(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-13
(54)【発明の名称】細胞応答の検出を強化するためのデバイス
(51)【国際特許分類】
C12M 1/34 20060101AFI20240205BHJP
C12Q 1/06 20060101ALI20240205BHJP
C12Q 1/6869 20180101ALI20240205BHJP
C12M 3/00 20060101ALN20240205BHJP
【FI】
C12M1/34 B
C12Q1/06
C12Q1/6869 Z
C12M3/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547825
(86)(22)【出願日】2022-02-08
(85)【翻訳文提出日】2023-10-05
(86)【国際出願番号】 US2022015576
(87)【国際公開番号】W WO2022170229
(87)【国際公開日】2022-08-11
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520228197
【氏名又は名称】ルマサイト, インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【氏名又は名称】池田 達則
(72)【発明者】
【氏名】ショーン ハート
(72)【発明者】
【氏名】コリン ヘバート
【テーマコード(参考)】
4B029
4B063
【Fターム(参考)】
4B029AA02
4B029AA07
4B029AA21
4B029BB02
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4B063QR77
4B063QX02
(57)【要約】
ウイルスの安全性及び細胞変性効果の同定に関して、生物学的製剤、ワクチン、細胞及び遺伝子治療などの生物学的産物をモニターするために同一のものを使用するための、改良されたバイオマニュファクチャリングデバイス、装置及び方法。特定の実施形態において、本明細書中に記述されている発明は、外来性ウイルス、細菌及びマイコプラズマを含む、外来性物質の客観的な分析を可能にする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物学的産物の製造のための装置であって、前記装置がバイオリアクターにおける外来性物質を検出するための光学力ベースの測定の使用を含む、外来性物質の導入を防止し、かかる装置において光学力ベースの測定を用いるための前記過程が実質的に
図4において示される、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、細胞応答又は他の特性を測定することによって検出される微量の分析物を含む、相対的に大量の試料流体に細胞をさらすように設計されたデバイスに関する。本明細書中に記述されている実施形態としては、外来性ウイルス、細菌及びマイコプラズマを含む、様々な外来性物質の強化された性能及び客観的な分析を可能にすることが挙げられる。これらの種のいずれかの検出は、外来性物質試験(AAT)と総称される。
【発明の概要】
【0002】
感染性アッセイ(例えば、中和アッセイ、TCID50及び臨床試料操作)のような生体細胞及び生物系を特徴付けるために現在利用可能な手続き的及び分析的方法論は、大幅な希釈、潜在的に有害なタグ付け手順を必要とし、実験内及び実験間並びに試験内及び試験間の比較を困難にし、下流の細胞用途を限定されたものにする、非常に変わりやすい結果をもたらす。具体的には、ウイルスの安全性に関して、生物学的産物(生物学的製剤、ワクチン、細胞及び遺伝子治療)の試験は特に困難であり、14日にわたってモニターされた細胞株を感染性ウイルス因子の任意の追加の兆候を捕捉するための追加の14日で補完することにおいて、細胞変性効果の視覚的同定に依存している。このようなウイルスの安全性試験はまた、外来性物質試験(AAT)とも呼ばれ、生物学的製剤(biologic drugs)、生物学的処理及び生物学的療法の放出過程の重要な部分である。アッセイ時間を短縮する能力は、生成物の放出を促進させ、感度の上昇はより好ましいアッセイをもたらし、これらの救命の製品をより安全にし、それらの継続的な利用可能性を確保することになる。本明細書中に開示されている発明は、特定の数のレポーター細胞(関連のある細胞株からの)を大量のバイオリアクター流体(条件培地(condition media))にさらすように設計された流体デバイスの使用を介して、これら全ての目標を達成しようとする。曝露された細胞は、条件培地を用いて培養され、その後、レーザー力細胞学(laser force cytology)又は他の検出方法論を用いて後で分析するために放出される。
【0003】
本発明は、外来性物質の検出を強化する新規なデバイスを提供することによって、従来技術の限界を克服する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】
図1は、デバイス全体の一実施形態を提供し、細胞閉じ込めの領域(a region of cell confinement)、一又は複数の液だめ(fluid reservoirs)及びそれらを接続させるチャネルのネットワークを示す。
【0005】
【
