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特表2024-506890オン期間のエネルギー伝達によるデュアルエネルギー点火システム及びその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-15
(54)【発明の名称】オン期間のエネルギー伝達によるデュアルエネルギー点火システム及びその方法
(51)【国際特許分類】
   F02P 3/00 20060101AFI20240207BHJP
【FI】
F02P3/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547540
(86)(22)【出願日】2021-03-25
(85)【翻訳文提出日】2023-08-03
(86)【国際出願番号】 IB2021052470
(87)【国際公開番号】W WO2022167848
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】202141004868
(32)【優先日】2021-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523295785
【氏名又は名称】エム.ハリプラサド シェッティー
(71)【出願人】
【識別番号】523295796
【氏名又は名称】エム ケー グナセカラン
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】エム.ハリプラサド シェッティー
(72)【発明者】
【氏名】エム ケー グナセカラン
【テーマコード(参考)】
3G019
【Fターム(参考)】
3G019BA01
3G019BB02
(57)【要約】
自動車産業用の点火システムを開示する。システムは、火花を開始する高電圧源と、火花に追加のエネルギーを加える低電圧源と、を備え、火花の開始及び火花に追加エネルギーを加えることは、変成器の一次巻線が導通している間に行われる。高エネルギー点火システムは、二次高電圧巻線を有する変成器を使用して実施される。火花の発生及び火花に追加エネルギーを加えることは、変成器を使用した容量性と誘導性の両方の伝達システムを使用して行われる。高電圧を発生させる様々な方法も開示する。単一スイッチ方式、2スイッチ方式及び多重スイッチ方式を開示する。電流制御火花発生及び多重パルス方式も開示する。システムは、一次側がオンの間に小型の変成器を使用して迅速な電流上昇で更に効率的にエネルギーを配給する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧エネルギー源(103)と、
低電圧エネルギー源(104)と、
相当量の電流を生成するためにスイッチ素子を介して前記高電圧エネルギー源及び前記低電圧エネルギー源を統合するように構成された、一次巻線(110)を備える変成器(150)と、
前記高電圧エネルギー源(103)及び前記低電圧エネルギー源(104)が規則的な方法で点火プラグ(112)にエネルギーを供給できるように所定の位置に配置され、高電圧エネルギーが前記変成器(150)によって二次巻線(109)を介して供給される、エネルギー供給回路と、
を備え、
前記高電圧エネルギー源(103)が火花を開始し、前記低電圧エネルギー源(104)が前記火花に追加のエネルギーを加え、火花の開始及び前記火花に追加のエネルギーを加えることは、前記変成器(150)の前記一次巻線(110)が導通している間に行われ、
前記高電圧エネルギー源(103)の電流は、トランジスタ(153)及びその関連回路を使用することによって一つのモードに制限され、高電圧エネルギー源(103)は、更に別のモードで、エネルギー源(180)からエネルギーを受け取ることなくダイオード(105)から回収されたエネルギーを使用して前記変成器(110)にエネルギーを供給する、デュアルエネルギー点火システム(10)。
【請求項2】
高電圧エネルギー源(212)及び低電圧エネルギー源(211)は、二つの一次巻線(205,206) を有する変成器(200)及びスイッチング素子(201,202)を使用して統合され、前記二つの一次巻線は、第1の一次巻線(205)及び第2の一次巻線(206)を備え、前記第1の一次巻線(205)は、前記高電圧エネルギー源(212)からエネルギーを供給することによって火花を開始するように構成され、前記第2の一次巻線(206)は、前記低電圧エネルギー源(211)からエネルギーを供給することによって火花に付加のエネルギーを加えるように構成された、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項3】
高電圧エネルギー源(304)及び低電圧源(305)は、前記変成器及び二つのスイッチング素子を使用して統合され、前記二つのスイッチング素子は、第1のスイッチング素子(306)及び第2のスイッチング素子(307)を備え、前記第1のスイッチング素子(306)は、火花を開始するために第1のコンデンサ(304)が一次側に放電するように構成され、前記第2のスイッチング素子(307)は、前記火花に付加のエネルギーを加えるために第2のコンデンサ(305)が一次側に放電するように構成された、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項4】
高電圧エネルギー源(409)及び低電圧エネルギー源(410)は、変成器(400)及び二つのスイッチング素子(411,412)を使用して統合され、第1のスイッチング素子(411)は、火花を開始するために第1のコンデンサ(409)が第1の一次巻線(403)に放電するように構成され、第2のスイッチング素子(412)は、火花に付加のエネルギーを加えるために第2のコンデンサ(410)が第2の一次巻線(406)に放電するように構成された、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項5】
第1の一次巻線は、二つの等しい部分(500,502)に分割され、E-Iコア変成器の二つの外側脚部に巻かれ、それによって、前記第1の一次巻線により磁束が前記E-Iコア変成器の中心巻線を通って流れるのを防止する、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項6】
高電圧エネルギー源(612)及び低電圧エネルギー源(611)は、変成器(504)及び二つのスイッチング素子を使用して統合され、第1のスイッチング素子(604)によって、火花を開始するために非相互巻きの変成器の一次巻線に電流を流すことを可能にし、第2のスイッチング素子(603)によって、前記火花に付加のエネルギーを加えるために第2の一次巻線に付加的な電流を流すことを可能にする、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項7】
高電圧エネルギー源(709)及び低電圧エネルギー源(710)は、変成器(504)及び二つのスイッチング素子を使用して統合され、第1のスイッチング素子(707)によって、火花を開始するために第1のコンデンサが非相互巻きの変成器一次巻線に放電するようにし、第2のスイッチング素子(708)によって、前記火花に追加のエネルギーを加えるためにコンデンサ(705)が放電するようにする、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項8】
前記高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、変成器(800)及び四つのスイッチング素子を使用して統合され、先ず、火花を開始するとともに二次巻線(810)の持続的な正帰還作用によりソース(807)から一次側(803)に印加される電圧から前記火花に付加的なエネルギーを加えるために、 スイッチング素子(811,819)をオンにするとともにスイッチング素子(804)をオフにし、前記スイッチング素子(804)は、発振の停止を可能にし、前記スイッチング素子(811、819、804)は、オフにされ、パルス源(826)から既定の時間だけ印加されるパルスは、短時間の間前記ソース(807)から前記一次側803に高電圧を印加し、コンデンサ807の電圧が低下すると、前記火花に追加のエネルギーを加える、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項9】
高電圧エネルギー源(909)及び低電圧エネルギー源(908)は、変成器(900)を使用して統合され、先ず、コンデンサ(905)から高電圧を印加して前記変成器(900)を介して火花を開始するためにスイッチ(911、903)をオンにし、前記火花に追加のエネルギーを加えるために、前記コンデンサ(905)の電圧が低下するに従って低電圧が巻線(904)に印加され、 前記システムは、前記スイッチ(911)がオフのときに、前記巻線(904)から回収されたエネルギーからコンデンサ(910)にエネルギーを配給し、前記スイッチ(911)がオンのときに、ソース(909)から前記コンデンサ(910)にエネルギーを配給する、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項10】
前記高電圧エネルギー源及び前記低電圧エネルギー源は、変成器(1000)を使用して統合され、プッシュプル構成の二つのスイッチを使用して必要な持続時間だけ正極性と負極性の一連の短いパルスを一次側に発生させるために、点火パルスは、交互にオンオフされるようにスイッチ(1003,1007)に印加され、ソース(1012)から高電圧を配給するために、スイッチ(1011)がオンされた状態でユニットを作動させる、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項11】
前記高電圧エネルギー源及び前記低電圧エネルギー源は、変成器(1100)を使用して統合され、点火パルスは、一方向に火花を発生させるために変成器一次側(1103)に正パルスを発生させるようにスイッチ(1107及び1105)を単独でオンにすることによって印加され、反対方向に火花を発生させるために、スイッチ(1106,1104)を単独でオンにし、ソース(1119)から最初に高電圧を配給するために、 スイッチング素子(1113)をオンにし、前記変成器(1100)から回収されたエネルギーからコンデンサ(1114)に高電圧を発生させるために、スイッチ(1113)をオフにする、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項12】
