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特表2024-506378タフティング機械およびタフティングの方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-13
(54)【発明の名称】タフティング機械およびタフティングの方法
(51)【国際特許分類】
   D05C 15/22 20060101AFI20240205BHJP
【FI】
D05C15/22
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548862
(86)(22)【出願日】2022-01-18
(85)【翻訳文提出日】2023-09-28
(86)【国際出願番号】 US2022012751
(87)【国際公開番号】W WO2022177682
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】63/149,957
(32)【優先日】2021-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/353,995
(32)【優先日】2021-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509043342
【氏名又は名称】カード-モンロー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ニーリー, マーシャル アレン
(72)【発明者】
【氏名】マシューズ, リッキー イー.
(72)【発明者】
【氏名】ホール, ウィルトン
(57)【要約】
カーペット等のパターン化タフト物品を形成するために、異なる色またはタイプの糸を含む糸のタフトを選択的に形成するためのタフティング機械。一連の針が、タフティング機械を通して給送されている裏材材料の内外へ往復動させられ、針から糸のループをピックアップするように、一連のゲージ部品によって係合される。ゲージ部品は、針から糸のループをピックアップするために、またはピックアップしないために十分な位置または高度までゲージ部品を延びているまたは後退するように、アクティベータによって選択的に制御されるであろう。針への糸の給送は、ゲージ部品によってピックアップされない糸をバックロブするようにさらに制御されるであろう一方、裏材給送は、形成されているタフト物品のパターンのためのパターンステッチ率を超える増加した率でタフトの形成を可能にするように制御されるであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タフティング機械であって、前記タフティング機械は、
複数の針を有する少なくとも1つの針棒であって、前記複数の針は、前記少なくとも1つの針棒に沿って搭載されている、少なくとも1つの針棒と、
裏材材料を給送する裏材給送ロールと、
糸を前記針に給送する少なくとも1つの糸給送機構と、
前記裏材材料の下方に位置付けられたゲージ部品アセンブリであって、前記ゲージ部品アセンブリは、
前記針が前記裏材材料の中に往復動させられているとき、前記針との係合に向かうおよび前記針から離れる方向における往復動運動において一連のゲージ部品を運ぶ少なくとも1つのモジュールであって、前記少なくとも1つのモジュールは、
金属、ポリマー、複合材、または合成材料、またはそれらの組み合わせから形成され、第1の硬度を有するモジュール本体であって、前記モジュール本体は、ゲージ棒に沿って搭載され、それを通して画定された通路を有するように適合されている、モジュール本体と、
前記通路の両側に前記モジュール本体に沿って位置付けられた挿入体と
を備え、
前記挿入体の各々は、前記ゲージ部品のうちの1つがスライド可能に受け取られるスロットを有し、前記スロットの各々は、前記ゲージ部品のうちの1つの少なくとも一部をその中にスライド可能に受け取るように構成され、
前記挿入体は、前記モジュール本体の第1の硬度を上回る第2の硬度を有する金属または金属炭化物材料を備え、
前記ゲージ部品の各々は、少なくとも部分的に前記挿入体の向かい合うスロット内に受け取られている本体を含み、前記本体は、前記モジュール本体の通路を通して、前記針のストロークに対して追加の方向に移動可能であり、各ゲージ部品の前記本体は、前記少なくとも1つのモジュールの前記通路を通して延びている第1の部分と、前記針から糸のループをピックアップするように構成されたスロートを有する第2の部分とを有する、少なくとも1つのモジュールと、
前記モジュール本体を通した前記ゲージ部品の移動を制御するために前記ゲージ部品に結合された一連のアクチュエータと
を備えている、ゲージ部品アセンブリと、
プログラミングを含む制御システムと
を備え、
前記プログラミングは、1つ以上のアクチュエータの作動の制御と協調して前記針への前記糸の給送を制御するように、前記少なくとも1つの糸給送機構を制御することによって、前記ゲージ部品のうちの選択されたものを延長し、または後退させ、それによって、前記ゲージ部品のうちの前記選択されたものの前記スロートは、形成されているパターンに従って糸のタフトを前記裏材材料内に選択的に形成するために、前記裏材材料の中への前記針の前記ストロークに対して、非縫製位置と係合位置との間で移動させられる、タフティング機械。
【請求項2】
前記裏材材料を横断して横方向に前記少なくとも1つの針棒をシフトさせるためのシフト機構をさらに備え、
前記制御システムは、前記針が前記裏材材料の内外へ往復動させられているとき、一連の糸を前記裏材材料に沿った選択されたステッチ場所に提示し、選択されていない糸を引き抜くために、
前記シフト機構による前記少なくとも1つの針棒のシフトと、
前記裏材給送ロールによる前記裏材材料の給送と、
前記ゲージ部品に結合された前記アクチュエータの制御と、
前記糸を前記針に給送する前記少なくとも1つの糸給送機構の制御と
を調整するためのプログラミングをさらに備え、
そのような選択されていない糸のループは、前記ゲージ部品のうちの1つによってピックアップされず、
前記裏材材料は、ある動作ステッチ率でタフティング帯を通して移動させられ、前記動作ステッチ率は、前記裏材材料において前記パターンステッチ率とほぼ同等の表側糸のインチあたりの保持されるタフトの数を提供するために、形成されている前記パターンのためのパターンステッチ率より大きい、請求項1に記載のタフティング機械。
【請求項3】
前記ゲージ部品は、レベルカットループルーパ、ループパイルルーパ、またはカットパイルフックを備えている、請求項1に記載のタフティング機械。
【請求項4】
前記アクチュエータは、油圧または空気圧シリンダを備えている、請求項1に記載のタフティング機械。
【請求項5】
前記ゲージ部品アセンブリは、各ゲージ部品と関連付けられたアクチュエータとの間に延びている一連のコネクタをさらに備え、前記コネクタの各々は、筐体内に受け取られ、前記筐体を通して移動可能である連結部を含む、請求項1に記載のタフティング機械。
【請求項6】
各コネクタの前記筐体は、ポリマー、複合材、または合成材料、またはそれらの組み合わせを備え、前記筐体を通して延びているチャネルをさらに含み、各連結部は、金属、または複合材料、またはそれらの組み合わせを備えている、請求項5に記載のタフティング機械。
【請求項7】
各筐体の前記本体は、繊維充填材料とともにポリマーまたはプラスチックを含む複合材料をさらに備え、その中に画定されたチャネルを有し、
前記連結部は、前記チャネルに沿って移動可能であり、各コネクタの前記連結部は、前記筐体の本体に結合された硬化金属本体を備え、前記硬化金属本体は、前記ゲージ部品のうちの1つの第1の部分に係合するように構成された近位端と、前記アクチュエータによる移動を前記ゲージ部品に移すために前記ゲージ部品に関連付けられたアクチュエータによって係合されるように構成された遠位端とを有する、請求項5に記載のタフティング機械。
【請求項8】
前記少なくとも1つのモジュールの挿入体の各々は、前記モジュール本体の前記通路の第1の側に沿って前記モジュール本体の上側および下側表面に搭載された第1の対の挿入体と、前記モジュール本体の前記通路の第2の側に沿って前記モジュール本体の前記上側および前記下側表面に搭載された第2の対の挿入体とを備え、
前記第2の対の挿入体は、前記第1の対の挿入体から間隔を置かれ、それに面しており、
前記第1の対の挿入体の前記挿入体のスロットは、前記第2の対の挿入体の前記挿入体の対応するスロットと向かい合い、かつ実質的に整列させられた関係に配置されている、請求項1に記載のタフティング機械。
【請求項9】
前記第1および第2の対の挿入体の前記挿入体は、前記モジュール本体の前記上側および前記下側表面を覆うように構成され、各々は、スロット付き開口部を含み、前記スロット付き開口部は、前記第1および第2の対の挿入体の各々を前記モジュール本体に調節可能に搭載するためにそれを通して留め具を受け取るように適合され、前記挿入体は、互いに選択された間隔で、かつ前記モジュール本体を通して画定された前記通路に対して選択された場所に配置されている、請求項8に記載のタフティング機械。
【請求項10】
前記少なくとも1つの針棒は、一対の針棒を備え、前記一対の針棒の各々は、それに沿って直列に間隔を置かれて搭載された一連の針を有する、請求項1に記載のタフティング機械。
【請求項11】
タフティング機械のためのゲージ部品アセンブリであって、前記ゲージ部品アセンブリは、
複数のモジュールであって、各モジュールは、モジュール本体を含み、それを通して画定された通路を有する、複数のモジュールと、
前記モジュールの各々内にスライド可能に受け取られる一連のゲージ部品であって、前記ゲージ部品の各々は、ビルで終端するスロートを有し、前記ゲージ部品は、前記ゲージ部品の前記スロートに沿って、針から糸のループを選択的にピックアップするように、前記タフティング機械の針との係合に向かうおよびそれから離れる第1の方向にそれらのモジュールとともに運ばれ、前記ゲージ部品の各々は、それらのモジュールの前記通路に沿って第2の方向に選択的に移動可能である、一連のゲージ部品と、
前記モジュール本体を通して画定された前記通路の両側において各モジュールの前記モジュール本体に搭載された第1および第2の挿入体であって、各挿入体は、モジュール本体の硬度を上回る硬度を有する金属または金属炭化物材料から形成され、その中に形成された一連のスロットを有し、前記第1の前記スロットと前記第2の挿入体の前記スロットとは、前記通路を横断して実質的に整列させられており、スライド可能に受け取られる前記ゲージ部品のうちの1つの少なくとも一部に沿った接触エリアを画定するように構成されている、第1および第2の挿入体と、
複数のアクチュエータであって、前記複数のアクチュエータの各々は、前記ゲージ部品のうちの関連付けられたものに結合され、そのモジュールの前記通路を通して、前記ゲージ部品のうちのそれらの関連付けられたものを前記第2の方向に移動させるように適合され、それによって、前記ゲージ部品は、前記針からの糸のループに係合し、それをピックアップするための延長位置と、前記針から糸のループをピックアップすることを実質的に回避するための後退位置との間で前記ゲージ部品の前記スロートを移動させるように、延長され、または後退させられる、複数のアクチュエータと、
各アクチュエータと前記ゲージ部品のうちのそれらの関連付けられたものとの間に延びているコネクタであって、各コネクタは、ポリマー材料から形成された筐体を有し、連結部が、その中に包まれている、コネクタと
を備えている、ゲージ部品アセンブリ。
【請求項12】
各筐体は、連繊維充填材料とともにポリマーまたはプラスチックを含む複合材料をさらに備え、その中に画定されたチャネルを有し、前記チャネルに沿って、前記連結部は、移動可能であり、各コネクタの前記連結部は、前記筐体を通して延びている硬化金属本体を備え、前記ゲージ部品のうちの1つの一部に係合するように構成された近位端と、遠位端とを有し、前記遠位端は、前記アクチュエータによる移動を前記ゲージ部品に移すために各ゲージ部品に関連付けられた前記アクチュエータによって係合されるように構成されている、請求項11に記載のゲージ部品アセンブリ。
【請求項13】
前記第1および第2の挿入体の各々の上側部分は、前記モジュール本体の上側表面を覆うように構成され、スロット付き開口部を含み、前記スロット付き開口部は、前記第1および第2の挿入体の各々を前記モジュール本体に調節可能に搭載するために、それを通して留め具を受け取るように適合され、前記挿入体は、互いに選択された間隔で、かつ前記モジュール本体を通して画定された通路に対して選択された場所に配置されている、請求項11に記載のゲージ部品アセンブリ。
【請求項14】
前記挿入体は、少なくとも75+RCの硬度を有する金属炭化物材料を備えている、請求項11に記載のゲージ部品アセンブリ。
【請求項15】
前記挿入体は、金属炭化物材料を備え、前記モジュール本体は、アルミニウム材料を備えている、請求項11に記載のゲージ部品アセンブリ。
【請求項16】
タフティング機械のためのゲージ部品アセンブリであって、前記ゲージ部品アセンブリは、
モジュール本体を有する少なくとも1つのモジュールであって、前記モジュール本体は、それを通して画定された通路を有する、少なくとも1つのモジュールと、
前記モジュール本体の前記通路内に受け取られた一連のゲージ部品であって、各ゲージ部品は、第1の部分とスロートを有する第2の部分とを伴う本体を含み、前記ゲージ部品は、前記タフティング機械の関連付けられた針との係合に向かうおよびそれから離れる第1の方向に、それらのモジュールとともに運ばれ、前記ゲージ部品のスロートに沿って、針から糸のループをピックアップし、前記ゲージ部品は、前記モジュール本体の前記通路に沿って第2の方向に選択的に移動可能である、一連のゲージ部品と、
前記モジュール本体の前記通路の両側に沿って配置された挿入体であって、各挿入体は、前記モジュール本体の金属または複合材料の硬度を上回る硬度を有する材料から形成され、前記ゲージ部品のうちの1つの少なくとも一部を受け取るように構成された一連の間隔を置かれたスロットを有する、挿入体と、
複数のアクチュエータと
を備え、
各アクチュエータは、前記一連のゲージ部品の関連付けられたゲージ部分の第1の部分に結合され、前記少なくとも1つのモジュールの前記通路を通して前記第2の方向にその関連付けられたゲージ部品を移動させるように適合され、それによって、前記ゲージ部品は、前記針から糸のループに係合し、それをピックアップするための延長位置と、針から糸のループをピックアップすることを実質的に回避するための後退位置との間で前記ゲージ部品の前記スロートを移動させるように、前記モジュール本体を通して延長され、または後退させられる、ゲージ部品アセンブリ。
【請求項17】
各アクチュエータとその関連付けられたゲージ部品との間に延びているコネクタをさらに備え、各コネクタは、ポリマー材料から形成された筐体を有し、連結部がその中に包まれている、請求項16に記載のゲージ部品アセンブリ。
【請求項18】
前記少なくとも1つのモジュールの前記モジュール本体は、金属または複合材料から成型または鋳造されている、請求項16に記載のゲージ部品アセンブリ。
【請求項19】
前記挿入体の各々は、金属、炭化物、または粉末状金属材料から成型または鋳造され、タブまたはフランジ部分を伴う本体を備え、前記スロットは、前記タブまたはフランジ部分の中に形成されている、請求項18に記載のゲージ部品アセンブリ。
【請求項20】
前記挿入体の各々の前記本体は、前記モジュール本体の上側および下側表面に係合する上側および下側タブまたはフランジ部分をさらに備え、前記スロットは、前記上側および下側タブまたはフランジ部分を通して延びている、請求項19に記載のゲージ部品アセンブリ。
【請求項21】
前記挿入体の各々は、金属、炭化物、または粉末状金属材料から成型または鋳造された本体を備え、前記本体は、タブまたはフランジ部分を備え、前記スロットは、前記タブまたはフランジ部分の中に形成され、前記少なくとも1つのモジュールの前記モジュール本体は、金属または複合材料を備え、前記金属または複合材料は、前記モジュール本体と実質的に一体化されて前記モジュール本体を形成するように、成型または鋳造されている、請求項16に記載のゲージ部品アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、2021年2月16日に出願された米国仮出願第63/149,957号の利益を主張する。
【0002】
(参照による組み込み)
2021年2月16日に出願された米国仮特許出願第63/149,957号は、その全体として記載されるように具体的に参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0003】
(開示の分野)
本開示は、概して、タフティング機械およびタフト織物を形成する方法に関する。特に、本開示は、選択的に制御可能なゲージ部品と、そのようなゲージ部品を運ぶためのモジュールまたはゲージブロックとを含むタフティング機械、およびパターン化タフト織物を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
特に商業および接客業用カーペットに関するタフティング分野では、消費者の好みの変化および市場での高まる競争に遅れないための努力として、複数の異なる色の使用を含む新しい視覚パターンを伴うカーペットおよびラグの生産の需要が増加している。カーペットデザイナおよび製造業者は、したがって、カーペット、ラグ、および他のタフト織物のためのより新しく、異なり、かつより人目を引くパターン(そのパターン領域内に特定の色またはタイプの糸の選択的配置および表示を有するパターンを含み、結果として生じたタフト織物が、パターンの可視タフトの実質的に真のパターン密度で形成されている)の作成に益々の重点を置いている。特に、織機上で形成されたパターン化カーペット、ラグ、または他の織物の見た目および雰囲気を可能な限り厳密に複製するが、そのようなパターン化タフティングカーペット、ラグ、および/または他の織物の生産における増加した効率を可能にするために、それらが、広幅タフティング機械上でその中に作成および形成可能であるようにすることが望ましくなっている。
【0005】
加えて、概して、タフティング機械の動作速度を増し、それからの出力を増やすことが所望される。これは、ルーパまたはフック等のゲージ部品および針等の他の部品が、増加した機械サイクルにさらされることを意味する。結果として、これらのゲージ部品およびそのようなゲージ部品を運ぶモジュールまたはブロックは、摩耗および要求される交換のより高い発生率にさらされる。
【0006】
故に、当技術分野内のこれらおよび他の関連および非関連問題に対処するカーペットおよびラグ等のタフト織物を形成するシステムおよび方法の必要性が存在することが分かり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
簡潔に説明すると、本開示は、概して、流動性のある多色および/または多重パイル高さパターンを伴うとともに、実質的に織成または織機形成外観を有するタフト物品の形成を含む種々のパターン効果を有するカーペット等のパターン化タフト物品の形成を可能にするように、裏材に形成される糸またはステッチのタフトの配置およびパイル高さが、選択的に制御され得るパターン化タフト物品を形成するタフティング機械および方法に関する。
【0008】
