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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】DC電源アタッチメント装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 1/00 20060101AFI20240208BHJP
   G06F 1/26 20060101ALI20240208BHJP
   H02H 5/04 20060101ALI20240208BHJP
   H02H 3/087 20060101ALI20240208BHJP
   H01R 31/02 20060101ALN20240208BHJP
   H01R 13/66 20060101ALN20240208BHJP
   H01R 31/06 20060101ALN20240208BHJP
【FI】
H02J1/00 303
G06F1/26
H02H5/04
H02H3/087
H01R31/02 B
H01R13/66
H01R31/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528997
(86)(22)【出願日】2021-11-17
(85)【翻訳文提出日】2023-06-15
(86)【国際出願番号】 US2021059792
(87)【国際公開番号】W WO2022109072
(87)【国際公開日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】16/950,882
(32)【優先日】2020-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523178813
【氏名又は名称】チェン,コン-チェン
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】チェン,コン-チェン
【テーマコード(参考)】
5B011
5E021
5G004
5G165
【Fターム(参考)】
5B011DA00
5B011DB19
5E021FA05
5E021FB07
5E021FB21
5E021FC31
5E021MA08
5E021MA12
5E021MB01
5G004AA04
5G004BA03
5G004BA04
5G165AA08
5G165BB08
5G165BB09
5G165EA01
5G165FA01
5G165GA04
5G165NA05
5G165PA05
(57)【要約】
DC電源アタッチメント装置は、既存の配電回路に接続されたACソケットからDC電源を適合させる際に便利な解決策を提供する。これにより、DC電源、既存のソケット、またはDC配電回路に直接接続され得る同じ電源アタッチメント装置上で、複数のDC機器が、同じ電圧または異なる電圧で複数のDC電源に同時にアクセス可能である。また、DC電源アタッチメント装置の組み立てに関する方法についても言及する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
DC電圧を適合させるための装置であって、
ACソケットに結合するように構成されたインターフェースであって、前記ACソケットは、DC配電回路に結合されており、前記インターフェースは、
前記DC配電回路に配置された電源相互接続部に結合され、DC電圧を供給するように構成された電源入力コネクターと、
前記DC配電回路に配置された接地相互接続部に結合された接地コネクターとを含む、インターフェースと、
複数の出力コネクターであって、同出力コネクターのうちの少なくとも1つの第1の出力コネクターは、前記電源入力コネクターに結合された電源端子と、前記接地コネクターに結合された接地端子とを含み、前記電源端子は前記DC電圧を供給し、前記接地端子は前記接地相互接続部に電流還流路を提供する、複数の出力コネクターと、
その外面に形成された複数の開口部を有し、機器を受け取るとともに前記複数の出力コネクターに前記機器を接続するように構成された筐体と、
を備える、装置。
【請求項2】
前記電源入力コネクターに結合された入力と、前記複数の出力コネクターに結合された出力とを有する保護装置をさらに備え、前記保護装置は、前記複数の出力コネクターに接続された機器の電源異常を監視するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記保護装置が、過負荷保護のための熱バイメタルストリップ、短絡保護のための電磁コイル、およびアーク保護のためのアークシュートのうちの少なくとも1つを含む機械的保護装置である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記保護装置は、
電圧入力コネクターにおけるDC電源を監視し、前記複数の出力コネクターに接続された機器をさらに監視するように構成されたゲート制御論理によって制御されるMOSFET転送ゲートを含む電子保護装置であり、
前記ゲート制御論理は、
前記電源入力コネクターの電圧が予め定められた電圧に達したときに、前記MOSFET転送ゲートをオンに切り換えて前記複数の出力コネクターにDC電圧を転送し、
前記複数の出力コネクターに接続された機器の電源異常を検知したときに、前記MOSFET転送ゲートをオフに切り換えるように構成される、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記電源入力コネクターに結合された入力と、前記複数の出力コネクターに結合された出力とを有するDC-DCコンバーターをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記電源入力コネクターに結合された入力と、保護装置に結合された出力とを有するDC-DCコンバーターをさらに備え、前記保護装置は、前記DC-DCコンバーターから変換された前記出力を前記複数の出力コネクターに供給するように構成され、また、前記複数の出力コネクターに接続された機器における電源異常を監視するようにさらに構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記電源入力コネクターに結合された入力と、ゲート制御論理によって制御されるMOSFET転送ゲートに結合された出力とを有するDC-DCコンバーターをさらに備え、前記DC-DCコンバーターから前記複数の出力コネクターへの変換された電圧の転送を制御し、また、前記複数の出力コネクターに接続された機器の電源異常をさらに監視する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
