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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-15
(54)【発明の名称】トイレ用悪臭吸収カートリッジ
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/01 20060101AFI20240207BHJP
   A61L 9/16 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
A01K1/01 801H
A61L9/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549639
(86)(22)【出願日】2022-02-15
(85)【翻訳文提出日】2023-09-12
(86)【国際出願番号】 EP2022053684
(87)【国際公開番号】W WO2022175270
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2021/053777
(32)【優先日】2021-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523310893
【氏名又は名称】ウイツ,ブラム
(71)【出願人】
【識別番号】523310907
【氏名又は名称】ヴァン バヴェル,エルゼ
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100124453
【弁理士】
【氏名又は名称】資延 由利子
(74)【代理人】
【識別番号】100135208
【弁理士】
【氏名又は名称】大杉 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100183656
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100224786
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 卓之
(74)【代理人】
【識別番号】100225015
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 彩夏
(72)【発明者】
【氏名】ウイツ,ブラム
【テーマコード(参考)】
2B101
4C180
【Fターム(参考)】
2B101AA13
2B101BB04
2B101BB09
4C180AA02
4C180AA05
4C180BB06
4C180BB08
4C180BB12
4C180CB03
4C180EA52X
4C180HH05
4C180JJ01
4C180KK04
4C180MM01
(57)【要約】
本発明は、一般にペットの世話に関し、特に動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジおよびその方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を含む汚染された空気を浄化するためのフィルターカートリッジ(100)であって、
- 存在検出器(109)
- 液体リザーバ(101)
- 少なくとも2つのチューブ(103、104)によって液体リザーバ(101)に結合されたポンプ(102)
- 液体試薬を備える液体リザーバ(101)
- ポンプ(102)に結合されたチューブ(103)の1つに配置された空気入口弁(106)に結合された空気入口(105)、
を備え、
- 空気入口弁(106)を備えるチューブ(103)は、液体リザーバ(101)との接合部に一方向弁(107)を備え、および、
- 空気入口(105)は、汚染された空気と液体リザーバからの液体試薬とを混合するように構成されている、
ことを特徴とする、フィルターカートリッジ(100)。
【請求項2】
前記フィルターカートリッジ(100)は取り外し可能である、請求項1に記載のフィルターカートリッジ(100)。
【請求項3】
液体リザーバ(101)は開放されている、請求項1に記載のフィルターカートリッジ(100)。
【請求項4】
液体リザーバ(101)は追加のフィルターを備えるか、または液体リザーバ(101)は植物の栄養源として構成される、請求項1に記載のフィルターカートリッジ(100)。
【請求項5】
前記液体試薬は水である、請求項1に記載のフィルターカートリッジ(100)。
【請求項6】
ポンプ(102)は、液体試薬を液体リザーバ(101)から前記少なくとも2つのチューブ(103、104)を通して循環させるように構成されている、請求項1に記載のフィルターカートリッジ(100)。
【請求項7】
存在検出器(109)は、動き検出センサー、IR指示センサーから選択されるセンサー(110)であり得る、請求項1に記載のフィルターカートリッジ(100)。
【請求項8】
センサー(110)はプログラム可能である、請求項7に記載のフィルターカートリッジ(100)。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のフィルターカートリッジ(100)を備えるトイレ(200)。
【請求項10】
フィルターカートリッジ(100)は取り外し可能である、請求項9に記載のトイレ(200)。
【請求項11】
