(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-13
(54)【発明の名称】軸方向磁束機械のための平面固定子構成
(51)【国際特許分類】
H02K 21/24 20060101AFI20240205BHJP
【FI】
H02K21/24 M
H02K21/24 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548864
(86)(22)【出願日】2022-02-14
(85)【翻訳文提出日】2023-09-04
(86)【国際出願番号】 US2022016316
(87)【国際公開番号】W WO2022177855
(87)【国際公開日】2022-08-25
(32)【優先日】2021-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518109826
【氏名又は名称】イー-サーキット モーターズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ショー, スティーブン ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ミルハイム, ジョージ ハーダー
【テーマコード(参考)】
5H621
【Fターム(参考)】
5H621BB02
5H621BB06
5H621BB10
5H621JK14
(57)【要約】
いくつかの実施形態では、2つまたはそれを上回る異なるタイプの固定子構造が、軸方向磁束機械の間隙内に配置されてもよい。そのような配列は、例えば、機械的トルクの発生、機械的トルクの電力への変換、および/または機械的動力の消散等、複数の動作モードに関して最適化された機械を生産するために有利であり得る。さらに、いくつかの実施形態では、軸方向磁束機械は、機械のアクティブ領域内に位置付けられるように配列される巻線を有する、平面固定子を含んでもよく、巻線が外部動力源に結合されていない時間において、巻線の個別の端部間の電気的接続を確立するために、選択的に閉鎖されるように構成される、少なくとも1つのスイッチをさらに含んでもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたはそれを上回る磁石を含む回転子を有する軸方向磁束機械のための平面固定子であって、前記1つまたはそれを上回る磁石は、前記軸方向磁束機械の間隙内のアクティブ領域内で、前記回転子の回転軸に略平行な第1の磁束を発生させ、前記平面固定子は、
少なくとも第1、第2、第3、および第4の端子であって、それぞれが、前記平面固定子の外部の回路網に接続されるように適合される、少なくとも第1、第2、第3、および第4の端子と、
前記アクティブ領域内に位置付けられるように配列される少なくとも1つの第1の巻線であって、前記少なくとも1つの第1の巻線は、それぞれ、前記第1および第2の端子に電気的に接続される第1および第2の端部を有し、前記第1および第2の端子が前記回路網に接続されていないときに測定されるような前記第1の端子と第2の端子との間の前記電気的特性は、第1の値を有する、少なくとも1つの第1の巻線と、
前記アクティブ領域内に位置付けられるように配列される少なくとも1つの第2の巻線であって、前記少なくとも1つの第2の巻線は、前記少なくとも1つの第1の巻線から電気的に絶縁され、それぞれ、前記第3および第4の端子に電気的に接続される第3および第4の端部を有し、前記第3および第4の端子が前記回路網に接続されていないときに測定されるような前記第3の端子と第4の端子と間の電気的特性は、前記第1の値と実質的に異なる第2の値を有する、少なくとも1つの第2の巻線と
を備える、平面固定子。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第1の巻線は、第1の固定子区画上に配置され、
前記少なくとも1つの第2の巻線は、前記回転軸に対して前記第1の固定子区画から角度を付けてオフセットされる第2の固定子区画上に配置される、
請求項1に記載の平面固定子。
【請求項3】
前記少なくとも1つの第1の巻線は、第1の巻線と、少なくとも1つの付加的な巻線とを含み、
前記回路網は、動力源を含み、
前記第1の巻線は、前記動力源からの第1の位相を支持するように構成され、
前記少なくとも1つの付加的な巻線は、前記第1の巻線と前記少なくとも1つの付加的な巻線との組み合わせによって発生される第2の磁束のピーク値が、前記回転軸に対して弓形の経路を辿るように、前記動力源からの少なくとも1つの付加的な位相を支持するように構成される、
請求項2に記載の平面固定子。
【請求項4】
前記電気的特性は、抵抗であり、前記第1および第2の端子が前記回路網に接続されていないときに測定されるような前記第1の端子と第2の端子との間の第1の抵抗は、前記第3および第4の端子が前記回路網に接続されていないときに測定されるような前記第3の端子と第4の端子との間の第2の抵抗よりも少なくとも50%大きい、請求項1に記載の平面固定子。
【請求項5】
前記電気的特性は、前記第1の磁束との磁束鎖交であり、前記第1の端子と第2の端子との間に確認されるような前記少なくとも1つの第1の巻線と前記第1の磁束との間の第1の磁束鎖交は、前記第3の端子と第4の端子との間に確認されるような前記少なくとも1つの第2の巻線と前記第1の磁束との間の第2の磁束鎖交よりも少なくとも50%大きい、請求項1に記載の平面固定子。
【請求項6】
前記回路網は、前記第1および第2の端子を動力源に選択的に結合するように構成される第1のコントローラを含み、したがって、前記軸方向磁束機械の少なくとも第1の動作モードの間、前記少なくとも1つの第1の巻線が、前記回転軸に略平行な第2の磁束を発生させる、請求項1に記載の平面固定子。
【請求項7】
前記回路網はさらに、前記第3および第4の端子を動力源に選択的に結合するように構成される第2のコントローラを含み、したがって、前記軸方向磁束機械の少なくとも第2の動作モードの間、前記少なくとも1つの第2の巻線が、前記回転軸に略平行な第3の磁束を発生させる、請求項6に記載の平面固定子。
【請求項8】
前記少なくとも1つの第2の巻線が外部動力源に結合されていない時間において、前記第3の端子と第4の端子との間の電気的接続を確立するために、選択的に閉鎖されるように構成される少なくとも1つのスイッチをさらに備える、請求項6に記載の平面固定子。
【請求項9】
前記少なくとも1つのスイッチは、少なくとも1つの消散要素を介して、前記第3の端子と第4の端子との間の前記電気的接続を確立するように構成される、請求項8に記載の平面固定子。
【請求項10】
前記回路網はさらに、前記第3の端子と第4の端子との間の時間平均伝導率を制御するために、前記少なくとも1つのスイッチを変調させるように構成される第2のコントローラを備える、請求項9に記載の平面固定子。
【請求項11】
前記回路網はさらに、前記第3および第4の端子をエネルギー貯蔵要素に選択的に結合するように構成される第2のコントローラを備え、したがって、前記軸方向磁束機械の少なくとも第2の動作モード間、前記エネルギー貯蔵要素は、前記回転子の回転に応答して、前記第2の巻線によって発生される動力を受信する、請求項6に記載の平面固定子。
【請求項12】
前記回路網は、前記第1および第2の端子をエネルギー貯蔵要素に選択的に結合するように構成される第1のコントローラを備え、したがって、前記軸方向磁束機械の少なくとも第1の動作モード間、前記エネルギー貯蔵要素は、前記回転子の回転に応答して、前記第1の巻線によって発生される動力を受信する、請求項1に記載の平面固定子。
【請求項13】
前記回路網はさらに、前記第3および第4の端子をエネルギー貯蔵要素に選択的に結合するように構成される第2のコントローラを備え、したがって、前記軸方向磁束機械の少なくとも第2の動作モード間、前記エネルギー貯蔵要素は、前記回転子の回転に応答して、前記第2の巻線によって発生される動力を受信する、請求項12に記載の平面固定子。
【請求項14】
前記少なくとも1つの第2の巻線が外部動力源に結合されていない時間において、前記第3の端子と第4の端子との間の電気的接続を確立するために、選択的に閉鎖されるように構成される少なくとも1つのスイッチをさらに備える、請求項12に記載の平面固定子。
【請求項15】
前記少なくとも1つのスイッチは、少なくとも1つの消散要素を介して、前記第3の端子と第4の端子との間の前記電気的接続を確立するように構成される、請求項14に記載の平面固定子。
【請求項16】
前記回路網はさらに、前記第1の端子と第2の端子との間の時間平均伝導率を制御するために、前記少なくとも1つのスイッチを変調させるように構成される第2のコントローラを備える、請求項15に記載の平面固定子。
【請求項17】
1つまたはそれを上回る磁石を含む回転子を有する軸方向磁束機械のための平面固定子であって、前記1つまたはそれを上回る磁石は、前記軸方向磁束機械の間隙内のアクティブ領域内で、前記回転子の回転軸に略平行な第1の磁束を発生させ、前記平面固定子は、
