(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-13
(54)【発明の名称】腎線維症を治療するためのオキサジアゾリルジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン系HIPK2阻害剤
(51)【国際特許分類】
C07D 491/052 20060101AFI20240205BHJP
A61K 31/436 20060101ALI20240205BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240205BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20240205BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20240205BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
C07D491/052 CSP
A61K31/436
A61P43/00 111
A61P11/00
A61P13/12
A61P9/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548877
(86)(22)【出願日】2022-02-09
(85)【翻訳文提出日】2023-10-06
(86)【国際出願番号】 US2022015767
(87)【国際公開番号】W WO2022173795
(87)【国際公開日】2022-08-18
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514038856
【氏名又は名称】アイカーン スクール オブ メディスン アット マウント サイナイ
【氏名又は名称原語表記】Icahn School of Medicine at Mt. Sinai
(71)【出願人】
【識別番号】519376579
【氏名又は名称】ザ ユナイテッド ステイツ ガバメント アズ リプレゼンティド バイ ザ デパートメント オブ ヴェテランズ アフェアーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100139594
【氏名又は名称】山口 健次郎
(72)【発明者】
【氏名】ベレシス,リチャード ティ.
(72)【発明者】
【氏名】ヘ,ジョン ツゥジアン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ギョン
【テーマコード(参考)】
4C050
4C086
【Fターム(参考)】
4C050AA01
4C050BB07
4C050CC18
4C050EE01
4C050FF02
4C050FF10
4C050GG03
4C050HH04
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB22
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA36
4C086ZA59
4C086ZA81
4C086ZC20
(57)【要約】
Smad3活性化の選択的阻害剤である化合物が開示される。該化合物は、構造(I)(Arはアリール又はヘテロアリールである)の(3‐アリール‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジンである。開示された化合物は、線維性疾患、特に腎線維症、及びHIPK2/Smad3シグナル伝達経路の調節異常に関連した類似の疾患の治療に有用である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】
(式中、
Arは、
(a)水素、‐(C
1‐C
8)ヒドロカルビル、OH、‐O(C
1‐C
8)ヒドロカルビル、ハロゲン、ニトロ、アミノ、(C
1‐C
3)アルキルアミノ、(C
1‐C
3)ジアルキルアミノ、(C
1‐C
3)アシルアミノ、(C
1‐C
3)アルキルスルホニル、(C
1‐C
3)ハロアルキル、(C
1‐C
3)ハロアルコキシ、5員又は6員のヘテロシクリル、及び‐B(OH)
2から独立して選択された1以上の置換基で、メタ位及び/又はパラ位において置換されたフェニル;又は
(b)水素、‐(C
1‐C
3)アルキル、OH、‐O(C
1‐C
3)アルキル、ハロゲン、アミノ、(C
1‐C
3)アルキルアミノ、(C
1‐C
3)ジアルキルアミノ、(C
1‐C
3)ハロアルキル、及び(C
1‐C
3)ハロアルコキシから選択された1個の置換基で置換された5員のヘテロアリール
であり;
R
4は、水素、ヒドロキシ、(C
1‐C
3)アルキル、(C
1‐C
3)アルコキシ、アミノ、(C
1‐C
3)アルキルアミノ、及び(C
1‐C
3)ジアルキルアミノから選択され;
R
5は、水素、ヒドロキシ、(C
1‐C
3)アルキル、(C
1‐C
3)アルコキシ、アミノ、(C
1‐C
3)アルキルアミノ、及び(C
1‐C
3)ジアルキルアミノから選択され;
R
6は、水素及び(C
1‐C
6)ヒドロカルビルから選択され;かつ
R
7は、水素及び(C
1‐C
3)アルキルから選択され;
ただしR
4、R
5、R
6、及びR
7のすべてが水素であることはない)
で表される化合物。
【請求項2】
Arはフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
フェニルは、ブロモ、クロロ、フルオロ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、及びメチルから選択された置換基でパラ位において置換されている、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
Arは5員のヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
Arは、チオフェン、ピラゾール、オキサゾール、及びチアゾールから選択される、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
Arは、非置換であるか、又は‐(C
1‐C
3)ヒドロカルビル、ブロモ、クロロ、フルオロ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、及びトリフルオロメチルから選択された置換基で置換されている、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
R
4は、水素、ヒドロキシ及びアミノから選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
R
5は、水素、ヒドロキシ、メトキシ、及びアミノから選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
R
6及びR
7は、水素及びメチルから独立して選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
R
6及びR
7はメチルであり、R
4及びR
5のうち一方はヒドロキシルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
【化2】
から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
Arは、クロロ又はメチルで3位又は4位において置換されたチアゾール‐2‐イルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項13】
薬学的に許容可能な担体及び請求項1~6又は11のいずれか1項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項14】
ホメオドメイン相互作用プロテインキナーゼ2(HIPK2)とSmad3との相互作用を阻害する方法であって、前記方法はHIPK2を請求項1~6又は11のいずれか1項に記載の化合物と接触させることを含む、方法。
【請求項15】
Smad3の活性化を阻害する方法であって、前記方法はSmad3を請求項1~6又は11のいずれか1項に記載の化合物と接触させることを含む、方法。
【請求項16】
請求項14に記載のin vitroの方法。
【請求項17】
請求項14に記載のin vivoの方法。
【請求項18】
請求項15に記載のin vitroの方法。
【請求項19】
請求項15に記載のin vivoの方法。
【請求項20】
請求項1~6又は11のいずれか1項に記載の化合物を線維性疾患に罹患している対象者に投与することを含む、線維性疾患を治療する方法。
【請求項21】
前記疾患は腎線維症である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記疾患は心臓線維症である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記疾患は肝線維症である、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記疾患は肺線維症である、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年2月10日に出願された米国仮特許出願第63/147,859号の優先権を主張し、米国仮特許出願第63/147,859号の全開示内容はここで参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
[本発明の技術分野]
本発明は、ホメオドメイン相互作用プロテインキナーゼ2(homeodomain interacting protein kinase 2)(HIPK2)のオキサジアゾリルジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン系阻害剤に関する。開示された化合物は、線維性疾患、特に腎線維症の治療に有用である。
【0003】
[背景]
線維症は、細胞外マトリックスタンパク質の過剰生産及び蓄積を特徴とし、進行性の組織機能喪失、及び最終的には臓器の機能不全をもたらす。慢性腎疾患は、初発の傷害とは関係なく、通常は腎臓の間質線維化を伴う。慢性腎疾患の治療戦略には、腎機能の低下を止めるために、高血糖症、高血圧症、及びHIV感染症のような病因の除去のみならず、正常な腎臓の構造及び機能を回復するための抗線維化療法も要求される。腎線維症に加えて、多くの他の臓器特異的な線維性の障害、例えば肝臓、心臓及び肺の線維症が知られている。
【0004】
腎線維症は、進行性の慢性腎疾患が該疾患のもとの病因にかかわらず最終的に行き着く道筋と考えられている。腎臓の線維形成の根底にある分子機構については多くのことが突き止められてきたが、この知識の臨床応用への適用に関しては未だ成功に乏しい。HIPK2がTGF‐β/Smad3経路、NF‐κB経路、及びp53経路の多機能活性化因子であること、並びにマウスにおけるHIPK2の全身ノックアウトではin vivoで腎線維症が軽減したことは実証済みである。米国特許第10,669,266号明細書は、TGF‐β/Smad3経路を特異的に遮断して全身性の副作用を引き起こすことなく腎線維症を軽減する、小分子HIPK2阻害剤を開示している。しかしながら、米国特許第10,669,266号明細書に開示された化合物には溶解性及び効力の問題が残っている。
【0005】
形質転換増殖因子β1(TGF‐β1)は、腎疾患に関する最も重要な線維形成促進因子であると確認されている。TGF‐β1はII型TGF‐β受容体に結合して該受容体とI型TGF‐β受容体との二量体化を可能とし、かつSmad2及びSmad3のリン酸化をもたらす。リン酸化Smad3は核内へ移行することによりプロモータのSmad結合エレメントに結合し、コラーゲンI、フィブロネクチン、及びアルファ平滑筋アクチン(α‐SMA)のような線維化促進性の遺伝子を含む標的遺伝子の転写を活性化する。Smad3は線維性の腎臓において高度に活性化されること、及びSmad3のノックアウトにより腎疾患の動物モデルにおいて腎線維症が軽減されることが知られている。したがって、TGF‐β1/Smad3経路の遮断は腎線維症の治療戦略を提供する。
【0006】
[発明の概要]
下記に記載されたある種の化合物がSmad3の活性化を選択的に阻害することが今回見出された。
1つの態様では、本発明は一般式I
【化1】
(式中、
Arは、
(a)水素、‐(C
1‐C
8)ヒドロカルビル、OH、‐O(C
1‐C
8)ヒドロカルビル、ハロゲン、ニトロ、アミノ、(C
1‐C
3)アルキルアミノ、(C
1‐C
3)ジアルキルアミノ、(C
1‐C
3)アシルアミノ、(C
1‐C
3)アルキルスルホニル、(C
1‐C
3)ハロアルキル、(C
1‐C
3)ハロアルコキシ、5員又は6員のヘテロシクリル、及び‐B(OH)
2から独立に選択された1以上の置換基で、メタ位及び/又はパラ位において置換されたフェニル;又は
(b)水素、‐(C
1‐C
3)アルキル、OH、‐O(C
1‐C
3)アルキル、ハロゲン、アミノ、(C
1‐C
3)アルキルアミノ、(C
1‐C
3)ジアルキルアミノ、(C
1‐C
3)ハロアルキル、及び(C
1‐C
3)ハロアルコキシから選択された1個の置換基で置換された5員のヘテロアリール
であり;
R
4は、水素、ヒドロキシ、(C
1‐C
3)アルキル、(C
1‐C
3)アルコキシ、アミノ、(C
1‐C
3)アルキルアミノ、及び(C
1‐C
3)ジアルキルアミノから選択され;
R
5は、水素、ヒドロキシ、(C
1‐C
3)アルキル、(C
1‐C
3)アルコキシ、アミノ、(C
1‐C
3)アルキルアミノ、及び(C
1‐C
3)ジアルキルアミノから選択され;
R
6は、水素及び(C
1‐C
6)ヒドロカルビルから選択され;かつ
R
7は、水素及び(C
1‐C
3)アルキルから選択され;
ただしR
4、R
5、R
6、及びR
7の全てが水素であることはない)
で表される化合物に関する。
【0007】
別の態様では、本発明は、薬学的に許容可能な担体及び式Iで表される化合物を含んでいる医薬組成物に関する。
【0008】
別の態様では、本発明は、ホメオドメイン相互作用プロテインキナーゼ2(HIPK2)とSmad3との相互作用を阻害する方法に関する。該方法は、HIPK2を式Iで表される化合物と接触させることを含む。
別の態様では、本発明はSmad3の活性化を阻害する方法に関する。該方法は、Smad3を式Iで表される化合物と接触させることを含む。
別の態様では、本発明は、式Iで表される化合物を投与することを含む、線維性疾患を治療する方法に関する。
【0009】
[発明の詳細な説明]
1つの態様では、本発明は、上述のような一般式I:
【化2】
を有する化合物に関する。
【0010】
式Iのいくつかの実施形態では、Arはフェニルである。いくつかの実施形態では、フェニルは、ブロモ、クロロ、フルオロ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メチル、オキセタニル、及び‐B(OH)2から選択された置換基で、パラ位において置換されていてもよい。フェニルはパラ位の置換基に加えて他の置換基で置換されてもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、Arは5員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、5員のヘテロアリールは、オキサゾール、チオフェン、ピラゾール、及びチアゾールから選択され、非置換であってもよいし、‐(C1‐C3)ヒドロカルビル、ブロモ、クロロ、フルオロ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、及びトリフルオロメチルから選択された置換基で置換されていてもよい。いくつかの実施形態では、Arは、クロロ又はメチルで3位又は4位において置換されたチアゾール‐2‐イルである。
【0012】
式Iのいくつかの実施形態では、R4は、水素、ヒドロキシ及びアミノから選択される。いくつかの実施形態では、R5は、水素、ヒドロキシ及びアミノから選択される。いくつかの実施形態では、R6及びR7は独立に、水素及びメチルから選択される。特定の実施形態では、Arはクロロフェニルであり、R4は水素であり、R5はヒドロキシルであり、かつR6及びR7はいずれもメチルである。別の特定の実施形態では、Arはクロロフェニルであり、R4はヒドロキシルであり、R5は水素であり、かつR6及びR7はいずれもメチルである。
【0013】
便宜上、かつ明確にするために、本明細書、実施例、及び特許請求の範囲において使用される一定の用語についてここで説明する。置換基Rnは一般に導入される時に定義され、かつその定義は明細書全体及びすべての独立請求項において保持される。
【0014】
別段の定めがない限り、アルキル(又はアルキレン)は、直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素構造物及びこれらの組み合わせを含むように意図されている。「アルキル」は1~20個の炭素原子、好ましくは1~10個の炭素原子、より好ましくは1~6個の炭素原子のアルキル基を指す。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n‐ブチル、s‐ブチル、t‐ブチルなどが挙げられる。
【0015】
シクロアルキルは炭化水素の一部であり、3~8個の炭素原子の環式炭化水素基が含まれる。シクロアルキル基の例には、c‐プロピル、c‐ブチル、c‐ペンチル、ノルボルニルなどが挙げられる。
【0016】
炭化水素又はヒドロカルビルには、アルキル、シクロアルキル、ポリシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール及びこれらの組み合わせが含まれる。例としては、ベンジル、フェネチル、シクロヘキシルメチル、アダマンチル、カンフォリル及びナフチルエチルが挙げられる。炭化水素又はヒドロカルビルは、元素成分として水素及び炭素のみから成っている任意の置換基を指す。脂肪族炭化水素又は脂肪族ヒドロカルビルは、芳香族ではない炭化水素又はヒドロカルビルであって;飽和でも不飽和であってもよく、環式でも、直鎖でも分岐鎖であってもよい。脂肪族炭化水素又は脂肪族ヒドロカルビルの例には、イソプロピル、2‐ブテニル、2‐ブチニル、シクロペンチル、ノルボルニルなどが挙げられる。芳香族炭化水素又は芳香族ヒドロカルビルには、ベンゼン(フェニル)、ナフタレン(ナフチル)、アントラセンなどが挙げられる。
【0017】
