(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】電池加熱回路およびその制御方法、電池と電動車両
(51)【国際特許分類】
H01M 10/637 20140101AFI20240208BHJP
H01M 10/615 20140101ALI20240208BHJP
H01M 10/633 20140101ALI20240208BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20240208BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20240208BHJP
B60L 53/14 20190101ALI20240208BHJP
B60L 58/18 20190101ALI20240208BHJP
B60L 58/27 20190101ALI20240208BHJP
【FI】
H01M10/637
H01M10/615
H01M10/633
H01M10/625
B60L50/60
B60L53/14
B60L58/18
B60L58/27
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548299
(86)(22)【出願日】2021-11-15
(85)【翻訳文提出日】2023-08-09
(86)【国際出願番号】 CN2021130716
(87)【国際公開番号】W WO2023082270
(87)【国際公開日】2023-05-19
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 元▲ミアオ▼
(72)【発明者】
【氏名】李 占良
(72)【発明者】
【氏名】但 志▲敏▼
(72)【発明者】
【氏名】黄 孝▲鍵▼
【テーマコード(参考)】
5H031
5H125
【Fターム(参考)】
5H031HH01
5H031HH06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BC05
5H125BC21
5H125BC24
5H125BC28
5H125CD04
5H125CD09
5H125DD02
5H125EE25
5H125FF27
(57)【要約】
本出願は電池加熱回路およびその制御方法、電池と電動車両を提供し、ここでは、電池は第1組電池と第2組電池を含み、電池加熱回路はスイッチモジュール、加熱モジュールと制御モジュールを含む。スイッチモジュールは、それぞれ第1組電池および第2組電池に接続される。加熱モジュールは、それぞれ第1組電池、第2組電池およびスイッチモジュールに接続される。制御モジュールはスイッチモジュールおよび加熱モジュールに接続され、制御モジュールは電池を加熱状態に切り替えるようにスイッチモジュールを制御するために用いられ、かつ電池が加熱状態にあるとき、第1組電池と、加熱モジュールと、第2組電池とが回路を形成するように、加熱モジュールを制御するために用いられる。ここでは、該回路は第1組電池と第2組電池との間で電気を移送して、第1組電池と第2組電池を加熱するために用いられる。これにより、電池の加熱速度を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池加熱回路であって、前記電池は第1組電池と第2組電池を含み、前記電池加熱回路は、
それぞれ前記第1組電池および前記第2組電池に接続されるスイッチモジュールと、
それぞれ前記第1組電池、前記第2組電池および前記スイッチモジュールに接続される加熱モジュールと、
制御モジュールであって、前記制御モジュールは前記スイッチモジュールおよび前記加熱モジュールに接続され、前記制御モジュールは前記電池を加熱状態に切り替えるように前記スイッチモジュールを制御するために用いられ、かつ前記電池が加熱状態にある時、前記第1組電池と、前記加熱モジュールと、前記第2組電池とが回路を形成するように前記加熱モジュールを制御する制御モジュールとを含み、
前記回路は、前記第1組電池と前記第2組電池との間で電気を移送して、前記第1組電池と前記第2組電池を加熱するために用いられる、電池加熱回路。
