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特表2024-506453PRSピーク処理に基づくFFTウィンドウ調整
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-14
(54)【発明の名称】PRSピーク処理に基づくFFTウィンドウ調整
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/10 20060101AFI20240206BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20240206BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
G01S5/10 Z
H04W64/00 140
H04L27/26 411
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539316
(86)(22)【出願日】2021-12-13
(85)【翻訳文提出日】2023-06-27
(86)【国際出願番号】 US2021063052
(87)【国際公開番号】W WO2022150149
(87)【国際公開日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】20210100014
(32)【優先日】2021-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】クマー、ムケシュ
(72)【発明者】
【氏名】マノラコス、アレクサンドロス
(72)【発明者】
【氏名】オプスハウ、ギュトルム・リングスタッド
(72)【発明者】
【氏名】イェッラマッリ、スリニバス
(72)【発明者】
【氏名】シッダーント、フヌ
(72)【発明者】
【氏名】ラジガディーヤ、プルキット
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062AA08
5J062CC12
5K067DD25
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
ワイヤレスネットワークに関連付けられるユーザ機器(UE)が第1の基準信号時間差値を決定する。UEは、第1のRSTD推定値、および第1のRSTD値に関連付けられる第1のRSTD不確実性を決定することと、第1のRSTD値のための探索間隔を識別することと、探索間隔は、第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との間の差から第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との和まで広がる、識別された探索間隔中にワイヤレス信号を受信することと、識別された探索間隔中に受信された第1の測位基準信号(PRS)を復号するための高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウオフセットを決定することと、決定されたFFTウィンドウオフセットに少なくとも部分的に基づいて、第1のRSTD値を決定することと、を行う。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基準信号時間差(RSTD)値を決定するための方法であって、前記方法はワイヤレスネットワークに関連付けられるユーザ機器(UE)によって実施され、
前記第1のRSTD値に関連付けられる第1のRSTD推定値および第1のRSTD不確実性を決定することと、
前記第1のRSTD値のための探索間隔を識別することと、前記探索間隔は、前記第1のRSTD推定値と前記第1のRSTD不確実性との間の差から前記第1のRSTD推定値と前記第1のRSTD不確実性との和まで広がる、
前記識別された探索間隔中にワイヤレス信号を受信することと、
前記識別された探索間隔中に受信された第1の測位基準信号(PRS)を復号するための高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウオフセットを決定することと、
前記決定されたFFTウィンドウオフセットに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のRSTD値を決定することと、
を備える方法。
【請求項2】
前記第1のRSTD値は、前記第1のPRSに関連付けられる第1の送信および受信ポイント(TRP)に関連付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のRSTD値に少なくとも部分的に基づいて、その後受信される第2のPRSを復号するためのFFTウィンドウオフセットを決定することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
第2のRSTD値に関連付けられる第2のRSTD不確実性を決定することをさらに備え、前記第2のRSTD不確実性は前記第1のRSTD不確実性より小さい、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
第2のRSTD推定値は、前記第1のRSTD値に等しい、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記FFTウィンドウオフセットは、前記第1のRSTD値を決定することと同時に決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記決定されたFFTウィンドウオフセットを、前記UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに関して調整することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記FFTウィンドウオフセットは、前記UEに関連付けられるサービングセルのセル基準信号(CRS)または追跡基準信号(TRS)に基づかない、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記FFTウィンドウオフセットを決定することは、FFTウィンドウを前記第1のPRSと位置合わせする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記探索間隔中、前記UEのモデムは、前記第1のPRSを受信するための受信および送信動作を実施し、他の受信または送信動作を実施しない、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のPRSを復号するための前記FFTウィンドウオフセットは、前記UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに関して、整数個のオフセットシンボルでない、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
第1の基準信号時間差(RSTD)値を決定するように構成されたユーザ機器(UE)であって、前記UEはワイヤレスネットワークに関連付けられ、
前記ワイヤレスネットワーク中のエンティティとワイヤレス通信するように構成されたワイヤレストランシーバと、
少なくとも1つのメモリと、
前記ワイヤレストランシーバおよび前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第1のRSTD値に関連付けられる第1のRSTD推定値および第1のRSTD不確実性を決定することと、
前記第1のRSTD値のための探索間隔を識別することと、前記探索間隔は、前記第1のRSTD推定値と前記第1のRSTD不確実性との間の差から前記第1のRSTD推定値と前記第1のRSTD不確実性との和まで広がる、
前記ワイヤレストランシーバを介して、前記ワイヤレストランシーバを使用して前記識別された探索間隔中にワイヤレス信号を受信することと、
前記識別された探索間隔中に受信された第1の測位基準信号(PRS)を復号するための高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウオフセットを決定することと、
前記決定されたFFTウィンドウオフセットに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のRSTD値を決定することと、を行うように構成される、UE。
【請求項13】
前記第1のRSTD値は、前記第1のPRSに関連付けられる第1の送信および受信ポイント(TRP)に関連付けられる、請求項12に記載のUE。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のRSTD値に少なくとも部分的に基づいて、その後受信される第2のPRCを復号するためのFFTウィンドウオフセットを決定するようにさらに構成される、請求項12に記載のUE。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサは、第2のRSTD値に関連付けられる第2のRSTD不確実性を決定するようにさらに構成され、前記第2のRSTD不確実性は前記第1のRSTD不確実性より小さい、請求項14に記載のUE。
【請求項16】
第2のRSTD推定値は、前記第1のRSTD値に等しい、請求項14に記載のUE。
【請求項17】
前記FFTウィンドウオフセットは、前記第1のRSTD値を決定することと同時に決定される、請求項12に記載のUE。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記決定されたFFTウィンドウオフセットを、前記UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに関して調整するようにさらに構成される、請求項12に記載のUE。
【請求項19】
前記FFTウィンドウオフセットは、前記UEに関連付けられるサービングセルのセル基準信号(CRS)または追跡基準信号(TRS)に基づかない、請求項12に記載のUE。
【請求項20】
前記第1のPRSを復号するための前記FFTウィンドウオフセットは、前記UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに関して、整数個のオフセットシンボルでない、請求項12に記載のUE。
【請求項21】
前記探索間隔中、前記ワイヤレストランシーバは、前記第1のPRSを受信するための受信および送信動作を実施し、他の受信または送信動作を実施しない、請求項12に記載のUE。
【請求項22】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、ワイヤレスネットワークに関連付けられるユーザ機器(UE)の1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記UEに、
第1のRSTD値に関連付けられる第1のRSTD推定値および第1のRSTD不確実性を決定することと、
前記第1のRSTD値のための探索間隔を識別することと、前記探索間隔は、前記第1のRSTD推定値と前記第1のRSTD不確実性との間の差から前記第1のRSTD推定値と前記第1のRSTD不確実性との和まで広がる、
前記識別された探索間隔中にワイヤレス信号を受信することと、
前記識別された探索間隔中に受信された第1の測位基準信号(PRS)を復号するための高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウオフセットを決定することと、
前記決定されたFFTウィンドウオフセットに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のRSTD値を決定することと、
を備える動作を実施させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項23】
前記第1のRSTD値は、前記第1のPRSに関連付けられる第1の送信および受信ポイント(TRP)に関連付けられる、請求項22に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項24】
前記命令の実行は、前記UEに、前記第1のRSTD値に少なくとも部分的に基づいて、その後受信される第2のPRCを復号するためのFFTウィンドウオフセットを決定することをさらに備える動作を実施させる、請求項22に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項25】
前記命令の実行は、前記UEに、第2のRSTD値に関連付けられる第2のRSTD不確実性を決定することをさらに備える動作を実施させ、前記第2のRSTD不確実性は前記第1のRSTD不確実性より小さい、請求項24に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項26】
第2のRSTD推定値は、前記第1のRSTD値に等しい、請求項24に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項27】
前記FFTウィンドウオフセットは、前記第1のRSTD値を決定することと同時に決定される、請求項22に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項28】
前記命令の実行は、前記UEに、前記UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに基づいて前記第1のRSTD値を調整することをさらに備える動作を実施させる、請求項22に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項29】
前記FFTウィンドウオフセットは、前記UEに関連付けられるサービングセルのセル基準信号(CRS)または追跡基準信号(TRS)に基づかない、請求項22に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項30】
