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特表2024-506636インタラクティブペッパーズゴースト効果システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-14
(54)【発明の名称】インタラクティブペッパーズゴースト効果システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A63G 31/00 20060101AFI20240206BHJP
   A63J 99/00 20090101ALI20240206BHJP
   A63J 5/00 20060101ALI20240206BHJP
   A63J 15/00 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
A63G31/00
A63J99/00 Z
A63J5/00
A63J15/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548238
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(85)【翻訳文提出日】2023-08-09
(86)【国際出願番号】 US2022014364
(87)【国際公開番号】W WO2022173598
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】63/147,973
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/197,902
(32)【優先日】2021-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】グアラシ ケイシー
(72)【発明者】
【氏名】ワン シンユー
(72)【発明者】
【氏名】ドーキンス ディラン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルエット ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】スウィンク オースティン
(72)【発明者】
【氏名】タヴェラス ウイルヴェン
(57)【要約】
インタラクティブペッパーズゴーストシステムが、ハンドヘルド装置の向きを示すパラメータを検出するように構成されたセンサを含む。ペッパーズゴーストシステムは、ハンドヘルド装置の向きを示すパラメータに対応するセンサフィードバックをセンサから受け取るように構成されたコントローラも含む。コントローラは、センサフィードバックに基づいてペッパーズゴースト視覚効果を制御するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インタラクティブペッパーズゴーストシステムであって、
ハンドヘルド装置の向きを示すパラメータを検出するように構成されたセンサと、
前記ハンドヘルド装置の向きを示す前記パラメータに対応するセンサフィードバックを前記センサから受け取り、前記センサフィードバックに基づいてペッパーズゴースト視覚効果を制御するように構成されたコントローラと、
を備えることを特徴とするインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項2】
前記ハンドヘルド装置と、該ハンドヘルド装置に赤外線を向けるように構成された赤外線エミッタとを備え、前記ハンドヘルド装置は、前記赤外線を反射するように構成された赤外線反射器を含み、前記センサは、前記赤外線を検出するように構成された赤外線センサを含む、
請求項1に記載のインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項3】
前記コントローラに通信可能に結合された光源であって、前記コントローラが、前記センサフィードバックに基づいて、前記ペッパーズゴースト視覚効果及び前記ハンドヘルド装置の向きに対応する光の投影を引き起こすように前記光源を制御するよう構成される、光源と、
前記ペッパーズゴースト視覚効果に対応する前記光の投影を反射するように構成された透明又は半透明スクリーンと、
を備える、請求項1に記載のインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項4】
前記ペッパーズゴースト視覚効果がシミュレートされるステージを備え、前記透明又は半透明スクリーンは、前記ハンドヘルド装置と前記ステージとの間に配置される、
請求項3に記載のインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項5】
前記光源は、前記ハンドヘルド装置の位置と、前記透明又は半透明スクリーンと、前記ステージと間の見通し線からオフセットされた暗室内に配置される、
請求項4に記載のインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項6】
前記ステージは、前記ペッパーズゴースト視覚効果に関連するショー要素を含み、前記コントローラは、前記センサフィードバックに基づいて、前記ハンドヘルド装置における又は前記ハンドヘルド装置に隣接する視点から前記ペッパーズゴースト視覚効果が前記ショー要素と審美的に相互作用するように前記ペッパーズゴースト視覚効果を制御するよう構成される、
請求項4に記載のインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項7】
前記ショー要素の動きを引き起こすように構成されたアクチュエータを備え、前記コントローラは、前記センサフィードバックに基づいて、前記ショー要素の動きが前記ペッパーズゴースト視覚効果と同期するように前記アクチュエータを制御するよう構成される、
請求項6に記載のインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項8】
前記光源は、前記光の投影を前記透明又は半透明スクリーンの位置に向けるように構成され、前記コントローラは、前記センサからの前記センサフィードバックに基づいて前記位置を決定するように構成される、
請求項3に記載のインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項9】
前記光源は、グリッド状に配置された複数のLEDライトを含み、前記コントローラは、前記センサフィードバックに基づいて前記グリッドの行及び列を決定し、前記コントローラは、前記複数のLEDライトのうちの前記行及び前記列内に位置する少なくとも1つのLEDライトからの、前記ペッパーズゴースト視覚効果に対応する前記光の投影を引き起こすように、前記少なくとも1つのLEDライトを作動させる、
請求項3に記載のインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項10】
前記ハンドヘルド装置を保持する観客メンバーを収容するように構成され、少なくとも1つの第1の壁によって定められる第1の部屋と、
前記インタラクティブペッパーズゴーストシステムの透明又は半透明スクリーンを収容するように構成され、前記第1の部屋に接続され、少なくとも1つの第2の壁によって定められる第2の部屋と、
前記インタラクティブペッパーズゴーストシステムのステージを収容するように構成され、前記第1の部屋及び前記第2の部屋と共に直線に沿って配置されるように前記第2の部屋に接続され、少なくとも1つの第3の壁によって定められる第3の部屋と、
前記インタラクティブペッパーズゴーストシステムの光源を収容するように構成され、前記第2の部屋に接続され、前記直線からオフセットされ、少なくとも1つの第4の壁によって定められる第4の部屋と、
