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特表2024-507133情報処理方法、装置、システム、電子機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】情報処理方法、装置、システム、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 9/50 20060101AFI20240208BHJP
【FI】
G06F9/50 150Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548276
(86)(22)【出願日】2022-02-08
(85)【翻訳文提出日】2023-08-15
(86)【国際出願番号】 CN2022075516
(87)【国際公開番号】W WO2022171082
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】202110184807.5
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TENSORFLOW
2.FRAM
(71)【出願人】
【識別番号】518389015
【氏名又は名称】中国移動通信有限公司研究院
【氏名又は名称原語表記】China Mobile Communication Co., Ltd Research Institute
【住所又は居所原語表記】32 Xuanwumen West Street, Xicheng District, Beijing 100053, China
(71)【出願人】
【識別番号】518301095
【氏名又は名称】中国移動通信集団有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100118256
【弁理士】
【氏名又は名称】小野寺 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 正夫
(72)【発明者】
【氏名】曲 薇
(57)【要約】
本開示は、情報処理方法、装置、システム、電子機器及び記憶媒体を開示する。ここで、該方法は、第1機能コンポーネントは、IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成することであって、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられることと、第2機能コンポーネントは、処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理方法であって、
第1機能コンポーネントは、IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成することであって、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられることと、
第2機能コンポーネントは、処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、
第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことと、を含む、情報処理方法。
【請求項2】
前記処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記第2機能コンポーネントは、前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解し、演算子間の関係を決定することと、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解することは、
前記第2機能コンポーネントは、第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解し、少なくとも1つの演算子を得ることを含む
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記第2機能コンポーネントは、前記少なくとも1つの演算子のうちの各演算子を対応するノードに抽象化し、演算子間の関係に基づいてノード間の関係を決定することと、
決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含む
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記コンピューティンググラフのノードは、前記処理対象タスクの演算子を代表し、前記コンピューティンググラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、さらに、
前記第2機能コンポーネントは、生成したコンピューティンググラフを最適化することと、
前記第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと最適化後のコンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことと、を含む
請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成することは、
第1機能コンポーネントは、ネットワークにおけるIoT機器を発見し、IoT機器の能力を検出し、各IoT機器に対して、対応するIoT機器の能力に基づいて、IoT機器を対応するノードに抽象化することと、
抽象化されたノードに基づいて、リソースグラフを生成することと、を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記リソースグラフのノードは、IoT機器の少なくとも一部の能力を代表し、前記リソースグラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことは、
前記第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、第2ポリシーを採用して少なくとも1つのタスク割り当てポリシーを生成し、前記少なくとも1つのタスク割り当てポリシーから性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定し、前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて、タスク割り当てを行うことを含み、
前記タスク割り当てポリシーは、前記処理対象タスクを少なくとも1つのIoT機器に割り当てるために用いられる
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第2ポリシーを採用して少なくとも1つのタスク割り当てポリシーを生成することは、
前記第3機能コンポーネントは、前記コンピューティンググラフ及びリソースグラフに基づいて、第2ポリシーを採用して少なくとも1つのリソースサブグラフを生成することを含み、
各リソースサブグラフは、1つのタスク割り当てポリシーを含み、前記リソースサブグラフのノードは、IoT機器の少なくとも一部の能力を代表し、前記リソースサブグラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つのタスク割り当てポリシーから性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定することは、
前記第3機能コンポーネントは、それぞれのタスク割り当てポリシーの性能を予測し、予測したそれぞれのタスク割り当てポリシーの性能に基づいて、性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定することを含む
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記それぞれのタスク割り当てポリシーの性能を予測することは、
前記第3機能コンポーネントは、前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることであって、各リソースサブグラフは、1つのタスク割り当てポリシーを含むことと、
それぞれのタスク割り当てポリシーについて、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの性能を予測することと、を含む
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることは、
前記第3機能コンポーネントは、特徴抽出ネットワークを介して、前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、前記特徴抽出ネットワークを介して、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることを含む
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの性能を予測することは、
前記第3機能コンポーネントは、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、予測ネットワークを介して対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データを取得し、対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定することを含む
請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定することは、
前記第3機能コンポーネントは、予め設定された重みに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに対して重み付け処理を行い、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定することを含む
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記特徴抽出ネットワークは、トレーニングデータセットに基づいてトレーニングされて得られるものであり、トレーニングプロセスは、最適化されるネットワークパラメータを生成することができ、前記最適化されるネットワークパラメータは、性能予測の正確率を向上させるのに有利な特徴を抽出するために使用される
請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記予測ネットワークは、トレーニングデータセットに基づいてトレーニングされて得られるものであり、トレーニングプロセスは、最適化されるネットワークパラメータを生成することができ、前記最適化されるネットワークパラメータは、性能予測の正確率を向上させるために用いられる
請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、さらに、
前記第3機能コンポーネントは、タスク割り当てを行った後、前記処理対象タスクが前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて実行される際の実際的な性能を取得し、前記性能の最適なタスク割り当てポリシー及び取得した実際的な性能を前記トレーニングデータセットに記憶させることを含む
請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
情報処理方法であって、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することであって、前記処理対象タスクは、コンピューティングタスクを含み、前記コンピューティンググラフのノードは、前記処理対象タスクの演算子を代表し、前記コンピューティンググラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表することと、
生成したコンピューティンググラフを最適化し、最適化後のコンピューティンググラフを得ることであって、前記最適化後のコンピューティンググラフは、リソースグラフタスクと結合して割り当てを行うために用いられ、前記リソースグラフは、IoT機器の能力を抽象化することにより生成されるものであり、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられることと、を含む、情報処理方法。
【請求項20】
前記処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解し、演算子間の関係を決定することと、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含む
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解することは、
第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解し、少なくとも1つの演算子を得ることを含む
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記少なくとも1つの演算子のうちの各演算子を対応するノードに抽象化し、演算子間の関係に基づいてノード間の関係を決定することと、
決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含む
請求項20に記載の方法。
【請求項23】
情報処理装置であって、
IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成するように構成される第1機能コンポーネントであって、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられる第1機能コンポーネントと、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される第2機能コンポーネントと、
前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うように構成される第3機能コンポーネントと、を含む、情報処理装置。
【請求項24】
情報処理装置であって、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される第1処理ユニットであって、前記処理対象タスクは、コンピューティングタスクを含み、前記コンピューティンググラフのノードは、前記処理対象タスクの演算子を代表し、前記コンピューティンググラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する第1処理ユニットと、
生成したコンピューティンググラフを最適化し、最適化後のコンピューティンググラフを得るように構成される第2処理ユニットであって、前記最適化後のコンピューティンググラフは、リソースグラフタスクと結合して割り当てを行うために用いられ、前記リソースグラフは、IoT機器の能力を抽象化することにより生成されるものであり、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられる第2処理ユニットと、を含む、情報処理装置。
【請求項25】
情報処理システムであって、
IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成するように構成される第1機能コンポーネントであって、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられる第1機能コンポーネントと、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される第2機能コンポーネントと、
前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うように構成される第3機能コンポーネントと、を含み、
前記第1機能コンポーネント、前記第2機能コンポーネント及び前記第3機能コンポーネントは、少なくとも2つの電子機器に設置されている、情報処理システム。
【請求項26】
電子機器であって、
プロセッサと、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリとを含み、
ここで、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行するとき、請求項1から18のいずれか1項に記載の方法のステップを実行し、又は請求項19から22のいずれか1項に記載の方法のステップを実行する、電子機器。
【請求項27】
コンピュータプログラムが記憶されている記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるとき、請求項1から18のいずれか1項に記載の方法のステップを実現させ、又は請求項19から22のいずれか1項に記載の方法のステップを実現させる、記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、出願番号が202110184807.5、出願日が2021年02月10日である中国特許出願に基づいて提出され、該中国特許出願に基づく優先権を主張し、該中国特許出願の全ての内容が参照によって本開示に組み込まれる。
【0002】
本開示は、アイオーティー(IoT、Internet of Things)分野に関し、特に情報処理方法、装置、システム、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