【請求項2】
前記スイッチモジュールは第1スイッチと第2スイッチを含み、
前記第1組電池と前記第1スイッチおよび前記第2組電池は直列に接続されて第1ブランチを構成し、前記第1ブランチの第1端は前記加熱モジュールに接続され、前記第1ブランチの第2端は前記第2スイッチの第1端および前記加熱モジュールに接続され、前記第1組電池と前記第1スイッチとの間の接続点は前記第2スイッチの第2端に接続され、前記第2組電池と前記第1スイッチとの間の接続点は前記加熱モジュールに接続される、請求項1に記載の電池加熱回路。
【請求項3】
前記制御モジュールはさらに、
前記第1スイッチをオフに制御し、かつ前記第2スイッチをオンに制御して、前記電池を加熱状態に切り替えるために用いられる、請求項2に記載の電池加熱回路。
【請求項4】
前記加熱モジュールは、第1ブリッジアームと、第2ブリッジアームと、第1コンデンサと、第2コンデンサと、第1インダクタとを含む自己加熱励起ユニットを含み、
前記第1ブリッジアームは前記第1コンデンサに並列接続されて第2ブランチを構成し、前記第2ブランチの第1端は前記スイッチモジュールおよび前記第2組電池に接続され、前記第2ブリッジアームは前記第2コンデンサに並列接続されて第3ブランチを構成し、前記第3ブランチの第1端は前記第1組電池に接続され、前記第2ブランチの第2端は前記第3ブランチの第2端に接続され、前記第1インダクタは前記第1ブリッジアームの中点と前記第2ブリッジアームの中点との間に接続され、
前記制御モジュールはそれぞれ前記第1ブリッジアームおよび前記第2ブリッジアームに接続され、前記制御モジュールはさらに、前記電池が加熱状態にあるとき、前記第1ブリッジアームと前記第2ブリッジアームを制御して、前記第1組電池が前記第2組電池に放電する回路を形成し、および/または、前記第2組電池が前記第1組電池に放電する回路を形成して、前記第1組電池と前記第2組電池を加熱するために用いられる請求項1に記載の電池加熱回路。
【請求項5】
前記加熱モジュールはプリチャージユニットをさらに含み、前記プリチャージユニットはそれぞれ前記第1コンデンサ、前記第2コンデンサ、前記第1組電池および前記第2組電池に接続され、
前記制御モジュールは前記プリチャージユニットに接続され、前記制御モジュールはさらに、前記第1組電池が前記第1コンデンサを充電するように、および/または、前記第2組電池が前記第2コンデンサを充電するように、前記プリチャージユニットを第1動作状態に制御し、
前記第1コンデンサの両端の電圧が第1電圧閾値より小さくなく、かつ前記第2コンデンサの両端の電圧が第2電圧閾値より小さくない場合、前記プリチャージユニットを第2動作状態に制御して、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサへの充電を停止するために用いられる請求項4に記載の電池加熱回路。
【請求項6】
前記プリチャージユニットは、第3スイッチ、第4スイッチ、および第1抵抗器を含み、
前記第3スイッチは前記第1抵抗器に直列接続されて第4ブランチを構成し、前記第4ブランチは前記第4スイッチに並列接続され、かつ前記第4ブランチの第1端は前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサに接続され、前記第4ブランチの第2端は前記第1組電池および前記第2組電池に接続される請求項5に記載の電池加熱回路。
【請求項7】
前記制御モジュールはさらに、
前記第3スイッチをオンに制御し、かつ前記第4スイッチをオフに制御して、前記プリチャージユニットを第1動作状態に制御し、
前記第4スイッチをオンに制御し、かつ前記第3スイッチをオフに制御して、前記プリチャージユニットを第2動作状態に制御するために用いられる請求項6に記載の電池加熱回路。
【請求項8】
前記第1ブランチの第1端と前記第1ブランチの第2端はいずれも外部装置に接続するために用いられ、ここでは、前記外部装置は充電装置と電力消費装置を含み、前記制御モジュールはさらに、
前記第1組電池の温度が第1温度閾値より小さくなく、かつ、前記第2組電池の温度が第2温度閾値より小さくない場合、前記第1スイッチをオンに制御し、前記第2スイッチと前記第4スイッチをオフに制御して、前記電池を使用状態に切り替えるために用いられ、