前記第1のPRSを復号するための前記FFTウィンドウオフセットは、前記UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに関して、整数個のオフセットシンボルでない、請求項22に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年1月8日に出願されたギリシャ特許出願第20210100014号の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
[0002]本明細書で開示される主題は、ワイヤレスネットワークに関連付けられるユーザ機器(UE)において基準信号時間差(RSTD)値を決定することに関する。
【背景技術】
【0003】
情報:
[0003]セルラー電話などのモバイルデバイスのロケーションは、緊急呼と、ナビゲーションと、方向探知と、消費者アセット追跡と、インターネットサービスとを含む、いくつかの適用例にとって有用または必須であり得る。モバイルデバイスのロケーションは、様々なシステムから集められた情報に基づいて推定され得る。(第4世代とも呼ばれる)4Gロングタームエボリューション(LTE(登録商標))無線アクセスまたは(第5世代とも呼ばれる)5G「新無線」(NR)に従って実装されるセルラーネットワークでは、たとえば、基地局が測位基準信号(PRS)を送信し得る。信号を獲得し、測定すること、および/または測定からロケーション推定値を算出することを行うのを支援するために、支援データがモバイルデバイスに送られ、これは、ロケーション決定のためにPRSを獲得するために有用であり得る。異なる基地局によって送信されたPRSを獲得するモバイルデバイスは、モバイルデバイスのロケーション推定値を算出する際に使用するために、信号ベースの測定値を、発展型パケットコア(EPC)または5Gコアネットワーク(5GCN)の一部であり得るロケーションサーバに配信し得る。たとえば、UEは、ダウンリンク(DL)PRSから、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)、ならびに受信および送信(RX-TX)時間差測定など測位測定値を生成し得、これらは、到着時間差(TDOA)、離脱角(AoD)、およびマルチセルラウンドトリップ時間(RTT)など様々な測位方法で使用され得る。
【0004】
[0004]測位基準信号(PRS)は、たとえば周期的または動的に割り当てられる測位オケージョン中に送信される。そのようなPRSの受信は、チャネルノイズまたは干渉の存在下で損なわれることがある。したがって、そのようなPRSの受信を改善することが望まれる。
【発明の概要】
【0005】
[0005]ユーザ機器は、受信された測位基準信号(PRS)のための基準信号時間差(RSTD)を、PRSを受信するための高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウがサービングセルシンボルタイミングに結び付けられることなく決定する。UEは、RSTD値の予想される値およびRSTD値の関連する不確実性のみに依存するRSTD値のための探索間隔を決定し得る。次いで、UEは、探索間隔中に受信されたPRSを復号するためのFFTウィンドウオフセットを決定し、決定されたFFTウィンドウオフセットに基づいてRSTD値を決定し得る。
【0006】
[0006]一実装形態では、ワイヤレスネットワーク中のユーザ機器(UE)の測位をサポートするための、UEによって実施される方法が開示される。本方法は、第1のRSTD値に関連付けられる第1のRSTD推定値および第1のRSTD不確実性を決定することと、第1のRSTD値のための探索間隔を識別すること、探索間隔は、第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との間の差から第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との和まで広がる(extending)、と、識別された探索間隔中にワイヤレス信号を受信することと、識別された探索間隔中に受信された第1の測位基準信号(PRS)を復号するための高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウオフセットを決定することと、決定されたFFTウィンドウオフセットに少なくとも部分的に基づいて、第1のRSTD値を決定することと、を含み得る。
【0007】
[0007]一実装形態では、第1のRSTD値を決定するように構成されたユーザ機器(UE)が開示され、本UEは、ワイヤレスネットワークに関連付けられ、ワイヤレスネットワーク中のエンティティとワイヤレス通信するように構成されたワイヤレストランシーバと、少なくとも1つのメモリと、ワイヤレストランシーバおよび少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを含む。少なくとも1つのプロセッサは、第1のRSTD値に関連付けられる第1のRSTD推定値および第1のRSTD不確実性を決定することと、第1のRSTD値のための探索間隔を識別すること、探索間隔は、第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との間の差から第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との和まで広がる、と、識別された探索間隔中にワイヤレス信号を受信することと、識別された探索間隔中に受信された第1のPRSを復号するためのFFTウィンドウオフセットを決定することと、決定されたFFTウィンドウオフセットに少なくとも部分的に基づいて、第1のRSTD値を決定することと、を行うように構成される。
【0008】
[0008]一実装形態では、ワイヤレスネットワークに関連付けられるUEの1つまたは複数のプロセッサによって実行するための命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体が開示される。命令の実行は、UEに、第1のRSTD値に関連付けられる第1のRSTD推定値および第1のRSTD不確実性を決定することと、第1のRSTD値のための探索間隔を識別すること、探索間隔は、第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との間の差から第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との和まで広がる、と、識別された探索間隔中にワイヤレス信号を受信することと、識別された探索間隔中に受信された第1の測位基準信号(PRS)を復号するための高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウオフセットを決定することと、決定されたFFTウィンドウオフセットに少なくとも部分的に基づいて、第1のRSTD値を決定することと、を含む動作を実施させる。
【0009】
[0009]本明細書で開示される態様に関連する他の目的および利点は、添付の図面および発明を実施するための形態に基づいて当業者に明らかになるであろう。
【0010】
[0010]添付の図面は、本開示の様々な態様の説明を助けるために提示され、態様の限定ではなく、単に態様の例示のために提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】[0011]本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
図2A】[0012]本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
図2B】本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
図3】[0013]図1中の基地局のうちの1つとユーザ機器(UE)のうちの1つとであり得る、基地局とUEとの設計のブロック図。
図4】[0014]本開示の様々な態様による、基準信号時間差(RSTD)探索ウィンドウサイズを決定するための例示的なシステムの構造を示す図。
図5】[0015]PRSタイミング仮範囲の従来のセットを示す図。
図6】[0016]サービングセル境界に関して信号対雑音比(SNR)とPRSシンボルタイミングとの間の関係を視覚的に示す図。
図7】[0017]本開示の様々な態様による、RSTD決定およびPRSタイミング仮範囲の描写を示す図。
図8】[0018]本開示の様々な態様による、RSTD値を決定することをサポートすることを可能にされたUEのいくつかの例示的な特徴を示す概略ブロック図。
図9】[0019]UEによって実施される、ワイヤレスネットワーク中のUEの測位をサポートするための例示的な方法のためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0020]本開示の態様が、説明のために提供される様々な例を対象とする以下の説明および関連する図面において提供される。本開示の範囲から逸脱することなく、代替態様が考案され得る。さらに、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、本開示のよく知られている要素は詳細に説明されないか、または省略される。
【0013】
[0021]「例示的」および/または「例」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきであるとは限らない。同様に、「本開示の態様」という用語は、本開示のすべての態様が、説明される特徴、利点、または動作モードを含むことを必要としない。
【0014】
[0022]以下で説明される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、以下の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、部分的に特定の適用例、部分的に所望の設計、部分的に対応する技術などに応じて、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0015】
[0023]さらに、多くの態様が、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実施されるべきアクションのシーケンスに関して説明される。本明細書で説明される様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、または両方の組合せによって実施され得ることを認識されよう。さらに、本明細書で説明されるアクションの(1つまたは複数の)シーケンスは、実行時に、本明細書で説明される機能をデバイスの関連するプロセッサに実施させるかまたは実施するように命令することになるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形態の非一時的コンピュータ可読記憶媒体内で全体として実施されるべきものと見なされ得る。したがって、本開示の様々な態様は、請求される主題の範囲内に入ることがすべて企図されているいくつかの異なる形態で実施され得る。さらに、本明細書で説明される態様の各々について、任意のそのような態様の対応する形態は、本明細書では、たとえば、説明されるアクションを実施する「ように構成された論理」として説明されることがある。
【0016】
[0024]本明細書で使用される「ユーザ機器」(UE)および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、いずれかの特定の無線アクセス技術(RAT)に固有であるかまたは場合によってはそれに限定されることを意図されていない。概して、UEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使用される任意のワイヤレス通信デバイス(たとえば、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、消費者追跡デバイス、ウェアラブル(たとえば、スマートウォッチ、グラス、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセットなど)、車両(たとえば、自動車、オートバイ、自転車など)、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であり得る。UEは、モバイルであり得るかまたは(たとえば、いくつかの時間において)固定であり得、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書で使用される「UE」という用語は、「アクセス端末」または「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」またはUT、「モバイル端末」、「移動局」、「モバイルデバイス」、あるいはそれらの変形形態と互換的に呼ばれることがある。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通して、UEは、インターネットなどの外部ネットワークおよび他のUEと接続され得る。もちろん、ワイヤードアクセスネットワーク、(たとえば、IEEE802.11などに基づく)ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)ネットワークなどを介したものなど、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構もUEに対して可能である。
【0017】
[0025]基地局は、それが展開されるネットワークに応じて、UEと通信しているいくつかのRATのうちの1つに従って動作し得、代替的に、アクセスポイント(AP)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(eNB)、(gNBとも呼ばれる)新無線(NR)ノードBなどと呼ばれることがある。さらに、いくつかのシステムでは、基地局は、純粋にエッジノードシグナリング機能を提供し得るが、他のシステムでは、それは、追加の制御および/またはネットワーク管理機能を提供し得る。UEがそれを通して基地局に信号を送ることができる通信リンクは、アップリンク(UL)チャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。基地局がそれを通してUEに信号を送ることができる通信リンクは、ダウンリンク(DL)または順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用されるトラフィックチャネル(TCH)という用語は、UL/逆方向トラフィックチャネルまたはDL/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0018】