第1の伝導性シートであって、前記第1の伝導性シートは、第1の伝導性シート内の渦電流の発生が前記回転子上に抗力を課すように、前記アクティブ領域内に位置付けられるように配列される、第1の伝導性シートと、
前記アクティブ領域内に位置付けられるように配列される少なくとも第1の巻線であって、前記第1の巻線は、前記第1の巻線の個別の端部に電気的に接続される少なくとも第1および第2の端子を有する、少なくとも第1の巻線と
を備える、平面固定子。
【請求項18】
前記第1および第2の端子を動力源に選択的に結合するように構成されるコントローラをさらに備え、したがって、前記軸方向磁束機械の少なくとも第1の動作モードの間、前記第1の巻線は、前記回転軸に略平行な第2の磁束を発生させる、請求項17に記載の平面固定子。
【請求項19】
前記第1および第2の端子をエネルギー貯蔵要素に選択的に結合するように構成されるコントローラをさらに備え、したがって、前記軸方向磁束機械の少なくとも第1の動作モード間、前記エネルギー貯蔵要素は、前記回転子の回転に応答して、前記第1の巻線によって発生される動力を受信する、請求項17に記載の平面固定子。
【請求項20】
少なくとも1つのスイッチをさらに備え、前記少なくとも1つのスイッチは、前記第1の巻線が外部動力源に結合されていない時間において、前記第1の端子と第2の端子との間の電気的接続を確立するために、選択的に閉鎖されるように構成される、請求項17に記載の平面固定子。
【請求項21】
前記少なくとも1つのスイッチは、少なくとも1つの消散要素を介して、前記第1の端子と第2の端子との間の前記電気的接続を選択的に確立するように構成される、請求項20に記載の平面固定子。
【請求項22】
前記第1の端子と第2の端子との間の時間平均伝導率を制御するために、前記少なくとも1つのスイッチを変調させるように構成されるコントローラをさらに備える、請求項21に記載の平面固定子。
【請求項23】
1つまたはそれを上回る磁石を含む回転子を有する軸方向磁束機械のための平面固定子であって、前記1つまたはそれを上回る磁石は、前記軸方向磁束機械の間隙内のアクティブ領域内で、前記回転子の回転軸に略平行な第1の磁束を発生させ、前記平面固定子は、
前記アクティブ領域内に位置付けられるように配列される少なくとも第1の巻線であって、前記第1の巻線は、前記第1の巻線の個別の端部に電気的に接続される少なくとも第1および第2の端子を有する、少なくとも第1の巻線と、
少なくとも1つのスイッチであって、前記少なくとも1つのスイッチは、前記第1の巻線が外部動力源に結合されていない時間において、前記第1の端子と第2の端子との間の電気的接続を確立するために、選択的に閉鎖されるように構成される、少なくとも1つのスイッチと
を備える、平面固定子。
【請求項24】
前記少なくとも1つのスイッチはさらに、少なくとも1つの消散要素を介して、前記第1の端子と第2の端子との間の前記電気的接続を確立するように構成される、請求項23に記載の平面固定子。
【請求項25】
前記第1の端子と第2の端子との間の時間平均伝導率を制御するために、前記少なくとも1つのスイッチを変調させるように構成されるコントローラをさらに備える、請求項24に記載の平面固定子。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2021年2月17日に出願され、「MULTI-STATOR AXIAL FLUX MACHINE」と題された、米国仮出願第63/150,129号の35U.S.C.§119(e)(米国特許法第119条(e))下の利益を主張する。
【0002】
その内容全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる、米国特許第7,109,625号(特許文献1)(「第‘625号特許」)を含む、いくつかの特許によって説明される、軸方向磁束モータおよび発生器は、交互するN-S極を伴う磁石を支持する、回転子アセンブリ間に介在される、平面プリント回路基板固定子アセンブリを特徴とする。磁石間の磁束は、プリント回路固定子内の配線によって支持される、電流密度と相互作用し、トルクを生産する。
【0003】
本タイプの電気機械は、モータまたは発生器のいずれかとして動作することができ、角度の関数としてのトルクが、平滑であり、高品質の運動を保有することができることを含む、いくつかの有用な性質を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,109,625号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本概要は、詳細な説明において下記にさらに説明される、一連の概念を簡略化された形態で紹介するために提供される。本概要は、重要な特徴または不可欠な特徴を特定することを意図せず、また、本明細書とともに含まれる請求項の範囲を限定することも意図しない。
【0006】
開示される実施形態のうちのいくつかでは、(軸方向磁束機械の間隙内のアクティブ領域内で、回転子の回転軸に略平行な第1の磁束を発生させる、1つまたはそれを上回る磁石を含む、回転子を有する)軸方向磁束機械のための平面固定子は、少なくとも第1、第2、第3、および第4の端子であって、それぞれが、平面固定子の外部の回路網に接続されるように適合される、少なくとも第1、第2、第3、および第4の端子と、アクティブ領域内に位置付けられるように配列される、少なくとも1つの第1の巻線であって、少なくとも1つの第1の巻線は、それぞれ、第1および第2の端子に電気的に接続される、第1および第2の端部を有し、第1および第2の端子が回路網に接続されていないときに測定されるような第1の端子と第2の端子との間の電気的特性が、第1の値を有する、少なくとも1つの第1の巻線と、アクティブ領域内に位置付けられるように配列される、少なくとも1つの第2の巻線であって、少なくとも1つの第2の巻線は、少なくとも1つの第1の巻線から電気的に絶縁され、それぞれ、第3および第4の端子に電気的に接続される、第3および第4の端部を有し、第3および第4の端子が回路網に接続されていないときに測定されるような第3の端子と第4の端子と間の電気的特性は、第1の値と実質的に異なる第2の値を有する、少なくとも1つの第2の巻線とを備える。
【0007】
いくつかの実施形態では、(軸方向磁束機械の間隙内のアクティブ領域内で、回転子の回転軸に略平行な第1の磁束を発生させる、1つまたはそれを上回る磁石を含む、回転子を有する)軸方向磁束機械のための平面固定子は、第1の伝導性シート内の渦電流の発生が、回転子上に抗力を課すように、アクティブ領域内に位置付けられるように配列される、第1の伝導性シートと、アクティブ領域内に位置付けられるように配列される、少なくとも第1の巻線であって、第1の巻線は、第1の巻線の個別の端部に電気的に接続される、少なくとも第1および第2の端子を有する、少なくとも第1の巻線とを備える。
【0008】
いくつかの実施形態では、(軸方向磁束機械の間隙内のアクティブ領域内で、回転子の回転軸に略平行な第1の磁束を発生させる、1つまたはそれを上回る磁石を含む、回転子を有する)軸方向磁束機械のための平面固定子は、アクティブ領域内に位置付けられるように配列される、少なくとも第1の巻線であって、第1の巻線は、第1の巻線の個別の端部に電気的に接続される、少なくとも第1および第2の端子を有する、少なくとも第1の巻線と、第1の巻線が外部動力源に結合されていない時間において、第1の端子と第2の端子との間の電気的接続を確立するために、選択的に閉鎖されるように構成される、少なくとも1つのスイッチとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書に開示される実施形態の目的、側面、特徴、および利点は、以下の詳細な説明、添付の請求項、および同様の参照番号が類似するまたは同じ要素を特定する付随の図から、より完全に明白な状態になるであろう。図と関連して、本明細書内に導入される参照番号は、他の特徴のための文脈を提供するために、本明細書内に付加的な説明を伴うことなく、1つまたはそれを上回る後続の図において繰り返され得、全ての要素が、全ての図において標識されない場合がある。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、実施形態、原理、および概念を例証することに重点が置かれている。図面は、本明細書に含まれる請求項の範囲を限定することを意図されない。
【0010】
【
図1】
図1は、平面固定子を伴う、例示的軸方向磁束機械の内部構成要素の分解図を示す。
【0011】
【
図2】
図2は、
図1に示される構成要素を含む、軸方向磁束機械の断面図を示す。
【0012】
【
図3】
図3は、平面固定子区画を含む、軸方向磁束機械の変形例を示す。
【0013】
【
図4】
図4は、本開示のいくつかの実施形態に従って構成される、平面固定子を伴う、例示的軸方向磁束機械の内部構成要素の分解図を示す。
【0014】
【
図5】
図5は、