ここで、前記電池が使用状態にあるとき、前記電池は、前記電力消費装置に放電するために用いられ、または前記充電装置によって充電される請求項2~7のいずれか一項に記載の電池加熱回路。
【請求項9】
前記電池加熱回路は第1ヒューズモジュールと第2ヒューズモジュールをさらに含み、
前記第1ヒューズモジュールは、それぞれ前記第1組電池および前記加熱モジュールに接続され、前記第2ヒューズモジュールは、それぞれ前記第2組電池、前記加熱モジュールおよび前記スイッチモジュールに接続される請求項1に記載の電池加熱回路。
【請求項10】
電池加熱回路の制御方法であって、前記電池は第1組電池と第2組電池を含み、前記電池加熱回路はスイッチモジュールと加熱モジュールを含み、前記スイッチモジュールはそれぞれ前記第1組電池および前記第2組電池に接続され、前記加熱モジュールはそれぞれ前記第1組電池、前記第2組電池および前記スイッチモジュールに接続され、
前記方法は、
前記電池を加熱状態に切り替えるように前記スイッチモジュールを制御することと、
前記電池が加熱状態にある時、前記第1組電池と、前記加熱モジュールと、前記第2組電池とが回路を形成するように、前記加熱モジュールを制御することとを含み、
前記回路は、前記第1組電池と前記第2組電池との間で電気を移送して、前記第1組電池と前記第2組電池を加熱するために用いられる、電池加熱回路の制御方法。
【請求項11】
前記スイッチモジュールは第1スイッチと第2スイッチを含み、
前記第1組電池と前記第1スイッチと前記第2組電池とを直列接続することで構成された第1ブランチの第1端は前記加熱モジュールに接続され、前記第1ブランチの第2端は前記第2スイッチの第1端および前記加熱モジュールに接続され、前記第1組電池と前記第1スイッチとの間の接続点は前記第2スイッチの第2端に接続される請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記の、前記電池を加熱状態に切り替えるように前記スイッチモジュールを制御することは、
加熱要求信号を受信すると、前記第1スイッチをオフに制御し、かつ前記第2スイッチをオンに制御して、前記電池を加熱状態に切り替えることを含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記加熱モジュールは、第1ブリッジアームと、第2ブリッジアームと、第1コンデンサと、第2コンデンサと、第1インダクタとを含む自己加熱励起ユニットを含み、
前記第1ブリッジアームは前記第1コンデンサに並列接続されて第2ブランチを構成し、前記第2ブランチの第1端は前記スイッチモジュールおよび前記第2組電池に接続され、前記第2ブリッジアームは前記第2コンデンサに並列接続されて第3ブランチを構成し、前記第3ブランチの第1端はに前記第1組電池接続され、前記第2ブランチの第2端は前記第3ブランチの第2端に接続され、前記第1インダクタは前記第1ブリッジアームの中点と前記第2ブリッジアームの中点との間に接続され、
前記の、前記電池が加熱状態にある時、前記第1組電池と、前記加熱モジュールと、前記第2組電池とが回路を形成するように、前記加熱モジュールを制御することは、
前記第1ブリッジアームおよび前記第2ブリッジアームを制御して、前記第1組電池が前記第2組電池に放電する回路を形成し、および/または、前記第2組電池が前記第1組電池に放電する回路を形成することを含む請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記加熱モジュールはプリチャージユニットをさらに含み、前記プリチャージユニットはそれぞれ前記第1コンデンサ、前記第2コンデンサ、前記第1組電池および前記第2組電池に接続され、
前記方法は、
前記第1組電池が前記第1コンデンサを充電するように、および/または、前記第2組電池が前記第2コンデンサを充電するように、前記プリチャージユニットを第1動作状態に制御することと、
