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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-14
(54)【発明の名称】ドアヒンジ
(51)【国際特許分類】
   E05F 1/14 20060101AFI20240206BHJP
   E05D 3/12 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
E05F1/14 A
E05D3/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572047
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(85)【翻訳文提出日】2023-10-05
(86)【国際出願番号】 CN2021125701
(87)【国際公開番号】W WO2022170786
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】202110178381.2
(32)【優先日】2021-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110779820.5
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523302131
【氏名又は名称】広東名門鎖業有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG MINGMEN LOCKS INDUSTRY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】CHINA Guangdong 528414, Xiao Lan Town Zhongshan, Dong Cheng North Road, No.6
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100166811
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 剛
(72)【発明者】
【氏名】ラン、グァンルイ
(72)【発明者】
【氏名】シャオ、チェン
(72)【発明者】
【氏名】シエ、ゼンロン
(72)【発明者】
【氏名】タン、ハイロン
(57)【要約】
内部に長さ方向に沿って第1の接続軸及び第2の接続軸が設置された固定体と、両端が固定体及び可動体にそれぞれヒンジ接続されたリンクアセンブリと、深さ方向に沿って摺動可能な摺動ブロックが内部に設置され、摺動ブロックの一端がリンクアセンブリの一端にヒンジ接続され、摺動ブロックの一側に軌跡平面と摺動ブロックの真ん中に向かって傾斜した軌跡斜面とが設置された可動体と、可動体内の軌跡平面に近い側に設置され、伸縮可能な構造であり、一端が摺動ブロックの側面に当接しており、端部が軌跡斜面に当接して伸びると、摺動ブロックを可動体の内部へ摺動するように駆動する自閉機構とを含む、ドアヒンジが提供される。該ドアヒンジは、隠し式ヒンジであると共に、自閉機能も有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空ケースである固定体と、
可動体と前記固定体を接続するための複数のリンクブロックを含むリンクアセンブリと、
深さ方向に沿って摺動可能な摺動ブロックが内部に設置された中空ケースであって、前記摺動ブロックの一端が前記リンクアセンブリにヒンジ接続され、前記摺動ブロックの一側に軌跡平面と前記摺動ブロックの真ん中に向かって傾斜した軌跡斜面とが設置された可動体と、
前記可動体内の前記軌跡平面に近い側に設置され、前記可動体の長さ方向に沿って伸縮可能な伸縮可能構造であり、一端が前記摺動ブロックの側面に当接しており、端部が前記軌跡斜面に当接して伸びると、前記摺動ブロックを前記可動体の内部へ摺動するように駆動する自閉機構とを含む、ドアヒンジ。
【請求項2】
前記固定体内には、長さ方向に沿って第1の接続軸及び第2の接続軸が設置され、
前記リンクアセンブリは、第1のリンクブロック、第2のリンクブロック、第3のリンクブロック及び第4のリンクブロックを含み、
前記第1のリンクブロック及び第2のリンクブロックは、一端が前記第1の接続軸にヒンジ接続され、他端が前記第3のリンクブロックの一端にヒンジ接続され、
前記第3のリンクブロックは、他端が可動体にヒンジ接続され、中央部に前記第4のリンクブロックが入る切欠きが設置され、
前記第4のリンクブロックは、一端が前記第2の接続軸にヒンジ接続され、中央部が前記第3のリンクブロックの切欠き内にヒンジ接続され、他端が前記摺動ブロックにヒンジ接続される、請求項1に記載のドアヒンジ。
【請求項3】
前記自閉機構は、
前記可動体の長さ方向に沿って設置され、一端が前記可動体の内壁に接続され、他端にスプリングスライダが設置されたアキュムレータスプリングと、
前記アキュムレータスプリングから離れた一端に、前記摺動ブロックの側面に当接する第2の軸受がヒンジ接続されたスプリングスライダとを含む、請求項1に記載のドアヒンジ。
【請求項4】
前記アキュムレータスプリングと前記可動体の内壁との間には、前記アキュムレータスプリングの端部と前記可動体の内壁との間の距離を調整する調整機構が更に設置され、
前記調整機構は、
一端が前記アキュムレータスプリングの端部に接続され、他端に第1のスクリューが固定接続されたスプリングイジェクトブロックと、