エッジコンピューティングは、コンピューティングタスクをIoT機器に近いネットワークエッジ側にアンロード(即ち割り当て)するコンピューティング方法である。クラウドコンピューティングに比べて、エッジコンピューティングでは、大量のユーザ生データをクラウドデータセンターにアップロードする必要がないため、エッジコンピューティングは、データ処理プロセスにおける遅延、信頼性、エネルギー消費、通信帯域幅消費、ユーザプライバシー及びセキュリティなどの問題を効果的に解決することができ、特に、データ処理遅延、ユーザプライバシー及び信頼性などに対する要求が高い適用シーン(例えば自動運転、仮想現実(VR、Virtual Reality)、拡張現実(AR、Augmented Reality)などの適用シーン)において、大きな価値と広い適用見通しがある。
【0004】
しかしながら、人工知能(AI、Artificial Intelligence)に基づく適用シーンを実現するための知能アプリケーション及び/又はサービスは、一般的に、コンピューティング能力及び/又は記憶空間に対する要求が高くてコンピューティング集約的なコンピューティングタスクを実行する必要があり、これは、リソースに制約があり(即ち、コンピューティング能力及び/又は記憶空間が限られ)且つ異性化が高いエッジ側に大きな課題をもたらす。つまり、リソースに制約があり且つ異性化が高いIoT機器をどのように活用してコンピューティングタスクを実行するかが、解決すべき緊急の課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
関連技術にかかる問題を解決するために、本開示の実施例は、情報処理方法、装置、システム、電子機器及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施例による技術的解決手段は、以下のように実現する。
本開示の実施例は、情報処理方法を提供し、該方法は、
第1機能コンポーネントは、IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成することであって、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられることと、
第2機能コンポーネントは、処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、
第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことと、を含む。
【0007】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記第2機能コンポーネントは、前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解し、演算子間の関係を決定することと、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含む。
【0008】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解することは、
前記第2機能コンポーネントは、第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解し、少なくとも1つの演算子を得ることを含む。
【0009】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記第2機能コンポーネントは、前記少なくとも1つの演算子のうちの各演算子を対応するノードに抽象化し、演算子間の関係に基づいてノード間の関係を決定することと、
決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含む。
【0010】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記コンピューティンググラフのノードは、前記処理対象タスクの演算子を代表し、前記コンピューティンググラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する。
【0011】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記処理対象タスクは、
トレーニングが必要な機器学習モデルと、
推理が必要な機器学習モデルと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0012】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記方法は、さらに、
前記第2機能コンポーネントは、生成したコンピューティンググラフを最適化することと、
前記第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと最適化後のコンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことと、を含む。
【0013】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記生成したコンピューティンググラフを最適化することは、
演算子融合と、
定数マージと、
静的メモリプランニングパスと、
データレイアウト変換と、のうの少なくとも1つを含む。
【0014】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成することは、
第1機能コンポーネントは、ネットワークにおけるIoT機器を発見し、IoT機器の能力を検出し、各IoT機器に対して、対応するIoT機器の能力に基づいて、IoT機器を対応するノードに抽象化することと、
抽象化されたノードに基づいて、リソースグラフを生成することと、を含む。
【0015】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記リソースグラフのノードは、IoT機器の少なくとも一部の能力を代表し、前記リソースグラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する。
【0016】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記方法は、さらに、
第1機能コンポーネントは、IoT機器に変化が発生したことをモニタリングする場合、モニタリングしたIoT機器の変化状況に基づいて、前記リソースグラフを更新する。
【0017】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことは、
前記第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、第2ポリシーを採用して少なくとも1つのタスク割り当てポリシーを生成し、前記少なくとも1つのタスク割り当てポリシーから性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定し、前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて、タスク割り当てを行うことを含み、前記タスク割り当てポリシーは、前記処理対象タスクを少なくとも1つのIoT機器に割り当てるために用いられる。
【0018】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記第2ポリシーを採用して少なくとも1つのタスク割り当てポリシーを生成することは、
前記第3機能コンポーネントは、前記コンピューティンググラフ及びリソースグラフに基づいて、第2ポリシーを採用して少なくとも1つのリソースサブグラフを生成することを含み、各リソースサブグラフは、1つのタスク割り当てポリシーを含み、前記リソースサブグラフのノードは、IoT機器の少なくとも一部の能力を代表し、前記リソースサブグラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する。
【0019】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記少なくとも1つのタスク割り当てポリシーから性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定することは、
前記第3機能コンポーネントは、それぞれのタスク割り当てポリシーの性能を予測し、予測したそれぞれのタスク割り当てポリシーの性能に基づいて、性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定することを含む。
【0020】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記それぞれのタスク割り当てポリシーの性能を予測することは、
前記第3機能コンポーネントは、前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることであって、各リソースサブグラフは、1つのタスク割り当てポリシーを含むことと、
それぞれのタスク割り当てポリシーについて、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの性能を予測することと、を含む。
【0021】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることは、
前記第3機能コンポーネントは、特徴抽出ネットワークを介して、前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、前記特徴抽出ネットワークを介して、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることを含む。
【0022】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの性能を予測することは、
前記第3機能コンポーネントは、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、予測ネットワークを介して対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データを取得し、対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定することを含む。
【0023】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記予測データは、
前記処理対象タスクを実行する予測時間長さと、
前記処理対象タスクを実行する予測エネルギー消費と、
前記処理対象タスクを実行する予測信頼性と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0024】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定することは、
前記第3機能コンポーネントは、予め設定された重みに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに対して重み付け処理を行い、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定することを含む。
【0025】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記特徴抽出ネットワークは、トレーニングデータセットに基づいてトレーニングされて得られるものであり、前記トレーニングプロセスは、最適化されるネットワークパラメータを生成することができ、前記最適化されるネットワークパラメータは、性能予測の正確率を向上させるのに有利な特徴を抽出するために使用される。
【0026】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記予測ネットワークは、トレーニングデータセットに基づいてトレーニングされて得られるものであり、前記トレーニングプロセスは、最適化されるネットワークパラメータを生成することができ、前記最適化されるネットワークパラメータは、性能予測の正確率を向上させるために用いられる。
【0027】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記トレーニングデータセットは、トレーニングプロセスが継続的に学習する能力を有するように、履歴データの蓄積及び/又はランダムウォークスルーによって新しいデータを生成する手段で継続的に更新することができる。
【0028】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記方法は、さらに、
前記第3機能コンポーネントは、タスク割り当てを行った後、前記処理対象タスクが前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて実行される際の実際的な性能を取得し、前記性能の最適なタスク割り当てポリシー及び取得した実際的な性能を前記トレーニングデータセットに記憶させることを含む。
【0029】
本開示の実施例は、さらに、情報処理方法を提供し、該方法は、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することであって、前記処理対象タスクは、コンピューティングタスクを含み、前記コンピューティンググラフのノードは、前記処理対象タスクの演算子を代表し、前記コンピューティンググラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表することと、
生成したコンピューティンググラフを最適化し、最適化後のコンピューティンググラフを得ることであって、前記最適化後のコンピューティンググラフは、リソースグラフタスクと結合して割り当てを行うために用いられ、前記リソースグラフは、IoT機器の能力を抽象化することにより生成されるものであり、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられることと、を含む。
【0030】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解し、演算子間の関係を決定することと、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含む。
【0031】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解することは、
第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解し、少なくとも1つの演算子を得ることを含む。
【0032】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記少なくとも1つの演算子のうちの各演算子を対応するノードに抽象化し、演算子間の関係に基づいてノード間の関係を決定することと、
決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含む。
【0033】
本開示の一部の選択可能な実施例では、前記生成したコンピューティンググラフを最適化することは、
演算子融合と、
定数マージと、
静的メモリプランニングパスと、
データレイアウト変換と、のうの少なくとも1つを含む。
【0034】
本開示の実施例は、さらに、情報処理装置を提供し、該装置は、
IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成するように構成される第1機能コンポーネントであって、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられる第1機能コンポーネントと、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される第2機能コンポーネントと、
前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うように構成される第3機能コンポーネントと、を含む。
【0035】
本開示の実施例は、さらに、情報処理装置を提供し、該装置は、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される第1処理ユニットであって、前記処理対象タスクは、コンピューティングタスクを含み、前記コンピューティンググラフのノードは、前記処理対象タスクの演算子を代表し、前記コンピューティンググラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する第1処理ユニットと、
生成したコンピューティンググラフを最適化し、最適化後のコンピューティンググラフを得るように構成される第2処理ユニットであって、前記最適化後のコンピューティンググラフは、リソースグラフタスクと結合して割り当てを行うために用いられ、前記リソースグラフは、IoT機器の能力を抽象化することにより生成されるものであり、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられる第2処理ユニットと、を含む。
【0036】
本開示の実施例は、さらに、情報処理システムを提供し、該システムは、
IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成するように構成される第1機能コンポーネントであって、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられる第1機能コンポーネントと、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される第2機能コンポーネントと、
前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うように構成される第3機能コンポーネントと、を含み、
