(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-14
(54)【発明の名称】人間の排泄物用の容器を処理する方法
(51)【国際特許分類】
A61L 2/18 20060101AFI20240206BHJP
A61L 2/07 20060101ALI20240206BHJP
A61L 101/22 20060101ALN20240206BHJP
A61L 101/06 20060101ALN20240206BHJP
【FI】
A61L2/18
A61L2/07
A61L101:22
A61L101:06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023548716
(86)(22)【出願日】2022-02-10
(85)【翻訳文提出日】2023-10-06
(86)【国際出願番号】 EP2022053202
(87)【国際公開番号】W WO2022171721
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】102021201293.0
(32)【優先日】2021-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515309438
【氏名又は名称】マイコ マシネンバウ ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガウス、ブルーノ
(72)【発明者】
【氏名】ヘップナー、ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】ネーガー、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ポイカート、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】リングヴァルト、ベルント
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー、ヴェラ
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA07
4C058BB05
4C058CC06
4C058DD01
4C058DD03
4C058DD11
4C058DD13
4C058JJ07
4C058JJ28
4C058JJ29
(57)【要約】
本発明は、人間の排泄物用の少なくとも1つの容器(112)を処理する方法に関する。上記方法は、以下の複数の工程:a.少なくとも1つのドレン(116)内へ、少なくとも1つのクリーニングチャンバ(114)内部からの容器の内容物を空にすることを含み、上記ドレン(116)が少なくとも1つの臭気トラップ(118)を有する、少なくとも1回の排出工程、b.上記クリーニングチャンバ(114)内で、少なくとも1つのクリーニング液を、上記容器(112)に衝突させることを含む、少なくとも1回の洗浄工程、およびc.少なくとも1つの消毒剤を生成するために少なくとも2つの反応性成分を少なくとも1回混合すること、および、上記消毒剤を、上記容器(112)に衝突させることを含む、少なくとも1回の消毒工程を含んでいる。本発明は、人間の排泄物用の少なくとも1つの容器(112)を処理するクリーニングおよび消毒装置(110)にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間の排泄物用の少なくとも1つの容器(112)を処理する方法であって、以下の複数の工程、
a. 少なくとも1つのクリーニングチャンバ(114)内の容器の内容物を、少なくとも1つのドレン(116)内へと排出することを含む、少なくとも1回の排出工程であって、前記ドレン(116)は少なくとも1つの臭気トラップ(118)を備えている、少なくとも1回の排出工程、
b. 前記クリーニングチャンバ(114)内で、少なくとも1つのクリーニング液を、前記容器(112)に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1回の洗浄工程、および
c. 少なくとも1つの消毒剤を生成するために少なくとも2つの反応性成分を少なくとも1回混合すること、および、前記消毒剤を、前記容器(112)に衝突させることを含む、少なくとも1回の消毒工程
を含む、方法。
【請求項2】
d. 少なくとも1つのすすぎ補助液を、前記容器(112)に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1回の最終すすぎ工程
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
e. スチームを、前記容器(112)に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1回のスチーム消毒工程
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
工程c.における混合することが、
複数の前記反応性成分が混合され、前記消毒剤が混合物中で生成され、前記混合物が前記容器(112)に適用されること、
前記複数の反応性成分が前記容器(112)に適用され、前記容器(112)上で混合され、前記消毒剤が前記容器(112)上の前記混合物中で生成されること、
前記複数の反応性成分のうちの、少なくとも1つの第1の反応性成分が前記容器(112)に適用され、前記第1の反応性成分が適用された前記容器(112)が、前記クリーニングチャンバ(114)内で、前記複数の反応性成分のうちの、少なくとも1つの第2の反応性成分を含む雰囲気にさらされ、前記容器(112)上で前記複数の反応性成分が混合され、前記消毒剤が前記容器(112)上の前記混合物中で生成されること、
からなる群から選択される反応性成分を少なくとも1回混合することを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記消毒剤が少なくとも1つの担体に含まれ、前記消毒剤および前記担体が活性溶液を形成し、前記容器(112)が前記活性溶液により衝突される、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
工程c.が、複数の前記反応性成分のうちの少なくとも1つを、前記担体と混合することを含む、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
複数の前記反応性成分が、少なくとも1つの酸化剤と、少なくとも1つの酸のアニオンとを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記消毒剤が、
反応性窒素化合物、特に、ペルオキシ硝酸(ONOOH)およびペルオキシ亜硝酸アニオン(ONOO
-)からなる群から選択される反応性窒素化合物、
反応性酸素化合物、特にH
2O
2、
ペルオキシカルボン酸、特にペルオキシ酢酸(CH
3COOOH)、ペルオキシカルボン酸のアニオン、特にペルオキシ酢酸のアニオン(CH
3COOO
-)、および
塩素化合物、特に、次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸のアニオン(ClO
-)、亜塩素酸(HClO
2)、亜塩素酸のアニオン(ClO
2
-)、塩素酸(HClO
3)、塩素酸のアニオン(ClO
3
-)、塩化酸素、特に二塩化酸素からなる群から選択される塩素化合物
からなる群から選択される少なくとも1つの活性成分を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
複数の前記反応性成分は、過酸化水素(H
2O
2)、オゾン(O
3)、H
+、および酸、特にクエン酸、リン酸、硫酸、硝酸、および酢酸からなる群から選択される少なくとも1つの酸、からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
複数の前記反応性成分は、硝酸塩(NO
3
-)、亜硝酸塩(NO
2
-)、カルボン酸、特に酢酸(CH
3COOH)、カルボン酸のアニオン、特に酢酸のアニオン(CH
3COO
-)、次亜塩素酸塩(ClO
-)、亜塩素酸塩(ClO
2
-)および塩素酸塩(ClO
3
-)からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つの排気工程をさらに備え、前記排気工程は、前記クリーニングチャンバ(114)からガスを排出することを含み、前記排気工程は、前記ガスを、前記クリーニングチャンバ(114)から少なくとも1つのバイパス(182)を介して前記臭気トラップ(118)の下流の前記ドレン(116)内に排出することを含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも1つの転換工程をさらに含み、前記転換工程は、前記ガスの少なくとも一部分の化学的および/または物理的および/または生物学的処理のために、前記ガスを前記クリーニングチャンバ(114)から少なくとも1つの転換装置(189)に供給することを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法が、少なくとも1つのセンサを使用することをさらに含み、前記センサは、
a) 前記センサ(198)が、前記消毒剤、前記消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液、複数の前記反応性成分の少なくとも1つ、少なくとも1つの担体と混合された前記複数の反応性成分の少なくとも1つ、前記複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物、からなる群から選択される少なくとも1つの成分の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること、
b) 前記センサ(198)が、生成された酸、反応によって生成されたガス、反応副生成物からなる群から選択される、前記クリーニングチャンバ(114)内のまたは前記容器(112)の表面上の少なくとも1つの反応生成物の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること
からなる群から選択される少なくとも1つの手法で構成される、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記消毒工程は、前記センサ(198)の少なくとも1つのセンサ信号に応じて、前記消毒工程の少なくとも1つのパラメータに影響を及ぼすことを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、少なくとも1つのフィルタ素子(612)を使用することをさらに含み、前記フィルタ素子(612)は、少なくとも1つの成分が流れる少なくとも1つのラインシステム(160)内に配置され、前記成分は、前記消毒剤、前記消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液、複数の前記反応性成分の少なくとも1つ、少なくとも1つの担体、特に水と混合された前記複数の反応性成分の少なくとも1つ、前記複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択される、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
人間の排泄物用の少なくとも1つの容器(112)を処理する洗浄消毒装置(110)であって、前記洗浄消毒装置(110)が、少なくとも1つのクリーニングチャンバ(114)を備え、少なくとも1つの臭気トラップ(118)を有する少なくとも1つのドレン(116)をさらに備え、前記洗浄消毒装置(110)が、前記クリーニングチャンバ(114)内で、少なくとも1つのクリーニング流体を、前記容器(112)に衝突させるための少なくとも1つの衝突装置(124)をさらに備え、前記洗浄消毒装置(110)が、複数の反応性成分の収容のための少なくとも2つのリザーバ(154)をさらに備え、前記洗浄消毒装置(110)が、少なくとも1つのクリーニングプログラムの制御のための少なくとも1つのコントローラ(162)をさらに備え、前記洗浄消毒装置(110)が、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法を行うように構成されている、洗浄消毒装置(110)。
【請求項17】
少なくとも1つの混合装置(170)をさらに備え、前記混合装置(170)が、前記複数の反応性成分を混合するように構成されている、請求項16に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項18】
前記混合装置(170)は、前記容器(112)に衝突させる前に、前記複数の反応性成分を混合するように構成されている、請求項17に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項19】
前記洗浄消毒装置(110)が、前記複数の反応性成分の少なくとも1つの処理のための少なくとも1つの処理タンク(188)を備え、前記処理タンク(188)が複数の前記リザーバ(154)の少なくとも1つに接続され、前記処理タンク(188)が少なくとも1つの担体用の少なくとも1つのリザーバ(190)にも接続され、前記洗浄消毒装置(110)が、前記処理タンク(188)内で少なくとも1つの前記反応性成分を前記担体と混合するように構成されている、請求項16~18のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項20】
前記洗浄消毒装置(110)が少なくとも1つの計量ポンプ(192)を備え、前記計量ポンプ(192)が、特定可能な量の前記少なくとも1つの反応性成分を前記処理タンク(188)内に導入するように構成され、前記処理タンク(188)が、少なくとも1つの弁(196)を有する少なくとも1つの供給ライン(194)を介して前記リザーバ(190)に接続され、前記洗浄消毒装置(110)が、前記供給ライン(194)を介して前記処理タンク(188)内に前記担体を導入するように構成され、前記供給ライン(194)は、前記供給ライン(194)の口が、前記処理タンク(188)内に含まれる所定量の前記反応性成分中に浸漬可能であるように前記処理タンク(188)内に突出している、請求項19に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項21】
前記洗浄消毒装置(110)が、少なくとも2つの処理タンク(188)を備え、前記複数の処理タンク(188)内で異なる反応性成分が処理可能であり、前記洗浄消毒装置(110)が、前記少なくとも1つの担体と混合された、前記複数の処理タンク(188)からの前記複数の反応性成分を一緒にして、前記消毒剤を生成するように構成されている、請求項19または20に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項22】
少なくとも1つのセンサ(198)をさらに備え、前記センサ(198)は、
a) 前記センサ(198)が、前記消毒剤、前記消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液、前記複数の反応性成分の少なくとも1つ、少なくとも1つの担体と混合された前記複数の反応性成分の少なくとも1つ、前記複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物、からなる群から選択される少なくとも1つの成分の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること、
b) 前記センサ(198)が、生成された酸、反応によって生成されたガス、反応副生成物からなる群から選択される、前記クリーニングチャンバ(114)内のまたは前記容器(112)の表面上の少なくとも1つの反応生成物の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること
からなる群から選択される少なくとも1つの手法で構成されている、請求項16~21のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項23】
前記センサ(198)が、少なくとも部分的に、手法a)で構成され、前記センサ(198)は、前記成分が流れる少なくとも1つのラインシステム(160)内に配置されている、請求項22に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項24】
前記センサ(198)が少なくとも1つの光吸収センサ(614)を備えている、請求項22または23に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項25】
前記コントローラ(162)が、前記センサ(198)の少なくとも1つのセンサ信号により、前記消毒工程を制御するように構成されている、請求項22~24のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項26】
少なくとも1つのフィルタ素子(612)をさらに備え、前記フィルタ素子(612)は、少なくとも1つの成分が流れる少なくとも1つのラインシステム(160)内に配置され、前記成分は、前記消毒剤、前記消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液、複数の前記反応性成分の少なくとも1つ、少なくとも1つの担体、特に水と混合された前記複数の反応性成分の少なくとも1つ、前記複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択される、請求項16~25のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項27】
少なくとも1つの圧力センサ(636、638)をさらに備え、前記圧力センサ(636、638)が、前記フィルタ素子(612)の上流および下流の前記ラインシステム(160)内の圧力を測定するように構成され、前記コントローラ(162)が、前記圧力センサ(636、638)の少なくとも1つの圧力信号を捕捉するように構成されている、請求項26に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項28】
前記コントローラ(162)は、
前記コントローラ(162)が、前記少なくとも1つの圧力信号により、前記消毒工程を制御するように構成されること、
前記コントローラ(162)が、前記圧力信号を監視し、少なくとも1つの特定された正常値、少なくとも1つの特定された正常プロファイル、または少なくとも1つの特定された正常範囲から、前記圧力信号が逸脱している場合に、少なくとも1つの情報をユーザに向けて出力するように構成されること
の少なくとも1つで構成されている、請求項27に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項29】
前記洗浄消毒装置(110)が、少なくとも1回の洗浄工程用の前記衝突装置(124)を使用するように構成され、前記洗浄消毒装置(110)が少なくとも1つの消毒衝突装置(183)をさらに備え、前記消毒衝突装置(183)は、前記衝突装置(124)とは別個であり、前記洗浄消毒装置(110)が、前記消毒工程において前記消毒衝突装置(183)を使用するように構成されている、請求項16~28のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項30】
前記消毒衝突装置(183)が、
噴霧ノズル(185)であって、前記洗浄消毒装置(110)が、少なくとも1つの成分を前記容器(112)に前記噴霧ノズル(185)によって適用するように構成され、前記成分が、前記反応性成分、前記消毒剤、および少なくとも1つの助剤からなる群から選択される、噴霧ノズル(185)、
霧化器(187)であって、前記霧化器(187)が、蒸気およびエアロゾルからなる群から選択される少なくとも1つの流体媒体を発生させるように構成され、前記流体媒体が、前記反応性成分、前記消毒剤、および少なくとも1つの助剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、霧化器(187)
からなる群から選択される少なくとも1つの構成要素を備えている、請求項29に記載の洗浄消毒装置(110)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人間の排泄物用の少なくとも1つの容器を処理する方法、および人間の排泄物用の少なくとも1つの容器を処理する洗浄消毒装置に関する。そうした洗浄消毒装置、および方法はたとえば、便器、しびん、室内用便器、膿盆、洗面器、コモードパン、計量カップ、および人間または動物の排泄物を保持するのに好適な、特に、少なくとも100mlの、特に少なくとも500mlの、または少なくとも1000ml、たとえば1000~5000mlもの容積を有する他の容器などの容器をクリーニングするために病院または介護の現場において使用される。
【背景技術】
【0002】
人間の排泄物用の容器を処理するための多数の洗浄装置およびクリーニング方法は、従来技術により、知られている。クリーニングされるべき容器は、通常、クリーニング中に廃棄されなければならない比較的多量の液体または固体の排泄物を含み得る。したがって、従来の食器洗浄機は一般に、そうした容器をクリーニングするのに好適でない。さらに、そうした容器は感染性の排泄物を含んでおり、または他の方法で汚染されている場合があり、よって、空にすることに加えて、通常消毒も必要である。よって、人間の排泄物用の容器を処理するためのそうした洗浄装置は通常、複数の洗浄消毒装置(ウォッシャディスインフェクタ)とも呼ばれる。上述された容器の他に、それらは基本的には、たとえば病院または高齢者介護施設において使用されるような他の医療用品をクリーニングするのにも好適である。通常、しかし、クリーニングされるべき複数の物品は、しびん、便器、膿盆、洗面器、または同様の容器を含んでおり、それらのクリーニングは、比較的多量の排泄物の廃棄を必要とし得る。
【0003】
洗浄消毒装置の例は、独国特許出願公開第10348344号明細書に、またはさもなければ、国際公開第2013/037723号に示されている。基本的には、そこに開示された洗浄消毒装置の構成は、本発明の意味合いで例として参照される場合もあり、示された洗浄消毒装置は、本発明の意味合いで、修正された、および/または増強された形態で使用されることが可能である。しかし、基本的には、他の構成も可能である。よって、たとえば独国特許出願公開第10348344号明細書に開示された洗浄消毒装置は、クリーニングされるべき物品の再冷却のための装置を備えている。クリーニングされるべき物品はチャンバ内で、すすがれ、クリーニング前の洗浄工程がそれに続く。その後、上記チャンバ内に含まれる、クリーニングされるべき物品は、チャンバ内のクリーニングされるべき物品をチャンバ内へのスチームの導入により、消毒する工程を行う前に、すすぎ補助剤添加剤を含む水で最終クリーニングされる。ドアが閉鎖された状態で、空気が、スチームにより、充填されたチャンバ内に強制的に導入され、よって、チャンバ内のスチームの凝縮を、ならびにチャンバ内に含まれる、クリーニングされるべき物品の冷却および乾燥をも、もたらす。
【0004】
洗浄消毒装置では、したがって、クリーニングされるべき物品は通常、洗浄消毒装置のコントローラに通常、記憶されているプログラムを実行することにより、処理される。洗浄消毒装置がロードされた後、ユーザは通常、クリーニングプログラムを選択し、および通常、たとえばメンブレンキーパッド上の関連ボタンを押すことにより、それを開始する。そうするうえで、ユーザは一般に、どのタイプならびに/または度合いの土壌および/もしくは微生物汚染が、クリーニングされるべき物品上に存在しているかを主観的に決定しなければならない。ここでは、しかし、基本的には、クリーニングプログラムの誤った選択により、処理後の、クリーニングされるべき物品の継続的な微生物汚染がもたらされ得る。
【0005】
多くの洗浄消毒装置における別の技術的課題は、微生物汚染の特定の状況下では、スチームによるスチーム消毒は、特定の微生物に対する十分な抗微生物作用を確実にするのに不十分であるということである。基本的には、消毒剤が、先行して洗浄に使用されたクリーニング剤に加えられる場合があり、または上記クリーニング剤自体が抗微生物効果を有する。しかしながら、洗浄消毒装置において、より普遍的でありながら、信頼度がより高い消毒効果を確実にすることが望ましい。たとえば、従来の消毒方法により、死滅させられない、または不十分に死滅させられるに過ぎない微生物は、特に、病院および介護施設の現場において知られている。これに関して、たとえばクロストリディオイデス・ディフィシル(C. difficile)という細菌があげられ得る。しかし、他の微生物もこの点で役割を果たす場合もある。特に、殺芽胞効果も通常、知られている方法により、実現可能でなく、または完全に実現可能な訳でない。したがって、洗浄されるべき物品上に残っている場合がある芽胞があれば、それを不活性化するために、クリーニング流体での破壊クリーニングのみならず、殺芽胞効果を有する有効な効果的な方法構成要素も提供することが望ましい。
【0006】
さらに、一技術的課題は、多くの化学消毒剤が、実際に取り扱うのが難しいということである。よって、それらは、たとえば、消毒の性質に応じて、非常に活動的であり、腐食性を有しており、引火性を有しており、または不安定であり得る。
【0007】
基本的には、多くの異なる変形における消毒剤および消毒方法が、科学および技術の他の分野により、知られている。単に例として、国際公開第2019/219220号および国際公開第2019/219959号に開示されており、および消毒剤がインサイチュで形成された消毒方法が参照される。それらに開示された消毒方法は、特に皮膚消毒の、包装の消毒の、および内視鏡の管の消毒の分野において使用される。
【0008】
米国特許出願公開第2018/0058053号明細書は、クリーニングシステムの種々の実施形態で、トイレアセンブリを開示している。トイレアセンブリは、便器と、トイレタンクと、フラッシュバルブと、リム入口ポートと、フラッシュバルブの出口からリム入口ポートまで延在しているリム流路とを有する。クリーニングシステムは、リザーバであって、上記リザーバの内部と流体連通する出口ポートを有する液体クリーニング剤を保持するための、リザーバと、上記リザーバを受容するためのハウジングとを有する。クリーニングシステムは、リザーバの内部と流体連通する供給導管と、供給導管を通る流れを制御することができる流量制御装置と、アクチュエータ機能により、作動可能な制御システムとをさらに有する。アクチュエータ機能の作動時に、制御システムは、閉位置にあるフラッシュバルブであって、上記フラッシュバルブが、リム入口ポートへの流体の送達のために配置された、フラッシュバルブの内部へ供給導管から任意の用量の液体クリーニング剤を送達するのに十分な第1の期間の間、流量制御装置を作動させることと、さらに、便器内へリム入口ポートを通して上記任意の用量の液体クリーニング剤を運ぶためにフラッシュバルブを開放して洗浄水を導入するようにフラッシュバルブを作動させることとにより、クリーンサイクルを開始するように構成される。
【0009】
国際公開第2019/036828号は、水洗トイレと、トイレタンクと、トイレカバーとを備えるスチームクリーニング水洗トイレを開示している。トイレタンク内に設けられているのは、貯水タンク、および貯水タンクの反対側にあり、上記貯水タンクと別個のスチーム発生器タンクである。スチーム発生器は、スチーム発生器タンク内に設けられており、および水入口タンクと、加熱パイプと、スチームタンクと、制御アセンブリとを備える。給水管が水入口タンク上に設けられており、およびスチーム出口管がスチームタンク上に設けられている。水洗トイレのトイレ本体の上部におけるトイレリムには、スチーム循環導管内でスチーム出口管からのスチームを循環させるためのスチーム入口管が設けられている。
【0010】
米国特許出願公開第2017/0260728号明細書は、インテリジェントなビデ分注システムを提供するためのトイレ装置を開示している。ビデワンド位置、分注される物質のタイプ、ユーザの好み、ユーザの性別、およびユーザの識別に応じた動的な分注が開示されている。クレンザ、界面活性剤、保湿剤、医薬品、消臭剤、および芳香剤が、ユーザに向けてビデワンドを介して分注され、およびトイレのタンクエリア内に収容されたリザーバ内に貯蔵される。他の実施形態では、リザーバ物質の量を通知することが自動化されている。
【発明の概要】
【0011】
従来の洗浄消毒装置の上述された技術的課題に鑑みれば、したがって、前述のタイプの知られている装置および方法の欠点を少なくとも大部分、回避する、人間の排泄物用の少なくとも1つの容器を処理する方法、および人間の排泄物用の少なくとも1つの容器を処理する洗浄消毒装置を提供することが望ましい。特に、その意図は、単純であり、普遍的であり、および少なくとも大部分、操作員の経験と無関係でありながら、安全である消毒効果を実現することである。
【0012】
この目的は、独立請求項の特徴を有する、人間の排泄物用の少なくとも1つの容器を処理する方法、および人間の排泄物用の少なくとも1つの容器を処理する洗浄消毒装置により、対処される。個々に、または任意の所望の組み合わせで具体化され得る、複数の有利な展開形態は、従属請求項に記載されている。
【0013】
