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特表2024-506982スチレン(コ)ポリマー及び天然繊維を有する繊維強化複合材料
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-15
(54)【発明の名称】スチレン(コ)ポリマー及び天然繊維を有する繊維強化複合材料
(51)【国際特許分類】
   B29B 15/12 20060101AFI20240207BHJP
   B29K 105/08 20060101ALN20240207BHJP
【FI】
B29B15/12
B29K105:08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550564
(86)(22)【出願日】2022-02-22
(85)【翻訳文提出日】2023-10-11
(86)【国際出願番号】 EP2022054357
(87)【国際公開番号】W WO2022180018
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】21158765.4
(32)【優先日】2021-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519144831
【氏名又は名称】エンジンガー ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(74)【代理人】
【識別番号】100216105
【弁理士】
【氏名又は名称】守安 智
(72)【発明者】
【氏名】ニルス・ベッカー
(72)【発明者】
【氏名】フェリクス・クラウク
(72)【発明者】
【氏名】ピエール・ユアン
(72)【発明者】
【氏名】ヨナタン・リンベック
(72)【発明者】
【氏名】コンスタンティン・スーレ
【テーマコード(参考)】
4F072
【Fターム(参考)】
4F072AA04
4F072AA08
4F072AB03
4F072AB28
4F072AB34
4F072AD05
4F072AF26
4F072AG07
4F072AH06
4F072AH42
4F072AH49
4F072AL17
(57)【要約】
熱可塑性ポリマーマトリックスと少なくとも1つの天然繊維成分とを含有する繊維強化複合材料(K)は、それがポリマーマトリックスとして少なくとも45%(体積/体積)のスチレン(コ)ポリマー(A)、天然繊維成分として30~55%(体積/体積)の天然繊維シート材料、場合により0~10%(体積/体積)のさらなるポリマー成分(C)、及び場合により0~10%の少なくとも1つの添加剤(D)を含有する[成分(A)~(D)の体積パーセンテージは合計すると複合材料(K)の100体積パーセントとなる]場合に、技術的に有利である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性ポリマーマトリックスと少なくとも1つの天然繊維成分とを含む繊維強化複合材料(K)であって、
該複合材料(K)は:
ポリマーマトリックスとして、少なくとも45%(体積/体積)、特に45~70%(体積/体積)のスチレン(コ)ポリマー(A);
天然繊維成分として、30~55%(体積/体積)、特に32~50%(体積/体積)の少なくとも1つの天然繊維シート材料(B);
場合により、0~10%(体積/体積)、特に0~9%(体積/体積)の、成分(A)とは異なる少なくとも1つのさらなるポリマー成分(C);及び
場合により、0~10%(体積/体積)、特に0.05~5%(体積/体積)の少なくとも1つの添加剤(D)
を含有し、
ここで、成分(A)~(D)の体積パーセンテージは、合計すると複合材料(K)の100体積パーセントとなる、上記複合材料(K)。
【請求項2】
天然繊維シート材料(B)は、亜麻繊維、綿繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、麻繊維、セルロース繊維、サイザル繊維、キチン繊維、ケラチン繊維、竹繊維、ココナッツ繊維からなる群からの天然繊維;並びに/又は亜麻繊維、綿繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、麻繊維、セルロース繊維、サイザル繊維、キチン繊維、ケラチン繊維、竹繊維、ココナッツ繊維からなる群からの前処理された天然繊維から形成される、請求項1に記載の複合材料(K)。
【請求項3】
スチレン(コ)ポリマー(A)は、少なくとも1つのスチレン-アクリロニトリルコポリマー及び/又は少なくとも1つのα-メチル-スチレン-アクリロニトリルコポリマーを含む、請求項1又は2に記載の複合材料(K)。
【請求項4】
天然繊維シート材料(B)は亜麻繊維シート材料である、請求項1~3のいずれか1項に記載の複合材料(K)。
【請求項5】
天然繊維シート材料(B)は、100~600tex、好ましくは150~450texの線質量密度を有する繊維布である、請求項1~4のいずれか1項に記載の複合材料(K)。
【請求項6】
天然繊維シート材料(B)は、100~600g/m2、好ましくは150-450g/m2の坪量を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の複合材料(K)。