を備える、請求項1に記載のインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの第1の壁、前記少なくとも1つの第2の壁、前記少なくとも1つの第3の壁及び前記少なくとも1つの第4の壁は、前記少なくとも1つの第1の壁、前記少なくとも1つの第2の壁、前記少なくとも1つの第3の壁及び前記少なくとも1つの第4の壁がスタック状に折り畳み可能であるように接合部においてヒンジを介して接続される、
請求項10に記載のインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項12】
娯楽システムであって、
透明又は半透明スクリーンと、
前記透明又は半透明スクリーンに向けられた複数の発光体と、
ハンドヘルド装置と、
前記ハンドヘルド装置の向きをモニタするように構成されたセンサと、
前記ハンドヘルド装置の向きを示す前記センサからのセンサフィードバックを受け取るように構成されたコントローラと、
を備え、前記コントローラは、前記センサフィードバックに基づいて前記複数の発光体のうちの少なくとも1つの発光体を選択し、該少なくとも1つの発光体を前記透明又は半透明スクリーン上に光を放出するように作動させて、前記ハンドヘルド装置における視点からペッパーズゴースト効果が生じるようにするよう構成される、
ことを特徴とする娯楽システム。
【請求項13】
ステージを備え、前記透明又は半透明スクリーンは、前記ステージと前記ハンドヘルド装置との間に配置される、
請求項12に記載の娯楽システム。
【請求項14】
前記ハンドヘルド装置から前記透明又は半透明スクリーンを通じて前記ステージ内に至る見通し線を備え、前記透明又は半透明スクリーンは、前記見通し線に対して45度の角度で配置される、
請求項13に記載の娯楽システム。
【請求項15】
前記センサは、前記ハンドヘルド装置から放出された又は前記ハンドヘルド装置によって反射された赤外線を検出するように構成された赤外線センサを含む、
請求項12に記載の娯楽システム。
【請求項16】
前記コントローラに通信可能に結合され、前記ハンドヘルド装置の操作者からのオーディオ又はボイスコマンドを検出するように構成されたマイクを備え、前記コントローラは、前記オーディオ又はボイスコマンドを示す前記マイクからのデータフィードバックを受け取るように構成され、前記コントローラは、前記マイクからの前記データフィードバックに応答して前記少なくとも1つの発光体を作動させるように構成される、
請求項12に記載の娯楽システム。
【請求項17】
前記ハンドヘルド装置が配置された観客コンパートメントと、前記透明又は半透明スクリーンが配置された中央部コンパートメントと、ステージが配置されたステージコンパートメントと、複数のライトが配置された暗室コンパートメントとを定める複数の折り畳み可能な壁を有する折り畳み式ハウジングを備え、前記観客コンパートメント、前記中央部コンパートメント及び前記ステージは、前記中央部コンパートメントが前記観客コンパートメントと前記ステージコンパートメントとの間に位置するように直線の形で配置され、前記暗室コンパートメントは、前記中央部コンパートメントに接続されて前記直線からオフセットされ、前記複数の折り畳み可能な壁は、該複数の折り畳み可能な壁を接続するヒンジ式接合部を介してスタック状に折り畳み可能である、
請求項16に記載の娯楽システム。
【請求項18】
インタラクティブペッパーズゴーストシステムであって、
操作者によって保持されるように構成されたハンドヘルド装置と、
前記ハンドヘルド装置の向きをモニタするように構成されたセンサと、
前記操作者からのボイスオーディオを検出するように構成されたマイクと、
前記透明又は半透明スクリーンと、
コントローラと、
を備え、前記コントローラは、
前記ハンドヘルド装置の向きを示す第1のデータフィードバックを前記センサから受け取り、
前記第1のデータフィードバックに基づいて、前記ワンドが向けられた前記透明又は半透明スクリーン上の位置を決定し、
前記操作者からの前記ボイスオーディオを示す第2のデータフィードバックを受け取り、
前記第2のデータフィードバックに基づいて、複数の利用可能なボイスコマンドのうちのボイスコマンドを決定し、
前記コントローラによって決定された前記位置及び前記コントローラによって決定された前記ボイスコマンドに基づいて、複数の発光体のうちの少なくとも1つの発光体が前記透明又は半透明スクリーンの位置に光を放出してペッパーズゴースト効果を生じるように前記少なくとも1つの発光体を作動させる、
ように構成される、
ことを特徴とするインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項19】
前記透明又は半透明スクリーンの背後に配置されたステージを備え、前記透明又は半透明スクリーンは、前記ワンドと前記ステージとの間に配置され、前記ペッパーズゴースト効果は、前記少なくとも1つの発光体によって放出された前記光に対応する視覚効果が前記ステージ内で発生しているかのように前記操作者に知覚させる、
請求項18に記載のインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【請求項20】
前記ステージ内に配置された物理的ショーオブジェクトを備え、前記コントローラは、前記物理的ショーオブジェクトの物理的な動きを制御するように構成され、前記コントローラは、前記物理的ショーオブジェクトの物理的な動きを前記ペッパーズゴースト効果と同期させる、
請求項19に記載のインタラクティブペッパーズゴーストシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2021年2月10日に出願された「インタラクティブペッパーズゴースト効果システム及び方法(INTERACTIVE PEPPER’S GHOST EFFECT SYSTEM AND METHOD)」という名称の米国仮特許出願シリアル番号第63/147,973号に基づく優先権及びその利益を主張するものであり、この文献は全体が全ての目的で引用により本明細書に組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
本節は、以下で説明及び/又は特許請求する本開示の様々な態様に関連し得る技術の様々な態様を読者に紹介するためのものである。本考察は、読者に背景事情を示して本開示の様々な態様のより良い理解を促す上で役立つと考えられる。従って、これらの記載は、先行技術を認めるものとしてではなく上記の観点から読むべきものであると理解されたい。
【0003】
テーマパーク、遊園地、劇場、映画館、スタジアム及びコンサートホールなどは、ゲストに様々な没入的体験を提供するように形成されてきた。これらの娯楽会場は、ゲストに没入的体験を提供するショーアトラクション(映画、芝居、乗り物、ゲームなど)を含むことができる。例えば、従来のショーアトラクションは、物理的ショー要素(又は小道具)、演出及び照明の様々な組み合わせを利用してゲストの視点からの様々な視覚効果を生み出すことができる。1つの一般的に利用されている視覚効果は、ペッパーズゴースト錯視(Pepper’s Ghost illusion)と呼ぶことができる。例えば、伝統的なペッパーズゴーストシステムは、1次ステージ(第1のシーン)、2次ステージ(第2のシーン)、及び観客の視点から見た時に基本的に各シーンからの像を組み合わせるように配置された光ビームスプリッタ(例えば、1枚のガラス)を採用することができる。第2のシーンからの像はビームスプリッタから観客に向けて反射され(例えば、ガラス面から反射され)、第1のシーンからの像はビームスプリッタを透過する(例えば、ガラスを透過する)ことができる。ステージ照明は、シーンの側面を照明してビームスプリッタを照明しないように制御することができる。これにより、所望のシーン特徴の可視性を高め、又は観客によるビームスプリッタ自体の観察を制限又は防止することができる。この結果、実際には2次ステージの反射にすぎない物理的存在の錯視が1次ステージ上に形成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
