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特表2024-507005アキシアルフラックスモータ用ロータ及び製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-15
(54)【発明の名称】アキシアルフラックスモータ用ロータ及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/2796 20220101AFI20240207BHJP
   H02K 15/03 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
H02K1/2796
H02K15/03 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573011
(86)(22)【出願日】2022-02-08
(85)【翻訳文提出日】2023-09-06
(86)【国際出願番号】 US2022015694
(87)【国際公開番号】W WO2022170274
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】63/147,090
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523301776
【氏名又は名称】マグエレック プロパルション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル クレイグ
(72)【発明者】
【氏名】ロッシ ネリオ
【テーマコード(参考)】
5H622
【Fターム(参考)】
5H622CA02
5H622CA06
5H622CB03
5H622PP03
5H622PP13
(57)【要約】
アキシアルフラックスモータ用のロータ及び製造方法は、ロータハブから半径方向に延在して隣接するフィンガの間に磁石が挿入される磁石ポケットを形成する複数の離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアを含み、ロータコアは、層スタック内に配設された複数の材料層から形成され、各層は、層スタック内の隣接層の一次繊維層のセットとは異なる方向である選択方向に延在する一次繊維のセットを有する。
【選択図】図9D
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アキシアルフラックスモータ用のロータアセンブリであって、
ロータハブから半径方向に延在して隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の離間したフィンガを有する前記ロータハブを有するロータコアであって、各フィンガは、前記ロータハブに隣接する近位フィンガ端から前記ロータコアの周辺の遠位フィンガ端まで延在する2つのフィンガ側縁部を有する、ロータコアと、
前記ロータコアの各磁石ポケットに位置付けられた磁石であって、各磁石は、半径方向外縁部及び半径方向内縁部を有し、前記半径方向外縁部及び前記半径方向内縁部は、磁石側縁部によって結合されている、磁石と、を備え、
前記ロータコアは、層スタックに配設された複数の材料層を備え、各層は、前記層スタック内の隣接する層の一次繊維層のセットとは異なる方向である選択方向に延在する一次繊維のセットを有する、ロータアセンブリ。
【請求項2】
各磁石側縁部は、各フィンガ側縁部から離間されて、各磁石側縁部とフィンガ側縁部との間に隙間を形成する、請求項1に記載のロータアセンブリ。
【請求項3】
コネクタを更に備え、
磁石側縁部又はファンガ側縁部のうちの少なくとも1つは、該側縁部の長さの少なくとも一部分に沿ってその中に形成された溝を含み、
前記コネクタは、前記溝に挿入されて、磁石ポケット内に磁石を固定する、請求項1に記載のロータアセンブリ。
【請求項4】
前記ロータコアの周辺の周りに延在するロータリングを更に備える、請求項1に記載のロータアセンブリ。
【請求項5】
前記磁石と前記ロータリングとの間の各磁石の半径方向外側に位置付けられたスペーサを更に備える、請求項4に記載のロータアセンブリ。
【請求項6】
隣接する磁石の間の少なくとも1つのフィンガに沿って形成された半径方向に延在する冷却チャネルを更に備える、請求項1に記載のロータアセンブリ。
【請求項7】
各磁石の前記半径方向外縁部は、第1の幅を有し、各磁石の前記半径方向内縁部は、第2の幅を有し、前記第1の幅は、前記第2の幅よりも小さいため、各磁石は、台形の形状であり、磁石ポケットを形成する各半径方向に延在して離間したフィンガは、台形形状の磁石を受容するための対応する台形形状の磁石ポケットを形成するようにくさび形状である、請求項1に記載のロータアセンブリ。
【請求項8】
磁石ポケットを形成する隣接するフィンガの前記フィンガ側縁部は、互いに平行であり、各磁石の前記磁石側縁部は、互いに平行である、請求項1に記載のロータアセンブリ。
【請求項9】
各フィンガ側縁部は、前記フィンガ側縁部の長さの少なくとも一部分に沿ってその中に形成されたフィンガ溝を有し、
各磁石側縁部は、前記磁石側縁部の長さの少なくとも一部分に沿ってその中に形成された磁石溝を有し、前記フィンガの少なくとも1つのフィンガ溝は、前記磁石の少なくとも1つの磁石溝と整列する、請求項1に記載のロータアセンブリ。
【請求項10】
アキシアルフラックスモータ用のロータアセンブリであって、
ロータ軸の周りに配置されたロータハブと、前記ロータハブから半径方向に延在して隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の離間したフィンガと、を有する、ロータコアであって、各フィンガは、前記ロータハブに隣接する近位フィンガ端から前記ロータコアの周辺における遠位フィンガ端まで延在する2つのフィンガ側縁部を有する、ロータコアと、
前記ロータコアの各磁石ポケットに位置付けられた磁石であって、各磁石は、半径方向外縁部及び半径方向内縁部を有し、前記半径方向外縁部及び前記半径方向内縁部は、磁石側縁部によって結合されている、磁石と、
第2のプレートから軸方向に離間された第1のプレートを有する保持カバーアセンブリであって、各プレートは円形であり、外側半径方向縁部、外表面、及び内表面を含み、少なくとも1つのプレートは、前記少なくとも1つのプレートの前記内表面に形成された離間したシートを含み、前記離間したシートは、少なくとも部分的に冷却チャネルを形成する、保持カバーアセンブリと、を備える、ロータアセンブリ。
【請求項11】
隣接する磁石間の各フィンガに沿って形成された冷却チャネルを更に備える、請求項10に記載のロータアセンブリ。
【請求項12】
各磁石は、磁石厚さを有し、各フィンガは、フィンガ厚さを有し、前記磁石厚さは、前記フィンガ厚さよりも厚い、請求項10に記載のロータアセンブリ。
【請求項13】
複数の離間したシートを更に含み、前記シートは、くさび形状であり、前記冷却チャネルが前記プレートの中心から半径方向に延在するように前記シートが形成された前記プレートに形成された開口部の周りに位置付けられる、請求項10に記載のロータアセンブリ。
【請求項14】
前記ロータコアは、前記ロータハブが前記シートに係合し、各磁石が前記プレートの前記内表面に当接するように、前記プレートに当接する、請求項13に記載のロータアセンブリ。
【請求項15】
各プレートは、前記内表面に外側半径方向リップを更に備える、請求項10に記載のロータアセンブリ。
【請求項16】
アキシアルフラックスモータ用のロータを製造するための方法であって、
第1の方向に整列された繊維の一次セットを有する材料から複数の層を切断することと、
前記層を層スタック内に配設することであって、各層は、前記層スタック内の隣接層とは異なる方向である選択方向に延在するその繊維の一次セットを有する、配設することと、を含む、方法。
【請求項17】
前記層スタックに熱及び圧力を加えて、前記層スタックから接合材料を表出させて、前記層を互いに接合することを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
事前形成されたロータリングを金型に挿入することと、
前記ロータリング内の前記金型に複数の磁石を挿入することと、
前記層スタックを前記金型に挿入することと、
前記金型を作動させて、前記層スタックから接合材料を表出させ、前記ロータリング及び磁石を前記層スタックに接合させることと、を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記ロータリングを前記金型に挿入する前に、前記ロータリングを予熱することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記磁石を前記金型に挿入する前に、前記磁石を予熱することを更に含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年2月8日に出願された米国仮出願第63/147,090号の優先権を主張し、その利益が特許請求され、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、概して、電動モータに関し、特に、ロータ及びステータが同軸に配設される軸方向のフラックスモータに関する。より具体的には、本発明は、そのようなアキシアルフラックスモータに使用されるロータ、及びロータを製造する方法に関する。
【0003】
本開示の様々な実施形態は、以下に示される詳細な説明及び本開示の様々な実施形態の添付の図面からより完全に理解されるであろう。図面において、同様の参照番号は、同一又は機能的に類似した要素を示し得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】本開示のアキシアルフラックスモータの分解斜視図である。
図2A】ロータアセンブリの一実施形態の斜視図である。
図2B図2Aのロータアセンブリの分解斜視図である。
図2C】ロータコアの層状構造を例解する、ロータコアの一部分の拡大斜視図である。
図3A】層の第1の繊維方向を例解する、ロータコアの1つの層の平面図である。
図3B】隣接する層が異なる繊維方向を有する、ロータコアの一実施形態の分解図である。
図4A図2及び図3のロータアセンブリを製造するための方法及び装置を例解する。
図4B】本明細書で説明されるロータアセンブリの実施形態の形成に利用される金型を例解する。
図4C図2及び図3のロータアセンブリの製造中の保持リングの金型への挿入を例解する。
図4D図2及び図3のロータアセンブリの製造中の磁石の金型への挿入を例解する。
図4E図2及び図3のロータアセンブリの製造中のロータコア(スパイダスタック)の金型への挿入を例解する。
図5】本開示のロータアセンブリの平面図である。
図6A図5のロータアセンブリの磁石ポケット内の磁石の拡大立面図である。
図6B】磁石から半径方向外向きに位置付けられたスペーサを有する、図6Aの磁石の拡大立面図である。
図6C】スパイダ縁部から離間された磁石を有する溝付き磁石ポケット内の溝付き磁石の拡大立面図である。
図6D図6Cの溝付き磁石の拡大立面図であり、磁石とスパイダとの間に挿入された磁石保持部材を例解する。
図7】長方形形状の磁石を可能にする、ロータコアのくさび形状のスパイダフィンガの拡大された立面図である。
図8】磁石と外側リングとの間に挿入されたスペーサを有するロータコアアセンブリの平面図である。
図9A】ロータアセンブリの別の実施形態の斜視図である。
図9B図9Aのロータアセンブリの分解図である。
図9C図9Aのロータアセンブリの切断立面図である。
図9D図9Aの部分的に組み立てられたロータアセンブリの斜視図である。
図9E図9Aのロータアセンブリの磁石とフィンガとの間の接続部の拡大斜視図である。
図10A】各磁石と外側リングとの間に応力緩和スペーサを有するロータアセンブリの実施形態の斜視図である。
図10B図10Aのロータアセンブリの分解図である。
図11A】各磁石と外側リングとの間に応力緩和スペーサを有するロータアセンブリの別の実施形態の斜視図である。