図6に示される構成要素を含む、軸方向磁束機械の断面図を示す。
【0015】
【
図6】
図6は、
図4および5に示される、軸方向磁束機械の斜視図を示し、シャフトおよび上側回転子アセンブリは、個別の区画タイプの配向が、明確に見られ得るように、除去されている。
【0016】
【
図7】
図7は、複数の異なる固定子構造タイプを含む、平面軸方向磁束機械の第1の例示的実装を示す。
【0017】
【
図8A】
図8Aは、複数の端子を介して、3つの巻線を駆動する(またはそれから動力を受信する)ための第1の可能性として考えられるスキームを図示する。
【0018】
【
図8B】
図8Bは、複数の端子を介して、3つの巻線を駆動する(またはそれから動力を受信する)ための第1の可能性として考えられるスキームを図示する。
【0019】
【
図8C】
図8Cは、複数の端子を介して、3つの巻線を駆動する(またはそれから動力を受信する)ための第1の可能性として考えられるスキームを図示する。
【0020】
【
図9】
図9は、複数の異なる固定子構造タイプを含む、平面軸方向磁束機械の第2の例示的実装を示す。
【0021】
【
図10】
図10は、複数の異なる固定子構造タイプを含む、平面軸方向磁束機械の第3の例示的実装を示す。
【0022】
【
図11】
図11は、単独で、または1つまたはそれを上回る付加的または異なる区画構造とともにのいずれかで採用され得る、新規の区画構成を有する、平面軸方向磁束機械の実施例を示す。
【0023】
【
図12】
図12は、複数の異なる固定子構造タイプを含む、平面軸方向磁束機械の第4の例示的実装を示す。
【0024】
【
図13】
図13は、複数の異なる固定子構造タイプを含む、平面軸方向磁束機械の第5の例示的実装を示す。
【0025】
【
図14】
図14は、複数の異なる固定子構造タイプを含む、平面軸方向磁束機械の第6の例示的実装を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
詳細な説明
第‘625号特許において説明される機械の変形例は、完全な円環を描かない固定子を使用する。特に、プリント回路基板(PCB)の加工または類似する技法を使用して作製される、1つまたはそれを上回る平面固定子区画は、回転子間の間隙内に配置され得る。本タイプの機械は、米国特許出願公開第2020/067361号(「第‘361号公開」)(その内容全体は、参照することによって本明細書に組み込まれる)において説明され、角度依存性のトルク要件を支持し得る。これらの種類の用途では、磁石を用いて高密度に埋められる回転子の部分が、それに対して最大トルクが要求される角度において、固定子区画と整合される。また、第‘361号公開において議論されるものは、その中に固定子が、1つまたはそれを上回る区画を含むが、回転子が、磁極を用いて均一に埋められているという意味において、第‘625号特許における回転子に類似する、機械の可能性である。第‘625号特許において説明されるものに類似する機械は、モノリシック回路基板から機械を作製することとは対照的に、区画から完全な環状環を組み立てることによって作製されることができる。
【0027】
本明細書に開示されるものは、とりわけ、回転子間の間隙内に配置される複数の固定子構造を組み込む、軸方向磁束電気機械であり、その中で固定子構造のうちの少なくとも2つが、(構造のうちの1つが、渦電流制動を導入するが、モータ作用を生産する、または発生器として動作することができない、伝導性シートである、可能性を含む)異なる機能を有する。そのような構成は、単一の固定子構造または複数の同じ固定子構造を用いて達成され得ない、熱的、電気的、および機械的性質を伴う電気機械を結果としてもたらし得る。いくつかの実装では、そのような機能性は、間隙内で、機械の回転軸に対して、異なる角度位置において、個別の固定子区画を配置することによって達成され得る。他の実装では、同一のプリント回路基板の異なる層上に、個別の固定子構造を配置することによって等、異なる固定子構造が、間隙内で、少なくとも部分的に、相互と重合するように配列されてもよい。
【0028】
本発明者らはまた、本明細書に開示される固定子構造のあるものおよび/またはそれらの構造と関連付けられる外部回路網が、それ自体が新規であり、軸方向磁束機械内に採用されると、達成されるべき新しいかつ有利な機能性を可能にすることを認識および理解している。したがって、下記により詳細に説明されるように、本明細書に開示される新規の固定子構造のあるものは、いくつかの実施形態による、1つまたはそれを上回る他のタイプの固定子構造とともに採用される必要はない。
【0029】
図1および2は、それぞれ、平面固定子軸方向磁束機械100の分解図および断面図を示す。これらの図に示されるように、平面固定子102は、回転子の構成要素によって確立される、磁気回路の間隙内に設置されてもよい。
図1に最良に示されるように、回転子は、回転子のシャフト110に取り付けられ得る、対の回転子アセンブリ108a、108bをともに形成する、磁石104a、104bと、支持構造106a、106bとを含み得る。
図2に示されるように、固定子102の外縁112は、(例えば、筐体114の個別の区分114aと114bとの間で保持されることによって)筐体114に固定して固着され得るのに対し、(それに対して回転子アセンブリ108a、108bが、取り付けられる)回転子シャフト110は、筐体114に対して(例えば、軸受116を介して)回転可能であってもよい。
【0030】
モータモードでは、回転子の回転軸を中心として同期的に回転する、電流密度が、コントローラ118(
図1に示される)によって、固定子102上に課され得る。本電流密度の回転子アセンブリ108a、108bからの間隙内の磁束との相互作用は、電磁起源のトルクにつながる。コントローラ118は、電気機械が、機械端子から動力を吸収し、それを電気端子に送達し得る、またはそれが、動力を機械端子に送達し得るという意味で、本構造によってもたらされるエネルギー変換が、双方向性であるように動作され得る。適切な制御の下、本種類の機械は、摩擦の成分、慣性のモーメント、および類似物を含む、様々な機械的負荷をシミュレートし得る。
【0031】
図3は、その中で固定子が、円環ではなく、区画302である、平面軸方向磁束機械の変形例を示す。本様式において固定子を生産することに対して、種々の利点が存在し得、第‘361号公開において特定されており、機械が、より高い製造効率のために、および/または事実上、周期的である負荷に適するように設計され得ることを含む。これは、とりわけ、機械の半径が大きいときに、有利であり得る。
【0032】
上記に言及されるように、本開示のいくつかの側面によると、2つまたはそれを上回る異なるタイプの固定子構造が、上記に説明される、平面軸方向磁束機械100等の軸方向磁束機械の間隙内に配置され得る。そのような配列は、例えば、機械的トルクの発生、機械的トルクの電力への変換、および/または機械的動力の消散等、複数の動作モードに関して最適化された機械を生産するために有利であり得る。
【0033】
図4および5は、それぞれ、そのような平面軸方向磁束機械400の1つの可能性として考えられる構造体の分解図および断面図を示す。図示される実施例では、機械400は、回転子の回転軸に対して、相互から角度を付けてオフセットされる、4つの固定子区画402a、402b、404a、404bを含む。他の実装では、機械400は、代わりに、付加的なまたはより少ない区画を有してもよい。
【0034】
図6は、
図4および5に示される、機械400の斜視図を示し、シャフト110および上側回転子アセンブリ108aは、個別の区画タイプの配向が、明確に見られ得るように、除去されている。
図4および6において、個別の区画402a、402b、404a、404b上の標識によって示されるように、いくつかの実装では、区画のうちの2つ(例えば、区画402aおよび402b)が、タイプ「A」であってもよく、区画のうちの2つ(例えば、区画404aおよび404b)が、タイプ「B」であってもよい。他の実装では、異なる分量の個別の区画タイプが、提供されてもよい、および/または付加的な区画タイプ(例えば、1つまたはそれを上回るタイプ「C」区画)が、他の区画タイプとともに採用されてもよい。例えば、いくつかの実装では、機械400は、代わりに、(1)タイプ「A」の3つの区画およびタイプ「B」の1つの区画、(2)タイプ「B」の2つの区画およびタイプ「A」の1つの区画、(3)タイプ「A」の1つの区画およびタイプ「B」の1つの区画、(4)タイプ「A」の2つの区画、タイプ「B」の1つの区画、およびタイプ「C」の1つの区画等を伴って構成されてもよい。
図4-6にも見られ得るように、あるタイプの区画が、区画上の伝導性配線(例えば、1つまたはそれを上回る巻線を形成する、伝導性配線)と区画の外部の回路網との間の接続を可能にするように構成される、1つまたはそれを上回る端子406を含んでもよい。そのような端子406を含み得る、特定のタイプの区画の実施例が、下記に説明される。
【0035】
いくつかの実装では、機械400の磁石104a、104bの極は、