前記第1機能コンポーネント、前記第2機能コンポーネント及び前記第3機能コンポーネントは、少なくとも2つの電子機器に設置されている。
【0037】
本開示の実施例は、さらに、電子機器を提供し、該電子機器は、プロセッサと、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリとを含み、
ここで、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行するとき、上記いずれかの方法のステップを実行するように構成される。
【0038】
本開示の実施例は、さらに、記憶媒体を提供し、該記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるとき、上記いずれかの方法のステップを実現させる。
【発明の効果】
【0039】
本開示の実施例に係る情報処理方法、装置、システム、電子機器及び記憶媒体によれば、第1機能コンポーネントは、IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成し、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられ、第2機能コンポーネントは、処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成し、第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行う。本開示の実施例の技術的解決手段によれば、IoT機器の能力を抽象化し、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するためのリソースグラフを生成し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフ及び前記リソースグラフに基づいてタスク割り当てを行い、このように、リソースに制約があり且つ異性化が高いIoT機器に対して効率的な管理及び柔軟なスケジューリングを行うことができ、つまり、リソースに制約があり且つ異性化が高いIoT機器を十分に利用して処理対象タスク(例えばコンピューティング集約的な深さ学習タスク)を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本開示の実施例の情報処理方法のフロー模式図である。
図2】本開示の実施例の別の情報処理方法のフロー模式図である。
図3】本開示の適用実施例のシーン模式図である。
図4】本開示の適用実施例の知能分散型エッジコンピューティング(IDEC、Intelligent Distributed Edge Computing)システムの構造模式図である。
図5】本開示の適用実施例のサービス能力抽象化モジュールの適用シーン模式図である。
図6】本開示の適用実施例のリソース知識グラフ構筑モジュールの模式図である。
図7】本開示の適用実施例のコンピューティンググラフの最適化の模式図である。
図8】本開示の適用実施例の知能コンピューティングタスク割り当て(ICTA、Intelligent Computing Task Allocation)モジュールの模式図である。
図9】本開示の適用実施例のIDECに基づく知能IoTエッジコンピューティングプラットフォームの構造模式図である。
図10】本開示の実施例の情報処理装置の構造模式図である。
図11】本開示の実施例の別の情報処理装置の構造模式図である。
図12】本開示の実施例の電子機器の構造模式図である。
図13】本開示の実施例の情報処理システムの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、添付図面及び実施例に関連して本開示についてさらに詳細に説明する。
【0042】
深さ学習技術の画期的な進展と第5世代移動通信技術(5G、5th Generation)の普及と普及に伴い、人工知能に基づくIoTエッジ知能アプリケーション及び/又はサービスは、近年も絶えず増加しており、また、車両インターネット、インテリジェント養老、インテリジェントコミュニティ、スマート都市、スマートホーム、工業インターネットなどの分野で人の心を奮い立たせる初歩的な成果を収めた。このような場合、エッジコンピューティングリソースを用いた機器学習モデルの分散型推理及び/又はトレーニングが考えられる。しかしながら、クラウドコンピューティングの強力なコンピューティング能力と豊富な記憶空間に比べて、リソースが制限されたエッジ環境は、コンピューティング集約的な深さ学習タスクをサポートすることが困難であることが多いため、機器間のコラボレーションの分散型エッジコンピューティング方式によって、エッジ環境にかかるリソースが制限されたという問題を解決することが考えられる。
【0043】
関連技術において、エッジ深さ学習システムにおける分散型トレーニング及び推理は、主に粗粒度の層レベルモデル分割と層スケジューリングの方法を採用し、分割後の子モデルをそれぞれ機器側、エッジ側及びクラウド側に配置している。このような粗粒度の層レベルモデル分割の底層の実現は、TensorFlow、Caffe、Torchなどのサードパーティ製プログラミングフレームワーク(ソフトウェアプラットフォーム又は演算子ライブラリとも呼ばれる)に完全に依存しており、リソースに制約があり且つ異性化が高いIoT機器を十分に利用してコンピューティング集約的な深さ学習タスクを実行することができず、システム全体の性能の向上を制限している。
【0044】
これに基づき、本開示の様々な実施例では、IoT機器の能力を抽象化し、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するためのリソースグラフを生成し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフ及び前記リソースグラフに基づいてタスク割り当てを行い、このように、リソースに制約があり且つ異性化が高いIoT機器に対して効率的な管理及び柔軟なスケジューリングを行うことができ、つまり、リソースに制約があり且つ異性化が高いIoT機器を十分に利用して処理対象タスク(例えばコンピューティング集約的な深さ学習タスク)を実行することができる。
【0045】
本開示の実施例は、情報処理方法を提供し、図1に示すように、該方法は、ステップ101~103を含む。
【0046】
ステップ101において、第1機能コンポーネントは、IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフ(リソース知識図又はリソース知識グラフとも呼ばれる)を生成する。
【0047】
ここで、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理(Management)及び/又は調整(Orchestration)するために用いられる。
【0048】
ステップ102において、第2機能コンポーネントは、処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフ(コンピューティングフローグラフ又はデータフローグラフとも呼ばれる)を生成する。
【0049】
ステップ103において、第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行う。
【0050】
なお、本開示の様々な実施例では、前記リソースグラフのノードは、IoT機器の少なくとも一部の能力を代表し、前記リソースグラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係(隣接する2つのノード間の関連関係(Association Relationship)とも呼ばれる)を代表し、前記関係は、通信関係と従属関係を含み得る。前記通信関係について、隣接する2つのノード間の情報伝送レート及び伝送遅延などの通信強度を表し得る情報を含むように具現化することができる。
【0051】
実際の適用に際して、前記処理対象タスクは、コンピューティングタスクを含み、前記コンピューティングタスクは、一般的なコンピューティングタスク及びトレーニング及び/又は推理機器学習モデル(深さモデル、深さ学習モデル又は深さニューラルネットワークとも呼ばれる)などのコンピューティング集約的なコンピューティングタスクを含み得る。コンピューティング集約的なコンピューティングタスクは、コンピューティング能力及び/又は記憶能力に対する要求が高く、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づくタスク割り当てに適用する。つまり、本開示の実施例に係る情報処理方法を採用すれば、リソースに制約があり且つ異性化が高いIoT機器を十分に利用してコンピューティング集約的なコンピューティングタスクを実行することができる。
【0052】
ここで、異性体IoT機器とは、複数のIoT機器及びサーバを含むネットワークにおいて、1つのIoT機器のハードウェアと別のIoT機器のハードウェアは、異なり、及び/又は、1つのIoT機器のサーバと別のIoT機器のサーバは、異なる、ことを意味する。ここで、1つのIoT機器のハードウェアと別のIoT機器のハードウェアが異なることは、1つのIoT機器の中央プロセッサ(CPU、Central Processing Unit)、グラフィックスプロセッサ(GPU、Graphics Processing Unit)、バスインターフェースチップ(BIC、Bus Interface Chip)、デジタル信号プロセッサ(DSP、Digital Signal Processor)などの処理系ハードウェア又はランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、読み取り専用メモリ(ROM、Read Only Memory)などの記憶系ハードウェアのモデルと、別のIoT機器のハードウェアのモデルとが異なることを意味する。1つのIoT機器のサーバと別のIoT機器のサーバが異なることは、1つのIoT機器に対応するバックエンドプログラム又はオペレーティングシステムと、別のIoT機器に対応するバックエンドプログラム又はオペレーティングシステムとが異なることを意味し、つまり、2つのIoT機器同士は、ソフトウェアで相違点が存在する。
【0053】
実際の適用に際して、前記IoT機器は、携帯電話、パーソナルコンピュータ(PC、Personal Computer)、ウェアラブルスマートデバイス、スマートゲートウェイ、コンピューティングボックスなどを含むことができ、前記PCは、デスクトップ、ノートパソコン、タブレットなどを含むことができ、前記ウェアラブルスマートデバイスは、スマートウォッチ、スマートメガネなどを含むことができる。
【0054】
実際の適用に際して、本開示の実施例に係る情報処理方法は、情報処理システムに適用し、該システムは、前記第1機能コンポーネント、前記第2機能コンポーネント及び前記第3機能コンポーネントを含み得る。ここで、前記第1機能コンポーネント、前記第2機能コンポーネント及び前記第3機能コンポーネントは、それぞれサーバなどの電子機器によって実現されてもよい。もちろん、前記第1機能コンポーネント、前記第2機能コンポーネント及び前記第3機能コンポーネントは、同一の電子機器に設置されてもよいし、前記第1機能コンポーネント、前記第2機能コンポーネント及び前記第3機能コンポーネントのうちの任意の2つの機能コンポーネントは、同一の電子機器に設置されてもよい。
【0055】
ここで、ステップ101について、1つの実施例では、前記IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成することは、
前記第1機能コンポーネントは、ネットワークにおけるIoT機器を発見し、IoT機器の能力を検出し、各IoT機器に対して、対応するIoT機器の能力に基づいて、IoT機器を対応するノードに抽象化することと、
抽象化されたノードに基づいて、リソースグラフを生成することと、を含む。
【0056】
具体的には、実際の適用に際して、前記IoT機器を発見することは、エッジネットワークにおけるIoT機器を感知することとも呼ばれることができる。前記エッジネットワークは、電気通信ネットワークのエッジ(エッジネットワークは、コンバージェンス層ネットワーク及びアクセス層ネットワークの一部又は全部を含むものであって、ユーザにアクセスする最後の1部分のネットワークである)を指す。ここで、前記発見又は感知は、検出と理解することもできる。例えば、前記第1機能コンポーネントは、動的ホスト構成プロトコル(DHCP、Dynamic Host Configuration Protocal)に基づいて、ゼロ構成ネットワーキング(ZEROCONF、ZERO CONFiguration networking)技術を用いてエッジネットワークにおけるIoT機器を検出することができる。もちろん、ニーズに応じて、前記第1機能コンポーネントが他の方式を用いてIoT機器を発見又は感知するように設定してもよく、本開示の実施例は、これに限定されない。
【0057】
IoT機器を発見した後、前記第1機能コンポーネントは、対応するIoT機器との情報インタラクションを介して、対応するIoT機器の能力を検出することができる。例示的に、前記第1機能コンポーネントは、能力要求メッセージを対応するIoT機器に送信し、対応するIoT機器が前記能力要求メッセージに対する返信したメッセージに基づいて、対応するIoT機器の能力を決定することができる。
【0058】
ここで、IoT機器の能力は、
コンピューティング能力と、
記憶能力と、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0059】
ここで、前記IoT機器の能力は、IoT機器のサービス能力を指し、対応するIoT機器のリソースと理解することができる。それに応じて、IoT機器の少なくとも一部の能力は、IoT機器の少なくとも一部のリソースと理解することができ、IoT機器上の利用可能な能力は、IoT機器上の利用可能なリソース、即ちアイドルリソース(アイドル能力、空き能力又は空きリソースとも呼ばれる)と理解することができる。つまり、コンピューティング能力は、対応するIoT機器が利用可能なコンピューティングリソースであり、記憶能力は、対応するIoT機器が利用可能な記憶リソース(即ち記憶空間)である。
【0060】
また、ノード間の通信関係を具現化するためには、ノード間の通信が必要である。
【0061】
これに基づいて、リソースグラフにおいて、異性体IoT機器上の利用可能な能力は、
コンピューティング能力と、
記憶能力と、
通信能力と、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0062】
ここで、前記通信能力は、通信リソースとも呼ばれ、具体的に、2つのノード間の通信強度と理解することができ、例えば、エッジネットワークから提供されるIoT機器間通信のための帯域幅リソース、情報伝送速度(即ち伝送レート)、伝送遅延などが挙げられる。また例えば、IoT機器のある部分の能力と別の部分の能力との間の伝送レート、伝送遅延などが挙げられる。
【0063】
実際の適用に際して、前記第1機能コンポーネントは、ソフトウェア定義技術を用いてエンティティのIoT機器を仮想化されたノードに抽象化することができ、前記ノードは、対応するIoT機器の能力情報を含み得る。IoT機器の異なる能力に応じて、異なるノードに抽象化することができる。1つのIoT機器について、抽象化されたノードは、
対応するIoT機器のコンピューティング能力及び記憶能力を代表し得る機器ノードと、
対応するIoT機器のコンピューティング能力を代表し得るコンピューティングノードと、
対応するIoT機器の記憶能力を代表し得る記憶ノードと、のうの少なくとも1つを含み得る。
【0064】
実際の適用に際して、前記抽象化されたノードに基づいて、リソースグラフを生成することは、
前記第1機能コンポーネントは、各ノードの特徴を決定し、複数のノード間の関係を決定することであって、前記特徴は、対応するノードに対応するIoT機器情報及びIoT機器の少なくとも一部の能力情報をディスクライブするために少なくとも用いられることと、
決定した特徴及びノード間の関係に基づいて、リソースグラフを生成することと、を含み得る。
【0065】
ここで、実際の適用に際して、ノードの特徴は複数含まれるため、前記特徴は、特徴ベクトル、特徴セット、特徴ベクトルセット又は特徴集合と呼ぶこともできる。前記特徴が複数のデスクリプション(description)情報(即ち、対応するノードに対応するIoT機器情報及びIoT機器の少なくとも一部の能力情報)を含むため、前記特徴は、情報又は情報セットと呼ぶこともできる。実際の適用に際して、ノードの特徴は、オントロジーデスクリプションモデル(Ontology Description Model)の特徴付けに使用することができる。前記オントロジーデスクリプションモデルは、エンティティデスクリプションモデルと呼ぶこともできる。
【0066】
実際の適用に際して、IoT機器の能力及びIoT機器間の関係は、動的に変化するものであるため、仮想化されたリソースグラフに対応する情報を、エンティティのIoT機器に対応する情報と一致するように保持して、リソース知識グラフの正確性を向上させるために、IoT機器の変化をモニタリングし、リソースグラフをIoT機器の変化に伴って動的に更新する必要がある。
【0067】
これに基づき、1つの実施例では、前記方法は、さらに、
前記第1機能コンポーネントは、IoT機器をモニタリングすることと、
IoT機器に変化が発生したことをモニタリングする場合、モニタリングされるIoT機器の変化状況に基づいて、前記リソースグラフを更新することと、を含み得る。
【0068】