請求項1~8のいずれか1項に記載のフィルターカートリッジ(100)を備えるプランター(201)。
【請求項12】
請求項9または10に記載のトイレ(200)の使用。
【請求項13】
植物の肥料としての請求項1~8のいずれか1項に記載のフィルターカートリッジ(100)の使用であって、液体リザーバ(101)は栄養源である、使用。
【請求項14】
請求項1~8のいずれか1項に記載のフィルターカートリッジ(100)を使用するトイレ(200)における汚染された空気を浄化するための方法であって、
- 存在検出器(109)を使用して、または、ユーザーのスケジュールに基づいて、フィルターカートリッジのポンプ(102)をオンにする工程、
- ポンプ(102)を使用して液体試薬の循環を開始する工程、
- 空気入口(105) を使用して、トイレ(200)からフィルターカートリッジに汚染された空気を吸引する工程、
- 空気入口弁(106)を使用して、トイレ(200)からの汚染された空気を液体リザーバ(101)からの液体試薬と混合する工程、
- 蒸発プロセスを使用して、液体リザーバ(101)から浄化された空気を環境に放出する工程、
- 存在検出器(109)を使用するか、ユーザーのスケジュールに基づいてポンプ(102)をオフにする工程、
を含む、方法。
【請求項15】
- フィルターカートリッジ(100)をプランター(201)と統合する工程、
- プランター(201)に少なくとも1つの植物を配置する工程、
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法による、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去する方法であって、
フィルターカートリッジ(100)とプランター(201)の統合は、水橋システムを使用するように構成されているものであって、
- 仕切り面(202)を使用してフィルターカートリッジ(100)とプランター(201)を統合する工程、
- プランター(201)に土を入れる工程、
をさらに含む、方法。
【請求項17】
請求項15に記載の方法による、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去する方法であって、
フィルターカートリッジ(100)とプランター(201)の統合は、水耕栽培を使用するように構成されているものであって、
- 穴あき分離板(206)を使用してフィルターカートリッジ(100)とプランター(201)を統合する工程、
- 少なくとも1つの植物を穴あき分離板(206)上に配置する工程、
をさらに含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法による、動物の排泄物の処理方法であって、土壌と液体の溶液は調整可能であり、比率は2:1~4:1である、方法。
【請求項19】
請求項15に記載の方法による、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去する方法であって、トイレ(200)はプランター(201)と統合されているか、または、プランター(201)に隣接している、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にペットの世話に関し、特に、フィルターカートリッジおよびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
動物が屋内にいる場合、またはケージなどの中にいる場合、動物はトイレで用を足すことができることが知られている。
【0003】
本明細書におけるトイレ(Litter box)とは、猫などの動物だけでなく、犬、ウサギ、モルモットなどの他の動物を入れるトイレを意味する。
【0004】
既知のトイレは、動物が出入りできる開放されたトレイ、または動物が側壁の開口部から入ることができる閉じた箱(box)であって、これにフラップなどを設けることができ、該箱は砂(sand)またはあら砂(grit)等で満たされるもので構成される。
【0005】
しかしながら、既知のトイレは、動物が用を足し終えたときに、糞便および/または尿によって引き起こされる不快な、時には刺激的な臭いがトイレの外で識別されるという欠点を有する。
【0006】
EP0912084には、猫がトイレを離れたときに定期的に、または自動的に掃除するために、砂床(litter bed)全体にポンプで送られる洗浄液を使用してトイレからトイレ砂を洗浄する、グラインダーを備える複雑な機械設備を使用するペット用のトイレが記載されている。この複雑な機械配置は誤動作を起こしやすく、通常は砂床の詰まりやグラインダーの問題が原因で発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】EP0912084
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭に対処するはるかに簡単な解決策を提供することである。本発明の目的は、前述の欠点および他の欠点のうちの少なくとも1つに対する解決策を提供することである。例えば、US 2,601,519に記載されているような、噴霧設備を必要とする空気洗浄機とは異なり、トイレ内の汚染された空気は、液体試薬を備える液体リザーバを介して空気が吸引され、液体試薬中の汚染物質を蒸発吸収することによって簡単に処理できることがわかっている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の主題は、猫または他の動物がその中で用を足すことができるトイレであって、該トイレは本質的に、動物のアクセスのための小さなドアフラップを備えた開口部が設けられた開閉可能な箱、および砂またはあら砂等が入った取り外し可能なトレイを導入または除去するための開閉可能な開口部からなり、該開閉可能な箱には、内蔵ファンの形態の抽出設備と、抽出された空気を家庭などの換気システムに輸送するための出口への接続部が設けられている、トイレである。
