(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-13
(54)【発明の名称】位置合わせ構造を有する高速ケージアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/6581 20110101AFI20240205BHJP
【FI】
H01R13/6581
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548212
(86)(22)【出願日】2022-02-11
(85)【翻訳文提出日】2023-08-18
(86)【国際出願番号】 IB2022051236
(87)【国際公開番号】W WO2022172213
(87)【国際公開日】2022-08-18
(32)【優先日】2021-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】リー チェン
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ウルフ
(72)【発明者】
【氏名】スコット ソマーズ
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA09
5E021FC21
5E021FC29
5E021LA09
(57)【要約】
【解決手段】位置合わせ構造は、高速データケージアセンブリに含まれて、ケージアセンブリ内で接続された1つ以上の電子部品への損傷を防止し、かつ接続された部品の位置ずれを防止する。位置合わせ構造は、ポート内に内向きに延在し、ポート内のモジュールの意図された位置を越える、モジュールの移動を防止する。これにより、モジュールとコネクタとの間の接続が可能となり、モジュールの位置ずれが防止される。モジュールの位置ずれ又は過剰挿入によるモジュール又はコネクタのいずれかへの損傷が防止される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高速データ信号を送信又は受信している、モジュール及びコネクタを収容及び保護するように構成された、電磁的に遮蔽された導電性コネクタケージのアセンブリ(「アセンブリ」)であって、
対向する側壁を備える電磁的に遮蔽された導電性カバーであって、前記対向する側壁のうちの1つ以上が、前記モジュールの移動を制限するように構成された少なくとも1つの位置合わせ構造を備える、導電性カバーと、
電磁的に遮蔽された導電性の基部と、を備える、アセンブリ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの位置合わせ構造が、前記モジュールの移動を制限して、前記モジュール又は前記コネクタへの損傷を防止するように更に構成されている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの位置合わせ構造が、前記モジュールの移動を制限して、前記モジュールの位置ずれを防止するように更に構成されている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記アセンブリが、1×1ケージアセンブリを含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記アセンブリが、2×1ケージアセンブリの下部ポートを含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記高速データ信号が、約112ギガビット/秒(Gbps)のデータ転送をサポートする信号を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの位置合わせ構造が、前記対向する側壁のうちの1つと一体の構造を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの位置合わせ構造が、前記対向する側壁のうちの1つから、内側に、かつ離れる方向に延在する一部分を備え、前記モジュールが、前記アセンブリの一端から前記アセンブリの反対端に向かって移動するとき、前記位置合わせ構造が、前記反対端に向かう前記モジュールの移動を制限する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項9】
対向する側壁ごとに位置合わせ構造を備え、対向する側壁ごとの各位置合わせ構造が、前記アセンブリの一端から同じ距離の位置に構成されている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項10】
各対向する側壁が、前記アセンブリの電磁遮蔽特性を維持するために、前記基部の側壁によって覆われた開口部を備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記位置合わせ構造が、前記モジュールの一部分に力を加えて、前記モジュールが移動するのを制限すると同時に、前記モジュール又は前記コネクタのいずれにも損傷を与えることなく前記モジュールが前記コネクタと接続することを可能にして、前記モジュールから前記コネクタへ、又はその逆に高速データ信号を伝送することを可能にするように位置決め及び成形されている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項12】
高速データ信号を送信又は受信している電子部品を受容及び保護するように構成された、電磁的に遮蔽された導電性コネクタケージのアセンブリであって、
底壁を備える電磁的に遮蔽された導電性基部であって、前記底壁が、前記電子部品のうちの第1の電子部品の移動を制限するように構成された少なくとも1つの位置合わせ構造を備える、電磁的に遮蔽された導電性基部と、
電磁的に遮蔽された導電性カバーと、を備える、アセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの位置合わせ構造が、前記電子部品のうちの前記第1の電子部品の移動を制限して、モジュール又は前記電子部品のうちの第2の電子部品への損傷を防止するように更に構成されている、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記少なくとも1つの位置合わせ構造が、前記電子部品のうちの前記第1の電子部品の移動を制限して、モジュール及び前記電子部品のうちの第2の電子部品への損傷を防止するように更に構成されている、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記少なくとも1つの位置合わせ構造が、前記電子部品のうちの前記第1の電子部品の移動を制限して、前記電子部品のうちの前記第1の電子部品の位置ずれを防止するように更に構成されている、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記アセンブリが、1×1ケージアセンブリを含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記アセンブリが、2×1ケージアセンブリの下部ポートを含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記高速データ信号が、少なくとも112Gbpsまでの信号を含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記少なくとも1つの位置合わせ構造が、前記底壁と一体の構造を含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記少なくとも1つの位置合わせ構造が、前記底壁から、上方に、かつ離れる方向に延在する一部分を備え、電気部品のうちの前記第1の電気部品が、前記アセンブリの一端から前記アセンブリの反対端に向かって移動するとき、前記位置合わせ構造が、前記反対端に向かう、前記電気部品のうちの前記第1の電気部品の移動を制限する、請求項12に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年2月12日に出願された米国特許仮出願第63/148,627号の優先権を主張し、当該仮出願の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、コネクタの分野に関し、より詳細には、高速データ用途で使用されるコネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
高速データモジュール及び高速コネクタを接続するための既存のアセンブリは、それらの欠点を有する。
【0004】
したがって、既存の高速データアセンブリの欠点に対処するアセンブリを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
高速データ信号(例えば、112ギガビット/秒(Gigabits per second 、Gbps)で提供される信号)をサポートするように構成されている1つのコネクタアセンブリ(「アセンブリ」)は、レセプタクルコネクタが中に位置決めされたケージであって、対向する側壁を備え、対向する側壁のうちの1つ以上が、モジュールの移動を制限するように構成される位置合わせ構造を備える、ケージと、導電性基部と、を更に備え得る。
【0006】
実施形態では、位置合わせ構造は、(i)モジュールの移動を制限して、モジュール及び/又はレセプタクルコネクタへの損傷を防止し、かつ(ii)モジュールの位置ずれを防止するように更に構成され得る。
【0007】
そのようなアセンブリは、1×1又は2×1ケージを備え得、後者は、上部ポート及び底部ポートを含み、いずれか又は両方のポートがそのように構成され得る。
【0008】
一実施形態では、少なくとも1つの位置合わせ構造は、対向する側壁のうちの1つと一体の構造を含み得、対向する側壁のうちの1つから、内側に、かつ離れる方向に延在する一部分も含み得、モジュールがアセンブリの一端からアセンブリの反対端に向かって移動するとき、位置合わせ構造は、反対端に向かうモジュールの移動を制限する。
【0009】
別の実施形態では、アセンブリは、2つ以上の位置合わせ構造を含み得る。例えば、位置合わせ構造は、各対向する側壁上に設けられ得る。そのような実施形態では、対向する側壁ごとの各位置合わせ構造は、アセンブリの一端から同じ距離の位置に構成され得る。
【0010】
いくつかのアセンブリは、カバーの側壁に開口部を含み得る。そのような実施形態では、そのような開口部は、アセンブリの電磁遮蔽特性を維持するために基部の側壁によって覆われ得る。
【0011】
一実施形態では、モジュールは、ケージの第1の端部に挿入され、ケージの第2の端部に隣接して位置決めされたレセプタクルコネクタと嵌合するように構成された所望の構成のプラガブルモジュールなどであるがこれに限定されない高速モジュールである。
【0012】
位置合わせ構造は、モジュールの一部分に力を加えて、モジュールが移動するのを制限すると同時に、いずれの部品にも損傷を与えることなくモジュールがレセプタクルコネクタと接続することを可能にして、高速データ信号が、モジュールからレセプタクルコネクタへ、又はその逆に伝送されることを可能にするように位置決め及び成形され得る。
【0013】
位置合わせ構造は、アセンブリカバーの側壁上に位置決めされる必要はない。例えば、代替実施形態では、高速データ信号を送信又は受信している電子部品を受容及び保護するように構成されているコネクタアセンブリは、挿入されたモジュールの移動を制限するように構成された位置合わせ構造を含む底壁を備える導電性基部と、レセプタクルコネクタと、側壁と、カバーと、を備え得る。位置合わせ構造は、所望であれば、底壁と一体の構造を備え得る。
【0014】
上記の実施形態と同様に、そのような代替実施形態では、少なくとも1つの位置合わせ構造は、例えば、(i)モジュールの移動を制限して、モジュール及び/又はレセプタクルコネクタへの損傷を防止し、かつ/又は(ii)モジュールの移動を制限して、モジュールの位置ずれを防止するように更に構成され得る。
【0015】
代替実施形態は、1×1ケージ、若しくは2×1ケージ、又は1×4若しくは1×6ケージなどの他の構成のケージを備え得る。
【0016】
代替実施形態の位置合わせ構造は、底壁から、上方に、かつ離れる方向に延在する一部分を備え得、モジュールがアセンブリの第1の端部に挿入されると、位置合わせ構造は、第1の端部の反対側の第2の端部に向かうモジュールの移動を制限する。
【0017】
底壁は、追加の位置合わせ構造を備え得る。追加の位置合わせ構造を備える場合、位置合わせ構造は、モジュールの動きを制限するために、底壁の対向する縁部に、かつアセンブリの一端から同じ距離の位置に構成され得る。
【0018】
実施形態の第1のセットと同様に、代替実施形態では、モジュールは、アセンブリの第1の端部に挿入され得、レセプタクルコネクタは、アセンブリの第2の端部に位置決めされ得る。
【0019】
少なくとも1つの位置合わせ構造は、モジュールの一部分に力を加えて、モジュールが特定の位置を越えて移動するのを制限するのと同時に、いずれの部品にも損傷を与えることなく各モジュールがレセプタクルコネクタと接続することを可能にして、高速データ信号が、モジュールからレセプタクルコネクタへ、又はその逆に伝送されることを可能にするように位置決め及び成形され得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、上述のアセンブリは、より大きい2×1アセンブリの下部ポート又は上部ポートであり得る。一実施形態では、他方のポートは、側壁と、挿入されたモジュールの移動を制限するための、側壁のうちの1つと一体の少なくとも1つの位置合わせ構造と、を備え得る。位置合わせ構造は、例えば、(i)モジュールの動きを制限して、モジュール及び/又は他方のポートに位置決めされたレセプタクルコネクタへの損傷を防止し、かつ/又は(ii)他方に挿入されているモジュールの動きを制限して、モジュールの位置ずれを防止するように更に構成され得る。
【0021】
他のポートは、1つ以上の電磁的に遮蔽された導電性プレートを更に備え得、各プレートは、他のポートの電磁遮蔽特性を維持するために、少なくとも1つの位置合わせ構造に関連付けられた上部ポートの側壁のうちの1つにおける開口部を覆うように構成されている。
【0022】
実施形態では、少なくとも1つの位置合わせ構造は、側壁のうちの1つから、内側に、かつ離れる方向に延在する一部分を備え得る。
【0023】
