(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-14
(54)【発明の名称】クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法
(51)【国際特許分類】
C07H 15/04 20060101AFI20240206BHJP
C12P 19/12 20060101ALN20240206BHJP
【FI】
C07H15/04 D
C12P19/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549912
(86)(22)【出願日】2022-11-21
(85)【翻訳文提出日】2023-08-17
(86)【国際出願番号】 CN2022133110
(87)【国際公開番号】W WO2023116301
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】202111588188.2
(32)【優先日】2021-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520401745
【氏名又は名称】浙江▲華▼康葯▲業▼股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG HUAKANG PHARMACEUTICAL CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】姚 彦輝
(72)【発明者】
【氏名】韓 新峰
(72)【発明者】
【氏名】万 富安
(72)【発明者】
【氏名】岳 航
(72)【発明者】
【氏名】沈 衛星
(72)【発明者】
【氏名】戴 豪君
(72)【発明者】
【氏名】楊 銘乾
(72)【発明者】
【氏名】李 勉
【テーマコード(参考)】
4B064
4C057
【Fターム(参考)】
4B064AF02
4B064AF03
4B064CA21
4B064CB07
4B064DA10
4C057BB02
4C057DD01
4C057JJ06
(57)【要約】
本発明は、前処理を受けたクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを水素化して、水素化液を得て、次に、水素化液を後処理して不純物を除去し、後処理液を得て、さらに後処理液を膜分離して、希薄液及びマルチトールリッチ濃厚液をそれぞれ得て、希薄液をそのまま液体ポリオールとして使用し、マルチトールリッチ濃厚液をマルチトールの含有量が50%を超える既存のマルチトール配合液と配合し、マルチトールの含有量が50%以上で国家基準に合致する液体マルチトールを得るステップを含む、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを利用した液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法に関する。本発明は、膜分離処理に先立って水素化方法により糖液中の還元糖成分を低減させ、工程において黄変するリスクを低減させ、最終製品の品質を向上させる。本発明は、操作されやすく、生産周期が短く、副生成物が総合的に利用され、優れた経済的効果がある。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法であって、
前処理を受けたクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを水素化して、水素化液を得て、次に、水素化液を後処理して不純物を除去し、後処理液を得て、さらに後処理液を膜分離して、希薄液及びマルチトールリッチ濃厚液をそれぞれ得て、希薄液をそのまま液体ポリオールとして使用し、マルチトールリッチ濃厚液をマルチトールの含有量が50%を超える既存のマルチトール配合液と配合し、マルチトールの含有量が50%以上で国家基準に合致する液体マルチトールを得るステップを含み、
クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを前処理して、前処理液を得て、前処理液は、屈折が48~54%、マルチトールの含有量が15%~40%、ソルビトールの含有量が25%~40%、オリゴ糖アルコールの含有量が35%~45%である、ことを特徴とするクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法。
【請求項2】
クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートに対する前処理は、膜濃縮処理又は蒸発濃縮処理、一次脱色処理、及び蒸発処理を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法。
【請求項3】
蒸発処理に使用される蒸発器のタイプは、三重効用蒸発器、四重効用蒸発器、MVR蒸発器、プレート式蒸発器のうちのいずれか1種である、ことを特徴とする請求項2に記載のクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法。
【請求項4】
水素化液に対する後処理は、二次脱色処理とイオン交換処理を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法。
【請求項5】
