱した場合、療法プラットフォームは、完了されていない段階の開始まで、デフォルトに戻ってもよい。
【0074】
図4は、プレイリストが示される、インターフェース400のある実施例を含む。上記に議論されるように、プレイリストは、所与のセッションの一部として完了されなければならない、アクションアイテムを表してもよい。換言すると、プレイリストは、患者が所与のセッションを完了するために行うことが要求される活動の全てを含んでもよい。プレイリストは、運動療法、健康記録、または教育的コンテンツから成ってもよい。いくつかのプレイリストはまた、患者報告転帰尺度(PROM)等の健康調査を含んでもよい。概して、プレイリスト内の活動は、順次実施される。いくつかの実施形態では、活動は、患者が、セッションのタイミングおよびフローに関するより深い理解を有するように、一貫した順序における完了のために提示される。したがって、患者は、活動を随所でスキップし、順不同で実施することを可能にされなくなり得る。活動の例示的順序が、下記に提示される。
1.患者に、1つまたはそれを上回る身体活動の完了を要求する、運動療法を完了するようにプロンプトする。
2.患者に、疼痛に関する情報および指導者のための任意の付加的なフィードバックを入力するようにプロンプトする。
3.患者に、体重および最近の身体活動(例えば、ランニング、ウォーキング、水泳)に関する情報を入力するようにプロンプトする。
4.患者による消費のための教育的コンテンツを提示する。
5.健康調査を行う。
これらの活動のうちのいくつかは、各実施形態内に存在しなくてもよい。例えば、患者は、プログラムの一部として1週間あたり複数のセッションを完了するように求められ得るが、患者は、毎週、隔週、または毎月のみに健康調査を完了するようにプロンプトされてもよい。また、これらの活動のうちのいくつかが、完全に随意であってもよい。例えば、患者は、その体重および最近(例えば、直近のセッション以降に)実施された、任意の有酸素または無酸素運動に関する情報を入力するようにプロンプトされ得るが、患者は、そのような情報を提供しないことを選ぶことが可能であり得る。
【0075】
プレイリストが、発生され、次いで、療法プラットフォームが患者によって開始されることに応答して、提示されてもよい。例えば、療法プラットフォームが、タブレット型コンピュータ上で実行されるモバイルアプリケーションとして具現化されると仮定する。そのようなシナリオでは、療法プラットフォームは、モバイルアプリケーションが立ち上げられた後にプレイリストを構築してもよい。故に、プレイリストは、患者のために近リアルタイムで構築されてもよい。これは、療法プラットフォームが、(例えば、運動または繰り返しの数を減少させることによる)セッションを完了することの遅延および(例えば、患者がある時間枠の間により容易にセッションを完了することの決定に応答して)時刻のような要因を動的に考慮することを可能にし得る。下記にさらに議論されるように、デジタル報酬が、プレイリスト内の活動が完了されるにつれて、プログラムへのさらなる参加に動機を与える手段として授与されてもよい。
【0076】
プレイリストは、以下の活動、すなわち、運動療法セッションと、教育的コンテンツと、健康調査と、患者の療法プログラムに関連する他のタスクとを含んでもよい。概して、プレイリストは、プログラムを通した患者の進捗度および患者に関連する運動修正を適用することを前提として、適切である運動療法セッションを選択する。プレイリストは、次いで、教育要目の順序および患者がまだ精査していない教育コンテンツに基づいて、教育コンテンツを選択することができる。健康調査が、追跡されているデータにとって適切である頻度に応じて、プレイリスト内に提示されることができる。これは、疼痛記録に関する全てのプレイリストから、他の調査に関する数週間毎のものまで変動し得る。最後に、1度限りの項目が、プログラムの患者の段階を前提として、プレイリスト内に含まれてもよい。例えば、患者の最初のいくつかのセッションにおいて、スケジュールおよびリマインダを設定するためのプロンプトが、プレイリストに追加されてもよい。
【0077】
プレイリストは、所定の頻度(例えば、1日あたり1回のみ)で発生され得るが、患者は、そのように選定した場合、より多くの活動を完了することを可能にされてもよい。例えば、患者が、あるセッションの完了に続いて、より多くの身体活動を完了することを所望する場合、患者は、療法プラットフォームによってサポートされる、身体活動のライブラリ(「運動ライブラリ」とも称される)から身体活動を選択することが可能であり得る。運動ライブラリは、患者が、以前に(例えば、過去のセッションの間に)完了された運動を再体験する、またはまだ完了されていない新しい運動を試行することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、療法プラットフォームは、運動ライブラリへの、以前に完了されたそれらの運動に対するアクセスを限定し、患者が、無理をすることを防止してもよい。他の実施形態では、療法プラットフォームは、患者が、これまでに実施されたときに特に療法的に有効であることが見出された運動から、彼ら自身のセッションを生成することを可能にしてもよい。
【0078】
患者はまた、療法プラットフォームによってサポートされる、教育コンテンツのライブラリ(「教育的ライブラリ」とも称される)から、教育的コンテンツを選択することが可能であってもよい。運動ライブラリのように、教育的ライブラリは、患者が、以前に消費された教育的コンテンツを再体験する、または新しい教育的コンテンツを消費することを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、療法プラットフォームは、患者が加入しているプログラムに対するそれらの関連性に基づいて、教育的コンテンツを異なる階層に割り当てる。したがって、教育的ライブラリの一部のみが、患者が最初のいくつかのセッションを完了するにつれて患者にとってアクセス可能であってもよく、より多くの教育的コンテンツが、患者がより多くのセッションを完了する(したがって、異なるレベルのプログラムに前進する)につれて利用可能な状態になってもよい。教育的コンテンツの実施例は、記事、ポッドキャスト、およびビデオを含む。
【0079】
患者が、セッションを完了することによって進捗するにつれて、患者は、
図4のインターフェース400の下側に沿って示される、進捗度アイコン402を選択することによって、その活動を追跡することを所望し得る。
図5A-Cは、それぞれ、先週、先月、および昨年にわたって実施された活動に関する情報が示される、インターフェース500A-Cの実施例を含む。
図5A-Cに示されるように、種々のカテゴリの情報が、これらのインターフェース500A-C上で視認可能であってもよい。これらのカテゴリは、以下を含む。
・プレイリスト目標-所与の時間間隔(例えば、1週間)内に完了されるべきであるプレイリストの数および完了済みのそれらのプレイリストの数を示す。
・プレイリスト目標連続期間-要求された数のプレイリストが完了された、時間の連続する間隔(例えば、日、週間、または月)の数を示す。
・活動状態日数-患者が活動状態であった日数をインターフェース500A-B内に示し、患者が活動状態であった各月にわたる日数をインターフェース500C内に示す。「活動状態」であると見なされるために、患者は、プレイリスト全体を完了することが要求されなくてもよい。運動ライブラリから選択される活動を実施すること、教育的ライブラリから選択される教育的コンテンツを消費すること、および(例えば、調査の形態にある)フィードバックを提供することが、活動状態であるものとしてカウントされ得る。
・活動連続期間-患者が活動状態であった、連続する日、週間、または月の数を示す。
【0080】
ゲーム化が、特に、数ヶ月または数年にわたる療法プラットフォームへの継続される関与にとって、重要となることが証明され得る。故に、療法プラットフォームは、活動またはセッションが完了された際に、患者にデジタル報酬を授与してもよい。例えば、患者は、完了されたプレイリスト内の活動毎にデジタル報酬を授与されてもよい、または患者は、プレイリストを完了させるためにデジタル報酬を授与されてもよい、または患者は、ある他の基準(例えば、連続して所定数の週間にわたって活動状態であること、あるレベルのプログラムを達成すること等)を充足させるために授与されてもよい。
【0081】
デジタル報酬の1つの形態は、漸進的に追加されると、プログラム内の進捗度を表すような役割を果たす、ポイントである。患者が、プレイリスト内の活動を完了するにつれて、療法プラットフォームは、患者に報酬を与える手段として、ポイントを授与してもよい。しかしながら、活動毎に授与されるポイントの数が、同一である必要はないことに留意されたい。例えば、療法プラットフォームは、運動の繰り返し毎に3~10ポイント、健康記録を完了するために20ポイント、教育的コンテンツを消費するために50ポイント、および健康調査を完了するために20ポイントを授与してもよい。授与されるポイントの数は、例えば、(例えば、個々の繰り返しの分析に基づく)患者が運動を完了した程度、(例えば、教育的コンテンツに関する質問が、正確に回答されたかどうかに基づく)患者が教育的コンテンツに関与した程度、および同等物に応じて変動してもよい。上記に記載されるように、これらのポイントは、患者が加入しているプログラム内の進捗度を表すために使用され得る。例えば、プログラムが、10個の階層から成ると仮定する。これらの階層はそれぞれ、異なる数のポイントと関連付けられてもよく(例えば、この場合、第2の階層は、1,000ポイントであり、第3の階層は、2,500ポイントであり、第4の階層は、5,000ポイントである等となる)、患者は、患者が適切な数のポイントを入手するまで、次の階層に前進し、次いで、新しい身体活動を完了することを可能にされなくてもよい。新しいコンテンツはまた、患者が新しい階層に進捗すると、「ロック解除」されてもよい。例えば、患者は、新しい階層にアクセスすると、新しい運動またはセッションに関与することを可能にされてもよい。プログラム内の進捗過程が、一貫した関与に連結されると、次の階層が達成可能であることを確実にするように、注意が払われるべきである。患者は、次の階層を達成するために数週間を要する場合、療法プラットフォームに関与する頻度がより少なくなる(または全体的に療法プラットフォームへの関与を停止する)可能性がより高くなる。
【0082】
図6は、プログラムへの継続される関与を動機付けるように、達成を通して進捗過程に報酬を与えるためのプロセス600のフロー図を含む。最初に、コンピューティングデバイス上で実行される療法プラットフォームが、個人が、その身体を種々の位置に移動させるように、少なくとも1つの運動を実施することを命令される、セッションを開始するためのコマンドを示す、入力を受信してもよい(ステップ601)。概して、セッションは、個人が、複数の運動の複数の繰り返しを実施することを要求するが、セッションは、個人が単一の運動の複数の繰り返しを実施することも要求し得る。
【0083】
通常、入力は、個人がセッションを完了することに関心を持っていることを示すような様式において、個人が療法プラットフォームを開始する(すなわち、開く)こと、または療法プラットフォームと相互作用することのいずれにも対応する。例えば、個人は、療法プラットフォームによって発生されるインターフェース上で視認可能である、「セッションを開始する」または「プレイリストを始める」と標識される、デジタル要素と相互作用してもよい。代替として、本入力は、コンピューティングデバイスが接続されるサーバシステムまたはコンピューティングデバイス自体によって提供される、命令に対応し得る。例えば、コンピューティングデバイスは、センサユニットが現時点でBluetooth(登録商標)を介して発見可能であることの決定に応答して、セッションを開始するための命令を発生させてもよい。
