(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-14
(54)【発明の名称】画像処理システムおよびそれを使用する方法
(51)【国際特許分類】
A61B 1/045 20060101AFI20240206BHJP
【FI】
A61B1/045 618
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548893
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(85)【翻訳文提出日】2023-09-26
(86)【国際出願番号】 US2022070329
(87)【国際公開番号】W WO2022178475
(87)【国際公開日】2022-08-25
(32)【優先日】2021-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】デュバル、ジョージ ウィルフレッド
(72)【発明者】
【氏名】フィーリング、キルステン
(72)【発明者】
【氏名】バルバート、ルイス ジェイ.
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161BB02
4C161BB04
4C161CC06
4C161DD03
4C161HH51
4C161LL02
4C161LL08
4C161MM05
4C161QQ06
4C161QQ07
4C161SS21
4C161WW02
4C161WW08
(57)【要約】
医療デバイスのビデオ画像を強調する方法が提供される。方法は、1つまたは複数の画像センサから第1および第2の画像フレームを受信することを含む。第1の画像フレームを分割して複数の第1の画像サブブロックが生成される。1つまたは複数のルックアップテーブルに基づき複数の第1の画像サブブロックに少なくとも1つの曲線が関連付けられる。第1の画像サブブロックの少なくとも1つにてターゲットが識別される。第2の画像フレームを分割して複数の第2の画像サブブロックが生成される。1つまたは複数のルックアップテーブルに基づき複数の第2の画像サブブロックに少なくとも1つの曲線が関連付けられる。第2の画像サブブロックの少なくとも1つにて上記ターゲットが識別される。第1および第2の画像サブブロックのターゲットのヒストグラム強調画像が生成される。ターゲットのヒストグラム強調画像に基づいてビデオ画像ストリームが生成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイスにおいてビデオ画像を強調する方法であって、
1つまたは複数の画像センサから第1の画像フレームおよび第2の画像フレームを受信すること、
前記第1の画像フレームを分割することによって複数の第1の画像サブブロックを生成すること、
1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて、少なくとも1つの曲線を前記複数の第1の画像サブブロックに関連付けること、
前記複数の第1の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおいてターゲットを識別すること、
前記第2の画像フレームを分割することによって複数の第2の画像サブブロックを生成すること、
前記1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて、少なくとも1つの曲線を前記複数の第2の画像サブブロックに関連付けること、
前記複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおいて前記ターゲットを識別すること、
前記複数の第1の画像サブブロックおよび前記複数の第2の画像サブブロックにおいて前記ターゲットのヒストグラム強調画像を生成すること、および、
前記ターゲットの前記ヒストグラム強調画像に基づいてビデオ画像ストリームを生成すること、
を備える方法。
【請求項2】
前記複数の第1の画像サブブロックに基づいて前記第2の画像フレームを分割することによって前記複数の第2の画像サブブロックを生成すること、および、
前記複数の第1の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線および前記複数の第2の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線に基づいて、前記複数の第2の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおいて前記ターゲットを識別すること、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックの各々のヒストグラムデータを生成することをさらに備え、
前記複数の第1の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線および/または前記複数の第2の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線は、前記複数の第1の画像サブブロックの各々および/または前記複数の第2の画像サブブロックの各々の前記ヒストグラムデータに少なくとも基づいて決定される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックの各々の前記ヒストグラムデータは、前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックにおける前記ターゲットに累積分布関数を少なくとも適用することによって生成される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ヒストグラム強調画像のフレームを生成することは、前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックの各々のヒストグラムデータを補間することを含む、請求項1~4のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の第1の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットのクリッピングレベルを決定すること、および、
前記複数の第1の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットの前記クリッピングレベルに基づいて、前記複数の第2の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットのクリッピングレベルを決定すること、
をさらに備える請求項1~5のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて、前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックに対して区分的変換を実行することをさらに備える請求項1~6のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおいて前記ターゲットを識別することは、
前記複数の第1の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線と前記複数の第2の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線との間の類似性に基づいて、前記複数の第2の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットを予測することを含む、請求項1~7のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの曲線が、対数曲線、累乗曲線、S曲線、J曲線、または区分線形曲線を含む、請求項1~8のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおいて前記ターゲットを識別することは、
前記複数の第1の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数に基づいて第1のサブブロックデータを決定すること、および、
前記複数の第2の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数に基づいて第2のサブブロックデータを決定すること、
を含む、請求項1~9のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数が、グレースケール変換された画像および/またはカラー画像の1つまたは複数の導関数を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の第1の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数および/または前記複数の第2の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数が第1の導関数と第2の導関数とを含む、請求項1~11のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記複数の第1の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数と前記複数の第2の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数との間の類似性に基づいて、前記複数の第2の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットの位置を特定することをさらに備える請求項1~12のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数が第2の導関数を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記複数の第1の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数に基づいて、前記複数の第1の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットのクリッピングレベルを決定すること、および、
前記複数の第1の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットの前記クリッピングレベルと、前記複数の第2の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数とに少なくとも基づいて、前記複数の第2の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットのクリッピングレベルを決定すること、
をさらに備える請求項1~14のうちのいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の種々の態様は、概して、画像処理システム、デバイス、および関連する方法に関する。本開示の実施例は、とりわけ、ビデオ画像を強調するためのシステム、デバイス、および関連する方法に関する。本特許出願は、2021年2月17日に出願された米国仮特許出願第63/150,107号に対する優先権の利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