【請求項7】
少なくとも1つの添加剤(D)は剥離剤又は滑沢剤であり、そしてこれは複合材料の総体積に基づいて0.05~5%(体積/体積)の量で使用される、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料(K)。
【請求項8】
少なくとも1つのスチレン(コ)ポリマー(A) 45~60%(体積/体積);少なくとも1つの天然繊維シート材料(B) 32~50%(体積/体積);(A)とは異なる少なくとも1つのさらなるポリマー成分(C) 0~9%(体積/体積);及び少なくとも1つの添加剤(D) 0.05~5%(体積/体積)を含有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の複合材料(K)。
【請求項9】
ISO 2813(2015)規格に従う光沢測定において、少なくとも40の20°光沢及び少なくとも70の60°光沢を有することを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の複合材料(K)。
【請求項10】
スチレン(コ)ポリマー(A)が、天然繊維シート材料(B)の天然繊維が複合材料(K)の表面に見えるような高い透明度を有することを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の複合材料(K)。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の繊維強化複合材料(K)を製造するための方法であって、以下の工程a)~d):
a) さらなるポリマー成分(C)及び/又は添加剤成分(D)を場合により含む、スチレン(コ)ポリマー(A)から構成される少なくとも1つの熱可塑性層の層集合体を形成する工程;
b) 天然繊維シート材料(B)の少なくとも1つの層の層集合体を形成する工程;
c) ポリマーマトリックス及び天然繊維シート材料を積み重ねた層を、160~240℃、好ましくは180~220℃の温度に加熱した機具において15~25bar、好ましくは18~22barの圧力で押圧する工程;並びに
d) 繊維強化複合材料(K)を、スチレン(コ)ポリマー(A)のガラス転移温度(T)未満の温度まで、15~25bar、好ましくは18~22barの圧力で冷却する工程
を含む、上記方法。
【請求項12】
以下の工程a)~d):
a) さらなるポリマー成分(C)及び/又は添加剤成分(D)を場合により含む、スチレン(コ)ポリマー(A)から構成される平均厚さ0.05~0.75mmを有する少なくとも1つ、特に少なくとも2つの熱可塑性層の層集合体を形成する工程、;
b) 平均厚さ0.05~0.75mmを有する、天然繊維布(B)の少なくとも1つ、特に少なくとも2つの層の層集合体を形成する工程;
c) (A)を含む熱可塑性層の間に天然繊維布(B)を積み重ねた層を、180~230℃の温度に加熱した機具において15~25barの圧力で押圧する工程;並びに
d) 繊維強化複合材料(K)を、スチレン(コ)ポリマー(A)のガラス転移温度(T)未満の温度まで、15~25barの圧力で冷却する工程
を含む、請求項11に記載の繊維強化複合材料(K)を製造するための方法。
【請求項13】
得られた複合材料(K)は、<4mm、好ましくは<3.5mm、より好ましくは<3.0mmの平均厚さを有する、請求項11又は12に記載の繊維強化複合材料(K)の製造のための方法。
【請求項14】
請求項1~10のいずれか1項に記載の複合材料(K)又は請求項11~13のいずれか1項に記載の方法により製造された複合材料(K)の、建築部材及び/又は審美的適用のための構造要素としての使用。
【請求項15】
請求項1~10のいずれか1項に記載の複合材料(K)又は請求項11~13のいずれか1項に記載の方法により製造された複合材料(K)の:
(i) 熱成形プロセスにより成形品を製造するための出発材料;
(ii) フィルム材料もしくはコーティング;
(iii) 包装材料;又は
(iv) 繊維製品シート材料又は布
としての使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明
本発明は、少なくとも1つのスチレン(コ)ポリマーから構成される熱可塑性ポリマーマトリックスと少なくとも1つの天然繊維成分とを含む繊維強化複合材料に関する。この複合材料は、例えば、圧力及び熱を加えながら層集合体を押圧することにより製造され得る。この材料は、構造的硬直性、良好な加工可能性、及び心地よい審美性を兼ね備えており、高性能の部門における使用を含めて様々な使用に適したものとなっている。公知の材料と比較して、この繊維強化複合材料は、その高い表面光沢により区別される。
【背景技術】
【0002】
繊維強化複合材料は長年知られており、そしてポリマーマトリックスに包埋された多数の強化繊維からなるものである。繊維強化複合材料の適用領域は多様である。例えば、これらは自動車及び航空産業において使用される。これらの材料は、とりわけマトリックスの破損又は他の断片化を防止するべきであり、そして建築部材の散らばった断片により引き起こされる事故の危険性を減少させるべきである。多くの繊維強化複合材料は、材料が壊れるまで圧力下で比較的高い力を吸収することができる。本発明の繊維強化複合材料は、低い密度並びに経年劣化及び腐食に対する良好な抵抗性のような他の有利な特性と結びついたそれらの高い強度及び剛性において、従来の材料と比較して際立っている。