[0026]「基地局」という用語は、単一の物理的送信ポイント、またはコロケートされることもされないこともある複数の物理的送信ポイントを指し得る。たとえば、「基地局」という用語が、単一の物理的送信ポイントを指す場合、物理的送信ポイントは、基地局のセルに対応する基地局のアンテナであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされた物理的送信ポイントを指す場合、物理的送信ポイントは、基地局の(たとえば、多入力多出力(MIMO)システムにおけるような、または基地局がビームフォーミングを採用する場合の)アンテナのアレイであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされない物理的送信ポイントを指す場合、物理的送信ポイントは、分散アンテナシステム(DAS)(トランスポート媒体を介して共通ソースに接続された、空間的に分離されたアンテナのネットワーク)またはリモートラジオヘッド(RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であり得る。代替的に、コロケートされない物理的送信ポイントは、UEから測定報告を受信するサービング基地局と、UEがその基準無線周波数(RF)信号を測定しているネイバー基地局とであり得る。
【0019】
[0027]UEの測位をサポートするために、ロケーションソリューションの2つの広いクラス、すなわち、制御プレーンおよびユーザプレーンが定義された。制御プレーン(CP)ロケーションでは、測位および測位のサポートに関係するシグナリングは、既存のネットワーク(およびUE)インターフェースを介して、およびシグナリングの転送に専用の既存のプロトコルを使用して、搬送され得る。ユーザプレーン(UP)ロケーションでは、測位および測位のサポートに関係するシグナリングは、インターネットプロトコル(IP)、伝送制御プロトコル(TCP)およびユーザデータグラムプロトコル(UDP)のようなプロトコルを使用して、他のデータの一部として搬送され得る。
【0020】
[0028]第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))(2G)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)(3G)、LTE(4G)、および第5世代(5G)のための新無線(NR)に従って無線アクセスを使用するUEのための制御プレーンロケーションソリューションを定義した。これらのソリューションは、3GPP技術仕様(TS)23.271および23.273(共通部分)、43.059(GSMアクセス)、25.305(UMTSアクセス)、36.305(LTEアクセス)ならびに38.305(NRアクセス)において定義される。オープンモバイルアライアンス(OMA)は、同様に、GSMを用いる汎用パケット無線サービス(GPRS)、UMTSを用いるGPRS、あるいはLTEまたはNRを用いるIPアクセスなど、IPパケットアクセスをサポートするいくつかの無線インターフェースのいずれかにアクセスするUEの位置を特定するために使用され得るセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL:Secure User Plane Location)として知られるUPロケーションソリューションを定義した。
【0021】
[0029]CPロケーションソリューションとUPロケーションソリューションの両方が、測位をサポートするためにロケーションサーバを採用し得る。ロケーションサーバは、UEのためのサービングネットワークまたはホームネットワークの一部であるか、またはそこからアクセス可能であり得るか、あるいは、単に、インターネットを介してまたはローカルイントラネットを介してアクセス可能であり得る。UEの測位が必要とされる場合、ロケーションサーバは、UEとのセッション(たとえば、ロケーションセッションまたはSUPLセッション)を誘発し、UEによるロケーション測定と、UEの推定されたロケーションの決定とを協調させ得る。ロケーションセッション中に、ロケーションサーバは、UEの測位能力を要求し得(または、UEは要求なしにそれらを提供し得)、(たとえば、UEによって要求された場合、または要求がない場合)UEに支援データを提供し得、様々な測位技法のために、たとえば、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)、到着時間差(TDOA)、離脱角(AoD)、ラウンドトリップ時間(RTT)またはマルチセルRTT(マルチRTT)、ならびに/または拡張セルID(ECID)位置方法のために、UEにロケーション推定値またはロケーション測定を要求し得る。支援データは、(たとえば、周波数、予想される到着時間、信号コーディング、信号ドップラーなど、これらの信号の予想される特性を提供することによって)GNSSおよび/またはPRS信号を獲得し、測定するために、UEによって使用され得る。
【0022】
[0030]UEベース動作モードでは、支援データは、同じくまたは代わりに、得られたロケーション測定値からロケーション推定値を決定する助けとするためにUEによって使用され得る(たとえば、支援データが、GNSS測位の場合、衛星エフェメリスデータを、またはたとえばTDOA、AoD、マルチRTTなどを使用する地上測位の場合、基地局ロケーションおよびPRSタイミングなど他の基地局特性を提供する場合)。
【0023】
[0031]UE支援動作モードでは、UEは、ロケーション測定値をロケーションサーバに返し得、ロケーションサーバは、これらの測定値に基づいて、またおそらくは他の既知のまたは構成されたデータにも基づいて(たとえば、GNSSロケーションのための衛星エフェメリスデータ、またはたとえばTDOA、AoD、マルチRTTなどを使用する地上測位の場合、基地局ロケーションおよびおそらくはPRSタイミングを含む基地局特性)、UEの推定されたロケーションを決定し得る。
【0024】
[0032]3GPP CPロケーションの場合、ロケーションサーバは、LTEアクセスの場合には拡張サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)、UMTSアクセスの場合にはスタンドアロンSMLC(SAS)、GSMアクセスの場合にはサービングモバイルロケーションセンター(SMLC)、または5G NRアクセスの場合にはロケーション管理機能(LMF)であり得る。OMA SUPLロケーションの場合、ロケーションサーバは、(i)UEのホームネットワーク中にあるかもしくはそれに関連する場合、またはロケーションサービスのための永続的サブスクリプションをUEに提供する場合、ホームSLP(H-SLP)、(ii)何らかの他の(非ホーム)ネットワーク中にあるかもしくはそれに関連する場合、またはネットワークに関連しない場合、発見SLP(D-SLP)、(iii)UEによって誘発された緊急呼についてのロケーションをサポートする場合、緊急SLP(E-SLP)、あるいは(iv)サービングネットワークまたはUEのための現在のローカルエリア中にあるかまたはそれに関連する場合、訪問SLP(V-SLP)のいずれかとして働き得るSUPLロケーションプラットフォーム(SLP)であり得る。
【0025】
[0033]ロケーションセッション中に、ロケーションサーバとUEとは、推定されたロケーションの決定を協調させるために、何らかの測位プロトコルに従って定義されたメッセージを交換し得る。考えられる測位プロトコルは、たとえば、3GPP TS36.355において3GPPによって定義されたLTE測位プロトコル(LPP)、ならびに、OMA TS OMA-TS-LPPe-V1_0、OMA-TS-LPPe-V1_1およびOMA-TS-LPPe-V2_0においてOMAによって定義されたLPP拡張(LPPe)プロトコルを含み得る。LPPおよびLPPeプロトコルは、LPPメッセージが1つの埋込みLPPeメッセージを含んでいる場合、組み合わせて使用され得る。組み合わせられたLPPおよびLPPeプロトコルは、LPP/LPPeと呼ばれることがある。LPPおよびLPP/LPPeは、LTEまたはNRアクセスのための3GPP制御プレーンソリューションをサポートするのを助けるために使用され得、その場合、LPPまたはLPP/LPPeメッセージは、UEとE-SMLCとの間でまたはUEとLMFとの間で交換される。LPPまたはLPPeメッセージは、UEのためのサービングモビリティ管理エンティティ(MME)およびサービングeノードBを介して、UEとE-SMLCとの間で交換され得る。LPPまたはLPPeメッセージはまた、UEのためのサービングアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)ならびにサービングNRノードB(gNB)を介して、UEとLMFとの間で交換され得る。LPPおよびLPP/LPPeはまた、(LTE、NRおよびWiFi(登録商標)などの)IPメッセージングをサポートする多くのタイプのワイヤレスアクセスのためのOMA SUPLソリューションをサポートするのを助けるために使用され得、ここで、LPPまたはLPP/LPPeメッセージは、SUPLを用いるUEのために使用される用語であるSUPL対応端末(SET:SUPL Enabled Terminal)とSLPとの間で交換され、SUPL POSまたはSUPL POS INITメッセージなど、SUPLメッセージ内でトランスポートされ得る。
【0026】
[0034]ロケーションサーバと基地局(たとえば、LTEアクセスのためのeノードB)とは、ロケーションサーバが、(i)基地局から特定のUEのための位置測定を取得すること、あるいは(ii)基地局のためのアンテナのロケーション座標、基地局によってサポートされるセル(たとえば、セル識別情報)、基地局のためのセルタイミング、および/またはPRS信号など、基地局によって送信された信号のためのパラメータなど、特定のUEに関係しない基地局からロケーション情報を取得することを可能にするために、メッセージを交換し得る。LTEアクセスの場合、LPP A(LPPa)プロトコルは、eノードBである基地局とE-SMLCであるロケーションサーバとの間でそのようなメッセージを転送するために使用され得る。NRアクセスの場合、NRPPAプロトコルは、gノードBである基地局とLMFであるロケーションサーバとの間でそのようなメッセージを転送するために使用され得る。「パラメータ」および「情報要素」(IE)という用語は同義であり、本明細書では互換的に使用されることに留意されたい。
【0027】
[0035]LTEおよび5G NRにおけるシグナリングを使用する測位中に、UEは、一般に、測位基準信号(PRS)と呼ばれる、基地局によって送信された専用測位信号を獲得し、それらの信号は、サポートされる測位技法のために所望の測定を生成するために使用される。測位基準信号(PRS)は、UEがより多くのネイバー基地局または送信および受信ポイント(TRP)を検出し、測定することを可能にするために5G NR測位について定義される。様々な展開(屋内、屋外、サブ6、mmW)を可能にするために、いくつかの構成がサポートされる。PRSビーム動作をサポートするために、PRSについて、ビーム掃引がさらにサポートされる。以下の表1は、様々なUE測定および付随する測位技法のための特定の基準信号を定義する3GPPリリース番号(たとえば、Rel.16またはRel.15)を示す。
【0028】
【表1】
【0029】
[0036]図1は、例示的なワイヤレス通信システム100を示す。(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)と呼ばれることもある)ワイヤレス通信システム100は、様々な基地局102と様々なUE104とを含み得る。基地局102は、マクロセル基地局(高電力セルラー基地局)および/またはスモールセル基地局(低電力セルラー基地局)を含み得る。一態様では、マクロセル基地局は、ワイヤレス通信システム100がLTEネットワークに対応するeNB、またはワイヤレス通信システム100が5Gネットワークに対応するgNB、あるいは両方の組合せを含み得、スモールセル基地局は、フェムトセル、ピコセル、マイクロセルなどを含み得る。
【0030】
[0037]基地局102は、集合的にRANを形成し、バックホールリンク122を通してコアネットワーク170(たとえば、発展型パケットコア(EPC)または次世代コア(NGC))とインターフェースし、コアネットワーク170を通して1つまたは複数のロケーションサーバ172へとインターフェースし得る。他の機能に加えて、基地局102は、ユーザデータを転送することと、無線チャネル暗号化および解読と、完全性保護と、ヘッダ圧縮と、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバ、デュアル接続性)と、セル間干渉協調と、接続セットアップおよび解放と、負荷分散と、非アクセス層(NAS)メッセージのための分配と、NASノード選択と、同期と、RAN共有と、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)と、加入者および機器トレースと、RAN情報管理(RIM)と、ページングと、測位と、警告メッセージの配信とのうちの1つまたは複数に関係する機能を実施し得る。基地局102は、ワイヤードまたはワイヤレスであり得るバックホールリンク134を介して、直接または間接的に(たとえば、EPC/NGCを通して)互いに通信し得る。
【0031】