前記高電圧エネルギー源及び前記低電圧エネルギー源は、変成器(1200)を使用して統合され、パルス源(1214)が、前記変成器(1200)の一次側(1204)をオンオフして二次側(1201)を介して点火プラグ(1202)に正及び負に向かう電流制御火花を生成するためにスイッチ1208を流れる一連の電流制御パルスを生成するようにPWM ICをオンにする、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項13】
前記高電圧エネルギー源及び前記低電圧エネルギー源は、変成器(1300)を使用して統合され、必要な火花電流を取得するために、印加電圧は、抵抗器(1303)を流れる電流又は抵抗器(1324)を流れる電流を使用する負帰還機構によってスイッチ(1305)の抵抗値を変化させることによって連続的に変化させる、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項14】
前記高電圧エネルギー源及び前記低電圧エネルギー源は、変成器(1406)を使用して統合され、スイッチ(1409)がオンであるときに火花のために要求される電流波形を生成するために、点火電流と基準レベルとを比較することによって、印加されるソース電圧(1401)は、負帰還を使用することによって線形に変化する、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項15】
高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源を設けること(1601)と、
スイッチング素子を介して前記高電圧エネルギー源と前記低電圧エネルギー源を結合して相当量の電流を生成するために、一次巻線を備える変成器を設けること(1602)と、
放電回路により規則的な方法で前記変成器に放電するために前記高電圧エネルギー源及び前記低電圧エネルギー源を有効にすることであって、前記放電回路が所定の位置に配置され、前記高電圧エネルギー源が二次巻線を介して前記変成器から供給されること(1603)と、
を備える方法(1600)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この国際出願は、2021年2月4日にインドで出願された表題が「オン期間のエネルギー伝達によるデュアルエネルギー点火システム及びその方法」である特許出願第202141004868号の優先権を主張するものである。
【0002】
本開示の実施形態は、スパークプラグ内の二つのエネルギー源を使用して高エネルギー火花が生成される産業及び自動車産業に関し、更に詳しくは、更に良好な燃焼が得られるようにスパークプラグに追加のエネルギーを供給するために自動車で使用される点火システムに関する。
【背景技術】
【0003】
自動車では、燃料-空気混合物に点火するために電気点火システムが使用される。これにより、燃料-空気混合物に点火され、シリンダー内にパワーが発生する。良好な完全燃焼のためには、高品質の火花が不可欠である。火花には、火花の電流の大きさ及び電流の持続時間が重要である。大きい火花電流及び長い火花持続時間は良好な燃焼をもたらす。スパークギャップ間に火花を発生させるためには、スパークギャップに高電圧を供給する必要がある。従来のシステムでは、高電圧変成器を使用してバッテリー等のような低電圧直流電源から高電圧を取得する。高電圧を発生させるためには、スイッチを使用して変成器の低電圧一次側を誘導充電し、その後、二次側に高電圧を発生させるためにスイッチを開く。高い巻数比の変成器は、高電圧の火花を発生させるが、点火プラグには非常に低い電流しか流れない。火花の電流を増加させるために、デュアルソース点火システムが以前に提案された。この場合、二つの変成器を二つのスイッチングエネルギー源と共に使用する。この場合、第1の回路及び第1の変成器を使用して、高電圧低電流スパークを開始する。次に、第2の回路及び第2の変成器を使用して、既に開始された火花に低電圧高電流を送り込む。しかしながら、この方法は、二つの変成器と二つの電子回路を必要とする。二つの回路は、コスト及び余分な消費電力を増加させる。また、この方法は、スパークプラグで二つの電流を結合するために余分なダイオードを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存の点火システムのいくつかでは、高電圧発生回路及び低電圧大電流発生回路を、単一の変成器及び高電圧直流源を使用することによって統合する。しかしながら、この方法は、点火プラグに直列の制御素子を使用することによって、高電圧変成器と直列の低電圧源を二次側に追加する。同様に、他の既存の点火システムでは、火花の電力を増加させるために、高電圧源に直列の別の直流ブースター源を変成器の二次側に追加し、これによって、追加のコスト及び余分な電力消費をもたらす。
【0005】
したがって、前述の(一つ以上の)問題に対処するための改良された点火システムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態によれば、デュアルエネルギー源を有する点火システムを提供する。システムは、高電圧火花開始源及び低電圧追加電流付加源を費用効率の高い方法で統合した統合方法を使用することによって、内燃機関で使用される点火システムにオン時間中に大電流を生成するように構成される。
【0007】
本開示の別の態様では、高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、単一の一次側を有する単一の変成器及び単一のスイッチング素子を使用して統合され、放電回路は、前記エネルギー源が規則的な方法で単一の変成器に放電するように配置される。高エネルギー源のエネルギーは、追加の巻線を介して前記変成器自体から供給される。エネルギーの伝達は、スイッチのオン期間とオフ期間の両方で発生する。
【0008】
本開示の更に別の態様では、高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、二つの一次側を有する単一の変成器及び一つのスイッチング素子を使用して統合され、前記変成器は、一方のエネルギー源が他方のエネルギー源に干渉しないように巻回される。前記変成器の一方の巻線を、コンデンサを放電することによって又は電圧を印加することによって火花を開始するために使用することができ、変成器の他方の巻線を、コンデンサを放電することによって又は電圧を印加することによって火花に追加のエネルギーを加えるために使用することができる。
【0009】
本開示の更に別の態様では、火花を開始するために第1のスイッチの使用により第1のコンデンサが一次側に放電するとともに火花に追加のエネルギーを加えるために第2のスイッチの使用により第2のコンデンサが同一の一次側に放電するように、高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、単一の変成器及び二つのスイッチング素子を使用して統合される。
【0010】
本開示の更に別の態様では、火花点火のために第1のスイッチにより第1のコンデンサが第1の一次側に放電するとともに火花に追加のエネルギーを加えるために第2のスイッチにより第2のコンデンサが第2の一次側に放電するように、高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、単一の変成器及び二つのスイッチング素子を使用して統合される。
【0011】
本開示の更に別の態様では、一次側に印加される電圧が別の一次側に磁界を発生させなくするとともにその間の相互作用を回避するように、単一の変成器が巻回される。前記巻線は、二つの等しい部分に分割され、変成器のE-Iコアの二つの外側脚部に巻かれる。これによって、前記巻線による磁束がE-Iコア変成器の中央巻線に流れなくなる。
【0012】
本開示の更に別の態様では、第1のスイッチング素子によって、火花を開始するために非相互巻きの変成器の一次巻線に電流を流すことを可能にし、第2のスイッチング素子(によって、火花に付加のエネルギーを加えるために第2の一次巻線に付加的な電流を流すことを可能にするように、高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、単一の変成器及び二つのスイッチング素子を使用して統合される。
【0013】
本開示の更に別の態様では、第1のスイッチング素子によって、火花を開始するために第1のコンデンサが非相互巻きの変成器一次巻線に放電するようにし、第2のスイッチング素子によって、火花に追加のエネルギーを加えるために第2のコンデンサが放電するようにするように、高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、単一の変成器及び二つのスイッチング素子を使用して統合される。
【0014】
本開示の更に別の態様では、第1のスイッチがオンになるときに、第1の一次側に印加された電圧により火花点火し、第2のスイッチがオンになるときに、第2の一次側に印加された電圧により火花に追加のエネルギーを配給するように、電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、単一の変成器及び二つのスイッチング素子を使用して統合される。高電圧源は、同一の変成器に使用されているエネルギー回収巻線から供給される。エネルギー回収は、一次側に接続されたダイオードを介しても行われる。
【0015】
本開示の更に別の態様では、点火パルスが印加されるときに、火花を開始するために短時間だけ一次側に高電圧が印加され、その後、二つのスイッチング素子を使用して火花に追加のエネルギーを加えるために必要な時間だけ低電圧が印加されるように、電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、単一の変成器を使用して統合される。高電圧源にエネルギーを加えるためにエネルギー回収巻線も使用される。同様に、回収されたエネルギーを高電圧源に供給するためにエネルギー回収ダイオードが使用される。高電圧源からの電流を制限することもできる。高電圧源のエネルギーは、回収エネルギーから完全に取得することもできる。