図2】
図2は、細胞閉じ込め領域(cell confinement region)を介して細胞培養培地(cell culture medium)などの試料流体をポンプでくみ上げるためのループを組み込む別の実施形態を提供する。
【0006】
【
図3】
図3は、細胞培養培地に加えて、試薬を導入するための複数の容器を含む、デバイスの操作のさらなる詳細を提供する。これらの試薬は、単一細胞分析機器又は他の機器によって直接サンプリングするための細胞を放出するために使用され得る。
【0007】
【
図4】マニホールド(a manifold)が細胞含有領域に流体を供給するために使用される実施形態。
【0008】
【
図5】複数の細胞含有領域が直列に、あるいは並列に使用される実施形態。
【0009】
【
図6】
図6は、デバイス内に培養細胞を導入するためのデバイスの態様の一実施形態を提供し、流体層が、インサートが付着する表面付近にある培養前細胞を含む、使い捨てインサートを使用する。
【0010】
【
図7】
図7は、デバイス内に培養細胞を導入するためのデバイスの態様の一実施形態を提供し、流体層がインサートの上部領域を介して流入し、流体が細胞含有領域を介して流下するか、あるいは細胞含有領域から外へそれる培養前細胞を含む、使い捨てインサートを使用する。
【0011】
【
図8】
図8は、デバイス内に培養細胞を導入するためのデバイスの態様の一実施形態を提供し、プラスチック流体デバイス内にねじ込まれるか、あるいは圧入される培養前細胞を含む、使い捨てインサートを使用する。流体層は、インサートの上部領域を介して流入し、流体は細胞含有領域を介して流下するか、あるいは細胞含有領域から外へそれる。
【0012】
【
図9】
図9は、オイル含有シリンジを描写し、条件培地は注入され、油によってカプセル化される。これは、シリンジのプラスチック又はガラス壁から分離されたままであり、容器壁への付着によるウイルスの損失を潜在的に回避する。
【0013】
【
図10】
図10は、細胞に分析物を集中させるために、細胞閉じ込め領域が周囲のチャネルよりも狭いデバイスの実施形態を提供する。透過性の膜又はバリアは、細胞支持体を閉じ込めるが、流体及び分析物が自由に流れることを可能にする。細胞閉じ込め領域のいくつかの実施形態もまた、示されている。
【0014】
図10A及び10Bは、閉じ込め領域から細胞支持体を除去するための様々な実施形態を提供する。
【0015】
【
図11】
図11は、流体流動(fluid flow)が通過する間、中心領域に細胞を封じ込めるために(光学的、磁気的、動電学的など)力を用いる実施形態を提供する。
【0016】
【
図12】
図12は、閉じ込め領域に位置する細胞に分析物を集中させ、チャネル又は他の壁からそれらをはじくために差動力を用いるように設計されたデバイスの実施形態を提供する。
【0017】
【
図13】流体デバイス内で試験され、デバイス壁から離れるような条件媒体又は他の流体を濃縮するために、油相内に水相を集中させる流体力学的流動。
【0018】
発明の詳細な説明
本発明は、様々な特徴を有する特定の実施形態を参照して説明される。本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、本発明の実施において様々な修正及び変形が行われ得るということは、当業者にとって明らかであろう。当業者は、これらの特徴が所定の適用又は設計の要件及び仕様に基づいて、単独で、あるいは任意の組み合わせで使用されることができることを認識するであろう。当業者は、本発明の実施形態のシステム及びデバイスが本発明の任意の方法と共に使用されることができ、本発明の任意の方法が、本発明の任意のシステム及びデバイスを用いて実施されることができることを認識するであろう。様々な特徴を含む実施形態はまた、それらの様々な特徴から成るか、あるいはそれらの様々な特徴から本質的に成ることもできる。本発明の他の実施形態は、明細書及び本発明の実施を検討することから、当業者の目に明らかであろう。提供された本発明の説明は、本質的に単なる例示であり、したがって、本発明の本質から逸脱しない変形は、本発明の範囲内にあることを意味する。
【0019】
本発明の少なくとも一実施形態を詳細に説明する前に、本発明がその適用において、以下の説明に記載されているか、あるいは図面に図示される構成要素の構造及び配置の細部に限定されないということを理解するべきである。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実行(practiced)又は実施(carried out)可能である。また、本明細書中で採用される言い回し(phraseology)及び専門用語(terminology)が説明目的であり、限定とみなされるべきではないということを理解しなければならない。
【0020】
特に規定がない限り、本明細書中で用いられる全ての技術用語及び化学用語は、この技術及び手段により包含される通常の当業者によって、一般に理解又は使用されるものと、ほぼ同一の意味を有する。
【0021】