前記第1のスクリューに螺着されたウォームギアと、
前記可動体にヒンジ接続され、前記ウォームギアと噛み合って、前記ウォームギアを回転するように駆動するウォームスクリューと、
中空円柱構造であり、前記可動体の端部の内壁に設置され、内部に前記第1のスクリューの一端が貫通され、端面に前記ウォームギアの端面が当接する固定ブロックとを含む、請求項3に記載のドアヒンジ。
【請求項5】
前記ウォームスクリューは、一端が前記可動体の側壁を貫通し、外端に前記ウォームスクリューの自身の長さ方向に沿った変位を制限するバックルが設置される、請求項4に記載のドアヒンジ。
【請求項6】
前記アキュムレータスプリングと前記可動体の内壁との間には、前記アキュムレータスプリングの端部と前記可動体の内壁との間の距離を調整する調整機構が更に設置され、
前記調整機構は、
前記可動体内に摺動可能に装着され、前記自閉機構の伸縮方向に沿って摺動可能であり、一端が前記自閉機構に接続され、他端に第1の斜面が設置された第1のスライダと、
前記可動体内に摺動可能に装着され、摺動方向が前記自閉機構の伸縮方向に直交しており、側面に前記第1の斜面に当接する第2の斜面が設置された第2のスライダと、
前記可動体の側壁に螺着され、一端が前記第2のスライダの前記第1のスライダから離れた一端に回転可能に接続された第2のスクリューとを含む、請求項3に記載のドアヒンジ。
【請求項7】
前記第2のスクリューの一端には、接続部が設置され、
前記第2のスライダの一端には、前記接続部を収容する位置制限溝が設置され、前記接続部は、前記位置制限溝内に係止され、前記第2のスクリューを中心として軸方向に回転可能である、請求項6に記載のドアヒンジ。
【請求項8】
前記固定体の側壁には、前記第2のスクリューの露出部を収容する固定体の貫通孔が設置され、
前記可動体の側壁には、前記第1のスライダの端部が摺動する可動体の貫通孔が設置される、請求項6に記載のドアヒンジ。
【請求項9】
前記可動体内には、前記第1のスライダが前記アキュムレータスプリングの伸縮方向に沿って摺動する第1の案内溝が設置され、
前記可動体内には、前記第2のスライダが摺動する第2の案内溝が設置される、請求項6に記載のドアヒンジ。
【請求項10】
前記可動体内には、前記ドアヒンジが閉じる速度を制御する緩衝機構が更に設置され、
前記緩衝機構は、
前記可動体の側壁に取り外し可能に接続されたイジェクトプレートと、
一端が前記イジェクトプレートに固定接続され、他端が伸縮端であるダンパーと、
前記可動体内に摺動可能に装着され、前記可動体の深さ方向に沿って摺動可能であり、一端が前記ダンパーの伸縮端に当接し、他端に外部へ突出するイジェクトブロックが設置された減衰スライダとを含む、請求項1に記載のドアヒンジ。
【請求項11】
前記可動体は、可動台と、可動台の第1の固定ブロックと、可動台の第2の固定ブロックとを含み、三者の間に前記摺動ブロック、自閉機構及び緩衝機構を収容するキャビティが形成される、請求項10に記載のドアヒンジ。
【請求項12】
前記固定体は、固定台及び固定台の固定ブロックを含み、前記固定台と固定台の固定ブロックは、取り外し可能に接続される、請求項10に記載のドアヒンジ。
【請求項13】
前記固定台の固定ブロックには、前記イジェクトブロックに対向する突起が設置される、請求項12に記載のドアヒンジ。
【請求項14】
前記軌跡斜面は、順に設置された第1の軌跡斜面と第2の軌跡斜面を含み、前記第1の軌跡斜面と前記軌跡平面との間の、αであり、前記第2の軌跡斜面と前記軌跡平面との間の夾角は、αであり、かつα<αである、請求項1に記載のドアヒンジ。
【請求項15】
9°≦α<45°、24°≦α≦45°である、請求項14に記載のドアヒンジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願番号が2021101783812で、出願日が2021年2月9日であり、発明の名称が「ドアヒンジ」」である中国特許出願、及び出願番号が2021107798205で、出願日が2021年7月9日であり、発明の名称が「ドアヒンジ自閉機構の圧力調整装置及びそれを含むドアヒンジ」である中国特許出願の優先権と権益を主張するものであり、その全ての内容は参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本開示は、ドア用金物の技術分野に関し、具体的には、隠し式自閉ドアヒンジに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、ショッピングモール、団地、オフィスビル、会議室などの建物のドアは、自動的に閉まることができるドアであることが多く、このようなドアの実現方法の1つは、自閉機能を有するドアヒンジを用いることである。しかしながら、自閉機能を有するドアヒンジは、表面装着型ヒンジであることが多く、このような表面装着型ヒンジの外部に露出している部分は、ドアの全体的効果を損ないやすい。これに対して、従来の隠し式ドアヒンジは、隠し式で取り付けられるが、ドアを自動的に閉じるという効果を達成することができない。
【発明の概要】
【0004】
本開示の一実施例は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的は、隠し式装着を実現することができるだけでなく、自閉機能も実現することができるドアヒンジを提供することである。
【0005】
上記目的を達成するために、本開示の一実施例に係るドアヒンジは、