オキサアルキルは、1以上の炭素(及びその炭素に結合した水素)が酸素によって置き換えられたアルキル残基を指す。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、メトキシプロポキシ、3,6,9‐トリオキサデシルなどが挙げられる。オキサアルキルという用語は、当分野で理解されているとおり[米国化学会から出版された”Naming and Indexing of Chemical Substances for Chemical Abstracts”の第196段落を参照、ただし第127段落(a)の制約は受けない]であるものと意図されている、すなわち、該用語は酸素がその隣接した原子に対して単結合で結合している(エーテル結合を形成している)化合物を指し;カルボニル基に見られるような二重結合した酸素は指していない。アルコキシはオキサアルキルの一部であり、アルコキシには直鎖構造又は分岐鎖構造の基が含まれる。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなどが挙げられる。低級アルコキシは、1~4個の炭素を含有する基を指す。
【0018】
いくつかの実施形態では、1個、2個又は3個の水素原子が指定された基で置き換えられる。アルキル及びシクロアルキルの場合、4個以上の水素原子をフッ素で置き換えることが可能であり;実際に、置換可能な全ての水素原子がフッ素で置き換えられることも考えられる。そのような化合物(例えばペルフルオロアルキル)は「ハロ炭化水素」及び「ハロアルキル」の部類に入る。
用語「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を意味する。
【0019】
別段の定めがない限り、アシルは、ホルミル、並びに直鎖、分岐鎖、環式の構造の、飽和、不飽和及び芳香族並びにこれらの組み合わせである、炭素原子が1、2、3、4、5、6、7及び8個の基であって、カルボニル官能基によって親構造に結合したものを指す。例としては、アセチル、ベンゾイル、プロピオニル、イソブチリルなどが挙げられる。低級アシルは、1~4個の炭素を含有する基を指す。二重結合した酸素は、それ自体が置換基として言及される時は「オキソ」と呼ばれる。
【0020】
本明細書中で使用されるように、かつ当業者には理解されるであろうように、「化合物」と述べる場合、さらに限定されることが明白でないかぎり、その化合物の塩を含むように意図される。よって、例えば、上記に示されたように「式Iで表される化合物」と述べるときは、(3‐アリール‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジンの塩:
【化3】
(式中、Xは対イオン、好ましくは薬学的に許容可能なアニオンである)を含むことになる。特定の実施形態では、用語「式Iで表される化合物」は、該化合物又はその薬学的に許容可能な塩を指す。
【0021】
用語「薬学的に許容可能な塩」は、その対イオンが薬学的に許容可能な無毒の酸及び塩基に由来している塩を指す。本発明の化合物の塩に適した薬学的に許容可能な酸には、例えば、酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸(ベシル酸)、安息香酸、ホウ酸、ラク酸、ショウノウ酸、カンファースルホン酸、炭酸、クエン酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ギ酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、ナフチレンスルホン酸、硝酸、オレイン酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、ピバル酸、ポリガラクツロン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、テオクラティック(teoclatic)、p‐トルエンスルホン酸などが挙げられる。本発明の化合物に適した薬学的に許容可能な塩基付加塩には、限定するものではないが、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム及び亜鉛から作られた金属塩、又はリジン、アルギニン、N,N’‐ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N‐メチルグルカミン)及びプロカインから作られた有機塩が挙げられる。さらなる薬学的に許容可能な塩には、適切な場合、無毒のアンモニウムカチオン並びにカルボキシラート、スルホナート及びホスホナートのアニオンであって1~20個の炭素原子を有するアルキルに結合したものが挙げられる。
【0022】
「治療上有効な量」とは、障害又は状態を治療するために対象者に投与された時にそのような治療を達成するのに十分な量を意味する。
【0023】
本発明の化合物は放射性同位元素で標識された形態で存在することができる、すなわち該化合物は自然界で通常見出される原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を含む1以上の原子を含みうる、ということは認識されよう。別例として、単一の構造の複数の分子が、自然界で見出される同位元素存在比とは異なる同位元素存在比で存在する少なくとも1つの原子を含んでもよい。水素、炭素、リン、フッ素、塩素及びヨウ素の放射性同位体には、それぞれ2H、3H、11C、13C、14C、15N、35S、18F、36Cl、125I、124I及び131Iが挙げられる。それらの放射性同位体及び/又は他の原子の他の放射性同位体を含有する化合物は、本発明の範囲内にある。トリチウムすなわち3H、及び炭素14すなわち14Cの放射性同位体は、その調製の容易さ及び可検出性から特に好ましい。同位元素11C、13N、15O、124I及び18Fを含有する化合物は、陽電子射出断層撮影によく適している。放射性同位元素で標識された本発明の式Iで表される化合物は一般に、当業者によく知られた方法で調製することができる。好都合なことに、そのような放射性同位元素で標識された化合物は、容易に入手可能な放射性同位元素標識試薬を放射性同位元素で標識されていない試薬の代わりに用いることにより、実施例及びスキームに開示された手順を実行することで調製することができる。
【0024】
当業者は、本明細書中に記載された化合物が上述のように適切に標識された場合はHIPK2を識別する(すなわち標識する)方法に使用可能であることを容易に認識するであろう。当業者に良く知られた方法を使用して、組織、細胞及び細胞小器官においてHIPK2の位置を特定することが可能である。
【0025】
式Iで表される化合物はそのままの化学物質として投与されることが可能な場合もあるが、該化合物を医薬組成物として提供することが望ましい。さらなる態様によれば、本発明は、式Iで表される化合物を、1以上の薬学的に許容可能な該化合物の担体及び場合により1以上の他の治療成分と共に含む、医薬組成物を提供する。担体は、調合物の他の成分と混合可能でありかつ該調合物の被投与者にとって有害ではないという意味において「許容可能」でなければならない。
【0026】
調合物には、経口、非経口(皮下、皮内、筋肉内、静脈内及び関節内など)、直腸内及び局所(経皮、口腔内、舌下及び眼内など)の投与に適した調合物が挙げられる。化合物は経口又は注射(静脈内又は皮下)によって投与されることが好ましい。患者に投与される化合物の正確な量は担当医師の責任となる。しかしながら、使用される用量は、患者の年齢及び性別、治療されるその病気、並びにその重症度などの多くの要因に応じて様々となろう。同様に、投与経路は病態及びその重症度に応じて変化してよい。調合物は、便利なように単位剤形で提供されてもよく、薬学の分野で良く知られた方法のうち任意の方法で調製されてよい。一般に、調合物は、活性成分を液体担体又は微粉固体担体又は両方とともに均一かつ徹底的に合わせ、次いで必要ならばその生成物を成形して所望の調合物とすることにより、調製される。
【0027】
経口投与に適した本発明の調合物は、所定量の活性成分を各々含有しているカプセル剤、カシェ剤若しくは錠剤のような個別の構成単位として;散剤若しくは顆粒剤として;水性の液体若しくは非水性の液体に含めた溶液若しくは懸濁液として;又は、水中油型の乳濁液若しくは油中水型の乳濁液として、提供可能である。活性成分は、巨丸剤、舐剤又はパスタ剤として提供されてもよい。
【0028】
上記に具体的に述べた成分に加えて、本発明の調合物が、問題の調合物の種類を考慮して当分野で従来使用される他の作用物質を含む場合があること、例えば経口投与向けの調合物は香料を含みうることは、理解されるはずである。
【0029】
本明細書中で使用されるように、「治療(treatment)」又は「治療(treating)」又は「緩和(palliating)」又は「軽減(ameliorating)」は本明細書中で互換的に使用される。これらの用語は、治療されている原因疾患の根除又は軽減という形での治療的有用性を得るための手法を指す。さらに、治療的有用性は、患者が依然としてその原因疾患に罹患したままであるとしても患者に改善が観察されるような、原因疾患に関連した生理的症状のうち1以上の根除又は軽減によって、達成される。組成物は、たとえその疾患の診断がなされていないとしても、特定の疾患を発症するリスクを有する患者、又は疾患の生理的症状のうち1以上を訴えている患者に対して、投与される場合がある。
【0030】
官能基の「保護(protecting)」、「脱保護(deprotecting)」及び「保護された(protected)」官能基に関連する専門用語が本願において用いられている。そのような専門用語は当業者にはよく理解されており、一連の試薬を用いた連続処理を伴う反応工程の文脈において使用される。その文脈では、保護基とは、反応が生じることは望ましくないがそのままでは反応するであろう反応工程ステップにおいて、官能基をマスキングするために使用される基を指す。保護基はそのステップにおいて反応を防止するが、その後除去されて元の官能基を露にすることができる。除去すなわち「脱保護」は、官能性が妨げとなる1又は複数の反応が完了した後に行われる。よって、本明細書中に記載された反応工程におけるように一連の試薬が指定されたとき、当業者は「保護基」として適切であろう基を容易に想定することができる。その目的に適した基は、化学分野の標準的な教科書、例えばT.W. Greene, “Protective Groups in Organic Synthesis”, [John Wiley and Sons, New York, 1991]において議論されており、前記文献は参照により本願に組み込まれる。
【0031】
有機化学者が利用する略語の総覧は、Journal of Organic Chemistryの各巻の第1号に掲載されている。典型的には「略語の標準リスト(Standard List of Abbreviations)」と題した表で提示されるこのリストは、参照により本願に組み込まれる。
【0032】
一般に、本発明の化合物は、例えば後述のような一般反応スキームに例証された方法によって、又はその改変法によって、容易に入手可能な出発物質、試薬及び従来の合成手順を使用して調製可能である。これらの反応において、それ自体は既知であるが本明細書中では言及されていない変法を利用することも可能である。出発物質は、市販されているか実施例に記載されるようにして合成されるかのいずれかであるが、当業者に良く知られた方法によって得られる場合もある。
【0033】
上記スキームによって作製された本発明の化合物の具体的実施例、及び後述のルシフェラーゼスクリーニングにおける該化合物の試験結果は、表1に示されている。
【0034】
【0035】
[実験の部]
<一般事項>:蒸発はすべて、ロータリー・エバポレータを用いて真空で実行した。分析試料は、室温(rt)にて真空(1~5mmHg)で乾燥させた。薄層クロマトグラフィー(TLC)はシリカゲルプレート上で実施し、スポットをUV光(214及び254nm)によって視覚化した。カラムクロマトグラフィー及びフラッシュクロマトグラフィーによる精製はシリカゲル(200~300メッシュ)を使用して実行した。溶剤系は体積比の混合物として示す。NMRスペクトルは全てブルカー(Bruker)400(400MHz)分光計で記録した。1Hの化学シフトは、内部標準として重水素化溶媒を用いたppm単位のδ値で報告されている。データは以下すなわち:化学シフト、多重度(s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、br=幅広線、m=多重線)、結合定数(Hz)、積分値、のように報告される。LCMSスペクトルは、アジレント(Agilent)1200シリーズ6110又は6120質量分析計にてエレクトロスプレーイオン化法を用いて得て、かつ別段の指示がある場合を除き、一般的なLCMS条件は以下すなわち:ウォーターズ(Waters)XBridge(商標)C18カラム(50mm×4.6mm×3.5um)、流量:2.0ml/分、カラム温度:40℃とした。
<実施例1>:エチル2,2‐ジメチル‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシラート(0097‐1)の合成。
【0036】
【化4】
0095‐3(2g、8.4mmol)、Pd(OAc)
2(190mg、0.84mmol)、dppf(932mg、1.68mmol)、TEA(3.4g、33.6mmol)のEtOH/DMF(1/1(v/v)、20mL)中の溶液を、CO雰囲気下(3Mpa)にて100℃で40時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該溶液を真空で濃縮し、カラムで精製(PE:EA=15:1)して生成物0097‐1(1g、収率51%)を白色固形物として得た。
【0037】
エチル4‐ブロモ‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシラート(0097‐2)の合成。
【0038】
【化5】
化合物0097‐1(700mg、3mmol)のDMSO/H
2O(10ml)中の撹拌溶液にNBS(1.6g、9mmol)を添加した。該混合物を室温で5時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空で濃縮し、カラム(PE:EA=3:1)で精製して0097‐2(750mg、収率76%)を白色固形物として得た。
【0039】
エチル2,2‐ジメチル‐2,7b‐ジヒドロ‐1aH‐オキシレノ[2’,3’:4,5]ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシラート(0097‐3)の合成。
【0040】
【化6】
0097‐2(750mg、2.28mmol)及びKOH(255mg、4.56mmol)のTHF(10mL)中の溶液を室温で5時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)に、該溶液を真空で濃縮し、カラム(PE:EA=3:1)で精製して生成物0097‐3(500mg、収率88%)を白色固形物として得た。
エチル3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシラート(0097‐4)の合成。
【0041】
【化7】
化合物0097‐3(300mg、1.2mmol)のMeOH(10mL)中の撹拌溶液に、Pd/C(30mg、10%(w/w))を添加した。該混合物をH
2雰囲気下(1.0気圧)にて室温で5時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、反応混合物を濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空で濃縮し、カラム(PE:EA=2:1)で精製して生成物0097‐4(280mg、収率93%)を無色の油状物として得た。
3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(0097‐5)の合成。
【0042】
【化8】
0097‐4(280mg、1.12mmol)及びKOH(314mg、5.6mmol)のMeOH/H
2O(4/1、10mL)中の混合物を室温で一晩撹拌した。次いで該反応混合物を、pHが6.0に達するまで1M HClで中和した。得られた混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物0097‐5(200mg、収率80%)を白色固形物として得た。
【0043】
6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0097‐01)の合成。
【0044】
【化9】
化合物0097‐5(150mg、0.67mmol)、4‐ブロモ‐N’‐ヒドロキシベンズイミドアミド(160mg、0.81mmol)及びHBTU(384mg、1.01mmol)のDMF(5ml)中の撹拌溶液に、DIEA(173mg、1.34mmol)を添加した。該混合物を室温で3時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空で濃縮した。酢酸エチル(5mL)中の粗製物にDBU(204mg、1.34mmol)及びNBS(240mg、1.34mmol)を添加した。該混合溶液を室温で30分間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して所望の生成物SMS21032‐0097‐01(30mg、収率11%)を白色固形物として得た。
【0045】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:100%、Rt=2.197分;MS(計算値):402.24;MS(実測値):402.2[M+H]+。
【0046】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:99.59%、Rt=10.582分。
【0047】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.94 (s, 1 H), 8.23 (s, 1 H), 8.01 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.64 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 3.97 (t, J = 5.2 Hz, 1 H), 3.17-3.23 (m, 1 H), 2.94-2.99 (m, 1 H), 1.51 (s, 3 H), 1.46 (s, 3 H).