【0084】
その後、療法プラットフォームは、個人による少なくとも1つの運動の実施をプロンプトするための命令を発行することができる(ステップ602)。命令は、通常、可聴または視覚である。例えば、療法プラットフォームは、個人が各運動を完了するためにその身体を移動させるべきである方法を示す、アニメーションの表示を生じさせてもよい。加えて、または代替として、療法プラットフォームは、個人が各運動を完了するためにその身体を移動させるべきである方法を解説する、口頭発話の発出を生じさせてもよい。いくつかの実施形態では、療法プラットフォームは、個人が各運動を適切に実施しているかどうかを可聴に示すために発出されるべきトーンを生じさせる。例えば、運動が、個人がその身体を移動させ、次いで、所定の時間量にわたって位置を維持することを要求すると仮定する。そのようなシナリオでは、療法プラットフォームは、個人の身体が定位置にあるときに発出されるべきトーンを生じさせてもよい。療法プラットフォームは、個人の身体が所定の時間量が満了する前に定位置から移動した場合に発出されるべき異なるトーンを生じさせてもよい。
【0085】
療法プラットフォームは、次いで、個人が各運動を実施する間に、人体の少なくとも1つの解剖学的領域の空間位置または配向を示す、データを取得することができる(ステップ603)。例えば、データは、個人によって、その身体上に、着目解剖学的領域に近接して装着される、センサユニットからコンピューティングデバイスにストリーミングされてもよい。各センサユニットによって発生されるデータに基づいて、対応する解剖学的領域の空間位置または配向が、推論されてもよい。別の実施例として、コンピューティングデバイスのカメラによって発生されるデータが、療法プラットフォームにストリーミングされてもよく、療法プラットフォームは、データの分析に基づいて、空間位置または配向を確立してもよい。
【0086】
データを継続的に調べることによって、療法プラットフォームは、少なくとも1つの運動を完了するステップの進捗度を監視することができる。故に、療法プラットフォームは、最終的に、データの分析に基づいて、セッションが完了されたと決定してもよい(ステップ604)。セッションが完了されたことの決定に応答して、療法プラットフォームは、個人と関連付けられるデジタルプロファイル内に、セッションが、デジタル成績の提供を通して完了したことを示すことができる(ステップ605)。デジタルプロファイルは、経時的に個人によって完了されたセッションの記録を表してもよい。セッションの完了のために提供されるデジタル成績は、療法プラットフォームへの継続される関与を助長するような様式において提示されることができる。例えば、デジタル成績は、デジタルプロファイル内で視認可能である、グラフィック要素を使用して表されてもよい。デジタル成績は、セッションの難易度、セッションの間に完了された運動の数、セッションの間に完了された繰り返しの数、セッションが個人によって完了された回数、セッションが完了された合計持続時間、および同等物に対応してもよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、療法プラットフォームは、デジタルプロファイル内に、セッションの完了のために獲得されたポイントの数を示すことが可能である(ステップ606)。ポイントは、経時的に漸進的に追加されると、個人が加入しているプログラム内の進捗度を表してもよい。ポイントが、閾値を超過すると、個人は、療法プログラムによって、異なる運動、異なる数の繰り返し、またはそれらの組み合わせを伴う、異なるセッションを完了するようにプロンプトされてもよい。デジタル成績との組み合わせにおいて、ポイントは、療法プラットフォームによって、容易に理解可能な様式において進捗度を示すだけではなく、継続される関与を動機付けるためにも使用されることができる。
【0088】
いくつかの実施形態では、患者は、プレイリスト計画(または単に「計画」)を立案することを可能にされる。
図7は、患者が、プログラムの一部としてセッションの間に完了されるべきプレイリストに関するスケジュールを示す、計画を立案し得る、方法を図示する、一連のインターフェースを含む。最初に、患者が、それを通して患者が計画を立案するためのプロシージャを開始し得る、インターフェース700を提示されてもよい。概して、本インターフェース700は、プログラムの初期段階の間に患者に提示される。例えば、本インターフェースは、第1のセッションを完了した後、または第2のセッションを始めることに先立って提示されてもよい。
【0089】
患者が、(例えば、「計画を立てる」と標識されたデジタル要素を選択することによって)計画を立案することを選んだことの決定に応じて、患者は、それを通して患者が、プレイリストが完了されるであろう、1日またはそれを上回る日数を選択し、習慣アンカ(「トリガ」とも称される)を選択し、リマインダを受信するための時間を選択し得る、インターフェース702、704、706を示されてもよい。
図7に示されるように、習慣アンカは、プレイリストを完了するための自然リマインダとしての役割を果たす、実世界活動を表してもよい。そのような実世界活動の実施例は、起床、髭剃り、コーヒー喫飲、犬の散歩等を含む。
【0090】
加えて、または代替として、患者は、プレイリストを完了するためのリマインダを採用することを可能にされ得る。
図8は、患者が、療法プラットフォームによって発生されるべきリマインダのパラメータを改変し得る方法を図示する、一連のインターフェースを含む。患者は、インターフェース800上に示されるデジタル要素と相互作用することによって、リマインダを受信するかどうかを規定することが可能であり得る。ここでは、デジタル要素は、トグルスイッチであるが、インターフェース800の他の実施形態は、チェックボックス、ラジオボタン、ドロップダウンリスト等を有し得る。患者がリマインダを受信することを選んだことの決定に応じて、療法プラットフォームは、リマインダがオンにされていることの確認を提供する、インターフェース802を発生させてもよい。一部の患者は、インターフェース804上に示されるように、リマインダを受信しないことを選び得る。そのようなシナリオでは、療法プラットフォームは、リマインダがオフにされていることの確認を提供する、インターフェース804を発生させてもよい。
【0091】
リマインダは、患者の選好に応じて、いくつかの異なる形態をとることができる。いくつかの実施形態では、療法プラットフォームは、テキストメッセージの形態にあるリマインダを、(例えば、登録プロセスの間に)患者によって提供または確認される、電話番号に送信するように構成される。いくつかの実施形態では、療法プラットフォームは、患者によって提供または確認される、電子メールアドレスの形態にあるリマインダを(例えば、登録プロセスの間に)送信するように構成される。いくつかの実施形態では、療法プラットフォームは、患者が療法プラットフォームと相互作用するコンピューティングデバイス上に表面化する、プッシュ通知を発生させるように構成される。
【0092】
図9は、セッションを完了するためのリマインダを発生させるためのプロセス900のフロー図を含む。最初に、コンピューティングデバイス上で実行される療法プラットフォームが、個人によって完了されるべきプログラムに関する計画を立案するための命令を示す、第1の入力を受信してもよい(ステップ901)。概して、第1の入力は、個人がプログラムに参加することに関心を持っていることを示すような様式において、個人が初めて療法プラットフォームを開始する(すなわち、開く)こと、またはそれと相互作用することのいずれにも対応する。例えば、個人は、療法プラットフォームによって発生されるインターフェース上で視認可能である、「プログラムに加わる」または「登録を開始する」と標識される、デジタル要素と相互作用してもよい。
【0093】
療法プラットフォームは、次いで、プログラムに従ってセッションを完了するための少なくとも1つの曜日の選択を示す、第2の入力を受信することができる(ステップ902)。
図7に示されるように、個人は、療法プラットフォームによって発生されるインターフェース上に示される、対応するデジタル要素と相互作用することによって、日数を選択することが可能であり得る。また、療法プラットフォームは、セッションを完了するための自然リマインダとしての役割を果たすことが意図される、実世界活動を表す、習慣アンカの規定を示す、第3の入力を受信してもよい(ステップ903)。習慣アンカは、
図8に示されるように、異なる実世界活動の所定のリストから選択されてもよい、または習慣アンカは、個人によって規定されてもよい。
【0094】
その後、療法プラットフォームは、第2および第3の入力に従ってプログラムを生成するように、データ構造に第2および第3の入力に関する情報を取り込んでもよい(ステップ904)。例えば、療法プラットフォームは、リマインダが、個人によって選択または規定される習慣アンカに基づいて発生されるように、データ構造を取り込んでもよい。故に、データ構造の中に取り込まれる情報は、第2および第3の入力を表す、またはそれから導出されてもよい。
【0095】
いくつかの実施形態では、習慣アンカは、療法プラットフォームによって、リマインダを発生させるための静的時間基準を定義するために使用される。例えば、個人が、異なる実世界活動の所定のリストから「起床」を選択すると仮定する。そのようなシナリオでは、療法プラットフォームは、選択に基づいて、リマインダを発生させるための適切な時間(例えば、午前6時、午前7時、または午前8時)を確立してもよい。適切な時間は、個人からの第4の入力に基づき得る(例えば、個人は、選択された実世界活動が通常発生する、時間を規定するようにプロンプトされてもよい)。第4の入力に関する情報は、療法プラットフォームによってデータ構造の中に取り込まれ得る。リマインダを発生させるために適切な時間が、完全にではないにしても、主として静的である実施形態では、療法プラットフォームは、コンピューティングデバイスによって発生されるクロック信号を監視してもよい。より具体的には、療法プラットフォームは、クロック信号が第4の入力において規定される時間に合致するときを決定するために適切な時間を表す時間基準に対して、クロック信号を比較してもよい。療法プラットフォームは、クロック信号が、第4の入力において規定される時間に合致することの決定に応答して、リマインダを提示させてもよい。
【0096】