【0016】
本開示の更に別の態様では、点火パルスが印加されるときに、ブリッジ構成の四つのスイッチを使用して一次側全体で正負交互の短パルスが必要な持続時間印加されるようにスイッチング素子を切り替えるために使用される一連のパルスを生成するように、電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、単一の変成器を使用して統合される。火花を開始するために、最初の短パルスごとに、5番目のスイッチを使用して非常に短い時間に変成器の一次側に高電圧を印加する。短い持続時間のパルスは、火花に追加のエネルギーを加える。エネルギー回収ダイオードも高電圧源にエネルギーを供給することができる。
【0017】
本開示の更に別の態様では、点火パルスが印加されるときに、スイッチング素子を切り替えるために使用される一連のパルスを生成し、プッシュプル構成の二つのスイッチを使用して一次側で正負交互の短パルスが必要な持続時間印加されるように、電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、単一の変成器を使用して統合される。火花を開始するために、最初の短パルスごとに、3番目のスイッチを使用して非常に短い時間に変成器の一次側に第1の高電圧を印加する。火花に追加のエネルギーを加える。エネルギー回収ダイオードも高電圧源にエネルギーを供給することができる。
【0018】
本開示の更に別の態様では、点火パルスが印加されるときに、PWM ICは、点火プラグに正と負のスパークを発生させるためにスイッチング素子を切り替えるのに使用される一連のパルスを生成するように、電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、単一の変成器を使用して統合される。PWM ICへの負帰還は、電流を必要なレベルに維持する。
【0019】
本開示の更に別の態様では、点火プラグに必要な電流波形を生成するために、一次電流を検知することによりフィードバック機構によって印加電圧が連続的に変化するように、電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源は、単一の変成器を使用して統合される。
【0020】
本開示の更に別の態様では、点火システムを組み立てる方法を提供する。方法は、高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源を設けることを備える。本方法は、スイッチング要素を介して高電圧エネルギー源と低電圧エネルギー源とを統合して相当量の電流を生成するために、一次巻線を備える変成器を設けることも備える。方法は、放電回路により規則的な方法で変成器に放電するために高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源を有効にすることであって、放電回路が所定の位置に配置され、高電圧エネルギー源が二次巻線を介して変成器から供給されることも備える。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本開示を、添付図面を使用して更に具体的に詳しく説明する。
【0022】
図1図1は、本開示の一実施形態による単一の一次側及び二つのスイッチング素子を使用する高エネルギー誘導点火システムの概略図である。
図2図2は、本開示の一実施形態による二つの一次巻線及び二つのスイッチング素子を有する高エネルギー誘導点火システムの概略図である。
図3図3は、本開示の一実施形態による単一の一次側及び二つのスイッチング素子を有する高エネルギー容量点火システムの概略図である。
図4図4は、本開示の一実施形態による二つの一次巻線及び二つのスイッチング素子を有する高エネルギー容量点火システムの概略図である。
図5図5は、本開示の一実施形態による火花開始巻線が別の一次巻線と非相互に巻かれる二つの一次巻線を有する高エネルギー点火システムの変成器巻線の詳細の概略図である。
図6図6は、本開示の実施形態による二つのスイッチング素子及び非相互巻きの二重一次変成器を有する高エネルギー誘導点火システムの概略図である。
図7図7は、本開示の一実施形態による二つのスイッチング素子及び非相互巻きのデュアル一次変成器を有する高エネルギー容量点火システムの概略図である。
図8図8は、本開示の一実施形態による一つのスイッチング素子及び一つのソースを有する高エネルギー誘導点火システムの概略図である。
図9図9は、本開示の一実施形態による高電圧源から抵抗を介してエネルギーを受け取ることによって最初に高電圧を供給する一つのスイッチング素子及び一つのソースを有する高エネルギー誘導点火システムの概略図である。
図10図10は、本開示の一実施形態によるプッシュプル変成器を介して火花に一連のパルスを供給する二つのスイッチング素子及び二つのエネルギー源を有する高エネルギー点火システムの概略図である。
図11図11は、本開示の一実施形態によるブリッジ構成を介して火花に一連のパルスを供給する四つのスイッチング素子及び二つのエネルギー源を有する高エネルギー点火システムの概略図である。
図12図12は、本開示の一実施形態による点火プラグに一連のパルスを生成する電流制御PWM集積回路を有するデュアルソース高エネルギー点火システムの概略図である。
図13図13は、本開示の実施形態による点火火花を介して定電流を生成するための電流制御フィードバックシステムを有するデュアルソース高エネルギー点火システムの概略図である。
図14図14は、本開示の実施形態による印加電圧を変化させることによって火花を介して定電流を維持するための電流フィードバックシステムを有するデュアルソース高エネルギー点火システムの概略図である。
図15図15は、図1の点火システムの一実施形態の概略図であり、本開示の実施形態に従ったモード-1における図1の実質的に取得した典型的な波形を示す。
図16図16は、本開示の実施形態による点火システムを組み立てる方法に関与するステップを表すフローチャートである。
【0023】
さらに、当業者は、図中の要素が単純化のために図示されるとともに必ずしも縮尺通りに描かれていない場合があることを理解する。さらに、装置の構造に関して、装置の一つ以上の構成要素は、従来の記号によって図面に表されている場合があり、図面は、本明細書の説明の利益を有する当業者には容易に明らかである詳細であるようにするとともに図を不明瞭にしないように、本開示の実施形態を理解するのに適切な特定の詳細のみを示す場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示の原理の理解を促進するために、図示した実施形態を参照し、それを、特定の言葉を使用して説明する。それにもかかわらず、本開示の範囲の限定は、それによって意図されるものではないことが理解される。図示したシステムにおけるそのような変更及び更なる変形並びに当業者に通常生じる本開示の原理の更なる応用は、本開示の範囲内であると解釈される。
【0025】
「備え」、「備える」又は他の変形は、非排他的な包含を意図しており、ステップのリストで構成されるプロセス又は方法は、それらのステップのみを包含するのではなく、明示的にリストされていない又はそのようなプロセス若しくは方法に固有の他のステップを包含する可能性がある。同様に、「...を備える」の前に一つ以上の装置又はサブシステム又は要素又は構造又は構成要素があっても、それ以上の制約がなければ、他の装置、サブシステム、要素、構造、構成要素、追加の装置、追加のサブシステム、追加の要素、追加の構造又は追加の構成要素の存在を排除するものではない。本明細書を通じて「一実施形態において」、「別の実施形態において」及び同様の表現が出現する場合、全てが同一の実施形態を指す可能性があるが、必ずしもそうではない。
【0026】
別段の定めがない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同一の意味を有する。本明細書で提供されるシステム、方法及び実施例は、例示に過ぎず、限定を意図するものではない。
【0027】
以下の明細書及び特許請求の範囲において、多くの用語が参照されるが、これらの用語は以下の意味を有するように定義されるものとする。 単数形の“a”、“an”及び“the”は、文脈上明らかにそうでない場合を除き、複数形の言及を含む。
【0028】
本開示の実施形態は、点火システム及びその方法に関する。デュアルエネルギー源を有する点火システムは、高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源を有する。システムは、スイッチング素子を介して高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源を統合して相当量の電流を生成するために、一次巻線を備える変成器を有する。システムは、高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源が規則的な方法で変成器に放電できるように所定の位置に配置された放電回路を有し、高電圧エネルギー源は、二次巻線を介して変成器から供給される。
【0029】
