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特表2024-506487清掃ロボットの脱出方法および装置、媒体および電子機器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-14
(54)【発明の名称】清掃ロボットの脱出方法および装置、媒体および電子機器
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/28 20060101AFI20240206BHJP
   B08B 3/04 20060101ALI20240206BHJP
   A47L 11/20 20060101ALI20240206BHJP
   A47L 11/33 20060101ALI20240206BHJP
   B08B 1/30 20240101ALI20240206BHJP
   B08B 1/40 20240101ALI20240206BHJP
   A47L 11/24 20060101ALI20240206BHJP
   G05D 1/648 20240101ALI20240206BHJP
   G05D 1/246 20240101ALI20240206BHJP
   G05D 1/622 20240101ALI20240206BHJP
【FI】
A47L9/28 E
B08B3/04 Z
A47L11/20
A47L11/33
B08B1/30
B08B1/40
A47L11/24
A47L9/28 L
G05D1/648
G05D1/246
G05D1/622
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543382
(86)(22)【出願日】2021-06-09
(85)【翻訳文提出日】2023-07-19
(86)【国際出願番号】 CN2021099201
(87)【国際公開番号】W WO2022170712
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】202110184810.7
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】523065214
【氏名又は名称】北京石頭創新科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Roborock Innovation Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 1201, Floor 12, Building 3, Yard 17, Anju Road, Changping District, Beijing 102206, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】王 磊
(72)【発明者】
【氏名】張 磊
【テーマコード(参考)】
3B057
3B116
3B201
5H301
【Fターム(参考)】
3B057DA00
3B116AA31
3B116AB51
3B116BA02
3B116BA15
3B116BA35
3B116BB22
3B116BB62
3B116BB72
3B201AA31
3B201AB51
3B201BA02
3B201BA15
3B201BA35
3B201BB22
3B201BB62
3B201BB72
3B201BB92
5H301AA02
5H301AA10
5H301BB11
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301DD01
5H301DD06
5H301DD07
5H301DD15
5H301GG07
5H301GG08
5H301GG09
5H301GG10
5H301GG17
5H301HH01
5H301HH11
5H301LL01
5H301LL06
5H301MM07
5H301MM09
(57)【要約】
清掃ロボットの脱出方法、清掃ロボットの脱出装置、コンピュータ可読記憶媒体および電子機器が開示される。この方法は、清掃ロボットが第1表面媒体領域のエッジに沿って清掃し、障害物に遭遇して方向を転換する場合、表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域を検出し、確立された部屋地図を検索して、第2表面媒体領域が部屋地図に存在するかどうかを判断するステップ(S2610)と、第2表面媒体領域が部屋地図に存在する場合、部屋地図中の第2表面媒体領域の境界および部屋地図に基づいて、第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在するかどうかを判断し、経路が存在する場合、清掃ロボットを制御して経路に沿って移動させて第2表面媒体領域を迂回するステップ(S2620)と、経路が存在しない場合、清掃ロボットを制御して清掃済み経路に沿って戻り、第2表面媒体領域を迂回するステップ(S2630)とを含む。この方法によれば、清掃ロボットの自動脱出能力を向上させ、清掃ロボットの故障率を低減させ、ユーザ体験を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面媒体センサを備えた清掃ロボットに適用される清掃ロボットの脱出方法であって、
前記清掃ロボットが第1表面媒体領域のエッジに沿って清掃し、障害物に遭遇して方向を転換する場合、前記表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域を検出し、確立された部屋地図を検索して、前記第2表面媒体領域が前記部屋地図に存在するかどうかを判断するステップと、
前記第2表面媒体領域が前記部屋地図に存在する場合、前記部屋地図中の第2表面媒体領域の境界および前記部屋地図に基づいて、前記第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在かどうかを判断し、
前記経路が存在する場合、前記清掃ロボットを制御して前記経路に沿って移動させて前記第2表面媒体領域を迂回し、
前記経路が存在しない場合、前記清掃ロボットを制御して清掃済み経路に沿って戻り、前記第2表面媒体領域を迂回するステップと、を含むことを特徴とする清掃ロボットの脱出方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記第2表面媒体領域が前記部屋地図に存在しない場合、前記第2表面媒体領域のエッジを走査して、走査結果を前記部屋地図に格納するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の清掃ロボットの脱出方法。
【請求項3】
前記清掃ロボットが前記第1表面媒体領域のエッジに沿って清掃し、障害物に遭遇して方向を転換する時、前記表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域を検出した後、前記方法は、
前記清掃ロボットの少なくとも一部が第2表面媒体領域内に入ったかどうかを検出するステップと、
前記清掃ロボットの少なくとも一部が前記第2表面媒体領域内に入った場合、前記清掃ロボットを制御して逆方向に移動させて、前記第2表面媒体領域から脱出するステップとをさらに含む、ことを特徴とする請求項1または2に記載の清掃ロボットの脱出方法。
【請求項4】
前記清掃ロボットの少なくとも一部が第2表面媒体領域内に入ったかどうかを検出するステップは、
前記清掃ロボットの表面媒体センサの所在位置が前記第2表面媒体領域内にあるかどうかを検出することと、
前記表面媒体センサの所在位置が前記第2表面媒体領域内にある場合、前記清掃ロボットが前記第2表面媒体領域内に入ったと判断することと、を含む、ことを特徴とする請求項3に記載の清掃ロボットの脱出方法。
【請求項5】
前記清掃ロボットの表面媒体センサの所在位置が前記第2表面媒体領域内にあるかどうかを検出することは、
前記表面媒体センサを制御して現在表面に垂直に超音波信号を送信し、前記現在表面によって反射された実際のエコー信号を受信することであって、前記表面媒体センサは超音波センサである、実際のエコー信号を受信することと、
前記実際のエコー信号が前記第1表面媒体領域のエコー信号と異なるかどうかを判断し、異なる場合、前記表面媒体センサの所在位置が前記第2表面媒体領域内にあると判断することと、を含むことを特徴とする請求項4に記載の清掃ロボットの脱出方法。
【請求項6】
前記清掃ロボットを制御して清掃済み経路に沿って戻るステップは、
前記清掃ロボットが前記第2表面媒体領域から脱出したと判断する場合、前記清掃ロボットの走行方向が前記第1表面媒体領域のエッジと平行になるように、前記清掃ロボットを制御してその場で回転させることと、
前記清掃ロボットを制御して走行方向に沿って戻ることと、を含む、ことを特徴とする請求項3~5のいずれか1項に記載の清掃ロボットの脱出方法。
【請求項7】
前記第2表面媒体領域を検出した後、前記方法は、
前記清掃ロボットの清掃済み経路が壁面に沿った経路であるかどうかを検出するステップ、
前記清掃ロボットの前記清掃済み経路が前記壁面に沿った経路である場合、前記清掃ロボットを制御して前記壁面に沿った経路に沿って戻るステップ、を含む、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の清掃ロボットの脱出方法。
【請求項8】
前記部屋地図に基づいて、第2表面媒体領域が前記清掃ロボットの後方にあるかどうかを判断するステップ、
第2表面媒体領域が前記清掃ロボット後方にある場合、前記清掃ロボットを制御し前記清掃済み経路に沿って戻るステップ、をさらに含む、ことを特徴とする請求項7に記載の清掃ロボットの脱出方法。
【請求項9】
前記清掃ロボットが前記壁面に沿った経路または前記清掃済み経路に沿って戻るステップは、
前記清掃ロボットを制御して前記壁面に沿った経路または前記清掃済み経路に沿って後退させることと、
後退距離が予め設定された距離に達したときにその場で回転させることと、
前記表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域を検出した場合、前記表面媒体センサが前記表面媒体変化信号を検出できなくなるまで、前記清掃ロボットを制御して継続的に後退させることと、を含むことを特徴とする請求項8に記載の清掃ロボットの脱出方法。
【請求項10】
前記経路が存在しない場合、前記方法は、
前記表面媒体センサの表面媒体変化信号を無視し、前記清掃ロボットを継続的に制御して向き変って前記清掃済み経路に沿って戻るステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の清掃ロボットの脱出方法。
【請求項11】
前記表面媒体センサの表面媒体変化信号を無視し、前記清掃ロボットを制御して向き変って清掃済み経路に沿って戻るプロセスでは、前記方法は、
前記表面媒体センサの表面媒体変化信号がなくなったかどうかを検出するステップと、
前記表面媒体センサの表面媒体変化信号がなくなった場合、前記清掃ロボットを制御して予め設定された距離だけ継続的に前進させた後停止し、1周回転させ、前記清掃ロボットが前記第2表面媒体領域から脱出したかどうかを検出するステップと、をさらに含む、ことを特徴とする請求項10に記載の清掃ロボットの脱出方法。
【請求項12】
前記清掃ロボットが前記第2表面媒体領域から脱出したかどうかを検出するステップは、
前記表面媒体センサが表面媒体変化信号をトリガーした場合、前記清掃ロボットを制御して継続的に前記清掃済み経路に沿って戻ることと、
前記表面媒体センサが表面媒体変化信号をトリガーしていない場合、通常のクリーニングモードに入ることと、を含む、ことを特徴とする請求項11に記載の清掃ロボットの脱出方法。
【請求項13】
前記方法は、前記清掃ロボットが前記第1表面媒体領域のみを清掃するモードにあるときに使用される、ことを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の清掃ロボットの脱出方法。
【請求項14】
表面媒体センサを備えた清掃ロボットに設けられた清掃ロボットの脱出装置であって、
前記清掃ロボットが第1表面媒体領域のエッジに沿って清掃し、障害物に遭遇して方向を転換する時、前記表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域を検出し、確立された部屋地図を検索し、前記第2表面媒体領域が前記部屋地図にあるかどうかを判断するように構成された表面媒体決定モジュールと、
前記第2表面媒体領域が前記部屋地図にある場合、前記部屋地図中の第2表面媒体領域の境界および前記部屋地図に基づいて、前記第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在するかどうかを判断し、前記経路が存在する場合、前記清掃ロボットを制御して前記経路に沿って移動させて前記第2表面媒体領域を迂回するように構成された第1制御モジュールと、