伝統的なペッパーズゴースト効果などの十分に確立された効果は効果的錯視であるが、現在ではこれらの伝統的な効果が有意義な観客相互作用に欠けていると認識されている。例えば、1又は2以上のゲストを含むことができる観客は、一般にこのような効果を中心に構築されたショーの様々な側面を制御することができない。換言すれば、このような伝統的システムにおける観客は受動的である。ゲストが(例えば、ビデオゲームなどを介した)より多くの相互作用に慣れている今日の環境では、このような受動的相互作用は興味喪失をもたらす恐れがある。さらに、現在では、たとえ観客相互作用を採用しているショーであっても、技術的限界によって観客相互作用が過度にコスト高になり、不正確になり、重要でなくなり、又はこれらの組み合わせが生じることが認識されている。従って、改善されたショーアトラクションが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、当初の特許請求の範囲の主題と同一範囲のいくつかの実施形態を要約する。これらの実施形態は、本開示の範囲を限定するものではなく、むしろいくつかの開示する実施形態の概要を示すものにすぎない。実際には、本開示は、以下に示す実施形態と類似し得る又は異なり得る様々な形態を含むことができる。
【0006】
ある実施形態では、インタラクティブペッパーズゴーストシステムが、ハンドヘルド装置の向きを示すパラメータを検出するように構成されたセンサを含む。ペッパーズゴーストシステムは、ハンドヘルド装置の向きを示すパラメータに対応するセンサフィードバックをセンサから受け取るように構成されたコントローラも含む。コントローラは、センサフィードバックに基づいてペッパーズゴースト視覚効果を制御するように構成される。
【0007】
ある実施形態では、娯楽システムが、透明又は半透明スクリーンと、透明又は半透明スクリーンに向けられた複数の発光体と、ハンドヘルド装置と、ハンドヘルド装置の向きをモニタするように構成されたセンサと、ハンドヘルド装置の向きを示すセンサからのセンサフィードバックを受け取るように構成されたコントローラとを含み、コントローラは、センサフィードバックに基づいて複数の発光体のうちの少なくとも1つの発光体を選択し、少なくとも1つの発光体を透明又は半透明スクリーン上に光を放出するように作動させて、ハンドヘルド装置における視点からペッパーズゴースト効果が生み出されるようにするよう構成される。
【0008】
ある実施形態では、インタラクティブペッパーズゴーストシステムが、操作者によって保持されるように構成されたハンドヘルド装置と、ハンドヘルド装置の向きをモニタするように構成されたセンサと、操作者からのボイスオーディオを検出するように構成されたマイクと、透明又は半透明スクリーンと、コントローラとを含む。コントローラは、ハンドヘルド装置の向きを示す第1のデータフィードバックをセンサから受け取り、第1のデータフィードバックに基づいて、ワンド(wand)が向けられた透明又は半透明スクリーン上の位置を決定するように構成される。コントローラは、操作者からのボイスオーディオを示す第2のデータフィードバックを受け取り、第2のデータフィードバックに基づいて、複数の利用可能なボイスコマンドのうちのボイスコマンドを決定するようにも構成される。コントローラは、コントローラによって決定された位置及びコントローラによって決定されたボイスコマンドに基づいて、複数の発光体のうちの少なくとも1つの発光体が透明又は半透明スクリーンの位置に光を放出してペッパーズゴースト効果を発生させるように少なくとも1つの発光体を作動させるようにも構成される。
【0009】
全体を通じて同じ部分を同じ符号によって示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本発明のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点がより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の態様によるインタラクティブペッパーズゴーストシステムの俯瞰図である。
図2】本開示の態様による図1のインタラクティブペッパーズゴーストシステムの俯瞰的斜視図である。
図3】本開示の態様による、図1のインタラクティブペッパーズゴーストシステムを制御する制御スキームを示す概略的ブロック図である。
図4】本開示の態様による、図1のインタラクティブペッパーズゴーストシステムの折り畳み式ハウジングの俯瞰図である。
図5】本開示の態様による、図1のインタラクティブペッパーズゴーストシステムを動作させる方法を示すプロセスフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の1又は2以上の具体的な実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するために、本明細書では実施の特徴を全て説明しているわけではない。いずれかの工学又は設計プロジェクトにおいて見られるようないずれかのこのような実施の開発では、実施によって異なり得るシステム関連及びビジネス関連の制約の順守などの開発者の個別の目的を達成するために、数多くの実施固有の決定を行わなければならないと理解されたい。さらに、このような開発努力は複雑で時間が掛かる場合もあるが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作及び製造という日常的な取り組みであると理解されたい。
【0012】
本開示の様々な実施形態の要素を紹介する場合、「a」、「an」及び「the」といった冠詞は、これらの要素が1つ又は2つ以上存在することを意味するものとする。「備える(comprising)」、「含む(including)」及び「有する(having)」という用語は、包括的なものとして意図されており、列記する要素以外のさらなる要素が存在し得ることを意味する。また、本開示の「1つの実施形態」又は「ある実施形態」についての言及は、記載する特徴も含むさらなる実施形態の存在を排除するものとして解釈されるように意図するものではないと理解されたい。
【0013】
本開示は、一般に娯楽会場(例えば、テーマパーク、遊園地、劇場)のためのインタラクティブペッパーズゴーストシステム及び方法に関する。具体的には、本開示は、ゲストからの相互作用に基づいてペッパーズゴースト効果を制御するシステムに関する。
【0014】
様々な娯楽会場は、ゲストに数多くの没入的かつ相互作用的体験を提供することができる。例えば、娯楽会場は、物理的ショー要素(又は「小道具」)と照明との様々な組み合わせを利用して様々な視覚効果を引き起こすショーアトラクションを含むことができる。しかしながら、いくつかの従来の実施形態では、これらのショーアトラクションが観客相互作用に欠けることがある。さらに、実際に観客相互作用を採用している従来のショーアトラクションでは、観客相互作用がショーアトラクションに対して制御力を発揮せず又はもたらさないことがある。例えば、ショーアトラクションによって語られるストーリーが固定されており、観客がストーリーの側面を有意義に変化させることができない場合がある。
【0015】