発光ダイオード(LED)と、前記DC電圧の利用可能性を示すように構成された前記LEDと直列に結合された抵抗器とをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記インタフェースは、前記DC配電回路に直接接続された複数の配線からなる、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記複数の出力コネクターのうちの第1のサブセットは、前記複数の出力コネクターのうちの第2のサブセットを形成する第2のタイプのコネクターとは異なる第1のタイプのコネクターによって形成される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
接地入力を受け取り、DC配電回路から複数のDC電圧を適合させるように構成された装置であって、
前記DC配電回路に結合するように構成されたインターフェースであって、前記インターフェースは、
前記複数のDC電圧のうちの第1のDC電圧に結合された第1の電源接続部と、
前記複数のDC電圧のうちの第2のDC電圧に結合された第2の電源接続部と、
前記接地入力に結合された接地接続部と、
複数の出力コネクターであって、前記複数の出力コネクターのうちの第1のサブセットは、前記第1のDC電圧を供給するために前記第1の電源接続部に結合された電源接点と、前記接地入力にDC電流還流路を提供するために前記接地接続部に結合された接地接点とを含み、前記複数の出力コネクターのうちの第2のサブセットは、前記第2のDC電圧を供給するために前記第2の電源接続部に結合された電源接点と、前記接地入力にDC電流還流路を提供するために前記接地接続部に結合された接地接点とを含む、複数の出力コネクターと、を含む、インターフェースと、
前記第1のDC電圧および前記第2のDC電圧と前記DC電流還流路とを受け取り、複数の外部機器に供給するように構成された複数のコネクター開口部を含む筐体と、
を備える、装置。
【請求項12】
前記第1の電源接続部および前記第2の電源接続部は、同じDC電圧を供給する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の電源接続部および前記第2の電源接続部は、異なるDC電圧を供給する、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記第1の電源接続部に結合された入力と、前記複数の出力コネクターのうちの前記第1のサブセットに結合された出力とを有し、前記複数の出力コネクターのうちの前記第1のサブセットに接続された機器の電源供給と電源異常の監視とを行う第1の保護装置と、
前記第2の電源接続部に結合された入力と、前記複数の出力コネクターのうちの前記第2のサブセットに結合された出力とを有し、前記複数の出力コネクターのうちの前記第2のサブセットに接続された機器の電源供給と電源異常の監視とを行う第2の保護装置と、
をさらに備える、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記第1の保護装置および前記第2の保護装置は、類似の保護特性を有する、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第1の保護装置および前記第2の保護装置は、異なる保護特性を有する、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記第1の電源接続部は、前記第1のDC電圧を1つ以上の変換された電圧に変換するように構成されたDC-DCコンバーターに結合され、前記1つ以上の変換された電圧は、前記複数の出力コネクターのうちの第1のサブセットに分配するようにさらに構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記第1の電源接続部は、前記第1のDC電圧を変換された電圧に変換するように構成されているDC-DCコンバーターに結合され、前記装置は、
前記変換された電圧を前記複数の出力コネクターのうちの前記第1のサブセットに供給し、前記複数の出力コネクターのうちの前記第1のサブセットに接続された機器の電源異常を監視するように構成された保護装置をさらに備える、請求項11に記載の装置。
【請求項19】
前記第1の電源接続部および前記第2の電源接続部は、前記第1のDC電圧および前記第2のDC電圧の、前記複数の出力コネクターのうちの前記第1のサブセットおよび前記第2のサブセットへの転送を制御するために、対応する第1のゲート制御論理および第2のゲート制御論理によってそれぞれ制御される第1のMOSFET転送ゲートおよび第2のMOSFET転送ゲートにそれぞれ接続されており、前記第1のMOSFET転送ゲートは前記複数の出力コネクターのうちの前記第1のサブセット上の電源異常を監視するように構成され、前記第2のMOSFET転送ゲートは前記複数の出力コネクターのうちの前記第2のサブセット上の電源異常を監視するように構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項20】
前記第1の電源接続部および前記第2の電源接続部は、ACソケットに結合されている、請求項11に記載の装置。
【請求項21】
PCBを提供する工程であって、同PCBは、
電源アタッチメント装置に供給される1つ以上のDC電源に結合するための1つ以上の領域に分割される第1の層と、
接地プレーンを形成する第2の層と、
配電回路に結合されるように構成された複数のインターフェースピンを保持するための複数の貫通孔であって、前記複数のインターフェースピンのうちの接地ピンが、前記複数の貫通孔のうちの第1の貫通孔にはんだ付けされて、前記第2の層と前記配電回路の接地相互接続部に結合し、前記複数のインターフェースピンのうちの第1の電源ピンが、前記複数の貫通孔のうちの第2の貫通孔にはんだ付けされて、前記第1の層上の1つ以上の領域に結合するように構成される、複数の貫通孔とを含む、PCBを提供する工程と、