図1は、本開示の一実施形態による単一の一次側及び二つのスイッチング素子を使用する高エネルギー誘導点火システム(10)の概略図である。直流電源(180)の正入力は、スイッチ(160)の一端に接続される。スイッチ(160)の他端は、ダイオード(108)のアノードに接続され、ダイオード(108)のカソードは、コンデンサ(103)の一端に接続される。コンデンサ(103)の他端は、接地される。ソース(180)のマイナスは、接地される。ダイオード(108)のカソードは、ダイオード(105)のカソードにも接続される。ダイオード(108)のカソードは、スイッチ(102)の一端にも接続される。スイッチ(102)の他端は、抵抗器(156)の一端に接続され、スイッチ(170)の他端は、ダイオード(106)のアノードに接続される。抵抗器(156)の他端は、ダイオード(106)のアノードにも接続される。スイッチ(102)のゲートには、トランジスタ(153)のコレクタが接続される。トランジスタ(153)のエミッタは、ツェナーダイオード(154)のカソードに接続される。ツェナーダイオード(154)のアノードは、ダイオード(106)のアノードに接続される。 トランジスタ(153)のベースは、抵抗器(155)の一端に接続される。抵抗器(155)の他端は、スイッチ(102)のソース端に接続される。抵抗器(152)の他端は、パルス源(159)の一端に接続される。トランジスタ(153)のコレクタには、抵抗器(152)の一端が接続される。パルス源(159)の他端は、ダイオード(106)のアノードに接続される。ダイオード(106)のカソードは、変成器(150)の一次巻線(110)の一端に接続される。前記一次巻線(110)の他端は、スイッチ(101)の一端に接続される。スイッチ(101)の他端は、接地される。スイッチ(101)の非接地端は、ダイオード(105)のアノードにも接続される。ダイオード(106)のカソードは、ダイオード(107)のカソードにも接続される。ダイオード(107)のアノードは、コンデンサ(104)の一端に接続される。コンデンサ(104)の他端は、接地される。ダイオード(107)のアノードは、DC入力ソース(109)のプラスにも接続される。ソース(109)のマイナスは、接地される。 変成器(150)の二次側(109)の一端は、点火プラグ(112)に接続される。点火プラグ(112)の他端は、接地される。二次側(109)の他端は、接地される。
【0030】
さらに、単一の変成器及び二つのスイッチを使用することによって、高いエネルギーが点火プラグ(112)に伝達される。この場合、スイッチ(160)がオンになるとき、コンデンサ(103)は、ソース(180)からエネルギーを受け取り、スイッチ(160)がオフになるときに、コンデンサ(103)は、ソース(110)からエネルギーを受け取らない。回路は、スイッチ(160)がオンの状態とスイッチ(160)がオフの状態のいずれであっても動作可能である。モード-1とモード-2の両方は、スイッチ(160)がオンとオフのいずれであっても動作可能である。一次コイル(110)は、巻数が少なく、二次コイル(109)は、巻数が多い。先ず、スイッチ(101,170,102)を一緒にオンにする。これによって、高電圧源(103)からスイッチ(102、101)を介して一次側(110)に電流が流れる。一次側(110)を流れる電流は、二次側(109)に高電圧を誘起し、点火プラグ(112)の火花を開始させる。非常に短い時間の後、スイッチ(102)は、オフになる。そして、低電圧源(104)は、ダイオード(107)を介してスイッチ(101)を通じて一次側(110)に電圧を配給する。この電圧は、二次側(109)に低電圧を誘導し、点火プラグ(112)に追加の電流を流す。既定の時間が経過した後、スイッチ(101)は、オフになる。そして、一次側(110)に蓄積されたエネルギーは、ダイオード(105)を介してコンデンサ(103)に戻される。コンデンサ(103)は、ソース(110)からダイオード(108)を介して充電される。コンデンサ(104)は、低電圧源(109)から充電される。この場合、スイッチ(102)及びスイッチ(101)がオンになるとともにスイッチ(170)がオフなるとき、回路は、モード-2として、(モード-1と称する)上述ものよりも電流制御された状態で動作する。この場合、スイッチ(102)を通る電流は、抵抗(156)を流れ、スイッチ(101)を流れる。この電流は、抵抗器(156)に電圧を発生させる。このような抵抗器(156)の電圧が、ツェナーダイオード(154)の降伏電圧にトランジスタ(153)のベースエミッタ電圧を加えた電圧を超える場合、トランジスタ(153)が導通し、これによって、トランジスタ(153)のコレクタに流れる電流によりスイッチ(102)のゲート電圧が低下する。このようなスイッチ(102)のゲート電圧の低下によって、変成器の一次側(110)に印加される電圧が低下する。これによって、変成器の二次側(109)の電圧が低下し、点火プラグ(112)を流れる電流が減少する。このようにして、スイッチ(102)を介した火花開始電流に起因する点火プラグ(112)を通る最大電流が制限される。スイッチ(170)を閉じている場合、点火プラグ(112)を流れる電流は、点火プラグ(112)等に存在する抵抗に加えて変成器の二次側(109)の抵抗及び漏れインダクタンスによってのみ制限される。
【0031】
図2は、本開示の一実施形態による二つの一次巻線及び二つのスイッチング素子を有する高エネルギー誘導点火システムの概略図である。ソース(216)のプラス端子は、ダイオード(213)のアノードに接続される。ソース(216)のマイナス端子は、接地される。ダイオード(213)のカソードは、コンデンサ(212)の一端に接続される。コンデンサ(212)の他端は、接地される。ダイオード(213)のカソードは、ダイオード(210)のアノードにも接続される。ダイオード(210)のカソードは、変成器(200)の巻線(205)の一端に接続される。巻線(205)の他端は、スイッチ(201)の一端に接続される。スイッチ(201)の他端は、接地される。ソース(215)のプラス端子は、コンデンサ(211)の一端に接続される。コンデンサ(211)の他端は、接地される。ソース(215)のプラス端子は、ダイオード(209)のアノードにも接続される。ダイオード(209)のカソードは、変成器(200)の巻線(206)の一端に接続される。巻線(206)の他端は、スイッチ(202)の一端に接続される。スイッチ(202)の他端は、接地される。巻線(207)の一端は、接地され、巻線(207)の他端は、ダイオード(208)のアノードに接続される。ダイオード(208)のカソードは、ダイオード213のカソードに接続される。変成器(200)の巻線(203)の一端は、接地され、巻線(203)の他端は、点火プラグ(204)の一端に接続される。点火プラグ(204)の他端は、接地される。
【0032】
さらに、スイッチング素子(201,202)は、一緒にオンになる。これにより、コンデンサ(212)からダイオード(210)を介して巻線(205)に電流が流れる。このコンデンサ(212)は、電圧源(216)によって充電される。巻線(205)を流れる電流は、二次巻線(203)に高電圧を誘導し、点火プラグ(204)の火花を開始させる。この間、ダイオード(209)の逆バイアス作用により、巻線(206)を電流が流れない。この理由は、(206)と(207)の合計巻数が適宜調整されるからである。非常に短い時間の後、スイッチ(201)は、オフになる。その直後、ダイオード(209)の逆バイアス電圧は、消滅する。そして、電流がダイオード(209)を介して巻線(206)を流れる。ソース(215)は、コンデンサ(211)を充電する。巻線(206)を流れる電流は、巻線(203)を介して点火プラグ(204)の火花に追加の電流を加える。既定の時間の後、スイッチ(202)もオフになる。そして、一次側(206)に蓄積されたエネルギーは、巻線(207)及びダイオード(208)を介してソース(212)に戻される。
【0033】
図3は、本開示の一実施形態による単一の一次側及び二つのスイッチング素子を有する高エネルギー容量点火システムの概略図である。ソース(309)のプラス端子は、ダイオード(308)のアノードに接続される。ソース(309)のマイナス端子は接地される。ダイオード(308)のカソードは、スイッチ(307)の一端に接続される。スイッチ(307)の他端は、接地される。ダイオード(308)のカソードは、コンデンサ(305)の一端にも接続される。コンデンサ(305)の他端は、変成器(300)の巻線(303)の一端に接続される。巻線(303)の他端は、接地される。ソース(310)のプラス端子は、ダイオード(311)のアノードに接続される。ソース(310)のマイナス端子は、接地される。ダイオード(311)のカソードは、コンデンサ(304)の一端に接続される。コンデンサ(304)の他端は、変成器(300)の巻線(303)の非接地端に接続される。ダイオード(311)のカソードもスイッチ(306)の一端に接続され、スイッチ(306)の他端は、接地される。変成器(300)の巻線(301)の一端は、アースに接続される。巻線(301)の他端は、点火プラグ(302)の一端に接続される。点火プラグ(302)の他端は、接地される。
【0034】
一次コイル(303)は、巻数が少なく、二次コイル(301)は、巻数が多い。先ず、コンデンサ(304)及び(305)はそれぞれ、電圧源(310)及び(309)を使用してダイオード(311)及び(308)を介して充電される。電圧源(309)及び(310)は、短絡保護され、短絡時に無視できる電流を配給する。次に、スイッチ(306)及び(307)が一緒にオンにされる。コンデンサ(304)の電圧は、コンデンサ(305)の電圧よりも高い。したがって、スイッチ(306)は、導通し、スイッチ(307)は、逆バイアスになる。そのために、巻線(303)に大きな電圧がかかり、変成器(300)の二次側(301)に高電圧が誘導される。これによって、点火プラグ(302)に火花が発生する。しかしながら、コンデンサ(304)の電圧がコンデンサ(305)の電圧レベルより下に低下すると、スイッチ(307)が導通し、変成器(300)の一次側(303)間に電圧が印加される。これによって、二次巻線(301)に電圧が誘導され、点火プラグ(302)の火花に追加のエネルギーが加わる。
【0035】
図4は、本開示の一実施形態による二つの一次巻線及び二つのスイッチング素子を有する高エネルギー容量点火システムの概略図である。ソース(415)のプラス端子は、ダイオード(414)のアノードに接続される。ダイオード(414)のカソードは、スイッチ(412)の一端に接続される。スイッチ(412)の他端は、接地される。ダイオード(414)のカソードは、コンデンサ(410)の一端に接続される。コンデンサ(410)の他端は、ダイオード(408)のアノード及びダイオード(407)のカソードに接続される。ダイオード(408)の他端は、接地される。ダイオード(407)のアノードは、変成器(400)の巻線(406)の一端に接続される。巻線(406)の他端は、接地される。直流電源(416)のプラス端子は、ダイオード(413)のアノードに接続され、ダイオード(413)のカソードは、スイッチ(411)の一端に接続される。スイッチ(411)の他端は、接地される。ダイオード(413)のカソードは、コンデンサ(409)の一端にも接続され、コンデンサ(409)の他端は、ダイオード(405)のアノード及びダイオード(404)のカソードに接続される。ダイオード(405)のカソードは、接地される。ダイオード(404)のアノードは、巻線(403)の一端に接続される。変成器(400)の巻線(403)の他端は、接地される。変成器(400)の巻線(401)の一端は、接地される。巻線(401)の他端は、点火プラグ(402)の一端に接続される。点火プラグ(402)の他端は、接地される。