【0048】
<実施例2>:エチル4‐アミノ‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシラート(0098‐2)の合成。
【化10】
化合物0097‐3(330mg、1.33mmol)のEtOH(10ml)中の撹拌溶液に、NH
4OH(12mL)を添加した。該混合物を80℃で8時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、反応溶液を真空で濃縮して粗製生成物0098‐2(350mg、収率98.9%)を黄色固形物として得た。
【0049】
エチル4‐(tert‐ブトキシカルボニルアミノ)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシラート(0098‐3)の合成。
【0050】
【化11】
化合物0098‐2(350mg、1.32mmol)及びTEA(267mg、2.64mmol)のDCM(10ml)中の撹拌溶液に、Boc
2O(432mg、1.98mmol)を添加した。該混合物を室温で一晩撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、反応溶液を真空で濃縮し、カラム(PE:EA=3:1)で精製して生成物0098‐3(170mg、収率35.2%)を無色の油状物として得た。
【0051】
4‐(tert‐ブトキシカルボニルアミノ)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(0098‐4)の合成。
【0052】
【化12】
0098‐3(170mg、0.46mmol)及びKOH(130mg、2.3mmol)のMeOH/H
2O(4/1、5mL)中の溶液を室温で一晩撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物をpHが6に達するまで1M HClで中和した。該溶液を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物0098‐4(120mg、収率77%)を白色固形物として得た。
【0053】
tert‐ブチル‐6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐4‐イルカルバマート(0098‐5)の合成。
【0054】
【化13】
化合物0098‐4(120mg、0.36mmol)のDMF(10ml)中の撹拌溶液に、CDI(121mg、0.72mmol)を添加した。室温で30分撹拌し、次に4‐ブロモ‐N’‐ヒドロキシベンズイミドアミド(154mg、0.72mmol)を添加した。該混合物を120℃で3時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、カラム(DCM:MeOH=50:1)で精製して生成物0098‐5(150mg、収率80.6%)を白色固形物として得た。
【0055】
4‐アミノ‐6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3-オール(SMS21032‐0098‐01)の合成。
【0056】
【化14】
化合物0098‐5(100mg、0.2mmol)のHCl/ジオキサン(4M、5ml)中の溶液を室温で2時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応溶液を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して所望の生成物SMS21032‐0098‐01(21mg、収率25.3%)を白色固形物として得た。
【0057】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:96.20%、Rt=2.061分;MS(計算値):417.26;MS(実測値):417.2[M+H]+。
【0058】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:98.49%、Rt=9.810分。
【0059】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.98 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.55-8.56 (m, 1 H), 8.02-8.04 (m, 2 H), 7.64-7.66 (m, 2 H), 3.79 (d, J = 10 Hz, 1 H), 3.43 (d, J= 10 Hz, 1 H), 3.02 (br., 1 H), 1.64 (s, 3 H), 1.35 (s, 3 H)
【0060】
<実施例3及び4>:エチル(S)‐6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2‐メチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン(SMS21032‐0130)及びエチル(R)‐6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2‐メチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン(SMS21032‐0131)の合成
【0061】
【化15】
≪SMS21032‐0130≫:
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH
4HCO
3]及び5%[CH
3CN]から0%[水+10mM NH
4HCO
3]及び100%[CH
3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH
4HCO
3]及び5%[CH
3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度は99.3%である。Rt=2.496分;MS(計算値):371.0;MS(実測値):371.8[M+H]
+。
【0062】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度は98.0%である。Rt=11.975分。
【0063】
1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.93 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.18 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.04 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.66 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 4.53-4.44 (m, 1 H), 3.03-2.88 (m, 2 H), 2.17-2.09 (m, 1 H), 1.87-1.75 (m, 1 H), 1.54 (d, J = 6.4 Hz, 3 H).
【0064】
≪SMS21032‐0131≫:
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度は99.4%である。Rt=2.491分;MS(計算値):371.0;MS(実測値):372.2[M+H]+。
【0065】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度は97.0%である。Rt=11.972分。
【0066】
1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.93 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.17 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.03 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.65 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 4.52-4.43 (m, 1 H), 3.02-2.87 (m, 2 H), 2.16-2.08 (m, 1 H), 1.87-1.75 (m, 1 H), 1.53 (d, J = 6.0 Hz, 3 H).
【0067】
<実施例5>:6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐4‐オール(SMS21032‐0143)の合成
【化16】
SMS21032‐0142(40mg、0.1mmol)のMeOH(1mL)/THF(2mL)中の溶液に、NaBH
4(4mg、0.1mmol)を5℃で添加し、次いで該混合物を5℃で1時間撹拌した。濃縮して油状物とし、これを分取HPLCで精製してSMS21032‐0143(8mg、収率:20%)を白色固形物として得た。
【0068】
LC‐MS(アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間)。純度100%、Rt=2.245分;MS(計算値):401.0;MS(実測値):402.2[M+H]+。
【0069】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度99.3%、Rt=10.808分;MS(計算値):401.0;MS(実測値):402.2[M+H]+。
【0070】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.01 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.63 (d, J = 1.6 Hz, 1 H), 8.04 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.66 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 4.98-5.06 (m, 1 H), 2.33 (dd, J = 13.6, 6.0 Hz, 1 H), 2.10 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 1.96 (dd, J = 13.4, 10.2 Hz, 1 H), 1.60 (s, 3 H), 1.44 (s, 3 H).
【0071】
<実施例6>:(R)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(0097‐5a)の合成。
【化17】
0097‐4a(180mg、0.72mmol)及びNaOH(144mg、3.6mmol)のMeOH/H
2O(4/1、10mL)中の溶液を室温で5時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物をpHが6に達するまで1M HClで中和した。該溶液を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物0097‐5a(130mg、収率81%)を白色固形物として得た。
【0072】
(R)‐6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3-オール(SMS21032‐0151‐01)の合成。
【0073】
【化18】
化合物0097‐5a(70mg、0.32mmol)、4‐ブロモベンズイミドアミド(77mg、0.39mmol)及びHBTU(183mg、0.48mmol)のDMF(5ml)中の撹拌溶液に、DIEA(83mg、0.64mmol)を添加した。該混合物を室温で3時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空で濃縮した。酢酸エチル(5mL)に含めた粗製物にDBU(98mg、0.64mmol)及びNBS(114mg、0.64mmol)を添加した。該混合溶液を室温で30分間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して所望の生成物SMS21032‐0151‐01(27mg、収率21%)を白色固形物として得た。
【0074】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:96.88%、Rt=2.212分;MS(計算値):402.24;MS(実測値):401.8[M+H]+。
【0075】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:96.03%、Rt=10.749分。
【0076】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.94 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.26 (d, J = 1.2 Hz, 1 H), 7.99 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.63 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 3.98 (t, J = 4.8 Hz, 1 H), 3.17-3.23 (m, 1 H), 2.97-3.03 (m, 1 H), 1.52 (s, 3 H), 1.46 (s, 3 H).
【0077】
<実施例7>:(S)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(0097‐5b)の合成。
【化19】
0097‐4b(190mg、0.76mmol)及びNaOH(152mg、3.8mmol)のMeOH/H
2O(4/1、10mL)中の溶液を室温で一晩撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物をpHが6に達するまで1M HClで中和した。該溶液を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物0097‐5b(140mg、収率82.3%)を白色固形物として得た。
【0078】
(S)‐6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0152‐01)の合成。
【0079】
【化20】
化合物0097‐5b(70mg、0.32mmol)、4‐ブロモベンズイミドアミド(77mg、0.39mmol)及びHBTU(183mg、0.48mmol)のDMF(5ml)中の撹拌溶液に、DIEA(83mg、0.64mmol)を添加した。該混合物を室温で3時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空で濃縮した。酢酸エチル(5mL)に含めた粗製物にDBU(98mg、0.64mmol)及びNBS(114mg、0.64mmol)を添加した。該混合溶液を室温で30分間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して所望の生成物SMS21032‐0152‐01(25mg、収率19.5%)を白色固形物として得た。
【0080】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:100%、Rt=2.214分;MS(計算値):402.24;MS(実測値):401.8[M+H]+。
【0081】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:99.30%、Rt=10.750分。
【0082】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.93 (d, J = 1.6 Hz, 1 H), 8.24 (d, J = 0.8 Hz, 1 H), 8.00 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.63 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 3.97 (t, J = 4.8 Hz, 1 H), 3.17-3.23 (m, 1 H), 2.96-3.02 (m, 1 H), 1.51 (s, 3 H), 1.45 (s, 3 H).
【0083】
<実施例8>:(3R,4S)‐エチル3,4‐ジヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシラート(0164‐2)の合成。
【化21】
化合物0164‐1(120mg、0.48mmol)のアセトン中の撹拌溶液にH
2SO
4(1M、3mL)を添加した。該混合物を室温で1時間撹拌した。該反応混合物を、NaHCO
3を使用してpH=7に中和した。ジクロロメタンを反応混合物に添加し、有機相を分離した。水層をジクロロメタンで抽出し、有機層を合わせてNa
2SO
4で脱水した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をカラム(PE/EA=2:1)で精製して生成物0164‐2(80mg、収率62.5%)を黄色油状物として得た。
【0084】
(3R,4S)‐3,4‐ジヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(0164‐3)の合成。
【0085】
【化22】
0164‐2(80mg、0.3mmol)及びNaOH(60mg、1.5mmol)のMeOH/H
2O(4/1、5mL)中の溶液を室温で5時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物をpHが6に達するまで1M HClで中和した。該溶液を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物0164‐3(55mg、収率76.7%)を白色固形物として得た。
【0086】
(3R,4S)‐6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3,4‐ジオール(SMS21032‐0164‐01)の合成。
【0087】
【化23】
化合物0164‐3(55mg、0.23mmol)、4‐ブロモベンズイミドアミド(56mg、0.28mmol)及びHBTU(133mg、0.35mmol)のDMF(5ml)中の撹拌溶液に、DIEA(60mg、0.46mmol)を添加した。該混合物を室温で3時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空で濃縮した。酢酸エチル(5mL)に含めた粗製物にDBU(70mg、0.46mmol)及びNBS(82mg、0.34mmol)を添加した。該混合溶液を室温で30分間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して所望の生成物SMS21032‐0164‐01(28mg、収率29.2%)を白色固形物として得た。
【0088】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:96.88%、Rt=2.078分;MS(計算値):418.24;MS(実測値):418.3[M+H]+。
【0089】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:99.50%、Rt=9.860分。
【0090】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.03 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.65 (s, 1 H), 8.04 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.66 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 4.76 (d, J = 9.2 Hz, 1 H), 3.73 (d, J = 9.2 Hz, 1 H), 1.64 (s, 3 H), 1.38 (s, 3 H).
【0091】
<実施例9>:(3S,4R)‐エチル3,4‐ジヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシラート(0165‐2)の合成。
【化24】
化合物0165‐1(130mg、0.52mmol)のアセトン中の撹拌溶液に、H
2SO
4(1M、3mL)を添加した。該混合物を室温で1時間撹拌した。該反応混合物を、NaHCO
3を使用してpH=7に中和した。ジクロロメタンを反応混合物に添加し、有機相を分離した。水層をジクロロメタンで抽出し、有機層を合わせてNa
2SO
4で脱水した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をカラム(PE:EA=2:1)で精製して生成物0165‐2(90mg、収率64.7%)を黄色油状物として得た。
【0092】
(3S,4R)‐3,4‐ジヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(0165‐3)の合成。
【0093】
【化25】
0165‐2(90mg、0.34mmol)及びNaOH(68mg、1.7mmol)のMeOH/H
2O(4/1、5mL)中の溶液を、室温で5時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物をpHが6に達するまで1M HClで中和した。該溶液を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物0165‐3(60mg、収率73.8%)を白色固形物として得た。
【0094】
(3S,4R)‐6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3,4‐ジオール(SMS21032‐0165‐01)の合成。
【0095】
【化26】
化合物0165‐3(60mg、0.25mmol)、4‐ブロモベンズイミドアミド(60mg、0.3mmol)及びHBTU(143mg、0.38mmol)のDMF(5ml)中の撹拌溶液に、DIEA(65mg、0.5mmol)を添加した。該混合物を室温で3時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空で濃縮した。酢酸エチル(5mL)中の粗製物にDBU(76mg、0.5mmol)及びNBS(89mg、0.5mmol)を添加した。該混合溶液を室温で30分間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して所望の生成物SMS21032‐0165‐01(27mg、収率26%)を白色固形物として得た。
【0096】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:97.44%、Rt=2.076分;MS(計算値):418.24;MS(実測値):418.2[M+H]+。
【0097】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:100%、Rt=9.858分。
【0098】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.03 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.63 (d, J = 1.2 Hz, 1 H), 8.04 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.66 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 4.75 (d, J = 9.2 Hz, 1 H), 3.73 (d, J = 8.8 Hz, 1 H), 1.64 (s, 3 H), 1.38 (s, 3 H).