外部機器に複数のDC電圧を供給するための複数の出力コネクターを前記PCB上に実装する工程と、
外部機器を差し込むための開口部を有する筐体を提供する工程と、
を含む方法によって形成される、請求項11に記載の装置。
【請求項22】
前記複数のインターフェースピンのうちの第2の電源ピンが、前記複数の貫通孔のうちの第3の貫通孔にはんだ付けされ、前記第1の層上の前記1つ以上の領域に結合するように構成されている、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記複数の出力コネクターが、前記PCB の頂面上に縦方向に取り付けられている、請求項21に記載の装置。
【請求項24】
前記複数の出力コネクターが、前記PCB の表面上に横方向に取り付けられている、請求項21に記載の装置。
【請求項25】
前記複数の出力コネクターのうちの第1のサブセットは、前記PCBの表面上に横方向に取り付けられ、前記複数の出力コネクターのうちの第2のサブセットは、前記PCBの前記表面上に縦方向に取り付けられている、請求項23に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ACおよびDC電圧供給に関する。より詳細には、本発明は、DC配電回路からのDC電源の調整による適合に関する。
【背景技術】
【0002】
AC電源は、家庭やオフィス、商業施設や公共施設などで広く使用されている。しかしながら、ほとんどの電子機器には集積回路(IC)が搭載されており、その動作にはDC電源が必要である。電力をDC電圧に変換して電子機器の電源にしたり、バッテリーを充電したりするためには、電源アダプターを使用する。
【0003】
しかしながら、電源アダプターは、面倒で持ち運びに不便なうえ、製品によって、また会社によって互換性がないことが多い。そのため、ユーザーが有する電子機器ごとに1つずつ、複数のアダプターを持ち歩くこともある。加えて、電子製品の多くは、専用の電源アダプターが付属していることが多い。新しい電子製品が製品化されると、旧世代のアダプターが廃棄されることが多く、その結果、過剰な電器廃棄物(e-waste)が発生し、環境に悪影響を与えている。AC電源をDC電源に変換する電源アダプターも、変換効率の関係でエネルギーロスが相当なものとなる。
【0004】
多くの場所でDC電源を供給することができ、これにより、人々が電源アダプターを持ち歩くことなく、電子機器のDC電源を容易に利用できる技術が望まれている。以下、DC電源を環境にユビキタス化するとともに日常生活に利便性をもたらす装置および方法について開示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
家庭やビルの配電回路の多くには、多くの電子機器や家電製品に使用されるAC電力が供給されている。周知のように、電子機器や家電製品は、配電回路に接続されたACソケットに差し込まれ、AC電源を得ることができる。仮に既存のAC配電回路上でDC電源をACソケットに供給し、機器が直接使用できるようになれば、多大なエネルギーの無駄を省くことができる。一方法として、電力盤に設置された回路遮断器の電源接続をACからDCに変更する方法が挙げられる。また、ソーラーパネルなど再生したDCエネルギー源から直接DC電源を供給する方法もある。このようなDC電源供給により、電子機器のためにAC電源をDCに変換するAC電源アダプターは不要なものとなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、DC電源アタッチメント装置は、ACソケットでDC電源を使用する際のギャップを埋めるための解決策を提供する。DC電源アタッチメント装置は、ACソケットに供給されるDC電源を再構成し、DCコネクター上に存在するDC電源を様々なDC機器に容易に利用できるようにするものである。
【0007】
DC電源アタッチメントは、パッシブ型ACアダプターとは異なる。レガシーACアダプターの内部構造体は、ACソケットに接続された入力ピンから、外部機器が電源にアクセスするための対応する出力スロットまで、1対1の接続で直接配線された単純なものである。ACアダプターの2つまたは3つの出力スロットにAC機器を接続し、AC電源を得る必要がある。しかしながら、DC電源アタッチメント装置は、アタッチメント装置のインターフェイス・ピンからDC電源および接地入力を取り出し、これらを、DC機器が接続できるように出力コネクター上に再構成するものである。
【0008】
電力盤に設置された回路遮断器への入力電力の、AC電源への接続またはDC電源への接続により、配電回路の電気的配線の組がAC配電回路とDC配電回路のいずれかに決定されるため、ACからDCへの電力供給の移行が可能である。AC配電用の回路遮断器およびDC配電用の回路遮断器は、安全上の要求が異なる場合がある。
【0009】
本発明の一実施形態に係るDC電源アタッチメント装置は、DC電源を適合させるための装置である。これにより、DC電源の供給に便利な解決策が得られる。DC電源アタッチメント装置は、ACソケットに差し込むか、壁などの支持構造体に取り付けることができる。DC電源アタッチメント装置は、配電回路の導線に直接配線することで、DC配電回路に接続された固定式DCソケットとすることもできる。
【0010】
米国では、建物内でAC電源を供給するための配電回路は、120VのAC配電のための相線、中性線、接地線という少なくとも3本の電線を含む。配電回路に3本以上の電線が含まれる場合もある。例えば、米国のAC240Vの配電回路は、4本の電線を有する。
【0011】
AC配電では、接地線は衝撃保護、すなわち安全性のためのものであり、通常は電流を流さない。これはAC配電回路によっては除外される場合がある。しかしながら、DC配電回路の接地線は、DC電源の電流還流路であり、必要不可欠な線である。接地線以外にも、AC配電回路のすべての熱線は、ACソケットに1つ以上のDC電力を供給するために活用することができる。すなわち、1つ以上のDC電源を、既存のAC配電回路の電源相互接続部で、分配回路に接続されたソケットに供給することができる。1つ以上のDC電源は、共通の電流還流路として同じ接地線を共有するので、DC配電回路の接地導体をより大きくすることは、DC電源供給にとって有用である。
【0012】