ステップ102について、1つの実施例では、前記処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記第2機能コンポーネントは、前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解し、演算子間の関係を決定することと、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含み得る。
【0069】
ここで、1つの実施例では、前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解することは、
前記第2機能コンポーネントは、第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解し、少なくとも1つの演算子を得ることを含み得る。
【0070】
具体的には、実際の適用に際して、前記第2機能コンポーネントは、第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解することは、以下のことを含み得る。
【0071】
まず、アプリケーションやサービスにおける実現する必要がある機能に基づいて、モデル設計(タスク設計又はプログラム設計とも呼ばれる)を行う。前記アプリケーションやサービスは、一般的なアプリケーションやサービス(例えば地図測位、インターネットバンキング、インターネット通販など)であってもよいし、知能アプリケーションやサービス(例えば知能制御、自動運転など)であってもよい。前記機能は、一般的な機能(例えばビデオの再生、ブラウザへのアクセス、Webページのオープン、ファイルの編集など)であってもよいし、AIに関連する機能(例えば顔認識、行動認識、音声認識、自然語言処理など)であってもよい。前記モデル設計は、アルゴリズムモデル(即ち、コンピューティングタスクを含む前記処理対象タスクを設計し、前記処理対象タスクは、タスクモデル又はプログラムモデルとも呼ばれる)を設計して対応する機能を実現することを含み、例えば、ニューラルネットワーク構造を設計して行動認識などの機能を実現する。
【0072】
次に、設計したアルゴリズムモデルを図トポロジ構造、即ちデータフローグラフに変換する。前記アルゴリズムモデルが何らかのコンピューティングタスクに対応する場合、その抽象化された図トポロジ構造をコンピューティンググラフ、又はコンピューティングフローグラフと呼ぶこともできる。前記コンピューティンググラフは、ノードと辺から構成され、前記コンピューティンググラフのノードは、前記アルゴリズムモデルがプログラム実現時に行う必要のあるタイプの演算(即ち演算ユニットであって、演算子とも呼ばれ、英語でOperation Node又はOperator Nodeと表す)、即ち、前記処理対象タスクの1つの演算子を表す。前記演算子は、一般的な数学演算子又は配列演算子(例えば、加算演算子、乗算演算子など)であってもよいし、ニューラルネットワーク演算子(即ちニューラルネットワーク基本演算ユニットであって、例えば、畳み込み演算子、プール化演算子など)であってもよい。前記ノードは、以下の特徴又は情報、即ち、対応するノードで表される演算子が演算(又は実行)際の演コンピューティング能力や記憶などのリソースにかかる消費又はニーズ、即ち演算子のハードウェア実行のコストを含み、それは、演算子のハードウェア占有データ(例えば、CPU占有率、GPU占有率、DSP占有率、FPGA占有率、メモリ占有率など)としても理解できる。前記占有率は、占有、占有割合、占有比率、使用、使用率、使用割合、使用比率、利用、利用率、利用割合又は利用比率とも呼ぶことができる。前記コンピューティンググラフ内の辺は、隣接する2つのノード間の関係、即ち、隣接する2つの演算子間の関係を表し、2つの隣接する演算子間のコンピューティング依存関係又はデータ依存関係を含み、その方向は、演算の優先順番又はデータの流れを表すことができ、前記辺は、以下の特徴又は情報、即ち、2つの隣接する演算子間の伝送データの大きさを含む。前記ノードと辺の特徴又は情報は、対応する演算子を実際に実行するか、シミュレーション環境下で実行するなどの方法で取得され得る。
【0073】
1つの実施例では、前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記第2機能コンポーネントは、前記少なくとも1つの演算子のうちの各演算子を対応するノードに抽象化し、演算子間の関係に基づいてノード間の関係を決定することと、
決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含む。
【0074】
実際の適用に際して、前記第2機能コンポーネントは、前記少なくとも1つの演算子間のコンピューティング依存性、少なくとも1つの演算子の演算優先順番又は少なくとも1つの演算子間のデータの流れに基づいて、ノード間の関係を決定し、そして、決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することができる。
【0075】
実際の適用に際して、システム(即ち、前記第1機能コンポーネント、前記第2機能コンポーネント及び前記第3機能コンポーネントを含む情報処理システム)の性能を向上させ、例えば、前記処理対象タスクを実行する実行時間長さを短縮させるために、前記第2機能コンポーネントは、コンピューティンググラフを最適化することができる。
【0076】
これに基づき、1つの実施例では、前記方法は、さらに、
前記第2機能コンポーネントは、生成したコンピューティンググラフを最適化することと、
前記第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと最適化後のコンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことと、を含む。
【0077】
ここで、前記生成したコンピューティンググラフを最適化することは、演算子融合と、定数マージと、静的メモリプランニングパスと、データレイアウト変換とのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0078】
演算子融合(Operator Fusion)について、複数の隣接する小演算子を1つの演算子と結合するために用いられ、それによって、前記処理対象タスクを実行するプロセスにおいて、前記複数の隣接する小演算子の中間結果をグローバルメモリに保存する必要がなくなり、メモリアクセスを減少させることにより前記処理対象タスクを実行する実行時間長さを短縮する。
【0079】
定数マージ(または定数折り畳みと呼ばれ、英語でConstant Foldingと表現できる)について、コンピューティンググラフ内のノードにわたって完全に静的なコンピューティングができるノード、即ち、定数入力に完全に依存してコンピューティングするノードを探し出し、CPU上でこれらのノードをコンピューティングし、これらのノードを替換する(つまり、コンピューティンググラフにおける定数のコンピューティングをマージする)ために用いられ、このような定数マージアルゴリズムは、不要な繰返しコンピューティング量を低減させ、コンピューティング性能を向上させる。
【0080】
静的メモリプランニングパス(または静的メモリプランニングパスと呼ばれ、英語でStatic Memory Planning Passと表現できる)について、メモリを全ての中間結果テンソル(Tensor、中間結果はTensorの形で存在する)に事前に割り当てるために用いられ、全ての中間結果Tensorを事前に割り当ててコンピューティンググラフ最適化を行うことにより、実行時コストを節約することができる(例えば、1つの定数折り畳みPassをコンピューティンググラフの事前コンピューティング段階で静的に実行することができるようにする)。
【0081】
データレイアウト変換(Data Layout Transformation)について、データプロデューサ(Producer)とデータコンシューマ(Consumer)との間でデータレイアウトの不一致が発生した場合、データレイアウト変換を行うために用いられる。ここで、Tensor操作は、コンピューティンググラフの基本オペレータであり、Tensorにかかる演算は、オペレータによって異なるデータレイアウト要件を有する。例えば、1つの深さ学習加速器は、4x4テンソル操作を使用する可能性があるため、ローカルアクセス効率を最適化するするために、データを4x4のブロックに切断して記憶する必要がある。実際の適用に際して、データレイアウトを最適化するために、各オペレータに対してカスタムデータレイアウトを提供する必要がある。
【0082】
実際の適用に際して、前記システム性能は、
前記処理対象タスクを実行する時間長さと、
前記処理対象タスクを実行するエネルギー消費と、
前記処理対象タスクを実行する信頼性と、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0083】
実際の適用に際して、前記処理対象タスクを実行する信頼性は、前記処理対象タスクを実行する成功率として具現化することができる。
【0084】
ステップ103について、1つの実施例では、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことは、
前記第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、第2ポリシーを採用して少なくとも1つのタスク割り当てポリシーを生成し、前記少なくとも1つのタスク割り当てポリシーから性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定し、前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて、タスク割り当てを行うことを含むことができ、前記タスク割り当てポリシーは、前記処理対象タスクを少なくとも1つのIoT機器にマッピング(又は割り当て)するために用いられる。
【0085】
ここで、前記タスク割り当てポリシーは、処理対象タスクを少なくとも1つのIoT機器に割り当てて実行するポリシーを表し、前記コンピューティンググラフの各ノードのために対応するリソースグラフの少なくとも1つのノードを割り当てるために用いられ、又は、処理対象タスクとIoT機器とをマッチングするために用いられ、又は、処理対象タスクとリソースとをマッチングするために用いられる。つまり、前記タスク割り当てポリシーによって、少なくとも1つのIoT機器を決定し、決定した少なくとも1つのIoT機器を利用してタスク割り当てポリシーの指示に従って処理対象タスクを実行することができる。実際の適用に際して、前記タスク割り当てポリシーは、タスク割り当て方法、タスク割り当て方式、タスクスケジューリングポリシー、タスクスケジューリング方法、タスクスケジューリング方式、タスク調整ポリシー、タスク調整方法、タスク調整方式などとも呼ばれる。
【0086】
具体的には、実際の適用に際して、前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいてタスク割り当てを行うことは、前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて、前記処理対象タスクを少なくとも1つのIoT機器にマッピング(即ち割り当て)することにより、前記少なくとも1つのIoT機器は、自体の少なくとも一部の能力を利用して、並列実行とコラボレーションの方式で前記処理対象タスクを実行し、例えば、前記機器学習モデルのトレーニング及び/又は推理を実現することを意味する。
【0087】
実際の適用に際して、前記処理対象タスクを少なくとも1つのIoT機器にマッピングすることは、少なくともIoT機器の少なくとも一部の能力を前記処理対象タスクの各演算子に割り当てることとして理解できる。つまり、前記リソースグラフの少なくとも1つのノードを前記コンピューティンググラフの各ノードに割り当てる。これにより、タスク割り当てによって、実際的には、処理対象タスクとIoT機器とのマッチングを実現し、あるいは、処理対象タスクとリソース(即ちIoT機器上の利用可能なリソース)とのマッチングを実現する。
【0088】
実際の適用に際して、前記コンピューティンググラフの各ノードのために割り当てられる前記リソースグラフの少なくとも1つのノードは、同じであっても異なっていてもよい。つまり、1つのIoT機器は、自体の少なくとも一部の能力を利用して複数の演算子に対応するコンピューティングユニットを実現することができ、それと同時に、複数のIoT機器は、コラボレーションの方式で1つの演算子に対応するコンピューティングユニットを実現することができる。また、コンピューティンググラフ内のコンピューティングの依存関係がないノード(即ちコンピューティング依存関係ない演算子)は、同一又は異なるIoT機器で並列に実行(即ち演算又はコンピューティング)することができる。
【0089】
実際の適用に際して、前記タスク割り当てポリシーは、前記コンピューティンググラフの各ノードのために割り当てられる前記リソースグラフの少なくとも1つのノードを指示することができ、且つ、前記少なくとも1つのタスク割り当てポリシーは、前記リソースグラフに基づいて決定され得るため、前記タスク割り当てポリシーは、前記リソースグラフから切り離されたリソースサブグラフとして具現化することができ、且つリソースサブグラフには、コンピューティンググラフ内の各ノードとリソースグラフ内の少なくとも1つのノードとの間の対応関係が含まれる。前記第2ポリシーは、グラフ検索、グラフ最適化、サブグラフマッチング、ヒューリスティック方法などの方法で実現することができ、又はランダムウォークスルーの方法で実現することができる。
【0090】
これに基づき、1つの実施例では、前記第2ポリシーを採用して少なくとも1つのタスク割り当てポリシーを生成することは、
前記第3機能コンポーネントは、前記コンピューティンググラフ及びリソースグラフに基づいて、第2ポリシーを採用して少なくとも1つのリソースサブグラフを生成することを含むことができ、各リソースサブグラフは、1つのタスク割り当てポリシーを含み、前記リソースサブグラフのノードは、IoT機器の少なくとも一部の能力を代表し、前記リソースサブグラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する。
【0091】
1つの実施例では、前記少なくとも1つのタスク割り当てポリシーから性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定することは、
前記第3機能コンポーネントは、それぞれのタスク割り当てポリシーの性能を予測し、予測したそれぞれのタスク割り当てポリシーの性能に基づいて、性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定することを含み得る。
【0092】
具体的には、1つの実施例では、前記それぞれのタスク割り当てポリシーの性能を予測することは、
前記第3機能コンポーネントは、前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることであって、各リソースサブグラフは、1つのタスク割り当てポリシーを含むことと、
それぞれのタスク割り当てポリシーについて、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの性能を予測することと、を含み得る。
【0093】
実際の適用に際して、前記特徴セット(即ち第1特徴セットと第2特徴セット)は、単に特徴と呼ぶこともでき、あるいは、特徴セット、特徴ベクトル又は特徴ベクトルセットと呼ぶこともできる。
【0094】
実際の適用に際して、前記第3機能コンポーネントは、特徴抽出ネットワークを介して前記第1特徴セット及び前記第2特徴セットを抽出することができる。
【0095】
これに基づき、1つの実施例では、前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることは、
前記第3機能コンポーネントは、特徴抽出ネットワークを介して、前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、前記特徴抽出ネットワークを介して、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることを含み得る。
【0096】
ここで、実際の適用に際して、前記コンピューティンググラフの特徴は、
前記コンピューティンググラフの各ノードに対応する演算子を実行するのに必要なコンピューティングリソースと、
前記コンピューティンググラフの各ノードに対応する演算子を実行するのに必要な記憶リソースと、
前記コンピューティンググラフの各ノードに対応する演算子を実行するのに必要な通信リソースと、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0097】
前記リソースサブグラフの特徴は、
少なくとも1つのIoT機器上の利用可能なコンピューティングリソースと、
少なくとも1つのIoT機器上の利用可能な記憶リソースと、
少なくとも1つのIoT機器上の利用可能な通信リソースと、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0098】
実際の適用に際して、グラフニューラルネットワーク(GCN、Graph Convolutional Network)に基づいて前記特徴抽出ネットワークを構筑し、トレーニングデータセットに基づいて特徴抽出ネットワークをトレーニングすることができる。前記トレーニングプロセスは、最適化されるネットワークパラメータを生成することができ、前記最適化されるネットワークパラメータは、性能予測の正確率を向上させるのに有利な特徴を抽出するために使用され得る。
【0099】
実際の適用に際して、前記第3機能コンポーネントは、予測ネットワークを介して対応するタスク割り当てポリシーの性能を予測することができる。
【0100】