図11B図11Aのロータアセンブリの分解図である。
図11C図11Aのロータアセンブリの磁石とフィンガとの間の接続部の拡大斜視図である。
図11D図11Aのロータアセンブリで利用されるコネクタアセンブリの斜視図である。
図11E図11Aのロータアセンブリで利用されるコネクタアセンブリの斜視図である。
図12A図11Cのロータアセンブリであるが代替的なコネクタアセンブリを有する別の実施形態の部分組立斜視図である。
図12B図12Aのロータアセンブリで利用されるコネクタアセンブリの斜視図である。
図12C図12Aのロータアセンブリで利用されるコネクタアセンブリの斜視図である。
図12D図11Cのロータアセンブリであるが代替的なコネクタアセンブリを有する別の実施形態の部分組立斜視図である。
図12E図12Dのロータアセンブリで利用されるコネクタアセンブリの斜視図である。
図12F図12Dのロータアセンブリで利用されるコネクタアセンブリの斜視図である。
図13A】台形形状の磁石及び磁石ポケットを有するロータアセンブリの一実施形態の斜視図である。
図13B図13Aのロータアセンブリの平面図である。
図13C図13Aのロータアセンブリの分解図である。
図14A】本開示のロータアセンブリの別の実施形態の分解図である。
図14B図14Aのロータアセンブリの斜視図である。
図14C】冷却チャネルを例解する、図14Aのロータアセンブリの部分切断アセンブリ図である。
図14D図14Aのロータアセンブリのロータフィンガの切断平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本明細書に開示されるのは、ロータコアが、積層され、一緒に接合された複数の繊維層で形成される、アキシアルフラックスモータ用のロータアセンブリである。スタックの各層は、層の一次繊維が選択方向に延在し、隣接する繊維層の一次繊維のセットが異なる方向に延在するように配向されている。各層は、積層され、接合された層が隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成するように、複数の半径方向に延在し、離間したフィンガを有するロータハブの形状を有するように切断される。磁石は、ロータコアの各磁石ポケットに位置付けられる。1つ以上の実施形態では、ロータコアのフィンガは、三角形又はくさび形状であり得、それによって、長方形の磁石を受容するための長方形の磁石ポケットを作り出す。半径方向スペーサが、磁石への応力、特に半径方向保持リングによって生じ得る応力を低減するために、磁石から半径方向外向きに磁石ポケットに挿入され得る。同様に、磁石応力を低減するために、各磁石は、少なくともその側縁部に沿って溝状にされ得、そこでは、ピン又はブレードの形態の硬化樹脂又はオフセットコネクタが、フィンガから離間されるようにポケット内の磁石を中央に配置するために利用され得る。いくつかの実施形態では、半径方向スペーサ及びオフセットコネクタは、一体的に形成され得る。1つ以上の実施形態では、磁石ポケットは、フィンガが半径方向に同じ形状の磁石を磁石ポケット内に保持するように、外向きに細くなる形状の台形であり得る。1つ以上の実施形態では、空気流チャネルが、冷却を増強するために、フィンガに沿って、及び磁石の間に形成され得る。1つ以上の実施形態では、保持カバーが、ポケット内の磁石を軸方向に固定するために、ロータコアの両側に配置され得る。これに関して、1つ又は両方のカバーは、磁石を半径方向に固定する外側半径方向リップを更に含み得る。保持カバーは、一体的に形成された磁石シート及び/又は空気流チャネルを含み得る。
【0006】
図1を参照すると、アキシアルフラックス型電動モータアセンブリ100が示されている。電動モータアセンブリ100は、モータ軸114に沿って互いから軸方向に配置された少なくとも1つのロータアセンブリ110及び少なくとも1つのステータアセンブリ112を含む。例解される実施形態では、ロータスピンドル又はシャフト116は、軸114に沿って延在し、ロータアセンブリ110を支持している。ロータシャフト116は、ロータアセンブリ110に取り付けられたスピンドルフランジ117を含み得る。ロータシャフト116は、次に、1つ以上のベアリング118によって支持され得る。
【0007】
単一のステータアセンブリ112のみが利用され得るが、例解される実施形態では、2つのステータアセンブリ112a、112bが示され、軸114に沿ってロータアセンブリ110の対向する側に位置付けられている。
【0008】
モータハウジング120及び対向するステータ支持体又は端部プレート122は、ロータアセンブリ110及び1つ以上のステータアセンブリ112を取り囲んでいる。1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの端部プレート122は、端部プレート122の内部表面123上にステータアセンブリ112を支持している。例解される実施形態では、端部プレート122aは、ステータアセンブリ112aを支持し、端部プレート122bは、ステータアセンブリ112bを支持している。
【0009】
端部プレート122がステータアセンブリ112を支持している限り、端部プレート122は、端部プレート122の外部表面126に沿って位置付けられた冷却機構124を冷却することを含み得る。
【0010】
1つ以上の実施形態では、冷却機構124は、端部プレート122の外部表面126に沿って、1つ以上の冷却剤流路128を形成し得る。冷却剤流路128は、端部プレート122の外部表面126に形成された1つ以上の冷却チャネル130であり得る。
【0011】
例解される実施形態では、複数の流体接続された冷却チャネル130が例解され、概して、端部プレート122の内部表面123に装着されたステータアセンブリ112の反対側の端部プレート122の周りに延在するように位置付けられている。特定の構成に限定されないが、一実施形態では、冷却チャネル130は、外部表面126に沿って星形状を形成して冷却を最大化することができる一方、締結具127が、端部プレート122を通って端部プレート122の外部表面126まで延在することなく、様々なモータ構成要素を内部表面123から端部プレート122に固定することを可能にする。言い換えると、締結具127による係合のためのねじ付き孔は、端部プレート122の内部表面123上に形成され得るが、孔は端部プレート122を通ってずっと延在しているわけではない。そのような配設は、モータアセンブリ100の内部の流体が外に漏れるか又は移行する可能性、又はその逆の可能性を最小限に抑えることが理解されよう。他の実施形態では、冷却剤流路128は、外部表面126上に位置付けられたチューブ(図示せず)から形成され得る。更に他の実施形態では、冷却剤流路128は、外部表面128から延在するリブ又はフィン(図示せず)から形成され得、一方、他の実施形態では、冷却剤流路128は、端部プレート122と外側プレート134との間に形成された冷却剤室であり得る。上記にかかわらず、端部プレート122の外部表面126に形成された冷却チャネル130は、電動モータアセンブリ100の全体的な軸方向の長さを最小化するために特に望ましい場合があることが理解されるであろう。いずれにしても、流路128と流体連通する1つ以上のポート125を利用して、冷却機構124から冷却剤を導入及び抽出することができる。
【0012】
各ステータアセンブリ112は、当業者に既知であり得るように、概して、ステータコア138及びステータ巻線140から形成される。これに関して、ステータ巻線140は、電線から形成され得る。本開示は、ステータアセンブリ112の特定の構成に限定されない。
【0013】
図2A及び図2Bを参照し、図1を引き続き参照すると、ロータアセンブリ110は、概して、複数の磁石144を担持するように配置されたロータコア又はヨーク142で形成される。1つ以上の実施形態では、ロータコア142は、スパイダ形状であり、フィンガ148が半径方向に延在するハブ146から形成される。フィンガ148は、隣接するフィンガ148の間に磁石ポケット150を形成するように、ハブ146の外周の周りに互いに離間されている。1つ以上の実施形態では、ロータアセンブリ110は、フィンガ148から半径方向外向きに配置されたロータリング152を更に含む。1つ以上の実施形態では、ロータリング152及びロータコア142は、図1図2A及び図2Bに示されるような別個の構成要素であり得、一方、他の実施形態では、ロータリング152及びロータコア142は、一体的に形成され得る。
【0014】
1つ以上の実施形態では、ロータコア142は、非導電性複合材料で形成される。同様に、1つ以上の実施形態では、ロータリング152は、非導電性複合材料から形成される。
【0015】
図2A図2Bを参照すると、ロータアセンブリ110の実施形態は、ロータアセンブリ210として示され、概して説明される。ロータアセンブリ210は、概して、複数の磁石244を担持するように配置されたロータコア又はヨーク242を含む。1つ以上の実施形態では、ロータコア242は、スパイダ形状であり、フィンガ248が半径方向に延在するハブ246から形成される。フィンガ248は、隣接するフィンガ248の間に磁石ポケット250を形成するように、ハブ246の外周の周りに互いに離間されている。ロータアセンブリは、フィンガ248から半径方向外向きに配置されたロータリング252を更に含む。例解される実施形態では、特定の数のフィンガ248及びポケット250に限定されないが、ロータコア242は、10本のフィンガ248と、10個の磁石ポケット250とを含む。
【0016】
ロータアセンブリ210の例解される実施形態では、フィンガ248は、磁石ポケット250が略くさび形状であるように、略長方形の形状である。
【0017】
このように、この例解される実施形態では、磁石244は、略くさび形状であり、各磁石244は、半径方向内縁部262よりも長い長さの半径方向外縁部260を有し、縁部260、262は、側縁部264によって結合される。1つ以上の実施形態では、図2Bに最良に見られるように、磁石244の少なくとも1つ、好ましくは各々の側縁部264は、半径方向外縁部260と半径方向内縁部262との間の側縁部264の長さの少なくとも一部分に沿って延在する溝又はスロット266を含む。1つ以上の実施形態では、各溝266は、半径方向外縁部260と半径方向内縁部262との間に完全に延在し、他の実施形態では、溝266は、半径方向外縁部260から延在し、半径方向内縁部262から離間している。更に他の実施形態では、溝266は、半径方向外縁部260から離間され、半径方向内縁部262から延在している。最後に、他の実施形態では、溝266は、半径方向外縁部260及び半径方向内縁部262の両方から離間するように側縁部264に沿って形成されている。
【0018】
同様に、ハブ246の各フィンガ248は、ハブ246に隣接する近位端269aからロータコア242の周辺の遠位端269bまで延在する側縁部268を有する。1つ以上の実施形態では、各フィンガの側縁部268は、それに沿って形成されたいかなるフィーチャも伴わずに、略平滑であり得る。1つ以上の他の実施形態では、フィンガ248の各側縁部268は、フィンガ248の近位端269aと遠位端269bとの間の側縁部268の長さの少なくとも一部分に沿って延在する溝又はスロット270を含む。
【0019】
1つ以上の実施形態では、各溝270は、フィンガ248の近位端269aと遠位端269bとの間に完全に延在し、他の実施形態では、溝270は、遠位端269bから延在し、近位端269aから離間されている。更に他の実施形態では、溝270は、遠位端269bから離間され、近位端269aから延在している。最後に、他の実施形態では、溝270は、側縁部268に沿って形成され、フィンガ248の遠位端269b及び近位端269aの両方から離間されている。
【0020】