【0099】
<実施例10及び11>:(R)‐6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐4‐オール(SMS21032‐0171)及び(S)‐6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐4‐オール(SMS21032‐0172)の合成
【0100】
6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐4(3H)‐オン(SMS21032-0142)の合成
1‐(5‐ブロモ‐2‐メトキシピリジン‐3‐イル)‐3‐メチルブタ‐2‐エン‐1‐オン(142‐1)の合成
【0101】
【化27】
0095‐3(1g、3.67mmol)のDCM(160mL)中の溶液に、MnO
2(6.71g、77.17mmol)を室温で添加し、次いで該混合物を室温で3日間撹拌した。濾過及び濃縮して油状物とし、これをc.c.(EA:PE=1:30)で精製して142‐1(0.71g、収率:72%)を黄色の液体として得た。
6‐ブロモ‐2,2‐ジメチル‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐4(3H)‐オン(142‐2)の合成
【0102】
【化28】
142‐1(2.9g、10.74mmol)のDCM(150mL)中の溶液にBCl
3(55mL)を-45℃で滴下にて添加し、添加が完了したら該混合物を室温で16時間撹拌した。次いで反応を飽和NaHCO
3でクエンチし、DCM(20mL)で希釈し、塩水(50ml)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過及び濃縮して油状物とし、これをc.c.(EA:PE=1:3)で精製して142‐2(1.3g、収率:47%)を黄色固形物として得た。
【0103】
6’‐ブロモ‐2’,2’‐ジメチル‐2’,3’‐ジヒドロスピロ[[1,3]ジオキソラン‐2,4’‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン](142‐3)の合成
【0104】
【化29】
142‐2(200mg、0.78mmol)のトルエン(10mL)中の溶液に、エチレングリコール(97mg、1.56mmol)、TsOH(8mg、0.16mmol)を添加し、次いで該混合物を16時間還流した。該混合物を飽和NaHCO
3(20ml)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過及び濃縮して固体とし、142‐3(100mg、収率:43%)を黄色固形物として得た。
【0105】
メチル2’,2’‐ジメチル‐2’,3’‐ジヒドロスピロ[[1,3]ジオキソラン‐2,4’‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン]‐6’‐カルボキシラート(142‐4)の合成
【0106】
【化30】
142‐3(400mg、1.33mmol)のDMF(6mL)/MeOH(6mL)中の溶液に、TEA(674mg、6.66mmol)、dppf(111mg、0.20mmol)、Pd(OAc)
2(45mg、0.20mmol)を添加し、次いで該混合物をCO中(3バール)で100℃に16時間加熱した。濾過して濾液を濃縮し、残留物をEA(50mL)で希釈し、塩水(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過して濾液を濃縮して油状物とし、これをc.c.(EA:PE=1:4)で精製して142‐4(330mg、収率:89%)を黄色油状物として得た。
【0107】
2’,2’‐ジメチル‐2’,3’‐ジヒドロスピロ[[1,3]ジオキソラン‐2,4’‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン]‐6’‐カルボキシル酸(142‐5)の合成
【0108】
【化31】
142‐4(110mg、0.4mmol)のMeOH(2mL)/THF(1mL)中の溶液にNaOH(40mg、0.99mmol)のH
2O(0.5mL)中の溶液を添加し、次いで該混合物を室温で2時間撹拌した。濃縮して固体とし、HCl(2N)でpH=5に酸性化し、次いで濃縮して142‐5を粗製固形物として得た。
【0109】
6’‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2’,2’‐ジメチル‐2’,3’‐ジヒドロスピロ[[1,3]ジオキソラン‐2,4’‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン](SMS21032‐0169)の合成
【0110】
【化32】
142‐5(粗製物)、4‐ブロモ‐N’‐ヒドロキシ‐ベンズアミジン(105mg、0.50mmol)のジオキサン(15mL)中の溶液にDCC(131mg、0.64mmol)を室温で添加し、次いで該混合物を4時間還流した。濃縮して油状物とし、残留物を分取HPLCでさらに精製してSMS21032‐0169(10mg、2ステップの収率5.6%)を白色固形物として得た。
【0111】
LC‐MS(アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間)、純度:96.6%、Rt=2.481分;MS(計算値):399.0;MS(実測値):400.2[M+H]+。
【0112】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:97.0%、Rt=11.932分。MS(計算値):399.0;MS(実測値):400.2[M+H]+。
【0113】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.07 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.50 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.03-8.07 (m, 2 H), 7.63-7.68 (m, 2 H), 4.30-4.36 (m, 2 H), 4.12-4.20 (m, 2 H), 2.23 (s, 2 H), 1.56 (s, 6 H).
【0114】
【化33】
SMS21032‐0169(粗製物)のTHF(3mL)中の溶液にHCl(2N、0.2mL)を添加し、次いで該混合物を2時間還流した。濃縮して油状物とし、DCM(10mL)で希釈し、飽和NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過して濾液を濃縮して固形物とした。該粗製物をMeOHで洗浄してSMS21032‐0142(25mg、収率:16%)を白色固形物として得た。
【0115】
LC‐MS(アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間)、純度:96.6%、Rt=2.481分;MS(計算値):399.0;MS(実測値):400.2[M+H]+。
【0116】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度は96.4%である。Rt=7.558分。純度:97.0%、Rt=11.932分。MS(計算値):399.0;MS(実測値):400.2[M+H]+。
【0117】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.28 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.96 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.04 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.65 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 2.87 (s, 2 H), 1.59 (s, 6 H).
【0118】
6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐4‐オール(171‐2)の合成
【0119】
【化34】
SMS21032‐0142(70mg、0.17mmol)のMeOH/THF(2mL/2mL)中の溶液にNaBH
4(13.2mg、0.35mmol)を0℃で添加し、次いで該反応混合物を5℃でさらに1時間撹拌した。反応が完了した後(LCMSで確認)、水(10mL)及びジクロロメタン(10mL)を該溶液に添加し、有機相を分離し、水相をジクロロメタン(2×10mL)で抽出し、有機溶液を合わせて水で、次に塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、濃縮して分取HPLCにより精製して171‐2(30mg、収率:43%)を白色固形物として得た。
【0120】
(R)‐6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐4‐オール(SMS21032‐0171)及び(S)‐6‐(3‐(4‐ブロモフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐4‐オール(SMS21032‐0172)の合成
【0121】
【化35】
SMS21032‐0171及びSMS21032‐0172を、移動相としてMeOHを用いてCHIRALCEL(登録商標)OX‐10カラム(30×250mm、10um)を使用するキラルHPLCにより分離した。SMS21032‐0171(10mg)が最初の溶出化合物であり、SMS21032‐0172(10mg)は第2の溶出化合物であった。
【0122】
≪SMS21032‐0171≫
LC‐MS(アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間)。純度100%、Rt=2.200分;MS(計算値):401.0;MS(実測値):402.0[M+H]+。
【0123】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度100%、Rt=10.607分;MS(計算値):401.0;MS(実測値):402.2[M+H]+。
【0124】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.92 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.55 (d, J = 1.2 Hz, 1 H), 7.95 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.57 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 4.90-4.99 (m, 1 H), 2.33-2.48 (m, 1 H), 2.25 (dd, J = 13.6, 6.0 Hz, 1 H), 1.86-1.92 (m, 1 H), 1.52 (s, 3 H), 1.36 (s, 3 H).
【0125】
≪SMS21032‐0172≫
LC‐MS(アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間)。純度100%、Rt=2.206分;MS(計算値):401.0;MS(実測値):402.0[M+H]+。
【0126】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度100%、Rt=10.599分;MS(計算値):401.0;MS(実測値):402.2[M+H]+。
【0127】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.00 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.62 (d, J = 1.2 Hz, 1 H), 8.02 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.65 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 4.97-5.07 (m, 1 H), 2.39-2.48 (m, 1 H), 2.32 (dd, J = 13.2, 6.0 Hz, 1 H), 1.93-1.99 (m, 1 H), 1.59 (s, 3 H), 1.44 (s, 3 H).
【0128】
<実施例12>:(R)‐6‐(3‐(4‐クロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0173‐01)の合成
【化36】
化合物0097‐5a(50mg、0.22mmol)のDMF(5ml)中の撹拌溶液にCDI(72mg、0.44mmol)を添加した。室温で30分間撹拌し、次に4‐クロロ‐N’‐ヒドロキシベンズイミドアミド(88mg、0.44mmol)を添加した。該混合物を120℃で3時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物SMS21032‐0173‐01(14mg、収率17.8%)を白色固形物として得た。
【0129】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:98.55%、Rt=2.191分;MS(計算値):357.79;MS(実測値):358.4[M+H]+。
【0130】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:99.77%、Rt=10.470分。
【0131】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.91 (d, J= 2.0 Hz, 1 H), 8.21 (d, J = 1.6 Hz, 1 H), 8.07 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.47 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 3.97 (t, J = 4.4 Hz, 1 H), 3.18-3.23 (m, 1 H), 2.93-2.99 (m, 1 H), 2.23 (s, 1 H), 1.52 (s, 3 H), 1.46 (s, 3 H).
【0132】
<実施例13>:(S)‐6‐(3‐(4‐クロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0174‐01)の合成
【0133】
【化37】
化合物0097‐5b(60mg、0.27mmol)のDMF(5ml)中の撹拌溶液にCDI(88mg、0.54mmol)を添加した。室温で30分間撹拌し、次いで4‐クロロ‐N’‐ヒドロキシベンズイミドアミド(96mg、0.54mmol)を添加した。該混合物を120℃で3時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物SMS21032‐0174‐01(21mg、収率21.8%)を白色固形物として得た。
【0134】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:98.47%、Rt=2.191分;MS(計算値):357.79;MS(実測値):358.3[M+H]+。
【0135】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:99.79%、Rt=10.470分。
【0136】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.95 (d, J = 1.6 Hz, 1 H), 8.22 (s, 1 H), 8.09 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.49 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 3.97 (t, J = 5.2 Hz, 1 H), 3.18-3.23 (m, 1 H), 2.93-2.99 (m, 1 H), 1.97 (br, 1 H), 1.51 (s, 3 H), 1.46 (s, 3 H.).
【0137】
<実施例14>:(R)‐2,2‐ジメチル‐6‐(3‐(チアゾール‐2‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0182‐01)の合成。
【0138】
【化38】
化合物0097‐5a(40mg、0.18mmol)のDMF(5ml)中の撹拌溶液にCDI(59mg、0.36mmol)を添加した。室温で30分間撹拌し、次いで154‐2(52mg、0.36mmol)を添加した。該混合物を130℃で16時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物SMS21032‐0182‐01(7.2mg、収率12%)を白色固形物として得た。
【0139】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:98.63%、Rt=1.598分;MS(計算値):330.36;MS(実測値):331.3[M+H]+。
【0140】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:96.44%、Rt=7.244分。
【0141】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.03 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.31-8.32 (m, 1 H), 8.10 (d, J = 3.2 Hz, 1 H), 7.62 (d, J = 3.2 Hz, 1 H), 3.97 (t, J = 5.2 Hz, 1 H), 3.17-3.23 (m, 1 H), 2.93-2.98 (m, 1 H), 1.51 (s, 3 H), 1.47 (s, 3 H).
<実施例15>:5‐ブロモ‐N’‐ヒドロキシチオフェン‐2‐カルボキシイミドアミドの合成
【化39】
化合物0123‐1(200mg、1.07mmol)及び塩酸ヒドロキシルアミン(150mg、2.14mmol)のEtOH(10ml)中の撹拌溶液に、TEA(325mg、3.21mmol)を添加した。該混合物を1時間還流した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、反応溶液を真空で濃縮した。残留物を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空で濃縮して、生成物0123‐2(200mg、収率85%)を白色固形物として得た。
【0142】
<実施例16>:(S)‐2,2‐ジメチル‐6‐(3‐(チアゾール‐2‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0183‐01)の合成。
【化40】
化合物0097‐5b(40mg、0.18mmol)のDMF(5ml)中の撹拌溶液にCDI(59mg、0.36mmol)を添加した。室温で30分間撹拌し、次いでN’‐ヒドロキシチアゾール‐2‐カルボキシイミドアミド(52mg、0.36mmol)を添加した。該混合物を130℃で16時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物SMS21032‐0183‐01(22mg、収率37%)を白色固形物として得た。
【0143】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:99.02%、Rt=1.597分;MS(計算値):330.36;MS(実測値):331.4[M+H]+。
【0144】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:94.10%、Rt=7.258分。
【0145】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.03 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.30-8.31 (m, 1 H), 8.10 (d, J = 3.2 Hz, 1 H), 7.62 (d, J = 3.2 Hz, 1 H), 3.97 (t, J = 5.2 Hz, 1 H), 3.17-3.23 (m, 1 H), 2.92-2.98 (m, 1 H), 1.50 (s, 3 H), 1.47 (s, 3 H)
【0146】
<実施例17>:(R)‐2,2‐ジメチル‐6‐(3‐(1‐メチル‐1H‐ピラゾール‐3‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0184‐01)の合成。
【化41】
化合物0097‐5a(40mg、0.18mmol)のDMF(5ml)中の撹拌溶液にCDI(59mg、0.36mmol)を添加した。室温で30分間撹拌し、次いで158‐2(51mg、0.36mmol)を添加した。該混合物を120℃で3時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物SMS21032‐0184‐01(16mg、収率27%)を白色固形物として得た。
【0147】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:97.38%、Rt=1.492分;MS(計算値):327.34;MS(実測値):328.3[M+H]+。
【0148】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:100%、Rt=6.715分。
【0149】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.03 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.31-8.32 (m, 1 H), 7.49 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 6.90 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 4.05 (s, 3 H), 3.96 (t, J = 5.2 Hz, 1 H), 3.15-3.21 (m, 1 H), 2.90-2.96 (m, 1 H), 1.49 (s, 3 H), 1.46 (s, 3 H).
【0150】
<実施例18>:(S)‐2,2‐ジメチル‐6‐(3‐(1‐メチル‐1H‐ピラゾール‐3‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0185‐01)の合成。
【化42】
化合物0097‐5b(40mg、0.18mmol)のDMF(5ml)中の撹拌溶液にCDI(59mg、0.36mmol)を添加した。室温で30分間撹拌し、次いで158‐2(51mg、0.36mmol)を添加した。該混合物を120℃で3時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物SMS21032‐0185‐01(11mg、収率18.6%)を白色固形物として得た。
【0151】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:97.12%、Rt=1.492分;MS(計算値):327.34;MS(実測値):328.4[M+H]+。
【0152】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:100%、Rt=6.701分。
【0153】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.03 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.30-8.31 (m, 1 H), 7.49 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.90 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 4.05 (s, 3 H), 3.93-3.98 (m, 1 H), 3.15-3.21 (m, 1 H), 2.90-2.96 (m, 1 H), 1.90 (d, J = 6.0 Hz, 1 H), 1.49 (s, 3 H), 1.46 (s, 3 H).
【0154】
<実施例19>:(S)‐6‐(3‐(4‐クロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3‐メトキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン(SMS21032‐0187‐01)の合成。
【化43】
化合物SMS21032‐0174(60mg、0.17mmol)及びCH
3I(121mg、0.85mmol)のTHF中の撹拌溶液に、NaH(13mg、0.51mmol)を徐々に添加した。該混合物を室温で2時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、水を添加し、該反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過を行い、真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物SMS21032‐0187‐01(37mg、収率59%)を白色固形物として得た。
【0155】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:100%、Rt=2.461分;MS(計算値):371.82;MS(実測値):372.2[M+H]+。
【0156】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:100%、Rt=11.848分。
【0157】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.97 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.23-8.24 (m, 1 H), 8.09-8.11 (m, 2 H), 7.48-7.51 (m, 2 H), 3.47 (s, 3 H), 3.44-3.45 (m, 1 H), 3.14-3.19 (m, 1 H), 2.93-2.99 (m, 1 H), 1.49 (s, 3 H), 1.45 (s, 3 H).
