(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-14
(54)【発明の名称】ドアジャム安全システム及び方法
(51)【国際特許分類】
E05C 17/54 20060101AFI20240206BHJP
【FI】
E05C17/54
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543085
(86)(22)【出願日】2022-02-03
(85)【翻訳文提出日】2023-09-04
(86)【国際出願番号】 US2022015036
(87)【国際公開番号】W WO2022173640
(87)【国際公開日】2022-08-18
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523268941
【氏名又は名称】アエキソン インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ハーマン,ロナルド ウィリアム
(57)【要約】
好ましくは自動閉鎖ドアを、開放したままにするよう利用するための、ドアジャム安全システム、デバイス、及び方法。このシステムは、ハンドルユニット、ハンドルユニットに摺動可能に関連付けられた楔ユニット、及びこのハンドルユニットに装着可能で、この楔ユニットに摺動可能に関連付けられた輪止めユニット、を含むことができる。輪止めユニットは、三角形状の輪止め、及び複数の係止穴を含んだシャフト、を含む。楔ユニットはボタンを含み、それは係止穴に係合可能で、楔ユニットの楔側部とは離れた関係で輪止めを係止する。輪止めユニットは回転可能で、ドアジャムの中への挿入を可能にし、一方で輪止めと楔側部との間の空間は、その間にドアフレームの角部及びドアを締付けるために調整可能である。ハンドルユニットは、照明などの電子デバイスを含むことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアジャム安全システムであって、
ハンドル中空内部を画定するハンドルハウジング、及び前記ハンドル中空内部の内側に位置されたシャフト受け入れ部材、を含んだ、ハンドルユニットと、
シャフト、及び前記シャフトの第1の端部に位置された輪止めを含んだ、輪止めユニットであって、前記シャフトの第2の端部は、前記シャフト受け入れ部材に装着可能であり、前記シャフトは、その中に1つまたは複数の穴を含んだ、輪止めユニットと、
本体中空内部を画定する本体部、楔端部、及び前記楔端部を通して画定され、かつ前記本体中空内部と連通したシャフト受け入れボア、を含んだ、楔ユニットであって、前記本体部は、前記ハンドル中空内部において摺動可能に受け入れるよう構成され、前記シャフト受け入れボアは、前記シャフトを摺動可能かつ回転可能に受け入れるよう構成された、 楔ユニットと、
前記楔ユニットに可動で関連付けられ、前記シャフトの穴の1つに受け入れられるよう構成された、係止ボタンと、
前記ハンドルハウジングが前記楔ユニットに向けて動かされたときに、前記楔ユニットに対して付勢力を提供するよう構成された、バネと、
を備える、ドアジャム安全システム。
【請求項2】
前記ハンドルユニットは、前記ハンドルハウジングに装着可能な端部キャップに関連付けられた電子デバイスを含む、請求項1に記載のドアジャム安全システム。
【請求項3】
前記電子デバイスは、照明、可聴デバイス、無線受信器、送信器、トランシーバ、及びテザー、から構成されるグループから選択された、任意の1つまたは任意の組み合わせである、請求項2に記載のドアジャム安全システム。
【請求項4】
前記ハンドルユニットは、前記ハンドル中空内部に位置された第2の部材を含み、前記第2の部材は、前記シャフト受け入れ部材よりも大きい幅または径を有し、前記シャフト受け入れ部材は、前記第2の部材から延び、前記シャフト受け入れ部材の自由端は前記ハンドルハウジングの外部に位置される、請求項1に記載のドアジャム安全システム。
【請求項5】
前記楔ユニットは、前記楔端部から前記本体中空内部の中に延びた、シャフト受け入れセクションを含み、前記シャフト受け入れセクションは、前記シャフト受け入れボアと前記本体中空内部とを分離するよう構成される、請求項4に記載のドアジャム安全システム。
【請求項6】
前記バネは、前記本体部と前記シャフト受け入れ部材との間の前記本体中空内部、及び前記ハンドルハウジングと前記第2の部材との間の前記ハンドル中空内部、において位置することができる、請求項5に記載のドアジャム安全システム。
【請求項7】
前記ハンドルハウジングは、前記ハンドル中空内部を画定する内面を含み、前記内面は、前記第2の部材に向けて収束するようテーパーが付いて、前記ハンドルハウジングの開口端部に対して、前記ハンドル中空内部の狭いセクションを作り出す、請求項4に記載のドアジャム安全システム。
【請求項8】
前記ハンドル中空内部の前記狭いセクションは、前記ハンドル中空内部の中に挿入する前記本体部の所定の挿入距離で、前記楔ユニットの前記本体部のセクションに対して押圧するよう構成される、請求項7に記載のドアジャム安全システム。
【請求項9】
前記楔ユニットは、前記楔ユニットの長手方向軸に沿って画定された、第1のチャネル及び第2のチャネルをさらに含み、前記第1及び第2のチャネルは、前記シャフト受け入れボアと連通する、請求項4に記載のドアジャム安全システム。
【請求項10】
隆起部は、前記シャフト受け入れボアの中に延び、前記第1及び第2のチャネルを分離して画定し、かつ前記第1のチャネルと、前記第2のチャネルと、前記シャフト受け入れボアと、の間に連通をもたらすよう構成された移行開口部を画定する、請求項9に記載のドアジャム安全システム。
【請求項11】
前記楔ユニットは、前記本体部から離れる方向で、互いに向けて収束するようテーパーが付き、角度が付いた楔側部を含む、請求項1に記載のドアジャム安全システム。
【請求項12】
前記角度が付いた楔側部は、互いから離され、前記輪止めの少なくとも一部を間に受け入れるよう構成された開口部を形成する、請求項11に記載のドアジャム安全システム。
【請求項13】
前記角度が付いた楔側部の各々に装着可能な、少なくとも1つのパッドをさらに備える、請求項11に記載のドアジャム安全システム。
【請求項14】
前記輪止めは、角度が付いた輪止め側部を備え、前記輪止め側部は、互いから離され、かつ前記シャフトに向かう方向で、互いに向けて角度が付いている、請求項13に記載のドアジャム安全システム。
【請求項15】
前記角度が付いた楔側部の内、第1の角度が付いた楔側部と、前記角度が付いた輪止め側部の内、第1の角度が付いた輪止め側部と、を含んだ第1の対は、それらの間にドアフレームの角部を受け入れるよう構成され、前記角度が付いた楔側部の内、第2の角度が付いた楔側部と、前記角度が付いた輪止め側部の内、第2の角度が付いた輪止め側部と、を含んだ第2の対は、それらの間にドアの角部を受け入れるよう構成される、請求項14に記載のドアジャム安全システム。
【請求項16】
前記バネは、前記楔ユニットを前記ドアフレーム及び前記ドアに向けて押すよう構成され、それによって角度が付いた楔側部は、前記ドアフレーム及び前記ドアのそれぞれに接触し、前記輪止めユニットを前記ドアフレーム及び前記ドアに向けて引張り、それによって前記角度が付いた輪止め側部は、前記ドアフレーム及び前記ドアのそれぞれに接触するか、または前記ドアフレーム及び前記ドアのそれぞれに向けて、前記楔ユニットを押し、前記輪止めユニットを引張る、請求項15に記載のドアジャム安全システム。
【請求項17】
前記楔ユニットは、前記係止ボタンの一部に作用するよう構成された、ボタンバネを含む、請求項1に記載のドアジャム安全システム。
【請求項18】
前記楔ユニットは、前記本体部から延びたボタンハウジングを含み、前記ボタンハウジングは、前記ボタンバネを受け入れるよう構成されたボタン中空内部を画定し、前記ボタンハウジングは、前記係止ボタンの第1の部分を摺動可能に受け入れるよう構成された第1のボタンボアを画定し、前記本体部は、前記係止ボタンの第2の部分を摺動可能に受け入れるよう構成された第2のボタンボアを画定し、前記係止ボタンの前記第1の部分は、前記第2の部分よりも大きい幅または径を有する、請求項17に記載のドアジャム安全システム。