中空ケースである固定体と、
可動体と前記固定体を接続するための複数のリンクブロックを含むリンクアセンブリと、
深さ方向に沿って摺動可能な摺動ブロックが内部に設置された中空ケースであって、前記摺動ブロックの一端が前記リンクアセンブリにヒンジ接続され、前記摺動ブロックの一側に軌跡平面と前記摺動ブロックの真ん中に向かって傾斜した軌跡斜面とが設置された可動体と、
前記可動体内の前記軌跡平面に近い側に設置され、前記可動体の長さ方向に沿って伸縮可能な伸縮可能構造であり、一端が前記摺動ブロックの側面に当接しており、端部が前記軌跡斜面に当接して伸びると、前記摺動ブロックを前記可動体の内部へ摺動するように駆動する自閉機構とを含む。
【0006】
以上の記載及び実践から分かるように、本開示の一実施例に係るドアヒンジは、隠し式装着を実現することができるだけでなく、自閉機能も実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の上記特徴及び技術的利点は、以下の図面を参照して実施例を説明することにより明らかになり、容易に理解できる。
図1】本開示の実施例1に係るドアヒンジの概略斜視構成図である。
図2】本開示の実施例1に係るドアヒンジの平面図である。
図3】本開示の実施例1に係るドアヒンジの第1の視角での概略分解図である。
図4】本開示の実施例1に係るドアヒンジの第2の視角での概略分解図である。
図5】本開示の実施例1に係るドアヒンジの第1の視角での概略内部構成図であって、各部材を明瞭に示すために、調整機構が分解状態にある図である。
図6】本開示の実施例1に係るドアヒンジの第3の視角での概略内部構成図であって、各部材を明瞭に示すために、調整機構が分解状態にある図である。
図7図1におけるA-A断面の概略構成図であって、可動体の断面構造のみを示す図である。
図8図1におけるA-A断面の概略構成図であって、緩衝機構の緩衝が始まるときの可動体の断面構造のみを示す図である。
図9図1におけるA-A断面の概略構成図であって、ドアヒンジが自動的に閉じるときの可動体の断面構造概略図のみを示す図である。
図10図1におけるB-B断面の概略構成図であって、緩衝機構の緩衝が始まるときのドアヒンジの断面構造を示す図である。
図11図1におけるB-B断面の概略構成図であって、緩衝機構の緩衝が終わるときのドアヒンジの断面構造を示す図である。
図12】本開示の実施例1に係る摺動ブロックの概略構成図である。
図13】本開示の実施例1に係るリンクアセンブリの概略分解構成図である。
図14】本開示の実施例2に係るドアヒンジの概略斜視構成図である。
図15図14におけるC-C断面の概略構成図であって、可動体の断面構造のみを示す図である。
図16】本開示の実施例2に係る調整機構の概略分解構成図である。
【0008】
1…固定体、11…固定台、12…固定台の固定ブロック、13…第1の接続軸、14…第2の接続軸、15…固定体の貫通孔、
2…リンクアセンブリ、21…第1のリンクブロック、22…第2のリンクブロック、23…第3のリンクブロック、24…第4のリンクブロック、25…軸スリーブ、
3…可動体、31…可動台の第1の固定ブロック、32…可動台の第2の固定ブロック、33…可動台、34…摺動ブロック、35…インライン軸受、36…可動体の貫通孔、37…第1の軸受、38…第1の案内溝、39…第2の案内溝、340…軌跡斜面、341…軌跡平面、342…第1の軌跡斜面、343…第2の軌跡斜面、
4…自閉機構、41…アキュムレータスプリング、42…スプリングスライダ、43…第2の軸受、
5…緩衝機構、51…減衰スライダ、52…ダンパー、53…イジェクトプレート、54…イジェクトブロック、
6…調整機構、61…スプリングイジェクトブロック、62…第1のスクリュー、63…ウォームギア、64…ウォームスクリュー、65…固定ブロック、66…バックル、67…第1のスライダ、68…第2のスライダ、69…第2のスクリュー、671…第1の斜面、681…第2の斜面、682…位置制限溝、691…接続部。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して例示的な実施形態についてより全面的に説明する。しかしながら、例示的な実施形態は、様々な形態で実施することができ、本明細書に記載された例に限定されるものであると理解されるべきではなく、逆に、これらの実施形態を提供することにより、本開示がより全面的かつ完全になり、例示的な実施形態の構想を当業者に全面的に伝達する。説明される特徴、構造又は特性は、任意の適切な方式で1つ以上の実施形態に組み合わせることができる。
【0010】
また、図面は、本開示の概略的な図解に過ぎず、必ずしも縮尺通りに描かれているものとは限らない。図中、同一符号で同一又は類似の部分を表すため、それらの説明は繰り返さない。なお、本開示において、用語「含む」、「配置される」、「設置される」は、非限定的な包含の意味を示すためのものであり、かつ列挙された要素/構成部分/などのほかに別の要素/構成部分/などが存在してもよいことを意味する。用語「第1」、「第2」などは、単にマークとして使用され、その対象の数又は順序を制限するものではない。用語「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」などで示される方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本開示を容易に説明し説明を簡略化するためのものに過ぎず、示された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成され操作されなければならないことを示すか又は示唆するものではないため、本開示を限定するものとして理解すべきではない。