【0003】
複合材料の強度及び剛性は、応力の方向及び性質に合わせて調整され得る。繊維は、ここでは繊維複合材料の強度及び剛性に関して特に重要である。さらに、繊維配置は、繊維複合材料の機械的特性を決定する。マトリックスは、特に力の大部分が個々の繊維に吸収されるよう方向づけ、そして繊維の空間配置を所望の配向で維持するために役立つ。繊維及びマトリックス材料の種類を両方変えることは可能であるので、繊維及びマトリックス材料の多数の組み合わせが可能である。
【0004】
繊維複合材料の強度及び剛性に対する最も高い要求のために、連続的な繊維強化複合材が使用される。繊維の長さは、ここでは最終構造成分によってのみ制限され、これは特に織物又はノンクリンプファブリックの形態で、そして結果として生じる高い繊維体積含有量で導入される。
これは、建築部材又は半完成製品における繊維系とマトリックスとの間の高度の固有の界面を生じる。射出成型プロセスにおける短繊維の含浸と対照的に、連続的繊維又は織物もしくはノンクリンプファブリックのポリマーマトリックスでの良好な含浸は、技術的に困難になることがしばしばある。
【0005】
審美的及び経済的要求にもかかわらず、繊維強化複合材料に対する機械的な要求も満たされなければならない。繊維強化材料は様々な部門で使用される可能性を有するので、さらなる複雑な作業工程を必要とすることなく、高品質の表面を有するそれらの繊維強化材料を製造することが可能である必要がある。平滑な表面(低い表面リップル、穴又は刻み目が無いことなど)、装飾性、及び高い透明度を有する要素又は部材を達成するために繊維強化複合材料を使用する可能性のような多くの用途のために、良好な光学的特性は重要である。現在までに、多くの繊維強化複合材料を用いてこれらの光学特性を達成することは可能ではなかった。繊維強化複合材料の経済的でかつ環境に優しい製造もまた望ましい。再生利用も同様に重要である。
【0006】
したがって、広範囲の用途を有する軽量の繊維強化複合材料を提供することが望ましい。繊維強化複合材料から、良好な光学特性及び光沢があり、構造化された、又は平滑な表面を有する様々な要素を製造する可能性が望ましい。
【0007】
繊維強化複合材料は、製造が容易であり、一般的な溶媒に対して大部分は不活性であり、応力亀裂に対して良好な抵抗性を有し、かつ光沢のある、陰影を付けられた、又は平滑な表面を有するべきである。
【0008】
熱可塑性プラスチックと繊維とを含む様々な複合材料が、既に先行技術において記載されている。
【0009】
特許文献1は、30質量%~95質量%の熱可塑性材料、5質量%~70質量%の強化繊維、及び0質量%~40質量%のさらなる添加剤を含有する複合材料に関する。熱可塑性材料は良好な加工可能性を有するべきである;MVR(220/10)は10~70cm3/10分と報告される。
【0010】
特許文献2は、異なる特性を有する2つの強化繊維が使用されている良好な機械的特性を有する成形コンパウンドを記載する。強化繊維は異なる接着促進剤組成物と共にそれぞれ使用され、これらは異なる繊維-マトリックス接着を生じる。強化繊維は、複雑なネットワークの形態でマトリックス中に導入されることを必要とする。
このようなアプローチは、望ましくない複雑かつ労働集約的な製造プロセスを必要とする。
【0011】
特許文献3は、無水マレイン残含有スチレンコポリマーの使用により改善される機械的特性を有するガラス繊維強化組成物を開示する。しかし、教示されるのは短繊維の使用である。
【0012】
特許文献4は、高度に流動性のポリカーボネート成分及び適切な添加剤、例えば超分岐ポリエステル、エチレン/(メタ)アクリレートコポリマー又は低分子量ポリアルキレングリコールエステルを有するハイブリッド設計を有する有機シート構成部材を記載する。
【0013】
特許文献5は、ガラス繊維が成形コンパウンド中に包埋されている単層複合材を教示する。
【0014】
特許文献6は、複合パネルを製造するための方法を開示する。特許文献7は、コア構造とコア構造に結合された少なくとも1つの表面パネルとからなる複合材料を製造するための方法を記載する。
【0015】
Van de Veldeら(2001)は、非特許文献1において、(熱可塑性)材料のための補強として亜麻繊維を記載する。最適な方法としてここで示される材料のための製造方法は引き抜き成形である。
【0016】
特許文献8は、サンドイッチ構造を有し、そして1つの層としてフォーム成分を含む異なる層から構成される繊維複合材料の使用を記載する。特許文献9は、天然繊維強化プラスチックに基づき、そして強化材料として天然繊維から構成されるスパンレース不織布を少なくとも1層含む複合材料を記載する。
【0017】
特許文献10は、強化繊維を有する無定形改変ポリマーから構成される繊維複合材料を製造するための方法を記載する。これらの有機シートは、熱可塑性成形コンパウンド及び強化繊維から構成される。成形コンパウンドは化学的に反応性の官能基を有し;強化繊維の表面はシラン処理されている。