【請求項19】
ドアジャム安全システムであって、
ハンドル中空内部を画定するハンドルハウジング、前記ハンドル中空内部の内側に位置されたシャフト受け入れ部材、及び前記ハンドル中空内部に位置された第2の部材、を含んだ、ハンドルユニットであって、前記第2の部材は、前記シャフト受け入れ部材よりも大きい幅または径を有し、前記シャフト受け入れ部材は、前記第2の部材から延び、前記シャフト受け入れ部材の自由端部は、前記ハンドルハウジングの外部に位置される、ハンドルユニットと、
前記ハンドルハウジングの端部に装着され、かつ電子デバイスを含んだ、端部キャップと、
シャフト、及び前記シャフトの第1の端部に位置された輪止め、を含んだ、輪止めユニットであって、前記シャフトの第2の端部は、前記シャフト受け入れ部材に装着可能で、前記シャフトは、その中に画定された1つまたは複数の穴を含む、輪止めユニットと、
本体中空内部を画定する本体部、前記本体部から離れる方向に、互いに向けて収束するようテーパーが付き、角度が付いた楔側部を含んだ楔端部、及び前記楔端部を通して画定され、かつ前記本体中空内部と連通したシャフト受け入れボア、を含んだ、楔ユニットであって、前記本体部は、前記ハンドル中空内部に摺動可能に受け入れるよう構成され、前記シャフト受け入れボアは、前記シャフトを摺動可能かつ回転可能に受け入れるよう構成された、楔ユニットと、
前記角度が付いた楔側部の各々に装着可能な、少なくとも1つのパッドと、
前記ハンドルハウジングが前記楔ユニットに向けて動かされたときに、前記楔ユニットに対して付勢力を提供するよう構成された、バネと、
を備える、ドアジャム安全システム。
【請求項20】
前記電子デバイスは、照明、可聴デバイス、無線受信器、送信器、トランシーバ、及びテザー、から構成されるグループから選択された、任意の1つまたは任意の組み合わせであり、
前記ハンドルハウジングは、前記ハンドル中空内部を画定する内面を含み、前記内面は、前記第2の部材に向けて収束するようテーパーが付き、前記ハンドルハウジングの開口端部に対して前記ハンドル中空内部の狭いセクションを作り出し、前記ハンドル中空内部の前記狭いセクションは、前記ハンドル中空内部の中に挿入する前記本体部の所定の挿入距離で、前記楔ユニットの前記本体部のセクションに対して押圧するよう構成され、
前記楔ユニットは、前記楔ユニットの長手方向軸に沿って画定された第1及び第2のチャネルをさらに含み、前記第1及び第2のチャネルは、前記シャフト受け入れボアと連通し、
前記楔ユニットに可動で関連付けられ、前記シャフトの穴の1つに受け入れ可能となるよう構成された、係止ボタンをさらに備える、請求項19に記載のドアジャム安全システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、ドアを開放したままにすることに関連して使用するための、ドアジャムの安全または支援システム、及び方法に関する。より詳細には、関連した自動閉鎖を有するドア、例えばバネ付きヒンジまたはドアに装着された上部バネ付きアームを含んだドアを、開放したままにするためのものに関する。
【背景技術】
【0002】
消火作業中、例えば通常は入口及び/または意図された出口ポイントから、建物または構造物を通して移動もしくは探索することを必要とすることが多い。これらの作業は、消火、及び/または中で発見され得る個々の人を探索して救助することを含んだ、様々な任務を含む場合がある。例えば、消防士は任務実施において、部屋に入って、その部屋の煙を通して動き回り得る。その部屋を出ようとするとき、限られた視認性及び状況は、部屋に入った入口のポイントを容易に見つけることを、非常に困難にする。部屋及び構造全体は、大量の煙で充満される場合がある。これは、内側にとどまることが危険な状況になったとき、燃える建物から可能な限り迅速に出なければならない消防士にとって、非常に危険である。追加として、消防士が建物に入ったドアは、閉じている場合があり、そのため出口をさらに見えにくくする。その結果消防士は、燃えている構造物の部屋から出て戻る手段を見つけるよう試みながら、重傷を負うか、または生命を失う場合がある。
【0003】
一旦消防士が出入口に入るか、または出入口を通って移動したら、ドアを開放したままにすることが、非常に有益である場合がある。そうすることで、消防士が部屋の中に閉じ込められるのを防止し、消防士がどのドアから入ったのか、という表示を提供し得る。
【0004】
ドアを開放したままにすることが有益である、別の産業として、限定ではないが、警察及び法執行機関、郵便機関、ホテルのホスピタリティまたは部屋清掃サービス、コンサートホール、競技場、劇場等の娯楽施設、礼拝場、宴会場、建設現場、ならびに運送業、が挙げられる。法執行機関は、ドアを開放したままにする利益を認識し、その一方で、建物全体で捜査手段を実行することができる。ホテルのホスピタリティは、保険及び/または責任の理由で、客室清掃中にドアを開放したままにする必要があるので、ドアを開放したままにする利益を認識することができる。運送会社の利益は、荷物を建物または施設の中に運ぶか、または運び出す作業中に、容易に認識することができる。
【0005】
上述のデバイスは、それぞれの特定の目標及び要求を満たしながら、前述のデバイスまたはシステムは、自動閉鎖ドアを開放したままにする、ドアジャムの安全システム及び方法を記述していない。
【0006】
自動閉鎖ドアを開放したままにするために使用できる、新しい新規のドアジャム安全システム及び方法に対する要望が存在する。これに関し、本技術はこの要望を実質的に満たす。この点で、本発明によるドアジャム安全システム及び方法は、公知のデバイスにおける従来の概念及び設計とは実質的に異なり、自動閉鎖ドアを開放したままにする目標のために、主に開発された装置を提供する。
【発明の概要】
【0007】
先行技術に存在する、公知のタイプのドアストッパ、ジャム、または開放保持デバイスにおける、本質的な前述の不利点を考慮して、本技術は、新規のドアジャム安全システム及び方法を提供し、言及した先行技術の不利点及び欠点の内、1つまたは複数を克服する。このように、以下でより詳細に説明する、本技術の全体的な目標は、新しい新規のドアジャム安全システム及び方法を提供することである。それは、前述の先行技術に対する利点の全てと、多くの新規の特徴とを有する。これらの特徴は、単体または任意の組み合わせのいずれでも、先行技術によって予測も、明らかな表現も、提案も、さらには暗示もされていない、ドアジャム安全システム及び方法をもたらす。
【0008】
1つの態様によると、本技術は、ハンドルユニット、輪止めユニット、及び楔ユニットを含んだ、ドアジャム安全システムを提供できる。ハンドルユニットは、ハンドル中空内部を画定するハンドルハウジング、及びこのハンドル中空内部の内側に位置されたシャフト受け入れ部材、を含むことができる。輪止めユニットは、シャフト、及びこのシャフトの第1の端部に位置された輪止め、を含むことができる。シャフトの第2の端部は、シャフト受け入れ部材に装着可能である。シャフトは、その中に画定された1つまたは複数の穴を含むことができる。楔ユニットは、本体中空内部を画定する本体部と、楔端部と、この楔端部を通して画定され、かつ本体中空内部と連通した、シャフト受け入れボアと、を含むことができる。本体部は、ハンドル中空内部において、摺動可能に受け入れるよう構成することができる。シャフト受け入れボアは、シャフトを摺動可能かつ回転可能に受け入れるよう構成することができる。係止ボタンを、楔ユニットに可動で関連付けることができ、シャフトの穴の1つに受け入れ可能なように構成することができる。ハンドルハウジングが楔ユニットに向けて動かされたときに、バネを、楔ユニットに対して付勢力を提供するよう構成することができる。
【0009】
