(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-14
(54)【発明の名称】セッションサービス管理のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 76/22 20180101AFI20240206BHJP
H04W 76/34 20180101ALI20240206BHJP
【FI】
H04W76/22
H04W76/34
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546348
(86)(22)【出願日】2022-01-21
(85)【翻訳文提出日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 CN2022073194
(87)【国際公開番号】W WO2022161276
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/074443
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ, チャンシェン
(72)【発明者】
【氏名】ヘ, インジャオ
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ウー
(72)【発明者】
【氏名】ルー, ユンジェ
(72)【発明者】
【氏名】ダイ, ファイチェン
(72)【発明者】
【氏名】リュ, ウェンジュン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD34
5K067EE16
5K067HH11
5K067HH21
(57)【要約】
本開示のさまざまな実施形態は、セッションサービス管理のための方法および装置を提供する。第1のセッション管理機能でよって実行される方法は、ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を決定することを有する。第1のN4情報はUPFの識別子を含む。方法は、第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを第2のセッション管理機能に送信することをさらに有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のセッション管理機能によって実行される方法(600)であって、
ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を決定する(602)ことと、ここで、前記第1のN4情報は前記UPFの識別子を含み、
前記第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを第2のセッション管理機能に送信する(604)ことと、
を有する、方法。
【請求項2】
前記UPFに関する前記第1のN4情報を決定することは、
前記UPFから前記UPFに関する第2のN4情報を含んだ第2のメッセージを受信することと、ここで前記第2のN4情報は前記UPFの前記識別子を含まず、
前記第1のN4情報を生成するために前記UPFの前記識別子を前記第2のN4情報に追加することと、
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記UPFに関する前記第1のN4情報を決定することは、
前記UPFから前記UPFに関する第3のN4情報を含んだ第3のメッセージを受信することと、ここで前記第3のN4情報は前記UPFの前記識別子を含み、
前記第3のN4情報を前記第1のN4情報として用いることと、
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記UPFに関する第4のN4情報を含んだ第4のメッセージを前記第2のセッション管理機能から受信する(702)ことと、ここで前記第4のN4情報は前記UPFの前記識別子を含み、
前記UPFの前記識別子に基づいて、前記UPFに前記第4のメッセージを送信する(704)ことと、
をさらに有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のセッション管理機能は、中間セッション管理機能を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記UPFに関する前記N4情報が、
セッション解放メッセージ、
セッション更新メッセージ、
セッション修正メッセージ、または
セッション報告メッセージ
の少なくとも1つに含まれる、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記N4情報の役割が、
前記N4情報が前記UPFでオフロードされたトラフィックのトラフィック使用量を報告するためにセッション管理機能によって用いられるか、または
前記N4情報が前記UPFでオフロードされたトラフィックを制御するためにセッション管理機能によって用いられるか、
の少なくとも1つを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記UPFが、プロトコルデータユニットセッションアンカー(PSA) UPFを有する、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
第2のセッション管理機能によって実行される方法(800)であって、
ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを第1のセッション管理機能から受信する(802)ことと、ここで、前記第1のN4情報は前記UPFの識別子を含み、
前記UPFの識別子に基づいて前記第1のメッセージを処理する(804)ことと、
を有する、方法。
【請求項10】
前記UPFに関する第4のN4情報を含んだ第4のメッセージを前記第1のセッション管理機能に送信する(806)ことをさらに有し、前記第4のN4情報は前記UPFの前記識別子を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のセッション管理機能は、中間セッション管理機能の少なくとも1つを有する、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記UPFに関する前記N4情報が、
セッション解放メッセージ、
セッション更新メッセージ、
セッション修正メッセージ、または
セッション報告メッセージ
の少なくとも1つに含まれる、請求項9から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記N4情報の役割が、
前記N4情報が前記UPFでオフロードされたトラフィックのトラフィック使用量を報告するためにセッション管理機能によって用いられるか、または
前記N4情報が前記UPFでオフロードされたトラフィックを制御するためにセッション管理機能によって用いられるか、
の少なくとも1つを含む、請求項9から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記UPFが、プロトコルデータユニットセッションアンカー(PSA) UPFを有する、請求項9から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
第1のセッション管理機能(900)であって、
プロセッサ(921)と、
前記プロセッサ(921)に接続されたメモリ(922)と、を有し、前記メモリ(922)は前記プロセッサ(921)によって実行可能な命令を格納し、それによって、前記第1のセッション管理機能(900)が、
ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を決定し、ここで前記第1のN4情報は前記UPFの識別子を含み、
前記第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを第2のセッション管理機能に送信する、
ように動作可能である、第1のセッション管理機能。
【請求項16】
前記第1のセッション管理機能が、請求項2から8のいずれか1項に記載の方法を実行するようにさらに動作可能である、請求項15に記載の第1のセッション管理機能。
【請求項17】
第2のセッション管理機能(900)であって、
プロセッサ(921)と、
前記プロセッサ(921)に接続されたメモリ(922)と、を有し、前記メモリ(922)は前記プロセッサ(921)によって実行可能な命令を格納し、それによって、前記第2のセッション管理機能(900)が、
ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを第1のセッション管理機能から受信し、ここで前記第1のN4情報は前記UPFの識別子を含み、
前記UPFの識別子に基づいて前記第1のメッセージを処理する、
ように動作可能である、第2のセッション管理機能。
【請求項18】
前記第2のセッション管理機能が、請求項10から14のいずれか1項に記載の方法を実行するようにさらに動作可能である、請求項17に記載の第2のセッション管理機能。