これに基づき、1つの実施例では、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの性能を予測することは、
前記第3機能コンポーネントは、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、予測ネットワークを介して対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データを取得し、対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定することを含み得る。
【0101】
ここで、前記予測データは、
前記処理対象タスクを実行する予測時間長さと、
前記処理対象タスクを実行する予測エネルギー消費と、
前記処理対象タスクを実行する予測信頼性と、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0102】
実際の適用に際して、前記処理対象タスクを実行する予測信頼性は、前記処理対象タスクを実行する予測成功率として具現化することができる。
【0103】
実際の適用に際して、前記処理対象タスクに対応する異なる適用シーンに対して、前記タスク割り当てポリシーの性能に対する前記処理対象タスクのニーズが異なる。例えば、前記処理対象タスクは、できるだけ短い時間で実行を完了する必要がある。また例えば、前記処理対象タスクは、できるだけ少ないエネルギー消費を必要とする。
【0104】
これに基づき、1つの実施例では、前記対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定することは、
前記第3機能コンポーネントは、予め設定された重みに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに対して重み付け処理を行い、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定することを含み得る。
【0105】
実際の適用に際して、前記予め設定された重みは、必要に応じて設定され得る。
【0106】
例示的に、対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データが3つの成分を含む(即ち、前記処理対象タスクを実行する予測時間長さ、予測エネルギー消費及び予測信頼性を含む)と仮定した場合、次の式(1)により各成分に対応する予め設定された重みに従って重み付け処理を行うことができる。
【0107】
η=Q(λ,…) (1)
【0108】
ここで、ηは、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を表し、Q(・)は、各成分(即ち各種の予測データであって、性能指標と理解できる)に対する重み付け情報を含む関数を表し、λは、予測時間長さを表し、λは、予測エネルギー消費を表し、λは、予測信頼性を表す。
【0109】
式(1)におけるQ(・)の具体的な形式、即ち予め設定された重みの具体的な値は、遅延、エネルギー消費、信頼性などに対する異なるシーンの異なる要求あるいは重視度又は注目度に依存し、つまり、特定の関数を用いて異なる性能指標に重み付けを行うことにより、多種の性能指標間のトレードオフを実現するため、設定された式に基づいて各重要な性能指標の重み付け値をコンピューティングしてシステム全体の性能を得ることができる。つまり、式(1)を介して得られた予測性能は、サービス品質(QoS、Quality of Service)に関連するシステム全体の性能を反映している。
【0110】
実際の適用に際して、深さニューラルネットワーク(DNN、Deep Neural Networks)に基づいて前記予測ネットワークを構筑し、トレーニングデータセットに基づいて予測ネットワークをトレーニングすることができる。前記トレーニングプロセスは、最適化されるネットワークパラメータを生成することができ、前記最適化されるネットワークパラメータは、性能予測の正確率を向上させるために使用され得る。
【0111】
実際の適用に際して、性能予測の正確率を向上させるために、前記トレーニングデータセットは、トレーニングプロセスが継続的に学習する能力を有するように、履歴データの蓄積及び/又はランダムウォークスルーによって新しいデータを生成する手段で継続的に更新することができる。ここで、前記トレーニングデータは、サンプル又はトレーニングサンプルと呼ぶことができ、タスク割り当てポリシー及びその対応する実際的な性能を含み得る。
【0112】
これに基づき、1つの実施例では、前記方法は、さらに、
前記第3機能コンポーネントは、タスク割り当てを行った後、前記処理対象タスクが前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて実行される際の実際的な性能を取得し、前記性能の最適なタスク割り当てポリシー及び取得した実際的な性能を前記トレーニングデータセットに記憶させることを含み得る。
【0113】
実際の適用に際して、前記特徴抽出ネットワーク及び前記予測ネットワークについて、前記第3機能コンポーネントの内部で実現されてもよく、即ち、前記第3機能コンポーネントによってトレーニング及び/又は推理を行うことができ、前記第3機能コンポーネントの外部で実現されてもよく、即ち、他の機能コンポーネントによってトレーニング及び/又は推理を行うことができる。
本開示の実施例は、さらに、第2機能コンポーネントに適用する情報処理方法を提供し、図2に示すように、該方法は、ステップ201~ステップ202を含む。
【0114】
ステップ201において、処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成する。
【0115】
ここで、前記処理対象タスクは、コンピューティングタスクを含み、前記コンピューティンググラフのノードは、前記処理対象タスクの演算子を代表し、前記コンピューティンググラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する。
【0116】
ステップ202において、生成したコンピューティンググラフを最適化し、最適化後のコンピューティンググラフを得る。
【0117】
ここで、前記最適化後のコンピューティンググラフは、リソースグラフタスクと結合して割り当てを行うために用いられ、前記リソースグラフは、IoT機器の能力を抽象化することにより生成されるものであり、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられる。
【0118】
ここで、1つの実施例では、前記処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解し、演算子間の関係を決定することと、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含み得る。
【0119】
1つの実施例では、前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解することは、
第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解し、少なくとも1つの演算子を得ることを含み得る。
【0120】
1つの実施例では、前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記少なくとも1つの演算子のうちの各演算子を対応するノードに抽象化し、演算子間の関係に基づいてノード間の関係を決定することと、
決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含み得る。
【0121】
1つの実施例では、前記生成したコンピューティンググラフを最適化することは、
演算子融合と、
定数マージと、
静的メモリプランニングパスと、
データレイアウト変換と、のうの少なくとも1つを含み得る。
【0122】
なお、前記第2機能コンポーネントの具体的な処理プロセスは、上述した通りであり、ここで説明を省略する。
【0123】
本開示の実施例に係る情報処理方法では、第1機能コンポーネントは、IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成し、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられ、第2機能コンポーネントは、処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成し、第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行う。本開示の実施例の技術的解決手段によれば、IoT機器の能力を抽象化し、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するためのリソースグラフを生成し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフ及び前記リソースグラフに基づいてタスク割り当てを行い、このように、リソースに制約があり且つ異性化が高いIoT機器に対して効率的な管理及び柔軟なスケジューリングを行うことができ、つまり、リソースに制約があり且つ異性化が高いIoT機器を十分に利用して処理対象タスク(例えばコンピューティング集約的な深さ学習タスク)を実行することができる。
【0124】
以下、適用実施例を結合して本開示をさらに詳細に説明する。
【0125】
図3に示すように、本適用実施例は、異性化IoT機器間の効率的な深さ学習をサポートする知能分散型エッジコンピューティング(IDEC)システムを提供することを目的とし、前記IDECシステムは、コラボレーション型センター抜け機器学習(CDML、Collaborative Decentralized Machine Learning)システム、コラボレーション分散型機器学習システム、機器コラボレーションに基づくセンター抜け機器学習システム、又は機器コラボレーションに基づく分散型機器学習システムとも呼ばれる。エッジ側IoT機器の広範な接続及び知能感知、統一的なリソース管理及びコンピューティング能力共有、効率的な機器コラボレーション及び知能スケジューリング、演算子レベルのコンピューティングタスク分解、及びグラフ畳み込みに基づくタスク割り当て及び最適化を通じて、深さモデル分散型トレーニング及び/又は推理をサポートする異性化IoT機器間のコラボレーションのフルスタック最適化されたシステム設計を実現し、さらに、AIモデルクラウドセンターからIoT機器により近いネットワークエッジ側への沈下をさらに実現し、エッジ知能サービス及びアプリケーションの効率的な配置や実行をサポートし、IoT適用シーンのデータ処理プロセスにおける遅延、信頼性、エネルギー消費、通信帯域幅消費、ユーザプライバシー及びセキュリティなどの問題を解決する。
【0126】
具体的には、本適用実施例は、IDECシステムを提供し、IDECシステムは、主に、3つのモジュール、即ち、エッジリソース管理モジュール(又はIoT機器リソース管理モジュールと呼ばれ、上記第1機能コンポーネントである)、コンピューティングタスク分解モジュール(又は機器学習コンピューティングタスク分解モジュールと呼ばれ、上記第2機能コンポーネントである)及び知能コンピューティングタスク割り当て(ICTA)モジュール(即ち上記第3機能コンポーネント)を含む。図4に示すように、IDECシステムは、南方向において、広く分布するIoTエッジインフラストラクチャ(即ちエッジ機器であって、IoT機器とも呼ばれる)をドッキングし、エッジリソース管理モジュールを介して、動的構筑と更新をサポートするリソースグラフを生成し、多種の異性化IoT機器リソースの動的感知、統一的な管理、効率的なスケジューリング及び共有コラボレーションを実現する。IDECシステムは、北方向において、実際シーンにおける知能アプリケーション及びサービスからの深さ学習タスクをコンピューティングタスク分解モジュールを通じてコンピューティンググラフを生成し、細粒度の演算子レベルコンピューティングタスク分解を実現し、並列コンピューティング及び分散型処理に条件を提供するとともに、深さ学習タスクの実行性能の図レベル最適化に有利である。IDECシステムの中間層(即ちコアモジュール)は、ICTAモジュールであり、ICTAは、生成したリソースグラフとコンピューティンググラフに基づいて、底層深さ学習演算子のクロス機器(即ち、機器間の)の割り当てを実現し、ICTAモジュールは、グラフ畳み込みネットワーク(GCN)及び深さニューラルネットワーク(DNN)などの深さ学習アルゴリズムを利用して、異性化IoT機器での異なるオペレーティングシステム間の複雑で変化に富んだタスクスケジューリング問題の内在的な統計学規則の学習を通じて、最適なシステム性能に対応するタスク割り当てポリシーの知能方策を実現し、最大化にIoTエッジ側の分散異性化リソースを利用してシステム全体の性能を向上させる。それと同時に、ICTAモジュールは、継続的な学習メカニズムを導入することで、IDECシステムにインテリジェントな適応性を持たせ、「使えば使うほどスマートになる」を実現する。
【0127】
なお、IDECシステムと南方向に連携したIoTインフラストラクチャ、即ちエッジ機器は、主に2の種類、即ち端末機器(コンピューティング能力を有する知能IoT機器であって、例えば、スマートカメラ、スマートゲートウェイ、コンピューティングボックス、スマートフォンなどが挙げられ、この種類の機器は、往々にして高い異性化及び資源制限性を持っている)と、エッジサーバ(強いコンピューティング能力、記憶能力及び管理能力を有する知能IoT機器であって、IDECシステム及びいくつかの大規模な深さ学習モデルのホスティングや運行を担当する)とを含む。IDECシステムは、北方向において、IoT分野における多種の知能エッジアプリケーションやサービスをドッキングし、例えば、インテリジェント養老(スマート老年介護とも呼ばれる)、スマートホーム(インテリジェントホームとも呼ばれる)、車両インターネット、インテリジェントコミュニティ、インテリジェントシティ、工業インターネットなどが挙げられる。
【0128】
以下、IDECシステムの機能について詳細に説明する。
【0129】
まず、図5及び図6を参照しながらエッジリソース管理モジュールの機能を説明する。
【0130】
関連技術では、エッジ側に広く分布するIoT機器に対して統一的な管理及びスケジューリングを行うことは、クロス機器コラボレーションの分散型エッジコンピューティングを実現する前提であるが、IoT機器の多様性、資源制限性、及び、ハードウェアバックエンドとネットワークの異性化のため、リソース共有とインタラクションの複雑性と不確実性が増加する。
【0131】
上記問題を解決するために、エッジリソース管理モジュールは、仮想化ソフトウェア定義及び知識グラフなどの技術を採用して、エッジ機器サービス能力抽象化モジュール(又はIoT機器サービス能力抽象化モジュールと呼ばれる)の機能(図5に示す)及びリソース知識グラフ構筑モジュールの機能(図6に示す)を通じて、IoT分散型エッジインフラストラクチャ上の異性化リソースに対する統一的な管理と調整、及び、エッジ機器の知能感知とコラボレーションを実現する。それによって、限られたエッジリソースを十分に利用してクロス異性化機器の(即ち、異性化機器間の)コラボレーション型のリソーススケジューリングとタスク割り当てを行い、リソース利用率の最大化を実現し、IDECシステムが、リソースが制限されたエッジコンピューティング環境の下で異性化のエッジリソースを十分に利用して深さモデルの分散型トレーニング及び/又は推理を効率的に実行するために条件を提供する。
【0132】
具体的には、エッジ機器サービス能力抽象化モジュールは、主に、異性化の問題を解決するために使用され、その根本的な目標は、異性化ハードウェア間の限界を打破し、多種多様なIoT機器がコラボレーションの方式で深さ学習タスクを実行できるようにすることである。具体的には、図5に示すように、以下の3つの層を含み得る。エッジインフラストラクチャ層は、多種の異性化機器に対する認識と接続を実現するものであり、リソースプール化層は、エッジ機器上のコンピューティングリソース(例えば、CPU、GPU、FPGA、ARM、AIチップなど)及び記憶リソース(例えば、バッファ、RAMなど)に対する細粒度感知とスケジューリングを実現するものであり、能力抽象化層は、仮想化とソフトウェア定義技術を利用してコンピューティングと記憶リソースを仮想化されたコンピューティングノードと記憶ノードに変換して、統一的な管理と調整を容易にするものである。エッジ機器サービス能力抽象化モジュールは、クロス異性化エッジ機器の(即ち、異性化エッジ機器間の)リソーススケジューリングを促進し、特定のコンピューティングニーズを満たすために適切なリソースを発見し、マッチングすることに貢献し、それによって広く分布する多種のエッジリソースと処理能力は、感知され、再利用され、共有され得るため、リソース利用率を高め、エッジ側全体のサービス能力を高める。
【0133】