[0038]基地局102は、UE104とワイヤレス通信し得る。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供し得る。一態様では、1つまたは複数のセルは、各カバレージエリア110中の基地局102によってサポートされ得る。「セル」は、(たとえば、キャリア周波数、コンポーネントキャリア、キャリア、帯域などと呼ばれる、何らかの周波数リソースを介した)基地局との通信のために使用される論理通信エンティティであり、同じまたは異なるキャリア周波数を介して動作するセルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))に関連付けられ得る。いくつかの場合には、異なるセルは、異なるタイプのUEにアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域IoT(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、またはその他)に従って構成され得る。いくつかの場合には、「セル」という用語は、キャリア周波数が検出され、地理的カバレージエリア110のある部分内の通信のために使用され得る限り、基地局の地理的カバレージエリア(たとえば、セクタ)をも指し得る。
【0032】
[0039]ネイバリングマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110は、(たとえば、ハンドオーバ領域において)部分的に重複し得るが、地理的カバレージエリア110のうちのいくつかは、より大きい地理的カバレージエリア110によってかなり重複され得る。たとえば、スモールセル基地局102’は、1つまたは複数のマクロセル基地局102のカバレージエリア110とかなり重複するカバレージエリア110’を有し得る。スモールセル基地局とマクロセル基地局の両方を含むネットワークは、異種ネットワークとして知られ得る。異種ネットワークはまた、限定加入者グループ(CSG)として知られる制限されたグループにサービスを提供し得るホームeNB(HeNB)を含み得る。
【0033】
[0040]基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102への(逆方向リンクとも呼ばれる)UL送信、および/または基地局102からUE104への(順方向リンクとも呼ばれる)ダウンリンク(DL)送信を含み得る。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、MIMOアンテナ技術を使用し得る。通信リンク120は、1つまたは複数のキャリア周波数を通したものであり得る。キャリアの割振りは、DLとULとに関して非対称であり得る(たとえば、DLの場合、ULの場合よりも多いまたは少ないキャリアが割り振られ得る)。
【0034】
[0041]ワイヤレス通信システム100は、無認可周波数スペクトル(たとえば、5GHz)中で通信リンク154を介してワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)局(STA)152と通信しているWLANアクセスポイント(AP)150をさらに含み得る。無認可周波数スペクトル中で通信するとき、WLAN STA152および/またはWLAN AP150は、チャネルが利用可能であるかどうかを決定するために、通信するより前にクリアチャネルアセスメント(CCA)を実施し得る。
【0035】
[0042]スモールセル基地局102’は、認可および/または無認可周波数スペクトル中で動作し得る。無認可周波数スペクトル中で動作するとき、スモールセル基地局102’は、LTEまたは5G技術を採用し、WLAN AP150によって使用されるのと同じ5GHz無認可周波数スペクトルを使用し得る。無認可周波数スペクトル中でLTE/5Gを採用するスモールセル基地局102’は、アクセスネットワークへのカバレージをブーストし、および/またはアクセスネットワークの容量を増加させ得る。無認可スペクトル中のLTEは、LTE無認可(LTE-U:LTE-unlicensed)、認可支援アクセス(LAA:licensed assisted access)、またはMulteFireと呼ばれることがある。
【0036】
[0043]ワイヤレス通信システム100は、UE182と通信している、ミリメートル波(mmW)周波数および/または近mmW周波数中で動作し得るmmW基地局180をさらに含み得る。極高周波(EHF:extremely high frequency)は、電磁スペクトル中のRFの一部である。EHFは、30GHz~300GHzの範囲と、1ミリメートルから10ミリメートルの間の波長とを有する。この帯域中の電波はミリメートル波と呼ばれることがある。近mmWは、100ミリメートルの波長をもつ3GHzの周波数まで下方に延在し得る。超高周波(SHF)帯域は、センチメートル波とも呼ばれる、3GHzから30GHzの間に延在する。mmW/近mmW無線周波数帯域を使用する通信は、高い経路損失と比較的短い範囲とを有する。mmW基地局180とUE182とは、極めて高い経路損失と短い範囲とを補償するために、mmW通信リンク184を介してビームフォーミング(送信および/または受信)を利用し得る。さらに、代替構成では、1つまたは複数の基地局102はまた、mmWまたは近mmWとビームフォーミングとを使用して送信し得ることが諒解されよう。したがって、上記の説明は、例にすぎず、本明細書で開示される様々な態様を限定すると解釈されるべきではないことが諒解されよう。
【0037】
[0044]送信ビームフォーミングは、RF信号を特定の方向に集束させるための技法である。旧来、ネットワークノード(たとえば、基地局)がRF信号をブロードキャストするとき、それは、信号をすべての方向に(オムニ指向的に)ブロードキャストする。送信ビームフォーミングでは、ネットワークノードは、所与のターゲットデバイス(たとえば、UE)が(送信ネットワークノードに対して)どこに位置するかを決定し、より強いダウンリンクRF信号をその特定の方向に投射し、それにより、(データレートに関して)より高速でより強いRF信号を(1つまたは複数の)受信デバイスに提供する。送信するときにRF信号の指向性を変更するために、ネットワークノードは、RF信号をブロードキャストしている1つまたは複数の送信機の各々において、RF信号の位相と相対振幅とを制御することができる。たとえば、ネットワークノードは、アンテナを実際に移動させることなしに、異なる方向に向くように「ステアリング」され得るRF波のビームを作成する(「フェーズドアレイ」または「アンテナアレイ」と呼ばれる)アンテナのアレイを使用し得る。特に、送信機からのRF電流は、別個のアンテナからの電波が互いに加算されて所望の方向における放射が増加される一方で、望ましくない方向における放射を打ち消して抑制するように、適正な位相関係とともに個々のアンテナに供給される。
【0038】
[0045]受信ビームフォーミングでは、受信機は、所与のチャネル上で検出されたRF信号を増幅するために受信ビームを使用する。たとえば、受信機は、特定の方向から受信されるRF信号を増幅する(たとえば、それの利得レベルを増加させる)ために、その方向においてアンテナのアレイの利得設定を増加させ、および/または位相設定を調整することができる。したがって、受信機が、ある方向にビームフォーミングすると言われるとき、それは、その方向におけるビーム利得が、他の方向に沿ったビーム利得に対して高いこと、またはその方向におけるビーム利得が、受信機にとって利用可能なすべての他の受信ビームのその方向におけるビーム利得と比較して最も高いことを意味する。これは、その方向から受信されるRF信号のより強い受信信号強度(たとえば、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)、信号対干渉プラス雑音比(SINR)など)を生じる。
【0039】
[0046]5Gでは、ワイヤレスノード(たとえば、基地局102/180、UE104/182)が動作する周波数スペクトルは、複数の周波数範囲、FR1(450から6000MHzまで)と、FR2(24250から52600MHzまで)と、FR3(52600MHz超)と、FR4(FR1からFR2の間)とに分割される。5Gなどのマルチキャリアシステムでは、キャリア周波数のうちの1つは、「1次キャリア」または「アンカーキャリア」または「1次サービングセル」または「PCell」と呼ばれ、残りのキャリア周波数は、「2次キャリア」または「2次サービングセル」または「SCell」と呼ばれる。キャリアアグリゲーションにおいて、アンカーキャリアは、UE104/182と、UE104/182が初期無線リソース制御(RRC)接続確立プロシージャを実施するかまたはRRC接続再確立プロシージャを始動するかのいずれかであるセルとによって利用される1次周波数(たとえば、FR1)上で動作するキャリアである。1次キャリアは、すべての共通でUE固有の制御チャネルを搬送する。2次キャリアは、RRC接続がUE104とアンカーキャリアとの間で確立されると構成され得、追加の無線リソースを提供するために使用され得る、第2の周波数(たとえば、FR2)上で動作するキャリアである。2次キャリアは、必要なシグナリング情報および信号のみを含んでいることがあり、たとえば、1次アップリンクキャリアと1次ダウンリンクキャリアの両方が典型的にはUE固有であるので、UE固有であるものは、2次キャリア中に存在しないことがある。これは、セル中の異なるUE104/182が、異なるダウンリンク1次キャリアを有し得ることを意味する。同じことが、アップリンク1次キャリアについて当てはまる。ネットワークは、任意の時間において任意のUE104/182の1次キャリアを変更することが可能である。これは、たとえば、異なるキャリアに対する負荷を分散させるために行われる。(PCellであるかSCellであるかにかかわらず)「サービングセル」は、何らかの基地局がそれを介して通信しているキャリア周波数/コンポーネントキャリアに対応するので、「セル」、「サービングセル」、「コンポーネントキャリア」、「キャリア周波数」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0040】
[0047]たとえば、まだ図1を参照すると、マクロセル基地局102によって利用される周波数のうちの1つは、アンカーキャリア(または「PCell」)であり得、マクロセル基地局102および/またはmmW基地局180によって利用される他の周波数は、2次キャリア(「SCell」)であり得る。複数のキャリアの同時送信および/または受信は、UE104/182がそれのデータ送信および/または受信レートを著しく増加させることを可能にする。たとえば、マルチキャリアシステムにおける2つの20MHzのアグリゲートされたキャリアは、理論的には、単一の20MHzキャリアによって達成されるものと比較して、データレートの倍増(すなわち、40MHz)につながるであろう。
【0041】
[0048]ワイヤレス通信システム100は、1つまたは複数のデバイスツーデバイス(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続する、UE190などの1つまたは複数のUEをさらに含み得る。図1の例では、UE190は、(たとえば、UE190がそれを通してセルラー接続性を間接的に取得し得る)基地局102のうちの1つに接続されたUE104のうちの1つとのD2D P2Pリンク192と、(UE190がそれを通してWLANベースインターネット接続性を間接的に取得し得る)WLAN AP150に接続されたWLAN STA152とのD2D P2Pリンク194とを有する。一例では、D2D P2Pリンク192および194は、LTE Direct(LTE-D)、WiFi Direct(登録商標)(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)など、任意のよく知られているD2D RATを用いてサポートされ得る。
【0042】
[0049]ワイヤレス通信システム100は、通信リンク120を介してマクロセル基地局102と通信し、および/またはmmW通信リンク184を介してmmW基地局180と通信し得る、UE164をさらに含み得る。たとえば、マクロセル基地局102は、UE164のためにPCellと1つまたは複数のSCellとをサポートし得、mmW基地局180は、UE164のために1つまたは複数のSCellをサポートし得る。
【0043】
[0050]図2Aは、例示的なワイヤレスネットワーク構造200を示す。たとえば、(「5GC」とも呼ばれる)NGC210は、機能的には、コアネットワークを形成するために協働的に動作する、制御プレーン機能214(たとえば、UE登録、認証、ネットワークアクセス、ゲートウェイ選択など)およびユーザプレーン機能212(たとえば、UEゲートウェイ機能、データネットワークへのアクセス、IPルーティングなど)と見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース(NG-U)213と制御プレーンインターフェース(NG-C)215とは、gNB222をNGC210に、特に制御プレーン機能214とユーザプレーン機能212とに接続する。追加の構成では、eNB224はまた、制御プレーン機能214へのNG-C215と、ユーザプレーン機能212へのNG-U213とを介してNGC210に接続され得る。さらに、eNB224は、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、新RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有し得るが、他の構成は、eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはeNB224のいずれかが、UE204(たとえば、図1に示されているUEのいずれか)と通信し得る。別の随意の態様は、UE204にロケーション支援を提供するためにNGC210において、それぞれ制御プレーン機能214およびユーザプレーン機能212と通信していることがある、(ロケーションサーバ172に対応し得る)1つまたは複数のロケーションサーバ230a、230b(ロケーションサーバ230と総称されることがある)を含み得る。ロケーションサーバ230は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。ロケーションサーバ230は、コアネットワーク、NGC210を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してロケーションサーバ230に接続することができるUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。さらに、ロケーションサーバ230は、コアネットワークの構成要素に統合され得るか、または代替的にコアネットワークの外部に、たとえば、新RAN220中にあり得る。