特定のポートに位置決めされたモジュールは、限定はしないが、Quad Small Form Factor Pluggable Double Density(QSFP-DD)モジュール又はいくつかの他のタイプのモジュールを含む、任意の望ましいモジュールを備え得る。いくつかの実施形態では、上部ポート及び底部ポートは、異なるタイプのモジュールを装着し得る。
【0024】
続いて、位置合わせ構造は、モジュールの一部分に力を加えて、モジュールが特定の点を越えて移動するのを制限するのと同時に、いずれの上部ポート部品にも損傷を与えることなくモジュールがレセプタクルコネクタと電気的に接続することを可能にして、高速データ信号が、モジュールとレセプタクルコネクタとの間で伝送されることを可能にするように位置決め及び成形され得る。
【0025】
他の実施形態と同様に、上部ポートであり得る他のポートに含まれる位置合わせ構造は、側壁上に位置決めされる必要はない。例えば、上部ポートは、基部を備え得る。そのような基部は、(i)挿入されたモジュールの動きを制限して、挿入されたモジュール及び/又は嵌合レセプタクルコネクタへの損傷を防止し、かつ/又は(ii)モジュールの動きを制限して、モジュールの位置ずれを防止するために、基部と一体の位置合わせ構造を備え得る。
【0026】
上部ポートの位置合わせ構造は、基部から、角度付きで上方に、かつ離れる方向に屈曲された一部分と、上部ポートの側壁に平行な端部と、を備え得る。
【0027】
上部ポートは、2つ以上の位置合わせ構造を含み得る。例えば、上部ポートの基部は、追加の位置合わせ構造を更に備え得る。一実施形態では、各上部ポート位置合わせ構造は、上部ポートの一端から同じ距離にある基部の対向する縁部に構成され得る。
【0028】
上部ポート位置合わせ構造は、上部ポートに挿入されたモジュールの一部分に力を加えて、モジュールが特定の位置を越えて移動するのを制限するのと同時に、いずれの上部ポート部品にも損傷を与えることなくモジュールが嵌合レセプタクルコネクタと電気的に接続することを可能にして、高速データ信号が、それらの間で伝送されることを可能にするように位置決め及び成形され得る。
【0029】
上記の説明では、各々が少なくとも1つの位置合わせ構造を含む、下部ポートと上部ポートとを組み合わせる1×1アセンブリ又は2×1アセンブリについて説明した。
【0030】
本発明者らは、追加の実施形態を提供する。例えば、高速データ信号を送信又は受信する電子部品を受容及び保護するように構成されている別のコネクタケージアセンブリは、対向する側壁を備える、電磁的に遮蔽された導電性上部ポートを備え得、対向する側壁のうちの1つ以上は、モジュールの移動を制限するための、側壁のうちの1つと一体であり、上記で説明される位置合わせ構造と同様に構成され、上記で説明されるものと同様の利点を有する、少なくとも1つの上部ポート位置合わせ構造を備える。
【0031】
上部ポートは、1つ以上の電磁的に遮蔽された導電性プレートを備え得、各プレートは、上部ポートの電磁遮蔽特性を維持するために、少なくとも1つの位置合わせ構造に関連付けられた上部ポートの側壁のうちの1つにおける開口部を覆うように構成されている。
【0032】
少なくとも1つの位置合わせ構造は、側壁のうちの1つから、内側に、かつ離れる方向に延在する一部分を含み得る。更に、少なくとも1つの上部ポート位置合わせ構造は、モジュールの一部分に力を加えて、モジュールが特定の点を越えて移動するのを制限するのと同時に、モジュール又はレセプタクルコネクタのいずれにも損傷を与えることなくモジュールがレセプタクルコネクタと接続することを可能にして、高速データ信号が、モジュールからレセプタクルコネクタに、又はその逆に伝送されることを可能にするように位置決め及び成形され得る。この位置合わせ構造は、上部ポートの基部の底壁上に位置決めされ得る。
【0033】
少なくとも1つの位置合わせ構造は、基部と一体であってもよいか、又は一体でなくてもよい。前述のように、そのような位置合わせ構造は、例えば、(i)モジュールの移動を制限して、モジュール及び/又はレセプタクルコネクタへの損傷を防止し、かつ/又は(ii)モジュールの移動を制限して、モジュールの位置ずれを防止するように更に構成され得る。
【0034】
位置合わせ構造は、基部から、角度付で上方に、かつ離れる方向に屈曲された一部分と、上部ポートの側壁に平行な端部と、を備え得る。
【0035】
そのような上部ポートの基部は、2つ以上の位置合わせ構造(すなわち、追加の位置合わせ構造)を含み得る。含む場合、各位置合わせ構造は、上部ポートの一端から同じ距離にある基部の対向する縁部に構成され得る。
【0036】
実施形態では、位置合わせ構造は、モジュールの一部分に力を加えて、モジュールが移動するのを制限すると同時に、いずれの部品にも損傷を与えることなくモジュールがレセプタクルコネクタと接続することを可能にして、高速データ信号が、モジュールからレセプタクルコネクタへ、又はその逆に伝送されることを可能にするように位置決め及び成形され得る。
【0037】
一実施形態では、上部ポートは、2×1ケージの上側ポートであり得る。
【0038】
上部ポートは、電磁的に遮蔽された導電性の下部ポートと組み合わせられ得、下部ポートはまた、下部ポートモジュールの移動を制限するように構成された少なくとも1つの位置合わせ構造を備える。
【図面の簡単な説明】
【0039】
本開示は、一例として示され、添付図面に限定されるものではなく、同様の参照番号は、類似の要素を指す場合がある。
【0040】
【
図1】電子コネクタケージアセンブリのための例示的な上部カバーを例解する。
【
図2】側壁の一部としての例示的な位置合わせ構造の拡大図を例解する。
【
図3】側壁の一部としての追加の例示的な位置合わせ構造の別の拡大図を例解する。
【
図4】一端にレセプタクルコネクタを備える電子コネクタケージアセンブリのための例示的な基部又は底部カバーを例解する。
【
図5】例示的な位置合わせ構造の拡大図を描写する。
【
図6】追加の例示的な位置合わせ構造の拡大図を描写する。
【
図7】一端にモジュールが挿入された例示的なカバーを描写する。
【
図8】モジュール、レセプタクルコネクタ、及び例示的な位置合わせ構造の拡大図を描写する。
【
図9】モジュール、レセプタクルコネクタ、及び例示的な位置合わせ構造の拡大側面図を描写する。
【
図10】モジュール、レセプタクルコネクタ、及び例示的な位置合わせ構造の拡大端面図を描写する。
【
図11】モジュールがアセンブリに誤って挿入されるときに、レセプタクルコネクタへの損傷を防止し得る、ケージアセンブリの例示的な位置合わせ構造の側面図を描写する。
【
図12】モジュールがアセンブリに誤って挿入されるときに、レセプタクルコネクタへの損傷を防止し得る、ケージアセンブリの例示的な位置合わせ構造の端面図を描写する。
【
図13】モジュールがアセンブリ内に挿入されるときに、レセプタクルコネクタへの損傷を防止し得る、アセンブリの例示的位置合わせ構造の側面図を描写する。
【
図14】モジュールがアセンブリに誤って挿入されるときに、レセプタクルコネクタへの損傷を防止し得る、アセンブリの例示的な位置合わせ構造の側面図を描写する。
【
図15】底壁の一部としての1つ以上の位置合わせ構造の図を描写する。
【
図16】底壁の一部としての1つ以上の位置合わせ構造の拡大図を描写する。
【