一側面では、タフティング機械は、典型的に、所望および/または設計されたパターンに従って、タフト物品を形成または作成するようにタフティング機械の動作要素を制御するための制御システムを含むであろう。結果として生じたタフト物品は、複数の多様なまたは異なるパイル高さ、同一および/または変動するタフト列の中の異なるタイプのタフト、および他のテクスチャ効果、および裏材を横断して選択された場所およびパイル高さで可視となる種々の色および/またはタイプの糸の配置を有することを含む種々のパターン効果を含むことができ、少なくともいくつかの実施形態において、結果として生じたタフト物品は、形成されている/タフティングされているパターンの1インチあたりの所望または規定パターン密度またはステッチに実質的に合致する1インチあたりの保持および/または可視色/ステッチの密度を伴って提供される。
【0009】
実施形態において、タフティング機械は、それに沿って搭載された一連の針を有する1つ以上の針棒を含むであろう。針は、一直線、交互、または他の配置で配置されることができる。裏材材料がタフティング機械のタフティング帯を通して給送されると、糸が、針が裏材材料の内外へ往復動させられるにつれて、その中に導入されるであろう。シフト機構が、針棒をタフティング帯を横断して横方向にシフトさせるためにさらに提供されることができ、複数のシフト機構が、必要に応じて、利用されることができる。シフト機構は、概して、タフティングされているパターンのために、プログラムおよび/または設計されたパターンシフトステップに従って、裏材を横断して横方向に針棒を段階的に動かし、またはシフトさせ、それによって運ばれる糸を裏材に沿って/それを横断したタフトまたはステッチ場所に提示するために、制御システムからの命令または通信に応答して、動作可能であろう。
【0010】
タフティング機械は、概して、それらのそれぞれの針への糸の給送を制御するための少なくとも1つの糸給送機構またはアタッチメントをさらに含むであろう。そのような糸給送機構またはパターンアタッチメントは、限定ではないが、例えば、Card-Monroe Corp.によって製造されているようなYarntronicsTMまたはInfinityTM/Infinity IIETM糸給送アタッチメント等の種々のロール、スクロール、サーボスクロール、シングルエンド、またはダブルまたはマルチプルエンド糸給送アタッチメントを含むことができる。他のタイプの糸給送制御機構も、使用されることができる。少なくとも1つの糸給送機構またはパターンアタッチメントは、所望のカーペットパターン外観を作成するように、選択されたパイル高さを有するタフトを形成することおよび/またはタフトを形成しないことを含み得る糸のタフトを形成するためのその針への糸の給送を選択的に制御するように動作させられることができる。
【0011】
いくつかの実施形態において、制御システムはさらに、米国特許第8,359,989号(その開示が完全に記載された場合のように参照することによって本明細書に組み込まれる)に開示されるようなステッチ分配制御システムを備えていることができ、またはそれとともに動作することができ、それを通して、裏材給送の制御および針の少なくとも一部のシフトのためのシフト機構の動作の制御が、種々の糸が、種々のステッチ場所またはピクセルに提示され得、タフト物品の表側または表面上に示されるべき糸が、概して、所望の高さのタフトを形成するために十分な量で給送され得る一方、タフティング領域の中に示されるべきではない、現れない糸が、バックロブされる、または別様に十分に引き下げられる、および/または裏材から引き出されるであろうように、少なくとも1つの糸給送機構の制御と調整されることができる。パターンの各ピクセルまたはステッチ場所に関して、一連の糸が、提示されることができ、そのようなステッチ場所で可視である、または現れるように選択されない糸は、隠され、可視となる選択された糸に干渉しないように十分に引き下げられることができる。いくつかの実施形態において、これは、現れないまたは選択されていない糸を裏材の外に引っ張ること、または現れない糸の十分な部分を裏材内に残し、選択されないまたは現れない糸を裏材に対して保持または縫付けし、パターンの糸の表側または保持された可視タフトへの干渉が、実質的に最小化されることを含むことができる。したがって、実施形態において、特定のステッチ場所に配置される所望または選択された糸/色のみが、そのようなステッチ場所で保持され得る一方、残りの糸/色は、その時点で縫製されているパターン領域中に現れないまたは示されないように、隠されることができる。制御システムはさらに、形成されているパターンのための命令に従って、少なくとも糸給送を用いて、ゲージ部品アセンブリの動作をさらに制御および調整し、糸のループおよび/またはタフトの選択的形成、およびその長さまたはパイル高さを制御することができる。
【0012】
加えて、実施形態において、ゲージ部品アセンブリは、概して、例えば、限定ではないが、タフティング帯の下方に提供され、針が裏材材料を貫通し、それから糸のループをピックアップするにつれて、針と係合するように往復動させられるように、第1の方向に移動可能であろうルーパ、フック、レベルカットループルーパ、カット/ループクリップ等を含む一連のゲージ部品を備えているであろう。いくつかの実施形態において、ゲージ部品の各々は、その往復動の方向に対して略垂直である方向に選択的にさらに移動可能であることができ、例えば、裏材の上および外への針のストロークまたは往復動に対して実質的に垂直、すなわち、上下の運動で移動させられるとともに、裏材材料内の糸のループを選択的にピックアップし、形成するように、針に向かうおよびそれから離れた往復動で移動させられる。加えて、ゲージ部品の垂直移動は、異なるパイル高さのループの形成、または裏材に糸のループがないことさえも含む変動するパイル高さの糸の変動するループを裏材材料に形成するように、制御されることができる。なおもさらなる実施形態において、ループパイルルーパ、カットパイルフック、カット/ループフック、レベルカットルーパまたはフック、および/または他のゲージ部品の他の構成および/または組み合わせも、使用されることができる。
【0013】
例えば、いくつかの実施形態において、ゲージ部品は、ルーパまたはフックを含むことができ、各々は、ゲージモジュールまたはゲージブロック内にスライド可能に搭載され、第1の部分および第2の部分を有する本体を伴い、それは、とがった近位端またはビルで終端する、細長いスロートを含むことができる。本体の第1の部分は、ゲージブロックまたはモジュールを通して延びていることができ、遠位端において、アクチュエータに接続されることができる。いくつかの実施形態において、ゲージモジュールの各々は、ゲージ棒に沿って結合または搭載するように適合された第1または後部区分と、それを通して形成される少なくとも1つのチャネルまたは通路を有し、それを通してゲージ部品が受け取られるであろう第2または前部区分とを有するモジュールまたはブロック本体を含むことができる。モジュールは、モジュール本体内に形成される通路またはチャネル内に受け取られ得る交換可能挿入体をさらに含むことができ、交換可能挿入体は、モジュールブロックの通路を通した/それに沿ったゲージ部品の移動中、ゲージ部品を受け取り、誘導するように適合されたスロットまたは陥凹をさらに含む。代替として、挿入体は、そのモジュールまたはゲージブロックの本体に接合または別様に実質的に恒久的に取り付けられることまたは固定されること等によって、モジュールと一体化され得、いくつかの実施形態において、依然として、必要とされる場合、その少なくとも有用な除去を可能にしながら、実質的に取り付けられることができる。
【0014】
実施形態において、交換可能挿入体は、限定ではないが、種々の金属炭化物、金属、セラミック、および/または合成材料を含み得る硬化材料から形成されるであろう一方、モジュールの本体は、アルミニウムおよび/または他の金属および種々の複合材または合成材料等のより軽量材料から製造されることができる。挿入体は、ガイドピンまたは他の位置決めデバイスを受け取るように構成された開口部またはスロット、および挿入体をゲージモジュール内に固定するための1つ以上の留め具をさらに含むことができる。開口部は、概して、挿入体の位置、したがって、そのゲージモジュールを横断したおよび/またはそれに沿ったゲージ部品の配置または位置付けを調節するために、少なくとも1つの方向に、例えば、縦方向に、および/または複数の方向に、例えば、縦方向および/または側方に、挿入体の調節を可能にするようにさらに構成されるであろう。挿入体は、例えば、摩耗または破損したゲージ部品を交換するために、またはゲージ部品間の間隔を変更するために、挿入体の容易な除去、したがって、その中に受け取られるゲージ部品のうちの1つ以上の交換を可能にするように、さらに相互交換可能であることができる。
【0015】
さらなる代替として、いくつかの実施形態において、モジュールまたはゲージブロック自体が、除去されることができ、ゲージ部品間のゲージ間隔の変更、使用されているゲージ部品のタイプまたはサイズの変化、またはユニットとしての摩耗または破損したゲージ部品の実質的に全てまたは少なくとも大部分の交換を提供するように、各々がその中に搭載される組または一連のゲージ部品を含む他のゲージブロックまたはモジュールと交換可能であることができる。加えて、挿入体内に形成されたガイドスロットまたは陥凹は、概して、それを通してゲージ部品の実質的に自由なスライド移動を可能にするが、ゲージ部品のビルまたはスロートとそれらのそれぞれの針の不整列を作成するようなゲージ部品の過度のシフトまたは捻転を可能しないのために十分である隙間を伴って、概して、ゲージ部品の本体を受け取るように構成されるであろう。挿入体のスロットまたは陥凹は、ゲージ部品の本体の縁が、それらがそのモジュールを通して往復動または移動させられるにつれて、ゲージ部品の所望の整列を維持することに役立つように、それに沿ってそれらがスライドし得る基部または係合エリアに対して着座され、および/またはそれを具備することを可能にするように構成または適合され得る後部端または部分でさらに終端することができる。
【0016】
ゲージ部品は、加えて、一直線、交互、および/または二重針棒配置に係合するために必要に応じて、実質的に一直線、オフセットまたは交互、および/または他の構成で配置されることを含み、針に係合されるよう配置されることができる。実施形態において、ゲージ部品の各々は、針が裏材を貫通するとき、針に対してある角度でさらに配置されることができる。例えば、いくつかの実施形態において、ゲージ部品は、針および/またはそのストロークまたは垂直運動に対して垂直から約1°~約10°に及び得る角度で向けられる進行経路に沿って、配置され、および/または延長可能/後退可能であり得る一方、他の配置では、無オフセット、すなわち、0°角度が提供されることができる。針に対するゲージ部品のオフセットは、針の間隔および/または配置に応じて、ゲージ部品が移動させられるとき、針との潜在的係合を最小化するために必要に応じて、ゲージ部品が、針に対して角度を成すまたはオフセットされた進行経路に沿って延長および後退させられ得るように、さらに変動させられることができる。
【0017】
種々の実施形態において、ゲージ部品の移動を駆動するアクチュエータは、油圧、電気、空気、または空気圧シリンダ、モータ、または他の類似アクチュエータを備えていることができる。ゲージ部品の各々のアクチュエータは、異なるパイル高さのループ/タフトを形成するように、針のストロークの異なる点において糸のループをピックアップすること、および糸のループが概してピックアップされないであろう「非縫製」位置まで後退させられることを含め、針から糸のループのピックアップのために、ゲージ部品を関連付けられた針に対して所望の垂直位置に移動させるように、パターン命令に従って、選択的に制御されることができる。さらなる実施形態において、アクチュエータは、その上に捕捉されたループを引き延ばし、または引っ張り、先端剪断または他のパターンまたはテクスチャ効果のために、他のパイル高さおよび/または他の効果等を提供するように、そのゲージ部品をそのような捕捉された糸のループとともに移動させるように制御/トリガされることができる。
【0018】
種々の側面では、ゲージ部品はさらに、アクチュエータシャフトまたはロッドに関連付けられたまたは対応するゲージ部品の遠位端との間に延びているように構成されたコネクタまたはゲートによって、そのそれぞれのアクチュエータに結合されることができる。いくつかの実施形態において、コネクタまたはゲートは、そのアクチュエータの駆動ロッドに係合または接続するように構成された第1の端部部分と、第1の端部部分から突出している中間区分と、概して、関連付けられたゲージ部品の遠位端に係合するように構成されるであろう第2の端部部分とを有するアームまたは連結部を含むことができる。各アクチュエータは、活性化または非活性化されるにつれて、その関連付けられたゲージ部品を針に対して所望の方向に移動させるように、そのアクチュエータシャフトを延長し、または後退させる。
【0019】
例えば、いくつかの実施形態において、アクチュエータは、ゲージ部品が、針に向かって、およびそれから離れるように往復動させられるとき、針に対してゲージ部品の高さを調節するために等、裏材の内外への針の方向性往復動に対して略垂直方向に、ゲージ部品を駆動することができる。他の実施形態において、アクチュエータの作動およびコネクタの移動は、針に向かって、およびそれから離れるようにゲージ部品の方向性往復動に実質的に沿った方向において、針に向かって、およびそれから離れるようにゲージ部品の移動を制御することに役立ち得る。
【0020】
加えて、実施形態において、コネクタまたはゲートの連結部またはアームは、筐体または支持構造内にさらに受け取られることができる。一例示的実施形態において、そのような筐体または支持構造は、連結部またはアームのための耐久性および支持を提供する一方、重量の低減を可能にするように選択される炭素充填ナイロン材料または他の類似複合材またはプラスチック材料等の耐久性のある軽量材料から形成された本体を含むことができる。種々の金属、合成、および/または複合材料を含む他の材料も、使用されることができる。支持構造または筐体の構成は、必要に応じて、変動する構成および/またはサイズの連結部を収容するためにさらに変動させられることができる一方、種々の実施形態において、コネクタ連結部またはアームは、重量を減らすことにさらに役立つために、減らされた厚さまたは構造をさらに有することができ、いくつかの実施形態において、スケルトン化された構造を含むことができる。コネクタ連結部またはアームは、コネクタ筐体内に形成されるチャネルまたは通路内に受け取られ、アクチュエータが係合および係合解除されるとき、チャネルまたは通路を通して移動し、この移動をそれらの関連付けられたまたは対応するゲージ部品に移す。
【0021】
本開示のいくつかの側面では、タフティング機械が、提供され、それに沿って搭載される針を有する少なくとも1つの針棒と、裏材材料を給送する裏材給送ロールと、各々がゲージ部品のうちの1つがスライド可能に受け取られる一連のスロットを有する挿入体と、糸を針に給送する少なくとも1つの糸給送機構と、裏材材料の下方に位置付けられたゲージ部品アセンブリとを備えている。
【0022】
いくつかの実施形態において、ゲージ部品アセンブリは、針が裏材材料の中に往復動させられているとき、針との係合に向かうおよび針から離れる方向における往復動運動において、一連のゲージ部品を運ぶ少なくとも1つのモジュールを備えていることができ、少なくとも1つのモジュールは、金属、ポリマー、複合材、または合成材料、またはそれらの組み合わせから鋳造、成型、または別様に形成され得、第1の硬度を有するであろうモジュール本体を備えている。モジュール本体は、ゲージ棒に沿って搭載されるように適合され、それを通して画定された通路で構成されるであろう。挿入体が、通路の両側においてモジュール本体に搭載され、各挿入体は、その中に形成される一連の間隔を置かれるスロットを有し、スロットの各々は、ゲージ部品のうちの1つの少なくとも一部をその中にスライド可能に受け取るように構成される。実施形態において、挿入体は、モジュール本体の硬度を上回る硬度を有する金属または金属炭化物または粉末状金属材料から鋳造、成型、または別様に形成されることができ、スロットが、その中に形成または画定される。実施形態において、ゲージ部品の各々は、少なくとも部分的に挿入体の向かい合うスロット内に受け取られ、追加の方向において、該針のストロークに対して、モジュール本体の通路を通して移動可能である本体を含むことができ、各ゲージ部品の本体は、少なくとも1つのモジュールの通路を通して延びている第1の部分と、針から糸のループをピックアップするように構成されるスロートを有する第2の部分とを有する。
【0023】
実施形態において、タフティング機械は、モジュール本体を通したゲージ部品の移動を制御するために該ゲージ部品に結合された一連のアクチュエータと、少なくとも1つの糸給送機構を制御し、該アクチュエータのうちの1つ以上の作動の制御と協調して、針への糸の給送を制御し、それによって、ゲージ部品のうちの選択されたものを延長し、または後退させ、それによって、ゲージ部品のうちの選択されたものの該スロートが、形成されているパターンに従って、糸のタフトを裏材材料内に選択的に形成するために、裏材材料の中への該針のストロークに対して、非縫製位置と係合位置との間で移動させられるためのプログラミングを含む制御システムとを含むであろう。
【0024】
タフティング機械の種々の実施形態において、ゲージ部品は、レベルカットループルーパ、ループパイルルーパ、カットパイルフック、またはカット/ループクリップ、および/またはそれらの組み合わせを備えている。タフティング機械のなおもさらなる実施形態において、アクチュエータは、油圧または空気圧シリンダ、サーボモータ、または他のタイプのアクチュエータを備えていることができる。
【0025】
タフティング機械のさらに他の実施形態において、ゲージ部品アセンブリは、各ゲージ部品と関連付けられたアクチュエータとの間に延びている一連のコネクタをさらに備えていることができ、コネクタの各々は、筐体内に受け取られ、それを通して移動可能である連結部を含む。
【0026】
いくつかの実施形態において、各コネクタの筐体は、ポリマー、複合材、または合成材料、またはそれらの組み合わせから形成され、それを通して延びているチャネルを有し得る本体を備え、各連結部は、金属、または複合材料、またはそれらの組み合わせを備えている。
【0027】
他の実施形態において、各筐体の本体は、連繊維充填材料とともにポリマーまたはプラスチックを含む複合材料を備えていることができ、その中に画定されたチャネルを有し、前記チャネルに沿って、連結部は、移動可能であり、各コネクタの連結部は、筐体の本体に結合され、ゲージ部品のうちの1つの第1の部分に係合するように構成された近位端と、アクチュエータによる移動をゲージ部品に移すためにゲージ部品に関連付けられたアクチュエータによって係合されるように構成された遠位端とを有する硬化金属本体を備えている。
【0028】
なおもさらなる実施形態において、少なくとも1つのモジュールの挿入体の各々は、第1の挿入体と、第2の挿入体とを備え、各々は、モジュール本体の上部または第1または底部または第2の表面を覆い、および/またはそれに搭載されるであろうタブまたはフランジ部分を含む。他の実施形態において、各挿入体の本体は、上側または近位部分と、下側または遠位部分と、それらの間に延び、モジュール本体を通して画定された通路に沿って延びている中間区分とを有することができ、第1または左挿入体のスロットは、第2または右挿入体のる対応するスロットから間隔を置かれ、それと対向し、実質的に整列させられる。