技術の発展により、様々な患者にますます複雑な医療処置を行う能力が医療システム、デバイス、および方法のユーザに与えられている。しかしながら、内視鏡の分野において、例えば、患者内の標的治療部位、例えば、患者の胃腸管に位置する腫瘍または病変を正確に可視化することは既知の課題である。ヒストグラム強調方法を使用する画像強調技術は画像品質を改善するものであるが、ヒストグラム強調に必要とされる高度な反復プロセスは、画像プロセッサに負担をかけて画像処理遅延を生じさせ得るおよび/またはビデオ画像に対するその有効性を制限し得るものとなる。
【発明の概要】
【0003】
本開示の態様は、特に、画像処理システム、とりわけ、サブブロック生成ロジック、ヒストグラム強調ロジック、およびサブブロック予測ロジックを提供するためのシステム、デバイス、および方法に関する。本開示の態様の各々は、他の開示される態様のいずれかに関連して説明される特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0004】
一態様によれば、医療デバイスにおいてビデオ画像を強調する方法が提供される。方法は、1つまたは複数の画像センサから第1の画像フレームおよび第2の画像フレームを受信することを含む。前記第1の画像フレームを分割することによって複数の第1の画像サブブロックが生成される。1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて、前記複数の第1の画像サブブロックに対して少なくとも1つの曲線が関連付けられる。前記複数の第1の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおいてターゲットが識別される。前記第2の画像フレームを分割することによって複数の第2の画像サブブロックが生成される。前記1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて、前記複数の第2の画像サブブロックに対して少なくとも1つの曲線が関連付けられる。前記複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおいて前記ターゲットが識別される。前記複数の第1の画像サブブロックおよび前記複数の第2の画像サブブロックにおける前記ターゲットのヒストグラム強調画像が生成される。前記ターゲットの前記ヒストグラム強調画像に基づいてビデオ画像ストリームが生成される。
【0005】
本明細書に記載される方法のいずれかは、以下のステップのいずれかを含み得る。前記複数の第2の画像サブブロックは、前記複数の第1の画像サブブロックに基づいて前記第2の画像フレームを分割することによって生成される。前記ターゲットは、前記複数の第1の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線および前記複数の第2の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線に基づいて、前記複数の第2の画像サブブロックの前記少なくとも1つにおいて識別される。前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックの各々のヒストグラムデータが生成される。前記複数の第1の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線および/または前記複数の第2の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線は、前記複数の第1の画像サブブロックの各々および/または前記複数の第2の画像サブブロックの各々の前記ヒストグラムデータに少なくとも基づいて決定される。前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックの各々の前記ヒストグラムデータが、前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックにおける前記ターゲットに累積分布関数を少なくとも適用することによって生成される。前記ヒストグラム強調画像のフレームを生成することが、前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックの各々の前記ヒストグラムデータを補間することを含む。前記複数の第1の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットのクリッピングレベルが決定される。前記複数の第1の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットの前記クリッピングレベルに基づいて、前記複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおける前記ターゲットのクリッピングレベルが決定される。前記1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて、前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックに対して区分的変換が実行される。前記複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおける前記ターゲットは、前記複数の第1の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線と前記複数の第2の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線との間の類似性に基づいて前記複数の第2の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットを予測することによって識別され得る。前記少なくとも1つの曲線が、対数曲線、累乗曲線、S曲線、J曲線、または区分線形曲線を含む。前記複数の第1の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数に基づいて第1のサブブロックデータを決定し、前記複数の第2の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数に基づいて第2のサブブロックデータを決定することによって、前記複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおける前記ターゲットが識別される。前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数は、グレースケール変換された画像および/またはカラー画像の1つまたは複数の導関数を含む。前記複数の第1の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数および/または前記複数の第2の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数が第1の導関数と第2の導関数とを含む。前記複数の第1の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数と前記複数の第2の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数との間の類似性に基づいて、前記複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおける前記ターゲットの位置が特定される。前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数が第2の導関数を含む。前記複数の第1の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数に基づいて、前記複数の第1の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットのクリッピングレベルが決定される。前記複数の第1の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットのクリッピングレベルと、前記複数の第2の画像サブブロックの前記1つまたは複数の導関数とに少なくとも基づいて、前記複数の第2の画像サブブロックのうちの前記少なくとも1つにおける前記ターゲットのクリッピングレベルが決定される。
【0006】
一態様によれば、医療デバイスは、シャフトと、前記シャフトの遠位端に結合された1つまたは複数の画像センサと、前記シャフトの前記遠位端に結合された少なくとも1つの照明デバイスとを含む。前記医療デバイスは、ビデオ画像を強調する画像処理を実行するための命令を記憶した1つまたは複数のコンピュータ可読媒体と、前記画像処理を実行するための前記命令を実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサとをさらに含む。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記1つまたは複数の画像センサから第1の画像フレームおよび第2の画像フレームを受信する。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記第1の画像フレームを分割することによって複数の第1の画像サブブロックを生成する。前記1つまたは複数のプロセッサは、少なくとも1つの曲線を前記複数の第1の画像サブブロックに関連付ける。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記複数の第1の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおいてターゲットを識別する。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記複数の第1の画像サブブロックに基づき前記第2の画像フレームを分割することによって複数の第2の画像サブブロックを生成する。前記1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて、少なくとも1つの曲線を前記複数の第2の画像サブブロックに関連付ける。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおいて前記ターゲットを識別する。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記複数の第1の画像サブブロックおよび前記複数の第2の画像サブブロックにおける前記ターゲットのヒストグラム強調画像を生成する。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記ターゲットの前記ヒストグラム強調画像に基づいてビデオ画像ストリームを生成する。
【0007】