前記第1コンデンサの両端の電圧が第1電圧閾値より小さくなく、かつ前記第2コンデンサの両端の電圧が第2電圧閾値より小さくない場合、前記プリチャージユニットを第2動作状態に制御して、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサへの充電を停止することとをさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記プリチャージユニットは、第3スイッチ、第4スイッチ、および第1抵抗器を含み、
前記第3スイッチは前記第1抵抗器に直列接続されて第4ブランチを構成し、前記第4ブランチは前記第4スイッチに並列接続され、かつ前記第4ブランチの第1端は前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサに接続され、前記第4ブランチの第2端は前記第1組電池および前記第2組電池に接続される請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記の、前記プリチャージユニットを第1動作状態に制御することは、
前記第3スイッチをオンに制御し、かつ前記第4スイッチをオフに制御して、前記プリチャージユニットを第1動作状態に制御することを含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記の、前記プリチャージユニットを第2動作状態に制御することは、
前記第4スイッチをオンに制御することと、
前記第3スイッチをオフに制御して、前記プリチャージユニットを第2動作状態に制御することとを含む請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1ブランチの第1端と前記第1ブランチの第2端はいずれも外部装置に接続するために用いられ、ここでは、前記外部装置は充電装置と電力消費装置を含み、
前記方法は、
前記第1組電池の温度が第1温度閾値より小さくなく、かつ、前記第2組電池の温度が第2温度閾値より小さくない場合、前記第1スイッチをオンに制御し、前記第2スイッチをオフに制御して、前記電池を使用状態に切り替えることをさらに含み、
ここで、前記電池が使用状態にあるとき、前記電池は、前記電力消費装置に放電するために用いられ、または前記充電装置によって充電される請求項11~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
電池であって、
第1組電池および第2組電池、請求項1~9のいずれか一項に記載の電池加熱回路を含み、前記電池加熱回路は、前記第1組電池および前記第2組電池に接続され、前記電池加熱回路は、前記第1組電池および前記第2組電池を加熱するために用いられる電池。
【請求項20】
電動車両であって、負荷と、請求項19に記載の電池とを含み、前記電池は前記負荷に電力を提供するため用いられる電動車両。
【請求項21】
請求項10~18のいずれか一項に記載の方法の流れとして設定されたコンピュータ実行可能命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池技術の分野に関し、特に電池加熱回路およびその制御方法、電池と電動車両に関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギ問題と環境問題が日増しに深刻化し、国家が新エネルギを大いに支援し、動力電池技術が日増しに成熟するにつれて、電動車両は未来の自動車工業発展の新しい方向になった。電動車両の走行可能距離は、電動車両の普及に影響を与える重要な要素となっている。重要部品である電池は、電動車両の主要な動力源であり、その製品品質の安定性と信頼性が非常に重要である。
【0003】
しかしながら、低温環境では、電池の使用は、ある程度制限されている。具体的には、電池は、低温環境での放電容量がひどく減衰し、そして電池は、低温環境で充電できない。そのため、電池の正常な使用を可能にするために、電池を加熱する必要がある。
【0004】
従来技術では、通常、電池の外部高電圧回路を利用して、電池を充電と放電の間で迅速に切り替えて、電池の加熱過程を実現する。この方法では、外部高電圧回路には、通常、充放電電流を提供するためのエネルギ蓄積ユニットが設けられる。しかしながら、実際の応用では、該エネルギ蓄積ユニットは、限られた充放電電流しか提供できず、その結果、電池の加熱速度が遅くなる。