【請求項19】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から14のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を格納する、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から14のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を有する、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は総じて通信ネットワークに関し、より詳細には、マルチキャスト通信のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションは、本開示のより良い理解を容易にしうる態様を紹介する。したがって、このセクションの記述はこの観点から解されるべきであり、従来技術に属するものまたは従来技術に属しないものの自認として解されるべきではない。
【0003】
通信サービスプロバイダおよびネットワークオペレータは、(例えば魅力のあるネットワークサービスおよびパフォーマンスを提供することによって)消費者に価値および利便性を提供するという課題に絶えず直面している。ネットワーキングおよび通信技術の急速な発展とともに、ロングタームエボリューション(LTE)/第4世代(4G)ネットワークまたはニューラジオ(NR)/第5世代(5G)ネットワークなどの無線通信ネットワークには、高いトラフィック容量およびエンドユーザデータレートを達成することが期待されている。3GPP(3rd generation partnership project)は多種多様な産業にわたる新しいサービスの多様な要件に応えるために、多様な通信ネットワークのための多様なネットワーク機能サービスを開発している。
【0004】
複数のプロトコルデータユニット(PDU)セッションアンカー(PSA)を用いた単一PDUセッションが3GPP TS 23.501 V16.7.0に規定されており、その開示の全体を参照により本明細書に組み込む。3GPP TS 23.501 V16.7.0の5.6.9.2.3節で定義されるように、DN(データネットワーク)への選択的トラフィックルーティングをサポートするために、またはSSC(セッションおよびサービス継続性)モード3をサポートするために、SMF(セッション管理機能)は、PDUセッションが複数のN6インターフェースに同時に対応することができるようにPDUセッションのデータパスを制御することができる。これらのインターフェースの各々を終端するUPFは、PDUセッションアンカー機能をサポートすると言われる。PDUセッションをサポートする各PDUセッションアンカーは、同じDNへの異なるアクセスを提供する。さらに、PDU(ユーザプレーン機能)セッション確立で割り当てられたPDUセッションアンカーはPDUセッションのSSCモードに関連付けられ、例えばDNへの選択的トラフィックルーティングのために同じPDUセッション内で割り当てられた追加の(1つ以上の)PDUセッションアンカーは、PDUセッションのSSCモードとは無関係である。3GPP TS 23.503 V16.7.0の6.3.1節で定義されるAF(アプリケーション機能)影響トラフィックステアリング強制制御情報を含むPCC(ポリシおよび課金制御)ルールがSMFに提供される場合、SMFは、PCCルールに含まれる(1つ以上の)DNAI(DNアクセス識別子)に基づいて、(UL(アップリンク)分類器機能またはIPv6(インターネットプロトコルバージョン6)マルチホーミングを用いて)トラフィックルーティングを適用するかどうかを決定することができる。
【0005】
3GPP TS 23.501 V16.7.0の5.34.6節は、I-SMF(中間セッション管理機能)によって制御されるUPFによるトラフィックオフロードのサポートのためのI-SMFとSMFとのやりとりを記述する。I-SMFが、例えばPDUセッション確立中に、またはUEモビリティのために、PDUセッションに挿入される場合、I-SMFは、自身がサポートするDNAIリストをSMFに提供することができる。I-SMFから受信したDNAIリスト情報に基づいて、SMFは、I-SMFへのローカルトラフィックステアリングのために、例えば、直ちに、または新規の、更新された、もしくは除去された(1つ以上の)PCCルールが受信されたときに、このPDUセッションついて対象となる(1つ以上の)DNAIを提供することができる。対象となる(1つ以上の)DNAIは、PCCルールから導出される。I-SMFはローカルトラフィックステアリングを確実にするために、UPFの挿入、修正、および除去の責を負う。ローカルトラフィックステアリングおよびのためのPDUセッションについて対象となる(1つ以上の)DNAIとUE(ユーザ装置)位置とに基づいて、I-SMFはどの(1つ以上の)DNAIが選択されるべきかを決定し、選択されたDNAIに基づいて、UL CL(分類器)/BP(分岐点)および/またはPDUセッションアンカーとして動作する(1つ以上の)UPFを選択し、これらの(1つ以上の)UPFをPDUセッションのデータパスに挿入する。
【0006】
3GPP TS 23.501 V16.7.0の5.34.6.2節は、ローカルトラフィックオフロードのためにSMFからI-SMFに送信されるN4情報を記述する。SMFは、I-SMFによって示される利用可能な(1つ以上の)DNAIと、これら(1つ以上の)のDNAIに関連づけられたPCCルールと、課金要件とに基づいて、ローカルトラフィックオフロードのためのN4情報を生成する。このN4情報はUL CL/分岐点の挿入/更新/削除後にSMFからI-SMFに送信され、I-SMFはこのN4情報を使用して、I-SMFによって制御されるUPFにインストールされたルールを導出する。ローカルトラフィックオフロードのためのN4情報は、3GPP TS 23.501 V16.7.0の5.8.2.11節で定義されたルールおよびパラメータに対応する。これには、SMFが後でこれらのルールを変更または削除できるようにする識別子が含まれる。ローカルトラフィックオフロードのためのN4情報は、I-SMFによって実際に使用される(1つ以上の)ローカルUPFの数の知見なしにSMFによって生成される。SMFは、N4情報内のルールがUL CL/分岐点またはローカルPSAで実施されるかどうかを示す。ルールがローカルPSAに適用される場合、N4情報は、関連付けられたDNAIを含む。I-SMFは、SMFから受信したN4情報に基づいて、(1つ以上の)UPFのための適切なルールを生成する。SMFは、I-SMFが1つのPSAを制御しているのか複数のPSAを制御しているのかを認識していない。
【0007】
図1は、I-SMFによって制御されるPDUセッションアンカーおよび、分岐点またはUL CLの追加のフローチャートを示す。
図1は3GPP TS 23.502 V16.7.1の
図4.23.9.1-1と同じであり、当該仕様書の開示の全体を参照により本明細書に組み込む。
図1のステップは3GPP TS 23.502 V16.7.1の4.23.9.1節に記載されており、簡潔にするためにここではその説明を省略する。
【0008】
ステップ2において、I-SMFは、SMFから受信したこのPDUセッションについて対象となる(1つ以上の)DNAIのリストを使用して、例えばUEモビリティに起因して、新しいPDUセッションアンカーを確立することを決定する。I-SMFはUPFを選択し、N4を使用してPDUセッションの新しいPDUセッションアンカー2(PSA2)を確立する。
【0009】
ステップ4において、I-SMFは、SMFへのNsmf_PDUSession_Update Request(UL CLまたは分岐点挿入の指示、IPv6プレフィックス@PSA2、PSA2がサポートする(1つ以上の)DNAI)を呼び出す。複数のローカルPSA(すなわち、PSA2)が一度に挿入されてもよく、マルチホーミングの場合、それぞれがDNAIおよび/またはIPv6プレフィックスに対応する。
【0010】
図2は、I-SMFによって制御されるPDUセッションアンカーおよび、分岐点またはUL CLの削除のフローチャートを示す。
図2は、3GPP TS 23.502 V16.7.1の
図4.23.9.2-1と同じである。
図2のステップは3GPP TS 23.502 V16.7.1の4.23.9.2節に記載されており、簡潔にするためにここではその説明を省略する。
【0011】
ステップ3において、I-SMFは、SMFへのNsmf_PDUSession_Update Request(トラフィックオフロードの削除の指示、IPv6プレフィックス@PSA2の削除、PSA2に関連付けられたDNAI)を呼び出す。複数のローカルPSAが削除されてもよく、この場合、I-SMFは、マルチホーミングの場合、削除されるべき各ローカルPSA、関連づけられたDNAI、およびIPv6プレフィックスを提供する。