【0029】
加えて、実施形態において、第1および第2の挿入体の各々のタブまたはフランジ部分は、モジュール本体の上側表面を覆うように構成され、第1および第2の挿入体の各々をモジュール本体に調節可能に搭載するために、それを通して留め具を受け取るように適合されたスロット付き開口部を含み、挿入体は、互いに選択された間隔で、モジュール本体を通して画定された通路に対して選択された場所に配置される。加えて、挿入体は、モジュール本体内に成型、または包囲、カプセル化、または別様に実質的に一体化されることができる。挿入体は、モジュール本体の反対側表面に係合し得るタブまたはフランジ部分を含むこともでき、プレートまたは中間区分が、その間に提供されることができる。中間区分は、挿入体のタブまたはフランジに接続することができ、挿入体のスロットは、少なくとも部分的にその中に形成され、それに沿って延びている。代替として、支持体の軸受プレートが、挿入体のタブまたはフランジ間の通路の第1および第2の側表面に沿って受け取られることができる。
【0030】
したがって、本開示のいくつかの側面では、タフティング機械のためのゲージ部品アセンブリは、それを通して画定された通路を伴うモジュール本体を有する少なくとも1つのモジュールと、モジュール本体の通路内に受け取られる一連のゲージ部品とを備え、各ゲージ部品は、第1の部分とスロートを有する第2の部分とを伴う本体を含み、ゲージ部品は、タフティング機械の関連付けられた針との係合に向かうおよびそれから離れる第1の方向に、それらのモジュールとともに運ばれ、ゲージ部品のスロートに沿って、針から糸のループをピックアップし、ゲージ部品は、モジュール本体の通路に沿って、第2の方向に選択的に移動可能である。第1および第2のモジュール挿入体は、本体の通路の反対側に沿って配置され、各挿入体は、モジュール本体の金属または複合材料の硬度を上回る硬度を有する材料から形成され、それに沿って、ゲージ部品のうちの1つの少なくとも一部を受け取るように構成された一連の間隔を置かれたスロットを有し、第1および第2の挿入体のスロットは、通路を横断して実質的に整列させられ、複数のアクチュエータの各アクチュエータが、一連のゲージ部品の関連付けられたゲージ部分の第1の部分に結合され、少なくとも1つのモジュールの通路を通して、第2の方向にその関連付けられたゲージ部品を移動させるように適合され、それによって、ゲージ部品は、ゲージ部品のスロートを、針から糸のループに係合し、それをピックアップするための延長位置と、針から糸のループをピックアップすることを実質的に回避するための後退位置との間で移動させるように、モジュール本体を通して延長され、または後退させられる。
【0031】
実施形態において、請求項に記載のゲージ部品アセンブリは、各アクチュエータとその関連付けられたゲージ部品との間に延びているコネクタをさらに備えていることができ、各コネクタは、ポリマー材料から形成された筐体を有し、連結部が、その中に包まれている。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのモジュールのモジュール本体は、金属または複合材料から成型または鋳造される。
【0032】
さらに他の実施形態において、ゲージ部品アセンブリは、各々が金属、炭化物、または粉末状金属材料から成型または鋳造され、その中にスロットが形成されるタブまたはフランジ部分を含む本体を備えている第1および第2の挿入体を含むことができる。なおもさらに、第1および第2の挿入体の各々の本体は、モジュール本体の上側および下側表面に係合する上側および下側タブまたはフランジ部分をさらに備え、スロットは、上側および下側タブまたはフランジ部分を通して延びている。
【0033】
追加の実施形態において、ゲージ部品アセンブリは、各々が金属、炭化物、または粉末状金属材料から成型または鋳造され、その中にスロットが形成される、タブまたはフランジ部分を含む本体を備えている第1および第2の挿入体を含むことができ、少なくとも1つのモジュールのモジュール本体は、それと実質的に一体化された第1および第2の挿入体とともに、モジュール本体を形成するように成型または鋳造されている金属または複合材料を備えている。
【0034】
本開示のいくつかの側面では、タフティング機械を動作させる方法が、開示され、本開示の一例示的実施形態によると、タフティング機械の針が、裏材の内外へ往復動させられるにつれて、ゲージ部品のアクチュエータは、ゲージ部品が、関連付けられたまたは対応する針に係合せず、したがって、それによって、いかなる糸のループも形成されないであろう完全後退または非縫製位置と、完全延長位置を含む変動する延長または上昇位置との間で、そのゲージ部品を移動させるように、選択的に係合または係合解除されることができる。その上昇または延長位置では、ゲージ部品は、針が裏材材料の内外へ通過するにつれて、そのテイクオフ部分において、針に係合し、針から糸のループをピックアップする。針からピックアップされる糸のループは、その関連付けられたまたは対応する針に対するゲージ部品の位置および/または移動に応じて、変動するパイル高さまたは長さを有することができる。例えば、完全上昇位置では、より小さいまたは減少した長さの糸のループが、より低いパイル高さ、または、そのようなループがその糸給送の制御によって実質的に除去されることを含む裏材の中の実質的に隠された糸のループさえ作成するために、形成されることができる。より長い糸のループが、裏材により高いまたは大きいパイル高さの糸のタフトを作成するように、ルーパが降下位置に移動させられ、必要に応じて、糸のループをそれとともに引っ張るにつれて、ルーパによってピックアップされ、形成されることができる。加えて、アクチュエータは、先端剪断等のため等、なおもより長い糸のループを形成し、追加のパターン化効果を可能にするために、その上に捕捉された糸のループとともに、その対応するゲージ部品を選択的に降下または後退させるようにさらに制御されることができる。
【0035】
針は、概して、異なる色または異なるタイプの糸を裏材材料に形成されているパターンの各ステッチ場所に提示するために、タフティング帯を通した裏材の縦移動に対して側方にさらにシフトされることができる。例えば、針棒または複数の針棒の針は、種々のスレッドアップシーケンスで、一連の所望の色を用いて糸を通されることができる。加えて、裏材材料は、典型的に、形成されているパターンのための規定または所望のパターンステッチ率を実質的に上回る実際または有効ステッチ率で、起動されることができる。結果として、針がシフトされると、所望の数の異なる色またはタイプの糸が、各ステッチ場所に提示されることができる。ゲージ部品の位置付けおよび/または移動の制御によって、糸のループが、裏材材料に選択的に形成されることができ、そのような糸のループの形成は、いくつかの実施形態において、結果として生じたタフトの変動するパイル高さを形成するためにさらに制御可能である。例えば、種々の側面では、一連の異なる色またはタイプの糸が、針棒がシフトされるにつれて各ステッチ場所に提示されることができ、特定の色またはタイプ糸のタフトが、そのステッチ場所で縫製されるように選択されない場合、対応するゲージ部品は、そのような選択されていない糸のループが、概して、形成されないように、後退または降下位置で保持されることができる。
【0036】
加えて、針が裏材から外へ往復動させられると、そのための糸給送も、選択されていない糸が針とともに後退させられ、バックロブされ、または別様に裏材材料から引き戻され、またはその外に引っ張られるようにするように、かつそのような糸が完成したパターン化物品の中のそのステッチ場所に示されることを防止するために十分な程度に、いくつかの糸のループが後退させられ、バックロブされ、または引き戻されるようにするように、制御されることができる。より高い動作、有効、または実際のステッチ率における裏材材料の制御は、欠落した色またはタイプの糸または間隙が、パターン化タフト物品のパターン領域に作成されること、示されること、または別様に現れることを実質的に回避するように、裏材材料の中への糸の提示の実質的に増加した数のステッチの形成を可能にする。完成したパターン化タフト物品は、したがって、所望または規定パターンステッチ率に実質的に合致する1インチあたりのタフトの密度を提供されることができ、すなわち、1インチあたり8、10、または12針、または他の数のステッチのパターンステッチ率を伴ってデザインされるパターンに関して、結果として生じた完成したパターン化タフト物品は、パターンステッチ率にほぼ合致し得る1インチあたりの可視および/または保持された表側糸またはタフトの密度で形成されることができる。
【0037】
本開示の実施形態の前述および他の利点および側面は、付随の図面と関連して検討される、以下の詳細な説明および請求項から、明白となり、より容易に理解されるであろう。さらに、本開示の前述の概要および以下の詳細な説明は両方とも、例示的であって、本開示の範囲を限定せずに、さらなる解説を提供するように意図されることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本明細書内に組み込まれ、その一部を構成する、本開示の実施形態のさらなる理解を提供するために含まれる付随の図面は、本開示の実施形態を図示し、詳細な説明とともに、本明細書で議論される実施形態の原理を解説する役割を果たす。本明細書で議論される例示的実施形態およびそれらが実践され得る種々の方法の基本理解のために必要であり得るものより詳細に、本開示の構造的詳細を示すための試みは、行われない。当業者はさらに、一般的実践に従って、下記に議論される図面の種々の特徴が、必ずしも、正確な縮尺で描かれておらず、図面の種々の特徴および要素の寸法が、本明細書に説明される本開示の実施形態をより明確に図示するために、拡張または減らされ得ることを認識および理解するであろう。
【0039】
図1図1は、本開示の原理による選択的に制御可能なルーパアセンブリを伴うタフティング機械の一例示的実施形態の側面立面図である。
【0040】
図2図2は、図1のタフティング機械のタフティング帯の側面立面図である。
【0041】
図3図3は、図1-2のタフティング機械の斜視図である。
【0042】
図4図4は、本開示の原理によるゲージモジュールまたはゲージブロックおよびゲージ部品の例示的実施形態の斜視図である。
【0043】
図5図5は、図4のゲージモジュールまたはゲージブロックおよびゲージ部品の断面図である。
【0044】
図6図6A-6Bは、図4-5のゲージモジュールまたはゲージブロックの平面図である。
【0045】
図7図7A-7Bは、本開示の原理によるゲージ部品をそのアクチュエータに接続するためのコネクタの実施形態を図示する。
【0046】
図8図8A-8Bは、本開示の原理によるゲージ部品をそのアクチュエータに接続するためのコネクタの別の実施形態を図示する。
【0047】
図9図9A-9Bは、本開示の原理によるゲージ部品をそのアクチュエータに接続するためのコネクタのなおもさらなる実施形態を図示する。
【0048】
図10図10A-10Bは、本開示の原理による一例示的実施形態における、一連の針およびそれらのそれぞれのゲージ部品の一部の斜視図である。
【0049】
図11図11A-11Cは、本開示の原理による選択的に作動可能なゲージ部品の動作の実施形態を図示する側面立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
ここで、同様の数字がいくつかの図の全体を通して同様の部品を示す図面を参照すると、図1-11Cは、概して、本開示の原理によるパターン化タフト物品を形成するためのタフティング機械10および方法の実施形態を図示し、糸Yのステッチまたはタフト5の配置が、制御され得る裏材材料Bにおける所望の場所にあり得る。そのようなタフトまたはステッチは、彫刻を施したような多重パイル高さタフト外観を伴って形成されることができ、さらに、さらなる変動または流動性パターン効果の形成のために、向上した選択性および/または制御で配置されることができる。例えば、タフト物品は、彫刻を施したような見た目を提供するように変動するパイル高さで形成される糸のタフトを用いて、かつ種々の幾何学的および/または流動性設計の多色パターンの形成のための異なる色またはタイプの糸を用いて、形成されることができる。加えて、本開示の原理による多重パイル高さのパターン化タフト物品を形成するために、種々の数の異なるタイプおよび/または色の糸(すなわち、2色、3色、5色、6色等)が使用され得ることが理解されるであろう。
【0051】
図1に概して図示されるように、一実施形態において、タフティング機械10は、フレーム11を含み、フレーム11は、針棒駆動部13を収納し、かつタフティング帯Tを画定するヘッドまたは上部分12を含み得る。針棒駆動機構13(図1および2)は、典型的に、一連のプッシュロッド14を含み、一連のプッシュロッド14は、コネクタロッド17によって、図1に示される針棒駆動部16(ギヤボックス/アセンブリ等)または類似機構に接続され得、その針棒駆動部16は、次に、例えば、1つ以上の駆動ベルトまたは駆動チェーン19によって、タフティング機械の主駆動軸18に接続され、駆動されることができ、主駆動軸18自体は、サーボモータ等のモータによって駆動される。
代替として、針棒駆動機構13のプッシュロッド14は、主駆動軸から直接、または独立駆動システム(図示せず)によって駆動されるように、コネクタロッド17を介して主駆動軸18に直接接続されることができる。
【0052】
エンコーダまたは類似センサが、加えて、主駆動軸の回転を監視し、かつタフティング機械10の動作を制御する制御システム25(図1)に主駆動軸の位置を報告するために、提供されることができる。制御システム25は、概して、オペレータがパターンを入力すること、調節を行うこと等ができるタッチスクリーン、キーボード、マウス等のオペレータインターフェース26Aを伴うコンピュータ/プロセッサまたはシステムコントローラ26を含むタフティング機械制御を備えていることができる。いくつかの実施形態において、制御システム25は、その開示が完全に記載された場合のように参照することによって本明細書に組み込まれる米国特許第8,359,989号に開示されるようなステッチ分配制御システムを備えていること、または含むことができ、コントローラ26は、複数のパイル高さにおいて、および米国特許第8,359,989号に開示されるような種々の色/ステッチ配置制御パターンを伴って形成されるタフトを有する彫刻を施したようなパターンを含むタフトパターンを形成するための制御方法のためのプログラミングをさらに含む。
【0053】
制御システム25は、概して、以下でさらに十分に議論されるように、計算/決定されたパターン命令に従って、針棒駆動機構13、糸給送アタッチメント27、裏材給送ロール28、主駆動軸18、針棒シフト機構40(図3)、およびタフティング機械のタフティング帯Tの下に搭載されるゲージ部品アセンブリ30等のタフティング機械10の動作要素の監視および制御を可能にするプログラミングを含むであろう。制御システム25(図1)は、パターン情報を受信すること、実行すること、またはシステムコントローラ26のメモリストレージに記憶することをさらに行うことができる。開発された/プログラムされたパターン命令に応答して、制御システム25は、図1-3に示されるように、裏材材料が裏材給送ロール28によって矢印33の方向にタフティング帯Tに通されるにつれて、裏材材料Bに所望のタフトパターンを形成するために、タフティング機械10の動作要素を制御するであろう。
【0054】
いくつかの実施形態において、制御システム25のシステムコントローラ26は、概して、1つ以上のタフト物品のために1つ以上の所望のパターンを形成するための命令(一連のパターンステップを含む)でプログラムされることができ、そのステップは、手動で、または当業者によって理解されるような設計センターまたは設計ソフトウェアの使用を通して、作成または計算されることができるか、または、システムコントローラ26は、ディスク、USB、または他の外部ドライブからの入力を介して、またはネットワーク接続を通して、そのようなパターンを受信することができる。代替として、コントローラ26は、画像認識ソフトウェアを含むことができ、画像認識ソフトウェアは、スキャンおよび/または設計されたパターン画像(パイルの高さと、例えば、異なる色または類似マーカまたはインジケータによって示されるパターンの中のループパイルおよびカットパイルタフトの配置等の他の特徴とを含む設計されたパターン等)、および写真、図面、および他の画像が、制御システムによって、入力されること、プログラムされること、認識されること、および処理されること(設計センターから、または種々の設計ソフトウェアシステムを通して、またはスキャナまたは他の撮像デバイス31(図1)を介して、入力を受信することを含む)を可能にする。制御システムは、ループおよび/またはカットパイルタフトの配置または場所等のテクスチャ効果を示す設計されたパターン画像のテクスチャにおける種々のパターン特徴(色および/または差異を含む)を認識し、識別することができ、かつ選択された糸をそれらに割り当てることができる。
【0055】
加えて、実施形態において、制御システム25は、米国特許第8,359,989号(完全に記載された場合のように参照することによって本明細書に組み込まれる)で開示されように、ステッチ分配制御システムと共に動作することも、それを備えていることまたは含むこともできる。例えば、限定ではないが、制御システムは、そのようなステッチ分配制御システムの機能性を提供するためのプログラミングを組み込むことができるか、または、別個のステッチ分配制御が、制御システムに連結されることができる。制御システムは、入力されたスキャンされたパターンの色の読み取りおよび認識を可能にするためのソフトウェア/プログラミングを提供されることもでき、制御システムは、パターン画像から認識されたパターン領域を形成するために、クリールの中の種々の色の糸の最良の使用のためにそれらの供給を最適化するための針棒の針のスレッドアップシーケンスに基づいて、供給クリールから供給されている糸のための供給位置を針のうちの種々のものに割り当てることができる。制御システムは、それがパターン領域またはパターンのマッピングを作成することを可能にするプログラミングをさらに含むことができ、パターン領域またはパターンのマッピングは、種々の色の糸および/またはカット/ループパイルタフトが撮像されたパターンを形成するために選択的に配置されるであろう空間または場所を識別する一連のパターンピクセルまたはタフト/ステッチ配置場所のマッピングを含む。所望のパターン密度(すなわち、完成したパターン化タフト物品の表側に現れるべき1インチあたりのステッチの所望の数)も、選択されることができ、パターンのための実際の有効または動作プロセスステッチ率が、パターンの所望の織物ステッチ率の外観を達成するために、計算されることができる。
【0056】