別の態様によると、本技術は、ハンドルユニット、輪止めユニット、及び楔ユニットを含んだ、ドアジャム安全システムを提供できる。ハンドルユニットは、ハンドル中空内部を画定するハンドルハウジングと、このハンドル中空内部の内側に位置されたシャフト受け入れ部材と、このハンドル中空内部に位置された第2の部材と、を含むことができる。第2の部材は、シャフト受け入れ部材よりも大きい幅または径を有することができる。シャフト受け入れ部材は、第2の部材から延びることができ、シャフト受け入れ部材の自由端部はハンドルハウジングの内部に位置される。端部キャップは、ハンドルハウジングの端部に装着させることができ、かつ照明を含むことができる。輪止めユニットは、シャフト、及びこのシャフトの第1の端部に位置された輪止め、を含むことができる。シャフトの第2の端部は、シャフト受け入れ部材に装着可能とすることができる。シャフトは、その中に画定された1つまたは複数の穴を含むことができる。楔ユニットは、本体中空内部を画定する本体部と、本体部から離れる方向に、互いに向けて収束するテーパーが付いた楔側部を含んだ楔端部と、この楔端部を通して画定され、かつ本体中空内部と連通した、シャフト受け入れボアと、を含むことができる。本体部は、ハンドル中空内部において、摺動可能に受け入れるよう構成することができる。シャフト受け入れボアは、シャフトを摺動可能かつ回転可能に受け入れるよう構成することができる。少なくとも1つのパッドを、角度が付いた楔側部の各々に装着可能とすることができる。ハンドルハウジングが楔ユニットに向けて動かされたときに、バネを、楔ユニットに対して付勢力を提供するよう構成することができる。
【0010】
さらに別の態様によると、本技術は、ドアジャム安全システムを使用する方法を含むことができ、それは、楔ユニットの楔端部がドアフレーム及びドアの前部に位置されて、輪止めがドアフレーム及びドアの背部に位置されるよう、輪止めユニットの輪止めをドアジャムの中に挿入するステップを含むことができる。次に、角度が付いた輪止め側部が、ドアフレーム及びドアのそれぞれの裏側に面するよう、輪止めを回転させるステップを含むことができる。楔ユニットの角度が付いた楔側部を、ドアフレーム及びドアのそれぞれの前側に面するよう、位置付けるステップを含むことができる。楔ユニットに向けて、楔ユニットに摺動可能に関連付けられたハンドルユニットを押して、ハンドルユニットのハンドルハウジングに位置されたバネと、楔ユニットの本体部とを圧縮して、角度が付いた楔側部を、ドアフレーム及びドアのそれぞれの前側に接触するよう強制するステップを含むことができる。楔ユニットに関連付けられた係止ボタンを起動して、輪止めユニットのシャフトに画定された穴に係合させ、楔ユニットを通して画定されたシャフト受け入れボアを通して、シャフトを摺動可能に貫通させるステップを含むことができる。
【0011】
いくつか、または全ての実施形態において、ハンドルユニットは、ハンドルハウジングに装着可能な端部キャップに関連付けられた、電子デバイスを含むことができる。
【0012】
いくつか、または全ての実施形態において、電子デバイスは、照明、可聴デバイス、無線受信器、送信器、トランシーバ、及びテザー、から構成されるグループから選択された、任意の1つまたは任意の組み合わせとすることができる。
【0013】
いくつか、または全ての実施形態において、ハンドルユニットは、ハンドル中空内部に位置された、第2の部材を含むことができる。第2の部材は、シャフト受け入れ部材よりも大きい幅または径を有することができる。シャフト受け入れ部材は、第2の部材から延びることができ、シャフト受け入れ部材の自由端はハンドルハウジングの外部に位置される。
【0014】
いくつか、または全ての実施形態において、楔ユニットは、楔端部から本体中空内部の中に延びた、シャフト受け入れセクションを含むことができる。シャフト受け入れセクションは、シャフト受け入れボアと本体中空内部とを分離するよう構成することができる。
【0015】
いくつか、または全ての実施形態において、バネを、本体部とシャフト受け入れ部材との間における本体中空内部、及びハンドルハウジングと第2の部材との間におけるハンドル中空内部、において位置することができる。
【0016】
いくつか、または全ての実施形態において、ハンドルハウジングは、ハンドル中空内部を画定する内面を含むことができる。この内面は、第2の部材に向けて収束するテーパーを付けて、ハンドルハウジングの開口端部に対して、ハンドル中空内部における狭いセクションを作り出すことができる。
【0017】
いくつか、または全ての実施形態において、ハンドル中空内部における狭いセクションを、ハンドル中空内部の中に挿入する本体部の所定の挿入距離で、楔ユニットの本体部におけるセクションに対して押圧するよう、構成することができる。
【0018】
いくつか、または全ての実施形態において、楔ユニットは、楔ユニットの長手方向軸に沿って画定された、第1のチャネル及び第2のチャネルを、さらに含むことができる。第1及び第2のチャネルは、シャフト受け入れボアと連通することができる。
【0019】
いくつか、または全ての実施形態において、楔ユニットは、シャフト受け入れボアの中に延びた隆起部を含むことができ、この隆起部は、第1及び第2のチャネルを分離して画定し、かつ第1のチャネルと、第2のチャネルと、シャフト受け入れボアと、の間の連通をもたらすよう構成された、移行開口部を画定する。
【0020】
いくつか、または全ての実施形態において、楔ユニットは、本体部から離れる方向に、互いに向けて収束するテーパーが付いた、角度が付いた楔側部を含むことができる。
【0021】
いくつか、または全ての実施形態において、角度が付いた楔側部を互いから離して、輪止めの少なくとも一部を間に受け入れるよう構成された、開口部を形成することができる。
【0022】
いくつか、または全ての実施形態において、本技術は、角度が付いた楔側部の各々に装着可能な、少なくとも1つのパッドを含むことができる。
【0023】
いくつか、または全ての実施形態において、輪止めは、角度が付いた輪止め側部を含むことができ、それらは、互いから離され、かつシャフトに向かう方向に、互いに向けて角度が付けられる。
【0024】
いくつか、または全ての実施形態において、第1の角度が付いた楔側部及び第1の角度が付いた輪止め側部を含んだ、第1の対は、ドアフレームの角部を間に受け入れるよう構成することができる。第2の角度が付いた楔側部及び第2の角度が付いた輪止め側部を含んだ、第2の対は、ドアの角部を間に受け入れるよう構成することができる。
【0025】
いくつか、または全ての実施形態において、バネは、楔ユニットをドアフレーム及びドアに向けて押すよう構成することができる。それによって、角度が付いた楔側部は、ドアフレーム及びドアのそれぞれに接触し、輪止めユニットをドアフレーム及びドアに向けて引張る。それによって、角度が付いた輪止め側部は、ドアフレーム及びドアのそれぞれに接触する。または、ドアフレーム及びドアのそれぞれに向けて、楔ユニットを押し、輪止めユニットを引張る。
【0026】
いくつか、または全ての実施形態において、楔ユニットは、係止ボタンの一部に作用するよう構成された、ボタンバネを含むことができる。
【0027】
いくつか、または全ての実施形態において、楔ユニットは、本体部から延びたボタンハウジングを含むことができる。ボタンハウジングは、ボタンバネを受け入れるよう構成されたボタン中空内部を、画定することができる。ボタンハウジングは、係止ボタンの第1の部分を摺動可能に受け入れるよう構成された、第1のボタンボアを画定することができる。本体部は、係止ボタンの第2の部分を摺動可能に受け入れるよう構成された、第2のボタンボアを画定することができる。係止ボタンの第1の部分は、第2の部分よりも大きい幅または径を有する。
【0028】
以下の詳細な説明をより良好に理解するため、及び当技術分野に対する貢献をより良好に評価するために、本技術の特徴を広範に概説する。
【0029】
本技術の多くの目標、特徴、及び利点は、添付の図面と共に、例示ではあるが、本技術の実施形態における以下の本技術の詳細な説明を読むと、当業者には容易に明白となろう。
【0030】