他の実施形態では、習慣アンカは、療法プラットフォームによって、リマインダを動的様式において発生させるときを決定するために使用される。実施例として、療法プラットフォームは、いくつかの実施形態では、個人によって実施される実世界活動と関連付けられる、挙動データを取得してもよい。挙動データの実施例は、活動データ(例えば、歩数、心拍数、または呼吸数を示す)、関与データ(例えば、コンピューティングデバイス上で実行される、ソーシャルメディアアプリケーションのようなコンピュータプログラムの使用状況を示す)、および同等物を含む。概して、挙動データは、その上で療法プラットフォームが実行されている、コンピューティングデバイス、またはそのコンピューティングデバイスにアクセス可能である、別のコンピューティングデバイスによって発生される。療法プラットフォームは、挙動データを構文解析し、習慣アンカを示す一連の値を発見してもよい。例えば、個人が、異なる実世界活動の所定のリストから「起床」を選択する場合、療法プラットフォームは、継続的に挙動データを調べ、個人が覚醒したときを確立してもよい。一連の値を発見することに応答して、療法プラットフォームは、個人にセッションを完了するように命令する、リマインダの提示を生じさせてもよい。リマインダは、種々の形態をとることができる。例えば、リマインダは、個人と関連付けられる電話番号に送達される、テキストメッセージ、または個人と関連付けられる電子メールアドレスに送達される、電子メールメッセージの形態にあってもよい。電話番号または電子メールアドレスは、登録プロシージャの一部として、個人によって提供されてもよい。療法プラットフォームが個人にとってアクセス可能なコンピューティングデバイス上で実行されるコンピュータプログラムとして具現化される実施形態では、リマインダは、コンピュータプログラムによって発生される、プッシュ通知の形態にあってもよい。
【0097】
プログラムの一部として完了されるべきセッションの時間特性を規定することに加えて、個人はまた、セッション内で実施されるべき運動の所望の難易度を規定することが可能であり得る。
図10は、運動が個人によって実施されるべきであるセッションの難易度を確立するためのプロセス1000のフロー図を含む。最初に、療法プラットフォームは、プログラムの一部として個人によって実施されるべきである、一連の運動の選択を示す、第1の入力を受信することができる(ステップ1001)。いくつかの実施形態では、個人は、実施されるべき運動を選択することを可能にされる一方、他の実施形態では、療法プラットフォームは、(例えば、治療が求められるMSK病状、個人によって被られる疼痛の量等に基づいて)実施されるべき運動を選択する。
【0098】
また、療法プラットフォームは、難易度レベルの規定を示す、第2の入力を受信してもよい(ステップ1002)。いくつかの実施形態では、個人は、(例えば、1-10に付番されたデジタル要素の中から選択することによって)療法プラットフォームによって発生されたインターフェースを通して、難易度レベルを規定することが可能である。他の実施形態では、難易度レベルは、個人によって提供される情報から算出、推論、または別様に決定されてもよい。例えば、個人が、現在被られている疼痛の量に加えて、身体的特性(例えば、身長、体重、活動レベル)を規定するようにプロンプトされると仮定する。療法プラットフォームは、本情報に基づいて難易度レベルを算出してもよい。
【0099】
その後、療法プラットフォームは、難易度レベルに合わせて調整された、改変された一連の運動を生成するように、難易度レベルに基づいて一連の運動を改変してもよい(ステップ1003)。改変された一連の運動は、(i)個人が、元の一連の運動の中に含まれていない、少なくとも1つの運動を実施すること、(ii)個人が、少なくとも1つの運動に関して、元の一連の運動と異なる数の繰り返しを実施すること、または(iii)個人が、少なくとも1つの運動を元の一連の運動によって要求されるものと異なる程度まで実施することを要求してもよい。運動が実施される程度を変更するために、療法プラットフォームは、個人が、その身体を要求される位置に、異なる時間量にわたって保持することを求めてもよい、または療法プラットフォームは、個人が、その身体を元の位置より達成することが容易である、または達成しにくい、新しい位置に保持することを求めてもよい。例えば、運動が、個人に腰回りにおいて身を屈曲させることを要求する場合、療法プラットフォームは、個人に、より高い難易度が要求されたことの決定に応答して、さらに身を屈曲させるように求めてもよい。元の一連の運動に対する変更の本質は、難易度レベルに依存する。より高い難易度レベルは、概して、よりハードな運動およびより多数の繰り返しに対応する一方、より低い難易度レベルは、概して、より容易な運動およびより少数の繰り返しに対応する。
【0100】
療法セッションは、次いで、個人と関連付けられるデータ構造内に改変された一連の運動に関する情報を記憶することができる(ステップ1004)。データ構造は、個人と関連付けられる、デジタルプロファイルであり得る。代替として、データ構造は、療法プラットフォームによって維持される、初期のプレイリストを表し、次いで、個人がセッションを完了する(したがって、プログラムを通して進捗する)につれて経時的に調節され得る。療法セッションが、セッションを開始するためのコマンドを示す、第3の入力を受信する場合(ステップ1005)には、療法プラットフォームは、改変された一連の運動を順に実施するための一連の命令を発行してもよい(ステップ1006)。
【0101】
B.プログラムの柱
療法プラットフォームは、プログラム体験のいくつかの柱、すなわち、運動療法と、教育と、挙動健康とをサポートし得る。これらはそれぞれ、下記により詳細に議論される。ともに、これらの柱は、慢性疼痛の低減の改善をもたらす、より関与的な個人化された体験をもたらす。
【0102】
1.運動療法
身体活動は、患者がプレイリスト毎に完了するようにプロンプトされる、第1の活動であってもよい。例えば、セッションを開始することに応じて、患者は、1つまたはそれを上回るセンサユニットがその身体の所定の解剖学的領域に近接して固着されている間に運動を完了するようにプロンプトされてもよい。患者が、運動を完了するにつれて、身体の視覚表現が、療法プラットフォームによって発生されるインターフェース上に示されてもよい。本視覚表現は、療法プラットフォームが、センサユニットによって発生されたデータの分析に基づいて、身体が移動していることを決定するにつれて、リアルタイムで改変されることができる。運動を完了するために、患者は、視覚表現を、ある時間間隔にわたってインターフェースの標的区域内に維持させるように命令されてもよい。いくつかの実施形態では、患者は、インターフェースを通して本標的区域を調節することを可能にされる。標的区域を調節するステップは、療法プラットフォームが、運動が実施されているかどうかを適切に決定することが不可能である場合に必要であり得る。
【0103】
上記に議論されるように、患者は、身体の所定の解剖学的領域に近接して位置する、センサユニットを装着しながら、セッションの一部として身体活動を完了し得る。しかしながら、患者はまた、無センサ身体活動を実施することも可能にされ得る。用語「無センサ身体活動」は、センサユニットが身体上に装着されることなく実施される、運動のような身体活動を指し得る。
図11は、それを通して患者が無センサセッションを開始することを選び得る、インターフェース1100のある実施例を描写する。個人は、無センサセッションを通して誘導され得るが、解剖学的領域の空間位置または配向は、リアルタイムで監視されなくてもよい。患者は、「センサを用いない運動」と標識されたデジタル要素を選択することによって、無センサセッションを開始することができる。患者はまた、身体活動が実施されている際にも無センサセッションに切り替え得る。
【0104】
下記にさらに議論されるように、患者が、セッションを始めることを選ぶと、患者は、1つまたはそれを上回るセンサユニットをその身体に固着させるようにプロンプトされてもよい。概して、これらのセンサユニットは、身体のある解剖学的領域と関連付けられる。例えば、患者が、腰痛を改善するためにプログラムに加入している場合、患者は、第1のセンサユニットを胸部領域に近接して固着させ、第2のセンサユニットを腰椎領域に近接して固着させるように命令されてもよい。
図12Aは、患者が、センサユニットが適切な解剖学的領域に近接して固着されていることを示された後に視認可能であり得る、インターフェース1200のある実施例を描写する。時として、療法プラットフォームは、センサユニットのうちの1つまたはそれを上回るものを見出すことが不可能であり得る。そのようなシナリオでは、療法プラットフォームは、それらのセンサユニットとの再接続が必要であることを示すために
図12Bに示される、インターフェース1202を発生させてもよい。いったん療法プラットフォームが、それらのセンサユニットを見出すと、療法プラットフォームは、プレイリストの一部として実施されなければならない身体活動を通して、患者を誘導し始めてもよい。
【0105】
(例えば、登録プロシージャに続く)プログラムの開始時に、各患者は、ストリームに割り当てられてもよい。用語「ストリーム」は、ある移動を実施するための患者の機能能力に対して使用され得る。通常、これは、登録プロセスの間に完了される較正セッションの間に、患者が最初に療法プラットフォームを使用するときに査定される。ストリームは、患者が(例えば、いくつかの身体活動が容易であるというインジケーションに基づいて、またはセッション間に実施される有酸素活動または非有酸素活動のインジケーションに基づいて)セッションを完了するにつれて経時的に自動的に改変されてもよい、またはストリームは、指導者によって手動で改変されてもよい。
【0106】
各ストリームは、セッションの異なるセットと関連付けられてもよい。例えば、療法プラットフォームのいくつかの実施形態は、各患者を活動関与の低レベル、中レベル、および高レベルを表す、3つのストリームのうちの1つに割り当てるように構成される。これらのストリームはそれぞれ、異なるレベルと関連付けられてもよい。したがって、低ストリームに割り当てられた患者は、それらの患者がプログラムの第1のレベルから最後のレベルまで進捗するにつれて、高ストリームに割り当てられた別の患者と異なる身体活動を実施してもよい。患者が、(例えば、プレイリストを完了するために療法プラットフォームによって授与されたデジタル報酬に基づいて)レベルを通して移動するにつれて、身体活動は、より高難度状態になり得る。例えば、患者は、より多くの繰り返しを完了する、より長い時間量にわたって運動を保持する、または付加的な運動を実施することを求められてもよい。患者は、患者が次のレベルに移行するためにより多くのデジタル報酬を獲得することを要求する療法プラットフォームによって平衡化され得るものを通して、これらのより高難度の身体活動を完了するために、より多くのデジタル報酬(例えば、より多くのポイント)を授与されてもよい。
【0107】
慢性疼痛の継続された改善に対して役立つ、プログラムの別の側面は、健康記録である。上記に議論されるように、患者は、それらのプレイリストを完了するステップの一部として、身体活動(例えば、有酸素活動または非有酸素活動)を記録するようにプロンプトされ得る。患者は、同時に複数の身体活動を報告することが可能であり得る。例えば、患者は、療法プラットフォームによって発生されるインターフェース上に示される、身体活動の所定のリストから選択することを可能にされてもよい。身体活動の実施例は、サイクリング、ガーデニング、ゴルフ、ハイキング、ランニング、スキー、スノーボード、水泳、ウォーキング、ウェイトリフティング、およびフィットネスクラス、武術、ラケットスポーツ、チームスポーツ、水中スポーツ、およびヨガを含む。
【0108】
健康記録は、患者によって完了される全てのプレイリストの間にプロンプトされ得る。概して、健康記録のための、2つのインターフェースが、存在する。第1のインターフェース上では、患者は、(例えば、プログラムによって標的化された解剖学的領域の)疼痛の現在のレベルを規定し、指導者にフィードバックを提供するように求められてもよい。第2のインターフェース上では、患者は、自身の体重および過去の時間間隔(例えば、最後の24時間、48時間、または72時間)内に実施された任意の身体活動を規定するように求められてもよい。これらのデータは、療法プラットフォームが患者によって完了されるべきプレイリスト内に含むための適切な身体活動を決定する際に役立ち得る。