【0010】
本明細書において閉じた箱(Closed box)とは、必ずしも密閉されているものではない閉じた空間を規定するものであり、該閉じた空間を空気が流れることができる十分な亀裂や裂け目が存在する箱を意味する。
【0011】
本発明は、液体リザーバと、該液体リザーバに結合され少なくとも2本のチューブなどによってリザーバ内で液体試薬を循環させるように構成されたポンプを備える、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジを提供するものであって、該液体リザーバは、前記液体試薬と、該ポンプを備える回路内に存在しおよび該リザーバ内で液体試薬を循環させるように構成された空気入口弁に結合された空気入口を備える。1つの実施態様において、空気入口弁(air inletvalve)は、ポンプに結合されたチューブの1つに配置されるものであり、および空気入口弁を備えるチューブが液体リザーバとの接合部に一方向弁を備えることをさらに特徴とする。前記チューブのうちの1つの一方向弁は、チューブを通る液体試薬の一方向循環を制御する。
【0012】
1つの実施態様において、動物の排泄物による悪臭を除去するフィルターカートリッジは取り外し可能である。
【0013】
いくつかの実施態様において、動物の排泄物による悪臭を除去するためのフィルターカートリッジの液体リザーバは開放(open)されている。
【0014】
別の実施態様において、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジの液体リザーバは、追加のフィルターを備えるか、または液体リザーバは、例えばプランターに組み込むことによって植物の栄養源として機能するように構成される。
【0015】
さらなる実施態様において、液体リザーバの液体試薬は水である。
【0016】
さらに別の実施態様において、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジは、空気循環を制御するように構成されている。特に、空気循環は、トイレの底部(下部)から空気入口を通って空気入口弁に向かって空気を引き込み、空気入口弁は汚染された空気を液体試薬と混合するように構成されている。以下にさらに詳細に説明するように、特定の実施形態において、空気入口弁はベンチュリ(venturi)であって、前記ベンチュリを横切る液体試薬の流れは、汚染された空気を液体試薬中に引き込む(吸引する)。
【0017】
動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジは、存在検出器を備えている。
【0018】
別の実施態様において、存在検出器は、動き検出センサー、IR指示センサーから選択できる。
【0019】
以下の実施態様において、センサーはプログラム可能である。
【0020】
さらなる実施態様において、トイレは動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するフィルターカートリッジで構成されており、液体リザーバと、少なくとも2つのチューブによって該液体リザーバに結合されたポンプとを備え、該液体リザーバは、液体試薬と、ポンプに結合されたチューブのうちの1つに配置された空気入口弁に結合された空気入口とを備え、空気入口弁を備えるチューブが、液体リザーバとの接合部に一方向弁を備えることを特徴とする。前記さらなる実施形態において、フィルターカートリッジは、好ましくは取り外し可能である。
【0021】
1つの実施態様において、本発明は、フィルターカートリッジ、好ましくは動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するための取り外し可能なカートリッジを備えるトイレを提供するものであって、開放された液体リザーバ、少なくとも2つのチューブによって液体リザーバに接続されたポンプを備え、該液体リザーバは、液体試薬と、ポンプに結合されたチューブのうちの1つに配置された空気入口弁に結合された空気入口とを備え、空気入口弁を備えるチューブが、液体リザーバとの接合部に一方向弁を備えることを特徴とする。
【0022】
別の実施態様において、本発明は、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジを備えたトイレを提供するものであって、液体リザーバは、植物の栄養源として機能するように構成された追加のフィルターまたは液体リザーバと、少なくとも2つのチューブによって液体リザーバに結合されたポンプとを備え、該液体リザーバは、液体試薬と、ポンプに結合されたチューブのうちの1つに配置された空気入口弁に結合された空気入口とを備え、空気入口弁を備えるチューブが、液体リザーバとの接合部に一方向弁を備えることを特徴とする。
【0023】
