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特表2024-507026多孔性フレーム基盤の固体電解質膜及びその製造方法、並びにそれを含む全固体電池
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】多孔性フレーム基盤の固体電解質膜及びその製造方法、並びにそれを含む全固体電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/431 20210101AFI20240208BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20240208BHJP
   H01M 10/0562 20100101ALI20240208BHJP
   H01M 10/0585 20100101ALI20240208BHJP
   H01M 50/463 20210101ALI20240208BHJP
   H01M 50/489 20210101ALI20240208BHJP
   H01M 50/449 20210101ALI20240208BHJP
   H01M 50/434 20210101ALI20240208BHJP
   H01M 50/403 20210101ALI20240208BHJP
   H01M 50/414 20210101ALI20240208BHJP
【FI】
H01M50/431
H01M10/052
H01M10/0562
H01M10/0585
H01M50/463 B
H01M50/489
H01M50/449
H01M50/434
H01M50/403 C
H01M50/414
H01M50/403 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516735
(86)(22)【出願日】2022-02-18
(85)【翻訳文提出日】2023-03-10
(86)【国際出願番号】 KR2022002421
(87)【国際公開番号】W WO2022177346
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0022855
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0060500
(32)【優先日】2021-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596099882
【氏名又は名称】エレクトロニクス アンド テレコミュニケーションズ リサーチ インスチチュート
【氏名又は名称原語表記】ELECTRONICS AND TELECOMMUNICATIONS RESEARCH INSTITUTE
(71)【出願人】
【識別番号】523090320
【氏名又は名称】テグ、キョンブク、インスティテュート、オブ、サイエンス、アンド、テクノロジー
【氏名又は名称原語表記】DAEGU GYEONGBUK INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】519371862
【氏名又は名称】インダストリー-ユニバーシティ、コーオペレイション、ファウンデーション、ハニャン、ユニバーシティ、エリカ、キャンパス
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRY-UNIVERSITY COOPERATION FOUNDATION HANYANG UNIVERSITY ERICA CAMPUS
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(72)【発明者】
【氏名】リー、ヨンギ
(72)【発明者】
【氏名】カン、ソクフン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ドーワン
(72)【発明者】
【氏名】キム、トンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ロー、ヨンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ジフン
(72)【発明者】
【氏名】アン、ジンヒョク
(72)【発明者】
【氏名】リー、ヨンミン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ウンクワン
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ククヨン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ヘジュ
(72)【発明者】
【氏名】ハ、ホエジン
【テーマコード(参考)】
5H021
