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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-13
(54)【発明の名称】鼻腔スプレー再構成システム
(51)【国際特許分類】
   A61J 1/20 20060101AFI20240205BHJP
【FI】
A61J1/20 314C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548876
(86)(22)【出願日】2022-02-14
(85)【翻訳文提出日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 US2022016275
(87)【国際公開番号】W WO2022174132
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】202110186024.0
(32)【優先日】2021-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロンシアン ホアン
(72)【発明者】
【氏名】ホワション ホアン
(72)【発明者】
【氏名】ジエン マー
(72)【発明者】
【氏名】イエン リウ
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047AA05
4C047AA27
4C047CC04
4C047CC13
4C047DD02
4C047HH03
4C047HH05
(57)【要約】
鼻腔スプレー再構成システム(10)は、本体を有するバイアルアダプタ(12)と、本体をバイアルに固定するように構成されたバイアルコネクタ(46)と、本体をシリンジバレルに固定するように構成されたシリンジコネクタ(48)と、移送スパイク(50)と、を含む。システムは、引き抜き開口および中央通路を画定する引き抜き部材(14)をさらに含み、引き抜き部材は、スパイクコネクタ(74)を介して移送スパイクに固定され、ノズルスプレー取り付け部(16)は、シリンジバレルおよびノズル開口に固定されるように構成されたシリンジアタッチメントを含み、ノズルスプレー取り付け部は、シリンジアタッチメントおよびノズル開口と流体連通する中央通路を画定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼻腔スプレー再構成システムであって、
バイアルアダプタであって、
第1の端部と、前記第1の端部の反対側に配置された第2の端部とを有する本体と、
前記本体をバイアルに固定するように構成されたバイアルコネクタと、
前記本体をシリンジバレルに固定するように構成されたシリンジコネクタと、
尖った端部を有し、移送開口を画定する移送スパイクであって、前記本体、前記シリンジコネクタ、および前記移送スパイクは、前記移送スパイクの前記移送開口と流体連通する通路を画定する、移送スパイクと、
を備える、バイアルアダプタと、
前記第1の端部および前記第1の端部の反対側に配置された第2の端部を有する引き抜き部材であって、前記引き抜き部材は、引き抜き開口および中央通路を画定し、前記引き抜き部材は、スパイクコネクタを介して前記移送スパイクに固定され、前記引き抜き部材の前記引き抜き開口部は、前記バイアルアダプタの前記通路と流体連通している、引き抜き部材と、
第1の端部および前記第1の端部の反対側に配置された第2の端部を有するノズルスプレーアタッチメントであって、前記ノズルスプレーアタッチメントは、シリンジバレルおよびノズル開口に固定されるように構成されたシリンジアタッチメントを有し、前記ノズルスプレーアタッチメントは、前記シリンジアタッチメントおよび前記ノズル開口と流体連通する中央通路を画定する、ノズルスプレーアタッチメントと、
を備える、鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項2】
シリンジバレルおよびプランジャーロッドを有するシリンジをさらに備え、前記バイアルアダプタの前記シリンジコネクタが前記シリンジバレルに固定される、請求項1に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項3】
凍結乾燥薬剤を含むバイアルをさらに備える、請求項2に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項4】
希釈剤を含むアンプルをさらに備える、請求項3に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項5】
用量分割器であって、前記用量分割器をシリンジのプランジャーロッドに取り付けるように構成されたプランジャーロッド取り付け部を有する用量分割器をさらに備える、請求項1に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項6】