したがって、当業者は、本開示が基礎とする概念が、本技術のいくつかの目的を実行するための、他の構造の設計、方法、及びシステムに基づいて容易に利用され得ることを、理解するであろう。したがって、これらの同等の構造が、本技術の趣旨及び範囲を逸脱しない限り、特許請求の範囲が含むものと見なす。
【0031】
このように、本技術の目標は、先行技術のドアストッパ、ジャムまたは開放を維持するデバイスに対する利点の全てを有し、かつ欠点のない、新しい新規のドアジャム安全システム及び方法を提供することである。
【0032】
本技術の別の目標は、容易かつ効率的に製造され、かつ市場に出し得る、新しい新規のドアジャム安全システム及び方法を提供することである。
【0033】
本技術のさらに別の目標は、材料及び労力に関して低い製造コストを有し、したがって一般消費者に対して低い販売価格が可能で、それによって、このようなドアジャム安全システム及び方法を、一般購買者にとって経済的に入手可能にする、新しい新規のドアジャム安全システム及び方法を提供することである。
【0034】
本技術のさらに別の目標は、先行技術の装置及び方法に、利点のいくつかを提供し、その一方で同時に、先行技術に全体的に関連した不利点のいくつかを克服する、新しいドアジャム安全システムを提供することである。
【0035】
これらは、本技術の他の目標と共に、本技術を特徴付ける新たな様々な特徴を伴い、添付の特許請求の範囲における特異点と共に指摘され、本開示の一部を形成する。本技術、動作の利点、及び使用によって実現される特定の目標の、より良好な理解のために、添付の図面及び本技術の例示的な実施形態が存在する説明を、参照されたい。本技術の複数の目標を、本明細書で認識する一方で、請求される本技術は、認識された目標のほとんどまたは全てを満たすことに限定されないこと、及び本技術のいくつかの実施形態は、1つのみの目標を満たし得るか、または全く満たし得ないこと、を理解されたい。
【0036】
本技術は、以下の詳細な説明を考慮するとき、より良好に理解され、かつ上記に記載されたものとは別の目標が明白になる。このような説明は添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】仮想線が環境構造を示し、それは請求する本技術の部分を形成しない、本技術の原理に従って構築されたドアジャム安全システムの、実施形態の正面図である。
【
図2】本技術のドアジャム安全システムの、左側面図である。
【
図3】本技術のドアジャム安全システムにおけるハンドルユニットの、斜視図である。
【
図4】
図3のライン4-4に沿った、ハンドルユニットの断面図である。
【
図5】
図4のライン5-5に沿った、ハンドルユニットの断面図である。
【
図6】パッドが分解された、ドアジャム安全システムの楔ユニットの斜視図である。
【
図7】
図6のライン7-7に沿った、楔ユニットの断面斜視図である。
【
図8】
図6のライン8-8に沿った、楔ユニットの断面斜視図である。
【
図9】ドアジャム安全システムにおける、三角形の輪止めユニットの分解斜視図である。
【
図10】ドアジャム安全システムにおける、三画形の輪止めユニットの分解斜視図である。
【
図11】完全に組み立てられたドアジャム安全システムの、
図1のライン11-11に沿った断面図である。
【
図12】ドアジャムと共に利用している、組み立てられたドアジャム安全システムの、
図2のライン12-12に沿った断面図である。
【
図13】三角形の輪止めユニットが挿入構成にある、ドアジャムの中に挿入されている、ドアジャム安全システムの上部斜視図である。
【
図14】三角形の輪止めユニットが使用構成にある、ドアジャムの中に挿入されたドアジャム安全システムの上部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
同じ参照番号は、様々な図面を通して同じ部品を指す。
【0039】
以下の記載において、本技術の完全な理解をもたらすために、説明目的かつ非限定で、特定の実施形態、手順、技術など、特定の詳細を説明する。しかし、本技術は、これらの特定の詳細から離れた、他の実施形態で実施され得ることは、当業者には明白となろう。
【0040】
次に図面を、詳細には
図1~
図14を参照すると、本技術のドアジャム安全システム及び方法が示され、参照番号10で全体的に指定される。
【0041】
図1において、自動閉鎖ドアを開放したままにするための、本技術の新しい新規のドアジャムシステム10が例示され、説明する。より詳細には、ドアジャム安全システム10は、ハンドルユニット12、楔ユニット40、及びバネで留められた三角形の輪止めユニット90、を有する。動作中、これらのユニットは、コンパクトなデバイスを提供でき、それはドアフレームとドアとの間のドアジャムの中に容易に挿入することができ、ドアを開放構成に固定して、ドアが閉鎖するのを防止する。特に、ドアジャム安全システム10は、自動閉鎖ドアが閉鎖するのを防止するために利用することができ、ドアは、限定ではないが、バネ付きヒンジ、またはドアに装着された上部バネアームなどの、自動閉鎖機構を含む。
【0042】
図1及び
図2で最も良好に例示されるように、ハンドルユニット12は楔ユニット40の本体部42を覆って摺動可能に係合されて示される。楔ユニット40は、バネ(
図11及び
図12に例示)と、ハンドルユニット12の近位端及び輪止め104の間に装着された、三角形の輪止めユニット90の細長いシャフト92と、を収容する。輪止め104はシャフト92の終端にあり、シャフト92はハンドルユニット12に装着されることに、留意されたい。シャフト92は、複数の開口部または穴94を含むことができる。それらは、一旦ドアジャム安全システム10がドアジャムに係合されたとき、係止ボタン68が穴94の1つの中に押し下げられたときの、係止目的のためのものである。
【0043】
図1~
図5を参照すると、ハンドルユニット12は、ハンドル中空内部16を特徴とするハンドルハウジング14を含むことができ、ハンドルハウジング14は、使用者によって把持可能な任意の構成とすることができる。ハンドルハウジング14の外面は、使用者の手によってハンドルハウジング14を把持するのを補助するために、パッド、把持部、テキスチャ加工、などを含むことができる。いくつか、または全ての実施形態において、ハンドル中空内部16を画定する、ハンドルハウジング14の内面には、端部壁17に向かって収束するようにテーパーを付けることができ、それは、ハンドル中空内部16の閉鎖された端部をもたらす。
【0044】
シャフト受け入れ部材18は、ハンドル中空内部16の内側に同軸状で位置することができ、シャフト受け入れ空洞20に連通する開口端部と、シャフト受け取り空洞20に連通する1つまたは複数のボア22と、を特徴とする。この開口端部は、ハンドルハウジング14の開口端部の外部に延びることができる。空洞20は、ハンドルユニット12の長手方向軸に沿ったものとすることができる。ボア22は、ハンドルハウジング14の外部に位置され、長手方向軸に対して横断方向とすることができる。
【0045】
第2の部材24は、ハンドル中空内部16に同軸状で位置することができ、かつ第2の空洞28を含むことができる。シャフト受け入れ部材18は、第2の部材24の端部から延びることができる。第2の部材24は、シャフト受け入れ部材18よりも大きい幅または径を有することができ、それによって角度、面取り部、または湾曲した移行セクション26、を作り出す。それによって、第2の部材24に隣接したハンドル中空内部16の領域は、シャフト受け入れ部材18に隣接した領域よりも小さくすることができる。
【0046】