さらに別の実施態様において、本発明は、本明細書に記載されている動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジを備え、好ましくは空気循環を調節するように構成されている、トイレを提供するものであって、液体リザーバと、少なくとも2つのチューブによって該液体リザーバに結合されたポンプとを備え、該液体リザーバは、液体試薬と、ポンプに結合されたチューブのうちの1つに配置された空気入口弁に結合された空気入口とを備え、空気入口弁を備えるチューブが、液体リザーバとの接合部に一方向弁を備えることを特徴とする。
【0024】
次の実施形態において、本発明は、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するための、フィルターカートリッジ、好ましくは取り外し可能なフィルターカートリッジを備えるトイレを提供するものであって、液体リザーバと、少なくとも2つのチューブによって液体リザーバに結合されたポンプとを備え、該液体リザーバは、液体試薬と、ポンプに結合されたチューブのうちの1つに配置された空気入口弁に結合された空気入口とを備え、さらに存在検出器を備え、空気入口弁を備えるチューブが、液体リザーバとの接合部に一方向弁を備えることを特徴とする。この実施形態において、存在検出器は、動き検出センサー、IR指示センサーなどから選択することができ、好ましくは、動き検出センサーおよび/またはIR指示センサーから選択される。
【0025】
さらなる1つの実施形態において、存在検出器を備える本発明によるトイレの場合、存在検出器はプログラム可能である。
【0026】
さらなる1つの実施形態において、本発明は本明細書に記載の動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジを備えたプランターを提供するものであって、すなわち、液体リザーバと、少なくとも2つのチューブによって液体リザーバに結合されたポンプを備え、該液体リザーバは、液体試薬と、ポンプに結合されたチューブのうちの1つに配置された空気入口弁に結合された空気入口とを備え、空気入口弁を備えるチューブが、液体リザーバとの接合部に一方向弁を備えることを特徴とする。
【0027】
トイレボックス内のフィルターカートリッジに関連して前述した各実施形態では、フィルターカートリッジを備えるプランターにおいて、等しくそしてそれぞれ独立して適用可能である。
したがって、プランターのいくつかの実施形態では、
・ フィルターカートリッジは取り外し可能である。
・ フィルターカートリッジは開放されている。
・ フィルターカートリッジは追加のフィルターを備える。
・ フィルターカートリッジの液体リザーバは、植物の栄養源として機能するように構成されている。
・ フィルターカートリッジは空気循環を制御するように構成されている。
・ フィルターカートリッジは、存在検出器をさらに備え、存在検出器は、好ましくは動き検出センサーおよび/またはIR指示センサーから選択される。いくつかの実施形態では、存在検出器はプログラム可能である。
【0028】
別の実施形態において、本発明は本明細書で提供される異なる実施形態のそれぞれで提供されるようなトイレを備えるプランター提供する。
【0029】
別の実施形態において、本発明は本発明によるフィルターカートリッジを使用して空気を浄化する方法、好ましくは本発明によるフィルターカートリッジを使用してトイレ内の空気を浄化するための方法を提供するものであって、前期方法は、特にセンサーを使用して、またはユーザーのスケジュールに従ってポンプをオンにする工程;ポンプを使って水の循環を開始する工程、空気入口弁を使用して、トイレなどからの汚染された空気の吸引の工程、空気入口弁を使用して、トイレなどからの汚染された空気と液体リザーバからの液体試薬を混合する工程、蒸発プロセスを使用して、液体リザーバから浄化された空気を環境に放出する工程、特にセンサーを使用して、またはユーザーのスケジュールに従ってポンプをオフにする工程、を含む。
【0030】
前述したように、本発明の1つの実施形態において、フィルターカートリッジと任意のトイレをプランターに統合できる。したがって、いくつかの実施形態では、本発明は動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するための方法を提供するものであって、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するために、トイレからフィルターカートリッジに空気を吸引する工程を含み、フィルターカートリッジは、好ましくは取り外し可能な、液体リザーバと、少なくとも2つのチューブによって液体リザーバに結合されたポンプを備え、該液体リザーバは、液体試薬と、ポンプに結合されたチューブのうちの1つに配置された空気入口弁に結合された空気入口とを備え、空気入口弁を備えるチューブが、液体リザーバとの接合部に一方向弁を備えることを特徴とし、およびフィルターカートリッジがプランターに統合されている。前記さらなる実施形態において、液体リザーバは植物の栄養源として機能する。
【0031】
栄養源としての液体リザーバの構成にはさまざまな方法が適用できる。このような1つの実施形態において、栄養源としての統合は水橋システム(waterbridge system)を含み、典型的には、仕切り面(a dividing surface)を使用してフィルターカートリッジとプランターを統合し、プランターに土壌を配置する工程をさらに含む。水橋システムを含む栄養源としての液体リザーバの統合に関する特定の実施形態では、土壌-液体比は調整可能であり、2:1~4:1の比を有する。