【発明の概要】
【0005】
本出願は、電池の加熱速度を向上させることができる電池加熱回路およびその制御方法、電池と電動車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1態様では、本出願は、電池加熱回路を提供する。ここでは、電池は第1組電池と第2組電池を含み、電池加熱回路はスイッチモジュール、加熱モジュールと制御モジュールを含む。スイッチモジュールはそれぞれ第1組電池および第2組電池に接続され、加熱モジュールはそれぞれ第1組電池、第2組電池およびスイッチモジュールに接続され、制御モジュールはスイッチモジュールおよび加熱モジュールに接続される。制御モジュールは、電池を加熱状態に切り替えるようにスイッチモジュールを制御するために用いられ、かつ電池が加熱状態にあるとき、第1組電池と、加熱モジュールと、第2組電池とが回路を形成するように、加熱モジュールを制御するために用いられる。ここでは、回路は第1組電池と第2組電池との間に電気を移送して、第1組電池と第2組電池を加熱するために用いられる。
【0006】
電池を加熱する必要がある場合、第1組電池と第2組電池とを2つの独立した組電池に分解するために、最初にスイッチモジュールによって電池を加熱状態に切り替えてもよい。次に、第1組電池、加熱モジュール、および第2組電池が回路を形成する。該回路において、第1組電池は、加熱モジュールによって第2組電池に放電することができ、第2組電池は、加熱モジュールによって第1組電池に放電することができ、これにより、第1組電池および第2組電池を加熱することを実現する。したがって、関連技術のように外部の高電圧回路による給電を必要とせず、すなわち、第1組電池と第2組電池との間の電流はエネルギ蓄積ユニットに限定されず、これにより、第1組電池と第2組電池との間の電流増大を制御することで、電池の加熱速度を向上させることができる。次に、第1組電池と第2組電池を同時に加熱することができ、電池の加熱速度の向上にも有利である。また、第1組電池と第2組電池との間にのみ電流が流れるため、各電子部品間の接続線は電池内部のみに存在するが、関連技術では、電池外部に高電圧回路を設ける必要があるため、その接続線を外部高電圧回路から電池に接続する必要がある。一般に、外部から電池に接続する接続線は、電池内部の接続線よりも長く、すなわち、関連技術における高電圧回路を電池外部に設ける解決策に対して、本出願で必要とされる各接続線は短く、接続線での電流の損失を少なくすることができ、加熱効率の向上に有利である。
【0007】
任意選択的な態様では、スイッチモジュールは、第1スイッチおよび第2スイッチを含む。第1組電池と第1スイッチおよび第2組電池は直列に接続されて第1ブランチを構成し、第1ブランチの第1端は加熱モジュールに接続され、第1ブランチの第2端は第2スイッチの第1端および加熱モジュールに接続され、第1組電池と第1スイッチとの間の接続点は第2スイッチの第2端に接続され、第2組電池と第1スイッチとの間の接続点は加熱モジュールに接続される。
【0008】
第1スイッチと第2スイッチをオンオフに制御することによって、通常の状態において、第1組電池と第2組電池とを一体に組み合わせて充電または放電することを実現することができ、また、電池を加熱状態に切り替えるとき、第1組電池と第2組電池を2つの独立した組電池に分解して、2つの組電池間の充放電を実現することができる。
【0009】
任意選択的な態様では、制御モジュールはさらに、第1スイッチをオフに制御し、第2スイッチをオンに制御して、電池を加熱状態に切り替えるために用いられる。
【0010】
通常の状態では、第1スイッチはオン、第2スイッチはオフし、第1組電池は、第2組電池と直列に接続され、このとき、電池は、外部装置を充電または放電するために用いることができる。電池を加熱する必要があると、第1スイッチをオフ、第2スイッチをオンに制御し、第1組電池および第2組電池は、直列接続されるものから2つの独立した組電池に分解される。このとき、電池は加熱状態にあり、2つの組電池の間の充放電過程によって、第1組電池と第2組電池の加熱過程を実現する。
【0011】