5H029
【Fターム(参考)】
5H021BB02
5H021CC04
5H021CC08
5H021EE02
5H021EE21
5H021EE22
5H021EE32
5H021HH01
5H021HH03
5H029AJ06
5H029AJ11
5H029AJ14
5H029AK03
5H029AL12
5H029AM12
5H029CJ03
5H029CJ08
5H029CJ22
5H029DJ04
5H029DJ14
5H029DJ16
5H029EJ01
5H029HJ01
5H029HJ04
(57)【要約】
固体電解質膜は、金属または高分子物質を含む多孔性フレームと、前記多孔性フレームの両面を覆い、前記多孔性フレームの気孔を埋める固体電解質粒子と、前記固体電解質粒子の間のバインダと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属または高分子物質を含む多孔性フレームと、
前記多孔性フレームの両面を覆い、前記多孔性フレームの気孔を埋める固体電解質粒子と、
前記固体電解質粒子の間のバインダと、を含む固体電解質膜。
【請求項2】
前記多孔性フレームの厚さは1um乃至200umである請求項1に記載の固体電解質膜。
【請求項3】
前記多孔性フレームは金属を含み、
前記多孔性フレームの前記両面及び前記気孔の内面を覆う絶縁層を更に含む請求項1に記載の固体電解質膜。
【請求項4】
前記絶縁層の厚さは前記多孔性フレームの厚さより薄い請求項3に記載の固体電解質膜。
【請求項5】
前記絶縁層の厚さは10nm乃至10umである請求項4に記載の固体電解質膜。
【請求項6】
前記絶縁層は金属酸化膜を含む請求項3に記載の固体電解質膜。
【請求項7】
前記固体電解質粒子及びバインダの組成比は、重量基準に20:80乃至99:1である請求項1に記載の固体電解質膜。
【請求項8】
前記気孔は円形であり、
前記気孔の直径は0.1um乃至50,000umであり、
前記気孔の中心から最も隣接した気孔の中心までの距離は0.15um乃至75,000umであり、前記気孔の前記直径より大きい請求項1に記載の固体電解質膜。
【請求項9】
固体電解質粒子及びバインダを含む混合物を撹拌するステップと、
多孔性フレームの表面上に前記混合物を提供するステップと、
前記混合物が提供された前記多孔性フレームを圧着するステップと、を含むが、
前記多孔性フレームは金属または高分子物質を含み、
前記固体電解質粒子及び前記バインダは前記多孔性フレームの両面を覆い、前記多孔性フレームの気孔を埋める固体電解質膜の製造方法。
【請求項10】
前記混合物は共溶媒を更に含み、
前記共溶媒は、ヘキサン、へプタン、ノナン、デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、アニソール、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、N-メチルピロリドン、ヘキサメチルホスホアミド、ジオキサン、テトラメチル尿素、リン酸トリエチル、リン酸トリメチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミドのうち少なくとも一つを含む請求項9に記載の固体電解質膜の製造方法。
【請求項11】
前記多孔性フレームの前記表面上に前記混合物を提供するステップは、前記多孔性フレームの前記両面及び前記気孔の内面上に前記混合物を直接コーティングすることを含む請求項10に記載の固体電解質膜の製造方法。
【請求項12】
前記混合物をキャスティングするステップと、
前記混合物の前記共溶媒を乾燥して固体電解質フィルムを製造するステップと、を更に含み、
前記多孔性フレームの前記表面上に前記混合物を提供するステップは、前記多孔性フレームの両面及び前記気孔の内面上に前記固体電解質フィルムをラミネーションすることを含む請求項10に記載の固体電解質膜の製造方法。
【請求項13】
前記固体電解質粒子及び前記バインダを含む前記混合物を撹拌した後、前記混合物に非量子性または非極性溶媒を加えるステップを更に含み、
前記非量子性または非極性溶媒は、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトンのうち少なくとも一つを含むものである請求項9に記載の固体電解質膜の製造方法。
【請求項14】
前記混合物及び前記非量子性または非極性溶媒の組成比は、重量基準に1:0.05乃至1:2である請求項13に記載の固体電解質膜の製造方法。
【請求項15】
前記多孔性フレームの前記表面上に前記混合物を提供するステップは、前記多孔性フレームの前記両面及び前記気孔の内面上に前記非量子性または非極性溶媒が加えられた前記混合物を直接コーティングすることを含む請求項14に記載の固体電解質膜の製造方法。
【請求項16】
前記非量子性または非極性溶媒が加えられた前記混合物をキャスティングするステップと、