図1および2に示される機械100の場合のように、回転子の回転軸を中心として均一に分布されてもよい。他の実装では、機械400の磁石104a、104bの極は、
図3に示される機械300の場合のように、回転子の回転軸を中心として不均一に分布されてもよい。
【0036】
図7は、
図4-6に関連して説明されるように、複数の異なる固定子構造タイプを含む、平面軸方向磁束機械700の第1の例示的実装を示す。
図6と同様に、上側回転子アセンブリ108aは、機械700内に含まれる2つの例示的固定子区画702、704の鮮明な図を可能にするために、
図7に描写されていない。2つの固定子区画702、704のみが、
図7に示されるが、先に言及されるように、図示されるタイプのいずれかまたは両方の1つまたはそれを上回る付加的な固定子区画、および/または異なるタイプ(本明細書に説明されるもの等)の1つまたはそれを上回る付加的な区画が、他の実装において採用されてもよいことを理解されたい。
【0037】
図7に示されるように、区画702および区画704は、それぞれ、1つまたはそれを上回る巻線706を含んでもよい。いくつかの実装では、区画702の巻線706は、区画704の巻線706から電気的に絶縁され、それとは実質的に異なる電気的特性を有してもよい。図示される実施例では、例えば、区画702は、3つの個別の位相のための巻線706aと、706bと、706cとを含み、そのような位相毎の巻線は、合計4つの回旋を形成するのに対し、区画704は、3つの個別の位相のための巻線706dと、706eと、706fとを含み、そのような位相毎の巻線は、合計2つの回旋を形成する。
【0038】
区画702の巻線706a、706b、706cが、「Y」構成(例えば、
図8Aに記載の図)を使用して、端子406a、406b、406cに接続される実施形態では、巻線706のうちの2つが、各個別の対の端子406a、406b、406cの間に確認されるであろう。区画702の巻線706a、706b、706cが、「Δ」構成(例えば、
図8Bに記載の図)を使用して、端子406a、406b、406cに接続される実施形態では、各個別の対の端子406a、406b、406cは、直列に接続される2つの他の巻線706と組み合わせて、並列に接続される、1つの巻線706を確認するであろう。区画702の巻線706a、706b、706cが、3つの別個の対の端子に接続される実施形態(例えば、
図8Cに記載の図)では、各個別の対の端子406a、406b、406cは、巻線706のうちの1つのみを確認するであろう。
【0039】
同様に、区画704の巻線706d、706e、706fが、「Y」構成(例えば、
図8Aに記載の図)を使用して、端子406d、406e、406fに接続される実施形態では、巻線706のうちの2つが、各個別の対の端子406d、406e、406fの間に確認されるであろう。区画704の巻線706d、706e、706fが、「Δ」構成(例えば、
図8Bに記載の図)を使用して、端子406d、406e、406fに接続される実施形態では、各個別の対の端子406d、406e、406fは、直列に接続される2つの他の巻線706と組み合わせて、並列に接続される、1つの巻線706を確認するであろう。区画704の巻線706d、706e、706fが、3つの別個の対の端子に接続される実施形態(例えば、
図8Cに記載の図)では、各個別の対の端子406d、406e、406fは、巻線706のうちの1つのみを確認するであろう。
【0040】
前述の端子構成のいずれにおいても、端子の所与のセット間に確認されるように、回転子磁石との磁束鎖交は、それらの端子によって確認される、巻線706の回旋によって掃引される面積、およびそれらの面積によって捕捉される回転子からの磁束の量に依存するであろう。故に、任意のそのような端子構成の場合、区画702の所与の対の端子406間に確認されるような区画702の巻線706によって可能にされる磁束鎖交は、区画704の所与の対の端子406間に確認されるような区画704の巻線706によって可能にされる磁束鎖交とは実質的に異なるであろう。2つの固定子区画702、704の巻線706の異なる電気的特性は、個別の固定子区画702、704が、有意に異なる動作体系、例えば、トルクおよび速度の下での最適な性能のために構成されることを可能にし得る。本様式では、固定子区画702、704は、同一の磁気構造およびアセンブリを使用して、これに対してそれらが設計される相補的な動作条件におけるエネルギー変換のために依拠され得る。
【0041】
図7に図示されるように、区画702は、コントローラ118aに接続され得る、複数の端子(例えば、端子406a、406b、および406c)を含んでもよく、区画704も同様に、コントローラ118bに接続され得る、複数の端子(例えば、端子406d、406e、および406f)を含んでもよい。コントローラ118a、118bは、例えば、本明細書に説明される機能性を達成するために、それぞれ、スイッチ、例えば、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)スイッチのセットと、それらのスイッチを選択的に開放および制御するように構成される、制御回路網とを含んでもよい。
図7に示されるように、いくつかの実装では、コントローラ118aはさらに、動力源(またはエネルギー貯蔵ユニット)708aに接続されてもよく、コントローラ118bはさらに、動力源(またはエネルギー貯蔵ユニット)708bに接続されてもよい。いくつかの実装では、動力源(またはエネルギー貯蔵ユニット)708aは、動力源(またはエネルギー貯蔵ユニット)708bと別個であってもよい。他の実装では、動力源(またはエネルギー貯蔵ユニット)708aは、動力源(またはエネルギー貯蔵ユニット)708bと同一の構成要素であってもよい。
【0042】
コントローラ118aが動力源に接続される実装では、コントローラ118aは、複数の位相の動力信号を、区画702の巻線706a、706b、および706cに選択的に印加させてもよい。同様に、コントローラ118bが動力源に接続される実装では、コントローラ118bは、複数の位相の動力信号を、区画704の巻線706d、706e、および706fに選択的に印加させてもよい。コントローラ118aがエネルギー貯蔵ユニットに接続される実装では、コントローラ118aは、代わりに、巻線706a、706b、および706cからエネルギー貯蔵ユニット708aへの動力の供給を調整してもよい。同様に、コントローラ118bがエネルギー貯蔵ユニットに接続される実装では、コントローラ118bは、代わりに、巻線706d、706e、および706fからエネルギー貯蔵ユニット708bへの動力の供給を調整してもよい。いくつかのそのような実装では、1つまたはそれを上回る固定子区画(例えば、区画702)は、電気的特性の第1のセットを伴う巻線706を有する、モータとして構成されてもよく、他の区画(例えば、区画704)は、電気的特性の第2の異なるセットを伴う巻線706を有する、発生器として構成されてもよい。他の実装では、1つまたはそれを上回る固定子区画(例えば、区画702)は、電気的特性の第1のセットを伴う巻線706を有する、モータとして構成されてもよく、他の区画(例えば、区画704)もまた、モータとして構成されてもよいが、電気的特性の第2の異なるセットを伴う巻線706を有してもよい。さらなる他の実装では、1つまたはそれを上回る固定子区画(例えば、区画702)は、電気的特性の第1のセットを伴う巻線706を有する、発生器として構成されてもよく、他の区画(例えば、区画704)もまた、発生器として構成されてもよいが、電気的特性の第2の異なるセットを伴う巻線706を有してもよい。
【0043】
上記に言及されるように、いくつかの実施形態では、所与の固定子構造(例えば、固定子区画702、704のうちの1つ)が、複数の電気位相のための巻線706を含んでもよく、エネルギーは、その固定子構造上に位置する端子406を介して、それらの巻線706と外部回路網との間で移送されてもよい。例えば、
図7に示される例示的機械700では、固定子区画702は、固定子区画702によって支持される、個別の位相のための3つの巻線706a、706b、および706cに電気的に接続される、3つの端子406a、406b、および406cを含み、固定子区画704は、固定子区画704によって支持される、個別の位相のための3つの巻線706d、706e、および706fに電気的に接続される、3つの端子406d、406e、および406fを含む。
【0044】
図8A-Cは、複数の端子を介して、3つの巻線(すなわち、巻線W1、W2、およびW3)を駆動する(またはそれから動力を受信する)ための3つの可能性として考えられるスキームを図示する。
図8Aおよび8Bに示されるスキームは、個別の位相のための3つの巻線(すなわち、巻線W1、W2、およびW3)を駆動する(またはそれから動力を受信する)ために、3つの端子(すなわち、端子T1、T2、およびT3)のみの使用を可能にする。他方、