任意選択的な態様では、加熱モジュールは、第1ブリッジアームと、第2ブリッジアームと、第1コンデンサと、第2コンデンサと、第1インダクタとを含む自己加熱励起ユニットを含む。第1ブリッジアームは第1コンデンサに並列接続されて第2ブランチを構成し、第2ブランチの第1端はスイッチモジュールおよび第2組電池に接続され、第2ブリッジアームは第2コンデンサに並列接続されて第3ブランチを構成し、第3ブランチの第1端は第1組電池に接続され、第2ブランチの第2端は第3ブランチの第2端に接続され、第1インダクタは第1ブリッジアームの中点と第2ブリッジアームの中点との間に接続される。制御モジュールはそれぞれ第1ブリッジアームおよび第2ブリッジアームに接続され、制御モジュールはさらに、電池が加熱状態にあるとき、第1ブリッジアームと前記第2ブリッジアームを制御して、第1組電池が第2組電池に放電する回路を形成し、および/または、第2組電池が第1組電池に放電する回路を形成して、第1組電池と第2組電池を加熱するために用いられる。
【0012】
電池を加熱するとき、第1ブリッジアームと第2ブリッジアームとを制御することにより、第1組電池が第2組電池に放電する回路を形成してもよいし、第2組電池が第1組電池に放電する回路を形成してもよい。一方で、上記2つの回路の往復切替によって、各組電池の加熱前と加熱後の電気量の一致を保持することができ、これにより、電池が通常の使用時に異なる組電池の電気量の差が大きくて電池を破損することを防止し、電池を保護する役割を果たし、電池の耐用年数を延長することに有利である。他方で、2つの組電池を同時に加熱することを実現でき、高い加熱速度を取得する。
【0013】
任意選択的な態様では、加熱モジュールは、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第1組電池、および第2組電池にそれぞれ接続されるプリチャージユニットをさらに含む。制御モジュールはプリチャージユニットに接続され、制御モジュールはさらに、第1組電池が第1コンデンサを充電するように、および/または、第2組電池が第2コンデンサを充電するように、プリチャージユニットを第1動作状態に制御するために用いられる。第1コンデンサの両端の電圧が第1電圧閾値より小さくなく、かつ第2コンデンサの両端の電圧が第2電圧閾値より小さくない場合、プリチャージユニットを第2動作状態に制御して、第1コンデンサと第2コンデンサの充電を停止する。
【0014】
プリチャージユニットを設置して第1コンデンサと第2コンデンサをプリチャージすることにより、加熱モジュールの起動時、第1組電池が出力した瞬時電流が大きすぎて第1コンデンサまたは導通回路におけるスイッチなどの電子部品が破壊されて破損し、または第2組電池が出力した瞬時電流が大きすぎて第2コンデンサまたは導通回路におけるスイッチなどの電子部品が破壊されて破損することを回避することができる。したがって、第1コンデンサ、第2コンデンサおよび導通回路におけるスイッチなどの電子部品の安全性を向上させ、上記各電子部品の耐用年数を延長することができ、該電池加熱回路の安定性の向上に有利である。
【0015】
任意選択的な態様では、プリチャージユニットは、第3スイッチ、第4スイッチ、および第1抵抗器を含む。第3スイッチは第1抵抗器に直列接続されて第4ブランチを構成し、第4ブランチは第4スイッチに並列接続され、かつ第4ブランチの第1端は第1コンデンサおよび第2コンデンサに接続され、第4ブランチの第2端は第1組電池および第2組電池に接続される。
【0016】
ここでは、第1コンデンサと第2コンデンサを充電する時、第1抵抗器によって充電する電流を低減することができ、すなわち第1抵抗器は電流制限の役割を果たす。これにより、第1コンデンサ、第2コンデンサ、あるいは導通回路におけるスイッチなどの電子部品が充電電流の過大により損傷することを防止し、第1コンデンサと第2コンデンサを保護する役割を果たすことができる。
【0017】
任意選択的な態様では、制御モジュールはさらに、第3スイッチをオンに制御し、かつ第4スイッチをオフに制御して、プリチャージユニットを第1動作状態に制御するために用いられる。第4スイッチをオンに制御し、かつ第3スイッチをオフに制御して、プリチャージユニットを第2動作状態に制御するために用いられる。