DC電源アタッチメント装置には、独自の機能や利点が相当ある。ACソケットに接続された1つの電源アタッチメント装置で、複数のDC機器が同一または異なるDC電圧の複数のDC電源に同時にアクセスすることが可能である。1台の電源アタッチメント装置でさまざまなDCコネクターをサポートし、安全機能も備えている。また、直流電源アタッチメント装置は、DC配電回路に直接接続することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の例示的な一実施形態による、1つのDC電源適合のためのACソケットに結合するための3ピン入力コネクターを備えるDC電源アタッチメント装置を示す図である。
図2図2は、本発明の例示的な一実施形態による、2つののDC電源適合のためのACソケットに結合するための3ピン入力コネクターを備えるDC電源アタッチメント装置を示す図である。
図3図3は、本発明の例示的な一実施形態による、1つのDC電源適合のための2スロットACソケットに結合するための2ピン入力コネクターを備えるDC電源アタッチメント装置を示す図である。
図4図4は、本発明の例示的な一実施形態による、MOSFETスイッチによる2つのDC電源適合のためのACソケットに結合するための3ピン入力コネクターを備えるDC電源アタッチメント装置を示す図である。
図5図5は、本発明の例示的な一実施形態による、MOSFETスイッチと配電回路への直接配線とを備えた、1つまたは2つのDC電源適合に好適なDC電源アタッチメント装置を示す図である。
図6図6は、本発明の例示的な一実施形態による、MOSFETスイッチと配電回路への直接配線とを備えた、1つのDC電源適合のためのDC電源アタッチメント装置を示す図である。
図7図7は、本発明の例示的な一実施形態による、複数のDC電源適合のためのDC-DCコンバーターを含むDC電源アタッチメント装置を示す図である。
図8A図8Aは、本発明の例示的な一実施形態による、PCB基板上に3ピン入力コネクターと縦に取り付けられた出力コネクターとを有するDC電源アタッチメントアセンブリーを示す図である。
図8B図8Bは、本発明の例示的な一実施形態による、PCB基板上に3ピン入力コネクターと、横に取り付けられた出力コネクターとを有するDC電源アタッチメントアセンブリーを示す図である。
図9図9は、本発明の例示的な一実施形態による、2つのDC電源適合のための、入力エッジコネクターと、水平に取り付けられた出力コネクターとを備える基板としてPCBを使用するDC電源アタッチメントアセンブリーを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
DC電源(本明細書では、これに代えてDCと呼ぶ)の配電には多くの利点がある。DC電源は、AC電源(本明細書では、これに代えてACと呼ぶ)よりも安全である。同じ電気ケーブル/電線でも、ACよりもDC電流をより多く流すことができる。DC電源は、ACをDCに変換するためのハンドヘルドデバイスやノートパソコン用のAC-DCアダプターを必要としない。DC電流はインピーダンス損失がないため、DC電力伝送ではエネルギーの消費がより少ない。ACが優勢な環境では、例えばソーラーパネルで発電されたグリーンなDC電源は、AC電源網に統合するためにACに反転されてから、家庭やオフィスで使用するためにDCに戻されることが多く、変換プロセスで多くのエネルギーが無駄になり、エネルギー使用量が不十分となる。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、DC電源アタッチメント装置は、配電回路からDC電源を供給するように構成される。図1は、本発明の一実施形態による、1つのDC電源適合のためのDC電源アタッチメント装置(これに代えて、本明細書では、DC電源アタッチメント、またはDCアタッチメントとも呼ぶ)100を例示する。図示のようなDC電源アタッチメント100は、2つの電源入力ピン111、113と、接地ピン112とを含む。3つのピン111、112、113は、ACソケット105に差し込まれるように構成された3ピン入力コネクター114を形成する。ACソケット105は、AC配電に使用される配電回路102に接続されるものとして示されている。AC配電回路102の2本の熱線は、配電回路102にDC電源を供給するために、単極単ストロボ(SPST)回路遮断器101の出力に接続されているものとして示されている。電力盤には、図示しない他のタイプの回路遮断機や電源セレクターが接続されてもよい。アタッチメント装置100には、1つ以上の組のDC出力コネクター120が設けられてもよい。各出力コネクター120は、電源ピン111、113のうちのいずれかからのDC電源入力と、接地ピン112からの接地入力を受けて、DC機器に電源を供給するための出力コネクターを形成する。
【0016】
電源ピン111、113からの2つの入力は、各出力コネクター120が電源ピン111、113の両者への入力接続を有するように、図示の配線115など、DC電源アタッチメント100において一体的に接続され得る。これに代えて、2つの電源ピン111、113は、アタッチメント装置100の内部で一体的に接続されない、すなわち内部接続配線115が設けられない場合もあり、それによって各電源ピン111、113が出力コネクターのサブセットにDC電源を供給し、DCコネクターの2つのサブセットを形成するようにしてもよい。
【0017】
DC電源アタッチメント100は、より多くのDC機器が1つのACソケットでDC電源にアクセスできるように、複数の出力接続を提供することができる。DC電源コネクターは、通常、AC電源コネクターよりも物理的なサイズが小型である。また、DC電源アタッチメントにはAC-DCコンバーターがなく、AC電源アダプターに通常見られる放熱が少ないのも特徴である。したがって、それは低温な装置であり、より多くのDCコネクターを、DC電源アタッチメント装置の外面に沿って配置することができる。
【0018】
さらに、DC電源アタッチメント装置100の入力ピンの構成は、異なる地域または国で使用される様々なACソケットの形状および構成に合わせて再配置され、1つ以上のかさばるAC接続アダプターを携帯する不便さを解消することができる。そのため、電子機器の種類に応じて1本または数本のDC電源ケーブルを持ち歩くことのみにより、DC電源にアクセスできるようになる。
【0019】