【0044】
[0051]図2Bは、別の例示的なワイヤレスネットワーク構造250を示す。たとえば、(「5GC」とも呼ばれる)NGC260は、機能的には、コアネットワーク(すなわち、NGC260)を形成するために協働的に動作する、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)264と、ユーザプレーン機能(UPF)262と、セッション管理機能(SMF)266と、SLP268と、LMF270とによって提供される、制御プレーン機能と見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース263と制御プレーンインターフェース265とは、ng-eNB224をNGC260に、特にそれぞれUPF262とAMF264とに接続する。追加の構成では、gNB222も、AMF264への制御プレーンインターフェース265と、UPF262へのユーザプレーンインターフェース263とを介してNGC260に接続され得る。さらに、eNB224は、NGC260へのgNBの直接接続性を用いてまたは用いずに、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、新RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有し得るが、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはeNB224のいずれかが、UE204(たとえば、図1に示されているUEのいずれか)と通信し得る。新RAN220の基地局は、N2インターフェースを介してAMF264と通信し、N3インターフェースを介してUPF262と通信する。
【0045】
[0052]AMFの機能は、登録管理と、接続管理と、到達可能性管理と、モビリティ管理と、合法的傍受と、UE204とSMF266との間のセッション管理(SM)メッセージのためのトランスポートと、SMメッセージをルーティングするための透過的プロキシサービスと、アクセス認証およびアクセス許可と、UE204とショートメッセージサービス機能(SMSF)(図示せず)との間のショートメッセージサービス(SMS)メッセージのためのトランスポートと、セキュリティアンカー機能(SEAF)とを含む。AMFはまた、認証サーバ機能(AUSF)(図示せず)およびUE204と対話し、UE204の認証プロセスの結果として確立された中間鍵を受信する。UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム)加入者識別モジュール(USIM)に基づく認証の場合、AMFは、AUSFからセキュリティ材料を取り出す。AMFの機能はまた、セキュリティコンテキスト管理(SCM)を含む。SCMは、それがアクセスネットワーク固有の鍵を導出するために使用する鍵をSEAFから受信する。AMFの機能はまた、規制サービスのためのロケーションサービス管理と、UE204と(ロケーションサーバ172に対応し得る)ロケーション管理機能(LMF)270との間の、ならびに新RAN220とLMF270との間のロケーションサービスメッセージのトランスポートと、発展型パケットシステム(EPS)との相互動作のためのEPSベアラ識別子割振りと、UE204モビリティイベント通知とを含む。さらに、AMFはまた、非第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)アクセスネットワークのための機能をサポートする。
【0046】
[0053]UPFの機能は、(適用可能なとき)RAT内/間モビリティのためのアンカーポイントとして働くことと、データネットワーク(図示せず)への相互接続の外部プロトコルデータユニット(PDU)セッションポイントとして働くことと、パケットルーティングおよびフォワーディングを提供することと、パケット検査と、ユーザプレーンポリシールール執行(たとえば、ゲーティング、リダイレクション、トラフィックステアリング)と、合法的傍受(ユーザプレーン収集)と、トラフィック使用報告と、ユーザプレーンのためのサービス品質(QoS)ハンドリング(たとえば、UL/DLレート執行、DLにおける反射性QoSマーキング)と、ULトラフィック検証(サービスデータフロー(SDF)対QoSフローマッピング)と、ULおよびDLにおけるトランスポートレベルパケットマーキングと、DLパケットバッファリングおよびDLデータ通知トリガリングと、ソースRANノードに1つまたは複数の「終了マーカー」を送ることおよびフォワーディングすることとを含む。
【0047】
[0054]SMF266の機能は、セッション管理と、UEインターネットプロトコル(IP)アドレス割振りおよび管理と、ユーザプレーン機能の選択および制御と、トラフィックを適切な宛先にルーティングするためのUPFにおけるトラフィックステアリングの構成と、ポリシー執行およびQoSの一部の制御と、ダウンリンクデータ通知とを含む。SMF266がそれを介してAMF264と通信するインターフェースは、N11インターフェースと呼ばれる。
【0048】
[0055]別の随意の態様は、UE204にロケーション支援を提供するためにNGC260と通信していることがある、LMF270を含み得る。LMF270は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。LMF270は、コアネットワーク、NGC260を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してLMF270に接続することができるUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。
【0049】
[0056]図3は、図1中の基地局のうちの1つおよびUEのうちの1つであり得る、基地局102およびUE104の設計300のブロック図を示す。基地局102はT個のアンテナ334a~334tを装備し得、UE104はR個のアンテナ352a~352rを装備し得、ここで、概してT≧1およびR≧1である。
【0050】
[0057]基地局102において、送信プロセッサ320が、1つまたは複数のUEについてデータソース312からデータを受信し、UEから受信されたチャネル品質インジケータ(CQI)に少なくとも部分的に基づいて各UEのための1つまたは複数の変調およびコーディング方式(MCS)を選択し、そのUEのために選択された(1つまたは複数の)MCSに少なくとも部分的に基づいて各UEのためのデータを処理(たとえば、符号化および変調)し、すべてのUEについてデータシンボルを提供し得る。送信プロセッサ320はまた、(たとえば、半静的リソース区分情報(SRPI)などのための)システム情報および制御情報(たとえば、CQI要求、許可、上位レイヤシグナリングなど)を処理し、オーバーヘッドシンボルおよび制御シンボルを提供し得る。送信プロセッサ320はまた、基準信号(たとえば、セル固有基準信号(CRS))および同期信号(たとえば、1次同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS))のための基準シンボルを生成し得る。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ330は、適用可能な場合、データシンボル、制御シンボル、オーバーヘッドシンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実施し得、T個の出力シンボルストリームをT個の変調器(MOD)332a~332tに提供し得る。各変調器332は、出力サンプルストリームを取得するために、(たとえば、OFDMなどのための)それぞれの出力シンボルストリームを処理し得る。各変調器332はさらに、ダウンリンク信号を取得するために、出力サンプルストリームを処理(たとえば、アナログにコンバート、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)し得る。変調器332a~332tからのT個のダウンリンク信号は、それぞれ、T個のアンテナ334a~334tを介して送信され得る。以下でより詳細に説明される様々な態様によれば、同期信号は、追加の情報を伝達するためにロケーション符号化を用いて生成され得る。
【0051】
[0058]UE104において、アンテナ352a~352rは、基地局102および/または他の基地局からダウンリンク信号を受信し得、受信信号をそれぞれ復調器(DEMOD)354a~354rに提供し得る。各復調器354は、入力サンプルを取得するために、受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)し得る。各復調器354は、さらに、受信シンボルを取得するために、(たとえば、OFDMなどのために)入力サンプルを処理し得る。MIMO検出器356は、すべてのR個の復調器354a~354rから受信シンボルを取得し、適用可能な場合、受信シンボルに対してMIMO検出を実施し、検出されたシンボルを提供し得る。受信プロセッサ358は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調および復号)し、UE104のための復号されたデータをデータシンク360に提供し、復号された制御情報およびシステム情報をコントローラ/プロセッサ380に提供し得る。チャネルプロセッサは、基準信号受信電力(RSRP)、受信信号強度インジケータ(RSSI)、基準信号受信品質(RSRQ)、チャネル品質インジケータ(CQI)などを決定し得る。いくつかの態様では、UE104の1つまたは複数の構成要素は、ハウジング中に含まれ得る。
【0052】
[0059]アップリンク上では、UE104において、送信プロセッサ364が、データソース362からのデータと、コントローラ/プロセッサ380からの(たとえば、RSRP、RSSI、RSRQ、CQIなどを備える報告のための)制御情報とを受信および処理し得る。送信プロセッサ364はまた、1つまたは複数の基準信号のための基準シンボルを生成し得る。送信プロセッサ364からのシンボルは、適用可能な場合、TX MIMOプロセッサ366によってプリコーディングされ、(たとえば、DFT-s-OFDM、CP-OFDMなどのために)変調器354a~354rによってさらに処理され、基地局102に送信され得る。基地局102において、UE104および他のUEからのアップリンク信号は、アンテナ334によって受信され、復調器332によって処理され、適用可能な場合はMIMO検出器336によって検出され、UE104によって送られた、復号されたデータおよび制御情報を取得するために、受信プロセッサ338によってさらに処理され得る。受信プロセッサ338は、復号されたデータをデータシンク339に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ340に提供し得る。基地局102は、通信ユニット344を含み、通信ユニット344を介してネットワークコントローラ389に対して通信し得る。ネットワークコントローラ389は、通信ユニット394と、コントローラ/プロセッサ390と、メモリ392とを含み得る。
【0053】
[0060]基地局102のコントローラ/プロセッサ340、UE104のコントローラ/プロセッサ380、ロケーションサーバ172であり得るネットワークコントローラ389のコントローラ390、および/または図3の任意の他の構成要素は、本明細書の他の場所でより詳細に説明されるように、測位支援データを差動的にブロードキャストすることに関連付けられた1つまたは複数の技法を実施し得る。たとえば、基地局102のコントローラ/プロセッサ340、ネットワークコントローラ389のコントローラ390、UE104のコントローラ/プロセッサ380、および/または図3の任意の他の構成要素は、たとえば図9のプロセス900、および/または本明細書で説明される他のプロセスの動作を実施または指示し得る。メモリ342、382、および392は、それぞれ基地局102、UE104、およびネットワークコントローラ389のためのデータおよびプログラムコードを記憶し得る。いくつかの態様では、メモリ342および/またはメモリ382および/またはメモリ392は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を備え得る。たとえば、1つまたは複数の命令は、基地局102、ネットワークコントローラ389、および/またはUE104の1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、たとえば図9のプロセス9、および/または本明細書で説明される他のプロセスの動作を実施または指示し得る。スケジューラ346は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジュールし得る。
【0054】
[0061]上記のように、図3は一例として提供される。他の例は、図3に関して説明されるものとは異なり得る。
【0055】
[0062]上記で説明されたように、UEのための測位は、UEによって受信されるPRSに基づき得る。たとえば、異なるUE間のタイミングにおける差が、基準信号タイミング差(RSTD)測定など位置のために使用され得る。しかし、RSTD測定を実施するために、UEは、測定される予定のPRS信号がいつ到着すると予想されるかについての情報を必要とする。たとえば、ロケーションサーバ172、230a、または230bなどネットワーク中のロケーションサーバは、たとえば、ネイバーセルと基準セルとの間でUEが測定すると予想される予想RSTD値と、予想RSTD値における不確実性とを含むTDOA支援データをUEに送り得る。いくつかの実装形態では、予想RSTD値および不確実性は、ロケーションサーバによって提供されるTDOAネイバーセル支援情報中、たとえばTDOAネイバーセル情報要素(IE)中に含まれ得る。ロケーションサーバは、たとえばUEの大まかな演繹的なロケーション(たとえば、セルIDまたは拡張セルID測位から)に基づいて、また対応するネイバーeNBまたはgNBの既知のロケーションに基づいて、予想RSTD値および不確実性を決定し得る。ネイバーセルのPRSのサイクリックプレフィックス(CP)長およびネイバーセルのPRSについての他の構成情報など他の情報も、それが基準セルに比べて異なる場合、そのようなTDOAネイバーセルIE中で指定され得る。
