(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-15
(54)【発明の名称】接触クオリティシステムと方法
(51)【国際特許分類】
A61B 18/14 20060101AFI20240207BHJP
A61B 18/16 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
A61B18/14
A61B18/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549642
(86)(22)【出願日】2021-12-29
(85)【翻訳文提出日】2023-10-12
(86)【国際出願番号】 US2021065478
(87)【国際公開番号】W WO2022177640
(87)【国際公開日】2022-08-25
(32)【優先日】2021-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511177374
【氏名又は名称】セント・ジュード・メディカル,カーディオロジー・ディヴィジョン,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サミュエル ピー. マスマン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK04
4C160KK24
4C160KK32
4C160KK33
4C160KK36
4C160KK37
4C160KK63
4C160KK64
4C160MM38
(57)【要約】
【解決手段】
システムは、カテーテルを介して身体にアブレーションエネルギーを供給するように構成されたアブレーションジェネレータと、1つまたは複数の体表電極に関連する接触クオリティを示すクオリティ信号を供給するように構成された接触クオリティモニタを含む。接触クオリティモニタは、電極に質問信号を供給し、感知信号を受信する。接触クオリティモニタは、感知信号に応答して、接触クオリティが低いことを示すクオリティ信号を供給する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の体表電極の接触クオリティを監視するためのシステムであって、
アブレーションエネルギーを供給するように構成されたジェネレータと、
前記第1の体表電極および前記ジェネレータと電気的に通信するように構成されている電子制御ユニット(ECU)と、
前記第1の体表電極と前記ECUを接続する回路と、を備え、
前記ECUは、前記回路を通して前記第1の体表電極に質問信号を送信し、前記質問信号に応答して、前記回路を通して感知信号を受信するように構成され、
前記ECUは、前記感知信号を処理することによって、前記第1の体表電極の接触クオリティを決定する、システム。
【請求項2】
前記質問信号が、前記アブレーションエネルギーが供給されている場合には第1の周波数で、前記アブレーションエネルギーが供給されていない場合には第2の周波数で、供給されることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の周波数は前記第2の周波数より低い、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の周波数は10kHzと20kHzの間であり、前記第2の周波数は20kHzと100kHzの間である、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の体表電極は、第1の導電性部分と第2の導電性部分とを備え、前記第1の導電性部分は、ギャップによって前記第2の導電性部分から分離され、前記質問信号は、前記ギャップを越えて送信され、前記感知信号は、前記ギャップを越えるインピーダンスに対応する電圧を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記感知信号が閾値よりも高い場合に、前記回路が、低接触クオリティ信号を供給する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記低接触クオリティ信号に応答して、前記ジェネレータによる前記アブレーションエネルギーの供給を遮断し、無効にし、または防止するように構成されたトリップ回路をさらに備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
第2の体表電極をさらに含み、前記第1の体表電極および前記第2の体表電極はそれぞれ、第1の導電性部分および第2の導電性部分を含み、それぞれの前記第1の導電性部分は、ギャップによってそれぞれの前記第2の導電性部分から分離されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記回路は、それぞれの前記質問信号を、前記第1の導電性部分および前記第2の導電性部分のそれぞれに供給し、それぞれの前記感知信号を前記第1の導電性部分および前記第2の導電性部分のそれぞれから、受信する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記回路は、前記アブレーションエネルギーが前記ジェネレータにより供給されている場合には第1の周波数で、前記アブレーションエネルギーが供給されていない場合には第2の周波数で、前記質問信号のそれぞれを供給し、前記第1の周波数は前記第2の周波数よりも低い、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記回路は、それぞれの前記感知信号のうち少なくとも1つが閾値より高いことに応答して、低接触クオリティ信号を供給する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記低接触クオリティ信号は、前記第1の体表電極または前記第2の体表電極の期待付着面積から40パーセントを超える付着面積の減少を示す、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
第2の体表電極と、
前記第1の体表電極前記と第2の体表電極の少なくとも一方と直列に結合された可変インピーダンス回路と、
前記第1の体表電極を通して前記ジェネレータによって供給される前記アブレーションエネルギーに関連する第1の電流レベルを感知するように構成された第1の電流センサと、
前記第2の体表電極を通して前記ジェネレータによって供給される前記アブレーションエネルギーに関連する第2の電流レベルを感知するように構成された第2の電流センサと、をさらに備え、
前記回路が前記第1の電流センサおよび前記第2の電流センサに結合され、前記回路が前記可変インピーダンス回路に制御信号を供給して、前記第1の体表電極を通る前記第1の電流レベルと前記第2の体表電極を通る前記第2の電流レベルとのバランスをとる、
請求項1記載のシステム。
【請求項14】
前記回路は、前記質問信号を供給するための可調整周波数電流源を備える、請求項1のシステム。
【請求項15】
前記回路は、前記感知信号が閾値より高い場合、低接触クオリティ信号を供給する、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記回路は、前記第1の体表電極を介して前記ジェネレータにより供給される前記アブレーションエネルギーに関連する電流レベルに応答して、前記閾値を動的に調節するように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記閾値は、前記第1の体表電極を介して前記ジェネレータにより供給される前記アブレーションエネルギーに関連する前記電流レベルが増加したときに、低く調整される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記回路は、前記ジェネレータの帰還ノードと前記第1の体表電極との間に配置された変流器を備え、前記電流レベルは、前記変流器からの電流信号を用いて決定される、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記回路が、前記感知信号を受信するためのアナログデジタル変換器を備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記回路が、前記第1の体表電極と前記ジェネレータの帰還ノードと直列の、可調整インピーダンス回路を備える、請求項1記載のシステム。
【請求項21】
前記可調整インピーダンス回路は、第1の周波数帯域の信号を遮断する一方で、第2の周波数帯域の信号を通過させるように調整されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記アブレーションエネルギーを身体に供給するように構成されたカテーテルであって、前記第1の体表電極が帰還電極であるカテーテルをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
第1の体表電極の接触クオリティを決定する方法であって、
時間間隔の間にアブレーションジェネレータから身体へアブレーションエネルギーを供給するステップであって、前記アブレーションジェネレータは、前記第1の体表電極に結合された帰還ノードを備える、ステップと、
前記第1の体表電極に質問信号を供給するステップであって、前記質問信号は、前記アブレーションエネルギーが前記アブレーションジェネレータから前記身体に供給されているかどうかに関連する周波数を有する、ステップと、
前記質問信号に応答して、前記第1の体表電極から感知信号を受信するステップであって、前記感知信号は、前記身体と前記第1の体表電極との間のインピーダンスに関連する、ステップと、
前記接触クオリティを決定するために前記感知信号を処理するステップと、
を含む、方法。
【請求項24】
前記アブレーションエネルギーが前記身体に供給されている場合には、前記質問信号が第1の周波数で供給され、前記アブレーションエネルギーが前記身体に供給されていない場合には前記質問信号は第2の周波数で供給され、前記第1の周波数は前記第2の周波数より低い、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の周波数は10kHzから20kHzの間であり、前記第2の周波数は20kHzから200kHzの間である、請求項24記載の方法。
【請求項26】