本開示によれば、インタラクティブペッパーズゴーストシステムが、例えばシーン又はストーリーの側面に対する何らかの制御を可能にする観客相互作用を可能にすることができる。観客制御は、ゲストの動き(又はゲストによって制御される装置の動き)をモニタすることによって可能にすることができ、少なくとも部分的にペッパーズゴースト視覚効果によって伝播又は促進することができる。本開示によれば、「ペッパーズゴースト」は、1次ステージ(第1のシーン)と、2次ステージ又は暗室(第2のシーン)と、基本的にゲストの視点から見た時に各シーンからの像を組み合わせるように配置された光ビームスプリッタ(例えば、1枚のガラス)とを含む様々な演出/照明構造及び技術によって可能になる視覚効果を意味することができる。第2のシーンからの(例えば、観客に直接見えない暗室からの)像はビームスプリッタから観客に向けて反射され(例えば、ガラス面から反射され)、第1のシーンからの像はビームスプリッタを透過する(例えば、ガラスを透過する)ことができる。ステージ照明は、シーンの側面を照明してビームスプリッタを照明しないように制御することができる。これにより、所望のシーン特徴の可視性を高め、又は観客によるビームスプリッタ自体の観察を制限又は防止することができる。この結果、実際には2次ステージの反射にすぎない物理的な存在の錯視が1次ステージ上に形成される。
【0016】
本開示によるインタラクティブペッパーズゴーストシステムは、コントローラ及びハンドヘルド装置を含む。ハンドヘルド装置は、例えば紙吹雪の大砲(confetti cannon)、ワンド(wand)、鍵、コンソールコントローラ、携帯電話機、又はその他のハンドヘルド装置とすることができる。コントローラは、ハンドヘルド装置の向き(さらに、いくつかの実施形態ではハンドヘルド装置の位置)をモニタすることができる。いくつかの実施形態では、コントローラによるハンドヘルド装置の向きのモニタリングを可能にするために赤外線検出を採用することができる。例えば、ある実施形態では、ハンドヘルド装置が赤外線エミッタを含むことができ、コントローラを、ハンドヘルド装置の赤外線エミッタから放出された赤外線を検出するように構成された赤外線センサ(又は赤外線センサのアレイ)と通信可能に結合することができる。別の実施形態では、ハンドヘルド装置が赤外線反射器を含むことができ、別の赤外線エミッタがハンドヘルド装置の赤外線反射器に向けて赤外線を放出することができ、コントローラを、ハンドヘルド装置の赤外線反射器によって反射された赤外線を検出するように構成された赤外線センサ(又は赤外線センサのアレイ)と通信可能に結合することができる。さらに別の実施形態では、ハンドヘルド装置の異なる側面(例えば、形状、バーコード、反射コーティング)をカメラなどによって検出することができる。さらに、ハンドヘルド装置の向き及び位置をモニタするために、ハンドヘルド装置に配置されたジャイロスコープ及び/又は加速度計を採用することもできる。
【0017】
コントローラは、赤外線センサ又はその他のセンサ(例えば、カメラ、ジャイロスコープ、加速度計)から受け取られたセンサフィードバックに基づいて、おもちゃの魔法の剣などのハンドヘルド装置の向きを決定することができる。例えば、コントローラは、ハンドヘルド装置(例えば、おもちゃの魔法の剣)が向けられた又は指し示された方向を決定することができる。赤外線検出又は他のセンサデバイスを使用してハンドヘルド装置の位置を決定することもできるが、いくつかの実施形態では、ハンドヘルド装置の位置が、システムの他のコンポーネントに対して既知であるように(例えば、予め定められたゾーン内で)固定される。コントローラは、ハンドヘルド装置の向き及び位置に基づいて、ゲストによって知覚される視覚効果をシミュレートするペッパーズゴースト効果を、まるでハンドヘルド装置によって生じたかのように制御することができる。例えば、ハンドヘルド装置が上述したようなおもちゃの魔法の剣である場合、コントローラは、魔法の剣によって唱えられた呪文をシミュレートするようにペッパーズゴースト視覚効果を制御することができる。ペッパーズゴースト視覚効果については以下で詳細に説明するが、ペッパーズゴースト視覚効果は、実際にはペッパーズゴースト視覚効果を観察するように配置された観客には直接見えない別のシーンから反射された特徴(例えば、画像、オブジェクト、アイテム又は小道具など)がシーン内に存在するという錯覚として定義することができる。
【0018】
インタラクティブペッパーズゴーストシステムは、ペッパーズゴースト効果を可能にする様々な特徴を含むことができる。例えば、インタラクティブペッパーズゴーストシステムは、ステージと、ハンドヘルド装置とステージの間に配置された透明又は半透明スクリーン(例えば、ビームスプリッタ)とを含むことができる。一般的には、透明度の高いスクリーン(例えば、ビームスプリッタ)の方が透明度の低いスクリーンよりも真正性の高い効果を可能にすることができる。簡潔にするために、以下のいくつかの事例では、透明又は半透明スクリーンを「スクリーン」と呼ぶことができる。一般に、スクリーンは、ハンドヘルド装置を保持する操作者(例えば、ゲスト)の視点からは全く又はほとんど見えない。いくつかの実施形態では、ハンドヘルド装置、透明又は半透明スクリーン及びステージを一列に又は一直線上に配置することができる。すなわち、ハンドヘルド装置、又はハンドヘルド装置を操作するゲストからの見通し線は、ハンドヘルド装置の位置から透明又は半透明スクリーンを通じてステージ内に延びることができる。透明又は半透明スクリーンの隣りには暗室を配置して、上述した見通し線からオフセットすることができる。暗室は、暗壁と、透明又は半透明スクリーンに向けて光を投影又は誘導するように構成された多くの制御可能なライトとを含むことができる。さらに、暗室は、ハンドヘルド装置の操作者及び観客内の他のゲストから直接見えないようにすることができる。いくつかの実施形態では、制御可能なライトをグリッド状に配置することができ、コントローラが、上述したセンサフィードバックに基づいて、制御可能なライトのうちのいくつかを透明又は半透明スクリーンの特定の領域に向けて光を投影又は誘導するようにトリガし又は作動させることができる。透明又は半透明スクリーンは、上述した見通し線に対して45度などの角度で配置するとともに、暗室内に配置されたライトを介して提供される光の方向に対しても45度などのさらなる角度で配置することができる。
【0019】
上述したようにスクリーンに角度をつけることで、ハンドヘルド装置における又はハンドヘルド装置に隣接するゲストの視点からは、暗室からスクリーンに向かって導かれる光がステージ上で発生している視覚効果に対応しているかのように見える。すなわち、暗室からの光はハンドヘルド装置とステージとの間のスクリーン上に投影される一方で、スクリーンに反射した光は、ゲストにとって、ゲストに全く又はほとんど見えないスクリーンの背後のステージ上で発生している視覚効果であるかのように見える。いくつかの実施形態では、暗室内に物理的アイテムが配置され、暗室内に配置された上述したライトが物理的アイテムの照明と、対応する透明又は半透明スクリーン上への反射とを引き起こすことにより、暗室内の物理的アイテムが透明又は半透明スクリーンの背後のステージ内にも存在するという印象を与えることができる。他の実施形態では、暗室内に配置された他のいずれかの物理的アイテムを伴わずに、上述したライトが透明又は半透明スクリーン上に直接視覚効果をシミュレートすることができる。
【0020】