【0012】
図3は、I-SMFによって制御される分岐点またはUL CLのためのPDUセッションアンカーの変更のフローチャートを示す。
図3は、3GPP TS 23.502 V16.7.1の
図4.23.9.3-1と同じである。
図3のステップは3GPP TS 23.502 V16.7.1の4.23.9.3節に記載されており、簡潔にするためにここではその説明を省略する。
【0013】
ステップ2において、I-SMFは、例えばUEモビリティに起因して、新しいPDUセッションアンカーを確立し、既存のPDUセッションアンカーを解放することを決定する。I-SMFはUPFを選択し、N4を使用してPDUセッションの新しいPDUセッションアンカー2を確立する。
【0014】
ステップ3において、I-SMFは、SMFへのNsmf_PDUSession_Update Request(トラフィックオフロードの変更の指示表示、(新たに割り当てられたIPv6プレフィックス@PSA2、PSA2によってサポートされる(1つ以上の)DNAI)、(IPv6プレフィックス@PSA0、PSA0によってサポートされるDNAIの削除))を呼び出す。
【0015】
開示の全体を参照によって本明細書に組み込む3GPP TS 29.502 V16.6.0は、PSA情報(psaInfo)の詳細な情報を記述する。psaInfoの記入方法の例を以下に示す。
(I-SMF主導の)Nsmf_PDUSession_Update Request
+ HsmfUpateData
+ psaInfo
- pasInd: PSA_INSERTED/PSA_REMOVED
- dnaiList: 挿入されるPSA2がサポートするdnaiList
- psaUpfId: PSA2 NfInstanceId
【0016】
表1は、タイプHsmfUpdateDataの定義を示す。表1は、3GPP TS 29.502 V16.6.0の表6.1.6.2.11-1を切り詰めた表である。
【表1】
【0017】
表2は、タイプPsaInformationの定義を示す。表2は、3GPP TS 29.502 V16.6.0の表6.1.6.2.41を切り詰めた表である。
【表2】
【0018】
表3は、タイプN4Informationの定義を示す。表3は、3GPP TS 29.502 V16.6.0の表6.1.6.2.41を切り詰めた表である。
【表3】
【発明の概要】
【0019】
この概要では、以下の詳細な説明においてさらに説明されるコンセプトの1つを簡単な形態で紹介する。この概要は、特許請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図しておらず、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
【0020】
図4は、本開示の実施形態に係る、複数のローカルPSAを有するI-SMFによって制御されるPDUセッションのための、UL分類器/IPv6マルチホーミングの使用の例示的なアーキテクチャを示す。
【0021】
複数のローカルPSA(例えば、PSA2およびPSA3)が例えば一度に挿入される場合、各ローカルPSAについて、各ローカルPSAによってサポートされるDNAIのリストがI-SMFからSMFにプロビジョニングされ、psaUpfidもまたI-SMFからSMFにプロビジョニングされる。psaUpfidは各UPFに対して取り分(Quota)が許可されている場合に課金目的でN40インターフェースで用いられるるUPFのNfInstanceIdに対応しうる(その開示の全体を参照により本明細書に組み込む3GPP TS 32.255 V17.0.0の第5.2.1.10節を参照)。問題は、I-SMFで制御される複数のPSAでオフロードされるトラフィックについて、I-SMFが(例えばトラフィック使用量を報告する)N4情報をSMFに送信する必要がある場合、(例えばトラフィック使用量を報告する)N4情報がどのPSAに対応するのかを示す必要があるが、N16aインタフェース上で搬送されるすべてのPFCP(パケット転送制御プレーン)セッションメッセージ(例えばPFCP Session Modification Request/Response、PFCP Session Deletion Request/Response、PFCP Session Report Request/Response)には対応するUPF識別子情報がないことである。また、現状、psaUpfId情報に一致するパラメータは’n4DnaiInfo’だけである。先の表3を参照されたい。I-SMFが複数のローカルPSAを制御している場合、複数のPSAのdnaiListが少なくとも1つの重複値を有していると、N4情報がどのPSAに対応しているかを特定する方法が問題となりうる。例えば、SMFが以前に受信した(I-SMF主導の)Nsmf_PDUSession_Update Requestに基づいて、PSA2 dnaiList (a, b, c)およびPSA3 dnaiList (b, c, d)の情報を既に有している状態で、n4DnaiInfoが’b’である2つのn4infoを受信しうる。この場合SMFは、そのn4InfoがどのPSAに対応するかを特定できない。
【0022】
逆に、I-SMFによって制御されるPSA2またはPSA3、あるいはPSA2とPSA3の両方でオフロードされたトラフィックを制御するために、SMFがN4情報をI-SMFに送信する必要がある場合、PSA2とPSA3の両方が同じn4DnaiInfo ’b’を提供するため、I-SMFはn4DnaiInfo 'b’を持つN4情報がどのPSAに対応するかを特定できない。
【0023】
図4には、同じDNAI ’b’をサポートするUPFを2つだけ示しているが、負荷分散とノードの冗長性を達成するために、少なくとも1つの同じDNAIをサポートするUPFが2つ以上存在しうることに留意されたい。
【0024】
上述の問題または他の問題のうちの少なくとも1つを克服または軽減するために、本開示の実施形態は、セッションサービス管理の改善された解決策を提案する。
【0025】
本開示の第1の態様によれば、第1のセッション管理機能によって実行される方法が提供される。方法は、ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を決定することを有する。前記第1のN4情報は前記UPFの識別子を含む。方法は、前記第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを第2のセッション管理機能に送信することをさらに有する。
【0026】
一実施形態では、前記UPFに関する前記第1のN4情報を決定することは、前記UPFから前記UPFに関する第2のN4情報を含んだ第2のメッセージを受信することと、ここで前記第2のN4情報は前記UPFの前記識別子を含まず、前記第1のN4情報を生成するために前記UPFの前記識別子を前記第2のN4情報に追加することと、を有する。
【0027】
一実施形態では、前記UPFに関する前記第1のN4情報を決定することは、前記UPFから前記UPFに関する第3のN4情報を含んだ第3のメッセージを受信することと、ここで前記第3のN4情報は前記UPFの前記識別子を含み、前記第3のN4情報を前記第1のN4情報として用いることと、を有する。
【0028】
一実施形態では方法が、前記第2のセッション管理機能から前記UPFに関する第4のN4情報を含んだ第4のメッセージを受信することをさらに有し、前記第4のN4情報は前記UPFの前記識別子を含む。方法は、前記UPFの前記識別子に基づいて、前記第4のメッセージを前記UPFに送信することをさらに有する。
【0029】
一実施形態では、前記第1のセッション管理機能が中間セッション管理機能を有する。
【0030】
一実施形態では、前記UPFに関する前記N4情報が、セッション解放メッセージ、セッション更新メッセージ、セッション修正メッセージ、またはセッション報告メッセージの少なくとも1つに含まれる。
【0031】
一実施形態では、前記N4情報の役割が、前記UPFでオフロードされたトラフィックのトラフィック使用量を報告するためにセッション管理機能によって用いられるか、前記UPFでオフロードされたトラフィックを制御するためにセッション管理機能によって用いられるか、少なくとも1つを含む。
【0032】
一実施形態では、前記UPFがプロトコルデータユニットセッションアンカー(PSA)UPFを有する。
【0033】
本開示の第2の態様によれば、第2のセッション管理機能によって実行される方法が提供される。方法は、第1のセッション管理機能から、ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを受信することを有する。前記第1のN4情報は前記UPFの識別子を含む。方法は、前記UPFの識別子に基づいて、前記第1のメッセージを処理することをさらに有する。
【0034】
一実施形態では方法が、前記UPFに関する第4のN4情報を含んだ第4のメッセージを前記第1のセッション管理機能に送信することをさらに有する。前記第4のN4情報は前記UPFの前記識別子を含む。