図1は、ウイルス、細菌、マイコプラズマ若しくは毒素を含む、外来性物質又は他の試料分析物(115)に関して検査される条件培地(conditioned media)又は他の流体のための容器(135、145)及びマイクロキャリア、細胞増殖ディスク又は他の細胞増殖キャリアなどの、細胞支持体(110)上に存在する、デバイスの表面に付着した細胞を曝露するための細胞閉じ込め領域(100)を有する流体デバイスを示す。これらの支持体は、様々なサイズ、組成及び構造であり得る。これらの支持体は、化学的又は物理的手段を介して溶解可能であり、光学的、音響的又は磁気的などの力を用いる移動に適し得る。流体流動(150)は、細胞応答を誘発するために、細胞閉じ込め領域上に条件培地又は他の流体を通過させるために使用されることになる。
【0022】
図2は、外来性ウイルスに関して検査される条件培地又は他の流体のための容器(135、145)及びマイクロキャリア(110)又は細胞増殖ディスク又は他の細胞増殖キャリア上に存在する、デバイスの表面に付着した細胞を曝露するための領域(100)を有する流体デバイスを示す。ポンプ(蠕動性又は他のタイプ)の追加は、細胞領域上の培地の循環を可能にする。
【0023】
図3は、外来性ウイルスに関して検査される条件培地又は他の流体のための容器(135、145)及びマイクロキャリア(110)又は細胞増殖ディスク又は他の細胞増殖キャリア上に存在する、デバイスの表面に付着した細胞を曝露するための領域(100)を有する流体デバイスを示す。他の容器の追加は、増殖キャリアから細胞を除去するためのトリプシンなどの試薬の添加を可能にする。さらに、マイクロキャリアを受け入れるために十分な大きさの蛇行(serpentine)が存在し、それは単一細胞分析(光学力、サイトメトリー)、核酸分析(PCR若しくはシークエンシング)又はタンパク質分析(質量分析)を含むが、これらに限定されない分析機器に供給するためのデバイスから細胞を除去するために、バルブの前の剥離領域として機能する。
【0024】
図4は、先の図と同じような概念であるが、より多くの流体をより低速で細胞領域に供給するためのマニホールドを含み、その一方でマイクロキャリアの脱出を許さず、さらに目詰まりを制限するであろうより小さなチャネルを利用する。A)は、主要なチャネルから細胞曝露領域(cell exposure region)までのマニホールドを描写する。B)は、インプットリザーバーを細胞曝露領域に直接接続するチャネルを示す。3つのチャネルが示されているが、実際には、マイクロからミリ流体サイズまで、任意の数が使用され得る。
【0025】
図5は、1つのデバイスにおいて複数の異なる細胞タイプを直列に、あるいは並列に使用することを示す。
【0026】
図6は、上方から挿入される細胞及び流体並びに流体流動中に沈殿する細胞キャリアの領域を含んだ流体チップ(a fluidic chip)を描写する。添加される細胞又は流体は、凍結されることができ、流体又は条件培地にさらされる前に解凍され、流体デバイスで直接使用されることになる。
【0027】
図7は、流体流動が細胞ホルダー(cell holder)(700)の最上部領域に進入し、細胞キャリアを横断して下方へ流れ、ホルダー(700)領域から外へ流れるということを除いて、
図6と同様である。
【0028】
図8は、インサートが使い捨て可能であり、流体チップ(820)が再利用可能又は使い捨て可能であるような細胞を含む細胞ホルダー(800)及びインサートの操作の概念である。シリンダー形の細胞ホルダーは、流体デバイス中にねじ込み、デバイス内の流体とホルダー(800)内の細胞(810)との間に流体的に接触させることになる。流動は、再びホルダーに進入し、細胞を横断して、反対側の出口に向かって下方に移動し、細胞(810)との良好な滞留時間を確保することになる。
【0029】
図9は、シリンジの内部で、あるいは流体デバイス中で油相にCM流体を引き抜くためのシリンジである。これは、CM及びビリオンが、それらが付着し得る壁と接触することを防ぎ、それらを溶液から除去する。これはまた、同様に疎水性コーティングを用いても達成され得る。
【0030】
図10は、チャネル(1000)が細胞支持体よりも大きい直径を有する別の実施形態を示す。これは、任意の試料分析物を細胞閉じ込め領域(1010)中に、かつ細胞支持体(110)へ集中させるのに役立つ。この実施形態の付加的な特徴は、細胞支持体を細胞閉じ込め領域に閉じ込めるために、一又は複数の半透過性バリア(1020)を使用することである。細胞支持体が細胞閉じ込め領域から流出するのを防ぐが、試料分析物を含む液体が細胞閉じ込め領域を介して自由に流れ、細胞支持体上の細胞と相互作用するのを可能にする限り、これらのバリアは、膜、フリット、フィルター又はピラー若しくは堰などのチャネルの幾何学的特徴であることができる。代替方法として、細胞支持体は、チャネルの壁又は床に付着するような、あるいは両方に付着するような方法で設計され、それ故にバリア(1020)を用いずに固定され得る。化学的、物理的又は他の結合は、細胞支持体を固定し、それらが細胞閉じ込め領域から流出するのを防ぐために使用され得る。先の図に記載された他の特徴及び実施形態もまた、この設計と併用されることができ、
図2におけるループ状のポンピング、
図4及び
図5において示された平行チャネル及び複数の細胞タイプ、