端部キャップ30を、ネジ止めまたは締結具32によって、ハンドルハウジング14に装着させて、ハンドルハウジング14及び/または第2の空洞28を閉鎖することができる。電子デバイス36を、端部キャップ30に含ませて、さらなる安全性または警報機能を提供することができる。バッテリを電子デバイス36に関連付けるか、またはバッテリを第2の空洞28に受け入れることができる。電子デバイス36は、限定ではないが、照明、可聴デバイス、サイレン、ストロボ灯、テザリングライン、スピーカ、マイクロフォン、無線受信器、双方向通信デバイス、送信器、トランシーバ、位置追跡デバイス、または任意の他の類似デバイス、の内任意の1つ、または任意の組み合わせ、とすることができる。電子デバイス36は、端部キャップ30に装着可能、及び端部キャップ30と交換可能な、モジュールユニット34とし得ることが、理解できる。端部キャップ30のフランジまたは制止縁部は、モジュラーユニット34のフランジまたはリップ部に当接することができ、ハンドルハウジング14の端部に対して端部キャップ30を締めることで、第2の空洞28に受け入れられたバッテリを利用して、電子デバイス36を、所定の位置に固定し、及び/または、接触部と電気接触させ得る。
【0047】
ハンドルユニット12を、分離した端部キャップ30及び/または電子デバイス36なしで実現することができることが、理解できる。さらに、第2の空洞28を利用して、限定ではないが、テザリングライン、フラッシュ照明、医療用品、水容器など、補助的アイテムを貯蔵することができる。
【0048】
ハンドルユニット12は、赤外線(IR)警報の動作検出システム(図示せず)を含むことができることが、さらに理解できる。IR警報の動作検出システムは、電子デバイス36の一部、または電子デバイス36と共に利用することができ、動作が検出されたときに、警報、警告、及び/または表示を起動できる。さらに、動作が検出されたときに、信号を、ハンドルユニット12から遠隔デバイスまたはシステムに送信することができる。この信号は、動作を検出する特定のハンドルユニット12の位置情報を、さらに含むことができる。さらに、IR動作検出システムは、ハンドルユニット12に位置されるか、またはハンドルユニット12に関連付けられた、爆発デバイスを起動できる。さらに、及び/または上述の任意のものと組み合わせて、ハンドルユニット12は、レーザ起動の爆発デバイス(図示せず)を含むことができ、それは、身体または対象物がビームを遮断すると、ハンドルユニット12に位置されるか、またはハンドルユニット12に関連付けられた爆発デバイスを、起動することができる。これらの爆発デバイスの実施形態は、軍事目的または戦術目的に利用することができる。
【0049】
図1、
図2及び
図6~
図8を参照すると、楔ユニット40は、ハンドルハウジング14におけるハンドル中空内部16に摺動可能に受け入れ可能な、本体部42を含むことができる。本体部42は、ハンドルハウジング14に対応した形状、及びハンドルハウジング14よりも小さい幅または径、を有することができる。本体中空内部44は、本体部42の第1の開口部と連通した本体部42の中に画定される。シャフト受け入れセクション46は、楔端部70から本体中空内部44の中に延び、シャフト受け入れボア48は、楔ユニット40の長手方向軸に沿って、シャフト受け入れセクション46を通して画定される。
【0050】
シャフト受け入れボア48は、それを通して三角形の輪止めユニット90のシャフト92を摺動可能に受け入れるよう構成される。第1の長手方向チャネル50及び第2の長手方向チャネル52は、シャフト受け入れセクション46で画定され、それらは両方とも、シャフト受け入れボア48と連通する。長手方向隆起部54は、シャフト受け入れボア48の中に延び、第1及び第2の長手方向チャネル50、52を分離して画定する。隆起部54は、シャフト受け入れボア48の端部の手前で終端し、第1及び第2の長手方向チャネル50、52の両端部間で連通する移行開口部56を画定する。第1及び第2の長手方向チャネル50、52、ならびに移行開口部56が、鍵溝として作用し、及び/または鍵穴として構成され得ることが、理解できる。
【0051】
ボタンハウジング60は、ボタン68と共に利用するために、本体部42の側部から外へ延びることができる。第1のボア62を、ボタン68の第1の部分を摺動可能に受け入れるよう構成されたボタンハウジング60を通して、画定することができ、第2のボア66を、ボタン68の第2の部分を摺動可能に受け入れるよう構成されたシャフト受け入れセクション46を通して、画定することができる。その結果、ボタンハウジング60に組み付けられると、ボタン68の相互運動は、ボタン68における第2の部分の遠位端を、所定の距離でシャフト受け入れボア48の中に動かす。ボタンハウジング60は、ボタン空洞部64を画定でき、ボタン空洞部64は、ボタン68をボタンハウジング60に向けて、規定の係止位置まで引張るか、またはボタン68を規定の係止解除位置まで押し込むように構成されたボタンバネ69を、収容できることが理解できる。使用者は、ボタン68を、ボタンハウジング60から離れるよう引張って、ボタン68を後退させることができる。代替として、ボタン68は、ボタン68の下に延長カムを有することができ、それは、小さい圧縮バネ及び係止ピンによって上部位置に保持される。第1のボア62は、第2のボア66よりも大きい幅または径を有することができ、したがってボタン68の第1の部分は、第2の部分よりも大きい幅または径を有することができる。第1のボア62を、第2のボア66に整合させることができ、かつ本体部42の長手方向軸に対して横断方向とすることができる。
【0052】
楔端部70は、本体中空内部44を画定する第1の開口端部とは反対側の、本体部42における第2の開口端部に設けることができる。楔端部70は、平坦及び/または平面的な端部壁72と、平面的な端部壁の互いに反対側の両側部に位置された、1対の楔側部74と、を含むことができる。端部壁72は、開口端部の反対側における本体部42の端部を越えて横断方向に延びることができる。シャフト受け入れボア48は、平面的端部壁72を通して画定され、シャフト92の少なくとも一部を摺動可能に受け入れる。
【0053】
楔側部74の各々は、互いに向かう方向で、角度/傾斜を付けて設けられた平坦面76を含むことができる。このように楔側部74は、端部壁72の横幅の上、もしくは端部壁72の横幅を越えて延び、及び/または端部壁72から離れて、長手方向距離の上、もしくは長手方向距離を越えて延びることができる。その結果、楔側部74の構成は、端部壁72と、端部壁72に対して垂直である楔側部74の側壁と、によって画定されたノッチを作り出すことができる。
【0054】
パッド80を、楔側部74の各々の平坦面76に装着させることができる。パッド80を、平坦面76に対応した形状に構成することができる。パッド80は、平坦面76及び/または楔側部74の縁部もしくは側部と共に移行する縁部を含み、それらの間の円滑な移行部を作り出す。パッド80は、楔側部74よりも柔軟な材料で作ることができ、使用中にドアフレーム及び/またはドアの表面に対する把持力または摩擦力を強化する。パッド80の材料は、限定ではないが、プラスチック、ゴム、シリコン、発泡体など、とすることができ、把持力を向上させるためにテキスチャ加工またはパターンをさらに含むことができる。パッド80の、平坦面76への装着は、限定ではないが、接着剤、機械式締結具、機械式連結要素、磁石、フック及びループ締結具、さねはぎ継ぎ、ラチェット、タブなど、によって実現できる。
【0055】
図1、
図2、
図9、及び
図10を参照すると、三角形の輪止めユニット90は、シャフト92及び輪止め104を含むことができる。シャフト92は、第1の端部セクション96、及び第2の端部セクション102を含むことができる。第1及び第2の端部セクション96、102は、シャフト92よりも小さい幅または径を有することができ、各々は、シャフト92の長手方向軸を横断方向に貫通して画定された、1つまたは複数のボア100を含むことができる。第1及び第2のセクション96、102を、同じ幅、径、及び/または形状とすることができるが、異なってもよいことが理解できる。
【0056】
シャフト92は、シャフト92の長手方向軸に対して横断し、シャフト92内またはシャフト92を貫通して画定された、複数の開口部94を含むことができる。開口部94は、各々がボタン68の第2の部分を受け入れるよう構成される。
【0057】