前記水素化処理の条件は、素化反応温度が130℃~145℃、水素化反応液体材料のpH値が5.5~6.5、水素化反応圧力が6MPa~8MPaである、ことを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法。
【請求項6】
まず、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを前処理して、屈折49.5%の前処理液を得て、次に前処理液を水素化して、水素化した水素化液を後処理して不純物を除去し、さらに、膜分離装置によって後処理液に対して膜分離処理を行い、液体ポリオールである希薄液及びマルチトールリッチ濃厚液をそれぞれ得て、マルチトールリッチ濃厚液をマルチトールの含有量が50%を超える既存のマルチトール配合液と1:0.75の割合で配合し、マルチトールの含有量が50.2%、ソルビトールの含有量が4.6%であって国家基準に合致する液体マルチトールを得るステップを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法。
【請求項7】
まず、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを前処理して、屈折49.5%の前処理液を得て、次に前処理液を水素化して、水素化した水素化液を後処理して不純物を除去し、さらに、膜分離装置によって後処理液に対して膜分離処理を行い、液体ポリオールである希薄液及びマルチトールリッチ濃厚液をそれぞれ得て、マルチトールリッチ濃厚液をマルチトールの含有量が50%を超える既存のマルチトール配合液と1:0.75の割合で配合し、マルチトールの含有量が50.2%、ソルビトールの含有量が5.7%であって国家基準に合致する液体マルチトールを得るステップを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチトールラフィネートを再利用する技術分野に属し、特にクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マルトールは、良質の澱粉を原料とし、酵素製剤により液化、糖化して超高マルトーススラリー(マルトース含有量85%以上)を得た後、水素化してマルトール液を得て、脱色、クロマトグラフィー、結晶化などの工程により結晶性マルトールを得るものである。その中で、マルチトール液をクロマトグラフィーで分離した後のラフィネートは、主要な成分として、マルチトール(15%~40%)、ソルビトール(25%~40%)、オリゴ糖アルコール(35%~45%)を含み、通常は液体ポリオール製品として使用されるので、製品の付加価値が低い。マルチトール成分の一部を分離して液体マルチトールを製造することができれば、ラフィネートの付加価値を高めることができる。
【0003】
公告番号CN104177229Bの特許において、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いて固体オリゴ糖アルコール及び固体ソルビトールを製造する方法が開示されており、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを高付加価値化して利用することができる。しかし、この方法は、クロマトグラフィー分離技術を用いて3種類の異なるラフィネートをそれぞれ得て、その中のマルチトールを豊富に含む成分はシステムに戻して、オリゴ糖アルコールとソルビトールを豊富に含むラフィネートはそれぞれ結晶化精製を行うため、技術が複雑で、操作が難しい。
【0004】
開示番号CN111206056Aの特許において、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いてソルビトール液及び液体ポリオールを製造する方法が開示されており、マルチトールラフィネートを用いてグルコース糖化酵素及び乾燥酵母を添加して発酵させ、発酵液に脱色濾過及び膜分離処理をして、ソルビトール液及び液体ポリオールを得る。この方法は、糖化酵素による発酵で還元糖とオリゴ糖の含有量を減少させ、ソルビトールの含有量を増加させるが、この方法は、糖化と発酵に時間がかかり、効率に悪影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを水素化してラフィネート中の還元糖の含有量を低下させ、次に、膜分離技術によって液体ポリオール及びマルチトールリッチ濃厚液をそれぞれ得て、分離したマルチトールリッチ濃厚液を既存のマルチトール配合液と配合し、国家基準に合致する液体マルチトールを得ることによって、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを効果的に利用し、その付加価値を高め、しかも、方法が簡単で実用的であり、コストが低い、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のように達成される。前処理を受けたクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを水素化して、水素化液を得て、次に、水素化液を後処理して不純物を除去し、後処理液を得て、さらに後処理液を膜分離して、希薄液及びマルチトールリッチ濃厚液をそれぞれ得て、希薄液をそのまま液体ポリオールとして使用し、マルチトールリッチ濃厚液をマルチトールの含有量が50%を超える既存のマルチトール配合液と配合し、マルチトールの含有量が50%以上で国家基準に合致する液体マルチトールを得る、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法を提供する。