前記用量分割器は、第1および第2のグリップ部分ならびにC字形の本体を含み、前記グリップ部分の互いに向かっての移動は、前記C字形の本体の内径を増加させる、請求項5に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項7】
前記シリンジコネクタは、ルアー接続を備える、請求項1に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項8】
前記スパイクコネクタは、ルアー接続を備える、請求項1に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項9】
前記引き抜き部材は、前記引き抜き部材の前記第1の端部から前記引き抜き部材の前記第2の端部まで幅が先細になる、請求項1に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項10】
前記引き抜き部材の前記中央通路内に受け入れられるフィルタをさらに備える、請求項1に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項11】
前記バイアルアダプタの前記本体は、医療提供者の手によって把持されるように構成されたグリップ面を備える、請求項1に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項12】
前記移送スパイクの前記移送開口は、第1の開口および前記第1の開口の反対側に配置された第2の開口を備える、請求項1に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項13】
前記移送スパイクの前記第1および第2の開口はそれぞれ、前記本体の前記第1の端部から前記本体の前記第2の端部まで延びる方向によって画定される長さ、および前記第1および第2の開口の長さに垂直に延びる方向によって画定される幅を有し、前記第1および第2の開口の長さは、前記第1および第2の開口の幅よりも大きい、請求項12に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項14】
前記第1および第2の開口の長さが、前記第1および第2の開口部の幅の少なくとも5倍大きい、請求項13に記載の鼻腔スプレー再構成システム。
【請求項15】
請求項1に記載の鼻腔スプレー再構成システムを使用する方法であって、前記方法は、
前記引き抜き部材を容器に挿入することと、
前記バイアルアダプタに接続されたシリンジに前記容器から希釈剤を引き出すことと、
前記引き抜き部材を前記バイアルアダプタから取り外すことと、
前記バイアルアダプタを、凍結乾燥薬剤を含むバイアルに取り付けることと、
前記シリンジを使用して前記希釈剤を前記バイアルに移し、前記凍結乾燥薬剤を再構成することと、
前記再構成された薬剤を前記シリンジ内に引き出すことと、
前記バイアルアダプタを前記シリンジから取り外すことと、
前記ノズルスプレーアタッチメントを前記シリンジに取り付けることと、
を含む、方法。
【請求項16】
用量分割器を前記シリンジのプランジャーロッドに取り付けることをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記容器は、ガラスアンプルからなる、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鼻腔スプレー再構成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、「鼻腔スプレー再構成システム」と題された2021年2月14日に出願された中国出願第202110186024.0号の優先権を主張し、その開示全体は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0003】
呼吸器ワクチンなどの薬剤の鼻腔スプレー送達は、市場から知られているが、患者の受け入れ、安全性、および免疫応答などの様々な要因のために人気が高まっている。鼻腔スプレー送達は、薬剤を含むシリンジに取り付けられたノズルスプレーコネクタを使用して提供され得る。一般的な方法では、薬剤は特定の条件で保管される必要があるため、薬剤は凍結乾燥され得るし、送達前に再構築が必要であり得る。凍結乾燥ワクチンなどの凍結乾燥薬剤は、事前に充填された液体薬物よりも安定し得る。再構成は、典型的には、凍結乾燥された薬剤を含むバイアルに希釈剤を添加し、バイアルを振って凍結乾燥された薬剤を完全に溶解させることによって達成される。再構成デバイスは、薬剤の再構成および移送を容易にするために利用可能である。しかしながら、凍結乾燥薬剤の再構成は、鼻腔スプレー送達に関して知られておらず、送達前に凍結乾燥薬剤の再構成を可能にするそのような鼻腔スプレー送達を提供する必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2019/219383号パンフレット
【発明の概要】
【0005】