本開示によれば、ハンドヘルド装置は、透明又は半透明スクリーンの背後のステージ上への紙吹雪、水又は煙などの発射をシミュレートするおもちゃの大砲を含むことができる。いくつかの実施形態では、ステージが、ペッパーズゴースト効果と相互作用する様々なショー要素又は小道具を含むことができる。例えば、視覚効果は、小道具のうちの1つに関連する(例えば、紙吹雪が椅子の上に着地する)特定の外観又は性質をシミュレートすることができる。いくつかの実施形態では、コントローラが、視覚効果に対応又は連動する物理的効果を小道具に引き起こすことができる。例えば、暗室からの光によって引き起こされる、ハンドヘルド装置の向きに対応する視覚効果は、ハンドヘルド装置から放出される火、煙、蒸気、電気、照明、水又は雪などの外観をシミュレートすることができ、コントローラは、小道具をこれらの視覚効果に対応するように動かす(例えば、前方に移動、後方に移動、左右に移動、回転、破損、分割、結合)ことができる。一般に、上述したシステムは、ゲストがハンドヘルド装置を操作してステージ、ステージ上の小道具、並びにステージ及び小道具によって表現されるシーン又はストーリーとのゲスト相互作用をシミュレートする視覚的なペッパーズゴースト効果を引き起こすことを可能にする。
【0021】
いくつかの実施形態では、ハンドヘルド装置(例えば、紙吹雪の大砲)の操作者(例えば、ゲスト)によるボイスコマンドを取り込むためにマイクが採用される。コントローラは、マイクと通信可能に結合されて、マイクからのデータフィードバックを受け取るように構成される。ボイスコマンドは、コントローラのメモリに記憶された多くの利用可能な視覚効果のうちの特定の視覚効果に対応することができる。例えば、第1のボイスコマンドは第1の視覚効果(例えば、赤色、オレンジ色及び黄色の光のグラフィック又は火をシミュレートする光)を引き起こすことができ、第2のボイスコマンドは第2の異なる視覚効果(例えば、青色、白色及び灰色のグラフィック又は水をシミュレートする光)を引き起こすことができる。従って、システムは、ハンドヘルド装置の向きに対応する位置で、ボイスコマンドに対応する美的特性(例えば、色)を有するペッパーズゴースト視覚効果を引き起こす。これらの及びその他の特徴については以下で詳細に説明する。
【0022】
図面に進むと、図1は、インタラクティブペッパーズゴーストシステム10の実施形態の俯瞰図である。図示の実施形態では、システム10が、ハンドヘルド装置14(例えば、紙吹雪の大砲)が配置された観客コンパートメント12と、ショー要素18、20(又は小道具)及び少なくとも1つのプロジェクタ21が配置されたステージコンパートメント16と、透明又は半透明スクリーン24(以下、「スクリーン」と呼ぶ)が配置された中央部コンパートメント22と、効果ライト30(例えば、LEDライト、ディスプレイ画面、テレビ画面)が配置された暗室コンパートメント26とを含む。以下で詳細に説明するように、システム10は、上述したコンパートメント12、16、22、26(以下、いくつかの事例では「部屋」と呼ぶ)及び対応するコンポーネントを利用して、ハンドヘルド装置14によって引き起こされるステージコンパートメント16内の視覚効果をシミュレートすることができる。すなわち、視覚効果は、視覚効果の位置及び向きがハンドヘルド装置14の位置及び向きと整列して、例えば効果がハンドヘルド装置14から生じたように見えるように、ハンドヘルド装置14の位置及び向きと同期することができる。
【0023】
システム10は、プロセッサ34(例えば、処理回路)及びメモリ36(例えば、メモリ回路)を有するコントローラ32と、赤外線センサ38(例えば、カメラ)と、赤外線エミッタ40と、赤外線反射体42とを含むこともできる。メモリ36は、プロセッサ34によって実行された時にコントローラ32に様々な機能を実行させる命令を記憶することができる。コントローラ32、赤外線センサ38及び赤外線エミッタ40は、システム10の中央部コンパートメント22内に(すなわち、スクリーン24に隣接して)示しているが、システム10の他のコンパートメント内に配置することもできると理解されたい。さらに、コントローラ32、赤外線センサ38又は赤外線エミッタ40のうちのいずれか1つは、中央部コンパートメント22内に配置される場合には、ハンドヘルド装置14からスクリーン24を通じてステージコンパートメント16に至る見通し線を実質的に遮らないエリアに配置することができる。ある実施形態では、コントローラ32、赤外線センサ38及び赤外線エミッタ40が、ハンドヘルド装置14の操作者(例えば、ゲスト)又は観客コンパートメント12内に位置する他のゲストの体験を実質的に損なうことなく上述した見通し線内に配置できるほど十分に小さなものであることができる。
【0024】
図示の実施形態では、赤外線エミッタ40をハンドヘルド装置14に向けて赤外線を放出するように構成することができ、ハンドヘルド装置14上の赤外線反射器42がこの赤外線を反射することができる。赤外線反射器42は、特定の波長範囲内(例えば、約700ナノメートル~1ミリメートル)の波長を有する光(例えば、赤外線)を反射するフィルタなどの機構を含むことができる。赤外線センサ38は、反射された赤外線を検出するように構成することができる。いくつかの実施形態では、赤外線センサ38が、赤外線を検出するように構成されたセンサのグリッドを含むことができる。いくつかの実施形態では、ハンドヘルド装置14の赤外線エミッタ40によって放出された赤外線が赤外線センサ38によって検出されるように、ハンドヘルド装置14に赤外線反射器が採用されず、代わりにハンドヘルド装置14に赤外線エミッタ40が配置される。いずれの場合にも、コントローラ32は、ハンドヘルド装置14の向きを示すセンサフィードバックを赤外線センサ38から受け取ることができる。いくつかの実施形態では、センサフィードバックが(例えば、X、Y及びZ座標のいずれかの組み合わせを含む)ハンドヘルド装置14の位置を示すこともできる。しかしながら、図示の実施形態では、(例えば、赤外線センサ38から所定の既知の距離39にゾーン37が配置されるため)座標がコントローラ32に分かっているゾーン37又はその内部にハンドヘルド装置14が配置され、従ってハンドヘルド装置14のおおよその位置が分かっており、これをモニタする必要はない。コントローラ32及び/又はハンドヘルド装置14において採用されるジャイロスコープ、加速度計、形状認識カメラ及び通信信号(例えば、Bluetooth)などを介した他の位置及び配向モニタリングも可能である。
【0025】
コントローラ32は、上述したセンサフィードバック(例えば、赤外線フィードバック、カメラフィードバック、ジャイロスコープフィードバック、加速度計フィードバック)に基づいて、スクリーン24に向けられた時に観客コンパートメント12内のゲストによって知覚される視覚効果がステージ16内で発生し、又はステージ16と相互作用しているかのようにシミュレートする、暗室26内に配置されたライト30を制御することができる。例えば、ライト30は(例えば、LEDライトのアレイを介して)グリッド状に配置することができる。さらに、ライト30は、きめ細かなグラフィック効果(例えば、アニメーション化された爆発)を提供できるスクリーン又はLEDパネルのアレイを含むことができる。コントローラ32は、上述したセンサフィードバックを利用してグリッド状のライト30のうちのいくつかをトリガし、ライト30のうちのトリガされたものがハンドヘルド装置14の位置及び向きに関連する視覚効果を引き起こすようにすることができる。例えば、ゲストは、システム10のステージコンパートメント16内のショー要素18に向けてハンドヘルド装置14を指し示すことができる。コントローラ32は、上述したセンサフィードバックに基づいて少なくともハンドヘルド装置14の向きを決定することができる。その後、コントローラ32は、ライト30のうちのいくつかをトリガしてスクリーン24の特定のエリアに光を向けることができる。スクリーンは、観客コンパートメント23、中央部コンパートメント22及びステージコンパートメント16を通る見通し線43に対して角度41(例えば、約45度±2度の角度)で配置することができる。また、スクリーン24は、暗室コンパートメント26から中央部コンパートメント22に向かう見通し線49に対して角度47(例えば、約45度±2度の角度)で配置することもできる。