前記第1の体表電極が、第1の導電性部分と第2の導電性部分とを備え、前記第1の導電性部分は、ギャップによって前記第2の導電性部分から分離され、前記質問信号は、前記ギャップを越えて供給され、前記感知信号は、前記インピーダンスに対応する電圧を有する、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記アブレーションジェネレータによって前記第1の体表電極を介して供給される前記アブレーションエネルギーに関連する第1の電流レベルを感知するステップと、
第2の体表電極を通して供給される前記アブレーションエネルギーに関連する第2の電流レベルを感知するステップと、
前記第1の電流レベルと前記第2電流レベルの間の差に応答して、前記第1の体表電極を通る電流と、前記第2の体表電極を通る電流のバランスをとるステップと、をさらに備える、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記電流のバランスをとるステップは、可調整インピーダンス回路を使用する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記感知信号を閾値と比較することにより前記感知信号は処理され、前記方法は、前記感知信号が前記閾値を上回る場合に低接触クオリティ信号を供給するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の体表電極を介して前記アブレーションジェネレータから供給される前記アブレーションエネルギーに関連する電流レベルに応答して、前記閾値を調整するステップをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記低接触クオリティ信号に応答して、前記アブレーションジェネレータによる前記アブレーションエネルギーの供給を遮断し、無効にし、または防止するためにトリップ回路を作動させるステップをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記閾値の大きさが、前記アブレーションジェネレータにより前記第1の体表電極を通して供給される前記アブレーションエネルギーに関連する前記電流レベルに反比例する、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記アブレーションエネルギーがパルス電場として供給される、請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願との相互参照)
本出願は、2021年2月18日に出願された米国仮特許出願第63/150,818号の優先権を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、アブレーション処置中に、体表電極などの帰還電極の接触クオリティを監視するシステムおよび方法に関する。
【0003】
人体を苦しめるさまざまな病態を治療するために、さまざまな治療法が用いられている。例えば心臓不整脈は、アブレーション療法を用いて治療されることがある。組織がアブレーションされるか、少なくともアブレーションジェネレータが発し、アブレーションカテーテルによって供給されるアブレーションエネルギーを受けると、組織に損傷が形成される。アブレーション用カテーテル上またはカテーテル内に取り付けられた電極を用いて、心臓組織に組織壊死を起こし、心房性不整脈(異所性心房頻拍、心房細動、心房粗動などを含むが、これらに限定されない)などの病態を正す。不整脈(すなわち、不規則な心臓のリズム)は、房室収縮の同期の喪失や、血流の鬱滞を含むさまざまな危険な状態を作り出し、さまざまな病気や死に至ることさえある。心房性不整脈の主な原因は、心臓の左心房または右心房内の迷走電気信号であると考えられている。アブレーションカテーテルはアブレーションエネルギー(高周波(RF)エネルギー、冷凍アブレーション、レーザー、化学品、高密度焦点式超音波など)を心臓組織に与え、心臓組織に損傷を形成する。この損傷は望ましくない電気経路を破壊し、それによって不整脈につながる迷走電気信号を制限し、または防止する。
【発明の概要】
【0004】
RFアブレーションシステムは、RFソースとリターンを含む。RFソースは一般に、カテーテルの先端部分にある小型電極であり、リターンは、身体上に配置され、中性または接地帰還ノードに電気的に結合された1つまたは複数の帰還電極(例えば、接着性表面パッチ)とすることができる。1つまたは複数の帰還電極は、接着剤または他の固定技術を用いて身体の皮膚に取り付けることができ、カテーテルの先端部分の小型電極よりも大きな表面積を持つことができる。処置中に帰還電極が皮膚や身体への接着を失うと、接触クオリティの低下が起こる可能性がある。
【0005】
いくつかの実施形態は、第1の体表電極の接触クオリティを監視するためのシステムに関する。システムは、アブレーションエネルギーを供給するように構成されたジェネレータと、第1の体表電極およびジェネレータと電気的に通信するように構成されている電子制御ユニット(ECU)と、第1の体表電極とECUを接続する回路と、を備える。ECUは、回路を通して第1の体表電極に質問信号を送信し、質問信号に応答して、回路を通して感知信号を受信するように構成される。ECUは、感知信号を処理することによって、第1の体表電極の接触クオリティを決定する。
【0006】
いくつかの実施形態において、質問信号が、アブレーションエネルギーが供給されている場合には第1の周波数で、アブレーションエネルギーが供給されていない場合には第2の周波数で、供給される。いくつかの実施形態では、第1の体表電極は、第1の導電性部分と第2の導電性部分とを備え、第1の導電性部分は、ギャップによって第2の導電性部分から分離される。質問信号は、ギャップを越えて送信されてもよく、感知信号は、ギャップを越えるインピーダンスに対応する電圧を有してもよい。
【0007】
いくつかの実施形態は、第2の体表電極と、第1の体表電極と第2の体表電極の少なくとも一方と直列に結合された可変インピーダンス回路とを備えるシステムに関する。システムはさらに、第1の体表電極を通してジェネレータによって供給されるアブレーションエネルギーに関連する第1の電流レベルを感知するように構成された第1の電流センサと、第2の体表電極を通してジェネレータによって供給されるアブレーションエネルギーに関連する第2の電流レベルを感知するように構成された第2の電流センサと、備える。回路が第1の電流センサおよび第2の電流センサに結合される。回路が可変インピーダンス回路に制御信号を供給して、第1の体表電極を通る第1の電流レベルと第2の体表電極を通る第2の電流レベルとのバランスをとる。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1の周波数は第2の周波数より低く、第1の周波数は10キロヘ ルツ(kHz)と20kHzの間であり、第2の周波数は20kHzと200kHzの間である。いくつかの実施形態において、回路は、感知信号が閾値と第1の関係にあることに応答して、クオリティ信号を供給し、第1の体表電極を通してジェネレータによって供給されるアブレーションエネルギーに関連する電流レベルに応答して、閾値を動的に調整する。
【0009】
いくつかの実施形態は、身体に取り付けられた第1の体表電極の接触クオリティを決定する方法に関する。この方法は、第1の体表電極に質問信号を供給するステップを含む。質問信号はある周波数で供給される。この周波数は、アブレーションエネルギーが身体に供給されているか否かに応じて決定される。本方法はまた、質問信号に応答して、第1の体表電極から感知信号を受信するステップと、接触クオリティを決定するために感知信号を処理するステップとを含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、方法は、第1および第2の体表電極を通る電流のバランスをとることができる。この方法は、第1の体表電極を通るアブレーションエネルギーに関連する第1の電流レベルを感知するステップと、第2の体表電極を通して供給されるアブレーションエネルギーに関連する第2の電流レベルを感知するステップと、第1の電流レベルおよび第2の電流レベルに応答して、第1の体表電極を通る電流および第2の体表電極を通る電流のバランスをとるステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示は、以下の詳細な説明から、添付の図と組み合わせてより完全に理解されるであろう。ここで、同様の参照番号は同様の要素について言及する。
【0012】
【
図1】いくつかの実施形態による、体内で医療機器をナビゲートし操作するためのシステムの概略図である。
【0013】
【
図2】いくつかの実施形態による、
図1に示されたシステムの電子制御ユニット(ECU)の一般的なブロック図である。
【0014】
【
図3】いくつかの実施形態による、2つの帰還電極に結合された、
図2に示された接触クオリティモニタの一般的なブロック図である。
【0015】
【
図4】いくつかの実施形態による、
図3に示される接触クオリティモニタのより詳細なブロック図である。
【0016】
【
図5】いくつかの実施形態による、
図1に示されるシステムの例示的な操作を示すフロー図である。
【発明の詳細な説明】
【0017】
本開示は、動的に構成可能な接触クオリティモニタシステムおよび方法に関する。本開示はまた、2つ以上の帰還電極を介して、電流のバランスを能動的にとる接触クオリティモニタまたは制御システムおよび方法に関する。いくつかの実施形態では、システムおよび方法は、接触クオリティ測定を改善し、干渉を回避するために、帰還電極に供給される質問信号の周波数を調整するように構成される。いくつかの実施形態では、より信頼性が高く、矛盾のない接触クオリティの読み取りのために、非治療(例えば、非アブレーション)期間中により高い周波数の質問信号が使用される。より低い周波数の質問信号が治療(例えばアブレーション)期間中に使用され、周波数分離、干渉を回避し、いくつかの実施形態では治療期間中も監視を継続する。有利なことに、いくつかの実施形態による接触クオリティシステムおよび方法は、いくつかの実施形態によれば、質問信号から導出された感知信号を、固定閾値と比較することのみに依存して帰還電極の低接触クオリティ(例えば、付着パッチ面積の30~40%の減少)を決定することはしない。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、接触クオリティシステムおよび方法は、一つまたは複数の帰還電極を介した即時のRF電流レベルを使用して、接触クオリティアラームまたはトリップを発する。有利なことに、接触クオリティシステムおよび方法は、2つ以上の帰還電極を介して個々の電流レベルを監視し、および/または帰還電極間の電流のバランスを能動的に取る。本開示の様々な実施例の詳細を、図を具体的に参照しながら以下に説明する。