前記経路が存在しない場合、前記清掃ロボットを制御して清掃済み経路に沿って戻って、前記第2表面媒体領域を迂回するように構成された第2制御モジュールと、を備える、ことを特徴とする清掃ロボットの脱出装置。
【請求項15】
コンピュータプログラムが記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~13のいずれか1項に記載の清掃ロボットの脱出方法を実現する、ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行して請求項1~13のいずれか1項に記載の清掃ロボットの脱出方法を実現するように構成される、ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本開示は、2021年2月10日に出願された出願番号202110184810.7、発明名称「清掃ロボットの脱出方法および装置、媒体および電子機器」の中国特許出願の優先権を主張し、この中国特許出願のすべての内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、スマートホーム分野に関し、特に、清掃ロボットの脱出方法、清掃ロボットの脱出装置、コンピュータ可読記憶媒体および電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、コンピュータ技術と人工知能科学の急速な発展に伴い、スマートロボット技術は徐々に現代ロボット研究分野のホットスポットとなっている。ここで、掃除ロボットはスマートロボットの中で最も実用的なタイプとして、一定の人工知能で自動的に床面掃除作業を行うことができる。
【0004】
現在、カーペットを敷く家庭がますます増えており、カーペットと壁間の狭い隙間領域を清掃した後、掃除ロボットが振り向くときに引っ掛かりやすい現象がある。
【0005】
しかし、上記の引っ掛かり現象に対する対処方法がまだなく、掃除ロボットは引っ掛かり状態を維持するか、または人間の助けを借りて脱出を待つしかない。
【発明の概要】
【0006】
本開示の一側面によれば、表面媒体センサを備えた清掃ロボットに適用される清掃ロボットの脱出方法を提供し、この方法は、
前記清掃ロボットが第1表面媒体領域のエッジに沿って清掃し、障害物に遭遇して方向を転換する場合、前記表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域を検出し、確立された部屋地図を検索して、前記第2表面媒体領域が前記部屋地図に存在するかどうかを判断するステップ、
前記第2表面媒体領域が前記部屋地図に存在する場合、前記部屋地図中の第2表面媒体領域の境界および前記部屋地図に基づいて、前記第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在かどうかを判断し、
前記経路が存在する場合、前記清掃ロボットを制御して前記経路に沿って移動させて前記第2表面媒体領域を迂回し、
前記経路が存在しない場合、前記清掃ロボットを制御して清掃済み経路に沿って戻り、前記第2表面媒体領域を迂回するステップ、を含む。
【0007】
本開示の例示的な実施例では、前記方法は、
前記第2表面媒体領域が前記部屋地図に存在しない場合、前記第2表面媒体領域のエッジを走査して、前記走査結果を前記部屋地図に格納するステップをさらに含む。
【0008】
本開示の例示的な実施例では、前記清掃ロボットが前記第1表面媒体領域のエッジに沿って清掃し、障害物に遭遇して方向を転換する時、前記表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域を検出した後、前記方法は、
前記清掃ロボットの少なくとも一部が第2表面媒体領域内に入ったかどうかを検出するステップ、
前記清掃ロボットの少なくとも一部が前記第2表面媒体領域内に入った場合、前記清掃ロボットを制御して逆方向に移動させて、前記第2表面媒体領域から脱出するステップをさらに含む。
【0009】
本開示の例示的な実施例では、前記清掃ロボットの少なくとも一部が第2表面媒体領域内に入ったかどうかを検出するステップは、
前記清掃ロボットの表面媒体センサの所在位置が前記第2表面媒体領域内にあるかどうかを検出することと、
前記表面媒体センサの所在位置が前記第2表面媒体領域内にある場合、前記清掃ロボットが前記第2表面媒体領域内に入ったと判断することと、を含む。
【0010】
本開示の例示的な実施例では、前記清掃ロボットの表面媒体センサの所在位置が前記第2表面媒体領域内にあるかどうかを検出することは、
前記表面媒体センサを制御して現在表面に垂直に超音波信号を送信し、前記現在表面によって反射された実際のエコー信号を受信することであって、前記表面媒体センサは超音波センサである、実際のエコー信号を受信することと、
前記実際のエコー信号が前記第1表面媒体領域のエコー信号と異なるかどうかを判断し、異なる場合、前記表面媒体センサの所在位置が前記第2表面媒体領域内にあると判断することと、を含む。
【0011】
本開示の例示的な実施例では、前記清掃ロボットを制御して清掃済み経路に沿って戻るステップは、
前記清掃ロボットが前記第2表面媒体領域から脱出したと判断する場合、前記清掃ロボットの走行方向が前記第1表面媒体領域のエッジと平行になるように、前記清掃ロボットを制御してその場で回転させることと、
前記清掃ロボットを制御して走行方向に沿って戻ることと、を含む。
【0012】
本開示の例示的な実施例では、前記第2表面媒体領域を検出した後、前記方法は、
前記清掃ロボットの清掃済み経路が壁面に沿った経路であるかどうかを検出するステップ、
前記清掃ロボットの前記清掃済み経路が前記壁面に沿った経路である場合、前記清掃ロボットを制御して前記壁面に沿った経路に沿って戻るステップ、を含む。
【0013】
本開示の例示的な実施例では、前記部屋地図に基づいて、第2表面媒体領域が前記清掃ロボットの後方にあるかどうかを判断するステップ、
第2表面媒体領域が前記清掃ロボット後方にある場合、前記清掃ロボットを制御し前記清掃済み経路に沿って戻るステップ、をさらに含む。
【0014】
本開示の例示的な実施例では、前記清掃ロボットが前記壁面に沿った経路または前記清掃済み経路に沿って戻るステップは、
前記清掃ロボットを制御して前記壁面に沿った経路または前記清掃済み経路に沿って後退させることと、
前記後退距離が予め設定された距離に達したときにその場で回転させることと、
前記表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域を検出した場合、前記表面媒体センサが前記表面媒体変化信号を検出できなくなるまで、前記清掃ロボットを制御して継続的に後退させることと、を含む。
【0015】
本開示の例示的な実施例では、前記経路が存在しない場合、前記方法は、
前記表面媒体センサの表面媒体変化信号を無視し、前記清掃ロボットを継続的に制御して向き変って前記清掃済み経路に沿って戻るステップをさらに含む。
【0016】
本開示の例示的な実施例では、前記表面媒体センサの表面媒体変化信号を無視し、前記清掃ロボットを制御して向き変って清掃済み経路に沿って戻るプロセスでは、前記方法は、
前記表面媒体センサの表面媒体変化信号がなくなったかどうかを検出するステップ、
前記表面媒体センサの表面媒体変化信号がなくなった場合、前記清掃ロボットを制御して予め設定された距離だけ継続的に前進させた後停止し、1周回転させ、前記清掃ロボットが前記第2表面媒体領域から脱出したかどうかを検出するステップ、をさらに含む。
【0017】
本開示の例示的な実施例では、前記清掃ロボットが前記第2表面媒体領域から脱出したかどうかを検出するステップは、
前記表面媒体センサが表面媒体変化信号をトリガーした場合、前記清掃ロボットを制御して継続的に前記清掃済み経路に沿って戻ることと、
前記表面媒体センサが表面媒体変化信号をトリガーしていない場合、通常のクリーニングモードに入ることと、を含む。
【0018】
本開示の例示的な実施例では、前記方法は、前記清掃ロボットが前記第1表面媒体領域のみを清掃するモードにあるときに使用される。
【0019】
本開示の一側面によれば、表面媒体センサを備えた清掃ロボットに設けられた清掃ロボットの脱出装置を提供し、この装置は、
前記清掃ロボットが第1表面媒体領域のエッジに沿って清掃し、障害物に遭遇して方向を転換する時、前記表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域を検出し、確立された部屋地図を検索し、前記第2表面媒体領域が前記部屋地図にあるかどうかを判断するように構成された表面媒体決定モジュールと、
前記第2表面媒体領域が前記部屋地図にある場合、前記部屋地図中の第2表面媒体領域の境界および前記部屋地図に基づいて、前記第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在するかどうかを判断し、前記経路が存在する場合、前記清掃ロボットを制御して前記経路に沿って移動させて前記第2表面媒体領域を迂回するように構成された第1制御モジュールと、
前記経路が存在しない場合、前記清掃ロボットを制御して清掃済み経路に沿って戻って、前記第2表面媒体領域を迂回するように構成された第2制御モジュールと、を備える。
【0020】
本開示の一側面によれば、コンピュータプログラムが記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記の清掃ロボットの脱出方法を実現するコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0021】
本開示の一側面によれば、プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行して上記の清掃ロボットの脱出方法を実現するように構成される、ことを特徴とする電子機器を提供する。
【0022】
なお、上記の一般的な説明および続く詳細な説明は、例示的かつ解釈的なものに過ぎず、本開示を限定するものではないことに留意されたい。
【0023】
本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する添付図面は、本開示に適合する実施例を示し、明細書とともに本開示の原理を解釈するのに役立つ。明らかに、以下で説明される図面は本開示のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働をすることなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本開示の一実施例の自動清掃装置の斜視図
図2】本開示の一実施例の自動清掃装置の底部構造の模式図
図3】本開示の一実施例の片側の駆動輪アセンブリの斜視図
図4】本開示の一実施例の片側の駆動輪アセンブリの正面図
図5】本開示の一実施例のダストボックスの斜視図
図6】本開示の一実施例のファンの斜視図
図7】本開示の一実施例のダストボックスの開放状態を示す模式図
図8】本開示の一実施例のダストボックス、ファンの組み合わせ状態を示す模式図
図9】本開示の一実施例の自動清掃装置の分解図
図10】本開示の一実施例の自動清掃装置の支持プラットフォームの構造図
図11】本開示の一実施例の自動清掃装置の振動部材の構造図
図12】本開示の別の実施例のクランクスライダー機構に基づくクリーニングヘッド駆動機構の模式図
図13】本開示の別の実施例のダブルクランク機構に基づくクリーニングヘッド駆動機構の模式図
図14】本開示の別の実施例のクランク機構に基づくクリーニングヘッド駆動機構の模式図
図15】本開示の一実施例の自動清掃装置の上昇状態を示す模式図
図16】本開示の一実施例の自動清掃装置の降下状態を示す模式図
図17】本開示の一実施例の4リンク昇降構造の上昇状態を示す模式図
図18】本開示の一実施例の4リンク昇降構造の降下状態を示す模式図
図19】本発明の一実施例による清掃ロボットの壁に沿って清掃するときの経路を示す図
図20】本発明の一実施例による清掃ロボットの壁に沿って清掃するとき引っ掛かりが発生する場合の構造を示す模式図
図21】本発明の一実施例による清掃ロボットのカーペットエッジに沿って清掃するときの経路を示す模式図1
図22】本発明の一実施例による清掃ロボットのカーペットエッジに沿って清掃するときの経路を示す模式図2
図23】本発明の一実施例による清掃ロボットのカーペットエッジに沿って清掃するときの経路を示す模式図3
図24】本発明の一実施例による清掃ロボットのカーペットエッジに沿って清掃するとき引っ掛かりが発生する場合の構造を示す模式図
図25】本発明の一実施例による清掃ロボットの脱出方法を示すフローチャート
図26】本発明の一実施例による超音波センサが受信した通常の床面のエコー波形を示す図
図27】本発明の一実施例による超音波センサが受信したカーペット表面のエコー波形を示す図
図28】本発明の一実施例による清掃ロボットの脱出装置を示すブロック図
図29】本発明の一実施例による電子機器のモジュールを示す模式図