【0018】
特許文献11は、コポリマーが包埋された繊維の表面と官能基を介して結合を形成する、増加した透光性を有する繊維複合材料Wに関する。
【0019】
特許文献12は、層構造を有する熱可塑性繊維複合材料を記載し、そして熱可塑性マトリックス中にシート材料を導入することによるその使用及び製造も記載する。
【0020】
特許文献13は、様々な天然繊維を含み得るポリ乳酸に基づく繊維複合材料を記載する。
【0021】
特許文献14は、少なくとも1つの本質的に非晶質のマトリックスポリマー組成物と組み合わせた、少なくとも1つの連続的繊維質強化材料を含む繊維強化複合材料に関する。特許文献15は、このような繊維強化複合材の製造に関する。
【0022】
特許文献16は、改善された繊維-マトリックス接着を有し、そして少なくとも50質量%の連続的強化材料と本質的に非晶質のマトリックスとから構成される繊維強化複合材料を記載する。特許文献17は、このような複合材料の、成形品を製造するための熱成形プロセスにおける出発材料としての使用に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【特許文献1】WO 2016/170104
【特許文献2】WO 2008/058971
【特許文献3】WO 2008/119678
【特許文献4】US 2011/0020572
【特許文献5】WO 2008/110539
【特許文献6】WO 2014/163227
【特許文献7】CA-A 2862396
【特許文献8】WO 2016/170131
【特許文献9】WO 2012/104436
【特許文献10】WO 2016/170148
【特許文献11】WO 2016/170103
【特許文献12】WO 2016/170145
【特許文献13】WO 2016/026920
【特許文献14】WO 2019/063620
【特許文献15】WO 2019/063621
【特許文献16】WO 2019/063625
【特許文献17】WO 2019/063626
【非特許文献】
【0024】
【非特許文献1】Van de Veldeら(2001)、「Thermoplastic pultrusion of natural fibre reinforced composites、Composite Structures」、54巻(2-3)、355-360
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
先行技術に関して、1つの目的は、加工し易く、多数の溶媒に対して大部分不活性であり、応力亀裂に対する良好な抵抗性及び(屈曲)強度特性を有し、かつ表面光沢及び/又は表面構造のような良好な光学的及び審美的要件も満たす複合材料を提供することである。製造はわずかな技術的努力と少ない作業工程で達成されるべきである。複合材料は軽量(低密度)であるべきであり、そして好ましくは再生利用が容易であるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
驚くべきことに、この目的が、少なくとも1つのスチレン(コ)ポリマー(A)から構成される熱可塑性ポリマーマトリックスと組合わせて、強化材料(B)として少なくとも1つの天然繊維を含む記載される繊維強化複合材料により達成されることがわかった。これらは、異なる熱可塑性ポリマーマトリックスを有する複合材料よりも良好な(表面)特性を有する。
【0027】
穏やかな条件下での、強化材料(B)として亜麻のような少なくとも1つの天然繊維と、少なくとも1つのスチレン(コ)ポリマー(A)から構成される熱可塑性ポリマーマトリックスとの特定の組み合わせは、コーティング工程のようなさらなる加工工程をこのために必要とすることなく、特に光沢のある表面を有する複合材料の製造を可能にする。
【0028】
本発明は、より詳細には、熱可塑性ポリマーマトリックスと少なくとも1つの天然繊維成分とを含む繊維強化複合材料(K)に関し、該複合材料(K)は:
ポリマーマトリックスとして、少なくとも45%(体積/体積)、特に45~70%(体積/体積)の少なくとも1つのスチレン(コ)ポリマー(A)、頻繁にはスチレン-アクリロニトリル;
天然繊維成分として、30~55%(体積/体積)、特に32~50%(体積/体積)の少なくとも1つの天然繊維シート材料(B);
場合により、0~10%(体積/体積)、特に0~9%(体積/体積)、頻繁には0.1~9%(体積/体積)の、成分(A)とは異なる少なくとも1つのさらなるポリマー成分(C);及び
場合により、0~10%(体積/体積)、特に0.05~5%(体積/体積)の少なくとも1つの添加剤(D)
を含有し(又はこれらからなり)、
ここで、成分(A)~(D)の体積パーセンテージは、合計すると複合材料(K)の100体積パーセントとなる。
【0029】