図17】底壁の一部としての1つ以上の追加の位置合わせ構造の拡大図を描写する。
【
図18】モジュールがアセンブリに挿入されるときの、底壁の一部としての1つ以上の位置合わせ構造の側面図を描写する。
【
図19】モジュールがアセンブリに誤って挿入されるときの、底壁の一部としての1つ以上の位置合わせ構造の端面図を描写する。
【
図20】1つ以上の位置合わせ構造を備える、代替の例示的なケージアセンブリの一方側を描写する。
【
図21】
図20に示される1つ以上の位置合わせ構造を備える、代替の例示的なケージアセンブリの反対側を描写する。
【
図22】遮蔽されたプレートを含む例示的なアセンブリの一方側の側面図を描写する。
【
図23】遮蔽されたプレートも含む、
図22に示される例示的なアセンブリの反対側の側面図を描写する。
【
図24】例示的なそれぞれの位置合わせ構造の拡大図を描写する。
【
図25】追加の例示的なそれぞれの位置合わせ構造の拡大図を描写する。
【
図26】例示的なアセンブリの上部ポート内のモジュール、レセプタクルコネクタ、及び位置合わせ構造の側面図を描写する。
【
図27】例示的なアセンブリの上部ポート内のモジュール、レセプタクルコネクタ、及び位置合わせ構造の端面図を描写する。
【
図28】モジュールが誤って挿入された例示的なアセンブリの上部ポート内のモジュール、レセプタクルコネクタ、及び位置合わせ構造の側面図を描写する。
【
図29】モジュールが誤って挿入された例示的なアセンブリの上部ポート内のモジュール、レセプタクルコネクタ、及び位置合わせ構造の端面図を描写する。
【
図30】上部ポートの基部の一部として位置決め及び成形される、1つ以上の位置合わせ構造を描写する。
【
図31】上部ポートの基部の一部として位置決め及び成形される、1つ以上の追加の位置合わせ構造を描写する。
【
図32】上部ポートの基部の一部として位置決め及び成形される、1つ以上の位置合わせ構造の側面図を描写する。
【
図33】上部ポートの基部の一部として位置決め及び成形される、1つ以上の位置合わせ構造の端面図を描写する。
【
図34】アセンブリの上部ポートに誤って挿入されたモジュールの側面図を描写する。
【
図35】アセンブリの上部ポートに誤って挿入されたモジュールの端面図を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0041】
当業者が、当該技術分野においてすでに知られていることに鑑みて、本明細書に開示される実施形態を製作、使用、及び最良に実施することを効果的に可能にするために、例示及び記載の両方における簡潔さ及び明瞭さが求められる。当業者であれば、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の特定の実施形態に様々な修正及び変更がなされ得ることが理解されよう。そのため、本明細書及び図面は、限定的又は包括的ではなく、例証的かつ例示的であるとみなされるべきであり、本明細書に記載される特定の実施形態への全てのそのような修正は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。更に、特に明記されない限り、本明細書で開示される特徴は、簡潔にする目的で別様に説明又は示されなかった追加の組み合わせを形成するために、一緒に組み合わせてもよい。
【0042】
1つ以上の例示的な実施形態を、方法又はプロセスとして説明及び/又は例解する場合があることにも留意されたい。方法又はプロセスは、例示的なシーケンスとして(すなわち、順次に)説明及び/又は例解され得るが、特に断らない限り、シーケンス内のステップは、並行して、同時並行して、又は同時に実施され得ることを理解されたい。加えて、方法やプロセス内の各形成ステップの順序を変更してもよい。説明及び/又は例解する方法又はプロセスは、完了したときに終了し得、また、例えば、そのようなステップが当業者に既知である場合、本明細書に説明及び/又は例解されていない追加のステップを含み得る。
【0043】
本明細書で使用される場合、「高速」及び「高データレート」という用語は、互換的に使用され得る。本明細書で使用する場合、「実施形態」又は「例示的」という用語は、本開示の範囲内に入る実施例を意味する。
【0044】
本明細書でより詳細に説明され、図に例解されるように、本発明者らは、本発明の高速コネクタアセンブリ(「アセンブリ」又は「ケージアセンブリ」)を発見した。1×1ケージアセンブリの実施形態を説明することから開始し、次いで、2×1ケージアセンブリの実施形態を説明する。例示的な2×1ケージアセンブリの各実施形態は、例えば、下部ポートとして例示的な1×1ケージアセンブリの実施形態を含み得る。別の言い方をすれば、例示的な1×1ケージアセンブリは、例えば、例示的な2×1ケージアセンブリの下部ポートとして使用し得る。
【0045】
図1を参照すると、高速データ信号(例えば、少なくとも112ギガビット/秒(Gbps)までのデータを伝導する信号)を送信及び受信している相互接続された部品を受容及び保護するように構成されている、電磁的に遮蔽された導電性コネクタスリーブ又はケージアセンブリ(例えば、1×1ケージアセンブリ、又は2×1ケージアセンブリの下部ポートとして)の一部を形成する、例示的な電磁的に遮蔽された導電性カバー1(例えば、ステンレス鋼から作製され得る)が描写されている(1×1ケージアセンブリ17の図については
図10を参照)。アセンブリは、とりわけ、内部電子部品を電磁干渉から遮蔽するように構成されている。
【0046】
カバー1は、例えば、トップカバーとして構成され得る。カバー1は、挿入されたモジュールのバックシェルなどの部品とのヒートシンク接触を可能にするために、上壁4に開口部3を含み得る。
【0047】
示されるように、カバー1は、アセンブリのカバー1の一端部(例えば、「第1の」端部5)から反対側端部(例えば、「第2の」端部6)に向かって挿入され得る電子モジュール(図示せず)などの1つ以上の電気部品を位置合わせし、かつ/又はその位置合わせを少なくとも補助するように構成された、1つ以上の位置合わせ構造2(例えば、タブ)を備え得る。
【0048】
一実施形態では、位置合わせ構造2は、部品(又は部品の一部分)がアセンブリのカバー1の側壁7内で一端から反対端に向かって移動するときに、位置合わせ構造2が、部品の移動を制限して、過挿入によるモジュール及び/又はレセプタクルコネクタへの損傷を防止し、かつ/又はモジュールの位置ずれを防止するように、挿入された部品(モジュールなど)の移動を限定又は制限(集合的に「制限」と称する)するように構成され得る。本明細書の他の箇所でより完全に説明されるように、そのような部品の制限は、構造2を越えて移動する部品、又は挿入された部品の一部分の移動を制限することを含み得、それは、部品全体の移動を停止させる。
【0049】
一実施形態では、構造2は、例えば、アセンブリのポート内に(例えば、上壁4の縁部から垂直に)延在する、カバー1の側壁7と一体であってもよいか、又は側壁7に(例えば、溶接によって)接続されてもよい。
【0050】
ここで
図2及び
図3を参照すると、カバー1(例えば、1×1アセンブリのための)の例示的なそれぞれの位置合わせ構造2、2aの拡大図が描写されている。両方の図において、位置合わせ構造2、2aは、側壁7、7aと一体の構造として示されているが、これは単なる例示である。要するに、一実施形態では、カバー1は、側壁7、7aを更に備え得、側壁7、7aのうちの1つ以上は、1つ以上の一体型位置合わせ構造2、2aのうちの少なくとも1つを備え得る。