【0019】
図1を参照すると、身体112内で医療装置をナビゲートおよび操作するためのシステム100の一例は、アブレーションカテーテルなどのカテーテル102を備え、これは身体112から分離した心臓(例えば、組織116)に進入するように概略的に示されている。いくつかの実施形態では、カテーテル102は、Abbott Laboratories社の接触力アブレーションカテーテルのTactiCath(商標)のファミリー、例えばTactiCath(商標)接触力アブレーションカテーテル、SensorEnabled(商標)などとすることができる。しかしながら、システム100は、診断または治療のために身体112内で使用される多種多様な医療機器との関連で適用できることを理解されたい。さらに、システム100は、身体112の組織116(例えば、心臓組織)以外の部分の診断または治療に使用される医療機器をナビゲートするために使用できることを理解されたい。システムおよび構成要素のさらなる説明は、2013年3月15日出願の米国特許出願第13/839,963号、現在の米国特許第9,693,820号に記載されており、これは、参照によりその全体が本明細書に完全に記載されているものとして本明細書に組み込まれる。
【0020】
カテーテル102は、ハンドル124、ハンドル124の近位端にあるケーブルコネクタまたはインターフェース126、およびシャフト104(本明細書ではカテーテルシャフトとも呼ぶ)を含むことができる。シャフト104は、近位端130と、遠位端132とを含むことができる。先端部分106は遠位端132に配置され得る。ハンドル124は、医師がカテーテル102を保持する場所を提供し、さらに、シャフト104を身体112内で操縦または案内するための手段を提供することができる。例えば、ハンドル124は、ハンドル124からシャフト104の遠位端132までカテーテル102内を延びる1つまたは複数のプルワイヤの長さを変更する手段を含むことができる。ハンドル124の構造は様々であり得る。
【0021】
シャフト104は、ポリウレタンなどの従来の材料から作製することができ、導電体156、流体、または外科用ツールを収容および/または輸送するように構成された1つまたは複数のルーメンを画定することができる。シャフト104は、従来のイントロデューサを介して、身体112内の血管または他の構造に導入されることができる。次いで、シャフト104は、ガイドワイヤもしくはプルワイヤ、または遠隔制御誘導システムを含む当該技術分野で公知の他の手段を使用して、身体112を通って組織116などの所望の位置まで誘導または案内され得る。シャフト104はまた、流体(潅注液および体液を含む)、医薬品、および/または外科用ツールもしくは器具の輸送、送達、および/または除去を可能にすることができる。シャフト104を身体112内の領域に導入するために、任意の数の方法を使用できることに留意されたい。これには、イントロデューサ、シース、ガイドシース、ガイド部材、ガイドワイヤ、または他の類似の装置が含まれ得る。議論を容易にするため、全体を通してイントロデューサという用語を使用する。
【0022】
いくつかの例では、システム100は、位置決めシステム、ディスプレイ140、および電子制御ユニット(ECU)142を含むことができる。ECU142は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)などを含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの例では、ECUは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、および電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、フラッシュメモリなどのメモリを含むことができる。ECU142は、いくつかの実施形態ではプロセッサベースの回路である。
【0023】
位置決めシステムは、いくつかの実施形態では、電場ベースの位置決めシステム136と磁場ベースの位置決めシステム138を含む電場ベース(インピーダンスベース)と磁場ベースのハイブリッドシステムである。例えば、位置決めシステムは、Abbott Laboratories社のEnSite Precision(商標)Cardiac Mapping Systemであってもよい。位置決めシステムは、身体112内のカテーテル102、先端部分106、および同様の装置の位置および向きを決定するために提供される。例えば、先端部分106の位置または向きは、位置電極134のような先端部分106の1つまたは複数の電極の基準または位置に基づくことができる。いくつかの実施例では、位置電極134は、
図1の実施例に示すようなリング電極を含むことができる。システム136は、低振幅の電気信号が胸郭を通過するとき、カテーテル102上の位置電極134などの1つまたは複数の電極で測定された電位または電界強度が、オームの法則および(例えば、冠状静脈洞内にある)基準電極の相対位置を使用して、1対の外部パッチ電極に対するカテーテル102の相対位置を決定するために使用できるように、身体112が分圧器(または電位差計またはレオスタット)として機能するという原理に基づいて動作する。
【0024】
図1に示す構成では、電界ベースの位置決めシステム136は、3対の体表電極144をさらに含む。3対の体表電極144はパッチ電極であり、一部の実施形態では、3次元座標系146内でカテーテル102の位置を決定する際に使用される電気信号を生成するために設けられている。体表電極144はまた、組織116に関する電気生理学(EP)データ(例えば、電気生理学的信号)を生成するために使用することもできる。身体112内に軸固有の電界を形成するために、体表電極144は、身体112の対向する表面(例えば、胸部と背部、胸郭の左側と右側、および首と脚)に配置され、概ね直交するX軸、Y軸、およびZ軸を形成する。基準電極は典型的には腹部の近くに配置され、基準値を提供し、ナビゲーションシステムの座標系146の原点として機能する。
【0025】
図1に描かれるこの例示的な電界ベースの位置決めシステム136によると、体表電極144は、右側パッチ144
X1、左側パッチ144
X2、首パッチ144
Y1、脚パッチ144
Y2、胸部パッチ144
Z1、および背中パッチ144
Z2を含み、各体表電極144は、スイッチ148(例えば、多重スイッチ)および信号発生器150に接続されている。体表電極144
X1、144
X2は第1(X)軸に沿って配置され、体表電極144
Y1、144
Y2は第2(Y)軸に沿って配置され、体表電極144
Z1、144
Z2は第三(Z)軸に沿って配置される。正弦波電流が各対の体表電極144を通して流され、カテーテル102に関連する1つまたは複数の位置センサ(例えば、位置電極134)の電圧測定値が得られる。測定された電圧は、パッチ電極からの位置センサの距離の関数である。測定された電圧は基準電極の電位と比較され、ナビゲーションシステムの座標系146内の位置センサの位置が決定される。
【0026】
いくつかの実施形態では、体表電極144は、アブレーション処置中にアブレーションジェネレータ122の帰還ノード147に帰還経路を提供するための少なくとも1つの帰還電極144rを含む。いくつかの実施形態では、体表電極144は、Abbott LaboratoriesのEnsite(商標)NavX(商標)表面電極キットで提供される。いくつかの実施形態では、帰還電極144rは、身体112の背面下部に設けられた1つまたは複数の大きな表面積のパッチである。いくつかの実施形態では、上述した体表電極144のうちの1つまたは複数が、アブレーション処置のための帰還電極144rとして使用するように構成され得る。パッチ電極または体表電極の例示的な構成および使用は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2017/0100055号で触れられている。
【0027】
いくつかの実施形態では、ECU142は接触クオリティモニタ149を含む。いくつかの実施形態では、ECU142はアブレーションジェネレータ122に一体化される。接触クオリティモニタ149は、いくつかの実施形態では、スタンドアロンユニット、スイッチ148の一部、またはシステム100の他の構成要素とすることができる。接触クオリティモニタ149は、ジェネレータ122、スイッチ148、およびECU142のうちの1つまたは複数の一部であるか、またはこれらと一体化され得る。接触クオリティモニタ149は、帰還電極144rにわたって質問信号を送信し、質問信号に関連する感知信号を処理して、皮膚/身体を通る帰還電極144rのインピーダンス、したがって接触クオリティを決定する。接触クオリティモニタ149は、いくつかの実施形態において、接触クオリティが不十分である場合、アブレーションエネルギーの供給を遮断するための警告およびシステム100の自動トリップを提供する。いくつかの実施形態では、接触クオリティモニタ149は、複数の帰還電極144rのそれぞれを通る電流を連続して測定し、各帰還経路の直列インピーダンスを調整して、帰還電極144rを通る電流のバランスを能動的にとる。接触クオリティモニタ149の操作は、
図2-5に関して以下でさらに詳しく説明され、どのタイプの帰還電極にも使用することができる。
【0028】
この実施例の磁場ベースの位置決めシステム138は、身体112内のカテーテル102の位置および向きを検出するために磁場を用いる。このようなシステムでは、身体112内に磁場を発生させ、磁場の強さ、向き、および周波数を制御するために、3つの直交配置されたコイル(図示せず)を有する磁場発生器152を採用することができる。磁場発生器152は、患者の上方または下方(例えば、患者テーブルの下)または他の適切な場所に配置することができる。コイルによって磁場が発生し、カテーテル102に関連する1つまたは複数の位置センサの電流または電圧測定値が得られる。測定された電流または電圧はコイルからのセンサの距離に比例するため、システム138の座標系154内のセンサの位置を決定することができる。
【0029】
カテーテル102が身体112内を移動し、電場ベースの位置決めシステム136によって生成された電界内を移動すると、位置電極134からの電圧読み取り値が変化し、それによって電場内およびシステム136によって確立された座標系146内におけるカテーテル102の位置が示される。位置電極134は、ECU142に位置信号を伝達するように適合させることができる。