【0036】
さらに、単一の変成器(400)及び二つのスイッチを使用することによって、高エネルギーが点火プラグ(402)に伝達される。一次コイル(403)は、巻き数が少なく、二次コイル(401)は、巻き数が多い。先ず、コンデンサ(409,410)は、ソース(416)を使用してダイオード(413)及び(405)を介して充電される。同様に、コンデンサ(410)は、ソース(415)を使用してダイオード(408)及び(414)を介して充電される。二つのスイッチ(411)及び(412)は一緒にオンにされる。第1の一次側(403)は、変成器(400)の第2の一次側(406)に比べて巻数が少ない。したがって、先ず、スイッチ(411)だけが導通し、一次側(403)に電圧を印加する。この理由は、ダイオード(407)が逆バイアスであるとともにダイオード(404)が順バイアスであるである。これによって、変成器(400)の二次側(401)に高電圧が誘導され、点火プラグ(402)に火花が発生する。しばらくしてからコンデンサ(409)の電圧が低下すると、ダイオード(407)が順方向にバイアスされ、スイッチ(412)が導通する。これによって、変成器(400)の巻線(406)に電圧が印加される。このような(406)の電圧は、二次側(401)に低電圧を誘導し、点火プラグ(402)の火花に電流を加える。
【0037】
図5は、本開示の実施形態による図6及び図7に詳述するような新たな構成において使用される変成器巻線の詳細を概略的に示す図である。この場合、コイル(501)は、変成器コア(504)の中心脚に巻かれる。巻線(500)は、コアの一方の外側脚部に巻かれる。もう一方の外側脚部には、巻線(502)が巻かれる。同一の脚部には、高電圧巻線(503)も巻かれる。巻線(500及び502)は、等しく、これらによって発生した磁束が変成器の中心脚(504)を流れないように直列接続される。
【0038】
図6において、直流電源(611)のプラス端子は、ダイオード(610)のアノードに接続される。ソース(611)のマイナス端子は、接地される。ダイオード(610)のカソードは、コンデンサ(605)の一端に接続される。コンデンサ(605)の他端は、接地される。ダイオード(610)のカソードは、変成器(504)の巻線(501)の一端にも接続される。巻線(501)の他端は、スイッチ(603)の一端に接続される。スイッチ(603)の他端は、接地される。直流電源(612)のプラス端子は、ダイオード(608)のアノードに接続される。直流電源(612)のマイナス端子は、接地される。ダイオード(608)のカソードは、コンデンサ(607)の一端に接続される。コンデンサ(607)の他端は、接地される。ダイオード(608)のカソードは、巻線(500)の一端に接続される。巻線(500)の他端は巻線(502)の一端に接続されている。巻線(502)の他端は、スイッチ(604)の一端に接続される。スイッチ(604)の他端は、接地される。変成器(504)の巻線(503)の一端は、接地される。前記巻線(503)の他端は、点火プラグ(602)の一端に接続される。点火プラグ(602)の他端は、接地される。
【0039】
図6は、高エネルギー点火システムの更に別の構成を示す。ここでは、変成器(504)は、図6の回路に動作可能に接続される。スイッチ(604)が、オンにされる。これによって、コンデンサ(607)からの電流が変成器(504)の直列接続巻線(500及び502)を流れる。このコンデンサ(607)は、ソース(612)からダイオード(608)を介して充電される。巻線(500及び502)を流れる電流は、二次巻線(503)に高電圧を誘起する。しかしながら、巻線(501)には電圧が発生しない。この高電圧は、点火プラグ(602)に火花を発生させる。短期間の後、スイッチ(603)は、オンになり、スイッチ(604)は、オフになる。これによって、巻線(501)に電流が流れ、巻線(500及び502)の電流が遮断される。巻線(501)の電流は、コンデンサ(605)から供給される。コンデンサ(605)は、ソース(611)からダイオード(610)を介して充電される。巻線(501)を流れる電流は、二次側(503)に電圧を誘導し、点火プラグ(602)の火花に電流を加える。ソース(611及び612)は短絡保護され、短絡時に無視できる電流を与える。
【0040】
図7は、本開示の一実施形態による二つのスイッチング素子及び非相互巻二重一次変成器を有する高エネルギー容量点火システムの概略図である。直流源(710)のプラス端子は、ダイオード(711)のアノードに接続される。前記ソース(710)のマイナス端子は、接地される。ダイオード(711)のカソードは、スイッチ(708)の一端に接続される。スイッチ(708)の他端は、接地される。ダイオード(711)のカソードは、コンデンサ(705)の一端にも接続される。コンデンサ(705)の他端は、ダイオード(713)のアノードに接続される。ダイオード(713)のカソードは、接地される。ダイオード(713)のアノードは、変成器(504)の巻線(501)の一端にも接続される。巻線(501)の他端は、接地される。電源(709)のプラス端子は、ダイオード(712)のアノードに接続される。前記直流電源のマイナス端子は、接地される。ダイオード(712)のカソードは、スイッチ(707)の一端に接続される。スイッチ(707)の他端は、接地される。ダイオード(712)のカソードは、コンデンサ(706)の一端にも接続される。コンデンサ(706)の他端は、ダイオード(714)のアノードに接続される。ダイオード(714)のカソードは、接地される。ダイオード(714)のアノードは、変成器(504)の巻線(500)の一端に接続される。前記巻線(500)の他端は、巻線(502)の一端に接続され、巻線(502)の他端は、接地される。変成器(504)の巻線(503)の一端は、接地される。巻線(503)の他端は、点火プラグ(702)の一端に接続される。点火プラグ(702)の他端は、接地される。
【0041】
図7は、高エネルギー点火システムの更に別の構成を示す。ここでは、変成器(504)は、図7の回路に動作可能に接続される。コンデンサ(706)は、ソース(709)を使用してダイオード(712)及び(714)を介して充電される。同時に、コンデンサ(705)は、ソース(710)を使用してダイオード(713及び711)を介して充電される。この場合、スイッチ(707)は、オンになる。これによって、コンデンサ(706)は、直列接続された巻線(500と502)を介して放電を行う。これによって、巻線(501)には電圧が発生しない。しかしながら、これによって、二次巻線(503)に高電圧が誘導される。このような巻線(503)の電圧は、点火プラグ(702)の火花を開始させる。既定の時間の後、スイッチ(708)は、オンになる。これによって、コンデンサ(705)は、巻線(501)を介して放電を行う。このような巻線(501)を流れる電流は、二次側(503)に電圧を誘導する。このインターンは、点火プラグ(702)に既に存在する火花に電流を加える。コンデンサ(706及び705)が放電を完全に行うと、スイッチ(707及び708)をオフにすることができる。
【0042】
図8は、本開示の一実施形態による一つのスイッチング素子及び一つのソースを有する高エネルギー誘導点火システムの概略図である。DCソース(809)のプラス端子は、ダイオード(808)のアノードに接続される。ソース(809)のマイナス端子は、接地される。ダイオード(808)のカソードは、コンデンサ(807)の一端に接続される。コンデンサ(807)の他端は、接地される。 ダイオード(808)のカソードは、変成器(800)の巻線(803)の一端にも接続される。巻線(803)の他端は、制御素子(816)の一端に接続される。制御素子(816)の他端は、接地される。ダイオード(808)のカソードは、ダイオード(806)のカソードにも接続される。ダイオード(806)のアノードは、変成器(800)の巻線(805)の一端に接続される。前記巻線(805)の他端は、接地される。変成器(800)の巻線(801)の一端は、接地される。巻線(801)の他端は、点火プラグ(802)の一端に接続される。点火プラグ(802)の他端は、接地される。変成器(800)の巻線(810)の一端は、スイッチ(811)の一端に接続され、巻線(810)の他端は、接地される。スイッチ(811)の他端は、コンデンサ(812)の一端に接続される。コンデンサ(812)の他端は、抵抗器(814)の一端に接続され、パルス源(826)の一端にも接続される。パルス源(826)の他端は、接地される。抵抗器(814)の他端は、制御素子(816)の制御端子に接続される。抵抗器(813)の一端は、スイッチ(819)の一端に接続され、スイッチ(819)の他端は、バイアス電圧+Vに接続される。抵抗器(813)の他端は、制御素子(816)の制御端子に接続される。抵抗器(815)の一端は、制御素子(816)の制御端子に接続される。抵抗器(815)の他端は、接地される。スイッチ(804)の一端は、制御素子(816)の制御端子に接続される。スイッチ(804)の他端は、接地される。
【0043】