【0026】
(例えば、コントローラ32によってトリガされる)暗室内のライト30からスクリーン24上に反射された光は、上述したスクリーン24の角度41、47、及びスクリーン24が透明又は半透明材料を含んでいるという事実に起因して、ハンドヘルド装置14の操作者にはハンドヘルド装置14が向けられたショー要素18と整列するステージコンパートメント16内で発生しているかのように見える視覚効果を生じることができる。従って、ハンドヘルド装置14の操作者、又はシステム10の観客コンパートメント12内に位置する他のいずれかのゲストの視点からは、視覚効果がまるでステージコンパートメント16内で発生し、ハンドヘルド装置14から生じたものであるかのように知覚される。上述したように、透明度の高いスクリーン24の材料は視覚効果の真正性を高めることができる。暗室コンパートメント26は、暗室コンパートメント26内のライト30の制御された作動の他に、スクリーン24上へのいずれかの望ましくない光の反射(例えば、暗室コンパートメント26内のライト30を介してスクリーン24に向けられる光以外の光)を低減する暗い(例えば、黒色の)材料を含むことができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、コントローラ32に通信可能に結合されたマイク56を使用して視覚効果をトリガすることもできる。例えば、マイク56は、視覚効果を生じるコマンドを示す(例えば、ハンドヘルド装置14の操作者からの)ボイスコマンドを検出することができる。マイク56及び/又はコントローラ32は、ボイスコマンド及びボイスコマンドに関連する効果タイプを決定するように構成された音声認識ソフトウェアを含むことができる。複数のコマンド及び対応する異なる視覚効果が可能である。例えば、ハンドヘルド装置14が効果用の大砲(effect cannon)である場合、複数のボイスコマンド又はオーディオコマンドは、大砲が発射できる複数の異なるタイプの仮想効果材料(例えば、水、紙吹雪、花火)に対応することができる。様々な異なるタイプの視覚効果材料に関連する視覚効果を、ハンドヘルド装置14(例えば、大砲)から様々なショー要素18、20又はステージコンパートメント16の他のエリアに向かって又はこれらの上に向けられているかのようにシミュレートすることができる。従って、コントローラ32は、ハンドヘルド装置14の向きをモニタし、マイク56によって検出されたボイスコマンド及びハンドヘルド装置14の向きに基づいて暗室コンパートメント26内の適切なライト30をトリガして、操作者がステージコンパートメント16内の適切なショー要素18、20又は他のエリアにおいて発生しているものとして知覚する適切な視覚効果(例えば、水)を引き起こすことができる。すなわち、コントローラ32は、(例えば、センサ38を介した)ハンドヘルド装置14の配向モニタリングに基づいてどのライト30をトリガするかを決定することができ、(例えば、マイク56のフィードバックを介した)オーディオ又はボイスコマンドに基づいていつライトをトリガするかを決定することができる。いくつかの実施形態では、各ライト30が様々な色のライトを含むことができる。例えば、各ライト30は、複数の異なる色に対応する複数のLEDライトを含むことができる。上述したように、様々なタイプの異なるオーディオ又はボイスコマンドに応答して様々なタイプの異なる視覚効果を引き起こすことができる。第1の呪文に対応する第1のオーディオコマンドは、第1の色又は色の組み合わせを有する第1の視覚効果を引き起こすことができ、第2の呪文に対応する第2のオーディオコマンドは、第2の色又は色の組み合わせを有する第2の視覚効果を引き起こすことができる。従って、マイク56からのフィードバックを使用して呪文(例えば、所望の視覚効果)を決定することができ、コントローラ32は、決定された呪文に対応する(単複の)適切な色がスクリーン24に向けられるようにライト30を制御することができる。
【0028】
上述したように、ステージコンパートメント16内には少なくとも1つのプロジェクタ21を配置することができる。図1には2つのプロジェクタ21を示しているが、あらゆる数のプロジェクタが可能である。プロジェクタ21は、ステージ16及び対応するショー要素18、20を(例えば、ショー又はアトラクション中に常に)照明するように構成することができる。さらに、ショー要素18の動きを引き起こすために作動アセンブリ50、52を採用することができる。例えば、ショー要素18に関連する作動アセンブリ50は、図示のように軌道を横切ってショー要素18を横方向51に移動させる電動軌道台車(motorized track-and-trolley)を含むことができる。作動アセンブリ52は、対応するショー要素20が2つの部分53、54に分かれるように(例えば、コントローラ32による制御を介して)引き離される電動ファスナを含むことができる。本開示によれば、他の作動アセンブリも可能である。
【0029】
(例えば、作動アセンブリ50、52を介した)ショー要素18、20の制御は、ハンドヘルド装置14の向きに関連するセンサフィードバック及び/又はボイスコマンドに基づく暗室26内のライト30の制御と同期することができる。例えば、コントローラ32は、作動アセンブリ50を介してショー要素18が横方向51に動いた時にショー要素18において視覚効果が生じたように見えるように、ライト30を介して視覚効果をシミュレートすることができる。1つの例では、ゲストがハンドヘルド装置14をショー要素18に向けて、まるでハンドヘルド装置14が重力を制御できるかのようにショー要素18を動かすように意図されたコマンドを与えることができる。コントローラ32は、ハンドヘルド装置14の向きに対応する赤外線センサ38(又は他の何らかの配向モニタリングセンサ)からのセンサフィードバックと、ゲストによるコマンドに対応するマイク56からのフィードバックとを受け取ることができる。コントローラ32は、スクリーン24の特定のエリアに光を向けるようにライト30の一部を作動させることを介して、ハンドヘルド装置14からショー要素18に向かって電気が放出される様子などをシミュレートする視覚効果を引き起こすことができる。また、コントローラ32は、ショー要素18の動きに視覚効果に対応するように指示を与えることができる。なお、上述した情報交換コンポーネント(例えば、少なくともコントローラ32、赤外線センサ38、マイク56、ライト30、及びショー要素18、20)は、ネットワークシステム59(例えば、インターネットシステム)を介して無線で接続することができる。これに加えて又は代えて、これらのコンポーネントの一部は有線接続とすることもできる。
【0030】