1つ以上の実施形態では、ロータリング252は、ロータコア242の周りに位置付けられた事前形成されたリングである。いくつかの実施形態では、ロータリング252は、連続した固体リングである。この点で、ロータリング252は、繊維材料などの複合材料で形成され得る。ロータリング252は、半径方向内縁部276及び半径方向外縁部278を有し、半径方向内縁部276は、ロータコア242の周りに位置付けられた場合にフィンガ248に当接し得る。1つ以上の実施形態では、固体の、事前形成されたロータリング252の半径方向内縁部276が形成され、理解されるように、炭素繊維材料及びガラス繊維材料の各々は、繊維が担持される基板から形成され得る。
【0021】
図2Cを参照すると、1つ以上の実施形態では、ロータコア又はヨーク242は、示されるように、スタック282又は「ブック」内に配設された繊維材料の複数の層280から形成され得る。各繊維層280は、一次繊維のセットを有する材料であり得る。
【0022】
図3Aを参照すると、引き続き図2Cも参照して、スタック282を形成する繊維材料の層280がより詳細に例解されている。具体的には、示されるように、各層280は、矢印286によって概して示されるように、第1の方向に延在する繊維284の少なくとも一次セットを有するものとして特徴付けられ得る。繊維284は、特定の種類の繊維に限定される必要はなく、ガラス繊維、炭素繊維、又は当該技術分野で既知の他の繊維を含み得る。1つ以上の実施形態では、繊維は、一次繊維が、概して、別個の方向において整列される限り、短い繊維又は長い繊維であり得る。同様に、繊維を担持する材料は、特定のタイプの材料に限定される必要はない。1つ以上の実施形態では、材料は、布であっても織物であり得る。他の実施形態では、材料は、プラスチックシートなどのポリマ材料であり得る。各層280は、交差織りに配設され得るような、繊維287の1つ以上の二次セットを更に含み得る。しかしながら、図3Bに最良に例解されるように、ロータコア242のスタック282のアセンブリで利用されるのは、繊維の一次セットである。1つ以上の実施形態では、各層280は、繊維材料のシートから層280をパンチングすることによって形成され得る。他の実施形態では、各層280は、精密レーザ切断などによって、繊維材料のシートから切断され得る。必須ではないが、1つ以上の実施形態では、繊維材料シートは、製造ハブ246で使用するための接合材料又は接着剤で事前含浸され得る。同様に、1つ以上の実施形態では、本明細書に説明される製造を支援するために、矢印286などの指示記号は、一次セットの繊維284の方向を示すために、切断又はパンチされる時点で、層280上にスタンプされ得るし、そうでなければインプリントされ得る。
【0023】
図3Bでは、スタック282の部分分解図が示される。いずれの場合も、個々の層280がスタック282内に形成されると、層280は、隣接する層280が異なる方向に延在する繊維284の一次セットを有するように、所定の角度にわたって回転される。本明細書に説明されるように順序付けられた方向において、説明されるように層を配設することによって、ロータアセンブリ210の性能寿命を大幅に増強させることができることが見出されている。したがって、示されるように、第1の層280aは、矢印286aによって示されるように第1の方向に延在する繊維284の一次セットを有し、隣接する第2の層280bは、矢印286bによって示されるように第2の方向に延在する繊維284の一次セットを有する。同様に、第3の層280cは、矢印286cによって示されるように第3の方向に延在する繊維284の一次セットを有し、隣接する第4の層280dは、矢印286dによって示されるように第4の方向に延在する繊維284の一次セットを有する。好ましい実施形態では、このような層280の回転シーケンスが、スタック282が形成されるに伴い継続する。したがって、第4の層280dに隣接する第5の層280eは、したがって、矢印286eによって示されるように、第5の層280eの繊維284の一次セットが第5の方向に延在するように配設される。
【0024】
スタック282内の層280の方向286の数を最大化することが望ましいが、1つ以上の実施形態では、複数の層280は、繊維284のセットが少なくとも3つの異なる方向に延在し、連続した層又は隣接する層が異なる方向に延在するように少なくとも配設されることが理解されるであろう。
【0025】
3つの方向286を有するスタック282の1つ以上の実施形態では、連続する層は、互いに60度回転される。フィンガ248の数は、各層280の回転度を決定し得ることを理解されよう。したがって、1つ以上の実施形態では、繊維284のセットについての異なる方向286の数は、繊維が略均一の断面であるか、又は繊維が(ある方向に延在する繊維が、反対方向に180度延在するものと同じ材料特性を有しないように)均一の断面ではない限り、フィンガ248の数の半分に等しい。したがって、他の実施形態では、繊維284のセットのための異なる方向286の数は、フィンガ248の数に等しい。図3Bに例解される実施形態では、ロータコア242の10本のフィンガ248に基づいて、5つの方向286が例解されることが理解されるであろう。したがって、第5の層280eに隣接する第6の層(図示せず)は、矢印286aによって示されるように、第1の方向に延在する第6の層の繊維284を有するであろう。5つの方向286を有するスタック282の1つ以上の実施形態では、連続する層は、互いに18度回転される。1つ以上の実施形態では、連続する層は、互いに60度回転される。連続する層の均一な角度回転が例で使用されるが、本開示は、少しでも回転があれば、連続する層のいかなる特定の角度回転にも限定されないことが理解されるであろう。
【0026】
ロータコア242の組み立て中に、各層280は、機械で切断され得るか、スタンプされ得るか、又は別様に繊維材料の繊維布又はボルトから形成され得ることが理解されるであろう。各層280の場合、1つ以上の実施形態では、繊維284の一次セットの方向は、各層280が連続した隣接層に対して上で説明されるように配向され得るように、基準点によってマークされるか、さもなければ示される。また、各個々の層280は、スタック282に組み合わされる場合、スロット270などの様々な三次元形状又はフィーチャが存在し得るように形成され得ることも理解されよう。
【0027】
ロータリング252(図2A及び2Bを参照)は、好ましくは、ロータコア242の周りに位置付けられる固体の事前形成されたリングであるが、1つ以上の他の実施形態では、ロータリング252は、ロータコア242に関して、上で概して説明されるように、リングスタックに形成される繊維材料の層から形成され得る。そのような場合、好ましい実施形態では、複数の連続リングが繊維材料から切断され、スタックに形成され得る。リング層は、好ましくは、ロータアセンブリ210が使用中に受ける高い回転速度を考慮すると特に望ましい、リングの周りのフープ応力の均一な印加を確保するように連続的である。連続したリング層は、説明されるように、繊維方向が繊維材料の隣接する層からオフセットされるように、互いに対して角度を付けて配向され得る。1つ以上の実施形態では、層280は、層280のリング及びフィンガが一体的に形成されるようにリングを含むように切断され得る。
【0028】
図4Aでは、ロータアセンブリ210を製造する方法400が例解されている。上で説明されるように、方法400の第1のステップ402は、繊維材料から複数の層280を切断することである。繊維材料は、識別可能な一次繊維方向に延在する少なくとも一次繊維を有するように選択される。ステップ402の1つ以上の実施形態では、層280が切断されると、層は、一次繊維の方向を示すラベル、印刷された指示記号、又は他の装置でマークされ得る。1つ以上の実施形態では、材料は、接着剤又は接合材料で事前含浸される。ステップ404において、複数の層280は、フィンガ148が整列するように、スタック282内に配設される。ステップ404の1つ以上の実施形態では、各層は、1つの層280の一次繊維284が隣接層280の一次繊維284から角度的にオフセットされるように、隣接層に対して軸方向に回転される。
【0029】
1つ以上の実施形態では、各層280を形成する材料は、一次繊維を形成するガラス繊維を有するガラス繊維材料である。他の実施形態では、各層280を形成する材料は、一次繊維を形成する炭素繊維を有する炭素繊維材料である。他の実施形態では、他の種類の繊維は、各層280を形成する材料で利用され得る。
【0030】
ステップ406では、スタック282が形成されると、接着剤又は接合材料を活性化して複合ロータコア242を形成するために、熱及び/又は圧力がスタック282に加えられ得る。これに関して、最小限の熱及び/又は圧力は、個々の層280を互いに最初に固定するために必要な程度にのみ印加され得るが、事前含浸された接着剤又は接合材料をスタック282から表出させないようにする。1つ以上の実施形態では、図4C図4Eに示されるような金型300が、ロータコア242を形成するために、そのような初期熱及び/又は圧力をスタック282に加えるために利用され得る。特に、先行技術では、ロータアセンブリ、特にロータコアは、本明細書に説明されるようにロータコア242を形成するのとは対照的に、概して、粉砕された金属又は粉砕された複合材料で形成される。いずれにしても、金型300は、スタック282が金型300内に位置付けられることを可能にするためのレリーフ又は他の配向用フィーチャ302を有する金型キャビティ301を含む。
【0031】
金型300を利用してロータコア242を形成することに加えて、金型300はまた、ロータアセンブリ210の他の構成要素、すなわち、ロータリング252及び磁石を一緒に組み立てるために利用され得る。244.この点で、金型300はまた、磁石を受容して位置付けるための例解される磁石シート302a、及びロータコア242のスタック282を受容して整列するためのロータコアシート302bなどの、上で言及されるレリーフ、突起、又は他の配向用フィーチャ302を含み得る。特に、磁石シート302aは、ロータアセンブリ210に所望されるフィーチャ(以下で考察される冷却チャネルなど)に応じて、ロータコアシート302bに対して隆起したレリーフ又は窪みであり得る。いずれにしても、説明されるように、スタック282の層280を最初に一緒に接合してロータコア242を形成することに加えて、金型300を使用して、接着剤又は接合材料を活性化し、ロータリング252及び磁石244をロータコア242に接合することができる。特に、1つ以上の実施形態では、配向用フィーチャ302は、磁石244がフィンガ248から離間し、隙間を残して、磁石244がフィンガ248と物理的に接触しないように配置される。理解されるように、接合材料は、以下の形成ステップ中に表出されるため、接合材料はこの隙間に流れ込み、製造が完了すると、離間した関係を維持し、それによって、ロータアセンブリ210の使用中の磁石上の応力を最小限に抑える。
【0032】
したがって、図4Cを参照すると、ステップ408では、固体の事前形成されたロータリング252が金型300内に位置付けられ得る。ステップ408の1つ以上の実施形態では、ロータリング252は、それを金型300に挿入する前に予熱される。同様に、金型300は、ロータリング252を受容するために予熱され得る。金型300は、ロータリング252を受容して収容するように配置された外径306を有する金型キャビティ301を含むことが理解されるであろう。
【0033】
ステップ410では、図4Dに例解されるように、磁石244は、金型300に挿入される。各磁石244は、磁石シート302a上又は磁石シート302a内に整列され得る。1つ以上の実施形態では、磁石244は、それを金型300に挿入する前に予熱される。
【0034】
最後に、ステップ412では、図4Eに例解されるように、層280のスタック282が金型300に挿入される。上で言及されるように、1つ以上の実施形態では、スタック282は、ステップ412のために金型300に挿入する前に、層280を互いに固定するのに十分な加熱又は圧力を加えることによって、少なくとも部分的に事前組み立てされ得る。ステップ412の他の実施形態では、スタック282は、この事前組み立てステップなしで、単に金型300に挿入され得る。これに関して、ロータリング252及び磁石244とは異なり、スタック282は、好ましくは、金型300への挿入前に事前含浸された接着剤/接合材料を表出させないように予熱されないことが理解されるであろう。上記は、ロータアセンブリ210の構成要素を金型300に挿入するための好ましい順序であるが、製造方法は、特定の順序に限定されない。特に、ロータリング252が上で説明されるように繊維材料のスタックで形成される場合、ロータリング252は、スタック282と同時に金型300内に位置付けられ、そのような場合、ロータリング252は予熱されない。