図8Cに示されるスキームは、個別の位相のための3つの巻線(すなわち、巻線W1、W2、およびW3)を駆動する(またはそれから動力を受信する)ために、付加的な端子(例えば、端子T1、T2、T3、T4、T5、およびT6)を要求する。
図8Aに示される接続構成は、一般的に、「Y」構成と称される。
図8Bに示される、接続構成は、一般的に、「Δ」構成と称される。前述の構成のいずれかが、
図7に示される、巻線706および個別の固定子区画702、704の端子406を相互接続するために使用され、
図8Cの構成が、そのような区画のいずれかに対して採用される場合、付加的な端子が、提供され得る。
【0045】
所与の固定子区画702、704が、3つの巻線を駆動する(またはそれから動力を受信する)ために3つの端子のみを含む、機械700(
図7に示される)の実装に関して、少なくとも以下の4つの構成が、可能性として考えられる。(1)
図8Aにおける巻線W1、W2、およびW3は、
図7に示される固定子区画702の3つの位相のための巻線706a、706b、および706cに対応し得、
図8Aにおける端子T1、T2、およびT3は、
図7に示される固定子区画702の3つの端子406a、406b、および406cに対応し得る、(2)
図8Aにおける巻線W1、W2、およびW3は、
図7に示される固定子区画704の3つの位相のための巻線706d、706e、および706fに対応し得、
図8Aにおける端子T1、T2、およびT3は、
図7に示される固定子区画704の3つの端子406d、406e、および406fに対応し得る、(3)
図8Bにおける巻線W1、W2、およびW3は、
図7に示される固定子区画702の3つの位相のための巻線706a、706b、および706cに対応し得、
図8Bにおける端子T1、T2、およびT3は、
図7に示される固定子区画702の3つの端子406a、406b、および406cに対応し得る、または(4)
図8Bにおける巻線W1、W2、およびW3は、
図7に示される固定子区画704の3つの位相のための巻線706d、706e、および706fに対応し得、
図8Bにおける端子T1、T2、およびT3は、
図7に示される固定子区画704の3つの端子406d、406e、および406fに対応し得る。
【0046】
前述の構成のいずれかにおいて、固定子区画702、704の異なる巻線構成(例えば、巻線あたりの異なる回旋数)に起因して、固定子区画702の端子406a、406b、および406cのうちの任意の2つの間で、それらの端子が外部回路網に接続されていないときに測定されるような、種々の電気的特性(例えば、抵抗、磁束鎖交等)の値は、固定子区画704の端子406d、406e、および406fのいずれか2つの間で、それらの端子が外部回路網に接続されていないときにもまた測定されるようなそれらの同一の電気的特性の値と実質的に異なるであろうことが理解され得る。本明細書内で使用されるように、差異は、それが、標準製造公差に起因して予期されるであろうものよりも大きい場合、「実質的」であると見なされる。
【0047】
図9は、
図4-6と関連して説明されるように、複数の異なる固定子構造タイプを含む、平面軸方向磁束機械900の第2の例示的実装を示す。2つの固定子区画902、904のみが、
図9に示されるが、先に言及されるように、図示されるタイプのいずれかまたは両方の1つまたはそれを上回る付加的な固定子区画、および/または異なるタイプの1つまたはそれを上回る付加的な区画が、他の実装において採用されてもよいことを理解されたい。
図7の場合と同様に、上側回転子アセンブリ108aは、機械900内に含まれる、2つの例示的固定子区画902、904の鮮明な図を可能にするために、
図9に描写されていない。
【0048】
示されるように、機械900の固定子区画902は、それが、1つまたはそれを上回る端子406を介してコントローラ118に接続される、1つまたはそれを上回る巻線706を有し得る点において、かつコントローラ118が、ひいては、動力源(またはエネルギー貯蔵ユニット)708に接続され、したがって、区画902が、モータまたは発生器モードのいずれかにおいて動作することを可能にし得るという点において、
図7に示される固定子区画702(または固定子区画704)と同様に構成されてもよい。しかしながら、機械900の区画904は、機械900のアクティブ領域内の間隙内に位置付けられる、材料(例えば、アルミニウムまたは銅)の伝導性シートであり得、したがって、回転子が回転するにつれて、渦電流が発生され、したがって、回転子速度の関数として増加する、回転子上への抗力の生成を引き起こし得る。本明細書内で使用されるように、用語「伝導性シート」は、渦電流が構造内で誘発され得るように平面領域を占有する、任意の伝導性構造を指すことが意味され、したがって、孔または他の不連続性を伴う伝導性平面構造(例えば、平面メッシュ構造)、およびそのような不連続性が無い伝導性平面構造、例えば、連続アルミニウムまたは銅シートを包含することが意図される。
【0049】
有利なこととして、区画904を介して導入される抗力は、コントローラ118を適切に動作させることによって、選択的に補完される、または選択的に反作用されるのいずれかであり、したがって、区画902のモータまたは発生器の挙動が、機械900の回転子上に課される抗力のレベルを微調整することを可能にし得る。そのような構造における固定子区画902の固定子区画904との組み合わせは、したがって、固定子902のモータまたは発生器の作用を介して、プログラム可能な動態を伴う、渦電流緩衝器として動作し得る。いくつかの実装では、そのような緩衝器の全体的な抗力係数は、加えて、または代替として、固定子区画904が、機械900の間隙の中に突出する程度を調節することによって変動され得る。機械900は、定置型サイクリングマシンまたは他の運動機器のため等、調節可能なレベルの抗力が望ましいシナリオにおいて、有用な用途を見出し得る。
【0050】
図10は、複数の異なる固定子構造タイプを含む、平面軸方向磁束機械1000の第3の例示的実装を示す、部分的な切断図である。繰り返しになるが、上側回転子アセンブリ108aは、機械1000内に含まれる、異なる固定子構造タイプの鮮明な図を可能にするために、
図10に描写されていない。
図10に示されるように、機械1000は、
図9と関連して説明される、区画902(および関連付けられる回路網118、708)と同じである、またはそれに類似する区画1002(および関連付けられる回路網118、708)を含み得る。機械1000は、したがって、区画1002を、モータモードまたは発生器モードにおいて動作させる、コントローラ118の能力の観点において、機械900に類似する。しかしながら、機械1000は、機械が、例えば、区画1002の巻線706とは異なる層上で、区画1002の真下の領域を含む、機械1000のアクティブ領域全体を通して延在する伝導性材料(例えば、アルミニウムまたは銅)の環状シート1004を含むという点において、機械900(
図9に示される)と異なる。機械900の区画904と同様に、機械1000の回転子が、回転するにつれて、渦電流が、機械1000の環状シート1004内に発生され、したがって、回転子速度の関数として増加する、回転子上への抗力の生成を引き起こし得る。機械900と同様に、環状伝導性シート1004を介して導入される抗力は、コントローラ118を適切に動作させることによって、選択的に補完される、または選択的に反作用されるかのいずれかであり、したがって、区画1002のモータまたは発生器の挙動が、機械1000の回転子上に課される抗力のレベルを微調整することを可能にし得る。
【0051】
1つの区画1002のみが、
図10に示されるが、1つまたはそれを上回る付加的な固定子区画1002および/または(本明細書に説明されるもの等の)異なるタイプの1つまたはそれを上回る付加的な区画が、他の実装において採用されてもよいことを理解されたい。
【0052】
図11は、単独で、または1つまたはそれを上回る付加的または異なる区画構造とともにのいずれかで採用され得る、新規の区画構成を有する、平面軸方向磁束機械1100の実施例を示す。示されるように、機械1100は、2つまたはそれを上回る端子1108を介して、コントローラ1106に接続される、1つまたはそれを上回る巻線1104を含む、区画1102を含んでもよい。コントローラ1106は、例えば、本明細書に説明される機能性を達成するために、1つまたはそれを上回るスイッチ、例えば、MOSFETスイッチと、そのようなスイッチを選択的に開放および制御するように構成される、制御回路網とを含んでもよい。また示されるように、いくつかの実装では、コントローラ1106はさらに、1つまたはそれを上回る消散要素1110(例えば、1つまたはそれを上回る抵抗器)に接続されてもよい。いくつかの実装では、コントローラ1106bのスイッチは、巻線1104の個別の端部に接続される、対の端子1108の間に消散要素を接続するように選択的に閉鎖されてもよい。巻線1104の端部をそのような様式で相互接続することによって、回転子の運動は、渦電流を巻線1104および消散要素1110を通して循環させ、したがって、上記に説明される伝導性シート904、1004の挙動と同様に、回転子速度の関数として変動する、機械1100の回転子上への抗力を発生させ得る。消散要素1110の値を変動させることは、そのような抗力の大きさが、調節されることを可能にし得る。故に、いくつかの実装では、コントローラ1106のスイッチは、異なるレートで急速に開放および閉鎖され、端子1108間に確認される抵抗の平均値を調節し得る。いくつかの実装では、消散要素1110は、省略されてもよく、コントローラ1106のスイッチは、同様の結果を達成するために、代わりに、端子1108を直接相互接続してもよいが、抵抗器または同等物によって提供される付加的な動力消散は伴わない。