【0030】
カテーテル102は、幾何学的モデリングまたは電気生理学的マッピングと同様に、治療を行うように構成することができる。いくつかの例では、カテーテル102は、組織116からの電気生理学的信号を検出するように、または組織116をアブレーションするためのエネルギーを供給するように構成された少なくとも1つの電極108を含むことができる。一例では、少なくとも1つの電極108は、少なくとも1つの電極108にアブレーションエネルギーを供給するように適合された電気信号を送るために、アブレーションジェネレータ122に通信可能に結合され得る。アブレーションジェネレータ122は、Abbott Laboratories社のAmpere(商標)ジェネレータとすることができ、いくつかの実施形態では485キロヘルツ(kHz)の正弦波電気信号を供給する。他の種類、周波数、および形態のRF信号が、アブレーションジェネレータ122から供給され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの電極108は、例えば、限定するものではないが、心臓マッピングおよび/またはアブレーション(例えば、RFアブレーションまたは不可逆的エレクトロポレーション(IREアブレーション)/パルスフィールドアブレーション(PFA))を含む様々な診断および治療目的のために使用され得る電極アセンブリである。アブレーションジェネレータ122は、バイポーラPFA用に構成されることができ、これは、高電圧および短時間持続のバイポーラパルスおよび二相性パルスの列を使用して、大きな加熱を伴わずに組織改変を生じさせる。例えば、電極アセンブリは、バイポーラベースのエレクトロポレーション療法で使用するためのバイポーラ電極アセンブリとして構成することができる。具体的には、一対の電極は、IREジェネレータ(例えば、IREジェネレータであるように構成されたアブレーションジェネレータ122)に個々に電気的に結合され、IRE療法のために電位とその間の対応する電界を発生させるために反対極性で選択的に通電されるように構成される。すなわち、電極の一方は陰極として機能するように構成され、他方は陽極として機能するように構成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電極108は、単極電極アセンブリとして構成され、(帰還電極または無関心電極として)パッチ電極(例えば、帰還電極144r)を使用することができる。電極は、100~1000パルスのバーストでグループ化された超短パルス(2~5マイクロ秒(μs)パルス幅および20~40μsパルス周期)の形態のパルス電界(すなわち、PFA)として電流を供給することによって、IRE治療のためのアブレーションエネルギーを供給することができる。いくつかの実施形態では、モノポーラIREアブレーションエネルギーが2.5kVの電圧で供給され、最大100Aのピークパルス電流が生じる。
【0031】
いくつかの実施例では、カテーテル102は、ポンプ120を介して生理食塩水などの生体適合性灌流液を供給するための流体源118に任意に接続することができる。ポンプ120は、図示のように、流体源118から重力供給する定量ローラーポンプまたは可変容量シリンジポンプを含むことができる。コネクタまたはインターフェース126は、ポンプ120およびアブレーションジェネレータ122から延びる導管またはケーブルのための機械的、流体的、および電気的接続を提供する。カテーテル102はまた、温度センサ、追加の電極、および対応する導線またはリード線など、本明細書には図示されていない他の従来の構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態では、先端部分106は、グリッドカテーテルまたはバスケットカテーテルに関連する先端電極を含む。
【0032】
ECU142は、カテーテル102、アブレーションジェネレータ122、および磁場ベースの位置決めシステム138の磁場発生器152を含む、システム100の様々な構成要素の操作を制御するための装置を提供する。ECU142はまた、組織116の電気生理学的特性(例えば、信号)、組織116および身体112に対するカテーテル102の位置および向きを決定するための装置、組織116のアブレーションを制御するための装置、またはそれらの任意の組み合わせを提供することができる。ECU142は、ディスプレイ140を制御するために使用されるディスプレイ信号を生成するための装置も提供する。
【0033】
ディスプレイ140は、診断及び治療を支援するための情報を医師に伝えるために提供される。ディスプレイ140は、1つまたは複数の従来のコンピュータモニタまたは他のディスプレイ装置を備えることができる。ディスプレイ140は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を医師に提示することができる。GUIは、例えば、接触クオリティ情報、警告、またはアラーム、組織116の形状の画像、組織116に関連する電気生理学的データ(例えば、電極108からの信号のマップ)、様々な位置電極134の経時的な電圧レベルを示すグラフ、およびカテーテル102および他の医療装置の画像、ならびに組織116に対するカテーテル102および他の装置の相対的な位置を示す関連情報を含む、様々な情報を含むことができる。
【0034】
図2を参照すると、ECU142は接触クオリティモニタ149とトリップ回路232とを含む。ECU142は、ディスプレイ140およびアブレーションジェネレータ122に結合されている。接触クオリティモニタ149は、1つまたは複数の体表電極144に結合され、身体112(例えば、人間または動物)に治療を提供する。少なくとも1つの帰還電極144rは、いくつかの実施形態では、身体112からアブレーションジェネレータ122の帰還ノード147への帰還経路に提供される。
【0035】
帰還電極144rは、いくつかの実施形態においてパッチとして具現化された単一の帰還電極であり得る。帰還電極144rは、いくつかの実施形態では、2つ以上のパッチとして具現化された2つ以上の帰還電極とすることができる。いくつかの実施形態において、帰還電極144rは、正方形、長方形、円形、台形などの様々な形状であり得る。いくつかの実施形態では、帰還電極144rは、以下に説明するように、スプリットに関連するインピーダンスに基づいて接触クオリティを決定することができるように、スプリットまたはギャップによって電気的に分離された導電性部分を含む。帰還電極144rは、接着性の導電性構造であり、腰の下部や身体112の他の部分の皮膚に貼付される。帰還電極144rは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2017/0100055号に記載されるような表面体電極とすることができ、患者の身体112の皮膚に良好な電気的接触を提供する。たとえば、銀カーボンフィルム、金属フィルム、導電性接着剤またはゲル、導電性発泡スポンジ材料、バリア層などのさまざまな導電性材料および層を、帰還電極144rに使用することができる。導電性素子を患者の皮膚に容量結合させるなど、電気エネルギーを伝達する他の方法も実施することができる。
【0036】
接触クオリティモニタ149は、変流器258および可変インピーダンス回路268にも結合されている。いくつかの実施形態では、接触クオリティモニタ149は、以下の操作の少なくとも1つを実行するモニタまたは制御回路である。1)アブレーションが実行されていない第1の期間では20kHzから200kHzの間の範囲内の第1の周波数で、アブレーションが実行されている第2の期間では10kHzから20kHzの間の範囲内の第2の周波数で、質問信号を供給すること、および2)感知信号が閾値に関連することに応答して、低接触クオリティを示す信号を供給することであり、閾値はアブレーション中に使用される電流レベルに応答して設定される。
【0037】
いくつかの実施形態では、接触クオリティモニタ149は、帰還電極144rに質問信号を供給する導体またはリード252を含む回路(例えば、プロセッサーベースの回路)である。一部の実施形態では、帰還電極144rは、帰還電極144rの導電媒体を電気的に分割するギャップまたはスプリット202を有する単一パッチである。質問信号は、導体、リード線、または出力部252で供給され、皮膚と帰還電極144rの間の接触を介してスプリット202を越えて移動する。導体、リード線、または入力部254は、帰還電極144rから接触クオリティモニタ149に感知信号を供給する。出力部252と入力部254は、質問信号と感知信号を供給および受信するためのインターフェースを提供し、1つより多い導体を含むことができる。感知信号は、質問信号から導出され、スプリット202を越えるインピーダンス、ひいては接触クオリティを示す。いくつかの実施形態では、質問信号は、スプリット202越えて供給される定電流信号であり、感知信号は、スプリット202を越えるインピーダンスを示す、スプリット202を越える電圧測定値である。感知信号は閾値と比較され、接触クオリティが処置に十分かどうかを判断する。一部の実施形態では、接触クオリティモニタ149は、トリップ回路232だけでなく、ECU142の他の部分にもクオリティ信号を供給する。一部の例では、ECU142は、クオリティ信号に応答して、ディスプレイ140に表示するためのアラーム、警告、または他の接触情報を提供できる。
【0038】
トリップ回路232は、クオリティ信号が接触クオリティが十分でないこと(例えば、付着パッチ面積の30~40パーセントの減少)を示すとき、アブレーションジェネレータ122によるアブレーションエネルギーの供給を遮断し、無効化し、または防止する。トリップ回路232は、いくつかの実施形態では、アブレーションジェネレータ122を身体112から隔離するスイッチを含む。いくつかの実施形態では、トリップ回路232は接触クオリティモニタ149の一部であり、接触クオリティが不十分な場合にECU142に割り込みまたはフラグを提供する。
【0039】
いくつかの実施形態では、アブレーションジェネレータ122からの高周波信号との干渉を避けるために、アブレーションの間、質問信号は低い周波数範囲(例えば、10-20kHz)で供給される。この周波数の分離はまた、標準的な電子部品を用いて、いくつかの実施形態において、エネルギーが帰還ノード147に戻るための低インピーダンス経路と、質問信号のための高インピーダンス経路を可能にする。さらに、身体112のインピーダンスの容量性成分は、周波数が低いほど顕著であり、接触クオリティの測定にさらなる矛盾をもたらす可能性がある。したがって、アブレーションが行われない場合には、より一貫性のある、正確なインピーダンスおよび接触クオリティの測定の提供のため、より高い周波数で、より高い周波数範囲(例えば、20~200kHz)で質問信号が供給される。