前記混合物を冷却して固体電解質フィルムを製造するステップと、を更に含み、
前記多孔性フレームの前記表面上に前記混合物を提供するステップは、前記多孔性フレームの両面及び前記気孔の内面上に前記固体電解質フィルムをラミネーションすることを含む請求項14に記載の固体電解質膜の製造方法。
【請求項17】
正極と、
負極と、
固体電解質と、を含み、
前記固体電解質は請求項1乃至請求項8のうちいずれか一項に記載の固体電解質膜である全固体電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔性フレーム基盤の固体電解質膜及びその製造方法、並びにそれを含む全固体電池に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン(Lithium-ion)電池は高いエネルギー密度と安定した出力特性を見せるエネルギー貯蔵素子であって、モバイルITから電気自動車(Electric Vehicle、EV)、エネルギー貯蔵システム(Energy Storage System、ESS)まで多様に適用されている。しかし、リチウムイオン電池は発火の危険性が高い有機系電解液を使用しており、高い電圧範囲で稼働するため、予想できない挙動による火災事故が発生する恐れがある。また、最近二次電池産業が携帯用機器用電源のような小型二次電池から電気自動車及びエネルギー貯蔵システムなどの重大型二次電池に急激に転換されており、このような安定性の問題はより深刻に浮き彫りになっている実情である。
【0003】
リチウムイオン電池の安定性を確保するために多様な方法が適用されているが、そのうちでも最近最もイシューになっているのは固体電解質の開発である。分離膜の機能を兼ねるセラミック基盤の固体電解質を使用する場合、電気の構造が単純になり、電解液の漏液、発火、及び爆発などの危険性がなく、電気化学的安定性に優れて高電圧用電極の使用が制限されない。また、従来の負極材として商用化されている黒鉛素材より10倍以上の理論容量を有するリチウム金属を適用することができるため、リチウム-空気電池またはリチウム-硫黄電池用の電解質にも拡張することができ、質量及び体積に対するエネルギーの密度を画期的に向上させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする一技術的課題は、薄膜型の固体電解質膜(thin-film solid electrolyte membrane)及びその製造方法、並びにそれを含む全固体電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による固体電解質膜は、金属または高分子物質を含む多孔性フレームと、前記多孔性フレームの両面を覆い、前記多孔性フレームの気孔を埋める固体電解質粒子と、前記固体電解質粒子の間のバインダと、を含む。
【0006】
本発明による固体電解質膜の製造方法は、固体電解質粒子及びバインダを含む混合物を撹拌するステップと、多孔性フレームの表面上に前記混合物を提供するステップと、前記混合物が提供された前記多孔性フレームを圧着するステップと、を含むが、前記多孔性フレームは金属または高分子物質を含み、前記固体電解質粒子及び前記バインダは前記多孔性フレームの両面を覆い、前記多孔性フレームの気孔を埋める。
【0007】
本発明による全固体電池は、正極と、負極と、固体電解質とを含むが、前記固体電解質は前記固体電解質膜である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の概念によると、固体電解質膜は、従来商用化されている分離膜と類似した厚さと機械的強度を有する。それによって、固体電解質膜を曲げるか巻き取るなどの変形及び打ち抜きが自由で、固体電解質膜の大面積化が容易である。また、セル製造の際に追加的な加圧条件が緩和され、セル構造が単純化されてセル製造工程のコストが低くなる。
【0009】
本発明の概念によると、従来商用化されている分離膜とは異なって、固体電解質膜は自体的にリチウムイオン伝導特性を有する。それによって、固体電解質膜は、分離膜及び液体電解質を含む電解質システムに近接するイオン伝導特性を示す。
【0010】
本発明の効果は以上で言及した効果に限らず、言及していない他の効果は、以下の記載から該当技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一部の実施例による多孔性フレーム基盤の固体電解質膜を示す概略的な斜視図である。
図2】本発明の一部の実施例による多孔性フレーム基盤の固体電解質膜を示す断面図である。
図3】本発明の一部の実施例による多孔性フレーム基盤の固体電解質膜を示す断面図である。
図4】本発明の一部の実施例による多孔性フレーム基盤の固体電解質膜の平面図である。
図5】本発明の一部の実施例による多孔性フレーム基盤の固体電解質膜の製造方法を説明するための順序図である。
