(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-14
(54)【発明の名称】食品廃棄物処理可能なコーヒーマシン及び/又は自動販売機
(51)【国際特許分類】
A47J 31/44 20060101AFI20240206BHJP
A47J 31/36 20060101ALI20240206BHJP
G07F 9/10 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
A47J31/44 130
A47J31/36 120
A47J31/36 326
G07F9/10 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570474
(86)(22)【出願日】2022-02-01
(85)【翻訳文提出日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 IB2022050846
(87)【国際公開番号】W WO2022162642
(87)【国際公開日】2022-08-04
(32)【優先日】2021-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522433018
【氏名又は名称】チェン, ジョージ ダー レン
(71)【出願人】
【識別番号】523293345
【氏名又は名称】チャン・ユウウェン
【氏名又は名称原語表記】CHANG, Yiu Wen
【住所又は居所原語表記】Unit 319 Biotech Centre 2, 11 Science Park West Ave., Sha Tin, N.T. Hong Kong, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】チェン・ジョージ・ダーレン
(72)【発明者】
【氏名】チャン・ユウウェン
【テーマコード(参考)】
3E044
4B104
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044DB20
3E044FB20
4B104AA20
4B104BA72
4B104BA90
(57)【要約】
本発明の飲料をいれる装置は、使い捨て飲料カートリッジを受け取る飲料をいれる装置であって、飲料をいれる装置からカートリッジを受け取ってカートリッジを粉砕するミルマシンと、ミルマシンで粉砕したカートリッジを受け取る堆肥箱と、を有する。使い捨て飲料カートリッジは、飲料をいれるための飲料材料を含み、飲料をいれた後に廃棄される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使い捨て飲料カートリッジを受け取る飲料をいれる装置であって、
前記飲料をいれる装置からカートリッジを受け取ってカートリッジを粉砕するミルマシンと、
前記ミルマシンで粉砕したカートリッジを受け取る堆肥箱と、を有し、
前記カートリッジは、飲料をいれるための飲料材料を含み、飲料をいれた後に廃棄される、
飲料をいれる装置。
【請求項2】
前記ミルマシンと前記堆肥箱とを接続する導管をさらに有する、
請求項1に記載の飲料をいれる装置。
【請求項3】
前記導管の開閉を制御するバルブをさらに有する、
請求項2に記載の飲料をいれる装置。
【請求項4】
前記ミルマシンは、ブレンダーを有する、
請求項1に記載の飲料をいれる装置。
【請求項5】
前記使い捨て飲料カートリッジは、繊維ベースの使い捨てコーヒーカートリッジを含む、
請求項1に記載の飲料をいれる装置。
【請求項6】
消耗品用の繊維ベースの使い捨て容器を保管するハウジングと、
ユーザーが購入する消耗品を表示するディスプレーと、
購入完了後に、ユーザーが飲料を取り出すことができるように前記繊維ベースの使い捨て容器を移動させる移動モジュールと、
消耗品が消耗された前記繊維ベースの使い捨て容器を受け取る受取口と、
前記受取口から受け取った前記繊維ベースの使い捨て容器を粉砕して副産物を生成するミルマシンと、
ミルマシンから前記副産物を受け取る堆肥箱と、を有する、
自動販売機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2021年2月1日に提出された米国特許仮出願第63/144,473に基づいて優先権を主張し、その内容全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、改良したコーヒーマシン又は自動販売機、及びその使用方法に関し、特に、使い捨てのコーヒーのカートリッジ(catridge)、カプセル(capsule)又はポッド(pod)を回収して堆肥化するコーヒーマシン又は自動販売機に関する。
【背景技術】
【0003】
従来の方法では、大量の飲料を保温器の頂部にある大きい容器に入れてそのまま放置するため、飲料の風味が悪くなる可能性がある。シングルサーブのコーヒーマシン又は飲料をいれる装置は、その風味と利便性から近年人気が高まっており、そのまま放置しないため前記従来の方法の問題を避けること、及び家庭で個別化したおいしいコーヒーを作ることができるために、消費者に高く評価されている。
【0004】