【0032】
代替の実施形態において、栄養源としての統合は水耕栽培を含み、穴あき分離板(perforated separation plate)を使用してフィルターカートリッジをプランターと統合し、穴あき分離板上に土壌を配置する工程をさらに含む。水耕栽培を含む栄養源としての液体リザーバの統合に関する特定の実施形態では、土壌-液体比は調整可能であり、2:1~4:1の比を有する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は、本発明の一実施形態による、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジの側面図である。
図2図2は、本発明の一実施形態による、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジを備えるトイレの等角縦断面図である。
図3図3は、 本発明の一実施形態による、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジを備えるトイレの概略側面斜視図である。
図4図4は、本発明の一実施形態による、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジの正面斜視図である。
図5図5は、本発明の一実施形態による、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジの側面図である。
図6A図6Aは、プランターの養分として使用した場合のフィルターカートリッジの水タンク内のpHの経時(日)にわたる測定値である。
図6B図6Bは、プランターの栄養源として使用した場合のフィルターカートリッジの水リザーバ部内のアンモニア濃度(mg/L)の測定結果である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明は、特定の実施形態に関して、特定の図面を参照して説明されるが、本発明はそれらに限定されない。さらに説明するように、図面は概略的なものにすぎず、限定的なものではない。図面では、説明を目的として、要素の一部が一定の縮尺で描かれていない場合がある。寸法および相対寸法は、本発明の実施に対する実際の縮小に対応するものではない。
【0035】
さらに、発明の詳細な説明および特許請求の範囲における第1、第2、さらになどの用語は、同様の要素を区別するために使用され、必ずしも時間的、空間的、序列またはその他の方法で順序を説明するために使用されるわけではない。このように使用される用語は、適切な状況下では交換可能であり、本明細書に記載される本発明の実施形態は、本明細書に記載または図示された以外の順序で動作できることを理解されたい。
【0036】
特許請求の範囲で使用される「含む(comprising)」または「備える(comprising)」という用語は、その後に列挙される手段に限定されるものとして解釈されるべきではなく、他の要素やステップを除外するものではないことに留意されたい。したがって、この用語は、言及された記載された特徴、整数、工程または構成要素の存在を特定するものとして解釈されるべきであるが、1つまたは複数の他の特徴、整数、工程または構成要素、あるいはそれらのグループの存在または追加を排除するものではない。したがって、「AおよびBを備える(含む)製品」という表現の範囲は、構成要素AおよびBのみで構成される装置に限定されるべきではない。この用語は、本発明に関して、製品の関連する構成要素はAおよびBであり、Cなどのさらなる構成要素が存在する可能性があることを意味する。
【0037】
本明細書全体にわたる「一実施形態」または「1つの実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所で「一実施形態において」または「1つの実施形態において」という語句が出現するが、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではない。さらに、本開示から当業者には明らかなように、特定の特徴、構造、または特質は、1つまたは複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0038】
同様に、本発明の例示的な実施形態の説明において、開示を合理化し、1つ以上の様々な発明の態様の理解を助けるために、本発明の様々な特徴が単一の実施形態、図、またはその説明にまとめられる場合があることを理解されたい。しかしながら、本開示の方法は、特許請求の範囲に記載された発明が各請求項に明示的に記載されている以上の特徴を必要とするという意図を反映すると解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、発明の態様は、前述の開示された単一の実施形態のすべての特徴よりも少ない特徴である。したがって、発明の詳細な説明に続く特許請求の範囲は、発明の詳細な説明に明示的に組み込まれ、各請求項は本発明の別個の実施形態として独立している。
【0039】
さらに、本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、他の実施形態に含まれるいくつかの特徴を含むが、他の特徴は含まず、当業者によって理解されるように、異なる実施形態の特徴の組み合わせは本発明の範囲内にあることを意味し、異なる実施形態を形成する。例えば、以下の特許請求の範囲において、請求項に記載された実施形態のいずれも任意の組み合わせで使用することができる。