図2は、図1のインタラクティブペッパーズゴーストシステム10の実施形態の俯瞰的斜視図である。図示の実施形態では、上述したように、システム10の暗室コンパートメント26に含まれるライト30をグリッド61状に配置することができる。なお、ライト30(例えば、個々のライト、LEDアレイ又はパネル、ディスプレイ画面)については、明確にするために暗室コンパートメント26の暗壁63の裏側を通じて示している。しかしながら、ライト30は暗壁63の裏側を通じて見えず、むしろ暗室コンパートメント26の内側に配置されてスクリーン24に向けられると理解されたい。一般に、暗室コンパートメント26は、スクリーン24上への望ましくない光の反射を低減する暗壁(例えば、暗壁63、暗壁84及び暗壁86)を含むことができる。システム10は、システム10の様々なコンパートメント16、22、12を定める他の複数の壁88、90、92、94、96を含むこともできる。いくつかの実施形態では、壁92が、ステージコンパートメント16、スクリーン24を有する中央部コンパートメント22、及び観客コンパートメント12を横切ることができる。他の実施形態では、壁92が、コンパートメント16、22、12の各々のための3つの独立した壁(又はパネル)を含むことができる。壁63、84、86、88、90、92、94、96については、後の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0031】
暗室コンパートメント26に対応するライト30のグリッド61は、列C1、C2及びC3と、行R1、R2及びR3とを含むことができる。C1、R1には第1のライト60を配置し、C2、R1には第2のライト62を配置し、C3、R1には第3のライト64を配置し、C1、R2には第4のライト66を配置し、C2、R2には第5のライト68を配置し、C3、R2には第6のライト70を配置し、C1、R3には第7のライト72を配置し、C2、R3には第8のライト74を配置し、C3、R3には第9のライト76を配置することができる。ライト60、62、64、66、68、70、72、74、76は、まとめてライト30と呼ぶことができる。さらに、ライト60、62、64、66、68、70、72、74、76の各々は、複数の異なる色を有する複数のライトを含むことも、或いは複数の異なる色を放出できる単一のライトを含むこともできる。例えば、ライト60は、とりわけ赤色、緑色及び青色の光を放出することができる。
【0032】
図示の実施形態では、スクリーン24が、暗室コンパートメント26内のライト30のグリッド61に対応するグリッド80を含むことができる。例えば、グリッド61のC1、R1に配置された第1のライト60を制御すると、第1のライト60は、スクリーン24に関連するグリッド80の対応する領域に光を向けることができる。当然ながら、スクリーン24に関連するグリッド80は目に見えず、暗室コンパートメント26内の様々なライト30の物理的位置に対応するものにすぎない。さらに、ステージコンパートメント16内のグリッド82は、スクリーン24のグリッド80及び暗室コンパートメント26内のライト30のグリッド61に対応することができる。ここでもやはり、ステージコンパートメント16のグリッド82は目に見えず、暗室コンパートメント26内の様々なライト30の物理的な位置に対応するものにすぎない。例えば、グリッド61のC1、R1の第1のライト60を制御することによってスクリーン24のグリッド80の対応する領域に光が向けられ、この光はスクリーン24によって反射されて、客席コンパートメント23内のゲストから見た時にステージコンパートメント16のグリッド82の対応する領域で発生している視覚効果をシミュレートする。暗室コンパートメント26内のライト30の制御は、図1に関して上述したように行うことができる。
【0033】
再び図1を参照すると、1つのプロセッサ34及びメモリ36を有する1つのコントローラ32のみを示している。しかしながら、上述した効果を達成するために、互いに通信する複数のコントローラを採用することもできると理解されたい。例えば、図1のコントローラ32は、赤外線センサ38及びマイク56からのセンサフィードバックを受け取るように構成された第1のコントローラ、第1のコントローラに通信可能に結合されて様々なライト30を作動させるように構成された第2のコントローラ、並びにステージコンパートメント16及び対応するショー要素18、20の動作を制御するように構成された第3のコントローラなどのいずれかの数のコントローラを表すことができる。本開示によれば、他の制御スキームも想定される。
【0034】
例えば、図3は、図1のインタラクティブペッパーズゴーストシステム10を制御する制御スキーム100の例を示す概略的ブロック図である。図1には単一のコントローラ32を示している。しかしながら、単一のコントローラ32は、図1に関して説明した様々な効果を引き起こすように連動する複数のコントローラを表すこともできる。例えば、図3では、「コントローラ32」が、入力マネージャ102、LEDマネージャ104、ステージプロジェクタマネージャ106及び物理的オブジェクトマネージャ108を含む4つの独立したコントローラコンポーネントを含むことができる。制御コンポーネント(又はマネージャ)102、104、106、108の各々は、専用プロセッサ及びメモリを含むことができる。すなわち、図1に示すプロセッサ34及びメモリ36は、図3に示す制御コンポーネント(又はマネージャ)102、104、106、108の各々のための専用プロセッサ及びメモリを表すことができる。
【0035】
図3の入力マネージャ102は、赤外線センサ38(或いはカメラ、ジャイロスコープ又は加速度センサなどの他の何らかの入力センサ)から装置配向入力を受け取り、マイク56からオーディオ入力112を受け取るように構成することができる。入力マネージャ102は、上述したように入力110、112に基づいて様々な制御機能を決定することができる。入力マネージャ102は、例えばビデオゲーム機を含むことができる。LEDマネージャ104は、入力マネージャ102による配向入力110及びオーディオ呪文入力112の処理に基づいて、入力マネージャ102からデータを受け取るように構成することができる。例えば、入力マネージャ102は、LEDマネージャ104に伝えられるデータを介して、図1のハンドヘルド装置14の向きと、オーディオ呪文入力112に基づいて実行されるように意図された動作とをLEDマネージャ104に指示することができる。この結果、LEDマネージャ104は、上述したように配向入力110及びオーディオ入力112に従ってペッパーズゴースト効果をシミュレートするようにライト30のうちの適切なライト(図示の実施形態ではLED)を制御することができる。LEDマネージャ104は、どのライト30が作動する予定であるか又は作動しているかを示すデータを物理的オブジェクトマネージャ108に伝えることもできる。LEDマネージャ104は、作動する効果のタイプを物理的オブジェクトマネージャ108に示すこともできる。この結果、物理的オブジェクトマネージャ108は、LEDマネージャ104から受け取られたデータに従って(図3では物理的オブジェクトと呼ぶ)ショー要素18、20を制御することができる。例えば、効果が高圧の水しぶきに対応する場合、オブジェクトマネージャ108は、小道具を仮想水流による衝撃に応答して動くように制御することができる。
【0036】
入力マネージャ102は、ステージプロジェクタマネージャ106にデータを伝えることもできる。上述したように、1又は2以上のステージプロジェクタ21は、図1のハンドヘルド装置14(例えば、ワンド)の操作者に見えているステージを照明するために使用することができる。いくつかの実施形態では、プロジェクタ21を、プロジェクタ21から放出される光の明度を増減させるように制御することができる。プロジェクタ21の制御は、上記の説明に従って提供されるペッパーズゴースト視覚効果の真正性を高めることができる。さらに、プロジェクタ21は、システムによってシミュレートされている様々なタイプの呪文に対応するように選択的に制御することができる。例えば、ある呪文は、光の明度を低下させるように、又はプロジェクタ21から放出される光を打ち消すようにプロジェクタ21を制御することによって、ゲストに見えているステージを暗く又はより暗くさせることができる。上述した制御スキームは、図1及び図2を参照しながら詳細に説明した所望のペッパーズゴースト効果を達成するために互いに通信できる様々な制御コンポーネント(例えば、入力マネージャ102、LEDマネージャ104、ステージプロジェクタマネージャ106、物理的オブジェクトマネージャ108)の一例である。ただし、他のスキームも可能である。