利用可能なエッジリソースに対する動的感知と十分な理解をさらに実現するために、図6に示すように、リソース知識グラフ構筑モジュールは、セマンティックと知識エンジン技術を採用して相互接続されたIoT機器を記述し、モデル化することができる。リソース知識グラフにおいて、ノードは、異なるエッジ機器又はエッジ機器での抽象化された細粒度のコンピューティング及び/又は記憶能力を代表し、代表される異なる能力に基づいて、仮想化されたノードは、機器ノード、コンピューティングノード及び記憶ノードを含み得る。ここで、機器ノードの本体デスクリプションモデルは、IoT機器情報(機器ID、位置、タイプ、状態値、機能、所有者、インターフェース、IP情報などを含む)、及び能力情報(利用可能なCPU、GPU、FPGA、DSP、メモリリソースなど)などを含み得る。リソース知識グラフ内の辺は、隣接するノード間の関連関係を代表する。関連関係は、異性化エッジ機器リソース間の相互接続を表し、エッジ機器の内部コラボレーションと共有メカニズムをさらに体現している。動的に変化するIoTエッジシーンに適応し、利用可能なリソースの変動変化の課題に対応するために、リソース知識グラフ構筑モジュールには物理的なエッジ機器のリソース状況や接続状態と一致するように自動更新メカニズムが導入されている。また、スケジューリング調整ポリシーと共有コラボレーションメカニズムの使用も、リソース利用率及び全体のコンピューティング能力をさらに向上させる。リソース知識グラフ構筑モジュールに基づいて、IDECシステムは、コンピューティングタスクのリソースニーズを満たすために、異性化分散型エッジ機器上の限られた利用可能なリソースの効率的な管理と柔軟なスケジューリングを実現できる。
【0134】
次に、図7を参照しながらコンピューティングタスク分解モジュールの機能を説明する。
【0135】
コンピューティングタスク分解モジュールは、コンピューティンググラフ構筑及びコンピューティンググラフ最適化の機能を備えている。
【0136】
ここで、コンピューティンググラフ構筑とは、深さ学習コンピューティングタスクに対応するコンピューティンググラフを生成することを意味する。具体的には、深さ学習コンピューティングタスクは、通常、畳み込み演算子、プール化演算子などの基本ユニットとしての深さ学習演算子から構成されるいくつかの多層の深さニューラルネットワークモデルである。抽象化されたノードで演算子を表し、データの流れ、データ依存関係又はコンピューティング依存関係を辺で表すことで、深さ学習モデルの演算子レベルプログラム実現プロセスを表すことができる図構造を構成することができ、該図構造は、コンピューティンググラフ、コンピューティングフローグラフ又はデータフローグラフと呼ばれ、図7に示すように、コンピューティンググラフは、図の形による深さ学習コンピューティングタスクの表現である。
【0137】
コンピューティンググラフ最適化とは、タスクの実行時間を下げるなど、より良いシステムパフォーマンスを得ることを容易にするように、コンピューティンググラフ内の演算子を実際に割り当てて実行する前にいくつかの操作を行うことを意味する。コンピューティンググラフ最適化に係る方法は、主に、演算子融合、定数マージ、静的メモリプランニングパス及びデータレイアウト変換などを含む。ここで、演算子融合とは、メモリアクセスを減らすことで実行時間を短縮するために、中間結果をグローバルメモリに保存せずに、複数の隣接する小演算子を1つの演算子にすることを意味する。
【0138】
深さ学習モデルのコンピューティンググラフの構筑及びコンピューティンググラフの最適化により、細粒度の演算子レベルのコンピューティングタスク分解を実現でき、演算子の並列処理と分散型に可能性を提供することができる。それと同時に、演算子融合、定数マージなどの図レベル最適化を行い、次のコンピューティングタスクの割り当てと最適化のために前提を提供するのに有利である。
【0139】
次に、図8を参照しながらICTAモジュールの機能を説明する。
【0140】
コンピューティングタスク分解モジュールによって構筑されたコンピューティンググラフは、演算子のグローバルビューを提供するが、最適なシステム性能を取得するために各演算子を実現する具体的なIoT機器を指定しておらず、つまり、コンピューティングタスク割り当てポリシーは、まだ決定されていない。一方、リソースグラフには、深さ学習動作ロードを負荷し得るIoT機器上の利用可能なリソースが用意されている。そのため、コンピューティンググラフ及びリソースグラフに基づいて、IoT機器上の分散リソースを十分に利用してコラボレーションの方式でコンピューティングタスクを効率的に実行するために、ICTAモジュールは、コンピューティンググラフ内の深さ学習演算子を最適な割り当て方式でリソースグラフにおける空きリソースを有するIoT機器に合理的に割り当てることにより、コンピューティングタスクと機器リソースとの間の最適なマッチングを達成し、最適なシステム性能に対応するタスク割り当てポリシーの知能方策を実現することができる。
【0141】
図8に示すように、ICTAモジュールは、具体的には、リソースサブグラフ構筑モジュール、特徴抽出モジュール及び性能予測モジュールを含み得る。
【0142】
ここで、リソースサブグラフ構筑モジュールは、グラフ検索、グラフ最適化、サブグラフマッチング、ヒューリスティック方法又はランダムウォークスルー方法などの方式を採用してリソースサブグラフの構筑を行うように構成され、各リソースサブグラフは、特定のタスク割り当てポリシーを付帯する。
【0143】
特徴抽出モジュールは、GCNアルゴリズムを用いてリソースグラフとコンピューティンググラフの図トポロジ構造特徴をそれぞれ抽出するように構成され、抽出された特徴は、コンピューティング能力、記憶、通信などの深さ学習コンピューティングタスクの効率的な実行に決定的な役割を果たす次元の特徴をカバーしている。
【0144】
性能予測モジュールは、DNNアルゴリズムを採用してタスクが実際に実行される前に、与えられたタスク割り当てポリシー(即ち、各リソースサブグラフが付帯するタスク割り当てポリシー又は各リソースサブグラフに対応するタスク割り当てポリシー)に対してシステム性能の予測を行うように構成され、注目されるシステム性能指標は、実行時間(即ち時間長さ)、エネルギー消費、信頼性(例えば成功率)を含み得る。実際の適用に際して、性能予測モジュールは、異なる適用シーンの実際ニーズに応じて、これら3つの指標の間でトレードオフを行い(例えば、関心の高い指標に大きな重みを乗じる)、最終的に、システム全体の性能を代表する総合指標を得ることができる。最後に、性能予測モジュールは、得られたそれぞれのタスク割り当てポリシーの総合指標に基づいて、最適なシステム性能を取得し得るタスク割り当てポリシーを選択して実際のタスク割り当てを行う。
【0145】
実際の適用に際して、GCNモデル(即ち上記特徴抽出ネットワーク)及びDNNモデル(即ち上記予測ネットワーク)に対してエンドツーエンドのトレーニングを行って、異なるタスク割り当てポリシーとシステム性能との間の潜在的な対応関係、及び、多種の異性化のIoT機器の間の異なるオペレーティングシステム上のタスクスケジューリングの複雑な内在的な統計学的法則を学習することにより、システム性能予測の正確性を向上させることができる。
【0146】
リソースサブグラフ構筑モジュール、特徴抽出モジュール及び性能予測モジュールを通じて、ICTAモジュールは、コンピューティングタスクと機器リソースとの最適なマッチング問題を解決し、リソース利用率とシステム全体の性能を高めることができる。ICTAモジュールは、システム性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて深さ学習モデルのコンピューティングユニット(即ち演算子)を多種の異性化のIoT機器に合理的に割り当てることにより、IDECシステムにおけるクロス機器(機器間の)異性化リソースを十分に利用して、マルチ機器コラボレーション方式でコンピューティング集約的な深さ学習タスクを分散的に(または非中心化)実行することができ、さらに、分散型エッジコンピューティングシステムがエッジ側知能アプリケーションの配置と実行効率を向上させることを支援することができる。また、履歴サンプル蓄積やランダムウォークスルーなどのポリシーに基づく継続的な学習メカニズムを介して、ICTAモジュールは、「使えば使うほどスマートになる」を実現でき、それによって、IDECシステム全体が、適応性と自己学習能力を統合した知能化に一歩前進する。
【0147】
IDECシステムに基づいて、本適用実施例は、さらに、知能IoTエッジコンピューティングプラットフォームを提供し、該プラットフォームは、北方向において、「需要下り、サービス上り」のモードを通じて複数の垂直業界の知能アプリケーションとドッキングし、南方向において、「データ上り、タスク下り」のモードを通じて多種の異性化で広く分布するIoT機器と連携し、プラットフォーム全体が運行維持、安全及びプライバシーを統合した多重保障システムの下で、消費者、サプライチェーン、協力企業及び開発者などの多種類のユーザ層にIoT知能アプリケーションとサービスを提供することができ、多種のエッジ知能アプリケーションとサービスの広範に分布する異性化IoT機器上の配置と実行を実現し、さらにエンドツーエンドのフルスタック最適化されたIoTエッジ知能生態システムを実現し、さらに、市場を統一し、知能IoTソリューションの展開を加速する。図9に示すように、該プラットフォームは具体的には、アプリケーション層、コア層及びリソース層を含む。
【0148】
ここで、アプリケーション層は、多種の共通性能力と知能アルゴリズムを集積し、業界応用中の具体的なシーンからの知能サービ需要を行動認識、顔認識などの機能モジュールに変換し、さらに、CNN、RNNなどの複数の深さ学習タスク及び/又はモデルに分解するために用いられる。
【0149】
コア層は、IDECシステムを搭載し、上に対して、アプリケーション層からの深さ学習タスクの細粒度(即ち演算子レベル)分解を実現し、下に対して、エッジリソースに対する統一的な管理及び効率的なスケジューリングを実現し、そして両者(即ちリソースグラフ及びコンピューティンググラフ)に基づき、タスクとリソースとの最適なマッチングモードに従って複数の機器上のタスクの知能的な割り当てや最適化を行い、最終的に、機器学習モデルの分散型トレーニング及び/又は推理を実現することができる。コア層の主な機能は、エッジリソース管理、深さ学習コンピューティングタスク分解、知能的なコンピューティングタスク割り当てなどを含む。コア層の特点及び利点は、知能感知、異性化互換性、スケジューリング調整、共有コラボレーション、分散型配置及び知能的な自己適応などを含む。
【0150】
リソース層は、仮想化及びソフトウェア定義などの技術を通じてIoT機器上の能力の抽象化やリソースの抽出を実現し、コンピューティング能力の仮想化、記憶能力の仮想化、ネットワークリソースの仮想化のために用いられる。
【0151】
本適用実施例に係る技術的解決手段は、以下の利点を有する。
【0152】
1)最上階のエッジ知能アプリケーションから底層に広く分布する異性化IoTエッジ機器を通じたフルスタック最適化されたシステム設計を実現し、そしてフルスタック最適化されたシステム設計を介して、IDECシステムに異性化互換性、高性能及び知能的な自己適応の特点を持たせ、リソースが制限された大量分散の多種の異性化IoTエッジ機器に対する統一的な管理及びリソース共有を実現し、コラボレーション型のクロス異性化機器の(即ち、異性化機器間の)センター抜けた深さ学習モデルの分散型トレーニング及び/又は推理をサポートする。
【0153】
2)エッジリソース管理モジュールを通じて、IoTエッジ機器に対する知能感知、統一的な管理及びコラボレーションを実現し、IoT機器に対するリソース共有や効率的なスケジューリングを実現し、それによって、リソースが制限された広く分布する異性化のIoT機器を十分に利用することができる。
【0154】
3)コンピューティングタスク分解モジュールを通じて、深さ学習タスクに対する演算子レベル分解を実現し、生成したコンピューティンググラフは、並列処理や分散型コンピューティングの実施に役立ち、つまり、演算子の並列処理や分散型実行に有利である。且つ、図レベル最適化(演算子レベルの最適化とも理解できる)の実行に有利であるため、タスク実行性能を向上させる。
【0155】
4)多種の異性化のIoT機器上の異なるオペレーティングシステム間のタスクスケジューリングの複雑性や不確実性を考慮しており、ICTAモジュールを通じて、多層GCNとDNNネットワークのエンドツーエンドのトレーニングに基づいて、異なるオペレーティングシステム内在的な複雑なタスクスケジューリング規律、及び、異なるタスク割り当てポリシーとシステム性能との間の潜在的な対応関係を学習することにより、タスクが実際に実行される前に、与えられたタスク割り当てポリシーが実際に実行された後に得られる可能性のあるシステム性能の正確な予測を実現して、最適なタスク割り当てポリシーを選択することを容易にする。コンピューティングタスクと利用可能なリソースとの間の最適マッチングを通じて、最適なタスク割り当てポリシーの知能方策を実現し、これによってエッジリソースの利用率を最大化し、システム全体の性能を向上させる。
【0156】
5)継続的な学習メカニズムを通じて、自己学習と自己適応を実現し、達成「使えば使うほどスマートになる」の効果を達成する。
【0157】
本開示の実施例の方法を実現するために、本開示の実施例は、さらに、情報処理装置を提供し、図10に示すように、該装置は、第1機能コンポーネント1001、第2機能コンポーネント1002及び第3機能コンポーネント1003を含む。
【0158】
第1機能コンポーネント1001は、IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成するように構成され、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられる。
【0159】
第2機能コンポーネント1002は、処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される。
【0160】
第3機能コンポーネント1003は、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うように構成される。
【0161】
ここで、1つの実施例では、前記第2機能コンポーネント1002は、
前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解し、演算子間の関係を決定し、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される。
【0162】
1つの実施例では、前記第2機能コンポーネント1002は、第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解し、少なくとも1つの演算子を得るように構成される。
【0163】
1つの実施例では、前記第2機能コンポーネント1002は、
前記少なくとも1つの演算子のうちの各演算子を対応するノードに抽象化し、演算子間の関係に基づいてノード間の関係を決定し、
決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される。
【0164】
1つの実施例では、前記第2機能コンポーネント1002は、生成したコンピューティンググラフを最適化するように構成され、
前記第3機能コンポーネント1003は、前記リソースグラフと最適化後のコンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うように構成される。
【0165】
ここで、1つの実施例では、前記第2機能コンポーネント1002は、
演算子融合と、
定数マージと、
静的メモリプランニングパスと、
データレイアウト変換と、のうの少なくとも1つを実行するように構成される。
【0166】
1つの実施例では、前記第1機能コンポーネント1001は、
ネットワークにおけるIoT機器を発見し、IoT機器の能力を検出し、各IoT機器に対して、対応するIoT機器の能力に基づいて、IoT機器を対応するノードに抽象化し、
抽象化されたノードに基づいて、リソースグラフを生成するように構成される。
【0167】
1つの実施例では、前記第1機能コンポーネント1001は、IoT機器に変化が発生したことをモニタリングする場合、モニタリングしたIoT機器の変化状況に基づいて、前記リソースグラフを更新するように構成される。
【0168】
1つの実施例では、前記第3機能コンポーネント1003は、
前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、第2ポリシーを採用して少なくとも1つのタスク割り当てポリシーを生成し、前記少なくとも1つのタスク割り当てポリシーから性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定し、前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて、タスク割り当てを行うように構成され、前記タスク割り当てポリシーは、前記処理対象タスクを少なくとも1つのIoT機器に割り当てるために用いられる。
【0169】
1つの実施例では、前記第3機能コンポーネント1003は、
前記コンピューティンググラフ及びリソースグラフに基づいて、第2ポリシーを採用して少なくとも1つのリソースサブグラフを生成するように構成され、各リソースサブグラフは、1つのタスク割り当てポリシーを含み、前記リソースサブグラフのノードは、IoT機器の少なくとも一部の能力を代表し、前記リソースサブグラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する。
【0170】
1つの実施例では、前記第3機能コンポーネント1003は、
それぞれのタスク割り当てポリシーの性能を予測し、予測したそれぞれのタスク割り当てポリシーの性能に基づいて、性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定するように構成される。
【0171】
1つの実施例では、前記第3機能コンポーネント1003は、
前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることであって、各リソースサブグラフは、1つのタスク割り当てポリシーを含むことと、
それぞれのタスク割り当てポリシーについて、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの性能を予測することと、を実行するように構成される。