【0035】
本開示の第3の態様によれば、第1のセッション管理機能が提供される。第1のセッション管理機能は、プロセッサと、プロセッサに接続されたメモリとを有する。前記メモリは、前記プロセッサによって実行可能な命令を格納する。前記第1のセッション管理機能は、ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を決定するように動作可能である。前記第1のN4情報は前記UPFの識別子を含む。前記第1のセッション管理機能は、前記第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを第2のセッション管理機能に送信するようにさらに動作可能である。
【0036】
本開示の第4の態様によれば、第2のセッション管理機能が提供される。第2のセッション管理機能は、プロセッサと、プロセッサに接続されたメモリとを有する。前記メモリは、前記プロセッサによって実行可能な命令を格納する。前記第2のセッション管理機能は、第1のセッション管理機能から、ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを受信するように動作可能であり、前記第1のN4情報は前記UPFの識別子を含む。前記第2のセッション管理機能は、前記UPFの識別子に基づいて前記第1のメッセージを処理するようにさらに動作可能である。
【0037】
本開示の第5の態様によれば、第1のセッション管理機能が提供される。前記第1のセッション管理機能は、決定モジュールと、第1の送信モジュールとを有する。前記決定モジュールは、ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を決定するように構成されうる。前記第1のN4情報は前記UPFの識別子を含む。前記第1の送信モジュールは、前記第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを第2のセッション管理機能に送信するように構成されうる。
【0038】
一実施形態では前記第1のセッション管理機能が、前記UPFに関する第4のN4情報を含んだ第4のメッセージを前記第2のセッション管理機能から受信するように構成された受信モジュールをさらに有しうる。前記第4のN4情報は前記UPFの前記識別子を含む。
【0039】
一実施形態では、前記第1のセッション管理機能が、前記UPFの前記識別子に基づいて、前記第4のメッセージを前記UPFに送信するように構成された第2の送信モジュールをさらに有しうる。
【0040】
本開示の第6の態様によれば、第2のセッション管理機能が提供される。前記第2のセッション管理機能は、受信モジュールと、処理モジュールとを有する。前記受信モジュールは、第1のセッション管理機能から、ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを受信するように構成されうる。前記第1のN4情報は前記UPFの識別子を含む。前記処理モジュールは、前記UPFの識別子に基づいて、前記第1のメッセージを処理するように構成されうる。
【0041】
一実施形態では前記第2のセッション管理機能が、前記UPFに関する第4のN4情報を含んだ第4のメッセージを前記第1のセッション管理機能に送信するように構成された送信モジュールをさらに有しうる。前記第4のN4情報は前記UPFの前記識別子を含む。
【0042】
本開示の第7の態様によれば、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに前記第1から第6の態様のいずれか1つによる方法を実行させる命令を有するコンピュータプログラム製品が提供される。
【0043】
本開示の第8の態様によれば、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに前記第1および第2の態様のいずれか1つによる方法を実行させる命令を格納するコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0044】
本開示の実施形態は多くの利点を提供するが、以下にその一部を列挙する。本開示のいくつかの実施形態では、提案される解決策により、(PSA UPFなどの)複数のローカルUPFがセッション管理機能によって挿入および制御される場合に、N4情報がどのUPF(PSA UPFなど)に対応するかを、SMFおよびI-SMFなどのセッション管理機能が特定できるようになる。本開示のいくつかの実施形態では、提案される解決策により、I-SMFなどのセッション管理機能と、PSA UPFなどのUPFとやり取りをセーブすることができる。本開示のいくつかの実施形態では、提案される解決策により、N16a N4情報の取り扱いを簡略化することができる。本開示の実施形態は、上述の特徴および利点に限定されない。当業者は以下の詳細な説明を読めばさらなる特徴および利点を認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
本開示の様々な実施形態の、上述した、あるいは他の態様、特徴、および利点は、一例として、添付図面に関する以下の詳細な説明からより完全に明らかになるであろう。添付図面では、同様の参照番号または文字が同様または同等の要素を示すために用いられる。図面は、本開示の実施形態の理解を容易にするために図示されており、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。
【0046】
【
図1】
図1は、I-SMFによって制御されるPDUセッションアンカーおよび、分岐点またはUL CLの追加のフローチャートである。
【0047】
【
図2】
図2は、I-SMFによって制御されるPDUセッションアンカーおよび、分岐点またはUL CLの削除のフローチャートである。
【0048】
【
図3】
図3は、I-SMFによって制御される分岐点またはUL CLのためのPDUセッションアンカーの変更のフローチャートである。
【0049】
【
図4】
図4は、本開示の実施形態に係る、複数のローカルPSAを有するI-SMFによって制御されるPDUセッションのための、UL分類器/IPv6マルチホーミングの使用の例示的なアーキテクチャを示す図である。
【0050】
【
図5】
図5は、本開示の実施形態に係る、第5世代ネットワークにおけるハイレベルアーキテクチャを概略的に示す図である。
【0051】
【
図6】
図6は、本開示の実施形態に係る方法のフローチャートである。
【0052】
【
図7】
図7は、本開示の別の実施形態に係る方法のフローチャートである。
【0053】
【
図8】
図8は、本開示の実施形態に係る方法のフローチャートである。
【0054】
【
図9】
図9は、本開示のいくつかの実施形態を実施するのに適した装置を示すブロック図である。
【0055】
【
図10】
図10は、本開示の実施形態に係る第1のセッション管理機能を示すブロック図である。
【0056】
【
図11】
図11は、本開示の実施形態に係る第2のセッション管理機能を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に関して詳細に説明する。これらの実施形態は当業者が本開示をよりよく理解し、その結果として実施することを可能にする目的でのみ論じられ、本開示の範囲に対するいかなる限定も示唆するものではないことを理解されたい。本明細書を通じて、特徴、利点、または類似の言葉への言及は、本開示で実現され得る特徴および利点のすべてが、本開示の任意の単一の実施形態にあるべきである、またはあることを意味するものではない。むしろ、特性および利点に言及する言葉は、実施形態に関連して説明される特定の特性、利点、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味すると理解される。さらに、本開示に記載される特性、利点、および特性は、1つまたは複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。当業者は、本開示が特定の実施形態の特定の特徴または利点の1つまたは複数を欠いた状態で実施されうることを認識するであろう。他の例において、本開示のいずれの実施形態にも存在しないかもしれない追加の特徴および利点が、特定の実施形態で認識されうる。
【0058】