本明細書に記載される医療デバイスのいずれかは、以下の特徴のいずれかを含み得る。前記1つまたは複数の画像センサは、前向き画像センサおよび/または横向き画像センサを含む。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記複数の第1の画像サブブロックおよび/または前記複数の第2の画像サブブロックの各々のヒストグラムデータを生成する。前記複数の第1の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線および/または前記複数の第2の画像サブブロックの前記少なくとも1つの曲線は、前記複数の第1の画像サブブロックの各々および/または前記複数の第2の画像サブブロックの各々の前記ヒストグラムデータに少なくとも基づいて決定される。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記複数の第1の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数に基づいて第1のサブブロックデータを決定する。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記複数の第2の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数に基づいて第2のサブブロックデータを決定する。
【0008】
一態様によれば、非一時的コンピュータ可読媒体は、ビデオ画像を強調するための命令を記憶する。前記命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたときに、前記1つまたは複数のプロセッサに動作を実行させる。前記1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数の画像センサから第1の画像フレームおよび第2の画像フレームを受信する。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記第1の画像フレームを分割することによって複数の第1の画像サブブロックを生成する。前記1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて、少なくとも1つの曲線を前記複数の第1の画像サブブロックに関連付ける。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記複数の第1の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおいてターゲットを識別する。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記第2の画像フレームを分割することによって複数の第2の画像サブブロックを生成する。前記1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて、少なくとも1つの曲線を前記複数の第2の画像サブブロックに関連付ける。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおいて前記ターゲットを識別する。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記複数の第1の画像サブブロックおよび前記複数の第2の画像サブブロックにおける前記ターゲットのヒストグラム強調画像を生成する。前記1つまたは複数のプロセッサは、前記ターゲットの前記ヒストグラム強調画像に基づいてビデオ画像ストリームを生成する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本開示の態様による例示的な医療システムの概略図である。
【
図2】
図2は、本開示の態様による、
図1の医療システムを使用して画像フレームを強調する例示的なプロセスを示す図である。
【
図3】
図3Aおよび
図3Bは、本開示の態様による、
図1の医療システムを使用してビデオ画像を強調する例示的なプロセスを示す図である。
【
図4】
図4Aおよび
図4Bは、本開示の態様による、
図1の医療システムを使用してビデオ画像を強調する別の例示的なプロセスを示す図である。
【
図5】
図5は、本開示の態様による、
図1の医療システムを使用してビデオ画像を強調するさらに別の例示的なプロセスを示す図である。
【
図6】
図6は、本開示の態様による、
図1の医療システムを使用してビデオ画像を強調する例示的な方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の例示的な態様を示し、以下の説明とともに本開示の原理を説明する役割を果たす。
本開示の実施例は、画像コントラスト強調技術を使用して、対象(例えば、患者)における1つまたは複数の治療部位のビデオ画像を強調するためのシステム、デバイス、および方法を含む。以下、添付の図面に例示されている本開示の態様について詳細に参照する。可能な限り、同一または類似の部分を参照するために、図面を通して同一または類似の参照番号が使用される。用語「遠位」は、デバイスを患者内に導入するときにユーザから最も遠い部分を指す。対照的に、用語「近位」は、デバイスを対象内に配置するときにユーザに最も近い部分を指す。本明細書で使用される「備える」、「備えている」という用語、またはそれらの任意の他の変形語は、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、または装置が、必ずしもそれらの要素のみを含むわけではなく、明示的に列挙されていない他の要素、あるいはそのようなプロセス、方法、物品、または装置に固有の他の要素も含み得るように、非排他的な包含をカバーすることが意図されている。用語「例示的」は、「理想的」ではなく「例」の意味で使用される。本明細書で使用される「約」、「実質的に」、および「およそ」という用語は、記述された値の+/-10%以内の値の範囲を示す。
【0011】
本開示の実施例は、医療システムの1つまたは複数の画像センサを使用して、対象内の1つまたは複数の治療/診断部位のビデオ画像フレームを捕捉するために使用され得る。いくつかの実施形態において、医療デバイスは、プロセッサと、患者の1つまたは複数の治療/診断部位のビデオ画像フレームを強調するための1つまたは複数の実行可能命令およびアルゴリズムを記憶するメモリとを含む、画像処理デバイスを含み得る。また、プロセッサおよびメモリは、固定曲線を有するルックアップテーブルと、サブブロック低減技術とを使用してコントラスト強調画像フレームを生成し得る。実施形態において、メモリは、撮像ロジック、サブブロック生成ロジック、ヒストグラム強調ロジック、およびサブブロック予測ロジックにしたがったプログラム可能かつ実行可能な命令を含み得る。画像処理デバイスはさらに、ユーザ入力を受信するように動作可能なユーザインターフェースを含み得る。医療デバイスの画像処理デバイスによって生成された処理画像は、ディスプレイデバイスに出力され得るピクセル値を有する強調ビデオ画像フレームを含み得る。
【0012】
本開示の実施例は、種々の医療処置を行うための、および/または大腸(結腸)、小腸、盲腸、食道、胃腸管の任意の他の部分、および/または任意の他の適切な患者の解剖学的構造の部分(本明細書では、まとめて「標的治療部位」と呼ぶ)を治療するためのシステム、装置、および方法に関する。本明細書に記載される種々の実施例は、1回の使用または使い捨て医療デバイス、あるいは滅菌可能な再使用可能デバイスを含む。以下、上記で説明され、添付の図面に示される本開示の実施例を詳細に参照する。可能な限り、同一または同様の部分を指すために、図面全体を通して同一の参照番号が使用される。
【0013】
図1は、本開示の一実施例による例示的な医療システム100の概略図を示す。医療システム100は、1つまたは複数の光源130、画像処理デバイス101、医療器具110、および医療デバイス140を含み得る。画像処理デバイス101は、例えば、有線接続118、無線接続などによって医療器具110に通信可能に結合され得る。実施例において、画像処理デバイス101は、画像処理デバイス101がデータ(例えば、画像センサデータ)を受信し、情報(例えば、強度、動き、またはスペクトルデータなど)を処理し、および/または医療システム100のユーザに出力するための処理画像またはビデオ画像ストリームを生成することが可能な複数のハードウェア要素を組み込んだコンピュータシステムである。画像処理デバイス101の例示的なハードウェア要素は、少なくとも1つのプロセッサ102、少なくとも1つのメモリ103、少なくとも1つのユーザインターフェース108、および少なくとも1つのディスプレイ109を含み得る。
【0014】
画像処理デバイス101のプロセッサ102は、非一時的コンピュータ可読媒体、例えば、画像処理デバイス101のメモリ103に記憶され得る機械可読命令を実行することが可能な任意のコンピューティングデバイスを含み得る。例として、プロセッサ102は、コントローラ、集積回路、マイクロチップ、コンピュータ、および/またはプログラムを実行するために必要とされる計算および論理演算を行うように動作可能な任意の他のコンピュータ処理ユニットを含み得る。本明細書でより詳細に説明されるように、プロセッサ102は、メモリ103上に記憶された命令にしたがって1つまたは複数の動作を実行するように構成される。
【0015】
図1を引き続き参照すると、画像処理デバイス101のメモリ103は、機械可読命令、例えば、撮像ロジック104、サブブロック生成ロジック105、ヒストグラム強調ロジック106、およびサブブロック予測ロジック107を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。撮像ロジック104は、医療機器110の1つまたは複数の構成要素、例えば、画像センサ150A,150Bおよび1つまたは複数の光源130を作動させることによって、医療システム100がデジタル画像(例えば、生デジタル画像)を取り込むことを可能にする実行可能命令またはアルゴリズムを含み得る。画像センサ150A,150Bは、例えば、1つまたは複数のカラー画像センサおよび/またはモノクロ画像センサを含み得る。
図1に示されるように、画像センサ150Aは前向きセンサであってよく、画像センサ150Bは周辺センサまたは横向きセンサであってよい。画像センサ150A,150Bは、前向きセンサまたは横向きセンサの任意の組み合わせであってもよい。画像センサ150A,150Bは、医療器具110のシャフト120の先端122における周囲環境の生画像(例えば、デジタル画像)または他の感知データを捕捉するように構成されるとともに動作可能であり得る。いくつかの実施形態において、画像センサ150A,150Bは、1つまたは複数の画像センサ、例えば、RGB(すなわち、赤-緑-青)デジタルセンサ、RGB-Ir(すなわち、赤-緑-青-赤外線)デジタルセンサ、モノクロセンサなどを含み得る。画像センサ150A,150Bは、白色光、紫外光、近赤外光、および/または可視スペクトル内または可視スペクトルを超える他の波長のものから色をフィルタリングするための1つまたは複数の構成要素を含み得る。1つまたは複数の光源130は、白色光、カラー光(例えば、赤色、青色、および緑色)、紫外光、近赤外(NIR)光、および/または可視スペクトル内若しくは可視スペクトルを超える様々な他の波長のものを放射するように構成され得る。1つまたは複数の光源130は、1つまたは複数の発光ダイオード(以下、LED)であってよい。また、医療器具110の画像センサ150A,150Bは、例えば、有線接続118や無線接続などを介して、医療システム100の画像処理デバイス101に通信可能に結合され得る。