図30】本発明の一実施例によるプログラム製品を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照しながら例示的な実施例をより完全に説明する。しかしながら、例示的な実施例は様々な形態で実施され得、ここに限定されなく、むしろ、これらの実施例の提供により本開示がより包括的かつ完全であり、例示的な実施例の概念を当業者に完全に伝達することができる。図面における同じ符号は同じまたは類似の構造を示すため、それらの詳細な説明を省略することがある。
【0026】
本明細書では、図示の別のアセンブリに対するあるアセンブリの相対的な関係を説明するために、「上」「下」などの相対的な用語を用いるが、これらの用語は本明細書の説明の便宜上、例えば図面に示す例示的な方向を説明するためにのみ使用される。図示装置を逆置くと、上記の「上」のアセンブリが「下」のアセンブリになることに留意されたい。「高」「低」「頂」「底」「左」「右」などの他の用語も同様の意味を有する。ある構造が他の構造「上」にある場合、ある構造が他の構造上に一体的に形成されるか、またはある構造が他の構造上に「直接」設けられるか、またはある構造が別の構造を介して他の構造上に「間接」に設けられることを意味する。
【0027】
「1つ」、「一つ」、「前記」などの用語は、1つまたは複数の要素/構成要素/などの存在を示すために使用され、「含む」および「有する」の用語は、開放的に含むという意味を示すために使用されが、列挙された要素/構成要素/などの他に、別の要素/構成要素/などが存在する可能性があることも示す。
【0028】
図1および図2は、例示的な実施例による自動清掃装置の構造模式図であり、図1および図2に示すように、自動清掃装置は、真空清掃ロボット、モッピング/ブラシロボット、窓登りロボットなどであってもよく、この自動清掃装置は、移動プラットフォーム100、感知システム120、制御システム130、駆動システム140、クリーニングモジュール150、エネルギーシステム160および人間‐機器相互作用システム170を含む。
【0029】
移動プラットフォーム100は、目標方向に沿って自動的に操作面上を移動する。前記操作面は自動清掃装置によってクリーニングされる面であり得る。いくつかの実施例では、自動清掃装置はモッピングロボットであってもよく、この場合、自動清掃装置は床面で作業し、前記床面は前記操作面として機能し、自動清掃装置は窓清掃ロボットであってもよく、この場合、自動清掃装置は建物のガラス外面で作業し、前記ガラスは前記操作面として機能し、自動清掃装置は配管清掃ロボットであってもよく、この場合、自動清掃装置は配管の内面で作業し、前記配管の内面は前記操作面として機能する。単に説明のために、本出願はモッピングロボットを例にとって以下で説明する。
【0030】
いくつかの実施例では、移動プラットフォーム100は自律型移動プラットフォーム、または非自律型移動プラットフォームであってもよい。前記自律型移動プラットフォームとは、移動プラットフォーム100自身が、予期せぬ環境入力に応じて自動的に適応的に動作決定を行うことができることを意味し、前記非自律型移動プラットフォーム自身が予期せぬ環境入力に応じて適応的に動作決定を行う代わりに、所定のプログラムまたは一定のロジックに従って動作することができることを意味する。これに対応して、移動プラットフォーム100が自律型移動プラットフォームである場合、前記目標方向は自動清掃装置によって自律的に决定され、移動プラットフォーム100が非自律型移動プラットフォームである場合、前記目標方向はシステムまたは手動で設定され得る。前記移動プラットフォーム100が自律型移動プラットフォームである場合、前記移動プラットフォーム100は前方部分111と後方部分110を含む。
【0031】
感知システム120は、移動プラットフォーム100の上方に位置する位置決定装置121、移動プラットフォーム100の前方部分111に位置するバッファ122、移動プラットフォームの底部に設けられて、制御システム130に機器の各種位置情報および移動状態情報を提供するための崖センサ123および超音波センサ(図示せず)、赤外線センサ(図示せず)、磁力計(図示せず)、加速度計(図示せず)、ジャイロスコープ(図示せず)、走行距離計(図示せず)などのセンシング装置を含む。
【0032】
自動清掃装置の動作をより明確に説明するために、以下の方向を定義する。自動清掃装置は、移動プラットフォーム100によって規定された横軸x、前後軸yおよび中心垂直軸zという3つの垂直軸に対する移動の様々な組み合わせによって床面上を移動することができる。前後軸yに沿った前進駆動方向は「前進」、前後軸yに沿った後向駆動方向は「後進」と記述される。横軸xは駆動輪アセンブリ141の中心点によって規定された中心軸に沿って自動清掃装置の右輪と左輪間に実質的に延伸する。ここで、自動清掃装置はx軸の周りに回転することができる。自動清掃装置の前方部分は上方に傾斜し、後方部分は下方に傾斜する場合を「ピッチアップ」、自動清掃装置の前方部分が下方に傾斜し、後方部分が上方に傾斜する場合を「ピッチダウン」と呼ぶ。また、自動清掃装置は、z軸の周りに回転することができる。自動清掃装置の前進方向に、自動清掃装置がY軸の右側に傾斜する場合を「右回転」、自動清掃装置がy軸の左側に傾斜する場合を「左回転」と呼ぶ。
【0033】
図2に示すように、移動プラットフォーム100の底部であって駆動輪アセンブリ141の前方および後方に崖センサ123が設けられ、この崖センサ123は、自動清掃装置が後退する際に落下し、自動清掃装置が損傷することを回避するために使用される。前記の「前方」とは自動清掃装置の走行方向と同じ側を指し、前記の「後方」とは自動清掃装置の走行方向と反対の側を指す。
【0034】
位置決定装置121はカメラ、レーザー測距装置(LDS、Laser Direct Structuring)を含むが、これらに限定されない。
【0035】
感知システム120中の各アセンブリは、独立して動作してもよいし、共同で動作してより正確的な目標機能を達成してもよい。崖センサ123および超音波センサによって被清掃面を識別して、表面材質、清浄度などの被清掃面の物理的特性を決定し、カメラ、レーザー測距装置などと組み合わせてより正確に決定する。
【0036】
例えば、超音波センサによって被清掃面がカーペットであるかどうかを判断し、超音波センサによって被清掃面がカーペット材料であると判断すると、制御システム130は自動清掃装置を制御してカーペットモードのクリーニングを実施させる。
【0037】
移動プラットフォーム100の前方部分111にバッファ122が設けられ、クリーニングプロセスにおいて、駆動輪アセンブリ141が自動清掃装置を推進して床面を走行させるとき、バッファ122はセンサシステム、例えば赤外線センサを介して、自動清掃装置の走行経路における1つまたは複数の事象(または対象)を検出し、自動清掃装置は、バッファ122によって検出した事象(または対象)、例えば障害物、壁に応じて、駆動輪アセンブリ141を制御して自動清掃装置を前記事象(または対象)に対応させ、例えば障害物から離れるように移動させてもよい。
【0038】
制御システム130は、移動プラットフォーム100内の回路基板上に配置れ、ハードディスク、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリなどの非一時的メモリと、中央処理ユニット、アプリケーションプロセッサなどの通信用のコンピューティングプロセッサとを含み、アプリケーションプロセッサは、感知システム120から伝送した前記複数のセンサによってフィードバックされた環境情報を受信し、レーザー測距装置からフィードバックされた障害物情報などに従って測位アルゴリズム、例えばSLAMを用いて、自動清掃装置が位置する環境の即時地図を描き、前記環境情報と環境地図に基づいて自律的に走行経路を决定した後、前記自律的に决定した走行経路に従って駆動システム140の前進、後退および/またはステアリングなどの操作を制御する。さらに、制御システム130は、前記環境情報と環境地図に基づいてクリーニングモジュール150のクリーニング操作を実行するかどうかを決定する。
【0039】
具体的に、制御システム130は、バッファ122、崖センサ123および超音波センサ、赤外線センサ、磁力計、加速度計、ジャイロスコープ、走行距離計などのセンシング装置からフィードバックされた距離情報、速度情報に従って、掃除機の現在作業状態(例えば敷居を超える、カーペットに乗る、崖にある、上方または下方が引っ掛かられる、ダストボックスがいっぱいになる、拾われるなど)を総合的に決定し、異なる状況に応じて具体的な次の動作戦略を与え、自動清掃装置の作業をより所有者の要求に合致させ、より良好なユーザ体験を実現することができる。さらに、制御システムは、SLAMによって描かれた即時地図情報に基づいて最も効率的で合理的な清掃経路および清掃モードを計画することができ、自動清掃装置の清掃効率を大幅に向上させることができる。
【0040】
駆動システム140は具体的な距離および角度情報、例えばx、yおよびθ成分に基づいて、駆動命令を実行し、自動清掃装置が床面を横切って移動するように制御してもよい。図3および図4は、本発明の一実施例における片側の駆動輪アセンブリ141の斜視図および正面図であり、図に示すように、駆動システム140は、駆動輪アセンブリ141を含み、駆動システム140は、機器の移動をより正確に制御するために、左輪と右輪を同時に制御することができ、好ましくは、駆動システム140は左駆動輪アセンブリと右駆動輪アセンブリをそれぞれに含む。左、右駆動輪アセンブリは、移動プラットフォーム100によって規定された横軸に沿って対称的に設けられる。前記駆動輪アセンブリはハウジングおよび接続フレームを含み、前記駆動輪アセンブリ内に駆動モータ146がそれぞれに設けられ、前記駆動モータ146は駆動輪アセンブリ141の外側に位置し、駆動モータ146の中心軸が駆動輪アセンブリの断面投影内に位置し、駆動輪アセンブリ141は、駆動電流を測定するための回路および走行距離計に接続されてもよい。
【0041】
床面上のより安定した移動またはより高い移動能力のために、自動清掃装置は、1つまたは複数のステアリングアセンブリ142を含んでもよく、ステアリングアセンブリ142は従動輪または駆動輪であってもよく、その構造形式は、ユニバーサルホイールを含むが、これに限定されなく、ステアリングアセンブリ142は駆動輪アセンブリ141の前方に位置してもよい。
【0042】
駆動モータ146は、駆動輪アセンブリ141および/またはステアリングアセンブリ142の回転に動力を提供するために使用される。
【0043】
駆動輪アセンブリ141は、容易な取り外しやメンテナンスのために、移動プラットフォーム100に取り外し可能に接続されてもよい。駆動輪は、オフセット落下式スペンションシステムを含み、移動可能に、例えば回転可能に自動清掃装置の移動プラットフォーム100に取り付けられ、引張ばねまたは圧縮ばねなどの弾性要素143によって一定の地面固着力で床面との接触および牽引を維持する同時に、自動清掃装置のクリーニングモジュール150も一定の圧力で被清掃面に接触している。
【0044】
エネルギーシステム160は、ニッケル水素電池やリチウム電池などの充電電池を含む。充電電池は、充電制御回路、電池パック充電温度検出回路および電池電圧不足監視回路に接続されてもよく、充電制御回路、電池パック充電温度検出回路、電池電圧不足監視回路はワンチップマイクロコンピュータ制御回路に接続される。自動清掃装置は、本体の片側または下方に設けられた充電電極によって充電パイルに接続されて充電する。露出した充電電極に塵埃が付着していると、充電過程における電荷の蓄積効果により、電極周囲のプラスチック本体が溶融変形し、ひいては電極自身も変形してしまい、正常に充電し続けることができなくなる。
【0045】
人間‐機器相互作用システム170は、ユーザが機能を選択するためのパネル上のボタンを含み、表示画面および/または指示ランプおよび/またはスピーカを含んでもよく、表示画面、指示ランプおよびスピーカはユーザに装置の現在状態または機能選択肢を表示するために使用され、携帯電話クライアントプログラムをさらに含んでもよい。ルートナビゲーション型清掃装置の場合、携帯電話クライアントはユーザに装置が設置されている環境の地図、および機器の位置を表示し、ユーザにより豊かでフレンドリーな機能項目を提供する。
【0046】
クリーニングモジュール150は、ドライクリーニングモジュール151および/またはウェットクリーニングモジュール400を含み得る。
【0047】