本開示で用いられる場合、用語「ネットワーク」は、ニューラジオ(NR)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTEアドバンスト、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)(登録商標)、高速パケットアクセス(HSPA)、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元アドレス(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)、および他の無線ネットワークなど、任意の適切な通信規格に従うネットワークを意味する。CDMAネットワークはユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実装することができ、UTRAは、WCDMAおよびCDMAの他の変種を含む。TDMAネットワークは、GSM (Globals System for Mobile Communications)などの無線技術を実装することができる。OFDMAネットワークは、進化型UTRA(E-UTRA)、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash-OFDMA、アドホックネットワーク、無線センサネットワークなどの無線技術を実装することができる。以下の説明では、用語「ネットワーク」と「システム」とは互換的に用いることができる。さらに、ネットワーク内の2つの機器間の通信は、3GPPなどの標準化組織によって規定される通信プロトコルを含むがこれに限定されない、任意の好適な通信プロトコルに従って実行されうる。たとえば、通信プロトコルは、第1世代(1G)、2G、3G、4G、4.5G、5G通信プロトコル、および/または現在知られているか、または将来開発される任意の他のプロトコルを含みうる。
【0059】
用語「ネットワーク機能(NF)」は、通信ネットワークの(物理または仮想)ネットワークエンティティに実装され得る任意の適切なネットワーク機能(NF)を意味する。例えば、ネットワーク機能は専用ハードウェア上のネットワーク要素として、専用ハードウェア上で実行されるソフトウェアインスタンスとして、または例えばクラウドインフラストラクチャ上の適切なプラットフォーム上でインスタンス化された仮想化された機能として、実装されうる。例えば、5Gシステム(5GS)は、AMF(アクセス及びモビリティ機能)、SMF(セッション管理機能)、AUSF(認証サービス機能)、UDM(統一データ管理機能)、PCF(ポリシ制御機能)、AF(アプリケーション機能)、NEF(ネットワークエクスポージャ機能)、UPF(ユーザプレーン機能)およびNRF(ネットワークリポジトリ機能)、RAN(無線アクセスネットワーク)、SCP(サービス通信プロキシ)、NWDAF(ネットワークデータ解析機能)、NSSF(ネットワークスライス選択機能)、NSSAAF(ネットワークスライス固有認証および承認機能)などの複数のNFを有しうる。たとえば、4Gシステム(LTEなど)は、MME(モバイル管理エンティティ)、HSS(ホーム加入者サーバ)、ポリシーおよび課金ルール機能(PCRF)、パケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)、PGW制御プレーン(PGW-CまたはP-GW-C)、サービングゲートウェイ(SGW)、SGW制御プレーン(SGW-C)、E-UTRANノードB(eNB)などの複数のNFを含みうる。他の実施形態において、ネットワーク機能は、例えば、特定のネットワークに依存する異なるタイプのNFを有しうる。
【0060】
「端末機器」という用語は、通信ネットワークにアクセスし、そこからサービスを受信することができる任意の末端機器を意味する。限定ではなく例として、端末機器は、モバイル端末、ユーザ装置(UE)、または他の適切なデバイスを意味する。UEは例えば、加入者局(SS)、ポータブル加入者局、移動局(MS)、またはアクセス端末(AT)でありうる。端末機器は、ポータブルコンピュータ、デジタルカメラなどの撮像端末機器、ゲーム端末機器、音楽記憶および再生機器、移動体電話、セルラ電話、スマートフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)電話、無線ローカルループ電話、タブレット、ウェアラブル機器、携帯情報端末(PDA)、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ウェアラブル端末機器、車載無線端末機器、無線エンドポイント、移動局、ラップトップ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、スマートデバイス、無線カスタマープレミス機器(CPE)などを含みうるが、これらに限定されない。以下の説明では用語「端末機器」、「端末」、「ユーザ装置」、および「UE」は互換的に使用されうる。一例として、端末機器は、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)によって発布された1つ以上の通信規格(3GPPのLTE規格またはNR規格など)に従って通信するように構成されたUEを表しうる。本開示で使用される場合、「ユーザ装置」または「UE」は、関連する機器を所有し、かつ/またはそれを操作する人間のユーザという意味では必ずしも「ユーザ」を有していなくてもよい。いくつかの実施形態では、端末機器が直接的な人間の関与なしに情報を送信および/または受信するように構成されてもよい。例えば、端末機器は、所定のスケジュールで、内部または外部イベントによってトリガされたとき、または通信ネットワークからの要求に応答して、ネットワークに情報を送信するように設計されてもよい。あるいは、UEは人間のユーザへの販売または人間のユーザによる操作が意図されているが、最初は特定の人間のユーザに関連付けられていない機器を表しうる。
【0061】
さらに別の例として、モノのインターネット(IoT)シナリオでは、端末機器が監視および/または測定などを実行し、そのような監視および/または測定などの結果を別の端末機器および/またはネットワーク装置に送信する機械または他の機器を表しうる。端末機器はこの場合、マシンツーマシン(M2M)機器であってよく、3GPPの文脈ではマシンタイプ通信(MTC)機器と呼ばれうる。1つの具体例として、端末機器は、3GPP狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)規格を実施するUEであってもよい。そのような機械または機器の具体例は、センサ、電力メータなどの計量装置、産業機械、または家庭用または個人用機器、例えば冷蔵庫、テレビ、個人用ウェアラブル(時計など)などである。他のシナリオでは、端末機器は、自身の動作ステータスまたは自身の動作に関連する他の機器を監視および/または報告することができる車両または他の機器を表しうる。
【0062】
本開示における「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的な実施形態」などへの言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含みうることを示すが、すべての実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含む必要はない。さらに、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態に言及しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が実施形態に関連して説明される場合、明示的に説明されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性を用いることが当業者の知識の範囲内であることが示唆される。
【0063】
本開示では様々な要素を説明するために「第1の」、「第2の」などの用語が使用されうるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、1つの要素を別の要素から区別するためにのみ使用される。例えば、例示的な実施形態の範囲内で、第1の要素を第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2の要素を第1の要素と呼ぶことができる。本開示において用語「および/または」は、関連する列挙された用語のうちの1つ以上の任意のおよび全ての組合せを含む。
【0064】
本開示で用いるとき、句「AおよびBの少なくとも1つ」または「AまたはBの少なくとも1つ」は「Aのみ、Bのみ、またはAとBの両方」を意味すると解されるべきである。句「Aおよび/またはB」は「Aのみ、Bのみ、またはAとBの両方」を意味すると解されるべきである。
【0065】
本開示で使用される用語は特定の実施形態を説明することのみを目的としており、例示的な実施形態を限定することを意図するものではない。本開示において、単数形「a」および「an」は文脈上明らかに背反する場合を除き、複数形も含むことが意図される。本開示において、用語「含む(comprises)」、「有する(comprising)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「含む(includes)」、および/または「含む(including)」は、述べられた特徴、要素、および/または構成要素などの存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、要素、構成要素、および/またはそれらの組み合わせの存在を除外しない。
【0066】