【0158】
<実施例20>:(S)‐6‐(3‐(4‐フルオロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0190)の合成
【0159】
【化44】
0097‐5b(120mg、0.54mmol)のDMF(5mL)中の溶液にCDI(174.39mg、1.08mmol)を添加した。得られた溶液をrtで30分間撹拌し、次いで(Z)‐4‐フルオロ‐N’‐ヒドロキシベンズイミドアミド(124.29mg、0.81mmol)をこの混合物に添加した。この混合物を120℃に3時間加熱した。出発物質が消費された後、該混合物を濾過して濃縮した。残留物を分取HPLCで精製してSMS21032‐0190(43mg、収率23.41%)を白色固形物として得た。
【0160】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間、純度:99.10%、Rt=2.041分;MS(実測値):342.3[M+H]+。
【0161】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間、純度:99.14%、Rt=9.643分。
【0162】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.95 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.21-8.22 (m, 1 H), 8.13-8.17 (m, 2 H), 7.17-7.22 (m, 2 H), 3.97 (s, 1 H), 3.18-3.23 (m, 1 H), 2.93-2.99 (m, 1 H), 2.08 (s, 1 H), 1.51 (s, 3 H), 1.46 (s, 3 H).
【0163】
<実施例21>:N’‐ヒドロキシ‐4‐メチルベンズイミドアミド(0191‐2)の合成。
【化45】
化合物0191‐1(500mg、4.27mmol)及び塩酸ヒドロキシルアミン(594mg、8.54mmol)のEtOH(10ml)中の撹拌溶液に、TEA(1.3g、12.81mmol)を添加した。該混合物を1時間還流した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、反応溶液を真空で濃縮した。残留物を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過を行い、真空で濃縮して生成物0191‐2(510mg、収率79.7%)を淡黄色の液体として得た。
【0164】
(S)‐2,2‐ジメチル‐6‐(3‐p‐トリル‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0191‐01)の合成。
【0165】
【化46】
化合物0097‐5b(50mg、0.23mmol)のDMF(5mL)中の撹拌溶液にCDI(75mg、0.46mmol)を添加した。室温で30分間撹拌し、次いで0191‐2(69mg、0.46mmol)を添加した。該混合物を120℃で3時間撹拌した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLCで精製して生成物SMS21032‐0191‐01(45mg、収率58%)を白色固形物として得た。
【0166】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:100%、Rt=2.155分;MS(計算値):337.37;MS(実測値):338.1[M+H]+。
【0167】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:99.74%、Rt=10.194分。
【0168】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.95 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.21-8.22 (m, 1 H), 8.02 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.30 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 3.95 (t, J = 5.2 Hz, 1 H), 3.16-3.22 (m, 1 H), 2.92-2.98 (m, 1 H), 2.43 (s, 3 H), 1.49 (s, 3 H), 1.45 (s, 3 H).
【0169】
<実施例22>:(Z)‐3,4‐ジクロロ‐N’‐ヒドロキシベンズイミドアミド(0192‐2)の合成。
【化47】
0192‐1(1g、5.81mmol)のエタノール(15ml)中の溶液に、NH
2OH‐HCl(808mg、11.63mmol)及びTEA(3.2mL)を添加した。該混合物を加熱して3時間還流した。出発物質が消費された後(LCMSで確認)、溶媒を除去し、水(100mL)を添加し、次いでジクロロメタンで抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過を行い、真空で濃縮して0192‐2(600mg、収率:50%)を白色固形物として得た。
【0170】
(S)‐6‐(3‐(3,4‐ジクロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0192‐01)の合成。
【0171】
【化48】
化合物0097‐5b(22mg、97.54umol)のDMF(4mL)中の溶液に、CDI(800mg、4.93mmol)を添加した。該混合物を約30分間撹拌し、次いで0192‐2(40mg、185.08umol)を添加した。該混合物を120℃に3時間加熱した。rtまで冷却した後、該混合物を抽出して分取HPLCで精製し、所望の生成物SMS21032‐0192‐01(13mg、収率:33.8%)を白色固形物として得た。
【0172】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:99.18%、Rt=2.359分;MS(計算値):391.1;MS(実測値):392.2[M+H]+。
【0173】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:99.38%、Rt=11.393分。
【0174】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.83 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 8.33 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.26 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.06 (dd, J = 8.4 Hz, 2.0 Hz, 1 H), 7.90 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 5.40 (d, J = 4.8 Hz, 1 H), 3.76-3.80 (m, 1 H), 3.13 (dd, J = 16.8 Hz, 4.8 Hz, 1 H), 2.83 (dd, J = 17.2 Hz, 6.0 Hz, 1 H), 1.34 (s, 6 H).
【0175】
<実施例23>:(S)‐6‐(3‐(5‐クロロチアゾール‐2‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0193)の合成
【化49】
エチレングリコール(2.2g、35.36mmol)、チアゾール‐2‐カルバルデヒド(2.0g、17.68mmol)のトルエン(20mL)中の溶液にTsOH(92.08mg、1.77mmol)を添加し、次いで該混合物を16時間還流した。EA(50mL)で希釈し、塩水(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過して濾液を濃縮し、193‐1(2.5g、収率:90%)を黄色の液体として得た。
【0176】
【化50】
193‐1(1g、6.36mmol)のTHF(20mL)中の溶液にn‐BuLi(3.1mL、2.5Mヘキサン溶液)を-78℃で滴下にて添加し、添加が完了したら該混合物を-78℃で30分間撹拌し、次いでCCl
4(3.1mL)を5分間で滴下にて添加し、次いで該混合物を0℃で2時間撹拌した。水(20ml)でクエンチし、EA(35mL*2)で抽出し、EA相をNa
2SO
4で脱水した。濾過して濾液を濃縮して油状物とし、CC(EA:PE=1:4)で精製して193‐2(0.9g、収率:75%)を黄色の液体として得た。
【0177】
【化51】
193‐2(0.91g、4.75mmol)のTHF(10mL)中の溶液にHCl(2N、5mL)を添加し、次いで該混合物を8時間還流した。EA(40mL)を添加し、水(30mL)、飽和NaHCO
3(40mL*2)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過して濾液を濃縮して油状物とし、CC(EA:PE=1:10)で精製して193‐3(0.35g、収率:50%)を黄色の液体として得た。
【0178】
【化52】
193‐3(350mg、2.37mmol)のEtOH(10mL)中の溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(247mg、3.56mmol)、ピリジン(1.88g、23.72mmol)を室温で添加し、次いで該混合物を室温で16時間撹拌した。濃縮して油状物とし、EA(20mL)で希釈し、次いで塩水(15mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過して濾液を濃縮し、193‐4(371mg、収率:96%)を褐色固形物として得た。
【0179】
【化53】
193‐4(340mg、2.09mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、CDI(452mg、3.14mmol)を室温で添加し、次いで該混合物を室温で5時間撹拌した。EA(40mL)で希釈し、塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過して濾液を濃縮し、193‐5(250mg、収率:83%)を黄色油状物として得た。
【0180】
【化54】
193‐5(250mg、1.73mmol)のEtOH(15mL)中の溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(144mg、2.07mmol)、TEA(700mg、6.92mmol、964.02uL)を添加し、次いで該混合物を2時間還流した。濃縮して固形物とし、EA(80mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過して濾液を濃縮し、193‐6(235mg、収率:77%)を褐色固形物として得た。
【0181】
【化55】
0097‐5b(60mg、269umol)のDMF(3mL)中の溶液にHATU(112mg、296umol)を室温で添加し、次に193‐6(53mg、296umol)DIPEA(52mg、403umol)を添加し、該混合物を室温で16時間撹拌した。水(20mL)で希釈し、EA(20mL)で抽出し、EA相を塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過及び濃縮して193‐7(70mg、収率:68%)を黄色油状物として得た。
【0182】
【化56】
193‐7(24mg、62.69umol)のDMF(3mL)中の溶液を125℃に8時間加熱した。水(10mL)で希釈し、EA(20mL)で抽出し、EA相を塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過及び濃縮して油状物とし、分取HPLCで精製してSMS21032‐0193(8mg、収率:35%)を白色固形物として得た。
【0183】
LC‐MS(アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間)、純度:100%、Rt=1.866分;MS(計算値):364.0;MS(実測値):365.0[M+H]+。
【0184】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:100%、Rt=8.528分。MS(計算値):364.0;MS(実測値):365.2[M+H]+。
【0185】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.00 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.26-8.29 (m, 1H), 7.88 (s, 1H), 3.94-3.99 (m, 1H), 3.19 (dd, J= 16.8, 4.8 Hz, 1H), 2.95 (dd, J = 17.0, 5.8 Hz, 1H), 1.92 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 1.50 (s, 3H), 1.47 (s, 3H).
【0186】
<実施例24>:(S)‐2,2‐ジメチル‐6‐(3‐(5‐メチルチアゾール‐2‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0194)の合成
【化57】
5‐メチルチアゾール(500mg、5.0mmol)のTHF(5mL)中の溶液にn‐BuLi(2mL)を-78℃で滴下にて添加し、次いで該混合物を-78℃で10分間撹拌し、DMF(553mg、7.6mmol)を添加し、該混合物を-78℃で10分間撹拌し、次いで室温に暖めて2時間撹拌した。飽和NH
4Clでクエンチし、EA(30mL)で抽出し、EA相をNa
2SO
4で脱水した。濾過して濾液を濃縮して油状物とし、CC(EA:PE=1:8)で精製して194‐1(32mg、収率:50%)を黄色油状物として得た。
【0187】
【化58】
194‐1(50mg、393umol)のEtOH(1mL)中の溶液に、ピリジン(0.2mL)、塩酸ヒドロキシルアミン(55mg、786umol)を室温で添加し、次いで該混合物を室温で16時間撹拌した。水(10mL)で希釈し、EA(15mL*2)で抽出し、EA相をNa
2SO
4で脱水した。濾過を行い濾液を濃縮して194‐2(51mg、収率:91%)を白色固形物として得た。
【0188】
【化59】
194‐2(50mg、352umol)のDCM(3mL)中の溶液にCDI(68mg、422umol)を添加し、次いで該混合物を室温で16時間撹拌した。水(10mL)で希釈し、DCM(20mL)で抽出し、Na
2SO
4で脱水した。濾過を行い濃縮して194‐3(30mg、収率:69%)を黄色の液体として得た。
【0189】
【化60】
194‐3(40mg、322umol)のEtOH(5mL)中の溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(45mg、644umol)、TEA(33mg、322umol)を添加し、次いで該混合物を2時間還流した。濃縮して固形物とし、EA(10mL)で希釈し、次に濾別して固形物をEAで洗浄し、濾液を濃縮して194‐4(25mg、収率:49%)を白色固形物として得た。
【0190】
【化61】
0097‐5b(60mg、269umol)のDMF(1mL)中の溶液にHATU(112mg、296umol)を室温で添加し、次いで194‐4(47mg、296umol)、DIPEA(52mg、403umol)を添加し、該混合物を室温で16時間撹拌した。水(10mL)で希釈し、EA(20mL)で抽出し、EA相を塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過を行い濃縮して194‐5(80mg、収率:82%)を黄色油状物として得た。
【0191】
【化62】
194‐5(80mg、221umol)のDMF(2mL)中の溶液を125℃に8時間加熱した。水(10mL)で希釈し、EA(20mL)で抽出し、EA相を塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過を行い濃縮して油状物とし、分取HPLCで精製してSMS21032‐0194(10mg、収率:13%)を白色固形物として得た。
【0192】
LC‐MS(アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間)、純度:100%、Rt=1.705分;MS(計算値):344.1;MS(実測値):345.1[M+H]+。
【0193】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:100%、Rt=7.587分。MS(計算値):344.1;MS(実測値):345.2[M+H]+。
【0194】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.01 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.28-8.30 (m, 1H), 7.74 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 3.93-3.99 (m, 1H), 3.19 (dd, J = 17.2, 4.8 Hz, 1H), 2.94 (dd, J = 17.0, 5.8 Hz, 1H), 2.60 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.95 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 1.50 (s, 3H), 1.46 (s, 3H).
【0195】
<実施例25>:(R)‐6‐(3‐(5‐クロロチアゾール‐2‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0197)の合成
【0196】
【化63】
DMF(3mL)に含めた0097‐5a(50mg、224umol)にEDC(56mg、291umol)DMAP(3mg、22umol)を室温で添加し、次いで193‐6(44mg、246umol)を添加し、該混合物を室温で16時間撹拌した。水(20mL)で希釈し、EA(20mL)で抽出し、EA相を塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過を行い濃縮して197‐1(55mg、収率:64%)を黄色油状物として得た。
【0197】
【化64】
197‐1(55mg、144umol)のDMF(2mL)中の溶液を125℃に6時間加熱した。水(10mL)で希釈し、EA(20mL)で抽出し、EA相を塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過を行い濃縮して油状物とし、分取HPLCで精製してSMS21032‐0197(10mg、収率:19%)を黄色固形物として得た。
【0198】
LC‐MS(アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間)、純度:100%、Rt=1.909分;MS(計算値):364.0;MS(実測値):365.1[M+H]+。
【0199】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:100%、Rt=8.516分。MS(計算値):364.0;MS(実測値):365.2[M+H]+。
【0200】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.92 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.19-8.22 (m, 1H), 7.81 (s, 1H), 3.87-3.92 (m, 1H), 3.12 (dd, J= 17.0, 4.6 Hz, 1H), 2.88 (dd, J = 17.2, 6.0 Hz, 1H), 1.90 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 1.43 (s, 3H), 1.40 (s, 3H).
【0201】
<実施例26>:(R)‐2,2‐ジメチル‐6‐(3‐(5‐メチルチアゾール‐2‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0198)の合成
【化65】
0097‐5a(50mg、224umol)のDMF(5mL)中の溶液にCDI(44mg、269umol)を添加し、次いで194‐4(35mg、224umol)を添加し、該混合物を120℃に3時間加熱した。水(10mL)で希釈し、EA(20mL)で抽出し、EA相を塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過を行い濃縮して油状物とし、分取HPLCで精製してSMS21032‐0198(7mg、収率:9%)を白色固形物として得た。
【0202】
アジレントLCMS1200‐6110、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+0.05%TFA]及び5%[CH3CN+0.05%TFA]から0%[水+0.05%TFA]及び100%[CH3CN+0.05%TFA]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+0.05%TFA]及び5%[CH3CN+0.05%TFA]へと0.05分で変更し、この条件下で0.7分間。純度:99.6%、Rt=1.583分;MS(計算値):344.1;MS(実測値):345.3[M+H]+。
【0203】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:100%、Rt=7.548分。MS(計算値):344.1;MS(実測値):345.2[M+H]+。
【0204】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.01 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.28-8.31 (m, 1H), 7.74 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 3.94-3.99 (m, 1H), 3.19 (dd, J = 17.2, 4.8 Hz, 1H), 2.94 (dd, J = 17.0, 5.8 Hz, 1H), 2.60 (d, J = 0.8 Hz, 3H), 1.92 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 1.50 (s, 3H), 1.46 (s, 3H).