本開示の制御システム25は、種々のシフトまたはカムプロファイルを受信、決定、および/または実行するプログラミングをさらに含むことができるか、または、スキャン、入力、または他の設計されたパターン画像またはパターンファイルに基づいて、提案されるシフトプロファイルを計算することができる。例えば、一非限定的実施形態において、設計されたパターンファイル画像、写真、図面等は、タフティング機械において、またはネットワーク接続によって、ロード、スキャン、または別様に入力されることができ、制御システムは、パターンステップ/パラメータ(糸給送の制御、所望のパターン密度を達成する有効ステッチ率で裏材にタフトを形成するための裏材移動および/または針往復動の制御、カム/シフトプロファイル、およびスキャンおよび/または設計されたパターン画像に合致する糸の配置を含む)を読み取り、認識し、計算することができ、その後、タフティング機械の動作を制御し、この選択されたパターンを形成することができる。オペレータは、加えて、パターンが2、3、4、5、6、またはそれを上回る色を有するべきかどうか、または所望の数のパターン反復を示すことによって等、ステッチ率、糸給送、選択されたカムプロファイル、または計算されたシフトプロファイルを選択または修正することができ、および/または、オペレータは、手動オーバーライド制御/プログラミングを介して、必要に応じて、制御システムによって作成されたクリール割り当て、シフトプロファイル、および/または色マッピングを手動で計算、入力、および/または調節または変更することができる。
【0057】
図1-3に示されるように、タフティング機械10は、プッシュロッド14に取り付けられ、それによって駆動される1つ以上の針棒35をさらに含むであろう。針棒35は、糸Yを裏材の中に運ぶように、または挿入するように、裏材材料Bの内外への往復動運動(矢印37/37’によって示される)で一連の針36を移動させる。いくつかの実施形態において、針が、1つまたは2つの針棒に沿って単一の一直線列で配置されることができる。他の実施形態において、針36は、単一の針棒に沿って、または一対の針棒に沿って、交互配置で搭載されることができ、針のオフセット列は、各針棒の長さに沿って横方向に間隔を置かれ、タフティング機械のタフティング帯を横断して交互される。針棒35は、タフティング機械を通る縦方向の進行経路を横断する方向(または、それと略垂直である方向)に針36をシフトさせるように、または段階的に動かすように裏材材料の幅を横断して横方向にさらにシフト可能であり得る。故に、単一の針棒35(針36の一直線列がそれに沿って配置されている)を含む一例示的実施形態が図に示され得るが、本開示は、単一の針棒または針の特定の構成の使用に限定されない。代わりに、一直線、または交互またはオフセット構成で配置され得る針36の間隔を置かれた列を有する二重針棒および単一針棒(両方とも、さらにシフトされ得る)の追加の配置も、本開示によるシステムを組み込むタフティング機械10で利用され得ることが当業者によって理解されるであろう。
【0058】
針の各々は、概して、シャンクまたは本体38を含み、シャンクまたは本体38は、とがった端38Aにおいて終端し、図10A-11Aに示されるように、ゲージ部品32が針からの糸Yに係合し、それをピックアップし得るテイクオフ点またはエリア39を含むであろう。針が矢印37および37’(図2)の方向に実質的に垂直運動で往復動させられると、針は、所望または所定の貫通深度までのストロークに沿って裏材材料Bの内外に貫通し、それとともに糸Yを運び、図11A-11Cに示されるように、針から糸のループLをピックアップするためのゲージ部品アセンブリ30のゲージ部品32によって選択的に係合されるであろう。加えて、図3に図示されるように、計算または算出されたパターン命令に従ってタフティング帯を横断して横方向に矢印41および41’の方向に針棒をシフトさせるために使用される場合、シフト機構40も、針棒35(または複数の針棒)に連結されることができる。シフト機構40は、Card-Monroe Corp.によって製造されているようなSmart StepTMタイプのシフタを含むことができるか、または、代替として、従来使用されているようなサーボモータまたは油圧制御型シフタおよび/またはパターンカムシフタを含む種々の他のタイプのシフト機構を含むことができる。針に対して側方に裏材材料をシフトさせるために、別個に、または針棒シフタと併せて動作可能である裏材材料またはジュートシフタシフタを含む追加のシフト機構も、使用されることができる。
【0059】
図1にさらに図示されるように、1つ以上の糸給送機構またはアタッチメント27が、タフティング機械の動作中に針36の各々への糸Yの給送を制御するために、タフティング機械10のフレーム11に搭載されることができる。例えば、図3に示されるように、一連の異なるタイプまたは色の糸(Y1-Y4)が、選択されたスレッドアップシーケンスまたは順番(例えば、ABCD)で針の各々に給送されることができ、スレッドアップシーケンスは、概して、実行されているパターンに基づいて決定または選択される。加えて、1つの糸給送ユニット27が、(例証の目的のために)タフティング機械10の片側に沿って示されるが、他の実施形態において、複数の糸給送ユニットが、糸を1つ以上の針棒35の針36に給送するために、タフティング機械の片側または両側に搭載されることができる。
【0060】
針36のうちの種々のものへの異なる糸Yの給送を制御するために本開示のステッチ分配制御システムとともに利用されることができる種々の糸給送アタッチメントが存在する。パターン糸給送アタッチメントまたは機構27(図1)は、少なくとも部分的にタフティング機械に沿って延び、制御システム25の指図の下でモータによって駆動されるロールまたは一連のロールを有するスクロールパターンアタッチメント等の従来の糸給送/駆動機構を備えていることができ、制御システム25は、裏材材料の幅を横断してパターン反復および/または複数のパイル高さおよび/または他のテクスチャ効果を形成するように、タフティング機械を横断する糸の給送を制御する。そのような糸給送機構またはアタッチメントは、Card-Monroe Corp.によって製造されているようなQuick ThreadTM、Enhanced GraphicsTM、および/または多重パイル高さスクロール糸給送制御/アタッチメントを含むことができる。
【0061】
いくつかの実施形態において、Card-Monroe Corp.によって製造されているようなInfinityTMおよびInfinity IIETMシステムを含むシングルおよびマルチエンド/サーボスクロールアタッチメント等の針36への単一の糸(または端部)または糸の複数の端部(すなわち、2~4本またはそれを上回る糸)の給送を制御するための個々の糸給送ロールまたは駆動部45の使用を含む選択された針への糸の反復の特定の組の給送を制御するために、各々がモータ46と給送ロール47とを含む図1に示されるような複数の糸給送駆動部45を有する他のタイプのパターン糸給送アタッチメントが、使用されることができる。したがって、図1では、シングルまたはマルチプルエンドタイプの糸給送機構27等の糸給送が示されるが、糸給送を制御するために利用されるパターン糸給送機構が、シングルまたはダブルエンド糸給送制御、スクロール、ロール、および/または類似アタッチメント、および/またはそれらの種々の組み合わせを含み得、さらに、タフティング機械の片側または両側に沿って搭載され得ることが、当業者によって理解されるであろう。なおもさらに、実施形態において、制御システム25は、保持されない/現れない糸の量が給送されることを制御すること、減らすこと、または最小化することに役立ち、糸の過剰な給送を回避し、したがって、タフティング動作中の無駄を最小化するように、糸給送補償および/または糸給送モデリングを行うことができる。
【0062】
糸給送アタッチメントは、裏材の中へのいくつかの異なる色またはタイプの糸の提示、および提示された糸のうちの選択または所望されたもの(例えば、完成したパターン化物品の表側に現れるように選択される糸)のループの選択的ピックアップおよび保持の制御を可能にし、選択または所望されたパイル高さを伴うそのような糸のタフトを形成するために、タフティング機械の他の動作システム(裏材給送、針棒のシフト、およびゲージ部品アセンブリ30の動作を含む)と協調して、糸をそれらのそれぞれの針に選択的に給送するように制御されることができる。加えて、タフト物品の表側に現れるべき表面または表側糸またはタフトは、所望または規定のパイル高さで選択された色またはタイプの糸のそのようなタフトを形成するために十分な量で給送されるように制御されることができる一方、パターンの特定の色および/またはテクスチャ領域中で隠されるべき現れない糸は、そのような糸がパターン領域中で可視となる表側糸または保持されたタフトに干渉することを回避するために、かつ保持された糸または表側糸の間に望ましくない空間または間隙を作成することを回避するために、十分な程度にバックロブされ、および/または、実質的に低くまたは裏材材料の外に引っ張られるであろう。
【0063】
ある実施形態において、各ピクセルまたはステッチ場所に配置/タフティングされ得る各色またはタイプの糸は、概して、タフティングのためのそのようなピクセルまたはステッチ場所のいずれかで提示されることができ、ピクセルまたはステッチ場所に示されるべき、または現れるように選択された糸のみが、所望のパイル高さで保持され、形成される。したがって、4色パターンに関して、例えば、特定のピクセルまたは場所でタフティングされ得る4色の糸A、B、C、およびDの各々は、そのようなピクセルに提示され、パターンの選択された糸または複数の糸のみ、例えば、「A」糸のみが保持されることができる一方、残りの選択されていない選択された糸B、B-C、B-D、および/または他の組み合わせは、提示され、そのようなピクセルまたはステッチ場所における裏材からバックロブされること/引き戻されること、および/または除去されることができる。故に、糸がピクセルまたはステッチ場所に提示されると、糸がピクセルまたはステッチ場所で保持されるべき、または現れるべきである場合、糸給送27は、ピクセルまたはステッチ場所で糸のタフトを形成するように、ある量の糸を給送するように制御することができる。提示される糸がピクセルまたはステッチ場所で保持されるべきでない、または現れるべきでない場合、それは、ループまたはタフトが形成されないこともあるように、または、引き戻され、および/または除去されることができるように、制御されることができる。いかなる糸も特定のピクセルまたはステッチ場所における挿入のために選択されない場合、ゲージ部品はまた、特定のピクセルに提示される糸のループを選択的にピックアップするように、またはピックアップしないように制御されることもできる。
【0064】
図1-3にさらに示されるように、ゲージ部品アセンブリ30は、概して、タフティング機械10の台34およびタフティング帯Tの下方に搭載される。針が裏材材料を貫通するにつれて、それらは、選択された長さまたはパイル高さを伴って選択された色またはタイプの糸のタフト5を形成するための糸YのループL(図2-3)を形成するように、ゲージ部品アセンブリ30の一連のゲージ部品32によって係合される。ゲージ部品アセンブリ30のゲージ部品32は、種々の実施形態において、一連のルーパまたはフック50を含むことができ、一連のルーパまたはフック50の各々は、ゲージモジュール、ゲージブロック、または他のホルダ内にスライド可能に搭載されることができ、ゲージモジュール、ゲージブロック、または他のホルダは、駆動機構53に結合するためにゲージ棒52または類似マウントまたはアタッチメントに沿って搭載され得、駆動機構53は、図1-3に示されるような矢印54および54’によって示されるように、針36に向かった、およびそれから離れるような第1の方向にゲージの往復動運動を駆動する。カットパイルフック、ループパイルルーパ、レベルアウトループルーパ、カット/ループクリップ、または他のゲージ部品を含む種々の他のタイプのゲージ部品も、使用され得ることが当業者によってさらに理解されるであろう。
【0065】
図4-5に示されるように、一実施形態において、ゲージ部品32は、ルーパまたはフック50を含むことができ、ルーパまたはフック50の各々は、細長い本体55を有し、細長い本体55は、そのゲージモジュール51内にスライド可能に搭載され得、かつそれを通して移動可能であり得る。
各ルーパまたはフック50の本体55は、第1の部分60と、細長いスロート62を含む第2の部分61とを含み、細長いスロート62は、一実施形態において、図4-5に示されるように、概して、本体55の中間部分56に対してある角度で延び得、概ねとがった近位端またはビル63で終端し得るであろう。例えば、スロート62および近位端63は、ループパイルルーパと同様に構成されることができる。ゲージ部品の他の構成も、使用されることができる。図4-5にさらに示されるように、各ルーパまたはフック50の本体の第1の部分60は、概して、ゲージモジュールまたはブロック51を通して突出し、その中に形成される、スロットまたは陥凹64を有することができ、それによって、ルーパまたはフックは、ゲートまたはコネクタ67(図2)等によって、アクチュエータ66に係合および/または結合されることができる。
【0066】
図4-5は、ゲージモジュールまたはゲージブロック51の一実施形態を図示し、それは、示されるように、実質的に長方形または正方形構成を有し得る本体75を含むが、他の構成も、使用されることができ、その中にルーパまたはフック50等の一連または組のゲージ部品32が、受け取られる。いくつかの実施形態において、各ゲージモジュール51のモジュール本体75は、金属または金属合金材料から形成されるであろうが、種々の複合材、合成材料、および/または他の材料も、使用されることができる。例えば、限定ではないが、ゲージモジュールの本体は、軽量鋼鉄、例えば、軟鋼または工具鋼、またはアルミニウム、または他の類似の軽量であるが、実質的に堅くかつ耐久性のある材料から作製されることができる。実施形態において、モジュール本体は、鋳造、成型、または別様に形成されることができる。それからゲージモジュールの本体が形成される材料は、重量の低減をゲージモジュールに提供するようにさらに選択されることができるが、依然として、ゲージ部品を、その整列した状態、またはタフティング機械の動作中のゲージ部品の係合および係合から離れる往復動中、針のテイクオフ部分に係合するための位置に保持および/または実質的に維持するために十分な耐久性および堅さを提供する。
【0067】
概して、図4-6Bに図示されるように、各ゲージモジュール51のモジュール本体75は、第1の前部または正面区分76と、第2の後部または背面区分77とを含むであろう。各ゲージモジュール51の本体75の後部区分77は、概して、図3に図示されるようなゲージ棒に係合およびに搭載するようにさらに構成されるであろう。例えば、本体の後部区分は、ゲージモジュールをゲージ棒に沿って整列させるためのタブまたは他の位置決めデバイス77A(図5)を含むことができ、それに沿って、図6A-6Bにおける78に示されるような少なくとも1つの留め具開口部をさらに含むであろう。ソケット、六角ねじ、または他の類似除去可能留め具または取り付けデバイス等の除去可能留め具が、ゲージモジュール51をゲージ棒に解放可能に搭載するために、留め具開口部78を通して、ゲージ棒内の対応する開口部79(図6B)の中に挿入されるであろう。結果として、いくつかの実施形態において、そのゲージ部品が含まれたゲージモジュールは、例えば、破損または損傷されたゲージ部品の入れ替えを促進するために、またはタフティング機械のゲージ部品のゲージ間隔または配置を変更するために、個々のゲージ部品を必ずしも交換する必要なく、ユニットとして、除去および交換されることができる。
【0068】
図4-6Bにさらに示されるように、通路80は、概して、各ゲージモジュール51の本体75を通して形成され、通路80は、概して、本体の第1および第2の区分76/77間で本体の中間部分81に沿って位置決めされる。通路80は、ルーパまたはフック50等の複数のゲージ部品をその中に受け取るようにサイズを決定され、および/または構成されるであろう。図4-5に図示されるような実施形態において、ルーパまたはフック50の各々の本体55は、概して、通路80内に受け取られ、それを通して延び、ルーパまたはフックの各々の第1の部分60は、概して、モジュール本体75の下側または底部表面82を越えて下向きに突出する一方、各ルーパまたはフックの第2の部分61は、モジュール本体75の上側または上部表面83から上向きかつその上方に延びていること/突出することができる。
【0069】
加えて、1つ以上の挿入体85が、概して、図4-5に示されるように、各ゲージモジュールの全体的本体を通して画定された通路80に沿って整列させられた位置または場所において、各モジュール本体の両側表面、例えば、上側および下側表面に搭載されることができる。挿入体は、ゲージ部品が、ゲージモジュール本体の通路を通して、およびそれに沿って移動させられるとき、ゲージ部品に係合し、それを誘導するように構成されるであろう。例えば、図4-6Aに図示されるようないくつかの実施形態において、対または組の挿入体85Aおよび85Bが、提供されることができ、挿入体のうちの1つ(例えば、第1の挿入体85A)は、通路80の第1の左または前部側80に沿って搭載される一方、挿入体(例えば、第2の挿入体85B)は、通路80の第2の右または後部側80Bに沿って搭載され、挿入体85Aおよび85Bの各々は、概して、それらの間に係合され、移動可能であるゲージ部品32に実質的に面し、それと対向し、平行関係にあるように配置される。図4-5に示されるようないくつかの実施形態において、一対の第1の挿入体が、通路の第1または左側に沿ったモジュール本体の上部および底部表面に沿って搭載されることができ、一対の第2の挿入体85Bが、通路の第2または右側に沿ったモジュール本体の上部および底部表面に沿って搭載されることができる。
【0070】
挿入体85の各々は、概して、ゲージモジュール本体の材料の硬度を上回る硬度を有するタングステン、チタン、または他の材料を含む金属粉末を含む硬化金属または金属合金材料、金属炭化物、セラミック、および/または粉末状金属材料から形成されるであろう。例えば、いくつかの実施形態において、挿入体は、約74+RCまたはそれを上回る硬度を有する金属炭化物材料から形成されることができる一方、モジュール本体は、軟鋼から形成されることができる。他の実施形態において、挿入体は、セラミック、タングステン、チタン、または類似硬質金属構成要素を含む粉末状金属材料、金属炭化物、または約74+RC~約85+RCまたはそれを上回る硬度を伴う他の材料から形成されることができる。
【0071】
挿入体85の各々は、タブまたはフランジ部分87を有する挿入体本体86をさらに含むことができ、タブまたはフランジ部分87は、図5に示されるように、ゲージモジュール本体の通路から、前方または後部のいずれかに延び、概して、モジュール本体の上側および下側表面83/82上に位置し、それに係合する。加えて、図4および6A-6Bに示されるように、挿入体85の各々は、そのタブまたはフランジ部分に沿って形成される、少なくとも1つの開口部またはスロット89も含み、それらを通して、止めねじ90または他の類似除去可能留め具等の留め具が、受け取られることができる。挿入体のタブまたはフランジ部分内に形成されるスロットまたは開口部89は、概して、モジュール本体の上側および/または下側表面83/82に沿って形成された対応するスロットまたは位置決め開口部91と整列させられることができ、各挿入体をそのモジュールの本体に、およびそのゲージモジュールの通路に沿って位置決めし、搭載することに役立つ。図6Bにも示されるように、挿入体は、モジュール本体を横断して、通路80と略平行に、側方にシフトされることができ、挿入体は、ゲージモジュール本体の通路を横断して、互いに向かって、および互いに離れるようにさらに調節可能であることができ、その後、留め具がその中に挿入され、しっかりと締められ、挿入体85をそのモジュール本体に固定することができる。追加の位置決めガイドピン92が、挿入体のそれぞれのフランジまたはタブ部分87に沿って形成される、位置決め開口部93上のスロット内にさらに受け取られ、必要に応じて、モジュール本体の通路に沿って、および横断して挿入体を位置付けることにさらに役立つことができる。