【0109】
2.教育
療法プラットフォームを通して利用可能な教育的コンテンツのうちの一部または全てが、疼痛神経科学および挙動健康方略を基礎とし得る。再現率および実装を改善するために、教育的コンテンツは、短い理解しやすい形式で送達されてもよい。例えば、ある記事が、各新しいプレイリストとともに送達されてもよい。教育的コンテンツによって網羅される主題の実施例は、疼痛耐容性、疼痛管理、忍耐力、長期間の目標設定、および同等物を含む。
【0110】
概して、教育的コンテンツは、本質的に、非双方向である。したがって、患者は、単純に、記事、ポッドキャスト、またはビデオの形態において提供される、教育コンテンツを消費するように求められ得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、教育的コンテンツは、さらなる関与のための機会を提供する。そのような実施形態では、患者は、指導者または他の患者のグループと教育コンテンツを議論するようにプロンプトされる、または可能にされてもよい。
【0111】
3.挙動健康
挙動健康は、患者に、それらの患者がプログラムに参加する際に、サポートするためのいくつかの選択肢を提供することによって、対処されることができる。サポート選択肢の実施例は、個人化された指導、指導者主導のリソースの共有、およびグループサポートを含む。例えば、登録プロシージャを完了することに応じて、各患者が、指導者を割り当てられてもよい。指導者は、患者を、そのプログラムを通して誘導し、サポートを提供し、質問に回答し、患者の健康および健康状態を監視することに関わってもよい。
【0112】
当業者は、指導者が様々な異なる方法において患者と通信し得ることを認識するであろう。例えば、指導者は、テキストメッセージまたは電子メールを介して患者と通信することが可能であり得る。別の実施例として、指導者は、(例えば、療法プラットフォームを通してアクセス可能なメッセージング機構を介して)療法プラットフォームを通して患者と通信してもよい。加えて、または代替として、療法プラットフォームは、患者に、その指導者との電話会議またはビデオ会議をスケジューリングするための選択肢をもたらしてもよい。通信のためのこれらの種々の選択肢は、患者が快適である、いかなる様式においても指導者と通信し得ることを確実にする。
【0113】
C.プログラム経路
図13Aは、慢性腰痛に対処するためのプログラムに加入している患者1302が、第1のセンサユニット1304を胸部領域に近接して固着させ、第2のセンサユニット1306を腰椎領域に近接して固着させるように求められ得る方法を図示する。
図13Aに示されるように、各センサユニットは、伸展可能なストラップに接続される、耐久性の構造体を含んでもよい。種々のセンサ、通信モジュール、および(例えば、フィルタリングおよび処理等のための)関連付けられる電子コンポーネントが、耐久性の構造体の内側に格納されてもよい。例えば、センサユニットのいくつかの実施形態は、耐久性の構造体が(例えば、対応する解剖学的領域の移動に起因して)移動するにつれてデータを発生させるように構成される、慣性測定ユニットを含む。慣性測定ユニットは、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0114】
加えて、または代替として、センサユニットは、2地点間プロトコルに従って無線で通信することが可能である、近接センサを含み得る。例えば、一対のセンサユニットが、Bluetooth(登録商標)、NFC、Wi-Fi P2P、別の市販の2地点間プロトコル、または専用の2地点間プロトコルを介して相互に通信可能に接続されてもよい。これらのセンサユニットの場所は、1つのセンサユニットによって別のセンサユニットから受信された信号の強度を示す、それらの近接センサによって生産される、データ値に基づいて推論され得る。信号が、1つのセンサユニットによって、2地点間無線チャネルを横断して別のセンサユニットに伝送されるとき、その信号の強度は、それらのセンサユニット間の距離を表し得る。それに応じて、センサユニットは、空間位置がそこから発出される信号の特性に基づいて推論され得る、ビーコンとして動作することが可能であり得る。
【0115】
図13Bは、身体活動が実施される前に、療法プラットフォームによって実施される較正動作の一部として示され得る、インターフェースの実施例を含む。最初に、患者は、インターフェース1350内に示されるように、センサユニットをオンにするように命令されてもよい。これらのセンサユニットが、最初に使用されるとき、療法プラットフォームは、識別を各センサユニットに割り当ててもよい。したがって、各センサユニットは、対応する解剖学的領域とプログラムによって関連付けられてもよい。
図13Aでは、例えば、療法プラットフォームは、第1のセンサユニット1304と胸部領域、および第2のセンサユニット1306と腰椎領域をプログラムによって関連付けてもよい。
図13Aに見られ得るように、これらのセンサユニットはまた、相互から視覚的に区別可能であってもよい。故に、プログラムによる関連付けが、患者にとって可視ではない場合があるが、患者は、センサユニットと適切な解剖学的領域を関連付けることを学習し得る。
図13Aでは、センサユニット1304、1306は、異なる色の伸展可能なストラップを有する。他の実施形態では、センサユニット1304、1306は、その上に印刷されたキーワード(例えば、「胸部」および「腰部」)、異なる色の構造体等を有してもよい。次いで、患者は、センサユニットを、インターフェース1352、1354に示されるように、適切な解剖学的領域の近傍に設置するように命令されてもよい。本タスクを完了することに応じて、患者は、身体活動を実施する準備ができたことを示すようにプロンプトされてもよく、その場合、療法プラットフォームは、
図12A-Bを参照して上記で議論されるように、各センサユニットとの通信が可能であることを確実にしてもよい。
【0116】
図14Aは、慢性膝痛に対処するためのプログラムに加入している患者1402が、第1のセンサユニット1404を脚の大腿部領域に近接して固着させ、第2のセンサユニット1406を同一の脚の脛領域に近接して固着させるように求められ得る方法を図示する。センサユニットの類似の配列も、慢性股関節痛に対処するためのプログラムにとっても適切であり得る。患者が、身体活動を実施するにつれて、第1および第2のセンサユニット1404、1406は、それから療法プラットフォームが、身体活動が適切に実施されたかどうかを決定し得る、データを発生させてもよい。
図13Aのセンサユニットと対照的に、
図14Aのセンサユニットは、伸展可能なバンドを有していなくてもよい。代わりに、
図14Aのセンサユニットは、面ファスナ、バックル、スナップ等の締結機構と固着され得る、ストラップを有してもよい。これらの締結機構は、十分に緊密な嵌合が脚を中心として達成され得ることを確実にするために役立つ。
【0117】
図14Bは、身体活動が実施される前に、療法プラットフォームによって実施される較正動作の一部として示され得る、インターフェースの実施例を含む。
【0118】
図15Aは、慢性頸痛に対処するためのプログラムに加入している患者1502が、第1のセンサユニット1504を胸部領域に近接して固着させ、第2のセンサユニット1506を腕の上腕領域に近接して固着させ、第3のセンサユニット1508を同一の腕の前腕領域に近接して固着させるように求められ得る方法を図示する。臨床医は、頸部、肩、および上背部の疼痛も類似の様式において治療する傾向にあるため、センサユニットの同一の配列が、慢性的な肩および上背部の疼痛に対処するためのプログラムにとっても適切であり得る。
【0119】
図15Aに示されるように、いくつかのセンサユニットは、
図13Aを参照して上記に説明されるものに類似し得る一方、他のセンサユニットは、
図14Aを参照して上記に説明されるものに類似し得る。例えば、胸部領域に近接して位置する、第1のセンサユニット1504は、胸部を中心として固着され得る、伸展可能なストラップを有してもよい。その一方で、第2および第3のセンサユニット1506、1508は、面ファスナ、バックル、スナップ等の締結機構と固着され得る、非伸展可能なストラップを有してもよい。
【0120】
図15Bは、身体活動が実施される前に、療法プログラムによって実施される較正動作の一部として示され得る、インターフェースの実施例を含む。患者は、第1、第2、および第3のセンサユニット1504、1506、1508を順々に、それらの個別の解剖学的領域に近接して位置付けるように命令されてもよい。いくつかの実施形態では、センサユニットは、身体活動の発生が、療法プラットフォームによって適切に検出され得るように、相互に対して具体的な配向に位置付けられる必要がある。
図15Bでは、例えば、療法プログラムによって発生されるインターフェース上に示される命令は、第2および第3のセンサユニット1506、1508が、同一の腕の周囲に固着されるべきであることを示す一方、第3のセンサユニット1508に関するグラフィックは、特定の方向に配向されるべきであることを示す。これらの視覚図は、療法、薬品、および生理学についての種々のレベルの知識を有する患者によって、容易に理解可能であるように設計される。
【0121】
患者が、第2および第3のセンサユニット1506、1508が腕に固着されていることを示した後、療法プログラムは、患者に腕を規定するようにプロンプトしてもよい。すなわち、療法プログラムは、患者に、第2および第3のセンサユニット1506、1508が左腕または右腕に固着されているかどうかを規定するように求める、インターフェースを発生させてもよい。これはまた、それらのセンサユニットが身体に固着される前にも行われ得る。患者が、慢性頸痛に対処するように設計されたプログラムに加入している場合、プロンプトは、患者がセンサユニットを装着するためにより快適であることを見出した方の腕に合わせて一般化されてもよい。しかしながら、患者が、慢性肩部痛に対処するように設計されたプログラムに加入している場合、プロンプトは、より多くの疼痛と関連付けられる方の肩に特有であってもよい。
【0122】
いくつかの身体活動は、抵抗バンドの使用を要求し得る。
図16Aは、患者が、抵抗バンドを要求する、少なくとも1つの身体活動を伴うセッションを開始するときに示され得る、インターフェースの実施例を含む。最初に、患者は、セッションの一部として完了されなければならないアクションアイテムを表すプレイリストを含む、インターフェース1600を示されてもよい。(例えば、インターフェース1600上で「継続」と標識されるデジタル要素を選択することによって)セッションを開始することに応じて、患者は、セッションの運動療法部分の間に実施されるべき身体活動の概要を含む、別のインターフェース1602を示されてもよい。身体活動のうちの少なくとも1つが、抵抗バンドを要求するため、患者は、インターフェース1604上に示されるように、使用するための抵抗バンドを選定するようにプロンプトされてもよい。
【0123】
抵抗バンドの使用を要求する身体活動に関して、運動プレビュー可視化コンポーネント(または単に「運動プレビュー可視化」)は、抵抗バンドを正確に設置または取り付けるための方法に関する情報を提供してもよい。
図16Bは、3つの異なる運動に関する運動プレビュー可視化を含む、インターフェースの実施例を含む。
【0124】
D.遵守および関与を助長するための方法論