図8は、高エネルギー点火システムの更に別の構成を示す。これは、二つのモードで動作可能である。モード-1では、スイッチ(811、819、804)は、開く。ここで、パルス源(826)からパルスを印加することによって、制御素子(816)をオンにする。これによって、コンデンサ(807)からの電流が変成器(800)の巻線(803)を流れる。コンデンサ(807)は、前のサイクルで(816)がオフにされたときに、巻線(805)によりダイオード(806)を介して高電圧に充電される。巻線(803)を流れる電流は、変成器(800)の二次側(801)に高電圧を誘導する。この高電圧によって、点火プラグ(802)の火花を開始させる。コンデンサ(807)の初期電圧は、供給電圧(809)より高い。そのために、ダイオード(808)は逆バイアスとなり、ダイオード(808)を介して電流が流れない。制御素子(816)がオンになると、コンデンサ(807)の電圧は低速に低下する。そして、ダイオード(808)は、導通し、巻線(803)にエネルギーを供給する。しかしながら、この電圧が低いので、巻線(801)には低い誘導電圧しか発生しない。しかしながら、これは、点火プラグ(802)に既に存在する火花に追加の電流を加える。既定の時間の後、制御素子(816)は、オフにされる。一次側に蓄積されたエネルギーは、巻線(805)によってダイオード(806)を介してコンデンサ(807)に配給される。
【0044】
一実施形態では、図8の回路を別のモードで動作させてもよい。このモード-2では、スイッチ(811、819)はオンに切り替えられ、スイッチ(804)は開いたままである。パルス端子(826)からパルスは印加されず、スイッチ(804)は開いたままである。これによって、V+電源から抵抗(813)を介して供給されるバイアス電流により巻線(803)に電流が流れる。これによって、端子の非接地端で巻線(810)に正電圧が誘導される。この間、ダイオード(806)は、逆バイアスされる。これによって、電流がコンデンサ(812)、抵抗器(814)及び制御素子(816)の制御端子に流れる。この電流は、巻線(803)を流れる電流を増加させる。これによって、巻線(810)に誘導される電圧が増大し、制御素子(816)の制御端子への電流が更に増加する。この正帰還は、巻線(803)を流れる電流を連続的に増加させる。この間、電圧は、巻線(801)に誘導され、これによって、点火プラグ(802)に火花が生じる。しかしながら、しばらくすると、変成器(800)のコアは、飽和状態になり、これによって、巻線(810)の電圧が減少する。これによって、制御素子(816)の制御端子を流れる電流が減少する。これによって、巻線(803)の電流が更に減少する。この段階の間、巻線(801)にも電圧が誘導され、これにより電流が点火プラグ(802)を流れるようになる。この間、ダイオード(806)も順方向にバイアスされ、巻線(805)の高い誘導電圧は、ダイオード(806)を介してコンデンサ(807)に電力を配給する。
【0045】
巻線(810)の電圧が低下すると、巻線(803)の電流が更に減少し、最終的に制御素子(816)がオフになる。変成器に蓄積されたエネルギーは、巻線(801)を介して点火プラグ(802)に配給される。変成器(800)の蓄積エネルギーの一部は、ダイオード(806)を介してコンデンサ(807)にも配給される。これによって、コンデンサ(807)の電圧は、ソース電圧(809)よりも著しく高くなる。制御素子がオフになると、電流はソースv+から制御素子の制御端子(816)に再び流れ始める。これによって、上述の正帰還により制御素子(816)のスイッチが再びオンになる。これによって、点火プラグ(802)に再び火花が誘導される。再び変成器(800)が飽和すると、上記のように、制御素子(816)は、オフになる。このとき、点火プラグ(802)に再び火花が発生する。この場合も、変成器(800)に蓄積されたエネルギーの一部は、巻線(805)を介してコンデンサ(807)に配給される。このようにして、自動的に制御素子(816)がオンオフされ、制御素子(816)のオン期間及びオフ期間に点火プラグ(802)にエネルギーが配給される。コンデンサ(807)の値は、火花を開始するために非常に短い時間だけ巻線(803)に高電圧を供給するように調整され、その後、ソース(809)は、ダイオード(808)を介して巻線(803)にエネルギーを配給する。点火プラグ(802)に配給される電力を、スイッチ(804)をオンにすることによっていつでも停止させることができる。
【0046】
図9は、本開示の一実施形態による高電圧源から抵抗を介してエネルギーを受け取ることによって最初に高電圧を供給する一つのスイッチング要素及び一つのソースを有する高エネルギー誘導点火システムの概略図である。DC源(908)のプラス端子は、ダイオード(906)のアノードに接続される。ソース(908)のマイナス端子は、接地される。ダイオード(906)のカソードは、コンデンサ(905)の一端に接続される。コンデンサ(905)の他端は、接地される。ソース(909)のプラス端子は、スイッチ(911)の一端に接続される。スイッチ(911)の他端は、コンデンサ(910)の一端に接続される。コンデンサ(910)の他端は、接地される。ソース(909)のマイナス端子は、接地される。抵抗器(907)の一端は、コンデンサ(910)の非接地端に接続される。抵抗器(907)の他端は、ダイオード(906)のカソードに接続される。ダイオード(906)のカソードは、変成器(900)の巻線(904)の一端にも接続される。巻線(904)の他端は、スイッチ(903)の一端に接続される。スイッチ(903)の他端は、接地される。変成器(900)の巻線(901)の一端は、接地される。巻線(901)の他端は、点火プラグ(902)の一端に接続される。点火プラグ(902)の他端は、接地される。スイッチ(903)の非接地端には、ダイオード(912)のアノードが接続される。ダイオード(912)のカソードは、コンデンサ(910)の非接地端に接続される。
【0047】
図9は、高エネルギー点火システムの更に別の構成を示し、二つのモードで作動する。第1のモードでは、スイッチ(911)がオンにされ、必要なエネルギーがソース(909)からコンデンサ(910)に流れる。第2のモードでは、スイッチ(911)は開いたままであり、エネルギーはソース(909)からコンデンサ(910)に流れない。他の動作は、両モードで共通である。動作については、先ず、スイッチ(903)をオンにする。これによって、コンデンサ(905)からの電流が変成器(900)の巻線(904)を流れる。コンデンサ(905)は、スイッチ(903)がオフのときにコンデンサ(910)から抵抗(907)を介して高電圧に充電されている。したがって、スイッチ(903)がオンになると、変成器(900)の巻線(904)に高電圧が印加される。これによって、変成器(900)の巻線(901)に高電圧が誘導される。この高電圧は、点火プラグ(902)の火花を開始させる。しかしながら、コンデンサ(905)の電圧は、時間が経過するに従って減少する。その理由は、抵抗器を介した充電が低速であるとともにダイオード(906)が逆バイアスであるからである。コンデンサ(905)の電圧がソース(908)の電圧レベルを下回るとき、ダイオード(906)は、導通し、ソース(908)から巻線(904)に電流を供給する。そして、変成器(900)の二次側(901)に低電圧が誘導される。これによって、点火プラグ(902)で既に開始されている火花に追加の電流が加えられる。既定の時間の後、スイッチ(903)は、オフにされる。ダイオード(912)は、変成器(900)の一次巻線(904)からコンデンサ(910)に蓄積エネルギーを配給する。
【0048】
図10は、本開示の一実施形態によるプッシュプル変成器を介して火花に一連のパルスを供給する二つのスイッチング素子及び二つのエネルギー源を有する高エネルギー点火システムの概略図である。DC源(1014)のプラス端子は、ダイオード(1016)のアノードに接続される。ダイオード(1016)のカソードは、コンデンサ(1012)の一端及びスイッチ(1011)の一端に接続される。スイッチ(1011)の他端は、ダイオード(1110)のアノードに接続される。ソース(1014)のマイナス端子は、接地される。コンデンサ(1012)の他端は、接地される。ダイオード(1015)のカソードもダイオード(1016)のカソードに接続される。ダイオード(1010)のカソードは、変成器(1000)の巻線(1005及び1006)のセンタータップに接続される。DC源(1013)のプラス端子は、ダイオード(1009)のアノードに接続される。ダイオード(1009)のカソードは、ダイオード(1010)のカソードに接続される。ダイオード(1015)のアノードは、ダイオード(1009)のカソードに接続される。変成器の巻線(1005)の外側端子は、スイッチ(1003)の一端に接続される。スイッチ(1003)の他端は、接地される。ダイオード(1004)のアノードは、接地されている。ダイオード(1004)のカソードは、スイッチ(1003)の非接地端に接続される。巻線(1006)の外端は、スイッチ(1007)の一端に接続される。スイッチ(1007)の他端は、接地される。ダイオード(1008)のアノードは、接地される。ダイオードのカソードは、スイッチ(1007)の非接地端に接続される。変成器(1000)の巻線(1001)の一端は、接地される。巻線(1001)の他端は、点火プラグ(1002)の一端に接続される。点火プラグ(1002)の他端は、接地される。
【0049】
図10は、高エネルギー点火システムの更に別の構成を示す。ここでは、スイッチ(1007)は、スイッチ(1011)と共にオンにされる。これによって、コンデンサ(1012)からダイオード(1010)を介して巻線(1006)に高電圧が配給される。このコンデンサは、先ず、ソース(1014)からダイオード(1016)を介して充電される。巻線(1006)を流れる電流は、変成器(1000)の二次巻線(1001)に電圧を誘導する。この高電圧によって、点火プラグ(1002)に火花が発生する。短時間の後、スイッチ(1011)は、オフになる。そして、電流が、ソース(1013)によってダイオード(1009)を介して巻線(1006)に配給される。これによって、二次巻線(1001)を介して点火プラグ(1002)に追加のエネルギーが配給される。既定の時間の後、スイッチ(1007)は、オフになる。そして、巻線(1006)に蓄積されたエネルギーは、ダイオード(1004及び1015)を介して高電圧コンデンサ(1012)に配給される。スイッチ(1007)が非常に短い時間でオフになると、スイッチ(1003及び1011)がオンになる。そして、電流は、巻線(1005)を流れ、巻線(1001)を介して点火プラグ(1002)に火花を発生させる。短い時間の後、スイッチ(1011)のみがオフになる。そして、巻線(1005)へのエネルギーは、ダイオード(1009)を介してソース(1013)から供給される。これによって、追加のエネルギーが、二次巻線(1001)を介して点火プラグ(1002)での火花に加えられる。しばらくすると、スイッチ(1003)は、オフになる。そして、巻線(1005)に蓄積されたエネルギーは、ダイオード(1008及び1015)を介して高電圧コンデンサ(1012)に戻される。このスイッチングサイクルは、スイッチ(1007及び1003)の間で必要な回数だけ繰り返される。