【0072】
追加の実施形態において、挿入体85は、それらのモジュールと実質的に一体化されることができる。挿入体は、それらのモジュールの本体に接合、成型、カプセル化、および/または別様に取り付けられることができ、挿入体は、モジュール本体の実質的に一体型構造体を形成するように、モジュール本体と実質的に一体化され、挿入体は、モジュール本体の通路の一部を形成または画定する。例えば、ある場合、挿入体は、モジュール本体の通路内に位置決めまたは受け取られ、それらに実質的に恒久的に搭載されることができる一方、他の実施形態において、挿入体は、モジュール本体自体の一部として成型または鋳造され、ルーパまたはフックのための通路およびスロットを画定することができ、炭化物または他の実質的に摩耗耐性コーティング等の硬質金属コーティングでコーティングまたは処理されることができる。そのような事例では、ゲージ部品は、それらのゲージモジュールと組で提供されることができ、ユニットとしてのゲージモジュールおよびゲージ部品の除去および置換または代用によって、組として交換されることができる。他の実施形態において、挿入体は、保守の必要に応じて、挿入体のうちの1つ以上を取り外す(または、除去する)ための限定された能力を伴って、それらのモジュールに実質的に係合または係止されることができる。
【0073】
加えて、図4および6A-6Bに示されるように、挿入体は、概して、その後部部分88に沿って、各挿入体の本体86に沿って、直列に間隔を置かれて配置された一連のスロットまたはスリット95をさらに含むであろう。スロット95の各々は、概して、図4および5に示されるように、フックまたはルーパ50等のゲージ部品32をその中に受け取るようにサイズを決定または構成されるであろう。挿入体のスロット95はまた、概して、ゲージ部品のためのゲージ間隔等の選択された間隔で配置され、第1の挿入体85Aの各スロット95は、概して、図6A示されるように、第2の挿入体85Bのスロット95の対応するものまたは関連付けられたものと整列させられる。各挿入体の整列させられた(対応する、または関連付けられた)スロットは、その中に受け取られるゲージ部品のそれぞれの本体の少なくとも一部(例えば、各ルーパまたはフック50の本体55の正面55Aおよび後部55B縁の一部)を受け取り、挿入体は、ゲージモジュールとルーパまたはフックとの間の減らされたまたは最小化された面積またはプロファイルの接触面積98を画定する。
【0074】
加えて、例えば、図6Aに示されるように、スロット95の端部96は、座部97を画定するように、実質的に平坦化された(または、若干湾曲させられた、または弧状の)構成を伴って、さらに形成されることができ、それに対して、各スロット内に受け取られるルーパまたはフックの各々の第1および第2の縁は、位置決めされることができ、ルーパまたはフックを挿入体内に搭載するために、それに対して支えられることができ、その後、その中に受け取られるルーパまたはフックとともに挿入体を各ゲージモジュールに固定する。挿入体のスロットは、ルーパまたはフックがそれらのゲージモジュールの通路を通して延長または後退または別様に移動させられるとき、ルーパまたはフックを誘導し、針が裏材材料の内外に往復動させられ、ルーパまたはフックによって係合されように、ルーパまたはフック(したがって、そのスロートおよびビル)の針に対する整列を維持することに役立つであろう。
【0075】
別の実施形態において、挿入体85の各々は、第1の上部または上側部分と、第2の下側または底部部分とを有し、中間区分が、その各挿入体の本体の第1および第2の部分間に延び、それに接続する挿入体本体86を含むことができる。各挿入体の本体の上側および/または下側部分のうちの少なくとも1つは、タブまたはフランジとしてさらに形成されることができ、タブまたはフランジは、前方または後方に、ゲージモジュール本体の中間区分および通路から延び、概して、モジュール本体の上側および下側表面83/82を覆い、それに係合し、各挿入体をそのゲージモジュールの通路内に位置決めすることおよび固定することに役立つ。第1および第2の挿入体85A/85Bは、したがって、上側および下側部分を含む実質的に一体型構造体を有することができ、それらのスロットは、それらの上側および下側区分を通して、および中間本体区分に沿って延び、ルーパまたはフックの第1および第2の縁の少なくとも一部のさらなる係合および誘導を可能にする。実施形態において、そのような構造体の挿入体は、実質的に一体型本体を有するように、成型または鋳造されることができ、それは、部品の削減を可能にし、モジュール本体の上側および下側表面上およびその通路の反対側に沿って、別個の挿入体の必要性を減らす一方、向上した一貫性および/または移動の制御のために、挿入体とルーパまたはフックとの間の接触点/面積を増やすことができる。
【0076】
代替として、各挿入体の第1、第2、および中間本体区分は、別個の構成要素として形成され、モジュール本体の通路に沿って一緒に搭載されることができる。例えば、なおもさらなる実施形態において、中間ガイドまたは軸受プレートも、ルーパまたはフックの移動を誘導することに役立つために使用されることができ、ガイドまたは軸受プレートは、モジュール本体の上側および下側表面に沿って位置決めされる挿入体間の通路に沿って延びている。そのようなガイドまたは軸受プレートは、本体または表面を提供することができ、ルーパまたはフックの第1および第2または正面および後部縁は、それらがモジュール本体の通路に沿って移動させられるとき、それに沿ってまたがること/スライドすることができる。ガイドまたは軸受プレートはまた、挿入体または各対または組の挿入体85Aおよび/または85B間の接続部材または区分としての機能を果たすことができる。そのようなガイドまたは軸受プレートは、類似高硬度材料(例えば、硬化金属または炭化物または粉末状金属または他の高硬度材料)から形成され、硬化表面を提供することができ、ルーパまたはフックの縁の一方または両方が、それに対してスライドすることができる;または、ある場合、容易に交換可能であり、通路の側に沿ってモジュール本体を保護し得る犠牲プレートとしての機能を果たすことができる。
【0077】
本開示の実施形態に開示されるようなタフティング機械の動作中、ルーパ、フック、または他のゲージ部品は、複数の方向に移動させられ、針と係合するように、および係合解除するように往復動させられる一方、そのゲージモジュールまたはゲージブロックを通して第2の方向に移動させられる(例えば、針に係合するための上昇位置と降下位置との間で垂直に移動させられること(縫製位置に移動させられることを含む)、および、いくつかの動作では、延長されたまたはより長い長さのループを形成するように、糸のループが針からピックアップされた後、移動させられることを含む)。このタフティング機械は、したがって、変動するパイル高さおよび他の彫刻を施したようなおよびマルチカラーパターン効果を含み得る高度に詳細なタフトパターンの形成を可能にする。しかしながら、ゲージ部品のそのような繰り返される周期的移動は、ルーパ、フック、または他のゲージ部品が、スライドし、その縁が、そのモジュールの本体に摩擦係合するにつれて、ゲージ部品、特に、そのゲージモジュールのかなり高速な摩耗を引き起こす。これらの部品が、摩耗するにつれて、実質的に高精度を伴って、その針に係合し、糸のループを形成し、タフトパターンを作成するためのその能力は、減少させられ得る。例えば、ゲージ部品は、不整列状態となり得、および/または、適切に、または所望のレベルの精度を伴って針に係合しないこともあり、ゲージ部品/ゲージモジュールのより頻繁な交換を要求し得る。
【0078】
挿入体に少なくとも75+RCまたはそれを上回る硬度を提供するタングステン、チタンまたは他の類似高硬度材料を含む粉末状金属を含む金属(高硬度の熱処理された鋼鉄等)、金属炭化物、セラミック、および/または他の硬化金属材料の使用、および最小化された面積またはプロファイルを伴うルーパまたはフックとゲージモジュールとの間の接触面積98を画定する挿入体の構成は、ゲージモジュールおよびルーパまたはフックに対する摩耗寿命を実質的に増やす。高硬度の挿入体は、ルーパまたはフックがそれを通して循環させられるとき、ゲージモジュールを直接接触および高速摩耗から保護する一方、挿入体によって画定された接触面積98の減らされたサイズは、挿入体とルーパまたはフックの摩擦係合を減らしながら、実質的に一貫して、そのような移動中、ルーパまたはフックの整列を誘導および維持するように構成される。ルーパまたはフックはまた、概して、ルーパまたはフック本体を硬くするように事前に硬化または熱処理され、いくつかの実施形態において、ルーパまたはフック本体の表面は、低摩擦材料でコーティング、処理、または接合され、挿入体のスロットに沿って、係合およびスライドするそれらの縁55A/55B間の摩擦を減らすことに役立ち、したがって、その摩耗寿命を増やすことに役立つことができる。例えば、いくつかの用途では、ルーパまたはフックの摩耗寿命が5千万~1億機械サイクルを優に超えること、および、いくつかの実施形態において、少なくとも約1億~5億サイクルまたはそれを上回ることが見出されている。
【0079】
挿入体の増加した硬度は、ゲージモジュールを保護し、ゲージモジュールが、軟鋼、アルミニウム、またはその合金等のより実質的に軽量かつより低い硬度の材料から形成されることを可能にする。例えば、ゲージモジュールが、タングステン等の実質的高硬度材料から形成されること、および/またはその硬度をかなり増やすことを試みるために実質的に熱処理されることを要求する代わりに、ゲージモジュールは、挿入体のそれより実質的に低くあり得る硬度を伴う軽量金属、複合材、または他の類似材料から鋳造、成型、または別様に形成されることができ(例えば、ゲージモジュールの本体は、約60RC未満の硬度を伴う軟鋼またはアルミニウム合金から形成されることができる)、それは、動作サイクル性能を減らさずに、全体的ゲージ部品アセンブリの重量およびコストを減らすことに役立つ。ゲージモジュールまたはブロックの重量のそのような低減は、例えば、針に向かうおよびそれから離れるルーパまたはフックの往復動中、克服する必要があり得る慣性を減らすことによって、そのゲージモジュールの通路を通したルーパの移動、および針に向かうおよびそれから離れるルーパまたはフックの往復動の向上した制御をさらに提供することができる。
【0080】
図7A-9Bは、ゲートまたはコネクタ67の種々の非限定的実施形態を図示し、ゲートまたはコネクタ67は、ゲージ部品をそれらの関連付けられたアクチュエータ68(図2-3)に連結するために、ゲージ部品(ルーパまたはフック50(図4)等)とともに使用され得る。しかしながら、図7A-9Bの実施形態に図示されるコネクタまたはゲートは、特定のタフティングタイプの機械または特定のタイプのゲージ部品との使用に限定されず、図4-6Bおよび図10A-11Cに図示されるようなルーパまたはフック50を含む様々な異なるタイプのゲージ部品とともに使用され、種々の他のタイプのゲージ部品(レベルカットループルーパまたはフックおよび/または他のゲージ部品の配置等)とともに使用されることもできることが当業者によって理解されるであろう。
【0081】
概して、図7A-9Bに図示されるように、コネクタまたはゲート67の各々は、概して、連結部またはコネクタアーム102が実質的に含まれ、包まれ、または格納され得る筐体または支持構造101を含むであろう。各コネクタまたはゲートの筐体101は、概して、第1または近位部分103と、中間部分104と、第2または遠位部分106とを含むことができる。加えて、各コネクタ本体は、それを通して画定された通路またはチャネル107をさらに含み、通路またはチャネル107に沿って、連結部またはコネクタアーム102は、受け取られ、移動することができる。各コネクタ67の筐体101は、概して、複合材、プラスチック、または合成材料、またはそれらの組み合わせ等の軽量で耐久性のある材料から形成されることができる。例えば、ナイロン、ポリアミド、ポリアミドナイロン、または他の類似ポリマー材料等の複合材またはポリマー材料が、使用されることができ、カーボンファイバ、ガラスファイバ、または加えて補強体を筐体本体材料に提供し得る他の支持ファイバの等繊維充填材料と混合されること、またはそれを具備すること、または別様に含むことができる。筐体の本体の材料は、開始/停止および移動、例えば、その関連付けられたアクチュエータによるゲージ部品の延長および/または後退中、慣性を減らすことに役立つように、減らされた重量を提供するだけではなく、また、そのような移動および開始/停止動作中、弾性および衝撃低減または減衰またはクッション性効果を提供するようにさらに適合または選択されることができる。
【0082】
図7A-9Bに示されるように、いくつかの実施形態において、コネクタのそれぞれの筐体101は、その連結部またはコネクタアーム102の上を覆ってオーバーモールドされることができるか、または、その連結部またはコネクタアームが筐体101の中に実質的に封入または含まれるように、区分に形成され、連結部またはコネクタアームの周りに適用されることができる。連結部またはコネクタ102は、タフティング機械の動作中、各連結部またはコネクタアームが繰り返される衝撃および増加した移動サイクルに耐えることを可能にするために十分な高強度および堅さを提供するように選択された鋼鉄または他の類似高強度材料等の金属からさらに作製されることができる。例えば、限定ではないが、連結部またはコネクタアーム102は、硬化鋼鉄材料を備えていることができ、ある場合、その端部において、ルーパまたはフックとの接触および/または係合のエリアにおいて、およびコネクタアームまたは連結部とその関連付けられたアクチュエータまたはアクチュエータの駆動シャフトまたはロッドとの間において等、さらに熱処理または焼鈍されることができる。
【0083】
いくつかの実施形態において、連結部またはコネクタアーム102は、その重量の低減を可能にするように構成されたスケルトン化された金属本体をさらに含むことができる。そのような実施形態において、各コネクタまたはゲート筐体101は、さらなる支持および堅さを連結部またはコネクタアーム102に提供し、動作中、その一貫した往復動移動または運動を誘導および維持することに役立つことができる。結果として、コネクタまたはゲート67は、連結部またはコネクタアームの上を覆って適用され、および/またはそれを包囲またはカプセル化する筐体101によって提供される追加の支持および衝撃弾性および減衰効果とともに使用されるために、より経済的コネクタまたはゲート設計を提供し、連結部またはコネクタアームが、スケルトン化または減らされたプロファイルおよびより軽量重量を有することを可能にすることができる。
【0084】
図7A-9Bにさらに図示されるように、コネクタまたはゲート67の各々は、変動するサイズおよび構成を伴って形成されることができる。例えば、各コネクタ筐体の中間区分は、ゲージ、距離、進行長、または連結部またはコネクタアームの長さに応じて、より短いまたはより長いスパンを有することができ、したがって、異なるタフティング機械および/またはタフティング用途のために変動させられることができる。例にすぎないが、図7B、8B、および9Bに示されるように、コネクタまたはゲートは、1/8ゲージまたは1/10ゲージ機械等の異なるゲージタフティング機械との使用のための変動する構成を備えていることができるが、他のゲージ(5/16、1/16、1/12、1/14等)および/またはタイプ機械も、使用されることができることを理解されたい。各コネクタを通した筐体の中間区分は、ある角度にさらに向けられることができ、ある場合、下方に延びている角度に向けられる一方、他の場合、上方に延びている角度に向けられ、反対角度向きまたは構成における隣接するコネクタは、それらによって占められる空間または占有面積を最小化する。
【0085】
各コネクタまたはゲート67の連結部またはコネクタアーム102(図7A、8A、9A)は、必要または所望に応じて、変動する長さにさらに形成されることができる。各連結部は、概して、第1または近位端110を有し、それは、関連付けられたアクチュエータまたは複数のアクチュエータの1つ以上のアクチュエータシャフトまたは駆動ロッド68に係合または接続するように適合または構成されることができ、略角度付けられた本体区分または部分111は、筐体の通路またはチャネルに沿って、コネクタの筐体を通して延び、遠位のフランジ付きまたはフック付き端部112で終端する。各連結部の本体部分111は、その筐体の通路内にさらに位置決めおよび/または整列させられ、通路の中に封入され、安定性を提供することに役立ち、および/またはそのコネクタ筐体のチャネルに沿って連結部の移動を誘導することに役立つであろう。
【0086】
例えば、いくつかの事例では、ピンまたは他の挿入体が、それらの連結部の周りでの(または、それらの連結部の上を覆った)筐体の形成中に使用され、連結部を定位置に整列させ、支持することができ、そのピンは、その後、除去されることができる。代替として、いくつかのガイドピンが、軸受を含むまたはそのように作用する連結部またはコネクタアームの1つ以上の部分に沿って、移動を維持および誘導することに役立つために提供されることができる。なおもさらに、いくつかの他の実施形態において、スロットも、各筐体の本体に沿って提供されることができ、それを通して、ガイドピンは、受け取られ、連結部の移動を誘導することに役立つことができ、さらなる衝撃弾性を提供することにさらに役立つことができる。
【0087】
追加の実施形態において、ガイドピンまたは留め具114Aが、筐体を通して、連結部の本体の中に挿入されることができ、捻じること、または回転させること、または別様に不整列状態になることを伴わずに、そのコネクタ筐体の通路またはチャネル107(図7B、8Bおよび9B)に沿って、連結部の移動を誘導および制御または維持することに役立つために、スロットまたは誘導路または類似手段に係合することができる。さらに他の実施形態において、ガイドピン114Aは、旋回点としての機能を果たすことができ、連結部またはコネクタアームは、略線形移動で移動させられるのではなく、旋回点の周りに移動または旋回させられることができる。
【0088】
図7A、8A、および8Bにさらに示されるように、連結部またはコネクタアーム102の各々の遠位フック付き端部112は、連結部のスライド移動中、フック付き端部を誘導および支持することに役立つように、遠位フック付き端部112の少なくとも片側に沿って、そのコネクタ筐体101の第2または遠位端106によって支持されることができる。連結部またはコネクタアームのフック付き端部は、対応するゲージ部品の対応するフック付き部分、陥凹、またはスロットに係合し、例えば、実施形態において、ルーパまたはフック50の対応する(または、関連付けられた)ものの第1の部分60または遠位端内に形成されるスロットまたは陥凹64(図5)に係合するであろう。他の実施形態において、連結部のフック付き端部は、レベルカットルーパ、レベルカットループルーパ、または他の移動可能なゲージ部品のためのクリップに係合することができる。各アクチュエータが、選択的に発射または活性化/非活性化されると、そのアクチュエータシャフトまたは駆動ロッドの移動は、その対応するコネクタまたはゲートの連結部またはコネクタアームを介して、ゲージ部品のうちの関連付けられたものに移されるであろう。コネクタまたはゲートは、したがって、アクチュエータの各々とその関連付けられたゲージ部品との間の経済的、剛性、かつ高強度接続を提供することができ、ゲージ部品は、それに関連付けられたアクチュエータを交換する必要なく、必要に応じて、除去可能または変更可能である。