【0035】
いずれにしても、ステップ414において、ロータアセンブリ210構成要素が金型300に挿入されると、金型300は閉じられ、作動されて、当該技術分野において既知であるように、熱及び/又は圧力を加えることができる。加熱された接着剤/接合材料は、磁石とロータリングとを係合し、磁石ポケット内の磁石を接合し、ロータリングをロータフィンガの遠位端に接合するために、スタック282から少なくとも部分的に表出されることを理解されたい。これに関して、全ての磁石は、ロータコアに同時に接合され、これは、ロータアセンブリ210の製造に必要な時間期間を大幅に低減する。全ての磁石をロータコアに同時に接合することによって、従来技術の欠点、特に、各磁石が磁石ポケットに別々に挿入されて固定されることが従来技術で見られることが、克服される。
【0036】
ステップ416において、ロータアセンブリ210は、当技術分野において既知であるように、金型内で硬化させられ得るか、又は硬化のために金型から除去され得る。硬化すると、1つ以上の実施形態では、硬化した接合材料は、ロータコア242のフィンガ248に対して離間した関係で磁石244を固定し得ることが理解されるであろう。
【0037】
図5を参照すると、図1のロータアセンブリ110の別の実施形態が示され、ロータアセンブリ310として概して示されている。ロータアセンブリ310は、概して、複数の磁石344を担持するように配置されたロータコア又はヨーク342から形成される。1つ以上の実施形態では、ロータコア342は、スパイダ形状であり、フィンガ348が半径方向に延在するハブ346から形成される。フィンガ348は、隣接するフィンガ348の間に磁石ポケット350を形成するように、ハブ346の外周の周りに互いに離間されている。ロータアセンブリ310は、フィンガ348から半径方向外向きに配置されたロータリング352を更に含む。1つ以上の実施形態では、ロータリング352及びロータコア342は、図5に示されるような別個の構成要素であり得、他の実施形態では、ロータリング352及びロータコア342は、一体的に形成され得る。
【0038】
1つ以上の実施形態では、ロータコア342は、非導電性複合材料で形成される。同様に、1つ以上の実施形態では、ロータリング352は、非導電性複合材料から形成される。
【0039】
ロータアセンブリ310の例解される実施形態では、フィンガ348は、略くさび形状であり、磁石ポケット350は、略長方形の形状である。このように、この例解される実施形態では、磁石344は、略長方形の形状である。この配設は、磁石344に必要とされる機械加工を低減し、磁石を磁石ポケット350により容易に挿入することができるため、望ましい。これに関して、この配設は、従来の機械加工方法が製造中にフィンガ348の近位端に大きな応力を生じさせる一方、上で説明される金型300などの金型に形成されたロータアセンブリ310は、製造中にそのような応力を実質的に排除するため、従来の方法よりも、図2図3、及び図4に関して上で説明される方法からより容易に製造される。
【0040】
図5を継続的に参照して図6A図6Dを参照すると、磁石344は、様々な配設で磁石ポケット350に挿入され得る。図6Aでは、磁石344は、ロータコア342の隣接するフィンガ348の間の磁石ポケット350に挿入される。ロータリング352は、磁石344から半径方向外向きに位置付けられる。磁石344は、半径方向外縁部360と、半径方向内縁部362と、外縁部360及び内縁部362を結合する側縁部364と、を含む。1つ以上の実施形態では、半径方向外縁部360及び半径方向内縁部362の一方又は両方は、弓形の形状であり得る。図6A図6Dの実施形態では、側縁部364は平行であり、それによって磁石344の略長方形の形状を作り出す。
【0041】
図6Bでは、ロータリング352と磁石344との間の磁石ポケット350に配置されたスペーサ又はくさび345が示されている。磁石344がロータリング352に直接接触する場合、磁石344がロータリング352に当接する磁石344の角部に望ましくない応力が生じることが見出されている。スペーサ345を用いることによって、これらの点でロータアセンブリ310内に生じる応力が著しく低減される。スペーサ345は、様々な材料で形成され得る。1つ以上の実施形態では、スペーサ345は、金属又は導電性材料で形成され得、他の実施形態では、スペーサ345は、複合材料又はポリマなどの非導電性材料で形成され得る。更に他の実施形態では、スペーサ345は、磁石344と同じ又は類似の磁性材料で形成され得る。
【0042】
図6Cでは、磁石344は、(フィンガ348及びハブ346によって画定されるように)開放空間又は隙間347が磁石344及びロータコア342の各側面の周りに形成されるように、磁石ポケット350を画定するフィンガ348から離間するように磁石ポケット350に位置付けられる。これにより、上で説明される成形プロセス中に表出する接着剤/接合材料が開放空間347に流入して、磁石344により良好に接合することが可能になる。1つ以上の実施形態では、接合を更に増強するために、磁石344の1つ以上の縁部364は、接着剤/接合材料が流入し得る溝又は凹部343aを含み得る。代替的に、又はそれに加えて、フィンガ348の1つ以上の縁部368はまた、接着剤/接合材料が流入し得る溝又は凹部343bを含み得る。図6Cに説明されるような溝343はいずれも、図2Bに関して上で概して説明されるように、完全に又は部分的に延在し得る。いずれにしても、図6Cに説明されるフィーチャを有するロータアセンブリ310が製造プロセス400において、上で説明されるように製造される場合、磁石344は、磁石344がフィンガ348の縁部から、及びロータハブ346との当接から離間される(隙間347を参照)ように、金型300内に位置付けられ、それによって、それらの間の接合材料の均一な流れを可能にすることが理解されるであろう。これにより、ロータアセンブリ310の高速回転毎分(revolution per minute、RPM)動作中の磁石244上の応力が低減される。
【0043】
図6Dでは、ピン又はブレードなどのコネクタ又は締結機構353は、磁石344及びフィンガ348の隣接する溝343a、343bにそれぞれ挿入され得、それによって、磁石344を磁石ポケット350に固定するが、ロータコア342のフィンガ348から離間させる。
【0044】
図7は、図5に示されるロータコア342のくさび形状スパイダフィンガ348の拡大立面図である。ロータコア342の外周の磁石344の総表面積を最大化するために、フィンガ348の近位端348aは、それぞれの幅W1及びW2によって例解されるように、フィンガ348の遠位端348bよりも実質的に狭い。従来の機械加工方法によってロータコア342を形成すると、機械加工中にフィンガ348の近位端348aに望ましくない応力が生じる。したがって、1つ以上の実施形態では、そのようなロータコア342は、上で説明されるように複数の繊維材料層280を積層することによって形成され、機械加工の必要性を排除する。
【0045】
図8を参照すると、図5と同様に、磁石344とロータリング352との間の磁石ポケット350にスペーサ345が挿入されたロータアセンブリ310の立面図が示される。図6Bに関して上で説明されるように、スペーサ345は、別な方法では、ロータアセンブリ310の動作中にロータリング352から伝達されるであろう応力を吸収する。そのような応力は、磁石344の動作寿命を低減し、動作中にアキシアルフラックスモータの電気出力に影響を与える可能性があることが見出されている。開口部305が、ロータシャフトを受容するために中央ハブ346に形成され得る(図1を参照)。
【0046】
図9A図9Eは、本開示によるロータアセンブリ500の別の実施形態を例解する。図9Aでは、ロータアセンブリ500は、ロータ軸503に沿って形成され、フィンガ506が半径方向に延在する中央ハブ504を有するスパイダ形状ロータコア502を含む。開口部505は、ロータシャフトを受容するために中央ハブ504に形成され得る(図1を参照)。フィンガ506は、隣接するフィンガ506の間に磁石ポケット508を形成するように、ハブ504の外周の周りに互いに離間されている。各磁石ポケット508は、磁石510を受容するように配置されている。ロータリング514は、フィンガ506から半径方向外向きに配置されている。例解される実施形態では、特定の数のフィンガ506及びポケット508に限定されないが、ロータコア502は、10本のフィンガ506及び10個の磁石ポケット508を含む。1つ以上の実施形態では、磁石510は、それらの間に隙間507を形成するように、隣接するフィンガ506及び/又は中央ハブ504から離間するように磁石ポケット508内に位置付けられ得る。
【0047】
1つ以上の実施形態では、ロータコア502は、上で概して説明されるように、繊維層スタック内で一緒に接合された複数の繊維層から形成され得、一方、他の実施形態では、ロータコア502は、他の方法で形成され得る。
【0048】
図9Bは、ロータアセンブリ500の分解図であり、各磁石510が、コネクタ513によって磁石ポケット508内に支持され得ることが分かる。
【0049】
例解される実施形態では、フィンガ506は、略長方形の形状であり、略くさび形状である磁石ポケット508を形成する。このように、この例解される実施形態では、磁石510は、略くさび形状であり、各磁石510は、半径方向内縁部512bよりも長い長さの半径方向外縁部512aを有し、半径方向縁部512a、512bは、側縁部516によって接合される。半径方向外縁部512a及び/又は半径方向内縁部512bは、弓形であり得る。1つ以上の実施形態では、少なくとも1つ、好ましくは各々の磁石側縁部516は、半径方向外縁部512aと半径方向内縁部512bとの間の側縁部516の長さの少なくとも一部分に沿って延在する磁石溝又はスロット518を含む。例解される実施形態では、各溝518は、半径方向外縁部512aと半径方向内縁部512bとの間に完全に延在している。磁石溝518は、特定の形状に限定されないが、いくつかの実施形態では、弓形又は長方形の断面であり得る。
【0050】
磁石510への応力を低減するために、各磁石510の外側角部519もまた、丸みを帯び得る。
【0051】
同様に、各フィンガ506は、ハブ504に隣接する近位フィンガ端506aからロータコア502の周辺の遠位フィンガ端506bまで延在する側縁部520を有する。例解される実施形態では、フィンガ506の各側縁部520は、近位フィンガ端506aと遠位フィンガ端506bとの間の側縁部520の長さの少なくとも一部分に沿って延在するフィンガ溝又はスロット522を含む。フィンガ溝522は、特定の形状に限定されないが、いくつかの実施形態では、弓形又は長方形の断面であり得る。更に、1つ以上の実施形態では、フィンガ溝522は、互いに鏡像反射するように、磁石溝518と同じ断面形状を有する。
【0052】
フィンガ506は、厚さTfを有するものとして特徴付けられ得、磁石510は、厚さTmを有するものとして特徴付けられ得る。1つ以上の実施形態では、フィンガの厚さTf及び磁石の厚さTmは、同じである。更に他の実施形態では、フィンガの厚さTf及び磁石の厚さTmは、冷却チャネルの形成がロータアセンブリ500内に形成され得るように異なり得る。
【0053】
1つ以上の実施形態では、ロータリング514は、ロータコア502の周りに位置付けられた事前形成されたリングである。ロータリング514は、半径方向内縁部526及び半径方向外縁部528を有し、ロータリング514がロータコア502の周りに位置付けられる場合、半径方向内縁部526はフィンガ506に当接し得る。