一態様または実施形態では、鼻腔スプレー再構成システムは、第1の端部および第1の端部の反対側に配置された第2の端部を有する本体を有するバイアルアダプタと、本体をバイアルに固定するように構成されたバイアルコネクタと、本体をシリンジバレルに固定するように構成されたシリンジコネクタと、尖った端部を有し、移送開口部を画定する移送スパイクとを含み、本体、シリンジコネクタ、および移送スパイクは、移送スパイクの移送開口部と流体連通する通路を画定する。システムは、第1の端部および第1の端部の反対側に配置された第2の端部を有する引き抜き部材をさらに含み、引き抜き部材は、引き抜き開口および中央通路を画定し、引き抜き部材は、スパイクコネクタを介して移送スパイクに固定される。引き抜き部材の引き抜き開口は、バイアルアダプタの通路と流体連通している。システムはまた、第1の端部および第1の端部の反対側に配置された第2の端部を有するノズルスプレーアタッチメントを含み、ノズルスプレーアタッチメントは、シリンジバレルおよびノズル開口に固定されるように構成されたシリンジアタッチメントを有する。ノズルスプレーアタッチメントは、シリンジアタッチメントおよびノズル開口と流体連通する中央通路を画定する。
【0006】
システムは、シリンジバレルおよびプランジャーロッドを有するシリンジを含み得、バイアルアダプタのシリンジコネクタは、シリンジバレルに固定される。システムは、凍結乾燥薬剤を含むバイアルを含み得る。システムは、希釈剤を含むアンプルを含み得る。
【0007】
システムは、用量分割器をシリンジのプランジャーロッドに取り付けるように構成されたプランジャーロッド取り付け部分を有する用量分割器を含み得る。用量分割器は、第1および第2のグリップ部分およびC字形本体を含み得、グリップ部分の互いに向かい合う移動は、C字形本体の内径を増加させる。
【0008】
シリンジコネクタは、ルアー接続であり得る。スパイクコネクタは、ルアー接続であり得る。引き抜き部材は、引き抜き部材の第1の端部から引き抜き部材の第2の端部まで幅が先細になり得る。フィルタは、引き抜き部材の中央通路内に受け入れられ得る。バイアルアダプタの本体は、医療提供者の手によって把持されるように構成されたグリップ表面を含み得る。
【0009】
移送スパイクの移送開口は、第1の開口および第1の開口の反対側に配置された第2の開口を含み得る。移送スパイクの第1および第2の開口はそれぞれ、本体の第1の端部から本体の第2の端部まで延びる方向によって画定される長さと、第1および第2の開口の長さに垂直に延びる方向によって画定される幅とを有し得、第1および第2の開口の長さは、第1および第2の開口の幅よりも大きい。第1および第2の開口の長さは、第1および第2の開口の幅の少なくとも5倍大きい。
【0010】
さらなる態様または実施形態では、鼻腔スプレー再構成を使用する方法は、引き抜き部材を容器に挿入することと、希釈剤を容器からバイアルアダプタに接続されたシリンジに引き抜くことと、引き抜き部材をバイアルアダプタから切り離すことと、バイアルアダプタを凍結乾燥薬剤を含むバイアルに取り付けることと、希釈剤をシリンジを使用してバイアルに移して凍結乾燥薬剤を再構成することと、再構成された薬剤をシリンジに引き抜くことと、バイアルアダプタをシリンジから取り外すことと、ノズルスプレー取り付け部をシリンジに取り付けることと、を含む。この方法は、用量分割器をシリンジのプランジャーロッドに取り付けることをさらに含み得る。容器は、ガラス製アンプルであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本出願の一態様または実施形態による鼻腔スプレー再構成システムの斜視図である。
図2図2は、本出願の一態様または実施形態による、図1のシステムのバイアルアダプタの斜視図である。
図3図3は、図1のバイアルアダプタの正面図である。
図4図4は、図3の線4-4に沿って取られた断面図である。
図5図5は、引き抜き部材に接続されたバイアルアダプタを示す、図1のバイアルアダプタの正面図である。
図6図6は、図5の線6-6に沿った断面図である。
図7図7は、本出願の一態様または実施形態による、図1のシステムの用量分割器の斜視図である。
図8図8は、図7の用量分割器の上面図である。
図9図9は、本出願の一態様または実施形態による、図1のシステムのノズルスプレー取り付け部の斜視図である。
図10図10は、図9のノズルスプレーアタッチメントの正面図である。
図11図11は、図10の線11-11に沿った断面図である。