【0011】
明確な規定と限定がない限り、用語「取り付け」、「連結」、「接続」の意味は広く理解されるべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続、一体的な接続であってもよく、機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよく、直接的な連結、中間媒体を介する間接的な連結であってもよく、2つの素子の内部の連通であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本開示における具体的な意味を理解することができる。
【0012】
本開示において、単数形の表現形態(例えば、一(a、an))は、特に断らない限り、複数形を含むことも意図している。更に、本開示において、特に断らない限り、「一実施例」、「いくつかの実施例」又は類似の表現が使用されるとき、同じ1つ又はいくつかの実施例を指してもよく、異なる一実施例又はいくつかの実施例を指してもよい。
【0013】
(実施例1)
図1図7を参照すると、この実施例におけるドアヒンジは、隠し式ヒンジであり、所定の角度範囲内で自動的に閉じる機能を有する。具体的には、該ドアヒンジは、固定体1、リンクアセンブリ2、可動体3及び自閉機構4を含む。使用時に、固定体1はドアの枠に設置され、可動体3はドアの扉に設置され、或いは、可動体3はドアの枠に設置され、固定体1はドアの扉に設置される。リンクアセンブリ2の両端は、固定体1及び可動体3にそれぞれ接続され、ドアを閉じる時に固定体1と可動体3を互いに接近するように駆動し、ドアを開く時に固定体1と可動体3を互いに離間するように駆動する。
【0014】
固定体1は、固定台11及び固定台の固定ブロック12で構成される。固定台11は、中央部に中空のキャビティを有し、両端にドアの枠に接続する接続プレートが設置され、ネジにより固定体1をドアの枠に固定することができる。固定台の固定ブロック12は、ボルトにより固定台11の中央部のキャビティ内に取り外し可能に取り付けられる。固定台の固定ブロック12は、U字状構造であり、固定台11との間にリンクアセンブリ2の一部を収容するキャビティを有する。また、固定台の固定ブロック12内には、固定台11の深さ方向に沿って第1の接続軸13と第2の接続軸14がこの順に配置され、かつ、第1の接続軸13が固定台11の内部一側に近接している。分解図である図3及び図4では、固定体1とリンクアセンブリ2との接続関係を示すために、リンクアセンブリ2内に同時に貫通された第1の接続軸13及び第2の接続軸14を分解していない。
【0015】
上記固定体1は、固定台11と固定台の固定ブロック12とが組み立てられてなる構造を用いたが、その目的は、該ドアヒンジの組み立てを容易にすることにあり、他の実施例では、固定台11と固定台の固定ブロック12を一体構造として設置してもよく、その場合、同様に、自閉及び隠し式装着の機能を実現することができる。
【0016】
図13を参照すると、リンクアセンブリ2は、第1のリンクブロック21、第2のリンクブロック22、第3のリンクブロック23及び第4のリンクブロック24を含む。上記リンクブロックは、いずれも弧度を有するプレートであり、両端にいずれも接続軸を貫通するための貫通孔が形成されている。また、第3のリンクブロック23の中央部には、第4のリンクブロック24が入る切欠きが形成され、切欠きの中央部及び第4のリンクブロック24の中央部には、接続軸を貫通するための貫通孔が形成され、接続軸を介して第3のリンクブロック23の中央部及び第4のリンクブロック24の中央部がヒンジ接続される。
【0017】
第1のリンクブロック21及び第2のリンクブロック22は、一端が第1の接続軸13にヒンジ接続され、他端が接続軸により第3のリンクブロック23の一端に一体にヒンジ接続される。第4のリンクブロック24の固定体1に近い一端は、第2の接続軸14にヒンジ接続される。
【0018】
可動体3は、可動台33、可動台の第1の固定ブロック31及び可動台の第2の固定ブロック32で構成される。可動台33は、中央部に中空のキャビティを有し、両端にドアの扉に接続する接続プレートが設置される。可動台の第1の固定ブロック31と可動台の第2の固定ブロック32は、リベットにより可動台33に取り外し可能に固定され、可動台33内のキャビティを、摺動ブロック34、自閉機構4及び緩衝機構5を収容する3つの収容キャビティに分割する。可動台の第1の固定ブロック31には、接続軸を貫通するための対向する貫通孔が設置され、可動台の第1の固定ブロック31と可動台の第2の固定ブロック32との隣接する側壁にも、接続軸を貫通するための貫通孔が形成され、この2箇所の貫通孔は、第3のリンクブロック23をヒンジ接続するために用いられる。第3のリンクブロック23の可動体3に近い一端に2つの支持アームがあり、接続軸により可動台の第1の固定ブロック31及び可動台の第2の固定ブロック32にヒンジ接続される。
【0019】
可動体3内の第4のリンクブロック24と対向する位置に摺動ブロック34が摺動可能に装着され、可動体3の内壁には、摺動ブロック34が深さ方向に沿って摺動する位置制限溝が設置される。図12を参照すると、摺動ブロック34の中央部には、U字状の切欠きが設置され、該U字状の切欠きの2つの側壁には、接続軸により第4のリンクブロック24の端部にヒンジ接続するための、互いに対向する貫通孔が設置される。ドアを開閉するとき、第4のリンクブロック24が、摺動ブロック34を可動体3の深さ方向に沿って摺動するように駆動する。