複合材料(K)において、天然繊維シート材料(B)は、頻繁には:亜麻繊維、綿繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、麻繊維、セルロース繊維、サイザル繊維、キチン繊維、ケラチン繊維、竹繊維、ココナッツ繊維からなる群からの天然繊維;並びに/又は亜麻繊維、綿繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、麻繊維、セルロース繊維、サイザル繊維、キチン繊維、ケラチン繊維、竹繊維、ココナッツ繊維からなる群からの前処理された天然繊維からなる。亜麻繊維が特に適している。上記の天然繊維シート材料は、それらの加工性だけでなく、それらの密度においても異なり;20℃における密度(ISO 1183)は、例えば亜麻繊維について1.3~1.45g/cm3、そしてココナッツ繊維について1.1~1.2g/cmである。
【0030】
複合材料(K)において、スチレン(コ)ポリマー(A)は、好ましくは少なくとも1つのスチレン-アクリロニトリルコポリマー及び/又は少なくとも1つのα-メチル-スチレン-アクリロニトリルコポリマーを含む。成分(A)はまた、例えば、修飾S-ANコポリマー、例えば、無水マレイン酸修飾SANを含んでいてもよい。異なるAN含有量の2つの異なるSANコポリマーとS-AN-MSAコポリマー成分の組み合わせも同様に、複合材料(K)のための成分(A)として特に有用であることが分かった。
【0031】
複合材料(K)において、天然繊維シート材料(B)は、亜麻繊維シート材料、例えば、織物であり得る。複合材料(K)において、線質量密度100~600tex、好ましくは150~450texを有する繊維布は、例えば天然繊維シート材料(B)として使用され得る。この天然繊維シート材料(B)は、頻繁には100~600g/m2、好ましくは150~450g/m2の坪量を有する。
【0032】
少なくとも1つの添加剤(D)が複合材料(K)において使用され得;これは例えば、剥離剤又は滑沢剤であり得る。添加剤は、頻繁には複合材料の総体積に基づいて0.05~5%(体積/体積)の量で使用される。
【0033】
複合材料(K)は、頻繁には、
少なくとも1つのスチレン(コ)ポリマー(A) 45~60%(体積/体積);
少なくとも1つの天然繊維シート材料(B) 32~50%(体積/体積);
(A)とは異なる少なくとも1つのさらなるポリマー成分(C) 0~9%(体積/体積);及び
少なくとも1つの添加剤(D) 0.05~5%(体積/体積)
を含有する(又はこれらからなる)。
【0034】
一実施形態において、複合材料(K)は、
少なくとも1つのスチレン(コ)ポリマー(A) 45~55%(体積/体積);
少なくとも1つの亜麻繊維シート材料(B) 40~50%(体積/体積);
(A)とは異なる少なくとも1つのさらなるポリマー成分(C) 0~5%(体積/体積);及び
少なくとも1つの添加剤(D) 0.05~5%(体積/体積)
を含有する(又はこれらからなる)。
【0035】
本発明の複合材料(K)は特に高い光沢を有する。ISO 2813(2015)規格に従う光沢測定において、これは好ましくは少なくとも40の20°光沢及び少なくとも70の60°光沢を有する。
【0036】
本発明の複合材料(K)において、ポリマーマトリックスは好ましくは高い透明度を有する。スチレン(コ)ポリマー(A)は、頻繁に、天然繊維シート材料(B)の天然繊維が複合材料(K)の表面に(容易に)見えるような高い透明度を有する。これにより、自然で視覚的に魅力的な印象を達成する事が可能になる。しばしばコーティングを施すことができる。
【0037】
本発明はまた、上記のような繊維強化複合材料(K)を製造するための方法を提供し、該方法は、以下の工程段階a)~d):
a) さらなるポリマー成分(C)及び/又は添加剤成分(D)を場合により含む、スチレン(コ)ポリマー(A)から構成される少なくとも1つの熱可塑性層の層集合体を形成する工程;
b) 天然繊維シート材料(B)の少なくとも1つの層の層集合体を形成する工程;
c) ポリマーマトリックス及び天然繊維シート材料を積み重ねた層を、160~240℃、好ましくは180~220℃の温度に加熱した機具において15~25bar、好ましくは18~22barの圧力で押圧する工程;並びに
d) 繊維強化複合材料(K)を、スチレン(コ)ポリマー(A)のガラス転移温度(T)未満の温度まで、15~25bar、好ましくは18~22barの圧力で冷却する工程
を含む。
【0038】
繊維強化複合材料(K)を製造するための方法は、好ましくは以下の工程段階a)~d):
a) さらなるポリマー成分(C)及び/又は添加剤成分(D)を場合により含む、スチレン(コ)ポリマー(A)から構成される平均厚さ0.05~0.75mm、特に平均厚さ0.1~0.5mmを有する少なくとも1つ、特に少なくとも2つの熱可塑性層の層集合体を形成する工程、;
b) 平均厚さ0.05~0.75mm、特に平均厚さ0.1~0.5mmを有する、天然繊維布(B)の少なくとも1つ、特に少なくとも2つの層の層集合体を形成する工程;
c) (A)を含む熱可塑性層の間に天然繊維布(B)を積み重ねた層を、180~230℃の温度に加熱した機具において15~25barの圧力で押圧する工程;並びに
d) 繊維強化複合材料(K)を、スチレン(コ)ポリマー(A)のガラス転移温度(T)未満の温度まで、15~25barの圧力で冷却する工程
を含む。
【0039】
層集合体は、例えば2~20層、頻繁には3~12層を有し得;
これは例えば:
A-B-A-B-A
A-B-A-B-A-B-A
A-A-B-A-A-B-A-A
A-A-B-A-A-B-A-A-B-A-A.