図6】本発明の一部の実施例による多孔性フレーム基盤の固体電解質膜を含む全固体電池を概略的に示す図である。
図7】実験例1乃至8及び比較例1の固体電解質膜の常温でのイオン伝導特性を示すグラフである。
図8】実験例9乃至16及び比較例2の固体電解質膜基盤の単電池の初期比容量及び寿命による比容量の維持特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の構成及び効果を十分に理解するために、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施例を説明する。しかし、本発明は以下で開示される実施例に限らず、様々な形態で具現され多様な変更を加えてもよい。但し、本実施例の説明によって本発明の開示が完全になるようにし、本発明の属する技術分野の通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。添付した図面において、構成要素は説明の便宜上その大きさを実際より拡大して示しており、各構成要素の比率は誇張されているか縮小されている。
【0013】
図1は、本発明の一部の実施例による多孔性フレーム基盤の固体電解質膜を示す概略的な斜視図である。図2及び図3は、本発明の一部の実施例による多孔性フレーム基盤の固体電解質膜を示す断面図である。
【0014】
図1乃至図3を参照すると、固体電解質膜100は、多孔性フレーム10と、固体電解質粒子20と、バインダ30とを含む。
【0015】
多孔性フレーム10は金属または高分子物質を含む。多孔性フレーム10はその内部を貫通する気孔40を含む。気孔40は多孔性フレームの上面50aから下面50bに延長される空き空間である。前記気孔40は前記多孔性フレーム10内に複数個で提供され、互いに離隔されて配置される。前記多孔性フレーム10の厚さt1は1um乃至200umである。
【0016】
前記多孔性フレーム10は高分子物質を含む。一例として、前記高分子物質は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、セルロース、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ナイロン(Nylon)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(PVDF-HFP)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、液晶ポリマフィルム(LCP)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリシロキサン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のうち少なくとも一つを含む。前記多孔性フレーム10が高分子物質を含む場合、前記多孔性フレーム10は前記高分子物質からなるフィルム状である。
【0017】
前記多孔性フレーム10は金属物質を含む。一例として、前記金属物質は、Cu、Al、Ni、ステンレススチール(Stainless stell、SUS)、Ti、Zn、Mgのうち少なくとも一つを含む。前記多孔性フレーム10は前記金属物質からなるホイル(Foil)状である。
【0018】
前記多孔性フレーム10が金属物質を含む場合、前記多孔性フレームの両面50及び前記気孔40の内面を覆う絶縁層90が提供される。前記絶縁層90は電気内短絡や漏洩電流の発生を緩和し、前記多孔性フレーム10に対する前記固体電解質粒子20の接着力を向上させる。前記絶縁層90の厚さt2は10nm乃至10umであって、前記多孔性フレーム10の厚さt1より薄い。
【0019】
前記絶縁層90は金属酸化膜を含む。一例として、前記金属酸化膜は、酸化銅(CuO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ニッケル(NiO、Ni、NiO)、酸化鉄(FeO、Fe、Fe)、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)のうち少なくとも一つを含む。
【0020】
固体電解質粒子20は前記多孔性フレーム10の両面50を覆い、前記多孔性フレーム10の気孔40を埋める。前記固体電解質粒子20はリチウムイオン伝導物質を含む。一例として、前記リチウムイオン伝導物質は、NASICON系電解質(LATP、LAGP)、酸化物系電解質(Garnet構造のLLZO、Perovskite LLTO)、硫化物系電解質(LPS、LPSCl)、高分子電解質(無溶媒系及びゲル電解質)のうち少なくとも一つを含む。
【0021】
バインダ30は前記固体電解質粒子20の間に配置される。前記固体電解質粒子20及びバインダ30の組成比は、重量基準に20:80乃至99:1である。前記バインダ30の組成比が提示された数値範囲より高ければ、前記固体電解質膜100のイオン伝導度が減少する。前記バインダ30の組成比が提示された数値範囲より低ければ、前記多孔性フレーム10に対する前記固体電解質粒子20の接着力が減少する。