【0020】
摺動ブロック34の1つの側面は、平面であり、かつ可動台の第2の固定ブロック32の側壁に当接する。可動台の第2の固定ブロック32の側壁と摺動ブロック34との間には、摺動ブロック34の摺動効率を向上させるインライン軸受35が更に設置される。摺動ブロック34の他の側面、即ち可動台の第1の固定ブロック31に近い側には、互いに接続された軌跡平面341及び軌跡斜面が設置され、該軌跡斜面は、摺動ブロック34の真ん中に向かって傾斜し、自閉機構4と協働して、摺動ブロック34を可動体3の内部一側に摺動するように駆動して、ドアヒンジを閉じるように駆動する。該実施例では、軌跡斜面は、合計2つ設置され、それぞれ、深さ方向に沿って順に設置された第1の軌跡斜面342及び第2の軌跡斜面343である。第1の軌跡斜面342と上記軌跡平面341との間の夾角は、αであり、第2の軌跡斜面343と上記軌跡平面341との間の夾角は、αであり、かつα<αである。上記軌跡平面341、第1の軌跡斜面342及び第2の軌跡斜面343が隣接する箇所は、自閉機構4がその上を転動するように、逆円弧に設計される。一実施例では、9°≦α<45°、24°≦α≦45°である。
【0021】
該実施例では、リンクアセンブリ2の具体的な構造形態、及びそれと固定体1及び可動体3との接続関係が示されたが、他の実施例では、リンクアセンブリ2の具体的な構成構造を変更してもよく、例えば、リンクブロックの数を増減するか又はリンクブロックの形状を変更することも隠し式ドアヒンジの機能を実現することができる。
【0022】
上記固定台の固定ブロック12、第1のリンクブロック21、第2のリンクブロック22、第3のリンクブロック23、第4のリンクブロック24、摺動ブロック34、可動台の第1の固定ブロック31及び可動台の第2の固定ブロック32の間は、接続軸の形態でヒンジ接続され、隣接する構造の間に摩擦が発生することを回避するために、ヒンジ接続箇所の接続軸に軸スリーブ25が更に嵌設される。
【0023】
自閉機構4は、可動体3内の上記軌跡平面341に近い側に設置され、伸縮可能な構造であり、可動体3の長さ方向に沿って伸縮可能であり、一端が上記摺動ブロック34の側面に当接する。自閉機構4の端部が上記軌跡斜面に当接すると、その自身の弾性力によって上記摺動ブロック34が可動体3の内部へ摺動するように駆動され、ドアヒンジが閉じるように駆動される。
【0024】
図8及び図9を参照すると、該実施例では、自閉機構4は、アキュムレータスプリング41、スプリングスライダ42及び第2の軸受43を含む。アキュムレータスプリング41は、可動体3の長さ方向に沿って設置され、一端が調整機構6を介して可動体3の内壁に接続され、他端にスプリングスライダ42が設置される。分解図である図3及び図4に示すように、スプリングスライダ42は、U字状の構造であり、内部に2つの上記アキュムレータスプリング41が設置され、スプリングスライダ42のアキュムレータスプリング41から離れた一端に、上記摺動ブロック34の側面に当接する第2の軸受43がヒンジ接続される。スプリングスライダ42は、アキュムレータスプリング41の弾性力の作用下で可動体3の長さ方向に沿って移動可能である。ドアヒンジが完全に開いた状態では、摺動ブロック34が可動体3の外端に近い側にあり、このとき、第2の軸受43が軌跡平面341に当接し、ドアヒンジが閉じるとき、摺動ブロック34が徐々に可動体の内部へ摺動し、第2の軸受43が第1の軌跡斜面342に当接するとき、自閉機構4が摺動ブロック34に加える作用力は、深さ方向に沿う分力を有することにより、摺動ブロック34を可動体3の内部へ摺動し続けるように駆動して、ドアヒンジが自動的に閉じるように駆動することができる。このとき、ドアヒンジが開く角度は、該ドアヒンジが自動的に閉じる角度であり、第1の軌跡斜面342の開始位置を調整することにより該角度の大きさを調整することができる。
【0025】
調整機構6は、アキュムレータスプリング41と可動体3の内壁との間に設置され、アキュムレータスプリング41の弾性力の大きさを調整することにより自閉機構4の動力を調整するという役割を果たす。図3図7を参照すると、該調整構造6は、スプリングイジェクトブロック61、第1のスクリュー62、ウォームギア63、ウォームスクリュー64及び固定ブロック65を含む。スプリングイジェクトブロック61は、一端がプレートであり、他端がアキュムレータスプリング41内を貫通する2つの支持脚である。第1のスクリュー62の一端は、スプリングイジェクトブロック61のプレートに固定接続され、第1のスクリュー62とスプリングイジェクトブロック61とは、互いに回転不能であり、第1のスクリュー62に雄ねじ山が設置される。ウォームギア63は、第1のスクリュー62に螺着され、ウォームスクリュー64は、ウォームギア63と噛み合って、ウォームギア63を回転するように駆動する。ウォームスクリュー64は、可動体3にヒンジ接続され、一端が可動台の第1の固定ブロック31を貫通し、他端が縮径して可動台33の側壁を貫通し、端部にウォームスクリュー64の可動体3からの脱落を防止するバックル66が設置される。ウォームスクリュー64の可動台の第1の固定ブロック31に近い一端の端面には、マイナスドライバに合わせてウォームスクリュー64を回転させるマイナス溝が設置される。固定ブロック65は、中空の円柱形構造であり、その外周にねじ山が設置され、可動台33の端部の内壁を貫通し、第1のスクリュー62の一端が該固定ブロック65内を貫通し、ウォームギア63の端面が固定ブロック65の端面に当接し、ウォームギア63が長さ方向に沿って可動台33の外部へ移動することを阻止するという役割を果たす。