【0054】
コネクタ513は、フィンガ溝522及び磁石溝518の各々と係合するように配置されている。コネクタ513は、特定の形状に限定されないが、フィンガ溝522及び磁石溝518は各々半円形の断面であるが、コネクタ513は、示されているような丸いピンであり得る。同様に、フィンガ溝522及び磁石溝518が各々長方形の断面である場合、コネクタ513は、正方形のピン又は長方形のブレードであり得る。
【0055】
図9C図9D及び図9Eを参照すると、ロータアセンブリ500は部分的に組み立てられているが、ロータリング514が図9D及び図9Eで取り外されており、それにより、磁石ポケット508内の磁石510の位置付けを例解している。各磁石510は、フィンガ溝522が磁石溝518と整列し、コネクタ513がそれらの間に挿入されることを可能にするように、磁石ポケット508内に位置付けられている。1つ以上の実施形態では、磁石510は、各磁石縁部516と各フィンガ側縁部520との間に隙間530が形成されるように、隣接するフィンガ506から離間するように磁石ポケット508内に位置付けられている。磁石510をフィンガ506に対して離間した関係で保持することによって、特にロータアセンブリ500が動作中に受ける高いRPMの間、磁石510上の応力が低減されることが見出されている。磁石510がフィンガ506に当接するか、又はフィンガ506から離間するかにかかわらず、コネクタ513は、整列した溝522、518に挿入されて、磁石510を磁石ポケット508内に固定する。隙間530が形成される場合、コネクタ513は、各磁石510磁石510が位置付けられるフィンガポケット508を形成する隣接するフィンガ506の間の離間した関係を維持するためにも利用される。
【0056】
図9A図9Eの実施形態は、コネクタ513と共に示されているが、他の実施形態では、コネクタ513を排除することができる。そのような場合、製造中に、接着剤又は接合材料は、フィンガ溝522及び磁石溝518、並びに任意の隙間530に流入し得、接着剤又は接合材料を硬化及び硬化させると、磁石510は、硬化材料によってポケット508に固定されることが理解されるであろう。
【0057】
図10A及び図10Bは、ロータアセンブリ600の別の実施形態を例解する。この実施形態では、ロータアセンブリ600は、ロータ軸603に沿って形成され、フィンガ606が半径方向に延在する中央ハブ604を有するスパイダ形状のロータコア602を含む。必要ではないが、この実施形態では、ロータコア602は、上で概して説明されるように、繊維層スタック609内に一緒に形成された複数の繊維層605を有するように示されている。フィンガ606は、隣接するフィンガ606の間に磁石ポケット608を形成するように、ハブ604の外周の周りに互いに離間されている。各磁石ポケット608は、磁石610を受容するように配置されている。ロータリング614は、フィンガ606から半径方向外向きに配置されている。加えて、外側半径方向要素611は、図6B及び図8に関して上で説明されるものとほぼ同じ方法で、各磁石610とロータリング614との間のスペーサとして位置付けられる。
【0058】
各磁石610は、半径方向内縁部612bよりも長い長さの半径方向外縁部612aを有し、半径方向縁部612a、612bは、側縁部616によって結合される。1つ以上の実施形態では、少なくとも1つ、好ましくは各々の磁石側縁部616は、側縁部616の長さの少なくとも一部分に沿って延在する磁石溝又はスロット618を含む。磁石溝618は、特定の形状に限定されないが、いくつかの実施形態では、弓形又は長方形の断面であり得る。
【0059】
同様に、各フィンガ606は、ハブ604に隣接する近位フィンガ端606aからロータコア602の周辺の遠位フィンガ端606bまで延在する側縁部620を有する。例解される実施形態では、フィンガの側縁部620は、平滑であるが、他の実施形態では、図9に説明されるように、フィンガ溝又はスロットを含み得る。
【0060】
1つ以上の実施形態では、ロータリング614は、ロータコア602の周りに位置付けられた事前形成されたリングである。ロータリング614は、半径方向内縁部626及び半径方向外縁部628を有し、ロータリング614がロータコア602の周りに位置付けられる場合、半径方向内縁部626は、外側半径方向要素611に当接する。
【0061】
コネクタ613は、各磁石溝618に着座するように配置される。この実施形態では、コネクタ613は、半円形の断面であり得、溝618に係合する弓形の面と、フィンガ606の平滑な縁部620に隣接する平坦な面と、を伴う。
【0062】
外側半径方向要素611は、第1の端部615及び第2の端部617で細長く、図10Bに具体的に示されるように、ロータリング614の半径方向内縁部626と係合するように略弓形である。一方又は両方の端部615、617はまた、コネクタ613がそこを通過することを可能にするノッチ619を含み得る。1つ以上の実施形態では、上記のように磁石610を固定することに加えて、コネクタ613はまた、磁石610とロータリング614との間の磁石ポケット608内に外側半径方向要素611を固定し得る。
【0063】
図11A及び図11Bは、それぞれ組み立てられたロータアセンブリ700及び分解されたロータアセンブリ700の別の実施形態を例解する。この実施形態では、図11Aに示すように、ロータアセンブリ700は、ロータ軸703に沿って形成され、フィンガ706が半径方向に延在する中央ハブ704を有するスパイダ形状のロータコア702を含む。フィンガ706は、隣接するフィンガ706の間に磁石ポケット708を形成するように、ハブ704の外周の周りに互いに離間されている。各磁石ポケット708は、磁石710を受容するように配置されている。ロータリング714は、フィンガ706から半径方向外向きに配置されている。各磁石710は、磁石710とロータリング714との間に位置付けられた少なくとも1つのコネクタアセンブリ723によって磁石ポケット708内で支持される。
【0064】
1つ以上の実施形態では、ロータコア702は、上で概して説明されるように、繊維層スタック内で一緒に接合された複数の繊維層から形成され得るが、一方、他の実施形態では、ロータコア702は、他の方法で形成され得る。
【0065】
図11B及び引き続き図11Aを参照すると、各磁石710は、半径方向外縁部712a及び半径方向の内縁部712bを有し、半径方向縁部712a、712bは、側縁部716によって結合されている。1つ以上の実施形態では、少なくとも1つ、好ましくは各々の磁石側縁部716は、側縁部716の長さの少なくとも一部分に沿って延在する磁石溝又はスロット718を含む。磁石溝718は、特定の形状に限定されないが、いくつかの実施形態では、弓形又は長方形の断面であり得る。例解される実施形態では、磁石の半径方向側縁部716は、各磁石710が略長方形の形状であるように、実質的に平行である。加えて、例解されるように、一方又は両方の半径方向縁部712a、712bは、弓形であり得る。
【0066】
同様に、各フィンガ706は、ハブ704に隣接する近位フィンガ端706aからロータコア702の周辺の遠位フィンガ端706bまで延在する側縁部720を有する。各フィンガ706は、図7に関して、上で考察されるように、略三角形又はくさび形状である。このように、フィンガ706の近位端706aは、図7にも上に例解されるように、フィンガ706の遠位端706bよりも幅が実質的に狭い。各フィンガ706がくさび形状であるため、ロータコア702の周りに配設される場合、磁石ポケット708を画定する隣接するくさび形状のフィンガ706の各セットは、隣接するフィンガ706によって形成される磁石ポケット708が実質的に長方形の磁石710を受容するために実質的に長方形であるように、実質的に平行である反対側縁部720を有することが理解されるであろう。
【0067】
例解される実施形態では、フィンガ706の各側縁部720は、近位フィンガ端706aと遠位フィンガ端706bとの間の側縁部720の長さの少なくとも一部分に沿って延在するフィンガ溝又はスロット722を含む。フィンガ溝722は、特定の形状に限定されないが、いくつかの実施形態では、弓形又は長方形の断面であり得る。更に、1つ以上の実施形態では、フィンガ溝722は、互いに鏡像反射するように、磁石溝718と同じ断面形状を有する。
【0068】
各コネクタアセンブリ723は、2つのコネクタ713が互いに平行になるように延在する外側半径方向要素711を含む。コネクタ713は、対向するフィンガ溝722及び磁石ポケット708の磁石溝718と係合するように配置されている。コネクタ713は、特定の形状に限定されないが、対向するフィンガ溝722及び磁石溝718は、図11Aに示されるように、各々半円形の断面であるが、コネクタ713は、示されるような丸いピンであり得る。同様に、対向するフィンガ溝722及び磁石溝718が各々長方形の断面である場合、コネクタ713は、正方形のピン又は長方形のブレードであり得る。
【0069】
図11C及び11Dで最良に分かるように、例解される実施形態では、コネクタアセンブリ723の2つのコネクタ713a、713bは、外側半径方向要素711から延在するように配置されている。より具体的には、各外側半径方向要素711は、外側半径方向要素711から延在する2つの離間した実質的に平行なコネクタ713a、713bを含み、それによってコネクタアセンブリ723を形成する。各外側半径方向要素711は、第1の端部715及び第2の端部717、並びに内表面719及び外表面721を有して細長く、いくつかの実施形態では、一方又は両方の表面719、721は、略弓形であり得る。そのような実施形態では、弓形外表面721は、図11Bに具体的に示されるように、ロータリング714の半径方向内縁部726と係合するように配置され得る。コネクタアセンブリ723の第1及び第2のコネクタ713a、713bは、互いに平行であり、外側半径方向要素711の内表面719から延在している。この実施形態では、第1及び第2のコネクタ713a、713bは、それぞれ、外側半径方向要素711の第1及び第2の端部715、717から内側に離間されている。
【0070】
図11Eを参照すると、ロータアセンブリ700は、部分的に組み立てられているが、ロータリング714が取り外されていることが示され、それによって、磁石ポケット708内の磁石710の位置付けを例解している。各磁石710は、フィンガ溝722が磁石溝718と整列するように磁石ポケット708内に位置付けられている。1つ以上の実施形態では、磁石710は、各磁石縁部716と各フィンガ側縁部720との間に隙間730が形成されるように、隣接するフィンガ706から離間するように磁石ポケット708内に位置付けられている。磁石710をフィンガ706に対して離間した関係で保持することによって、特にロータアセンブリ700が動作中に受ける高いRPMの間、磁石710上の応力が低減されることが見出されている。磁石710がフィンガ706に隣接しているか、又はフィンガ706から離間しているかにかかわらず、コネクタアセンブリ723のコネクタ713a、713bのセットは、整列された溝722、718に挿入され、磁石710を磁石ポケット708内に固定する。隙間730が形成される場合、コネクタ713a、713bは、各磁石710磁石710が位置付けられるフィンガポケット708を形成する隣接するフィンガ706の間の離間された関係を維持するためにも利用される。
【0071】
図11A及び図11Cで最良に分かるように、例解される実施形態では、各外側半径方向要素711の長さは、磁石710の外側半径方向縁部712及び磁石ポケット708を形成する2つの隣接するフィンガ706の遠位フィンガ端706bの一部分を覆うように選択される。
【0072】
図12A図12B及び図12Cは、図11A図11Dに示されるロータアセンブリ700及びコネクタアセンブリ723の別の実施形態を例解するが、コネクタ713は、長方形形状のフィンガ溝722及び磁石溝718と係合するための正方形のピンである。
【0073】