【0007】
クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを前処理して、前処理液を得て、前処理液は、屈折が48~54%、マルチトールの含有量が15%~40%、ソルビトールの含有量が25%~40%、オリゴ糖アルコールの含有量が35%~45%である。
【0008】
正常な場合、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートにおいて、マルチトールの含有量は15%~40%、ソルビトールの含有量は25%~40%、オリゴ糖アルコールの含有量は35%~45%である。
【0009】
液体マルチトールの国家基準によれば、マルチトールの含有量は50%以上、ソルビトールの含有量は8%以下、還元糖の含有量は0.3%以下である。
【0010】
本発明の配合後の液体マルチトールにおいて、マルチトールの含有量は50.2%~60%、ソルビトールの含有量は1%~5.7%、還元糖の含有量は0.1%~0.14%であり、これは、液体マルチトールの国家基準を満たす。
【0011】
さらに、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートに対する前処理は、膜濃縮処理又は蒸発濃縮処理、一次脱色処理、及び蒸発処理を含む。
【0012】
さらに、蒸発処理に使用される蒸発器のタイプは、三重効用蒸発器、四重効用蒸発器、MVR蒸発器、プレート式蒸発器のうちのいずれか1種である。
【0013】
さらに、水素化液に対する後処理は、二次脱色処理とイオン交換処理を含む。
【0014】
さらに、前記水素化処理の条件は、水素化反応温度が130℃~145℃、水素化反応液体材料のpH値が5.5~6.5、水素化反応圧力が6MPa~8MPaである。
【0015】
さらに、前記方法は、まず、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを前処理して、屈折49.5%の前処理液を得て、次に前処理液を水素化して、水素化した水素化液を後処理して不純物を除去し、さらに、膜分離装置によって後処理液に対して膜分離処理を行い、液体ポリオールである希薄液及びマルチトールリッチ濃厚液をそれぞれ得て、マルチトールリッチ濃厚液をマルチトールの含有量が50%を超える既存のマルチトール配合液と1:0.75の割合で配合し、マルチトールの含有量が50.2%、ソルビトールの含有量が4.6%であって国家基準に合致する液体マルチトールを得るステップを含む。
【0016】
さらに、前記方法は、まず、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを前処理して、屈折49.5%の前処理液を得て、次に前処理液を水素化して、水素化した水素化液を後処理して不純物を除去し、さらに、膜分離装置によって後処理液に対して膜分離処理を行い、液体ポリオールである希薄液及びマルチトールリッチ濃厚液をそれぞれ得て、マルチトールリッチ濃厚液をマルチトールの含有量が50%を超える既存のマルチトール配合液と1:0.75の割合で配合し、マルチトールの含有量が50.2%、ソルビトールの含有量が5.7%であって国家基準に合致する液体マルチトールを得るステップを含む。
【発明の効果】
【0017】
従来技術と比べて、本発明のクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法は、前処理を受けたクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを水素化して、水素化液を得て、次に、水素化液を後処理して不純物を除去し、後処理液を得て、さらに後処理液を膜分離して、希薄液及びマルチトールリッチ濃厚液をそれぞれ得て、希薄液をそのまま液体ポリオールとして使用し、マルチトールリッチ濃厚液を、マルチトールの含有量が50%を超えるマルチトール配合液と配合し、マルチトールの含有量が50%以上で国家基準に合致する液体マルチトールを得る。本発明は、膜分離技術によりマルチトールリッチ濃厚液及び液体ポリオールの希薄液を得ることで、マルチトール配合液との配合割合を高め、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートの価値を高める。また、本発明は、以下の特徴がある。
【0018】
1.膜分離処理に先立って、水素化方法によって糖液中の還元糖成分を低減させ、工程において黄変するリスクを低減させ、最終製品の品質を向上させる。
【0019】
2.操作されやすく、生産周期が短く、副生成物が総合的に利用され、優れた経済的効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明のクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法のプロセスの原理概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明が解決しようとする技術的課題、技術的解決手段及び有益な効果をより明確にするために、以下では、図面及び実施例を参照して、本発明についてさらに詳細に説明する。なお、ここで説明される特定実施例は本発明を解釈するために過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0022】
図1を参照して、本発明のクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法の好適な実施例が示されており、図中における矢印が示す方向は、材料の生産の流れを示す。