図17は、運動療法セッション(または単に「セッション」)の間に実施されるべき運動を通して患者を誘導するための、療法プラットフォームによって実装されるプロセス1700のフロー図を描写する。単純化のために、通常、セッションのほぼ始めに生じる、いくつかのステップ、すなわち、センサユニットを位置付けるステップ、接続するステップ、および較正するステップは、それらのステップが上記に詳細に説明されているため、
図14には示されていない。
【0125】
最初に、療法プラットフォームは、セッションを開始するためのコマンドを示す、入力を受信することができる(ステップ1701)。いくつかの実施形態では、コマンドは、明示的であってもよい。例えば、入力は、選択されると、セッションを開始する、インターフェース上のデジタル要素を伴う選択を表してもよい。他の実施形態では、コマンドは、暗示的であってもよい。例えば、療法プラットフォームがコンピュータプログラムとして具現化される実施形態では、療法プラットフォームは、患者が、患者がコンピュータプログラムを立ち上げたことの決定に応答して、セッションを開始することを所望すると推測してもよい。
【0126】
次いで、療法プラットフォームは、人体の異なる解剖学的領域上に装着される、複数のセンサユニットのそれぞれとの無線通信が確立される、較正プロシージャを開始することができる(ステップ1702)。複数のセンサユニットのための基準場所を確立するために、較正プロシージャは、人体が所定の位置にあることを要求してもよい。例えば、患者に、複数のセンサユニットをオンにし、次いで、複数のセンサユニットをその身体に固着させるように命令した後、療法プラットフォームは、患者に、自身を所定の位置に位置付けるように命令してもよい。概して、所定の位置は、実施されるべき運動の本質に依存する。例えば、運動が、立位である間に実施されるべきである場合、所定の位置は、垂直立位(「直立状態立位」とも称される)であり得る。別の実施例として、運動が、着座である間に実施されるべきである場合、所定の位置は、垂直座位(「直立状態座位」とも称される)であり得る。別の実施例として、運動が、臥位である間に実施されるべきである場合、所定の位置は、背臥位、腹臥位、または左または右側臥位であり得る。
【0127】
較正プロシージャの間、療法プラットフォームは、データ構造にセンサユニットの空間位置または配向を表す情報を取り込んでもよい。各データ構造は、対応するセンサユニットが人体に沿って位置する場所を規定する、「識別」または「プロファイル」を表し得る。そのようなアプローチは、療法プラットフォームが、各センサユニットが関連付けられる解剖学的領域を呼び出すことを可能にする。故に、各センサユニットは、患者を伴う第1のセッションに先立って実施される較正動作の一部として、識別を割り当てられてもよい。療法プラットフォームは、これらの識別を(例えば、データベース内に)維持し得るため、較正動作の本部分は、後続のセッションの間に実施される必要がない場合がある。代わりに、療法プラットフォームは、将来のセッションの間に各センサユニットの識別を単に呼び出すことができるが、療法プラットフォームは、将来のセッションの間にそれらのセンサユニットを設置する際に、患者を誘導し続けてもよい。
【0128】
その後、療法プラットフォームは、人体が所定の位置(「第1の位置」とも称される)から別の所定の位置(「第2の位置」とも称される)に移動することをもたらす、運動を実施するための第1の命令を発行することができる(ステップ1703)。本第1の命令は、可聴通知または視覚通知の形態において発行されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、療法プラットフォームは、発出されるべき可聴命令を生じさせることによって、運動を通して患者を可聴に誘導するように設計される。他の実施形態では、療法プラットフォームは、患者にとってアクセス可能なインターフェース上に運動プレビュー可視化の表示を生じさせることによって、運動を通して患者を視覚的に誘導するように設計される。運動プレビュー可視化は、デジタルキャラクタが運動を実施する、モーショングラフィックを表してもよい。
図18は、療法プラットフォームが、複数のセンサユニットによって発生されたデータの分析から、身体が移動していることを決定するにつれてリアルタイムで改変される、患者の運動プレビュー可視化と、視覚表現とを含む、インターフェースのある実施例を含む。
【0129】
療法プラットフォームは、次いで、複数のセンサユニットからストリーミングされるデータを監視し、人体が、命令されるように第2の位置に移動しているかどうかを決定することができる(ステップ1704)。より具体的には、療法プラットフォームは、データに基づいて、人体が第1の位置に位置付けられたときのその初期の位置からの各センサユニットの移動を確立することができる。これらの移動(または移動のパターン)は、特定の運動を前提とした、予期される移動を表す、モデルと比較されることができる。実施例として、その身体の胸部および腰椎領域の近傍にセンサユニットを装着する患者が、股関節が地面から離れるように持ち上げられる、サイドプランクを実施するように命令されていると仮定する。そのようなシナリオでは、療法プラットフォームは、センサユニットによって発生されるデータを調べ、腰椎領域が、胸部領域が予期されるであろうように存在する場所に沿った平面に向かって上向きに移動しているかどうかを決定することができる。
【0130】
下記にさらに議論されるように、療法プラットフォームは、人体の視覚表現を使用し、患者を第2の位置に誘導してもよい。いったん療法プラットフォームが、人体が第2の位置にあることを決定すると、療法プラットフォームは、複数のセンサユニットからストリーミングされるデータを監視し続け、人体が第2の位置に留まることを確実にしてもよい。オーディオフィードバックが、人体が、第2の位置がある時間量にわたって維持されていない場合に通知され得るように、提供されてもよい。したがって、人体が、第2の位置から逸脱し始めた場合、療法プラットフォームは、可聴通知を発生させてもよい。通常、療法プラットフォームは、人体が、(i)快適である限り、または(ii)所定の時間量にわたって、第2の位置を維持することを要求するであろう。本所定の時間量は、5秒、10秒、15秒、または30秒であってもよい。人体が所定の時間量にわたって第2の位置にあることを決定するステップ(ステップ1705)に応じて、療法プラットフォームは、人体が第1の位置に戻るように、運動を実施するステップを停止させるための第2の命令を発行してもよい(ステップ1706)。プロセス1400は、第1の位置と第2の位置との間で移動する人体の文脈において説明されるが、人体が、「n」個の位置間で移動するように求められ得ることに留意されたい。
【0131】
セッションの過程にわたって、療法プラットフォームは、これらのステップの一部または全てを複数回実施してもよい。例えば、ステップ1703-1706は、患者が、同一の運動の複数の繰り返しを実施するように命令されるため、複数回連続して実施されてもよい。いくつかの実施形態では、患者は、快適である程度の繰り返しを実施するように命令されてもよく、したがって、セッション内で実施されるべき繰り返しの数は、所定のものではなくてもよい。別の実施例として、ステップ1702-1706は、患者が複数の運動を実施するように命令されるため、複数回連続して実施されてもよい。較正動作は、その目的が、主として、複数のセンサユニットのための基準場所を確立することであるため、患者が新しい運動を実施するべきであるときにのみ実施される必要があり得る。
【0132】
上記に述べられるように、療法プラットフォームが、人体が所定の時間量にわたって第2の位置にないことを決定する状況が、存在し得る。換言すると、療法プラットフォームは、複数のセンサユニットからストリーミングされたデータの分析に基づいて、ステップ1705が正常に完了されなかったことを決定し得る。これは、患者が、一時的に(例えば、その身体を調節するために)または恒久的に(例えば、第2の位置にある間に被られる疼痛に起因して)のいずれにおいても、正しい位置(すなわち、第2の位置)から外れるために生じ得る。本状況において、療法プラットフォームは、運動の適切な実施を誘発しようとしてリアルタイムでフィードバックを提供することができる。例えば、療法プラットフォームは、人体がもはや第2の位置にないことを示すために提示されるべき、(例えば、周期的なビープ音の形態における)可聴フィードバックを生じさせてもよい。別の実施例として、療法プラットフォームは、人体がもはや第2の位置にないことを示すために提示されるべき、(例えば、第2の位置を再度とるための方法を示す、図の形態における)視覚フィードバックを生じさせてもよい。
【0133】
セッションの過程にわたって、患者は、患者が「n」個の位置間でその身体を移動することを要求する、任意の数の運動を実施するように求められてもよい。ある場合には、患者は、運動を完了するためにその身体を位置間で適切に移動し得る一方、他の場合には、患者は、運動の一部または全てによって要求される位置を達成することに苦心する場合がある。運動を通して患者を誘導することによって、療法プラットフォームは、セッションの完了に動機を与えるためだけではなく、運動を適切に実施する、有用なツールとしての役割を果たすことができる。
【0134】
他のステップもまた、いくつかの実施形態において実施され得る。実施例として、療法プラットフォームは、セッションの前、間、または後に、患者にとってアクセス可能なインターフェース上にセッションに関する情報を提示してもよい。例えば、療法プラットフォームは、患者がその身体を第2の位置において維持することが期待される残りの時間を示す、タイマを提示してもよい。
【0135】
図19は、種々の運動が実施されるセッションを通して患者を視覚的に誘導するための、療法プラットフォームによって実装されるプロセス1900のフロー図を描写する。最初に、療法プラットフォームは、人体が、人体が種々の位置に移動するように運動を実施するように命令される、セッションを開始するためのコマンドを示す、入力を受信することができる(ステップ1901)。ステップ1901は、
図17のステップ1701に類似し得る。
【0136】
次いで、療法プラットフォームは、(i)運動のプレビュー可視化と、(ii)人体の視覚表現とを含む、インターフェースを発生させることができる(ステップ1902)。視覚表現は、人体が運動を実施するにつれてリアルタイムで改変されることができる。したがって、視覚表現は、人体が、インターフェース上に示されるプレビュー可視化を忠実に反映することによって運動を実施するにつれて、改変されてもよい。視覚表現の改変は、上記で議論されるように、人体の異なる解剖学的領域に近接して固着される、複数のセンサユニットによって発生されるデータに基づいてもよい。
【0137】
図18に示されるように、視覚表現は、第1の端部と、第2の端部とを有する、デジタル特徴を含んでもよい。デジタル特徴が、そのような形態を有するとき、改変は、デジタル特徴を第2の端部を中心として種々の程度まで回転させるステップを伴ってもよい。例えば、デジタル特徴は、最小境界が基準位置(「較正位置」または「デフォルト位置」とも称される)に対応する、固定された値の範囲を横断して回転することが可能であり得る。そのような実施形態では、運動は、患者が所与の運動を実施し、それによって、人体を所与の位置に移動させるにつれて、デジタル特徴が、固定された範囲の対応するサブセットに向かって回転するであろうように、固定された範囲のサブセットと関連付けられてもよい。
【0138】