図12C及び図12Dは、図12A及び図12Bに示されるロータアセンブリ700及びコネクタアセンブリ723の別の実施形態を例解するが、各フィンガ706は、遠位フィンガ端706bの側縁部720に形成されたノッチ725を含む。そのような場合、各外側半径方向要素711の長さは、コネクタアセンブリ725が対向するノッチ725に収容され、磁石ポケット708を形成する対向するフィンガ706の間に嵌合するように選択される。この実施形態では、第1及び第2のコネクタ713a、713bは、それぞれ、外側半径方向要素711の第1及び第2の端部715、717に隣接している。
【0074】
図13A図13Dは、ロータアセンブリ800の別の実施形態を例解する。図13A及び図13Bでは、ロータアセンブリ800は、ロータ軸803に沿って形成され、フィンガ806が半径方向に延在する中央ハブ804を有するスパイダ形状のロータコア802を含む。1つ以上の実施形態では、ロータコア802は、上で概して説明されるように、ファイバ層スタック809内で一緒に圧縮された複数のファイバ層807で形成され得るが、一方、他の実施形態では、ロータコア802は、機械加工などの他の方法で形成され得る。開口部805が、ロータシャフトを受容するために中央ハブ804に形成され得る(図1を参照)。フィンガ806は、くさび形又は三角形の形状であり、隣接するフィンガ806の間に台形形状の磁石ポケット808を形成するように、ハブ804の外周を中心に互いに離間している。各磁石ポケット808は、台形形状の磁石810を受容するように配置されている。ロータリング814は、フィンガ806から半径方向外向きに配置されている。
【0075】
図13Cは、各磁石810が少なくとも1つのコネクタ813によって磁石ポケット808内に支持され得ることが分かるロータアセンブリ800の分解図である。ロータアセンブリ800の他の実施形態では、コネクタ813は、上で概して説明されるように、排除され得る。
【0076】
各磁石810は、半径方向外縁部812a及び半径方向内縁部812bを有し、この半径方向内縁部812a、812bは、側縁部816によって結合されている。磁石810の半径方向内縁部812bは、磁石810が台形の形状であるように、半径方向外縁部812aよりも長い長さを有する。1つ以上の実施形態では、少なくとも1つ、好ましくは各々の磁石側縁部816は、側縁部816の長さの少なくとも一部分に沿って延在する磁石溝又はスロット818を含む。磁石溝818は、特定の形状に限定されないが、いくつかの実施形態では、弓形又は長方形の断面であり得る。例解される実施形態では、磁石の各半径方向側縁部816は、半径方向内縁部812bから内側に角度を付け、又は細くなっている。加えて、例解されるように、一方又は両方の半径方向縁部812a、812bは、弓形であり得る。
【0077】
1つ以上の実施形態では、磁石810は、上で概して説明されるように、それらの間に隙間を形成するように、隣接するフィンガ806及び/又は中央ハブ804から離間するように磁石ポケット808内に位置付けられ得る。
【0078】
各フィンガ806は、ハブ804に隣接する近位フィンガ端806aからロータコア802の周辺の遠位フィンガ端806bまで延在する側縁部820を有する。各フィンガ806は、略三角形又はくさび形状である。このように、フィンガ806の近位端806aは、フィンガ806の遠位端806bよりも幅が実質的に狭い。例解される実施形態では、各フィンガ806の側縁部820は、近位端806aから外向きに角度を付けて、台形の形状であり、ハブ804に隣接する磁石ポケット808の基部でより広く、フィンガ806の遠位端806bに隣接するより狭い磁石ポケット808を画定している。例解される実施形態では、フィンガの側縁部820は、平滑であるが、他の実施形態では、図9に説明されるように、フィンガ溝又はスロットを含み得る。
【0079】
コネクタ813は、各磁石溝818に着座するように配置される。この実施形態では、コネクタ813は、半円形の断面であり得、溝818に係合する弓形の面と、フィンガ806の平滑な縁部820に隣接する平坦な面と、を伴う。
【0080】
磁石810は、台形の形状であり、磁石ポケット808も同様に、台形の形状であるため、各磁石ポケット808は、近位端808aでより広く、遠位端808bでより狭くなる(図11A図11Eに示される長方形形状の磁石ポケットとは対照的に)ことが理解される。
【0081】
いずれにしても、それらの台形形状のために、磁石810は、コネクタ813、又は磁石810を磁石ポケット808内に固定するためのロータリング813を必要とせずに、フィンガ806によって磁石ポケット808に固定され得る。したがって、上で説明されるように、ロータアセンブリ800のいくつかの実施形態では、コネクタ813、更には磁石溝818さえも排除され得る。同様に、この理由から、ロータリング814は排除され得る。
【0082】
磁石810を磁石ポケット808内に固定する必要はないが、いくつかの実施形態では、ロータリング814は、ロータアセンブリ800を強化するために、特にフィンガ806に支持を提供するために提供され得る。そのような実施形態では、磁石810は、磁石810の半径方向外縁部812aがロータリング814の半径方向内縁部826から離間して、磁石810とロータリング814との間に半径方向の隙間を形成し、動作中にロータリング814から磁石810に応力がかかる可能性を低減するように、サイズ決定され得る。他の実施形態では、ロータリング814は、磁石810の半径方向外縁部812aに当接し得る。
【0083】
図14Aは、ロータアセンブリ900が、軸903の周りに配置され、フィンガ906が半径方向に延在する中央ハブ904を有するスパイダ形状のロータコア902を含む、ロータアセンブリ900の別の実施形態の分解図である。1つ以上の実施形態では、ロータコア902は、上で概して説明されるように、繊維層スタック909内で一緒に接合された複数の繊維層907で形成され得るが、一方、他の実施形態では、ロータコア902は、他の方法で形成され得る。フィンガ906は、隣接するフィンガ906の間に磁石ポケット908を形成するように、ハブ904の外周の周りに互いに離間されている。各磁石ポケット908は、磁石910を受容するように配置されている。第1のプレート917a及び第2のプレート917bを有する保持カバーアセンブリ915が、ロータコア902及び磁石910を互いに対して軸方向に取り囲み、軸方向に固定するために利用され得る。
【0084】
各プレート917は円形であり、外側半径方向縁部919、外表面921、及び内表面923を含む。保持カバーアセンブリ915は、上で説明されるロータアセンブリ実施形態の1つ以上において、軸903に沿ってロータコア902及び磁石910に軸方向支持を提供するために利用され得る。ロータアセンブリ900のいくつかの実施形態では、上で説明されるようなロータリングは、フィンガ906の半径方向外側に配置され、保持カバーアセンブリ915と協働し得る。これに関して、いくつかの実施形態では、対向するプレート917a、917bはまた、ロータリングを軸方向に取り囲んで、ロータリングに軸方向の支持を提供し得る。他の実施形態では、プレート917a、917bの外側半径方向縁部919は、ロータリングの内側半径方向縁部に当接する。図14Aに示される実施形態では、各プレート917は、外側半径方向縁部919に隣接するプレート917の内表面923上に一体的に形成された外側半径方向リップ925を含む。そのような実施形態では、各プレート917の外側半径方向リップ925は、上記の他の実施形態で説明されたロータリングを置き換え得る。これに関して、図14Bで最良に分かるように、ロータアセンブリ900が組み立てられる場合、保持カバーアセンブリ915は、ロータコア902及び磁石910を軸方向及び半径方向の両方で完全に取り囲み、具体的には、2つの対向するプレート917a、917bの半径方向リップ925は、互いに隣接している。
【0085】
1つ以上の実施形態では、ロータアセンブリ900は、空気が磁石910間を流れることを可能にするように形成された内部ロータ冷却チャネル927を含む。いくつかの実施形態では、冷却チャネル927は、一方又は両方のプレート917a、917bの内表面923にシート929を提供することによって形成され得る。
【0086】
ロータアセンブリ900の実施形態では、各磁石910は、コネクタ又はフィンガ907の形状、又はロータリング、又はたとえ半径方向リップ925によってであろうと、上で概して説明されるような様々な異なる方法で磁石ポケット908内に支持され得、内部ロータ冷却チャネル927を有するロータアセンブリ900の実施形態は、この点に限定されない。
【0087】
各磁石910は、半径方向外縁部912a及び半径方向内縁部912bを有し、この半径方向内縁部912a、912bは、側縁部916によって結合されている。1つ以上の実施形態では、少なくとも1つ、好ましくは各々の磁石側縁部916は、側縁部916の長さの少なくとも一部分に沿って延在する磁石溝又はスロット918を含む。
【0088】
同様に、各フィンガ906は、ハブ904に隣接する近位フィンガ端906aからロータコア902の周辺の遠位フィンガ端906bまで延在する側縁部920を有する。フィンガ906の各側縁部920は、近位フィンガ端906aと遠位フィンガ端906bとの間の側縁部920の長さの少なくとも一部分に沿って延在するフィンガ溝又はスロット(図14Aには図示されていないが、様々な実施形態で上に説明されている)を含み得る。
【0089】
コネクタ(図14Aには図示されていないが、様々な実施形態において、上で説明されるように)は、対向するフィンガ溝及び磁石溝918と係合するように配置され得る。
【0090】
プレート917の内表面923上に形成されたのは、ロータコア902を支持する1つ以上の隆起したシート929である。1つ以上の実施形態では、複数の離間された隆起したシート929が、軸903の周りに形成されている。各隆起したシート929は、隣接するシート929から離間されて、その間に冷却チャネル927を部分的に画定する。例解される実施形態では、複数のくさび形状の隆起したシート929が、軸903を中心にプレート917の内表面923上に形成され、外側半径方向縁部919に向かって半径方向外向きに延在し、それによって複数の冷却チャネル927を画定する。この実施形態では、隆起したシート929はまた、プレート917の外側半径方向縁部919から離間されている。ロータコア902は、中央ハブ904が隆起したシート929と係合し、各フィンガ906が冷却チャネル927に沿って延在するように、フィンガ906が冷却チャネル927と整列するように、隆起したシート929上に位置付けられている。したがって、いくつかの実施形態では、各隆起したシート929は、中央ハブ904がプレート917に収容されている場合に、中央ハブ904の外径以下で半径方向外向きに延在するように形成されている。いずれにしても、ロータコア902が説明されるように隆起したシート929に当接する場合、フィンガ906は、冷却チャネル927がフィンガ906の長さに沿って外向きに引き続き延在するように、プレート917の内表面923から離間されている。1つ以上の実施形態では、シート929は、くさび形状であり、プレート917に形成された開口部933の周りに位置付けられ得る。
【0091】
1つ以上の実施形態では、図14C及び図14Dで最良に分かるように、磁石の厚さTmは、フィンガの厚さTfよりも厚いため、フィンガ906に沿って画定された冷却チャネル927は、磁石910が隣接するフィンガ906の間に形成された磁石ポケット908内の隆起したシート929の半径方向外側に位置付けられる場合に、連続する磁石910の間に延在することになる。そのような実施形態では、冷却チャネル927が、磁石910の各側縁部916の一部分に沿って延在していることが理解されるであろう。プレート917が半径方向リップ925を含む場合、各磁石910は、隆起したシート929と半径方向リップ925との間に半径方向に位置付けられ、かつ固定され得る。そのような場合、磁石910は、プレート917の内表面923に当接する。両方のプレート917a、917bが、説明されるように隆起したシート929を含む場合、ロータアセンブリ900は、各磁石910の周りに4つの冷却チャネル927を画定する。最後に、1つ以上の実施形態では、冷却チャネル927は、半径方向に延在している。代替的に、又はそれに加えて、冷却チャネルはまた、シート929に形成された円周方向に延在するチャネル931であり得る。そのような円周方向に延在するチャネル931は、半径方向に延在する冷却チャネルを相互接続し得る。図示されていないが、他の実施形態では、追加のシート929が、フィンガ906に追加の支持を提供するために、各フィンガの遠位端906bに隣接するプレート917の内部表面923上に形成され得る。