【0026】
アキュムレータスプリング41の弾性力の作用下で、ウォームギア63が固定ブロック65の端面に常に当接し、ウォームスクリュー64を時計回り又は反時計回りに回転させると、ウォームギア63を回転するように駆動することができ、ウォームギア63の長さ方向での移動が制限されるため、第1のスクリュー62が長さ方向に沿って移動して、スプリングイジェクトブロック61と可動台33の内壁との間の距離を調整し、即ちアキュムレータスプリング41の弾性力の大きさを調整することにより、重量の異なるドアの扉に適合し、ドアの扉を順調に閉じることができる。
【0027】
図8図11を参照すると、可動体3内には、ドアヒンジが閉じる速度を制御する緩衝機構5が更に設置される。緩衝機構5は、イジェクトプレート53、ダンパー52及び減衰スライダ51を含む。イジェクトプレート53は、該緩衝機構5を可動台33に取り外し可能に接続するという役割を果たす矩形プレートである。ダンパー52は、油圧ダンパー又は他の既存のダンパーであってもよく、一端がイジェクトプレート53に固定接続され、他端が自由端である。減衰スライダ51は、U字状の構造であり、その溝付き端部がダンパー52の自由端に嵌設され、可動台33内には、減衰スライダ51が深さ方向に沿って摺動するための位置制限溝が設置される。減衰スライダ51の固定体1に近い一端には、外部へ突出するイジェクトブロック54が設置され、ダンパー52の弾性力でイジェクトブロック54が可動体3の外部に位置する。また、固定体1の固定台の固定ブロック12には、イジェクトブロック54に対向する位置に突起が設置される。ドアヒンジを閉じる過程において、イジェクトブロック54がまず該突起に当接し、このとき、ダンパー52が力を受け、ドアヒンジが閉じる速度を遅くする。好ましくは、第2の軸受43が第2の軌跡斜面343に当接したとき、イジェクトブロック54はちょうど該突起に当接する。第2の軌跡斜面343と軌跡平面341との夾角が大きくなるため、自閉機構4が摺動ブロック34に対して深さ方向に沿って加える作用力が大きくなり、即ちドアを閉じる力が大きくなり、緩衝機構5がドアヒンジを閉じる速度を遅くすると共に、ドアヒンジがドアを閉じる十分な作用力を有することを保障する。
【0028】
該ドアヒンジをドアに設置して、ドアの扉が開いた後、自閉機構4の一端の第2の軸受43が摺動ブロック34の側面の軌跡平面341に当接し、自閉機構4が軌跡平面341に垂直であるため、アキュムレータスプリング41が摺動ブロック34に加える作用力が可動体3の深さ方向に沿う分力を有さず、このとき、ドアの扉がずっと開いた状態にあることができる。ドアの扉を閉じると、摺動ブロック34が可動体3の深さ方向に沿って内側に移動し、このとき、第2の軸受43が摺動ブロック34の側面の軌跡斜面の一側に徐々に転動し、第2の軸受43が軌跡斜面に当接すると、アキュムレータスプリング41が摺動ブロック34に加える作用力が可動体3の深さ方向に沿う分力を有し、このとき、外力の作用を必要とせずに摺動ブロック34が可動体3内に移動し続けることにより、ドアの扉を閉じ続けるように駆動することができる。
【0029】
(実施例2)
実施例1と比較して、この実施例では、調整機構6の別の構造形態を開示し、これに基づいて、固定体1及び可動体3の構造を適応的に変更する。したがって、以下、実施例1における構造及び接続関係と異なる内容のみを説明する。
【0030】
図14図16を参照すると、該実施例では、調整機構6は、同様にアキュムレータスプリング41と可動体3の内壁との間に設置され、アキュムレータスプリング41の弾性力の大きさを調整することにより自閉機構4の動力を調整するという役割を果たす。具体的には、調整機構6は、第1のスライダ67、第2のスライダ68及び第2のスクリュー69を含む。第1のスライダ67は、可動体3内に摺動可能に装着され、かつアキュムレータスプリング41の伸縮方向に沿って摺動可能である。第1のスライダ67の一端には、アキュムレータスプリング41を収容する溝が設置され、アキュムレータスプリング41の一端は、該溝の内壁に当接し、第1のスライダ67の他端には、第1の斜面671が設置される。第2のスライダ68は、可動体3内に摺動可能に装着され、その摺動方向がアキュムレータスプリング41の伸縮方向に直交しており、即ち可動体3の深さ方向に沿って摺動する。第2のスライダ68の側面には、第1の斜面671に当接する第2の斜面681が設置される。第2のスクリュー69は、可動体3の側壁に螺着され、一端が第2のスライダ68の第1のスライダ67から離れた一端に回転可能に接続される。使用時、第2のスクリュー69を回転させることにより、第2のスライダ68を摺動するように駆動することができ、第2の斜面681が第1の斜面671に当接して、第1のスライダ67をアキュムレータスプリング41の長さ方向に沿って摺動するように駆動することにより、アキュムレータスプリング41の長さを変更し、即ちアキュムレータスプリング41の弾性力を変更して、自閉機構4の圧力を調整して、重量の異なるドアの扉に適合し、ドアの扉を安定的に閉じることができる。
【0031】