本開示で用いられるこれらの用語は、ノード、機器、またはネットワークなどの説明および差別化を容易にするためにのみ使用されることに留意されたい。本技術の発展に伴い、同様の/同じ意味を有する他の用語も用いられうる。
【0067】
以下の説明および特許請求の範囲では、別段の定義がない限り、本開示で用いられるすべての技術用語および科学用語は本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
【0068】
本開示で説明する主題は、任意の適切な構成要素を用いる任意の適切なタイプのシステムで実施することができるが、本開示で開示する実施形態は、
図5に示す例示的なシステムアーキテクチャに準拠した通信システムに関して説明する。簡単のため、
図5のシステムアーキテクチャは、いくつかの例示的な要素のみを表現している。実際には、通信システムは、端末機器間、または無線機器と他の通信機器(固定電話、サービスプロバイダ、または他のネットワークノードや端末機器など)との間の通信をサポートするのに適した任意の追加要素をさらに含みうる。通信システムは、1つ以上の端末装置に通信および様々な種類のサービスを提供し、通信システムによって、または通信システムを用いて提供されるサービスへの端末機器のアクセスおよび/またはそれらサービスの利用を容易にすることができる。
【0069】
図5は、本開示の実施形態に係る、第5世代ネットワークにおけるハイレベルアーキテクチャを概略的に示す図である。例えば、第5世代ネットワークは5GSであってもよい。
図5のアーキテクチャは3GPP TS 23.501 V16.7.0の
図5.34.4-1と同じであり、当該仕様書の開示の全体を参照により本明細書に組み込む。
図5のシステムアーキテクチャは、AMF、DN(データネットワーク)、SMF、I-SMF UPF、UE、AN(アクセスネットワーク)などのいくつかの例示的な要素を有しうる。
【0070】
図5はまた、複数のNFにおけるNFサービス間のやり取りをサポート可能なN1、N2、N3、N4、N6、N1、N16aおよびN9などのいくつかのリファレンスポイントを示す。例えば、これらのリファレンスポイントは、対応する、NFサービスベースのインターフェースを通じて、かつ特定のシステム手順を実行するために、いくつかのNFサービスコンシューマおよびプロバイダと、それらのやり取りを指定することによって実現されうる。
【0071】
図5に示すされる様々なNFは、セッション管理、アクセスおよびモビリティ管理、ユーザプレーン機能、UL CLなどの機能の責を負いうる。AMF、SMF、I-SMF、およびUPFは例えば、3GPP TS23.501 V16.7.0の6.2節に定義されているような機能を含みうる。
【0072】
一実施形態では、本開示で説明する主題が3GPP TS23.501 V16.7.0の5.34.2節で説明されるようなアーキテクチャで実施されうる。
【0073】
図5にはPSA UPF 2を1つのみ示しているが、他の実施形態ではI-SMFによって制御されるPSA UPF 2が2つ以上ありうる。
【0074】
図6は本開示の実施形態による方法のフローチャートである。方法は、第1のセッション管理機能に/として実装される装置、あるいは第1のセッション管理機能に通信可能に接続される装置によって実行されうる。したがって、装置は、方法600の様々な部分を達成するための手段またはモジュール、ならびに他の構成要素と連携して他のプロセスを達成するための手段またはモジュールを提供しうる。第1のセッション管理機能は、セッション管理機能を実装可能な任意の適切なエンティティまたはノードでありうる。例えば、第1のセッション管理機能は、SMFまたはI-SMFであってもよい。
【0075】
ブロック602で、第1のセッション管理機能は、ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を決定しうる。第1のN4情報はUPFの識別子を含む。
【0076】
第1のN4情報は、UPFの識別子をさらに含むことを除いて、3GPP TS 29.502 V16.6.0の6.1.6.2.43節に記載されるN4情報と同じであってよい。
【0077】
一実施形態では、第1のN4情報を表4に示すように定義してもよい。表4では、インジケータ「psaUpfId」が第1のN4情報に追加されている。
【表4】
【0078】
第1のセッション管理機能は、UPFに関する第1のN4情報を様々な方法で決定しうる。例えば、第1のセッション管理機能は、UPFの識別子を含みうる、UPFに関する第1のN4情報を受信してもよい。あるいは、第1のセッション管理機能は、UPFに関する第1のN4情報がUPFの識別子を含まない場合、UPFに関する第1のN4情報にUPFの識別子を追加してもよい。
【0079】
第1の実施形態では、第1のセッション管理機能がUPFの識別子を第1のN4情報に追加することができる。第1の例として、第1のセッション管理機能は、UPFから、UPFに関する第2のN4情報を含んだ第2のメッセージを受信することができる。第2のN4情報はUPFの識別子を含まない。この場合、第1のセッション管理機能は、第1のN4情報を生成するためにUPFの識別子を第2のN4情報に追加することができる。
【0080】
第2の実施形態では、第1のセッション管理機能がUPFから、UPFに関する第3のN4情報を含んだ第3のメッセージを受信することができる。第3のN4情報はUPFの識別子を含む。この場合、第1のセッション管理機能は、第3のN4情報を第1のN4情報として用いることができる。
【0081】
第3の実施形態では、第1のセッション管理機能が第2のセッション管理機能からUPFに関する情報を受信することができる。UPFに関する情報はUPFの識別子を含む。第1のセッション管理機能は、UPFに関する情報に基づいて、UPFに関する第1のN4情報を決定することができる。例えば、第1のセッション管理機能は、UPFの識別子をUFPに関する第1のN4情報に追加することができる。
【0082】
ブロック604で、第1の送信モジュールは、第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを第2のセッション管理機能に送信することができる。第2のセッション管理機能は、SMFまたはI-SMFであってよい。例えば、第1セッション管理機能がSMFである場合、第2セッション管理機能はI-SMFであってよい。第1セッション管理機能がI-SMFである場合、第2セッション管理機能はSMFであってよい。
【0083】
第1のメッセージは、第1のセッション管理機能と第2のセッション管理機能との間で送信され得る任意の適切なメッセージでありうる。例えば、第1のメッセージは、N4情報を本開示の実施形態に係る第1のN4情報で置き換える必要があることを除き、3GPP TS 23.502 V16.7.0、3GPP TS 29.502 V16.6.0などの様々な3GPP規格に記載されているような、2つのSMF間で送信される、N4情報を含んだメッセージであってよい。
【0084】
一実施形態では、UPFに関するN4情報が、セッション解放メッセージ、セッション更新メッセージ、セッション修正メッセージ、またはセッション報告メッセージの少なくとも1つに含まれうる。例えば、UPFに関するN4情報は、3GPP TS 23.502 V16.7.0に記載されるような、Nsmf_PDUSession_Release Request、Nsmf_PDUSession_Update Request、Nsmf_PDUSession_Update Response、3GPP TS 29.502 V16.6.0に記載されるようなPFCP Session Modification request/Response、PFCP Session Deletion request/Response、PFCP Session Report request/Responseに含まれうる。
【0085】
一実施形態では、N4情報の役割は、以下の少なくとも1つを含みうる。
・N4情報が、UPFでオフロードされたトラフィックのトラフィック使用量を報告するためにセッション管理機能によって用いられる、または
・N4情報が、UPFでオフロードされたトラフィックを制御するためにセッション管理機能によって用いられる。
【0086】
一実施形態では、UPFがプロトコルデータユニットセッションアンカー(PSA)UPFを有する。
【0087】
図7は本開示の別の実施形態による方法のフローチャートである。方法は、第1のセッション管理機能に/として実装される装置、あるいは第1のセッション管理機能に通信可能に接続される装置によって実行されうる。したがって、装置は、方法700の様々な部分を達成するための手段またはモジュール、ならびに他の構成要素と連携して他のプロセスを達成するための手段またはモジュールを提供しうる。なお、先の実施形態で説明済みの部分についての説明は、簡潔にするために省略する。
【0088】
ブロック702で、第1のセッション管理機能は、UPFに関する第4のN4情報を含んだ第4のメッセージを第2のセッション管理機能から受信することができる。第4のN4情報はUPFの識別子を含む。