【0205】
<実施例27>:(R)‐6‐(3‐(4‐クロロチアゾール‐2‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0199)の合成
【化66】
4‐クロロチアゾール(1.0g、8.36mmol)のTHF(15mL)中の溶液にn‐BuLi(4mL)を-78℃で滴下にて添加し、次いで該混合物を-78℃で10分間撹拌し、DMF(673mg、9.20mmol)を添加し、該混合物を-78℃で10分間撹拌し、次いで室温に暖めて2時間撹拌した。水(20mL)でクエンチし、EA(35mL*2)で抽出し、EA相をNa
2SO
4で脱水した。濾過して濾液を濃縮して油状物とし、CC(EA:PE=1:10)で精製して199‐1(371mg、収率:30%)を白色固形物として得た。
【0206】
【化67】
199‐1(370mg、2.51mmol)のEtOH(10mL)中の溶液に塩酸ヒドロキシルアミン(261mg、3.76mmol)、ピリジン(1.98g、25.07mmol)を室温で添加し、次いで該混合物を室温で16時間撹拌した。濃縮して油状物とし、EA(50mL)で希釈し、次いで塩水(25mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過を行い濾液を濃縮して199‐2(270mg、収率:66%)を白色固形物として得た。
【0207】
【化68】
199‐2(240mg、1.48mmol)のTHF(10mL)中の溶液にCDI(359mg、2.21mmol)を添加し、次いで該混合物を室温で16時間撹拌した。EA(35mL)で希釈し、塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過を行い濾液を濃縮して199‐3(200mg、収率:94%)を黄色の液体として得た。
【0208】
【化69】
199‐3(200mg、1.38mmol)のEtOH(10mL)中の溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(115mg、1.66mmol)、TEA(560mg、5.53mmol)を添加し、次いで該混合物を2時間還流した。濃縮して固形物とし、EA(80mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄し、EA相をNa
2SO
4で脱水した。濾過を行い濾液を濃縮して199‐4(210mg、収率:85%)を黄色固形物として得た。
【0209】
【化70】
0097‐5a(60mg、269umol)のDMF(1mL)中の溶液に、EDC(62mg、323umol)、DMAP(3mg、27umol)を室温で添加し、該混合物を室温で15分間撹拌し、次いで199‐4(46mg、296umol)を添加し、該混合物を室温で16時間撹拌した。水(10mL)で希釈し、EA(20mL)で抽出し、EA相を塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過を行い濃縮して199‐5(65mg、収率:67%)を黄色油状物として得た。
【0210】
【化71】
199‐5(65mg、179umol)のDMF(3mL)中の溶液を125℃に6時間加熱した。水(10mL)で希釈し、EA(20mL)で抽出し、EA相を塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過を行い濃縮して油状物とし、分取HPLCで精製してSMS21032‐0199(10mg、収率:16%)を白色固形物として得た。
【0211】
LC‐MS(アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間)、純度:100%、Rt=1.826分;MS(計算値):364.0;MS(実測値):365.0[M+H]+。
【0212】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:100%、Rt=8.140分。MS(計算値):364.0;MS(実測値):365.2[M+H]+。
【0213】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.93 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.20-8.23 (m, 1H), 7.31 (s, 1H), 3.86-3.93 (m, 1H), 3.13 (dd, J= 17.0, 4.6 Hz, 1H), 2.88 (dd, J = 17.0, 5.8 Hz, 1H), 1.89 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 1.44 (s, 3H), 1.40 (s, 3H).
【0214】
<実施例28>:(S,E)‐4‐クロロ‐N’‐(3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボニルオキシ)チアゾール‐2‐カルボキシイミドアミド(200‐1)の合成
【化72】
0097‐5b(60mg、269umol)のDMF(1mL)中の溶液に、EDC(62mg、323umol)、DMAP(3mg、27umol)を室温で添加し、該混合物を室温で15分間撹拌し、次いで199‐4(46mg、296umol)を添加し、該混合物を室温で16時間撹拌した。水(10mL)で希釈し、EA(20mL)で抽出し、EA相を塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過を行い濃縮して200‐1(60mg、収率:62%)を黄色油状物として得た。
【0215】
(S)‐6‐(3‐(4‐クロロチアゾール‐2‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0200)の合成
【0216】
【化73】
199‐5(60mg、165umol)のDMF(3mL)中の溶液を125℃に6時間加熱した。水(10mL)で希釈し、EA(20mL)で抽出し、EA相を塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。濾過を行い濃縮して油状物とし、分取HPLCで精製してSMS21032‐0200(9mg、収率:16%)を白色固形物として得た。
【0217】
LC‐MS(アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間)、純度:100%、Rt=1.833分;MS(計算値):364.0;MS(実測値):365.0[M+H]+。
【0218】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間。純度:100%、Rt=8.135分。MS(計算値):364.0;MS(実測値):365.2[M+H]+。
【0219】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.00 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.27-8.30 (m, 1H), 7.38 (s, 1H), 3.94-3.99 (m, 1H), 3.20 (dd, J= 17.0, 4.6 Hz, 1H), 2.95 (dd, J = 17.0, 5.8 Hz, 1H), 1.91 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 1.50 (s, 3H), 1.47 (s, 3H).
【0220】
<実施例29>:1‐エチル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボニトリル(201‐1)の合成
【化74】
201‐0(1.0g、10.74mmol)のDMF(10mL)中の撹拌溶液に、ヨードエタン(2.01g、12.89mmol)及びCs
2CO
3(6.99g、21.48mmol)を添加した。該混合物をrtで3時間撹拌した。反応が完了した後、該混合物を水でクエンチし、次いでEA(30mL×3)で抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4で脱水し、真空で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/1)で精製して201‐1(1.1g、収率84.62%)を白色固形物として得た。
(Z)‐1‐エチル‐N’‐ヒドロキシ‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボキシイミドアミド(201‐2)の合成
【0221】
【化75】
201‐1(1.1g、9.08mmol)のEtOH(10mL)中の溶液に、NH
2OH・HCl(946.45mg、13.62mmol)及びTEA(2.76g、27.24mmol)を添加した。得られた反応混合物を80℃で2時間撹拌した。次いで水(30mL)を加え、水相を酢酸エチル(40mL×3)で抽出し、有機相を合わせて水(50mL×3)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過を行い、真空で濃縮して201‐2(1.3g、収率92.92%)を白色固形物として得た。
【0222】
(R)‐6‐(3‐(1‐エチル‐1H‐ピラゾール‐3‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0201)の合成
【0223】
【化76】
0097‐5a(50mg、223.98umol)のDMF(5mL)中の溶液に、CDI(72.63mg、447.96umol)及び201‐2(51.80mg、335.97umol)を添加した。得られた溶液をrtで30分間撹拌し、次いでこの混合物を120℃に3時間加熱した。出発物質が消費された後、該混合物を濾別した。濾物を分取HPLCで精製してSMS21032‐0201(20.5mg、収率26.81%)を白色固形物として得た。
【0224】
アジレントLCMS1200‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで1.6分で、次にこの条件下で1.4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で0.7分間、純度:99.62%、Rt=1.660分;MS(実測値):342.3[M+H]+。
【0225】
アジレントHPLC1200、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで10分で、次にこの条件下で5分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で5分間、純度:100%、Rt=7.583分。
【0226】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.01 (d, J = 2.4 Hz, 1 H),8.29-8.30 (m, 1 H), 7.51 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.89 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 4.32 (q, J = 7.2 Hz, 2 H), 3.94 (t, J = 5.6 Hz, 1 H), 3.17 (dd, J = 11.6 Hz, J = 5.2 Hz, 1 H ), 2.92 (dd, J = 16.8 Hz, J = 6.0 Hz, 1 H), 2.00 (br, 1 H), 1.54 (t, J = 7.2 Hz, 3 H), 1.47 (d, J = 12.8 Hz, 6 H).
【0227】
<実施例30>:(S)‐6‐(3‐(3‐クロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0211‐01)の合成
【化77】
3‐クロロベンゾニトリル(500.0mg、3.63mmol、438.60uL)及びNH
2OH・HCl(1.00g、14.54mmol)の、EtOH(10mL)及びH
2O(5mL)中の混合物に、Na
2CO
3(847.59mg、8.00mmol)を添加した。該混合物を90℃で1時間撹拌した。LCMSにより、NBK0071‐2‐R1が完全に消費されたことが示された。LCMS上の純度は~87%であった。該混合物を濾過して濾液を真空で濃縮した。3‐クロロ‐N’‐ヒドロキシ‐ベンズアミジン(1.65g、3.63mmol、収率99.79%、純度37.5%)が淡黄色固形物として得られた。この中には若干の塩が残存していた。該生成物を精製せずに次のステップの反応に使用した。
【0228】
【化78】
(3S)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(60.0mg、268.79umol)のDMF(3mL)中の混合物に、CDI(77.38mg、537.57umol)を添加した。該混合物を20℃で1時間撹拌した。次いで3‐クロロ‐N’‐ヒドロキシ‐ベンズアミジン(244.56mg、537.57umol)を上記混合物に添加した。温度を120℃まで上昇させ、この温度で3時間撹拌した。LCMS(NBK0071‐6‐P1‐1)により、所望の生成物が生成されたことが示された。該混合物をNBK0071‐4と合わせた。該混合物を濾過し、濾過(filtration)を分取HPLCで精製した。淡黄色固体として(3S)‐6‐[3‐(3‐クロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル]‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(38mg、106.21umol、純度100%)が得られた。収率:29.6%。
【0229】
アジレントLCMS21500‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び95%[CH3CN]まで2分で、次にこの条件下で4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと2分で変更し、この条件下で2分間、純度:96.35%、Rt=1.942分;MS(実測値):357.8[M+H]+。
【0230】
アジレントHPLC1260‐03、カラム:アジレント Eclipse C18 Plus 4.6X100mm 3.5um;カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで14分で、次にこの条件下で8分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で6分間、純度:99.85%、Rt=10.279分。
【0231】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.95 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.26 - 8.19 (m, 1H), 8.15 (t, J = 1.7 Hz, 1H), 8.04 (dt, J = 7.5, 1.3 Hz, 1H), 7.53 - 7.40 (m, 2H), 3.97 (dd, J = 10.9, 5.8 Hz, 1H), 3.21 (dd, J = 17.0, 4.8 Hz, 1H), 2.96 (dd, J = 17.0, 5.7 Hz, 1H), 2.01 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 1.51 (s, 3H), 1.46 (s, 3H).ESI-MS (M+H+): 357.8
【0232】
<実施例31>:(R)‐6‐(3‐(3‐クロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0212‐01)の合成
【化79】
(3R)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(80mg、358.38umol)及び次にCDI(103.18mg、716.77umol)をDMF(1.5mL)に溶解した。該混合物を25℃で1時間撹拌した。その後、3‐クロロ‐N’‐ヒドロキシ‐ベンズアミジン(326.07mg、716.77umol)を添加した。該混合物を120℃で3時間撹拌した。その後、該反応物をLC‐MSで試験した。その結果から、出発物質が完全に反応したことが示された。次いで該混合物をフィルタ処理した。該粗製生成物を分取HPLCで精製した。(3R)‐6‐[3‐(3‐クロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル]‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(50mg、139.75umol、収率38.99%)が得られた。
【0233】
アジレントLCMS21500‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び95%[CH3CN]まで2分で、次にこの条件下で4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと2分で変更し、この条件下で2分間、純度:98.42%、Rt=1.970分;MS(実測値):357.8[M+H]+。
【0234】
アジレントHPLC1260‐03、カラム:アジレント Eclipse C18 Plus 4.6X100mm 3.5um;カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで14分で、次にこの条件下で8分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で6分間、純度:99.85%、Rt=10.279分。
【0235】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.94 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.25 - 8.20 (m, 1H), 8.15 (t, J = 1.7 Hz, 1H), 8.03 (dt, J = 7.6, 1.3 Hz, 1H), 7.54 - 7.47 (m, 1H), 7.44 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 3.96 (q, J = 5.2 Hz, 1H), 3.21 (dd, J = 17.0, 4.8 Hz, 1H), 2.96 (dd, J = 17.0, 5.7 Hz, 1H), 2.14 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 1.51 (s, 3H), 1.46 (s, 3H).
【0236】
<実施例32>:(Z)‐N’‐ヒドロキシオキサゾール‐2‐カルボキシイミドアミド(0213‐1)の合成
【化80】
オキサゾール‐2‐カルボニトリル(0.2g、2.13mmol)のEtOH(5mL)中の混合物にNH
2OH(561.28mg、8.50mmol、純度50%)を添加した。該混合物を封管内にて90℃で1時間撹拌した。LCMS(NBK0071‐52‐P1‐1)から、所望の生成物が生成されて純度は100%であることが示された。該混合物を真空で濃縮した。白色固形物としてN’‐ヒドロキシオキサゾール‐2‐カルボキサミジン(260mg、2.05mmol、収率96.22%、純度100%)を得た。
【0237】
(S)‐2,2‐ジメチル‐6‐(3‐(オキサゾール‐2‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0213‐01)の合成
【0238】
【化81】
(3S)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(60mg、268.79umol)のDMF(3mL)中の混合物に、ジ(イミダゾール‐1‐イル)メタノン(87.17mg、537.57umol)を添加した。該混合物を25℃で1時間撹拌した。次いでN’‐ヒドロキシオキサゾール‐2‐カルボキサミジン(47.83mg、376.30umol)を上記混合物に添加して120℃で3時間撹拌した。LCMSから、所望の生成物が生成されたことが示された。生成物を分取HPLC(塩基)で精製した。白色固形物として(3S)‐2,2‐ジメチル‐6‐(3‐オキサゾール‐2‐イル‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(35mg、106.91umol、純度96%)が得られた。収率:41.4%。
【0239】
アジレントLCMS290520‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:95%[水+0.05FA]及び5%[CH3CN]から0%[水+0.05%FA]及び95%[CH3CN]まで2分で、次にこの条件下で4分間、最後に95%[水+0.05FA]及び5%[CH3CN]へと2分で変更し、この条件下で2分間、純度:100%、Rt=1.901分;MS(実測値):314.9[M+H]+。
【0240】
アジレントHPLC1260‐03、カラム:アジレント Eclipse C18 Plus 4.6X100mm 3.5um;カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで14分で、次にこの条件下で8分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で6分間、純度:96.35%、Rt=8.279分
【0241】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.02 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 3.97 (s, 1H), 3.19 (dd, J = 17.0, 4.7 Hz, 1H), 2.94 (dd, J = 17.0, 5.8 Hz, 1H), 2.01 (s, 1H), 1.50 (s, 3H), 1.47 (s, 3H).