一実施形態では、DC電源アタッチメント装置の出力コネクターは、USB 2.1、マイクロUSBまたはUSBタイプC(登録商標)コネクターなどの標準DCコネクターであり得る。別の実施形態では、DC電源にアクセスする際の利便性を提供するため、またはアプリケーションの要件を満たすために、1つ以上の標準DCコネクターおよび/またはカスタマイズされたDCコネクターをDC電源アタッチメント装置の表面上に配置することができる。図1の3ピン入力コネクター114は、DC電源アタッチメント装置100における入力インターフェースの一例に過ぎない。2線式DC配電回路の場合、または4線式配電回路の場合は、入力コネクターの構成を適宜変更することができる。また、DC電源アタッチメント装置の入力は、配電回路の電源および接地に直接接続し、電源アタッチメント装置を壁に直接取り付けて固定式DC電源ソケットとすることもできる。
【0020】
図2は、2つのDC電源適応のためにACソケット205に結合するために、その電源インターフェースに3ピン入力コネクター215を有する例示的なDC電源アタッチメント装置200を示す図である。米国の120VのAC配電回路は、相線、中性線、接地線の3本の線を含む。一実施形態では、2つの異なるDC電力(本明細書ではこれに代えて電圧とも呼ぶ)が、そのような既存のAC配電回路上の位相線および中性線上に供給される場合がある。2つのDC電圧は、同じ値である場合と異なる値である場合がある。DC電源アタッチメント装置200に2組の出力コネクター220、225を含めることにより、2種類のDC機器、または異なる電源コネクターを備える装置は、既存のACソケットに差し込まれる1つのアタッチメント装置200から必要なDC電圧にアクセスすることができるであろう。DC電源アタッチメント装置に供給される2つのDC電力は、米国の既存の120VのAC配電回路の2本の電線の利点を生かしたものである。
【0021】
図2のDC電源アタッチメント装置200は、2つのDC電源保護装置230,235を含むものとして示され、3ピン入力コネクター215の電源入力ピン211,213に接続されているものとして示される。入力コネクター215には、別体の接地ピンが設けられ、この接地ピンは、装置230、235に接続されてもされなくてもよいが、出力コネクター220、225の組に接続されて、コネクターに接続されたDC機器の電流還流路として機能する。図2において、電源ピン211が低DC電圧を、電源ピン213が高DC電圧を伝達すると仮定した場合に、保護装置230は低電圧電源ピン211に結合され、保護装置235は高電圧電源ピン213に結合される。出力コネクター220、225に接続される電子機器の電圧および電流定格に応じて、保護装置230、235は異なる電気的特性を有することができる。
【0022】
保護装置は、適応の要件に基づき、機械式保護装置またはソリッドステート集積回路装置、あるいは両者の組み合わせとすることができる。機械式保護装置は、ソリッドステートの保護装置と比較して、電源アタッチメント装置においてより多くのスペースを占有する場合がある。しかしながら、機械式保護装置の電圧降下は、ソリッドステート装置の電圧降下よりも小さいことが多いため、DC電源アタッチメント装置に接続されたDC機器の電源異常を検知する際の消費電力が少なくて済む場合がある。
【0023】
一例として、機械式保護装置は、過負荷保護のための熱バイメタルストリップ、短絡保護のための電磁コイル、およびアーク保護のためのアークシュートを含むことができる。このような機械的保護装置には、接地接続は必要無い。DC電圧は一定で変化しないため、DC電源アタッチメントの出力コネクターから機器を抜き差しすると、特にDC電圧の高いコネクターでアークが発生することがある。このように、配電回路に複数のDC機器が接続されている場合に、配電回路の電気的障害を最小限に抑えるために、アーク保護装置が有用な場合がある。
【0024】
ソリッドステート保護装置は、(i)出力コネクターに接続されたDC機器の短絡保護、(ii)DC電源アタッチメント装置上のDC機器が引き出す総電流が所定の限界を確実に超えないようにする過負荷保護、(iii)出力コネクターへの高容量DC機器挿入時の突入電流緩和、などといったいくつかの安全要素を一部に含むことができる。DC電流が人体に流れないようにするには、肉薄な絶縁層で十分であるので、DC電源アタッチメント装置では衝撃保護は必要無い場合がある。機械式保護装置は、手動によるリセットやスイッチオフ後の電源オンが必要な場合があるが、ソリッドステート保護装置は、電源異常から自動的に回復することができる。
【0025】
図2の例では、2種類の出力コネクター220,225が例示されており、一方の種類のDCコネクターは、保護装置230からの低DC電圧出力と、3ピン入力コネクター215からの接地入力とを取り込んで、ハンドヘルド機器やモバイル機器などの低電圧DC機器が接続するための複数の低DC電圧コネクター220を形成している。他方の種類の出力コネクターは、保護装置235からの高DC電圧出力と、3ピン入力コネクター215からの接地入力とを取り込んで、より高いDC電圧を提供するように構成された複数の高電圧出力コネクター225を形成する。図2の例では、ACソケット205の位相スロットは、より高いDC電圧を伝達すると仮定する。
【0026】
DC電源アタッチメントは、AC接続アダプターとは異なる。AC接続アダプターでは、内部で入力ピンから出力スロットまで1対1で直接配線している。AC機器は、ACソケット上の接続と同様に、アダプター上の同じ2つまたは3つのコネクタースロットに接続して、AC電源を得る必要がある。AC接続アダプターの2つのホットスロットは、AC機器を差し込むとAC電源ループを形成する。いずれかの熱線が切断された場合は、AC電源は供給されない。
【0027】
DC電源アタッチメント装置では,電源入力ピンからのDC電源が出力コネクターの電源接点に結合され,接地ピンからの接地入力が同じコネクターの接地接点に結合される。3ピン入力コネクター215から取り出された2つの入力は、1つの出力コネクターを形成する。DC機器を差し込むと、各出力コネクターで電流ループが形成される。DC電源アタッチメント装置のいずれかの入力が切断された場合でも、回路遮断器201の構成および配電回路への出力接続によっては、他の入力がDC機器の電源としてなお利用可能な場合がある。例えば、電力盤に2極の回路遮断器201を設置し、各極を個別に制御する場合に、DC高電圧出力コネクターおよびDC低電圧コネクターに接続された入力を独立して制御することができる。なお、いずれか一方が切断された場合でも、他方はDC電源アタッチメント装置200に電力を供給することができる。