【0023】
前記方法は、前処理を受けたクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを水素化して、水素化液を得て、次に、水素化液を後処理して不純物を除去し、後処理液を得て、さらに後処理液を膜分離して、希薄液及びマルチトールリッチ濃厚液をそれぞれ得て、希薄液をそのまま液体ポリオールとして使用し、マルチトールリッチ濃厚液を、マルチトールの含有量が50%を超える既存のマルチトール配合液と配合し、マルチトールの含有量が50%以上で国家基準に合致する液体マルチトールを得るステップを含む。
【0024】
クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを前処理して、前処理液を得て、前処理液は、屈折が48~54%、マルチトールの含有量が15%~40%、ソルビトールの含有量が25%~40%、オリゴ糖アルコールの含有量が35%~45%である。
【0025】
具体的には、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートに対する前処理は、膜濃縮処理又は蒸発濃縮処理、一次脱色処理、及び蒸発処理を含む。水素化液に対する後処理は、二次脱色処理とイオン交換処理を含む。蒸発処理に使用される蒸発器のタイプは、三重効用蒸発器、四重効用蒸発器、MVR蒸発器、プレート式蒸発器のうちのいずれか1種である。
【0026】
具体的には、前記水素化処理の条件は、水素化反応温度が130℃~145℃、水素化反応液体材料のpH値が5.5~6.5、水素化反応圧力が6MPa~8MPaである。
【0027】
得られた希薄液及び濃厚液において、各糖アルコール成分の含有量を以下の表1に示す。
【0028】
【0029】
希薄液は、成分が液体ポリオールの基準に合致し、還元糖が0.3%の制御指標よりも低く、そのまま液体ポリオール製品として有用である。濃厚液は、成分としてマルチトールがリッチで、マルチトールの含有量が50%を超える液体マルチトール配合液と配合すると、国家基準に合致する液体マルチトールになる。使用される液体マルチトール配合液には、マルチトールの含有量が60%、ソルビトールの含有量が3%、還元糖の含有量が0.1%である。液体マルチトールの国家基準によれば、ルチトールの含有量≧50%、ソルビトールの含有量≦8%、還元糖の含有量≦0.3%である。
【0030】
以下、特定実施例によって本発明の方法をさらに説明する。
【0031】
(実施例1)
本発明のクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法の第1実施例は、下記のステップを含む。
【0032】
まず、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを前処理して、屈折49.5%の前処理液を得て、次に前処理液を水素化した。水素化反応温度は137℃、水素化反応液体材料のpH値は5.9、水素化反応圧力は7MPaである。測定した結果、水素化の転化率は99.88%、水素化反応後の液体材料中の還元糖の含有量は0.13%である。
【0033】
水素化後の水素化液に脱色、イオン交換の後処理を順次行って不純物を除去し、さらに、膜分離装置によって後処理液に対して膜分離処理を行い、液体ポリオールである希薄液及びマルチトールリッチ濃厚液をそれぞれ得て、マルチトールリッチ濃厚液をマルチトールの含有量が50%を超える既存のマルチトール配合液と1:0.75の割合で配合し、マルチトールの含有量が50.2%、ソルビトールの含有量が5.6%であって国家基準に合致する液体マルチトールを得た。
【0034】
得た希薄液及び濃厚液及びマルチトール配合液において、各糖アルコール成分の含有量を下記の表2に示す。
【0035】
【0036】
(実施例2)
本発明のクロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを用いた液体マルチトール及び液体ポリオールの製造方法の第2実施例は、下記ステップを含む。
【0037】
まず、クロマトグラフィーによるマルチトールラフィネートを前処理して、屈折49.5%の前処理液を得て、次に前処理液を水素化した。水素化反応温度は136℃、水素化反応液体材料のpH値は6.1、水素化反応圧力は7.5MPaである。測定した結果、水素化の転化率は99.85%、水素化反応後の液体材料中の還元糖の含有量は0.14%である。
【0038】
水素化後の水素化液に脱色、イオン交換の後処理を順次行って不純物を除去し、さらに、膜分離装置によって後処理液に対して膜分離処理を行い、液体ポリオールである希薄液及びマルチトールリッチ濃厚液をそれぞれ得て、マルチトールリッチ濃厚液をマルチトールの含有量が50%を超える既存のマルチトール配合液と1:1.9の割合で配合し、マルチトールの含有量が54.8%、ソルビトールの含有量が4.7%であって国家基準に合致する液体マルチトールを得た。
【0039】
得た希薄液及び濃厚液及びマルチトール配合液において、各糖アルコール成分の含有量を下記表3に示す
【0040】
【0041】
以上は本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を制限するものではなく、本発明の主旨及び原則を逸脱することなく行われる全ての修正、等同置換及び改良などは、本発明の特許範囲に含まれるものとする。
【国際調査報告】