【0050】
図11は、本開示の実施形態によるブリッジ構成を介して火花に一連のパルスを供給する四つのスイッチング素子及び二つのエネルギー源を有する高エネルギー点火システムの概略図である。直流源(1118)のプラス端子は、ダイオード(1116)のアノードに接続される。前記ソース(1118)のマイナス端子は、接地される。ダイオード(1116)のアノードは、コンデンサ(1117)の一端にも接続される。コンデンサ(1117)の他端は、接地される。ソース(1119)のプラス端子は、ダイオード(1115)のアノードに接続される。ソース(1119)のマイナス端子は、接地される。ダイオード(1115)のカソードは、スイッチ(1113)の一端に接続される。スイッチ(1113)の他端は、コンデンサ(1114)の一端に接続される。コンデンサ(1114)のマイナス端子は、接地される。コンデンサ(1114)の非接地端は、ダイオード(1112)のアノードに接続される。ダイオード(1110及び1111)のカソードは、ダイオード(1112)のアノードに接続される。スイッチ(1113)の他端は、ダイオード(1112)のアノードに接続される。ダイオード(1112)のカソードは、ダイオード(1116)のカソードに接続される。ダイオード(1116)のカソードは、ダイオード(1108及び1109)のカソードにも接続される。ダイオード(1116)のカソードは、スイッチ(1107)の一端及びスイッチ(1106)の一端にも接続される。スイッチ(1107)の他端は、ダイオード(1108)のアノードに接続される。ダイオード(1108)のアノードは、ダイオード(1110)のアノード及びダイオード(1121)のカソードにも接続される。ダイオード(1108)のアノードは、変成器(1100)の巻線(1103)の一端にも接続される。ダイオード(1121)のカソードは、スイッチ(1104)の一端に接続される。スイッチ(1104)の他端は、接地される。ダイオード(1121)のアノードは、接地される。変成器(1100)の巻線(1103)の他端は、ダイオード(1109)のアノード及びダイオード(1111)のアノード及びダイオード(1120)のカソードに接続される。ダイオード(1120)のカソードは、スイッチ(1105)の一端にも接続される。スイッチ(1105)の他端は、接地される。スイッチ(1105)の他端は、接地される。ダイオード(1120)のアノードは、接地される。変成器(1100)の巻線(1102)の一端は、接地される。巻線(1102)の他端は、点火プラグ(1101)の一端に接続される。点火プラグ(1101)の他端は、接地される。 ダイオード(1121)のアノードは、接地される。
【0051】
図11は、高エネルギー点火システムの更に別の構成を示す。この実施形態では、スイッチ(1107、1113、1105)が一緒にオンにされる。これによって、コンデンサ(1114)は、ダイオード(1112)を介して変成器(1100)の巻線(1103)に電流を放電する。コンデンサ(1114)は、ソース(1119)から連続的に充電される。巻線(1103)の電流は、変成器(1100)の二次巻線(1102)を介して点火プラグ(1101)の火花を開始させる。しばらくすると、スイッチ(1113)のみがオフになる。そして、エネルギーは、ダイオード(1116)を介して巻線(1103)に流れ、このインターンは、巻線(1102)を介して点火プラグ(1101)の火花に追加のエネルギーを加える。しばらくすると、スイッチ(1107及び1105)は、オフになる。このときに、巻線(1103)に蓄積されたエネルギーは、ダイオード(1111及び1121)を介してコンデンサ(1114)に戻される。次に、スイッチ(1113、1106、1104)は、一緒にオンになる。これによって、巻線(1103)に逆電流が配給される。これによって、巻線(1102)を介して点火プラグ(1101)に火花が発生する。まもなく、スイッチ(1113)は、オフになる。そして、エネルギーは、ダイオード(1116)を介して巻線(1103)に流れる。この電流は、巻線(1102)を介して点火プラグ(1101)での火花に追加のエネルギーを加える。しばらくすると、スイッチ(1106及び1104)は、オフになる。そして、巻線(1103)に蓄積されたエネルギーは、ダイオード(1110及び1120)を介してソース(1114)に戻される。このスイッチングサイクルは、点火プラグ(1101)での火花持続時間を長くするために必要な回数だけ繰り返される。
【0052】
図12は、本開示の実施形態による点火プラグに一連のパルスを生成する電流制御PWM集積回路を有するデュアルソース高エネルギー点火システムの概略図である。ソース(1213)のプラス端子は、ダイオード(1212)のアノードに接続される。ソース(1213)のマイナス端子は、接地される。ダイオード(1212)のアノードは、コンデンサ(1222)の一端に接続される。コンデンサ(1224)の他端は、接地される。ソース(1216)のプラス端子は、抵抗(1215)の一端に接続される。抵抗器(1215)の他端は、コンデンサ(1224)の一端及びダイオード(1212)のカソードに接続される。コンデンサ(1224)の他端は、接地される。ダイオード(1212)のカソードは、変成器(1200)の巻線(1204)の一端に接続される。前記巻線(1204)の他端は、スイッチング素子(1208)のドレインに接続される。前記デバイス(1208)のソースは、抵抗器(1206)の一端に接続される。抵抗器(1206)の他端は、接地される。ダイオード(1231)のアノードは、デバイス(1208)のドレインに接続される。ダイオード(1231)のカソードは、抵抗器(1235)の一端に接続される。抵抗器(1235)の他端は、ダイオード(1212)のカソードに接続される。変成器(1200)の巻線(1201)の一端は、接地される。巻線(1201)の他端は、点火プラグ(1202)の一端に接続される。点火プラグ(1202)の他端は、抵抗器(1203)の一端に接続される。抵抗器(1203)の他端は、接地される。抵抗器(1206)の非接地端は、セレクタ(1207)の端子Bに接続される。抵抗器(1203)の非接地端は、セレクタスイッチ(1207)の端子Cにも接続される。 セレクタスイッチ(1207)のポールAは、抵抗器(1217)の一端に接続される。抵抗(1217)の他端は、コンデンサ(1218)の一端及びPWM IC(1209)の端子(1230)に接続される。PWM IC(1209)のパルス出力端子(1219)は、スイッチング素子(1208)のゲートに接続される。PWM ICのプラス電源入力は、DC源(1211)のプラス端子及びコンデンサ(1210)の一端に接続される。コンデンサ(1210)の他端は、接地される。前記PWM IC(1209)の接地端子は、接地される。前記PWM ICのシャットダウン端子(1220)は、パルス源(1214)のパルス入力端子に接続される。パルス源(1214)の他端は、接地される。ソース(1211)のマイナス端子は、接地される。
【0053】
図12は、高エネルギー点火システムの更に別の構成を示す。本実施形態では、PWM IC(1209)は、その出力(1219)において、スイッチ(1208)をオンオフするための短い高周波パルスを生成する。これらのパルスは、入力信号(1214)が(1220)に存在する限り生成される。(1209)の周波数は、(1214)の点火パルスより著しく高い。スイッチ(1208)がオンになるとき、コンデンサ(1224)に存在する高電圧が変成器(1200)の巻線(1204)に印加される。これによって、巻線(1201)に高電圧が誘導され、点火プラグ(1202)に火花が生じる。これによって、抵抗器(1206)に電流が流れる。セレクタスイッチ(1207)は、必要性に応じて一度だけB又はCのいずれかの信号を選択するために使用される。選択された電圧は、端子Aに現れる。このような端子Aの電圧は、存在する高周波ノイズに対するフィルタ処理が抵抗器(1217)及びコンデンサ(1218)を介して行われ、PWM ICの端子(1230)に供給される。この(1217)の電圧が設定値より高い場合、高周波パルスを早期に終了させる。
【0054】
パルスが(1219)で終了すると、スイッチ(1208)は、オフになる。これによって、巻線(1201)に蓄積されたエネルギーにより再び逆方向の火花が点火プラグ(1202)に発生する。このコンデンサ(1224)は、ソース(1216)から抵抗器(1215)を介して充電される。ダイオード(1231)及び抵抗器(1235)は、スイッチ(1208)のスイッチオフ期間に巻線(1204)に残った電荷を放電する。(1219)のPWM ICパルスが一旦終了すると、(1220)に電圧が存在する限り、既定の時間後に次のパルスを出力する。このようにして、(1219)の出力によってスイッチ(1208)のオンオフを繰り返す。先ず、コンデンサ(1224)は、放電するが、その電圧がダイオード(1212)を介したコンデンサ(1222)の電圧より低くなるとすぐに、電圧は、巻線(1204)に供給される。コンデンサ(1222)は、ソース(1213)によって充電される。任意の時間において、点火プラグ(1202)における火花電流を表す端子(1230)の電圧が、(1219)におけるパルスの既定の値を超える場合、(1219)を終了し、この繰り返される動作は、点火プラグにおいて一連の正及び負に向かうパルスを生成する。点火プラグ(1202)における立ち上がりパルスの振幅は、PWM IC端子(1230)における電流フィードバックの作用によって一定に保持される。(1214)の点火電圧が終了するとき、(1219)のパルス出力も終了する。このとき、スイッチ(1208)がオフになっているので、コンデンサ(1224)は、抵抗(1215)を介して充電される。(1224)でのこの高電圧のために、(1214)での入力パルスごとに、まず、巻線(1204)全体に高電圧が現れる。これによって、二次側(1201)に高電圧が誘導され、点火プラグ(1202)でスパークが開始される。