【0089】
一実施形態において、概して、図2および11A-11Cに図示されるように、アクチュエータは、油圧、空気、電気、または空気圧シリンダ68を備えていることができ、それらの各々は、円柱ロッドまたはシャフト69を含み、円柱ロッドまたはシャフト69は、概して、コネクタまたはゲート67によって、ルーパまたはフックの関連付けられた(または、対応する)ものに接続されるであろう。いくつかの実施形態において、アクチュエータはさらに、2つ以上のルーパまたはフック50の動作を制御するために使用され得る。加えて、ソレノイド、モータ、または当業者によって理解されるであろうような他の類似作動機構を含む他のタイプのアクチュエータも、使用されることができる。
【0090】
アクチュエータの各々は、概して、制御システム25に連結され、制御システム25は、針に対するルーパのそれぞれの発射および/または移動を制御するように、その作動を選択的に制御するであろう。アクチュエータは、それらのルーパまたはフックを選択的に延長および後退させるために制御され、それによって、それらのスロート/ビルの位置は、基材材料の内外への針の往復動に対して、かつ矢印54/54’の方向におけるルーパまたはフックの移動に対して、第2の方向に変動させられるであろう。例えば、実施形態において、ルーパまたはフックは、ルーパまたはフックが針36に向かっておよびそれから離れるように矢印54および54’の方向に往復動させられると、図2、4A、および5A-5Cにおける矢印71および71’によって図示されるように、針に対して実質的に垂直(すなわち、略上下)の移動で移動させられるであろう。アクチュエータは、延長および/または非縫製位置間でルーパまたはフックを延長および後退させるように制御されることができるだけでなく、針のストロークまたは貫通深度に対して一連の変動する位置または高度にルーパまたはフックを延長および/または後退させるように、さらに選択的に制御されることができる。したがって、針に対するルーパまたはフックのスロートの位置または場所は、図11A-11Cに示されるように、変動するパイル高さまたは長さにおいて針のうちの選択されたものからの糸のループのピックアップおよび/または形成を引き起こすように、または糸のピックアップを引き起こさないように、制御および変動させられることができる。
【0091】
例えば、完全延長位置で、ルーパまたはフック50のうちの選択されたものは、それらによって係合される針から糸のループをピックアップすることができ、それらのループは、概して、第1の選択または所望されるパイル高さを伴って形成されることができる一方、ルーパまたはフックのうちの他のものは、第2または他の異なる長さまたはパイル高さを伴う糸のループをピックアップして形成するように、完全延長位置と後退位置との間の位置または場所まで延長され、または後退させられることができる。ルーパまたはフックのうちのいくつかはまた、非縫製位置でそれらを配置するように、それらのアクチュエータによって完全降下または後退位置まで移動させられることもでき、それによって、そのようなルーパまたはフックのスロート/ビルは、針の完全貫通深度またはストロークの終端より下に位置し、したがって、それらの対応する(または、それぞれの)針から糸のループをピックアップしないであろう。他の動作では、アクチュエータは、糸のループがルーパまたはフックで捕捉された後、それらのそれぞれのルーパまたはフックを後退または降下させ、そのような捕捉された糸のループを引き下げ、先端剪断および/または他のテクスチャ効果のため等の追加のパターン化効果のために、引き延ばす、またはより高いパイルまたは増加した長さの糸を作成するように、選択的に制御またはトリガされることができる。
【0092】
図10A-10Bに示されるように、ルーパまたはフック50等のゲージ部品32の各々は、概して、各々がモジュール51内に含まれる組または群で配置されることができ、モジュールは、ゲージ棒に沿って直列に搭載され、タフティング帯にわたり規定の間隔(例えば、1/10、1/8、5/16等のゲージ間隔)で配置された複数のゲージ部品を提供する。ゲージ部品32は、針に係合するよう位置付けられるであろう(針棒または複数の針棒の針の構成に応じて、必要に応じて実質的に一直線、オフセット、交互、および/または他の構成で配置されることを含む;例えば、針が単一または二重針棒に沿って一直線、交互、および/または他の配置で配置される場合)。ルーパまたはフック50の各々は、針および/またはそのテイクオフ点に対して角度を成す進行経路71/71’に沿って移動する、または延長可能/後退可能であるように、裏材を貫通する針に対する角度またはオフセットでさらに配置されることができる。ルーパまたはフックのそのようなオフセット移動は、加えて、針の間隔および/または配置に応じて、ルーパが後退させられるにつれて針によるルーパまたはフックの潜在的係合を最小化するように、必要に応じて変動させられることができる。
【0093】
例えば、いくつかの実施形態において、ルーパまたはフックは、ルーパまたはフックが後退させられるとき、垂直から、および/または針のストロークに対して約1°~約10°またはそれを上回って及び得る図10Bのθで示される角度/オフセットにおいて、一例示的実施形態において、針が裏材の内外へのそのストロークまたは往復動を完了するとき、針の往復動の経路または方向に対して約4°~6°の角度において、進行経路に沿って配置および/または移動させられることができる一方、他の実施形態において、実質的にオフセットがない、すなわち、針に対する約0°角度が、ルーパまたはフックと針との間に提供されることができる。したがって、ルーパまたはフックが針のテイクオフエリア39(図10A-11A)に係合するために十分な位置/高度まで延長されると、そのスロート/ビルは、概して、その対応する針から糸のループに係合し、ピックアップするように、適切に整列させられる(または、位置付けられる)であろう。ルーパまたはフックが後退させられるとき、それらは、概して、オフセット進行経路に沿ってさらに移動させられることができ、それによって、それらのスロート/ビルは、ルーパまたはフックが後退した非縫製位置まで移動させられているとき、および/またはそれにあるとき、潜在的な不慮の糸のピックアップを最小化するように、針の進行経路の外の位置に配置され、または位置し得る。
【0094】
動作時、いくつかの実施形態によると、タフト物品は、本開示のシステムおよび方法に従って形成されることができ、そのタフト物品は、種々のパターンおよびパターン効果を形成するための複数の異なる色および/またはタイプの糸の使用を含むとともに、彫刻を施したような、または多重パイル高さ効果を含むそのようなパターンを伴って形成されることができる。例えば、本開示のシステムおよび方法は、その開示が完全に記載された場合のように参照することによって本明細書に組み込まれる米国特許第8,141,505号、第8,359,989号、および第8,776,703号に開示および図示されるようなステッチ分配制御システムまたは糸色配置システムと併せて、動作させられることができる。
【0095】
そのような実施形態において、裏材材料に形成されている糸のステッチまたはタフトは、形成されているタフトパターンのために所望または規定される織物またはパターンステッチ率と比較して、増加した、またはより高い、実際の動作または有効プロセスステッチ率で、さらに形成されることができる。形成されているパターンのパターンまたは織物ステッチ率または密度が、それに形成された、および/またはその表側に示されるべき、1インチあたり8、10、12針等のステッチの外観をタフト物品が有することを要求する場合、タフティング機械の動作中に形成される1インチあたりの実際の動作または有効ステッチ数は、所望または規定パターンまたは織物ステッチ率よりも実質的に多いであろう。したがって、裏材材料の中の糸のステッチまたはタフトの実際の形成は、増加した実際の動作または有効プロセスステッチ率で達成され、それによって、効果的に、完成したパターンに示されるために要求されるであろうよりも多い1インチあたりのステッチの数が、裏材材料に形成され、縫製されているパターン領域またはエリアの表側に示される、または残っていることが所望されないそれらのステッチまたは表側糸は、そのような糸が裏材の中で保持されること、または縫い付けられることを可能にする程度に、バックロブされ、または裏材材料から引き出され、または十分に引き下げられる一方、パターンの保持された糸または表側糸(すなわち、タフト物品の完成したパターンで可視のままであるべき、または現れるべきである糸のタフト)の間の望ましくないまたは不必要な間隙または空間の作成を実質的に回避する。
【0096】
例証の目的のために、一例示的実施形態において、有効プロセスステッチ率は、選択されたいくつかの色によってほぼ形成されている、またはパターンにおいてタフティングされるパターンの織物またはパターンステッチ率を増やすことに基づくか、またはそれによって決定されることができる。1インチあたり約10~12針のステッチの所望の織物またはパターンステッチ率を有し、2~4色を使用する、パターンに関して、有効または動作プロセスステッチ率(すなわち、ステッチが実際に裏材材料に形成される割合)は、1インチあたり約18~20針のステッチから1インチあたり最大約40針またはそれを上回るステッチであることができる。しかしながら、糸のタイプおよび/またはサイズおよび/または他の要因に応じて、特定のパターンのために実行されるそのような動作または有効プロセスステッチ率の追加の変動または調節が行われ得ることが、当業者によって理解されるであろう。例えば、より厚い、より大きいサイズ、またはより重い糸が使用される場合、有効プロセスステッチ率は、そのようなより大きい糸の使用を考慮するために必要に応じて、追加の変動を受け得る(例えば、4色パターンに関して、有効プロセスステッチ率は、1インチあたり約25~38針のステッチにおいて実行される等、さらに変動し得るが、さらなる変形例が、必要に応じて使用されることができる)。したがって、実行されている選択またはプログラムされたパターンが、そのための所望のパターン密度またはステッチ率として1インチあたり10~12針のステッチを有するように設計または所望され得る場合、システムは、実際に、糸の色および/またはタイプの数に応じて、1インチあたり20~48針程度またはそれを上回るステッチを形成するように動作し得るが、完成したタフト物品の表側から視覚的に、概して、所望の/選択された10~12針のステッチのみが現れるであろう。
【0097】
加えて、一連の異なる色がタフティングされている場合、針棒35の針36は、概して、所望のスレッドアップを提供され、例えば、4色パターンに関して、A、B、C、Dスレッドアップが、針に使用されることができる。代替として、2つの針棒が使用される場合、各針棒の針は、交互のスレッドアップシーケンスを提供されることができ、すなわち、A/Cスレッドが、前部針棒の上にあり、後部針棒が、B/D色スレッドアップを用いて糸を通される。加えて、そのような前部および後部針棒の針は、交互またはオフセット整列で配置されることができる。1つまたは複数の針棒は、概して、裏材材料がタフティング帯を通して給送されると、裏材材料に対して横方向に針棒をシフトさせることによって選択されたパターンピクセルまたはタフト/ステッチ場所で縫製され得る糸の色(すなわち、2、3、4、5色等)の各1つまたは各異なるタイプの糸をルーパまたはフックに効果的に提示するように、裏材材料の制御および糸給送の制御と併せて、形成されているパターンのためのシフトプロファイルに従って、針棒シフタ40(図2)の制御によってさらにシフトされるであろう。
【0098】
例えば、4色パターンに関して、次のピクセルまたはステッチ場所で縫製されることができる1~4色の各々は、裏材材料が各シフト運動またはカム移動サイクルあたり漸増的に約1/8~1/40インチ移動させられると、所望のルーパまたはフックに提示され、すなわち1色、2色、3色、4色の糸が、選択されたピクセルまたはステッチ場所で提示されることができるか、または、いかなる糸も提示されることができない。ルーパまたはフックは、係合して糸のループを形成し、1つまたは複数の所望の糸が、選択されたタフトを形成するために保持される一方、残りの糸は、概して、糸給送機構の制御によって、引き下げられること、またはバックロブされることができる(裏材材料に沿って浮動するよう裏材材料から引き出されること、これらの保持されていない糸を引っ張ることを含む)。故に、各ルーパまたはフックは、裏材材料の各シフトシーケンスおよび対応する漸増移動中に、それに関連付けられた各パターンピクセルまたはタフト/ステッチ場所のために、パターンの色のうちのいずれか1色、または潜在的に2つ以上の色(すなわち、2色、3色、4色、5色、6色等)をタフティングする能力を与えられるか、または、おそらく、色のうちのいずれもそれに提示されない。記述されたように、異なるタイプまたは色の糸のうちのいずれも、特定のタフトまたはステッチ場所またはピクセルでタフティングされるべきでない、または配置されるべきでない場合、糸給送は、糸の全てを実質的に引き戻すか、または、別様にそのような糸がそのステッチ場所に配置されることまたは現れることを防止するために、そのようなステッチ場所またはピクセルに提示され得る針の糸を限定または別様に制御するように制御されることができ、および/または、針棒は、加えて、そのステッチ場所またはピクセルへの針/糸の提示を飛ばすように、または別様に回避または省略するように、制御され得る。
【0099】
裏材材料Bの給送は、さらに制御されること、すなわち、種々の方法でステッチ分配制御システムによって制御されることができる。例えば、タフティング機械裏材ロール28は、針棒の決定された数のステッチまたはサイクルのために定位置で裏材材料を保持するように制御されることができるか、または、1インチあたり所望の数のステッチで裏材材料を移動させることができ、すなわち、4つのステッチが4色および1インチあたり40針のステッチの有効ステッチ率を伴うパターンのために裏材の中に導入されるとき、約1/10インチ移動するように、各貫通のために約1/40インチまたはその変形例で移動する。裏材材料の移動は、ステッチ毎またはピクセル基準でさらに変動させられ、または操作されることができ、1サイクルにわたる全てのステッチの平均移動は、動作または有効プロセスステッチ率の計算された漸増移動に実質的に合致する。例えば、4色サイクルに関して、第1のステッチが1/80インチ、次の2つのステッチが1/40インチ、第4のステッチが1/20インチで実行されることができ、4ステッチサイクル全体にわたる裏材の平均移動は、所望のステッチ/色配置を達成するために、必要に応じて、提示される各ステッチに関して、平均すると1/40インチとなる。
【0100】
特定のステッチ場所またはピクセルでタフティングされることができる各異なる糸/色糸は、したがって、パターンが裏材材料に形成されるにつれて、そのようなステッチ場所またはピクセルに提示されることができる。各ピクセルまたはステッチ場所での糸のそのような提示を達成するために、針棒は、概して、実行/形成されるべきパターンの計算または選択されたカムプロファイルまたはシフトプロファイルごとに、必要/所望に応じて、例えば、パターンの中で実行されている色の数および各具体的色によって形成されているパターン領域の面積に基づいて、シングルおよび/またはダブルジャンプまたはシフトの組み合わせを使用して、シフトされることができる。シングルおよびダブルシフトジャンプまたはステップのそのような組み合わせは、針棒が横方向にシフトされて、裏材材料がその有効または動作ステッチ率で前進されるとき、既に縫製されているタフトに重ねてタフティングすること、またはそれに係合することを回避するために利用されることができる。裏材は、針棒シフト機構と併せて、または別個に、裏材またはジュートシフタ等によってシフトされることもできる。
【0101】
針が、図1および2に示されるように、裏材Bを貫通すると、ゲージ部品アセンブリ30のルーパまたはフック50は、それらの関連付けられたまたは対応する針からの糸のループに係合し、それをピックアップするように、または引っ張るように、矢印54の方向に針に向かって往復動させられるであろう。加えて、ルーパまたはフックのためのアクチュエータ66は、ルーパまたはフックのうちの選択されたものが延長され、または後退させられるようにするように選択的に制御され、係合されることができ、それによって、ルーパまたはフックのビル63およびそのスロート部分62は、針36が貫通し、裏材の内外へのそれらのストロークを完了するとき、針に対して所望の位置に位置する。図10A-11Cに示されるように、ルーパまたはフックのビルおよび/またはスロート部分の場所または位置付けは、完全延長位置または高度と、降下または後退させられた「非縫製」位置との間で変動させられることができ、降下または後退させられた「非縫製」位置において、糸のループは、概して、そのようなルーパまたはフックによってピックアップされることおよび/または形成されることを実質的に防止されことができ、糸のループの選択的ピックアップ(いかなる糸のループもピックアップされないことを含む)、および形成されているパターンのための命令に従ってステッチ場所またはピクセルの各々において提示される糸から選択的にピックアップされる糸のループの長さの制御を提供する。結果として、「完成した」パターンに示される、選択または所望される表側糸のループが、ルーパまたはフックによって針からピックアップされる場所が、制御されることができ、裏材内に残っているそのようなピックアップされた糸のループからの結果として生じたタフトの形成はさらに、種々の異なるパイル高さにおいて形成されることができるよう制御される。
【0102】
特定のステッチ場所において裏材の表側で保持される、または示されるべきである各ピクセルまたはステッチ場所で提示される各一連の糸のうちの糸のタイプ/色は、概して、タフトパターンの形成のためのパターン命令またはプログラミングによって決定されるであろう。そのような糸を運ぶ針に対応する(または、それに関連付けられた)ルーパまたはフック50の活性化および/または位置付けを制御することは、選択されたパイル高さにおいてそのような糸の結果として生じたタフトを形成するように、そのような糸がパターンに従って残っている各ステッチ場所で、タフティング機械がその糸のループを選択的にピックアップし、保持することを可能にすることができる。例えば、提示された糸が示されない、または現れない場合、対応するルーパまたはフックは、糸のループがピックアップされないように非縫製位置まで後退させられることができ、そのための糸給送は、糸がピクセルまたはステッチ場所で保持されないように制御されることができる。保持された糸/色、すなわち、パターン化タフト物品の表側に現れる糸に関して、ルーパまたはフックおよびこれらの糸を給送する糸給送機構の位置または高度は、概して、所望のタイプおよびパイル高さのタフトを形成するために十分であるそのような糸のループのピックアップおよび形成を可能にするように、協調的に制御されることができる。
【0103】