【0053】
いくつかの実装では、複数の巻線1104が、1つまたはそれを上回るそのような区画1102上に採用されてもよく、コントローラ1106は、個別の巻線1104の端部に電気的に接続される、対の端子間の接続を(直接または1つまたはそれを上回る消散要素1110を介してのいずれかで)選択的に確立し得る。そのような実施形態では、機械1100の回転子上に課される抗力の量は、加えて、または代替として、それに対してそのような接続が確立される、いくつかの個別の巻線1104を改変することによって調節され得る。1つの区画1102のみが、
図11に示されるが、1つまたはそれを上回る付加的な固定子区画1102および/または(本明細書に説明されるもの等の)異なるタイプの1つまたはそれを上回る付加的な区画が、他の実装において採用されてもよいことを理解されたい。
【0054】
図12は、
図4-6と関連して説明されるように、複数の異なる固定子構造タイプを含む、平面軸方向磁束機械1200の第4の例示的実装を示す。他の実施例と同様に、上側回転子アセンブリ108aは、機械1200内に含まれる、2つの例示的固定子区画1202、1204の鮮明な図を可能にするために、
図12に描写されていない。示されるように、機械1200は、(A)機械1100(
図11に示される)の区画1102および関連付けられる回路網1106、1110に類似する、区画1202および関連付けられる回路網1106、1110、および(B)
図7に示される固定子区画702(または固定子区画704)に類似する、固定子区画1204および関連付けられる回路網118、708の両方を含み得る。いくつかの実装では、固定子区画1204および関連付けられる回路網118、708は、モータまたは発生器として動作してもよく、固定子区画1202は、機械1200の回転子のための制御可能な制動機(または他の抗力発生構成要素)として動作してもよい。2つの固定子区画1202、1204のみが、
図12に示されるが、先に言及されるように、図示されるタイプのいずれかまたは両方の1つまたはそれを上回る付加的な固定子区画、および/または異なるタイプの1つまたはそれを上回る付加的な区画が、他の実装において採用されてもよいことを理解されたい。
【0055】
図12に示されるように、区画1202および区画1204は、それぞれ、1つまたはそれを上回る巻線706、1104を含んでもよい。いくつかの実装では、区画1202の巻線1104は、区画1204の巻線706から電気的に絶縁され、それとは実質的に異なる電気的特性を有してもよい。図示される実施例では、例えば、区画1204は、3つの個別の位相のための巻線706aと、706bと、706cとを含み、そのような位相毎の巻線は、合計4つの回旋を形成するのに対し、区画1202は、合計8つの回旋を形成する、1つのみの巻線1104を含む。
【0056】
区画1204の巻線706a、706b、706cが、「Y」構成(例えば、
図8Aに記載の図)を使用して、端子406a、406b、406cに接続される実施形態では、巻線706のうちの2つが、各個別の対の端子406a、406b、406cの間に確認されるであろう。区画1204の巻線706a、706b、706cが、「Δ」構成(例えば、
図8Bに記載の図)を使用して、端子406a、406b、406cに接続される実施形態では、各個別の対の端子406a、406b、406cは、直列に接続される2つの他の巻線706と組み合わせて、並列に接続される、1つの巻線706を確認するであろう。区画1204の巻線706a、706b、706cが、3つの別個の対の端子に接続される実施形態(例えば、
図8Cに記載の図)では、各個別の対の端子406a、406b、406cは、巻線706のうちの1つのみを確認するであろう。
【0057】
前述の端子構成のいずれにおいても、所与の端子セットの間に確認されるように、回転子磁石との磁束鎖交は、それらの端子によって確認される巻線706の回旋によって掃引される面積、およびそれらの面積によって捕捉される回転子からの磁束の量に依存するであろう。故に、任意のそのような端子構成の場合、端子1206a、1206bの間に確認されるように、区画1202の巻線1104によって可能にされる磁束鎖交は、個別の対の端子406の間に確認されるように、区画1204の巻線706によって可能にされる磁束鎖交とは実質的に異なるであろう。2つの固定子区画1202、1204の巻線1104、706の異なる電気的特性は、したがって、個別の固定子区画が、それらの個別の機能(例えば、モータ/発生器の作用および制動作用)を最適な様式で実施するように構成されることを可能にし得る。
【0058】
図7と関連して開示される実施形態と同様の様式では、固定子区画1202、1204の異なる巻線構成(例えば、巻線あたりの回旋の異なる数)に起因して、それらの端子が外部回路網に接続されていないときに測定されるような固定子区画702の2つの端子1206a、1206b間の種々の電気的特性(例えば、抵抗、磁束鎖交等)の値は、それらの端子が外部回路網に接続されていないときにもまた測定されるような固定子区画1204の端子406a、406b、および406cのうちのいずれか2つの間のそれらの同一の電気的特性の値とは実質的に異なるであろうことが理解され得る。
【0059】
図13は、
図4-6と関連して説明されるように、複数の異なる固定子構造タイプを含む、平面軸方向磁束機械1300の第5の例示的実装を示す。繰り返しになるが、上側回転子アセンブリ108aは、機械1300内に含まれる、2つの例示的固定子構造1302、1304の鮮明な図を可能にするために、
図13に描写されていない。示されるように、機械1300は、(A)機械1100(
図11に示される)の固定子区画1102および関連付けられる回路網1106、1110に類似する、固定子区画1302および関連付けられる回路網1106、1110、および(B)回転子が回転するにつれて、渦電流が発生され、したがって、回転子速度の関数として増加する、回転子上への抗力の発生を引き起こし得るように、機械1300のアクティブ領域内の間隙内に位置付けられる材料(例えば、アルミニウムまたは銅)の伝導性シートを含む、固定子区画1304の両方を含んでもよい。いくつかの実装では、固定子区画1302および関連付けられる回路網1106、1110は、固定子区画1304を介して、機械1300の回転子上に課される抗力を選択的に補完するように動作し、したがって、機械1300の回転子上に課される抗力のレベルの微調整を可能にし得る。2つの固定子区画1302、1304のみが、
図13に示されるが、先に言及されるように、図示されるタイプのいずれかまたは両方の1つまたはそれを上回る付加的な固定子区画、および/または異なるタイプの1つまたはそれを上回る付加的な区画が、他の実装において採用されてもよいことを理解されたい。
【0060】
図14は、複数の異なる固定子構造タイプを含む、平面軸方向磁束機械1400の第6の例示的実装を示す、部分的な切断図である。繰り返しになるが、上側回転子アセンブリ108aは、機械1300内に含まれる、2つの例示的固定子構造1402、1404の鮮明な図を可能にするために、
図14に描写されていない。示されるように、機械1400は、(A)機械1100(
図11に示される)の固定子区画1102および関連付けられる回路網1106、1110に類似する、固定子区画1402および関連付けられる回路網1106、1110、および(B)回転子が回転するにつれて、渦電流が発生され、したがって、回転子速度の関数として増加する、回転子上への抗力を生成し得るように、機械1400のアクティブ領域内の間隙内に位置付けられる伝導性材料(例えば、アルミニウムまたは銅)の環状シート1404の両方を含んでもよい。
【0061】
機械1300(
図13に示される)と同様に、いくつかの実装では、固定子区画1402および関連付けられる回路網1106、1110は、環状伝導性シート1404を介して、機械1300の回転子上に課される抗力を選択的に補完するように動作し、したがって、機械1400の回転子上に課される抗力のレベルの微調整を可能にし得る。2つの固定子構造タイプのみが、
図14に示されるが、先に言及されるように、図示されるタイプのいずれかまたは両方の1つまたはそれを上回る付加的な固定子区画、および/または異なるタイプの1つまたはそれを上回る付加的な区画が、他の実装において採用されてもよいことを理解されたい。