しかしながら、前記システムの最大の欠点としては、カートリッジ及び機械である。まず、カートリッジは、密閉されたプラスチックカップ又は金属カップで製造され、その中に飲料材料が入っており、アルミホイル又は他の種類の蓋で密封し、専用のインクを使用してプラスチック及び/又はアルミホイルに飲料材料の種類、ロット番号等を印刷する。一般的には、蓋は接着剤を介してプラスチックカップに取り付ける。カートリッジは、プラスチックカップ内にフィルターを有してもよい。フィルターは、カートリッジで出来上がった飲料を飲むためのマグカップ、カップ及び/又はその他の容器へ移される飲料材料(例えば、コーヒー粕、茶葉等)の量を減少又は最小限に抑えることができる。前記カートリッジは、家庭での堆肥化に適せず、リサイクルが難しいために、次の世代に大量の廃棄物を残す可能性がある。
【0005】
また、前記カートリッジを使用するコーヒーマシンは、家庭での堆肥化に適しない。
【0006】
一方、カフェテリアの自動販売機も廃棄物を管理できない。その主な理由としては、自動販売機で販売される容器をリサイクルできず、ましてや堆肥化できない。
【0007】
そのため、食品廃棄物管理可能なコーヒーマシン及び/又は自動販売機が求められている。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、コーヒーマシン及び自動販売機内で堆肥化する方法及びシステム、又はコーヒーマシン及び自動販売機に接続して堆肥化する方法及びシステムを提供する。1つの実施形態において、堆肥化可能な食品容器を破壊するためのブレンダー、クラッシャー、スライサー、シュレッダー、又はミルを有する。1つの実施形態において、ミルされた容器の破片と、コーヒー粉末又は食品廃棄物とを受容して家庭内で堆肥化する方法を提供する。
【0009】
図面の要素は当業者が理解できるように、説明を単純かつ明確にするために示すものであり、すべての接続手段及び選択肢が示されているわけではない。例えば、本発明の様々な実施例をより見やすくするために、商業的に実行可能な実施形態に利用され、又は必要である一般的だが十分に理解されている要素を省略する場合もある。さらに、動作及び/又は工程を特定の順番で記載する場合があるが、当業者はそれらの順番に限定されないと理解できる。また、本明細書に記載の用語と表現は、別途示す場合を除き、当業者が理解する通常の技術的意味を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の1つの実施形態であるコーヒーシステムの実施例を示す概略図である。
【
図2】本発明のもう1つの実施形態である自動販売システムの実施例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施例をより詳細に説明するために参照する図面は、本明細書の一部であって、実施可能な実施形態を例示として示すものである。以下、図面を開示しながら実施形態を詳しく説明するが、あくまで実施形態を理解するための例示であり、本発明は、図示された実施形態に限定されない。実施形態は、本発明及び実施形態の範囲を理解するために開示されるものであるが、それらに限定されなく多くの異なる形態で実現できる。また、本発明は、方法、システム、コンピュータ可読媒体、装置、又はデバイスとして実現できる。したがって、本発明は、完全なハードウェアの実施形態、完全なソフトウェアの実施形態、又はソフトウェアとハードウェアとを組み合わせた実施形態で実現できる。なお、本発明は、以下の詳細な説明に限定されない。
【0012】
本願の発明者は、1つ以上の特許、出願、及びこれらに基づく優先権を主張した特許、出願、例えば、米国特許出願番号62/299,084、13/878,986、14/886,792、15/353,212、15/812,505、16/079,463、16/531,673、63/019,845、63/019,849、63/019,852、63/063,210及びその関連出願において、革新的な材料、その製造方法、システム等を提供する。
【0013】
本発明者は、食品又は飲料の容器によく利用された有毒又は有害な化学物質を含まない天然材料を提供する。グリーンコンポジットマテリアル(GCM)は、パーフルオロ又はポリフルオロアルキル化合物(PFAS)、ビスフェノールA(BPA)等のプラスチックに含まれるコーテンッグ材又はラミネート材を含まず、バイオプラスチックの要素も少ない。前記バイオプラスチックの要素は、例えば、下記化合物が挙げられる。
【0014】
デンプン類
【0015】
セルロース類:木由来のセルロースパルプ
【0016】
ポリヒドロキシアルカノエート(ポリヒドロキシブチラート)(PHA、PHB)-微生物由来
【0017】
ポリ乳酸(PLA)-発酵乳酸
【0018】
そのため、GCMは、家庭での堆肥化に適する。追加の開示については、明細書の添付ファイルを参照できる。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に基づいた飲料システムを示す概略図である。1つの実施形態において、装置102は、コーヒーマシン102であり、使い捨て飲料カートリッジ又はポッドを受け取るために用いられる。1つの実施形態において、コーヒーマシン102は、飲料材料を使い捨てのカートリッジ又はポッド内に保管すれば、他のタイプの飲料をいれる装置であってもよい。
【0020】