【0040】
本明細書で提供される発明の詳細な説明では、多くの具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本発明の実施形態は、これらの特定の詳細がなくても実施できることが理解される。他の例として、本発明の詳細な説明の理解を曖昧にしないために、周知の方法、構造、および技術は詳細に示されていない。
【0041】
本明細書で使用される場合、特に指定がない限り、「空気入口弁」という用語は、空気、特に処理が必要な悪臭の空気を、特にベンチュリなどのフィルターカートリッジに入れることを可能にする弁または装置として理解されるべきであり、ここで、空気入口はベンチュリの低圧/吸引側に結合されている。低圧は、ベンチュリを横切る液体試薬の流れによって生成される。この構成は、ベンチュリの下流のチューブ、特に液体リザーバとの接合部に一方向弁が必要であることも説明されている。
【0042】
本明細書で使用される場合、特に指定がない限り、「一方向弁」という用語は、配管システム内の流れを単一方向に自動的に制限する装置として理解されるべきである。逆止弁、チャッキ弁とも呼ばれる。
【0043】
本明細書で使用される場合、特に指定がない限り、「取り外し可能な」という用語は、その場所または位置から簡単に移動できるものとして理解されるべきである。
【0044】
本明細書で使用される場合、特に指定がない限り、「液体試薬」という用語は、化学反応に使用される物質、特に化学合成や分析における溶媒または試薬として使用される物質であり、固体や気体とは区別され、明確な体積を持つが、明確な形状は持たない物質として理解されるべきである。
【0045】
本明細書で使用される場合、特に指定がない限り、「プランター」という用語は、植物を受け入れる装飾的な容器として理解されるべきである。
【0046】
本明細書で使用される場合、特に指定がない限り、 「プログラム可能である」という用語は、指令に従うことができるもの、または自動操作またはコンピュータ処理のためにプログラムされるものとして理解されるべきである。
【0047】
本明細書で使用される場合、特に指定がない限り、「水橋システム(water bridge system)」という用語は概念として理解されるべきであって、液体、好ましくは水を液体リザーバから吸収でき、それを植物が配置されている基板に放出することができる、吸収性材料の毛細管力が利用されるものである。
【0048】
本明細書で使用される場合、特に指定がない限り、「水耕栽培」という用語は、鉢植えの土を使用せずに植物を栽培することとして理解されるべきであって、該植物の根は、鉢植えの土に通常存在するすべての栄養素と酸素を含む水に浸されているものである。
【0049】
本発明の実施形態の利点は、不快で刺激的な臭気を排出装置によってトイレから除去することができ、トイレの内側と外側の両方で不快な臭気を引き起こすことがなくなることである。
【0050】
これにより、トイレの近くにいる動物と人の両方の快適さが向上する。
【0051】
本発明の実施形態のさらなる利点は、取り外し可能なトレイが、いわば紛失しやすい箱(losable box)であるかのように統合されており、別個の取り外し可能なトレイを設ける必要がないことである。
【0052】
本発明の実施形態のさらなる利点は、別個の換気システムを設ける必要がなく、トイレ内に統合できることである。本明細書で提供されるフィルターカートリッジは、トイレの一部として例示されているが、この特定の用途は、悪臭空気処理が必要とされる可能性がある他の環境および装置におけるフィルターカートリッジの用途に限定されるものとして理解されるべきではない。
【0053】
また、本発明の実施形態の利点は、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭の除去が、動物がトイレを使用するときに自動的にオンになるように設定できることである。
【0054】
また、本発明の実施形態の利点は、動物が排便した後も排出し続ける悪臭の糞便および/または尿も除去されることである。
【実施例
【0055】
ここで図1を参照すると、本発明の1つの実施形態による、例えば動物の排泄物によって引き起こされる、悪臭を除去するためのフィルタカートリッジ(100)の側面図が示されている。
【0056】
この図は、例えば動物の排泄物によって引き起こされる、悪臭を除去するためのフィルタカートリッジ(100)が、液体リザーバ(101)と、少なくとも2つのチューブ(103、104)によって液体リザーバ(101)に結合されたポンプ(102)とを備えることを明確に示している。本実施例において、フィルターカートリッジ(100)は取り外し可能であり、開放されている。フィルタカートリッジ(100)は、例えばトイレなどの、悪臭空気処理を必要とする装置に組み込むこともできる。液体リザーバ(101)は液体試薬を備える。液体試薬は水であってもよい。液体リザーバ(101)は、植物の栄養源としても機能することができる。フィルタカートリッジ(100)は、チューブ(103)の1つに配置され、ポンプ(102)に結合された空気入口弁(106)に結合された空気入口(105)を備える。