図12図12は、本出願の一態様または実施形態による鼻腔スプレー再構成システムを使用する方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、説明の目的のために、用語「上部(upper)」、「下部(lower)」、「右(right)」、「左(left)」、「垂直の(vertical)」、(水平の(horizontal)」、「上(top)」、「下(bottom)」、「横の(lateral)」、「縦の(longitudinal)」、およびそれらの派生語は、図面において配向されるように、本発明に関するものとする。しかしながら、本発明は、それとは反対に明示的に特定されない限り、代替的な変形を前提としてもよいことは理解されよう。また、添付の図面に示され、および以下の明細書に記載される具体的なデバイスおよびプロセスは、単に本発明の例示的な実施形態であることも理解されるべきである。そのため、本明細書に開示される実施形態に関連する具体的な寸法および他の物理的な特徴は、制限的であるとしてみなされるべきではない。さらには、本発明は、それとは反対に明示的に特定されない限り、代替的な変形を前提としてもよいことは理解されよう。
【0013】
図1を参照すると、一態様または実施形態による鼻腔スプレー再構成システム10は、バイアルアダプタ12、引き抜き部材14、およびノズルスプレー取り付け部16を含む。一態様または実施形態では、システム10は、用量分割器18をさらに含む。一態様または実施形態では、システム10は、シリンジバレル22およびプランジャーロッド24を有するシリンジ20を含む。さらなる態様または実施形態では、システム10は、凍結乾燥ワクチンなどの凍結乾燥薬剤を含むバイアル26、および/または希釈剤を含むアンプル28を含む。以下に詳述するように、鼻腔スプレー再構成システム10は、凍結乾燥された薬剤を再構成し、ノズルスプレーアタッチメント16を介して薬剤を鼻腔に送達するように構成される。
【0014】
図2-4を参照すると、バイアルアダプタ12は、第1の端部42および第1の端部42に対向して配置された第2の端部44を有する本体40と、本体40をバイアル26に固定するように構成されたバイアルコネクタ46と、本体40をシリンジバレル22に固定するように構成されたシリンジコネクタ48と、尖った端部52を有し、移送開口54を画定する移送スパイク50とを含む。本体40、シリンジコネクタ48、および移送スパイク50は、移送スパイク50の移送開口54と流体連通する通路56を画定する。バイアルアダプタ12の本体40は、医療提供者の手によって把持されるように構成されたグリップ面58を含む。グリップ面58は、互いに反対側に配置された2つの別個の部分を含むが、他の適切な配置が利用され得る。シリンジコネクタ48は、ルアーコネクタであるが、他の適切な接続構成が利用され得る。バイアルコネクタ46は、複数の突起60を含む。複数の突起60は、バイアルアダプタ12がバイアル26上に押されると半径方向外向きに偏向し、複数の突起60がバイアル26のキャップの下に配置されてバイアルアダプタ12をバイアル26に固定するように元の位置に戻るように構成される。一態様または実施形態では、バイアルアダプタ12は、特許文献1に示され、記載されているバイアルアダプタと同様であり得る。
【0015】
移送スパイク50の移送開口54は、第1の開口および第1の開口の反対側に配置された第2の開口を含むが、他の適切な配置および1つまたは複数の開口が利用され得る。移送スパイク50の第1および第2の開口54はそれぞれ、本体40の第1の端部42から本体40の第2の端部44まで延びる方向によって画定される長さと、第1および第2の開口54の長さに垂直に延びる方向によって画定される幅とを有する。第1および第2の開口54の長さは、第1および第2の開口54の幅よりも大きい。第1および第2の開口54は、バイアルアダプタ12がバイアルコネクタ46を介してバイアル26に固定されたときに、バイアル26から流体のすべてを除去するように構成される。さらなる態様または実施形態では、第1および第2の開口54は、バイアルアダプタ12がバイアルコネクタ46を介してバイアル26に固定されるときに、バイアル26から流体の95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、または99%以上を除去するように構成される。一態様または実施形態では、第1および第2の開口54の長さは、第1および第2の開口54の幅の少なくとも5倍大きい。
【0016】
図5および図6を参照すると、引き抜き部材14は、第1の端部66および第1の端部66の反対側に配置された第2の端部68を有し、引き抜き部材14は、引き抜き開口70および中央通路72を画定する。引き抜き部材14は、スパイクコネクタ74を介して移送スパイク50に固定され、引き抜き部材14の引き抜き開口70は、バイアルアダプタ12の通路56と流体連通する。スパイクコネクタ74は、ルアーコネクタであるが、他の適切な接続構成が利用され得る。スパイクコネクタ74は、引き抜き部材14とバイアルアダプタ12との間に液密接続を提供する。引き抜き部材14は、引き抜き部材14の第1の端部66から引き抜き部材14の第2の端部68まで幅が先細になる。一態様または実施形態では、フィルタ76は、引き抜き部材14の中央通路72内に受け入れられる。フィルタ76は、引き抜き部材14を通して流体を移送するときにいかなる微粒子をも除去するように構成される。図6に示されるように、バイアルアダプタ12および引き抜き部材14の移送スパイク50は、引き抜き部材14の中央通路72を通って、移送スパイク50の移送開口54を通って、バイアルアダプタ12の通路56に流体連通を可能にするための環78を画定する。