本開示の原理による増加した有効または動作プロセスステッチ率(例えば、ステッチが裏材に形成される実際の割合)における裏材給送のさらなる制御は、バックロブされている糸が、保持された表側糸(パターンに従ってタフト物品の表側に現れるもの)の間の望ましくない空間または間隙の作成、または裏材材料に形成されるそのような保持された表側糸に干渉すること、またはそれらを通して見えることを回避するために十分な程度に除去される、または引き下げられるように、1インチあたりより高密度または圧縮されたステッチまたはタフトの領域をさらに提供する。加えて、制御システムは、裏材材料の裏側で「浮動」し得る保持されていない、または現れない糸の量を制御して減らすことに役立ち、過剰な糸給送および/または無駄を減らす/最小化することにさらに役立つために、糸給送補償および/または糸給送のモデリングを行うことができる。
【0104】
加えて、針の各々への糸の各々の給送を制御する糸給送機構は、実質的に裏材材料から外へ針によって、または針の往復動により運ばれる糸をバックロブまたは引っ張るように、選択的に制御されることができ、概して、そのような選択されていない糸の端部が選択されたステッチ場所を占有すること、または別様に選択された表側糸またはパターンに従って形成されている特定の色領域に示される糸の配置に干渉することを回避するために実質的に低い位置まで、いくつかの糸のループを後退させる、または引き戻す/引き下げることができる。
【0105】
例えば、いくつかの実施形態において、選択されたまたは特定のルーパまたはフックが完全後退位置または「非縫製」位置まで後退させられた場合、ループが、概して、そのような完全に後退させられたルーパまたはフックに関連付けられた針からピックアップされないであろう一方、糸給送は、糸が裏材材料の内外へその針とともに移動することを可能にされるように、対応して制御される。加えて、ルーパまたはフックが完全延長位置にあり、低いループを形成するとき等、糸のループが形成されるある事例では、結果として生じた形成される糸のループは、裏材と係合されるか、またはそれに「縫い付けられる」糸の量を残すような程度に、その糸給送の制御によって、さらにバックロブされること、または実質的に引き下げられること、または裏材材料から引き出されることができる一方、そのような選択されていない糸の端部が、概して、縫製されている色領域内の特定のステッチ場所における現れる表側または選択された糸の配置に干渉しないような程度に、そのような糸を実質的に除去する。
【0106】
裏材材料に縫い付けられている、または別様に固定されている現れない糸の配置は、後に引っ掛けられ得るまたは完成したタフト物品に他の欠陥を引き起こし得るそのような延長した長さの末端の形成を制御するように制御されることもできる。例えば、制御システムは、例えば、1インチ~1.5インチ毎に、所望の間隔で、そのような現れない糸を縫い付けるように、または低いステッチを形成するようにプログラム/設定されることもできるが、より大きいまたは小さい間隔も使用されることができる。糸の補償も、概して、現れない糸が裏材材料の中に縫い付けられることを可能にする一方、糸が別の色を通して示されること、または吹き出ること、すなわち、糸が、一緒に配置されているいくつかの糸とともに、ステッチ糸のうちの1つを通って突出することを防止する必要があるとき、十分な量の糸が給送されることを確実にすることに役立つために使用されることができる。加えて、延長された長さまたは末端が、複数の現れない糸のために形成されるであろう場合、そのような縫い付けられた糸が、互いに、および/または形成されている色領域の糸に干渉することを回避するように、そのような異なる糸が裏材材料内に縫い付けられる間隔は、変動させられる(すなわち、一方を1インチ、他方を1.5インチ等で)ことができる。
【0107】
なおもさらに、アクチュエータ66は、ルーパまたはフックに捕捉された糸のループとともに、それらのそれぞれのルーパまたはフックに係合され、それを後退または降下させることによって等、延長されまたは引き延ばされた糸のループの形成を引き起こすように、糸給送機構の制御と併せて、制御されることもできる。捕捉された糸のループは、したがって、さらに引っ張られることおよび/または引き延ばされることができる一方、対応する糸給送も、そのような糸の追加の量の給送のために制御されることができる。結果として、さらに長いまたはより大きい長さの糸のループが、先端剪断および/または他のパターン化特徴のため等に、より高いパイルタフトを作成するように、および/または他の所望のパターン効果を生成するために、裏材に形成されることができる。それらのルーパまたはフック50を選択的に後退および延長させるためのアクチュエータ66の選択的制御が、例えば、パイル高さのより段階的または微妙な差異または変化を提供するために、または形成されている糸のタフトのパイル高さの間のより劇的または明確な分離を提供するために、必要に応じて制御されているパターン内の追加の変動または遷移ステップまたはパイル高さを提供するようにさらに使用されることができる。
【0108】
故に、タフティング機械の幅を横断して、制御システムは、特定のタフト場所またはパターンピクセルで縫製されることができる、または縫製され得る各色が、縫製のためにそのパターンピクセル空間またはタフト場所内で提示されるであろうが、特定の色またはパターンテクスチャ効果のための選択された糸タフトのみが、そのタフト/ステッチ場所またはパターンピクセルに留まるように、各色または所望のパターンテクスチャ効果の糸のシフトおよび給送を制御するであろう。さらに記述されるように、混合色タフトを形成するために、または所望に応じてツイード効果を提供するために、タフティングステップ中に追加のまたはより多くの色をルーパまたはフックの各々に提示することも可能であり、2つ以上のステッチまたは色が、所望のパターンピクセルまたはタフト場所に配置されるであろう。ステッチ分配制御システムの動作の結果は、故に、完成したタフト物品のための所望の密度およびパターン外観を得るために選択的に配置される、パターン色の多色視覚効果またはテクスチャ効果を提供する。これは、選択されたパターンピクセルまたはタフト場所におけるタフトまたは糸の配置の制御によって、多種多様な幾何学的、流動性、および他のパターン効果の作成をさらに可能にする。
【0109】
したがって、本開示の彫刻を施したような多重パイル高さパターン物品をタフティングするためのシステムおよび方法は、オペレータが、パターンを計画して作成するために必ずしも設計センターを利用する必要なく、タフティング機械において、種々の見た目、テクスチャ等を有する種々のタフトパターンを展開して実行することを可能にすることができる。代わりに、本開示によって、手動でパターンを準備すること、または設計センターを使用することに加えて、および/またはその代替として、オペレータは、タフティング機械において画像(すなわち、写真、図面、jpeg等)をスキャンすること、または設計されたパターンファイルをアップロードすることができ、ステッチ分配制御システムは、画像を読み込み、プログラムステップまたはパラメータを展開して、その後、所望のタフトパターン化物品を形成するために必然的に要求されるさらなるオペレータ入力または制御を実質的に伴わずに、タフティング機械を制御することができる。
【0110】
前述の説明は、概して、本開示の種々の実施形態を図示および説明する。しかしながら、種々の変更および修正が、本明細書に開示されるような本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本開示の上記で議論される構造に行われ得、上記の説明に含まれる、または付随する図面に示される全ての事柄は、限定的な意味で捉えられるのではなく、例証的であるとして解釈されるものとすると意図されることが、当業者によって理解されるであろう。さらに、本開示の範囲は、本開示の範囲内と見なされるものとする、上記の実施形態への種々の修正、組み合わせ、追加、改変等を網羅すると解釈されるものとする。故に、本明細書で議論されるような本開示の種々の特徴および特性は、選択的に交換され、本開示の他の図示される実施形態および図示されていない実施形態に適用され得、多数の変形例、修正、および追加がさらに、添付の請求項に記載されるような本開示の精神および範囲から逸脱することなく、それに行われることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
【手続補正書】
【提出日】2023-09-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0110
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0110】
前述の説明は、概して、本開示の種々の実施形態を図示および説明する。しかしながら、種々の変更および修正が、本明細書に開示されるような本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本開示の上記で議論される構造に行われ得、上記の説明に含まれる、または付随する図面に示される全ての事柄は、限定的な意味で捉えられるのではなく、例証的であるとして解釈されるものとすると意図されることが、当業者によって理解されるであろう。さらに、本開示の範囲は、本開示の範囲内と見なされるものとする、上記の実施形態への種々の修正、組み合わせ、追加、改変等を網羅すると解釈されるものとする。故に、本明細書で議論されるような本開示の種々の特徴および特性は、選択的に交換され、本開示の他の図示される実施形態および図示されていない実施形態に適用され得、多数の変形例、修正、および追加がさらに、添付の請求項に記載されるような本開示の精神および範囲から逸脱することなく、それに行われることができる。
(項目A1)
タフティング機械であって、前記タフティング機械は、
複数の針を有する少なくとも1つの針棒であって、前記複数の針は、前記少なくとも1つの針棒に沿って搭載されている、少なくとも1つの針棒と、
裏材材料を給送する裏材給送ロールと、
糸を前記針に給送する少なくとも1つの糸給送機構と、
前記裏材材料の下方に位置付けられたゲージ部品アセンブリであって、前記ゲージ部品アセンブリは、
前記針が前記裏材材料の中に往復動させられているとき、前記針との係合に向かうおよび前記針から離れる方向における往復動運動において一連のゲージ部品を運ぶ少なくとも1つのモジュールであって、前記少なくとも1つのモジュールは、
金属、ポリマー、複合材、または合成材料、またはそれらの組み合わせから形成され、第1の硬度を有するモジュール本体であって、前記モジュール本体は、ゲージ棒に沿って搭載され、それを通して画定された通路を有するように適合されている、モジュール本体と、
前記通路の両側に前記モジュール本体に沿って位置付けられた挿入体と
を備え、
前記挿入体の各々は、前記ゲージ部品のうちの1つがスライド可能に受け取られるスロットを有し、前記スロットの各々は、前記ゲージ部品のうちの1つの少なくとも一部をその中にスライド可能に受け取るように構成され、
前記挿入体は、前記モジュール本体の第1の硬度を上回る第2の硬度を有する金属または金属炭化物材料を備え、
前記ゲージ部品の各々は、少なくとも部分的に前記挿入体の向かい合うスロット内に受け取られている本体を含み、前記本体は、前記モジュール本体の通路を通して、前記針のストロークに対して追加の方向に移動可能であり、各ゲージ部品の前記本体は、前記少なくとも1つのモジュールの前記通路を通して延びている第1の部分と、前記針から糸のループをピックアップするように構成されたスロートを有する第2の部分とを有する、少なくとも1つのモジュールと、
前記モジュール本体を通した前記ゲージ部品の移動を制御するために前記ゲージ部品に結合された一連のアクチュエータと
を備えている、ゲージ部品アセンブリと、
プログラミングを含む制御システムと
を備え、
前記プログラミングは、1つ以上のアクチュエータの作動の制御と協調して前記針への前記糸の給送を制御するように、前記少なくとも1つの糸給送機構を制御することによって、前記ゲージ部品のうちの選択されたものを延長し、または後退させ、それによって、前記ゲージ部品のうちの前記選択されたものの前記スロートは、形成されているパターンに従って糸のタフトを前記裏材材料内に選択的に形成するために、前記裏材材料の中への前記針の前記ストロークに対して、非縫製位置と係合位置との間で移動させられる、タフティング機械。
(項目A2)
前記裏材材料を横断して横方向に前記少なくとも1つの針棒をシフトさせるためのシフト機構をさらに備え、
前記制御システムは、前記針が前記裏材材料の内外へ往復動させられているとき、一連の糸を前記裏材材料に沿った選択されたステッチ場所に提示し、選択されていない糸を引き抜くために、
前記シフト機構による前記少なくとも1つの針棒のシフトと、
前記裏材給送ロールによる前記裏材材料の給送と、
前記ゲージ部品に結合された前記アクチュエータの制御と、
前記糸を前記針に給送する前記少なくとも1つの糸給送機構の制御と
を調整するためのプログラミングをさらに備え、
そのような選択されていない糸のループは、前記ゲージ部品のうちの1つによってピックアップされず、
前記裏材材料は、ある動作ステッチ率でタフティング帯を通して移動させられ、前記動作ステッチ率は、前記裏材材料において前記パターンステッチ率とほぼ同等の表側糸のインチあたりの保持されるタフトの数を提供するために、形成されている前記パターンのためのパターンステッチ率より大きい、項目A1に記載のタフティング機械。
(項目A3)
前記ゲージ部品は、レベルカットループルーパ、ループパイルルーパ、またはカットパイルフックを備えている、項目A1に記載のタフティング機械。
(項目A4)
前記アクチュエータは、油圧または空気圧シリンダを備えている、項目A1に記載のタフティング機械。
(項目A5)
前記ゲージ部品アセンブリは、各ゲージ部品と関連付けられたアクチュエータとの間に延びている一連のコネクタをさらに備え、前記コネクタの各々は、筐体内に受け取られ、前記筐体を通して移動可能である連結部を含む、項目A1に記載のタフティング機械。
(項目A6)
各コネクタの前記筐体は、ポリマー、複合材、または合成材料、またはそれらの組み合わせを備え、前記筐体を通して延びているチャネルをさらに含み、各連結部は、金属、または複合材料、またはそれらの組み合わせを備えている、項目A5に記載のタフティング機械。
(項目A7)
各筐体の前記本体は、繊維充填材料とともにポリマーまたはプラスチックを含む複合材料をさらに備え、その中に画定されたチャネルを有し、
前記連結部は、前記チャネルに沿って移動可能であり、各コネクタの前記連結部は、前記筐体の本体に結合された硬化金属本体を備え、前記硬化金属本体は、前記ゲージ部品のうちの1つの第1の部分に係合するように構成された近位端と、前記アクチュエータによる移動を前記ゲージ部品に移すために前記ゲージ部品に関連付けられたアクチュエータによって係合されるように構成された遠位端とを有する、項目A5に記載のタフティング機械。
(項目A8)
前記少なくとも1つのモジュールの挿入体の各々は、前記モジュール本体の前記通路の第1の側に沿って前記モジュール本体の上側および下側表面に搭載された第1の対の挿入体と、前記モジュール本体の前記通路の第2の側に沿って前記モジュール本体の前記上側および前記下側表面に搭載された第2の対の挿入体とを備え、
前記第2の対の挿入体は、前記第1の対の挿入体から間隔を置かれ、それに面しており、
前記第1の対の挿入体の前記挿入体のスロットは、前記第2の対の挿入体の前記挿入体の対応するスロットと向かい合い、かつ実質的に整列させられた関係に配置されている、項目A1に記載のタフティング機械。
(項目A9)
前記第1および第2の対の挿入体の前記挿入体は、前記モジュール本体の前記上側および前記下側表面を覆うように構成され、各々は、スロット付き開口部を含み、前記スロット付き開口部は、前記第1および第2の対の挿入体の各々を前記モジュール本体に調節可能に搭載するためにそれを通して留め具を受け取るように適合され、前記挿入体は、互いに選択された間隔で、かつ前記モジュール本体を通して画定された前記通路に対して選択された場所に配置されている、項目A8に記載のタフティング機械。
(項目A10)
前記少なくとも1つの針棒は、一対の針棒を備え、前記一対の針棒の各々は、それに沿って直列に間隔を置かれて搭載された一連の針を有する、項目A1に記載のタフティング機械。
(項目A11)
タフティング機械のためのゲージ部品アセンブリであって、前記ゲージ部品アセンブリは、
複数のモジュールであって、各モジュールは、モジュール本体を含み、それを通して画定された通路を有する、複数のモジュールと、
前記モジュールの各々内にスライド可能に受け取られる一連のゲージ部品であって、前記ゲージ部品の各々は、ビルで終端するスロートを有し、前記ゲージ部品は、前記ゲージ部品の前記スロートに沿って、針から糸のループを選択的にピックアップするように、前記タフティング機械の針との係合に向かうおよびそれから離れる第1の方向にそれらのモジュールとともに運ばれ、前記ゲージ部品の各々は、それらのモジュールの前記通路に沿って第2の方向に選択的に移動可能である、一連のゲージ部品と、
前記モジュール本体を通して画定された前記通路の両側において各モジュールの前記モジュール本体に搭載された第1および第2の挿入体であって、各挿入体は、モジュール本体の硬度を上回る硬度を有する金属または金属炭化物材料から形成され、その中に形成された一連のスロットを有し、前記第1の前記スロットと前記第2の挿入体の前記スロットとは、前記通路を横断して実質的に整列させられており、スライド可能に受け取られる前記ゲージ部品のうちの1つの少なくとも一部に沿った接触エリアを画定するように構成されている、第1および第2の挿入体と、
複数のアクチュエータであって、前記複数のアクチュエータの各々は、前記ゲージ部品のうちの関連付けられたものに結合され、そのモジュールの前記通路を通して、前記ゲージ部品のうちのそれらの関連付けられたものを前記第2の方向に移動させるように適合され、それによって、前記ゲージ部品は、前記針からの糸のループに係合し、それをピックアップするための延長位置と、前記針から糸のループをピックアップすることを実質的に回避するための後退位置との間で前記ゲージ部品の前記スロートを移動させるように、延長され、または後退させられる、複数のアクチュエータと、
各アクチュエータと前記ゲージ部品のうちのそれらの関連付けられたものとの間に延びているコネクタであって、各コネクタは、ポリマー材料から形成された筐体を有し、連結部が、その中に包まれている、コネクタと
を備えている、ゲージ部品アセンブリ。
(項目A12)
各筐体は、連繊維充填材料とともにポリマーまたはプラスチックを含む複合材料をさらに備え、その中に画定されたチャネルを有し、前記チャネルに沿って、前記連結部は、移動可能であり、各コネクタの前記連結部は、前記筐体を通して延びている硬化金属本体を備え、前記ゲージ部品のうちの1つの一部に係合するように構成された近位端と、遠位端とを有し、前記遠位端は、前記アクチュエータによる移動を前記ゲージ部品に移すために各ゲージ部品に関連付けられた前記アクチュエータによって係合されるように構成されている、項目A11に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目A13)