1つの態様において、コーヒーマシン102は、ミルマシン104に接続されてもよい。1つの実施形態において、ミルマシン104は、ブレンダー、スライサー、クラッシャー、シュレッダー等が挙げられる。1つの実施形態において、ミルマシン104を利用してカートリッジを粉砕してもよい。1つの実施形態において、ミルマシン104は、飲料をいれた後又はカートリッジ内の材料が使用された後に、コーヒーマシン102から使用済の使い捨てカートリッジを受け取る。1つの実施形態において、消費者が使い捨てカートリッジをミルマシン104に挿入する。1つの実施形態において、
図1に示すように、使い捨てカートリッジをコーヒーマシン102からミルマシン104に落ちさせる。
【0021】
1つの実施形態において、堆肥箱106は、ミルマシン104の一部となる。言い換えると、使い捨てカートリッジを圧砕、薄切り、混合、細切り等をした後、その内容物及び飲料の残渣(例えば、コーヒー又は茶葉)が堆肥箱106に落ちる。1つの実施形態において、堆肥箱106及びミルマシン104は、シュート又は導管を除いて互いに分離されてもよい。シュート又は導管は、圧砕、薄切り、混合、細切りした使い捨てカートリッジをミルマシン104から堆肥箱106に移動させるために用いられる。堆肥箱106は、ミルマシン104で圧砕したものがない時にシュート又は導管を閉じる蓋又はバルブを有してもよい。1つの実施形態において、タイマーを使用して蓋又はバルブの開閉を制御してもよい。
【0022】
GCM製の使い捨てカートリッジが繊維ベースであるため、圧砕、薄切り、混合、又は細切りした使い捨てカートリッジが家庭での堆肥化に適する。工業上の堆肥化条件と異なり、家庭での堆肥化は、堆肥化の効果を促進するために加熱したり、廃棄物に対して他の処理をしたりする必要がない。1つの実施形態において、繊維ベースのカートリッジ又は容器は、主に繊維ベースの材料で製造されるものであってもよく、他の実施形態において、繊維と他のポリマーとの混合物を含むものであってもよい。
【0023】
他の実施形態において、本発明の範囲及び主旨から逸脱することなく種々の変更及び変形を行うことができる。例えば、コーヒーマシン102、ミルマシン104、及び堆肥箱106は、それぞれ独立したユニットとして垂直に配置してもよい。1つの実施形態において、ミルマシン及び堆肥箱が一体化したユニットとなり、さらにコーヒーマシン102と組み合わせてもよい。1つの実施形態において、コーヒーマシン102及びミルマシン104が一体化したユニットであり、堆肥箱が独立したユニットである。
【0024】
1つの実施形態において、コーヒーマシン102及びミルマシン104は、ワイヤレス接続を介してモバイル端末に接続され、モバイル端末との間に警報及び制御等の情報を交換し得る。
【0025】
上記の開示と同様に、
図2は、コーヒーマシン102を自動販売機にさらに拡張することができることを示す。
【0026】
1つの実施形態において、本発明の範囲及び主旨から逸脱することなく種々の変更及び変形を行うことができる。例えば、自動販売機202、ミルマシン204、及び堆肥箱206は、それぞれ独立したユニットとして垂直に配置してもよい。1つの実施形態において、ミルマシン及び堆肥箱が一体化したユニットとなり、さらに自動販売機202と組み合わせてもよい。1つの実施形態において、自動販売機202及びミルマシン204が一体化したユニットとなり、堆肥箱が独立したユニットである。
【0027】
1つの実施形態において、自動販売機202及びミルマシン204は、ワイヤレス接続を介してモバイル端末に接続され、モバイル端末との間に警報及び制御等の情報を交換し得る。
【0028】
1つの実施形態において、自動販売機202は、熱源又は冷却源に接続してもよい。例えば、自動販売機202は、繊維ベースの容器を特定の温度に維持できる冷却システムに接続される。1つの実施形態において、自動販売機202は、消費者に提供する前に繊維ベースの容器を加熱できる蒸し器に接続される。1つの実施形態において、自動販売機202又はミルマシン204は、水源又は湿気源を含み、又は水源又は湿気源に接続され、圧砕又は細切りした材料を加湿することで研磨工程を加速できる。
【0029】
上記説明があくまで例示であり、本発明は、これに限定されない。当業者が本発明に基づいて実施形態を変形してもよい。したがって、実施形態の範囲は、上記説明に限定されなく、特許請求の範囲又はその均等範囲のみによって決定される。
【0030】
実施形態の範囲から逸脱することなく1つの実施形態の特徴をもう1つの実施形態の特徴と組み合わせることができる。また、「1つ」又は「前記」等の用語は、反対の記載がない限り、「1つ又は複数」の意味で使用する。「及び/又は」等の用語は、反対の記載がない限り、全ての可能な組み合わせを示す。
【0031】
本発明は、多くの異なる形態で実現できる。図面及び上記説明は、1つまたは他の発明を理解するための例示であり、図示された実施形態に限定することが意図されるものではない。
【0032】
本発明によれば、従来の課題を解決し、コーヒーカプセルの廃棄物処理及びリサイクルを適切に行うことができる。
【0033】
当業者は、上記システム及び方法に対して変更、改良を行うことができる。
【0034】
本発明は、明細書の内容、システム及び方法、並びに実施例に限定されなく、幅広い態様で本発明の範囲及び主旨精神から逸脱することなく実現できる。本発明の範囲及び主旨に基づいてなされた均等的な変更及び改良は、いずれも特許請求の範囲に含む。
【符号の説明】
【0035】
102 コーヒーマシン
104 ミルマシン
106 堆肥箱
202 自動販売機
204 ミルマシン
206 堆肥箱
【国際調査報告】