図10で最も良好に例示されるように、戻り止め98は、開口部94の反対側に、シャフト92の側部から横断方向に延びる。戻り止め98は、第1及び第2の長手方向チャネル50、52、ならびに/または移行開口部56に沿って摺動可能に受け入れられるよう、かつ移動するよう、構成される。
【0058】
第1の端部セクション96または第2の端部セクション102を、空洞20に受け入れられるよう構成することができる。
【0059】
輪止め104は、平坦な端側部106、1対のテーパー付き側部108、及び接続端部110、を含むことができる。テーパー付き側部108は、端側部106から接続端部110まで収束するよう角度が付けられ、各々は、テキスチャ加工、パターン、把持部、様々なドア、ドアフレーム、及び/または建物構造との接触を強化するための形態、を含むことができる。
【0060】
延長部112は、接続端部110から延びることができ、空洞114は、延長部112を通して、かつ輪止め104の少なくとも一部の中で画定することができる。空洞114を、第1の端部セクション96または第2の端部セクション102を受け入れるよう構成することができ、それによって、輪止め104を通して画定された1つまたは複数のボア116は、共に組み立てられた第1の端部セクション96または第2の端部セクション102のボア100と整合する。ボア116は、空洞114に対して横断方向に、かつ空洞114と連通して、画定することができる。機械式締結具122を、ボア116、100の中に挿入して、輪止め104をシャフト92に固定するために利用することができる。締結具122は、限定ではないが、リベット、ネジ、ボルト、ピンなど、とすることができる。輪止め104を、空洞114と、第1の端部セクション96または第2の端部セクション102のそれぞれと、に関連付けられたネジ止めによって、第1の端部セクション96または第2の端部セクション102に、ネジで装着させることができることが理解できる。
【0061】
凹部、ノッチ、及び/または貫通穴は、重量を低減させるために輪止め104の中に画定することができる。
【0062】
図11及び
図12は、ドアジャム安全システム10を形成するために組み立てられた、ハンドルユニット12、楔ユニット40、及び三角形の輪止めユニット90を、最も良好に例示する。シャフト92の第1の端部セクション96または第2の端部セクション102を、空洞20の中に挿入することができ、それによってシャフト受け入れ部材18のボア22と、第1または第2の端部セクション96、102におけるそれぞれのボア100と、は整合される。次に、締結具、リベット、またはピンを、ボア22、100と共に利用して、シャフト92をハンドルハウジング14に、共に固定することができる。
【0063】
付勢要素またはバネ120を、その端部が端部壁17に接触するよう、ハンドルハウジング14におけるハンドル中空内部16の中に挿入することができる。
【0064】
その後、楔ユニット40の本体部42における開口端部を、ハンドルハウジング14におけるハンドル中空内部16の中に挿入することができ、それによってシャフト92は、シャフト受け入れボア48を通して受け入れられ、バネ120は、本体部とシャフト受け入れセクション46との間で、本体部42における本体中空内部44に位置される。ボタン68の第2の部分が、シャフト受け入れボア48を通してシャフト92に接触しないよう、かつシャフト92の移動を妨げないよう、ボタン68は後退位置にあるのが望ましいことが、理解できる。戻り止め98が、第1または第2のチャネル50、52のいずれかに受け入れられるよう、シャフト92を方向付けるのが望ましいことが、さらに理解できる。
【0065】
この組み立てられた構成において、ハンドルユニット12及び楔ユニット40の、互いに向けられた動きは、バネ120を圧縮して、それらに対する付勢力を提供する。追加として、この動きは、本体部42の開口端部を、端部壁17に向けてさらに動かし、その結果ハンドルハウジング14の収束する内側に接触する。楔ユニット40の、ハンドルユニット12に向かうさらなる動きが、本体部42の外側に対する、ハンドルハウジング14のテーパーが付いた内側における摩擦保持力を増加させることが、理解できる。この摩擦力を利用して、ハンドルユニット12及び楔ユニット40を、圧縮構成に保持することができる。
【0066】
ハンドルユニット12と共に組み立てられた楔ユニット40を用いて、輪止め104を、シャフト92の自由端部セクション96、102と共に組み立てることができる。これは、輪止め104の空洞114を、シャフト92の自由端部セクション96、102のいずれかに受け入れるよう設置することによって実現することができ、それによって輪止め104のボア116と、シャフト92の自由端部セクション96、102のボア100とが整合される。次に、締結具またはリベット122を利用して、2つの部品を共に固定することができる。
【0067】
この組み立てられた構成において、輪止め104のテーパーが付いた側部108、及びパッド80または角度が付いた平坦面76は、離れた関係で互いに面する。
図12で最も良好に例示されるように、次に、組み立てられたドアジャム安全システム10を、開放されたドアジャムの中に挿入することができ、それによってこれら離れた関係の一方は、ドアフレーム2の角部を受け入れるよう構成され、離れた関係の他方は、ドア4の角部を受け入れるよう構成される。
【0068】
次にハンドルユニット12を、楔ユニット40に向けて押し込むことができ、それによってパッド80は、ドアフレーム2及びドア4のそれぞれの表面に接触する。それによって、テーパーが付いた側部108の一方とパッド80の一方との間で、ドアフレーム2の角部を形成する2つの隣接した表面を押し込み、かつテーパーが付いた側部108の他方とパッド8の他方との間で、ドア4の角部を形成する2つの隣接した表面を押し込む。
【0069】
好適な押し込み力が適用されたとき、ボタン68を、ボタン68の第2の端部がシャフト92の穴94の1つに受け入れられるように押圧することができ、それによってドアジャム安全システム10を、ドア4が閉鎖位置まで枢動するのを防止する動作構成に係止する。
【0070】
第1及び第2のチャネル50、52は、三角形の輪止めユニット90を2つ以上の異なる回転方向にもたらすよう、構成することができる。例えば、第1の回転方向は、ドアジャムを通して輪止め104を挿入するために、輪止め104を楔側部74に対して90°回転させることができる。例において、第1の回転方向は、第1のチャネル50に受け入れられた、シャフト92の戻り止め98を含むことができる。次にドアジャム安全システム10は、テーパーが付いた側部108が、ドアフレーム2表面及びドア4表面のそれぞれと同一面となり、かつ接触するよう、回転させることができる。その後、楔ユニット40を、戻り止め98が、移行開口部56に入ることが可能になるまで第1のチャネル50に沿って移動するよう、動かすことができる。次に、楔ユニット40を、戻り止め98が移行開口部56を越えて移動し、次に、戻り止め98は第2のチャネル52に入ることができるよう、回転させることができる。楔ユニット40の、この回転は、ドアジャム安全システム10を第2の回転方向に設置する。このときパッド80は、ドアフレーム2表面及びドア4表面のそれぞれと同一面となり、かつ接触する。
【0071】
ハンドルユニット12を、輪止め104の方向に押し込むことに応じて、バネ120は圧縮され、輪止め104に終端するシャフト92を、楔端部70から外へ延ばす。ハンドルユニット12が回転されると、輪止め104は、楔端部70に対して横位置まで回転する。
【0072】
後退位置において、ハンドルユニット12によって駆動された輪止め104は、楔端部70に対して回転することはできない。シャフト92の戻り止め98は、第1または第2のチャネル50、52と整合され、それによってバネ120を圧縮した楔ユニット40の本体部42を覆って、ハンドルユニット12が完全に移動するのを可能にする。延長するとき、戻り止め98は、第1のチャネル50において摺動し、一方で移行開口部86は、ハンドルユニット12と、輪止め104に装着されたシャフト92と、の回転を可能にする。ハンドルユニット12の回転、したがってシャフト92の回転は、戻り止め98を外すよう動かす。ハンドルユニット12が解放されたとき、戻り止め98は、楔ユニット40を係止位置に設定するよう係合し、それは輪止め104の再延長を防止し、回転を止める。このように、楔ユニット40は固定され、それによってハンドルユニット12における引張力から楔ユニット40に加えられた任意の張力が、バネ120を圧縮させず、輪止め104の回転もさせずに、しっかりとした接続を維持する。