図5図8に示すように、ドライクリーニングモジュール151は転がりブラシ、ダストボックス、ファン、空気出口を含む。床面と一定干渉を有する転がりブラシは、床面上のゴミを掃き集めて転がりブラシとダストボックス間の吸塵口前方に巻き上げ、ファンによって発生するダストボックスの吸引力のあるガスによってダストボックスに吸い込む。掃除機の除塵能力は、ゴミの清掃効率DPU(Dust pickup efficiency)で特徴付けることができ、清掃効率DPUは転がりブラシ構造および材料によって影響され、吸塵口、ダストボックス、ファン、空気出口およびそれらの間の接続部材からなる空気通路の空気利用率、ファンの種類およびパワーによって影響され、システム設計上の複雑な問題である。通常のプラグイン式掃除機よりも、エネルギー制限型自動清掃装置では除塵能力の向上が大きな意義を持つ。なぜなら、除塵能力の向上は、エネルギーの需要を直接かつ効果的に減少させるからであり、すなわち、1回の充電で80平方メートルの床面を掃除できる本来の掃除装置を、1回の充電で180平方メートル以上を掃除できるように改良することができる。さらに、充電回数が減少した電池の使用寿命は大幅に延長され、ユーザによる電池交換の頻度が減少する可能性がある。より直観的かつ重要なことは、徹底的な掃除/モップ掛けが達成されたかどうかについてユーザが直接結論を出すことができるため、除塵能力の向上がもっとも明白な重要なユーザ体験となることである。ドライクリーニングモジュールは、クリーニングモジュール150の転がりブラシ領域にゴミを移動させるために、回転軸が床面に対して一定角度を付けた回転軸を有するサイドブラシ157をさらに含む。
【0048】
図5は、前記ドライクリーニングモジュール中のダストボックス152の構造模式図であり、図6は、前記ドライクリーニングモジュール中のファン156の構造模式図であり、図7は、ダストボックス152の開放状態の模式図であり、図8はダストボックス、ファン組立状態の模式図である。
【0049】
床面と一定干渉を有する転がりブラシは、床面上のゴミを掃き集めて転がりブラシとダストボックス152間の吸塵口154の前方に巻き上げた後、ファン156の構造によって発生してダストボックス152の吸引力のあるガスによってダストボックス152に吸い込まれ、ゴミがフィルタースクリーン153によってダストボックス152の内部の吸塵口154に近い側に隔離され、フィルタースクリーン153は吸塵口と空気出口を完全に隔離し、濾過後の空気は空気出口155を通ってファン156に入る。
【0050】
典型的に、ダストボックス152の吸塵口154は機器前方に位置し、空気出口155はダストボックス152の片側に位置し、ファン156の空気吸引口はダストボックスの空気出口に接続される。
【0051】
ダストボックス152の前面板は、ダストボックス152内のゴミを掃除するために開放される。
【0052】
前記フィルタースクリーン153は、ダストボックス152の本体に取り外し可能に接続され、フィルタースクリーンの取り外しおよび洗浄に便利である。
【0053】
図9図11に示すように、本発明が提供するウェットクリーニングモジュール400は、ウェットクリーニング方式で前記操作面の少なくとも一部をクリーニングするように構成される。ここで、前記ウェットクリーニングモジュール400は、クリーニングヘッド410、駆動ユニット420を含む。ここで、クリーニングヘッド410は、前記操作面の少なくとも一部をクリーニングするように構成され、駆動ユニット420は前記クリーニングヘッド410を駆動して対象面に沿って往復移動させるように構成され、前記対象面は前記操作面の一部である。前記クリーニングヘッド410は被清掃面に沿って往復移動し、クリーニングヘッド410と被清掃面の接触面にクリーニングクロスまたはクリーニングプレートが配置され、往復移動により被清掃面に高周波の摩擦を発生させ、被清掃面上の汚れを除去するようにする。往復移動は、操作面内の任意の1つ以上の方向への繰り返し運動でも、操作面に対して垂直な振動運動でもよく、厳密に限定されるものではない。
【0054】
図9に示すように、前記駆動ユニット420は、前記移動プラットフォーム100の底面に接続されて、駆動力を提供するために使用される駆動プラットフォーム421と、前記駆動プラットフォーム421着脱可能に接続され、前記クリーニングヘッド410を支持し、駆動プラットフォーム421の駆動下で昇降する支持プラットフォーム422と、を含む。
【0055】
クリーニングモジュール150と移動プラットフォーム100間に、クリーニングモジュール150と被清掃面がより良く接触し、または異なる材料の被清掃面に対して異なるクリーニング戦略を採用するために昇降モジュールが設けられる。
【0056】
前記ドライクリーニングモジュール151は、受動的な昇降モジュールを介して前記移動プラットフォーム100に接続され、清掃装置が障害物に遭遇したとき、ドライクリーニングモジュール151は昇降モジュールによってより便利に障害物を通過することができる。
【0057】
前記ウェットクリーニングモジュール400は、能動的な昇降モジュールを介して前記移動プラットフォーム100に接続され、ウェットクリーニングモジュール400が一時的に作業に関与しないとき、またはウェットクリーニングモジュール400によってクリーニングできない被清掃面に遭遇したとき、能動的な昇降モジュールによってウェットクリーニングモジュール400を持ち上げられ、被清掃面から分離され、それによってクリーニング手段の変化を達成できる。
【0058】
図10および図11に示すように、前記駆動プラットフォーム421は、前記駆動プラットフォーム421の前記移動プラットフォーム100に近い側に設けられ、モータ出力軸によって動力を出力するモータ4211と、前記モータの出力軸に接続され、非対称構造を有する駆動輪4212と、前記駆動プラットフォーム421の前記モータ4211と反対側に設けられ、前記駆動輪4212に接続され、前記駆動輪4212の非対称的な回転によって往復移動する振動部材4213とを含む。
【0059】
駆動プラットフォーム421は駆動輪と歯車機構をさらに含んでもよい。歯車機構235はモータ4211と駆動輪4212を接続することができる。モータ4211は駆動輪4212を直接駆動して旋回移動させてもよく、歯車機構によって駆動輪4212を間接的に駆動して旋回移動させてもよい。当業者であれば、歯車機構が1つの歯車であってもよいし、複数の歯車からなる歯車セットであってもよいことが理解される。
【0060】
モータ4211は、動力伝達装置によって動力をクリーニングヘッド410、駆動プラットフォーム421、支持プラットフォーム422、給水機構、水タンクなどに同時に伝達する。エネルギーシステム160は、モータ4211に動力およびエネルギーを提供し、制御システム130によって全体的に制御される。前記動力伝達装置は、ギアドライブ、チェーンドライブ、ベルトドライブであってもよく、ウォームギアなどであってもよい。
【0061】
モータ4211は、正転出力モードと逆転出力モードを有し、正転出力モードの場合、モータ4211が正転し、逆転出力モードの場合、モータ4211が逆転し、モータ4211の正転出力モードでは、モータ4211は、動力伝達装置によってウェット清掃アセンブリ400中のクリーニングヘッド410、給水機構の同期移動を実現する。
【0062】
さらに、前記駆動プラットフォーム421は、前記駆動プラットフォーム421のエッジに沿って延伸し、前記駆動輪4212と前記振動部材4213を接続して、前記振動部材4213が予め設定された位置に延伸するための接続ロッド4214をさらに含み、ここで、振動部材4213の往復移動方向が機器走行方向に対して実質的に垂直である。
【0063】
モータ4211は動力伝達装置を介して駆動輪4212、振動部材4213、接続ロッド4214および振動緩衝装置4215に接続される。ウェット清掃アセンブリ400が起動すると、モータ4211は作業を起動して正転し始め、モータ4211は駆動輪4212を介して接続ロッド4214を駆動プラットフォーム421の表面に沿って往復移動させるように駆動し、同時に、振動緩衝装置4215は振動部材4213を駆動プラットフォーム421の表面に沿って往復移動させるように駆動し、振動部材4213はクリーニング基板4221を支持プラットフォーム422の表面に沿って往復移動させるように駆動し、クリーニング基板4221は可動領域412を被清掃面に沿って往復移動させるように駆動する。このとき、清浄水ポンプは清浄水を清浄水タンクから流出させ、放水装置4217を介して清浄水をクリーニングヘッド410に噴出させ、クリーニングヘッド410は往復移動により被清掃面をクリーニングする。
【0064】
自動清掃装置のクリーニング強度/効率は、自動清掃装置の作業環境に応じて自動的活動的に調整され得る。例えば、自動清掃装置は、感知システム120によって被清掃面の物理的な情報を検出して動的に調整する場合がある。例えば、感知システム120は被清掃面の平坦度、被清掃面の材料、油や埃の有無などの情報を検出し、これらの情報を自動清掃装置の制御システム130に送信してもよい。これに対応して、制御システム130は、自動清掃装置の作業環境に応じて、自動的かつ動的的にモータの回転数および動力伝達装置の伝達比を調整し、前記クリーニングヘッド410の往復移動のプリセット往復周期を調整するように自動清掃装置に指示してもよい。
【0065】
例えば、自動清掃装置が平坦な床面で作業する場合、前記プリセット往復周期を自動的かつ動的に長く調整し、水ポンプの水量を自動的かつ動的に小さく調整してもよく、自動清掃装置があまり平坦でない床面で作業する場合、前記プリセット往復周期を自動的かつ動的に短く調整し、水ポンプの水量を自動的かつ動的に大きく調整してもよい。これは、あまり平坦でない床面よりも、平坦な床面の方が掃除しやすいので、平坦でない床面を掃除するにはクリーニングヘッド410の往復移動をより高速(すなわち、より高い周波数)で、より大きい水量で行う必要があるからである。
【0066】
例えば、自動清掃装置がテーブルで作業する場合、前記プリセット往復周期を自動的かつ動的に長く調整し、水ポンプの水量を自動的かつ動的に小さく調整してもよく、自動清掃装置100が床面で作業する場合、前記プリセット往復周期を自動的かつ動的に短く調整し、水ポンプの水量を自動的かつ動的に大きく調整してもよい。これは、床面よりも、テーブルの埃、油汚れが少なく、清掃しやすい構成材料でできているからであるので、クリーニングヘッド410の往復移動の回数を少なくし、水ポンプの水量を少なくしてテーブルの清掃を行うことができる。
【0067】
前記支持プラットフォーム422は、前記支持プラットフォーム422に自由に移動可能に設けられたクリーニング基板4221を含み、前記クリーニング基板4221は前記振動部材4213の振動下で往復移動する。選択可能に、前記クリーニング基板4221は、前記振動部材4213に接触する位置に設けられた組立ノッチ(図示せず)を含み、前記支持プラットフォーム422が前記駆動プラットフォーム421に接続されたとき、前記振動部材4213は前記組立ノッチ42211に組み立てられて、クリーニング基板4221が振動部材4213とともに同期して往復移動する。
【0068】
図12は、本出願の複数の実施例による別のクランクスライダー機構に基づくクリーニングヘッド駆動機構800を示す。駆動機構800は駆動プラットフォーム421に適用可能である。駆動機構800は駆動輪4212、振動部材4213、クリーニング基板4221、摺動溝4222(第1摺動溝)および摺動溝4223(第2摺動溝)を含む。
【0069】
摺動溝4222、4223は支持プラットフォーム422に開設される。クリーニング基板4221の両端はライダー525(第1スライダー)およびスライダー528(第2スライダー)をそれぞれにス含む。スライダー525、528はクリーニング基板4221の両端にそれぞれに設けられた突起である。スライダー525は摺動溝4222内に挿入されて摺動溝4222に沿って摺動可能であり、スライダー4223は摺動溝4223内に挿入されて摺動溝4223に沿って摺動可能である。いくつかの実施例では、摺動溝4222と摺動溝4223は同一直線にある。いくつかの実施例では、摺動溝4222と摺動溝4223は同一直線にない。いくつかの実施例では、摺動溝4222と摺動溝4223は同一方向に沿って延伸する。いくつかの実施例では、摺動溝4222および摺動溝4223の延伸方向は、クリーニング基板4221の延伸方向と同じである。いくつかの実施例では、摺動溝4222および摺動溝4223の延伸方向は、クリーニング基板4221の延伸方向と異なる。いくつかの実施例では、摺動溝4222と摺動溝4223の延伸方向は異なる。例えば、図12に示すように、摺動溝4222の延伸方向はクリーニング基板4221の延伸方向と同じであるが、摺動溝4223の延伸方向は摺動溝4222の延伸方向と一定角度をなす。
【0070】
振動部材4213は旋回端512および摺動端514を含む。旋回端512と駆動輪4212は第1枢軸516を介して接続され、摺動端514とクリーニング基板4221は第2枢軸518を介して接続される。
【0071】
駆動輪4212の旋回中心はO点であり、第1枢軸516の枢軸中心はA点である。O点とA点は一致せず、それらの間の距離は予め設定された距離dである。
【0072】
駆動輪4212が回転するとき、A点はそれとともに円形に旋回して移動する。これに対応して、旋回端512はA点とともに円形に旋回して移動し、摺動端514は第2枢軸518を介してクリーニング基板4221を駆動して摺動移動させる。これに対応して、クリーニング基板4221のスライダー525は摺動溝4222に沿って往復直線移動し、スライダー528は摺動溝4223に沿って直線的に往復移動する。図4において、移動プラットフォーム210の移動速度はV0であり、移動方向は目標方向である。いくつかの実施例では、摺動溝4223と摺動溝4222はそれぞれに移動プラットフォーム210の移動速度V0の方向に対してほぼ垂直であるとき、クリーニング基板4221の全体変位は前記目標方向に対してほぼ垂直である。別のいくつかの実施例によれば、摺動溝4223と摺動溝4222中のいずれか1つの摺動溝は、前記目標方向に対して90度以外の他の角度をなすとき、クリーニング基板4221の全体変位は、前記目標方向に垂直な成分および前記目標方向に平行な成分を同時に含む。