【0056】
[0063]図4は、本開示の様々な態様による、基準信号時間差(RSTD)探索ウィンドウサイズを決定するための例示的なシステム400の構造を示す。上記で説明されたように、ロケーションサーバは、UEに、予想RSTD値と、その予測されるRSTD値における不確実性とを提供し得る。そのような予想RSTD値および不確実性は、基準セルとネイバーセルとの間の距離に、および基準セルのサイズに基づき得る。図4に関してネイバーセル410は、基準セル420に関連付けられるUEにPRSを送信し得る。ネイバーセルは、eNB、gNB、TRP、またはワイヤレス送信および受信の可能な任意の他の好適なデバイスであり得ることに留意されたい。ネイバーセル410と基準セル420は、既知の距離dだけ分離され得る。UE104などUEは、基準セル420中に既知の位置を有していないことがあり、したがって、基準セルから多くとも距離rであり得、ここでrは最大セル半径である。したがって、たとえば、UE104は、第1の位置422よりネイバーセル410に近くなく、ネイバーセル410から第2の位置424以内であり得、第1の位置422および第2の位置424のそれぞれは、基準セル420から距離rである。ネイバーセルは、時間tでUE104にPRSを送信し、UEの位置に応じた時間にUE104によって受信され得る。たとえば、UE104が第1の位置422にある場合には、PRSは、最短経路430を介して受信され得、UE104が第2の位置424にある場合には、PRSは、最長経路440を介して受信され得る。ネイバーセル410からのPRSが(最短経路430を介して)UE104によって受信され得る最も早いものは、(t+d/c-r/c)となり得、ここでcは、PRSの伝播速度である。同様に、ネイバーセル410からのPRSが(最長経路440を介して)UE104によって受信され得る最も遅いものは、(t+d/c+r/c)である。したがって、ネイバーセル410のRSTDは、UE104によって、第1の位置422および第2の位置424においてそれぞれ(d/c-2r/c)および(d/c)として測定される。したがって、探索ウィンドウは、(d/c-r/c)を中心とする範囲[-r/c,+r/c]内にあり得る。この探索ウィンドウ中心は、ロケーションサーバによって提供される予想RSTD値であり、探索ウィンドウサイズは、予想RSTD不確実性に対応する。探索ウィンドウの中心、したがって予想RSTD値は、基準セルおよびネイバーセルによって提供される基準信号の伝搬時間差に応じて変動し得ることに留意されたい。そのような伝搬時間差は、基準時間差またはRTDと称されることがある。上記の計算は、RTDをゼロとして扱い、これは基準セル420およびネイバーセル410からの送信が同期されることを意味する。
【0057】
[0064]図5は、PRSタイミング仮範囲(hypotheses)の従来のセットを示す。上記で説明されたように、UEは、たとえばロケーションサーバから受信される支援データ中で予想RSTD値および関連するRSTD不確実性を受信し得る。したがって、図5に関してRSTD探索ウィンドウは、予想RSTD520を中心とし得、予想RSTD510の前後にRSTD不確実性520を広げる(extend)。たとえば、予想RSTDは、10μsであり得、関連するRSTD不確実性は、100μsであり得る。従来のPRS受信技法では、タイミングは、サービングセルCRS/TRS/CSIチャネルに結び付けられる。言い換えれば、PRSを受信するための高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウは、サービングセルCRS/TRS/CSIチャネル上のシンボルタイミングと位置合わせされる。タイミングは、他のチャネル活動およびデータ復号がPRS受信および処理と平行して実施されるので、従来の技法のためのサービングセルシンボルタイミングに結び付けられる。したがって、図5に関してPRSを受信するための探索ウィンドウは、それぞれのサイクリックプレフィックス531、541、551、および551と、それぞれのペイロード532、542、552、および562とを含む4つの仮範囲(hypotheses)、すなわちシンボル530、540、550、および560を含み得る。UEは、4つのシンボルのそれぞれを使用してPRSの受信を試み、PRSの最良の受信を可能にするシンボルを選択し得、たとえば、仮範囲の中で最も高い信号対雑音比(SNR)を有するシンボルを選択する。
【0058】
[0065]図5に示されているものなど従来のPRS受信では、PRS仮範囲がサービングセルシンボルタイミングに結び付けられるので、選択された仮範囲のFFTウィンドウがネイバーセルからの受信PRSをカバーしない可能性が非常に高い。すなわち、受信PRSは、サービングセルのシンボルタイミングと位置合わせする可能性があまり高くない。これは、図6に示されているようにPRSの受信を損ない得る。図6は、サービングセル境界に関して信号対雑音比(SNR)とPRSシンボルタイミングとの間の関係600を視覚的に示す。より詳細には、図6は、受信PRS630のSNRがサービングセルのシンボルタイミングとの位置合わせ度に応じていかに変動し得るかを示す。たとえば、サービングセルシンボル610および620は、PRSを受信するための仮範囲である2つのサービングセルシンボルであり得、言い換えれば、サービングセルシンボル610および620は、図5のシンボル530~560の中のものであり得る。シンボル610、620、およびPRS630は、それぞれのサイクリックプレフィックス611、621、および631と、それぞれのペイロード612、622、および632とを含み得る。SNRプロット640は、PRS630の受信の時間が8nsのステップでシンボル610と十分に位置合わせされているところからシンボル620と十分に位置合わせされているところへ変動するにつれて、PRS630を受信するためのSNRがいかに変動するかを示す。より詳細には、プロット641は、PRS630と十分に位置合わせされた(aligned)FFTウィンドウを使用してPRS630を受信するためのSNRを示し、プロット642は、シンボル610と位置合わせされたFFTウィンドウを使用してPRS630を受信するためのSNRを示し、プロット643は、シンボル620と位置合わせされたFFTウィンドウを使用してPRS630を受信するためのSNRを示す。SNRプロット640は、PRS630がサービングセルのシンボルと位置合わせされたFFTウィンドウを使用して受信される従来のPRS受信技法に起因するSNR劣化を示す。PRS630がシンボル610またはシンボル620のどちらかと十分に位置合わせされなければ、SNR損失が生じることなり、このSNR損失は、チャネルまたは干渉からのSNR損失に追加されるものである。したがって、従来の技法からのSNR損失を被ることなくUEにてPRSを受信することが望ましいであろう。
【0059】
[0066]例示的な実装形態は、PRS受信がサービングセルシンボルタイミングに結び付けられることを必要とせずに、UEが隣接セルのためのRSTD値を決定することを可能にする。より詳細には、例示的な実装形態は、PRSを受信するための測定ギャップを提供し、その間、他のモデム活動は、UEによって実施されない。FFTウィンドウタイミングは、サービングセルシンボルタイミングに結び付けられず、PRSタイミング仮範囲は、予想RSTD値および関連するRSTD不確実性のみに基づく。したがって、UEは、本開示の態様に従って、隣接セルからPRSを受信するために、ピークSNRをもたらすFFTウィンドウオフセットを決定し得る。さらに、いくつかの実装形態では、例示的なUEは、従来の技法に比べてよりコンパクトなRSTD探索ウィンドウを組み込み得、決定されたFFTウィンドウオフセットを中心とするように、その後のPRS仮範囲の数およびタイミングをさらに削減し得る。
【0060】
[0067]図7は、本開示の様々な態様による、RSTD決定およびPRSタイミング仮範囲の描写700を示す。図5と同様に、予想RSTD値および関連するRSTD不確実性は、たとえば、上記で説明されたように支援情報内でロケーションサーバによってUE104に提供されて既知である。しかし、従来の技法とは対照的に、PRS仮範囲タイミングは、サービングセルタイミングに結び付けられない。したがって、FFTウィンドウオフセット探索空間710は、予想RSTD値およびRSTD不確実性のみに依存する。より詳細には、PRSを受信するためのFFTウィンドウオフセット探索空間710は、予想RSTD値とRSTD不確実性との間の差(予想RSTD-RSTD不確実性)から予想RSTD値とRSTD不確実性との和(予想RSTD+RSTD不確実性)まで広がる。UE104は、PRSを受信するためのSNRを最大化する探索空間710内でFFTウィンドウオフセットを決定し得る。
【0061】
[0068]いくつかの実装形態では、UE104は、最初に、PRSを受信するための最大のSNRを有するPRS仮範囲を選択し得、一方、PRSを受信するためのSNRを最大化するFFTウィンドウオフセットをさらに決定する。この選択および決定は、いくつかの実装形態では、UE104によって同時に実施され得る。たとえば、PRSのN番目の受信720中、UE104は、第1のPRSシンボル仮範囲721、第2のPRSシンボル仮範囲722、および第3のPRSシンボル仮範囲723から、PRSを受信するための最大のSNRを有するPRSシンボル仮範囲を選択し得る。同時に、UE104は、PRSの受信のためにSNRを最大化するFFTウィンドウオフセットを決定し得る。その後、たとえば、PRSの(N+1)番目の受信730中、UE104は、PRSのN番目の受信中にPRSを受信するためのSNRを最大化したFFTウィンドウオフセットをPRSシンボル仮範囲731の中心とし得る。
【0062】
[0069]より一般的には、UE104は、PRSのその後の受信におけるPRS仮範囲の数を削減し、そのようなPRS仮範囲を、決定されたFFTウィンドウオフセットに基づくものにし得る。さらに、いくつかの実装形態では、UE104は、PRSのその後の受信に関連付けられるRSTD不確実性をも低減し得る。さらに、FFTウィンドウオフセットおよびRSTDは、サービングセルタイミングを参照することなく決定され、その後、FFTウィンドウオフセットおよびRSTDは、そのようなサービングセルタイミングに関して調整され得る。
【0063】
[0070]図8は、本明細書で説明されるように、PRS信号を使用するUEの測位をサポートすることを可能にされる、たとえば、図1に示されているUE104であり得る、UE800のいくつかの例示的な特徴を示す概略ブロック図を示す。UE800は、図9に示されているプロセスフローを実施し得る。UE800は、たとえば、非一時的コンピュータ可読媒体820およびメモリ804への1つまたは複数の接続806(たとえば、バス、回線、ファイバー、リンクなど)に動作可能に結合され得る、1つまたは複数のプロセッサ802と、メモリ804と、トランシーバ810などの外部インターフェース(たとえば、ワイヤレスネットワークインターフェース)とを含み得る。UE800は、たとえば、ユーザがそれを通してUEまたは衛星測位システム受信機とインターフェースし得る、ディスプレイ、ディスプレイ上の仮想キーパッドなどのキーパッドまたは他の入力デバイスを含み得るユーザインターフェースなど、示されていない追加のアイテムをさらに含み得る。いくつかの例示的な実装形態では、UE800の全部または一部は、チップセットなどの形態をとり得る。トランシーバ810は、たとえば、1つまたは複数のタイプのワイヤレス通信ネットワークを介して1つまたは複数の信号を送信することを可能にされる送信機812と、1つまたは複数のタイプのワイヤレス通信ネットワークを介して送信された1つまたは複数の信号を受信するための受信機814とを含み得る。
【0064】
[0071]いくつかの実施形態では、UE800は、内部または外部であり得るアンテナ811を含み得る。UEアンテナ811は、トランシーバ810によって処理される信号を送信および/または受信するために使用され得る。いくつかの実施形態では、UEアンテナ811は、トランシーバ810に結合され得る。いくつかの実施形態では、UE800によって受信された(送信された)信号の測定は、UEアンテナ811とトランシーバ810との接続のポイントにおいて実施され得る。たとえば、受信された(送信された)RF信号測定のための基準の測定ポイントは、受信機814(送信機812)の入力(出力)端子およびUEアンテナ811の出力(入力)端子であり得る。複数のUEアンテナ811またはアンテナアレイをもつUE800では、アンテナコネクタは、複数のUEアンテナの集約出力(入力)を表す仮想ポイントと見なされ得る。いくつかの実施形態では、UE800は、信号強度およびTOA測定値を含む受信された信号を測定し得、それらの生測定値は、1つまたは複数のプロセッサ802によって処理され得る。
【0065】
[0072]1つまたは複数のプロセッサ802は、ハードウェアとファームウェアとソフトウェアとの組合せを使用して実装され得る。たとえば、1つまたは複数のプロセッサ802は、媒体820および/またはメモリ804など、非一時的コンピュータ可読媒体上に、1つまたは複数の命令またはプログラムコード808を実装することによって、本明細書で説明される機能を実施するように構成され得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ802は、UE800の動作に関係するデータ信号コンピューティングプロシージャまたはプロセスの少なくとも一部分を実施するように構成可能な1つまたは複数の回路を表し得る。
【0066】