【0016】
一実施形態において、画像センサ150A,150Bは、1つまたは複数の光センサアレイ(図示せず)を含むことができ、1つまたは複数の光センサアレイは、その光センサアレイによって受け取られた光ビームを電流に変換するように構成され得るとともに動作可能とされ得る。例えば、画像センサ150A,150B上に配置された1つまたは複数のフォトセンサアレイは、受光された光からの光子がその1つまたは複数のフォトセンサアレイ上に配置された複数のフォトサイト(図示せず)によって吸収されるときに電流を生成し得る。また、複数のフォトサイトの各々は、1つまたは複数のフォトセンサアレイの表面に沿ったそのフォトサイトの位置で入射光の異なる波長を受け取り、捕捉し、吸収するように動作可能とされ得る。したがって、複数のフォトサイトは入射光を捕捉して電気信号を生成することができ、この電気信号は定量化され、結果として得られる処理画像ファイルに数値として記憶される。1つまたは複数の光センサアレイは、種々の適切な形状、サイズ、および/または構成を含み得ることが理解され得る。
【0017】
いくつかの実施形態において、画像処理デバイス101のメモリ103(例えば、撮像ロジック104、サブブロック生成ロジック105、ヒストグラム強調ロジック106、およびサブブロック予測ロジック107)は、ビデオ画像フレームを強調するために、コントラスト制限適応ヒストグラム均等化(CLAHE:contrast limited adaptive histogram equalization)アルゴリズムを含み得る。CLAHEは、隣接画素間の差が小さい画像領域において輝度と色の両方のコントラストを強調する画像処理アルゴリズムである。その結果、強調された細部は、医師によってより良好に検出および診断され得る。実施形態において、CLAHEを使用する医療器具110(例えば、内視鏡)は、腸壁上のポリープまたは血管の強調画像を提供し得る。実施形態において、これらの画像は、医療器具110の画像センサ150Aおよび/または画像センサ150Bによって捕捉されたリアルタイムビデオ画像フレームである。
【0018】
図1を引き続き参照すると、サブブロック生成ロジック105は、医療システム100が例えば画像センサ150Aおよび/または画像センサ150Bによって捕捉された1つまたは複数の画像フレームを分割することによって複数のサブブロック(またはタイル)を生成することを可能にする実行可能命令またはアルゴリズムを含み得る。一実施形態において、サブブロック生成ロジック105は、複数のサブブロックの各々について最良適合サイズを決定するために1つまたは複数の反復動作を実行し得る。ヒストグラム強調ロジック106は、医療システム100が例えばサブブロック生成ロジック105によって生成された複数のサブブロックの各々について1つまたは複数のヒストグラムを生成することを可能にする実行可能命令またはアルゴリズム(例えば、CLAHE)を含み得る。1つまたは複数のヒストグラムは、複数のサブブロックの画像における強度(またはグレースケール)の値の発生のカウントを表し得る。また、ヒストグラム強調ロジック106は、1つまたは複数の画像フレームにおける様々な特徴を強調するために、複数のサブブロックの各々に対して生成された1つまたは複数のヒストグラムをクリッピングするための1つまたは複数のクリッピング閾値レベルを決定し得る。一実施形態において、ヒストグラム強調ロジック106は、画像を歪ませることなく1つまたは複数の画像フレームを強調するための最良のクリッピング閾値レベルを決定するために1つまたは複数の反復動作を実行し得る。さらに、ヒストグラム強調ロジック106は、医療システム100がビデオ画像ストリームを生成するために例えばヒストグラム強調画像をマッピングするとともに補間を実行して強調画像フレームをレンダリングすることを可能にする実行可能命令またはアルゴリズム(例えば、CLAHE)を含み得る。
【0019】
図1を引き続き参照すると、サブブロック予測ロジック107は、医療システム100が例えば関心領域(または標的特徴)を含有する画像フレームの1つまたは複数のサブブロックを予測および/または識別することを可能にする実行可能命令またはアルゴリズムを含み得る。サブブロック予測ロジック107によって識別された1つまたは複数のサブブロックは、サブブロック生成ロジック105によって生成された複数のサブブロックの画像を変換するために利用され得る。複数のサブブロックの画像は、1つまたは複数の固定曲線またはグラフに関連付けられた1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて変換され得る。1つまたは複数の固定曲線またはグラフは、例えば、対数曲線、累乗曲線、S曲線、J曲線、区分線形曲線(piece-wise linear curve)などを含み得る。サブブロック予測ロジック107は、1つまたは複数の固定曲線またはグラフ(またはルックアップテーブル曲線)のうちの1つを、ヒストグラム強調ロジック106によって生成されたヒストグラムのうちの少なくとも1つに割り当てる(または選択する)ことができる。ヒストグラムへのルックアップテーブル曲線の割り当ては、複数のサブブロックの画像のヒストグラムにおけるグレースケール値の分布に依存し得る。ヒストグラム強調ロジック106は、割り当てられたルックアップテーブル曲線を利用して、画像センサ150A,150Bによって取り込まれた画像のコントラスト強調を実行し得る。
【0020】
図1を引き続き参照すると、サブブロック予測ロジック107は、サブブロック生成ロジック105によって生成されたサブブロック内の画像の導関数を利用することもできる。画像の導関数は、サブブロックの画像中のエッジの場所(または位置)を識別およびマッピングするために利用され得る。次いで、サブブロック予測ロジック107は、サブブロックの画像中のエッジの場所に基づいて、サブブロックの画像における1つまたは複数の関心領域を予測および/または識別し得る。次いで、ヒストグラム強調ロジック106は、識別された関心領域を利用して、本開示のコントラスト強調を実行し得る。
【0021】
いくつかの実施形態において、撮像ロジック104、サブブロック生成ロジック105、ヒストグラム強調ロジック106、および/またはサブブロック予測ロジック107は、医療システム100がユーザ入力を必要とせずに自動的に標的部位の周期的画像処理を実行することを可能にする実行可能命令およびアルゴリズムを含み得る。他の実施形態では、画像処理デバイス101は、例えば画像処理デバイス101のユーザインターフェース108から、標的部位の画像処理を開始するためのユーザ入力を受信するように構成され得る。いくつかの実施形態において、ユーザインターフェース108は画像処理デバイス101と一体のデバイスであってよく、他の実施形態においては、ユーザインターフェース108は、医療器具110上のスイッチ、ボタン、または他の入力を含む画像処理デバイス101と(例えば、無線、有線などにより)通信する遠隔デバイスであってもよいことが理解され得る。
【0022】
医療システム100の動作をサポートする種々のプログラミングアルゴリズムおよびデータがメモリ103内に全体的にまたは部分的に存在し得ることが理解され得る。メモリ103は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードドライブ、および/または機械可読命令を記憶することができる任意のデバイスなど、データおよびアルゴリズムを記憶するのに適した任意のタイプのコンピュータ可読媒体を含み得る。メモリ103は、医療システム100の1つまたは複数の構成要素(例えば、医療器具110、医療デバイス140など)からの画像データ(ただし、これに限定されない)を含む1つまたは複数のデータセットを含み得る。
【0023】
図1を引き続き参照すると、医療器具110は、例えば、医療デバイス140などの対象(例えば、患者)に対する医療システム100の1つまたは複数の構成要素の位置付けを容易にするように構成され得る。いくつかの実施形態において、医療器具110は、任意のタイプの内視鏡、十二指腸鏡、胃鏡、結腸鏡、尿管鏡、気管支鏡、カテーテル、または他の送達システムであってよく、ハンドル112、作動機構114、少なくとも1つのポート116、およびシャフト120を含み得る。医療器具110のハンドル112は、医療システム100の1つまたは複数の他の構成要素の管腔(複数可)と連通する1つまたは複数の管腔(図示せず)を有し得る。ハンドル112はさらに、ハンドル112の1つまたは複数の管腔内に開口する少なくとも1つのポート116を含む。本明細書でさらに詳細に説明されるように、少なくとも1つのポート116は、それを通じて例えば医療システム100の医療デバイス140などの1つまたは複数の器具を受容するようにサイズ決定および形状決定されている。
【0024】
医療器具110のシャフト120は、十分な可撓性を有するチューブを含み、シャフト120が対象の蛇行した解剖学的構造内におよび/またはそれを通じて標的治療部位に挿入されるときに選択的に屈曲、回転、および/または捻れるように構成され得る。シャフト120は、シャフト120内に延在する1つまたは複数の管腔(図示せず)を有し得る。この管腔は、例えば、器具(例えば、医療デバイス140)を受容するための作業管腔を含む。他の実施例においては、シャフト120は、1つまたは複数の遠位部分/ツール(例えば、関節継手、エレベータなど)を作動させるための1つまたは複数の制御ワイヤを受容するための制御ワイヤ管腔、流体を送達するための流体管腔、照明アセンブリ(図示せず)の少なくとも一部を受容するための照明管腔、および/または撮像アセンブリ(図示せず)の少なくとも一部を受容するための撮像管腔などの付加的管腔を含み得る。
【0025】
図1を引き続き参照すると、医療器具110はさらに、シャフト120の遠位端に先端122を含み得る。いくつかの実施形態において、先端122は、シャフト120の遠位端に取り付けられ得るが、他の実施形態においては、先端122は、シャフト120と一体であってもよい。例えば、先端122は、シャフト120の遠位端を内部に受容するように構成されたキャップを含み得る。先端122は、シャフト120の1つまたは複数の管腔と連通する1つまたは複数の開口部を含み得る。例えば、先端122は、医療デバイス140がシャフト120の作業管腔から出ることができる作業開口部123を含み得る。なお、シャフト120の先端122における他の1つまたは複数の開口部は示されていない。医療器具110の作動機構114は、ハンドル112上に位置し、ノブ、ボタン、レバー、スイッチ、および/または他の適切なアクチュエータを含み得る。作動機構114は、(例えば、制御ワイヤの作動を通して)シャフト120の少なくとも偏向を制御するように構成されている。
【0026】
医療システム100の医療デバイス140は、医療デバイス140の近位端141と医療デバイス140の遠位端144との間に、長手方向本体142を有するカテーテルを含み得る。医療デバイス140の長手方向本体142は、可撓性を有し、医療デバイス140が医療器具110の作業管腔に挿入されるときに屈曲する、回転する、および/または捻れるように構成され得る。医療デバイス140は、長手方向本体142を移動させる、回転させる、および/または屈曲するように構成され得るハンドルを長手方向本体142の近位端141に含み得る。また、医療デバイス140の近位端141におけるハンドルは、医療デバイス140の長手方向本体142を通じて1つまたは複数のツールを受容するようにサイズ決定された1つまたは複数のポート(図示せず)を画定し得る。