図6-8において示された細胞挿入デバイス(cell insertion devices)を含むが、これらに限定されない。細胞閉じ込め領域の断面のいくつかの実施形態もまた、図の下部に示されている。変形1050は、細胞閉じ込め領域の両側にバリア(1020)を有し、それ故に重力に関しては水平に、あるいは垂直に配向され、流動は両方向性であり得る。変形1051は、側面の一方のみにバリア(1020)を有し、それ故に粒子が流体流動(150)、重力(これは、重力に関しては垂直にチャネルを配向することを介して達成され、図のように、底にバリアを有する)又は光学的、磁気的、音響的、若しくは流体的などのいくつかの他の力のいずれかによって、バリアに活発に抵抗しなければならない。変形1052もまた、重力に関しては垂直に配向された細胞閉じ込め領域を含んだ1つのバリア(1020)のみを有するが、バリアは最上部にあるので、細胞支持体(110)を閉じ込め領域(1010)に保持するために、流体流動(150)が重力沈降力に打ち勝たなければならない。設計は、流体流動を停止し、細胞支持体(110)が重力に逆らって沈殿することを可能にすることによって、細胞を回収するための細胞支持体の容易な除去を促進する。最後に、変形1053は、バリアを有さず、重力に関しては垂直に配向される。この場合は、細胞支持体(110)の沈降力は、流体流動の力によって正確に調和が保たれており、それらの正味の移動はゼロか、あるいはゼロに近い。これは、それらを閉じ込め領域(1010)内に保持する。
【0031】
図11A及び11Bは、細胞支持体(110)を閉じ込め領域(1010)から採取するための様々な実施形態を示す。実施形態1151において、力1100は、バリア1010の1つを破壊し、を除去し、あるいは、の除去を可能にする。この力は、光学的、電気的、力学的、熱的、音響的又は磁気的であり得る。一旦バリアの1つが除去されると、流体流動150は、その後、細胞支持体(110)を閉じ込め領域から外へ、採集領域(harvest region)又はデバイス(1120)へ押し出すことができる。実施形態1152において、力(1100)は、流体流動に対して直角のチャネルの壁(1110)の1つを除去する。これは、細胞支持体を採取(1120)へ輸送するために使用され得る新しい側面のチャネルを作り出す。
図11Bにおいて、実施形態1153は、底部バリア(1020)を除去する力(1100)を示す。これは、細胞支持体(1100)が重力のために沈降し、採集領域(1120)へ容易に輸送されることを可能にする。最後に、実施形態1154において、細胞閉じ込め領域全体は、デバイスから移され、採集領域又はデバイス(1120)へ輸送される。
【0032】
図12は、デバイスの性能を向上させるために一又は複数の外力を用いる概念を示す。この力は、電気的、磁気的、光学的、音響的、化学的、熱的又は流体的であり得る。実施形態1250は、力の使用を示し、試料分析物(115)を細胞閉じ込め領域(1210)内に集中させるか、あるいは優先的に配置させ、細胞支持体(110)との相互作用時間を増加させ、分析物に対する細胞応答の可能性を最大限に生かす。これはまた、細胞閉じ込め領域周辺のチャネルに対する物理的変更(1225)も含有し得る。示された一つの実施形態は、誘電性集束(dielectric focusing)を強化するためのノコギリ状構造の使用である。別の実施形態1251において、チャネルは、試料分析物(115)をはじくような方法で変更され、それによって、微量の、例えばウイルス又は細菌がチャネルの壁にくっつき、それ故に閉じ込め領域(1210)内の細胞と相互作用しない確率を減少させる。これは、試料分析物をはじくことができる物理的又は化学的コーティング(例えば、疎水性)と同様に、活性力の使用を介して実施され得る。
図12の実施形態は、外力(光学的、磁気的、動電学的、音響的又はその他)を使用する相互作用領域/ゾーンを有し、ポンプ(135、145)を利用して前後に、横断する条件培地又は他の流体の流動によって失わないように細胞を配置する。
【0033】
図13の実施形態は、3D流体力学的集束を用いて、油のシース内に水相(条件培地/試験流体)を封じ込めることを含む。集束した領域は、流体チャネルにおける拡張(円形、正方形、ピラミッド型、円錐形又は他の形状)に直面する。細胞は、付着物又は大きなマイクロキャリア中に保持された、表面への付着によってこの領域に封じ込められる。油は外側の領域に広がり、水相は細胞を覆い、それらを細胞含有領域の上を前後に流すことによって、曝露を可能にする。
【0034】
当業者に知られているように、ワクチン並びに細胞及び遺伝子治療製品などの生物学的製剤の製造と関連している重大な懸念の1つは、不注意による外来性物質(内因性又は外因性)の導入である。バイオリアクター条件培地又はバイオマニュファクチャリングにおいて用いられる他の流体中の外来性物質(AA)を検出するために、LFCを使用して得られるような光学力ベースの測定の使用は、本明細書中に記述されている新規な方法論の重要な可能性である。本発明の方法によって、品質の極めて重要な評価が可能になり、細菌、ウイルス又は他の複製/生体(living)混入物質が製剤原料の生産を危険にさらすのを防ぐことができる。LFCを用いる高度なAATの最終的な目標は、患者の潜在的な感染を引き起こし得る製剤原料における可能な限りのあらゆる含有を阻止し、かつ制限することになっている。バイオマニュファクチャリングにおけるウイルス感染の測定のためにLFCを用いるための全体的なプロセスは、