【0022】
図4は、本発明の一部の実施例による多孔性フレーム基盤の固体電解質膜の平面図である。
【0023】
図4を参照すると、前記気孔40は円形である。前記気孔40が円形である場合、前記気孔40の直径D1は0.1um乃至50,000umであり、前記気孔40の中心から最も隣接した気孔40の中心までの距離D2は0.15um乃至75,000umである。
【0024】
以下では、本発明による多孔性フレーム基盤の固体電解質膜の製造方法を説明する。
【0025】
図5は、本発明の一部の実施例による多孔性フレーム基盤の固体電解質膜の製造方法を説明するための順序図である。
【0026】
図1乃至図5を参照すると、本発明の実施例による固体電解質膜の製造方法は、固体電解質粒子20及びバインダ30を含む混合物を撹拌するステップS1と、多孔性フレーム10の表面上に前記混合物を提供するステップS2と、前記混合物が提供された前記多孔性フレーム10を圧着するステップS3と、を含む。前記多孔性フレーム10は金属または高分子物質を含む。前記固体電解質粒子20及びバインダ30は前記多孔性フレーム10の両面を覆い、前記多孔性フレーム10の前記気孔40を埋める。
【0027】
一部の実施例によると、前記混合物は共溶媒を更に含む。この場合、前記固体電解質膜の製造方法は、前記混合物を利用した湿式工程を行うことを含む。
【0028】
以下では、湿式工程基盤の固体電解質膜の製造方法についてより詳しく調べる。
【0029】
前記固体電解質粒子20及びバインダ30を含む前記混合物は共溶媒を更に含む。一例として、前記バインダ30は、ブタジエンゴム、フッ素系ゴム、ニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンブタジエンスチレン、スチレンエチレンブタジエンスチレン、アクリレーテッドスチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンオキシド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニルスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、テトラフルオロエチレンのうち少なくとも一つを含む。一例として、前記共溶媒は、ヘキサン、へプタン、ノナン、デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、アニソール、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、N-メチルピロリドン、ヘキサメチルホスホアミド、ジオキサン、テトラメチル尿素、リン酸トリエチル、リン酸トリメチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミドのうち少なくとも一つを含む。
【0030】
以下では、湿式工程基盤の固体電解質膜の製造方法の一例として、前記多孔性フレーム10の表面上に前記混合物を提供するステップS2は、前記多孔性フレーム10の前記両面50及び前記気孔40の内面上に前記混合物を直接コーティングすることを含む。
【0031】
以下では、湿式工程基盤の固体電解質膜の製造方法の他の例として、固体電解質膜の製造方法は、前記固体電解質粒子20及びバインダ30を含む混合物を攪拌するステップS1の後、前記混合物をキャスティングするステップと、前記混合物の前記共溶媒を乾燥して固体電解質フィルムを製造するステップとを更に含む。この場合、前記多孔性フレーム10の表面上に前記混合物を提供するステップS2は、前記多孔性フレーム10の両面50及び気孔40の内面上に前記固体電解質フィルムをラミネーションすることを含む。
【0032】
他の実施例によると、前記混合物は共溶媒を含まなくてもよい。この場合、前記固体電解質膜の製造方法は前記混合物を利用した乾式工程を行うことを含む。
【0033】
以下では、乾式工程基盤の固体電解質膜の製造方法についてより詳しく調べる。
【0034】
乾式工程基盤の固体電解質膜の製造方法は、前記固体電解質粒子20及びバインダ30を含む混合物を撹拌した後、前記混合物に非量子性または非極性溶媒を加えるステップを更に含む。撹拌の際の温度は25℃乃至100℃である。
【0035】
一例として、前記バインダ30は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンの共重合体、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとクロロトリフルオロエチレンの三元共重合体のうち少なくとも一つを含む。
【0036】