【0027】
図1を引き続き参照すると、医療器具110は、少なくとも1つのポート116を経由し、作業管腔を介したシャフト120を通じて、先端122における作業開口部123まで、医療デバイス140を受容するように構成され得る。この例では、医療デバイス140は、作業開口部123から遠位に延出して、例えば、以下でさらに詳細に説明されるように、対象の標的治療部位などにおいて、先端122の周囲環境内に延在し得る。医療デバイス140の遠位端144は、シャフト120の作業管腔を通じた長手方向本体142の平行移動に応答して、先端122から遠位に延在し得る。医療デバイス140は、標的治療部位で1つまたは複数の動作を実施するために、長手方向本体142の遠位端144に1つまたは複数のエンドエフェクタ(図示せず)を含み得る。
【0028】
一実施形態において、医療器具110は、光ファイバ146への接続のために、医療器具110の管腔のうちの少なくとも1つを介したシャフト120を通じて1つまたは複数の光源130を受容するようにさらに構成され得る。この例では、1つまたは複数の光源130は、光源130が画像処理デバイスとは別個に(例えば、ケーブルを介して)医療器具110に結合されるように、画像処理デバイス101とは別個の構成要素として示されている。他の実施形態においては、光源130が画像処理デバイス101によって医療器具110に通信可能に結合され得るように、1つまたは複数の光源130が画像処理デバイス101上に含まれてもよいことが理解され得る。
【0029】
図1を引き続き参照すると、医療器具110の先端122は、当該先端122において光ファイバ146および画像センサ150Aおよび/または画像センサ150Bを含み得る。一実施形態において、光ファイバ146は、1つまたは複数の光源130の各々が単一の光ファイバ146を通して光を伝送することができるように、医療システム100の1つまたは複数の光源130に結合され得る。図示されていないが、複数の光源130は、ファイバスプリッタ/コンバイナを介して光ファイバ146に結合され得ることが理解され得る。医療器具110の光ファイバ146は、1つまたは複数の光源130からの様々な振幅の光を、シャフト120の先端122から遠位に送達するように構成され得るとともに動作可能とされ得る。いくつかの実施形態において、光ファイバ146は、白色光、紫外光、近赤外(NIR)光、および/または可視スペクトル内または可視スペクトルを超える種々の他の波長のものを送達するように構成され得る。
【0030】
他の実施形態において、医療器具110は、図示されていないが、シャフト120の先端122にマルチカラーLEDアセンブリを含み得る。マルチカラーLEDアセンブリは、例えば、画像センサ150Aおよび/または画像センサ150Bの周りに環状アレイで配置された1つまたは複数のLEDを含み得る。LEDの各々は、互いに異なる光波長および/または振幅のものを送信するように構成され得るとともに動作可能とされ得る。異なる照明源は異なるスペクトル(例えば、赤色、緑色、および青色)を生成し得ることが理解され得る。
【0031】
他の実施形態において、本明細書でさらに説明されるように、画像センサ150A,150Bは、入射光の色にかかわらず、画像センサ150A,150Bの個々のピクセル位置においてすべての入射光を完全に捕捉するように構成され得るとともに動作可能とされ得る。
【0032】
図1を引き続き参照すると、医療システム100の医療器具110は、先端122を標的部位に隣接して位置付けるように、対象の身体(図示せず)内に挿入され得る。例えば、シャフト120は、先端122を対象の身体の鼻または口(または他の適切な自然な身体開口部)の中に挿入することによって、対象(例えば、患者)の消化管を通じて誘導され、標的部位に到達するまで、対象の身体の胃腸管(例えば、食道、胃、小腸など)を移動し得る。シャフト120の長さは、医療器具110の近位端(ハンドル112を含む)が対象の外部にあり、医療器具110の先端122が対象の身体の内部にあるように十分とされ得ることが理解され得る。本開示は、対象の消化管における医療システム100の使用に関するが、本開示の特徴は、対象の身体内の種々の他の場所(例えば、他の器官、組織など)において使用され得ることが理解され得る。
【0033】
図2は、本開示の実施形態による、サブブロック検出技術を利用してコントラスト強調画像を生成する例示的な画像強調プロセス200を示す。
図2の例示的な一実施形態において、画像センサ150Aおよび/または画像センサ150Bは、シャフト120の先端122で光源130(または多色LEDアセンブリ)によって照明され得る対象(例えば、患者)の標的部位(例えば、食道、胃、小腸、他の臓器、組織、ポリープなど)において画像フレーム(例えば、生デジタル画像フレーム)を捕捉し得る。ヒストグラム強調ロジック106は、画像センサ150Aおよび/または画像センサ150Bによって捕捉された画像フレームについて1つまたは複数のヒストグラム202を生成し得る。例えば、ヒストグラム強調ロジック106は、画像フレーム内の画素の強度(またはグレースケール)レベルを決定し、その画像フレーム内で決定された強度レベルの頻度に基づいて1つまたは複数のヒストグラム202を生成し得る。
【0034】
図2を引き続き参照すると、サブブロック予測ロジック107は、1つまたは複数の固定の変換ルックアップテーブル曲線204(またはルックアップテーブル曲線204)を1つまたは複数のヒストグラム202に割り当て(または選択または適合させ)得る。ルックアップテーブル曲線204は、1つまたは複数の適応アルゴリズム(例えば、機械学習)に基づいて予め決定され得るおよび/または動的に決定され得る。一実施形態において、ルックアップテーブル曲線204は、1つまたは複数のヒストグラム202における強度レベルの頻度の分布特性(または形状)に基づいて選択され得るとともに、1つまたは複数のヒストグラム202に適合させられ得る。例えば、サブブロック予測ロジック107は、1)二峰性分布特性を有するヒストグラムには区分的曲線206を割り当て、2)大部分が左にシフトされた(例えば、暗シフトされた)分布特性を有するヒストグラムには対数またはN乗ルート曲線208を割り当て、3)相対的に右にシフトされた(例えば、明シフトされた)分布特性を有するヒストグラムには逆対数またはN乗曲線210を割り当て、4)相対的に中央に分布を有する(例えば、混合された)ヒストグラムにはS曲線212を割り当て得る。勿論、ヒストグラム202の他の分布特性に基づいて他のルックアップテーブル曲線が割り当てられてもよい。サブブロック予測ロジック107は、画像センサ150Aおよび/または画像センサ150Bによって捕捉された各画像フレームのルックアップテーブル曲線204と適合させられた1つまたは複数のヒストグラム202の情報(またはデータ)を記憶し得る。サブブロック予測ロジック107は、画像フレーム内の関心領域(またはターゲット特徴)を迅速に予測するために、現在の画像フレームのヒストグラムに割り当てられたルックアップテーブル曲線204を、先の画像フレームのヒストグラムに割り当てられたルックアップテーブル曲線204と比較し得る。
【0035】
図2を引き続き参照すると、ヒストグラム強調ロジック106は、サブブロック予測ロジック107によって予測された関心領域(またはターゲット特徴)を含むサブブロックについてのヒストグラムの累積分布関数(CDF:cumulative distribution function)を導出し得る。次いで、ヒストグラム強調ロジック106は、CDFに基づいてピクセル強度レベルを再分配することによって、予測された関心領域を含むサブブロックの均等化ヒストグラム216を生成し得る。また、ヒストグラム強調ロジック106は、均等化ヒストグラム216を生成するために、ヒストグラム202に割り当てられたルックアップテーブル曲線204を利用し得る。すなわち、ヒストグラム強調ロジック106は、ルックアップテーブル曲線の値をヒストグラム202に直接適用して均等化ヒストグラム216を生成することができ、これにより、累積分布関数を導出するために必要とされ得る時間量を低減することができる。いくつかの実施形態において、均等化ヒストグラム216は、非常に集中したピクセル強度領域(1つまたは複数)のコントラストレベルを過度に増幅する場合があり、それによってノイズを増幅させる場合がある。したがって、ヒストグラム強調ロジック106は、均等化ヒストグラム216を所定のクリッピング閾値レベルでクリッピングすることによって、コントラストレベルの過剰増幅を制限することができる。例えば、ヒストグラム強調ロジック106は、所定のクリッピング閾値レベルを超える強度値を、クリッピングされたヒストグラムの底部に再分配し得る。いくつかの例では、クリッピング閾値レベルを上回る強度値の再分配は、過剰な強度値をもたらし得る。しかしながら、強度値の再分配は、過剰な強度値が無視できるようになるまで繰り返され得る。
【0036】
図3Aおよび
図3Bは、本開示の一実施例による例示的なビデオ画像強調プロセス300A,300Bを示す。
図3Aの一つの例示的な実施形態において、画像センサ150Aは、
図2を参照して説明した方法と同様な方法で、標的部位において画像フレーム302(例えば、生デジタル画像フレーム)を捕捉し得る。画像センサ150Aは、管腔内を移動する前向き画像センサであってよい。サブブロック生成ロジック105は、画像フレーム302のサブブロックの数および/またはサイズを決定し得る。例えば、サブブロック生成ロジック105が画像フレーム302を受信すると、サブブロック生成ロジック105は、画像フレーム302を複数のサブブロックに(例えば、4×4サブブロック行列に)分割し得る。サブブロック生成ロジック105は、1つまたは複数の反復動作を行うことで、画像フレーム302内の1つまたは複数の特徴を強調および強化するための理想的なサブブロックサイズを決定し得る。画像フレーム302は、画像フレーム302内の特徴の均質性に基づいて複数のサブブロックに分割され得る。すなわち、サブブロック生成ロジック105は、画像フレーム302内の特徴の色および/または強度の量の著しい変化に基づいて、画像フレーム302のサブブロックの適切なサイズを決定し得る。画像フレーム302内の1つまたは複数の特徴の強調は、より高いコントラストを提供することによって、例えば、微光画像を改善することができる。すなわち、画像フレーム302内の改善された特徴は、診断および/または適用される治療のために標的部位内で医療器具110を誘導しながら、管腔内のより良好な視覚的深度および/または腸壁の血管構造内のより良好な画定を提供し得る。
【0037】
図3Aを引き続き参照すると、ヒストグラム強調ロジック106は、