空気入口弁(106)は、液体試薬がポンプで送られるときにベンチュリの片側に低圧を生成するベンチュリ注入器であってもよい。空気入口(105)はベンチュリ (106)の低圧/吸引側に接続される。空気入口弁(106)を備えるチューブ(103)は、液体リザーバ(101)との接合部に一方向弁(107)を備える。フィルターカートリッジ(100)は、空気循環を制御するように構成されており、図1に示される実施形態では存在検出器(109)を備える。存在検出器(109)は、フィルターカートリッジ内に存在する、プリント回路基板(PCB)(108)に接続され、液体試薬を循環させるポンプなどを制御するように構成される(下)。存在検出器(109)は、動き検出センサー、IR指示センサーから選択されるセンサー(110)であり得る。センサー(110)はプログラム可能であってよい。PCB(108)は、電気回路または任意の種類のバッテリーによって電力が供給され得る。PCB(108)は、ポンプ(102)に電力を供給することもできる。PCB(108)は変圧器であってもよい。例えばランプ、LED、またはこれらと同様のものなどの光源(111)をトイレ(200)の壁の内側に設けることが可能であり、所望の場合、この光源(111)は存在検出器(109)に接続することもでき、該当する場合、スイッチのオンとオフを制御するためにプログラム可能にすることもできる。光源(111)は、PCB(108)によって電力を供給され得る。
【0057】
ここで図2を参照すると、本発明の1つの実施形態による、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルタカートリッジ(100)を備えるトイレ(200)の等角縦断面図が示されている。この図は、トイレ(200)がフィルターカートリッジ(100)を備えることを明確に示している。本実施例において、フィルターカートリッジ(100)は、取り外しも可能であり、開放されており、液体リザーバ(101)も備える。フィルターカートリッジ(100)は、液体リザーバ(101)の上方、図2の矢印で示す空気流方向の下流に配置された、カーボンフィルターであってよい、追加のフィルター(112)をさらに備える。フィルターカートリッジ(100)は、PCB(108)をさらに備える。トイレ(200)の壁は、例えばトイレ(200)の壁を木材または拡散性のある透明プラスチックなどで構築することによって、遮光または不透明にすることができる。これは、トイレ(200)を使用するときに動物が十分なプライバシーを確保できるという利点がある。
【0058】
本発明によるトイレ(200)は、異なる種の動物によって使用することができ、トイレ(200)の寸法は、トイレ(200)を使用する動物に適合させることができることは明らかである。したがって、本発明の1つの実施形態は、本発明によるフィルターカートリッジを備えるトイレの動物による使用を提供することである。
【0059】
例えばトイレ(200)内の悪臭空気を浄化する方法も図2に示されており、以下のように実行される。ポンプ(102)は、センサー(110)を使用して、またはユーザーのスケジュールに基づいてオンにされる。水の循環は、ポンプ(102)を用いて開始される。空気は、トイレ(200)から、好ましくは空気入口弁(106)を使用して空気入口(105)を通ってトイレの底部(下部セクション)から、吸引される。トイレ(200)からの空気は、空気入口弁(106)を使用して液体リザーバ(101)からの液体試薬と混合される。浄化された空気は、蒸発プロセスを使用して液体リザーバ(101)から環境中に放出される。ポンプ(102)は、センサー(110)を使用して、またはユーザーのスケジュールに従ってオフになる。トイレ内の空気の移動方向は、図2に矢印で示されている。
【0060】
本発明の利点の1つは、図1に示す液体リザーバ、およびフィルタカートリッジ(100)などを植物の肥料として使用できることであり、液体リザーバ(101)は、例えばプランターに統合することによる栄養源である。
【0061】
図3は、本発明の1つの実施形態による、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジを備えるトイレの概略側面斜視図を示す。この図は、トイレ(200)が、図1で説明されているフィルターカートリッジ(100)と統合されたプランター(201)を備えることを明確に示している。トイレ(200)は、プランター(201)と統合することも、プランター(201)に隣接することもできる。フィルターカートリッジの液体リザーバ(101)は、この実施例では植物の栄養源として機能する。
【0062】
本実施形態において、フィルターカートリッジおよび任意のトイレがプランターの一部である場合、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭の除去は次のように行われる。空気は、図1に示すように、トイレ(200)から本発明によるフィルターカートリッジ(100)に吸い込まれ、窒素(N)、カリウム(K)、およびリン (P)が豊富に含まれる悪臭が液体リザーバ内の液体試薬により吸着される。前記植物の栄養源が豊富であるため、フィルターカートリッジ(100)をプランター(201)と統合されるものであって、液体リザーバは、プランター(201)内に置かれた土壌および植物への栄養源として機能することが本発明の利点である。フィルターカートリッジ(100)の統合は、水橋システムまたは水耕栽培を使用するように構成することができる。プランターに統合して悪臭を消費することにより、液体試薬の飽和が防止され、液体リザーバの水位を監視するだけで済む。