【0062】
本明細書に説明される、種々の固定子設計の利点は、多数ある。上記に説明されるいくつかの実施形態に対して、同様の性能が、従来のモータを従来の緩衝器と機械的に組み合わせることによって取得され得る。そのようなモータおよび緩衝器の解決策は、熱的解決策、複数のシャフト、および機械的統合を要求するであろう。本明細書に説明される固定子機械構成のあるものの使用は、これらの考慮事項を排除するであろう。
【0063】
上記に説明される他の例示的実施形態に対して、同様の性能が、モータと同一のシャフト上に、制御可能な渦電流制動機を接続することによって取得され得る。再度、そのような解決策は、システムの複雑性およびコストを増加させるであろう。特に、付加的な磁気構造が、制動特徴に対して要求されるであろう。例えば、外部動力源を要求する電磁石、または制動するときにのみ使用される付加的な磁石である。本明細書に説明される固定子機械構成のあるものの使用は、先と同様に、これらの考慮事項を排除するであろう。
【0064】
上記に説明されるさらなる他の例示的実施形態に対して、同様の性能が、同一のシャフト上の異なる動作体系のために設計される、2つまたはそれを上回るモータを接続することによって取得され得る。様々な機械的課題が、そのような設計に付随するであろう。本明細書に説明される固定子機械構成のあるものの使用は、モータ区画が、同一の磁気回路、回転子材料、および軸受を共有することを可能にするであろう。これは、より単純かつより費用対効果の高い設計を結果としてもたらすであろう。
【0065】
ここで説明されるタイプの機械の実施形態は、いくつかの用途分野に対応し、実施例は、限定ではないが、以下のものを含む。
【0066】
1つの用途は、療法用または運動用機器においてである。ここでは、機械の役割は、標的活動をシミュレートしながら、人間によって加えられた力に抵抗し、その加えられた力の一部を吸収する、または動力に変換することである。そのような活動は、バーベルを持ち上げる力および慣性特性、ボートを漕ぐ際の抗力、サイクリングに関連付けられる可変抵抗等を含み得る。これらの活動をシミュレートするために要求される動態は、例えば、エネルギー貯蔵および消散機構と組み合わせられる、従来のサーボモータのフィードバック制御を通して達成され得る。本明細書に説明される固定子機械構成のあるものの使用は、モータ作用が、消散性固定子要素と統合されることを可能にし、全体的なシステムのコストおよび複雑性の低減を含む、利点を伴うであろう。
【0067】
いくつかの実装では、複数のモータ固定子構造が、加えて、または代替として、同一の機械内の幅広い要件を満たすために、間隙内で組み合わせられてもよい。例えば、低トルク高速動作のために設計されるモータ固定子区画は、高トルク低速動作のためのモータ固定子区画と組み合わせられてもよい。
【0068】
いくつかの実装では、1つまたはそれを上回るモータ/発生器区画は、加えて、または代替として、アクティブ制御下での誘導制動のために特殊化される区画と組み合わせられてもよい。本場合では、例えば、直接駆動風力タービン発生器(1つの区画)が、強風条件下でタービン速度を調整する、制動機構(制動区画)を有してもよい。同様のモータの用途では、制動区画が、緊急シャフト停止機能を提供してもよい。
【0069】
以下の段落(P1)-(P8)は、本明細書に開示される発明概念の実施例を説明する。
【0070】
(P1)(軸方向磁束機械の間隙内のアクティブ領域内で、回転子の回転軸に略平行な第1の磁束を発生させる、1つまたはそれを上回る磁石を含む、回転子を有する)軸方向磁束機械のための平面固定子は、少なくとも第1、第2、第3、および第4の端子であって、それぞれが、平面固定子の外部の回路網に接続されるように適合される、少なくとも第1、第2、第3、および第4の端子と、アクティブ領域内に位置付けられるように配列される、少なくとも1つの第1の巻線であって、少なくとも1つの第1の巻線は、それぞれ、第1および第2の端子に電気的に接続される、第1および第2の端部を有し、第1および第2の端子が回路網に接続されていないときに測定されるような第1の端子と第2の端子との間の電気的特性が、第1の値を有する、少なくとも1つの第1の巻線と、アクティブ領域内に位置付けられるように配列される、少なくとも1つの第2の巻線であって、少なくとも1つの第2の巻線は、少なくとも1つの第1の巻線から電気的に絶縁され、それぞれ、第3および第4の端子に電気的に接続される、第3および第4の端部を有し、第3および第4の端子が回路網に接続されていないときに測定されるような第3の端子と第4の端子と間の電気的特性は、第1の値と実質的に異なる第2の値を有する、少なくとも1つの第2の巻線とを含んでもよい。
【0071】
(P2)平面固定子は、段落(P1)に説明されるように構成されてもよく、少なくとも1つの第1の巻線は、第1の固定子区画上に配置されてもよく、少なくとも1つの第2の巻線は、回転軸に対して第1の固定子区画から角度を付けてオフセットされる、第2の固定子区画上に配置されてもよい。
【0072】
(P3)平面固定子は、段落(P1)または段落(P2)に説明されるように構成されてもよく、少なくとも1つの第1の巻線は、第1の巻線と、少なくとも1つの付加的な巻線とを含んでもよく、回路網は、動力源を含んでもよく、第1の巻線は、動力源からの第1の位相を支持するように構成されてもよく、少なくとも1つの付加的な巻線は、第1の巻線と少なくとも1つの付加的な巻線との組み合わせによって発生される、第2の磁束のピーク値が、回転軸に対して弓形の経路を辿るように、動力源からの少なくとも1つの付加的な位相を支持するように構成されてもよい。
【0073】
(P4)平面固定子は、段落(P1)-(P3)のいずれかに説明されるように構成されてもよく、電気的特性は、抵抗を含んでもよく、第1および第2の端子が回路網に接続されていないときに測定されるような第1の端子と第2の端子との間の第1の抵抗が、第3および第4の端子が回路網に接続されていないときに測定されるような第3の端子と第4の端子との間の第2の抵抗よりも少なくとも50%大きくてもよい。
【0074】
(P5)平面固定子は、段落(P1)-(P4)のいずれかに説明されるように構成されてもよく、電気的特性は、第1の磁束との磁束鎖交を含んでもよく、第1の端子と第2の端子との間に確認されるような少なくとも1つの第1の巻線と第1の磁束との間の第1の磁束鎖交は、第3の端子と第4の端子との間に確認されるような少なくとも1つの第2の巻線と第1の磁束との間の第2の磁束鎖交よりも少なくとも50%大きくてもよい。
【0075】
(P6)平面固定子は、段落(P1)-(P5)のいずれかに説明されるように構成されてもよく、回路網は、第1および第2の端子を動力源に選択的に結合するように構成される、第1のコントローラを含み、したがって、軸方向磁束機械の少なくとも第1の動作モードの間、少なくとも1つの第1の巻線が、回転軸に略平行な第2の磁束を発生させてもよい。
【0076】
(P7)平面固定子は、段落(P1)-(P6)のいずれかに説明されるように構成されてもよく、回路網はさらに、第3および第4の端子を動力源に選択的に結合するように構成される、第2のコントローラを含み、したがって、軸方向磁束機械の少なくとも第2の動作モードの間、少なくとも1つの第2の巻線が、回転軸に略平行な第3の磁束を発生させてもよい。
【0077】
(P8)平面固定子は、段落(P1)-(P7)のいずれかに説明されるように構成されてもよく、少なくとも1つの第2の巻線が外部動力源に結合されていない時間において、第3の端子と第4の端子との間の電気的接続を確立するために、選択的に閉鎖されるように構成される、少なくとも1つのスイッチをさらに含んでもよい。
【0078】
(P9)平面固定子は、段落(P8)に説明されるように構成されてもよく、少なくとも1つのスイッチは、少なくとも1つの消散要素を介して、第3の端子と第4の端子との間の電気的接続を確立するように構成されてもよい。
【0079】
(P10)平面固定子は、段落(P8)または段落(P9)に説明されるように構成されてもよく、回路網はさらに、第3の端子と第4の端子との間の時間平均伝導率を制御するために、少なくとも1つのスイッチを変調させるように構成される、第2のコントローラを備えてもよい。
【0080】
(P11)平面固定子は、段落(P1)-(P10)のいずれかに説明されるように構成されてもよく、回路網はさらに、第3および第4の端子をエネルギー貯蔵要素に選択的に結合するように構成される、第2のコントローラを備え、したがって、軸方向磁束機械の少なくとも第2の動作モード間、エネルギー貯蔵要素は、回転子の回転に応答して、第2の巻線によって発生される動力を受信してもよい。
【0081】
(P12)平面固定子は、段落(P1)-(P11)のいずれかに説明されるように構成されてもよく、回路網はさらに、第1および第2の端子をエネルギー貯蔵要素に選択的に結合するように構成される、第1のコントローラを備え、したがって、軸方向磁束機械の少なくとも第1の動作モード間、エネルギー貯蔵要素は、回転子の回転に応答して、第1の巻線によって発生される動力を受信してもよい。