その後、療法プラットフォームは、セッションが完了されたことを決定してもよい(ステップ1903)。例えば、療法プラットフォームは、全ての運動が正常に実施されたことを発見するステップに応じて、セッションが完了されたことを決定してもよい。別の実施例として、療法プラットフォームは、セッションを終了させるための患者からのコマンドを示す、入力を受信するステップに応じて、セッションが完了されたことを決定してもよい。セッションの一部として、療法プラットフォームは、セッションに関連する情報、セッションがその一部であるプログラム、またはプログラムと関連付けられる人体の解剖学的領域の表示を生じさせてもよい(ステップ1904)。例えば、療法プラットフォームは、プログラム内の進捗過程に関する情報の表示を生じさせてもよい。別の実施例として、療法プラットフォームは、継続される運動療法の恩恵に関するより多くの文脈を提供することが意図される、教育的コンテンツの表示を生じさせてもよい。
【0139】
実施形態は、療法プラットフォームによって発生されるインターフェースを通して提供される、視覚フィードバックの文脈において説明され得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、オーディオフィードバックが、上記に述べられるインターフェースを通して療法プラットフォームによって提供される、視覚フィードバックに付随して生じる。例えば、可聴通知(例えば、ビープ音)が、位置が保持されるべき残りの時間に関するカウントダウン、保持が完了したという信号、繰り返しが完了したという信号、運動が完了したという信号、またはセッションが完了したという信号として再生されてもよい。異なる可聴通知が、これらの種々のイベントのために再生されてもよい。
【0140】
プログラムへの関与を助長するための別のアプローチは、類似の状況にある、類似の関心を有する等である患者を、プログラムによって、社会的に接続することを伴う。これを遂行するために、療法プラットフォームは、登録に続いて、患者をグループ間で階層化してもよい。
図20は、プログラムに参加することに関心を示している患者のために適切なグループを決定するためのプロセス2000のフロー図を含む。
【0141】
最初に、療法プラットフォームは、患者をプログラムへの参加者として登録するためのコマンドを示す、第1の入力を受信してもよい(ステップ2001)。上記に議論されるように、プログラムの一部として、患者は、異なる解剖学的領域の空間位置または配向が療法プラットフォームによって監視される間に運動を実施するように命令されてもよい。療法プラットフォームは、次いで、患者がセッションを完了するためのその能力に影響を与える、または影響を及ぼすであろう、特性または関心を規定するようにプロンプトされる、登録プロシージャを開始することができる(ステップ2002)。特性の実施例は、年齢、性別、身長、体重、MSK病状、疼痛レベル、疾患分類(例えば、漸次的変化または重症度を示す)、および同等物等の健康関連属性を含む。その一方で、着目実施例は、体重減少、疼痛低減、柔軟性の改善、および同等物等、プログラムに参加するための目標を含む。
【0142】
療法プラットフォームは、患者が特性または関心と関連付けられるグループに割り当てられるように、患者を複数のグループ間で階層化することができる(ステップ2003)。したがって、グループのメンバは、共通の特性または関心を共有し得る。概して、各グループに割り当てられ得るメンバの数に対する、いかなる限界も、存在しない。グループのメンバは、プログラムを完了する際に相互をサポートするように、療法プラットフォームを介して相互と通信することを可能にされてもよい。例えば、患者が、登録プロシージャを完了する際に特性を規定すると仮定する。これらの特性に基づいて、療法プラットフォームは、患者を、ほぼ同時に同一のプログラムを開始している何人かの他の患者を伴う「非公開グループ」に割り当ててもよい。本非公開グループのメンバは、周期的(例えば、毎週の)議論に参加し、かつ相互と通信し、プラットフォームによって要求されるようにセッションの完了を助長することが可能であり得る。
【0143】
非公開グループの各メンバは、同一の指導者に割り当てられてもよい。したがって、患者は、患者および非公開グループの他のメンバを、プログラムの過程にわたって関与させ、継続される参加を助長することに関わる、指導者に割り当てられてもよい。指導者は、療法プログラムによって、特性または関心に基づいて、複数の指導者間から選択されてもよい。したがって、患者が割り当てられる指導者は、患者の関心(例えば、減量)を専門に扱ってもよい、または患者が割り当てられる指導者は、患者の特性(例えば、慢性腰痛)を専門に扱ってもよい。
【0144】
非公開グループに加えて、患者は、特性または関心と関連付けられる、「公開グループ」に加わることを可能にされてもよい。概して、患者は、公開グループを採用するようにプロンプトされるが、療法プラットフォームは、患者に公開グループを推奨し(または暫定的に割り当て)得る。したがって、療法プラットフォームは、適切な公開グループを決定するために使用されることになる特性または関心の選択を示す、入力を受信してもよく、次いで、療法プラットフォームは、患者をそれらの適切な公開グループに割り当てることができる。加えて、または代替として、療法プラットフォームは、(例えば、登録プロシージャの間に規定される特性または関心に基づいて、公開グループのより大きいグループ間から選択される)公開グループの表示を生じさせてもよく、次いで、療法プラットフォームは、患者が、表示されるものから、属することを所望する公開グループを選択することを可能にしてもよい。公開グループは、概して、サポート、激励、または関与目的のために患者によって使用されるが、1人またはそれを上回る指導者が、公開グループに割り当てられ得る。公開グループに割り当てられる指導者は、(例えば、ディスカッションフォーラムを投稿する、またはテキスト、電子メール等を介してメッセージを送信することによって)より一般に適用可能である、フィードバックまたはサポートを公開グループのメンバに提供してもよい。比較すると、非公開グループ内へのその含有に起因して患者に割り当てられる指導者は、より標的化された(例えば、個人化された)フィードバックを提供することに関わってもよい。
【0145】
故に、療法プラットフォームは、患者を1つを上回るグループに割り当てることが可能である。例えば、療法プラットフォームは、患者を単一の非公開グループに割り当てるが、次いで、患者が、所望するであろう限り多くの公開グループに加わることも可能にし得る。療法プラットフォームは、患者と関連付けられるデジタルプロファイル内にグループを表す識別子を取り込むことによって、患者がグループに階層化されていることを示してもよい(ステップ2004)。患者が複数のグループに割り当てられる実施形態では、各グループを表す識別子が、デジタルプロファイル内に取り込まれることができる。
【0146】
その後、療法プラットフォームは、上記で議論されるように、プログラムに従ってセッションを開始するためのコマンドを示す、第2の入力を受信してもよい(ステップ2005)。上記に議論されるように、療法セッションは、患者の機能能力に基づいて、セッションを個人化することができる。患者の機能能力は、過去のセッションの分析(例えば、運動が完了された容易性、患者が運動が容易に完了され得たことを示したかどうか、患者が疼痛状態であったことを示したかどうか)に基づいて決定されてもよい。したがって、セッションの個人化は、非公開または公開のいずれであっても、患者が入っているグループに依存し得ない。セッションを個人化することは、(i)セッションの間に実施される運動の数を変更すること、(ii)セッションに少なくとも1つの運動を追加すること、(iii)セッションから少なくとも1つの運動を除去すること、(iv)セッションの間に実施される繰り返しの数を変更すること、または(v)セッションの間に少なくとも1つの運動が実施される程度を変更することを伴い得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、療法プラットフォームは、デジタルプロファイルの分析に基づいて、患者がグループのメンバであることの決定に応答して、セッションを修正することが可能である(ステップ2006)。換言すると、療法プラットフォームは、患者がグループのメンバであることの決定に基づいて、セッションを修正してもよい。上記に述べられるように、セッションは、セッションの間に実施されるべき運動のタイプ、数、または強度を変更することによって修正され得る。加えて、または代替として、セッションは、標的化されたフィードバックの含有を通して修正され得る。例えば、療法プラットフォームが、患者が体重減少に注力する公開グループに加わっていることを決定する場合、運動が体重減少に影響を及ぼしている方法に関するフィードバックが、セッションの前、間、または後に提供されてもよい。
【0147】
処理システム
図21は、その中に本明細書に説明される少なくともいくつかの動作が実装され得る、処理システム2100のある実施例を図示する、ブロック図である。例えば、処理システム2100のコンポーネントは、療法プラットフォーム(例えば、
図1の療法プラットフォーム102、
図2の療法プラットフォーム212、または
図3A-Bの療法プラットフォーム302、352)を含む、コンピューティングデバイス上にホストされてもよい。
【0148】
処理システム2100は、バス2116に通信可能に接続される、プロセッサ2102と、メインメモリ2106と、不揮発性メモリ2110と、ネットワークアダプタ2112と、ビデオディスプレイ2118と、入/出力デバイス2120と、制御デバイス2122(例えば、キーボードまたはポインティングデバイス)と、記憶媒体2126を含む、駆動ユニット2124と、信号発生デバイス2130とを含み得る。バス2116は、適切なブリッジ、アダプタ、またはコントローラによって接続される、1つまたはそれを上回る物理的バスまたは2地点間接続を表す、抽象概念として図示される。バス2116は、したがって、システムバス、ペリフェラルコンポーネント相互接続(PCI)バスまたはPCIエクスプレスバス、ハイパートランスポートまたは業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、小型コンピュータシステムインターフェース(SCSI)バス、ユニバーサルシリアルバス(USB)、集積回路間(I2C)バス、または米国電気電子学会(IEEE)規格1394バス(「ファイアワイヤ」とも称される)を含むことができる。
【0149】
メインメモリ2106、不揮発性メモリ2110、および記憶媒体2126が、単一の媒体として示されているが、用語「機械可読媒体」および「記憶媒体」は、命令2128の1つまたはそれを上回るセットを記憶する、単一の媒体または複数の媒体(例えば、一元型/分散型データベースおよび/または関連付けられるキャッシュおよびサーバ)を含むものとして捉えられるべきである。用語「機械可読媒体」および「記憶媒体」はまた、処理システム2100による実行のための命令のセットを記憶、エンコード、または搬送することが可能である、任意の媒体を含むものとして捉えられるものとする。
【0150】