【0242】
<実施例33>:(R)‐2,2‐ジメチル‐6‐(3‐(ピリミジン‐5‐イル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(0214)の合成
【化82】
(R)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(80mg、446.39umol)及びCDI(128.52mg、892.78umol)をDMF(2mL)に溶解した。該混合物を25℃で1時間撹拌した。N’‐ヒドロキシオキサゾール‐2‐カルボキサミジン(113.47mg、892.78umol)を添加した。該混合物を120℃で3時間撹拌した。その後、反応物をLC‐MSによって試験した。その結果から、出発物質が完全に反応して目標化合物が形成されたことが示された。
【0243】
(3R)‐2,2‐ジメチル‐6‐(3‐オキサゾール‐2‐イル‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(35mg、111.36umol、収率24.95%)を分取HPLCで精製した。
【0244】
アジレントLCMS21500‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び95%[CH3CN]まで2分で、次にこの条件下で4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと2分で変更し、この条件下で2分間、純度:98.85%、Rt=1.804分;MS(実測値):314.9[M+H]+。
【0245】
アジレントHPLC1260‐03、カラム:アジレント Eclipse C18 Plus 4.6X100mm 3.5um;カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで14分で、次にこの条件下で8分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で6分間、純度:98.58%、Rt=8.283分。
【0246】
H‐NMRの分析:1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 8.82 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 8.35 - 8.31 (m, 1H), 7.64 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 5.38 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 3.78 (dd, J = 9.5, 4.8 Hz, 1H), 3.13 (dd, J = 17.2, 4.6 Hz, 1H), 2.83 (dd, J = 17.2, 6.1 Hz, 1H), 1.34 (s, 6H).
【0247】
<実施例34>:(Z)‐4‐クロロ‐3‐フルオロ‐N’‐ヒドロキシベンズイミドアミド(0215‐1)の合成
【化83】
4‐クロロ‐3‐フルオロ‐ベンゾニトリル(200mg、1.29mmol)をEtOH(5mL)に溶解し、次にNH
2OH(339.73mg、5.14mmol、純度50%)を添加した。該混合物を90℃で1時間撹拌した。その後、反応をLC‐MSによって試験した。結果から、原料が消失したことが示された。その後、該混合物を真空で濾過した。粗製生成物4‐クロロ‐3‐フルオロ‐N’‐ヒドロキシ‐ベンズアミジン(230mg、1.16mmol、純度95%)を得た。該生成物を精製せずに次のステップの反応に使用した。
【0248】
(S)‐6‐(3‐(4‐クロロ‐3‐フルオロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(0215‐1)の合成
【0249】
【化84】
(3S)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(60mg、268.79umol)及びCDI(38.69mg、268.79umol)をDMF(1.5mL)に溶解した。該混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで4‐クロロ‐3‐フルオロ‐N’‐ヒドロキシ‐ベンズアミジン(60.83mg、322.54umol)を添加した。該混合物を120℃で3時間撹拌した。その後、反応をLC‐MSによって試験した。結果から、出発物質が完全に反応したことが示された。次に該混合物を真空で濾過した。粗製生成物を分取HPLCで精製した。(3S)‐6‐[3‐(4‐クロロ‐3‐フルオロ‐フェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル]‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(25mg、66.53umol、収率24.75%)を得た。
【0250】
アジレントLCMS21500‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び95%[CH3CN]まで2分で、次にこの条件下で4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと2分で変更し、この条件下で2分間、純度:100%、Rt=2.839分;MS(実測値):375.8[M+H]+。
【0251】
アジレントHPLC1260‐03、カラム:アジレント Eclipse C18 Plus 4.6X100mm 3.5um;カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで14分で、次にこの条件下で8分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で6分間、純度:97.68%、Rt=10.378分。
【0252】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.92 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.24 - 8.17 (m, 1H), 7.93 (dd, J = 9.5, 1.8 Hz, 1H), 7.91 - 7.87 (m, 1H), 7.56 - 7.51 (m, 1H), 3.97 (dd, J = 10.8, 5.6 Hz, 1H), 3.21 (dd, J = 17.0, 4.8 Hz, 1H), 2.96 (dd, J = 17.0, 5.7 Hz, 1H), 2.14 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 1.51 (s, 3H), 1.46 (s, 3H).
【0253】
<実施例35>:(Z)‐4‐クロロ‐3‐フルオロ‐N’‐ヒドロキシベンズイミドアミド(0216‐1)の合成
【化85】
4‐クロロ‐3‐フルオロ‐ベンゾニトリル(200mg、1.29mmol)をEtOH(5mL)に溶解した。NH
2OH(339.73mg、5.14mmol、純度50%)を添加した。該混合物を90℃で1時間撹拌した。その後、反応をLC‐MSによって試験した。結果から、出発物質が完全に反応したことが示された。次いで該混合物を濾過し、粗製生成物4‐クロロ‐3‐フルオロ‐N’‐ヒドロキシ‐ベンズアミジン(230mg、1.16mmol、純度95%)を得た。該生成物を精製せずに次のステップの反応に使用した。
【0254】
(S)‐6‐(3‐(4‐クロロ‐3‐フルオロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0216‐01)の合成
【0255】
【化86】
(3S)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(60mg、268.79umol)及びCDI(38.69mg、268.79umol)をDMF(1.5mL)に溶解した。該混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで4‐クロロ‐3‐フルオロ‐N’‐ヒドロキシ‐ベンズアミジン(60.83mg、322.54umol)を添加した。該混合物を120℃で3時間撹拌した。その後、反応をLC‐MSによって試験した。結果から、出発物質が完全に反応したことが示された。次に該混合物を濃縮し、粗製生成物を分取HPLCで精製して(3S)‐6‐[3‐(4‐クロロ‐3‐フルオロ‐フェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル]‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(25mg、66.53umol、収率24.75%)を得た。
【0256】
アジレントLCMS21500‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び95%[CH3CN]まで2分で、次にこの条件下で4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと2分で変更し、この条件下で2分間、純度:100%、Rt=2.839分;MS(実測値):375.8[M+H]+。
【0257】
アジレントHPLC1260‐03、カラム:アジレント Eclipse C18 Plus 4.6X100mm 3.5um;カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで14分で、次にこの条件下で8分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で6分間、純度:96.39%、Rt=10.364分。
【0258】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ8.92 (d, J=2.3 Hz, 1H), 8.24- 8.17 (m, 1H), 7.93 (dd, J=9.5, 1.8 Hz, 1H), 7.91-7.87 (m, 1H), 7.56-7.51 (m, 1H), 3.97 (dd, J=10.8, 5.6 Hz, 1H), 3.21 (dd, J=17.0, 4.8 Hz, 1H), 2.96 (dd, J=17.0, 5.7 Hz, 1H), 2.14 (d, J=6.2 Hz, 1H), 1.51 (s, 3H), 1.46 (s, 3H).
【0259】
<実施例36>:(Z)‐4‐クロロ‐N’‐ヒドロキシ‐3‐メチルベンズイミドアミド(0217‐1)の合成
【化87】
4‐クロロ‐3‐メチル‐ベンゾニトリル(200.0mg、1.32mmol)のEtOH(5mL)中の混合物に、NH
2OH(348.62mg、5.28mmol、480.19uL、純度50%)を添加した。該混合物を90℃で1時間撹拌した。LCMSから、所望の生成物が生じて1個の主ピークが検出されたことが示された。該混合物を真空で濃縮した。白色固形物として4‐クロロ‐N’‐ヒドロキシ‐3‐メチル‐ベンズアミジン(240.0mg、1.27mmol、純度98%)を得た。
【0260】
(S)‐6‐(3‐(3‐クロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0217‐01)の合成
【0261】
【化88】
(3S)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(40.0mg、179.19umol)のDMF(2mL)中の混合物に、ジ(イミダゾール‐1‐イル)メタノン(58.11mg、358.38umol)を添加した。該混合物を25℃で1時間撹拌した。次に、4‐クロロ‐N’‐ヒドロキシ‐3‐メチル‐ベンズアミジン(39.70mg、215.03umol)を該混合物に添加して120℃で3時間撹拌した。LCMS(NBK0071‐39‐P1‐1)から、所望の生成物が生じたことが示された。該混合物をNBK0071‐034と合わせた。生成物を分取HPLC(塩基)で精製した。溶離液を凍結乾燥により脱水した。白色固形物として(3S)‐6‐[3‐(4‐クロロ‐3‐メチル‐フェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル]‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(34mg、90.53umol、純度99%)を得た。QC(NBK0071‐39‐P1‐2)により、これが送達に適していることが示された。収率:38.3%。
【0262】
アジレントLCMS200520‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:95%[水+0.05FA]及び5%[CH3CN]から0%[水+0.05%FA]及び95%[CH3CN]まで2分で、次にこの条件下で4分間、最後に95%[水+0.05FA]及び5%[CH3CN]へと2分で変更し、この条件下で2分間、純度:100%、Rt=2.803分;MS(実測値):372.8[M+H]+。
【0263】
アジレントHPLC1260‐03、カラム:アジレント Eclipse C18 Plus 4.6X100mm 3.5um;カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで14分で、次にこの条件下で8分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で6分間、純度:98.54%、Rt=10.702分。
【0264】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.92 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.24 - 8.18 (m, 1H), 8.01 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.90 (dd, J = 8.3, 1.9 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.96 (q, J = 5.3 Hz, 1H), 3.20 (dd, J = 17.0, 4.7 Hz, 1H), 2.96 (dd, J = 17.0, 5.7 Hz, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.15 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 1.51 (s, 3H), 1.46 (s, 3H). ESI(M+H)+=372.8.
【0265】
<実施例37>:(R)‐6‐(3‐(3‐クロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0218‐01)の合成
【化89】
(3R)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(60.00mg、268.79umol)のDMF(3mL)中の混合物に、ジ(イミダゾール‐1‐イル)メタノン(87.17mg、537.57umol)を添加した。該混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで4‐クロロ‐N’‐ヒドロキシ‐3‐メチル‐ベンズアミジン(59.55mg、322.54umol)を該混合物に添加し、120℃で3時間撹拌した。LCMS(NBK0071‐40‐P1‐1)から所望の生成物が生じたことが示された。該生成物を分取HPLC(塩基)で精製した。溶離液を凍結乾燥により脱水した。白色固形物として(3R)‐6‐[3‐(4‐クロロ‐3‐メチル‐フェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル]‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(33mg、87.87umol、収率32.69%、純度99%)を得た。収率:32.69%。
【0266】
アジレントLCMS200520‐6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:95%[水+0.05FA]及び5%[CH3CN]から0%[水+0.05%FA]及び95%[CH3CN]まで2分で、次にこの条件下で4分間、最後に95%[水+0.05FA]及び5%[CH3CN]へと2分で変更し、この条件下で2分間、純度:100%、Rt=2.802分;MS(実測値):373.8[M+H]+。
【0267】
アジレントHPLC1260‐03、カラム:アジレント Eclipse C18 Plus 4.6X100mm 3.5um;カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで14分で、次にこの条件下で8分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で6分間、純度:99.22%、Rt=10.701分。
【0268】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.92 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 0.9 Hz, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.89 (dd, J = 8.3, 1.7 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.01 - 3.90 (m, 1H), 3.20 (dd, J = 17.0, 4.7 Hz, 1H), 2.96 (dd, J = 17.0, 5.6 Hz, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.18 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 1.51 (s, 3H), 1.46 (s, 3H). ESI (M+H)+=372.8.
【0269】
<実施例38>:(R)‐6‐(3‐(3‐フルオロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0259)の合成
【化90】
(3R)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(80mg、358.38umol)のDMF(3mL)中の混合物に、N、N’‐カルボニルジイミダゾール(116.12mg、716.77umol)を添加した。該混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで3‐フルオロ‐N’‐ヒドロキシ‐ベンズアミジン(55.24mg、358.38umol)を上記混合物に添加し、120℃で4時間撹拌した。LCMS(NBK0071‐184‐P1‐1)から、所望の生成物が生じたことが示された。該生成物を分取HPLC(塩基)で精製した。白色固形物として(3R)‐6‐[3‐(3‐フルオロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル]‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(23mg、67.38umol)を得た。
【0270】
アジレントLCMS6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び95%[CH3CN]まで2分で、次にこの条件下で4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと2分で変更し、この条件下で2分間、純度:99.10%、Rt=2.406分;MS(実測値):341.9[M+H]+。
【0271】
アジレントHPLC1260、カラム:アジレント Eclipse C18 Plus 4.6X100mm 3.5um;カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで14分で、次にこの条件下で8分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で6分間、純度:97.65%、Rt=9.849分。
【0272】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.96 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.25 - 8.20 (m, 1H), 7.98 - 7.92 (m, 1H), 7.85 (ddd, J = 9.5, 2.5, 1.5 Hz, 1H), 7.48 (td, J = 8.0, 5.7 Hz, 1H), 7.23 (tdd, J = 8.4, 2.6, 0.9 Hz, 1H), 3.97 (dd, J = 5.6, 4.9 Hz, 1H), 3.21 (dd, J = 17.0, 4.8 Hz, 1H), 2.96 (dd, J = 17.0, 5.7 Hz, 1H), 1.51 (s, 3H), 1.47 (s, 3H). 19FNMR (376 MHz, CDCl3) δ -111.86 (s).