【0089】
ブロック704で、第1のセッション管理機能は、UPFの識別子に基づいて、第4のメッセージをUPFに送信することができる。
【0090】
例えば、UPFでオフロードされたトラフィックのトラフィック使用を報告するために、またはUPFでオフロードされたトラフィックを制御するために、第2のセッション管理機能が第1のセッション管理機能を必要としうる場合、第2のセッション管理機能は第4のメッセージを第1のセッション管理機能に送信することができ、その後、第1のセッション管理機能は第4のメッセージを受信することができる。
【0091】
図8は本開示の別の実施形態による方法のフローチャートである。方法は、第2のセッション管理機能に/として実装される装置、あるいは第2のセッション管理機能に通信可能に接続される装置によって実行されうる。したがって、装置は、方法800の様々な部分を達成するための手段またはモジュール、ならびに他の構成要素と連携して他のプロセスを達成するための手段またはモジュールを提供しうる。なお、先の実施形態で説明済みの部分についての説明は、簡潔にするために省略する。
【0092】
ブロック802で、第2のセッション管理機能は、ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを第1のセッション管理機能から受信することができる。第1のN4情報はUPFの識別子を含む。例えば、第1のセッション管理機能は、
図6のブロック604で第1のメッセージを第2のセッション管理機能に送信することができ、その後、第2のセッション管理機能は第1のメッセージを受信することができる。
【0093】
ブロック804で、第2のセッション管理機能は、UPFの識別子に基づいて、第1のメッセージを処理することができる。例えば、第1のメッセージの特定のタイプに応じて、第2のセッション管理機能は対応する処理を実行することができる。例えば、第1のメッセージが3GPP TS 23.502 V16.7.0および3GPP TS 29.502 V16.6.0に記載されているようなN4情報を含んだメッセージである場合、第2のセッション管理機能は、3GPP TS 23.502 V16.7.0および3GPP TS 29.502 V16.6.0に記載されているような対応する処理を実行することができる。
【0094】
必要に応じて、ブロック806で、第2のセッション管理機能は、UPFに関する第4のN4情報を含んだ第4のメッセージを第1のセッション管理機能に送信することができる。第4のN4情報はUPFの識別子を含む。たとえば、ブロック804の処理結果に基づいて、第2のセッション管理機能は、UPFに関する第4のN4情報を含んだ第4のメッセージを第1のセッション管理機能に送信することができる。あるいは、UPFでオフロードされたトラフィックのトラフィック使用を報告するために、またはUPFでオフロードされたトラフィックを制御するために、第2のセッション管理機能が第1のセッション管理機能を必要としうる場合、第2のセッション管理機能は対応する第4のメッセージを第1のセッション管理機能に送信することができる。
【0095】
一実施形態では、どのPSAにN4Informationが送信されるかを示すために、N4Informationにインジケータ「psaUpfId」を追加することができる。N4informationは、I-SMFによって制御されるPSAでオフロードされたトラフィックについてのトラフィック使用量報告をSMFに報告するためにI-SMFによって使用されてもよく、または、I-SMFによって制御されるPSAでオフロードされたトラフィックの制御のために、N4情報をI-SMFに送信するためにSMFによって使用されてもよい。
【0096】
一実施形態では、
図1に示されるような手順について、ステップ2「I-SMFがPAS2とのPFCPセッションを確立する」はステップ7に移動して統合されうる。PSA2に対応する新たなIPv6プレフィックスがUPFによって割り当てられる場合、ステップ2をステップ7に移動して統合することはできない。その後、ステップ7でI-SMFは、N16aを介してPSA2とやりとりし、ステップ6で決定されたN4ルールを提供する。また、PSA2およびUL CL/分岐点が異なる(1つ以上の)UPFによってサポートされている場合、I-SMFは、ダウンリンクトラフィックのための分岐点またはUL CL CN(コアネットワーク)トンネル情報も提供する。PSA2上のローカルN9終端のPSA2 CNトンネル情報を決定することができる。その後、ステップ8でI-SMFは、ステップ6で決定されたN4ルールを提供するN16aを介して分岐点またはUL CLを更新する。I-SMFは、分岐点またはUL CLを、PSA2 CNトンネル情報で更新する。その利点は、I-SMFとPSA2とのやり取りをセーブし、N16aのN4情報の処理を簡素化できることである。
【0097】
一実施形態では、
図3に示される手順におけるステップ2、「I-SMFはPAS2とのPFCPセッションを確立する」は、ステップ6に移動して統合されうる。PSA2に対応する新たなIPv6プレフィックスがUPFによって割り当てられる場合、ステップ2をステップ6に移動して統合することはできない。そして、ステップ6から7は、
図1のステップ7から8と同じである。その利点は、I-SMFとPSA2とのやり取りをセーブし、N16aのN4情報の処理を簡素化できることである。
【0098】
本開示の実施形態は多くの利点を提供するが、以下にその一部を列挙する。本開示のいくつかの実施形態では、提案される解決策により、(PSA UPFなどの)複数のローカルUPFがセッション管理機能によって挿入および制御される場合に、N4情報がどのUPF(PSA UPFなど)に対応するかを、SMFおよびI-SMFなどのセッション管理機能が特定できるようになる。本開示のいくつかの実施形態では、提案される解決策により、I-SMFなどのセッション管理機能と、PSA UPFなどのUPFとやり取りをセーブすることができる。本開示のいくつかの実施形態では、提案される解決策により、N16a N4情報の取り扱いを簡略化することができる。本開示の実施形態は、上述の特徴および利点に限定されない。当業者は以下の詳細な説明を読めばさらなる特徴および利点を認識するであろう。
【0099】
図6から
図8に示す様々なブロックは、方法の工程として、および/またはコンピュータプログラムコードの動作から生じる動作として、および/または関連する機能を実行するように構成された複数の結合論理回路要素とみなしうる。上述した模式的なフローチャートは、概して論理フローチャートとして記載されている。したがって、図示された順序およびラベル付けされた工程は、提示された方法の特定の実施形態を示す。例示された方法の1つまたは複数の工程またはその一部と、機能、ロジック、または効果が同等である他の工程および方法が考えられうる。さらに、特定の方法の実行順序は図示される対応する工程の順序に厳密に従う場合もあれば、従わない場合もある。
【0100】
図9は、本開示のいくつかの実施形態を実施するのに適した装置を示すブロック図である。例えば、上述した第1のセッション管理機能および第2のセッション管理機能のいずれか1つは、装置900として、または装置900を通じて実施されうる。
【0101】
装置900は、デジタルプロセッサ(DP)などの少なくとも1つのプロセッサ921と、プロセッサ921に接続された少なくとも1つのメモリ(MEM)922とを有する。装置920は、プロセッサ921に接続された送信器TXおよび受信器RX923をさらに有しうる。MEM922は、プログラム(PROG)924を格納する。PROG924は、関連づけられたプロセッサ921で実行されると、装置920が本開示の実施形態に従って動作することを可能にする命令を含みうる。少なくとも1つのプロセッサ921と少なくとも1つのMEM922との組合せは、本発明の様々な実施形態を実施するように適合された処理手段925を形成することができる。
【0102】
本開示の様々な実施形態は、プロセッサ921、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組合せの1つ以上によって実行可能なコンピュータプログラムによって実施されうる。
【0103】
MEM922は、その場の技術環境に適した任意のタイプのものであってよく、非限定的な例としての半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイスおよびシステム、光学メモリデバイスおよびシステム、固定メモリおよびリムーバブルメモリなどの任意の適切なデータ記憶技術を用いて実装されうる。
【0104】
プロセッサ921は、その場の技術環境に適した任意のタイプのものであってよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサ、の1つまたは複数を含みうる。
【0105】
装置が第1のセッション管理機能として、または第1のセッション管理機能で実施される一実施形態では、メモリ922がプロセッサ921によって実行可能な命令を格納し、それによって、第1のセッション管理機能は上述した第1のセッション管理機能に関する方法のいずれかに従って機能する。