【0073】
さらに、前記接続ロッド4214に設けられて特定方向上の振動を低減するための振動緩衝装置4215を含み、本実施例では、自動清掃装置の目標方向に垂直な移動成分方向上の振動を低減するために使用される。
【0074】
図13は、本出願の複数の実施例による別のダブルクランク機構に基づくクリーニングヘッド駆動機構600を示す。駆動機構600は駆動プラットフォーム421に適応可能である。駆動機構600は駆動輪4212(第1駆動輪)、駆動輪4212’(第2駆動輪)、およびクリーニング基板4221を含む。
【0075】
クリーニング基板4221は2つの端部を有する。第1端は駆動輪4212と枢軸624(第1枢軸)を介して接続され、第2端は駆動輪4212’と枢軸626(第2枢軸)を介して接続される。駆動輪4212の旋回中心はO点であり、枢軸624の枢軸中心はA点である。O点とA点は一致せず、それらの間の距離は予め設定された距離dである。駆動輪236の旋回中心はO’点であり、枢軸626の枢軸中心はA’点である。O’点とA’点とは一致せず、それらの間の距離は予め設定された距離dである。いくつかの実施例では、A点、A’点、O点およびO’点は同一面にある。したがって、駆動輪4212、駆動輪4212’およびクリーニング基板4221はダブルクランク機構(またはパラレログラム機構)を形成し得、クリーニング基板4221はカップリングロッドとして機能し、駆動輪4212および4212’は2つのクランクとして機能する。
【0076】
さらに、前記接続ロッド4214に設けられて特定方向上の振動を低減するための振動緩衝装置4215を含み、本実施例では、自動清掃装置の目標方向に垂直な移動成分方向上の振動を低減するために使用される。
【0077】
図14は、本出願の複数の実施例によるクランクスライダー機構に基づく駆動機構700を示す。駆動機構700は駆動プラットフォーム421に適応可能である。前記駆動機構700は駆動輪4212、クリーニング基板4221および摺動溝4222を含む。
【0078】
摺動溝4222は支持プラットフォーム422に開設される。クリーニング基板4221は旋回端4227および摺動端4226を含む。旋回端4227は枢軸4228を介して駆動輪4212に接続される。ここで、駆動輪4212の旋回中心はO点であり、旋回端枢軸4228の枢軸中心はA点である。O点とA点とは一致せず、それらの間の距離は予め設定された距離dである。摺動端4226はスライダー4225を含む。スライダー4225は摺動端4226に設けられた突起である。スライダー4225は摺動溝4222内に挿入されて摺動溝4222に沿って摺動することができる。したがって、駆動輪4221、クリーニング基板4221およびスライダー4225は摺動溝4222とともにクランクスライダー機構を形成する。
【0079】
駆動輪4212が回転するとき、A点は円形に旋回して移動する。これに対応して、クリーニング基板4221の旋回端4227はA点とともに円形に旋回して移動し、スライダー4225はそれに伴って摺動溝4222で摺動して直線的に往復移動する。その結果、クリーニング基板4221は往復移動を開始する。いくつかの実施例によれば、摺動溝4222は移動プラットフォームの移動速度の前記目標方向の方向にほぼ垂直であり、したがって、摺動端4226の線性移動は、前記目標方向に垂直な成分を含み、旋回端4227の円形旋回移動は、前記目標方向に垂直な成分および前記目標方向に平行な成分を同時に含む。
【0080】
図14では、移動プラットフォームの移動速度はV0であり、移動方向は目標方向であり、摺動溝4222は目標方向にほぼ垂直である。このとき、クリーニング基板4221全体上での往復移動は、自動清掃装置の目標方向に平行な移動成分も、自動清掃装置の目標方向に垂直な移動成分も含む。
【0081】
さらに、前記接続ロッド4214に設けられて、特定方向上の振動を低減するために使用される振動緩衝装置4215をさらに含み、本実施例では、自動清掃装置の目標方向に垂直な移動成分方向上の振動を低減するために使用される。
【0082】
さらに、前記支持プラットフォーム422は、前記支持プラットフォーム422の少なくとも一側に設けられ、前記支持プラットフォーム422を前記駆動プラットフォーム421の係合爪4216に着脱可能に接続するための弾性取り外しボタン4229をさらに含む。少なくとも1つの組立領域4224は、前記支持プラットフォーム422に設けられ、前記クリーニングヘッド410を組み立てるために使用される。組立領域4224は接合層を有する接合材料からなる。
【0083】
図9に示すように、前記クリーニングヘッド410は、前記クリーニング基板4221に接続された可動領域412を含み、前記クリーニング基板4221の駆動下で前記クリーニングの表面に沿って往復移動する。可動領域412はクリーニングヘッド410のほぼ中央位置に設けられる。前記可動領域412の前記クリーニング基板4221に接続された側に接合層が設けられ、前記可動領域412と前記クリーニング基板4221は前記接合層によって接続される。
【0084】
選択可能に、前記クリーニングヘッド410は固定領域411をさらに含み、前記少なくとも1つの組立領域4224を介して前記支持プラットフォーム422の底部に接続され、前記固定領域411は前記支持プラットフォーム422の移動に伴って前記操作面の少なくとも一部をクリーニングする。
【0085】
さらに、前記クリーニングヘッド410は可撓性接続部413をさらに含み、前記固定領域411と前記可動領域412間に設けられ、前記固定領域411と前記可動領域412を接続するために使用される。前記クリーニングヘッド410はスライド式バックル414をさらに含み、前記クリーニングヘッド410のエッジに沿って延伸し、前記支持プラットフォーム422の係合位置4225に取り外し可能に取り付けられる。
【0086】
図9に示すように、クリーニングヘッド410は、一定弾性のある材料からなり、クリーニングヘッド410は接着層によって支持プラットフォーム422の表面に固定されて、往復移動を実現する。クリーニングヘッド410が動作するとき、クリーニングヘッド410は常に被清掃面に接触している。
【0087】
前記給水機構は放水装置4217を含み、放水装置4217は水タンク(図示せず)の洗浄液出口である清浄水タンクの出液口に直接または間接に接続される。ここで、前記洗浄液は水タンクの前記洗浄液出口から放水装置4217に流れ、放水装置によって前記被清掃面に均一に塗布されてもよい。放水装置に接続部品(図示せず)が設けられ、放水装置は前記接続部品を介して水タンクの洗浄液出口に接続される。放水装置に分配口が設けられ、分配口は連続的に開設されてもよく、複数の不連続な小開口の組み合わせであってもよく、分配口に複数のノズルが設けられてもよい。前記洗浄液は水タンクの前記洗浄液出口および放水装置の前記接続部品を介して分配口に流れ、前記分配口を通じて前記操作面に均一に塗布される。
【0088】
給水機構は清浄水ポンプ4219および/または清浄水ポンプ管4218をさらに含んでもよく、清浄水ポンプ4219は水タンクの洗浄液出口に直接に接続されてもよく、清浄水ポンプ管4218を介して接続されてもよい。
【0089】
清浄水ポンプ4219は放水装置の前記接続部品に接続されて、水タンクから前記洗浄液を放水装置に圧送するように構成される。清浄水ポンプは歯車ポンプ、ベーンポンプ、プランジャーポンプ、蠕動ポンプなどであってもよい。
【0090】
給水機構は清浄水ポンプ4219および清浄水ポンプ管4218を介して清浄水タンク中の洗浄液を汲み上げて放水装置に送出し、前記放水装置4217はノズル、滴下孔、濡れ布などであってもよく、水をクリーニングヘッドに均一に吐出し、クリーニングヘッドと被清掃面を濡らすようにする。濡れた被清掃面上の汚れをより容易に洗浄することができる。ウェット清掃アセンブリ400において、清浄水ポンプのパワー/流量は調整可能である。
【0091】
上記ウェットクリーニングモジュールでは、駆動ユニット、振動領域を追加することにより、クリーニングヘッドが往復移動して被清掃面を繰り返してクリーニングし、清掃ロボットの移動軌跡において、ある領域を1回だけ通過するとき複数回クリーニングすることができ、クリーニング効果が大幅に向上し、特に、汚れの多い領域に対してクリーニング効果が明らかである。
【0092】
本発明の具体的な実施形態によれば、本発明は昇降可能な自動清掃装置を提供し、操作面上を自動的に移動するように構成された移動プラットフォーム100と、4リンク昇降構造500を介して前記移動プラットフォーム100に可動に配置され、ウェットクリーニング方式で前記操作面の少なくとも一部をクリーニングするために使用されるウェットクリーニングモジュール400と、を含む。ここで、前記4リンク昇降構造500はパラレログラム構造であり、前記ウェットクリーニングモジュール400を上昇状態と降下状態間で切り替えるために使用され、図15に示すように、前記上昇状態は前記ウェットクリーニングモジュール400が前記操作面から離れる状態であり、図16に示すように、前記降下状態は前記ウェットクリーニングモジュール400が前記操作面に密着する状態を指す。
【0093】
図17および図18に示すように、前記4リンク昇降構造500は、前記ウェットクリーニングモジュール400を上昇状態と降下状態間で切り替えるために主動力を提供するために使用される第1接続端501と、前記第1接続端501に対向して設けられ、前記主動力の作用下で回転する第2接続端502と、を含む。第1接続端501と第2接続端502はウェットクリーニングモジュール400の両側にそれぞれに位置し、昇降力を安定的に提供することにより、ウェットクリーニングモジュール400を上昇または降下させることができる。
【0094】
具体的に、前記第1接続端501は、前記移動プラットフォーム100の底部に固定的に接続された第1ブラケット5011を含み、第1ブラケット5011はほぼ漢字の「几」字形の構造を有しており、第1ブラケット5011は、横梁50111、第1縦梁50114および第2縦梁50115を含み、第1縦梁50114および第2縦梁50115の尾端はボルトを介して移動プラットフォーム100とウェットクリーニングモジュール400にそれぞれに固定的に接続されて、ウェットクリーニングモジュール400が昇降する際に支持力を提供するようにする。
【0095】
前記第1接続端501は第1接続ロッドペア5012をさらに含み、第1接続ロッドペア5012の一端が前記第1ブラケット5011に回転可能に接続され、他端が前記ウェットクリーニングモジュール400に回転可能に接続される。前記第1接続ロッドペア5012は中空構造であり得、昇降端の全体重量を減らすことができる。
【0096】
選択可能に、前記第1接続ロッドペア5012は平行に配置される第1接続ロッド50121および第2接続ロッド50122を含み、前記第1接続ロッド50121および第2接続ロッド50122の第1端は可動スタッドを介して前記第1縦梁50114に回転可能に接続され、前記第1接続ロッド50121および第2接続ロッド50122の第2端は可動スタッドを介して前記ウェットクリーニングモジュール400に回転可能に接続される。例えば、第1接続ロッド50121および第2接続ロッド50122の両端に、可動スタッドがこの貫通孔内で自由に回転できるように、可動スタッドよりも大きい直径を有する貫通孔がそれぞれに開設され、可動スタッドはこの貫通孔を通過して第1縦梁50114に固定的に接続される。モータ50131がケーブルを介して第2端に引張力を与えると、前記第1接続ロッド50121および第2接続ロッド50122の第1端が同時に第1端の可動スタッドの周りに回転し、第2端がケーブルの引張力下で上昇し、ウェットクリーニングモジュール400が上昇する。モータ4211がケーブルを介して第2端への引張力を解除すると、前記第1接続ロッド50121および第2接続ロッド50122の第1端が同時に第1端の可動スタッドの周りに逆回転し、第2端が重力作用下で降下し、ウェットクリーニングモジュール400が降下する。
【0097】
前記第1接続端501は、前記第1接続ロッドペア5012を予め設定された角度内で回転させるための引張動力を提供するための動力アセンブリ5013をさらに含む。前記動力アセンブリ5013は、正転と逆転のための駆動力を提供するためのモータ50131と、一端が前記モータ50131に接続され、例えばモータの出力軸に接続された歯車に巻かれて接続され、モータの回転下で伸縮移動を実現するためのケーブル50132と、を含む。ケーブルの他端が前記第1接続ロッド50121および第2接続ロッド50122の第2端に接続され、前記モータ50131は前記ケーブル50132を介して前記第1接続ロッド50121および第2接続ロッド50122の第2端を上昇または降下させる。