以下の文章では、用語「示す」、「有する」、「備える」もしくは「含む」、またはそこから文法的に逸脱するものがあれば、それは非排他的に使用される。よって、これらの用語は、これらの用語により、導入された特徴以外に、さらなる特徴が存在しない状況、または、1つもしくは複数のさらなる特徴が存在する状況を表し得る。たとえば、表現「AがBを示す」、「AがBを有する」、「AがBを備える」、または「AがBを含む」は、B以外に、さらなる構成要素がAに存在しない状況を(すなわち、Aが、排他的にBからなる状況を)、または、Bに加えて、1つまたは複数のさらなる構成要素が、たとえば構成要素C、構成要素CおよびDが、またはさらなる構成要素も、Aに存在する状況を表し得る。
【0014】
さらに、用語「少なくとも1つ(1回)」、「1または複数」、およびこれらの用語の文法的な修正が、それらが、1つまたは複数の構成要素もしくは特徴に関連付けられて使用されており、上記構成要素または特徴が1回または複数回、含み得ることを表すことが意図されている場合に一般に、たとえば、上記特徴または構成要素が初めて導入される場合、1回のみ使用されることに留意されたい。上記構成要素または特徴にその後、再び言及される場合、対応する用語「少なくとも1つ(1回)」または「1または複数」は一般に、さらに使用されないが、それは、上記特徴または構成要素が1回または複数回、備えられ得るという可能性を排除するものでない。
【0015】
さらに、以下の文章では、用語「好ましくは」、「特に」、「たとえば」または同様の用語は任意の特徴とともに使用され、代替的な実施形態はそれにより、制限されるものでない。この点で、これらの用語により、導入される特徴は任意の特徴であり、請求項の、特に独立請求項の保護の範囲は、これらの特徴により、制限されることを意図するものでない。この点で、当業者により、認識されるように、本発明は、他の構成を使用しても実施され得る。同様なやり方で、「本発明の一実施例」により、または「本発明の例示的実施形態」により、導入される特徴は、任意の特徴として理解され、代替的な構成、または独立請求項の保護の範囲がそれにより、制限されることを意図するものでない。さらに、これらの導入的表現により、導入された複数の特徴を他の複数の特徴であって、それらが任意の、または任意でない複数の特徴である、他の複数の特徴と組み合わせる考えられる複数のやり方はすべて、これらの導入的表現により、影響を受けない状態に留まることが意図されている。
【0016】
本発明の第1の態様では、人間の排泄物用の少なくとも1つの容器を処理する方法が提案されている。上記方法は、以下にさらに詳細に記載されており、規定されている複数の工程を含み、上記複数の工程は好ましくは記載された順序で行われ得る。基本的には、しかし、異なる順序も可能である。さらに、記載された複数の方法工程の2つ以上を同時に、または時間的に重なって行うことが可能である。さらに、記載された複数の方法工程の1つもしくは複数、またはすべては、個々に、またはさもなければ、群で、1回、または複数回繰り返し行われてもよい。さらに、上記方法は、記載されていないさらなる方法工程を含んでいてもよい。
【0017】
上記方法は以下の:
a. 少なくとも1つのクリーニングチャンバ内の容器の内容物を、少なくとも1つのドレン内へと排出することを含む、少なくとも1回の排出工程であって、上記ドレンは少なくとも1つの臭気トラップを備えている、少なくとも1回の排出工程;
b. 上記クリーニングチャンバ内で、少なくとも1つのクリーニング液を、上記容器に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1回の洗浄工程;
c. 少なくとも1つの消毒剤を生成するために少なくとも2つの反応性成分を少なくとも1回混合すること、および、上記消毒剤を、上記容器に衝突させることを含む、少なくとも1回の消毒工程
の複数の工程を含む。
【0018】
一般に、上記方法は、少なくとも1つの洗浄消毒装置内で、特に、以下にさらに詳細に説明される複数の構成の1つまたは複数により、行われ得る。本明細書で使用される用語「洗浄消毒装置」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、少なくとも1つのクリーニングおよび少なくとも1つの消毒を含む、容器の処理を行うように構成された装置に関連し得る。少なくとも1つのクリーニングおよび少なくとも1つの消毒は特に、プログラムシーケンスの別個のプログラム工程で行われ得る。たとえば、上記方法および/または洗浄消毒装置は、少なくとも1回のクリーニング工程および少なくとも1回の消毒工程が別個のプログラム工程として提供されるプログラムを備えており、またはサポートする場合がある。特に、洗浄消毒装置は、便器洗浄装置を含み、または便器洗浄装置として構成されており、もしくは配置されている場合がある。
【0019】
本明細書で使用される用語「処理」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、以下にさらに詳細に説明されるように、少なくとも1つのクリーニング流体の、容器との衝突が関係するクリーニングに関連し得る。上記クリーニングは特に、それが少なくとも、付着した汚染を大部分、容器から除去するように構成され得る。さらに、処理にはクリーニングのみならず、消毒も含んでいる。
【0020】
本明細書で使用される用語「消毒」およびその文法的な変形は同様に、当業者により、理解されるようなそれらの通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は、具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に微生物減少に関連し得る。一般に、消毒には、具体的な試験試料での、定義された試験方法における、少なくとも10-5倍、すなわち、たとえば、本来1000000の生育可能な微生物、いわゆるコロニー形成単位(CFU)から、存在している、生存するものが10以下になる、少なくとも10-5倍の微生物減少をもたらす方法が関係し得る。ここで、消毒効果および抗微生物作用はたとえば、たとえば欧州規格CEN TC 216 WG1およびWG3に記載されたような、標準化された試験方法、および/または標準化されたCFUもしくは試験生物を使用することにより、試験され得る。
【0021】
たとえば、消毒効果は、たとえばランダムにチェックされ、および/または監視され得る。あるいは、またはさらに、しかし、上記方法の条件は、たとえば適切なセンサおよび/またはコントローラにより、監視される場合もある。上記方法の条件は、所望の消毒効果が実現されるように調整され得る。よって、たとえば、所望の消毒は、技術的条件、たとえば温度プロファイル、熱当量、化学活性成分の濃度、および作用時間からなる群から選択される特定の条件を遵守することにより、実現され得る。たとえば、消毒効果を実現するための上記技術的条件は、たとえば具体的な装置群および/または具体的な用途について最低基準および試験方法を規定する規格において標準化される場合もある。
【0022】
消毒を超える微生物減少は滅菌とも呼ばれる。滅菌の場合、少なくとも10-6の微生物減少が通常、必要である。
【0023】
たとえば、微生物減少は、少なくとも1つの容器の熱処理により、および/または化学処理により、たとえば少なくとも1つの消毒剤、たとえば消毒用液体化合物、消毒用ガス、および/または消毒用ガスたとえばスチームによる処理により、行われ得る。消毒は任意には、容器の滅菌に至る場合がある。
【0024】
本明細書で使用される用語「人間の排泄物用の容器」は同様に、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、比較的多量の、たとえば、少なくとも50ml、特に少なくとも100ml、好ましくは少なくとも200mlの、または少なくとも500mlもしくは少なくとも1000mlもの量の人間の排泄物またはさもなければ、動物の排泄物が受容可能な少なくとも1つの受容領域、たとえばキャビティまたはくぼみを有する容器に関連し得る。たとえば、100ml~5lの、たとえば1000ml~5000mlの範囲内の最大量が受容可能であり得る。少なくとも1つの受容領域、たとえば少なくとも1つのキャビティに加えて、容器は少なくとも1つの開口を有する場合もある。上記開口は、当初から存在している場合があり、および/または、さもなければ、後に作られる場合がある。さらに、少なくとも1つの開口はさらに、処理中に、ならびに/または前に、たとえば、提案された方法の一部として、容器を機械的に開放することにより、ならびに/または容器を切り開き、および/もしくは引き裂くことにより、作られる場合もある。さらに、上記開口は、可逆的に、または不可逆的に開口され、および/もしくは閉口されるように構成され得る。容器は、剛性であり、またはさもなければ変形可能である、特に可撓性を有する場合がある少なくとも1つの容器壁を有し得る。よって、容器は、たとえば、たとえば材料であるガラス、プラスチック、セラミック、および金属の1つまたは複数で構成された剛性の容器壁を有するベセルを備え得る。あるいは、またはさらに、容器は、少なくとも1つの変形可能な容器壁、たとえば少なくとも1つのフィルム袋、特にプラスチック材料で構成されたフィルム袋を有する場合もある。よって、人間の排泄物用の容器はたとえば、フィルム袋の形状の当初閉鎖された容器の形態を全体的に、または部分的にとる場合もある。一般に、容器は、たとえば、しびん;便器;尿バッグ;膿盆;コモードパン;計量カップからなる群から選択され得る。
【0025】
上述されたように、上記方法はまず、少なくとも1つのドレン、たとえば洗浄消毒装置のドレン内への、少なくとも1つのクリーニングチャンバ、たとえば洗浄消毒装置のクリーニングチャンバ内の容器の内容物を排出することを方法工程aにおいて含んでいる。ここでは、排出することは、特に、容器の位置および/または向きの変更により、たとえば、容器の内容物を完全に、または部分的にドレン内に傾けることにより、行われ得る。後に説明されるように、位置および/または向きの変更は、たとえば、旋回可能な洗浄消毒装置のドアへの、容器の取り付けの結果として行われてもよく、よって、旋回により位置の変更が生じる。排出することはしたがって、容器の内容物の自重によって行われ得る。代替的または追加で、たとえば別個の旋回装置により、異なるタイプでの向きの変更も可能である。上記内容物は、たとえば上記内容物の開口を介して排出され得る。代替的または追加で、たとえば袋を切り開く、特に自動切開など、異なる構成が上述されたように設けられてもよい。この場合、位置の変更は基本的に必要ではないが、しかしながら、行われてもよい。
【0026】
本明細書で使用される用語「クリーニングチャンバ」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、完全に、または部分的に閉鎖されたチャンバであって、容器がその中に導入可能であり、その中で容器の処理、または処理の一部が行われる、完全に、または部分的に閉鎖されたチャンバに関連し得る。特に、洗浄消毒装置は、単一チャンバ洗浄装置であり、すべての処理工程が同じクリーニングチャンバ内で行われ得る。したがって、クリーニングチャンバ内で行われるのは、クリーニング流体の衝突、ならびに任意には、容器の消毒および/または容器を空にすることである。たとえば、洗浄消毒装置は、少なくとも1つの上述された方法工程を含む少なくとも1つのクリーニングプログラムを行うように構成され得る。クリーニングチャンバは特に、完全に閉鎖されている場合があり、たとえば、以下にさらに詳細に述べられるように、少なくとも1つのドアを有していてもよい。
【0027】
上述されたように、少なくとも1つのクリーニングチャンバ内の容器の内容物は、少なくとも1つのドレン内へと排出される。本明細書で使用される用語「ドレン」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、廃棄のための液体排泄物を供給するように構成された装置に関連し得る。特に、ドレンは、クリーニングチャンバの床領域内に少なくとも1つの開口を備え得る。さらに、ドレンは、上記開口に接続された少なくとも1つのドレンパイプを備え得る。上記ドレンパイプは、たとえば、クリーニングチャンバの床内の開口において口を有し得る。上記口は特に、容器の内容物が障害物なしで、および単にその自重によってドレンに流入し得るように開口していてもよい。たとえば、床領域内のクリーニングチャンバは、少なくとも部分的に漏斗状に、または傾斜してドレンに向けて延在し得る。ドレンはたとえば、建物側廃棄システムおよび/または廃水システムに直接、もしくは間接的に接続され得る。ドレン、特にドレンパイプは特に、少なくとも30mm、特に少なくとも50mm、特に好ましくは少なくとも70mmの、または少なくとも100mmもの断面を有し得る。このようにして、上述された量の液体は、ドレンを通して廃棄され得る。
【0028】
上述されたように、ドレンは少なくとも1つの臭気トラップを備えている。本明細書で使用される用語「臭気トラップ」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、クリーニングチャンバの内部から離れる方向に、少なくとも1つのドレンパイプからのガスを保つように構成された装置に関連し得る。たとえば、臭気トラップは少なくとも1つのサイフォン湾曲部を備え得る。洗浄消毒装置は特に、クリーニングプログラムにおいて容器をドレン内へと排出するように構成され得る。上述されたように、クリーニングプログラムにおいて、上記排出することは、自動的に排出すること、および/または、たとえば容器をクリーニングチャンバ内に導入する間に排出すること、たとえば、ドアを閉鎖している間に排出することを含んでいてもよく、たとえば容器用マウントをドアに接続し、ドアを閉鎖する間に旋回させることを含んでいてもよい。ドアの閉鎖は、駆動装置により、たとえばモータ、機構、液圧もしくは空気圧により、全体的または部分的に駆動されてもよく、および/または、人力により、全体的または部分的に駆動されてもよい。容器の内容物はドレンを介して、離れる方向に流れてもよく、臭気トラップは、ドレンからのガスまたは蒸気がクリーニングチャンバ内に逆流することを少なくとも部分的に防止し得る。
【0029】
上述されたように、方法工程b.は、上記クリーニングチャンバ内で、少なくとも1つのクリーニング液を、上記容器に衝突させること、特に、容器の少なくとも1つの表面との衝突が起こる少なくとも1回の洗浄工程を含む。したがって、洗浄工程は、一般に、クリーニング液の形態での少なくとも1つのクリーニング流体により、容器が接触させられる作用を意味するものと理解され得る。したがって、包括的な用語として、本明細書で使用される用語「クリーニング液」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、容器に対する、たとえば、クリーニング流体が、付着する汚染物質を容器の少なくとも1つの表面から洗い流すことによる、クリーニング効果を有する液体および/または気体に関連し得る。これは、たとえば少なくとも1つのノズルを介して少なくとも1つのクリーニング液により、衝突され得る、容器の少なくとも1つの外面、および/またはさもなければ、少なくとも1つの内面、たとえば少なくとも1つの容器内部の少なくとも1つの内面であり得る。
【0030】
クリーニング流体は特に、水性クリーニング流体であってもよく、その場合、水が、任意で1つもしくは複数のクリーニング剤ならびに/または助剤および/もしくは消毒剤を加えて使用され得る。そうしたクリーニング流体は基本的には、従来技術により、知られている。洗浄消毒装置は、たとえば、衝突装置にクリーニング流体がそれを介して供給され得るその少なくとも1つのタンクを備え得る。代替的または追加で、洗浄消毒装置は、たとえば建物側供給部に接続され得る、クリーニング流体を供給するための1つまたは複数の接続、たとえば真水接続および/または温水接続を備えていてもよい。さらに、以下にさらに詳細に述べるように、洗浄消毒装置は、スチームの、容器との衝突のための1つまたは複数のスチーム発生器を備えていてもよい。さらに、洗浄消毒装置は、1つまたは複数の計量タンクであって、クリーニング流体の複数の添加剤が、たとえば、それらをクリーニング流体の他の成分と、計量されたやり方で、たとえば水への計量混合により、混合することにより、その中に貯蔵され得る、1つまたは複数の計量タンクを備えていてもよい。たとえば、1つまたは複数のクリーニング剤タンク、および/または1つまたは複数の助剤用タンク、および/または1つまたは複数の消毒剤用タンクが、洗浄消毒装置内に、および/または洗浄消毒装置上に設けられ得る。クリーニング流体の具体的な形態として、用語「クリーニング流体」は、液体状のクリーニング流体に関連する。
【0031】
特に、以下にさらに詳細に説明されるように、衝突は洗浄消毒装置の少なくとも1つの衝突装置により、行われ得る。たとえば、衝突は、容器をクリーニング液で噴霧し、ならびに/または容器にクリーニング液を滴下し、および/もしくは容器にクリーニング液を噴射する形態で行われ得る。特に、衝突装置は、容器に衝突する、少なくとも1つの流体噴射、具体的には少なくとも1つの液体噴射を発生させる少なくとも1つのノズルを備え得る。たとえば、衝突装置は、標的を定めて1つまたは複数の空間的方向から容器にクリーニング液の少なくとも1つまたは複数の噴流を噴霧し、および/または噴射する少なくとも1つのノズルを備え得る。
【0032】
やはり上述されたように、上記方法は方法工程c.では、少なくとも1つの消毒工程を含む。少なくとも1回の消毒工程では、または、複数の消毒工程が含まれる場合、上記複数の消毒工程の少なくとも1回では、少なくとも1つの消毒剤を生成するための少なくとも2つの反応性成分の混合が行われる。さらに、消毒剤の、容器との衝突、たとえば容器の少なくとも1つの表面との衝突が行われる。これは、方法工程b.においても衝突され得る同じ少なくとも1つの表面、または、少なくとも1つの他の表面であり得る。この場合もまた、上記表面は、容器の少なくとも1つの外面、および/または、少なくとも1つの内面、たとえば少なくとも1つの容器内部の少なくとも1つの内面であり得る。
【0033】
本明細書で使用される用語「反応性成分」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、互いに、単独で、または触媒などの1つもしくは複数の添加剤の影響下で化学反応を行うように構成された化合物に関連し得る。よって、たとえば、反応性成分は、互いに反応物として、単独で、または1つもしくは複数の添加剤の影響下で反応し得る少なくとも1つの成分Aおよび少なくとも1つの成分Bを含み、たとえば、生成物として少なくとも1つの成分もしくは化合物AB、または、Cを、任意には、さらなる生成物もしくは副生成物も生成することが可能であり得る。反応は均一系であり、または、不均一系であり得る。反応は、複数の反応物が互いに接触させられるとそれ自体で起こる場合があり、またはそれは、化学的な初期化、熱初期化、光化学的な初期化、または、触媒初期化などのさらなる初期化を必要とし得る。よって、たとえば、反応は、特定の環境条件が存在しているか否かに応じて起き得る。上記環境条件は、たとえば、温度により、pHにより、1つもしくは複数の触媒の存在により、または、他のパラメータにより、もしくは前述されたパラメータおよび/または他のパラメータの組み合わせにより、引き起こされ、決定され得る。よって、たとえば、pHが、最初は反応が起きないように具体的に設定され、その後、たとえば容器上で反応が起き得るようにpHが調整されてもよい。たとえば、反応性成分が混合され、容器に適用され、pHが反応を起こさない状態で、適用前に混合することも、適用中または適用後に混合することも可能である。pHが次いで、容器上で、たとえば、酸および/またはアルカリ溶液の具体的な適用により、反応が開始されるように調整されてもよい。代替的または追加で、紫外(UV)光による具体的な照射により、または、特定の他のやり方で開始されてもよい。この場合もまた、代替的または追加で、たとえば、機械的作用により、たとえば超音波の作用により、開始されてもよい。超音波は、たとえば、複数の反応性成分間の分離、たとえばカプセル化を破壊し、または溶解する場合があり、よって、超音波の作用は、複数の反応性成分の接触および反応をもたらし得る。反応は、一段階であり、または、多段階であり得る。
【0034】
本明細書で使用される用語「消毒剤」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、抗菌効果、特に消毒効果、またはさもなければ、滅菌効果を有する化合物、化学物質、またはさもなければ複数の化学物質の混合物に関連し得る。特に、消毒剤は、殺芽胞効果;殺ウイルス効果、特に完全な殺ウイルス効果;殺真菌効果;殺菌効果からなる群から選択される少なくとも1つの効果を表し得る。さらに、消毒剤は、複数の単細胞性ヒト病原体寄生生物、好ましくはユーグレノゾア(Euglenozoa)、副基体上目(Parabasalidea)、ディプロモナス目(Diplomonadida)、エントアメーバ科(Entamoebidae)、ヘテロロボサ(Heterolobosea)、またはアルベオラータ(Alveolata)、および複数の多細胞性ヒト病原体寄生生物、好ましくは扁形動物門(Platyhelminthes)、扁平動物上門(Platyzoa)、線形動物門(Nematoda)、線虫(Nematomorpha)、環形動物(Annelida)、舌形動物(Pentastomida)、クモ類(Arachnida)、または昆虫類(Insecta)からなる群から選択される少なくとも1つの寄生生物に対する破壊効果を有する場合もある。
【0035】
やはり上述されたように、方法工程c.には、少なくとも2つの反応性成分の少なくとも1回の混合することが関係する。本明細書で使用される用語「混合」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、少なくとも2つの反応性成分が、それらが互いに反応して1つの工程で直接、または複数の工程で間接的に消毒剤を、単独で、または、1つもしくは複数の助剤の影響下で、生成し得るように互いに接触させられる作用に関連し得る。種々の可能性が考えられ、以下にさらに詳細に説明される。
【0036】
よって、複数の反応性成分はたとえば、同じ物質状態において、または、異なる物質状態において存在する場合があり、複数の反応性成分は、それらが混合された後、均一に、または不均一に混合され、または互いに少なくとも1つの共通界面を有することが可能である。よって、たとえば、複数の反応性成分を混合する場合、複数の反応性成分を備える液体、特に、液体混合物、溶液、懸濁液、エマルション、または分散液から選択される液体が発生する場合があり、上記複数の反応性成分はさらに、直ちに、または、時間遅延後に反応して少なくとも1つの消毒剤を形成する場合がある。上記複数の反応性成分は、純粋な形態で互いに接触させられ得る。あるいは、上記複数の反応性成分の少なくとも1つは、少なくとも1つの助剤および/または担体中に、たとえば、少なくとも1つの溶媒内に取り込まれる場合もある。助剤または担体であって、いずれの用語も同義に使用することも可能である、助剤または担体は、たとえば、固体、液体、または気体であり得る。同じ担体が少なくとも2つの反応性成分に使用される場合があり、または異なる担体が使用される場合もある。
【0037】
したがって、混合はたとえば、たとえば混合チャンバ、混合容器、混合ベセル、ポンプ、混合セクション内で、および/または噴流中で、互いに接触させられる、または一緒にされる複数の反応性成分であって、それぞれが液体の形態であり、または液体中に含まれる、複数の反応性成分を含み得る。代替的または追加で、混合はしかし、複数の反応性成分の少なくとも1つであって、複数の反応性成分の少なくとも他のものに導入され、たとえば、それぞれが液体状である、複数の反応性成分の少なくとも1つを含んでいてもよい。この場合もまた、代替的または追加で、混合は、たとえば、複数の反応性成分の少なくとも1つが少なくとも1つの表面、たとえば容器の少なくとも1つの容器表面に適用されること、次いで、複数の反応性成分の少なくとも第2の反応性成分が上記表面に適用されること、および/または上記表面が、複数の反応性成分の少なくとも第2の反応性成分を含む雰囲気、たとえばガスもしくは蒸気雰囲気にさらされることを含んでいてもよい。この場合もまた、代替的または追加で、混合は、たとえば、複数の反応性成分が、クリーニングチャンバ内に導入されること、および/または容器に交互に1回または複数回、適用されることを含んでいてもよい。よって、上述されたように、混合はクリーニングチャンバの内部または外部で行われ得る。上述されたように、クリーニングチャンバ内の混合は、容器への複数の反応性成分の交互の適用、または特定の他のやり方により、行われ得る。この場合もまた、代替的または追加で、少なくとも1つの担体は、たとえば固体状で全体的または部分的に存在する場合もあり、および複数の反応性成分の少なくとも1つは担体中に埋め込まれる場合がある。たとえば、反応性成分がそれらの中に存在しているそれらの少なくとも2つのチャンバを有する可溶性担体で構成されたタブが考えられる。たとえば容器との衝突前または衝突中の、少なくとも1つの溶媒、たとえば水との接触により、タブは次いで、たとえば溶解し、および複数の反応性成分は混ざり得る。種々の可能性が、考えられ、以下にさらに詳細に説明される。
【0038】
上述したように、容器は、少なくとも1つの消毒剤により、衝突され得る。以下にさらに詳細に述べられるように、この衝突には、一般に、容器が、少なくとも1つの表面上で、好ましくは、大きな領域にわたって、少なくとも1つの消毒剤と接触させられることが関係する。これについていくつかの可能性が存在しており、それはやはり、以下にさらに詳細に述べられる。たとえば、消毒剤自体が容器に適用されてもよい。あるいは、複数の反応性成分の少なくとも1つが容器に適用され、容器自体の上で上述の反応性成分の化学反応が起こり、その中で少なくとも1つの消毒剤が形成されてもよい。よって、少なくとも1つの消毒剤が、容器とは異なる空間内で全体的または部分的に生成され、次いで、容器に、たとえば容器の上述された少なくとも1つの内または外面に適用されること、および/または少なくとも1つの消毒剤が、全体的または部分的に容器自体、たとえば容器の上述された少なくとも1つの内表面または外表面上で生成されてもよい。これとは関係なく、消毒剤の、容器との衝突は、少なくとも1つの容器が、少なくとも一時点において、少なくとも1つの消毒剤と全体的または部分的に接触することを含む。
【0039】
容器の外側で消毒剤を生成し、その後容器に消毒剤を適用する方法と、容器自体に消毒剤を生成する方法、どちらの方法も、与えられた状況に応じて利用できる利点がある。
【0040】
容器外で消毒剤を生成する場合、例えば混合比を精密に設定し、消毒剤を生成する反応をより精密に制御することができる。
【0041】
対照的に、例えば容器の少なくとも1つの表面上で少なくとも2つの反応性成分を反応させることにより、消毒剤が全体的または部分的に容器上に直接生成される場合、これには特に、成分が互いに別々に、1つずつ、または同時に適用されるという利点がある。消毒剤の急速な反応とそれに続く急速な分解の場合、消毒剤を最初に容器に適用する必要がなく、貴重な時間が失われる可能性がないため、表面に直接生成される消毒剤の耐用年数をより有効に利用することができる。さらに、例えば消毒剤の分解時に発生する可能性のある望ましくないガスの発生も、消毒剤が容器の表面上に直接生成される場合には、より良好に制御することができ、そのため、例えば、ガスは全く生成されないか、生成される程度が低減されるか、または、消毒剤が分解してガスが生成される前に、消毒剤を容器の表面から既に再度洗い流すことができる。
【0042】
よって、上記方法には一般に、上記方法に使用される洗浄消毒装置内の少なくとも2つの反応性成分からの、消毒剤をその場で生成することを含み得る。用語「その場で(in situ)」は、消毒剤が洗浄消毒装置自体内で生成されることを表し得る。これは、いくつかの可能性、すなわち、洗浄消毒装置内部であるが、クリーニングチャンバ外部での生成、洗浄消毒装置のクリーニングチャンバ内であるが、容器と衝突させる前の生成、または、容器の表面上での生成を包含する。組み合わせも考えられる。
【0043】
上記方法は以下の工程:
d. 少なくとも1つのすすぎ補助液を、上記容器に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1つの最終すすぎ工程
をさらに含み得る。
【0044】
最終すすぎ工程d.は、消毒工程c.の前に、および/または、消毒工程c.の後に行われ得る。複数の最終すすぎ工程も考えられる。
【0045】
本明細書で使用される用語「最終すすぎ工程」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は特に、一般に、少なくとも1つのすすぎ補助液の、クリーニングされるべき少なくとも1つの物品との衝突に関連し得る。すすぎ補助液は、少なくとも1つのすすぎ補助剤添加剤を含むクリーニング流体であり得る。すすぎ補助剤は特に、洗浄工程において使用されており、および洗浄液または洗浄流体と呼ばれる場合もあるクリーニング液と区別され得る。したがって、たとえば、洗浄液は、少なくとも1つのクリーニング剤添加剤を有する水を含んでいてもよく、一方、すすぎ補助液は、容器の乾燥を速め、および/または容器表面からのすすぎ補助液の、残留物のない滴下または流れを促進する少なくとも1つのすすぎ補助剤添加剤を有する水を含む。
【0046】
上記方法は、以下の方法工程:
e. 蒸気、特にスチームを、上記容器に少なくとも1回衝突させることを含む、特に最終すすぎ工程および/または消毒工程の下流の、少なくとも1回のスチーム消毒工程
をさらに含んでいてもよい。
【0047】
たとえば、洗浄消毒装置は、蒸気、たとえばスチームが生成される少なくとも1つのスチーム発生器を備え得る。上記スチーム発生器は、たとえば少なくとも1つの水リザーバを備え得る。代替的または追加で、スチーム発生器は、たとえば少なくとも1つの加熱装置、たとえば少なくとも1つの加熱コイルを備えていてもよい。スチーム発生器はたとえば、少なくとも1つのスチームラインを介してクリーニングチャンバに接続され得る。方法工程e.における衝突のために、洗浄消毒装置はたとえば、たとえば洗浄工程および/または任意の最終すすぎ工程のための衝突装置と別個であり得る、少なくとも1つのスチームノズルを備え得る。代替的または追加で、上記スチームノズル、および、上記洗浄工程および/または任意の最終すすぎ工程のための衝突装置は、全体的または部分的に組み合わせられてもよい。
【0048】
上述されたように、工程c.における混合は、互いに組み合わせ可能でもある異なるやり方で構成され得る。特に、工程c.における混合は、複数の反応性成分の少なくとも1回の混合、すなわち、複数の反応性成分の互いの接触であって:
複数の反応性成分が混合され、消毒剤が混合物中で生成され、混合物が容器に適用されること;
複数の反応性成分が容器に適用され、容器上で混合され、消毒剤が容器上の混合物中で生成されること;
複数の反応性成分のうちの、少なくとも1つの第1の反応性成分が容器に適用され、第1の反応性成分が適用された容器が、クリーニングチャンバ内で、複数の反応性成分のうちの、少なくとも1つの第2の反応性成分を含む雰囲気にさらされ、容器上で複数の反応性成分が混合され、消毒剤が容器上の混合物中で生成されること;
からなる群から選択される、反応性成分を少なくとも1回混合することを含み得る。
【0049】
実施例は、以下にさらに詳細に説明される。
【0050】
上述したように、複数の反応性成分、複数の反応性成分の少なくとも1つ、または、消毒剤はそれぞれ、純粋な形態で、または、1つまたは複数のさらなる物質、たとえば1つまたは複数の担体との組み合わせで互いに独立して存在し得る。よって、たとえば、消毒剤は少なくとも1つの担体中に、特に少なくとも1つの溶媒中に、特に水の中に含まれていてもよい。基本的には、担体は特に、流体、すなわち液体および/または気体であり得る。エアロゾルおよび/またはミストが使用される場合もある。特に、担体は、たとえば水性担体を備え得る。というのは、水、または水を含む溶媒は一般に、それがもたらす、特にドレンを介した廃棄に関する問題が他の溶媒よりも少ないからである。
【0051】
消毒剤および担体、特に溶媒は、1つまたは複数のさらなる添加剤を任意にさらに含んでもよい活性溶液を形成し得る。本明細書で使用される用語「活性溶液」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、一般に、少なくとも1つの消毒剤、さらに、少なくとも1つの担体、任意で、1つまたは複数の添加剤を含み得る流体媒体、特に液体に関連し得る。たとえば、上記担体は少なくとも1つの溶媒を含み得る。活性溶液は、たとえば、少なくとも1つの担体中の少なくとも1つの消毒剤の溶液、少なくとも1つの担体中の少なくとも1つの消毒剤の分散液、少なくとも1つの担体中の少なくとも1つの消毒剤の懸濁液、または少なくとも1つの担体中の少なくとも1つの消毒剤のエマルションであり、またはそれを含み得る。容器は一般に、特に方法工程c.において、少なくとも1つの活性溶液により、衝突され得る。
【0052】
上述されたように、方法工程c.は特に、複数の反応性成分の少なくとも1つを、少なくとも1つの担体と混合することを含み得る。これは、消毒剤、たとえば同じ溶媒を含み得る同じ担体であり得る。または、たとえば、消毒剤のこの担体の少なくとも1つの成分、たとえば多成分溶媒の少なくとも1つの成分に過ぎない場合もある。
【0053】
他の考えられる構成は、複数の反応性成分に関係する。たとえば、複数の反応性成分は特に、少なくとも1つの酸化剤と、酸の少なくとも1つのアニオンとを含み得る。本明細書で使用される用語「酸化剤」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、他の物質を受容する場合があり、および結果としてそれ自身が還元される物質に関連し得る。代替的または追加で、上記用語は、少なくとも1つの電子を吸収し得る、すなわち電子受容体として作用し得る物質に関連し得る。本明細書で使用される用語「酸のアニオン」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、酸が1つまたは複数の正の電荷を帯びた水素イオンまたは陽子、すなわちH+イオンの結果として形成され得る単数の、または複数の負の電荷を帯びたイオン、すなわちアニオンに関連し得る。
【0054】
特に、考えられる反応性成分について、および本発明の意味合いでやはり使用可能である考えられる消毒剤についても、上述された文献である国際公開第2019/219220号および国際公開第2019/219959号が参照され得る。しかし、基本的には、他の反応性成分および/または消毒剤も考えられる。たとえば、ペルオキシ硝酸の代替として、またはそれに加えて、対応する反応性成分を有する他の活性成分が消毒剤として使用されてもよい。よって、たとえば、塩素ベースの消毒剤、および/またはペルオキシカルボン酸が使用され得る。
【0055】
少なくとも2つの反応性成分の反応の結果として、上記方法は上述されたように、洗浄消毒装置内での、消毒剤のその場での生成を備え得る。したがって、消毒剤は好ましくは、上記方法中に、特に洗浄消毒装置内でのみ形成される。これは、その場での生成なしでは使用することが困難であり、または不可能である、不安定であり、活動的であり、または可燃性を有する消毒剤の使用も可能にする。これは、抗微生物作用に関する活性のスペクトルを増加させ、および/または抗菌効果を改善し得る。比較的無害な原材料の貯蔵および備蓄は、不安定であり、活動的であり、または可燃性を有する消毒剤の場合よりも、安全で、および具体化が簡単でもある。
【0056】
特に、消毒剤は、反応性窒素化合物(反応性窒素酸化物種、RNOS)、特にペルオキシ硝酸(ONOOH)、ペルオキシ亜硝酸アニオン(ONOO-)からなる群から選択される反応性窒素化合物;反応性酸素化合物(反応性酸素種、ROS)、特にH2O2;ペルオキシカルボン酸、特にペルオキシ酢酸(CH3COOOH);ペルオキシカルボン酸のアニオン、特にペルオキシ酢酸のアニオン(CH3COOO-);および塩素化合物、特に次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸のアニオン(ClO-)、亜塩素酸(HClO2)、亜塩素酸のアニオン(ClO2-)、塩素酸(HClO3)、塩素酸のアニオン(ClO3
-)、塩化酸素、特に二塩化酸素からなる群から選択される塩素化合物からなる群から選択される少なくとも1つの活性成分を含み得る。
【0057】
複数の反応性成分、または複数の反応性成分の少なくとも1つは、たとえば過酸化水素(H2O2)および/またはオゾン(O3)を含み、または、それらを化学反応において特に酸化剤として生成し得る。
【0058】
さらに、複数の反応性成分の少なくとも1つ、特に、異なる反応性成分は、硝酸塩(NO3
-);亜硝酸塩(NO2
-);カルボン酸、特に酢酸(CH3COOH);カルボン酸のアニオン、特に酢酸のアニオン(CH3COO-);次亜塩素酸塩(ClO-);亜塩素酸塩(ClO2
-);塩素酸塩(ClO3
-)からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含み得る。
【0059】
複数の反応物成分は特に、少なくとも1つの組み合わせを、特に、
過酸化水素(H2O2)および亜硝酸塩(NO2
-)
過酸化水素(H2O2)および硝酸塩(NO3
-)
カルボン酸および酸化剤、特に過酸化水素、特に酢酸(CH3COOH)および過酸化水素(H2O2)
次亜塩素酸塩(ClO-)および酸、特に、次亜塩素酸塩(ClO-)ならびに酢酸、硫酸、クエン酸、リン酸および硝酸からなる群から選択される酸
亜塩素酸塩(ClO2
-)および酸、特に亜塩素酸塩(ClO2
-)ならびに酢酸、硫酸、クエン酸、リン酸、および硝酸からなる群から選択される酸
塩素酸塩(ClO3
-)および酸、特に塩素酸塩(ClO3
-)ならびに酢酸、硫酸、クエン酸、リン酸、および硝酸からなる群から選択される酸
からなる群から選択される少なくとも1つの第1の反応性成分および少なくとも第2の反応性成分の組み合わせとして含み得る。
【0060】
よって、たとえば、消毒剤であるペルオキシ硝酸(ONOOH)は、反応:
H2O2+NO2
-+H3O+→ONOOH+2H2O
により、特に酸性の媒体中で、反応性成分としての過酸化水素(H2O2)および亜硝酸塩(NO2
-)の反応により、調製され得る。
【0061】
複数の反応性成分の混合物の考えられる濃度およびパラメータに関して、例として、上述された文献である国際公開第2019/219220号および国際公開第2019/219959号が同様に参照され得る。特に、複数の反応性成分の濃度に関して、容器上の、消毒剤の、および/または消毒剤を含む活性溶液のpHに関して、さらに好ましい混合時間に関して、上述された文献が参照され得る。しかし、他の組成および/または濃度および/またはパラメータも考えられる。
【0062】
さらに、代替的または追加で、消毒剤であるペルオキシ酢酸(CH3COOOH)は、たとえば、反応:
CH3COOH+H2O2→CH3COOOH+H2O
により、複数の反応性成分としての酢酸(CH3COOH)および過酸化水素(H2O2)の反応により、調製され得る。
【0063】
さらに、同様に上記複数の選択肢の一方または両方の代替として、またはそれに加えて、消毒剤である二塩化酸素(ClO2)はたとえば、反応:
ClO3
-+H+→ClO2+H2O
により、塩素酸塩(ClO3
-)および酸、特に複数の反応性成分としてのクエン酸(CH3COOH)、および過酸化水素(H2O2)の反応により、調製され得る。
【0064】
さらに、同様に上記複数の選択肢の一方または両方の代替として、またはそれに加えて、消毒剤である次亜塩素酸(HClO)はたとえば、反応:
ClO-+H+→HClO
により、複数の反応性成分としての次亜塩素酸塩(ClO-)および酸、たとえばクエン酸、リン酸、硫酸、硝酸、または酢酸の反応により、調製され得る。
【0065】
次亜塩素酸イオンはたとえば、アルカリ溶液中の次亜塩素酸の塩を備える第1の反応性成分または溶液中に供給され得る。上記第1の反応性成分はたとえば、上記酸を含む第2の反応性成分と混合され得る。
【0066】
複数の反応性成分からの消毒剤の他の調製も考えられる。
【0067】
消毒剤の直接導入と違って、複数の反応性成分は、それらが比較的、取り扱いが簡単であるように選ばれ得る。たとえば、ペルオキシ酢酸、ペルオキシ硝酸、または二塩化酸素は、不安定であり、引火性を有しており、および非常に高い反応性を有しており、よって、それらは、取り扱いが困難であり、洗浄消毒装置内で使用され得る。2つ以上の反応性成分であって、それら自体の取り扱いが、より簡単である、2つ以上の反応性成分からの、特にクリーニングチャンバ内のその場での生成の結果として、活動的であり、場合によっては短寿命の複数の消毒剤は、クリーニングチャンバ内、特にクリーニングされるべき容器の表面上でのみ、生成され、そこでそれらは標的を定めてそれらの効果を発揮する。
【0068】
よって、複数の反応性成分の少なくとも1つは一般に、たとえば、過酸化水素すなわちH2O2、および/またはオゾンすなわちO3を特に酸化剤として含み得る。基本的には、他の酸化剤も使用可能である。しかし、過酸化水素は一般に、洗浄消毒装置において取り扱いが簡単であり、非常に効果的な酸化剤である。前述された酸も取り扱いが簡単である。同様に、硝酸塩、亜硝酸塩、塩素酸塩、亜塩素酸塩、または次亜塩素酸塩も、対応する塩、たとえばナトリウム塩の形態で、たとえば、上記塩の水溶液の形態で簡単に供給可能である。たとえば、式MxNO2に従う亜硝酸塩、たとえばNaNO2が供給され得る。
【0069】
複数の他の物質も、複数の反応性成分に加えて存在し得る。これらは、たとえば、表面活性物質、界面活性剤、発泡剤、芳香剤、または前述された助剤の組み合わせなどの助剤であり得る。さらに、代替として、またはそれに加えて、酸、塩基、または緩衝液などの、さらなる助剤が存在し得る。
【0070】
方法工程c.は特に、少なくとも2つの反応性成分の混合と、容器との衝突との間で経過する時間が、混合がいずれにせよ、容器表面上で行われない場合に、75s以下、特に20s以下、特に15s以下であるように行われ得る。時間窓はたとえば1s~20sであり得る。たとえば、2~3sの時間が少なくとも2つの反応性成分の混合と、容器との衝突との間に、たとえば、複数の反応性成分である、過酸化水素、ならびに硝酸塩および/または亜硝酸塩イオンの上述された反応の場合に経過し得る。
【0071】
さらに、消毒剤は、活性溶液として存在し、または活性溶液中に、たとえば実在溶液として、分散液として、懸濁液として、またはエマルションとして存在し得る。使用される担体、特に溶媒は、たとえば水であり得る。上述されたように、上記担体はたとえば、容器の表面外部で、または、容器の表面上のみで混合される、複数の反応性成分の1つまたは複数の、特に過酸化水素、および/または硝酸塩および/または亜硝酸塩イオンの担体としてふるまう場合もある。特に、消毒剤の、および/または複数の反応性成分の1つまたは複数の担体として水を使用する場合、条件はたとえば、活性溶液であって、消毒剤および担体がその中に含まれた活性溶液中に2.1~6.8のpHが存在するように設定され得る。
【0072】
特に、複数の反応性成分である、過酸化水素、ならびに硝酸塩および/または亜硝酸塩イオンの上述された反応の場合、硝酸塩および/または亜硝酸塩イオンの、特に反応前の両方の反応性成分との混合活性溶液中の、濃度は、たとえば、(5~500×0.001mol/lに対応する)5~500mMの範囲内、特に8~200mMの範囲内、特に10~100mMの範囲内、たとえば50mMであり得る。
【0073】
一般に、容器の表面上の消毒剤の、経時的な濃度はたとえば、有効性について検討される場合があり、およびいわゆるハーバー(Haber)の有効性パラメータHはそこから:
【数1】
により、定義され得る。
【0074】
ここでは、cDは容器の表面上の消毒剤の濃度であり、およびHは、適用間隔(t1,t2)内の時間tにわたるこの濃度の積分から決定される。
【0075】
具体的には、ペルオキシ硝酸の上述された使用について、ハーバーの有効性パラメータHはたとえば、
【数2】
として算出され得る。
【0076】
ここでは、[ONOOH]は容器の表面上のペルオキシ硝酸の濃度である。
【0077】
一般に、上記方法は特に、ハーバーの有効性パラメータHが、特にペルオキシ硝酸の消毒剤としての使用の場合に、10mM・s~400mM・sの範囲内に、特に10mM・s~200mM・sの範囲内に、特に20mM・s~100mM・sの範囲内にあるように行われ得る。上記方法における所望の有効性パラメータは特に、消毒剤の濃度を介して、および/または作用時間を介して設定され得る。監視は、以下にさらに詳細に説明されるように、たとえば少なくとも1つのセンサを介して行われ得る。
【0078】
容器はたとえば、特定された作用時間の間、少なくとも1つの消毒剤、および/または少なくとも1つの担体、少なくとも1つの消毒剤、任意で1つもしくは複数の添加剤を含み得る少なくとも1つの活性溶液により、衝突され得る。上記作用時間は、たとえば、容器の、消毒剤および/または活性溶液との接触により、始まる場合があり、たとえば消毒剤を洗い落とすことにより、または、特定の他のやり方で終わる場合がある。作用時間は無限であり、または有限であり得る。洗い落としは、たとえば方法工程c.による、スチームの、容器との衝突により、置き換えられ、および/または補われる場合もある。たとえば、作用時間は、たとえば、90秒以下に、50秒以下に、30秒以下に、または、15秒以下に制限され得る。たとえば、作用時間は1s~90sであり得る。たとえば、作用時間は、1s~10秒、特に2秒~3秒であり得る。方法工程c.はよって、一般に、消毒剤が、特定された作用時間の間、容器に作用する、少なくとも1つの作用工程を含む場合もある。
【0079】
さらなる任意の可能性は、方法工程c.における衝突に関係する。よって、方法工程c.における衝突は特に、噴霧;噴射;滴下;ガス処理;蒸気処理;煙霧、特に冷煙霧からなる群から少なくとも1つのタイプの衝突が選択される少なくとも1つの衝突を含み得る。複数の反応性成分がクリーニングチャンバ内で、たとえばクリーニングチャンバの雰囲気中で、および/または容器の表面上で混合されるに過ぎない場合、複数の反応性成分は、それぞれの場合において、異なるタイプの衝突により、適用される場合もある。よって、たとえば、複数の反応性成分の1つのものが容器に噴霧され得る一方、複数の反応性成分の別のものはたとえば、霧化され、およびミストからの凝縮として容器に適用される。複数の反応性成分は次いで、たとえば、容器表面上で全体的または部分的に、またはクリーニングチャンバの雰囲気中で全体的または部分的に混合され得る。混合はさらに、さらなる装置により、たとえばミストを循環させるための少なくとも1つのファンにより、補助され得る。
【0080】
上述したように、上記方法は、方法工程a.~c.に加えて、任意でさらに、任意の方法工程d.および/またはe.に加えて、述べられていないさらなる方法工程を含み得る。特に、上記方法は、少なくとも1つの排気工程をさらに含み得る。排気工程では、ガス、特に窒素酸化物含有ガスは、クリーニングチャンバから特に強制的に排出され得る。排気工程は特に、方法工程c.の後に、たとえば方法工程c.の直後に、または特定された時間間隔内で、たとえば1s~90sの時間間隔内で行われ得る。たとえば、排気工程は、方法工程c.の終了後であるが、たとえば任意の方法工程e.を行う前に、5秒~90秒の時間間隔内で、特に10秒~60秒の時間間隔内で行われ得る。代替的または追加で、排気工程はしかし、方法工程d.の後および/または方法工程e.の後に行われてもよい。最後の可能性は、特に、上記方法を行うための時間が節約され得るという利点を有し得る。というのは、その場合、スチーム消毒e.における、スチームの排気が、消毒工程c.における、蒸気の排気の工程と時間的に組み合わせ可能であり、よって、排気工程を複数回行うことを省くことが可能であるからである。さらに、代替的または追加で、スチーム消毒e.後に、および/または最終すすぎ工程d.後に排気工程を行うことは、消毒工程c.からの蒸気が、最終すすぎ工程d.からの、および/またはスチーム消毒e.からの水および/またはスチームにより、さらに希釈されるという利点を有し得る。最後の可能性は、特に、上記方法を行うための時間が節約され得るという利点を有し得る。しかしながら、任意の排気工程を複数回行うことも可能である。したがって、1回または複数回の排気工程が一般に、たとえば方法工程c.、d.およびe.の1つまたは複数の後に行われ得る。
【0081】
排気工程はしかし、複数回、たとえば方法工程c.を行った後、1回、および任意の方法工程e.を行った後、少なくともさらに1回、行われてもよい。よって、たとえば、方法工程c.の下流の第1の排気工程ではガス含有窒素酸化物(NOx)がクリーニングチャンバから排出され得る一方、方法工程e.の下流の第2の排気工程では、スチームがクリーニングチャンバから排出される。よって、上記方法は、たとえば、方法工程a.~c.および任意にd.それに続く第1の排気工程、それに続く方法工程e、それに続く第2の排気工程を含み得る。このようにして、消毒工程c.および任意のスチーム消毒工程e.は明確に分離されてもよく、少なくとも1回の排気工程は上記消毒工程c.およびe.間に行われてもよく、少なくとも1回の排気工程は任意に、スチーム消毒工程e.後に行われてもよい。これは、たとえば、方法工程c.からの有害ガス、任意には、操作員にとって不快な蒸気および湿潤空気も、クリーニングチャンバのドアが開放される前に排気工程において排出され得、それらの、室内空気中への放出が防止され得ることを意味する。
【0082】
排気工程は特に、排気工程が、臭気トラップの下流のドレン内に、少なくとも1つのバイパスを介してクリーニングチャンバからのガスを排出することを含むように行われ得る。したがって、洗浄消毒装置はよって、クリーニングチャンバと、臭気トラップ、特にサイフォンの下流のドレンとを接続する少なくとも1つのバイパス、たとえば少なくとも1つのパイプラインを備え得る。バイパスは、たとえば、少なくとも1つの逆止弁、および/またはガスがドレンからクリーニングチャンバ内に逆流することを防止する少なくとも1つの他のタイプの弁を備え得る。
【0083】
排気工程は特に、強制的に行われ得る。これは、たとえば、クリーニングチャンバ内の圧力を増加させることにより、および/またはクリーニングチャンバ内に少なくとも1つの排気媒体を、特に正圧下で、導入することにより、実現され得る。この目的で、洗浄消毒装置は、たとえば、特に少なくとも1つの弁を有する、排気媒体用の少なくとも1つの供給ライン、および/または、たとえばクリーニングチャンバ内に空気を強制的に導入する少なくとも1つのファンを備え得る。代替的または追加で、ガスは、排気工程において、クリーニングチャンバから吸い出されてもよい。
【0084】
上述されたように、少なくとも1つの排気工程は特に、複数回行われ得る。特に、排気工程は、消毒工程c.の後に、好ましくは、任意のスチーム消毒工程e.の前に少なくとも1回行われ得る。さらに、排気工程は任意には、任意のスチーム消毒工程e.の後に少なくとも1回行われ得る。
【0085】
排気工程の代替として、またはそれに加えて、上記方法は少なくとも1つの転換工程を含んでいてもよい。転換工程では、クリーニングチャンバからのガス、たとえば窒素酸化物含有ガスが特に、ガスの少なくとも一部分の化学的および/または物理的および/または生物学的処理のための少なくとも1つの転換装置に供給され得る。転換装置は、たとえば、触媒、フィルタ、およびスクラバからなる群から選択される少なくとも1つの装置を備え得る。フィルタは、たとえば活性炭を含み得る。というのは、活性炭は、たとえば窒素酸化物、および特にNO2をよく結合させ得るからである。転換工程は、触媒および/またはフィルタが再生成され、および/または再使用可能にされる少なくとも1つの工程をそれが含むように行われる場合もある。これはたとえば、たとえば、触媒としてのゼオライト材料上で、および/またはフィルタ材料上で、および/または特定の他のやり方で、たとえば化学的に、温度の作用により、実現され得る。
【0086】
よって、たとえば、窒素酸化物含有ガスは、触媒、たとえば白金含有触媒および/またはパラジウム含有触媒により、湿潤雰囲気中でガス状の窒素、二酸化炭素、および水に転換され得る。転換工程は、クリーニングチャンバ自体内で行われる場合があり、または転換工程は、クリーニングチャンバからのガスを、たとえば排気および/または吸引により排出することと、上記ガスを転換装置、たとえば、フィルタおよび/または触媒、および/またはスクラバへ供給することとを含み得る。転換装置による処理後、ガスは、たとえば、ガスがクリーニングチャンバへ、特に循環プロセスまたは循環方法において戻されること;ガスが周辺領域内に放出されること;ガスが吐出システム内に排出されること;ガスが、臭気トラップの下流のドレン内に排出されることからなる群から選択される少なくとも1つのやり方で送られ得る。第1の可能性は、たとえば循環モードで、たとえばガスを、転換装置を介して繰り返し送ることにより、行われ得る。循環方法は、たとえば、処理済ガスが特定の品質要件を満たすまで、たとえば少なくとも1つのガス成分がもう濃度しきい値を、たとえばクリーニングチャンバ内で、超えなくなるまで行われ得る。品質要件は、たとえば少なくとも1つのセンサにより、測定され得る。よって、消毒工程後のガスはたとえば、循環方法において1つまたは複数の触媒上で分解される場合もある。代替的または追加で、それらは、たとえばスクラバ内で水に結合させられ得る。水は次いで、たとえば、その後のクリーニング方法において、たとえばその後の洗浄工程および/またはその後のすすぎサイクルの洗浄工程において使用され得る。代替的または追加で、水は、たとえばドレンを介して廃棄される場合もある。
【0087】
少なくとも1つの任意の転換工程は、連続して、またはバッチで行われ得る。それは、記載された排気工程の代替として、またはそれに加えて行われる場合もある。転換工程が上記方法において行われ得る、考えられる時間に関しては、排気工程の考えられる時間が参照され得る。よって、たとえば、転換工程は特に、方法工程c.の後に、たとえば方法工程c.の直後に、または特定された時間間隔内に、たとえば1s~90sの時間間隔内に行われ得る。代替的または追加で、転換工程はしかし、方法工程d.の後、および/または方法工程e.の後に行われてもよい。選択肢に関しては、排気工程の説明が参照され得る。
【0088】
上述されたように、上記方法はさらなる方法工程を含んでいてもよい。よって、上記方法は、たとえば少なくとも1つの乾燥工程を含み得る。上記乾燥工程は、たとえば、消毒工程および/またはスチーム消毒工程の下流であり得る。上述されたように、上記方法は、たとえば方法工程a.~c.を当初、好ましくは方法工程c.の上流である方法工程d.を任意に含み得る。方法工程c.を行った後、第1の排気工程が次いで行われ、任意には、それにスチーム消毒工程e.、任意には、少なくとも1つの第2の排気工程および乾燥工程が続き得る。第2の排気工程、および乾燥工程は別個の方法工程であってもよく、または、全体的または部分的に共通の方法工程であり得る。
【0089】
以下にさらに述べられるように、1つまたは複数のセンサが上記方法において使用され得る。特に、方法工程a.~c.の1つまたは複数、および/または任意には、任意の方法工程d.および/またはe.、および/または上記方法工程における役割を果たし、上記方法工程の実行を特徴付ける1つまたは複数のパラメータを監視する1つまたは複数のセンサが使用され得る。特に、少なくとも1つの消毒工程、または、その1つもしくは複数の部分工程を監視する1つまたは複数のセンサが使用され得る。たとえば、容器上の複数の反応性成分の混合、および/または消毒剤の、容器との衝突は1つまたは複数のセンサにより、監視され得る。この監視はたとえば、上記方法、特に、特にフィードバック制御のための消毒工程の制御のために使用され得る。代替的または追加で、この監視は、特に容器の消毒に影響を及ぼし得る不具合を検出するために使用される場合もある。不具合が検出された場合、上記方法はたとえば、ユーザに対する警告信号の出力を備え得る。
【0090】
よって、上記方法は一般に、述べられたように、少なくとも1つのセンサの使用を備え得る。上記センサは特に、
a)センサが、消毒剤;消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液;複数の反応性成分の少なくとも1つ;少なくとも1つの担体、特に水と混合された複数の反応性成分の少なくとも1つ;複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択される少なくとも1つの成分の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること;および/または
b)センサが、生成された酸;反応によって生成されたガス;反応副生成物からなる群から選択される、クリーニングチャンバ内のまたは容器の表面上の少なくとも1つの反応生成物の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること
からなる群から選択される少なくとも1つのやり方で構成され得る。
【0091】
センサがバリエーションa)により構成された場合、少なくとも1つの成分のこの少なくとも1つの特性が、クリーニングチャンバ内で、または、クリーニングチャンバ外部で、たとえば、以下にさらに詳細に述べられるように、少なくとも1つの成分が流れるラインシステム内で検出され得る。
【0092】
上述されたように、センサは、上記方法に影響を及ぼすために、たとえば少なくとも1つのコントローラにより使用され得る。特に、消毒工程は、センサの少なくとも1つのセンサ信号に応じて、消毒工程の少なくとも1つのパラメータに影響を及ぼすことを含み得る。上記パラメータはたとえば、複数の反応性成分の混合比;複数の反応性成分の少なくとも1つの濃度;消毒剤の濃度からなる群から選択され得る。
【0093】
以下にさらに詳細に述べるように、1つまたは複数のフィルタ素子が、上記方法において使用されてもよい。以下にさらに詳細に述べるように、上記方法は特に、少なくとも1つの洗浄消毒装置を使用して行われ得る。よって、少なくとも1つのフィルタ素子は特に、少なくとも1つの洗浄消毒装置の一部であり得る。フィルタ素子は特に、少なくとも1つの成分が流れる少なくとも1つのラインシステム、たとえば、上記ラインシステム、たとえば洗浄消毒装置のラインシステムの少なくとも1つのライン内に配置され得る。たとえば、これは消毒ラインシステムであり得る。少なくとも1つの成分は特に、消毒剤;消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液;複数の反応性成分の少なくとも1つ;少なくとも1つの担体、特に水と混合された複数の反応性成分の少なくとも1つ;複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択され得る。
【0094】