図4において示され、バイオリアクター又はその他の製造過程からの条件培地(CM)が、懸濁培養又は付着培養(adherent culture)中に増殖する細胞と混合され、FDAの指針下で現在14日以上かかる現行の方法よりも短い期間で培養される。同一の細胞は、対照としてブランク試料を用いてモニターされる。細胞が条件培地にさらされる時間は、アッセイ最適化の一部として調整され得る。
【0035】
実施形態において、AAをモニターするためにLFCを用いる場合の防御の最前線は、LFCを使用して測定され得る応答細胞として、CHO又は生物生産のために用いられる別の細胞株を直接使用することである。全部のウイルスがCHO細胞(及び他の生産細胞株)における細胞変性効果を引き起こすわけではないが、多くが引き起こし、これは、生産中のCHO細胞における変化をリアルタイムでモニタリングするための基礎を形成する。LFCを用いて測定された変数の偏差は、AAによる潜在的な汚染の指標として使用され得る。これは、
図5において示され、Radiance
TM/LFCを用いるAATに関する全体的な戦略が与えられている。生産において用いられるCHO細胞は、細胞を除去し、AAをモニターするための方法としてそれらの固有特性における変化を正確に測定するLFC分析のために、Radiance
TMにそれらを導入するサンプリングシステムによって常にモニターされる。AAが存在する場合に、CPEは見える可能性があり、これはタンパク質の生産をモニターするために用いられるLFC測定変数における任意の変化とは異なる。試料はまた、バイオリアクターから除去され、オンラインの分析とは対照的に、LFCを用いてRadiance
TMにおいて別々に行われることもできる。条件培地(CM)は除去され、濃縮の有無にかかわらず(例えば、潜在的なAAを濃縮するための遠心分離)、細胞と共に培養され得る。培養期間後に、あるいは培養期間中ずっと、細胞は、AAの兆候に関してモニターされ得る。Radiance
TM/LFCは、潜在的に感染した細胞を選別し、分光法(蛍光、ラマン若しくはその他)、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、次世代シーケンシング(NGS)、質量分析(MS)、サイトメトリー(フロー、蛍光、質量若しくは画像)又は他の方法を含む、別法を用いる分析のためにそれらを収集し得る。
【0036】
CHO細胞における細胞変性効果を引き起こさないウイルスに関して、他の細胞株は、検出のために使用され得る。
図6は、ウイルスの一部のリストを示し、細胞変性効果及び複製に従ってそれらを分類する。これは、4つの細胞株が潜在的なウイルスの適切な被覆率(coverage)を提供し得るということを示している:ベロ細胞、ベビーハムスター腎臓細胞(BHK)、MRC-5細胞及びヒト腎線維芽細胞(324K)。パネルは、これらの4つの細胞株に限定されず、他の既存の細胞株は、特異な感受性のために変更された新たに開発された細胞株と同様に、使用され得る。
【0037】
さらなる実施態様において、本明細書中に記述されている方法は、特定のパターンのデータに基づいてウイルス又は他のAAを分類するために使用され得る。いくつかの方法は、人工ニューラルネットワーク(ANN)、パターン認識又は予測分析の他の方法を含む、この目的で使用され得る。LFCデータを用いたこの具体的なデータ例は、
図22において示される。ここで、ANNは、入力情報(input)として、約17のLFCパラメーターを用いる3つの潜在的なウイルスの1つとして試験試料を分類するために使用される。
【0038】
特定の実施形態において、分析を迅速化するために、複数の細胞株は、条件培地(CM)又は別の分析物を有するインビトロのセンチネル細胞株(in vitro sentinel cell)として同時に実行され得る。特定の実施形態において、センチネル細胞は、モニターされるか、あるいは検出される条件(ウイルス、細菌、マイコプラズマ、感染又は他のAA)に対して感受性である細胞であり、それらの応答はLFCを用いて測定され得る。
図7は、各ウェル又はバイオサンプリングシステムおいて複数のインビトロのセンチネル細胞株を用いる多重化(multiplexed)アッセイを示す。パラメーター空間又は他のタグ、蛍光、視覚的明視野顕微鏡の同定若しくは他の手段を用いることによってRadiance
TM/LFC中の細胞を区別する能力は、細胞が一緒に培養され、同時に実行されることを可能にすることによって、スループットを大幅に増加させることになる。Radiance
TM/LFCにおいて異なるパラメーターを有するように操作された細胞は、互いに混同されないように、アッセイを多重化するために使用され得る。異なる特性を有するように細胞を改変することにより多重化するための方法は、以下のものを含むが、これらに限定されない:蛍光ベースの-緑色蛍光タンパク質(GFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、黄色蛍光タンパク質(YFP)及びいずれがAAによる細胞変性効果又は他の作用の存在を報告しているかを決定し得るようにマクロファージ株又は他の細胞株に組み込まれた他の遺伝子組み換え。LFCを用いて分析された細胞はまた、ほんの一例として、染色(stain)、色素(dye)、抗体結合ビーズ標識(antibody conjugated bead labels)、親和性結合ビーズ又は分子、ナノ粒子(Au、Ag、Pt、ガラス、ダイヤモンド、ポリマー若しくは他の材料)で標識化されることもできる。ナノ粒子は、異なる形状(球状、四面体状、20面体状、棒状、立方体状など)又は大きさを有し、2つの目的を達成し得る:1)多様な細胞内への進入及び2)LFCを用いる測定可能な光学力を変化させること。