【0172】
1つの実施例では、前記第3機能コンポーネント1003は、特徴抽出ネットワークを介して、前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、前記特徴抽出ネットワークを介して、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得るように構成される。
【0173】
1つの実施例では、前記第3機能コンポーネント1003は、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、予測ネットワークを介して対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データを取得し、対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定するように構成される。
【0174】
1つの実施例では、前記第3機能コンポーネント1003は、予め設定された重みに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに対して重み付け処理を行い、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定するように構成される。
【0175】
1つの実施例では、前記第3機能コンポーネント1003は、タスク割り当てを行った後、前記処理対象タスクが前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて実行される際の実際的な性能を取得し、前記性能の最適なタスク割り当てポリシー及び取得した実際的な性能を前記トレーニングデータセットに記憶させるように構成される。
【0176】
ここで、前記第1機能コンポーネント1001の機能は、本開示の適用実施例におけるエッジリソース管理モジュールの機能に相当し、前記第2機能コンポーネント1002の機能は、本開示の適用実施例におけるコンピューティングタスク分解モジュールの機能に相当し、前記第3機能コンポーネント1003の機能は、本開示の適用実施例における知能コンピューティングタスク割り当て(ICTA)モジュールの機能に相当する。
【0177】
実際の適用に際して、前記第1機能コンポーネント1001、前記第2機能コンポーネント1002及び前記第3機能コンポーネント1003は、該装置内のプロセッサによって実現され得る。
【0178】
本開示の実施例の方法を実現するために、本開示の実施例は、さらに、情報処理装置を提供し、図11に示すように、該装置は、第1処理ユニット1101と第2処理ユニット1102を含む。
【0179】
第1処理ユニット1101は、処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成され、前記処理対象タスクは、コンピューティングタスクを含み、前記コンピューティンググラフのノードは、前記処理対象タスクの演算子を代表し、前記コンピューティンググラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する。
【0180】
第2処理ユニット1102は、生成したコンピューティンググラフを最適化し、最適化後のコンピューティンググラフを得るように構成され、前記最適化後のコンピューティンググラフは、リソースグラフタスクと結合して割り当てを行うために用いられ、前記リソースグラフは、IoT機器の能力を抽象化することにより生成されるものであり、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられる。
【0181】
ここで、1つの実施例では、前記第1処理ユニット1101は、
前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解し、演算子間の関係を決定し、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される。
【0182】
1つの実施例では、前記第1処理ユニット1101は、第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解し、少なくとも1つの演算子を得るように構成される。
【0183】
1つの実施例では、前記第1処理ユニット1101は、
前記少なくとも1つの演算子のうちの各演算子を対応するノードに抽象化し、演算子間の関係に基づいてノード間の関係を決定し、
決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される。
【0184】
1つの実施例では、前記第2処理ユニット1102は、
演算子融合と、
定数マージと、
静的メモリプランニングパスと、
データレイアウト変換と、のうの少なくとも1つを実行するように構成される。
【0185】
ここで、前記第1処理ユニット1101の機能及び前記第2処理ユニット1102の機能は、本開示の適用実施例におけるコンピューティングタスク分解モジュールの機能に相当する。
【0186】
実際の適用に際して、前記第1処理ユニット1101及び前記第2処理ユニット1102は、該装置内のプロセッサによって実現され得る。
【0187】
なお、上記実施例に係る情報処理装置がタスクに基づいて情報処理を行うとき、上記各プログラムモジュールの分割のみを例に挙げて説明したが、実際の適用に際して、上記処理割り当ては、ニーズに応じて異なるプログラムモジュールによって完了することができ、つまり、装置の内部構造を異なるプログラムモジュールに分割して上述した全部又は一部の処理を完了することができる。また、上記実施例に係る情報処理装置と情報処理方法の実施例は、同一の発想に属し、その具体的な実現プロセスは、方法実施例を参照すればよく、ここで説明を省略する。
【0188】
上記プログラムモジュールのハードウェアの実現に基づき、本開示の実施例の方法を実現するために、本開示の実施例は、さらに、電子機器を提供し、図12に示すように、該電子機器1200は、通信インターフェース1201、プロセッサ1202及びメモリ1203を含む。
【0189】
通信インターフェース1201は、他の電子機器と情報インタラクションを行うことができる。
【0190】
プロセッサ1202は、前記通信インターフェース1201に接続されて他の電子機器との情報インタラクションを実現し、コンピュータプログラムを実行するとき、上記1つ又は複数の解決手段による方法を実行するように構成される。
【0191】
メモリ1203は、前記プロセッサ1202で実行可能なコンピュータプログラムを記憶する。
【0192】
ここで、前記電子機器1200には、第1機能コンポーネント、第2機能コンポーネント及び第3機能コンポーネントのうちの少なくとも1つの機能コンポーネントが設置され得る。
【0193】
具体的には、前記第1機能コンポーネント、前記第2機能コンポーネント及び前記第3機能コンポーネントが全て前記電子機器1200に設置されている場合、前記プロセッサ1202は、
IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成することであって、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられることと、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、
前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことと、を実行するように構成される。
【0194】
ここで、1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解し、演算子間の関係を決定することと、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を実行するように構成される。
【0195】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解し、少なくとも1つの演算子を得ることを実行するように構成される。
【0196】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
前記少なくとも1つの演算子のうちの各演算子を対応するノードに抽象化し、演算子間の関係に基づいてノード間の関係を決定することと、
決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を実行するように構成される。
【0197】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
生成したコンピューティンググラフを最適化することと、
前記リソースグラフと最適化後のコンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことと、を実行するように構成される。
【0198】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
演算子融合と、
定数マージと、
静的メモリプランニングパスと、
データレイアウト変換と、のうちの少なくとも1つの操作を実行するように構成される。
【0199】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
ネットワークにおけるIoT機器を発見し、IoT機器の能力を検出し、各IoT機器に対して、対応するIoT機器の能力に基づいて、IoT機器を対応するノードに抽象化することと、
抽象化されたノードに基づいて、リソースグラフを生成することと、を実行するように構成される。
【0200】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
IoT機器に変化が発生したことをモニタリングする場合、モニタリングしたIoT機器の変化状況に基づいて、前記リソースグラフを更新することを実行するように構成される。
【0201】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、第2ポリシーを採用して少なくとも1つのタスク割り当てポリシーを生成し、前記少なくとも1つのタスク割り当てポリシーから性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定し、前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて、タスク割り当てを行うことを実行するように構成され、ここで、前記タスク割り当てポリシーは、前記処理対象タスクを少なくとも1つのIoT機器に割り当てるために用いられる。
【0202】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
前記コンピューティンググラフ及びリソースグラフに基づいて、第2ポリシーを採用して少なくとも1つのリソースサブグラフを生成することを実行するように構成され、各リソースサブグラフは、1つのタスク割り当てポリシーを含み、前記リソースサブグラフのノードは、IoT機器の少なくとも一部の能力を代表し、前記リソースサブグラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する。
【0203】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
それぞれのタスク割り当てポリシーの性能を予測し、予測したそれぞれのタスク割り当てポリシーの性能に基づいて、性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定することを実行するように構成される。
【0204】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることであって、各リソースサブグラフは、1つのタスク割り当てポリシーを含むことと、
それぞれのタスク割り当てポリシーについて、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの性能を予測することと、を実行するように構成される。
【0205】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
特徴抽出ネットワークを介して、前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、前記特徴抽出ネットワークを介して、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることを実行するように構成される。
【0206】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、予測ネットワークを介して対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データを取得し、対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定することを実行するように構成される。
【0207】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
予め設定された重みに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに対して重み付け処理を行い、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定することを実行するように構成される。
【0208】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
タスク割り当てを行った後、前記処理対象タスクが前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて実行される際の実際的な性能を取得し、前記性能の最適なタスク割り当てポリシー及び取得した実際的な性能を前記トレーニングデータセットに記憶させることを実行するように構成される。
【0209】
それに応じて、前記第2機能コンポーネントが前記電子機器1200に設置されている場合、前記プロセッサ1202は、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することであって、前記処理対象タスクは、コンピューティングタスクを含み、前記コンピューティンググラフのノードは、前記処理対象タスクの演算子を代表し、前記コンピューティンググラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表することと、
生成したコンピューティンググラフを最適化し、最適化後のコンピューティンググラフを得ることであって、前記最適化後のコンピューティンググラフは、リソースグラフタスクと結合して割り当てを行うために用いられ、前記リソースグラフは、IoT機器の能力を抽象化することにより生成されるものであり、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられることと、を実行するように構成される。
【0210】
ここで、1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解し、演算子間の関係を決定することと、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を実行するように構成される。
【0211】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解し、少なくとも1つの演算子を得ることを実行するように構成される。
【0212】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
前記少なくとも1つの演算子のうちの各演算子を対応するノードに抽象化し、演算子間の関係に基づいてノード間の関係を決定することと、
決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を実行するように構成される。
【0213】
1つの実施例では、前記プロセッサ1202は、
演算子融合と、
定数マージと、
静的メモリプランニングパスと、
データレイアウト変換と、のうちの少なくとも1つの操作を実行するように構成される。
【0214】
なお、前記プロセッサ1202が上記操作を具体的に実行するプロセスは、方法実施例を参照すればよく、ここで説明を省略する。
【0215】
もちろん、実際の適用に際して、電子機器1200内のそれぞれのコンポーネントは、バスシステム1204を介して結合される。可理解、バスシステム1204は、これらのコンポーネント間の接続や通信を実現するために用いられる。バスシステム1204は、データバスに加えて、電源バス、制御バス及び状態信号バスを含む。しかしながら、明確に説明するために、図12では、様々なバスをバスシステム1204と表記する。
【0216】
本開示の実施例におけるメモリ1203は、様々なタイプのデータを記憶して電子機器1200の操作をサポートするために用いられる。これらのデータについて、電子機器1200上で動作するための任意のコンピュータプログラムが挙げられる。
【0217】