フィルタ素子は特に、少なくとも1つの成分を処理し、たとえば、沈殿物、粒子形成、または同様の望ましくない影響を回避するために使用され得る。さらに、フィルタ素子は、上記方法、たとえば消毒工程の機能の監視の一部でもあり得る。よって、たとえば、上記方法は、少なくとも1つの圧力センサ、特に少なくとも1つの差圧による、フィルタ素子の上流および下流のラインシステム内の少なくとも1つの圧力の測定をさらに含み得る。たとえば、フィルタ素子が、たとえば、老化作用、および/または、フィルタを通って流れる成分中の望ましくない構成要素の形成が理由で、目詰まりした場合、これは圧力に基づいて検出され得る。上記方法は、特に、以下の複数のやり方:
消毒工程が少なくとも1つの圧力信号により、制御されること;および/または
圧力信号が監視され、少なくとも1つの情報、特に少なくとも1つの警告が、少なくとも1つの特定された正常値、少なくとも1つの特定された正常プロファイル、または少なくとも1つの特定された正常範囲から、圧力信号が逸脱している場合にユーザに向けて出力されること
の少なくとも1つで構成され得る。
【0095】
たとえば、粘度が、正常範囲から逸脱している、消毒剤の組成が理由で、正常範囲から逸脱している濃度、または同様の効果が理由で上昇した場合、これは、圧力に基づいて、たとえば差圧の上昇により、フィルタ素子上で検出され得る。消毒工程は次いで、たとえば、上記圧力信号により、たとえば濃度に、具体的に影響を及ぼすことにより、制御され得る。代替的または追加で、警告を、たとえば、正常範囲からの逸脱が存在している場合に、出力し得る。そうした効果は記録される場合もある。
【0096】
本発明のさらなる態様では、人間の排泄物用の少なくとも1つの容器を処理する洗浄消毒装置が提案されている。上記洗浄消毒装置は、提案された方法を、上述された複数の構成の1つまたは複数において、および/または、以下にさらに詳細に説明される複数の実施形態の1つまたは複数により、行うように構成される。よって、洗浄消毒装置の考えられる定義および選択肢については、上記方法の説明が参照され得る。
【0097】
洗浄消毒装置は、上述されたように、少なくとも1つのクリーニングチャンバを備える。さらに、洗浄消毒装置は、少なくとも1つの臭気トラップ、特にサイフォン湾曲部を有する少なくとも1つのドレンを備える。さらに、洗浄消毒装置は、上記クリーニングチャンバ内で、少なくとも1つのクリーニング流体を、容器に衝突させるための少なくとも1つの衝突装置を備える。本明細書で使用される用語「衝突装置」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、少なくとも1つのクリーニング流体を、容器に衝突させるために構成された装置に関連し得る。たとえば、衝突は、容器の、クリーニング流体による噴霧、および/またはクリーニング流体の、容器への滴下、および/またはクリーニング流体の、容器への噴射の形態で行われ得る。特に、衝突装置は、容器に衝突する少なくとも1つの流体噴射を発生させる少なくとも1つのノズルを備え得る。たとえば、衝突装置は、標的を定めて1つまたは複数の空間的方向から容器にクリーニング流体の少なくとも1つまたは複数の噴流を噴霧し、および/または噴射する少なくとも1つのノズルを備え得る。
【0098】
上述されたように、用語「クリーニング流体」は、包括的な用語として理解されるものとされ、ならびに液体クリーニング流体を、およびガス状クリーニング流体も含み得る。液体クリーニング流体はクリーニング液とも呼ばれる。複数のクリーニング流体が、洗浄消毒装置内の容器を処理するために供給される場合、異なる衝突装置、またはさもなければ、共通の衝突装置が、これらの異なるクリーニング流体のために備えられ得る。よって、たとえば、少なくとも1つの衝突装置は、少なくとも1つの洗浄システムを備えていてもよく、洗浄システムは、たとえば容器が、少なくとも1つの洗浄液の形態での少なくとも1つにクリーニング液により、衝突される上述された洗浄工程に使用可能な少なくとも1つの洗浄ノズルを有する。
【0099】
少なくとも1つの任意の最終すすぎ工程のために、衝突装置は、たとえば、任意に、たとえば少なくとも1つの最終すすぎノズルを有する少なくとも1つの最終すすぎシステムを備え得る。洗浄システムおよび最終すすぎシステムは全体的または部分的に別個であってもよいが、全体的または部分的に組み合わされてもよい。特に、洗浄システムは、少なくとも1つの洗浄タンクおよび少なくとも1つの洗浄ラインシステムを備え得る。最終すすぎシステムは、少なくとも1つの最終すすぎタンクおよび少なくとも1つの最終すすぎラインシステムを備え得る。
【0100】
さらに、少なくとも1つの任意のスチーム消毒工程のための衝突装置は、たとえば、少なくとも1つのスチームノズル、少なくとも1つのスチーム発生器、および少なくとも1つのスチームラインを備え得る少なくとも1つのスチームシステムを備え得る。ここでも、たとえば、スチームシステムは、洗浄システムおよび最終すすぎシステムと全体的または部分的に別個であってもよく、または、これらのシステムの一方または両方と全体的または部分的に組み合わされてもよい。よって、たとえば、最終すすぎラインシステムは、たとえば最終すすぎノズルがスチームノズルとして全体的または部分的に使用され得るのと同様に、スチームラインとしても全体的または部分的に使用され得る。別個の設計も考えられる。
【0101】
さらに、少なくとも1つの消毒工程c.を行うための衝突装置は、少なくとも1つの消毒システムを備え得る。以下にさらに詳細に説明されるように、上記消毒システムは、たとえば、反応性成分用の少なくとも2つのリザーバと、複数の反応性成分の一方または両方の、容器への衝突のための少なくとも1つの消毒ノズルとを備えてもよく、上記衝突は液体状および/またはガス状で行われ得る。さらに、消毒システムは、少なくとも1つの消毒ラインシステムを備えてもよく、消毒ラインシステムは、たとえば、複数の反応性成分を、および任意で1つまたは複数の担体を少なくとも1つの消毒ノズルに供給し得る。
【0102】
洗浄消毒装置は、少なくとも2つの反応性成分の収容のための少なくとも2つのリザーバをさらに備える。これらは特に、液体用のリザーバであり得る。上記リザーバは、たとえば、キャニスタ、および/または他のタイプのリザーバとして完全に、または部分的に閉鎖されていてもよい。
【0103】
洗浄消毒装置は、少なくとも1つのクリーニングプログラムの制御のための少なくとも1つのコントローラをさらに備える。本明細書で使用される用語「クリーニングプログラム」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、クリーニングされるべき物品をクリーニングするために使用され、およびクリーニングされるべき物品が異なるやり方で処理される、複数のプログラムステップのシーケンスに関連し得る。上記複数のプログラムステップの少なくとも1つには、少なくとも1つのクリーニング流体の衝突が関係する。異なるクリーニング流体の異なる衝突を有する複数のプログラムステップが提供され得る。考えられる構成については、たとえば本発明による方法が参照され得る。
【0104】
本明細書で使用される用語「コントローラ」は、当業者により、理解されるようなその通常の、および一般的な意味が付与されるべき広義の用語である。上記用語は具体的な、または適合させられた意味に制限されるものでない。制限なしで、上記用語は、特に、別の装置の少なくとも1つの機能を駆動し、制御し、規制し、または上記機能に任意の他のやり方で影響をおよぼすように構成された装置、特に電子装置に関連し得る。コントローラは、集中型であり、または、分散型であってもよく、および/または、たとえば、クリーニングプログラムを制御するようにプログラムされた少なくとも1つのデータ処理装置を備えていてもよい。たとえば、データ処理装置は、たとえば、特定された順序で、および/または特定されたタイムスケジュールで、クリーニングプログラムの複数のプログラムパラメータの1つもしくは複数、またはすべてを設定するように構成され得る。コントローラは、集中型であり、および/または一構成要素の形態であってもよく、または、分散型であり、複数の制御構成要素を備えていてもよい。たとえば、コントローラは、任意に、情報および/またはコマンドを交換するために無線で、または非無線で互いに接続され得る1つまたは複数のプロセッサを備え得る。少なくとも1つのコントローラ、たとえば少なくとも1つの任意のデータ処理装置は一般に、全体的または部分的に、少なくとも1つのクリーニングチャンバとともに、共通のモジュール内に、たとえば共通のハウジング内に一体化され得る。代替的または追加で、少なくとも1つのコントローラ、たとえば少なくとも1つの任意のデータ処理装置は一般に、全体的または部分的に、クリーニングチャンバを備える、洗浄消毒装置のモジュールの外部に、たとえば、たとえば外部コントローラとして、クリーニングチャンバを囲むハウジングの外部に配置されてもよい。少なくとも1つのコントローラは、1つまたは複数の制御構成要素、たとえば、複数のデータ処理装置を備えていてもよく、制御構成要素は、たとえば、データおよび/または一般情報、および/または制御コマンドを交換するために、たとえば、少なくとも1つのインターフェースおよび/または少なくとも1つのデータ接続を介して互いに接続され得る。一般に、コントローラは、洗浄消毒装置の制御のみならず、少なくとも1つの他の目的、たとえばPCにも応える少なくとも1つのデータ処理装置を全体的または部分的に備えていてもよい。一般に、コントローラは1つまたは複数の制御構成要素を備えていてもよく、制御構成要素は、それぞれがハードウェア構成要素として全体的または部分的に実現され、および/またはソフトウェア構成要素として全体的または部分的に実現され得る。複数の制御構成要素が設けられた場合、それらは、たとえば複数のデータ処理装置の形態で、空間的に分離され得る異なるハードウェア構成要素であり得る。代替的または追加で、コントローラは、同じハードウェア内に、たとえば同じデータ処理装置内にソフトウェア構成要素として具体化され得る複数の制御構成要素を備え得る。
【0105】
コントローラは特に、少なくとも方法工程b.およびc.を、任意には、方法工程d.および/またはe.を、特にクリーニングプログラムのプログラム工程として行うように構成され得る。
【0106】
コントローラは特に、消毒工程を制御するように構成され得る。ここでは、コントローラは、たとえば、具体的には、所望の抗微生物作用に、たとえば自動的に、および/または操作員による適切な設定に基づいて適合させられ得る。よって、操作員はたとえば、コントローラにより、消毒工程、たとえば消毒工程の持続時間および/または強度に影響を及ぼし得る。たとえば、微生物汚染のタイプ、およびその制御がここで設定可能であり得る。たとえば、具体的に設定され得るのは、消毒が特定のタイプの病原体に対して、たとえば典型的な病院病原体クロストリディオイデス・ディフィシル(C. difficile)に対して効果的であるか否か、または、消毒が殺芽胞効果、たとえば完全な殺芽胞効果を有するものであるか否かである。この目的で、消毒剤のタイプおよび/または濃度、および/または消毒工程の持続時間は、たとえばコントローラにより、設定可能であり得る。明示的には、先行して定義されており、および検証されたハーバーの有効性パラメータHが次いで、コントローラにより、影響を及ぼされ、設定され得る。消毒方法はしたがって、(A0値により、)検証可能であり信頼できる。
【0107】
洗浄消毒装置は特に、たとえば衝突装置の一部であり得る少なくとも1つの消毒システムを備え得る。特に、洗浄消毒装置は少なくとも1つの混合装置を備えていてもよく、上記混合装置は複数の反応性成分を混合するように構成され得る。混合作用の考えられる構成に関して、方法工程c.における混合の上記説明が参照され得、混合装置は一般に、上述された複数の実施形態の1つまたは複数における上述された混合作用を行うための装置であり得る。特に、混合装置は、混合チャンバ;混合セクション;ポンプ、特に遠心ポンプ;ノズル、特に混合ノズルからなる群から選択される少なくとも1つの装置内の容器との衝突前に複数の反応性成分を混合するように構成され得る。よって、混合装置は一般に、リザーバのみならず、少なくとも1つのさらなる装置も備え得る。混合チャンバは特に、リザーバと別個であり、その中で複数の反応性成分が、単独で、またはたとえば1つまたは複数の担体および/または添加剤が加わった状態で、それらが次いで容器に、たとえば、特に、少なくとも1つのノズルまたは混合ノズルを介して適用される前に一緒にされ得る、チャンバであり得る。混合セクションは特に、少なくとも1つの流体導管、たとえば少なくとも1つのフロー管および/または少なくとも1つのノズル、たとえばフローノズルを備えていてもよく、流体導管を通って複数の反応性成分が、たとえば、単独で、または1つまたは複数の担体および/または添加剤が加わった状態で流れ得る。代替的または追加で、混合セクションは、たとえば、スタティックミキサおよび/またはポンプ、たとえば遠心ポンプからなる群から選択される少なくとも1つの混合装置を備えていてもよい。混合ノズルは一般に、複数の反応性成分の少なくとも1つ、または、少なくとも2つの反応性成分を単独で、または、たとえば1つまたは複数の担体および/もしくは添加剤が併せて加えられた状態で、霧化するように構成された少なくとも1つのノズルであってもよく、よってそれらは、容器に衝突し、たとえば、混合ノズルと容器との間の経路上で互いに接触し、たとえば、この経路上で互いに反応してもよいし、または、容器の表面上で互いに反応してもよい。複数の反応性成分は、同じ物質状態で、または、異なる物質状態で存在し得る。よって、たとえば、複数の反応性成分の少なくとも1つのものは単独で、または1つもしくは複数の担体および/または添加剤が加えられた状態で、混合ノズルにより、液体状で容器に噴霧される場合がある一方、複数の反応性成分の少なくとも1つの別のものは単独で、または1つもしくは複数の担体および/または添加剤が加えられた状態で、ガス状で、たとえばエアロゾルとして、またはミストとしてクリーニングチャンバ内に導入されてもよく、クリーニングチャンバでは、たとえば容器の表面上で複数の反応性成分の第1のものと反応し得る。
【0108】
洗浄消毒装置は、複数の反応性成分の少なくとも1つの処理のための少なくとも1つの処理タンクをさらに備え得る。上記処理タンクは一般に、複数のリザーバの少なくとも1つに接続されたタンクであり得る。処理タンクは、少なくとも1つの担体用の少なくとも1つのリザーバ、特に水用のリザーバに接続される場合もある。洗浄消毒装置は、処理タンク内で少なくとも1つの反応性成分を担体と混合するように構成され得る。したがって、処理タンクは、反応性成分、または複数の反応性成分の少なくとも1つを少なくとも1つの担体中へ導入する役割を果たし、それにより、たとえば、特定のやり方で濃度を設定することを可能にし、よって、たとえば、少なくとも1つの反応性成分の霧化またはミスチングを容易にすることも可能にし得る。
【0109】
洗浄消毒装置は特に、特定可能な量の少なくとも1つの反応性成分を処理タンク内に導入するように構成された少なくとも1つの計量ポンプを備え得る。たとえば、計量ポンプは、コントローラにより、特にさらに、たとえば、少なくとも1つの反応性成分および/または添加剤の、計量添加の時間に関して、および/または特定された量に関して制御され得る。
【0110】
処理タンクは特に、少なくとも1つの弁を有する少なくとも1つの供給ラインを介してリザーバに接続され得る。洗浄消毒装置は特に、供給ラインを介して処理タンク内に担体を導入するように構成され得る。この導入はたとえば、重力により、駆動され、またはさもなければ、少なくとも1つのさらなる計量ポンプにより、駆動され得る。たとえば、洗浄消毒装置は、弁を適宜、たとえば供給ラインを介して処理タンク内に、特定された量の担体を導入するために、特にコントローラにより、制御するように構成され得る。たとえば、タイマーが適宜、担体の量を規定するために設けられ得る。
【0111】
特に、供給ラインは処理タンク内に突出し得る。よって、たとえば、供給ラインの口は、処理タンクに含まれる所定量の反応性成分中に浸漬可能であり得る。コントローラはたとえば、まず、たとえば計量ポンプの適切な制御により、処理タンク内に少なくとも1つの反応性成分を導入するように構成され得る。コントローラはさらに、次いで、たとえば弁の適切な制御により、処理タンク内に少なくとも1つの担体を導入するように構成されてもよく、上記担体は特に、それが、反応性成分中に浸漬された、供給ラインの口を介して反応性成分中に内部から外に流れるように導入され得る。これは、反応性成分の、担体との混合をより良好に、より高速に実現することができ、これは、特に、高速で進行する反応の場合に有利であり得、これは、特に、担体中の反応性成分の分布における良好な均一性につながり得る。
【0112】
洗浄消毒装置は、スチームの発生のための少なくとも1つのスチーム発生器をさらに備え得る。スチーム発生器は特に、特に水用の、少なくとも1つのリザーバと、スチームの発生のための少なくとも1つの加熱装置とを備えていてもよく、たとえば、スチーム発生器は、少なくとも1つのスチームラインを介して、クリーニングチャンバ上の少なくとも1つのスチームノズルに接続され得る。上述された担体用のリザーバは特に、スチーム発生器のリザーバと少なくとも部分的に同一であり得る。よって、たとえば、水は、少なくとも1つの反応性成分の担体として、スチーム発生器のリザーバから取り出され得る。
【0113】
少なくとも1つの反応性成分、特に、いくつかの反応性成分は、少なくとも1つの担体中にそれらを導入することにより、処理され得る。よって、洗浄消毒装置は一般に、たとえば、少なくとも2つの処理タンクを備え、異なる複数の反応性成分が処理タンク内で処理可能であり得る。
【0114】
複数の反応性成分の1つまたは複数が処理された後、それらは混合され得る。よって、洗浄消毒装置は特に、少なくとも1つの担体と混合された、処理タンクからの複数の反応性成分を一緒にし、消毒剤を生成するように構成され得る。この一緒にすることは、たとえば上述された複数の変形例の1つまたは複数において、上述された混合することを含んでいてもよく、または上述された混合の一部であってもよい。上記一緒にすることはしたがって、容器外部で、たとえば、混合チャンバ内で、混合セクション内で、混合ノズルにより、もしくは上述された複数の可能性の組み合わせにより、または、たとえば、容器上で、たとえば容器表面上の処理済の複数の反応性成分を一緒にすることにより、行われ得る。
【0115】
洗浄消毒装置は、処理タンクから、少なくとも1つの担体と混合された複数の反応性成分を汲み出し、それらを容器に適用するように構成された少なくとも1つのポンプをさらに備え得る。上記ポンプは特に、衝突装置の一部であり得る。ここでは、たとえば必要な圧力を発生させ、および/または処理済の複数の反応性成分を少なくとも1つの消毒ノズルに供給する別個の消毒ポンプが設けられ得る。
【0116】
考えられるさらなる構成は、クリーニングプロセス、特に消毒工程のプロセス制御、および監視に関係する。よって、洗浄消毒装置は、上記方法に関して上述されたように、特に、少なくとも1つのセンサを備え得る。上記センサは特に、洗浄消毒装置の動作に関連する少なくとも1つのパラメータおよび/または少なくとも1つの測定可能な変数を測定し得る。これは特に、少なくとも1つの物理学的および/または化学的、および/または生物学的変数であり得る。関連するセンサ、たとえば電気および/または電子光学、および/または電気機械センサは基本的に、当業者に知られている。実施例は、以下にさらに詳細に説明される。
【0117】
特に、少なくとも1つのセンサは、
a)センサが、消毒剤;消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液;複数の反応性成分の少なくとも1つ;少なくとも1つの担体、特に水と混合された複数の反応性成分の少なくとも1つ;複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択される少なくとも1つの成分の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること;および/または
b)センサが、生成された酸;反応によって生成されたガス;反応副生成物からなる群から選択される、クリーニングチャンバ内のまたは容器の表面上の少なくとも1つの反応生成物の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること
からなる群から選択される少なくとも1つの手法で構成され得る。
上述された複数の可能性の組み合わせも考えられる。
【0118】
上述されたバリエーションa)によれば、センサはよって、消毒剤;消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液;複数の反応性成分の少なくとも1つ;少なくとも1つの担体、特に水と混合された複数の反応性成分の少なくとも1つ;複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択される少なくとも1つの成分の少なくとも1つの特性を検出するように構成され得る。上記副生成物は、たとえば、液体状で、またはさもなければ、ガス状で形成され得る。
【0119】
このようにして、特に、少なくとも1つの担体、ならびに少なくとも1つの反応性成分および/または消毒剤間の混合比が正確に設定されていることを監視することが可能である。センサは、たとえば、少なくとも1つの処理タンク内に、少なくとも1つの供給ライン内に、クリーニングチャンバ内に、または、監視が有意義に可能な他の場所において配置され得る。
【0120】
特に、上述された選択肢a)および/またはb)の一方または両方では、センサは特に、導電率センサ;レベルセンサ;圧力センサ;フローセンサ;光センサ、特に黄変の検出のための光センサ;分光学的特性の検出のためのセンサ;特に、定義された波長を有する1つまたは複数の発光ダイオードを有するセンサ、および1つまたは複数の光検出器;レベルセンサ;ガスセンサ;pHセンサからなる群から選択される少なくとも1つのセンサを備え得る。光センサは、たとえば、以下にさらに詳細に説明されるように、少なくとも1つの吸収センサを備え得る。
【0121】
分光学的特性はたとえば、少なくとも1つのスペクトルカメラおよび/または少なくとも1つのハイパースペクトルカメラにより、捕捉され得る。発光ダイオードは、個別であり、または、たとえば多色発光ダイオードの形態で組み合わされ得る。少なくとも1つの光検出器は、種々のやり方で、たとえば対応するスペクトル線特性を有することにより、構成され得る。
【0122】
単に例として、窒素酸化物、硝酸塩、亜硝酸塩、過酸化水素、ペルオキシ硝酸、およびペルオキシ亜硝酸アニオンからなる群から選択される複数の物質の1つまたは複数は、たとえば、硝酸塩、亜硝酸塩、窒素酸化物、ペルオキシ硝酸、またはペルオキシ亜硝酸アニオンの存在下で水の黄変を定性的に、および/または定量的に、光学的に検出することにより、光学的に検出され得る。
【0123】
排他的でないが、特に、センサが、少なくとも部分的に手法a)で構成された場合、センサは特に、少なくとも1つのラインシステムであって、成分が流れる、少なくとも1つのラインシステム内に配置され得る。特に、これは、少なくとも1つの成分が流れる、少なくとも1つのラインシステムの少なくとも1つのラインであってもよい。特に、センサはしたがって、この場合にはフローセンサであり、または、他の場合には、すなわち、少なくとも1つの流動媒体の少なくとも1つの特性を測定し得るセンサであり得る。特に、センサは、少なくとも1つの流動媒体の、特に少なくとも1つの成分の、少なくとも1つの光学特性を測定し得る光センサであり得る。
【0124】
上述されたように、少なくとも1つのセンサは、プロセス制御のために構成されてもよく、たとえばプロセス制御に使用され得る、消毒剤の、消毒剤を含んでいる少なくとも1つの活性溶液の、複数の反応性成分の少なくとも1つの、少なくとも1つの担体と混合された複数の反応性成分の少なくとも1つの、上述された物質の組み合わせの少なくとも1つの特性を、たとえば、光学的に、電気的に、機械的に、または特定の他のやり方で測定し得る。よって、たとえば、光学的、電気的、または機械的特性が、濃度を推測するために使用され得る。以下にさらに詳細に述べられるように、少なくとも1つのセンサは特に、少なくとも1つのコントローラに結合されてもよく、たとえばフィードバック制御が、たとえば、上述された複数の物質の濃度を個々に、または組み合わせで調整し、および/または規制するためにフィードバック制御が行われてもよい。
【0125】
既に述べられたように、少なくとも1つのセンサは、少なくとも1つの光センサを備え得る。特に、少なくとも1つのセンサは、少なくとも1つの光吸収センサを備え得る。上記光吸収センサは特に、少なくとも1つの光源および少なくとも1つの光検出器を備え得る。光源および光検出器は、たとえば、上記方法において、および/または上記洗浄消毒装置において使用される少なくとも1つの媒体がその中に存在しているそのセルの両側に配置され得る。特に、これは、特にセルを通って流れ得る流体媒体たとえば液体であり得る。特に、上記媒体は、既に上述されており、および消毒工程の意味合いで使用される少なくとも1つの成分、特に、消毒剤;消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液;複数の反応性成分の少なくとも1つ;少なくとも1つの担体、特に水と混合された複数の反応性成分の少なくとも1つ;複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択される成分であり得る。以下にさらに詳細に述べられたように、消毒剤を含む活性溶液は特に、少なくとも1つのセンサ、たとえば吸収センサにより、特に流動状態で監視され得る。
【0126】
少なくとも1つの任意の吸収センサは基本的には、測定されるべき媒体、たとえば少なくとも1つの成分の吸収特性またはスペクトル特性に合わせて調整され得る。よって、媒体、および/またはその成分のスペクトル特性は基本的には、大半の場合、たとえば、吸収曲線の形で知られている。このようにして、たとえばベール・ランバート(Beer-Lambert)の法則を使用することにより、吸収特性が、1つまたは複数の濃度を推測するために使用され得る。たとえば、少なくとも1つの光源および/または少なくとも1つの光検出器は、これらのスペクトル特性に合わせて調整され得る。たとえば、光源は紫外スペクトル範囲内で発光してもよく、光検出器は同様に、紫外スペクトル範囲内で感度が高くてもよい。しかし、他のスペクトル範囲も、測定されるべき状況に応じて、考えられる。
【0127】
同様に上述されたように、センサ、特に光センサおよび/または他のタイプのセンサは特に、少なくとも1つのコントローラに接続され得る。述べられたように、コントローラは1つの部分で、または、複数の部分で構成され得る。よって、たとえば、少なくとも1つの制御構成要素は、任意に、具体的には、少なくとも1つのセンサのセンサ信号の処理のために、および/またはセンサにより、制御されるべき少なくとも1つの処理工程、たとえば消毒工程のために構成されてもよい。よって、コントローラは、1つの部分で構成され、または、複数の部分で構成されてもよく、たとえば、具体的には、少なくとも1つの消毒工程を制御するように構成された少なくとも1つの消毒コントローラを備えていてもよい。
【0128】
よって、コントローラはたとえば、消毒工程を、センサの少なくとも1つのセンサ信号により、制御するように、特に、フィードバック制御により、制御するように構成され得る。よって、コントローラは特に、センサ信号により、消毒工程の少なくとも1つのパラメータ、特に、複数の反応性成分の混合比;複数の反応性成分の少なくとも1つの濃度;消毒剤の濃度からなる群から選択される少なくとも1つのパラメータに影響を及ぼすように構成され得る。
【0129】
少なくとも1つのセンサ、特に少なくとも1つの光センサ、特に光吸収センサは特に、消毒剤の、消毒剤を含む活性溶液の、もしくは、前駆物質の、または、一部の成分、たとえば複数の反応性成分の1つまたは複数の、少なくとも1つの特性を測定するように構成され得る。これに関して、上記選択肢a)およびb)が参照され得る。少なくとも1つの特性はたとえば、少なくとも1つのセンサの少なくとも1つのセンサ信号を介してコントローラにより、実際の値として捕捉され、そこから、たとえば、対応する制御信号および/または、たとえば、監視される成分に関する他の情報を生成するために少なくとも1つの目標値と比較され得る。少なくとも1つのセンサ信号は、たとえば監視される成分の吸収の度合いを示す少なくとも1つの吸収信号であり、または上記少なくとも1つの吸収信号を備え得る。一般に、少なくとも1つのセンサ信号は静的に測定され得る。代替的または追加で、たとえば、少なくとも1つのセンサの少なくとも1つの信号の、時間に対するプロットが監視される場合もある。たとえば、コントローラは、少なくとも1つのセンサの少なくとも1つの信号の、時間に対するプロットを、少なくとも1つの目標プロットと比較するように構成され得る。一般に、コントローラは、たとえば1つもしくは複数の誤差、たとえば誤った混合比、誤ったおよび/または老化した反応性成分または他のタイプの誤差を、少なくとも1つのセンサ信号および/またはその時間に対するプロットから推測するように構成されてもよい。たとえば、関連する誤差は、コントローラに記憶されてもよく、具体的なセンサ信号および/または上記センサ信号のプロットに割り当てられ得る。機械学習方法が、ここでは、たとえば、既知の誤差を有する複数の具体的なセンサ信号、または時間に対するそれらのプロットをトレーニングデータとして使用して、次いでトレーニング済モデルを介して実際の使用時に、対応する誤差を推測することができることにより、使用され得る。