[0073]媒体820および/またはメモリ804は、命令またはプログラムコード808を記憶し得、命令またはプログラムコード808は、1つまたは複数のプロセッサ802によって実行されたとき、1つまたは複数のプロセッサ802に、本明細書で開示される技法を実施するようにプログラムされた専用コンピュータとして動作させる、実行可能コードまたはソフトウェア命令を含んでいる。UE800に示されているように、媒体820および/またはメモリ804は、本明細書で説明される方法を実施するために1つまたは複数のプロセッサ802によって実装され得る、1つまたは複数の構成要素またはモジュールを含み得る。構成要素またはモジュールは、1つまたは複数のプロセッサ802によって実行可能である媒体820中のソフトウェアとして示されているが、構成要素またはモジュールは、メモリ804に記憶され得るか、あるいは1つまたは複数のプロセッサ802中またはプロセッサ外のいずれかの専用ハードウェアであり得ることを理解されたい。いくつかのソフトウェアモジュールおよびデータテーブルが、媒体820および/またはメモリ804中に常駐し、本明細書で説明される通信と機能の両方を管理するために、1つまたは複数のプロセッサ802によって利用され得る。UE800に示されている媒体820および/またはメモリ804の内容の編成は例にすぎず、したがって、モジュールおよび/またはデータ構造の機能は、UE800の実装形態に応じて、異なる方法で組み合わせられ、分離され、および/または構造化され得ることを諒解されたい。
【0067】
[0074]媒体820および/またはメモリ804は、1つまたは複数のプロセッサ802によって実装されたとき、UEについての測位セッションに関与するように1つまたは複数のプロセッサ802を構成する、測位セッションモジュール822を含み得る。たとえば、1つまたは複数のプロセッサ802は、トランシーバ810を介してロケーションサーバに測位能力を提供することによって測位セッションに関与するように構成され得る。1つまたは複数のプロセッサ802は、トランシーバ810を介してロケーションサーバおよび/またはサービング基地局から測位支援データを受信するように構成され得る。1つまたは複数のプロセッサ802は、たとえばトランシーバ810を使用して測位測定を実施するように構成され得る。1つまたは複数のプロセッサ802は、トランシーバ810を介して、ロケーションサーバ、サービング基地局、またはサイドリンクUEなどネットワークノードに測定情報レポートを提供するようにさらに構成され得る。
【0068】
[0075]本明細書で説明される方法は、適用例に応じて様々な手段によって実装され得る。たとえば、これらの方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ハードウェア実装の場合、1つまたは複数のプロセッサ802は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明される機能を実施するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組合せの内部に実装され得る。
【0069】
[0076]ファームウェアおよび/またはソフトウェア実装の場合、方法は、本明細書で説明される機能を実施するモジュール(たとえば、プロシージャ、関数など)を用いて実装され得る。命令を有形に具現するいかなる機械可読媒体も、本明細書で説明される方法を実装する際に使用され得る。たとえば、ソフトウェアコードは、1つまたは複数のプロセッサ802に接続され、1つまたは複数のプロセッサ802によって実行される非一時的コンピュータ可読媒体820またはメモリ804に記憶され得る。メモリは、1つまたは複数のプロセッサ内に、または1つまたは複数のプロセッサの外部に実装され得る。本明細書で使用される「メモリ」という用語は、長期メモリ、短期メモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、または他のメモリのいずれかのタイプを指し、メモリの特定のタイプまたはメモリの数、あるいはメモリが記憶される媒体のタイプに限定されるべきではない。
【0070】
[0077]ファームウェアおよび/またはソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、媒体820および/またはメモリ804などの非一時的コンピュータ可読媒体上で1つまたは複数の命令またはプログラムコード808として記憶され得る。例は、データ構造で符号化されたコンピュータ可読媒体と、コンピュータプログラム808で符号化されたコンピュータ可読媒体とを含む。たとえば、その上に記憶されたプログラムコード808を含む非一時的コンピュータ可読媒体は、開示される実施形態に従う様式で、PRS信号を使用するUEの測位をサポートするためのプログラムコード808を含み得る。非一時的コンピュータ可読媒体820は、物理的コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのような非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD-ROMまたは他の光ディスク(disk)ストレージ、磁気ディスク(disk)ストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは、命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコード808を記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を備えることができ、本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0071】
[0078]コンピュータ可読媒体820上での記憶に加えて、命令および/またはデータは、通信装置中に含まれる伝送媒体上の信号として提供され得る。たとえば、通信装置は、命令とデータとを示す信号を有するトランシーバ810を含み得る。命令およびデータは、1つまたは複数のプロセッサに、特許請求の範囲において概説される機能を実装させるように構成される。すなわち、通信装置は、開示される機能を実施するための情報を示す信号をもつ伝送媒体を含む。
【0072】
[0079]メモリ804は、任意のデータ記憶機構を表し得る。メモリ804は、たとえば、1次メモリおよび/または2次メモリを含み得る。1次メモリは、たとえば、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリなどを含み得る。この例では1つまたは複数のプロセッサ802とは別個であるものとして示されているが、1次メモリの全部または一部は、1つまたは複数のプロセッサ802内に設けられるか、または場合によっては1つまたは複数のプロセッサ802とコロケート/結合され得ることを理解されたい。2次メモリは、たとえば、1次メモリと同じまたは同様のタイプのメモリ、および/あるいは、たとえば、ディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ、ソリッドステートメモリドライブなど、1つまたは複数のデータストレージデバイスまたはシステムを含み得る。
【0073】
[0080]いくつかの実装形態では、2次メモリは、非一時的コンピュータ可読媒体820を動作可能に受容可能であるか、または場合によってはそれに結合するように構成可能であり得る。したがって、いくつかの例示的な実装形態では、本明細書で提示される方法および/または装置は、全体的にまたは部分的にコンピュータ可読媒体820の形態をとり得、コンピュータ可読媒体820は、その上に記憶されたコンピュータ実装可能コード808を含み得、コンピュータ実装可能コード808は、1つまたは複数のプロセッサ802によって実行された場合、本明細書で説明される例示的な動作の全部または部分を実施することが動作可能に可能にされ得る。コンピュータ可読媒体820は、メモリ804の一部であり得る。
【0074】
[0081]図9は、開示される実装形態に従う様式で、UE104など、UEによって実施される、ワイヤレスネットワーク中の第1のUEの測位をサポートするための例示的な方法900のためのフローチャートを示す。
【0075】
[0082]ブロック902では、UEは、第1の基準信号時間差(RSTD)推定値および第1のRSTD推定値に関連付けられる第1のRSTD不確実性を決定する。たとえば、UEは、TDOAネイバーセルIE、またはUEに関連付けられるネットワーク中のロケーションサーバもしくは他のデバイスから受信される別のIEなど受信される支援データに基づいて、第1のRSTD推定値および第1のRSTD不確実性を決定し得る。いくつかの態様では、第1のRSTD推定値および第1のRSTD不確実性を決定するための手段は、図8に示されているUE800中に、ワイヤレストランシーバ810と、専用ハードウェアを有する、またはメモリ804および/もしくは測位セッションモジュール822など媒体820中の実行可能コードもしくはソフトウェア命令を実装する1つまたは複数のプロセッサ802とを含み得る。
【0076】
[0083]ブロック904では、UEは、第1のRSTD値のための探索間隔を識別し、探索間隔は、第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との間の差から第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との和まで広がる。いくつかの態様では、UEのモデムは、探索間隔中、第1のPRSを受信するための受信および送信動作を実施し、他の受信または送信動作を実施しない。第1のRSTD値のための探索間隔を識別するための手段は、図8に示されているUE800中に、ワイヤレストランシーバ810と、専用ハードウェアを有する、またはメモリ804および/もしくは測位セッションモジュール822など媒体820中の実行可能コードもしくはソフトウェア命令を実装する1つまたは複数のプロセッサ802とを含み得る。
【0077】
[0084]ブロック906では、UEは、識別された探索間隔中にワイヤレス信号を受信する。識別された探索間隔中にワイヤレス信号を受信するための手段は、図8に示されているUE800中に、ワイヤレストランシーバ810と、専用ハードウェアを有する、またはメモリ804および/もしくは測位セッションモジュール822など媒体820中の実行可能コードもしくはソフトウェア命令を実装する1つまたは複数のプロセッサ802とを含み得る。
【0078】
[0085]ブロック908では、UEは、識別された探索間隔中に受信された第1の測位基準信号(PRS)を復号するための高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウオフセットを決定する。いくつかの態様では、FFTウィンドウオフセットは、UEに関連付けられるサービングセルのセル基準信号(CRW)または追跡基準信号(TRS)に基づかない。いくつかの態様では、UEは、UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに関して決定されたFFTウィンドウオフセットをさらに調整し得る。いくつかの態様では、決定されたFFTウィンドウオフセットは、FFTウィンドウを第1のPRSと位置合わせするオフセットである。いくつかの態様では、FFTウィンドウオフセットは、UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに関して、整数個のオフセットシンボルでない。第1のPRSを復号するためのFFTウィンドウオフセットを決定するための手段は、図8に示されているUE800中に、ワイヤレストランシーバ810と、専用ハードウェアを有する、またはメモリ804および/もしくは測位セッションモジュール822など媒体820中の実行可能コードもしくはソフトウェア命令を実装する1つまたは複数のプロセッサ802とを含み得る。
【0079】
[0086]ブロック910では、UEは、決定されたFFTウィンドウオフセットに少なくとも部分的に基づいて、第1のRSTD値を決定する。いくつかの態様では、第1のRSTD値は、第1のPRSに関連付けられる第1の送信および受信ポイント(TRP)に関連付けられる。他の態様では、第1のRSTD値は、第1のPRSに関連付けられるネイバーセルまたは別のワイヤレスデバイスに関連付けられ得る。いくつかの態様では、UEは、第1のRSTD値を、ブロック908においてFFTウィンドウオフセットを決定することと同時に決定し得る。第1のRSTD値を決定するための手段は、図8に示されているUE800中に、ワイヤレストランシーバ810と、専用ハードウェアを有する、またはメモリ804および/もしくは測位セッションモジュール822など媒体820中の実行可能コードもしくはソフトウェア命令を実装する1つまたは複数のプロセッサ802とを含み得る。
【0080】
[0087]いくつかの態様では、動作900は、第1のRSTD値に少なくとも部分的に基づいて、その後受信される第2のPRSを復号するためのFFTウィンドウオフセットを決定することをさらに含み得る。いくつかの態様では、動作900は、第2のRSTD値に関連付けられる第2のRSTD不確実性を決定することをさらに含み得、第2のRSTD不確実性は第1のRSTD不確実性より小さい。いくつかの態様では、第2のRSTD推定値は、第1のRSTD値に等しい。
【0081】
[0088]本明細書全体にわたる「一例(one example)」、「一例(an example)」、「いくつかの例(certain examples)」または「例示的な実装形態(exemplary implementation)」への言及は、特徴および/または例に関して説明される特定の特徴、構造、または特性が、請求される主題の少なくとも1つの特徴および/または例の中に含まれ得ることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な箇所における「一例では(in one example)」、「一例(an example)」、「いくつかの例では(in certain examples)」または「いくつかの実装形態では(in certain implementations)」という句、あるいは他の同様の句の出現は、必ずしもすべてが同じ特徴、例、および/または限定を指すとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の例および/または特徴において組み合わせられ得る。
【0082】