【0098】
選択可能に、前記第1ブラケット5011は、前記横梁50111の表面に沿って延伸する摺動溝50112と、前記横梁50111を貫通して前記摺動溝50112の延伸先端に設けられた貫通孔50113とをさらに含み、前記ケーブル50132は前記摺動溝50112および貫通孔50113を通過して前記第1接続ロッド50121および第2接続ロッド50122の第2端に接続され、摺動溝50112はケーブルの移動方向を制限して、モジュール昇降の安定性、および摺動溝の幅とケーブルの太さの合わせを確保することができる。
【0099】
図17に示すように、前記第2接続端502は、前記移動プラットフォーム100の底部に固定的に接続された第2ブラケット5021と、一端が前記第2ブラケット5021に回転可能に接続され、他端が前記ウェットクリーニングモジュール400に回転可能に接続された第2接続ロッドペア5022とを含み、前記第2接続ロッドペア5022は前記第1接続ロッドペア5012の回転に伴って回転する。前記第2接続ロッドペア5022は中空構造であり得、昇降端の全体重量を減らすことができる。
【0100】
具体的に、前記第2接続ロッドペア5022は、平行に配置された第3接続ロッド50221および第4接続ロッド50222を含み、前記第3接続ロッド50221および第4接続ロッド50222の第1端が可動スタッドを介して前記第2ブラケット5021に回転可能に接続され、前記第3接続ロッド50221および第4接続ロッド50222の第2端が可動スタッドを介して前記ウェットクリーニングモジュール400に回転可能に接続される。例えば、第3接続ロッド50221および第4接続ロッド50222の両端に、可動スタッドがこの貫通孔内で自由に回転できるように、可動スタッドよりも大きい直径を有する貫通孔がそれぞれに開設され、可動スタッドはこの貫通孔を通過して第2ブラケット5021に固定的に接続される。第1接続端501がモータ50131の駆動下で回転するとき、前記第3接続ロッド50221および第4接続ロッド50222の第1端が同時に第1端の可動スタッドの周りに回転し、前記第3接続ロッド50221および第4接続ロッド50222の第2端が同時に第2端の可動スタッドの周りに回転して、ウェットクリーニングモジュール400を上昇させる。第1接続端501が引張力を解除すると、前記第3接続ロッド50221および第4接続ロッド50222が同時に可動スタッドの周りに逆回転し、重力作用下で降下し、ウェットクリーニングモジュール400を降下させる。
【0101】
ウェットクリーニングモジュールと移動プラットフォーム間に設けられた4リンク昇降構造により、ウェットクリーニングモジュールが移動プラットフォームに対して昇降し、モッピングタスクを実行するとき、ウェットクリーニングモジュールを降下させてウェットクリーニングモジュールを床面に接触させる。モッピングタスクの実行が完了したとき、ウェットクリーニングモジュールを上昇させてウェットクリーニングモジュールを床面から分離させ、清掃装置が被清掃面上を自由に移動するときクリーニングモジュールの存在による抵抗増加を回避することができる。
【0102】
表面媒体センサなどの被清掃面の表面タイプを検出できるセンサと協働して、昇降モジュールは異なる被清掃面に応じてウェットクリーニングモジュールのクリーニング操作を調整し、例えばカーペット表面でウェットクリーニングモジュールを持ち上げ、床/床タイルなどの表面でウェットクリーニングモジュールを下げてクリーニングすることにより、より包括的なクリーニング効果を実現する。
【0103】
掃除ロボットの発展に伴い、既存の掃除ロボットは、ドライクリーニングとウェットクリーニングを統合した清掃ロボットに発展している。図1に示す清掃ロボット2000では、ドライクリーニングモジュール151とウェットクリーニングモジュール400が同時に取り付けられ、清掃プロセスでは、ドライクリーニングモジュール151が走行方向の前端に位置して床面を清掃し、ウェットクリーニングモジュール400が走行方向の後端に位置し、ドライクリーニングモジュール151の清掃が完了した後、床面をモップ掛けてクリーニングする。しかし、ウェットクリーニングモジュール400は通常カーペットのクリーニングに使用することができない。
【0104】
実際の応用では、ウェットクリーニングモジュール400がカーペットを濡らすことを防止するために、通常、清掃ロボット2000の上面にウェットクリーニングモジュール昇降機構が設けられる。清掃ロボット2000の表面媒体センサ103がカーペットを識別すると、ウェットクリーニングモジュールを持ち上げて、清掃ロボット2000がカーペット上を通過するとき、ウェットクリーニングモジュールがカーペットと接触しないようにする。清掃ロボットがカーペットから離れることを検出されると、再びウェットクリーニングモジュール400を降下させて、床面をモップ掛けてクリーニングする。
【0105】
しかしながら、清掃ロボット2000の高さの制限により、ウェットクリーニングモジュール400の昇降可能範囲が非常に限られ、通常約1mmしかない。パイルの長いカーペット、またはマット、衣類などの場合、ウェットクリーニングモジュール400を持ち上げても、上記物品を濡らすことを避けることは困難であり、ひいては清掃ロボット2000が引っ掛かられて動けなくなってしまうことさえある。
【0106】
これに基づいて、本開示の例示的な実施形態は、清掃ロボットが壁に沿って清掃タスクを完了した後カーペットによって引っ掛かられる場合に使用される、清掃ロボットの脱出方法を提供する。図19図24を参照しながら上記場合を説明する。
【0107】
図19に示すように、清掃ロボット2000が壁に沿ってカーペットのない床面を清掃するか、またはカーペットから離れた壁の角の床面を清掃するとき、清掃ロボット2000は、側面距離センサを通じて本体と壁面間の距離を感知し、本体と壁面の距離を一定にして壁の縁に沿って前進し、清掃ロボット2000の前側サイドブラシ157を通じて壁の縁の埃を本体のメインブラシ内に掃き入れ、ウェットクリーニングモジュール400を選択的に使用して床面をモップ掛けてクリーニングする。清掃ロボット2000が壁に沿って清掃タスクを完了した後、図19に示すように、自動的に振り向いて継続的に床面を清掃する。
【0108】
しかしながら、清掃ロボット2000が壁に沿って清掃した後振り向くとき、カーペット301を検出し、すなわち図20に示すカーペット301と壁302間に狭い隙間303がある場合がある。清掃ロボット2000が狭い隙間303に入ると、表面媒体センサ103がサイドブラシ157の一側に位置し、つまり表面媒体センサ103がカーペット301を検出しなかったので、その時表面媒体センサ103がトリガーされない。障害に遭遇するか、または壁に沿って清掃した後、清掃ロボット2000が戻るために旋回するとき、表面媒体センサ103がトリガーされ、狭い隙間303が清掃ロボット2000の旋回に十分な幅を有しない場合、清掃ロボット2000が引っ掛かられて動けなくなり、ユーザにトラブルを与える可能性がある。
【0109】
また、図21に示すように、清掃ロボット2000がカーペットエッジに沿って清掃する前にカーペットを検出した場合、清掃ロボット2000は、図22に示すように、本体を一定の角度、例えば反時計回りに15度回転させるように制御する。そして、清掃ロボット2000はこの角度の方向に短い距離だけ前進し、短い距離だけ前進した後、清掃ロボット2000は前の角度に戻って、回転した方向に沿って継続的に前進する同時に、カーペットがあるかどうかを検出する。カーペットを検出できる場合、カーペットを検出できなくなるまで一定角度で継続的に回転して上記のプロセスを繰り返す必要があり、図23に示すように、このときカーペットエッジに沿って清掃するモードが有効になる。
【0110】
実際の応用において、具体的な回転方向および角度、および短い前進距離の大きさは、実際状況に応じて設定すればよく、この例示的な実施形態では特に制限されない。
【0111】
清掃ロボット2000がカーペットエッジに沿って清掃を完了した後、例えば、図24に示すように、清掃ロボット2000が第1カーペット401のエッジに沿って清掃を完了した後振り向くが、振り向くプロセスにおいて別のカーペット、すなわち図24中の第2カーペット402が検出される場合がある。第1カーペット401および第2カーペット402間の間隙が狭い場合、清掃ロボット2000が間隙に入ると、カーペット識別装置103が第1カーペット401の一側に配置され、カーペット識別装置103が第2カーペット402を検出していないため、このときのカーペット識別装置103がトリガーされない。第1カーペット401のエッジに沿った清掃を完了した後、清掃ロボット2000が振り向いて戻るとき、カーペット識別装置103がトリガーされ、間隙が清掃ロボット2000の振り向きに十分な幅を有しない場合、清掃ロボット2000が引っ掛かられて動けなくなり、ユーザにトラブルを与える可能性がある。
【0112】
上記の状況を考慮して、図25を参照すると、本開示の例示的な実施形態が提供する清掃ロボットの脱出方法のフローチャートを示し、この清掃ロボットの脱出方法は、以下のステップを含む。
【0113】
ステップS2610、前記清掃ロボットが前記第1表面媒体領域のエッジに沿って清掃するとき障害物に遭遇して方向を転換する場合、前記表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域を検出し、確立された部屋地図を検索して前記第2表面媒体領域が前記部屋地図に存在するかどうかを判断する。
ステップS2620、前記第2表面媒体領域が前記部屋地図に存在する場合、前記部屋地図中の第2表面媒体領域の境界および前記部屋地図に基づいて、前記第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在するかどうかを判断し、前記経路が存在する場合、前記清掃ロボットを制御して前記経路に沿って走行させて前記第2表面媒体領域を迂回し、
ステップS2630、前記経路が存在しない場合、前記清掃ロボットを制御して清掃済み経路に沿って戻って前記第2表面媒体領域を迂回する。
【0114】
本開示の例示的な実施形態が提供する清掃ロボットの脱出方法によれば、清掃ロボットが壁などの第1表面媒体領域のエッジに沿って清掃するとき障害物に遭遇し、振り向いて継続的に床面を清掃しようとする場合、表面媒体センサがトリガーされ、表面媒体の変化を検出し、カーペットなどの第2表面媒体領域を検出する。このとき、まず予め確立した部屋地図を検索して、第2表面媒体領域が部屋地図に存在するかどうかを判断し、第2表面媒体領域が部屋地図に存在すると判断する場合、部屋地図中の第2表面媒体領域の境界および部屋地図に基づいて、第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在するかどうかを判断し、清掃ロボットの脱出を支援することができる。すなわち、第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在する場合、清掃ロボットを制御してこの経路に沿って走行させてカーペットを迂回し、壁とカーペット間の隙間から脱出する。しかし、第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在する場合、清掃ロボットを制御して清掃済み経路に沿って戻ってカーペットを迂回する。
【0115】
本開示の例示的な実施形態が提供する清掃ロボットの脱出方法によれば、清掃ロボットがカーペットと壁間の狭い隙間領域の清掃を完了した後、振り向くとき脱出することを可能にする方法であり、清掃ロボットが引っ掛かられる状況を回避し、清掃ロボットの自動脱出能力を高め、清掃ロボットの故障率を低下させ、ユーザの体験を向上させることができる。
【0116】
なお、上記清掃ロボットの脱出方法は、清掃ロボットがカーペットスキップモードまたはウェットクリーニングモジュールが有効なモードにある場合に適合できることに留意されたく、この2つのモードでは、清掃ロボットがカーペットの上に乗ることができず、すなわち第1表面媒体領域のみをクリーニングするモードである。したがって、カーペットによって引っ掛かられた場合、本開示の例示的な実施形態が提供する清掃ロボットの脱出方法に従って、カーペットの上に乗らずに脱出するように清掃ロボットを制御でき、清掃ロボットがカーペットによって引っ掛かられる確率を減少させる。
【0117】
また、ここでの第1表面媒体は木床、カーペット、セラミック床、およびセメント表面などの床表面媒体中の1つまたは複数であり、第2表面媒体は第1表面媒体と異なる木床、カーペット、セラミック床、セメント表面などの床表面媒体中の1つまたは複数であり、
本開示の例示的な実施形態では、清掃ロボットが第1表面媒体領域のエッジに沿って清掃した後振り向くとき第2表面媒体領域を検出した後、他のセンサを通じて清掃ロボットの少なくとも一部が第2表面媒体領域に入ったかどうかを再判断する必要もあり、その結果、清掃ロボットの少なくとも一部が第2表面媒体領域に入ったことを再判断した場合、清掃ロボットを制御して逆方向に移動させて第2表面媒体領域から離れ、清掃ロボットが第2表面媒体領域上を継続的に走行してカーペットを濡らしたり、清掃ロボットを破損したりすることを防ぐ。