【0130】
上述されたように、少なくとも1つのセンサは種々の場所において配置され得る。よって、それはクリーニングチャンバの外部に、たとえば、以下の複数の場所:少なくとも1つの処理チャンバ;少なくとも1つの混合装置;少なくとも1つの混合チャンバ;少なくとも1つのバイパス;少なくとも1つの混合セクション;少なくとも1つの混合ノズル;
複数のリザーバの少なくとも1つ;少なくとも1つの処理タンク;少なくとも1つの供給ラインの1つまたは複数において配置され得る。代替的または追加で、少なくとも1つのセンサは、反応チャンバ内に配置されてもよく、たとえば、クリーニングチャンバ内で、たとえば容器の表面上で少なくとも1つの特性を測定するように構成されてもよい。
【0131】
提案された方法に関して上述されたように、洗浄消毒装置は少なくとも1つのフィルタ素子をさらに備え得る。特に、フィルタ素子は、それを通って少なくとも1つの成分、特に少なくとも1つの流体成分が流れるその少なくとも1つのラインシステム内に配置され得る。上記成分は、特に、消毒剤;消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液;複数の反応性成分の少なくとも1つ;少なくとも1つの担体、特に水と混合された複数の反応性成分の少なくとも1つ;複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択され得る。
【0132】
同様に述べられたように、少なくとも1つのフィルタ素子の機能は種々のやり方で使用され得る。よって、少なくとも1つのフィルタ素子は特に、少なくとも1つの成分に対する処理効果、特に、粒子、および/または固体の、もしくは高粘度の構成要素の保持を発揮し得る。代替的または追加で、フィルタ素子は、たとえば、上述されたように、フィルタ素子の上流および下流の圧力を測定し、および/または監視することにより、センサとしてふるまう場合もある。このようにして、たとえば、汚染、および/または組成における変化が検出され得る。というのは、たとえば、組成における変化が、フィルタ素子の上流および下流の圧力状態における変化につながり得るからである。
【0133】
よって、上述されたように、洗浄消毒装置は特に、少なくとも1つの圧力センサをさらに備え得る。少なくとも1つの圧力センサは特に、フィルタ素子の上流および下流のラインシステム内の圧力、特に少なくとも1つの差圧を測定するように構成され得る。コントローラは特に、圧力センサの少なくとも1つの圧力信号を捕捉するように構成され得る。どのようにしてコントローラがこの圧力信号を処理し得るかについていくつかのやり方が存在している。特に、コントローラは以下の複数のやり方:
コントローラが、少なくとも1つの圧力信号により、たとえば、少なくとも2つの反応性成分の混合比および/または少なくとも1つの濃度を調整することにより、消毒工程を制御するように構成されること;
コントローラが、圧力信号を監視し、少なくとも1つの情報、特に少なくとも1つの警告をユーザに向けて、少なくとも1つの特定された正常値、少なくとも1つの特定された正常プロファイル、または少なくとも1つの特定された正常範囲から、圧力信号が逸脱している場合に出力するように構成されること
の少なくとも1つで構成され得る。
【0134】
上述されたように、洗浄消毒装置は、少なくとも1つの衝突装置を備える。上記衝突装置は特に、少なくとも1回の洗浄工程を行うために、任意には、少なくとも1回の最終すすぎ工程および/または少なくとも1回のスチーム消毒工程を行うために構成され得る。洗浄消毒装置はよって、少なくとも1回の洗浄工程に衝突装置を使用するように構成され得る。洗浄消毒装置は、少なくとも1つの消毒衝突装置であって、上記消毒衝突装置が、衝突装置の一部であり、または、衝突装置と別個であり得る、少なくとも1つの消毒衝突装置をさらに備え得る。よって、たとえば、消毒衝突装置は、たとえば少なくとも1つの洗浄ノズルと別個であり得る少なくとも1つの消毒ノズルを備え得る。このようにして、たとえば、洗浄液の、消毒工程の1つまたは複数の流体との混合が回避され得る。洗浄消毒装置は特に、消毒工程において消毒衝突装置を使用するように構成され得る。消毒衝突装置は特に、少なくとも1つの噴霧ノズルを少なくとも1つの消毒ノズルの一部として備えていてもよく、洗浄消毒装置は、少なくとも1つの成分を容器に噴霧ノズルにより、適用するように構成されてもよい。上記成分は、複数の反応性成分、消毒剤、および少なくとも1つの助剤、特に少なくとも1つの担体からなる群から選択され得る。消毒衝突装置は特に、少なくとも1つの噴霧ノズルの代替として、またはそれに加えて、たとえば、蒸気およびエアロゾルからなる群から選択される少なくとも1つの流体媒体を発生させるように構成され得る少なくとも1つの霧化器をさらに備え得る。霧化器が使用された場合、それは特に、たとえば、少なくとも1つのファン、たとえば霧化器により、発生させられたミストをクリーニングチャンバ内で循環させ得る少なくとも1つの循環ファンとの組み合わせで使用されてもよい。流体媒体は特に、複数の反応性成分、消毒剤、および少なくとも1つの助剤、特に少なくとも1つの担体からなる群から選択される少なくとも1つの成分を備え得る。
【0135】
上述されたように、洗浄消毒装置は特に、クリーニングチャンバへの少なくとも1つのドアを備え得る。上記ドアは特に、フラップドア、たとえば水平旋回軸を有するフラップドアであり得る。フラップドアは特に、少なくとも1つの容器用の少なくとも1つのマウントを備えていてもよく、よって、たとえば、上記容器はドアに接続され得る。洗浄消毒装置は特に、フラップドアが閉鎖されると、たとえば容器が傾けられることによって、容器の内容物がドレン内へ排出されるように構成され得る。
【0136】
上述されたように、洗浄消毒装置は少なくとも1つのバイパスをさらに備え得る。バイパスの考えられる構成については、上記説明が参照され得る。ガスは、臭気トラップの下流のドレン内に、バイパスを介してクリーニングチャンバから排出可能であり得る。洗浄消毒装置は、ドレン内にバイパスを介してクリーニングチャンバからのガスを排出するように構成された少なくとも1つの排気装置をさらに備え得る。排気装置は特に、ブロア、ファン、および圧縮ガス源からなる群から選択される少なくとも1つの装置を備え得る。
【0137】
やはり上述されたように、洗浄消毒装置は、少なくとも1つの転換工程を行うように構成され得る。よって、洗浄消毒装置は以下の特徴を備え得る。転換装置は、クリーニングチャンバからのガス、特に窒素酸化物含有ガスを化学的に、および/または物理的に、および/または生物学的に処理するように構成され得る。上述されたように、転換装置は、たとえば、少なくとも1つの触媒、および/または少なくとも1つのフィルタ、および/または少なくとも1つのスクラバを備え得る。洗浄消毒装置は特に、ガスがクリーニングチャンバに戻されること;ガスが周囲領域内に放出されること;ガスが適用システム内に排出されること;ガスが臭気トラップの下流のドレン内に排出されることからなる群から選択されるように、転換装置による処理後、ガスを伝えるように構成され得る。洗浄消毒装置は、たとえば、クリーニングチャンバからガスを吸引し、それを転換装置に供給し、次いで、任意には、それを周囲領域内に放出し、それをドレン内に排出し、またはそれをクリーニングチャンバ内に戻す、ポンプおよび/または吸引装置を備え得る。
【0138】
ここに提案されている構成の1つまたは複数による方法および洗浄消毒装置は、同様のタイプの知られている方法及び装置に対して数多くの利点を有する。よって、洗浄消毒装置内で一緒にされ、反応させるだけの、複数の反応性成分を使用した多成分方法は、その場で消毒剤を生成し得る。上記消毒剤は持続時間が短いが、高いレベルの有効性を有し得る。まさに、洗浄消毒装置の場合のように、高い衛生要件を満たさなければならない装置は、高いレベルの有効性を有する、持続時間が短い消毒剤の恩恵を受け得る。
【0139】
特に、たとえば過酸化水素と亜硝酸塩との間の化学反応により、その場で調製され得るペルオキシ硝酸の上述された使用は、ここでは、洗浄消毒装置について数多くの利点をもたらす。よって、それは一般に、正常状態下で、すなわち室温、かつ10未満のpHで、通常、1秒という非常に短い寿命を有する。貯蔵はしたがって、多大な努力を払う必要があり、たとえば、-80°Cで、pH=14での凍結のみにより、保存が可能である。しかし、提案された方法は、複数の反応性成分が連続して一緒にされ、消毒剤が、容器との衝突の直前、上記衝突中、または上記衝突直後に新鮮な状態で生成されることを可能にする。その場で生成された、消毒剤であるペルオキシ硝酸はしかし、高い抗菌効果を有する。
【0140】
消毒剤はしたがって、たとえば所望の効果の直前に一緒にされ得る少なくとも2つの反応性成分から生成され得る。あるいは、混合は既に前もって行われてもよく、混合物は、あらかじめ混合された形態で、たとえば受動的な周囲条件下で貯蔵され得る。亜硝酸塩および過酸化水素の混合物の場合、不活性化は、たとえば、pHを設定することにより、たとえば混合物をpH=14で貯蔵することにより、行われ得る。効果について所望の時点で、pHが、活性化のために、たとえば酸を助剤として加えることにより、変更され得る。
【0141】
容器上の混合、および容器との衝突については、組み合わせ可能でもあるいくつかの可能性が考慮される。よって、複数の反応性成分はたとえば、衝突直前に、たとえば噴霧する前に混合され得る。それらはたとえば、混合時間を超えて、容器との衝突後も反応し続け得る。たとえば、少なくとも2つの入口を有する混合ノズルが、複数の反応性成分を混合するために使用され得る。
【0142】
代替的または追加で、複数の反応性成分は衝突自体の間に混合され得る。よって、それらは、たとえば噴霧流内で混ざり、今度は、たとえば、1つの混合ノズル、または相互に重なり合う複数の噴霧流を有する複数のノズルを使用することが可能であり得る。複数の反応性成分は既に混合されており、その際にそれらはその場合に容器に衝突し、そこでそれらは、反応し、または反応し続けてもよい。たとえば、第1の反応性成分は少なくとも1つの第1のノズルから噴霧されてもよく、第2の反応性成分は少なくとも1つの第2のノズルから噴霧され、複数のノズルからの複数の噴霧流が重なり合うことが可能であり得る。
【0143】
この場合もまた、上述された複数の可能性の一方または両方の代替として、またはそれに加えて、複数の反応性成分はそれぞれ、容器に別個に、しかし時間的に重複して、または同時に衝突し得る。そこで、それらは混合し、および反応し得る。
【0144】
この場合もまた、上述された複数の可能性の一方または両方の代替として、またはそれに加えて、複数の反応性成分はそれぞれ、容器に別個に1つずつ、衝突し、そこで反応し得る。たとえば、クリーニングチャンバがまず、たとえば第1の反応性成分を含むガスまたはプラズマで充填され、第2の反応性成分が、たとえばクリーニングチャンバ内に噴霧されてもよい。たとえば、クリーニングチャンバがまず、過酸化水素を含むプラズマで充填されてもよく、それにより、たとえば、硝酸ナトリウムが次いで、噴霧され得る。
【0145】
この場合もまた、上述された複数の可能性の一方または両方の代替として、またはそれに加えて、複数の反応性成分はそれぞれ、容器に別個に、および1つずつ、衝突し得る。この作用は繰り返し行われてもよく、よって、たとえば、複数の反応性成分はそれぞれ、容器に別個に、交互に1つずつ、衝突し得る。異なる複数の反応性成分は、同じ物質状態を、または、異なる物質状態を有し得る。よって、たとえば、第1の反応性成分、たとえば硝酸ナトリウムがまず、適用され得る。上記適用後、第2の反応性成分がたとえば、次いで、たとえばガス、特にプラズマの形態で適用され得る。よって、たとえば、クリーニングチャンバは、容器との衝突に使用される、たとえばオゾンおよび/または過酸化水素を含むプラズマ処理空気で充填され得る。たとえば、第1の成分は次いで、第2の成分と容器表面上で反応し得る。あるいは、2つの反応性成分はたとえば、液体として1回、または複数回、1つずつ容器に適用される場合もある。
【0146】
複数の反応性成分の1つまたは複数の、容器との衝突は、別の方法工程と全体的または部分的に組み合わされてもよい。よって、たとえば、複数の反応性成分の少なくとも1つが既に、洗浄工程において、および/または下流の、および任意の最終すすぎ工程において容器に適用されていてもよい。たとえば、硝酸ナトリウムが、最終すすぎ後に容器上の水の膜中に存在し得る。たとえば乾燥工程と全体的または部分的に組み合わされ得る消毒工程の意味合いでは、オゾンおよび/または過酸化水素含有ガスがたとえば、クリーニングチャンバ内に導入され、たとえばオゾンがクリーニングチャンバ内の空気湿度と反応し得る場合がある。硝酸ナトリウムの、容器との接触が反応を引き起こし得る。
【0147】
複数の反応性成分が少なくとも1つの酸化剤を備える場合、上記酸化剤は、たとえばオゾンおよび/または過酸化水素を含み得る。上述されたように、オゾンはたとえば、スチームまたは水と反応し、および過酸化水素を生成し得る。オゾンは、たとえば別個に供給されてもよいし、および/または、洗浄装置内で、その場で、たとえば電気的におよび/または光学的に、たとえば紫外線ランプ(UVランプ)により、生成され得る。還元剤、たとえば硝酸ナトリウムがたとえば、あらかじめ、たとえば水溶液中に適用されてもよいし、または、クリーニングチャンバ内に噴霧されてもよい。
【0148】
やはり上述された複数の可能性の1つまたは複数の代替として、またはそれに加えて、複数の反応性成分はあらかじめ混合されていてもよいが、消毒剤の生成を妨げるために不活性な形態で保たれ得る。これは、たとえば、上述されたように、pHを設定することにより、行われ得る。よって、たとえば、アルカリ状態は、過酸化水素と亜硝酸塩との間の反応を妨げ、または少なくとも遅らせ得る。活性化はたとえば、衝突直前に、衝突中に、または、衝突後に行われ得る。上記活性化はたとえば、pHの変化により、UV光による照射により、加熱により、触媒または化学開始剤により、酸および/またはアルカリ溶液による噴霧により、または、特定の他のやり方により、または上述された複数の可能性および/または他の複数の可能性の組み合わせにより、行われ得る。少なくとも1つの化学活性化剤、たとえば酸、アルカリ溶液、開始剤、または触媒が使用される場合、それらは種々のやり方で適用され得る。よって、衝突はたとえば、噴霧により、行われ得る。あるいは、上記活性化剤は、たとえば、ろう球であって、次いで、機械的に、たとえば循環ポンプおよび/またはノズル内で粉砕され得る、ろう球内に混合され得る。種々の他の可能性も考えられる。
【0149】
上述されたように、方法工程が組み合わせられ、修正され、または有利には別のやり方で適合させられ得る種々のやり方が存在している。洗浄消毒装置について、以下の複数の工程のシーケンス:
排出工程a.、
低温での事前洗浄が行われる少なくとも1つの事前洗浄工程、
たとえば温水洗浄を備え得る洗浄工程b.、
消毒工程c.、
任意の最終すすぎ工程d.、
任意のスチーム消毒工程e.、
任意にさらに、少なくとも1つの任意の排気工程を含み、またはそれと組み合わせた、任意の乾燥工程
を備える方法が特に使用され得る。
【0150】
排気工程では、ガスが、臭気トラップの下流のドレン内にクリーニングチャンバ内から排出され得る。
【0151】
あるいは、またはさらに、ガスはしかし、少なくとも1つのフィルタおよび/または触媒を介して、洗浄消毒装置の周囲領域内に排出される場合もある。
【0152】
全体として、本発明は、単純であり、迅速でありながら、非常に効果的な消毒方法であって、活性のその普遍的な範囲、ならびに既存の装置および方法への、その一体化の容易さが理由で、特に介護用品のクリーニングの分野においてかなりの利点を示す、消毒方法を実現するために使用され得る。
【0153】
要約すれば、およびさらなる考えられる構成を制限することなしで、以下の実施形態が提案される:
【0154】
実施形態1 人間の排泄物用の少なくとも1つの容器を処理する方法であって、以下の複数の工程:
a. 少なくとも1つのクリーニングチャンバ内の容器の内容物を、少なくとも1つのドレン内へと排出することを含む、少なくとも1回の排出工程であって、上記ドレンは少なくとも1つの臭気トラップを備えている、少なくとも1回の排出工程;
b. 上記クリーニングチャンバ内で、少なくとも1つのクリーニング液を、上記容器に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1回の洗浄工程;および
c. 少なくとも1つの消毒剤を生成するために少なくとも2つの反応性成分を少なくとも1回混合すること、および、上記消毒剤を、上記容器に衝突させることを含む、少なくとも1回の消毒工程
を備えている、方法。
【0155】
実施形態2 d. 少なくとも1つのすすぎ補助液を、上記容器に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1回の最終すすぎ工程
をさらに備えている、先行する実施形態に記載の方法。
【0156】
実施形態3 e. スチームを、上記容器に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1回のスチーム消毒工程であって、特に上記最終すすぎ工程および/または上記消毒工程の下流の、少なくとも1つのスチーム消毒工程
をさらに備えている、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0157】
実施形態4 工程c.における混合することが、
複数の上記反応性成分が混合され、上記消毒剤が混合物中で生成され、上記混合物が上記容器に適用されること;
上記複数の反応性成分が上記容器に適用され、上記容器上で混合され、上記消毒剤が上記容器上の上記混合物中で生成されること;
上記複数の反応性成分のうちの、少なくとも1つの第1の反応性成分が上記容器に適用され、上記第1の反応性成分が適用された上記容器が、上記クリーニングチャンバ内で、上記複数の反応性成分のうちの、少なくとも1つの第2の反応性成分を含む雰囲気にさらされ、上記容器上で上記複数の反応性成分が混合され、上記消毒剤が上記容器上の上記混合物中で生成されること;
からなる群から選択される反応性成分を少なくとも1回混合することを含む、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0158】
実施形態5 上記消毒剤が少なくとも1つの担体中に、特に少なくとも1つの溶媒中に、特に水の中に含まれた、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0159】
実施形態6 上記消毒剤、および上記担体、特に溶媒が活性溶液を形成し、上記容器が上記活性溶液により、特に方法工程c.において衝突される、先行する実施形態に記載の方法。
【0160】
実施形態7 工程c.が、複数の上記反応性成分のうちの少なくとも1つを、上記担体と混合することを含む、先行する2つの実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0161】
実施形態8 複数の上記反応性成分が、少なくとも1つの酸化剤と、少なくとも1つの酸のアニオンとを含む、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0162】
実施形態9 前記消毒剤が、反応性窒素化合物、特に、ペルオキシ硝酸(ONOOH)およびペルオキシ亜硝酸アニオン(ONOO-)からなる群から選択される反応性窒素化合物(反応性窒素酸化物種、RNOS)、反応性酸素化合物(反応性酸素種、ROS)、特にH2O2、ペルオキシカルボン酸、特にペルオキシ酢酸(CH3COOOH)、ペルオキシカルボン酸のアニオン、特にペルオキシ酢酸のアニオン(CH3COOO-)、および塩素化合物、特に、次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸のアニオン(ClO-)、亜塩素酸(HClO2)、亜塩素酸のアニオン(ClO2
-)、塩素酸(HClO3)、塩素酸のアニオン(ClO3
-)、塩化酸素、特に二塩化酸素からなる群から選択される塩素化合物からなる群から選択される少なくとも1つの活性成分を含む、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0163】
実施形態10 複数の上記反応性成分は、過酸化水素(H2O2);オゾン(O3);H+;および酸、特にクエン酸、リン酸、硫酸、硝酸、および酢酸からなる群から選択される少なくとも1つの酸からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0164】
実施形態11 複数の上記反応性成分は、硝酸塩(NO3
-)、亜硝酸塩(NO2
-)、カルボン酸、特に酢酸(CH3COOH)、カルボン酸のアニオン、特に酢酸のアニオン(CH3COO-)、次亜塩素酸塩(ClO-)、亜塩素酸塩(ClO2
-)および塩素酸塩(ClO3
-)からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0165】
実施形態12 複数の反応物成分は、過酸化水素(H2O2)および亜硝酸塩(NO2
-);過酸化水素(H2O2)および硝酸塩(NO3
-);カルボン酸および酸化剤、特に過酸化水素、特に酢酸(CH3COOH)および過酸化水素(H2O2);次亜塩素酸塩(ClO-)および酸、特に次亜塩素酸塩(ClO-)ならびに酢酸、硫酸、クエン酸、リン酸、および硝酸からなる群から選択される酸;亜塩素酸塩(ClO2
-)および酸、特に亜塩素酸塩(ClO2
-)ならびに酢酸、硫酸、クエン酸、リン酸、および硝酸からなる群から選択される酸;塩素酸塩(ClO3
-)および酸、特に塩素酸塩(ClO3
-)、ならびに酢酸、硫酸、クエン酸、リン酸、および硝酸からなる群から選択される酸からなる群から選択される少なくとも1つの組み合わせを含む、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0166】
実施形態13 上記消毒剤は、殺芽胞効果;殺ウイルス効果、特に完全な殺ウイルス効果;殺真菌効果;殺菌効果からなる群から選択される少なくとも1つの効果を示す、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0167】
実施形態14 方法工程c.における衝突は、噴霧;噴射;滴下;ガス処理;蒸気処理;煙霧、特に冷煙霧からなる群から選択される少なくとも1つのタイプの衝突を含む、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0168】
実施形態15 少なくとも1つの排気工程をさらに含み、上記排気工程は、上記クリーニングチャンバからのガス、特に窒素酸化物含有ガスを、特に強制的に排出することを含む、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0169】
実施形態16 上記排気工程は、ガスを、上記クリーニングチャンバから少なくとも1つのバイパスを介して上記臭気トラップの下流の上記ドレン内に、特に強制的に排出することを含む、先行する実施形態に記載の方法。
【0170】
実施形態17 上記排気工程は、消毒工程後に、好ましくは、任意のスチーム消毒工程前に少なくとも1回行われる、先行する実施形態に記載の方法。
【0171】
実施形態18 少なくとも1つの転換工程をさらに含み、上記転換工程は、上記ガスの少なくとも一部分の化学的および/または物理的および/または生物学的処理のために、ガス、特に窒素酸化物含有ガスを、上記クリーニングチャンバから少なくとも1つの転換装置に供給することを含む、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0172】
実施形態19 上記転換装置が、触媒、フィルタ、およびスクラバからなる群から選択される少なくとも1つの装置を備える、先行する実施形態に記載の方法。
【0173】
実施形態20 上記転換装置による処理後、ガスは、ガスがクリーニングチャンバへ戻されること;ガスが周辺領域内に放出されること;ガスが吐出システム内に排出されること;ガスが、臭気トラップの下流のドレン内に排出されることからなる群から選択されるやり方で送られる、先行する2つの実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0174】
実施形態21 先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法であって、上記方法は、少なくとも1つのセンサを使用することをさらに含み、上記センサは:
a) 上記センサが、上記消毒剤;上記消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液;複数の上記反応性成分の少なくとも1つ;少なくとも1つの担体、特に水と混合された上記複数の反応性成分の少なくとも1つ;上記複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択される少なくとも1つの成分の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること;
b) 上記センサが、生成された酸;反応によって生成されたガス;反応副生成物からなる群から選択される、上記クリーニングチャンバ内のまたは上記容器の表面上の少なくとも1つの反応生成物の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること
からなる群から選択される少なくとも1つの手法で構成される、方法。
【0175】
実施形態22 上記消毒工程は、上記センサの少なくとも1つのセンサ信号に応じて、上記消毒工程の少なくとも1つのパラメータに影響を及ぼすことを含む、先行する実施形態に記載の方法。
【0176】
実施形態23 上記パラメータは、複数の反応性成分の混合比;複数の反応性成分の少なくとも1つの濃度;消毒剤の濃度からなる群から選択される、先行する実施形態に記載の方法。
【0177】
実施形態24 先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法であって、上記方法は、少なくとも1つのフィルタ素子を使用することをさらに含み、上記フィルタ素子は、少なくとも1つの成分が流れる少なくとも1つのラインシステム内に配置され、上記成分は、上記消毒剤、上記消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液、複数の上記反応性成分の少なくとも1つ、少なくとも1つの担体、特に水と混合された上記複数の反応性成分の少なくとも1つ、上記複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択される、方法。
【0178】
実施形態25 先行する実施形態に記載の方法であって、上記方法は、少なくとも1つの圧力センサ、特に少なくとも1つの差圧による、上記フィルタ素子の上流および下流の上記ラインシステム内の少なくとも1つの圧力を測定することをさらに含む、方法。
【0179】
実施形態26 先行する実施形態に記載の方法であって、上記方法は、以下の複数のやり方:
消毒工程が少なくとも1つの圧力信号により、制御されること;
上記圧力信号が監視され、少なくとも1つの情報、特に少なくとも1つの警告が、少なくとも1つの特定された正常値、少なくとも1つの特定された正常プロファイル、または少なくとも1つの特定された正常範囲から、圧力信号が逸脱している場合にユーザに向けて出力されること
の少なくとも1つで構成される、方法。
【0180】
実施形態27 人間の排泄物用の少なくとも1つの容器を処理する洗浄消毒装置であって、上記洗浄消毒装置が、少なくとも1つのクリーニングチャンバを備え、少なくとも1つの臭気トラップ、特にサイフォン湾曲部を有する少なくとも1つのドレンをさらに備え、上記洗浄消毒装置が、上記クリーニングチャンバ内で、少なくとも1つのクリーニング流体を、上記容器に衝突させるための少なくとも1つの衝突装置をさらに備え、上記洗浄消毒装置が、複数の反応性成分の収容のための少なくとも2つのリザーバをさらに備え、上記洗浄消毒装置が、少なくとも1つのクリーニングプログラムの制御のための少なくとも1つのコントローラをさらに備え、上記洗浄消毒装置が、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の方法を行うように構成されている、洗浄消毒装置。
【0181】
実施形態28 コントローラが、少なくとも方法工程b.およびc.を、任意で方法工程d.および/またはe.を、特にクリーニングプログラムのプログラム工程として行うように構成された、先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置。
【0182】
実施形態29 少なくとも1つの混合装置をさらに備え、上記混合装置が、上記複数の反応性成分を混合するように構成されている、洗浄消毒装置に関連する、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置。
【0183】
実施形態30 混合装置が、特に、混合チャンバ;混合セクション;ノズル、特に混合ノズル;ポンプ、特に遠心ポンプからなる群から選択される少なくとも1つの装置内で、上記容器との衝突前に上記複数の反応性成分を混合するように構成された、先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置。