前記非量子性または非極性溶媒は沸点が低いため揮発が容易である。一例として、前記非量子性または非極性溶媒は、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトンのうち少なくとも一つを含む。前記非量子性または非極性溶媒が加えられた前記混合物は一時的に流動性(fluidity)を示す。前記混合物及び前記非量子性または非極性溶媒の組成比は、重量基準に1:0.05乃至1:2である。前記非量子性または非極性溶媒の組成比が前記提示した数値範囲より高ければ、前記非量子性または非極性溶媒が加えられた前記混合物の流動性が高く、固体電解質膜100の厚さを制御することが容易ではない。前記非量子性または非極性溶媒の組成比が前記提示した数値範囲より低ければ、前記非量子性または非極性溶媒が加えられた前記混合物の流動性が低く、前記混合物の加工が容易ではない。
【0037】
以下では、乾式工程基盤の固体電解質膜の製造方法の一例として、前記多孔性フレーム10の表面上に前記混合物を提供するステップS2は、前記多孔性フレーム10の前記両面50及び前記気孔40の内面上に非量子性または非極性溶媒が加えられた前記混合物を直接コーティングすることを含む。
【0038】
以下では、乾式工程基盤の固体電解質膜の製造方法の他の例として、固体電解質膜の製造方法は、前記固体電解質粒子20及びバインダ30を含む混合物を攪拌するステップS1の後、前記非量子性または非極性溶媒が加えられた前記混合物をキャスティングするステップと、前記混合物を冷却して固体電解質フィルムを製造するステップとを更に含む。前記多孔性フレーム10の表面上に前記混合物を提供するステップS2は、前記多孔性フレーム10の両面50及び気孔40の内面上に前記固体電解質フィルムをラミネーションすることを含む。
【0039】
図6は、本発明の一部の実施例による多孔性フレーム基盤の固体電解質膜を含む全固体電池を概略的に示す図である。
【0040】
図6を参照すると、全固体電池は、正極110と、負極120と、固体電解質とを含むが、前記固体電解質は上述した固体電解質膜100のうちいずれか一つによるものである。
【0041】
図7は、実験例1乃至8及び比較例1の固体電解質膜の常温でのイオン伝導特性を示すグラフである。以下では、実験例1乃至8及び比較例1の内容を詳しく調べる。
【0042】
(実験例1)
固体電解質膜粒子としてLPSCl、バインダとしてNBR(ニトリルブタジエンゴム)が適用された固体電解質膜を湿式工程によって製造した。多孔性フレームはニッケルからなっており、円形の気孔が規則的な間隔で配列されている。気孔の平均直径は200um、気孔間の間隔は760um、フレーム多孔度は23%、フレームの厚さは10umになるように製造した。表面酸化処理によって絶縁目的のNiO酸化層を厚さ25umで両面に形成した。LPSCl(Argyrodite)及びNBRが重量基準に98:2の組成比でキシレン/シクロヘキサノン混合共溶媒に溶けている混合物を製造した。キシレン溶媒内のシクロヘキサノンの濃度は40%である。前記多孔性フレームの一面に前記混合物をコーティングし、常温で乾燥させた後、前記混合物を多孔性フレームの反対側に更にコーティングし、常温で乾燥して、両面がコーティングされた固体電解質膜を製造した。次に、前記固体電解質膜を圧着し、最終的に厚さ25umの固体電解質膜を製造した。製造された固体電解質膜の両面にブロッキング電極(SUS/固体電解質膜/SUS)を適用し、常温でインピーダンス測定によって固体電解質膜のイオン伝導度を計算した。
【0043】
(実験例2)
前記実施例1とは異なって、前記混合物をテプロンシート上にキャスティングした後、常温で乾燥して固体電解質フィルムを製造した。前記固体電解質フィルムを前記ニッケル多孔性フレームの両面に当てて40℃でラミネーションによって固体電解質膜を製造したことを除いては、実施例1と同じ工程で行った。
【0044】
(実験例3)
固体電解質粒子としてLPSCl、バインダとしてPTFE粒子が98:2の重量比で適用された固体電解質膜を乾式工程によって製造した。PTFE粒子の平均直径は10umである。40℃で持続的にLPSCl及びPTFE粒子の混合物を撹拌して溶融させることで、液状の混合物を形成した。次に、混合物及びMEK(メチルエチルケトン、非量子性または非極性溶媒)の組成比が重量基準に1:0.3になるようにMEKを加えて、実験例1と同じくコーティングと常温乾燥過程を経て固体電解質膜を製造した。
【0045】
(実験例4)
前記実験例3のようにMEKで粘度が調節された液状の混合物を製造し、実験例2と同じ条件のラミネーション工程によって固体電解質膜を製造した。
【0046】
(実験例5)
LPSClとNBRを重量基準に99:1の組成比で適用したことを除いては、実験例1と同じ工程で行った。
【0047】
(実験例6)
LPSClとNBRを重量基準に99:1の組成比で適用したことを除いては、実験例2と同じ工程で行った。