【0118】
ここで、清掃ロボットを制御して逆方向に移動させることにより、清掃ロボットが第2表面媒体領域から離れるように迅速かつ正確に制御することができ、清掃ロボットが第2表面媒体領域内で継続的に閉じ込められることを防止することができる。
【0119】
実際の応用では、清掃ロボットの実際の状況に応じて、清掃ロボットが第2表面媒体領域内に入ったかどうかを検出することができる。本開示の例示的な実施形態では、清掃ロボットの表面媒体センサの所在位置が第2表面媒体領域内に入ったかどうかを判断することにより、清掃ロボットの少なくとも一部が第2表面媒体領域内に入ったかどうかを検出し、表面媒体センサの所在位置が第2表面媒体領域内に入ったことを判断した場合、清掃ロボットの少なくとも一部が第2表面媒体領域内に入ったことを決定し、このとき、逆方向に移動させる方法により、清掃ロボットが第2表面媒体領域から離れるように制御する必要がある。
【0120】
既存の一般的な表面媒体センサは、主に赤外線センサ識別装置、超音波センサ識別装置、メインブラシ電流検出装置などを含み、異なるセンサ識別装置は、清掃ロボットの表面媒体センサの所在位置が第2表面媒体領域内に入ったかどうかを検出するために、異なる具体的な方法を使用する可能性がある。本例示的な実施形態では、超音波センサ識別装置を例にして表面媒体センサの所在位置が第2表面媒体領域内に入ったかどうかを検出する方法を説明する。
【0121】
実際の応用では、超音波センサ識別装置は、床面に超音波信号を送信し、床面で反射したエコー信号を受信するために使用される。図26および図27に示すように、通常の床面の超音波エコー信号の波形と第2表面媒体領域表面の超音波エコー信号の波形には差がある。したがって、エコー信号の差に基づいて第1表面媒体領域表面および第2表面媒体領域表面を区別することができる。第2表面媒体領域表面とは、床面のうち第2表面媒体領域で舗装された表面である。ここで、エコー信号の波形およびピーク数の両方を用いて信号を表現することができる。
【0122】
本開示の例示的な実施形態では、清掃ロボットの表面媒体センサの所在位置が第2表面媒体領域内に入ったかどうかを検出することは、表面媒体センサを制御して現在表面に垂直に超音波信号を放出し、現在表面で反射した実際のエコー信号を受信することと、実際のエコー信号が第1表面媒体領域表面のエコー信号と異なるかどうかを判断し、異なる場合、表面媒体センサの所在位置が第2表面媒体領域内に入ったと判断することとを含む。
【0123】
実際の応用では、超音波センサが電気信号を受信した後、電気信号を超音波信号に変換して媒体領域表面に下向きに送信し、上記超音波信号が媒体領域表面で反射されて超音波センサで受信され、電気信号に変換される。実際のエコー信号と第1表面媒体領域表面のエコー信号の差を判断することは、具体的に、実際のエコー信号中のピーク数が第1表面媒体領域表面のエコー信号中のピーク数よりも小さいかどうかを判断し、実際のエコー信号中のピーク数が第1表面媒体領域表面のエコー信号中のピーク数よりも小さい場合、現在床面が第2表面媒体領域表面であると判断することを含む。具体的に、異なる領域について、実際のエコー信号と現在領域に対応する第1表面媒体領域表面のエコー信号を別々に比較して、第2表面媒体領域の識別精度を向上させてもよい。
【0124】
本例示的な実施形態では、第1表面媒体領域表面のエコー信号に基づいて第2表面媒体領域エコー信号を判断し、第2表面媒体領域の識別難しさを低減し、清掃ロボットによる第2表面媒体領域の識別正確性および精度を向上させる。
【0125】
本開示の例示的な実施形態では、清掃ロボットを制御して清掃済み経路に沿って戻る場合、まず清掃ロボットを制御して反対方向に移動して第2表面媒体領域からできる限り離れ、清掃ロボットが反対方向に移動した後、清掃ロボットの表面媒体センサの所在位置が依然として第2表面媒体領域内にある場合、清掃ロボットが第2表面媒体領域から離れると判断されるまで清掃ロボットを制御してその場で回転させ、その後継続的にその場で回転させて、清掃ロボットの走行方向を第1表面媒体領域のエッジに平行にして、清掃ロボットが走行方向に沿って戻るように制御される。
【0126】
清掃ロボットが反対方向に移動した後、反対方向に移動する過程中障害物に遭遇し、反対方向移動を完了できないが、清掃ロボットが依然として第2表面媒体領域から離れた場合、清掃ロボットの走行方向が第1表面媒体領域のエッジに平行になるまで清掃ロボットがその場で回転するように直接制御され、清掃ロボットが走行方向に沿って戻るように制御される。
【0127】
戻るプロセス中、清掃ロボットを制御して前進モードまたは後退モードで戻り得る。前進モードの場合、清掃ロボットが清掃済み経路に基づいて旋回し、清掃済み経路に沿って走行するように制御され、後退モードの場合、清掃ロボットが清掃済み経路に沿って反対方向に移動して走行するように制御される。本例示的な実施形態では、清掃ロボットが誤判断を続けて警報を出すことを回避するために、後退モードは、清掃ロボットが初期位置に迅速に戻ることを保証するために使用される。ここでの初期位置とは、清掃ロボットが壁に沿って清掃を開始する位置であり、本例示的な実施形態では特に限定されない。
【0128】
ここで、清掃ロボットが第2表面媒体領域から離れたかどうかを判断することは、清掃ロボットの表面媒体センサの所在位置が第2表面媒体領域内に入ったかどうかを判断することと同様であり、実際のエコー信号と第1表面媒体領域表面のエコー信号が同じである場合、清掃ロボットが第2表面媒体領域から離れたと判断する。ここで、詳細な説明を省略する。
【0129】
本開示の例示的な実施形態では、第2表面媒体領域が部屋地図に存在しないと判断した場合、第2表面媒体領域のエッジに沿って走査するモードが有効になり、第2表面媒体領域のエッジを走査し、走査結果を、次の使用のために部屋地図に記憶する。
【0130】
清掃ロボットによって記録された部屋地図に基づいて、清掃ロボットが振り向いて第2表面媒体領域を検出した後、清掃ロボットの清掃済み経路が壁面に沿った経路であるかどうかを判断し、清掃ロボットの清掃済み経路が壁面に沿った経路である場合、清掃ロボットを制御して前記壁面に沿った経路に沿って戻る。
【0131】
本開示の例示的な実施形態では、前記部屋地図に基づいて前記清掃ロボット後方が第2表面媒体領域であるかどうかを判断し、前記清掃ロボット後方が第2表面媒体領域である場合、前記清掃ロボットを制御して前記清掃済み経路に沿って戻る。
【0132】
本開示の例示的な実施形態では、前記清掃ロボットの前記壁面に沿った経路または前記清掃済み経路に沿って戻ることは、前記清掃ロボットを制御して前記壁面に沿った経路または前記清掃済み経路に沿って後退させることと、前記後退距離が予め設定された距離に達した後その場で回転させて、第2表面媒体領域をできるだけ早く迂回して脱出することとを含む。
【0133】
実際の応用では、後退距離が予め設定された距離に達したとき、清掃ロボットを制御してその場で回転させ、清掃ロボットをその場で回転させるプロセス中、表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域が検出された場合、清掃ロボットが第2表面媒体領域を迂回していない、すなわち脱出していないことを示し、このとき、清掃ロボットが継続的に後退し、表面媒体センサが表面媒体変化信号を検出できなくなると、この清掃ロボットが脱出したと判断する。
【0134】
本開示の例示的な実施形態では、予め設定された後退距離が本体長さの少なくとも半分であってもよく、一般に、本体の長さの半分だけ後退した後、清掃ロボットの回転プロセス中、以前の検出範囲を迂回することが保証され得る。実際の応用では、予め設定された距離が本体の長さの半分よりも大きい別の距離であってもよく、本例示的な実施形態では特に限定されない。
【0135】
実際の応用では、清掃ロボットのその場における回転角度は15~90度間であってもよく、その場における回転角度を漸増してもよく、すなわち清掃ロボットがその場で15度回転したとき、第2表面媒体領域が検出できなくなる場合、清掃ロボットを制御して15度または他の角度で回転させ、90度回転しても依然として表面媒体変化信号が検出できない場合、清掃ロボットが第2表面媒体領域を迂回したと判断する。
【0136】
実際の応用では、通常、清掃ロボットが現在部屋地図を持たない状況があり、例えば清掃ロボットが新たな部屋に入る場合、または清掃ロボットが部屋地図を確立していない場合があり、この場合、清掃ロボットが第2表面媒体領域を迂回して通行する経路を予め決定することは困難である。このような場合、本開示の例示的な実施形態が提供する清掃ロボットの脱出方法は、表面媒体センサの表面媒体変化信号を無視し、清掃ロボットが振り向いて清掃済み経路に沿って戻るように継続的に制御されことで、脱出を可能にする。
【0137】
本開示の例示的な実施形態では、清掃ロボットが振り向いて第2表面媒体領域を検出した場合、第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在するかどうかを直接決定することにより清掃ロボットの脱出を支援することができる。ここで、第2表面媒体領域を迂回して通行する経路を決定する方法は、確立された部屋地図を検索し、第2表面媒体領域が部屋地図に存在するかどうかを判断することを含む。第2表面媒体領域が部屋地図に存在すると判断した場合、部屋地図に格納された第2表面媒体領域の境界および部屋地図に基づいて、第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在するかどうかを決定することにより、清掃ロボットの脱出を支援する。すなわち、第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在する場合、清掃ロボットを制御してこの経路に沿って走行させ、第2表面媒体領域を迂回し、清掃ロボットが通常のクリーニングモードに入ることが可能になる。
【0138】
第2表面媒体領域が上記部屋地図に存在しない場合、清掃ロボットの境界走査モードが有効になり、第2表面媒体領域のエッジを走査し、走査結果から得られた第2表面媒体領域のエッジ情報を、次のクリーニングの参照のために部屋地図に保存する。
【0139】
本開示の例示的な実施形態では、清掃ロボットステアリングを制御して清掃済み経路に沿って戻るプロセス中、表面媒体センサの表面媒体変化信号を連続的に検出し、表面媒体センサの表面媒体変化信号がなくなったかどうかを判断し、表面媒体センサの表面媒体変化信号がなくなった場合、表面媒体センサはそれ以上表面媒体変化信号を送信しなく、この場合、清掃ロボットが第2表面媒体領域から離れたことを示す。このような場合、清掃ロボットを制御して継続的に予め設定された距離だけ前進させ、予め設定された距離だけ前進した後、清掃ロボットを停止し、その場で1周回転させて、清掃ロボットが第2表面媒体領域から離れたかどうかを検出する。
【0140】
本開示の例示的な実施形態では、清掃ロボットが1周回転するプロセス中、その表面媒体センサが表面媒体変化信号をトリガーした場合、清掃ロボットが新たな表面媒体領域に遭遇すること、または清掃ロボットが第2表面媒体領域から完全に脱出していないことを示し、この場合、清掃ロボットを制御して継続的に清掃済み経路に沿って戻って脱出を可能にする。
【0141】
しかし、清掃ロボットが1周回転するプロセス中、その表面媒体センサが表面媒体変化信号をトリガーしていない場合、清掃ロボットが第2表面媒体領域から離れ、清掃ロボットを妨げる新たな表面媒体領域が存在しないことを示し、この場合、清掃ロボットを制御して通常のクリーニングモードに移行して第1表面媒体領域を継続的にクリーニングする。
【0142】
実際の応用では、清掃ロボットは、全体的な動作を助ける他の機能をさらに含んでもよく、本例示的な実施形態では詳細な説明を省略する。
【0143】
なお、上記方法は、ドライ清掃装置とウェットクリーニングモジュールを備えた清掃ロボットだけでなく、ドライ清掃装置のみを備えた掃除ロボット、またはウェットクリーニングモジュールのみを備えたモッピングロボット、あるいは自律走行機構を有し、床面形状を識別する必要がある他のスマートロボットなどに適用可能であることに留意されたく、本開示の例示的な実施形態では特に限定されない。
【0144】
なお、図面において特定順序で本開示の方法の各ステップを説明したが、必ずしも特定順序でこれらのステップを実行する、または所望の結果を達成するためにすべてのステップを実行しなければならないことを指示または暗示するものではない。追加的にまたは代替的に、いくつかのステップを省略し、複数のステップを1つのステップに統合して実行し、および/または1つのステップを複数のステップに分解して実行してもよい。
【0145】