具体的には、第2のスクリュー69の一端に接続部691が設置され、第2のスライダ68の一端に接続部691を収容する位置制限溝682が設置され、接続部691が位置制限溝682内に係止されることにより、接続部691が第2のスクリュー69を中心として軸方向に回転可能である。該実施例では、接続部691は、丸いケーキ状であり、位置制限溝682は、ストライプ状の溝であり、その側辺の開口寸法が接続部691の外径より小さいことにより、接続部691を位置制限溝682内に係止し、位置制限溝682内に第2のスクリュー69の軸方向に沿って変位することを防止する。他の実施例では、接続部691を球形にしてもよく、同様に第2のスクリュー69と第2のスライダ68を回転可能に接続するという役割を果たすことができる。
【0032】
可動体3の側壁が厚い場合、第2のスクリュー69の外端は、可動体3の外側壁と面一にするように設置されてもよい。可動体3の側壁が薄い場合、第2のスクリュー69の外端は、可動体3の外に露出してもよく、この場合、ドアヒンジを閉じるときに第2のスクリュー69が固定体1に接触することを回避するように、第2のスクリュー69の露出部を収容する固定体の貫通孔15を固定体1の側壁に設置する必要がある。
【0033】
また、第1のスライダ67の他端に第1の斜面671が設置され、第1のスライダ67が摺動するときに第1の斜面671が可動体3の内壁に当接する可能性があるため、可動体3の側壁に可動体の貫通孔36が形成される。第1のスライダ67が自閉機構4から離れた一端へ摺動すると、第1の斜面671を有する一端が該可動体の貫通孔36内に入って、順調に摺動できることを保障することができる。
【0034】
また、第1のスライダ67がアキュムレータスプリング41の伸縮方向のみに沿って摺動できることを保証するために、可動体3内には、可動体3の長さ方向に沿って設置された第1の案内溝38が更に設置され、第1のスライダ67の側面が該第1の案内溝38の側面に当接する。また、可動体3内には、可動体3の深さ方向に沿って設置された第2の案内溝39が更に設置され、第2のスライダ68の両側が第2の案内溝39に当接し、第2のスライダ68が可動体3の深さ方向のみに沿って摺動できることを保障する。
【0035】
更に、該実施例では、摺動ブロック34と可動台33との間に第1の軸受37が設置されるという点で実施例1におけるインライン軸受35と相違する。具体的には、摺動ブロック34の自閉機構4から離れた側面は、平面であり、可動台33の該平面に近い位置には、外周面が摺動ブロック34に当接し、軸方向が摺動ブロック34の摺動方向に垂直である第1の軸受37が設置される。該第1の軸受37を設置して、摺動ブロック34と可動台33との間の摺動摩擦を転動摩擦に変更することにより、摺動ブロック34の摺動効率を向上させることができる。また、該第1の軸受37は、インライン軸受35に比べて、構造がより簡単で、かつ取り付けやすく、可動台33内に固定効果が高い。
【0036】
本開示のいくつかの実施例において、以下の項目のドアヒンジが更に提供される。
【0037】
(1)
中空ケースである固定体と、
可動体と前記固定体を接続するための、複数のリンクブロックを含むリンクアセンブリと、
深さ方向に沿って摺動可能な摺動ブロックが内部に設置された中空ケースであって、前記摺動ブロックの一端が前記リンクアセンブリにヒンジ接続され、前記摺動ブロックの一側に軌跡平面と前記摺動ブロックの真ん中に向かって傾斜した軌跡斜面とが設置された可動体と、
前記可動体内の前記軌跡平面に近い側に設置され、前記可動体の長さ方向に沿って伸縮可能な伸縮可能構造であり、一端が前記摺動ブロックの側面に当接しており、端部が前記軌跡斜面に当接して伸びると、前記摺動ブロックを前記可動体の内部へ摺動するように駆動する自閉機構とを含む、ドアヒンジ。
【0038】
(2)
前記固定体内には、長さ方向に沿って第1の接続軸及び第2の接続軸が設置され、
前記リンクアセンブリは、第1のリンクブロック、第2のリンクブロック、第3のリンクブロック及び第4のリンクブロックを含み、
前記第1のリンクブロック及び第2のリンクブロックは、一端が前記第1の接続軸にヒンジ接続され、他端が前記第3のリンクブロックの一端にヒンジ接続され、
前記第3のリンクブロックは、他端が可動体にヒンジ接続され、中央部に前記第4のリンクブロックが入る切欠きが設置され、
前記第4のリンクブロックは、一端が前記第2の接続軸にヒンジ接続され、中央部が前記第3のリンクブロックの切欠き内にヒンジ接続され、他端が前記摺動ブロックにヒンジ接続される、(1)に記載のドアヒンジ。
【0039】
(3)
前記自閉機構は、
前記可動体の長さ方向に沿って設置され、一端が前記可動体の内壁に接続され、他端にスプリングスライダが設置されたアキュムレータスプリングと、
前記アキュムレータスプリングから離れた一端に、前記摺動ブロックの側面に当接する第2の軸受がヒンジ接続されたスプリングスライダとを含む、(1)に記載のドアヒンジ。
【0040】
(4)
前記アキュムレータスプリングと前記可動体の内壁との間には、前記アキュムレータスプリングの端部と前記可動体の内壁との間の距離を調整する調整機構が更に設置され、前記調整機構は、
一端が前記アキュムレータスプリングの端部に接続され、他端に第1のスクリューが固定接続されたスプリングイジェクトブロックと、
前記第1のスクリューに螺着されたウォームギアと、
前記可動体にヒンジ接続され、前記ウォームギアと噛み合って、前記ウォームギアを回転するように駆動するウォームスクリューと、