[0089]本明細書に含まれる詳細な説明のいくつかの部分は、特定の装置あるいは専用コンピューティングデバイスまたはプラットフォームのメモリ内に記憶された2値デジタル信号に対する演算のアルゴリズムまたは記号表現に関して提示されている。この特定の明細書のコンテキストでは、特定の装置などの用語は、プログラムソフトウェアからの命令に従って特定の動作を実施するようにプログラムされた後の汎用コンピュータを含む。アルゴリズムの説明または記号表現は、信号処理または関連技術において当業者が、自身の仕事の本質を他の当業者に伝達するために使用する技法の例である。アルゴリズムは、本明細書では、および一般には、所望の結果をもたらす自己無撞着な一連の演算または同様の信号処理であると考えられる。このコンテキストでは、演算または処理は物理量の物理的操作を伴う。一般に、必ずしも必要とは限らないが、そのような量は、記憶、転送、結合、比較、または他の方法で操作されることが可能な電気信号または磁気信号の形態をとり得る。主に一般的な用法という理由で、そのような信号をビット、データ、値、要素、記号、文字、項、数、数字などと呼ぶことが時々便利であることがわかっている。ただし、これらまたは同様の用語のすべては、適切な物理量に関連すべきであり、便宜的なラベルにすぎないことを理解されたい。別段に明記されていない限り、本明細書の説明から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理すること」、「算出すること」、「計算すること」、「決定すること」などの用語を利用する説明は、専用コンピュータ、専用算出装置または同様の専用電子コンピューティングデバイスなど、特定の装置のアクションまたはプロセスを指すことを諒解されたい。したがって、本明細書のコンテキストでは、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスは、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、または他の情報記憶デバイス、送信デバイス、またはディスプレイデバイス内の、電子的または磁気的な物理量として一般に表される信号を操作または変換することが可能である。
【0083】
[0090]上記の詳細な説明では、請求される主題の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細が記載された。ただし、請求される主題は、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者には理解されよう。他の事例では、請求される主題を不明瞭にしないように、当業者に知られているであろう方法および装置は、詳細に説明されていない。
【0084】
[0091]本明細書で使用される「および」、「または」、および「および/または」という用語は、そのような用語が使用されるコンテキストに少なくとも部分的に依存することも予想される様々な意味を含み得る。一般に、「または」がA、BまたはCなどのリストを関連付けるために使用される場合、ここで包含的な意味で使用されるA、B、およびCを意味し、ならびにここで排他的な意味で使用されるA、BまたはCを意味するものとする。さらに、本明細書で使用される「1つまたは複数」という用語は、単数形の任意の特徴、構造、または特性について説明するために使用され得るか、あるいは複数の特徴、構造または特性、あるいは特徴、構造または特性の何らかの他の組合せについて説明するために使用され得る。とはいえ、これは例示的な例にすぎないこと、および請求される主題がこの例に限定されないことに留意されたい。
【0085】
[0092]実装例が、以下の番号付けされた条項において説明される。
1.第1の基準信号時間差(RSTD)値を決定するための方法であって、本方法がワイヤレスネットワークに関連付けられるユーザ機器(UE)によって実施され、
第1のRSTD値に関連付けられる第1のRSTD推定値および第1のRSTD不確実性を決定することと、
第1のRSTD値のための探索間隔を識別することと、探索間隔は、第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との間の差から第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との和まで広がる(extending)、
識別された探索間隔中にワイヤレス信号を受信することと、
識別された探索間隔中に受信された第1の測位基準信号(PRS)を復号するための高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウオフセットを決定することと、
決定されたFFTウィンドウオフセットに少なくとも部分的に基づいて、第1のRSTD値を決定することと
を含む方法。
2.第1のRSTD値は、第1のPRSに関連付けられる第1の送信および受信ポイント(TRP)に関連付けられる、条項1に記載の方法。
3.第1のRSTD値に少なくとも部分的に基づいて、その後受信される第2のPRSを復号するためのFFTウィンドウオフセットを決定することをさらに含む、条項1から2のいずれかに記載の方法。
4.第2のRSTD値に関連付けられる第2のRSTD不確実性を決定することをさらに含み、第2のRSTD不確実性は第1のRSTD不確実性より小さい、条項3に記載の方法。
5.第2のRSTD推定値は、第1のRSTD値に等しい、条項3から4のいずれかに記載の方法。
6.FFTウィンドウオフセットは、第1のRSTD値を決定することと同時に決定される、条項1から5のいずれかに記載の方法。
7.決定されたFFTウィンドウオフセットを、UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに関して調整することをさらに含む、条項1に記載の方法。
8.FFTウィンドウオフセットは、UEに関連付けられるサービングセルのセル基準信号(CRS)または追跡基準信号(TRS)に基づかない、条項1から7のいずれかに記載の方法。
9.FFTウィンドウオフセットを決定することは、FFTウィンドウを第1のPRSと位置合わせする、条項1から8のいずれかに記載の方法。
10.探索間隔中、UEのモデムは、第1のPRSを受信するための受信および送信動作を実施し、他の受信または送信動作を実施しない、条項1から9のいずれかに記載の方法。
11.第1のPRSを復号するためのFFTウィンドウオフセットは、UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに関して、整数個のオフセットシンボル(an integer number of offset symbols)でない、条項1から10のいずれかに記載の方法。
12.第1の基準信号時間差(RSTD)値を決定するように構成されたユーザ機器(UE)であって、本UEがワイヤレスネットワークに関連付けられ、
ワイヤレスネットワーク中のエンティティとワイヤレス通信するように構成されたワイヤレストランシーバと、
少なくとも1つのメモリと、
ワイヤレストランシーバおよび少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、
第1のRSTD値に関連付けられる第1のRSTD推定値および第1のRSTD不確実性を決定することと、
第1のRSTD値のための探索間隔を識別することと、探索間隔は、第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との間の差から第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との和まで広がる、
ワイヤレストランシーバを介して、識別された探索間隔中にワイヤレス信号を受信することと、
識別された探索間隔中に受信された第1の測位基準信号(PRS)を復号するための高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウオフセットを決定することと、
決定されたFFTウィンドウオフセットに少なくとも部分的に基づいて、第1のRSTD値を決定することと
を行うように構成される、UE。
13.第1のRSTD値は、第1のPRSに関連付けられる第1の送信および受信ポイント(TRP)に関連付けられる、条項12に記載のUE。
14.少なくとも1つのプロセッサは、第1のRSTD値に少なくとも部分的に基づいて、その後受信される第2のPRCを復号するためのFFTウィンドウオフセットを決定するようにさらに構成される、条項12から13のいずれかに記載のUE。
15.少なくとも1つのプロセッサは、第2のRSTD値に関連付けられる第2のRSTD不確実性を決定するようにさらに構成され、第2のRSTD不確実性は第1のRSTD不確実性より小さい、条項14に記載のUE。
16.第2のRSTD推定値は、第1のRSTD値に等しい、条項14から15のいずれかに記載のUE。
17.FFTウィンドウオフセットは、第1のRSTD値を決定することと同時に決定される、条項12から16のいずれかに記載のUE。
18.少なくとも1つのプロセッサは、決定されたFFTウィンドウオフセットを、UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに関して調整するようにさらに構成される、条項12から17のいずれかに記載のUE。
19.FFTウィンドウオフセットは、UEに関連付けられるサービングセルのセル基準信号(CRS)または追跡基準信号(TRS)に基づかない、条項12から18のいずれかに記載のUE。
20.第1のPRSを復号するためのFFTウィンドウオフセットは、UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに関して、整数個のオフセットシンボルでない、条項12から19のいずれかに記載のUE。
21.探索間隔中、ワイヤレストランシーバは、第1のPRSを受信するための受信および送信動作を実施し、他の受信または送信動作を実施しない、条項12から20のいずれかに記載のUE。
22.命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、命令は、ワイヤレスネットワークに関連付けられるユーザ機器(UE)の1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、UEに、
第1のRSTD値に関連付けられる第1のRSTD推定値および第1のRSTD不確実性を決定することと、
第1のRSTD値のための探索間隔を識別することと、探索間隔は、第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との間の差から第1のRSTD推定値と第1のRSTD不確実性との和まで広がる、
識別された探索間隔中にワイヤレス信号を受信することと、
識別された探索間隔中に受信された第1の測位基準信号(PRS)を復号するための高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウオフセットを決定することと、
決定されたFFTウィンドウオフセットに少なくとも部分的に基づいて、第1のRSTD値を決定することと
を含む動作を実施させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
23.第1のRSTD値は、第1のPRSに関連付けられる第1の送信および受信ポイント(TRP)に関連付けられる、条項22に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
24.命令の実行は、UEに、第1のRSTD値に少なくとも部分的に基づいて、その後受信される第2のPRCを復号するためのFFTウィンドウオフセットを決定することをさらに含む動作を実施させる、条項22から23のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
25.命令の実行は、UEに、第2のRSTD値に関連付けられる第2のRSTD不確実性を決定することをさらに含む動作を実施させ、第2のRSTD不確実性は第1のRSTD不確実性より小さい、条項24に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
26.第2のRSTD推定値は、第1のRSTD値に等しい、条項24から25のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
27.FFTウィンドウオフセットは、第1のRSTD値を決定することと同時に決定される、条項22から26のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
28.命令の実行は、UEに、UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに基づいて第1のRSTD値を調整することをさらに含む動作を実施させる、条項22から27のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
29.FFTウィンドウオフセットは、UEに関連付けられるサービングセルのセル基準信号(CRS)または追跡基準信号(TRS)に基づかない、条項22から28のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
30.第1のPRSを復号するためのFFTウィンドウオフセットは、UEに関連付けられるアンカーサービングセルのタイミングに関して、整数個のオフセットシンボルでない、条項22から29のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0086】
[0093]現在例示的な特徴と考えられることが例示され説明されたが、請求される主題から逸脱することなく、様々な他の変更が行われ得、均等物が代用され得ることが、当業者には理解されよう。さらに、本明細書で説明される中心概念から逸脱することなく、請求される主題の教示に特定の状況を適合させるための多くの変更が行われ得る。
【0087】
[0094]したがって、請求される主題は、開示される特定の例に限定されず、そのような請求される主題はまた、添付の特許請求の範囲内に入るすべての態様とそれらの均等物とを含み得るものとする。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】