前記第1および第2の挿入体の各々の上側部分は、前記モジュール本体の上側表面を覆うように構成され、スロット付き開口部を含み、前記スロット付き開口部は、前記第1および第2の挿入体の各々を前記モジュール本体に調節可能に搭載するために、それを通して留め具を受け取るように適合され、前記挿入体は、互いに選択された間隔で、かつ前記モジュール本体を通して画定された通路に対して選択された場所に配置されている、項目A11に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目A14)
前記挿入体は、少なくとも75+RCの硬度を有する金属炭化物材料を備えている、項目A11に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目A15)
前記挿入体は、金属炭化物材料を備え、前記モジュール本体は、アルミニウム材料を備えている、項目A11に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目A16)
タフティング機械のためのゲージ部品アセンブリであって、前記ゲージ部品アセンブリは、
モジュール本体を有する少なくとも1つのモジュールであって、前記モジュール本体は、それを通して画定された通路を有する、少なくとも1つのモジュールと、
前記モジュール本体の前記通路内に受け取られた一連のゲージ部品であって、各ゲージ部品は、第1の部分とスロートを有する第2の部分とを伴う本体を含み、前記ゲージ部品は、前記タフティング機械の関連付けられた針との係合に向かうおよびそれから離れる第1の方向に、それらのモジュールとともに運ばれ、前記ゲージ部品のスロートに沿って、針から糸のループをピックアップし、前記ゲージ部品は、前記モジュール本体の前記通路に沿って第2の方向に選択的に移動可能である、一連のゲージ部品と、
前記モジュール本体の前記通路の両側に沿って配置された挿入体であって、各挿入体は、前記モジュール本体の金属または複合材料の硬度を上回る硬度を有する材料から形成され、前記ゲージ部品のうちの1つの少なくとも一部を受け取るように構成された一連の間隔を置かれたスロットを有する、挿入体と、
複数のアクチュエータと
を備え、
各アクチュエータは、前記一連のゲージ部品の関連付けられたゲージ部分の第1の部分に結合され、前記少なくとも1つのモジュールの前記通路を通して前記第2の方向にその関連付けられたゲージ部品を移動させるように適合され、それによって、前記ゲージ部品は、前記針から糸のループに係合し、それをピックアップするための延長位置と、針から糸のループをピックアップすることを実質的に回避するための後退位置との間で前記ゲージ部品の前記スロートを移動させるように、前記モジュール本体を通して延長され、または後退させられる、ゲージ部品アセンブリ。
(項目A17)
各アクチュエータとその関連付けられたゲージ部品との間に延びているコネクタをさらに備え、各コネクタは、ポリマー材料から形成された筐体を有し、連結部がその中に包まれている、項目A16に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目A18)
前記少なくとも1つのモジュールの前記モジュール本体は、金属または複合材料から成型または鋳造されている、項目A16に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目A19)
前記挿入体の各々は、金属、炭化物、または粉末状金属材料から成型または鋳造され、タブまたはフランジ部分を伴う本体を備え、前記スロットは、前記タブまたはフランジ部分の中に形成されている、項目A18に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目A20)
前記挿入体の各々の前記本体は、前記モジュール本体の上側および下側表面に係合する上側および下側タブまたはフランジ部分をさらに備え、前記スロットは、前記上側および下側タブまたはフランジ部分を通して延びている、項目A19に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目A21)
前記挿入体の各々は、金属、炭化物、または粉末状金属材料から成型または鋳造された本体を備え、前記本体は、タブまたはフランジ部分を備え、前記スロットは、前記タブまたはフランジ部分の中に形成され、前記少なくとも1つのモジュールの前記モジュール本体は、金属または複合材料を備え、前記金属または複合材料は、前記モジュール本体と実質的に一体化されて前記モジュール本体を形成するように、成型または鋳造されている、項目A16に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目B1)
タフティング機械であって、前記タフティング機械は、
複数の針を有する少なくとも1つの針棒であって、前記複数の針は、前記少なくとも1つの針棒に沿って搭載されている、少なくとも1つの針棒と、
裏材材料を給送する裏材給送ロールと、
糸を前記針に給送する少なくとも1つの糸給送機構と、
前記裏材材料の下方に位置付けられたゲージ部品アセンブリであって、前記ゲージ部品アセンブリは、
複数のゲージ部品であって、前記複数のゲージ部品の各々は、前記針から糸のループをピックアップするように構成された第1の部分および第2の部分を含む、複数のゲージ部品と、
金属、ポリマー、複合材、または合成材料、またはそれらの組み合わせから形成された第1の硬度を有するモジュール本体を有する少なくとも1つのモジュールであって、前記モジュール本体は、少なくとも1つのそれを通して画定された通路と、前記少なくとも1つの通路の両側に沿って位置付けられた挿入体とを有し、前記挿入体の各々は、前記ゲージ部品のうちの1つが受け取られるスロットを有し、
前記挿入体は、前記第1の硬度を上回る第2の硬度を有するタングステン、チタン、またはそれらの組み合わせを含む金属粉末を含む金属、金属炭化物、セラミック、粉末状金属材料を備え、
前記ゲージ部品は、前記針のストロークに対して第1の方向に前記裏材材料の内外へ移動させられ、前記針との係合に向かって、およびそれから離れるように移動し、前記モジュール本体の前記少なくとも1つの通路に沿って、前記針の前記ストロークに対して第2の方向に移動可能である、少なくとも1つのモジュールと、
前記モジュール本体を通した前記第2の方向における前記ゲージ部品の移動を制御するために前記ゲージ部品に結合された一連のアクチュエータと
を備えている、ゲージ部品アセンブリと、
プログラミングを含む制御システムと
を備え、
前記プログラミングは、形成されているパターンに従って、糸のタフトを前記裏材材料内に選択的に形成するために、前記ゲージ部品のうちの選択されたものによる対応する針からの糸のループのピックアップが実質的に回避される降下位置と、前記対応する針からの糸のループをピックアップするための前記裏材材料の中への前記針の前記ストロークに対する1つ以上の上昇位置との間で、前記第2の方向に前記ゲージ部品のうちの前記選択されたものを移動させるように、前記アクチュエータのうちの1つ以上の作動を制御することと、前記少なくとも1つの糸給送機構を制御し、前記針への糸の給送を制御することとを行う、タフティング機械。
(項目B2)
前記裏材材料を横断して横方向に前記少なくとも1つの針棒をシフトさせるためのシフト機構をさらに備え、
前記制御システムは、前記ゲージ部品に結合された前記アクチュエータの制御を伴う前記シフト機構による前記少なくとも1つの針棒のシフトと、前記糸を前記針に給送する前記少なくとも1つの糸給送機構の制御とを調整することによって、一連の糸を前記裏材材料に沿った選択されたステッチ場所に提示し、選択されていない糸を引き抜くためのプログラミングをさらに備え、
そのような選択されていない糸のループは、前記ゲージ部品のうちの1つによってピックアップされていない、項目B1に記載のタフティング機械。
(項目B3)
前記制御システムは、前記パターンがパターンステッチ率とほぼ同等に前記裏材材料内の表側糸のインチあたりいくつかの保持されたタフトを提供するように形成されるために、あるパターンステッチ率を上回る実際のステッチ率で、前記裏材材料がタフティング帯を通して移動させられるように、前記裏材給送ロールによる前記裏材材料の給送を制御するためのプログラミングをさらに備えている、項目B2に記載のタフティング機械。
(項目B4)
前記ゲージ部品アセンブリは、各ゲージ部品と関連付けられたアクチュエータとの間に延びている一連のコネクタをさらに備え、前記コネクタの各々は、筐体内に受け取られ、それを通して移動可能である連結部を含む、項目B1に記載のタフティング機械。
(項目B5)
各コネクタの前記筐体は、ポリマー材料、複合材料、合成材料、またはそれらの組み合わせを備え、各連結部は、金属、複合材料、またはそれらの組み合わせを備えている、項目B4に記載のタフティング機械。
(項目B6)
各コネクタの前記筐体は、連繊維充填材料とともにポリマーまたはプラスチックを含む複合材料をさらに備え、その中に画定されたチャネルを有し、前記連結部は、前記チャネルに沿って移動可能であり、各コネクタの前記連結部は、前記筐体を通して延びている硬化金属本体を備え、前記ゲージ部品のうちの1つの一部に係合するように構成された近位端と、前記アクチュエータによる移動を前記ゲージ部品に移すために前記ゲージ部品のための関連付けられたアクチュエータによって係合されるように構成された遠位端とを有する、項目B4に記載のタフティング機械。
(項目B7)
前記少なくとも1つのモジュールの前記挿入体の各々は前記通路の両側に沿って前記モジュール本体の上側および下側表面に搭載された向かい合う挿入体を備え、前記挿入体の前記スロットは、向かい合い、実質的に整列させられた関係で配置されている、項目B1に記載のタフティング機械。
(項目B8)
前記挿入体の各々は、タブまたはフランジ部分を有する成型または鋳造物本体を備え、前記スロットは、前記タブまたはフランジ部分内に形成されている、項目B1に記載のタフティング機械。
(項目B9)
前記モジュール本体は、鋼鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、鋼鉄合金、軟鋼、工具鋼、またはそれらの組み合わせを備えている、項目B1に記載のタフティング機械。
(項目B10)
前記第1の硬度は、少なくとも60+RCであり、前記第2の硬度は、少なくとも75+RCである、項目B1に記載のタフティング機械。
(項目B11)
タフティング機械のためのゲージ部品アセンブリであって、前記ゲージ部品アセンブリは、
複数のモジュールであって、各モジュールは、モジュール本体を含み、前記モジュール本体は、それを通して画定された通路を有する、複数のモジュールと、
前記モジュール本体を通して画定された前記通路の両側に位置付けられた向かい合う挿入体であって、各挿入体は、タングステン、チタン、またはそれらの組み合わせを含む金属粉末を含む金属、金属炭化物、セラミック、粉末状金属材料から形成され、モジュール本体の硬度を上回る硬度を有し、その中に形成された一連のスロットを有し、前記向かい合う挿入体の前記スロットは、前記通路を横断して実質的に整列させられている、向かい合う挿入体と、
前記向かい合う挿入体の前記スロット内にスライド可能に受け取られた一連のゲージ部品であって、前記ゲージ部品の各々は、第1の部分と、スロートを有する第2の部分とを有し、
前記向かい合う挿入体の前記スロットは、接触エリアを画定するように構成され、それに沿って、前記ゲージ部品のうちの1つの少なくとも一部が受け取られ、
前記ゲージ部品は、前記ゲージ部品の前記スロートに沿って、針から糸のループを選択的にピックアップするように、前記タフティング機械の前記針との係合に向かうおよびそれから離れる第1の方向に前記モジュールとともに運ばれ、前記ゲージ部品の各々は、前記ゲージ部品が受け取られる前記向かい合う挿入体の前記スロットに沿って、第2の方向に選択的に移動可能である、一連のゲージ部品と、
複数のアクチュエータと
を備え、
前記複数のアクチュエータでの各々は、前記ゲージ部品に結合され、前記アクチュエータの各々は、それに結合された前記ゲージ部品を前記第2の方向に移動させるように選択的に作動可能であり、それによって、前記ゲージ部品の前記スロートは、前記針からの糸のループに係合し、それをピックアップするための1つ以上の延長位置と、前記針から糸のループをピックアップすることを実質的に回避するための後退位置との間で移動させられる、ゲージ部品アセンブリ。
(項目B12)
各ゲージ部品と関連付けられたアクチュエータとの間に延びているコネクタをさらに備え、各コネクタは、ポリマー材料から形成された筐体を有し、連結部が、前記筐体の中に包まれている、項目B11に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目B13)
各筐体は、連繊維充填材料とともにポリマーまたはプラスチックを含む複合材料をさらに備え、その中に画定されたチャネルを有し、前記連結部は、前記チャネルに沿って移動可能であり、各コネクタの前記連結部は、前記筐体を通して延びている硬化金属本体を備え、前記ゲージ部品のうちの1つの一部に係合するように構成された近位端と、前記アクチュエータによる移動を前記ゲージ部品に移すために前記ゲージ部品のための関連付けられたアクチュエータに係合するように構成された遠位端とを有する、項目B12に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目B14)
前記向かい合う挿入体の各々の上側部分は、前記モジュール本体の上側表面を覆うように構成され、スロット付き開口部を含み、前記スロット付き開口部は、前記モジュール本体を通して画定された前記通路に対して選択された場所において前記向かい合う挿入体を前記モジュール本体に調節可能に搭載するために、それを通して留め具を受け取るように適合されている、項目B11に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目B15)
前記向かい合う挿入体は、少なくとも75+RCの硬度を備えている、項目B11に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目B16)
前記モジュール本体は、鋼鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、鋼鉄合金、軟鋼、工具鋼、またはそれらの組み合わせを備えている、項目B11に記載のゲージ部品アセンブリ。
(項目B17)
タフティング機械であって、前記タフティング機械は、
1つ以上の針棒であって、前記1つ以上の針棒は、それに沿って搭載された複数の針を有する、1つ以上の針棒と、
前記タフティング機械を通して裏材材料を給送するように構成された裏材給送ロールと、
糸を前記針に給送する少なくとも1つの糸給送機構と、
前記裏材材料の下方に位置付けられたゲージ部品アセンブリであって、前記ゲージ部品アセンブリは、
金属、ポリマー、複合材、または合成材料、またはそれらの組み合わせから形成されたモジュール本体を有する少なくとも1つのモジュールであって、前記モジュール本体は、それを通して画定された通路を伴う、少なくとも1つのモジュールと、
前記モジュール本体の通路内に受け取られる複数のゲージ部品であって、前記複数のゲージ部品の各々は、針から糸のループをピックアップするように構成された第1の部分および第2の部分を有する本体を含み、
前記ゲージ部品は、前記タフティング機械の針との係合に向かうおよびそれから離れる第1の方向にそれらのモジュールとともに運ばれ、針から糸のループをピックアップし、前記モジュール本体の前記通路に沿って、第2の方向に選択的に移動可能である、複数のゲージと、
前記モジュール本体の前記通路内に受け取られた挿入体であって、前記挿入体は、前記通路の両側に沿って配置され、前記ゲージ部品を受け取るように構成された一連の向かい合うスロットを有し、
前記挿入体は、前記モジュール本体の材料の硬度を上回る硬度を有する材料を備えている、挿入体と、
前記ゲージ部品に結合された一連のアクチュエータであって、前記一連のアクチュエータは、前記モジュール本体の前記通路に沿った前記第2の方向における前記ゲージ部品の移動を制御するように構成されている、一連のアクチュエータと
を備えている、ゲージ部品アセンブリと、
プログラミングを含む制御システムと
を備え、
前記プログラミングは、前記少なくとも1つの糸給送機構を制御し、1つ以上のアクチュエータの作動の制御と協調して前記針への前記糸の給送を制御し、それによって、前記ゲージ部品のうちの選択されたものを前記第2の方向に移動させ、それによって、前記ゲージ部品のうちの前記選択されたものの前記第2の部分は、形成されているパターンに従って、糸のタフトを前記裏材材料内に選択的に形成するために、前記裏材材料の中への針のストロークに対して、降下位置と1つ以上の上昇位置との間で移動させられる、タフティング機械。
(項目B18)
前記挿入体は、タングステン、チタン、またはそれらの組み合わせを含む金属粉末を含む金属炭化物、セラミック、粉末状金属材料を備えている、項目B17に記載のタフティング機械。
(項目B19)
前記挿入体の各々は、金属、炭化物、または粉末状金属材料から成型または鋳造され、タブまたはフランジ部分を伴う本体を備え、前記スロットは、前記タブまたはフランジ部分の中に形成されている、項目B17に記載のタフティング機械。
(項目B20)
各ゲージ部品と関連付けられたアクチュエータとの間に延びているコネクタをさらに備え、各コネクタは、ポリマー材料から形成された筐体を有し、連結部が、前記筐体の中に包まれている、項目B17に記載のタフティング機械。
(項目B21)
各コネクタの前記筐体は、連繊維充填材料とともにポリマーまたはプラスチックを含む複合材料をさらに備え、その中に画定されたチャネルを有し、前記チャネルに沿って、前記連結部は、移動可能であり、各コネクタの前記連結部は、前記筐体を通して延びている硬化金属本体を備え、前記ゲージ部品のうちの1つの一部に係合するように構成された近位端と、前記アクチュエータによる移動を前記ゲージ部品に移すために前記ゲージ部品のための関連付けられたアクチュエータによって係合されるように構成された遠位端とを有する、項目B20に記載のタフティング機械。
(項目B22)
前記挿入体の各々の前記本体は、前記モジュール本体の上側および下側表面に係合する上側および下側タブまたはフランジ部分をさらに備え、前記スロットは、前記上側および下側タブまたはフランジ部分を通して延びている、項目B19に記載のタフティング機械。
(項目B23)
前記裏材材料を横断して横方向に前記1つ以上の針棒をシフトさせるためのシフト機構をさらに備え、前記制御システムはさらに、
一連の糸を前記裏材材料に沿った選択されたステッチ場所に提示し、選択されていない糸を引き抜くために、
前記シフト機構による前記少なくとも1つの針棒のシフトと、
前記ゲージ部品に結合された前記アクチュエータの制御と、
前記針が前記裏材材料の内外へ往復動させられるときの前記糸を前記針に給送する前記少なくとも1つの糸給送機構の制御と
を調整するように適合されたプログラミングを備え、
そのような選択されていない糸のループは、前記ゲージ部品のうちの1つによってピックアップされていない、項目B17に記載のタフティング機械。
(項目B24)
前記制御システムは、前記裏材材料が、前記パターンがパターンステッチ率とほぼ同等に前記裏材材料内の表側糸のインチあたりいくつかの保持されたタフトを提供するように形成されるために、前記パターンステッチ率を上回る実際のステッチ率で、タフティング帯を通して移動させられるように、前記裏材給送ロールによる前記裏材材料の給送を制御するためのプログラミングをさらに備えている、項目B23に記載のタフティング機械。
【国際調査報告】