【0040】
電流濃度Iconは、全パッチ電流Ipatchを付着パッチ面積Aeffective(有効パッチ面積全体で電流分布が均一であると仮定)で割ることによって求められる(Icon=Ipatch/Aeffective)。したがって、パッチ電流が小さければ、適切な電流集中に必要な最小付着面積は小さくなる。
【0041】
一部の実施形態では、クオリティ信号は、インピーダンスが、不十分な接触クオリティに関連するインピーダンスを表す閾値よりも高いときに、不十分な接触クオリティを示す。閾値は固定された閾値ではなく、いくつかの実施形態では、帰還ノード147で受信される電流または電力レベルに応じて調整される。一部の実施形態では、より高い電流のアブレーション処置中に、より高いレベルの接触クオリティ(より低いインピーダンス)が必要とされる可能性があるため、電流レベルがより高いときに閾値は減少する。いくつかの実施形態において、電流がより低い処置の間は、低レベルの接触クオリティは許容できる。いくつかの実施形態では、接触クオリティモニタ149は、帰還電極144rを通る電流量に基づいて、接触クオリティ(付着パッチ面積)の閾値を連続的に調整するアルゴリズムを使用する。
【0042】
変流器258は、リード線256を介して、電力感知信号または電流レベル信号を接触クオリティモニタ149に供給する。変流器258は、いくつかの実施形態において、帰還ノード147に関連する導体の電力または電流を検知するための任意の装置とすることができる。いくつかの実施形態において、処置中に使用されるピーク電流レベルは、閾値を調整するために使用することができる。いくつかの実施形態では、ある期間におけるピーク電流レベルが使用される。一部の実施形態では、閾値を調整するためにリアルタイムの電流レベルが使用される。いくつかの実施形態では、電流レベルは、システム構成またはユーザ入力に基づいてECU142によって提供される。いくつかの実施形態では、閾値はまた、アブレーションが実行されていないときに高い周波数の質問信号が供給されるか、またはアブレーションが実行されているときに低い周波数の質問信号が供給されるか(例えば、高い周波数の質問信号および低い周波数の質問信号の各々に固有の閾値)に基づいて調整される。いくつかの実施形態において、閾値の大きさは、帰還電極144rを介してアブレーションジェネレータ122によって供給されるアブレーションエネルギーに関連する電流レベルに反比例して関連する。
【0043】
一部の実施形態では、閾値は低接触クオリティの場合の閾値インピーダンスを表す。一部の実施形態では、感知信号はインピーダンスを表す電圧信号である(例えば、感知信号が高いほどインピーダンスが高くなる)。感知信号が閾値を超えると、低接触クオリティ信号が供給される。低接触クオリティ信号は、警告を提供したり、システム10をトリップさせたりするために使用することができる。逆に、感知信号が閾値を下回る場合には、十分な接触クオリティを表す信号を供給することができる。閾値は、帰還電極144rの特定の種類、帰還電極144rの数、身体112上の帰還電極144rの位置、または処置の種類に応じて選択または調整することができる。帰還電極144rの特定の種類、帰還電極144rの数、およびのターン電極144rの位置は、ユーザによってデータとして感知または入力され得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、閾値は固定され、電流濃度を表す。実際の電流濃度Iconは閾値と比較され、ここで、実際の電流濃度Iconは感知信号(Aeffectiveを表す)と変流器258からの電流レベル(Ipatch)(Icon=Ipatch/Aeffective)を使用して計算される。電流濃度Iconまたは動的閾値を使用すると、出力が不適切に無効化される状況が減るため、有利である。
【0045】
接触クオリティ信号はまた、低接触クオリティを音声でまたは視覚的に警告するために、ECU142に供給される。警告は、いくつかの実施形態では、閾値に従って提供することができる。また、閾値に達していないにもかかわらずインピーダンスの変化が大きくなった場合にも、警告または注意を促すことができる。インピーダンスの急速な上昇は、いくつかの実施形態において、帰還電極144rの調整が必要であり得ることを示すことができる。ディスプレイ140は、接触クオリティ信号または感知信号に基づいて、接触クオリティのアナログ表示も提供できる。
【0046】
いくつかの実施形態では、接触クオリティモニタ149は、帰還電極144rと帰還ノード147との間のインピーダンス回路268のインピーダンスを調整する。インピーダンス回路268は、スイッチドパス、能動的制御、または他の制御技法を介してインピーダンスを調整するための能動的装置、抵抗器、キャパシタ、またはインダクタのうちの1つまたは複数を含む。
【0047】
ECU142および接触クオリティモニタ149は、汎用プロセッサ、特定目的プロセッサ、メモリ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、処理コンポーネント群、インターフェース、絶縁、およびフィルタコンポーネント、アナログおよびデジタルサポート回路、またはその他の適切な電子処理コンポーネントのうちの1つまたは複数を含む回路として実装される。メモリは、本開示で説明する様々なプロセス、レイヤ、およびモジュールを完成し、容易にするためのデータおよびコンピュータコードを格納するための1つまたは複数の記憶装置(例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクストレージ)である。メモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであってもよく、またはそれを含んでもよく、データベースコンポーネント、オブジェクトコードコンポーネント、スクリプトコンポーネント、または本明細書に開示される発明概念の様々な活動および情報構造をサポートするための任意の他の種類の情報構造を含んでもよい。メモリは、プロセッサに通信可能に接続され、本明細書に記載される1つまたは複数のプロセスを実行するためのコンピュータコードまたは命令モジュールを含む。メモリは、1つまたは複数のプロセッサに本明細書に記載のシステムおよび方法を実行させる様々な回路、ソフトウェアエンジン、および/またはモジュールを含む。
【0048】
図3を参照すると、接触クオリティモニタ149は、2つ以上の帰還電極270aおよび270bとして具現化された帰還電極144r(
図2)に結合されている。任意の数の帰還電極144rを、接触クオリティモニタ149とともに使用することができる。ここで、各帰還電極144rは、それぞれの質問信号、感知信号、感知電流レベル、インピーダンス調整などのためのチャネルに関連付けられる。帰還電極270aおよび270bは、身体上に非対称に配置される。この配置により、身体を通って先端部分106(
図1)から帰還電極270aおよび270bの一方に至る経路が、帰還電極270aおよび270bの他方よりも低インピーダンスになり得る。低インピーダンス経路により、帰還電極270aおよび270bの一方は、帰還電極270aおよび270bの他方より多くの帰還エネルギーを受け取ることができる。これにより、帰還電極270aおよび270bの一方が、帰還電極270aおよび270bの他方よりも多くの電流を流すという非均衡が生じ得る。これは、帰還電流の均等な分布が望まれる大電流モードでは、望ましくないことがある。
【0049】
帰還電極270aは、ギャップまたはスプリット272aによって分離された2つの導電性部分274aと274bを含み、帰還電極270bは、ギャップまたはスプリット272bによって分離された2つの導電性部分276aと276b、を含む。リード線252aは部分274aに結合され、リード線252bは部分274bに結合される。リード線252cは部分276aに結合され、リード線252dは部分276bに結合される。感知入力部254aは部分274aに結合され、感知入力部254bは部分274bに結合される。感知入力部254cは部分276aに結合され、感知入力部254dは部分276bに結合される。リード線252a-bは、帰還電極270aのための質問信号のための信号および帰還ノードであり、リード線252c-dは、帰還電極270bのための質問信号のための信号および帰還ノードである。感知入力部254a-bは、帰還電極270aの感知信号用であり、感知入力部254c-dは、帰還電極270bの感知信号用である。
【0050】
感知入力部254aと254bにわたる感知信号は、帰還電極270aの接触クオリティを決定するために閾値と比較される。この閾値は、変流器258aによって感知された電流レベルに基づいて動的に調整される。感知入力部254cと254dにわたる感知信号は、帰還電極270bの接触クオリティを決定するために閾値と比較される。入力部254a-bおよび254c-dにおける感知信号は、いくつかの実施形態では、スプリット272a-bを越える質問信号の電圧測定値である。閾値は、変流器258bによって感知された電流レベルに基づいて動的に調整される。接触クオリティ信号は、帰還電極270aおよび270bの各々に対して供給されるだけでなく、帰還電極270aおよび270bの両方に対して合成接触クオリティ信号として供給され得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、帰還電極270aおよび270bのための帰還経路は、それぞれの部分274a-bおよび276a-bに結合されたインピーダンス回路268aおよび268bを含む。インピーダンス回路268aおよび268bは、帰還電極270aおよび270b間の帰還電流のバランスをとるように調整することができる。リード線266a-bは接触クオリティモニタ149へのインターフェースを提供し、帰還電極270aおよび270bの電流を示す変流器258aおよび258bからの電流レベル信号に応答してインピーダンス回路268a-bのインピーダンスを制御するために使用することができる。帰還電極270aが帰還電極270bよりも多くの帰還電流を受けている場合、帰還電極270aと270b間の帰還電流のバランスをとるために、帰還電極270aの帰還経路におけるインピーダンス回路268aのインピーダンスを増加させるか、または電極270bの帰還経路におけるインピーダンス回路268bのインピーダンスを減少させることができる。