【0106】
装置が第2のセッション管理機能として、または第2のセッション管理機能で実施される一実施形態では、メモリ922がプロセッサ921によって実行可能な命令を格納し、それによって、第2のセッション管理機能は上述した第2のセッション管理機能に関する方法のいずれかに従って動作する。
【0107】
図10は、本開示の実施形態に係る第1のセッション管理機能を示すブロック図である。図示のように、第1のセッション管理機能1000は、決定モジュール1001および第1の送信モジュール1002を有する。決定モジュール1001は、ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を決定するように構成されうる。第1のN4情報はUPFの識別子を含む。第1の送信モジュール1002は、第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを第2のセッション管理機能に送信するように構成されうる。
【0108】
一実施形態では、第1のセッション管理機能1000が、UPFに関する第4のN4情報を含んだ第4のメッセージを第2のセッション管理機能から受信するように構成された受信モジュール1003をさらに有しうる。第4のN4情報はUPFの識別子を含む。
【0109】
一実施形態では、第1のセッション管理機能1000が、UPFの前記識別子に基づいて、第4のメッセージをUPFに送信するように構成された第2の送信モジュール1004をさらに有しうる。
【0110】
図11は、本開示の実施形態に係る第2のセッション管理機能を示すブロック図である。図示のように、第2のセッション管理機能1100は、受信モジュール1101および処理モジュール1102を有する。受信モジュール1101は、第1のセッション管理機能から、ユーザプレーン機能(UPF)に関する第1のN4情報を含んだ第1のメッセージを受信するように構成されうる。第1のN4情報はUPFの識別子を含む。処理モジュール1102は、UPFの識別子に基づいて第1のメッセージを処理するように構成されうる。
【0111】
一実施形態では第2のセッション管理機能1100が、UPFに関する第4のN4情報を含んだ第4のメッセージを第1のセッション管理機能に送信するように構成された送信モジュール1103をさらに有しうる。第4のN4情報はUPFの識別子を含む。
【0112】
用語「ユニット」または「モジュール」は、エレクトロニクス、電気機器、および/または電子機器の分野における従来の意味を有しうるとともに、本開示で説明したもののようなそれぞれのタスク、手順、計算、出力、および/または表示機能などを実行するための、例えば、電気および/または電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理半導体および/またはディスクリートデバイス、コンピュータプログラムまたは命令などを含みうる。
【0113】
機能ユニットを有することにより、上述の第1のセッション管理機能および第2のセッション管理機能は固定のプロセッサまたはメモリを必要とせず、通信システム内の第1のセッション管理機能および第2のセッション管理機能から任意の計算リソースおよび記憶リソースを配置することができる。仮想化技術およびネットワークコンピューティング技術の導入は、ネットワークリソースの使用効率およびネットワークの柔軟性を向上させうる。
【0114】
本開示の一態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体に有形物として格納され、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも1つのプロセッサに上述の方法のいずれかを実行させる命令を含む、コンピュータプログラム製品が提供される。
【0115】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに上述した方法のいずれかを実行させる命令を格納するコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0116】
さらに、本開示は、上述のコンピュータプログラムを含んだ担体(キャリア)を提供することもでき、担体は、電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体の1つである。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)、フラッシュメモリ、磁気テープ、CD-ROM、DVD、ブルーレイディスクなどのような、光コンパクトディスク、または、電子メモリデバイスとすることができる。
【0117】
本開示で説明する技術は、ある実施形態とともに説明された対応する装置の1つ以上の機能を実行する装置が、従来技術に係る手段に加え、それら1つ以上の機能を実施するための手段を有するように、また、当該装置が、個々の機能ごとの個別の手段、あるいは2つ以上の機能を実施するように構成されうる手段を有しうるように、さまざまな手段によって実施されうる。たとえば、これらの技術は、ハードウェア(1つ以上の装置)、ファームウェア(1つ以上の装置)、ソフトウェア(1つ以上のモジュール)、またはそれらの組合せで実施されうる。ファームウェアまたはソフトウェアの場合、実施は、本開示で説明する機能を実行するモジュール(例えば、プロシージャ、関数など)を通じて行われうる。
【0118】
本開示の例示的な実施形態を、方法および装置のブロック図およびフローチャートに関して説明してきた。ブロック図およびフローチャートの各ブロック、ならびにブロック図およびフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、それぞれ、コンピュータプログラム命令を含むさまざまな手段によって実施可能であることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置上で実行される命令が、フローチャートの1つ以上のブロックに記述された機能を実施するための手段を作成するように、汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータ、または他のプログラム可能なデータ処理装置にロードされ、機械を生成しうる。
【0119】
さらに、動作は特定の順序で図示されているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような動作を図示された特定の順序で、または連続した順序で実行すること、あるいは図示されたすべての動作を実行することを必要とするものとして解すべきではない。状況によっては、マルチタスクや並列処理が有利な場合もある。同様に、いくつかの具体的な実施態様の詳細が上述の検討に含まれているが、これらは、本開示に記載される主題の範囲に対する制限として解されるべきではなく、むしろ、特定の実施態様に固有でありうる特徴の説明として解されるべきである。別個の実施形態の文脈で説明されているいくつかの機能は、単一の実施形態で組み合わせて実施されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明されるさまざまな機能が、複数の実施形態で別個に、または任意の適切な組合せで実施されてもよい。
【0120】
本明細書には多くの具体的な実装の詳細が記載されているが、これらは、いかなる実装の範囲または請求され得るものの制限として解されるべきではなく、むしろ、特定の実装の、特定の実施形態に特有でありうる特徴の説明として解釈されるべきである。本明細書において別個の実施形態の文脈で説明されているいくつかの機能は、単一の実施形態で組み合わせても実施可能である。逆に、単一の実施形態の文脈で説明されるさまざまな機能は、複数の実施形態で別個に、または任意の適切な組合せでも実施可能である。さらに、機能は特定の組み合わせで作用するものとして説明され、また当初はそのようにクレームされることさえあるが、クレームされた組み合わせからの1つ以上の特徴は、場合によっては組み合わせから除外されることがあり、クレームされた組み合わせが、サブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変形物を対象とすることもある。
【0121】
技術の進歩に伴い、本発明のコンセプトをさまざまな方法で実施可能であることは当業者には明らかであろう。上述した実施形態は、本開示を限定するのではなく、説明するために与えられたものであり、当業者が容易に理解するように、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、修正物および変形物を採用しうることを理解すべきである。そのような修正物および変形物は、本開示および添付の特許請求の範囲内に含まれるものとみなされる。本開示の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【国際調査報告】