一般に、本開示の実施形態を実装するために実行されるルーチンは、オペレーティングシステムまたは具体的なアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュール、または命令のシーケンス(集合的に、「コンピュータプログラム」と称される)の一部として実装されてもよい。コンピュータプログラムは、典型的には、コンピューティングデバイス内の種々のメモリおよび記憶デバイス内に種々の時間において設定される、1つまたはそれを上回る命令(例えば、命令2104、2108、2128)を含む。プロセッサ2102によって読み取られ、実行されると、命令は、処理システム2100に本開示の種々の側面を伴う要素を実行するための動作を実施させる。
【0151】
機械およびコンピュータ可読媒体のさらなる実施例は、揮発性メモリデバイスおよび不揮発性メモリデバイス2110、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、および光ディスク(例えば、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD-ROM)およびデジタル多用途ディスク(DVD))等の録画可能なタイプの媒体と、デジタルおよびアナログ通信リンク等の伝送タイプの媒体とを含む。
【0152】
ネットワークアダプタ2112は、処理システム2100が、処理システム2100および外部エンティティによってサポートされる任意の通信プロトコルを通して、処理システム2100の外部にあるエンティティとネットワーク2114内でデータを仲介することを可能にする。ネットワークアダプタ2112は、ネットワークアダプタカード、無線ネットワークインターフェースカード、ルータ、アクセスポイント、無線ルータ、スイッチ、マルチレイヤスイッチ、プロトコルコンバータ、ゲートウェイ、ブリッジ、ブリッジルータ、ハブ、デジタル媒体受信機、リピータ、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0153】
備考
請求される主題の種々の実施形態の前述の説明は、例証および説明の目的のために提供されている。包括的であること、または請求される主題を開示される精密な形態に限定することは、意図していない。多くの修正および変形例が、当業者に明白となるであろう。実施形態は、本発明の原理およびその実践的な用途を最良に説明し、それによって、当業者が、想定される特定の使用に適している、請求される主題、種々の実施形態、および種々の修正を理解することを可能にするために選定かつ説明された。
【0154】
詳細な説明は、ある実施形態および想定される最良形態を説明するが、本技術は、詳細な説明が表出される詳細度合いにかかわらず、多くの方法において実践されることができる。実施形態は、それらの実装の詳細において大幅に変動し得るが、依然として、本明細書によって包含されている。種々の実施形態のある特徴または側面を説明するときに使用される特定の専門用語は、その専門用語が本明細書において、その専門用語が関連付けられる技術のいかなる具体的な特性、特徴、または側面にも制限されるように再定義されることを含意すると捉えられるべきではない。一般に、以下の請求項において使用される用語は、それらの用語が本明細書において明示的に定義されない限り、本技術を本明細書に開示される具体的な実施形態に限定するように解釈されるべきではない。故に、本技術の実際の範囲は、開示される実施形態だけではなく、実施形態を実践または実装する、あらゆる均等な方法も包含する。
【0155】
本明細書において使用される文言は、主として、可読性および教示的目的のために選択されている。これは、本主題を境界する、または範囲を定めるために選択されてはいない場合がある。したがって、本技術の範囲が、本詳細な説明によってではなく、むしろ、これに基づく出願上で生じる任意の請求項によって限定されることが意図される。故に、種々の実施形態の開示は、以下の請求項において述べられているような技術の範囲を限定することではなく、それを例証することを意図している。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非一過性媒体であって、前記非一過性媒体は、その上に記憶される命令を伴い、前記命令は、コンピューティングデバイスのプロセッサによって実行されると、前記コンピューティングデバイスに、
個人のための運動療法プログラムに関する計画を立案するための命令を示す第1の入力を受信することと、
前記運動療法プログラムに従って運動療法セッションを完了するための少なくとも1つの曜日の選択を示す第2の入力を受信することと、
前記運動療法セッションを完了するための自然リマインダとしての役割を果たすことが意図される実世界活動を表す習慣アンカの規定を示す第3の入力を受信することと、
前記第2および第3の入力に従って前記運動療法プログラムを生成するように、データ構造に前記第2および第3の入力に関する情報を取り込むことと
を含む動作を実施させる、非一過性媒体。
【請求項2】
前記習慣アンカは、異なる実世界活動の所定のリストから選択される、請求項1に記載の非一過性媒体。
【請求項3】
前記動作はさらに、
前記コンピューティングデバイスによって発生され、前記個人によって実施される実世界活動と関連付けられる挙動データを取得することと、
前記挙動データを構文解析し、前記習慣アンカを示す一連の値を発見することと、
前記個人に、前記運動療法セッションを完了することを命令する通知の表示を生じさせることと
を含む、請求項1に記載の非一過性媒体。
【請求項4】
前記通知は、(i)前記個人と関連付けられる電話番号に送達されるテキストメッセージ、(ii)前記個人と関連付けられる電子メールアドレスに送達される電子メールメッセージ、または(iii)前記コンピューティングデバイス上で実行されているコンピュータプログラムによって発生されるプッシュ通知である、請求項
3に記載の非一過性媒体。
【請求項5】
前記動作はさらに、
前記実世界活動が生じることが期待される時間の規定を示す第4の入力を受信すること
であって、
前記データ構造はさらに、前記第4の入力に関する情報を取り込まれる、
ことと、
前記コンピューティングデバイスによって発生されるクロック信号を監視することと、
前記クロック信号が、前記第4の入力において規定される前記時間に合致することの決定に応答して、
前記個人に、前記運動療法セッションを完了することを命令する通知の表示を生じさせることと
を含む、請求項
1に記載の非一過性媒体。
【請求項6】
コンピューティングデバイス上で実行されるコンピュータプログラムによって実施される方法であって、前記方法は、
人体が種々の位置に移動するように、人体が、複数の運動を
連続して実施するように命令される運動療法セッションを開始するためのコマンドを示す入力を受信することと、
前記人体による前記複数の運動の
連続した実施をプロンプトするための複数の命令を発行することと、
前記人体が前記複数の運動を実施する間に前記人体の複数の解剖学的領域の空間位置を示すデータを取得することと、
前記データの分析に基づいて、前記運動療法セッションが完了されたことを決定することと、
前記人体と関連付けられるデジタルプロファイル内に、前記運動療法セッションがデジタル成績の提供を通して完了したことを示すことと
を含
み、
前記デジタルプロファイルは、経時的に、前記人体によって完了された運動療法セッションの記録を表し、
前記運動療法セッションの完了のために提供されたデジタル成績は、前記コンピュータプログラムとの継続された関与を助長するような様式において提示される、方法。
【請求項7】
前記データは、人体上に前記複数の解剖学的領域に近接して装着される複数のセンサユニットから、前記コンピューティングデバイスにストリーミングされ、
前記複数のセンサユニットの各センサユニットによって発生される前記データに基づいて、前記複数の解剖学的領域の対応する解剖学的領域の配向が、推測可能であ
り、
前記方法は、
前記受信することに応答して、無線通信が、前記複数のセンサユニットの各センサユニットを用いて確立される較正プロシージャを開始すること
をさらに含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記デジタル成績は、
(i)前記運動療法セッションの難易度
、(ii)前記運動療法セッションの間に完了された複数の運動の数、(iii)前記運動療法セッションの間に完了された繰り返しの数、(iv)前記運動療法セッションが完了された回数、または(v)前記運動療法セッションが完了された合計持続時間に対応する、請求項
6に記載の方法。
【請求項9】
前記デジタルプロファイル内に、前記運動療法セッションの完了のために獲得されたポイントの数を示すことをさらに含
み、
前記ポイントは、経時的に漸進的に追加されると、運動療法プログラム内での進捗度を表し、
前記ポイントが、閾値を超過すると、前記人体は、前記コンピュータプログラムによって、異なる運動、異なる数の繰り返し、またはそれらの組み合わせを伴う異なる運動療法セッションを完了するようにプロンプトされる、
請求項
6に記載の方法。
【請求項10】
非一過性媒体であって、前記非一過性媒体は、その上に記憶される命令を伴い、前記命令は、コンピューティングデバイスのプロセッサによって実行されると、前記コンピューティングデバイスに、
運動療法プログラムの一部として個人によって実施されるべきである一連の運動の選択を示す第1の入力を受信することと、
難易度レベルの規定を示す第2の入力を受信することと、
前記難易度レベルに合わせて調整された改変された一連の運動を生成するように、前記難易度レベルに基づいて前記一連の運動を改変することと
であって、
前記改変された一連の運動は、
(i)前記個人が、前記一連の運動の中に含まれていない少なくとも1つの運動を実施すること、
(ii)前記個人が、少なくとも1つの運動に関して前記一連の運動と異なる数の繰り返しを実施すること、または
(iii)前記個人が、少なくとも1つの運動を前記一連の運動によって要求されるものと異なる程度まで実施すること
を要求する、ことと、
前記個人と関連付けられるデータ構造内に前記改変された一連の運動に関する情報を記憶することと
を含む動作を実施させる、非一過性媒体。
【請求項11】
前記動作はさらに、
運動療法セッションを開始するためのコマンドを示す第3の入力を受信することと、
前記改変された一連の運動を順に実施するための一連の命令を発行することと
を含む、請求項
10に記載の非一過性媒体。
【請求項12】
前記改変することは、難易度が、前記個人の現在の健康に基づいて動的に調整されるように、前記第1および第2の入力を受信したことに応答して実施される、請求項10に記載の非一過性媒体。
【請求項13】
コンピューティングデバイス上で実行されるコンピュータプログラムによって実施される方法であって、前記方法は、
運動療法プログラム内にユーザを参加者として登録するためのコマンドを示す第1の入力を受信することであって、
前記運動療法プログラムの一部として、前記ユーザは、前記ユーザが、異なる解剖学的領域の空間位置が
リアルタイムで監視されながら運動を実施するように命令される運動療法セッションを完了する、ことと、
前記ユーザが、前記運動療法セッションを完了するための能力に影響を与えるであろう特性または関心を規定するようにプロンプトされる登録プロシージャを開始することと、
前記ユーザが、前記特性または前記関心と関連付けられるグループに割り当てられるように、前記ユーザを複数のグループ間で階層化することと、
前記ユーザと関連付けられるデジタルプロファイル内に、前記グループを表す識別子を取り込むことによって、前記ユーザが前記グループに階層化されていることを示すことと
を含む、方法。
【請求項14】
前記運動療法プログラムに従って運動療法セッションを開始するためのコマンドを示す第2の入力を受信することと、