【0073】
ハンドルユニット12、楔ユニット40、及び/または三角形の輪止めユニット90は、任意の耐火材料または断熱材料で作ることができる。
【0074】
図13及び
図14で最も良好に例示される使用例において、ドアジャム安全システム10を利用して、ドア4が自動閉鎖機構を含む場合でも、ドア4を開放したままにできることが、理解できる。さらに、平坦面76及びテーパーが付いた側部108の角度は、ドア4が開放を保持する角度をもたらす。ドア4が、90°の位置に開放されると、使用者は腰の高さから、ヒンジが装着されたドアジャム領域の間隙の中に前進するまで、ドアジャム安全システム10を押すことができる。楔ユニット40の楔端部70は、この間隙を満たし、楔端部70の各側において、ドアフレーム2及びドア4の縁部の両方に接触することになる。
【0075】
三角形の輪止めユニット90は、その通常位置において、バネで留められたハンドルユニット12をドアフレームの間隙の中に押し込むことによって、ドアフレーム2及びドア4の裏側まで、間隙を通して摺動できる。この押し込みの動きは、ドアフレーム2及びドア5の裏側を越えて、輪止め104を外へ延ばすことになる。次に、使用者は、ハンドルユニット12を右へ90°回すことができ、それはドアフレーム2及びドア4の背後に輪止め104を90°回転させることになる。それによって、そのとき輪止め104は係止位置にあり、テーパーが付いた側部108は、床に対して垂直であり、ドアフレーム2とドア4との間の、三角形の楔部の縁部は、ドアジャム安全システム10を所定の位置に係止する。
【0076】
ドア4は、ハンドルユニット12のバネが、ドアジャム安全システム10に対するドア4の閉鎖機構の圧力を与えるために、短い量だけ閉じる傾向となり得る。これが発生するのを止める1つの方法は、使用者が、ドア4を完全に90°以上の開放位置に保持し、次に係止ボタン68を押圧し、次にボタン68が、シャフト92における穴94の1つの中に押し下がるまで、ドア4を小刻みに開放することである。次に、使用者はボタン68を下に保持して、ドア4を解放することができ、閉鎖しようとすることによるドアの張力は、張力をボタン68に加えることになり、ボタン68が飛び出てドア4を解放するのを防止する。
【0077】
ドアジャム安全システム10がドアジャムに係止されると、ドア4は、使用者がボタン68を解放して、ドアジャムから離すために輪止め104を回転させるまで、開放位置に保持される。所定の位置にある間、使用者は、ハンドルユニット12の後部の照明36を起動できる。これは、端部キャップ30とハンドルハウジング14との間が接触するまで端部キャップ30を回転させることによって、または端部キャップ30のボタンを押圧/タップすることによって、実現することができる。例えば、使用者は1回タップして赤色光を灯し、2回タップして黄色光を灯し、または3回タップして緑色の点滅を灯すことができる。様々な色の照明を使用して、部屋に入る前に危険の恐れを伝えることができ、それは、最初の応答者、消防士、または警察官が利用することができる。ボタンを4回押圧することで、照明36は消され得る。代替えにおいて、照明36が点滅しないソリッドカラーである場合、これは、バッテリが所定の時間のためのエネルギーだけ残っていること、例えば2時間の充電/エネルギーが残っていることを伝え得る。
【0078】
バッテリは再充電可能で、ハンドルハウジング14、端部キャップ30、または照明36に関連付けられた再充電ポートを利用できることが、理解される。照明36は、照明36の動作を制御するよう構成された、または構成可能な、印刷回路基板またはコントローラユニットを含むことができる。
【0079】
ドアジャム安全システム10を、ドアジャムから取り外すために、使用者は僅かにドア4を押して開放し、それによってボタン68の圧力を除去することができ、それは、穴94から飛び出すボタンバネによって、それ自体をシャフト穴94から開放することになる。その後、使用者は上記の設定ステップを逆に、ドアジャムから行うことができる。これは、輪止め104が開放されたドアジャムに一致するよう、ドアジャム安全システム10を回転させることによって、実現することができる。次に使用者は、単純にドアジャム安全システム10をドアジャムから離すよう引張ることができ、それによって回転した輪止め104を、開放されたドアジャムを通して後退させて出す。
【0080】
1つの態様によると、本技術は、ハンドルユニット12、輪止めユニット90、及び楔ユニット40を含んだ、ドアジャム安全システム10を提供できる。ハンドルユニット12は、ハンドル中空内部16を画定するハンドルハウジング14、及びハンドル中空内部16の内側に位置されたシャフト受け入れ部材18、を含むことができる。輪止めユニット90は、シャフト92、及びシャフト92の第1の端部96に位置された輪止め104、を含むことができ、シャフト92の第2の端部102は、シャフト受け入れ部材18に装着可能である。シャフト92は、その中に画定された1つまたは複数の穴94を含むことができる。楔ユニット40は、本体における中空内部44を画定する本体部42と、楔端部70と、楔端部70を通して画定され、かつ本体中空内部44と連通した、シャフト受け入れボア48と、を含むことができる。本体部42は、ハンドル中空内部16において、摺動可能に受け入れるよう構成することができる。シャフト受け入れボア48は、シャフト92を摺動可能かつ回転可能に受け入れるよう構成することができる。係止ボタン68を、楔ユニット40に可動で関連付けることができ、シャフト92の穴94の1つに受け入れ可能となるよう構成することができる。バネ120を、ハンドルハウジング14が楔ユニット40に向けて動かされたときに、楔ユニット40に対して付勢力を提供するよう構成することができる。
【0081】
別の態様によると、本技術は、ハンドルユニット12、輪止めユニット90、及び楔ユニット40を含んだ、ドアジャム安全システム10を提供できる。ハンドルユニット12は、ハンドル中空内部16を画定するハンドルハウジング14と、ハンドル中空内部16の内側に位置されたシャフト受け入れ部材18と、ハンドル中空内部16に位置された第2の部材24と、を含むことができる。第2の部材24は、シャフト受け入れ部材18よりも大きい幅または径を有することができる。シャフト受け入れ部材18は、第2の部材24から延びることができ、シャフト受け入れ部材18の自由端部は、ハンドルハウジング14の外部に位置される。端部キャップ30は、ハンドルハウジング14の端部に装着させることができ、かつ照明36を含むことができる。輪止めユニット90は、シャフト92、及びシャフト92の第1の端部96に位置された輪止め104、を含むことができる。シャフト92の第2の端部102は、シャフト受け入れ部材18に装着可能とすることができる。シャフト92は、その中に画定された、1つまたは複数の穴94を含むことができる。楔ユニット40は、本体中空内部44を画定する本体部42と、本体部42から離れる方向に、互いに向けて収束するテーパーが付いた楔側部74を含んだ楔端部70と、楔端部70を通して画定され、かつ本体中空内部44と連通した、シャフト受け入れボア48と、を含むことができる。本体部42は、ハンドル中空内部16において、摺動可能に受け入れるよう構成することができる。シャフト受け入れボア48は、シャフト92を摺動可能かつ回転可能に受け入れるよう構成することができる。少なくとも1つのパッド80を、角度が付いた楔側部74の各々に装着可能とすることができる。バネ120を、ハンドルハウジング14が楔ユニット40に向けて動かされたときに、楔ユニット40に対して付勢力を提供するよう構成することができる。