【0028】
任意のLEDが、電源の有無を示すために、DC電源アタッチメント装置に含まれ得る。例えば、「電源良好」LED240を低電圧出力コネクター220と並列に接続し、低DC電圧の電源利用可能性を示すことができる。LEDに流れる電流を制限し、輝度を制御するために抵抗器を使用してもよい。同様に、「電源良好」LED245を、高DC電圧コネクター225における電源利用可能性を示すために使用することができる。
【0029】
任意のAC警告LED250が、DC電源アタッチメント装置をAC電源のあるACソケットに誤って差し込むことを警告するために、DC電源アタッチメント装置220に含まれ得る。AC警告LED250と直列に、例えば10KΩよりも大きい抵抗器251を設けることにより、それを通る偶発的なAC電流を実質的に制限できる。また、警告LED250と同じ方向に、そのカソードがDC電圧の高い側に接続された逆バイアス遮断ダイオード253を含めることもできる。通常のDC状態では、AC警告LED250には些細な漏れ電流を除いて電流が流れないため、DC電源アタッチメント装置200の機能性には影響がない。
【0030】
DC電源アタッチメント装置200は、複極回路遮断器201を単極回路遮断器101に置き換え(図1に示したように)、単極回路遮断器101の出力を配電回路の2本の熱線に接続して、2組の出力コネクターの両者に同じDC電圧を供給すれば、1つのDC電源を供給するように構成することができる。
【0031】
図3は、1つのDC電圧を供給するように構成されたDC電源アタッチメント装置300の一例を示す図である。電力盤のSPST回路遮断器301は、DC熱線303および接地線304を含むDC配電回路302へのVD1電源供給を制御する。国によっては、まだ2線式のAC配電回路がなお一般的なところもある。実施例では、2つのスロットからなる電源ソケットが配電回路302に結合される。DC電源アタッチメント装置300は、その入力インターフェースに2ピンコネクター(すなわち、電源ピン313および接地ピン312)を含み、電源ピン313は保護装置330に結合される。保護装置330からの出力は、出力コネクター320の電源接点に接続されているように示されている。接地ピン312から入力される接地は、出力コネクター320の接地接点に接続される。図2のDCアタッチメント装置200のサブセットとして認識され得る図3のDC電源アタッチメント装置300は、2ピン入力コネクター315で1つのDC電源を供給する。
【0032】
DC電源アタッチメント装置300は、AC電源タップとは異なり、AC機器がAC電源を得るためには、AC電源タップに設けられたACソケットの2つ以上のスロットに差し込むことが必要である。また、DCのUSBコネクターを含む電源タップとも異なり、電源タップはAC電源入力に接続され、USBコネクターにDC電源を供給するために内部のAC-DCコンバーターを採用する。
【0033】
図4は、2つのDC電圧を供給するために、ACソケット405に接続されたDC電源アタッチメント装置400の内部構成の一例を示す図であり、DC電圧のうちの一方はハンドヘルドガジェットや携帯電話などの小型機器に電源を供給するためのより低いDC電圧であり、他方はノートPCなどの装置に電源を供給するためのより高いDC電圧である。2つのMOSFET素子430、435は、対応する出力コネクター420、425への電源出力を制御する。本願では、MOSFET素子、MOSFETスイッチ、およびMOSFET伝達ゲートが互換的に使用されることが理解される。配電回路402からACソケット405に供給される2つのDC電圧VD1、VD2は、DPST DC回路遮断器401の制御下にあるものとして示されている。シングルスイッチ制御のDPST回路遮断器401に代えて、2つのSPST回路遮断器またはデュアルスイッチ制御のDPST回路遮断器を使用して、配電回路402に対応するDC電力を出力してもよい。
【0034】
MOSFET素子は、Nチャネル型MOSFETトランジスターまたはPチャネル型MOSFETトランジスターを使用することができる。本実施例では、Pチャンネル、エンハンスメントモードMOSFETトランジスターを使用している。MOSFET素子430は、電源入力ピン411からのDC電力を検知し、出力コネクター420の使用異常を監視する保護ゲート制御論理431によって制御される。同様に、MOSFET素子435は、電源入力ピン413からのDC電源を検知するとともに出力コネクター425の使用異常を監視するゲート制御論理436により制御される。電源入力ピン411、413からの電圧が異なる場合があるため、出力コネクター420、425の電圧または定格電力、MOSFET素子430およびMOSFET素子435の電気的特性、ならびにゲート制御論理431、436の実装は異なる場合がある。電子保護装置およびゲート制御論理431、436は、適切に機能するために接地接続を必要とする場合がある。
【0035】
図4の例における2つのMOSFET素子の構成と、DCアタッチメント装置の図2における2つの保護装置の構成は、いずれも1つのDC電源の実施形態に応用可能である。1つのDC電源の実施形態では、DC電源アタッチメント装置の出力コネクターは、同じDC電圧を供給するが、異なるコネクタータイプであってもよい。1つのDC電源の実施形態では、3スロットのACソケットに接続された2つの電源ピン411、413からのDC電源入力は、内部で一体的に接続されてもよく、アタッチメント装置内で個別に接続されてもよい。前者は1組の出力コネクターを形成し、後者は2組の出力コネクターを形成するもので、利点がある。例えば、図4のMOSFET素子430およびそのゲート制御論理431、または図2の保護装置230が、その出力コネクターで何らかの電源異常を検知した場合に、MOSFET素子430または保護装置230は、他の組の出力コネクターに接続されている機器を妨害することなく、その対応する組のコネクターへの電源を切り離すために自動的にスイッチオフできる。
【0036】