【0052】
変流器258aおよび258bは、各帰還経路の電流を示すリード線256a-bを介して電流レベル信号を供給する。リード線256aおよび256bは、接触クオリティモニタ149へのインターフェースを提供する。変流器258a-bによって感知された電流レベルの比較は、インピーダンス調整量を決定するために使用される。有利なことに、各帰還電極270aと270bは、インピーダンス回路268a-bを介して帰還ノード147(
図1)に接続されている。インピーダンス回路268a-bは、それぞれ、部分274a-bおよび276a-bに結合され、それぞれの単一導体280a-bが、変流器258a-bのそれぞれを通って、帰還ノード147(
図1)に供給される。インピーダンス回路268a-bは、プリント回路基板(PCB)であり、いくつかの実施形態では、可調整LC(インダクタ・キャパシタ)共振トラップ回路および可変抵抗Rを備えている。いくつかの実施形態では、デジタル制御によって調整できない構成要素については、リレーのアレイを使用して、帰還経路に接続される構成要素を切り替えてインピーダンスを調整する。いくつかの実施形態では、帰還電極270aおよび270bは、3つ、4つまたはそれ以上の電極を含む任意の数の電極とすることができ、各電極は、それぞれのインピーダンス回路、電流センサ、および感知信号と質問信号のためのインターフェースを有する経路またはチャネルに関連付けられる。
【0053】
図4を参照すると、接触クオリティモニタ149は、いくつかの実施形態において、絶縁電力回路302、電力変換器304、動的デジタル制御回路306、アイソレータ308、可調整周波数電流源310、アナログデジタル変換器312、アナログフロントエンド回路314、および絶縁回路316を含む。いくつかの実施形態では、接触クオリティモニタ149は、帰還電極270aおよび270bに結合されている。動的デジタル制御回路306は、接触クオリティモニタおよび制御に関して本明細書で説明する操作を提供するように構成されたプロセッサまたは他の回路である。アナログデジタル変換器312は、入力部254a-dからの感知信号および変流器258a-bからの電流レベル信号を表すデジタルデータを動的デジタル制御回路306に供給する。
【0054】
インピーダンス回路268aおよび268bは、それぞれ帰還電極270aおよび270bの帰還経路に結合されている。有利なことに、各帰還電極270a、270bは、それぞれのインピーダンス回路268a-bを介して帰還ノード147に接続されている。動的デジタル制御回路306は、いくつかの実施形態において、リード線266a-b上においてデジタル制御信号を介してインピーダンス回路268a-bを制御する。動的デジタル制御回路306は、リード線256a-bおよびアナログ/デジタル変換器312を介して供給される電流レベル感知信号に応答して、負荷分散のためにリード線266a-bに信号を供給する。アナログフロントエンド回路314は、感知信号がデジタルデータに変換される前に、周波数変換、フィルタリング、コンディショニング、その他のインターフェース機能を提供する。
【0055】
動的デジタル制御回路306は、アブレーションエネルギーが供給されているかどうか(例えば、いくつかの実施形態において、帰還ノード147がアブレーションジェネレータ122(
図1)からの信号に関連する電流を受信しているかどうか)に応じて、異なる周波数で質問信号を供給する。いくつかの実施形態では、動的デジタル制御回路306は、アブレーションエネルギーが供給されていることを示す信号またはデータをECU142(
図1)から受信するので、適切な周波数を質問信号用に選択することができる。周波数は、干渉や調和振動数などを避けるために、アブレーション用電気信号の周波数に基づいて選択されてもよい。システム100内の他の装置または構成要素に干渉しない質問信号の周波数を選択できることは有利である。例えば、位置決めシステムまたはマッピングシステムは、8~9kHzおよび16~22kHzの周波数を有する数百のインピーダンス測定信号を供給することができ、干渉を避けるために、質問信号をこれらの帯域外で供給することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、質問信号は絶縁回路316のような交流電流結合回路を介して供給される。可調整周波数電流源310はデジタル的に制御され、いくつかの実施形態では、帰還電極270a、270b、または単一のパッチ電極にわたって質問信号を送る。可調整周波数電流源310は定電流源であり、いくつかの実施形態では、10~100マイクロアンペア(uA)二乗平均平方根(RMS)の電流で質問信号が供給される。その結果、帰還電極270aおよび270bの電圧は、入力部254a-dを介してアナログフロントエンド回路314を通り、感知信号としてアナログデジタル変換器312に供給され、動的デジタル制御回路306によって受信される。アナログフロントエンド回路314は、いくつかの実施形態では、すべての使用可能周波数(約10kHz~100kHz)で適切な性能を達成するように調整される。
【0057】
電力変換器304は、いくつかの実施形態ではドロップアウト・レギュレータ(DO)である。動的デジタル制御は、いくつかの実施形態では、プロセッサベース回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、特定用途回路(ASIC)、マイクロコントローラ、またはそれらの組み合わせである。絶縁バリアは、帰還電極270a、270bおよび帰還ノード147からの高インピーダンス絶縁を提供する。絶縁回路316は、いくつかの実施形態では、変圧器ベースの回路である。
【0058】
図4の例は、2つの帰還電極270aおよび270bと共に示されているが、接触クオリティモニタ149は、追加の帰還電極のそれぞれのためのチャネルを追加することによって、2つ以上の帰還電極270aおよび270bのために構成することができる。いくつかの実施形態では、接触クオリティモニタ149は、帰還電極270bに関連するチャネルを削除することによって、単一の帰還電極270a用に構成することができる。
【0059】
図1および
図5を参照すると、システム100および接触クオリティモニタ149は、いくつかの実施形態ではフロー400に従って操作する。操作402において、システム100は、いくつかの実施形態において、アブレーションエネルギーが身体112に供給されない非アブレーションモードにある。非アブレーションモードは、アブレーションジェネレータ122の電源がオンであるか、または完全にオフではなく、システム100がアブレーションエネルギーを供給していない静音モードを含み得る。いくつかの実施形態において、アブレーションジェネレータ122は、非アブレーションモードにおいて測定目的のために低振幅信号(例えば、485kHz)を供給することができる。
【0060】
操作404において、接触クオリティモニタ149は、第1の周波数で質問信号を供給する。第1の周波数は、いくつかの実施形態では20~200kHzの間の周波数範囲である。より高い周波数の質問信号は、より正確なインピーダンスの読み取り値を提供し、非アブレーションモードの間に使用され得るが、これは、より高い周波数、より高い振幅のアブレーション信号が存在せず、したがって、より高い周波数の質問信号と干渉しないからである。いくつかの実施形態では、アブレーションジェネレータ122からの信号との干渉を避けるために、第1の周波数は約100kHzの上限を有する。いくつかの実施形態では、第1の周波数は、100kHz以上または200kHz信号を上回り、アブレーションジェネレータ122からの信号(例えば、485kHzの測定信号などの測定信号)との干渉を回避するように選択される。いくつかの実施形態では、第1の周波数は、正確で安定したパッチインピーダンスの読み取り値を得るために選択される20~200kHzの間の周波数で提供される。第1の周波数は、システム100内の他の信号からの信号干渉の回避や、電気的特性(例えば、帰還電極144r(
図1)およびフィルタのキャパシタンス、インダクタンス、抵抗)などのシステムパラメータおよび設計基準に従って選択することができる。
【0061】
操作406において、接触クオリティモニタ149は感知信号を受信し、感知信号を閾値と比較して接触クオリティを決定する。接触クオリティはシステム100のアラームまたはトリップ操作に使用される。閾値はインピーダンスを表すことができ、アブレーション治療中に供給されるアブレーションエネルギーの量に従って低く調整される(例えば、アブレーションエネルギーの量が多いほど閾値は低くなる)。
【0062】
操作408において、接触クオリティモニタ149は、アブレーションモードに入らなければ操作404に戻る。アブレーションモードは、いくつかの実施形態では、アブレーションエネルギーが身体112に供給される期間である。アブレーションモードへ入ることは、ECU142からの信号、ユーザ入力、または帰還電極144rにおけるアブレーションエネルギーに関連する電流の存在から決定することができる。
【0063】
アブレーションモードに入ると、接触クオリティモニタ149は操作412に進む。操作412において、接触クオリティモニタ149は、第1の周波数より低い第2の周波数で質問信号を供給する。いくつかの実施形態では、第2の周波数は5~50kHz(例えば、10~20kHz)である。いくつかの実施形態では、第2の周波数は12kHzである。質問信号の周波数がアブレーションジェネレータ122によって供給されるアブレーション信号の周波数(例えば、485kHz)に近くなるにつれて、存在するノイズまたは干渉がより多くなる。いくつかの実施形態では、第2の周波数は、RFノイズが効果的にフィルタリングされ得るように、アブレーション信号の周波数から少なくとも1対数ディケード(桁)離れている(例えば、アブレーション信号の周波数が約500kHzである場合、約50kHzの上限である)。第2の周波数は、身体/パッチ/皮膚の容量効果が測定値に現れることが原因でインピーダンスの測定値に矛盾が生じないように、十分に高い周波数である。第2の周波数の下限周波数は、帰還電極144r(
図1)と身体112の特性に依存してもよい。
【0064】
操作412において、接触クオリティモニタ149は、アブレーションエネルギーに関連する電流レベルを測定し、電流レベルに応じて閾値を調整する。操作422において、接触クオリティモニタ149は、(例えば、操作414で測定された)帰還電極144rを通る電流レベルに応答して、体表電極インピーダンスのバランスを能動的にとる。操作422は、2つ以上の帰還電極144rがシステム100で使用される場合に使用される。操作422は、いくつかの実施形態では任意選択である。