前記デジタルプロファイルの分析に基づいて、前記ユーザが前記グループのメンバであることを決定することに応答して、前記運動療法セッションを修正することと
をさらに含
み、
前記修正することは、(i)前記運動療法セッションの間に実施される運動の数を変更すること、(ii)少なくとも1つの運動を前記運動療法セッションに追加すること、(iii)前記運動療法セッションから少なくとも1つの運動を除去すること、(iv)前記運動療法セッションの間に実施される繰り返しの数を変更すること、または(v)前記運動療法セッションの間に少なくとも1つの運動が実施される程度を変更することを伴う、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記グループのメンバは、共通の前記特性または前記関心を共有
し、
前記グループの前記メンバは、相互と通信し、前記運動療法プログラムの完了をサポートすることを可能にされる、請求項
13に記載の方法。
【請求項16】
前記ユーザを、前記運動療法プログラムの過程にわたって前記ユーザを関与させることに関わる指導者に割り当てることをさらに含
み、
前記指導者は、前記特性または前記関心に基づいて、複数の指導者間から選択される、請求項
13に記載の方法。
【請求項17】
前記登録プロシージャの一部として、前記ユーザは、
年齢、性別、身長、体重、筋骨格(MSK)病状、疼痛レベル、疾患分類を表す前記特性
、または、
前記運動療法プログラムへの参加のための目標を表す前記関心
のいずれかを規定するようにプロンプトされる、請求項
13に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
また、実施形態は、例証の目的のために、コンピュータ実行可能命令の文脈においても説明され得る。しかしながら、本技術の側面は、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアを介して実装されることができる。実施例として、療法プラットフォームは、プログラムの一部としてセッションを完了するためのサポートをもたらし、患者と指導者との間の通信を可能にし、これまでの達成率、規定された選好等を前提として、セッションのために適切である身体活動(例えば、運動)を決定する、コンピュータプログラムとして具現化されてもよい。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
非一過性媒体であって、上記非一過性媒体は、その上に記憶される命令を伴い、上記命令は、コンピューティングデバイスのプロセッサによって実行されると、上記コンピューティングデバイスに、
個人のための運動療法プログラムに関する計画を立案するための命令を示す第1の入力を受信することと、
上記運動療法プログラムに従って運動療法セッションを完了するための少なくとも1つの曜日の選択を示す第2の入力を受信することと、
上記運動療法セッションを完了するための自然リマインダとしての役割を果たすことが意図される実世界活動を表す習慣アンカの規定を示す第3の入力を受信することと、
上記第2および第3の入力に従って上記運動療法プログラムを生成するように、データ構造に上記第2および第3の入力に関する情報を取り込むことと
を含む動作を実施させる、非一過性媒体。
(項目2)
上記習慣アンカは、異なる実世界活動の所定のリストから選択される、項目1に記載の非一過性媒体。
(項目3)
上記情報は、上記第2および第3の入力を表すかまたはそれから導出される、項目1に記載の非一過性媒体。
(項目4)
上記動作はさらに、
上記個人によって実施される実世界活動と関連付けられる挙動データを取得することと、
上記挙動データを構文解析し、上記習慣アンカを示す一連の値を発見することと、
上記個人に、上記運動療法セッションを完了することを命令する通知の表示を生じさせることと
を含む、項目1に記載の非一過性媒体。
(項目5)
上記挙動データは、上記コンピューティングデバイスによって発生される、項目4に記載の非一過性媒体。
(項目6)
上記通知は、(i)上記個人と関連付けられる電話番号に送達されるテキストメッセージ、(ii)上記個人と関連付けられる電子メールアドレスに送達される電子メールメッセージ、または(iii)上記コンピューティングデバイス上で実行されているコンピュータプログラムによって発生されるプッシュ通知である、項目4に記載の非一過性媒体。
(項目7)
上記動作はさらに、
上記実世界活動が生じることが期待される時間の規定を示す第4の入力を受信することを含み、
上記データ構造はさらに、上記第4の入力に関する情報を取り込まれる、項目1に記載の非一過性媒体。
(項目8)
上記動作はさらに、
上記コンピューティングデバイスによって発生されるクロック信号を監視することと、
上記クロック信号が、上記第4の入力において規定される上記時間に合致することの決定に応答して、
上記個人に、上記運動療法セッションを完了することを命令する通知の表示を生じさせることと
を含む、項目7に記載の非一過性媒体。
(項目9)
コンピューティングデバイス上で実行されるコンピュータプログラムによって実施される方法であって、上記方法は、
人体が種々の位置に移動するように、人体が、複数の運動を実施するように命令される運動療法セッションを開始するためのコマンドを示す入力を受信することと、
上記人体による上記複数の運動の実施をプロンプトするための複数の命令を発行することと、
上記人体が上記複数の運動を実施する間に上記人体の複数の解剖学的領域の空間位置を示すデータを取得することと、
上記データの分析に基づいて、上記運動療法セッションが完了されたことを決定することと、
上記人体と関連付けられるデジタルプロファイル内に、上記運動療法セッションがデジタル成績の提供を通して完了したことを示すことと
を含む、方法。
(項目10)
上記データは、人体上に上記複数の解剖学的領域に近接して装着される複数のセンサユニットから、上記コンピューティングデバイスにストリーミングされ、
上記複数のセンサユニットの各センサユニットによって発生される上記データに基づいて、上記複数の解剖学的領域の対応する解剖学的領域の配向が、推測可能である、
項目9に記載の方法。
(項目11)
無線通信が、上記複数のセンサユニットの各センサユニットを用いて確立される較正プロシージャを開始することをさらに含む、項目10に記載の方法。
(項目12)
上記デジタルプロファイルは、経時的に、上記人体によって完了された運動療法セッションの記録を表し、上記運動療法セッションの完了のために提供されたデジタル成績は、上記コンピュータプログラムとの継続された関与を助長するような様式において提示される、項目9に記載の方法。
(項目13)
上記デジタル成績は、上記運動療法セッションの難易度に対応する、項目9に記載の方法。
(項目14)
上記デジタル成績は、上記運動療法セッションが完了された回数に対応する、項目9に記載の方法。
(項目15)
上記デジタルプロファイル内に、上記運動療法セッションの完了のために獲得されたポイントの数を示すことをさらに含む、項目9に記載の方法。
(項目16)
上記ポイントは、経時的に漸進的に追加されると、運動療法プログラム内での進捗度を表し、
上記ポイントが、閾値を超過すると、上記人体は、上記コンピュータプログラムによって、異なる運動、異なる数の繰り返し、またはそれらの組み合わせを伴う異なる運動療法セッションを完了するようにプロンプトされる、
項目15に記載の方法。
(項目17)
非一過性媒体であって、上記非一過性媒体は、その上に記憶される命令を伴い、上記命令は、コンピューティングデバイスのプロセッサによって実行されると、上記コンピューティングデバイスに、
運動療法プログラムの一部として個人によって実施されるべきである一連の運動の選択を示す第1の入力を受信することと、
難易度レベルの規定を示す第2の入力を受信することと、
上記難易度レベルに合わせて調整された改変された一連の運動を生成するように、上記難易度レベルに基づいて上記一連の運動を改変することと、
上記個人と関連付けられるデータ構造内に上記改変された一連の運動に関する情報を記憶することと
を含む動作を実施させる、非一過性媒体。
(項目18)
上記改変された一連の運動は、
(i)上記個人が、上記一連の運動の中に含まれていない少なくとも1つの運動を実施することを要求する、
(ii)上記個人が、少なくとも1つの運動に関して上記一連の運動と異なる数の繰り返しを実施することを要求する、または
(iii)上記個人が、少なくとも1つの運動を上記一連の運動によって要求されるものと異なる程度まで実施することを要求する、
項目17に記載の非一過性媒体。
(項目19)
上記動作はさらに、
運動療法セッションを開始するためのコマンドを示す第3の入力を受信することと、
上記改変された一連の運動を順に実施するための一連の命令を発行することと
を含む、項目17に記載の非一過性媒体。
(項目20)
コンピューティングデバイス上で実行されるコンピュータプログラムによって実施される方法であって、上記方法は、
運動療法プログラム内にユーザを参加者として登録するためのコマンドを示す第1の入力を受信することであって、
上記運動療法プログラムの一部として、上記ユーザは、上記ユーザが、異なる解剖学的領域の空間位置が監視されながら運動を実施するように命令される運動療法セッションを完了する、ことと、
上記ユーザが、上記運動療法セッションを完了するための能力に影響を与えるであろう特性または関心を規定するようにプロンプトされる登録プロシージャを開始することと、
上記ユーザが、上記特性または上記関心と関連付けられるグループに割り当てられるように、上記ユーザを複数のグループ間で階層化することと、
上記ユーザと関連付けられるデジタルプロファイル内に、上記グループを表す識別子を取り込むことによって、上記ユーザが上記グループに階層化されていることを示すことと
を含む、方法。
(項目21)
上記運動療法プログラムに従って運動療法セッションを開始するためのコマンドを示す第2の入力を受信することと、
上記デジタルプロファイルの分析に基づいて、上記ユーザが上記グループのメンバであることを決定することに応答して、上記運動療法セッションを修正することと
をさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
上記修正することは、(i)上記運動療法セッションの間に実施される運動の数を変更すること、(ii)少なくとも1つの運動を上記運動療法セッションに追加すること、(iii)上記運動療法セッションから少なくとも1つの運動を除去すること、(iv)上記運動療法セッションの間に実施される繰り返しの数を変更すること、または(v)上記運動療法セッションの間に少なくとも1つの運動が実施される程度を変更することを伴う、項目21に記載の方法。
(項目23)
上記グループのメンバは、共通の上記特性または上記関心を共有する、項目20に記載の方法。
(項目24)
上記グループのメンバは、相互と通信し、上記運動療法プログラムの完了をサポートすることを可能にされる、項目20に記載の方法。
(項目25)
上記ユーザを、上記運動療法プログラムの過程にわたって上記ユーザを関与させることに関わる指導者に割り当てることをさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目26)
上記指導者は、上記特性または上記関心に基づいて、複数の指導者間から選択される、項目25に記載の方法。
(項目27)
上記特性は、健康属性である、項目20に記載の方法。
(項目28)
上記関心は、上記運動療法プログラムへの参加のための目標である、項目20に記載の方法。
【国際調査報告】