を含み得る。
【0040】
それぞれの層厚さの変形(詳細は各場合に個々の層に関連する)も可能である。
【0041】
繊維強化複合材料(K)を製造するための方法において、得られた複合材料(K)は、<4mm、好ましくは<3.5mm、より好ましくは<3.0mmの平均厚さを有する。
【0042】
本発明はまた、記載される複合材料(K)又は明細書に記載される方法により製造された複合材料(K)の、建築部材及び/又は審美的適用のための構造要素としての使用に関する。
以下の使用が特に関連するものである:
(i) 熱成形プロセスにより成形品を製造するための出発材料;
(ii) フィルム材料もしくはコーティング;
(iii) 包装材料;又は
(iv) 繊維製品シート材料又は布。
【0043】
本発明の繊維強化複合材料(K)の製造のための好ましい方法において、得られた複合材料(K)は、<3.0mm又は<2.0mmの平均全体厚さを有する。複合材料(K)の最小厚さは、通常は0.1mm、頻繁には0.1mmである。材料はコーティング無しで使用され得るが、さらに処理されてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0044】
好ましい成分を以下に記載する。
【0045】
成分(A) (熱可塑性ポリマーマトリックス)
複合材料(K)は、成分Aとして熱可塑性成形コンパウンドの総体積に基づいて少なくとも45%(体積/体積)、一般的には45~70%(体積/体積)のスチレン(コ)ポリマーを含有する。本発明の熱可塑性成形コンパウンドは、成分Aとして1つ又はそれ以上のスチレン(コ)ポリマーを含む。任意の適切なコモノマーがスチレンに加えてコポリマー中に存在していてもよい。好ましくは、1つもしくはそれ以上のスチレン-アクリロニトリルコポリマー及び/又は1つもしくはそれ以上のアルファ-メチルスチレン-アクリロニトリルコポリマーが存在する。
【0046】
1つより多くのSANコポリマーのMAH修飾スチレン-アクリロニトリルコポリマーとの混合物が頻繁に使用される。しかし、文献に記載される当業者に公知の全てのスチレン-アクリロニトリルコポリマー、アルファ-メチルスチレン-アクリロニトリルコポリマー又はそれらの混合物が、原理上成分Aとして使用され得る。上記スチレン-アクリロニトリルコポリマー及び/又はα-メチルスチレン-アクリロニトリルコポリマーの互いとの混合物も同様に成分Aとして好ましい。
【0047】
熱可塑性成分Aは、通常は20℃(ISO 1183)で1.01~1.15(g/cm)の密度を有する。
【0048】
成分(B) (天然繊維成分)
本発明の状況で使用することができる天然繊維シート材料(B)は、少なくとも1つの天然繊維及び/又は天然材料から誘導された繊維を含む。本発明によれば、成分Bは、複合材料(K)中に総体積に基づいて30%~55%(体積/体積)、好ましくは32~50%(体積/体積)の割合で存在する。1つより多くの天然繊維の組み合わせを使用することも可能である。
【0049】
繊維は、糸の破片と同様の個別の細長い部分を連続的に形成する材料であり、繊維からシート材料が作製され得る。天然繊維は、様々な(天然)供給源に由来するものであり得、例えば:ケナフ繊維、ジュート繊維、亜麻繊維、麻繊維、セルロース繊維、綿繊維、サイザル繊維、キチン繊維、ケラチン繊維、及びココナッツ繊維からなる群からのものである。
【0050】
繊維強化複合材料Kは、好ましくは成分Bとして亜麻繊維シート材料を含む。
【0051】
本発明の好ましい実施形態によれば、線質量密度は100~600tex、好ましくは150~450texであり、そして坪量は100~600g/m2、好ましくは150~450g/m2である。
【0052】
成分Bは、通常は、20℃(ISO 1183)で1.1~1.6(g/cm)、頻繁には、例えば亜麻繊維の場合、1.3~1.45(g/cm3)の密度を有する。
【0053】
成分(C)
成分Cは、成分Aとは異なるさらなるポリマー成分であり得る。成分Cは、総体積に基づいて、0%~10%(体積/体積)、頻繁には0.05~5%の割合で複合材料中に存在する。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、PLAなどが成分Cとして特に興味が持たれる。