【0063】
図1に示されるフィルターカートリッジ(100)の統合が水橋システムを使用するように構成される場合、フィルターカートリッジ(100)は、仕切り面(202)を使用してプランター(201)と統合される。仕切り面(202)の位置も植物の種類に応じて調整可能である。調整可能な仕切り面(202)を使用する場合は、鉢植えの土が液体リザーバ(101)に落ちないように、仕切り面(202)がトイレ(200)の壁に十分に固定されていること、および仕切り面(202)を使用するプランター(201)は、(湿った)鉢植えの土と植物を支えるのに十分な強度があることを考慮する必要がある。水橋システムを使用する場合は、土壌と液体リザーバ(101) が完全に分離され、互いに重なり合う。水橋は一枚の布であり、片面が下の液体に接触し、もう片面が上部のリザーバの土壌に接触する。該液体は、毛細管現象により引き上げられる。
【0064】
水橋システムには 3つのオプションがある:1つ目はマットが液体を輸送するマットシステムで、2つ目は芯(wick)が芯として機能し、3つ目は芯が顆粒に置き換えられる。水橋を備えたシステムを視覚的に表現するために、トイレ(200)がプランター内に水平および垂直に延長されている2つの実施例が考えられた。トイレ(200)の水平方向への延長が図3に示されている。本実施例では、土壌と液体の溶液は調整可能である。いくつかの実施形態において、本発明によれば、土壌-液体溶液は2:1の比率または4:1の比率を有することができる。この比率は植物種に依存し、仕切り面(202)の位置によって制御することができる。この実施例において、土壌と液体の溶液の比率は2:1である。
【0065】
図4は、本発明の1つの実施形態による、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジの正面斜視図を示す。この図は、トイレ(200)の垂直方向の延長を明確に示している。本実施例において、トイレ(200)の垂直方向への延長が使用されるものであって、プランター(201)および液体リザーバ(101)は、オリジナルの(original)底面(footprint)を維持するためにトイレ(200)の上部に配置される。提案されたプランター(201)の表面積が比較的大きいため、鉢の中の土中の液体、好ましくは栄養水としてのアクチンを均一に分布させるという点で課題が生じる可能性がある。このため、マット(203)を備えたマットシステムが使用され、その上に土が置かれる。土は鉢植えの土であってよい。このようなマット(203)が鉢植えの土のより深い層に水分を十分に供給できるかどうかの疑問は、いわゆる「パイロン」(204)の助けを借りて解決することができる。これらのパイロン(204)は、液体リザーバ(101)と鉢植えの土の最も浅い部分さえも垂直に接続する多孔質材料の円筒である。例えば、パイロン(204)は、液体の移動を可能にするスロットを備えた円筒形のプラスチック構造によって囲まれたグラスファイバーウールなどの多孔質材料で作ることができる。マット-芯(wick)システムの組み合わせも可能である。さらに、図4は、液体リザーバ(101)が不透明である場合の水位インジケータ(旗竿)(205)も示している。他のオプションを液体リザーバ(101)の側面に配置できる。
【0066】
図5は、本発明の1つの実施形態による、動物の排泄物によって引き起こされる悪臭を除去するためのフィルターカートリッジの側面図を示す。この図は、この実施形態において、図1に示されるフィルタカートリッジ(100)の統合が水耕栽培を使用するように構成されていることを明確に示している。本実施例において、フィルターカートリッジ(100)は、穴あき分離板(206)を使用してプランター(201)と統合される。穴あき分離板(206)は、液体試薬、好ましくは栄養豊富な水で満たされた液体リザーバ(101)の上部に配置される。穴あき分離板(206)の各穴は容器(207)を構成する。植物は容器(207)中の水耕培地に固定される。植物の根は栄養豊富な水の中に配置される。液体リザーバ(101)は、水を酸素で富ませるためのエアポンプおよびエアストーンを備えることもできる。
【0067】
液体リザーバがプランターの栄養源として使用されるように構成されている場合、フィルターカートリッジを定期的に交換する必要性が大幅に減少することが判明した。動物の排泄物によって引き起こされる悪臭の分析から、主な揮発性成分はチオール、アンモニア、ピルビン酸からなり、アンモニアが主成分であることが判明している。植物の栄養素として使用した場合の液体リザーバの耐久性をテストするために、2つのパラメーターを経時的に監視する実験が行われた。
【0068】
水中の揮発性成分の吸収はpHに影響を与えると予想され、主成分はアンモニアであり、アンモニアの濃度が増加すると塩基性が高まり、したがってpHが高くなる。pHに加えて、アンモニア濃度も経時的に測定された。図6から明らかなように、pHは27日間のテスト期間中にわずかに増加しただけであり、アンモニア濃度は20日目から上昇し始めたが、液体肥料にみられる約200~300mg/Lの値をはるかに下回ったままである。
【0069】
特徴の表
【表1】
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
【国際調査報告】