【0051】
更に、各構造2、2aは、側壁7、7aから、内側にかつ離れる方向に延在するか、又は屈曲される一部分9、9aを備えるように示されているが、これも単なる例示である。一実施形態では、構造2、2aのうちの1つ以上は、内側に屈曲され得る(すなわち、構造2、2aの全てより少ない部分がそのように屈曲されて、部分9、9aを形成してもよいか、又は構造2、2aの全てがそのように屈曲されて一部分9、9aを形成してもよい)。
【0052】
したがって、モジュールなどの電気部品が、それぞれの側壁内で一端部(例えば、端部5)から反対側端部(例えば、端部6)に向かって移動する(例えば、挿入される)とき、電気部品は、構造2、2aに遭遇し、反対側端部に向かう更なる移動が防止される。
【0053】
1つの位置合わせ構造2、2aのみが
図2、
図3に描写されているが、カバー1は、同様に構成されていた2つ以上の構造を含み得ることを理解されたい。例えば、各対向する側壁(
図1の側壁7を参照)は、少なくとも1つの位置合わせ構造を含み得る。一実施形態では、対向する側壁ごとの位置合わせ構造の各々は、例えば、移動する部品が実質的に同時に両方の位置合わせ構造の拘束力に遭遇するように、アセンブリの一端部(例えば、第1の端部5)から同じ距離にある、カバー1上の位置に構成され得る(再び
図1参照)。
【0054】
図2及び
図3にはまた、接続する、可撓性の突出部8、8a及び側壁開口部10、10aも示されている。一実施形態では、突出部8、8aは、カバーを基部又は底部カバー及びプリント回路基板(printed circuit board 、PCB)に接続するために、基部を通してPCB内に、例えばPCB内のめっき孔内に挿入される形状に構成され得る。
【0055】
それぞれの側壁7、7a内の側壁開口部10、10aは、位置合わせ構造2、2aを内向きに延在又は屈曲させて部分9、9aを形成するために、工具又は機械がその中に挿入されることを可能にする寸法を有するように構成され得る。別の言い方をすれば、一実施形態では、位置合わせ構造2、2aは、側壁7、7aと一体に製造される場合、側壁と同じ幾何学的平面内にあり得る(すなわち、平坦であり、屈曲されていない)。したがって、構造2、2aは、開口部10、10aの一部分を塞いでいるように見える。その後、工具(又は機械)を使用して、例えば構造2、2aを内側に屈曲させ得る。同様に、構造2、2aが一体でない場合、開口部10、10aは、例えば構造2、2aを側壁7、7aに接続するための十分な空間を工具に与えるように設けられ得る。
【0056】
図2では、カバー1は、端部5(又は6)から突出部8とは異なる位置に位置合わせ構造2を含むが、
図3では、カバー1は、端部5(又は6)から突出部8aと同じ位置に位置合わせ構造2aを含む。
【0057】
図4は、内部に電子部品12が挿入又は受容された、カバー1とともに使用するための、電磁的に遮蔽された導電性のコネクタケージアセンブリの例示的な電磁的に遮蔽された導電性の基部又は底部カバー11(集合的に「基部」であり、これは例えばステンレス鋼で作られてもよい)を例解する。より詳細には、部品12(例えば、twinaxケーブル13を有するレセプタクルコネクタ)は、基部11の第1の端部5に、又はその付近に位置決めされ得る。
【0058】
図4には、位置合わせ構造2も示されている。
図4に示されているが、一実施形態では、位置合わせ構造2は、基部11ではなく、カバー1と一体であるか、又はカバー1に接続されていることを理解されたい。したがって、
図4の構造2は、基部11に対する構造2の相対位置(すなわち、カバー1が基部11に取り付けられたかのような構造2の位置)を読者に提供するために示されている。
【0059】
代替的に、基部11はまた、モジュールなどの1つ以上の電気部品を位置合わせし、かつ/又は少なくとも位置合わせを補助するように構成されている、
図4に示すように位置決めされた1つ以上の位置合わせ構造(例えば、ステンレス鋼などで作られ得るタブ又は成形ブロック構造)を含み得る。
【0060】
構造2が基部11の一部である場合、構造2は、例えば、基部11の底壁15の縁部から垂直に延在する基部11の側壁14と一体であってもよいか、又は(例えば、溶接によって)側壁14に接続されてもよい。
【0061】
次に
図5及び
図6を参照すると、基部11の側壁14内にあり、基部11の底壁15上にあるカバー1の側壁7の拡大図が描写されている。両方の図において、少なくとも1つの位置合わせ構造2が側壁7と一体であるように構成されて示されているが、これは単なる例示である。更に、側壁7から、内側に、かつ離れる方向に延在するか、又は屈曲された一部分9を含む、少なくとも1つの位置合わせ構造2が示されているが、これも単なる例示である。
【0062】
図5、
図6には1つの位置合わせ構造2のみが描写されているが、カバー1(及び/又は基部11)は、同様に構成されている2つ以上の構造を含み得ることを理解されたい。例えば、各対向する側壁(
図1の側壁7参照)は、少なくとも1つの位置合わせ構造2を含み得る。一実施形態では、位置合わせ構造2の各々は、例えば、移動する部品12が実質的に同時に両方の位置合わせ構造2の拘束力に遭遇するように、第1の端部5から同じ距離にある同じカバーの対向する側壁上の位置に構成され得る(
図1参照)。
【0063】
また、
図5及び
図6に示すように、各開口部10は、アセンブリ17の電磁遮蔽特性を維持するために、基部11の側壁14によって覆われ得る。
【0064】
ここで
図7を参照すると、モジュール16がすでに内部に挿入された例示的なカバー1が描写されている(コネクタ12は、比較のために示されていない)。モジュール16は、Quad Small Form Factor Pluggable Double Density(QSFP-DD)モジュール又は他の好適なモジュールであり得る。一実施形態では、モジュール16をカバー1の端部6に挿入すると、位置合わせ構造2は、モジュール16がカバー1の側壁7内で端部6から反対側端部5に向かって移動するとき、位置合わせ構造2が、モジュール16が構造2を越えて端部5に向かって移動することを制限するように、モジュール16の移動を制限するように構成され得る。
【0065】
図8及び
図9は、それぞれ、モジュール16、コネクタ12、及び位置合わせ構造2の上面図及び側面図を描写するが、
図10は、例示的なケージアセンブリ17内のモジュール16及びレセプタクルコネクタ12の前端面図を描写する。示されるように、例示的なケージアセンブリ17は、カバー1及び基部11を備え、カバー1は、1つ以上の位置合わせ構造2を含む。
【0066】
既存のモジュール16は、いくつかの延在部分16a、16b~16nを含むように成形され得る(
図11も参照)。したがって、一実施形態では、位置合わせ構造2は、モジュール16が移動するのを制限すると同時に、コネクタ12を損傷することなく各延在部分16a、16b~16nがコネクタ12と十分に接続することを可能にして、高速データ信号がモジュール16からコネクタ12(又はその逆)に伝送されることを可能にする力を、モジュール16(及び/又はコネクタ12)の一部分に加えるように、カバー1上に位置決め及び成形され得る。より詳細には、構造2は、例えば、モジュール16(モジュール)がコネクタ12(第2の電子部品)と十分に接続することを可能にするが、モジュール16がコネクタ12に向かって過度に移動することを制限して、コネクタ12又はモジュール16への損傷を防止するように、ケージアセンブリ17の一部として位置決め及び成形され得る。