【0017】
図7および8を参照すると、用量分割器18は、用量分割器18をシリンジ20のプランジャーロッド24に取り付けるように構成されたプランジャーロッド取り付け部分82を含む。用量分割器18は、第1および第2のグリップ部分84、86、およびC字形本体88を含み、グリップ部分84、86の互いに向かい合う動きは、C字形本体88の内径を増加させる。第1および第2のグリップ部分84、86を絞ることは、C字形本体88を開き、C字形本体88がプランジャーロッド24を受け入れることを可能にする。第1および第2のグリップ部分84、86を解放した後、C字形本体88は、プランジャーロッド24を閉じて係合し、用量分割器18をプランジャーロッド24に固定する。用量分割器18の長さは、シリンジ20内の所定量の液体が第1の用量で投与されることを可能にするように構成され、その後、用量分割器18は除去されて、シリンジ20内の所定量の液体の第2の用量が投与されることを可能にする。言い換えれば、用量分割器18がプランジャーロッド24に固定され、シリンジバレル22のフランジ90に当接すると、プランジャーロッド24は、プランジャーロッド24の親指押圧部92が用量分割器18と係合するまで押し下げることができる。用量分割器18の除去により、プランジャーロッド24は、残りの液体または所望の体積の液体が投与されるまでさらに押し下げることができる。
【0018】
図9-11を参照すると、ノズルスプレーアタッチメント16は、第1の端部102および第1の端部102の反対側に配置された第2の端部104を有し、ノズルスプレーアタッチメント16は、シリンジバレル22に固定されるように構成されたシリンジアタッチメント106およびノズル開口108を有する。ノズルスプレーアタッチメント16は、シリンジアタッチメント106およびノズル開口108と流体連通する中央通路110を画定する。シリンジアタッチメント106は、ルアーコネクタであるが、他の適切な接続構成が利用され得る。ノズルスプレーアタッチメント16は、鼻腔スプレーを介して患者に薬剤を投与するためにシリンジ20に固定されるように構成される。例えば、ノズルスプレーアタッチメント16は、Becton,Dickinson and Companyから市販されているBD Accuspray(商標)鼻腔スプレーシステムに類似し得、同様に機能し得る。
【0019】
図12を参照すると、一態様または実施形態によれば、鼻腔スプレー再構成システム10を使用する方法は、引き抜き部材14をアンプルまたは他の容器28に挿入することと、希釈剤を容器28からバイアルアダプタ12および引き抜き部材14に接続されたシリンジ20に引き出すことと、引き抜き部材14をバイアルアダプタ12から切り離すことと、バイアルアダプタ12を凍結乾燥薬剤を含むバイアル26に取り付けることと、希釈剤をシリンジ20を使用してバイアル26に移して凍結乾燥薬剤を再構成することと、再構成された薬剤をシリンジ20に引き出すことと、バイアルアダプタ12をシリンジ20から取り外すことと、ノズルスプレー取り付け部16をシリンジ20に取り付けることとを含む。凍結乾燥された薬剤を再構成することは、凍結乾燥された薬剤のすべてが溶解したことを確実にするためにバイアル26を振ることを含み得る。再構成された薬剤をシリンジ20に引き込むことは、バイアル26、バイアルアダプタ12、およびシリンジ20を反転させることを含み得る。この方法は、用量分割器18をシリンジ20のプランジャーロッド24に取り付けることをさらに含み得る。
【0020】
システム10の引き出し部材14は、粒子を含まない希釈剤がシリンジ20に引き出されることを保証するフィルタ76を用いて、アンプルまたは容器28からの希釈剤の簡単かつ効果的な抽出を提供する。バイアルアダプタ12とバイアル26との間の接続は、薬剤の片手での再構成を可能にしながら、移送スパイク50によるバイアル26の滑らかで正確な貫通を確実にするための誘導を提供する。さらに、移送開口54は、バイアルアダプタ12を使用してバイアル26から液体を引き出した後にバイアル26内に残る薬剤の量を最小限に抑えることによって、薬物バイアルの最適化を提供する。
【0021】
本開示は例示的な構造を有するように記載されてきたが、本開示は、本開示の精神及び範囲の中でさらに修正され得るものである。したがって、本願は、その一般原則を用いた本開示のあらゆる変形、使用、または適応を包含することを意図している。さらに、本願は、本開示が関連する技術分野における既知又は慣例の範囲内で、添付の請求項の範囲内に収まるような本開示からの逸脱をカバーすることを意図している。可能な限り、上述の任意の態様または実施形態の1つまたは複数の特徴は、任意の他の態様または実施形態の1つまたは複数の特徴と組み合わせることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】