上記本開示の実施例に記載した方法は、プロセッサ1202に適用され又はプロセッサ1202によって実現され得る。プロセッサ1202は、信号の処理能力を有する集積回路チップであってもよい。実現プロセスにおいて、上記方法の各ステップは、プロセッサ1202内のハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形態の命令によって完了することができる。上記のプロセッサ1202は、汎用プロセッサ、DSP、GPU、又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよい。プロセッサ1202は、本開示の実施例に記載した各方法、ステップ及び論理ブロック図を実現又は実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の従来のプロセッサなどであってもよい。本開示の実施例に記載した方法のステップに関連して、ハードウェア復号プロセッサによる実行完了、又は復号プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールの組み合わせによる実行完了として直接具現化することができる。ソフトウェアモジュールは、記憶媒体に位置し、該記憶媒体は、メモリ1203に位置してもよく、プロセッサ1202は、メモリ1203における情報を読み取って、そのハードウェアと結合して前述方法のステップを完了させる。
【0218】
例示的な実施例では、電子機器1200は、前述方法を実行するために、1つ又は複数のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP、プログラマブル論理デバイス(PLD、Programmable Logic Device)、複雑プログラマブル論理デバイス(CPLD、Complex Programmable Logic Device)、FPGA、汎用プロセッサ、GPU、コントローラ、マイクロコントローラ(MCU、Micro Controller Unit)、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、各種のAIチップ、クラス脳チップ、又は他の電子素子によって実現され得る。
【0219】
なお、本開示の実施例のメモリ1203は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、揮発性と不揮発性メモリの両方を含んでもよい。ここで、不揮発性メモリは、ROM、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM、Programmable Read-Only Memory)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM、Erasable Programmable Read-Only Memory)、電気消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM、Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、FRAM、フラッシュメモリ(Flash Memory)、磁気表面メモリ、光ディスク、又は読み取り専用光ディスク(CD-ROM、Compact Disc Read-Only Memory)であってもよい。磁気表面メモリは、磁気ディスクメモリ又は磁気テープメモリであってもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるRAMであってもよい。例示的であるが限定的な説明ではないが、多くの形態のRAMが使用可能である。例えば、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM、Static Random Access Memory)、同期静的ランダムアクセスメモリ(SSRAM、Synchronous Static Random Access Memory)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM、Dynamic Random Access Memory)、同期動的ランダムアクセスメモリ(SDRAM、Synchronous Dynamic Random Access Memory)、2倍データレート同期動的ランダムアクセスメモリ(DDRSDRAM、Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory)、拡張型同期動的ランダムアクセスメモリ(ESDRAM、Enhanced Synchronous Dynamic Random Access Memory)、同期接続動的ランダムアクセスメモリ(SLDRAM、SyncLink Dynamic Random Access Memory)、ダイレクトメモリバスランダムアクセスメモリ(DRRAM、Direct Rambus Random Access Memory)が挙げられる。本開示の実施例に説明したメモリは、これらおよび任意の他の適切なタイプのメモリを含むことが意図されるが、これらに限定されない。
【0220】
本開示の実施例に係る方法を実現するために、本開示の実施例は、さらに、情報処理システムを提供し、該システムは、
IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成するように構成される第1機能コンポーネントであって、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられる第1機能コンポーネントと、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される第2機能コンポーネントと、
前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うように構成される第3機能コンポーネントと、を含み、
ここで、前記第1機能コンポーネント、前記第2機能コンポーネント及び前記第3機能コンポーネントは、少なくとも2つの電子機器に設置されている。
【0221】
例示的に、図13に示すように、該システムは、第1電子機器1301及び第2電子機器1302を含み得る。前記第1電子機器1301に前記第2機能コンポーネントが設置され、前記第2電子機器1302に設置有前記第1機能コンポーネント及び前記第3機能コンポーネントが設置されている。
【0222】
なお、前記第1機能コンポーネント、前記第2機能コンポーネント及び前記第3機能コンポーネントの具体的な処理過程は、上述したとおりであり、ここで説明を省略する。
【0223】
例示的な実施例では、本開示の実施例は、さらに、記憶媒体、即ちコンピュータ記憶媒体を提供し、具体的には、コンピュータ可読記憶媒体であり、例えば、コンピュータプログラムを記憶するためのメモリ1203を含み、上記コンピュータプログラムは、電子機器1200のプロセッサ1202によって実行されて前述方法前記ステップを完了させることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、FRAM、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、Flash Memory、磁気表面メモリ、光ディスク、又はCD-ROMなどのメモリであってもよい。
【0224】
なお、「第1」、「第2」などの用語は、特定の順序や優先順位を記述する必要はなく、類似したオブジェクトを区別するためのものである。
【0225】
また、本開示の実施例に記載した技術的解決手段は、衝突しない場合、任意に組み合わせてもよい。
【0226】
以上は本開示の好適な実施例にすぎず、本開示の保護範囲を限定するためのものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-08-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理方法であって、
第1機能コンポーネントは、IoT機器の能力及び/又はリソースを抽象化することによりリソースグラフを生成することであって、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力及び/又はリソースを管理及び/又は調整するために用いられることと、
第2機能コンポーネントは、処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、
第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことと、を含む、情報処理方法。
【請求項2】
前記処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記第2機能コンポーネントは、前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解し、演算子間の関係を決定することと、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解することは、
前記第2機能コンポーネントは、第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解し、少なくとも1つの演算子を得ることを含み、
又は、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記第2機能コンポーネントは、前記少なくとも1つの演算子のうちの各演算子を対応するノードに抽象化し、演算子間の関係に基づいてノード間の関係を決定することと、
決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記コンピューティンググラフのノードは、前記処理対象タスクの演算子を代表し、前記コンピューティンググラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表し、
及び/又は、
前記リソースグラフのノードは、IoT機器の少なくとも一部の能力を代表し、前記リソースグラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、さらに、
前記第2機能コンポーネントは、生成したコンピューティンググラフを最適化することと、
前記第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと最適化後のコンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことと、を含む
請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成することは、
第1機能コンポーネントは、ネットワークにおけるIoT機器を発見し、IoT機器の能力を検出し、各IoT機器に対して、対応するIoT機器の能力に基づいて、IoT機器を対応するノードに抽象化することと、
抽象化されたノードに基づいて、リソースグラフを生成することと、を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うことは、
前記第3機能コンポーネントは、前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、第2ポリシーを採用して少なくとも1つのタスク割り当てポリシーを生成し、前記少なくとも1つのタスク割り当てポリシーから性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定し、前記性能の最適なタスク割り当てポリシーに基づいて、タスク割り当てを行うことを含み、
前記タスク割り当てポリシーは、前記処理対象タスクを少なくとも1つのIoT機器に割り当てるために用いられる
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2ポリシーを採用して少なくとも1つのタスク割り当てポリシーを生成することは、
前記第3機能コンポーネントは、前記コンピューティンググラフ及びリソースグラフに基づいて、第2ポリシーを採用して少なくとも1つのリソースサブグラフを生成することを含み、
各リソースサブグラフは、1つのタスク割り当てポリシーを含み、前記リソースサブグラフのノードは、IoT機器の少なくとも一部の能力を代表し、前記リソースサブグラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表し、
又は、
前記少なくとも1つのタスク割り当てポリシーから性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定することは、
前記第3機能コンポーネントは、それぞれのタスク割り当てポリシーの性能を予測し、予測したそれぞれのタスク割り当てポリシーの性能に基づいて、性能の最適なタスク割り当てポリシーを決定することを含む
請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記それぞれのタスク割り当てポリシーの性能を予測することは、
前記第3機能コンポーネントは、前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることであって、各リソースサブグラフは、1つのタスク割り当てポリシーを含むことと、
それぞれのタスク割り当てポリシーについて、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの性能を予測することと、を含む
請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることは、
前記第3機能コンポーネントは、特徴抽出ネットワークを介して、前記コンピューティンググラフの特徴を抽出し、第1特徴セットを得て、前記特徴抽出ネットワークを介して、各リソースサブグラフの特徴を抽出し、複数の第2特徴セットを得ることを含み、
又は、
前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの性能を予測することは、
前記第3機能コンポーネントは、前記第1特徴セット及び対応する第2特徴セットに基づいて、予測ネットワークを介して対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データを取得し、対応するタスク割り当てポリシーに対応する予測データに基づいて、対応するタスク割り当てポリシーの予測性能を決定することを含
請求項に記載の方法。
【請求項11】
情報処理方法であって、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することであって、前記処理対象タスクは、コンピューティングタスクを含み、前記コンピューティンググラフのノードは、前記処理対象タスクの演算子を代表し、前記コンピューティンググラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表することと、
生成したコンピューティンググラフを最適化し、最適化後のコンピューティンググラフを得ることであって、前記最適化後のコンピューティンググラフは、リソースグラフタスクと結合して割り当てを行うために用いられ、前記リソースグラフは、IoT機器の能力を抽象化することにより生成されるものであり、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられることと、を含む、情報処理方法。
【請求項12】
前記処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解し、演算子間の関係を決定することと、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含む
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記処理対象タスクを少なくとも1つの演算子に分解することは、
第1ポリシーを採用して前記処理対象タスクを分解し、少なくとも1つの演算子を得ることを含み、
又は、
前記少なくとも1つの演算子及び演算子間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することは、
前記少なくとも1つの演算子のうちの各演算子を対応するノードに抽象化し、演算子間の関係に基づいてノード間の関係を決定することと、
決定したノード及びノード間の関係に基づいて、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成することと、を含
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
情報処理装置であって、
IoT機器の能力を抽象化することによりリソースグラフを生成するように構成される第1機能コンポーネントであって、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられる第1機能コンポーネントと、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される第2機能コンポーネントと、
前記リソースグラフと前記コンピューティンググラフに基づいて、タスク割り当てを行うように構成される第3機能コンポーネントと、を含む、情報処理装置。
【請求項15】
情報処理装置であって、
処理対象タスクを取得し、処理対象タスクに対応するコンピューティンググラフを生成するように構成される第1処理ユニットであって、前記処理対象タスクは、コンピューティングタスクを含み、前記コンピューティンググラフのノードは、前記処理対象タスクの演算子を代表し、前記コンピューティンググラフの辺は、隣接する2つのノード間の関係を代表する第1処理ユニットと、
生成したコンピューティンググラフを最適化し、最適化後のコンピューティンググラフを得るように構成される第2処理ユニットであって、前記最適化後のコンピューティンググラフは、リソースグラフタスクと結合して割り当てを行うために用いられ、前記リソースグラフは、IoT機器の能力を抽象化することにより生成されるものであり、前記リソースグラフは、異性化IoT機器上の利用可能な能力を管理及び/又は調整するために用いられる第2処理ユニットと、を含む、情報処理装置。
【国際調査報告】