【0039】
特定の実施形態において、ナノ粒子は、細胞と共に培養され、取り込みは細胞の種類に対して通常どおり起こることになるか、あるいは代替方法として、ナノ粒子の取り込みが化学的又は物理的(エレクトロポレーションによるか、あるいはリポソームによる促進など)に増加し、ナノ粒子の取り込み率を向上させる。細胞は、検査されるナノ粒子及びウイルスと共に培養され、細胞へのウイルスの取り込みの増加分は、LFCを用いて測定される光学力におけるより大きな差につながり、それ故にウイルスの検出感度を向上させることになる。別の実施形態において、ナノ粒子は、細胞に曝露する前にウイルスと共に培養されることができる。
【0040】
さらなる代替の実施形態において、特定の数のビーズを取り込むマクロファージは、LFCにおいて異なる特性を有するが、依然としてAAの存在を報告することになる。さらに、核、ミトコンドリア又は他の細胞小器官など、細胞の特定部位のみが分析され得る。これは、AAだけでなく、感染性を含む他の細胞ベースのアッセイの性能をも向上させるために使用され得る。
【0041】
態様において、細胞は、インビトロのセンチネル細胞として用いるために、異なるウイルス、細菌、真菌又は他のAA感受性を有するように遺伝子学的に操作されることができ、実施形態において、RadianceTM/LFCで用いられるパネルにおいて、AAの検出に合わせたアプローチを可能にする。細胞株の中に、あるいは細胞株から特定の遺伝子を組み込むか、あるいは除去することは、特定のクラスのウイルス、細菌、又は他のAAによる感染に対して細胞株をより許容状態にすることができ、それ故に病原体の型の選択性を有する迅速な検出を提供する。これは、LFCを用いる可能な限り広範なウイルスの同定と相まって、ウイルス、細菌又は他のタイプのAAをより良好に同定することを可能にする。
【0042】
本明細書中に記述されている新規な方法は、
図8において示されるように、LFC/Radiance
TM(810)を直ちに用いる分析を介して、生産バイオリアクター(production bioreactor)(800)から除去された細胞上でAATが直接発生し得るということを実証する。生産細胞株(CHO又はその他)においてCPE又は他の効果を生じないAAに関して、追加の懸濁細胞株(suspension cell lines)は、ミニ分析用バイオリアクター(mini analytical bioreactors)(910)において使用され、生産バイオリアクター中に存在する任意のAAによる増殖及び感染を促進し得る。
【0043】
図9において示されるように、例えば、Radiance
TM(920)を用いるその後のサンプリングのためのミニバイオリアクター(910)における細胞株増殖は、AAに関してCMを試験するために使用され得る。CMの試料は、大きなプロセス用バイオリアクター(process bioreactor)(900)からミニバイオリアクター内にポンプで注入され、その後、LFC技術(920)(例えば、Radiance
TM)を用いて定期的にサンプリングされ、外来性物質が存在するかどうかを解明することができる。必要に応じて、複数のバイオリアクターは、製造過程における異なる時点でサンプリングするために使用され得る。態様において、ミニバイオリアクターは、ウイルス感染又はマイコプラズマ若しくはプリオン若しくは細菌、真菌若しくは原虫感染の同定を提供するために使用され得る感染の兆候に関して、細胞株を分光分析するための光学窓(optical windows)を有することになる。
【0044】
この実施例において、インビトロのセンチネル細胞として、
図10は、CM中に存在するAAを検出するためのマクロファージ細胞(ウイルス、細菌、栄養胞子及び他のほとんどあらゆる物質を含む異物を取り込む白血球)の使用を示す。マクロファージは、LFCを介して検出可能な独特の方法で異物の存在に反応し、異物(ウイルス、ウイルス封入体、細菌胞子又は栄養細胞、エキソソーム、又はその他生物学的物質)を取り込むこともでき、それ故に取り込む際にAAをそれらの膜内に濃縮することによって、それらの屈折率を増加させる。これは、AAに対するLFC反応を向上させ、また、マクロファージをLFCにとって便利かつ検出可能な容器又はビヒクルとし、さらなる分析のための他の技術に、予備濃縮されたAAを選別し、送達するのに役立つ。この応用において、マクロファージに取り込まれ、アッセイ結果に影響を与えないように生物生産細胞(bioproduction cells)(CHOなど)を除外することが重要であろう。しかし、おそらくCHO細胞
2は、マクロファージ
3とほぼ同一か、あるいはより大きいサイズであるため、一般には取り込まれないことになる。別のマクロファージの活性化(とりわけ、プレート結合、プレート組成、培地添加物、リポ多糖類(LPS)、細菌のタンパク質又はウイルスのタンパク質を含む生体分子の添加などの既知の活性化因子)は、遺伝子又はタンパク質の発現における変化を含む食作用活性又は表現型の状態を選択的に制御するために使用され得る。
【0045】