【0037】
図4は、図1のインタラクティブペッパーズゴーストシステム10のための折り畳み式ハウジング150の実施形態の俯瞰的斜視図である。折り畳み式ハウジング150は、図2に示す様々なコンパートメント12、16、22、26(又は部屋)を定める、図2に示す様々な壁63、84、86、90、92、96を含むことができる。図4では、図2に示す壁94を除去しているが、いくつかの実施形態では、図4の折り畳み式ハウジング150が図2の壁94を含むこともできる。
【0038】
図4に示す実施形態では、様々な壁63、84、86、90、92、96を接合部152において接続することができる。さらに、壁92は、接合部152を介して接続された3つの独立した壁(又はパネル)154、156、158を含むことができる。接合部152は、(壁92のパネル154、156、158を含む)壁63、84、86、90、92、96の互いに対する折り畳みを可能にするように構成された(図示の実施形態では円によって表す)ヒンジ160を含むことができる。いくつかの実施形態では、折り畳み式ハウジング150がスタック状に折り畳まれる前に、ペッパーズゴースト効果を発生させるために利用されるスクリーン24を折り畳み式ハウジング150から除去することができる。他の実施形態では、スクリーン24が、壁63、84、86、90、92、96又はパネル154、156、158のうちの1つに付着することができ、及び/又はスタック状に折り畳まれるサイズを有することができる。さらに、図4の折り畳み式ハウジング150及びスクリーン24の特徴のサイズ及び寸法は例示にすぎず、正確なものとして捉えるべきではない。いくつかの実施形態では、全ての壁63、68、86、90、92、96及びパネル154、156、158が同様の幅(例えば、2つの接合部152間の距離170)を含むことができる。(図4に一例を示す)折り畳み式ハウジング150は、システムの可動性及び容易な保管を可能にすることができる。
【0039】
図5は、図1のインタラクティブペッパーズゴーストシステム10を動作させる方法200の実施形態を示すプロセスフロー図である。方法200は、ハンドヘルド装置の向きを検出すること(ブロック202)を含む。例えば、上述したように、図1に関して説明した赤外線アセンブリ又はその他のモニタリング装置(例えば、形状検出カメラ)を介して、おもちゃの魔法の剣などのハンドヘルド装置の向きをモニタすることができる。これに加えて又は代えて、ハンドヘルド装置において採用されるジャイロスコープ及び加速度計などの他のセンサを利用してハンドヘルド装置の向きを検出することもできる。コントローラは、上述した1又は複数のセンサからデータフィードバックを受け取って、ハンドヘルド装置の向き(例えば、ハンドヘルド装置が指し示されている方向、又はハンドヘルド装置が指し示されている位置又は物体)を決定することができる。
【0040】
方法200は、ハンドヘルド装置の操作者によるボイスコマンドを検出すること(ブロック204)も含む。例えば、上述したように、様々なタイプの視覚効果に対応する複数のボイスコマンドが可能である。上述したコントローラは、利用可能な複数のボイスコマンドからボイスコマンドを決定する音声認識ソフトウェアを含むことができる。例えば、「火」というボイスコマンドは、第1の視覚効果(例えば、火又は火の流れのように見える効果)を引き起こすことができ、「水」というボイスコマンドは、第2の視覚効果(例えば、水の流れのように見える効果)を引き起こすことができる。ボイスコマンドはマイクによって検出することができ、コントローラは、ボイスコマンドを示すマイクからのデータフィードバックを受け取ることができる。
【0041】
方法200は、ハンドヘルド装置の向き及びボイスコマンドに基づいて、複数の利用可能な視覚効果から視覚効果を選択すること(ブロック206)も含む。例えば、上述したように、コントローラは、ボイスコマンドを利用して視覚効果(例えば、火、煙、水蒸気、電気、照明、水、雪)の審美性を決定することができる。コントローラは、ハンドヘルド装置の向きを利用して、視覚効果を生じる位置を決定することができる。例えば、上述したように、システムは、ハンドヘルド装置と、ハンドヘルド装置のゾーン(例えば、観客席)に向き合ったステージと、ハンドヘルド装置とステージとの間に配置された透明又は半透明スクリーンとを含むことができる。操作者は、ステージ及び/又はステージ上に配置されたショー要素又は小道具(例えば、物理的オブジェクト)の位置に向けてハンドヘルド装置を指し示すことができる。操作者は、指示(例えば、呪文)を告げることができる。コントローラは、検出されたハンドヘルド装置の向きに基づいて、暗室又はコンパートメント内に配置された少なくとも1つのライトを作動させて、透明又は半透明スクリーンの適切なエリアに光を向けることができる。透明又は半透明スクリーンから反射された光は、ハンドヘルド装置の操作者から見た時にステージエリア内のハンドヘルド装置が指し示した位置(又はショー要素)で発生した視覚効果をシミュレートするペッパーズゴースト効果を生じさせることができる。
【0042】
方法200は、ステージ上の上述したショー要素又は小道具を、ブロック208における少なくとも1つのライトの作動によって生じる選択された視覚効果に対応するように制御すること(ブロック210)も含む。例えば、ショー要素の制御は視覚効果と同期することができる。実際には、ショー要素に向けられた視覚効果は、ショー要素の動き(例えば、横方向の動き、前後の動き、破壊、分裂、結合)と同期することができる。コントローラは、少なくとも1つのライトの作動及びショー要素の動きを、これらが実質的に同時に、及び/又は視覚効果及びショー要素の動作がハンドヘルド装置と呪文とによって引き起こされたとの印象をハンドヘルド装置の操作者に与えるような順序で発生するように調整することができる。
【0043】
上述したインタラクティブペッパーズゴーストシステムは、娯楽会場におけるショーアトラクションとの観客相互作用の改善を可能にすることができる。観客(例えば、ゲスト)がショーアトラクションの様々な側面を制御することを可能にする改善された観客相互作用は、ゲストの注意力及び娯楽性を高めることができる。
【0044】
本明細書では、本発明のいくつかの特徴のみを図示し説明したが、当業者には多くの修正及び変更が思い浮かぶであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本発明の実際の趣旨に含まれる全てのこのような修正及び変更も対象とすることが意図されていると理解されたい。
【0045】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0046】
10 インタラクティブペッパーズゴーストシステム
12 観客コンパートメント
14 ハンドヘルド装置
16 ステージコンパートメント
18 ショー要素
20 ショー要素
21 プロジェクタ
22 中央部コンパートメント
24 スクリーン
26 暗室コンパートメント
30 ライト
32 コントローラ
34 プロセッサ
36 メモリ
38 赤外線センサ
39 赤外線センサからの距離
40 赤外線エミッタ
41 角度
42 赤外線反射体
43 見通し線
47 角度
49 見通し線
50 作動アセンブリ
51 横方向
52 作動アセンブリ
53 部分
54 部分
56 マイク
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】