【0048】
(実験例7)
LPSClとPTFEを重量基準に99:1の組成比で適用したことを除いては、実験例3と同じ工程で行った。
【0049】
(実験例8)
LPSClとPTFEを重量基準に99:1の組成比で適用したことを除いては、実験例4と同じ工程で行った。
【0050】
(比較例1)
LPSCl固体電解質粒子を500MPaで加圧して厚さ400um、直径1.2cmのペレット状の固体電解質を製造した。製造された固体電解質の両面にブロッキング電極(SUS/固体電解質/SUS)を適用し、常温でインピーダンス測定によって固体電解質のイオン伝導度を計算した。
【0051】
図7を参照すると、膜状の固体電解質である実験例1乃至8のイオン伝導度が従来のペレット状の固体電解質である比較例1のイオン伝導度に近接していることが観察された。これはリチウムイオンが多孔構造内にのみ移動するようになって、単純で短い移動経路のためイオン伝導度の損失が最小化されたためである。よって、実験例1乃至8の膜状の固体電解質は多孔性フレームの高い引張強度のため比較例1に比べ薄膜化及び大面積化に有利でありながらも、類似したレベルのイオン伝導度を維持することができる。
【0052】
図8は、実験例9乃至16及び比較例2の固体電解質膜基盤の単電池の初期比容量及び寿命による比容量の維持特性を示すグラフである。以下では、実験例9乃至16及び比較例2の内容を詳しく調べる。
【0053】
(実験例9)
固体電解質膜を適用した全固体電池の単電池(モノセル)を製造した。負極としては銅集電体上にラミネーションされた厚さ50umのリチウムホイルを適用した。NCM622正極活物質、LPSCl固体電解質、NBR、及び導電性添加剤(カーボンブラック、Super-P)を80:10:5:5の重量比で混合し、混合物をキシレン共溶媒に溶かして撹拌することでスラリを製造した。前記スラリをアルミニウム集電体にコーティングして圧延した後、最終厚さ30umの正極を製造した。実験例1で製造した固体電解質膜を2つの電極の間に挿入し、パウチセル(2cm×2cm)を製造した。パウチセルの両面には加圧を維持するための別途のジグを適用した。パウチセルを充放電器に連結し、3.0乃至4.3V Cut-off条件でC/5の電流条件でCC-CV/CC充放電を行った。
【0054】
(実験例10)
実験例2の固体電解質膜を適用したことを除いては、実験例9と同じ工程で行った。
【0055】
(実験例11)
実験例3の固体電解質膜を適用したことを除いては、実験例9と同じ工程で行った。
【0056】
(実験例12)
実験例4の固体電解質膜を適用したことを除いては、実験例9と同じ工程で行った。
【0057】
(実験例13)
実験例5の固体電解質膜を適用したことを除いては、実験例9と同じ工程で行った。
【0058】
(実験例14)
実験例6の固体電解質膜を適用したことを除いては、実験例9と同じ工程で行った。
【0059】
(実験例15)
実験例7の固体電解質膜を適用したことを除いては、実験例9と同じ工程で行った。
【0060】
(実験例16)
実験例8の固体電解質膜を適用したことを除いては、実験例9と同じ工程で行った。
【0061】
(比較例2)
比較例1のLPSCl固体電解質ペレットを適用した単電池を製造した。負極としては銅集電体上にラミネーションされた厚さ50umのリチウムホイルを適用した。NCM622正極活物質、LPSCl固体電解質、及び導電性添加剤(カーボンブラック、Super-P)を70:25:5の重量比で混合し、混合物を500MPaで加圧して厚さ450um、直径1.2cmのペレット状の正極を製造した。比較例1で製造した固体電解質ペレットを2つの電極の間に挿入し、加圧ジグに挿入して、加圧セルを構成した。加圧セルは端子を除いた残りの部分を更に密閉型容器に入れて、水分及び空気との接触を遮断した。加圧セルを充放電器に連結し、3.0乃至4.3V Cut-off条件でC/5の電流条件でCC-CV/CC充放電を行った。
【0062】
図8参照すると、固体電解質膜が適用された実験例9乃至16の単電池の初期比容量が、従来のペレット状の固体電解質が適用された比較例2の単電池の初期比容量より優れると観察された。また、充放電を500回繰り返しても、実験例9乃至16の単電池の比容量が比較例2の単電池の比容量より大きいと観察され、実験例9乃至16が比較例2より寿命による比容量の維持特性に優れることを確認した。
【0063】
以上、添付した図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明はその技術的思想や必須的特徴を変更せずとも他の具体的な形態に実施され得る。よって、上述した実施例は全ての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-09-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