中空円柱構造であり、前記可動体の端部の内壁に設置され、内部に前記第1のスクリューの一端が貫通され、端面に前記ウォームギアの端面が当接する固定ブロックとを含む、(3)に記載のドアヒンジ。
【0041】
(5)
前記ウォームスクリューは、一端が前記可動体の側壁を貫通し、外端に前記ウォームスクリューの自身の長さ方向に沿った変位を制限するバックルが設置される、(4)に記載のドアヒンジ。
【0042】
(6)
前記アキュムレータスプリングと前記可動体の内壁との間には、前記アキュムレータスプリングの端部と前記可動体の内壁との間の距離を調整する調整機構が更に設置され、前記調整機構は、
前記可動体内に摺動可能に装着され、前記自閉機構の伸縮方向に沿って摺動可能であり、一端が前記自閉機構に接続され、他端に第1の斜面が設置された第1のスライダと、
前記可動体内に摺動可能に装着され、摺動方向が前記自閉機構の伸縮方向に直交しており、側面に前記第1の斜面に当接する第2の斜面が設置された第2のスライダと、
前記可動体の側壁に螺着され、一端が前記第2のスライダの前記第1のスライダから離れた一端に回転可能に接続された第2のスクリューとを含む、(3)に記載のドアヒンジ。
【0043】
(7)
前記第2のスクリューの一端には、接続部が設置され、
前記第2のスライダの一端には、前記接続部を収容する位置制限溝が設置され、前記接続部は、前記位置制限溝内に係止され、前記第2のスクリューを中心として軸方向に回転可能である、(6)に記載のドアヒンジ。
【0044】
(8)
前記固定体の側壁には、前記第2のスクリューの露出部を収容する固定体の貫通孔が設置され、
前記可動体の側壁には、前記第1のスライダの端部が摺動する可動体の貫通孔が設置される、(6)に記載のドアヒンジ。
【0045】
(9)
前記可動体内には、前記第1のスライダが前記アキュムレータスプリングの伸縮方向に沿って摺動する第1の案内溝が設置され、
前記可動体内には、前記第2のスライダが摺動する第2の案内溝が設置される、(6)に記載のドアヒンジ。
【0046】
(10)
前記可動体内には、前記ドアヒンジが閉じる速度を制御する緩衝機構が更に設置され、
前記緩衝機構は、
前記可動体の側壁に取り外し可能に接続されたイジェクトプレートと、
一端が前記イジェクトプレートに固定接続され、他端が伸縮端であるダンパーと、
前記可動体内に摺動可能に装着され、前記可動体の深さ方向に沿って摺動可能であり、一端が前記ダンパーの伸縮端に当接し、他端に外部へ突出するイジェクトブロックが設置された減衰スライダとを含む、(1)に記載のドアヒンジ。
【0047】
(11)
前記可動体は、可動台と、可動台の第1の固定ブロックと、可動台の第2の固定ブロックとを含み、三者の間に前記摺動ブロック、自閉機構及び緩衝機構を収容するキャビティが形成される、(10)に記載のドアヒンジ。
【0048】
(12)
前記固定体は、固定台及び固定台の固定ブロックを含み、前記固定台と固定台の固定ブロックは、取り外し可能に接続される、(10)に記載のドアヒンジ。
【0049】
(13)
前記固定台の固定ブロックには、前記イジェクトブロックに対向する突起が設置される、(12)に記載のドアヒンジ。
【0050】
(14)
前記軌跡斜面は、順に設置された第1の軌跡斜面と第2の軌跡斜面を含み、前記第1の軌跡斜面と前記軌跡平面との間の夾角は、αであり、前記第2の軌跡斜面と前記軌跡平面との間の夾角は、αであり、かつα<αである、(1)に記載のドアヒンジ。
【0051】
(15)
9°≦α<45°、24°≦α≦45°である、(14)に記載のドアヒンジ。
【0052】
本開示のいくつかの実施例によれば、以下の全て又は一部の利点を実現することができる。
【0053】
1、本開示のいくつかの実施例に係るドアヒンジにおいて、その固定体と可動体をそれぞれドアの枠とドアの扉内に設置できることにより、ヒンジの隠し式装着を実現し、また、その内部に自閉機構が設置され、ドアを閉じるときにドアヒンジの夾角が一定の角度に達した後、ドアヒンジが自動的に閉じることができ、隠し式装着を実現すると共に自閉機能を実現することもできる。
【0054】
2、本開示のいくつかの実施例に係るドアヒンジ内に自閉機構の動力の大きさを調整する調整機構が設置され、該ドアヒンジが異なるドアに取り付けられる場合、ドアの扉の重量に応じて自閉機構の動力の大きさを調整して、様々な仕様のドアに適合することができる。
【0055】
3、本開示のいくつかの実施例に係るドアヒンジに緩衝機構が更に設置され、ドアヒンジを閉じるときの速度を効果的に低減することにより、ドアを閉じる過程での騒音を減少させることができる。
【0056】
当業者であれば、本開示が上記例示的な実施例の詳細に限定されず、本開示の精神又は基本的な特徴から逸脱しない以上、他の具体的な形態で本開示を実現できることは明らかである。したがって、どの点から見ても、実施例を例示的なものかつ非限定的なものとして見なすべきであり、本開示の範囲は、上記説明ではなく、添付する特許請求の範囲によって限定されるため、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。特許請求の範囲における任意の符号は、関連する特許請求の範囲を限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本開示のドアヒンジは、従来のドアヒンジが隠し式装着の機能及び自閉機能を兼ね備えることができないという問題を解決し、産業上の利用に適する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】