【0054】
さらなるポリマー成分Cは、通常は20℃(ISO 1183)で0.9~1.3(g/cm)の密度を有する。
【0055】
成分(D) (添加剤)
成分Dは、総体積に基づいて0%~10%(体積/体積)の割合で繊維強化複合材料中に存在する1つ又はそれ以上の添加剤である。さらに、熱可塑性組成物は、本発明の組成物の特性が損なわれない範囲内で添加剤を含み得る。
【0056】
成分Dは、好ましくは剥離剤、滑沢剤、顔料、離型剤、ワックス、色素、難燃剤、抗酸化剤、光の作用に対する安定剤、熱及びUV安定剤、粉体増量剤、強化剤、帯電防止剤、接着促進剤(湿潤剤)又はこれらの混合物からなる群から選択される1つ又はそれ以上の添加剤からなる。
【0057】
総体積に基づいて0.05%~5%(体積/体積)の量の剥離剤又は滑沢剤が特に好ましい。添加剤成分Dは、頻繁には、種類に依存して0.9~2.0(g/cm)の範囲の20℃での密度(ISO 1183)を有する。
【0058】
製造方法
繊維強化複合材料(K)の製造は、(成分(A)及び(B)から)層集合体を形成すること、熱及び圧力の作用下の機具で押圧すること、並びに材料を冷却することを本質的に含む。
【0059】
この方法における最初の工程として、場合によりさらなるポリマー成分(C)及び/又は添加剤成分(D)を含むスチレン(コ)ポリマー(A)から構成される少なくとも1つの熱可塑性層、並びに天然繊維シート材料(B)の少なくとも1つの層から層集合が実行される。これらの成分は、好ましくは互いの上に積み重ねられた層に配置される(例えば、スチレン(コ)ポリマー(A)の間の天然繊維布(B):(A)-((B)-(A))
【0060】
次いで、スチレン(コ)ポリマー融解プロセス、そして成分A及びBの層の結合を用いて押圧を行う。このプロセスは、160~240℃の温度で加熱された機具で15~25barの圧力で行われる。温度は好ましくは180~220℃であり、そして圧力は好ましくは18~22barである。最後に、繊維強化複合材料を、押圧機具において圧力下で成分(A)のガラス転移温度(T)未満の温度まで冷却する。
【0061】
使用
その構造的、機械的、及び審美的に有利な特性は、繊維強化複合材料(K)が幅広い用途を提供することを意味する。
【0062】
これは、熱成形プロセスにより成形品を製造するための出発材料として、フィルム材料又はコーティングとして、包装材料として又は繊維製品シート材料もしくは布として適している。特に好ましい使用は、建築部材及び/又は審美的適用のための軽量構造要素としての使用である。材料を容易に再使用し、再生利用することができる。
【0063】
本発明は、実施例及び特許請求の範囲により詳細に説明される。
【実施例
【0064】
使用される材料
2つの異なる熱可塑性成形コンパウンド(A1)及び(A2)が製造された:
A1) 以下を含有するSANコポリマー組成物:
(A1.1) スチレン-アクリロニトリルコポリマー 33.23質量%、アクリロニトリル 22.4~24.4質量%、MVR(220℃/5kg)=19.0~29.0cm3/10分、Vicat B50=96.0~102.0℃、粘度=58.0~66.0 cm3/g
(A1.2) スチレン-アクリロニトリルコポリマー 33.23質量%、アクリロニトリル 25~29質量%、MVR(220℃/10kg)=80~120cm3/10分
(A1.3) スチレン-アクリロニトリル-無水マレイン酸コポリマー 33.24質量%、アクリロニトリル 23.5~26.0質量%、粘度=61.0~67.5cm3/g。
【0065】
これらのスチレン-アクリロニトリルコポリマーの密度は約1.08g/cmである
(A1.4) 剥離剤としてPETS(ペンタエリスリトールテトラステアラート) 0.30質量%、0.94g/cmの密度を有する添加剤。
【0066】
A2) 比較例として:以下を含有するポリプロピレン組成物:
(A2.1) PPホモポリマー又はMFR(230/2.16)=80~120g/10分とのコポリマー 94.35質量%、曲げ弾性率1550MPa、Izod (23℃)5.5kJ/m2、インパクトコポリマー、核形成性(nukleiert)、帯電防止剤、Rigidex P 380-H100(Ineos Olefins & Polymersより)、密度0.90g/cm