本開示の例示的な実施例では、表面媒体センサを備えた清掃ロボットに配置された清掃ロボットの脱出装置をさらに提供し、図28に示すように、前記清掃ロボットの脱出装置2900は、表面媒体決定モジュール2901、第1制御モジュール2902および第2制御モジュール2903を含み得る。
【0146】
表面媒体決定モジュール2901は、前記清掃ロボットが第1表面媒体領域のエッジに沿って清掃し、障害物に遭遇して方向を転換する場合、前記表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域を検出し、確立された部屋地図を確立し、前記第2表面媒体領域が前記部屋地図に存在するかどうかを判断するために使用される。
【0147】
第1制御モジュール2902は、前記第2表面媒体領域が前記部屋地図に存在する場合、前記部屋地図中の第2表面媒体領域の境界および前記部屋地図に基づいて、前記第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在するかどうかを判断し、前記経路が存在する場合、前記清掃ロボットを制御して前記経路に沿って走行させて前記第2表面媒体領域を迂回するために使用される。
【0148】
第2制御モジュール2903は、前記経路が存在しない場合、前記清掃ロボットを制御して清掃済み経路に沿って戻って前記第2表面媒体領域を迂回するために使用される。
【0149】
上記の各清掃ロボットの脱出装置モジュールの具体的な詳細は、対応の清掃ロボットの脱出方法において詳細に説明されており、詳細な説明を省略する。
【0150】
なお、上記の詳細な説明において、実行用の装置のいくつかのモジュールまたはユニットが言及されているが、この分割は必須ではないことに留意されたい。実際に、本開示による実施形態では、上記の2つ以上のモジュールまたはユニットの特徴および機能は1つのモジュールまたはユニットで具現化され得る。逆に、上記した1つのモジュールまたはユニットの特徴および機能は、さらに複数のモジュールまたはユニットに分割されて具現化され得る。
【0151】
本開示の例示的な実施例では、上記方法を実現することができる電子機器をさらに提供する。本開示の各側面はシステム、方法またはプログラム製品として実施され得ることが、かかる技術分野の当業者によって理解されるであろう。したがって、本開示の各側面は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、マイクロコードなどを含む)、またはハードウェアとソフトウェアを組み合わせた実施形態で具体化され得、ここで「回路」、「モジュール」または「システム」と呼ぶ。
【0152】
以下、図29を参照しながら本発明のこのような実施形態の電子機器3000を説明する。図29に示す電子機器3000は一例にすぎず、本開示の実施例の機能および使用範囲を制限するものではない。
【0153】
図29に示すように、電子機器3000は汎用コンピューティング装置の形態となる。電子機器3000のアセンブリは、上記少なくとも1つの処理ユニット3010、上記少なくとも1つの記憶ユニット3020、異なるシステムアセンブリ(記憶ユニット3020や処理ユニット3010)を接続するためのバス3030、表示ユニット3040を含むが、これらに限定されない。
【0154】
ここで、前記記憶ユニット3020にプログラムコードが記憶され、前記プログラムコードが前記処理ユニット3010によって実行されて、前記処理ユニット3010が本明細書で記載の「例示的な方法」セクションで説明した本発明の各例示的な実施形態によるステップを実行する。例えば、図25に示すように、前記処理ユニット3010は以下のステップを実行することができ、ステップS2610では、前記清掃ロボットが前記第1表面媒体領域のエッジに沿って清掃し、障害物に遭遇して方向を転換する場合、前記表面媒体センサの表面媒体変化信号に応答して、第2表面媒体領域を検出し、確立された部屋地図を検索し、前記第2表面媒体領域が前記部屋地図に存在するかどうかを判断する。ステップS2620では、前記第2表面媒体領域が前記部屋地図に存在する場合、前記部屋地図中の第2表面媒体領域の境界および前記部屋地図に基づいて、前記第2表面媒体領域を迂回して通行する経路が存在するかどうかを判断し、前記経路が存在する場合、前記清掃ロボットを制御して前記経路に沿って走行させて前記第2表面媒体領域を迂回する。ステップS2630では、前記経路が存在しない場合、前記清掃ロボットを制御して清掃済み経路に沿って戻って前記第2表面媒体領域を迂回する。
【0155】
記憶ユニット3020は、ランダムアクセス記憶ユニット(RAM)30201および/またはキャッシュ記憶ユニット30202などの揮発性記憶ユニットの形態の可読媒体を含み、読み取り専用記憶ユニット(ROM)30203をさらに含んでもよい。
【0156】
記憶ユニット3020は、一組(少なくとも1つ)のプログラムモジュール30205を有するプログラム/ユーティリティ30204をさらに含んでもよく、このようなプログラムモジュール30205は、オペレーティングシステム、1つまたは複数のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュールおよびプログラムデータを含み、これらの例示中のそれぞれまたはいくつかの組み合わせはネットワーク環境の実装を含み得る。
【0157】
バス3030は、記憶ユニットバスまたは記憶ユニットコントローラ、周辺バス、グラフィックスアクセラレーションポート、処理ユニットまたは様々なバス構造のいずれかのバス構造を使用するローカルバスのうちの1つまたは複数の構造であり得る。
【0158】
電子機器3000は、1つまたは複数の外部装置3070(例えばキーボード、ポインティング装置、ブルートゥース(登録商標)装置など)と通信することができ、ユーザがこの電子機器3000と対話可能な1つまたは複数の装置通信、および/またはこの電子機器3000が1つまたは複数の他のコンピューティング装置と通信可能な任意の装置(例えばルーター、モデムなど)と通信することができる。このような通信は、入力/出力(I/O)インターフェイス3050を介して行わる。さらに、電子機器3000は、ネットワークアダプタ3060を介して1つまたは複数のネットワーク(例えばローカルネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)および/またはパブリックネットワーク、例えばインターネット)と通信することもできる。図に示すように、ネットワークアダプタ3060はバス3030を介して電子機器3000の他のモジュールと通信する。明らかに、図示しないが、電子機器3000とともに、マイクロコード、デバイスドラバラ、冗長処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブおよびデータバックアップストレージシステムなどの他のハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールと使用してもよいが、これらに限定されない。
【0159】
以上の実施形態の説明を通じて、当業者は、ここでの例示的な実施形態はソフトウェアによって、またはソフトウェアを必要なハードウェアと組み合わせることで実現できることを容易に理解できる。したがって、本開示による実施形態の技術的解決策は、ソフトウェア製品として具現化され得、このソフトウェア製品は不揮発性記憶媒体(CD-ROM、Uディスク、モバイルハードディスクなど)またはネットワークに格納されてもよく、いくつかの命令を含み、コンピューティング装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、端末装置、またはネットワーク装置など)によって実行されると、本開示の実施形態による方法が実現され得る。
【0160】
本開示の例示的な実施例では、本明細書に記載の方法のプログラム製品を実現することが可能なコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。いくつかの可能な実施形態では、本発明の各側面は、プログラム製品として実現され得、プログラムコードを含み、前記プログラム製品が端末装置で実装されると、前記プログラムコードは、前記端末装置に本明細書に記載の「例示的な方法」セクションで説明した本発明の各例示的な実施形態によるステップを実行させる。
【0161】
図30に示すように、本発明の実施形態の上記方法を実現するためのプログラム製品3100が示され、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)を採用し、プログラムコードを含み、端末装置、例えばパーソナルコンピュータで実行され得る。しかしながら、本発明のプログラム製品はここに限定されなく、本明細書では、可読記憶媒体は、プログラムを記憶または含む任意の有形媒体であり得、このプログラムが命令実行システム、装置またはデバイスによって使用される、またはそれらと組み合わせて使用され得る。
【0162】
前記プログラム製品は、1つまたは複数の可読媒体の任意の組み合わせを採用することができる。可読媒体は、可読信号媒体または可読記憶媒体であってもよい。可読記憶媒体は例えば電気、磁気、光学、電磁、赤外線、または半導体のシステム、装置またはデバイス、または任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、1つまたは複数のワイヤを有する電気的接続、ポータブルディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気ストレージデバイス、または上記の任意の適切な組み合わせであってもよい。
【0163】
コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンドに含まれる、または搬送波の一部として伝搬される可読プログラムコードを運ぶデータ信号を含んでもよい。伝搬されるデータ信号は、電磁信号、光信号または上記の任意の適切な組み合わせなどの様々な形態であってもよいが、これらに限定されない。可読信号媒体は可読記憶媒体以外の任意の可読媒体であり得、この可読媒体は、命令実行システム、装置またはデバイスによって使用される、またはそれらと組み合わせて使用するプログラムを送信、伝搬または転送するために使用される。
【0164】
可読媒体に含まれるプログラムコードは、無線、有線、光ファイバーケーブル、RFなど、または上記の任意の適切な組み合わせなどの任意の適切な媒体によって転送され得るが、それらに限定されない。
【0165】
1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで本開示の動作を実行するためのプログラムコードを記述し得、前記プログラミング言語は、JavaやC++などのオブジェクトポインティングプログラミング言語が含まれ、また、「C」言語などの従来の手続き型プログラミング言語や同様のプログラミング言語も含まれる。プログラムコードは、ユーザコンピューティング装置上で完全に実行してもよいし、独立したソフトウェアパッケージとして、ユーザコンピューティング装置上で部分的に実行してもよいし、ユーザコンピューティング装置上で部分的に、リモートコンピューティング装置上で実行してもよいし、リモートコンピューティング装置またはサーバで完全に実行してもよい。リモートコンピューティング装置の場合、リモートコンピューティング装置は、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザコンピューティング装置に接続されてもよく、又は外部のコンピューティング装置に(例えば、インターネットサービスプロバイダを用いてインターネットを介して)接続されてもよい。
【0166】
また、上記図面は、本開示の例示的な実施例の方法に含まれる処理の単なる概略図であり、限定することを意図していない。上記図面に示された処理は、これらの処理の時間順序を示すものでも、制限するものでもないことは容易に理解される。さらに、これらの処理は、例えば、複数のモジュールにおいて同期的または非同期的に実行され得ることも、容易に理解される。
【0167】
当業者は、本明細書の説明および実践を考慮した後、本開示の他の実施例を容易に想到することができる。本出願は、本開示の任意の変形、用途または適応的な変化をカバーすることを意図しており、これらの変形、用途または適応的な変化は本開示の一般的な原理に従って本開示で開示されていない本技術分野中の周知常識または慣用技術手段を含む。本明細書および実施例は例示的なものとしてのみ考慮され、本開示の真の範囲および精神は特許請求の範囲によって示される。
【0168】
なお、本開示は上記で説明され、添付図面に例示された正確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく様々な修正や変更を加えることができることに留意されたい。本開示の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される。
図1
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【国際調査報告】