【0082】
さらに別の態様によると、本技術は、ドアジャム安全システム10を使用する方法を含むことができ、それは、楔ユニット40の楔端部70がドアフレーム2及びドア4の前部に位置されて、輪止め104がドアフレーム2及びドア4の背部に位置されるよう、輪止めユニット90の輪止め104をドアジャムの中に挿入するステップを含むことができる。次に、角度が付いた輪止め側部108が、ドアフレーム2及びドア4のそれぞれの裏側に面するよう、輪止め104を回転させるステップを含むことができる。楔ユニット40の角度が付いた楔側部74を、ドアフレーム2及びドア4のそれぞれの前側に面するよう、位置付けるステップを含むことができる。楔ユニット40に向けて、楔ユニット40に摺動可能に関連付けられたハンドルユニット12を押して、ハンドルユニット12のハンドルハウジング14に位置されたバネ120と、楔ユニット40の本体部42とを圧縮して、角度が付いた楔側部74を、ドアフレーム2及びドア4のそれぞれの前側に接触するよう強制するステップを含むことができる。楔ユニット40に関連付けられた係止ボタン68を起動して、輪止めユニット90のシャフト92に画定された穴94に係合させ、楔ユニット40を通して画定されたシャフト受け入れボア48を通して、シャフト92を摺動可能に貫通させるステップを含むことができる。
【0083】
いくつか、または全ての実施形態において、ハンドルユニット12は、ハンドルハウジング14に装着可能な端部キャップ30に関連付けられた、電子デバイス36を含むことができる。
【0084】
いくつか、または全ての実施形態において、電子デバイス36は、照明、可聴デバイス、無線受信器、送信器、トランシーバ、及びテザー、から構成されるグループから選択された、任意の1つまたは任意の組み合わせとすることができる。
【0085】
いくつか、または全ての実施形態において、ハンドルユニット12は、ハンドル中空内部16に位置された、第2の部材24を含むことができる。第2の部材24は、シャフト受け入れ部材18よりも大きい幅または径を有することができる。シャフト受け入れ部材18は、第2の部材24から延びることができ、シャフト受け入れ部材18の自由端は、ハンドルハウジング14の外部に位置される。
【0086】
いくつか、または全ての実施形態において、楔ユニット40は、楔端部70から本体中空内部44の中に延びた、シャフト受け入れセクション46を含むことができる。シャフト受け入れセクション46は、シャフト受け入れボア48と本体中空内部44とを分離するよう構成することができる。
【0087】
いくつか、または全ての実施形態において、バネ120を、本体部42とシャフト受け入れ部材18との間における本体中空内部44、及びハンドルハウジング14と第2の部材24との間におけるハンドル中空内部16、において位置することができる。
【0088】
いくつか、または全ての実施形態において、ハンドルハウジング14は、ハンドル中空内部16を画定する内面を含むことができる。この内面は、第2の部材24に向けて収束するテーパーを付けて、ハンドルハウジング14の開口端部に対して、ハンドル中空内部16における狭いセクションを作り出すことができる。
【0089】
いくつか、または全ての実施形態において、ハンドル中空内部16における狭いセクションを、ハンドル中空内部16の中に挿入する本体部42の所定の挿入距離で、楔ユニット40の本体部42におけるセクションに対して押圧するよう、構成することができる。
【0090】
いくつか、または全ての実施形態において、楔ユニット40は、楔ユニット40の長手方向軸に沿って画定された、第1のチャネル50及び第2のチャネル52を、さらに含むことができる。第1及び第2のチャネル50、52は、シャフト受け入れボア48と連通することができる。
【0091】
いくつか、または全ての実施形態において、楔ユニット40は、シャフト受け入れボア48の中に延びた隆起部54を含むことができ、隆起部54は、第1及び第2のチャネル50、52を分離して画定し、かつ第1のチャネル50と、第2のチャネル52と、シャフト受け入れボア48と、の間の連通をもたらすよう構成された、移行開口部56を画定する。
【0092】
いくつか、または全ての実施形態において、楔ユニット40は、本体部42から離れる方向に、互いに向けて収束するテーパーが付き、角度が付いた楔側部74を含むことができる。
【0093】
いくつか、または全ての実施形態において、角度が付いた楔側部74を互いから離して、輪止め104の少なくとも一部を間に受け入れるよう構成された、開口部を形成することができる。
【0094】
いくつか、または全ての実施形態において、本技術は、角度が付いた楔側部74の各々に装着可能な、少なくとも1つのパッド80を含むことができる。
【0095】
いくつか、または全ての実施形態において、輪止め104は、角度が付いた輪止め側部108を含むことができ、それらは、互いから離され、かつシャフト92に向かう方向に、互いに向けて角度が付けられる。
【0096】
いくつか、または全ての実施形態において、第1の角度が付いた楔側部74及び第1の角度が付いた輪止め側部108を含んだ、第1の対は、ドアフレーム2の角部を間に受け入れるよう構成することができる。第2の角度が付いた楔側部74及び第2の角度が付いた輪止め側部104を含んだ、第2の対は、ドア4の角部を間に受け入れるよう構成することができる。
【0097】
いくつか、または全ての実施形態において、バネ120は、楔ユニット40をドアフレーム2及びドア4に向けて押すよう構成することができる。それによって角度が付いた楔側部74は、ドアフレーム2及びドア4のそれぞれに接触し、輪止めユニット90をドアフレーム2及びドア4に向けて引張る。それによって、角度が付いた輪止め側部104は、ドアフレーム2及びドア4のそれぞれに接触する。または、ドアフレーム2及びドア4のそれぞれに向けて、楔ユニット40を押し、輪止めユニット90を引張る。
【0098】
いくつか、または全ての実施形態において、楔ユニット40は、係止ボタン68の一部に作用するよう構成された、ボタンバネ69を含むことができる。
【0099】
いくつか、または全ての実施形態において、楔ユニット40は、本体部42から延びたボタンハウジング60を含むことができる。ボタンハウジング60は、ボタンバネ69を受け入れるよう構成された、ボタン中空内部64を画定することができる。ボタンハウジング60は、係止ボタン68の第1の部分を摺動可能に受け入れるよう構成された、第1のボタンボア62を画定することができる。本体部42は、係止ボタン68の第2の部分を摺動可能に受け入れるよう構成された、第2のボタンボア66を画定することができる。係止ボタン68の第1の部分は、第2の部分よりも大きい幅または径を有する。
【0100】
ドアジャム安全システム及び方法を詳細に説明したが、それらに対する変更及び変形も可能であり、その全ては本技術の趣旨及び範囲内に収まることは明白である。上記の説明に対して、様々なサイズ、材料、形状、形態、動作の機能及び方法、組立、ならびに使用を含む、本技術の部品のための最適な寸法関係は、当業者には容易に明白かつ明らかとなることは、認識されるだろう。図面に例示され、本明細書で説明したものに対する全ての同等の関係は、本技術よって包含されることが意図される。例えば、任意の好適で頑丈な材料が、上述のものの代わりに使用され得る。自動閉鎖ドアを開放したままにすることを説明したが、本明細書のドアジャム安全システム及び方法を、建物構造、ボード、パネル、もしくは壁にハンドルユニットを締付けるか、または定着させるために好適にすることもできることを、理解されたい。
【0101】
したがって前述は、本技術の原理の例示のみとして考慮される。さらに、多くの変更及び変化が当業者には容易に思い付くので、本技術を、示されかつ説明した正確な構造及び動作に限定することは要求されず、したがって全ての好適な変更及び同等物は、本技術の範囲内に収まるよう分類され得る。
【国際調査報告】