(A2.2) 無水マレイン酸グラフト化極性官能基化ポリプロピレン 5質量%、MFR(190/0.325) 9~13g/10分、グラフト化無水マレイン酸0.17~0.21質量%、BykからのPriex 20093、
(A2.3) モノステアリン酸グリセロールに基づく離型剤 0.65質量%、添加剤(Dimodan HP、Daniscoから)、
【0067】
ポリプロピレン成形コンパウンド(A2)の密度は0.90g/cmである。
【0068】
実験において使用された天然繊維成分(B)は:
亜麻繊維布:亜麻繊維あや織物2/2、坪量300g/m2
縦糸及び横糸に300tex糸、製造者Bcomp(CH)から; ampliTexTM Art. 5040番)、密度1.45g/cm
【0069】
それぞれの繊維強化複合材料(K)の製造
繊維強化複合材料(K)を製造するために、熱可塑性ポリマーマトリックス(フィルムとして)及び天然繊維成分(繊維布)から構成される様々な層集合体を、スタティックホットプレス(Vogt P400S)に供給した。押圧機具を所望の温度に加熱した。複合材料の各層は、圧力下で期間T1(例えば、数秒)の間押圧を受けた。最後に、機具を期間T2(例えば、数分)の間冷却し、そして材料を取り出した。
【0070】
実施例において、亜麻繊維布(ampliTex 5040、300g/m2、300tex)を天然繊維布(B)として使用し、そして熱可塑性成分(A)として、上で特徴づけされるようにSANコポリマーフィルム(150μm)を発明実施例(上記を参照のこと)において、又はPP熱可塑性フィルム(135μm)を比較例において使用した。
【0071】
層は、210℃の温度で20barの圧力下で5秒間の期間T1の間押圧を受けた。次いで、機具を期間T2 25分間かけて20barの圧力で60℃まで冷却した。次いで、複合材料を取り出し、そして機械的に、光学的に、そしてその表面について調べた。
【0072】
本発明の複合材料におけるSAN層は、(各場合に)0.150mmの平均厚さを有していた。
【0073】
比較複合材料におけるPP層は、(各場合に)0.135mmの平均厚さを有していた。本発明の複合材料における亜麻繊維布は、(各場合に)0.207mmの平均厚さを有していた。比較複合材料における亜麻繊維布も同様に0.207mmの平均厚さを有していた。
【0074】
表1は、製造された繊維強化複合材料(K)についてのパラメーターを示す。
【0075】
【表1】
【0076】
実験製造後の測定された合計厚さは、それぞれの複合材料の計算された厚さよりもわずかに大きかった。本発明の複合材料は、ポリマーマトリックスを約45質量%及び繊維布を約55質量%含有していた。PPベースの複合材料は、ポリマーマトリックスを約37質量%、及び繊維布を約63質量%含有していた。
【0077】
得られた繊維強化複合材料(K)を、機械的に調査し、そしてISO 2813 (2015)規格に従う光沢測定により特徴づけた。
【0078】
衝撃強度、ノッチ付き衝撃強度などにより材料を機械的に特徴づけることができる。様々な温度及び湿度における貯蔵安定性も比較して調べることができる。
【0079】
表2は、繊維強化複合材料(K)の特徴づけのための光沢測定の結果を示す。
【0080】
【表2】
【0081】
熱可塑性ポリマーマトリックス(A)としてスチレンコポリマーを用いた本発明の繊維強化複合材料(K)が、低い密度、良好な機械的特性、及び有意に増加した光沢(例えば、20°光沢又は60°光沢)も有する複合材料を得るための単純な製造方法において使用され得ることがわかった。
【0082】
この材料はまた生態学的に有利であり、例えば再生利用プロセスに容易に供給され得る。
【0083】
これらから製造された成形品は、審美的に心地よいものであり、機械的に弾性であり、かつ容易に貯蔵可能なものであった。
【0084】
類似した複合材料は、他の天然繊維布、特に綿繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、麻繊維、セルロース繊維、サイザル繊維、キチン繊維、ケラチン繊維、竹繊維、及びココナッツ繊維に基づくもの、並びに/又は前処理した天然繊維からのものを用いて、対応する方法で容易に製造され得る。
【国際調査報告】