【0065】
操作414または422の後、接触クオリティモニタ149は感知信号を受信し、操作416において接触クオリティを決定するために感知信号を閾値と比較する。閾値は前述のように動的に調整することができる。操作416の後、操作418において、接触クオリティモニタ149は、システム100がアブレーションモードから離脱していなければ、操作404に戻る。非アブレーションモードに入った場合、接触クオリティモニタ149は操作404に進む。操作414および412は、フロー400の他の操作と同時に実行することができる。操作406および416の後、接触クオリティが不十分であれば、アブレーション操作を停止することができる。
【0066】
実施形態はRFアブレーション治療に関して上述されているが、RFアブレーション治療は限定するように開示されているわけではない。例えば、接触クオリティモニタ149は、特許請求の範囲から逸脱することなく、IREアブレーション治療と共に使用することができる。例えば、2つ以上の帰還電極144rを有するモノポーラIREシステムは、接触クオリティモニタ149の電流バランス技術を使用することができる。別の例では、1つまたは複数の帰還電極144rとともに使用されるモノポーラIREシステムは、接触クオリティモニタ149の動的閾値技術を使用することができる。さらに、接触クオリティモニタ149は、特許請求の範囲から逸脱することなく、1つまたは複数の帰還電極144rを使用する他の治療および処置と共に使用することができる。上記の実施形態は心臓治療に関して記載されているが、接触クオリティモニタ149は、他の器官を治療するように設計されたシステムと共に使用することができる。上記の実施形態は、カテーテルアブレーション治療に関して記載されているが、接触クオリティモニタ149は、非カテーテルアブレーションシステムと共に使用することができる。
【0067】
本明細書に開示された発明的概念による方法の実施形態は、本明細書に記載されたステップの1つまたは複数を含み得ることを理解されたい。さらに、このようなステップは、任意の所望の順序で実施することができ、2つ以上のステップを互いに同時に実施することができる。本明細書に開示されるステップのうちの2つ以上は、単一のステップに組み合わされてもよく、いくつかの実施形態において、ステップのうちの1つまたは複数は、2つ以上のサブステップとして実施されてもよい。さらに、他のステップまたはサブステップは、本明細書に開示される1つまたは複数のステップに加えて、またはその代替として実施されてもよい。プロセッサおよび非一時的なコンピュータ媒体が開示されているが、記載された操作を実行するための回路は、他の形態をとることができる。
【0068】
以上の説明から、本明細書に開示された発明的概念は、本明細書に開示された発明的概念に固有のものに加え、本明細書に記載された目的を遂行し、利点を達成するために十分に適合していることが明らかである。本開示の目的のために、本明細書に開示された発明概念の原状好ましい実施形態を説明したが、当業者に容易に示唆され、本明細書に開示され特許請求された発明概念の広い範囲および適用範囲内で達成される多数の変更がなされ得ることが理解されるであろう。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の体表電極の接触クオリティを監視するためのシステムであって、
アブレーションエネルギーを供給するように構成されたジェネレータと、
前記第1の体表電極および前記ジェネレータと電気的に通信するように構成されている電子制御ユニット(ECU)と、
前記第1の体表電極と前記ECUを接続する回路と、を備え、
前記ECUは、前記回路を通して前記第1の体表電極に質問信号を送信し、前記質問信号に応答して、前記回路を通して感知信号を受信するように構成され、
前記ECUは、前記感知信号を処理することによって、前記第1の体表電極の接触クオリティを決定する、システム。
【請求項2】
前記質問信号が、前記アブレーションエネルギーが供給されている場合には第1の周波数で、前記アブレーションエネルギーが供給されていない場合には第2の周波数で、供給されることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の周波数は前記第2の周波数より低い、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の体表電極は、第1の導電性部分と第2の導電性部分とを備え、前記第1の導電性部分は、ギャップによって前記第2の導電性部分から分離され、前記質問信号は、前記ギャップを越えて送信され、前記感知信号は、前記ギャップを越えるインピーダンスに対応する電圧を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
低接触クオリティ信号に応答して、前記ジェネレータによる前記アブレーションエネルギーの供給を遮断し、無効にし、または防止するように構成されたトリップ回路をさらに備え、
前記回路は、前記感知信号が閾値より大きいとき、前記低接触クオリティ信号を供給する、請求項
4に記載のシステム。
【請求項6】
第2の体表電極をさらに含み、前記第1の体表電極および前記第2の体表電極はそれぞれ、第1の導電性部分および第2の導電性部分を含み、それぞれの前記第1の導電性部分は、ギャップによってそれぞれの前記第2の導電性部分から分離され、
前記回路は、それぞれの前記質問信号を、前記第1の導電性部分および前記第2の導電性部分のそれぞれに供給し、それぞれの前記感知信号を前記第1の導電性部分および前記第2の導電性部分のそれぞれから、受信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記回路は、前記アブレーションエネルギーが前記ジェネレータにより供給されている場合には第1の周波数で、前記アブレーションエネルギーが供給されていない場合には第2の周波数で、前記質問信号のそれぞれを供給し、前記第1の周波数は前記第2の周波数よりも低く、
前記回路は、それぞれの前記感知信号のうち少なくとも1つが閾値より高いことに応答して、低接触クオリティ信号を供給する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
第2の体表電極と、
前記第1の体表電極前記と第2の体表電極の少なくとも一方と直列に結合された可変インピーダンス回路と、
前記第1の体表電極を通して前記ジェネレータによって供給される前記アブレーションエネルギーに関連する第1の電流レベルを感知するように構成された第1の電流センサと、
前記第2の体表電極を通して前記ジェネレータによって供給される前記アブレーションエネルギーに関連する第2の電流レベルを感知するように構成された第2の電流センサと、をさらに備え、
前記回路が前記第1の電流センサおよび前記第2の電流センサに結合され、前記回路が前記可変インピーダンス回路に制御信号を供給して、前記第1の体表電極を通る前記第1の電流レベルと前記第2の体表電極を通る前記第2の電流レベルとのバランスをとる、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記回路は、前記質問信号を供給するための可調整周波数電流源を備え、
前記回路は、前記感知信号が閾値より高い場合、低接触クオリティ信号を供給
し、
前記回路は、前記第1の体表電極を介して前記ジェネレータにより供給される前記アブレーションエネルギーに関連する電流レベルに応答して、前記閾値を動的に調節するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記閾値は、前記第1の体表電極を介して前記ジェネレータにより供給される前記アブレーションエネルギーに関連する前記電流レベルが増加したときに、低く調整される、請求項
9に記載のシステム。
【請求項11】
前記回路は、前記ジェネレータの帰還ノードと前記第1の体表電極との間に配置された変流器を備え、前記電流レベルは、前記変流器からの電流信号を用いて決定される、請求項
9に記載のシステム。
【請求項12】
前記回路が、前記第1の体表電極と前記ジェネレータの帰還ノードと直列の、可調整インピーダンス回路を備え、
前記可調整インピーダンス回路は、第1の周波数帯域の信号を遮断する一方で、第2の周波数帯域の信号を通過させるように調整されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
第1の体表電極の接触クオリティを決定する方法であって、
時間間隔の間にアブレーションジェネレータから身体へアブレーションエネルギーを供給するステップであって、前記アブレーションジェネレータは、前記第1の体表電極に結合された帰還ノードを備える、ステップと、
前記第1の体表電極に質問信号を供給するステップであって、前記質問信号は、前記アブレーションエネルギーが前記アブレーションジェネレータから前記身体に供給されているかどうかに関連する周波数を有する、ステップと、
前記質問信号に応答して、前記第1の体表電極から感知信号を受信するステップであって、前記感知信号は、前記身体と前記第1の体表電極との間のインピーダンスに関連する、ステップと、
前記接触クオリティを決定するために前記感知信号を処理するステップと、
を含む、方法。
【請求項14】
前記アブレーションエネルギーが前記身体に供給されている場合には、前記質問信号が第1の周波数で供給され、前記アブレーションエネルギーが前記身体に供給されていない場合には前記質問信号は第2の周波数で供給され、前記第1の周波数は前記第2の周波数より低い、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の体表電極が、第1の導電性部分と第2の導電性部分とを備え、前記第1の導電性部分は、ギャップによって前記第2の導電性部分から分離され、前記質問信号は、前記ギャップを越えて供給され、前記感知信号は、前記インピーダンスに対応する電圧を有する、請求項
13に記載の方法。
【請求項16】
前記アブレーションジェネレータによって前記第1の体表電極を介して供給される前記アブレーションエネルギーに関連する第1の電流レベルを感知するステップと、
第2の体表電極を通して供給される前記アブレーションエネルギーに関連する第2の電流レベルを感知するステップと、