【0067】
これまでの説明では、電子部品(例えばモジュール)が、カバー1と基部11の両方を含むケージアセンブリ17内に正しく挿入されると仮定してきた。しかしながら、実際には、電子部品が誤って挿入されることがある。誤って挿入された場合、部品は、位置ずれする可能性が最も高く、これにより、モジュールとコネクタとの間で適切な電気接続が行われることが妨げられる。そのような位置ずれを防止するために、アセンブリは、構造2など、本明細書に記載の本発明の位置合わせ構造のうちの1つ以上を含み得る。
【0068】
例えば、
図11及び
図12は、ケージアセンブリ17に誤って(すなわち、上下逆に)挿入されたモジュール16を描写する。これは、コネクタ12への損傷につながる可能性がある。しかしながら、ケージアセンブリ17(例えば、1×1ケージアセンブリ)は、カバー1(又は基部11)上に1つ以上の位置合わせ構造2を含むため、位置ずれしたモジュール16は、構造2を越えて移動することを制限され、したがって、レセプタクルコネクタ12への損傷が回避され得る。
【0069】
したがって、一実施形態では、位置合わせ構造2は、モジュール18が移動するのを制限すると同時に、コネクタ12を損傷することなく、各延在部分18a、18b~18nがコネクタ12と電気接続することを可能にして、高速データ信号が、モジュール18からコネクタ12(又はその逆)に伝送されることを可能にする力を、モジュール18の一部分に加えるように、カバー上に位置決め及び成形され得る。より詳細には、構造2は、例えば、モジュール18(モジュール)が、コネクタ12(第2の電子部品)と十分に接続することを可能にするが、モジュール18が、コネクタ12に向かって過度に移動することを制限して、コネクタ12への損傷を防止するように、ケージアセンブリ17の一部として位置決め及び成形され得る。
【0070】
図14はまた、電磁遮蔽された導電性ケージアセンブリ17内のモジュール18、コネクタ12、及び位置合わせ構造2を描写する。しかしながら、
図14では、モジュール18は、誤って(例えば、上下逆に)ケージアセンブリ17に挿入されている。したがって、一実施形態では、モジュール18が上下逆に挿入されることを防止するために、反転防止構造19がカバー上に位置決め及び成形され得る。
【0071】
図1~
図14において、位置合わせ構造は、カバーの側壁の一部として位置決め及び成形されているものとして描写されている。しかしながら、そのような構造は、基部の底壁の一部として、又はカバーの上壁の一部として、位置決め及び成形され得る。例えば、代替的な実施形態では、
図15~
図19は、ケージアセンブリ17(例えば、1×1ケージアセンブリ、又は2×1ケージアセンブリの下部ポートとして)の基部11の底壁15の一部として位置決め及び成形されている1つ以上の位置合わせ構造20を備える基部11を描写する。実施形態では、構造20は、基部の底壁と一体であってもよいか、又は一体でなくてもよい。
【0072】
図15~
図19に示すように、基部11は、一端に挿入され、第2の反対端に向かって移動し得るモジュールを位置合わせし、かつ/又は位置合わせを少なくとも補助するように構成された1つ以上の位置合わせ構造20(例えば、ステンレス鋼で作られたタブ又は成形ブロック構造)を備え得る。
【0073】
一実施形態では、1つ以上の位置合わせ構造20は、モジュールがアセンブリの端部6からアセンブリの反対側端部5に向かって移動する際に、位置合わせ構造20が、モジュールが構造20を越えて反対側端部5に向かって移動することを制限するように、モジュールの移動を制限するように構成され得る。
【0074】
一実施形態では、構造20は、基部11の底壁15と一体であってもよいか、又は(例えば、溶接によって)底壁15に接続されてもよい。
【0075】
ここで
図16及び
図17を参照すると、それぞれのケージアセンブリ17(例えば、1×1ケージアセンブリ、又は2×1ケージアセンブリの下部ポートとして)の例示的なそれぞれの位置合わせ構造20の拡大図が描写されている。両方の図において、位置合わせ構造20は、底壁15と一体であるように構成されて示されているが、これは単なる例示である。更に、各構造20は、底壁15から、上方に、かつ離れる方向に延在するか、又は屈曲されている一部分21を備えるように示されているが、これも単なる例示である。したがって、モジュールが端部6から端部5に向かって(再び、又はその逆に)移動する(例えば、挿入される)とき、モジュールは、1つ以上の構造20に遭遇し、反対側端部5に向かって更に移動することが防止される。
【0076】
図16、
図17には1つの位置合わせ構造20のみが描写されているが、それぞれの基部11が、同様に構成されている2つ以上の構造(「追加の」構造)を含み得ることを理解されたい。したがって、構造20の各々は、例えば、移動する部品が実質的に同時に両方の位置合わせ構造の拘束力に遭遇するように、基部11の底壁15の対向する縁部(すなわち、底壁15が基部11の側壁14と交わる場所、
図14参照)、及び一端(例えば、第1の端部5)から同じ距離にあるそのような対向する縁部上の位置に構成され得る(再び
図14参照)。
【0077】
図16、
図17には、基部開口部22も示されている。一実施形態では、各開口部22は、位置合わせ構造20を上方に延在又は屈曲させて、部分21を形成するために、工具又は機械を開口部22の中に挿入することを可能にする寸法を有するように構成され得る。別の言い方をすれば、一実施形態では、位置合わせ構造20は、底壁15と一体に製造されるとき、底壁15と同じ幾何学的平面内にあり得る(すなわち、平坦であり、屈曲されていない)。したがって、構造20は、開口部22の一部分を塞いでいるように見える。その後、工具(又は機械)を使用して、例えば構造20を内側に屈曲させ得る。同様に、構造20が一体でない場合、開口部22は、例えば、構造20を底壁15に接続するのに十分な空間を工具に与える。
【0078】
上述した実施形態と同様に、構造20によって制限される移動する部品(例えば、特定のモジュールの正確な品質)は変化し得る。
【0079】
ここで
図18をより詳細に参照すると、1つ以上の位置合わせ構造20を含む例示的なケージアセンブリ17(例えば、1×1ケージアセンブリ、又は2×1ケージアセンブリの下部ポートとして)内のモジュール16及びレセプタクルコネクタ12の側面図が描写されている。16は、いくつかの延在部分16a、16b~16nを含むように成形され得る。したがって、一実施形態では、位置合わせ構造20は、モジュール16が移動するのを制限するのと同時に、コネクタ12又はモジュール16を損傷することなく、各延在部分16a、16b~16nがレセプタクルコネクタ12と十分に接続することを可能にして、高速データ信号が、モジュール16からコネクタ12(又はその逆)に伝送されることを可能にする力を、モジュール16の一部分に加えるように位置決め及び成形され得る。