【0184】
実施形態31 洗浄消毒装置に関連する、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置であって、上記洗浄消毒装置が、上記複数の反応性成分の少なくとも1つの処理のための少なくとも1つの処理タンクを備え、上記処理タンクが複数の上記リザーバの少なくとも1つに接続され、上記処理タンクが少なくとも1つの担体用の少なくとも1つのリザーバ、特に水用のリザーバに接続され、上記洗浄消毒装置が、上記処理タンク内で上記少なくとも1つの反応性成分を上記担体と混合するように構成された、洗浄消毒装置。
【0185】
実施形態32 先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置であって、上記洗浄消毒装置が少なくとも1つの計量ポンプを備え、上記計量ポンプが、特定可能な量の上記少なくとも1つの反応性成分を上記処理タンク内に導入するように構成された、洗浄消毒装置。
【0186】
実施形態33 先行する2つの実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置であって、上記処理タンクが、少なくとも1つの弁を有する少なくとも1つの供給ラインを介して上記リザーバに接続され、上記洗浄消毒装置が、上記供給ラインを介して上記処理タンク内に上記担体を導入するように構成された、洗浄消毒装置。
【0187】
実施形態34 上記供給ラインは、上記供給ラインの口が、上記処理タンク内に含まれる所定量の上記反応性成分中に浸漬可能であるように上記処理タンク内に突出している、先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置。
【0188】
実施形態35 スチームの発生のための少なくとも1つのスチーム発生器をさらに備え、上記担体用の上記リザーバは、上記スチーム発生器のリザーバと少なくとも部分的に同一である、先行する4つの実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置。
【0189】
実施形態36 先行する5つの実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置であって、上記洗浄消毒装置が、少なくとも2つの処理タンクを備え、異なる反応性成分が上記処理タンク内で処理可能である、洗浄消毒装置。
【0190】
実施形態37 先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置であって、上記洗浄消毒装置が、上記少なくとも1つの担体と混合された、上記複数の処理タンクからの上記複数の反応性成分を一緒にし、上記消毒剤を生成するように構成された、洗浄消毒装置。
【0191】
実施形態38 少なくとも1つのポンプをさらに備え、前記ポンプは、処理タンクから、少なくとも1つの担体と混合された複数の反応性成分を汲み出し、それらを容器に適用するように構成された、先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置。
【0192】
実施形態39 少なくとも1つのセンサをさらに備えており、上記センサは:
a) 上記センサが、上記消毒剤;上記消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液;上記複数の反応性成分の少なくとも1つ;少なくとも1つの担体、特に水と混合された上記複数の反応性成分の少なくとも1つ;上記複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択される少なくとも1つの成分の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること;
b) 上記センサが、生成された酸;反応によって生成されたガス;反応副生成物からなる群から選択される、上記クリーニングチャンバ内のまたは上記容器の表面上の少なくとも1つの反応生成物の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること
からなる群から選択される少なくとも1つの手法で構成された、洗浄消毒装置に関連する、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置。
【0193】
実施形態40 センサが、導電率センサ;レベルセンサ;圧力センサ;フローセンサ;光センサ、特に黄変の検出のための光センサ;分光学的特性の検出のためのセンサ、たとえば、分光計および/またはハイパースペクトルカメラ;特に定義された波長を有する、1つもしくは複数の発光ダイオード、および/または多色発光ダイオード、ならびに特に1つまたは複数の光検出器、特に対応する複数の光検出器を有するセンサ;レベルセンサ;ガスセンサ;pHセンサからなる群から選択される少なくとも1つのセンサを備える、先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置。
【0194】
実施形態41 上記センサが、少なくとも部分的に、手法a)で構成され、上記センサは、上記成分が流れる少なくとも1つのラインシステム内、特に少なくとも1つの消毒ラインシステム内に配置されている、先行する2つの実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置。
【0195】
実施形態42 上記センサが少なくとも1つの光吸収センサ、特に少なくとも1つの光源および少なくとも1つの光検出器、特に紫外スペクトル範囲内で発光する光源および紫外スペクトル範囲内で感度が高い少なくとも1つの光検出器を有する少なくとも1つの光吸収センサを備える、先行する3つの実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置。
【0196】
実施形態43 上記センサが上記コントローラに接続された、先行する4つの実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置。
【0197】
実施形態44 上記コントローラが、上記センサの少なくとも1つのセンサ信号により、上記消毒工程を制御する、特にフィードバック制御により、制御するように構成された、先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置。
【0198】
実施形態45 上記コントローラは、上記センサ信号に応じて、上記消毒工程の少なくとも1つのパラメータ、特に複数の反応性成分の混合比;複数の反応性成分の少なくとも1つの濃度;消毒剤の濃度からなる群から選択される少なくとも1つのパラメータに影響を及ぼすように構成された、先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置。
【0199】
実施形態46 少なくとも1つのフィルタ素子をさらに備え、上記フィルタ素子は、少なくとも1つの成分が流れる少なくとも1つのラインシステム内に配置され、上記成分は、上記消毒剤;上記消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液;複数の上記反応性成分の少なくとも1つ;少なくとも1つの担体、特に水と混合された上記複数の反応性成分の少なくとも1つ;上記複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択される、洗浄消毒装置に関連する、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置。
【0200】
実施形態47 少なくとも1つの圧力センサをさらに備え、上記圧力センサが、上記フィルタ素子の上流および下流の上記ラインシステム内の圧力、特に少なくとも1つの差圧を測定するように構成された、先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置。
【0201】
実施形態48 上記コントローラが、上記圧力センサの少なくとも1つの圧力信号を捕捉するように構成された、先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置。
【0202】
実施形態49 上記コントローラは、以下の複数のやり方:
上記コントローラが、上記少なくとも1つの圧力信号により、上記消毒工程を制御するように構成されること;
上記コントローラが、上記圧力信号を監視し、少なくとも1つの特定された正常値、少なくとも1つの特定された正常プロファイル、または少なくとも1つの特定された正常範囲から、上記圧力信号が逸脱している場合に、少なくとも1つの情報、特に少なくとも1つの警告をユーザに向けて出力するように構成されること
の少なくとも1つで構成される、先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置。
【0203】
実施形態50 洗浄消毒装置に関連する、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置であって、上記洗浄消毒装置が、少なくとも1回の洗浄工程に上記衝突装置を使用するように構成され、上記洗浄消毒装置が少なくとも1つの消毒衝突装置をさらに備え、上記消毒衝突装置が上記衝突装置と別個であり、上記洗浄消毒装置が、上記消毒工程において上記消毒衝突装置を使用するように構成された、洗浄消毒装置。
【0204】
実施形態51 先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置であって、上記消毒衝突装置は少なくとも1つの噴霧ノズルを備え、上記洗浄消毒装置は、少なくとも1つの成分を上記容器に上記噴霧ノズルによって適用するように構成され、上記成分は、複数の反応性成分、消毒剤、および少なくとも1つの助剤、特に担体からなる群から選択される、洗浄消毒装置。
【0205】
実施形態52 上記消毒衝突装置が、少なくとも1つの霧化器を備えており、上記霧化器が、蒸気およびエアロゾルからなる群から選択される少なくとも1つの流体媒体を発生させるように構成され、上記流体媒体が、反応性成分、消毒剤、および少なくとも1つの助剤、特に担体からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含み、上記消毒衝突装置が任意に、上記霧化器により、発生させられた上記流体媒体を、特にクリーニングチャンバ内で循環させるために少なくとも1つのファン、特に循環ファンをさらに備えている、先行する2つの実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置。
【0206】
実施形態53 洗浄消毒装置に関連する、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置であって、上記クリーニングチャンバが、上記容器用の少なくとも1つのマウントを有する少なくとも1つのフラップドアを備え、上記洗浄消毒装置は、上記フラップドアが閉鎖されると、上記容器の内容物が上記ドレン内へ排出されるように構成された、洗浄消毒装置。
【0207】
実施形態54 少なくとも1つのバイパスをさらに備え、ガスが、上記臭気トラップの下流の上記ドレン内に、上記バイパスを介して上記クリーニングチャンバから排出可能である、洗浄消毒装置に関連する、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置。
【0208】
実施形態55 少なくとも1つの排気装置をさらに備え、上記排気装置、特に、ブロア、吸引装置、ファン、および圧縮ガス源からなる群から選択される排気装置は、上記ドレン内に、上記バイパスを介してクリーニングチャンバからのガスを伝えるように構成された、先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置。
【0209】
実施形態56 少なくとも1つの転換装置をさらに備え、上記転換装置は、クリーニングチャンバからのガス、たとえば窒素酸化物含有ガスを化学的および/または物理的および/または生物学的に処理するように構成された、先行する複数の実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置。
【0210】
実施形態57 上記転換装置は、触媒、フィルタ、およびスクラバからなる群から選択される少なくとも1つの装置を備える、先行する実施形態に記載の洗浄消毒装置。
【0211】
実施形態58 先行する2つの実施形態のいずれか1つに記載の洗浄消毒装置であって、上記洗浄消毒装置は、ガスがクリーニングチャンバに戻されること;ガスが周囲領域内に放出されること;ガスが吐出システム内に排出されること;ガスが臭気トラップの下流のドレン内に排出されることからなる群から選択されるように、転換装置による処理後、ガスを伝えるように構成された、洗浄消毒装置。
【0212】
さらなる詳細および特徴は、特に従属請求項と併せて、例示的な実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。この場合、複数のそれぞれの特徴は、それら自身で具体化される場合があり、またはいくつかが、組み合わせて一緒に具体化される場合がある。本発明は例示的な実施形態に制限されるものでない。例示的な実施形態は図中、概略的に表されている。この場合、個々の図中の複数の同じ参照符号は、同じであり、もしくは同じ機能を有する複数の構成要素、またはそれらの機能の点で互いに対応しているそれらの複数の構成要素を有する。
【図面の簡単な説明】
【0213】
【
図1】人間の排泄物用の少なくとも1つの容器を処理する洗浄消毒装置の、1つの例示的な実施形態を示す。
【
図2】洗浄消毒装置のさらなる例示的な実施形態の詳細を示す。
【
図3】人間の排泄物用の少なくとも1つの容器を処理する方法の、1つの例示的な実施形態のフローチャートを示す。
【
図4】消毒剤であるペルオキシ硝酸の濃度の、時間に対するプロットを示す。
【
図5】インサイチュで生成されたペルオキシ硝酸での消毒による、便器洗浄装置内のクロストリディオイデス・ディフィシル(C. difficile)の不活性化の測定結果を示す。
【
図6】光センサおよびフィルタ素子を有する洗浄消毒装置のさらなる例示的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0214】
図1は、人間の排泄物用の少なくとも1つの容器112を処理する洗浄消毒装置110の、1つの例示的な実施形態の概略断面図を示す。洗浄消毒装置110の上記例示的な実施形態は洗浄位置において描かれている。洗浄消毒装置110は特に、人間の排泄物用の少なくとも1つの容器112を処理する方法を行うように構成される。そうした方法の考えられる1つの例示的な実施形態は、
図3に描かれており、および以下にさらに詳細に説明される。
【0215】
洗浄消毒装置110は、少なくとも1つのクリーニングチャンバ114を備える。描かれた例示的な実施形態では、洗浄消毒装置110は、例として、単一チャンバ洗浄装置であり、すべての処理工程は、同じクリーニングチャンバ114内で行われる。
【0216】
さらに、洗浄消毒装置110は、少なくとも1つの臭気トラップ118、特にサイフォン湾曲部を有する少なくとも1つのドレン116を備える。
図1に描かれるように、ドレン116は、クリーニングチャンバ114の床領域内に少なくとも1つの開口120を備えていてもよく、および/または開口120内へ開口していてもよい。さらに、ドレン116は、開口120に接続された少なくとも1つのドレンパイプ122を備え得る。上記ドレンパイプ122は、たとえばクリーニングチャンバ114の床内の開口120において口を有し得る。上記口は特に、容器の内容物が、いかなる障害物もなしで、その重量に基づいてのみ、ドレン116に流入し得るように開口し得る。
【0217】
さらに、洗浄消毒装置110は、クリーニングチャンバ114内で、少なくとも1つのクリーニング流体を容器112に衝突させるための少なくとも1つの衝突装置124を備える。たとえば、少なくとも1つの衝突装置124は、たとえば少なくとも1つの洗浄ノズル128を有する少なくとも1つの洗浄システム126を備え得る。さらに、洗浄システム126は、少なくとも1つの洗浄タンク130および少なくとも1つの洗浄ラインシステム132を備え得る。洗浄ラインシステム132は特に、洗浄ノズル128を洗浄タンク130に接続してもよく、よって、洗浄タンク130内に貯蔵されたクリーニング流体が、洗浄ラインシステム132を介して洗浄ノズル128へ供給され得る。たとえば、少なくとも1つのポンプ133が、加圧下で少なくとも1つの洗浄ノズル128へクリーニング流体を供給するために、洗浄タンク130内に、および/または洗浄ラインシステム132内にさらに設けられ得る。洗浄システム126は、たとえば、少なくとも1つの洗浄液の形態での少なくとも1つのクリーニング液が容器112に衝突される洗浄工程に使用可能であり得る。
【0218】
任意の最終すすぎ工程のために、衝突装置124は、たとえば任意に、たとえば少なくとも1つの最終すすぎノズル136を有する少なくとも1つの最終すすぎシステム134を備え得る。最終すすぎシステム134は、少なくとも1つの最終すすぎタンク138と、少なくとも1つの最終すすぎラインシステム140とを備え得る。最終すすぎラインシステム140は、最終すすぎノズル136を最終すすぎタンク138に流体接続してもよく、よって、容器112は、最終すすぎノズル136を介して、最終すすぎタンク138内に貯蔵された最終すすぎ液により、衝突され得る。
図1に描かれるように、洗浄システム126および最終すすぎシステム134は、全体的または部分的に組み合わせられ得る。よって、たとえば、洗浄タンク130は最終すすぎタンク138として使用されてもよい。同様に、洗浄ノズル128は最終すすぎノズル136として使用されてもよく、洗浄ラインシステム132は最終すすぎラインシステム140として使用されてもよい。しかし、他の設計、たとえば、洗浄システム126および最終すすぎシステム134が全体的または部分的に互いに別個である設計も考えられる。
【0219】
さらに、衝突装置124は、少なくとも1つの任意のスチーム消毒工程のための少なくとも1つのスチームシステム142を備え得る。上記スチームシステム142は、たとえば、少なくとも1つのスチームノズル144と、少なくとも1つのスチーム発生器146と、少なくとも1つのスチームライン148とを備え得る。洗浄消毒装置110はよって、スチームの発生のための少なくとも1つのスチーム発生器146をさらに備え得る。スチーム発生器146は特に、少なくとも1つのリザーバ150を、特に水用に、および、スチームの発生のための少なくとも1つの加熱装置152、たとえば少なくとも1つの加熱コイルを備え得る。スチーム発生器146は、たとえば、スチームライン148を介して、クリーニングチャンバ114上のスチームノズル144に接続され得る。この例示的な実施形態では、スチームシステム142は、洗浄システム126および最終すすぎシステム134と少なくとも部分的に別個である。しかし、ここでは、他の構成、たとえば、洗浄システム126および最終すすぎシステム134と完全に別個であるスチームシステム142、またはこれらのシステムの完全な組み合わせも考えられる。よって、たとえば、最終すすぎラインシステム140は、たとえば最終すすぎノズル136がスチームノズル144として全体的または部分的に使用され得るように、スチームライン148としても全体的または部分的に使用される場合もある。
【0220】
洗浄消毒装置110は、少なくとも2つの反応性成分の収容のための少なくとも2つのリザーバ154をさらに備える。これらは特に、液体用のリザーバ154であり得る。上記リザーバ154は、たとえばキャニスタおよび/または他のタイプのリザーバ154として完全に、または部分的に閉鎖されている場合がある。特に、反応性成分Aおよび反応性成分Bそれぞれには、リザーバ154が設けられ得る。
【0221】
さらに、衝突装置124は、少なくとも1つの消毒工程、特に、
図3にさらに詳細に説明される、少なくとも1つの容器112を処理する方法の消毒工程c.を行うための少なくとも1つの消毒システム156を備え得る。上記消毒システム156は、たとえば、反応性成分用の少なくとも2つのリザーバ154と、複数の反応性成分の一方または両方の、容器112への衝突のための少なくとも1つの消毒ノズル158とを備えてもよく、上記衝突は液体状および/またはガス状で行われ得る。さらに、消毒システム156は、少なくとも1つの消毒ラインシステム160を備えてもよく、消毒ラインシステム160は、たとえば、複数の反応性成分を、および任意で1つまたは複数の担体を、少なくとも1つの消毒ノズル158に供給し得る。よって、消毒システム156は、たとえば、加圧下で消毒ラインシステム160を介して、リザーバ154から消毒ノズル158に、複数の反応性部分の1つまたは複数を供給するように構成され得る少なくとも1つのポンプ161を備え得る。
【0222】
洗浄消毒装置110は、少なくとも1つのクリーニングプログラムの制御のための少なくとも1つのコントローラ162をさらに備える。上記クリーニングプログラムの考えられる構成については、
図3にさらに詳細に説明される、人間の排泄物用の少なくとも1つの容器112を処理する方法が参照され得る。上記コントローラ162は、集中型であり、もしくは、分散型であってもよいし、および/または、たとえば、クリーニングプログラムを制御するようにプログラムされた少なくとも1つのデータ処理装置164を備えていてもよい。たとえば、データ処理装置164は、たとえば、特定された順序で、および/または特定されたタイムスケジュールで、クリーニングプログラムの複数のプログラムパラメータの1つもしくは複数、またはすべてを設定するように構成され得る。コントローラ162は、集中型であり、および/または一構成要素の形態であってもよく、または、分散型であり、複数の制御構成要素を備えていてもよい。たとえば、コントローラ162は、任意に、情報および/またはコマンドを交換するために無線で、または非無線で互いに接続され得る1つまたは複数のプロセッサ166を備え得る。少なくとも1つのコントローラ162、たとえば少なくとも1つの任意のデータ処理装置164は一般に、全体的または部分的に、少なくとも1つのクリーニングチャンバ114とともに、共通のモジュール内に、たとえば共通のハウジング内に一体化され得る。代替的または追加で、少なくとも1つのコントローラ162、たとえば少なくとも1つのデータ処理装置164は、全体的または部分的に、クリーニングチャンバ114を備える、洗浄消毒装置のモジュールの外部に、たとえば外部コントローラとして、クリーニングチャンバ114を囲むハウジングの外部に配置されてもよい。少なくとも1つのコントローラ162は、1つまたは複数の制御構成要素、たとえば、複数のデータ処理装置164を備えていてもよく、制御構成要素は、たとえばデータおよび/または一般情報、および/または制御コマンドを交換するために、たとえば、少なくとも1つのインターフェースおよび/または少なくとも1つのデータ接続168を介して互いに接続され得る。
【0223】
コントローラ162は特に、
図3にさらに詳細に説明される人間の排泄物用の容器112を処理する方法の、少なくとも方法工程b.およびc.を、任意で方法工程d.および/またはe.を、特にクリーニングプログラムのプログラム工程として行うように構成され得る。
【0224】
洗浄消毒装置110は少なくとも1つの混合装置170をさらに備え得る。混合装置170は、複数の反応性成分を混合するように構成され得る。特に、混合装置170は、特に混合チャンバ、混合セクション、ポンプ、および混合ノズルからなる群から選択される少なくとも1つの装置内での、容器112との衝突前に複数の反応性成分を混合するように構成され得る。この例示的な実施形態では、混合装置170は、少なくとも1つの混合セクション172を備える。上記混合セクション172は特に、少なくとも1つの流体導管、たとえば少なくとも1つのフロー管および/または少なくとも1つのフローノズルを備えていてもよく、流体導管を通って複数の反応性成分が、たとえば、単独で、または1つもしくは複数の担体および/または添加剤が加わった状態で流れ得る。代替的にまたは追加で、混合装置170は、少なくとも1つの混合ノズル174を備えていてもよい。混合ノズル174は一般に、複数の反応性成分の少なくとも1つ、または、少なくとも2つの反応性成分を単独で、または、たとえば1つもしくは複数の担体および/または添加剤が併せて加えられた状態で、霧化するように構成された少なくとも1つのノズルであってもよく、よってそれらは、容器112に衝突し、たとえば、混合ノズル174と容器112との間の経路上で互いに接触し、たとえば、この経路上で互いに反応してもよいし、またはさもなければ、容器112の表面上で互いに反応してもよい。
【0225】
さらに、洗浄消毒装置110は特に、クリーニングチャンバ114への少なくとも1つのドア176を備え得る。この例示的な実施形態では、上記ドア176はフラップドア178である。たとえば、フラップドア178は水平旋回軸を有し得る。フラップドア178は特に、少なくとも1つの容器112用の少なくとも1つのマウント180を備えていてもよく、よって、たとえば、上記容器112はドア176に接続されてもよい。洗浄消毒装置110は特に、フラップドア178が閉鎖されると、たとえば容器112が傾けられることによって、容器112の内容物がドレン116内へ排出されるように構成され得る。
【0226】
さらに、洗浄消毒装置110は少なくとも1つのバイパス182を備え得る。
図1に描かれたように、上記バイパス182は、たとえば、クリーニングチャンバ114と、臭気トラップ118、特にサイフォンの下流のドレン116とを接続する少なくとも1つのパイプライン184を備え得る。ガスは、臭気トラップ118の下流のドレン116内に、バイパス182を介してクリーニングチャンバ114から排出可能であり得る。洗浄消毒装置110は、
図1に描かれていない少なくとも1つの排気装置をさらに備え得る。上記排気装置は、上記ドレン116内に、バイパス182を介してクリーニングチャンバ114からのガスを排出し、特に排気するように構成され得る。排気装置は特に、ブロア、ファン、吸引装置、および圧縮ガス源からなる群から選択される少なくとも1つの装置を備え得る。バイパス182は、少なくとも1つの逆止弁186、および/またはガスがドレン116からクリーニングチャンバ114内に逆流することを防止する少なくとも1つの他のタイプの弁をさらに備え得る。
【0227】
洗浄消毒装置110は、特に、クリーニングチャンバ114からのガスの少なくとも一部分の化学的および/または物理的および/または生物学的処理のための少なくとも1つの転換装置189をさらに備え得る。上記転換装置189は、たとえば、触媒、フィルタ、およびスクラバからなる群から選択される少なくとも1つの装置を備え得る。たとえば、転換装置189は、クリーニングチャンバ114から分岐し、バイパス182と別個であってもよく、または、バイパス182と全体的または部分的に組み合わせられ得る処理管191内に配置されてもよい。ポンプ193、たとえばクリーニングチャンバ114からのガスを吸い込み、転換装置189を越えてそれを伝える循環ポンプが設けられ得る。その後、このようにして処理されたガスは、
図1に描かれたようにクリーニングチャンバ114に戻されてもよく、ドレン116内に排出されてもよいし、または、周囲領域内に、または、吐出システム内に排出されてもよい。これは、たとえば、ガス中の窒素酸化物を減少させ得る。
図1に示された装置は、たとえば循環モードで作動され得る。ポンプ193は、たとえばコントローラ162により、制御されてもよく、よって、転換装置189による、ガスの処理は、たとえば消毒工程c.が行われた後の、1つまたは複数の転換工程として上記方法に一体化され得る。
【0228】
洗浄消毒装置110は少なくとも1つの消毒衝突装置183を備え得る。上記消毒衝突装置183は、衝突装置124の一部であり得る。あるいは、消毒衝突装置183は、
図1による例示的な実施形態に示されるように、衝突装置124と別個であってもよい。よって、たとえば、消毒衝突装置183は、たとえば少なくとも1つの洗浄ノズル128と別個であり得る少なくとも1つの消毒ノズル158を備え得る。このようにして、たとえば、洗浄液の、消毒工程の1つまたは複数の流体との混合は回避され得る。洗浄消毒装置110は特に、消毒工程において消毒衝突装置183を使用するように構成され得る。
【0229】
消毒衝突装置183は特に、少なくとも1つの噴霧ノズル185を少なくとも1つの消毒ノズル158の一部として備えていてもよい。洗浄消毒装置110は、少なくとも1つの成分を容器112に噴霧ノズル185により適用するように構成され得る。上記成分は、複数の反応性成分、消毒剤、および少なくとも1つの助剤、特に少なくとも1つの担体からなる群から選択され得る。消毒衝突装置183は特に、少なくとも1つの噴霧ノズル185の代替として、またはそれに加えて、たとえば、蒸気およびエアロゾルからなる群から選択される少なくとも1つの流体媒体を発生させるように構成され得る少なくとも1つの霧化器187をさらに備え得る。上記流体媒体は、少なくとも1つの任意のファン、特に少なくとも1つの循環ファンにより、特にクリーニングチャンバ114内で循環されてもよい。流体媒体は特に、複数の反応性成分、消毒剤、および少なくとも1つの助剤、特に少なくとも1つの担体からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含み得る。
【0230】