【0018】
第3スイッチをオン、かつ第4スイッチをオフにした場合、第3スイッチは第1抵抗器に直列接続されるため、第1抵抗器は第1コンデンサと第2コンデンサの充電回路に加えられ、第1抵抗器は電流制限の役割を果たすために用いられる。第1コンデンサと第2コンデンサの充電が完了した後、第3スイッチをオフにし、かつ第4スイッチをオンにし、第1抵抗器が位置する回路がオフされ、それにより電池の加熱過程に電流に対する第1抵抗器の余分な損失を回避することができ、加熱効率を向上させることに役立つ。
【0019】
任意選択的な態様では、第1ブランチの第1端と第1ブランチの第2端は、いずれも充電装置および電力消費装置を含む外部装置と接続するために用いられ、制御モジュールはさらに、第1組電池の温度が第1温度閾値より小さくなく、かつ、第2組電池の温度が第2温度閾値より小さくない場合、第1スイッチをオンに制御し、第2スイッチと第4スイッチをオフに制御して、電池を使用状態に切り替えるために用いられる。ここでは、電池が使用状態にあるとき、電池は、電力消費装置に放電するために用いられ、または充電装置によって充電される。
【0020】
電池の加熱が完了すると、第1スイッチをオンに、第2スイッチと第4スイッチをオフに制御して、電池を使用状態に切り替える。該状態において、第1組電池は、第2組電池に直列接続されて一体化され、この場合、電池は、電力消費装置に放電するために用いられ、または充電装置によって充電される。
【0021】
任意選択的な態様では、電池加熱回路は、第1ヒューズモジュールおよび第2ヒューズモジュールをさらに含む。第1ヒューズモジュールは、それぞれ第1組電池および加熱モジュールに接続され、第2ヒューズモジュールは、それぞれ第2組電池、加熱モジュールおよびスイッチモジュールに接続される。
【0022】
第1組電池の出力電流が大きすぎる場合、第1ヒューズモジュールは溶断し、回路を適時にオフにすることができ、それによって回路における各電子部品を保護する役割を果たす。同様に、第2組電池の出力電流が大きすぎる場合、第2ヒューズモジュールは、溶断し、回路を適時にオフにすることができ、それによって回路における各電子部品を保護する役割を果たす。
【0023】
第2態様では、本出願は電池加熱回路の制御方法を提供し、ここでは、電池は第1組電池と第2組電池を含み、電池加熱回路はスイッチモジュールと加熱モジュールを含み、スイッチモジュールはそれぞれ第1組電池および第2組電池に接続され、加熱モジュールはそれぞれ第1組電池、第2組電池およびスイッチモジュールに接続される。該方法は、前記電池を加熱状態に切り替えるようにスイッチモジュールを制御することと、電池が加熱状態にあるとき、第1組電池と、加熱モジュールと、第2組電池とが回路を形成するように加熱モジュールを制御することとを含む。ここでは、該回路は、第1組電池と第2組電池との間で電気を移送して、第1組電池と前記第2組電池を加熱するために用いられる。
【0024】
任意選択的な態様では、前記スイッチモジュールは、第1スイッチおよび第2スイッチを含む。第1組電池と第1スイッチと第2組電池とを直列接続することで構成された第1ブランチの第1端は加熱モジュールに接続され、第1ブランチの第2端は第2スイッチの第1端および加熱モジュールに接続され、第1組電池と第1スイッチとの間の接続点は第2スイッチの第2端に接続される。
【0025】
任意選択的な態様では、電池を加熱状態に切り替えるようにスイッチモジュールを制御することは、加熱要求信号を受信すると、第1スイッチをオフに制御し、第2スイッチをオンに制御して、電池を加熱状態に切り替えることを含む。
【0026】
任意選択的な態様では、加熱モジュールは、第1ブリッジアームと、第2ブリッジアームと、第1コンデンサと、第2コンデンサと、第1インダクタとを含む自己加熱励起ユニットを含む。第1ブリッジアームは第1コンデンサに並列接続されて第2ブランチを構成し、第2ブランチの第1端は第1組電池に接続され、第2ブリッジアームは第2コンデンサに並列接続されて第3ブランチを構成し、第3ブランチの第1端はスイッチモジュールおよび第2組電池に接続され、第2ブランチの第2端は第3ブランチの第2端に接続され、第1インダクタは第1ブリッジアームの中点と第2ブリッジアームの中点との間に接続される。電池が加熱状態にある時、第1組電池と、加熱モジュールと、第2組電池とが回路を形成するように加熱モジュールを制御することは、第1ブリッジアームおよび前記第2ブリッジアームを制御して、第1組電池が第2組電池に放電する回路を形成し、および/または、第2組電池が第1組電池に放電する回路を形成することを含む。