【0080】
図18は、正しく挿入されたモジュール16を描写するが、
図19は、誤って(すなわち、上下逆に)挿入された同じモジュールの断面図を描写する。このような誤った挿入は、モジュールとコネクタとの位置ずれにつながる可能性が高い。そのような位置ずれを防止するために、ケージアセンブリ17は、構造20などの、本明細書に記載の本発明の位置合わせ構造のうちの1つ以上を含み得る。したがって、ケージアセンブリ17が、1つ以上の位置合わせ構造20を含むので、位置ずれしたモジュール16は、構造20を越えて移動することを制限され、したがって、コネクタ12(
図19には図示せず)及び/又はモジュールへの損傷が回避され得る。
【0081】
図19において、左側の位置合わせ構造20は、モジュール16の動きを制限するが、右側の位置合わせ構造20は制限しない。しかしながら、別の電子部品の形状及び構造に依存して、反対のことが起こり得る(右側の位置合わせ構造20はモジュールの動きを制限するが、左側の構造は制限しない)。代替的に、構造のうちの1つ以上(例えば、両方の構造、全ての構造)は、別の電子部品の形状及び構造に応じて、モジュール又は別の電子部品の動きを制限し得る。
【0082】
先に説明及び例解した実施形態は、1×1ケージアセンブリを含む。しかしながら、本明細書に記載の本発明の特徴は、1×1ケージアセンブリに限定されない。例えば、同様の調整構造は、2×1スリーブ又はケージアセンブリ(集合的に「アセンブリ」又は「ケージアセンブリ」と称する)、4×1アセンブリ、n×1アセンブリ(ここで、「n」は、アセンブリ内のポートの数を示す)に組み込まれ得る。
【0083】
図20及び
図21を参照すると、第1のポート又は上部ポート100a及び第2のポート又は下部/底部ポート100bを備える例示的な2×1電磁的に遮蔽された導電性コネクタケージアセンブリ100(略して「アセンブリ」)が描写されており、各ポートは、高速データ信号(例えば、112Gbpsのデータ転送速度をサポートする信号)を送信及び受信している相互接続された部品(例えば、コネクタに接続されたモジュール)を収容及び保護するように構成されている。実施形態では、下部ポート100bは、例えば、先に説明され、かつ
図1~
図19に示される本発明の例示的な1×1ケージアセンブリと同一又は類似の構造を備え得る。したがって、上部ポート又は上側ポート100a(以下、「上部」ポート)に注目する。
【0084】
示されるように、上部ポート100aは、側壁と、第1の上部ポートモジュールの移動を制限し、かつ上部ポートモジュールを位置合わせするか、又はその位置合わせを少なくとも補助するために、側壁のうちの1つと一体の、少なくとも1つの上部ポート位置合わせ構造(例えば、タブ、成形ブロック構造)102と、を備え得る。
【0085】
一実施形態では、上部ポート位置合わせ構造102は、モジュールが上部ポート100a内で一端から反対端に向かって移動するときに、位置合わせ構造102が、モジュールの移動を制限し、本明細書で上述したのと同様にモジュール及び/又はコネクタへの損傷を防止するように、挿入されたモジュールの移動を制限するように構成され得る。
【0086】
一実施形態では、構造102は、例えば、上部ポート100aの側壁101(上部ポートカバーの側壁)と一体であってもよいか、又は(例えば、溶接によって)接続されてもよい。
【0087】
図22及び
図23は、例示的なケージアセンブリ100の追加の図を描写する。図示のように、アセンブリ100は、1つ以上の電磁的に遮蔽された導電性プレート104を含み得、各プレートは、上部ポート100aの電磁遮蔽特性を維持するために、少なくとも1つの位置合わせ構造102に関連付けられた上部ポート100aの側壁101のうちの1つの開口部(
図24及び
図25の要素107参照)を覆い、封止するように構成され得る。実施形態では、プレート104は、いくつかの非限定的な例を挙げると、金属プレートとして、又は銅テープとして、又は導電性のスキン付誘電体ラミネートとして構成され得る。代替的に、側壁101の外部に位置決めされたプレート104の代わりに、開口部を覆い、封止するために、側壁101の内部に導電性めっきされた栓又はストッパとしてプレート104が構成され得る。より詳細には、1つの例示的な栓は、導電性スキンから構成され得る。更に、別の例示的な栓は、例えば、電磁信号及び無線周波数信号を吸収するポリマー及び透過性材料(フェライト、ニッケル、鉄、アルミニウムフレーク)から構成され得る。
【0088】
図24及び
図25は、例示的なそれぞれの上部ポート位置合わせ構造102の拡大図を描写する。両方の図において、位置合わせ構造102は、上部ポート100aの側壁101と一体であるように構成されて示されているが、これは単なる例示である。更に、各構造102は、側壁101から、内側に、かつ離れる方向に延在するか又は屈曲された一部分108を備えるように示されているが、これも単なる例示である。したがって、モジュールなどの電気部品が上部ポート100aの一端から反対端に向かって移動する(例えば、挿入される)と、電気部品は、構造102に遭遇し、反対端に向かう更なる移動が制限される。
【0089】
図24及び
図25には1つの上部ポート位置合わせ構造102のみが描写されているが、それぞれのアセンブリ100は、同様に構成されている2つ以上の上部ポート構造を含み得ることを理解されたい。例えば、各対向する側壁(
図20~
図23の側壁101参照)は、少なくとも1つの上部ポート位置合わせ構造を含み得る。一実施形態では、位置合わせ構造の各々は、例えば、移動する部品が、実質的に同時に両方の位置合わせ構造の拘束力に遭遇するように、上部ポート100aの一端(例えば、第1の端部112)から同じ距離にある対向する側壁上の位置に構成され得る。
【0090】
図24及び
図25には、側壁開口部107も示されている。一実施形態では、それぞれの側壁101内の側壁開口部107は、位置合わせ構造102を内側に延在又は屈曲させて、部分108を形成するために、工具又は機械がその中に挿入されることを可能にする寸法を有するように構成され得る。別の言い方をすれば、一実施形態では、位置合わせ構造102は、側壁101と一体に製造される場合、側壁と同じ幾何学的平面内にあり得る(すなわち、平坦であり、屈曲されていない)。したがって、構造102は、開口部107の一部分を塞いでいるように見える。その後、工具(又は機械)を使用して、例えば構造102を内側に屈曲させ得る。同様に、構造102が一体でない場合、開口部107は、例えば、構造102を側壁101に接続するのに十分な空間を工具に与える。前述したように、開口部107は、アセンブリ100の電磁遮蔽特性を維持するために、1つ以上の異なるタイプの電磁遮蔽された導電性プレート104によって覆われ得る。
【0091】
更に、上部ポート位置合わせ構造102は、側壁101から、内側に、かつ離れる方向に延在するか、又は屈曲された一部分108を備えるように示されているが、これも単なる例示である。したがって、一端から反対端に向かうモジュールとして、モジュールは、位置合わせ構造102に遭遇し、反対端に向かう更なる移動が制限される。
【0092】
図26及び
図27を参照すると、それぞれ、例示的なアセンブリ100の上部ポート100a内の上部ポートモジュール109、上部ポートコネクタ105、及び位置合わせ構造102の側面図及び端面図が描写される。