【0092】
このように、アキシアルフラックスモータのためのロータアセンブリが説明されている。1つ以上の実施形態では、ロータアセンブリは、概して、その間に磁石ポケットを形成する隣接するフィンガを有する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブと、ロータコアの各磁石ポケット内に位置付けられた磁石と、ロータコアの周辺の周りに延在するロータリングと、を含み、ロータコアは、繊維層スタック内に一緒に形成された複数の繊維層を含み、各繊維層は、選択方向に延在する一次繊維のセットを有し、隣接する繊維層の一次繊維のセットは、異なる方向に延在している。他の実施形態では、ロータアセンブリは、その間に磁石ポケットを形成する隣接するフィンガを有する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアと、ロータコアの各磁石ポケットに位置付けられた磁石と、ロータコアの周辺の周りに延在するロータリングと、を含み得、ロータコアは、材料層スタック内に一緒に形成された複数の材料層を備える。同様に、アキシアルフラックスモータが説明されている。1つ以上の実施形態では、アキシアルフラックスモータは、軸に沿って配置された少なくとも1つのステータアセンブリと、軸に沿って配置され、少なくとも1つのステータアセンブリから離間されたロータアセンブリであって、ロータアセンブリは、その間に磁石ポケットを形成する隣接するフィンガを有する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアを備える、ロータアセンブリと、ロータコアの各磁石ポケットに位置付けられた磁石と、ロータコアの周辺の周りに延在するロータリングと、を含み得、ロータコアは、繊維層スタック内に一緒に形成された複数の繊維層を備え、各繊維層は、一次繊維のセットが選択方向に延在し、隣接する繊維層の一次繊維のセットが異なる方向に延在している。他の実施形態では、ロータアセンブリは、概して、隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアと、ロータコアの各磁石ポケットに位置付けられた磁石と、を含み、ロータコアは、繊維層スタック内に一緒に形成された複数の繊維層を備え、各繊維層は、選択方向に延在する一次繊維のセットを有する材料を備え、隣接する繊維層の一次繊維のセットは、異なる方向に延在している。更に他の実施形態では、ロータアセンブリは、隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアと、ロータコアの各磁石ポケット内に位置付けられた磁石と、を含み得、ロータコアは、繊維層スタック内に一緒に形成された複数の繊維層を備える。更に他の実施形態では、ロータアセンブリは、隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアと、ロータコアの各磁石ポケットに位置付けられた磁石と、ロータコアの周辺の周りに延在するロータリングと、磁石とロータリングとの間の各磁石の半径方向外側に位置付けられたスペーサと、を含み得る。更に他の実施形態では、ロータアセンブリは、隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアと、ロータコアの各磁石ポケット内に位置付けられた磁石と、ロータコアの周辺の周りに延在するロータリングと、を含み得、各磁石は、半径方向外縁部及び半径方向内縁部を有し、半径方向縁部は、側縁部によって結合され、各側縁部は、側縁部の長さの少なくとも一部分に沿ってその中に形成された溝を有する。更に他の実施形態では、ロータアセンブリは、隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアと、ロータコアの各磁石ポケット内に位置付けられた磁石であって、各磁石は、半径方向外縁部及び半径方向内縁部を有し、半径方向縁部は、側縁部によって結合され、各側縁部は、側縁部の長さの少なくとも一部分に沿って形成された溝を有する、磁石と、ロータコアの周辺の周りに延在するロータリングと、各フィンガと隣接する磁石側縁部との間の硬化された接合材料であって、硬化された接合材料は、隣接する磁石の溝に配置されている、接合材料と、を含み得る。更に他の実施形態では、ロータアセンブリは、隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアであって、各フィンガは、ロータハブに隣接する近位フィンガ端からロータコアの周辺の遠位フィンガ端まで延在する2つのフィンガ側縁部を有し、各フィンガ側縁部は、フィンガ側縁部の長さの少なくとも一部分に沿ってその中に形成されたフィンガ溝を有する、ロータコアと、ロータコアの各磁石ポケットに位置付けられた磁石であって、各磁石は、半径方向外縁部及び半径方向内縁部を有し、半径方向縁部は、磁石の側縁部によって結合され、各側縁部は、磁石の側縁部の長さの少なくとも一部分に沿ってその中に形成された磁石溝を有し、フィンガの少なくとも1つのフィンガ溝は、磁石の少なくとも1つの磁石溝と整列する、磁石と、ロータコアの周辺の周りに延在するロータリングと、整列されたフィンガ溝及び磁石溝に挿入されたコネクタと、を含み得る。更に他の実施形態では、ロータアセンブリは、隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアであって、各フィンガは、ロータハブに隣接する近位フィンガ端からロータコアの周辺の遠位フィンガ端まで延在する2つのフィンガ側縁部を有する、ロータコアと、ロータコアの各磁石ポケット内に位置付けられた磁石であって、各磁石は、半径方向外縁部及び半径方向内縁部を有し、半径方向縁部は、磁石側縁部によって結合される、磁石と、ロータコアの周辺の周りに延在するロータリングと、を含み得、磁石側縁部は、各磁石の各側面上のフィンガ側縁部から離間されている。更に他の実施形態では、ロータアセンブリは、隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の半径方向に延在し、離間し、くさび形状のフィンガを有するロータハブを有するロータコアであって、各フィンガは、ロータハブに隣接する近位フィンガ端からロータコアの周辺の遠位フィンガ端まで延在する2つのフィンガ側縁を有し、磁石ポケットを形成する隣接フィンガのフィンガ側縁部は互いに平行であり、各フィンガ側縁部は、フィンガ側縁部の長さの少なくとも一部分に沿ってその中に形成されたフィンガ溝を有する、ロータコアと、ロータコアの各磁石ポケット内に位置付けられた磁石であって、各磁石は、半径方向外縁部及び半径方向内縁部を有し、半径方向縁部は、互いに平行である磁石側縁部によって結合され、各磁石側縁部は、磁石側縁部の長さの少なくとも一部分に沿ってその中に形成された磁石溝を有し、フィンガの少なくとも1つのフィンガ溝は、磁石の少なくとも1つの磁石溝と整列する、磁石と、各磁石の半径方向外縁部に隣接するコネクタアセンブリと、を含み得、各コネクタアセンブリは、そこから第2のコネクタから離間された第1のコネクタが延在する外側半径方向要素を備え、第1及び第2のコネクタは、互いに平行である。更に他の実施形態では、ロータアセンブリは、隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の半径方向に延在する、離間したくさび形状のフィンガを有するロータハブを有するロータコアであって、各フィンガは、ロータハブに隣接する近位フィンガ端からロータコアの周辺の遠位フィンガ端に延在する2つのフィンガ側縁部を有する、ロータコアと、ロータコアの各磁石ポケットに位置付けられた磁石であって、各磁石は、第1の幅の半径方向外縁部及び第2の幅の半径方向内縁部を有し、半径方向縁部は、磁石側縁部によって結合され、第1の幅は、第2の幅未満であり、磁石は、台形の形状である、磁石と、を含み得る。更に他の実施形態では、ロータアセンブリは、隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアであって、各フィンガが、ロータハブに隣接する近位フィンガ端からロータコアの周辺の遠位フィンガ端まで延在する2つのフィンガ側縁部を有する、ロータコアと、ロータコアの各磁石ポケット内に位置付けられた磁石であって、各磁石が、半径方向外縁部及び半径方向内縁部を有し、半径方向縁部は、磁石側縁部によって結合される、磁石と、隣接する磁石の間の少なくとも1つのフィンガに沿って形成された冷却チャネルと、を含み得る。更に他の実施形態では、アキシアルフラックスモータは、一次軸に沿って配置された少なくとも1つのステータアセンブリと、一次軸に沿って配置され、少なくとも1つのステータアセンブリから離間したロータアセンブリと、少なくとも1つのステータアセンブリが支持される冷却機構であって、冷却機構は、外部表面及び内部表面を有するプレートを備え、ステータアセンブリは内部表面に取り付けられ、複数の流体接続された冷却チャネルが外部表面に形成されている、冷却機構と、を含み得る。更に他の実施形態では、アキシアルフラックスモータは、一次軸に沿って配置された少なくとも1つのステータアセンブリと、一次軸に沿って配置され、少なくとも1つのステータアセンブリから離間したロータアセンブリと、少なくとも1つのステータアセンブリが支持される冷却機構であって、冷却機構は、外部表面及び内部表面を有するプレートを備え、ステータアセンブリは、ステータアセンブリから延在し、プレートの内部表面と係合するが、プレートの外部表面から離間した締結具によって内部表面に取り付けられている、冷却機構と、を含み得る。
【0093】
前で説明される実施形態のいずれかについて、ロータアセンブリは、単独で、又は互いに組み合わせて、以下の要素のいずれか1つを含み得る。
ロータコアは、ロータコア外周を有し、ハブから半径方向に延在する複数のフィンガを有するハブを備え、各フィンガは、ハブに隣接する近位端及びロータコア外周に隣接する遠位端を有し、複数のフィンガは、隣接するフィンガ間に磁気ポケットを形成するように互いに離間されるようにハブの周りに円周方向に離間されている。
【0094】
複数の材料層は、各々、選択方向に延在する一次繊維のセットを有する。
【0095】
冷却機構は、外部表面及び内部表面を有するプレートを備え、複数の流体接続された冷却チャネルが、外部表面に形成されている。
【0096】
一次繊維のセットは、ガラス繊維を含む。
【0097】
一次繊維のセットは、炭素繊維を含む。
【0098】
ロータコアは、スパイダ形状である。
【0099】
磁石側縁部は、磁石の各側面のフィンガ側縁部から離間されている。
【0100】
磁石半径方向内縁部は、ロータハブから離間されている。
【0101】
ステータアセンブリを取り付ける締結具は、プレート内に部分的にのみ延在する。
【0102】
ステータアセンブリが、ステータアセンブリから延在して、プレートの内部表面と係合するが、プレートの外部表面から離間する締結具によって内部表面に取り付けられるプレート。
【0103】
各コネクタアセンブリは、コネクタアセンブリの平行な第1及び第2のコネクタが整列した磁石及びフィンガ溝に延在するように磁石と係合し、コネクタアセンブリの半径方向外側要素は、磁石の半径方向外縁部に当接する。
【0104】
各コネクタアセンブリは、磁石ポケットを形成する隣接するフィンガの一部分のみを覆う。