図2を参照して説明したのと同様に、複数のヒストグラム、例えば、ヒストグラム311a~314a、321a~324a、331a~334a、および341a~344aを生成し得る。例えば、ヒストグラム強調ロジック106は、画像フレーム302の各サブブロック中のピクセルの強度(またはグレースケール)レベルの頻度を決定し、複数のヒストグラム311a~344aを生成し得る。ヒストグラム311a~314aは、画像フレーム302の第1の行内のサブブロックの画像特徴に基づいて生成され得る。ヒストグラム321a~324aは、画像フレーム302の第2の行内のサブブロックの画像特徴に基づいて生成され得る。ヒストグラム331a~334aは、画像フレーム302の第3の行内のサブブロックの画像特徴に基づいて生成され得る。ヒストグラム341a~344aは、画像フレーム302の第4の行内のサブブロックの画像特徴に基づいて生成され得る。
図3Aには4×4のサブブロック行列が示されているが、画像フレーム302の行列内のサブブロックの数は、例えば、画像フレーム302内の特徴の色および/または強度の量にしたがって変化し得る。次いで、サブブロック予測ロジック107は、
図3Bに示されるように、ヒストグラム311a~344aの各々についてルックアップテーブル曲線を決定し得る。
【0038】
図3Bを参照すると、サブブロック予測ロジック107は、ルックアップテーブル曲線311b~344bをヒストグラム311a~344aの各々に割り当て得る。サブブロック予測ロジック107は、特定の特性(または形状)を有するヒストグラムを特定のタイプのルックアップテーブル曲線とマッチングするための1つまたは複数のアルゴリズムを含み得る。例えば、画像フレーム302の第1の行のサブブロックにおいて、ヒストグラム311aは、ルックアップテーブル曲線311bに割り当てられ得る(または適合させられ得る)。ルックアップテーブル曲線311bは、区分線形曲線であり得る。ヒストグラム312aは、ルックアップテーブル曲線312bに割り当てられ得る。ルックアップテーブル曲線312bは、S字曲線であり得る。ヒストグラム313aは、ルックアップテーブル曲線313bに割り当てられ得る。ルックアップテーブル曲線313bは、S字曲線であり得る。ヒストグラム314aは、ルックアップテーブル曲線314bに割り当てられ得る。ルックアップテーブル曲線314bは、区分線形曲線であり得る。したがって、画像フレーム302の複数のサブブロックのヒストグラム321a~344aは、上記で説明したヒストグラム311a~314aを参照した方法と同様の方法で、ルックアップテーブル曲線321b~344bに割り当てられ得る。ルックアップテーブル曲線321b~344bは、例えば、対数曲線、累乗曲線、S曲線、J曲線、区分線形曲線などを含み得る。
【0039】
図3Aおよび
図3Bを引き続き参照すると、サブブロック予測ロジック107は、画像センサ105Aによって捕捉された各画像フレームに対してプロセス300A,300Bを繰り返し得る。すなわち、サブブロック予測ロジック107は、画像センサ105Aによって捕捉された各画像フレームの各サブブロックのヒストグラムにルックアップテーブル曲線(例えば、311b~344b)を割り当て得る。次いで、ヒストグラム強調ロジック106は、サブブロックのヒストグラムに割り当てられた割当てルックアップテーブル曲線に関連する情報またはデータを利用して、捕捉された画像フレームにおける変化を予測または識別し得る。例えば、管腔内を前向き方向に移動する画像センサ150Aは、1つのフレームから次のフレームまで大きく変化しない可能性があるヒストグラムプロファイルを含む画像を捕捉し得る。したがって、ヒストグラム強調ロジック106は、1つのフレームから次のフレームに割り当てられたルックアップテーブル曲線における差異および類似性を分析することによって、画像フレームにおける変化を迅速に検出または識別することができる。次いで、ヒストグラム強調ロジック106は、検出された変化を利用して、関心領域を含むサブブロックに関連付けられたヒストグラムを均等化し、本開示の実施形態によるコントラスト強調を実行し得る。
【0040】
図4Aおよび
図4Bは、本開示の実施形態による、導関数を使用したサブブロック予測(または低減)技術を利用してコントラスト強調ビデオ画像ストリームを生成する、例示的なビデオ画像強調プロセス400A,400Bを示す。例えば、画像フレーム内のどこで変化が最も生じているかを迅速に決定するために、画像フレームの第1および第2の導関数が利用され得る。画像フレームの第1および第2の導関数は、画像フレーム内の特徴のエッジが画像フレームの複数のサブブロック内のどこに位置し得るかをマッピングするために利用され得る。一実施形態において、画像フレームの第1の特徴402は、第1の暗部402c、明部402b、および第2の暗部402aを含み得る。画像フレームの第2の特徴404は、第1の明部404a、暗部404b、および第2の明部404cを含み得る。ステップ410において、サブブロック予測ロジック107は、第1の特徴402および第2の特徴404にそれぞれ基づいて強度プロファイル412,414を決定し得る。強度プロファイル412,414は、第1および第2の特徴402,404における2つの異なる領域間の境界を識別し得る。ステップ420において、サブブロック予測ロジック107は、強度プロファイル412,414の第1の導関数422,424をそれぞれ計算し得る。第1の導関数422,424は、第1の特徴402および第2の特徴404の極大値および極小値を検出し得る。ステップ430において、サブブロック予測ロジック107は、強度プロファイル412,414の第2の導関数432,434をそれぞれ計算し得る。第2の導関数432,434は、強度プロファイル412,414のゼロ交差(例えば、最も明るいおよび最も暗い)コントラストを識別し得る。第1の導関数422,424および第2の導関数432,434は、1)グレースケール変換された画像、2)YCbCr画像(すなわち、輝度、青色差クロマ成分、および赤色差クロマ成分を有する画像)のY(輝度)チャネル、または3)代表的な近似として色チャネルを使用すること(典型的な画像センサは緑色チャネルで最も感度が高いため、緑色チャネルを選択することが好ましい場合がある)に基づいて計算され得る。いくつかの実施形態において、赤色チャネル(解剖学的部分の典型的な陰影)は第1の導関数422,424および第2の導関数432,434を計算するために利用され得る。第1の導関数422,424および第2の導関数432,434は、サブブロック予測ロジック107により利用され、修正を必要とするサブブロックのみを識別し、関心領域のみを追跡して、有限サブブロックコントラスト強調を実行することができる。
【0041】
図4Bを参照すると、例示的なビデオ画像強調プロセス400Bは、修正を必要とするサブブロックのみをマッピングするために、プロセス400Aを参照して導出された第1および第2の導関数を利用し得る。
図4Bの一つの例示的な実施形態において、画像センサ150B(例えば、横向き画像センサ)は、シャフト120の先端122で光源130(または多色LEDアセンブリ)によって照明され得る対象(例えば、患者)の標的部位(例えば、食道、胃、小腸、他の器官、組織、ポリープなど)において画像フレーム(例えば、生デジタル画像フレーム)を捕捉し得る。側視画像センサの性質に起因して、横向き画像センサ(例えば、画像センサ150B)によって検出される画像は、あるフレームから次のフレームにかけて大きく変化し得る。例えば、ステップ440において、画像センサ150Bは、第1の画像フレーム442および第2の画像フレーム444を捕捉し得る。第1の画像フレーム442は、
図2、
図3A、および
図3Bにおいて説明したプロセスにしたがって、サブブロック生成ロジック105およびヒストグラム強調ロジック106によって決定された第1のターゲットサブブロック場所445aを含み得る。第2の画像フレーム444は、
図2、
図3A、および
図3Bにおいて説明したプロセスにしたがって、サブブロック生成ロジック105およびヒストグラム強調ロジック106によって決定された第2のターゲットサブブロック場所445bを含み得る。
【0042】
図4Bを引き続き参照すると、ステップ450において、サブブロック予測ロジック107は、第1の画像フレーム442の第1の導関数フレーム452および第2の画像フレーム444の第1の導関数フレーム454を計算および生成し得る。ステップ460において、サブブロック予測ロジック107は、第1の画像フレーム442の第2の導関数フレーム462および第2の画像フレーム444の第2の導関数フレーム464を計算および生成し得る。一実施形態において、サブブロック予測ロジック107は、次いで、第1の画像フレーム442の第1の導関数フレーム452および/または第2の導関数フレーム462内の特徴のエッジを識別し得る。また、サブブロック予測ロジック107は、第2の画像フレーム444の第1の導関数フレーム454および/または第2の導関数フレーム464内の特徴のエッジを識別し得る。さらに、サブブロック予測ロジック107は、第1の導関数フレーム452および/または第2の導関数フレーム462内の第1のターゲットサブブロック場所445a内における関心領域または特徴を識別し得る。サブブロック予測ロジック107は、次いで、第2の画像フレーム444の第1の導関数フレーム454および/または第2の導関数フレーム464内の第2のターゲットサブブロック場所445bを識別または決定し得る。第2のターゲットサブブロック場所445bは、第1の導関数フレーム452および/または第2の導関数フレーム464の第1のターゲットサブブロック場所445a内のエッジと、第2の画像フレーム444の第1の導関数フレーム452および/または第2の導関数フレーム462内のエッジとの間の類似性および差異を識別することによって決定され得る。サブブロック予測ロジック107は、各フレームにおいて決定された第1および第2の導関数データを利用して、後続のフレームの第1および第2の導関数データと連続的に比較し得る。この技術は、本開示の実施形態にしたがってコントラスト強調を実行するための関心領域を迅速に識別し追跡することができる。例えば、第1の導関数データは、画像の極大値および極小値を検出することによってエッジ検出(重要な特徴がフレームごとに追跡され得る)の示唆を示し得る。次いで、第2の導関数データは、検出されたエッジのゼロ交差(エッジが最も明るいものから最も暗いものになる)を強調表示し得る。したがって、ヒストグラム強調ロジック106は、
図4Aおよび
図4Bにおいて開示されるターゲットサブブロック識別および追跡プロセスを利用することによって、本開示のコントラスト強調を実行するための全体的な処理時間を低減し得る。
【0043】
図5は、
図2、
図3A~
図3B、および
図4A~
図4Bに開示されたプロセスにしたがってサブブロック予測および追跡技術を利用することによってリアルタイムビデオ画像ストリームの画像フレームを強調するための例示的なプロセス500を示す。この例示的なプロセスは、画像フレームのターゲットサブブロック内の関心のある領域または特徴を決定するために必要とされる時間量を大幅に低減し得る。したがって、例示的なプロセス500は、リアルタイムビデオ画像ストリームを処理および表示する際の遅延を低減することができる。
【0044】