【0055】
図13は、本開示の実施形態による点火火花を介して定電流を生成するための電流制御フィードバックシステムを有するデュアルソース高エネルギー点火システムの概略図である。DC源(1320)のプラス端子は、コンデンサ(1319)の一端に接続される。コンデンサ(1319)の他端は、接地される。ソース(1320)のプラス端子は、ダイオード(1318)のアノードにも接続される。ダイオード(1318)のカソードは、変成器(1300)の巻線(1306)の一端に接続される。(1306)の他端は、動作上、デバイス(1305)の一端に接続される。デバイス(1305)の他端は、抵抗器(1324)の一端に接続され、抵抗器(1324)の他端は、接地される。抵抗器(1324)の非接地端は、セレクタスイッチの端子Bに接続される。デバイス(1305)の制御端子Gは、抵抗器(1316)の一端に接続される。抵抗器(1316)の他端は、入力パルス源(1317)に接続される。パルス源(1317)の他端は、接地される。ソース(1323)のプラス端子は、抵抗器(1322)の一端に接続され、抵抗器(1322)の他端は、コンデンサ(1321)の一端及びダイオード(1318)のカソードに接続される。コンデンサ(1321)の他端は、接地される。変成器(1300)の巻線(1301)の一端は、接地される。巻線(1301)の他端は、点火プラグ(1302)の一端に接続される。点火プラグの他端は、抵抗器(1303)の一端及びセレクタスイッチ(1325)の端子Cの一端に接続される。抵抗器(1303)の他端は、接地される。抵抗器(1309)の一端は、セレクタスイッチ(1325)の共通端子Aに接続される。抵抗器(1309)の他端は、コンデンサ(1310)の一端及びオペアンプ(1312)の非反転端子に接続される。コンデンサ(1310)の他端は、接地される。基準電圧(1311)のプラス端子は、オペアンプ(1312)の反転端子に接続される。ソース(1311)のマイナス端子は、接地される。オペアンプ(1312)の出力部は、抵抗(1313)の一端に接続され、抵抗(1313)の他端は、トランジスタ(1315)のベースに接続される。トランジスタ(1315)のエミッタ端子は、抵抗器(1314)の一端に接続される。抵抗器(1314)の他端は、接地される。トランジスタ(1315)のコレクタは、半導体装置(1305)の制御端子Gに接続される。セレクタスイッチ(1325)の端子Aは、端子B又は端子Cに接続することができる。
【0056】
図13は、高エネルギー点火システムの別の構成を示す。この場合、点火パルス(1317)は、抵抗器(1316)を介して半導体装置(1305)の端子Gに印加される。これによって、電流は、コンデンサ(1321)から巻線(1306)を流れ、デバイス(1305)を通過する。これによって、変成器(1300)の二次側(1301)に正電圧が誘導される。これによって、点火プラグ(1302)の火花点火を行い、火花電流が抵抗器(1303)を流れる。セレクタスイッチ(1325)の端子Aに発生した正電圧は、抵抗器(1309)及びコンデンサ(1310)を使用してフィルタ処理される。このようにフィルタ処理された電圧は、(1311)の電圧と比較される。オペアンプ(1312)の出力は、トランジスタ(1315)の導通を制御し、装置(1305)の制御端子Gに印加される電圧も制御する。オペアンプ(1312)の非反転端子の電圧が(1311)の電圧を超える場合、デバイス(1305)のGの電圧は低下し、逆もまた同様である。この負帰還は、装置(1305)の電圧を調整することによって火花を通る電流を一定レベルに維持する。先ず、コンデンサ(1321)は、装置(1305)がオンになるときに巻線(1306)に高電圧を配給する。これによって、巻線(1301)に高電圧が誘導され、点火プラグ(1302)の火花を開始する。しかしながら、抵抗器(1322)がソース(1323)からコンデンサ(1321)を低速で充電するので、コンデンサ(1321)の電圧は高速で減少する。コンデンサ(1321)の電圧がコンデンサ(1319)の電圧のレベルになると、ダイオード(1318)は、導通し、変成器(1300)の巻線(1306)に電流を配給する。コンデンサ(1319)は、ソース(1320)によって充電される。スイッチ(1325)の端子Aの電圧は、デバイス(1305)の電圧を効果的に変化させることによって前記フィードバック機構によって一定に維持される。(1317)でのパルスが終了するとき、デバイス(1305)もオフになる。
【0057】
図14は、本開示の一実施形態による印加電圧を変化させることによって火花を介して定電流を維持するための電流フィードバックシステムを有するデュアルソース高エネルギー点火システムの概略図である。可変直流電圧源(1401)のマイナスの一端は、接地される。前記ソース(1401)の他端は、変成器(1406)の一次側(1405)の一端に接続される。一次側(1405)の他端は、スイッチ(1409)の一端に接続される。スイッチ(1409)の他端は、抵抗器(1410)の一端に接続される。抵抗器(1410)の他端は、接地される。スイッチ(1409)の制御端子は、入力パルス源(1412)の一端に接続される。パルス源(1412)の他端は、接地される。抵抗器(1410)の非接地端は、フィードバック制御装置(1411)の端子(1413)にも接続される。フィードバック制御装置(1411)の他の入力端子(1414)は、入力基準電圧端子(1416)の一端に接続される。前記端子の他端は、接地される。フィードバック制御装置(1411)の出力端子は、ソース(1401)の制御端子に接続される。変成器(1406)の二次巻線(1407)の一端は、接地される。二次巻線(1407)の他端は、点火プラグ(1408)の一端に接続される。点火プラグ(1408)の他端は、接地される。
【0058】
入力パルス源(1412)は、スイッチ(1409)の制御端子に必要なパルスを供給し、スイッチ(1409)をオンにする。これによって、電流は、ソース(1401)からスイッチ(1409)を流れ、抵抗器(1410)を介して変成器(1406)の一次側(1405)に流れる。これによって、二次側(1407)に電圧が誘導され、点火プラグ(1408)の火花を開始する。同時に、フィードバック制御装置(1411)に対して、直流基準電圧が端子(1414)に印加される。フィードバック制御装置(1411)は、抵抗器(1410)に発生した電圧をその端子(1413)で受信する。フィードバック制御装置は、端子(1413)の電圧と(1414)の基準電圧(1416)とを比較し、端子(1415)の電圧を変化させ、この電圧を電源(1401)の制御端子に印加する。電源(1401)の出力電圧は、フィードバック制御装置(1411)の端子(1414及び1413)の電圧が常に等しくなるように変化させる。このようにして、点火プラグ1408を流れる電流は、入力端子(1416)の電圧によって間接的に制御される。
【0059】
図15は、図1の点火システムの一実施形態の概略図であり、本開示の一実施形態によるスイッチ(160)がオンであるモード-1における図1について実質的に得られる典型的な波形を描く。1mmギャップの点火プラグを通過する電流を波形として描く。ここで,図1の回路は,実質的にモード-1で使用される。直流低電圧を50Vに設定し、直流高電圧を300Vに設定する。1:80の比を有する高電圧昇圧変成器を使用し、二次側点火プラグ回路の全抵抗を10kΩにする。プラス側の波形は、一次電流がオンである間にあり、マイナス側の波形は、一次電流がオフであるときに変成器に蓄積されたエネルギーによるものである。
【0060】
図16は、本開示の実施形態による点火システムを組み立てるための方法(1600)に関与するステップを表すフローチャートである。方法(1600)は、ステップ1601において、高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源を設けることを有する。方法(1600)は、ステップ1602において、スイッチング素子を介して高電圧エネルギー源と低電圧エネルギー源を結合して相当量の電流を生成するために、一次巻線を備える変成器を設けることを更に有する。方法(1600)は、ステップ1603において、放電回路により規則的な方法で変成器に放電するために高電圧エネルギー源及び低電圧エネルギー源を有効にすることであって、放電回路が所定の位置に配置され、高電圧エネルギー源が二次巻線を介して変成器から供給されることを更に有する。
【0061】
上述したデュアルエネルギー源を有する点火システムの様々な実施形態は、火花に追加エネルギーを配給するための火花開始変成器の使用を可能にする。システムは、高電圧火花開始源及び低電圧付加電流源を費用効率の高い方法で統合した統合方法を使用して、内燃機関で使用される点火システムに大電流を生成することを可能にする。システムは、火花ギャップを即座にブレークダウンする非常に高い電圧の素早い立ち上がり時間を可能にし、電圧が回路内でゆっくりと消散するのを防止する。これによって、汚れたプラグ又は大きなギャップの点火が可能になる。
【0062】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明が本開示の例示及び説明であるとともに限定を意図するものではないことが当業者には理解される。本開示を説明するために具体的な文言が使用されているが、そのために生じる限定を意図しない。
【0063】
図面及び前述の説明は、実施形態の例を示すものである。当業者であれば、説明した要素の一つ以上を組み合わせて一つの機能要素とすることも十分に可能であることを理解できる。代替的には、特定の要素を複数の機能要素に分割してもよい。一実施形態の要素を別の実施形態に追加してもよい。例えば、本明細書に記載される処理の順序を変更してもよく、本明細書に記載される態様に限定されない。さらに、流れ図の動作を、示した順序で実施する必要はなく、また、必ずしも全ての動作を実施する必要はない。また、他の動作に依存しない動作を、他の動作と並行して実行してもよい。実施形態の範囲は、これらの具体例によって限定されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
【国際調査報告】