【0082】
(P13)平面固定子は、段落(P1)-(P12)のいずれかに説明されるように構成されてもよく、回路網はさらに、第3および第4の端子をエネルギー貯蔵要素に選択的に結合するように構成される、第2のコントローラを備え、したがって、軸方向磁束機械の少なくとも第2の動作モード間、エネルギー貯蔵要素は、回転子の回転に応答して、第2の巻線によって発生される動力を受信してもよい。
【0083】
(P14)平面固定子は、段落(P1)-(P13)のいずれかに説明されるように構成されてもよく、少なくとも1つの第1の巻線が外部動力源に結合されていない時間において、第1の端子と第2の端子との間の電気的接続を確立するために、選択的に閉鎖されるように構成される、少なくとも1つのスイッチをさらに含んでもよい。
【0084】
(P15)平面固定子は、段落(P14)に説明されるように構成されてもよく、少なくとも1つのスイッチは、少なくとも1つの消散要素を介して、第1の端子と第2の端子との間の電気的接続を確立するように構成されてもよい。
【0085】
(P16)平面固定子は、段落(P14)または段落(P15)に説明されるように構成されてもよく、回路網はさらに、第1の端子と第2の端子との間の時間平均伝導率を制御するために、少なくとも1つのスイッチを変調させるように構成される、第2のコントローラを備えてもよい。
【0086】
(P17)(軸方向磁束機械の間隙内のアクティブ領域内で、回転子の回転軸に略平行な第1の磁束を発生させる、1つまたはそれを上回る磁石を含む、回転子を有する)軸方向磁束機械のための平面固定子は、第1の伝導性シート内の渦電流の発生が、回転子上に抗力を課すように、アクティブ領域内に位置付けられるように配列される、第1の伝導性シートと、アクティブ領域内に位置付けられるように配列される、少なくとも第1の巻線であって、第1の巻線は、第1の巻線の個別の端部に電気的に接続される、少なくとも第1および第2の端子を有する、少なくとも第1の巻線とを含んでもよい。
【0087】
(P18)平面固定子は、段落(P17)に説明されるように構成されてもよく、第1および第2の端子を動力源に選択的に結合するように構成される、コントローラをさらに含み、したがって、軸方向磁束機械の少なくとも第1の動作モードの間、第1の巻線は、回転軸に略平行な第2の磁束を発生させてもよい。
【0088】
(P19)平面固定子は、段落(P17)または段落(P18)に説明されるように構成されてもよく、第1および第2の端子をエネルギー貯蔵要素に選択的に結合するように構成される、コントローラをさらに含み、したがって、軸方向磁束機械の少なくとも第1の動作モード間、エネルギー貯蔵要素は、回転子の回転に応答して、第1の巻線によって発生される動力を受信してもよい。
【0089】
(P20)平面固定子は、段落(P17)-(P19)のいずれかに説明されるように構成されてもよく、第1の巻線が外部動力源に結合されていない時間において、第1の端子と第2の端子との間の電気的接続を確立するために、選択的に閉鎖されるように構成される、少なくとも1つのスイッチをさらに含んでもよい。
【0090】
(P21)平面固定子は、段落(P20)に説明されるように構成されてもよく、少なくとも1つのスイッチは、少なくとも1つの消散要素を介して、第1の端子と第2の端子との間の電気的接続を選択的に確立するように構成されてもよい。
【0091】
(P22)平面固定子は、段落(P20)または段落(P21)に説明されるように構成されてもよく、第1の端子と第2の端子との間の時間平均伝導率を制御するために、少なくとも1つのスイッチを変調させるように構成される、コントローラをさらに備えてもよい。
【0092】
(P23)(軸方向磁束機械の間隙内のアクティブ領域内で、回転子の回転軸に略平行な第1の磁束を発生させる、1つまたはそれを上回る磁石を含む、回転子を有する)軸方向磁束機械のための平面固定子は、アクティブ領域内に位置付けられるように配列される、少なくとも第1の巻線であって、第1の巻線は、第1の巻線の個別の端部に電気的に接続される、少なくとも第1および第2の端子を有する、少なくとも第1の巻線と、第1の巻線が外部動力源に結合されていない時間において、第1の端子と第2の端子との間の電気的接続を確立するために、選択的に閉鎖されるように構成される、少なくとも1つのスイッチとを含んでもよい。
【0093】
(P24)平面固定子は、段落(P23)に説明されるように構成されてもよく、少なくとも1つのスイッチはさらに、少なくとも1つの消散要素を介して、第1の端子と第2の端子との間の電気的接続を確立するように構成されてもよい。
【0094】
(P25)平面固定子は、段落(P23)または段落(P24)に説明されるように構成されてもよく、第1の端子と第2の端子との間の時間平均伝導率を制御するために、少なくとも1つのスイッチを変調させるように構成される、コントローラをさらに含んでもよい。
【0095】
(P26)軸方向磁束機械であって、少なくとも2つの平面固定子区画が、回転軸の周囲に配置され、平面区画は、異なり、少なくとも1つの固定子区画が、好適な制御下でモータ作用を生産することが可能であるプリント回路固定子である、軸方向磁束機械。
【0096】
(P27)少なくとも1つの固定子区画は、モータ作用を生産することが可能であるプリント回路固定子であり、少なくとも1つの固定子区画が、伝導性材料のプレートである、段落(P26)に説明される機械。
【0097】
(P28)伝導性材料のプレートは、間隙の中またはそこから外へ半径方向に移動され得る、段落(P27)に説明される機械。
【0098】
(P29)少なくとも1つの固定子区画が、モータ作用を生産することが可能であるプリント回路固定子であり、少なくとも1つの固定子区画が、外部制御下で動作可能であるプリント回路渦電流制動機である、段落(P26)-(P28)のいずれか1つに説明される機械。
【0099】
(P30)平面固定子区画は、交換可能である、段落(P26)-(P29)のいずれか1つに説明される機械。
【0100】
(P31)少なくとも1つの固定子区画および少なくとも1つの伝導性プレートが、回転軸の周囲に配列される、段落(P26)-(P30)のいずれかに説明される機械。
【0101】
(P32)伝導性プレートは、間隙の中またはそこから外へ半径方向に調節可能であるように構成および配列される、段落(P26)-(P31)のいずれか1つに説明される機械。
【0102】
(P33)伝導性プレートおよび固定子区画は、交換可能であるように構成される、段落(P26)-(P32)のいずれか1つに説明される機械。
【0103】
少なくとも1つの実施形態のいくつかの側面が、上記のように説明されたが、種々の改変、修正、および改良が、当業者に容易に想起されるであろうことを理解されたい。そのような改変、修正、および改良は、本開示の一部であることが意図され、本開示の精神および範囲内であることが意図される。故に、前述の説明および図面は、単なる実施例としてにすぎない。
【0104】
本開示の種々の側面は、単独で、組み合わせて、または前述において説明される実施形態において具体的に議論されない様々な配列において使用されてもよく、したがって、本願では、前述の説明において記述される、または図面において図示される構成要素の詳細および配列に限定されない。例えば、一実施形態において説明される側面は、他の実施形態において説明される側面と、任意の様式において組み合わせられてもよい。
【0105】
また、開示される側面は、方法として具現化されてもよく、そのうちのある実施例が、提供されている。方法の一部として実施される行為は、任意の好適な方法において順序付けられてもよい。故に、行為が、図示されるものとは異なる順序において実施される実施形態が、構築されてもよく、これは、例証的実施形態において、順次行為として示される場合であっても、いくつかの行為を同時に実施することを含み得る。
【0106】
請求項の要素を修飾するための請求項内での「第1」、「第2」、「第3」等の順序を示す用語の使用は、それ自体では、ある請求項要素が別のものに優る、いかなる優先度、優位性、または順序、またはある方法の行為が実施される時間的な順序を含意せず、(順序を示す用語の使用がない場合に)請求項の要素を区別するために、ある名称を有するある請求される要素を同一の名称を有する別の要素と区別するための単なる標識として使用される。
【0107】
また、本明細書内で使用される言い回しおよび専門用語は、説明の目的のために使用され、限定するものとして見なされるべきではない。本明細書内での「~を含む」、「~を備える」、または「~を有する」、「~を含有する」、「~を伴う」、およびそれらの変形の使用は、その後に列挙される項目およびそれらの均等物および付加的な項目を包含することが意味される。
【0108】
請求される内容は、以下の通りである。
【国際調査報告】