図5を引き続き参照すると、ステップ502において、サブブロック生成ロジック105は、画像センサ150Aおよび/または画像センサ150Bから1つまたは複数の入力画像フレーム(例えば、生デジタル画像フレーム)を受信し得る。ステップ504において、サブブロック生成ロジック105は、先の画像フレームのサブブロック行列に基づいて現在の画像フレームを分割し得る。すなわち、サブブロック生成ロジック105は、現在の画像フレームに対するサブブロックサイズ決定プロセスを、前のフレームの所定のサブブロックサイズを用いて開始し得る。一実施形態では、ステップ506において、サブブロック予測ロジック107は、1つまたは複数のルックアップテーブル曲線(例えば、ルックアップテーブル曲線204)を先の画像フレームのサブブロック行列に割り当て得る。さらに、サブブロック予測ロジック107は、先のサブブロック行列の第1の導関数および第2の導関数を計算し得る。次いで、サブブロック生成ロジック105は、割り当てられたルックアップテーブル曲線および/またはサブブロック行列の第1の導関数および第2の導関数を利用して、現在の画像フレームのサブブロック行列のサイズを決定し得る。
【0045】
ステップ508において、サブブロック生成ロジック105は、先の画像フレームのサブブロック行列のサイズまたはサブブロック生成ロジック105によって生成された別のサブブロック行列のサイズが、現在の画像フレームの所望の特徴を強調するのに適しているかどうかを判定し得る。先の画像フレームのサブブロック行列のサブブロックのサイズが適切でない場合、ステップ504において、サブブロック生成ロジック105は、追加の反復動作を実行することによって現在の画像を異なるサイズのサブブロックに分割し得る。例えば、サブブロック生成ロジック105は、現在の画像フレームの特徴を強調するための適切なサイズがステップ508において決定されるまで、現在の画像フレームのための1つまたは複数のサブブロック行列を生成し得る。このステップでは、サブブロック生成ロジック105は、先のサブブロック行列を決定するために複数の反復動作をすでに実行している可能性があるので、現在の画像フレームのサブブロック行列の適切なサイズを決定するための処理時間を大幅に短縮することができる。加えて、ルックアップテーブル曲線ならびに先のフレームの第1の導関数および第2の導関数に関連付けられた情報またはデータは、現在の画像フレームのサブブロック行列の適切なサイズを決定するための処理時間をさらに短縮することができる。
【0046】
図5を引き続き参照すると、ステップ508において、現在の画像フレームのサブブロック行列のサイズが適切であると判定すると、ステップ510において、ヒストグラム強調ロジック106は、現在の画像フレームのサブブロック行列の各サブブロック(または領域)についてヒストグラムを生成し得る。例えば、ヒストグラム強調ロジック106は、サブブロック生成ロジックによって生成されたサブブロックの各々についてヒストグラムを生成し得る。次いで、ヒストグラム強調ロジック106は、現在の画像フレームのターゲットサブブロックに対応する累積分布関数(CDF)を決定することによって、ターゲットサブブロックの均等化ヒストグラムを生成し得る。一実施形態において、サブブロック予測ロジック107は、1つまたは複数のルックアップテーブル曲線(例えば、ルックアップテーブル曲線204)を、各画像フレームのサブブロックのヒストグラムおよび/または第1および第2の導関数に割り当て得る。次いで、ヒストグラム強調ロジック106は、割り当てられたルックアップテーブル曲線および/または第1および第2の導関数に関連付けられた情報またはデータを利用して、先の画像フレームのターゲットサブブロックに基づいて現在の画像フレームのターゲットサブブロックを予測および/または追跡し得る。
【0047】
ステップ512において、ヒストグラム強調ロジック106は、先のフレームのクリッピング閾値レベルに基づいて決定されたクリッピング閾値レベルでヒストグラムをクリッピングし得る。一実施形態において、ヒストグラム強調ロジック106は、適切なクリッピング閾値レベルを決定するために、先の画像フレームの第1の導関数および第2の導関数に関連する情報を利用し得る。ステップ514において、ヒストグラム強調ロジック106は、クリッピングされたヒストグラムが現在の画像フレームの所望の特徴を強調するのに適しているか否かを判定し得る。所定のクリッピング閾値レベルでクリッピングされたヒストグラムが適切でない場合、ステップ512において、ヒストグラム強調ロジック106は、追加の反復動作を実行し得る。例えば、ヒストグラム強調ロジック106は、現在の画像フレームの所望の特徴を強調するための適切なクリッピング閾値レベルがステップ514において決定されるまで、現在の画像フレームについて1つまたは複数の異なるクリッピング閾値レベルを生成し得る。このステップでは、ヒストグラム強調ロジック106は、先のフレームのクリッピング閾値レベルを決定するために複数の反復動作をすでに実行している可能性があるので、現在の画像フレームの適切なクリッピング閾値レベルを決定するための処理時間を大幅に短縮することができる。加えて、先のフレームの第1および第2の導関数に関連する情報またはデータは、適切なクリッピング閾値レベルを決定するための処理時間をさらに短縮することができる。
【0048】
図5を引き続き参照すると、ステップ514において適切なクリッピング閾値レベルを決定すると、ヒストグラム強調ロジック106は、ステップ516において、クリッピングされたヒストグラムから得られた画素データをマッピングして、現在の画像フレームに対する強調された画像フレームを生成し得る。例えば、ヒストグラム強調ロジック106は、クリッピングされたヒストグラムから得られたピクセル強度値を現在の画像フレームの各ピクセルに割り当て得る。次いで、ヒストグラム強調ロジック106は、マッピング処理に基づいて生成された強調画像フレームに1つまたは複数の補間関数を適用し得る。一実施形態において、ヒストグラム強調ロジック106は、強調画像フレームの各サブブロック内の各画素の位置に基づいて、強調画像フレームの1つまたは複数の画素を補間し得る。ステップ518において、ヒストグラム強調ロジック106は、補間適用された強調画像フレームを撮像ロジック104に出力して、強調画像フレームに基づいて強調リアルタイム画像ストリームを生成し得る。
【0049】
図6は、ビデオ画像ストリームの画像フレームを強調するための例示的な方法600のフロー図を示す。ステップ602において、サブブロック生成ロジック105は、1つまたは複数の画像センサから第1の画像フレームと第2の画像フレームとを受信し得る。一実施形態において、1つまたは複数の画像センサは、前向き画像センサおよび/または横向き画像センサを備え得る。ステップ604において、サブブロック生成ロジック105は、第1の画像フレームを分割することによって複数の第1の画像サブブロックを生成し得る。ステップ606において、サブブロック予測ロジック107は、1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて、少なくとも1つの曲線を複数の第1の画像サブブロックに関連付け得る。一実施形態において、少なくとも1つの曲線は、対数曲線、累乗曲線、S曲線、J曲線、または区分線形曲線を含み得る。
【0050】
ステップ608において、サブブロック予測ロジック107は、複数の第1の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおいてターゲットを識別し得る。ステップ610において、サブブロック生成ロジックは、複数の第2の画像サブブロックを生成し得る。一実施形態において、サブブロック生成ロジックは、複数の第1の画像サブブロックに基づいて第2の画像フレームを分割することによって複数の第2の画像サブブロックを生成し得る。ステップ612において、サブブロック予測ロジック107は、1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて、少なくとも1つの曲線を複数の第2の画像サブブロックに関連付け得る。一実施形態において、ヒストグラム強調ロジック106は、複数の第1の画像サブブロックおよび/または複数の第2の画像サブブロックの各々のヒストグラムデータを生成し得る。複数の第1の画像サブブロックの少なくとも1つの曲線および/または複数の第2の画像サブブロックの少なくとも1つの曲線は、複数の第1の画像サブブロックの各々および/または複数の第2の画像サブブロックの各々のヒストグラムデータに少なくとも基づいて決定され得る。また、複数の第1の画像サブブロックおよび/または複数の第2の画像サブブロックの各々のヒストグラムデータは、複数の第1の画像サブブロックおよび/または複数の第2の画像サブブロック内におけるターゲットに累積分布関数を少なくとも適用することによって生成され得る。
【0051】
ステップ614において、サブブロック予測ロジック107は、複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおいてターゲットを識別し得る。一実施形態において、サブブロック予測ロジック107は、複数の第1の画像サブブロックの少なくとも1つの曲線および複数の第2の画像サブブロックの少なくとも1つの曲線に基づいて、複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおけるターゲットを識別し得る。一実施形態において、サブブロック予測ロジック107は、複数の第1の画像サブブロックの少なくとも1つの曲線と複数の第2の画像サブブロックの少なくとも1つの曲線との間の類似性に基づいて、複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおけるターゲットを予測し得る。別の実施形態において、サブブロック予測ロジック107は、複数の第1の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数に基づいて第1のサブブロックデータを決定し得るとともに、複数の第2の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数に基づいて第2のサブブロックデータを決定し得る。複数の第1の画像サブブロックおよび/または複数の第2の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数は、グレースケール変換された画像および/またはカラー画像の1つまたは複数の導関数を備え得る。また、複数の第1の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数および/または複数の第2の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数は、第1の導関数と第2の導関数とを含み得る。一実施形態において、サブブロック予測ロジック107は、複数の第1の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数と複数の第2の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数との間の類似性に基づいて、複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおけるターゲットの位置を特定し得る。複数の第1の画像サブブロックおよび/または複数の第2の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数は、第2の導関数を含む。
【0052】