図5は、本発明の他の実施形態に係るDC電源アタッチメント装置500の一例を示す図である。DC電源アタッチメント装置500は、DC電源アタッチメント装置500が配電回路502に結合するためにその電源入力インターフェースに一組の直接配線接続部505を含むことを除いて、図4に示すDC電源アタッチメント装置400と同様である。配電回路502は、新設の回路であってもよいし、既存のAC配電回路であって、直接配線を使用してDC電源アタッチメント装置500にDC電源を供給しながら接続フレームにACソケットを設けないものであってもよい。DC配電回路502または電源入力インターフェース505における配線の数、およびMOSFET素子の数、および関連付けられる保護およびゲート制御は、応用の要件によって決定され得る。直接配線インターフェースを使用したDC電源アタッチメント装置500は、壁や筐体などの支持構造体に直接取り付けることができる。任意のAC警告LED550および電源良好のLED540、545が、実施例において例示したように、不適切な挿入と対応する出力コネクターでのDC電源の利用可能性とを示すために含まれてもよい。
【0037】
図6は、本発明の他の実施形態に係るDC電源アタッチメント装置600である。DCアタッチメント600は、保護およびゲート制御論理631によって制御される、MOSFETトランジスター630を含む。その入力は、DC電源線611および接地線612を含む2線式インターフェース605を含む。接地線612は接地接続部604に直接接続され、DC電源線611は電力盤に配置された回路遮断器601によって制御される電源相互接続部603(配電回路602には1組の電源相互接続部が設けられてもよいと理解される)に接続される。
【0038】
図6に示す例では、MOSFETトランジスター630にPチャネル、エンハンスメントモード・デバイスが選択される。MOSFETトランジスター630のソースと保護およびゲート制御論理631とは、電源入力線611に接続されており、ゲート制御論理631は、DC電源入力の電圧レベルを監視して、DC電圧入力が設定値に達したときにMOSFETトランジスター630のターンオンを制御する電圧検知器を含み得る。DCアタッチメント装置600の出力は、2種類の出力コネクター620、625を含むものとして示されている。例えば、一方をUSB2.1コネクターとし、他方をマイクロUSBコネクターとすることができる。また、保護およびゲート制御論理631は、出力コネクター620、625に差し込まれたDC機器の状態を、電源過負荷、短絡などの異常について監視することができる。電源良好を示すLEDは、すなわちDC電源が使用可能であることを示す。保護およびゲート制御論理631は、入力電源線611からその電力を得て、MOSFETトランジスター630の切り換えを制御する。
【0039】
図7は、出力コネクターで入力電圧を調整するためのDC-DCコンバーターを含む、別の例示的な実施形態に係るDC電源アタッチメント装置を示す図である。図7の実施例では、DCアタッチメント装置700は、ACソケット705に結合された3ピン入力インターフェース715を含むものとして示されており、このインターフェースは、続いて、SPST DC回路遮断器701によって制御されるものとして示されている3線式配電回路702に接続されている。
【0040】
DC-DC電源コンバーター734は、電源接続部712に接続され、DC入力VD1を、出力コネクター725における電圧要件を満たす1つ以上のDC電圧に変換する。変換された出力電圧は、DC入力よりも高くても低くてもよい。本実施例では、1つのDC出力電圧のみが示されているが、DC-DCコンバーター734からのより多くのDC出力が生成され得ることが理解される。このような各出力は、さらに多くの保護装置に接続することができる。また、接地接続も必要であり、基準電圧としてDC-DCコンバーター734に接続される。
【0041】
より多くの電子機器が動作するためには、3.3V、1.5V、1.1Vまたはそれ以下のより低いDC電圧を必要とする場合がある。各種DC電圧は、電源パネルで電源供給されるDC電源から直接供給することができる。低電圧の場合は、アタッチメント装置700に配置されたDC-DCコンバーターを使用する方がより信頼性が高い場合がある。保護装置735は、DC-DCコンバーター434の出力に接続され、出力コネクター725に接続された機器の電源異常を監視する。一方、保護装置730は、他の電源入力接続部711からDC電源を供給して出力に渡し、出力コネクター720に接続された機器を監視する。保護装置730、735は、出力コネクターに接続された機器を保護するためのMOSFETスイッチおよび関連付けられるゲート制御論理と交換可能である。保護装置の種類に応じて、接地接続部は保護装置に接続される場合とされない場合がある。
【0042】
図7の実施例では、3ピン入力インターフェースを3本の個別配線に変更してもよいし、配電回路702の2本の熱線に接続された2スロー出力(two-throw output)のDPST回路遮断器に接続してもよい。アタッチメント装置の内部構成、配電回路、電源入力インターフェース接続部、およびDC電源アタッチメント装置の出力コネクターには、他の多くの変形例が考えられ得るが、これらはすべて本発明の様々な実施形態に該当することが理解される。
【0043】
例えば、DC電源アタッチメントは、外部DC機器に1つ以上のDC電源を供給するために、ソーラーパネルの出力や1組のバッテリーバンクなど、DC電源に直接結合するためのスタンドアロン・デバイスとすることができる。また、本明細書で説明し示した例示的な実施形態は、変形例の一部を例示したに過ぎないことを理解されたい。
【0044】
図8Aは、一実施形態によるDC電源アタッチメント装置800およびそのアセンブリーを示す斜視図である。アセンブリーにはプリント回路基板(PCB)が選択され、LEDや抵抗器861,862、コンデンサー、保護装置860、各種DCコネクター850,855などの構成要素がPCBの頂面および底面上にはんだ付けまたは表面実装される。通常、DC電源アタッチメント装置800のアセンブリーには、2層のPCB801で十分であるが、必要に応じて、より多くの層を使用することができる。図8Aでは、DCアタッチメントアセンブリーに2層PCB801が選択され、PCB801の底層820は、接地ピン812に接続された接地プレーンとして選択され、PCB801の頂層825は、DC電源アタッチメント装置800への電源入力数に応じて1つ以上の電源パーティションに分割できる電源プレーンとして選択される。電源プレーンおよび接地プレーンのいずれを選択するかは、設計上の判断による。電源および接地の各パーティションの上に銅を流し込むと、電源と接地との接続が良好なものとなり、EMIの遮蔽が良好なものとなる。