ウイルス、細菌又は他の生物の検出における特異性は、大きさ、速度(光学力に関連)、サイズ正規化速度、細胞容積、有効屈折率、偏心、変形性、細胞粒度、回転、配向性、光学的複雑性、膜のグレースケール又はLFC/RadianceTMを用いて測定される他のパラメーターを含む、LFC/RadianceTMが測定する多くのパラメーターの使用を介して可能となる。これは、AATスクリーニングの目的でウイルス又は他の生物のクラスを規定するための画像を含む、多変量パラメーター空間の使用を意味する。光学分光法との連結は、ラマン、蛍光発光、化学発光、円偏光二色性又は他の方法を含む、追加の特異性を提供することになる。
【0046】
本明細書中に記述される方法及びデバイスは、米国特許出願シリアルナンバー:15,853,763(2017年12月23日出願)、16/349,530(2020年12月22日出願)、16/982,935(2020年9月21日出願)、16/378,067(2019年4月8日出願)、17/016,079(2020年9月9日出願)及び米国仮特許出願シリアルナンバー:63/049,499(2020年7月8日出願)において記述され、かつ請求されている発明と連結して使用されることができ、それぞれが全体として、本明細書中に援用される。
【0047】
当業者は、開示されている特徴が所定の用途又は設計の要件及び仕様に基づいて、単独で、任意の組み合わせで、あるいは省略されて使用されることができるということを認識するであろう。実施形態が特定の特徴「を含むこと」に言及する場合、実施形態がその代わりに、任意の一又は複数の特徴「からなる」又は「本質的にからなる」ことができることを理解すべきである。本発明の他の実施形態は、明細書及び本発明の実施を検討することから、当業者の目に明らかであろう。
【0048】
特に、本明細書において値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限の間の各値もまた、具体的に開示されるということに留意されたい。これらのより小さい範囲の上限及び下限は、独立して範囲に含まれるか、あるいは除外されることもできる。単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上明確に別段の指示がない限り、複数の指示対象を含有する。本明細書及び実施例は本質的に例示的なものとみなされ、本発明の本質から逸脱しない変形は本発明の範囲内に収まるということが意図される。さらに、本開示において引用されるすべての参考文献は、全体が参照することにより本明細書中にそれぞれ個別に援用され、そのようなものは、本発明の実施可能な開示を補完する効率的な手段を提供するだけでなく、当技術分野における通常の技術レベルを詳述する背景を提供することも目的としている。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ流体システムであって、以下の
溶液を含む容器;
細胞閉じ込め領域;及び
容器を細胞閉じ込め領域に流体的に結合させる複数のチャネルを含むマイクロ流体デバイス、
を含み、前記マイクロ流体システムが細胞閉じ込め領域を介して溶液を流すように構成される、マイクロ流体システム。
【請求項2】
前記細胞閉じ込め領域は、細胞を含む、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項3】
前記マイクロ流体システムは、細胞閉じ込め領域からの細胞の放出を防止するように構成される、請求項2に記載のマイクロ流体システム。
【請求項4】
前記マイクロ流体システムは、光学的、磁気的又は動電学的な力を用いて細胞閉じ込め領域からの細胞の放出を防止するように構成される、請求項2に記載のマイクロ流体システム。
【請求項5】
前記細胞閉じ込め領域は、細胞閉じ込め領域からのマイクロキャリア、細胞増殖ディスク又は細胞増殖キャリアの放出を防止する半透性のバリアによって、複数のチャネルから分割される、請求項2に記載のマイクロ流体システム。
【請求項6】
前記細胞は、マイクロキャリア、細胞増殖ディスク、細胞増殖キャリア又は細胞閉じ込め領域の表面に結合する、請求項2に記載のマイクロ流体システム。
【請求項7】
前記マイクロキャリア、細胞増殖ディスク、細胞増殖キャリア又は細胞閉じ込め領域の表面は溶解可能である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記マイクロ流体システムは、細胞閉じ込め領域からのマイクロキャリア、細胞増殖ディスク又は細胞増殖キャリアの放出を防止するように構成される、請求項6に記載のマイクロ流体システム。
【請求項9】
前記細胞閉じ込め領域は、細胞閉じ込め領域からのマイクロキャリア、細胞増殖ディスク又は細胞増殖キャリアの放出を防止する半透性のバリアによって、複数のチャネルから分割される、請求項6に記載のマイクロ流体システム。
【請求項10】
前記半透性のバリアは、膜、フリット、フィルター、ピラー又は堰を含む、請求項9に記載のマイクロ流体システム。
【請求項11】
前記細胞閉じ込め領域を複数のチャネルに流体的に結合させる開口部の直径は、細胞の直径よりも小さい、請求項2に記載のマイクロ流体システム。
【請求項12】
前記細胞閉じ込め領域を複数のチャネルに流体的に結合させる開口部の直径は、マイクロキャリア、細胞増殖ディスク又は細胞増殖キャリアの直径よりも大きい、請求項6に記載のマイクロ流体システム。
【請求項13】