図2は、洗浄消毒装置110のさらなる代替的な、例示的な実施形態の詳細の概略図を示す。この例示的な実施形態では、衝突装置124の構造、および消毒衝突装置183の構造が特に変えられている。この洗浄消毒装置110の構成の残りは
図1の例示的な実施形態に実質的に対応しており、よって、ここでは
図1の説明が参照され得る。
【0231】
図2に表されるように、洗浄消毒装置110、特に消毒衝突装置183は、複数の反応性成分の少なくとも1つの処理のための少なくとも1つの処理タンク188を備え得る。上記処理タンク188は一般に、複数のリザーバ154の少なくとも1つに接続されたタンクであり得る。たとえば、反応性成分Aおよび反応性成分Bにはそれぞれ、対応するリザーバ154に接続され得る処理タンク188が設けられ得る。処理タンク188は、少なくとも1つの担体用の少なくとも1つのリザーバ190、特に水用のリザーバに接続されてもよい。上記少なくとも1つの担体用のリザーバ190は、洗浄タンク130、最終すすぎタンク138、および/またはスチーム発生器146のリザーバ150と全体的または部分的に組み合わされてもよい。よって、例示的な実施形態において示されるように、洗浄システム126、最終すすぎシステム134、スチームシステム142、および、任意に消毒システム156が部分的に組み合わされてもよく、または完全に組み合わされてもよい。
【0232】
洗浄消毒装置110、特に消毒衝突装置183は、処理タンク188内で少なくとも1つの反応性成分を担体と混合するように構成され得る。したがって、処理タンク188は、反応性成分、または複数の反応性成分の少なくとも1つを少なくとも1つの担体中へ導入する役割を果たし、それにより、たとえば、特定のやり方で濃度を設定することを可能にし、よって、たとえば、少なくとも1つの反応性成分の霧化またはミスチングを容易にすることも可能にし得る。代替的または追加で、少なくとも1つの反応性成分は別のやり方で少なくとも1つの担体と、たとえば少なくとも1つの共通のラインおよび/またはポンプ内で、たとえば処理タンク188への供給ライン内で、および/または処理タンク188の下流のライン内で混合されてもよい。
【0233】
洗浄消毒装置110、特に消毒衝突装置183は特に、特定可能な量の少なくとも1つの反応性成分を処理タンク188内に導入するように構成された少なくとも1つの計量ポンプ192を備え得る。たとえば、計量ポンプ192は、コントローラ162により、特にさらに、たとえば、少なくとも1つの反応性成分および/または添加剤の、計量添加の時間に関して、および/または特定された量に関して制御され得る。計量ポンプ192はたとえば、時間制御され得る。
【0234】
処理タンク188は特に、任意で少なくとも1つの弁196を有する少なくとも1つの供給ライン194を介してリザーバ190に接続され得る。上記弁196は、たとえば二方弁を備え得る。弁196を使用することの代替としてたとえば、たとえばオーバフローによる、たとえばオーバフローにより、洗浄タンク130から処理タンク188を充填することによる、弁なしの構成も考えられる。
【0235】
洗浄消毒装置110は特に、供給ライン194を介して処理タンク188内に担体を導入するように構成され得る。この導入はたとえば、重力により駆動され、または、少なくとも1つのさらなる計量ポンプにより、駆動され得る。たとえば、洗浄消毒装置110は、弁196を適宜、たとえば供給ライン194を介して処理タンク188内に、特定された量の担体を導入するために、特にコントローラ162により、制御するように構成され得る。たとえば、タイマーが適宜、担体の量を規定するために設けられ得る。
【0236】
この例示的な実施形態では、洗浄消毒装置110はよって、複数の処理タンク188の少なくとも2つを備えており、複数の異なる反応性成分が、少なくとも1つの担体中にそれらを導入することにより、処理タンク188内で処理可能であり得る。
【0237】
さらに、洗浄消毒装置110は少なくとも1つのセンサ198を備え得る。上記センサ198は、たとえば少なくとも1つの処理タンク188内に配置され得る。
図2に描かれるように、1つのセンサ198それぞれは特に、複数の処理タンク188それぞれ内に配置され得る。この例示的な実施形態では、処理タンク188内のセンサ198はレベルセンサ200を備え得る。たとえば、センサ198は、処理タンク188内の充填レベルを検出するように構成された導電率センサ202を備え得る。しかし、さらなるセンサ、および/またはセンサ198の他の構成も考えられる。
【0238】
洗浄消毒装置110は、処理タンク188から、少なくとも1つの担体と混合された複数の反応性成分を汲み出し、それらを容器112に適用するように構成された少なくとも1つのポンプ204をさらに備え得る。上記ポンプ204はさらに、それ自身が混合装置170としての役割を果たし、または衝突装置170の一部であり得る。ポンプ204は特に、十分な混合効果を実現するために遠心ポンプであり得る。ポンプ204は特に、衝突装置124の一部であり得る。ここでは、たとえば必要な圧力を発生させ、および/または処理済の複数の反応性成分を少なくとも1つの消毒ノズル158に供給する別個の消毒ポンプ206が設けられ得る。
【0239】
複数の反応性成分の1つまたは複数が処理された後、それらは混合され得る。よって、洗浄消毒装置110は特に、少なくとも1つの担体と混合された、処理タンク188からの複数の反応性成分を一緒にし、消毒剤を生成するように構成され得る。この一緒にすることは、複数の反応性成分の混合を含み得る。上記一緒にすることは、容器112外部で、たとえば混合装置170内で、または、たとえば、容器112上で、たとえば容器表面上で、処理済の複数の反応性成分を一緒にすることにより、行われ得る。この例示的な実施形態でも、混合装置170は、混合セクション172および/または混合ノズル174、および/またはポンプ204を備え得る。
【0240】
洗浄消毒装置110は、たとえば、混合装置170上に、特に、
図2に示されるように混合セクション172上に配置された1つまたは複数のさらなるセンサ198をさらに備え得る。センサ198の、たとえば、混合セクション172に対するバイパスでの、および/または混合セクション172に対する分岐での、他の配置も考えられる。ここでは、センサ198は特に、光センサ208を備え得る。光センサ208は、黄変を検出するように構成され得る。硝酸塩、亜硝酸塩、窒素酸化物、ペルオキシ硝酸、またはペルオキシ亜硝酸アニオンの存在下での水の黄変はしたがって、定性的に、および/または定量的に、光学的に検出され得る。ここでは、他のセンサ198、たとえば圧力センサおよび/またはフローセンサが配置される場合もある。代替的または追加で、センサ198は、クリーニングチャンバ114のチャンバ壁内に直接、たとえば、消毒プロセスの状態を分析し、および/または監視するために設置される場合もある。ドア176の開放はたとえば、コントローラ162が、センサ198、特にクリーニングチャンバ114の壁内のセンサ198のセンサ信号を監視し、および1つまたは複数の解除条件が満たされた場合にドア176を解放することにより、クリーニングチャンバ114の内容物に応じて解除され得る。よって、たとえば、有害物質がクリーニングチャンバ114から周囲領域に到達することを防止することが可能である。代替的または追加で、コントローラ162は、クリーニングチャンバ114内の消毒工程の過程を監視する場合もある。しかし、センサ198の他の構成も考えられる。
【0241】
図2に例として示されるように、洗浄消毒装置110はさらに、少なくとも1つのフィルタ210を任意に備え得る。フィルタ210は、クリーニング流体、最終すすぎ液、複数の反応性成分を含む担体、および/または消毒剤を濾過するように構成され得る。フィルタ210は特に、衝突装置124および/または消毒衝突装置183の一部であり得る。
【0242】
図3は、人間の排泄物用の少なくとも1つの容器112を処理する方法の1つの例示的な実施形態のフローチャートを示す。一般に、上記方法は、少なくとも1つの洗浄消毒装置110内で特に、
図1および2に説明された複数の例示的な実施形態の1つまたは複数により、行われ得る。しかし、洗浄消毒装置110の他の設計も考えられる。
【0243】
上記方法は、以下にさらに詳細に特定された複数の工程を含む。これらの工程は、特定された順序で行われ得る。しかし、異なる順序も、基本的に可能である。さらに、特定された複数の方法工程の2つ以上が、時間的に重複して、または同時に行われてもよい。さらに、特定された複数の方法工程の1つまたは複数は、1回実行されてもよいし、または、繰り返し行われてもよい。特定された複数の工程に加えて、上記方法は、本明細書で述べられていないさらなる方法工程を備えていてもよい。
【0244】
上記方法は以下の複数の工程:
a.(参照符号212により、識別される) 少なくとも1つのクリーニングチャンバ114内の容器の内容物を、少なくとも1つのドレン116内へと排出することを含む、少なくとも1回の排出工程であって、上記ドレン116は少なくとも1つの臭気トラップ118を備えている、少なくとも1回の排出工程;
b.(参照符号214により、識別される) 上記クリーニングチャンバ114内で、少なくとも1つのクリーニング液を、上記容器112に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1回の洗浄工程;
c.(参照符号216により、識別される) 少なくとも1つの消毒剤を生成するために少なくとも2つの反応性成分を少なくとも1回混合すること、および上記消毒剤を、上記容器112に衝突させることを含む、少なくとも1回の消毒工程
を含んでいる。
【0245】
方法工程a.において、容器112を空にすることは、特に、容器112の位置および/または向きを変えることにより、たとえば容器112の内容物を上記ドレン116内へ完全にまたは部分的に傾けることによって、行われ得る。位置および/または向きの変更は、たとえば、旋回可能な洗浄消毒装置110のドア176のマウント180に、容器112を取り付けることでなされてもよく、位置の変更は、旋回により生じる。このように、空にすることは、容器の内容物の自重によって行われ得る。
【0246】
さらに、方法工程b.における、容器112に衝突させることは、洗浄消毒装置110の少なくとも1つの衝突装置124により、行われ得る。特に、洗浄タンク130内に貯蔵されたクリーニング液は、衝突装置124を介して容器112に適用され得る。
【0247】
方法工程c.では、少なくとも2つの反応性成分の混合は、特に、洗浄消毒装置110の混合装置170により、行われ得る。このようにして生成された消毒剤は、衝突装置124を介して、特に消毒衝突装置183を介して容器112に適用され得る。
【0248】
上記方法は以下の工程:
d.(参照符号218により、識別される) 少なくとも1つのすすぎ補助液を、上記容器112に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1回の最終すすぎ工程
をさらに含んでいてもよい。
【0249】
この例示的な実施形態では、最終すすぎ工程d.は好ましくは、消毒工程c.の前に行われる。しかし、最終すすぎ工程d.を消毒工程c.の後に行うことも考えられる。複数の最終すすぎ工程も可能であり、たとえば最終すすぎ工程d.を消毒工程c.の前に1回、消毒工程c.の後に1回行うこともできる。
【0250】
上記方法は以下の方法工程:
e.(参照符号220により、識別される) スチームを上記容器112に少なくとも1回衝突させることを含む、特に最終すすぎ工程および/または消毒工程の下流の、少なくとも1回のスチーム消毒工程
をさらに含んでいてもよい。
【0251】
特に、上記方法は、(参照番号222により、識別される)少なくとも1つの排気工程をさらに含んでいてもよい。上記排気工程では、ガス、特に窒素酸化物含有ガスはクリーニングチャンバ114から、特に強制的に、排出され得る。排気工程は、方法工程c.の終了後に行われてもよいが、たとえば、任意の方法工程e.を行う前に行われてもよい。
【0252】
排気工程はしかし、複数回、たとえば、方法工程c.を行った後に1回、および任意の方法工程e.を行った後に少なくともさらに1回、行われてもよい。よって、たとえば、方法工程c.の下流の第1の排気工程では、窒素酸化物(NOx)を含むガスがクリーニングチャンバ114から排出され得る一方、方法工程e.の下流の第2の排気工程では、スチームがクリーニングチャンバ114から排出される。
【0253】
よって、この例示的な実施形態では、上記方法は、たとえば、方法工程a.~c.、および任意にd.、それに続く第1の排気工程、それに続く方法工程e.、それに続く第2の排気工程を含み得る。このようにして、消毒工程c.と、任意のスチーム消毒工程e.が明確に分離されてもよく、少なくとも1つの排気工程が上記複数の消毒工程c.およびe.間で行われてもよく、少なくとも1つの排気工程が任意に、スチーム消毒工程e.の後に行われてもよい。これは、たとえば、方法工程c.からの有害ガス、任意には、操作員にとって不快な蒸気および湿潤空気が、クリーニングチャンバ114のドア176が開放される前に排気工程において排出され得、それらの、室内空気中への放出が防止され得ることを意味する。排気工程では、ガスはクリーニングチャンバ114から、特に強制的に、臭気トラップ118の下流のドレン116内に洗浄消毒装置110のバイパス182を介して排出され得る。
【0254】
上述されたように、排気工程の代替として、またはそれに加えて、少なくとも1つの任意の転換工程が、たとえば、転換装置189により、行われてもよく、よって、排気工程に関して説明された上記方法における時間において行われてもよい。しかし、他の構成も考えられる。
【0255】
さらに、上記方法は、(参照番号224により、識別される)少なくとも1つの乾燥工程を備えていてもよい。上記乾燥工程はたとえば、消毒工程および/またはスチーム消毒工程の下流であり得る。
図3に描かれるように、上記方法は、たとえば、当初、方法工程a.~c.を、任意には方法工程d.を含んでいてもよく、方法工程d.は、好ましくは方法工程c.の上流である。方法工程c.を行った後、第1の排気工程が次いで行われ、任意に、スチーム消毒工程e.、任意に第2の排気工程および乾燥工程がそれに続く。第2の排気工程および乾燥工程は、全体的または部分的に、共通の方法工程であってもよい。他の構成、たとえば第2の排気工程および乾燥工程が、別個の方法工程である構成も考えられる。
【0256】
例示的な実施形態1:消毒剤の濃度プロットの測定
微生物学的試験には、使用された消毒剤はペルオキシ硝酸であった。使用された担体および溶媒は水であった。使用された活性溶液は、したがって、ペルオキシ硝酸の水溶液であった。
【0257】
ペルオキシ硝酸の生成は、消毒システム156および消毒衝突装置183を備える、
図1に示される洗浄消毒装置110に相当する装置を使用することにより、試験された。一般に、逆止弁が任意に、各ケースにおいてポンプ161とリザーバ154との間に設けられ得る。さらに、試験には、混合液の一部が、ポンプ161と消毒ノズル158との間に排出されており、濃度を監視するために、
図1に描かれていない光センサ、たとえばUV-VIS分光計へ絞り弁および遅延線を介して供給されている。消毒剤の濃度、特にクリーニングされるべき容器112の表面上の濃度の直接的な時間に依存する測定は一般に困難であるため、たとえばフローキュベット内の黄変を分光学的に検出する光センサが、この濃度のおおよその値を判定するために使用される。これは、消毒剤、たとえばONOOHの濃度を、特に紫外(UV)分光法により、定量化することを可能にする。ここでは、任意にさらなる弁または他の構成要素の使用の結果として、測定装置内のノズルが、通常の洗浄プロセスと同じ圧力および同じ流量で作動させられることが確実にされなければならない。ノズルから、洗浄されるべき物品への消毒液の飛行時間が無視できない場合、遅延線により、測定装置内でシミュレートされ得る。時間に依存する吸光度Aは、それぞれのプロセスに好適な吸収長Lを有するUV/VISフローキュベットを使用して、それぞれのプロセスに十分に微細な時間分解能Δtを使用して測定され得る。
【0258】
消毒剤、たとえば容器112の表面上のONOOHの濃度の定量化は、次いで、消毒剤、たとえばONOOH、場合によっては他の吸収種iの濃度が自由パラメータとして使用される、曲線の当てはめにより、行われ得る。ここでは、たとえば、モデル関数
【数3】
が測定時間毎に上記吸光度Aに当てはめられ得る。ここでは、ε
ONOOHおよびε
iは、消毒剤、ここではたとえばONOOHの、および上記種iのそれぞれの消光係数であり、それらは、たとえば文献で見つけられる場合があり、または適切な校正測定により、それぞれの試験装置について判定される場合がある。
【0259】
例として、
図4は、原液A(蒸留水中の110mMのH
2O
2および140mMのH
3PO
4)と、原液B(蒸留水中の100mMのNaNO
2)と、注入時間0.8sとを使用する場合に生じる反応プロファイルを描いている。上記図は、ONOOHの濃度cの、測定時間tに対するプロットを描いており、濃度cは上記説明に従って光学的に判定される。注入時間は
図4中、プロセスの開始時の濃度プラトーにより、分かり得る。この例では、上記式(2)、および
図4に描かれた測定による有効性パラメータHは37.2mMsである。有効性パラメータをさらに増加させるために、同じ原液を使用する場合、注入時間が延長される場合があり、および/またはホースシステム内の反応時間が、より高いONOOH濃度でプラトーが形成されるように調整される場合がある。
【0260】
例示的な実施形態2:有効性の定量化
微生物学的試験には、(300×0.001mol/lに相当する)300mMのH2O2の水溶液Aを第1の反応性成分として使用することにより、調製された。水はしたがって、第1の反応性成分の担体および溶媒としても使用された。添加剤として、リン酸(H3PO4)が、(60×0.001mol/lに相当する)60mMの濃度で第1の反応性成分の溶液にさらに加えられ、全体としてpH1.8の溶液が得られた。さらに、0.1%の弱酸性すすぎ補助剤および軟化剤(製造元etol Eberhard Tripp GmbH, 77728 Oppenau, GermanyによるDoyen SK22E(商標))が第1の溶液に加えられた。これにより、第1の活性溶液が得られた。
【0261】
使用された第2の反応性成分は、計算上のpHが8である、100mMのNaNO2の水溶液であった。
【0262】
行われた上記試験に使用された有効性パラメータは、144mM・sの値であった。
【0263】
微生物学的試験には、便器の形態の試験試料に、クロストリディオイデス・ディフィシル(C. difficile)芽胞が接種された。この目的で、20μlの芽胞溶液が、各ケースで、異なる5つの位置に適用され、それに続いて60分間、乾燥させられた。
【0264】
その後、消毒工程が、
図1に相当する上記装置内で活性溶液により、行われた。複数の吸引ホースが、ポンプ161前にあるTピースを介して一緒にされ、ポンプ161に接続された。2つの原材料がTピース内で初めて混合された。反応はこの時点から開始された。例として、ホースシステムの残りは、2つの成分間の最初の接触時から、洗浄されるべき物品の衝突時まで約2sが経過するように設計された。
【0265】
洗浄されるべき物品上の微生物は、期間Tにわたり、活性溶液で連続して噴霧された。適用された量に応じて、実験における期間Tは、活性溶液の噴霧量90mlの場合は6s、または活性溶液の噴霧量180mlの場合は12sであった。
【0266】
他の可能性を制限することなしで、有効性パラメータは以下のやり方で決定された。よって、微生物の観点から、一定のONOOH濃度を有する液体要素は常に、噴霧期間Tにわたり、洗浄されるべき物品の表面に最初に到達する。濃度は、消毒成分の最初の接触と、表面との衝突の時点との間の時間遅延により、判定される。調査された例では、混合された消毒剤は2s後に表面に衝突する。ONOOH濃度は、2s後、約12mMである。これは、試験された2つの噴霧時間で12mM×6s=72mM・sおよび12×12s=144mM・sのハーバーの有効性パラメータをもたらす。
【0267】
消毒工程後、クリーニングチャンバ114には、10秒間、新鮮な空気が充填され、および便器が次いで、クリーニングチャンバ114から除去された。
【0268】
コントロールとして、噴霧が、180mlの蒸留水で行われた。
【0269】
次の工程では、便器がクリーニングチャンバ114から除去された直後に、30mlの中和剤を用いて芽胞を覆い、剥離した。その後、剥離を行い、蓋を用いてカバーをし、水平振とう機で200rpmで30分間撹拌した。
【0270】
次いで減少係数が定量化された。この目的のため、上述されたように得られた回収溶液は、36°Cで5日間、栄養培地上で低温放置された。最後に、コロニー形成単位CFUが、異なる希釈レベルで数えられ、減少係数が判定された。
【0271】
ペルオキシ硝酸による、洗浄消毒装置110内のクロストリディオイデス・ディフィシル(C. difficile)芽胞の不活性化に関するこれらの試験の結果は、
図5に棒グラフとして描かれている。そこでは、対数減少logRが、3つの異なる条件についてプロットされている。参照番号510は試料がすすぎのみに供された試験の結果を示しており、参照番号512は、上述された活性溶液の噴霧量が90mlであり、および作用時間が6sである試験の結果を示しており、参照番号514は、活性溶液の噴霧量が180mlであり、作用時間が12sである場合の対応する結果を示している。
【0272】
減少はそれぞれ、純粋な破壊成分516および消毒成分518に分けられる。両成分の合計が作用成分になる。
【0273】
さらに、2つの限界値が
図5に破線として描かれている。よって、線520は、欧州規格EN17126およびEN13697による破壊要件を表す。線522は、減少検出限界を表す。
【0274】
頑固な病院病原体であるクロストリディオイデス・ディフィシル(C. difficile)も、消毒剤ONOOHの現場での生成の上述された方法により、効率的に除去され、関連の標準が超えられ得ることを上記結果は明確に示している。
【0275】
図6は、洗浄消毒装置110のさらなる例示的な実施形態を概略的に描いている。これは部分的な描写に過ぎない。洗浄消毒装置110の残りの部分に関して、他の例示的な実施形態、特に、
図1による実施例、または、
図2による実施例が参照され得る。この場合もまた、洗浄消毒装置110は、複数のリザーバ154を備えた消毒衝突装置183を備える。それらは、消毒ラインシステム160を、および任意にポンプ161を介して、さらに、他の例示的な実施形態とも同様に、少なくとも1つの任意の分配器610を介して洗浄消毒装置110の少なくとも1つの消毒ノズル158に接続され得る。リザーバ154からの複数の成分を混合するための考えられる選択肢に関して、
図1および2の上記説明が参照され得る。基本的には、複数の成分を混合するための上述された選択肢のいずれも、この例示的な実施形態においても実現可能であり、および/またはこの例示的な実施形態はたとえば、
図1および/または2の例示的な実施形態内に一体化される場合もある。
【0276】
図6に示される洗浄消毒装置110の例示的な実施形態では、2つの任意の特徴が具体化されており、これらの特徴は、描かれた、洗浄消毒装置110の実施例において、さもなければ、本発明による他の洗浄消毒装置110において、累積的に、もしくは、個々に使用され得る。よって、
図6による例示的な実施形態では、センサ198がこの場合もまた、第1の選択肢として設けられ、フィルタ素子612が、代替として、またはさらに使用可能な第2の選択肢として設けられる。描かれた例示的な実施形態では、これらの構成要素198、612はいずれも、消毒ラインシステム160内に設けられ、描かれた例示的な実施形態は、ポンプ161と分配器610との間の位置決めを示す。しかし、代替的または追加で、異なる位置における、たとえば消毒ラインシステム160内の異なる位置における、これらの構成要素198、612の一方または両方の位置決めも考えられる。
【0277】
描かれた例示的な実施形態では、センサ198は、たとえば、特に消毒ラインシステム160内の、消毒剤を備える活性溶液の少なくとも1つの特性を検出するように構成される。
【0278】
例として、描かれた例示的な実施形態では、センサ198は、光センサ614、たとえば吸収センサであり、これはたとえば、消毒ラインシステム160内の活性溶液の吸収特性を測定し得る。この目的で、光センサ614は、たとえば、少なくとも1つのフローセル616であって、たとえば、消毒ラインシステム160内に流体的に一体化されてもよく、それを通って活性溶液が流れてもよい、少なくとも1つのフローセル616を備え得る。上記フローセルはたとえば、完全に、または部分的に透明であり得る。さらに、光センサ614は、少なくとも1つの光源618および少なくとも1つの光検出器620を備え得る。上記光源618と上記光検出器620との間の接続線はフローセル616に交差する場合があり、よって、光源618により、発せられた光は、フローセル616を通過し、そこで活性溶液と相互作用し、および最終的に、光検出器620により、検出される。光源618の波長、および/またはそのスペクトル特性は、活性溶液および/または検出されるべき関連成分の性質に合わせて調整され得る。たとえば、紫外光源618、たとえば紫外スペクトル範囲内で発光する発光ダイオードが、上述された活性成分であるペルオキシ硝酸(ONOOH)またはペルオキシ亜硝酸アニオン(ONOO-)に使用され得る。しかし、発光ダイオードの代替として、またはそれに加えて、他のタイプの光源、たとえばレーザ、白熱灯、または他のタイプの光源が使用されてもよい。基本的には、光検出器620は、たとえば光源618のスペクトル特性に合わせて調整される、少なくとも1つの任意の光感受性素子を備え得る。たとえば、これは、光感受性半導体検出器、たとえばフォトダイオード、フォトレジスタ、または同様な光感受性半導体検出器であり得る。他のタイプの光感受性素子が、代替として、またはさらに使用されてもよい。
【0279】
光源618はたとえば、少なくとも1つの電線621を介して定電流源622に電気的に接続され、上記定電流源622により、それに印加される一定の電流を有し得る。しかし、光源618がどのようにして電気的に制御されるかは、光源618のタイプに合わせて調整され得る。
【0280】
やはり
図6に例として示されるように、光検出器620はたとえば、少なくとも1つの信号変換器に、たとえば少なくとも1つの信号増幅器624に少なくとも1つの電線623を介して接続され得る。代替的または追加で、他のタイプの信号変換、たとえばアナログデジタル変換もしくは同様のタイプの信号変換も考えられる。
【0281】
センサ198、たとえば光センサ614の少なくとも1つのセンサ信号は、たとえばコントローラ162へ送信され得る。
図6による例示的な実施形態の例では、光センサ614はたとえば、直接、またはさもなければ、無線で、もしくは少なくとも1つの電線626を介して、信号増幅器624を介してコントローラ162に接続され得る。
【0282】
たとえば、コントローラ162は、
図6に例として示されるように、複数の部分で構成され得る。よって、コントローラ162は、たとえば、消毒工程を制御するように構成された少なくとも1つの消毒コントローラ628、たとえばマイクロコントローラを備え得る。上記消毒コントローラ628は、全体的または部分的にソフトウェア構成要素であり、および/またはハードウェア構成要素でもあり得る。任意には、それは、コントローラ162とも関連付けられており、たとえば、洗浄消毒装置110の他の機能、たとえば洗浄工程を制御する中央マシンコントローラ630と別個であり得る。CPU(中央処理装置)と呼ばれる場合もある中央マシンコントローラ630は、たとえば、消毒コントローラ628に1つまたは複数の中間構成要素632を介して、たとえば少なくとも1つの入力/出力ボード(I/Oボード)を介して接続され得る。
【0283】
上述されたように、コントローラ162は、少なくとも1つのセンサ198の少なくとも1つのセンサ信号に応じて、対応する制御信号を生成するように構成され得る。よって、コントローラ162はたとえば、無線で、および/または少なくとも1つの制御ライン634を介して電気的に、ポンプ161に、および/または他の構成要素に接続され得る。これは、たとえば、消毒工程の1つまたは複数のパラメータの制御、規制、または調整のための、制御されたシステムをもたらし得る。
【0284】
やはり上述されたように、
図6は、センサ要素198の代替として、またはそれに加えて実現可能であり、少なくとも1つのフィルタ素子612が設けられる選択肢を具体化している。図で分かり得るように、フィルタ素子612の上流の、および下流のこの例示的な実施形態において設けられているのはさらに、たとえば、消毒システム160に、フィルタ素子612の上流および下流それぞれに圧力ライン640、642を介して流体接続され得る圧力センサ636、638である。2つの圧力センサ636、638の代わりに、たとえば、単一の差圧センサが使用される場合もある。
【0285】
圧力センサ636、638のセンサ信号は、今度は、たとえば、やはり
図6に描かれるように、コントローラ162に送信され得る。たとえば、これは無線で、またはさもなければ、たとえば、電線644、646を介して実現され得る。この場合もまた、これは、消毒工程の制御を担う具体的な消毒コントローラ628に対して行われ得る。
【0286】