【0045】
実施例では、DC電源アタッチメント装置800のアセンブリーを例示するために、3ピンインターフェース810が選択されている。3つのインターフェースピン、すなわちDC-A電源ピン811、接地ピン812、およびDC-B電源ピン813は、ソケットでのアタッチメント装置のプラグの抜き差し時の機械的剛性を高めるために、PCB801の3つの貫通孔に挿入およびはんだ付けされる。
【0046】
PCB801の頂層825には、2つの電源パーティション840、845が設けられている。2つの電源ピン、すなわちDC電源ピン-A 811およびDC電源ピン-B 813は、配電回路からDC-AおよびDC-B電源入力を受けるために、それぞれ対応する電源パーティション840、845にはんだ付けされて接続されている。コア層830が、PCB801の頂層825と底層820との間に押圧されて挟持されることにより、頂層と底層との間に絶縁性が得られ、2層PCBを一体的に保持する強固な支持体となる。複数の接地ビア821は、受動部品、保護装置、および出力コネクターなどが接続するために、底層820から頂層825に形成された接地パッドに接地接続をもたらす。
【0047】
図8Aでは、DC-A電源コネクター850およびDC-B電源コネクター855が縦方向に取り付けられており、図8Bでは、DC-A電源コネクター870およびDC-B電源コネクター875が横方向に取り付けられている。縦方向に取り付けられたコネクターを使用すると、縦方向に取り付けられたDCコネクターが通常PCB表面でより小さなフットプリントを占有するため、DCアタッチメント装置800のアセンブリ上のコネクターの数を増やすことができる。コネクターを水平に配置することで、電源アタッチメント装置の薄型化を実現し、スペースに制約のある場所でも使用できるようにされる。
【0048】
DC-Aコネクター850およびDC-Bコネクター855は、異なるDC機器に対応するために、異なるタイプであってもよい。コネクターの高さが異なる場合に、アセンブリーのハウジング設計に応じて、一方のタイプのコネクターは横方向に、他方のタイプのコネクターは縦方向にはんだ付けされてもよい。コネクターが縦方向に設置される場合に、コネクターは、ほとんどの場合、対応する電源および接地接触パッド870がPCB801の頂面に配置され、はんだ付けされる。電源アタッチメント装置の組み立ての際に出力コネクターとして、表面実装コネクター、貫通孔コネクターのいずれかを使用することができる。コネクターが横方向に設置される場合に、コネクターはPCB801の頂面および底面の両者上にはんだ付けされてもよいが、すべての出力コネクターを同じ頂面上にはんだ付けすることにより、製造プロセスを単純化することができる。保護装置860のようないくつかの支持装置は、接地プレーン上の領域を共有するためにPCB801の底面に配置することができるが、LEDは、外部から容易に視認可能な箇所に頂面上に配置される必要がある。
【0049】
図8Aおよび図8Bは単に例示のためのものであり、DC電源アタッチメントアセンブリーには変形例があり得ることが理解される。例えば、3ピンインターフェース810におけるDC-Aピン811およびDC-B電源ピン813、並びに接地ピン812は、丸ピンであってもよいし、角ピンであってもよい。DC電源アタッチメントが1つのDC電源を提供する場合に、DCアタッチメントアセンブリー上の3ピンインターフェース810のピンの数は、頂部の金属パーティション840、845を、同じDC電圧を担持する1つのパーティションに一体化して、2ピンインターフェースに一致するように変更することができる。
【0050】
図9は、本発明の別の例示的な実施形態による、DC電源アタッチメントアセンブリー900を示す図である。実施形態900では、3つのインターフェースピン、すなわちDC-Aピン911、接地ピン912、およびDC-Bピン913が、PCB901の一方の縁に沿ってはんだ付けされ、出力コネクター、すなわちDC-Aコネクター950およびDC-Bコネクター955が、外部に対してアクセスできるコネクター開口部を有する他の縁にはんだ付けされて整列される。出力コネクターは、3ピンインターフェースピン911、912、913がPCB表面と平行に取り付けられている状態で、PCB901の表面に直交して表面実装またははんだ付けされてもよい。
【0051】
PCBを使用したDC電源アタッチメントアセンブリーの製造は、接続配線が絡み合わないようにして、アタッチメント装置上に組み立てられたコネクターを頑丈に機械的に支持することができる。DC電源アタッチメントアセンブリーを包囲するようにハウジングを応用することができ、出力コネクターを設置するための最大5つの外面および電源ソケット接続用の底面が利用可能である。
【0052】
上述したように、本発明の実施形態による、1つ以上の機器にDC電圧を供給するように構成されたDC電源アタッチメント装置は、柔軟で、便利で、ユーザーフレンドリーである。DC電源アタッチメント装置は、コネクター技術の移行にシームレスに対応する。例えば、USB type-C(登録商標)コネクターや他の新規なコネクターが電源コネクターの主流となり、古いコネクターを駆逐した場合に、既存のコネクターとともに新規なタイプの出力コネクターを電源アタッチメント装置に搭載することで、多くのユーザーにとってコネクターファミリー全体をサポートすることができる。DC電源アタッチメント上に出力コネクターが複数設けられることにより、より多くのDC機器がDC電源にアクセスすることができる。高電圧の電力強度機器および低電圧のDC機器の両者をDC電源アタッチメント装置に差し込み、既存の電源ソケットの箇所からDC電源を同時に受け取ることができる。DCアタッチメント装置は、既存の確立されたAC電源インフラを活用することで、家庭、オフィス、建物にDCを導入するためのギャップを埋めるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
【国際調査報告】