【0105】
隣接する磁石間の各フィンガに沿って形成された冷却チャネル。
【0106】
冷却チャネルは半径方向に延在している。
【0107】
第2のプレートから軸方向に離間された第1のプレートを有する保持カバーアセンブリであって、各プレートは、円形であり、外側半径方向縁部、外表面、及び内表面を含み、少なくとも1つのプレートは、プレートのうちの1つの内表面に形成された離間したシートを含み、離間したシートは、少なくとも部分的に冷却チャネルを形成する、保持カバーアセンブリ。
【0108】
ロータコアは、フィンガが半径方向に延在するハブから形成され、当該フィンガは、隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成するように、ハブの外周の周りに互いに離間されている。
【0109】
ロータアセンブリは、フィンガから半径方向外向きに配置されたロータリングを更に備える。
【0110】
少なくとも10本のフィンガと少なくとも10個の磁石ポケット。
【0111】
複数のフィンガは、各々長方形の形状であり、複数の磁石ポケットは各々くさび形状である。
【0112】
複数のフィンガは各々くさび形状であり、複数の磁石ポケットは、長方形の形状である。
【0113】
各磁石は、第1の長さの半径方向外縁部と、第1の長さ未満である第2の長さの半径方向の内縁部と、を有する。
【0114】
各磁石は、第1の長さの半径方向外縁部と、第1の長さよりも長い第2の長さの半径方向内縁部と、を有する。
【0115】
各磁石は、第1の長さの半径方向外縁部と、第1の長さと同じである第2の長さの半径方向内縁部と、を有する。
【0116】
各磁石は、磁石の半径方向外縁部から半径方向内縁部まで延在する側縁部を有する。
【0117】
当該磁石の半径方向外縁部と半径方向内縁部との間の磁石の側縁部の長さの少なくとも一部分に沿って延在する溝。
【0118】
溝は、当該磁石の半径方向外縁部と半径方向内縁部との間に完全に延在している。
【0119】
溝は、半径方向外縁部から延在し、当該磁石の半径方向内縁部から離間されている。当該溝は、半径方向外縁部から離間され、当該磁石の半径方向内縁部から延在している。
【0120】
溝は、当該磁石の半径方向外縁部及び半径方向の内縁部の両方から離間されている。
【0121】
当該フィンガの近位端と遠位端との間のフィンガの側縁部の長さの少なくとも一部分に沿って延在している溝。
【0122】
溝は、当該フィンガの近位端と遠位端との間に完全に延在している。
【0123】
溝は、遠位端から延在し、当該フィンガの当該の近位端から離間されている。
【0124】
溝は、遠位端から離間され、当該フィンガの近位端から延在している。
【0125】
溝は、当該フィンガの遠位端及び近位端の両方から離間されている。
【0126】
磁石の両側縁に沿った溝。
【0127】
フィンガの両側の端に沿った溝。
【0128】
溝は長方形又は正方形の形状であり、当該コネクタはブレードである。
【0129】
溝は半円形であり、当該コネクタは丸いピンである。
【0130】
磁石の外側半径方向縁部と外側リングとの間に半径方向に位置付けられたスペーサ。
【0131】
各磁石は、磁石の外側半径方向縁部と外側リングとの間に半径方向に位置付けられた別個のスペーサを有する。
【0132】
磁石の外側半径方向縁部と外側リングとの間に位置付けられた複数のスペーサ。
【0133】
スペーサは、スペーサ本体を備える。
【0134】
スペーサ本体は、弓形の形状である。
【0135】
スペーサは、当該スペーサ本体から半径方向内向きに延在するコネクタを更に備える。
【0136】
スペーサは、当該スペーサ本体から半径方向内向きに延在する離間したコネクタを更に備える。
【0137】
間隔を置いたコネクタは平行である。
【0138】
隣接するフィンガ端の溝は平行である。
【0139】
磁石の半径方向に延在する縁部の溝は平行である。
【0140】
一体的に形成されたロータリング及びロータコアであって、一体的に形成されたロータリング及びロータコアは、ハブの外周の周りに互いに離間され、コアの周りに配置されたリングまで延在する複数の半径方向に延在するフィンガを含み、隣接するフィンガは、それらの間に磁石ポケットを形成する、ロータリング及びロータコア。
【0141】
材料層スタック内の各材料層は、ハブの外周の周りに互いに離間され、コアの周りに配置されたリングまで延在する複数の半径方向に延在するフィンガを備えるように形成され、隣接するフィンガは、それらの間に磁石ポケットを形成する。
【0142】
フィンガから半径方向外向きに配置されたロータリング。
【0143】
スペーサから半径方向外向きに配置されたロータリング。
【0144】
ロータリングは、フィンガと一体的に形成される。
【0145】
ロータリングは連続的なリングである。
【0146】
ロータリングは、半径方向内縁部及び半径方向外縁部を有し、半径方向内縁部は、フィンガの遠位端に隣接している。
【0147】
ロータリングは、半径方向内側縁部が第1の材料、及び半径方向外側縁部が第2の材料で形成される。
【0148】
第1の材料はガラス繊維であり、第2の材料は炭素繊維である。
【0149】
各フィンガは、当該フィンガの近位端に隣接する近位幅と、各フィンガの遠位端に隣接する遠位幅とを有し、遠位幅は近位幅よりも大きい。
【0150】
各磁石ポケットは、半径方向外向きに狭くなる。
【0151】
各磁石の内側半径方向縁部は、各磁石の外側半径方向縁部よりも長い。
【0152】
各磁石の内側半径方向縁部は、フィンガの近位端に隣接し、各磁石の外側半径方向縁部は、フィンガの遠位端に隣接している。
【0153】
各磁石ポケットは、逆台形の形状であり、各磁石は、台形の形状であり、逆台形形状のポケットに収容されるように配置される。
【0154】
各繊維層は、選択方向に延在する一次繊維のセットを有し、隣接する繊維層の一次繊維のセットは、異なる方向に延在している。
【0155】
隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアと、ロータコアの各磁石ポケットに位置付けられた磁石。
【0156】
ロータコアは、繊維層スタック内に一緒に形成された複数の繊維層を備え、各繊維層は、選択方向に延在する一次繊維のセットを有する材料を含み、隣接する繊維層の一次繊維のセットは、異なる方向に延在している。
【0157】
隣接するフィンガの間に磁石ポケットを形成する複数の半径方向に延在する、離間したフィンガを有するロータハブを有するロータコアであって、各フィンガは、ロータハブに隣接する近位フィンガ端からロータコアの周辺の遠位フィンガ端まで延在する2つのフィンガ側縁部を有する、ロータコア、
【0158】
ロータコアの各磁石ポケットに位置付けられた磁石であって、各磁石は、半径方向外縁部及び半径方向内縁部を有し、半径方向内縁部は、磁石側縁部によって結合されている、磁石。
【0159】
層スタック内に配設された複数の材料層であって、各層は、層スタック内の隣接層の一次繊維層のセットとは異なる方向である選択方向に延在する一次繊維のセットを有する、複数の材料層。
【0160】
各磁石側縁部は、各フィンガ側縁部から離間されて、各磁石側縁部とフィンガ側縁部との間に隙間を形成する。
【0161】
コネクタであって、磁石又はファイナの側縁部の少なくとも1つが、側縁部の長さの少なくとも一部分に沿ってその中に形成された溝を含み、コネクタが溝に挿入されて、磁石を磁石ポケット内に固定している、コネクタ。
【0162】
ロータコアの周辺の周りに延在するロータリング。
【0163】
磁石とロータリングとの間の各磁石の半径方向外側に位置付けられたスペーサ。
【0164】
隣接する磁石の間に少なくとも1つのフィンガに沿って形成された半径方向に延在する冷却チャネル。
【0165】
各磁石の半径方向外縁部は、第1の幅を有し、各磁石の半径方向の内縁部は、第2の幅を有し、第1の幅は、各磁石が台形形状であるように、第2の幅未満であり、磁石ポケットを形成する各半径方向に延在して離間したフィンガは、台形形状の磁石を受容するための対応する台形形状の磁石ポケットを形成するようにくさび形状である。
【0166】
磁石ポケットを形成する隣接するフィンガのフィンガ側縁部は互いに平行であり、各磁石の磁石側縁部は互いに平行である。
【0167】
各フィンガ側縁部は、フィンガ側縁部の長さの少なくとも一部分に沿ってその中に形成されたフィンガ溝を有し、各側縁部は、磁石側縁部の長さの少なくとも一部分に沿ってその中に形成された磁石溝を有し、フィンガの少なくとも1つのフィンガ溝は、磁石の少なくとも1つの磁石溝と整列する。
【0168】
隣接する磁石間の各フィンガに沿って形成された冷却チャネル。
【0169】
各磁石は、磁石の厚さを有し、各フィンガは、フィンガの厚さを有し、磁石の厚さは、フィンガの厚さよりも厚い。
【0170】
複数の離間したシートであって、シートは、くさび形状であり、冷却チャネルがプレートの中心から半径方向に延在するようにシートが形成されたプレートに形成された開口部の周りに位置付けられるシート。
【0171】
ロータコアは、ロータハブがシートに係合し、各磁石がプレートの内表面に当接するようにプレートに当接する。
【0172】
各プレートは、内表面に外側半径方向リップを更に備える。
【0173】
したがって、アキシアルフラックスモータ用のロータを製造する方法が説明されている。この方法は、概して、複数の繊維層を繊維層スタックに配設することであって、各繊維層は、繊維層スタック内の隣接する繊維層の一次繊維層のセットとは異なる方向である選択方向に延在する一次繊維のセットを有する、配設することと、事前形成されたロータリングを金型に挿入することと、複数の磁石をロータリング内の金型に挿入することと、繊維層スタックを金型に挿入することと、金型を作動させて、繊維層スタックから結合材料を表出させ、ロータリング及び磁石を繊維層スタックに接合させることと、を含む。別の実施形態では、方法は、概して、複数の材料層を層スタックに配設することであって、各層は、層スタック内の隣接する層の一次繊維層のセットとは異なる方向である選択方向に延在する一次繊維のセットを有する、配設することと、事前形成されたロータリングを金型に挿入することと、複数の磁石をロータリング内の金型に挿入することと、繊維層スタックを金型に挿入することと、金型を作動させて、層スタックから接合材料を表出させ、ロータリング及び磁石を層スタックに接合させることと、を含み得る。また別の実施形態では、方法は、第1の方向に整列した繊維の一次セットを有する材料から複数の層を切断することと、層を層スタックに配設することであって、各層は、層スタック内の隣接する層とは異なる方向である選択方向に延在する繊維の一次セットを有する、配設することと、を含み得る。
【0174】
前で説明される実施形態のいずれかについて、方法は、単独で、又は互いに組み合わせて、以下のいずれか1つを含み得る。
【0175】
層スタックに熱及び圧力を加えて、スタックから接合材料を表出させて、層を互いに接合すること。
【0176】
事前形成されたロータリングを金型に挿入することと、複数の磁石をロータリング内の金型に挿入することと、層スタックを金型に挿入することと、金型を作動させて、層スタックから接合材料を表出させて、ロータリング及び磁石を層スタックに接合させること。
【0177】
ロータリングを金型に挿入する前に予熱すること。
【0178】
金型に挿入する前に、磁石を予熱すること。
【0179】
様々な実施形態が示され、説明されているが、本開示は、そのような実施形態に限定されず、当業者であれば明らかであろうように、全ての修正及び変形を含むと理解されるであろう。したがって、本開示は、開示される特定の形態に限定されることを意図するものではなく、むしろ、その意図は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨及び範囲内にある全ての修正、等価物、及び代替物を網羅することであることを理解されたい。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
図14D
【国際調査報告】