ステップ616において、ヒストグラム強調ロジック106は、複数の第1の画像サブブロックおよび複数の第2の画像サブブロックにおけるターゲットのヒストグラム強調画像を生成し得る。一実施形態において、ヒストグラム強調ロジック106は、複数の第1の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおけるターゲットのクリッピングレベルを決定し得る。複数の第1の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおけるターゲットのクリッピングレベルは、複数の第1の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数に基づき得る。また、ヒストグラム強調ロジック106は、複数の第1の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおけるターゲットのクリッピングレベルと複数の第2の画像サブブロックの1つまたは複数の導関数とに少なくとも基づいて、複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおけるターゲットのクリッピングレベルを決定し得る。また、ヒストグラム強調ロジック106は、複数の第1の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおけるターゲットのクリッピングレベルに基づいて、複数の第2の画像サブブロックのうちの少なくとも1つにおけるターゲットのクリッピングレベルを決定し得る。一実施形態において、ヒストグラム強調ロジック106は、1つまたは複数のルックアップテーブルに基づいて、複数の第1の画像サブブロックおよび/または複数の第2の画像サブブロックに対して区分的変換を実行し得る。
【0053】
ステップ618において、ヒストグラム強調ロジック106は、ターゲットのヒストグラム強調画像に基づいてビデオ画像ストリームを生成し得る。一実施形態において、ヒストグラム強調画像のフレームは、複数の第1の画像サブブロックおよび/または複数の第2の画像サブブロックの各々のヒストグラムデータを補間することによって生成され得る。
【0054】
画像処理デバイス101のプロセッサ102に通信可能に結合された医療システム100のディスプレイ109を示す
図1を再び参照すると、プロセッサ102は、
図2、
図3A~
図3B、
図4A~
図4B、
図5、および
図6に示すプロセスおよび方法にしたがって生成された強調画像フレームを、医療システム100のユーザが見るためにディスプレイ109に送信するように動作可能とされ得る。いくつかの実施例において、医療システム100は、
図2、
図3A~
図3B、
図4A~
図4B、
図5、および
図6に示され、本明細書で説明されるプロセスおよび方法を連続的に実行するように構成され得るとともに動作可能とされ得る。これにより、ディスプレイ109は、強調されたリアルタイムビデオ画像ストリームを出力して1つまたは複数の対象物体の連続的な(例えば、ライブ、リアルタイムなどの)画像を提供することができる。
【0055】
上述したシステム、デバイス、アセンブリ、および方法の各々は、画像フレームを強調して、強調されたリアルタイムビデオ画像ストリームを生成するために使用され得る。画像処理システムを含む医療デバイスを提供することによって、1つまたは複数の先の画像フレームのヒストグラム強調データを使用して、強調されたリアルタイムビデオ画像ストリームを生成することにより、ユーザは、処置中に対象内の標的部位の1つまたは複数の特徴および/または特性の視覚化を強調することができる。医療デバイスは、ユーザが標的部位の場所を正確に識別することを可能にし、それによって、全体的な処置時間を低減し、処置の効率を向上させ、標的治療部位内に標的物体を不正確に位置付けることによって引き起こされる対象の身体への不必要な害を回避し得る。
【0056】
本開示の範囲から逸脱することなく、開示されたデバイスおよび方法において様々な修正および変形が行われ得ることが当業者には明らかである。開示されるデバイスは、例えば、プロセッサおよび非一時的コンピュータ可読媒体などの複数のハードウェア構成要素を組み込む種々の好適なコンピュータシステムおよび/またはコンピューティングユニットを含み得る。それらは、デバイスが本明細書に記載されるものにしたがって処置中に1つまたは複数の動作を行うことを可能にすることが理解され得る。本開示の他の態様は、本明細書の検討および本明細書に開示される特徴の実施から当業者には明らかである。本明細書および実施例は例示的なものにすぎないと考えられることが意図されている。
【0057】
図1の画像処理デバイス101は、任意のコンピューティングデバイスであり得ることが理解され得る。また、画像処理デバイス101は、キーボード、マウス、タッチスクリーン、モニタ、ディスプレイなどの入力デバイスおよび出力デバイスと接続するための入力ポートおよび出力ポートを含み得る。勿論、処理負荷を分散させるために、様々なシステム機能はいくつかの同様のプラットフォーム上で分散方式にて実装されてもよい。代替として、システムは、1つのコンピュータハードウェアプラットフォームの適切なプログラミングによって実装されてもよい。
【0058】
一実施形態において、開示されるシステム、方法、および/またはグラフィカルユーザインターフェースのいずれかは、本明細書の説明と一致または類似するコンピューティングシステムによって実行または実装され得る。必須ではないが、本開示の態様は、データ処理デバイス、例えば、サーバコンピュータ、ワイヤレスデバイス、および/またはパーソナルコンピュータによって実行されるルーチンなど、コンピュータ実行可能命令の文脈において説明される。当業者は、本開示の態様が、他の通信、データ処理、またはコンピュータシステム構成を用いて実施され得ることを理解し得る。そのような他の通信、データ処理、またはコンピュータシステム構成には、インターネットアプライアンス、ハンドヘルドデバイス(携帯情報端末(「PDA」)を含む)、ウェアラブルコンピュータ、任意の種類のセルラーまたはモバイルフォン(ボイスオーバIP(「VoIP」)フォンを含む)、ダム端末、メディアプレーヤ、ゲームデバイス、仮想現実デバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのまたはプログラム可能な家庭用電化製品、セットトップボックス、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどが含まれる。実際に、「コンピュータ」、「コンピューティングデバイス」などの用語は、本明細書では概して互換的に使用され、上記のデバイスおよびシステムのいずれか、ならびに任意のデータプロセッサを指す。
【0059】
本開示の態様は、本明細書で詳細に説明されるコンピュータ実行可能命令のうちの1つまたは複数を実行するように特にプログラムされ、構成され、および/または構築される専用コンピュータおよび/またはデータプロセッサにおいて具現化され得る。いくつかの機能などの本開示の態様は、単一のデバイス上で排他的に実行されるものとして説明されるが、本開示は、機能またはモジュールが、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、および/またはインターネットなどの通信ネットワークを介してリンクされた異なる処理デバイス間で共有される分散環境で実施することもできる。同様に、複数のデバイスを含むものとして本明細書で提示される技術は、単一のデバイスにおいて実装されてもよい。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールは、ローカルおよび/またはリモートメモリ記憶デバイスの両方に配置され得る。
【0060】
本開示の態様は、磁気的または光学的に読み取り可能なコンピュータディスク、ハードワイヤードまたは予めプログラムされたチップ(例えば、EEPROM半導体チップ)、ナノテクノロジーメモリ、生物学的メモリ、または他のデータ記憶媒体を含む、非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶および/または分散され得る。代替的に、本開示の態様の下でのコンピュータ実装命令、データ構造、画面表示、および他のデータは、ある期間にわたって伝搬媒体上の伝搬信号(例えば、電磁波、音波など)上で、インターネットおよび/または他のネットワーク(ワイヤレスネットワークを含む)を介して配信されてもよく、および/あるいは任意のアナログまたはデジタルネットワーク(パケット交換、回線交換、または他の方式)上で提供されてもよい。
【0061】
本技術のプログラム態様は、典型的には、あるタイプの機械可読媒体上で搬送されるか、またはその中で具現化される実行可能コードおよび/または関連データの形態の「製品」または「製造品」と考えることができる。「ストレージ」タイプの媒体は、ソフトウェアプログラミングのためにいつでも非一時的ストレージを提供することができる、様々な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブなど、コンピュータ、プロセッサなどの有形メモリ、またはそれらの関連モジュールのいずれかまたはすべてを含む。ソフトウェアの全部または一部は、時にはインターネットまたは様々な他の電気通信ネットワークを介して通信され得る。そのような通信は、例えば、1つのコンピュータまたはプロセッサから別のコンピュータまたはプロセッサへの、例えば、モバイル通信ネットワークの管理サーバまたはホストコンピュータからサーバのコンピュータプラットフォームへの、および/またはサーバからモバイルデバイスへのソフトウェアのロードを可能にし得る。したがって、ソフトウェア要素を担持することができる別のタイプの媒体は、ローカルデバイス間の物理インターフェースにわたって、有線および光地上通信線ネットワークを通して、様々なエアリンクを介して使用されるような、光、電気、および電磁波を含む。有線または無線リンク、光リンクなど、そのような波を搬送する物理的要素も、ソフトウェアを担持する媒体とみなすことができる。本明細書で使用される場合、非一時的有形「記憶」媒体に限定されない限り、コンピュータまたは機械「可読媒体」などの用語は、実行のためにプロセッサに命令を提供することに関与する任意の媒体を指す。
【0062】
本開示の他の実施形態は、本明細書の検討および本明細書に開示される本発明の実施から当業者には明らかである。本明細書および実施例は例示としてのみ考慮され、本発明の真の範囲および思想は特許請求の範囲によって示されることが意図される。
【0063】
本明細書に記載される医療デバイスのいずれかの態様のうちの1つ以上は、医療撮像システム、または結腸鏡、気管支鏡、尿管鏡、十二指腸鏡などの他のスコープ、または他のタイプの撮像装置などの、当該技術分野で公知の任意の他の医療デバイスと組み合わせて使用され得ることが理解され得る。
【0064】
本開示の原理を特定の用途のための例示的な例を参照して本明細書で説明したが、本開示はそれに限定されない。当業者および本明細書で提供される教示へアクセスする者は、追加の修正、適用、および均等物の置換がすべて本明細書で説明される実施例の範囲内に入ることを認識し得る。したがって、本発明は、上述した説明によって限定されるものと見なされるべきではない。
【国際調査報告】