このようにして、コントローラ162はたとえば、少なくとも1つのフィルタ素子612の機能を監視し得る。上記フィルタ素子612が経年変化するにつれ、および/または上記フィルタ素子612が詰まった場合、フィルタ素子612両端で降下する差圧がたとえば上昇する場合があり、よって、コントローラ162はたとえば、この状況を検出し、たとえば対応する警告を出力する場合がある。代替的または追加で、差圧は、消毒ラインシステム160内の活性溶液の、および/または上記消毒ラインシステム160内の少なくとも1つの成分の組成に関する情報を提供してもよい。よって、組成は、たとえば、粘度に対して影響を及ぼし、それが今度は差圧に反映され得る。やはり、このようにして、コントローラ162は、たとえば少なくとも1つの対応する信号を、たとえば活性溶液の組成の適切な調整により、粘度を目標値に調整するために生成し得る。種々のタイプの制御が考えられる。
【0287】
図6に示されたような、上述された複数の変形の1つまたは複数における洗浄消毒装置110が、たとえば、上述されたように、芽胞または他の病原体を処理し、もしくは回避するために使用され得る。種々の使用ストラテジがここでは、考えられる。
【0288】
図6に示されるコントローラ162のマルチパート構成は特に、有利な通信のために使用され得る。よって、コントローラはたとえば、一次コンピュータ/二次コンピュータシステム(マスタ/スレーブシステム)であり得る。たとえば、消毒コントローラ628、たとえばマイクロコントローラが二次コンピュータとして使用される場合がある一方、中央マシンコントローラ630は、たとえば一次コンピュータとしてふるまう場合がある。消毒コントローラ628はその場合、中央マシンコントローラ630により、制御され得る。しかし、通信はたとえば、直接、実現される訳でないが、上述されたように、任意には、少なくとも1つのさらなるモジュール、この場合、たとえば少なくとも1つの中間構成要素632、たとえばいわゆる入力/出力(I/O)ボードを介して実現され得る。これは、たとえば、洗浄消毒装置110、たとえば病院消毒装置の全体システムの構造による場合がある。
【0289】
たとえば、バスシステム648が、中間構成要素632、特にI/Oボードと、中央マシンコントローラ630またはCPUとの間の通信のために使用され得る。中間構成要素632、特にI/Oボードと、消毒コントローラ628、たとえばマイクロコントローラとの間の通信は、たとえば、無線通信を介して、および/または少なくとも1つのデジタル信号ライン650を介して実現され得る。
【0290】
特に、少なくとも2つの別個のデータラインが、中間構成要素632、特にI/Oボードから消毒コントローラ628、特にマイクロコントローラへの通信方向に利用可能であり得る。それらは、たとえば、消毒コントローラ628、たとえばマイクロコントローラの定義されたデジタル入力で読み込まれ得る。たとえば、信号ライン上の信号レベル(0または1)の切り替え、および消毒コントローラ628内のバイナリ評価の結果として、異なる状態、たとえば、4つの、もしくは22の異なる状態が検出され、および/または処理され得る。上記異なる状態は、たとえば開始解除、停止、エラー、または同様のコマンドもしくは情報として、検出され、および/または処理され得る。中間構成要素632、特にI/Oボードの出力の、および、したがって、データラインの状態に関する決定は、たとえば、中央マシンコントローラ630またはCPUにより、行われ得る。
【0291】
逆の、すなわち、消毒コントローラ628、特にマイクロコントローラから中間構成要素632、特にI/Oボードへの通信方向は、同様に、または同じ原理に従って実現され得る。しかし、たとえば少なくとも4つの別個の信号ラインがこの目的で利用可能であり得る。それらは、16または24の異なる状態、結果、充填レベル、エラー状態、または同様の情報のシグナリングを可能にする。中央マシンコントローラ630またはCPUが、どのようにして進めるかを決定することができるために、中間構成要素632、特にI/Oボードの入力において存在している信号レベルが特に評価され得る。特に、結果が次いで、バスシステム648により、中央マシンコントローラ630またはCPUに送信され得る。結果は次いで、特に、さらなる決定の基礎を形成し得る。
【0292】
図6に表された構造により、たとえば、たとえば洗浄消毒装置110内で行われる、少なくとも1つの容器112を処理する方法のプロセス検証のために使用され得る測定方法が実現され得る。一般に、プロセス検証は、たとえば、たとえば洗浄消毒装置110の電子ログブック内の文書化の一部である場合もある。
【0293】
特に、センサ198、特に光センサ614がプロセス検証に使用され得る。上述されたように、それは、たとえば、対応する光電センサまたは光検出器620を含む紫外(UV)光発光ダイオード(UV-LED)の形態の光源618の使用に基づき得る。光検出器620を使用することにより、入射光が電気量に変換され得る。
【0294】
たとえば、消毒コントローラ628、特にマイクロコントローラは、センサ198による、特に光センサ614による測定を、たとえば、中央マシンコントローラ630またはCPUにより、特定され得る定義された時間において開始し得る。これは特に、強度測定および/または吸収測定であり得る。たとえば、経時的に変化する、活性成分溶液の、たとえば流体混合物中の化学成分の吸収特性の結果として、具体的な出力電圧プロファイルが光検出器620の出力において確立され得る。上記電圧プロファイルは、たとえば、フローセル616の内容物の、および/または活性成分溶液の組成に依存し得る。特に、これは、成分Aおよび/またはBの一方もしくは両方が存在しておらず、および/または上記複数の成分の一方もしくは両方の濃度が正しくない、特に目標から逸脱している場合、この誤差が光検出器620の出力電圧、もしくは信号に、またはそのプロファイルに反映されていることを意味し得る。たとえば、光検出器620の出力信号を何倍にも増幅する、任意の信号増幅器624の使用により、たとえば小さな誤差も確実に検出され得る。
【0295】
コントローラ162、たとえば消毒コントローラ628は、たとえば少なくとも1つのセンサ198のセンサ信号、たとえば光検出器620の信号が1つもしくは複数の目標を満たしているか否かをチェックする場合があり、および/または上記信号を制御用の入力信号として使用する場合がある。たとえば、センサ信号の実際の値が、少なくとも1つのデータベースに記憶された対応する値と比較され得る。センサ信号の評価から、コントローラ162は次いで、プロセスシーケンスに関する決定を行い得る。たとえば、対応する複数の制御信号が生成される場合があり、それらはたとえば、制御ライン634を介して送信され得る。代替的または追加で、情報および/または決定が、中央マシンコントローラ630に、たとえば少なくとも1つの中間構成要素632を介して送信される場合もある。そこでは、それらは、たとえば、方法のプロセスシーケンスに影響を及ぼすために使用され得る。
【0296】
上述されたように、種々のタイプのセンサ198が洗浄消毒装置110内に設けられ得る。さらに、消毒コントローラ628、特にマイクロコントローラが、さらなるタスク、特に消毒工程に関連するタスクを引き受け得る。よって、たとえば、消毒コントローラ628は、特に、たとえば少なくとも1つのI/Oボード上の、中間構成要素632のアナログ入力の数が通常、限られていることが理由で、さらなる評価タスクを引き受け得る。よって、たとえば、消毒コントローラ628は、たとえば複数のリザーバ154の少なくとも1つにおける、少なくとも1つの充填レベルを監視し得る。ここでは、たとえば、複数のリザーバ154の少なくとも1つにおける、および/または少なくとも1つの処理タンク188内の少なくとも1つの充填レベルが監視され得る。たとえば、
図2中の実施例が参照され得る。たとえば、たとえば少なくとも1つのリザーバ154内の、および/または少なくとも1つの処理タンク188内の、少なくとも1つのレベルセンサ200がこの目的で使用され得る。レベルセンサ200は、たとえば少なくとも1つの導電率センサを備えている場合があり、よって、充填レベルが、たとえば、1つまたは複数の導電率電極により、測定され得る。それらは、監視されたそれぞれの容器内の充填レベルを通知し得る。これは、要求される充填量がクリーニングプロセス毎に利用可能であることを確実にし得る。監視は、消毒コントローラ628により、行われ得る。
【0297】
上述されたように、1つまたは複数の圧力センサ、たとえば圧力センサ636、638が消毒コントローラ628により、監視される場合もある。上記圧力センサ636、638は、たとえばピエゾ抵抗圧力センサであり得る。それらは、センサ198と全体的に、または部分的に別個である場合があり、またはさもなければ、センサ138、特に光センサ614内に、たとえばセンサハウジング内に全体的に、または部分的に一体化される場合がある。上述されたように、圧力センサ636、638は、消毒ラインシステム160内の、たとえばホースシステム内の、圧力変化をフィルタ素子612の前および後で検出し、および評価するために使用され得る。これらの圧力状態は、たとえば、種々のシステム状態に関する、たとえば、フィルタ素子612自体の状態に関する、活性成分溶液の特性に関する、または、消毒衝突装置183、たとえば噴霧ノズル185の状態に関する情報を提供し得る。たとえば、圧力が増加した場合、これは、たとえば、消毒衝突装置183内の、および/またはフィルタ素子612内の増加している汚染を示している場合がある。またはさらに、上述されたように、粘度、および/または活性成分溶液の組成に関して述べるために差圧が使用され得る。さらに、差圧の複数の兆候が評価される場合もある。というのは、それらが、たとえば、汚染の場所、たとえば、特に噴霧ノズル185における、フィルタ素子612の上流、またはその下流に関する情報を提供する場合があるからである。増加している汚染が早期に検出された場合、適切な措置が、たとえば消毒コントローラ628により、とられ得る。これは、たとえば、容器112の不十分なクリーニング、および/または不十分な消毒を防止し得る。よって、特に、使用される活性成分が必要な量で容器112に達することを継続的に確実にすることが可能である。
【符号の説明】
【0298】
110 洗浄消毒装置
112 容器
114 クリーニングチャンバ
116 ドレン
118 臭気トラップ
120 開口
122 ドレンパイプ
124 衝突装置
126 洗浄システム
128 洗浄ノズル
130 洗浄タンク
132 洗浄ラインシステム
133 ポンプ
134 最終すすぎシステム
136 最終すすぎノズル
138 最終すすぎタンク
140 最終すすぎラインシステム
142 スチームシステム
144 スチームノズル
146 スチーム発生器
148 スチームライン
150 リザーバ
152 加熱装置
154 リザーバ
156 消毒システム
158 消毒ノズル
160 消毒ラインシステム
161 ポンプ
162 コントローラ
164 データ処理装置
166 プロセッサ
168 データ接続
170 混合装置
172 混合セクション
174 混合ノズル
176 ドア
178 フラップドア
180 マウント
182 バイパス
183 消毒衝突装置
184 パイプライン
185 噴霧ノズル
186 逆止弁
187 霧化器
188 処理タンク
189 転換装置
190 リザーバ
191 処理管
192 計量ポンプ
193 ポンプ
194 供給ライン
196 弁
198 センサ
200 レベルセンサ
202 導電率センサ
204 ポンプ
206 消毒ポンプ
208 光センサ
210 フィルタ
212 空にする工程
214 洗浄工程
216 消毒工程
218 最終すすぎ工程
220 スチーム消毒工程
222 排気工程
224 乾燥工程
510 すすぎのみ
512 90mlの活性溶液および6sの作用時間
514 180mlの活性溶液および12sの作用時間
516 破壊成分
518 消毒成分
520 EN17126およびEN13697に関する要件
522 検出限界
610 分配器
612 フィルタ素子
614 光センサ
616 フローセル
618 光源
620 光検出器
621 電線
622 定電流源
623 電線
624 信号増幅器
626 電線
628 消毒コントローラ
630 中央マシンコントローラ
632 中間構成要素
634 制御ライン
636 圧力センサ
638 圧力センサ
640 圧力ライン
642 圧力ライン
644 電線
646 電線
648 バスシステム
650 デジタル信号ライン
【手続補正書】
【提出日】2023-10-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間の排泄物用の少なくとも1つの容器(112)を処理する方法であって、以下の複数の工程、
a. 少なくとも1つのクリーニングチャンバ(114)内の容器の内容物を、少なくとも1つのドレン(116)内へと排出することを含む、少なくとも1回の排出工程であって、前記ドレン(116)は少なくとも1つの臭気トラップ(118)を備えている、少なくとも1回の排出工程、
b. 前記クリーニングチャンバ(114)内で、少なくとも1つのクリーニング液を、前記容器(112)に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1回の洗浄工程、および
c. 少なくとも1つの消毒剤を生成するために少なくとも2つの反応性成分を少なくとも1回混合すること、および、前記消毒剤を、前記容器(112)に衝突させることを含む、少なくとも1回の消毒工程
を含
み、
前記方法が、洗浄消毒装置(110)内で、前記少なくとも2つの反応性成分から、前記消毒剤をその場で生成することを含み、前記消毒剤が、洗浄消毒装置(110)自体の中で生成される、方法。
【請求項2】
d. 少なくとも1つのすすぎ補助液を、前記容器(112)に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1回の最終すすぎ工程
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
e. スチームを、前記容器(112)に少なくとも1回衝突させることを含む、少なくとも1回のスチーム消毒工程
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
工程c.における混合することが、
複数の前記反応性成分が混合され、前記消毒剤が混合物中で生成され、前記混合物が前記容器(112)に適用されること、
前記複数の反応性成分が前記容器(112)に適用され、前記容器(112)上で混合され、前記消毒剤が前記容器(112)上の前記混合物中で生成されること、
前記複数の反応性成分のうちの、少なくとも1つの第1の反応性成分が前記容器(112)に適用され、前記第1の反応性成分が適用された前記容器(112)が、前記クリーニングチャンバ(114)内で、前記複数の反応性成分のうちの、少なくとも1つの第2の反応性成分を含む雰囲気にさらされ、前記容器(112)上で前記複数の反応性成分が混合され、前記消毒剤が前記容器(112)上の前記混合物中で生成されること、
からなる群から選択される反応性成分を少なくとも1回混合することを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記消毒剤が少なくとも1つの担体に含まれ、前記消毒剤および前記担体が活性溶液を形成し、前記容器(112)が前記活性溶液により衝突される、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
工程c.が、複数の前記反応性成分のうちの少なくとも1つを、前記担体と混合することを含む、請求
項5に記載の方法。
【請求項7】
複数の前記反応性成分が、少なくとも1つの酸化剤と、少なくとも1つの酸のアニオンとを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記消毒剤が、反応性窒素化合物
、反応性酸素化合物
、およ
び塩素化合物からなる群から選択される少なくとも1つの活性成分を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
複数の前記反応性成分は、過酸化水素(H
2O
2)、オゾン(O
3)、H
+、および
酸からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、請求項1
または2に記載の方法。
【請求項10】
複数の前記反応性成分は、硝酸塩(NO
3
-)、亜硝酸塩(NO
2
-)、カルボン酸
、酢酸(CH
3COOH)、カルボン酸のアニオン
、酢酸のアニオン(CH
3COO
-)、次亜塩素酸塩(ClO
-)、亜塩素酸塩(ClO
2
-)および塩素酸塩(ClO
3
-)からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つの排気工程をさらに備え、前記排気工程は、前記クリーニングチャンバ(114)からガスを排出することを含み、前記排気工程は、前記ガスを、前記クリーニングチャンバ(114)から少なくとも1つのバイパス(182)を介して前記臭気トラップ(118)の下流の前記ドレン(116)内に排出することを含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも1つの転換工程をさらに含み、前記転換工程は、前記ガスの少なくとも一部分の化学的
、物理
的または生物学的処理のために、前記ガスを前記クリーニングチャンバ(114)から少なくとも1つの転換装置(189)に供給することを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法が、少なくとも1つのセンサを使用することをさらに含み、前記センサは、
a) 前記センサ(198)が、前記消毒剤、前記消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液、複数の前記反応性成分の少なくとも1つ、少なくとも1つの担体と混合された前記複数の反応性成分の少なくとも1つ、前記複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物、からなる群から選択される少なくとも1つの成分の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること、
b) 前記センサ(198)が、生成された酸、反応によって生成されたガス、反応副生成物からなる群から選択される、前記クリーニングチャンバ(114)内のまたは前記容器(112)の表面上の少なくとも1つの反応生成物の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること
からなる群から選択される少なくとも1つの手法で構成される、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記消毒工程は、前記センサ(198)の少なくとも1つのセンサ信号に応じて、前記消毒工程の少なくとも1つのパラメータに影響を及ぼすことを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、少なくとも1つのフィルタ素子(612)を使用することをさらに含み、前記フィルタ素子(612)は、少なくとも1つの成分が流れる少なくとも1つのラインシステム(160)内に配置され、前記成分は、前記消毒剤、前記消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液、複数の前記反応性成分の少なくとも1つ、少なくとも1つの担
体と混合された前記複数の反応性成分の少なくとも1つ、前記複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択される、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
人間の排泄物用の少なくとも1つの容器(112)を処理する洗浄消毒装置(110)であって、前記洗浄消毒装置(110)が、少なくとも1つのクリーニングチャンバ(114)を備え、少なくとも1つの臭気トラップ(118)を有する少なくとも1つのドレン(116)をさらに備え、前記洗浄消毒装置(110)が、前記クリーニングチャンバ(114)内で、少なくとも1つのクリーニング流体を、前記容器(112)に衝突させるための少なくとも1つの衝突装置(124)をさらに備え、前記洗浄消毒装置(110)が、複数の反応性成分の収容のための少なくとも2つのリザーバ(154)をさらに備え、前記洗浄消毒装置(110)が、少なくとも1つのクリーニングプログラムの制御のための少なくとも1つのコントローラ(162)をさらに備え、前記洗浄消毒装置(110)が、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法を行うように構成されている、洗浄消毒装置(110)。
【請求項17】
少なくとも1つの混合装置(170)をさらに備え、前記混合装置(170)が、前記複数の反応性成分を混合するように構成されている、請求項16に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項18】
前記混合装置(170)は、前記容器(112)に衝突させる前に、前記複数の反応性成分を混合するように構成されている、請求項17に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項19】
前記洗浄消毒装置(110)が、前記複数の反応性成分の少なくとも1つの処理のための少なくとも1つの処理タンク(188)を備え、前記処理タンク(188)が複数の前記リザーバ(154)の少なくとも1つに接続され、前記処理タンク(188)が少なくとも1つの担体用の少なくとも1つのリザーバ(190)にも接続され、前記洗浄消毒装置(110)が、前記処理タンク(188)内で少なくとも1つの前記反応性成分を前記担体と混合するように構成されている、請求項16~18のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項20】
前記洗浄消毒装置(110)が少なくとも1つの計量ポンプ(192)を備え、前記計量ポンプ(192)が、特定可能な量の前記少なくとも1つの反応性成分を前記処理タンク(188)内に導入するように構成され、前記処理タンク(188)が、少なくとも1つの弁(196)を有する少なくとも1つの供給ライン(194)を介して前記リザーバ(190)に接続され、前記洗浄消毒装置(110)が、前記供給ライン(194)を介して前記処理タンク(188)内に前記担体を導入するように構成され、前記供給ライン(194)は、前記供給ライン(194)の口が、前記処理タンク(188)内に含まれる所定量の前記反応性成分中に浸漬可能であるように前記処理タンク(188)内に突出している、請求項19に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項21】
前記洗浄消毒装置(110)が、少なくとも2つの処理タンク(188)を備え、前記複数の処理タンク(188)内で異なる反応性成分が処理可能であり、前記洗浄消毒装置(110)が、前記少なくとも1つの担体と混合された、前記複数の処理タンク(188)からの前記複数の反応性成分を一緒にして、前記消毒剤を生成するように構成されている、請求項19または20に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項22】
少なくとも1つのセンサ(198)をさらに備え、前記センサ(198)は、
a) 前記センサ(198)が、前記消毒剤、前記消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液、前記複数の反応性成分の少なくとも1つ、少なくとも1つの担体と混合された前記複数の反応性成分の少なくとも1つ、前記複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物、からなる群から選択される少なくとも1つの成分の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること、
b) 前記センサ(198)が、生成された酸、反応によって生成されたガス、反応副生成物からなる群から選択される、前記クリーニングチャンバ(114)内のまたは前記容器(112)の表面上の少なくとも1つの反応生成物の少なくとも1つの特性を検出するように構成されること
からなる群から選択される少なくとも1つの手法で構成されている、請求項16~21のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項23】
前記センサ(198)が、少なくとも部分的に、手法a)で構成され、前記センサ(198)は、前記成分が流れる少なくとも1つのラインシステム(160)内に配置されている、請求項22に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項24】
前記センサ(198)が少なくとも1つの光吸収センサ(614)を備えている、請求項22または23に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項25】
前記コントローラ(162)が、前記センサ(198)の少なくとも1つのセンサ信号により、前記消毒工程を制御するように構成されている、請求項22~24のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項26】
少なくとも1つのフィルタ素子(612)をさらに備え、前記フィルタ素子(612)は、少なくとも1つの成分が流れる少なくとも1つのラインシステム(160)内に配置され、前記成分は、前記消毒剤、前記消毒剤を含む少なくとも1つの活性溶液、複数の前記反応性成分の少なくとも1つ、少なくとも1つの担
体と混合された前記複数の反応性成分の少なくとも1つ、前記複数の反応性成分の反応において生成された少なくとも1つの副生成物からなる群から選択される、請求項16~25のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項27】
少なくとも1つの圧力センサ(636、638)をさらに備え、前記圧力センサ(636、638)が、前記フィルタ素子(612)の上流および下流の前記ラインシステム(160)内の圧力を測定するように構成され、前記コントローラ(162)が、前記圧力センサ(636、638)の少なくとも1つの圧力信号を捕捉するように構成されている、請求項26に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項28】
前記コントローラ(162)は、
前記コントローラ(162)が、前記少なくとも1つの圧力信号により、前記消毒工程を制御するように構成されること、
前記コントローラ(162)が、前記圧力信号を監視し、少なくとも1つの特定された正常値、少なくとも1つの特定された正常プロファイル、または少なくとも1つの特定された正常範囲から、前記圧力信号が逸脱している場合に、少なくとも1つの情報をユーザに向けて出力するように構成されること
の少なくとも1つで構成されている、請求項27に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項29】
前記洗浄消毒装置(110)が、少なくとも1回の洗浄工程用の前記衝突装置(124)を使用するように構成され、前記洗浄消毒装置(110)が少なくとも1つの消毒衝突装置(183)をさらに備え、前記消毒衝突装置(183)は、前記衝突装置(124)とは別個であり、前記洗浄消毒装置(110)が、前記消毒工程において前記消毒衝突装置(183)を使用するように構成されている、請求項16~28のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項30】
前記消毒衝突装置(183)が、
噴霧ノズル(185)であって、前記洗浄消毒装置(110)が、少なくとも1つの成分を前記容器(112)に前記噴霧ノズル(185)によって適用するように構成され、前記成分が、前記反応性成分、前記消毒剤、および少なくとも1つの助剤からなる群から選択される、噴霧ノズル(185)、
霧化器(187)であって、前記霧化器(187)が、蒸気およびエアロゾルからなる群から選択される少なくとも1つの流体媒体を発生させるように構成され、前記流体媒体が、前記反応性成分、前記消毒剤、および少なくとも1つの助剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、霧化器(187)
からなる群から選択される少なくとも1つの構成要素を備えている、請求項29に記載の洗浄消毒装置(110)。
【請求項31】
前記反応性窒素化合物が、ペルオキシ硝酸(ONOOH)およびペルオキシ亜硝酸アニオン(ONOO
-
)からなる群から選択され、
前記反応性酸素化合物が、H
2
O
2
、ペルオキシカルボン酸、ペルオキシ酢酸(CH
3
COOOH)、ペルオキシカルボン酸のアニオン、ペルオキシ酢酸のアニオン(CH
3
COOO
-
)からなる群から選択される、
請求項8に記載の方法。
【請求項32】
前記塩素化合物は、次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸のアニオン(ClO
-
)、亜塩素酸(HClO
2
)、亜塩素酸のアニオン(ClO
2
-
)、塩素酸(HClO
3
)、塩素酸のアニオン(ClO
3
-
)、塩化酸素、二塩化酸素からなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項33】
前記酸は、クエン酸、リン酸、硫酸、硝酸、および酢酸からなる群から選択される少なくとも1つの酸である、請求項9に記載の方法。
【国際調査報告】