【0093】
モジュール109は、いくつかの上部ポート延在部分109a、109b~109nを含むように成形され得る。したがって、一実施形態では、位置合わせ構造102は、モジュール109が移動するのを制限すると同時に、コネクタ105を損傷することなく、各延在部分109a、109b~109nがコネクタ105と十分に接続することを可能にして、高速データ信号が、モジュール109からコネクタ105(又はその逆)に伝送されることを可能にする力を、モジュール109の一部分に加えるように、位置決め及び成形され得る。より詳細には、構造102は、例えば、モジュール109が、コネクタ105と十分に接続することを可能にするが、モジュール109が、コネクタ105に向かって過度に移動することを制限して、コネクタ105への損傷を防止するように、アセンブリ100の上部ポート100aの一部として位置決め及び成形され得る。
【0094】
ここまでの説明では、電子部品(例えば、モジュール)がアセンブリ100の上部ポート100a内に正しく挿入されていると仮定した。前述したように、実際には、電子部品が誤って挿入されることがある。誤って挿入された場合、挿入された部品は、位置ずれする可能性が最も高く、これは、次に、アセンブリ100の一端に挿入された1つの部品と反対端に位置する別の部品との間(例えば、モジュールとコネクタとの間)に適切な電気接続が行われることを妨げる。そのような位置ずれを防止するために、アセンブリは、構造102など、本明細書に記載の本発明の位置合わせ構造のうちの1つ以上を含み得る。
【0095】
例えば、
図28及び
図29は、アセンブリ100の上部ポート100aに誤って(すなわち、上下逆に)挿入されたモジュール109を描写する。これは、コネクタ105への損傷につながる可能性がある。しかしながら、アセンブリ100の上部ポート100aが1つ以上の位置合わせ構造102を含むため、位置ずれしたモジュール109は、構造102を越えて移動することを制限され得、したがって、コネクタ105への損傷が回避され得る。
【0096】
図20~
図29では、位置合わせ構造は、2×1ケージアセンブリの上部ポート100aの側壁の一部として位置決め及び成形されるものとして描写されている。しかしながら、そのような構造は、上部ポート100aの基部106又は上部の上壁の一部として位置決め及び成形され得る。例えば、代替実施形態では、
図30~
図33は、上部ポート100aの基部106を描写し、基部106は、例えば、モジュールを位置合わせする、及び/又はモジュールの位置合わせを少なくとも補助する、並びに上部ポートモジュールの移動を制限するために、基部106と一体であってもなくてもよい少なくとも1つの上部ポート位置合わせ構造110(例えば、タブ、成形ブロック構造)を備える。実施形態では、構造110は、例えば、基部106の長さに沿った中間点に位置決めされ得る。
【0097】
例えば、各構造110は、上述した類似の構造と同様にモジュールの移動を制限するように構成されてもよい。
【0098】
一実施形態では、構造110は、例えば、上部ポート100aの基部106と一体であってもよく、又は(例えば、溶接によって)それに接続されてもよい。
【0099】
各構造110は、基部106から、角度付きで上方に、かつ離れる方向に屈曲された一部分114と、上部ポート100aの側壁101に平行である端部115と、を備え得るが、これも単なる例示である。したがって、ある電気部品が一端から反対端に向かって移動する(例えば、挿入される)とき、電気部品は、1つ以上の構造110に遭遇し、反対端に向かう更なる移動が制限される。
【0100】
図30、
図31には1つの位置合わせ構造110のみが描写されているが、それぞれの基部106は、同様に構成されている2つ以上の構造(「追加の」構造)を含み得ることを理解されたい。したがって、基部が追加の構造110を含むそのような構成では、各上部ポート位置合わせ構造110は、例えば、移動する部品が、実質的に同時に両方の位置合わせ構造の拘束力に遭遇するように、上部ポート100aの一端から同じ距離である位置で基部106の対向する縁部に又はその上(すなわち、基部106が側壁101と交わる場所)に構成され得る。
【0101】
次に
図32及び
図33を参照すると、1つ以上の位置合わせ構造110を含む例示的なアセンブリ100の上部ポート100a内に位置決めされたモジュール109及びコネクタ105の側面図及び前端面図がそれぞれ描写されている。モジュール109は、いくつかの延在部分109a、109b~109nを含むように成形され得る。したがって、一実施形態では、位置合わせ構造110は、モジュール109が移動するのを制限すると同時に、コネクタ105又はモジュール109を損傷することなく、各延在部分109a、109b~109nがコネクタ105と十分に接続することを可能にして、高速データ信号が、モジュール109からコネクタ105(又はその逆)に伝送されることを可能にする力を、モジュール109の一部分に加えるように、位置決め及び成形され得る。より詳細には、構造110は、例えば、モジュール109が、コネクタ105(第2の電子部品)と十分に接続することを可能にするが、モジュール109が、コネクタ105に向かって過度に移動することを制限して、コネクタ105への損傷を防止するように、アセンブリ100の上部ポート100aの一部として位置決め及び成形され得る。
【0102】
図32及び
図33は、上部ポート100aに正しく挿入されたモジュール109を描写するが、
図34及び
図35は、誤って(すなわち、上下逆に)挿入された同じモジュールの図を描写する。このような誤った挿入は、モジュールとコネクタとの位置ずれにつながる可能性が高い。そのような位置ずれを防止するために、上部ポート100aは、構造110など、本明細書に記載の本発明の位置合わせ構造のうちの1つ以上を含み得る。したがって、上部ポート100aが1つ以上の位置合わせ構造110を含むため、位置ずれしたモジュール109は、構造110を越えて移動することを制限され、したがって、コネクタ105への損傷が回避され得る。
【0103】
本発明の特定の実施形態に関して、利益、利点、及び解決策を以上で説明してきたが、そのような利益、利点、若しくは解決策をより顕著にし得る、又はもたらし得る部品は、本開示に添付された若しくは本開示に起因する、いずれか若しくは全ての請求項の重要な、必要な、又は必須の特徴若しくは要素として解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0104】
更に、本明細書で提供される開示は、特定の例示的な実施形態の観点から特徴を説明する。しかしながら、添付の特許請求の範囲及び趣旨内での多数の追加の実施形態及び修正が、本開示を検討することにより当業者に想起されるであろうし、本開示及び添付の特許請求の範囲に含まれることが意図される。したがって、本開示は、適用法によって許容されるように、本明細書に添付された特許請求の範囲に列挙された主題の全てのかかる追加の実施形態、修正及び等価物を含む。更に、本明細書に別段の記載がない限り、又は文脈に明らかな矛盾がない限り、その全ての可能な変形における上述の部品の任意の組み合わせが本開示に含まれる。
【国際調査報告】