属を含む多孔性フレームと、
前記多孔性フレームの両面を覆い、前記多孔性フレームの気孔を埋める固体電解質粒子と、を含み、
前記多孔性フレームは互いに対向する第1表面と第2表面を含み、
前記気孔は各々、前記第1表面から前記第2表面に延長される空き空間である、固体電解質膜。
【請求項2】
前記多孔性フレームの厚さは1μm乃至200μmである請求項1に記載の固体電解質膜。
【請求項3】
記多孔性フレームの前記両面及び前記気孔の内面を覆う絶縁層を更に含む請求項1に記載の固体電解質膜。
【請求項4】
前記絶縁層の厚さは前記多孔性フレームの厚さより薄い請求項3に記載の固体電解質膜。
【請求項5】
前記絶縁層の厚さは10nm乃至10μmである請求項4に記載の固体電解質膜。
【請求項6】
前記絶縁層は金属酸化膜を含む請求項3に記載の固体電解質膜。
【請求項7】
前記固体電解質粒子は、絶縁層を挟んで前記多孔性フレームから離間されている請求項1に記載の固体電解質膜。
【請求項8】
前記固体電解質粒子の間にバインダをさらに含む、請求項1に記載の固体電解質膜。
【請求項9】
前記固体電解質粒子及びバインダの組成比は、重量基準に20:80乃至99:1である請求項に記載の固体電解質膜。
【請求項10】
前記金属が、Cu、Al、Ni、SUS、Ti、またはZnのうち少なくとも1つまたはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の固体電解質膜。
【請求項11】
前記気孔は円形であり、
前記気孔の直径は0.1μm乃至5,000μmであり、
前記気孔の中心から最も隣接した気孔の中心までの距離は0.15μm乃至7,500μmであ請求項1に記載の固体電解質膜。
【請求項12】
前記気孔の直径は前記多孔性フレームの厚さより大きい請求項1に記載の固体電解質膜。
【請求項13】
高分子物質を含む多孔性フレームと、
前記多孔性フレームの両面を覆い、前記多孔性フレームの複数の気孔を埋める固体電解質粒子と、
前記固体電解質粒子間のバインダと、を含み、
前記多孔性フレームは互いに対向する第1表面と第2表面を含み、
前記気孔は各々、前記第1表面から前記第2表面に延長される空き空間である、固体電解質膜。
【請求項14】
前記気孔は、前記第1表面および前記第2表面に対して垂直な方向に延長する請求項13に記載の固体電解質膜。
【請求項15】
固体電解質粒子及びバインダを含む混合物を撹拌するステップと、
多孔性フレームの表面上に前記混合物を提供するステップと、
前記混合物が提供された前記多孔性フレームを圧着するステップと、を含む固体電解質膜の製造方法であって
前記多孔性フレームは金属または高分子物質を含み、
前記固体電解質粒子及び前記バインダは前記多孔性フレームの両面を覆い、前記多孔性フレームの気孔を埋め
前記多孔性フレームは互いに対向する第1表面と第2表面を含み、
前記気孔は各々、前記第1表面から前記第2表面に延長される空き空間である、固体電解質膜の製造方法。
【請求項16】
前記混合物は共溶媒を更に含み、
前記共溶媒は、ヘキサン、へプタン、ノナン、デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、アニソール、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、N-メチルピロリドン、ヘキサメチルホスホアミド、ジオキサン、テトラメチル尿素、リン酸トリエチル、リン酸トリメチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミドのうち少なくとも一つを含む請求項15に記載の固体電解質膜の製造方法。
【請求項17】
前記多孔性フレームの前記表面上に前記混合物を提供するステップは、前記多孔性フレームの前記両面及び前記気孔の内面上に前記混合物を直接コーティングすることを含む請求項16に記載の固体電解質膜の製造方法。
【請求項18】
前記混合物をキャスティングするステップと、
前記混合物の前記共溶媒を乾燥して固体電解質フィルムを製造するステップと、を更に含み、
前記多孔性フレームの前記表面上に前記混合物を提供するステップは、前記多孔性フレームの両面及び前記気孔の内面上に前記固体電解質フィルムをラミネーションすることを含む請求項16に記載の固体電解質膜の製造方法。
【請求項19】
前記固体電解質粒子及び前記バインダを含む前記混合物を撹拌した後、前記混合物に非量子性または非極性溶媒を加えるステップを更に含み、
前記非量子性または非極性溶媒は、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトンのうち少なくとも一つを含むものである請求項15に記載の固体電解質膜の製造方法。
【請求項20】
前記混合物及び前記非量子性または非極性溶媒の組成比は、重量基準に1:0.05乃至1:2である請求項19に記載の固体電解質膜の製造方法。
【国際調査報告】