【0273】
<実施例39>:(Z)‐3,5‐ジクロロ‐N’‐ヒドロキシベンズイミドアミド(0260‐1)の合成
【化91】
3,5‐ジクロロベンゾニトリル(0.5g、2.91mmol、882.61uL)のEtOH(10mL)中の混合物に、ヒドロキシルアミン(768.09mg、11.63mmol)を添加した。該混合物を90℃で2時間撹拌した。LCMS(NBK0071‐180‐P1‐1)から、所望の生成物が生じたことが示された。該混合物を真空で濃縮し、生成物を凍結乾燥により脱水した。白色固形物として3,5‐ジクロロ‐N’‐ヒドロキシ‐ベンズアミジン(590mg、2.88mmol)を得た。
【0274】
(S)‐6‐(3‐(3,5‐ジクロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0260‐01)の合成
【0275】
【化92】
(3S)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(80mg、358.38umol)のDMF(3mL)中の混合物に、N,N’‐カルボニルジイミダゾール(116.12mg、716.77umol)を添加した。該混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで3,5‐ジクロロ‐N’‐ヒドロキシ‐ベンズアミジン(110.22mg、537.57umol)を上記混合物に添加し、120℃で4時間撹拌した。LCMS(NBK0071‐185‐P1‐1)から、所望の生成物が生じたことが示された。該生成物を分取HPLC(塩基)で精製した。白色固形物として(3S)‐6‐[3‐(3,5‐ジクロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル]‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(9mg、22.95umol)を得た。
【0276】
アジレントLCMS6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び95%[CH3CN]まで2分で、次にこの条件下で4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと2分で変更し、この条件下で2分間、純度:98.79%、Rt=2.874分;MS(実測値):393.8M+H]+。
【0277】
アジレントHPLC1260、カラム:アジレント Eclipse C18 Plus 4.6X100mm 3.5um;カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで14分で、次にこの条件下で8分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で6分間、純度:96.01%、Rt=11.281分。
【0278】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.94 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.24 - 8.19 (m, 1H), 8.05 (d, J = 1.9 Hz, 2H), 7.51 (t, J = 1.9 Hz, 1H), 3.97 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 3.21 (dd, J = 17.0, 4.8 Hz, 1H), 2.96 (dd, J = 17.0, 5.7 Hz, 1H), 2.07 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 1.51 (s, 3H), 1.46 (s, 3H).
【0279】
<実施例40>:(R)‐6‐(3‐(3,5‐ジクロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル)‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロ‐2H‐ピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(SMS21032‐0261‐01)の合成
【化93】
(3R)‐3‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐6‐カルボキシル酸(80mg、358.38umol)のDMF(3mL)中の混合物に、N,N’‐カルボニルジイミダゾール(116.12mg、716.77umol)を添加した。該混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで3,5‐ジクロロ‐N’‐ヒドロキシ‐ベンズアミジン(110.22mg、537.57umol)を該混合物に添加し、120℃で4時間撹拌した。LCMS(NBK0071‐186‐P1‐1)から、所望の生成物が生じたことが示された。該生成物を分取HPLC(塩基)で精製した。白色固形物として(3R)‐6‐[3‐(3,5‐ジクロロフェニル)‐1,2,4‐オキサジアゾール‐5‐イル]‐2,2‐ジメチル‐3,4‐ジヒドロピラノ[2,3‐b]ピリジン‐3‐オール(32mg、81.58umol)を得た。QCにより、これが送達に適していることが示された。
【0280】
アジレントLCMS6120、カラム:ウォーターズX‐Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び95%[CH3CN]まで2分で、次にこの条件下で4分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと2分で変更し、この条件下で2分間、純度:97.45%、Rt=2.877分;MS(実測値):393.8[M+H]+。
【0281】
アジレントHPLC1260、カラム:アジレント Eclipse C18 Plus 4.6X100mm 3.5um;カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]及び100%[CH3CN]まで14分で、次にこの条件下で8分間、最後に95%[水+10mM NH4HCO3]及び5%[CH3CN]へと0.1分で変更し、この条件下で6分間、純度:96.92%、Rt=11.233分。
【0282】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.89 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.23 - 8.18 (m, 1H), 8.02 (d, J = 1.9 Hz, 2H), 7.50 (t, J = 1.9 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.21 (dd, J = 17.0, 4.7 Hz, 1H), 2.97 (dd, J = 17.0, 5.5 Hz, 1H), 2.34 (s, 1H), 1.52 (s, 3H), 1.46 (s, 3H).
具体的に上述されていない他の実施例も同様にして作製した。
【0283】
システム生物学及び実験的手法を組み合わせて使用して、これまでに本発明者らは、ホメオドメイン相互作用プロテインキナーゼ2(HIPK2)を、TGF‐β1/Smad3経路など多数の線維化促進経路の極めて重要な調節因子であると同定した。HIPK2はSmad3との物理的会合によって経路を調節し、それによりSmad3の活性を調整する。ヒト初代尿細管細胞においてHIPK2をノックダウンすると、TGF‐β1によって引き起こされるTGF‐β1/Smad3経路の活性化が抑制される。in vivoでは、HIPK2のノックアウトにより、HIV1トランスジェニックマウス(Tg26)及び片側尿管閉塞(UUO)マウスの両方においてTGF‐β1/Smad3の活性及び腎線維症が抑止される。したがって、HIPK2の阻害によるTGF‐β1/Smad3経路の抑制は、腎疾患の抗線維化療法のための手法を提供する。
【0284】
HIPK2阻害剤は十分に開発されてきておらず、市販されていない。最近、Cozzaら[PLoS One, 2014, Vol. 9, e89176]は、キナーゼドメインにおけるATP結合について競合する選択的HIPK2阻害剤について報告した。しかしながら、HIPK2はp53の調節など多数のシグナル伝達経路を調節するので、HIPK2の幅広い阻害は全ての細胞状況において有益とはならないかもしれないという懸念がある。ここで本発明者らは、HIPK2のキナーゼ活性の著しい阻害又はp53活性化の阻害を伴うことなくHIPK2‐Smad3タンパク質間相互作用の妨害によりTGF‐β1/Smad3経路を阻害しうる化合物について述べる。下記に示す試験において、本発明の化合物の実施例は、培養されたヒト腎尿細管上皮細胞(RTEC)においてin vitroで、また腎線維症ネズミ科動物モデル(Tg26マウス及びUUOマウス)においてin vivoで、線維化促進経路を阻害した。
【0285】
HEK293T(293T)細胞(ATCC)を、10%のウシ胎児血清(FBS)、0.5%のペニシリン及びストレプトマイシンを含有するダルベッコ改変イーグル培地(インビトロジェン(Invitrogen))において37℃及び5%CO2の加湿環境で培養する。ヒト初代尿細管細胞(プロモセル社(PromoCell GmbH)、ドイツ連邦共和国ハイデンベルグ)を、製造業者のプロトコールに従い添加剤を含む腎上皮細胞増殖培地2(Renal Epithelial Cell Growth Medium-2、プロモセル社)において培養する。継代<5のヒト初代腎尿細管上皮細胞を全ての研究に使用する。hRTECのHIV感染については、gagのオープンリーディングフレーム内にEGFPを含むgag/pol欠失型HIV‐1構築物であるpNL4‐3:ΔG/P‐EGFP、及び対照のEGFP構築物であるpHR‐IRES‐EGFPを使用して、VSV‐Gシュードタイプウイルスを生成する。細胞を、試験化合物を用いる処理の前に2日間、HIVシュードタイプウイルス又は対照のウイルスに感染させる。
【0286】
4×Smad結合エレメント駆動型ホタルルシフェラーゼ(SBE4‐Luc)プラスミド及びウミシイタケルシフェラーゼレポータープラスミド(pRL)は市販されている。活性ドメインを欠失させたHIPK2についてはすでにJinら[Nat Med, Vol. 18, p. 580-588]によって報告されている。His6‐HIPK2構築物を、ヒトHIPK2遺伝子を含むプラスミド(GeneCopoeia(商標))を鋳型として使用してコード領域のPCR増幅によって生成させる。
【0287】
12ウェルプレートに播種した293T細胞(~60%コンフルエント)を、PolyJet(商標)トランスフェクションキットを使用して製造業者の説明書(シグナジェンラボラトリーズ(SignaGen Laboratories)、米国メリーランド州)に従い、SBE4‐Lucプラスミド(0.5μg)及びpRLプラスミド(0.2μg)でコトランスフェクションする。トランスフェクションの48時間後に、指定の濃度の試験化合物で、10ng/mlのTGF‐β1と共に、又はTGF‐β1無しで、細胞を16時間処理する。ルシフェラーゼ活性は、Dual‐Luciferase(登録商標)レポーターアッセイキット(プロメガ(Promega)、#E1910)を使用して計測する。データは、ウミシイタケルシフェラーゼ活性に対するホタルルシフェラーゼ活性の比率として表される。HIPK2のドミナントネガティブ実験については、SBE4‐ホタルルシフェラーゼプラスミド及びpRL(ウミシイタケルシフェラーゼ)プラスミドと共に、pcDNA3.1の空ベクター(0.5μg)又はHIPK2 KDプラスミド(0.5μg)のいずれかを293T細胞にコトランスフェクションする。トランスフェクションの48時間後に、ルシフェラーゼ活性を計測する。
【0288】
表1のデータについては、プロメガ製のBight‐Glo(商標)ルシフェラーゼアッセイシステムを、ビーピーエスバイオサイエンス(BPSbioscience)製のTGF/SMADシグナル伝達経路SBEレポーターHEK293細胞株と共に使用した。1日目に、SBEレポーターHEK293細胞を1ウェルあたり25,000個の細胞密度で、白色・透明底の96ウェルマイクロプレートに、geneticin(登録商標)を含まない増殖培地100μlに含めて播種した。プレートをCO2インキュベータにて37℃で24時間インキュベートした。ウェルに60μLのアッセイ培地を補充し、培地に含めた化合物5μLを加えることにより試験化合物で処理した。培地に含めた試験化合物の濃度は、5μLで所望のモル濃度の溶液が提供されるように調整される。例えば、所望の試験濃度が30μMである場合、660μMの化合物が5μL添加される。4時間後、TGFβを添加して10ng/mLとした。プレートを、CO2インキュベータにて37℃で一晩(18時間)インキュベートした。アッセイの1時間前に、全ての培地を交換した。ルシフェラーゼアッセイは、ONE‐Step(商標)ルシフェラーゼアッセイシステムを使用して、1ウェル当たり100μlのONE‐Step(商標)ルシフェラーゼ試薬を添加し、室温でおよそ15~30分間揺動し、かつ照度計を用いて発光を計測することにより、実行した。シグナルを、TGF未処理の細胞を100%阻害として阻害率(%)に標準化し、データをGraphpadPrismで処理した。
【0289】
本発明の化合物の活性をin vivoで確認した。2つの慢性腎疾患モデルを使用した、すなわち(1)HIV関連腎症のモデルであるTg26マウス、及び(2)アルポート症候群のモデルであるCol4a3ヌルマウスである。いずれのCKDモデルも重度の糸球体硬化症及び尿細管間質線維症を特徴とし、およそ12~20週齢で腎不全及び死に至る。
【0290】
FVB/Nを遺伝的背景としてgag‐polを欠く不完全なHIV‐1プロウイルスを有するTg26マウスは、Fengら[J Am Soc Nephrol 2009, Vol. 20, p. 2138-2146]により報告された。6週齢のヘテロ接合のTg26マウスを使用する。野生型の同腹のマウスを対照として使用する。治療群のマウスには、20%NMP、60%PEG400、及び20%H2Oに溶解した試験化合物を1日に30、60、又は90mg/kg(体重)の用量で強制経口投与する。対照群のマウスには同体積のビヒクルを投与する。マウスに合計4週間投与を行い、10週齢で殺処分する。実施例13の化合物を用いたTg26マウスの4週間の治療により、生存率の改善(ビヒクル群[マウス数n=25]の64%生存に対し、実施例13で治療された群[マウス数n=20]では100%生存;ビヒクルと実施例13での治療とを比較するハザード比=7.2;ログ‐ランク・マンテル‐コックス検定によるp値:0.003);尿中アルブミン・クレアチニン比における平均倍率変化の~65%低減(ビヒクル群[マウス数n=9]の第0週から第4週までの平均倍率変化1.057に対し、実施例13の群[マウス数n=8]では0.352;ウェルチのt検定によるp値=0.0001)、及び腎線維化領域の~43%低減(ビヒクル群[マウス数n=9]の平均領域4.492(%)に対し、実施例13の群[マウス数n=8]では2.540、p値=0.008)がもたらされた。別の試験では、5~6週齢のTg26マウスを、実施例13(1日当たり90mg/kg、PO)又はビヒクルで4週間治療し:対照群では38%(マウス数で8/21)が腎不全で実験期間内に死亡し;HIPK2i‐174群の死亡は0%(マウス数で0/18)であった。糸球体の機能の尺度として尿中アルブミン・クレアチニン比(UCAR)を比較すると、ビヒクル群ではベースライン値から~16%の増大(倍率変化:1.16±0.47、n=15)が示されたが、HIPK2i‐174群では~57%の低減(倍率変化:0.43±0.28、n=17、ウェルチの補正を用いた対応のない両側t検定によるp=0.0001)が示された。[5~6週齢のTg26マウスにおけるベースラインのUACRの著しい相互変動のため、治療効果は各々のマウスについてのベースラインに対する倍率変化に基づいて計算されている。]ピクロシリウスレッドを用いた組織染色により評価された腎線維化の比較から、実施例13を用いて治療された群(2.8±1.2%、n=18、p=0.008)における、ビヒクル群(4.44±1.2%、n=16)と比較して~37%の線維化の低減が示された。
【0291】
3週齢のCol4a3欠損マウスを、実施例13(1日当たり60mg/kg、PO)又はビヒクルで6週間治療した。ビヒクル群の生存期間中央値は56日であり、治療群では68日に延長された(21%増加)。尿中アルブミン・クレアチニン比(UCAR)の比較から、6週間の治療後に治療群において~45%低減(73.9±34.9に対して41.4±14.2mg/mg)が示された。ピクロシリウスレッドを用いた組織染色により評価された腎線維化の比較から、治療群(13.7±6.3%、n=9、p=0.0001)において、ビヒクル群(28.3±4.4%、n=8)と比較して~51%の線維化の低減が示された。
【0292】
本発明の化合物の作用機序を考慮すると、当業者は、腎臓以外の臓器における線維性疾患の治療も同じように成功するであろうことを認識するであろう。本発明の化合物は現在、肺、心臓、及び肝臓の線維症を治療するためのモデルにおいて試験中である。
【0293】
典型的な実施形態について例証の目的で述べてきたが、前述の説明及び実施例は本発明の範囲に対する限定であると見なされるべきではない。従って、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく、当業者は様々な改変形態、適合形態、及び代替形態を発想することができる。
【国際調査報告】