前記マイクロ流体システムは、細胞閉じ込め領域を介して溶液を流すように構成されるポンプ又はシリンジを含む、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項14】
前記マイクロ流体システムは、複数の細胞閉じ込め領域を含む、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項15】
前記複数の細胞閉じ込め領域は、複数のチャネルによって並列に、直列に、あるいはそれらの組み合わせで接続される、請求項14に記載のマイクロ流体システム。
【請求項16】
前記マイクロ流体デバイスは、細胞閉じ込め領域に流体的に結合する液だめをさらに含む、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項17】
前記液だめは、複数の蛇行チャネルを含む、請求項16に記載のマイクロ流体システム。
【請求項18】
前記マイクロ流体システムは、液だめ中への細胞閉じ込め領域からの細胞、マイクロキャリア、細胞増殖ディスク又は細胞増殖キャリアの放出を防止するように構成される、請求項16に記載のマイクロ流体システム。
【請求項19】
前記細胞閉じ込め領域は、マイクロ流体デバイスから取り外し可能である、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項20】
前記細胞閉じ込め領域は、マイクロ流体デバイス中にねじ込み、複数のチャネルに流体的に結合させるように構成される、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項21】
前記細胞閉じ込め領域は、細胞、マイクロキャリア、細胞増殖ディスク又は細胞増殖キャリアが添加され得る開口部を含む、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項22】
前記細胞閉じ込め領域は、複数のチャネルの流路内に配置される下位部及び複数のチャネルの流路にさらされない上部を含む、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項23】
前記流路は、細胞閉じ込め領域を通過する下向きの軌道を含む、請求項22に記載のマイクロ流体システム。
【請求項24】
前記溶液は、容器内の油中に含まれる、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項25】
前記容器は、疎水性コーティングを含む、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項26】
前記細胞閉じ込め領域の表面は、多孔質支持体を含む、請求項6に記載のマイクロ流体システム。
【請求項27】
前記溶液は、条件培地を含む、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項28】
前記細胞は、溶液中の分析物に接触すると蛍光タンパク質を発現させるように構成される、請求項2に記載のマイクロ流体システム。
【請求項29】
前記分析物は、細菌又はウイルスである、請求項28に記載のマイクロ流体システム。
【請求項30】
細胞応答を測定するように構成される機器をさらに含む、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項31】
前記機器は、単一細胞解析、核酸分析又はタンパク質分析用に構成される、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項32】
マイクロ流体システムであって、以下の
溶液を含む容器;
表面、マイクロキャリア、細胞増殖ディスク又は細胞増殖キャリアに結合する細胞を含む細胞閉じ込め領域;
少なくとも1つの開口部を介して容器を細胞閉じ込め領域に流体的に結合させる複数のチャネルを含むマイクロ流体デバイスであって、前記少なくとも1つの開口部が、複数の流路内への細胞閉じ込め領域からの細胞、マイクロキャリア、細胞増殖ディスク又は細胞増殖キャリアの放出を防止するように構成されること;及び
細胞閉じ込め領域を介して溶液を流すように構成されるポンプ、
を含む、マイクロ流体システム。
【請求項33】
溶液中の分析物の濃度を測定する方法であって、以下の
細胞を溶液と接触させること、及び
溶液に対する細胞の反応を測定すること
を含む、方法。
【請求項34】
前記接触は、請求項1に記載のマイクロ流体システムの細胞閉じ込め領域内で実施される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記測定は、光学力測定、分光法、質量分析、単一細胞解析、核酸シークエンシング又はそれらの組み合わせを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記細胞は、溶液に接触すると蛍光タンパク質を発現させ、前記測定が蛍光タンパク質を検出することを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記細胞閉じ込め領域は、測定の前にマイクロ流体デバイスから切り離される、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記細胞は、凍結したまま細胞閉じ込め領域に添加される、請求項33に記載の方法。
【国際調査報告】