前記第1の電流レベルと前記第2電流レベルの間の差に応答して、前記第1の体表電極を通る電流と、前記第2の体表電極を通る電流のバランスをとるステップと、をさらに備える、請求項
13に記載の方法。
【請求項17】
前記感知信号を閾値と比較することにより前記感知信号は処理され、前記方法は、前記感知信号が前記閾値を上回る場合に低接触クオリティ信号を供給するステップをさらに含む、請求項
13に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の体表電極を介して前記アブレーションジェネレータから供給される前記アブレーションエネルギーに関連する電流レベルに応答して、前記閾値を調整するステップをさらに含む、請求項
17に記載の方法。
【請求項19】
前記低接触クオリティ信号に応答して、前記アブレーションジェネレータによる前記アブレーションエネルギーの供給を遮断し、無効にし、または防止するためにトリップ回路を作動させるステップをさらに含む、請求項
17に記載の方法。
【請求項20】
前記閾値の大きさが、前記アブレーションジェネレータにより前記第1の体表電極を通して供給される前記アブレーションエネルギーに関連する前記電流レベルに反比例する、請求項
17に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0068】
以上の説明から、本明細書に開示された発明的概念は、本明細書に開示された発明的概念に固有のものに加え、本明細書に記載された目的を遂行し、利点を達成するために十分に適合していることが明らかである。本開示の目的のために、本明細書に開示された発明概念の原状好ましい実施形態を説明したが、当業者に容易に示唆され、本明細書に開示され特許請求された発明概念の広い範囲および適用範囲内で達成される多数の変更がなされ得ることが理解されるであろう。
なお、本明細書には、国際出願時における以下の項目[1]~[33]が含まれる。
[1]第1の体表電極の接触クオリティを監視するためのシステムであって、
アブレーションエネルギーを供給するように構成されたジェネレータと、
前記第1の体表電極および前記ジェネレータと電気的に通信するように構成されている電子制御ユニット(ECU)と、
前記第1の体表電極と前記ECUを接続する回路と、を備え、
前記ECUは、前記回路を通して前記第1の体表電極に質問信号を送信し、前記質問信号に応答して、前記回路を通して感知信号を受信するように構成され、
前記ECUは、前記感知信号を処理することによって、前記第1の体表電極の接触クオリティを決定する、システム。
[2]前記質問信号が、前記アブレーションエネルギーが供給されている場合には第1の周波数で、前記アブレーションエネルギーが供給されていない場合には第2の周波数で、供給されることを特徴とする、[1]に記載のシステム。
[3]前記第1の周波数は前記第2の周波数より低い、請求項2に記載のシステム。
[4]前記第1の周波数は10kHzと20kHzの間であり、前記第2の周波数は20kHzと100kHzの間である、[2]に記載のシステム。
[5]前記第1の体表電極は、第1の導電性部分と第2の導電性部分とを備え、前記第1の導電性部分は、ギャップによって前記第2の導電性部分から分離され、前記質問信号は、前記ギャップを越えて送信され、前記感知信号は、前記ギャップを越えるインピーダンスに対応する電圧を有する、[1]に記載のシステム。
[6]前記感知信号が閾値よりも高い場合に、前記回路が、低接触クオリティ信号を供給する、[5]に記載のシステム。
[7]前記低接触クオリティ信号に応答して、前記ジェネレータによる前記アブレーションエネルギーの供給を遮断し、無効にし、または防止するように構成されたトリップ回路をさらに備える、[6]に記載のシステム。
[8]第2の体表電極をさらに含み、前記第1の体表電極および前記第2の体表電極はそれぞれ、第1の導電性部分および第2の導電性部分を含み、それぞれの前記第1の導電性部分は、ギャップによってそれぞれの前記第2の導電性部分から分離されている、[1]に記載のシステム。
[9]前記回路は、それぞれの前記質問信号を、前記第1の導電性部分および前記第2の導電性部分のそれぞれに供給し、それぞれの前記感知信号を前記第1の導電性部分および前記第2の導電性部分のそれぞれから、受信する、[8]に記載のシステム。
[10]前記回路は、前記アブレーションエネルギーが前記ジェネレータにより供給されている場合には第1の周波数で、前記アブレーションエネルギーが供給されていない場合には第2の周波数で、前記質問信号のそれぞれを供給し、前記第1の周波数は前記第2の周波数よりも低い、[9]に記載のシステム。
[11]前記回路は、それぞれの前記感知信号のうち少なくとも1つが閾値より高いことに応答して、低接触クオリティ信号を供給する、[10]に記載のシステム。
[12]前記低接触クオリティ信号は、前記第1の体表電極または前記第2の体表電極の期待付着面積から40パーセントを超える付着面積の減少を示す、[11]に記載のシステム。
[13]第2の体表電極と、
前記第1の体表電極前記と第2の体表電極の少なくとも一方と直列に結合された可変インピーダンス回路と、
前記第1の体表電極を通して前記ジェネレータによって供給される前記アブレーションエネルギーに関連する第1の電流レベルを感知するように構成された第1の電流センサと、
前記第2の体表電極を通して前記ジェネレータによって供給される前記アブレーションエネルギーに関連する第2の電流レベルを感知するように構成された第2の電流センサと、をさらに備え、
前記回路が前記第1の電流センサおよび前記第2の電流センサに結合され、前記回路が前記可変インピーダンス回路に制御信号を供給して、前記第1の体表電極を通る前記第1の電流レベルと前記第2の体表電極を通る前記第2の電流レベルとのバランスをとる、
[1]記載のシステム。
[14]前記回路は、前記質問信号を供給するための可調整周波数電流源を備える、[1]に記載のシステム。
[15]前記回路は、前記感知信号が閾値より高い場合、低接触クオリティ信号を供給する、[1]に記載のシステム。
[16]前記回路は、前記第1の体表電極を介して前記ジェネレータにより供給される前記アブレーションエネルギーに関連する電流レベルに応答して、前記閾値を動的に調節するように構成されている、[15]に記載のシステム。
[17]前記閾値は、前記第1の体表電極を介して前記ジェネレータにより供給される前記アブレーションエネルギーに関連する前記電流レベルが増加したときに、低く調整される、[16]に記載のシステム。
[18]前記回路は、前記ジェネレータの帰還ノードと前記第1の体表電極との間に配置された変流器を備え、前記電流レベルは、前記変流器からの電流信号を用いて決定される、[16]に記載のシステム。
[19]前記回路が、前記感知信号を受信するためのアナログデジタル変換器を備える、[16]に記載のシステム。
[20]前記回路が、前記第1の体表電極と前記ジェネレータの帰還ノードと直列の、可調整インピーダンス回路を備える、[1]記載のシステム。
[21]前記可調整インピーダンス回路は、第1の周波数帯域の信号を遮断する一方で、第2の周波数帯域の信号を通過させるように調整されている、[20]に記載のシステム。
[22]前記アブレーションエネルギーを身体に供給するように構成されたカテーテルであって、前記第1の体表電極が帰還電極であるカテーテルをさらに備える、[1]に記載のシステム。
[23]第1の体表電極の接触クオリティを決定する方法であって、
時間間隔の間にアブレーションジェネレータから身体へアブレーションエネルギーを供給するステップであって、前記アブレーションジェネレータは、前記第1の体表電極に結合された帰還ノードを備える、ステップと、
前記第1の体表電極に質問信号を供給するステップであって、前記質問信号は、前記アブレーションエネルギーが前記アブレーションジェネレータから前記身体に供給されているかどうかに関連する周波数を有する、ステップと、
前記質問信号に応答して、前記第1の体表電極から感知信号を受信するステップであって、前記感知信号は、前記身体と前記第1の体表電極との間のインピーダンスに関連する、ステップと、
前記接触クオリティを決定するために前記感知信号を処理するステップと、
を含む、方法。
[24]前記アブレーションエネルギーが前記身体に供給されている場合には、前記質問信号が第1の周波数で供給され、前記アブレーションエネルギーが前記身体に供給されていない場合には前記質問信号は第2の周波数で供給され、前記第1の周波数は前記第2の周波数より低い、[23]に記載の方法。
[25]前記第1の周波数は10kHzから20kHzの間であり、前記第2の周波数は20kHzから200kHzの間である、[24]記載の方法。
[26]前記第1の体表電極が、第1の導電性部分と第2の導電性部分とを備え、前記第1の導電性部分は、ギャップによって前記第2の導電性部分から分離され、前記質問信号は、前記ギャップを越えて供給され、前記感知信号は、前記インピーダンスに対応する電圧を有する、[23]に記載の方法。
[27]前記アブレーションジェネレータによって前記第1の体表電極を介して供給される前記アブレーションエネルギーに関連する第1の電流レベルを感知するステップと、
第2の体表電極を通して供給される前記アブレーションエネルギーに関連する第2の電流レベルを感知するステップと、
前記第1の電流レベルと前記第2電流レベルの間の差に応答して、前記第1の体表電極を通る電流と、前記第2の体表電極を通る電流のバランスをとるステップと、をさらに備える、[23]に記載の方法。
[28]前記電流のバランスをとるステップは、可調整インピーダンス回路を使用する、[27]に記載の方法。
[29]前記感知信号を閾値と比較することにより前記感知信号は処理され、前記方法は、前記感知信号が前記閾値を上回る場合に低接触クオリティ信号を供給するステップをさらに含む、[23]に記載の方法。
[30]前記第1の体表電極を介して前記アブレーションジェネレータから供給される前記アブレーションエネルギーに関連する電流レベルに応答して、前記閾値を調整するステップをさらに含む、[29]に記載の方法。
[31]前記低接触クオリティ信号に応答して、前記アブレーションジェネレータによる前記アブレーションエネルギーの供給を遮断し、無効にし、または防止するためにトリップ回路を作動させるステップをさらに含む、[29]に記載の方法。
[32]前記閾値の大きさが、前記アブレーションジェネレータにより前記第1の体表電極を通して供給される前記アブレーションエネルギーに関連する前記電流レベルに反比例する、[29]に記載の方法。
[33]前記アブレーションエネルギーがパルス電場として供給される、[23]に記載の方法。
【国際調査報告】