【0027】
任意選択的な態様では、加熱モジュールは、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第1組電池、および第2組電池にそれぞれ接続されるプリチャージユニットをさらに含む。該方法は、第1組電池が第1コンデンサを充電するように、および/または、第2組電池が前記第2コンデンサを充電するように、プリチャージユニットを第1動作状態に制御することをさらに含む。第1コンデンサの両端の電圧が第1電圧閾値より小さくなく、かつ第2コンデンサの両端の電圧が第2電圧閾値より小さくない場合、プリチャージユニットを第2動作状態に制御して、第1コンデンサと前記第2コンデンサへの充電を停止する。
【0028】
任意選択的な態様では、プリチャージユニットは、第3スイッチ、第4スイッチ、および第1抵抗器を含む。第3スイッチは第1抵抗器に直列接続されて第4ブランチを構成し、第4ブランチは第4スイッチに並列接続され、かつ第4ブランチの第1端は第1コンデンサおよび第2コンデンサに接続され、第4ブランチの第2端は第1組電池および第2組電池に接続される。
【0029】
任意選択的な態様では、前記プリチャージユニットを第1動作状態に制御することは、第3スイッチをオンに制御し、かつ第4スイッチをオフに制御して、プリチャージユニットを第1動作状態に制御することを含む。
【0030】
任意選択的な態様では、プリチャージユニットを第2動作状態に制御することは、第4スイッチをオンに制御することと、第3スイッチをオフに制御して、プリチャージユニットを第2動作状態に制御することとを含む。
【0031】
任意選択的な態様では、第1ブランチの第1端および第1ブランチの第2端は、いずれも充電装置および電力消費装置を含む外部装置に接続するために用いられる。該方法は、第1組電池の温度が第1温度閾値よりも大きく、かつ第2組電池の温度が第2温度閾値よりも大きい場合、第1スイッチをオンに制御し、かつ第2スイッチをオフに制御して、電池を使用状態に切り替えることをさらに含む。ここで、電池が使用状態にあるとき、電池は、電力消費装置に放電するために用いられ、または充電装置によって充電される。
【0032】
第3態様では、本出願は、電池を提供し、前記電池は、第1組電池および第2組電池、第1態様における電池加熱回路を含み、電池加熱回路は、第1組電池および第2組電池に接続され、電池加熱回路は、第1組電池および第2組電池を加熱するために用いられる。
【0033】
第4態様では、本出願は、電動車両を提供し、前記電動車両は、負荷と、第3態様における電池を含み、電池は負荷に電力を提供するために使用される。
【0034】
第5態様では、本出願は、第2態様における方法の流れとして設定されるコンピュータ実行可能命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0035】
本出願の実施例の有益な効果は以下のとおりである。本出願が提供する電池加熱回路はスイッチモジュールによって電池を加熱状態に切り替え、それにより第1組電池と第2組電池を2つの独立した組電池に分解する。次に、第1組電池は、加熱モジュールによって第2組電池に放電することができ、第2組電池は、加熱モジュールによって第1組電池に放電して、第1組電池および第2組電池を加熱することを実現することもできる。したがって、関連技術のように外部高電圧回路を用いることを必要とせず、すなわち、第1組電池と第2組電池との間の電流はエネルギ蓄積ユニットに限定されず、これにより、第1組電池と第2組電池との間の電流増大を制御することで、電池の加熱速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本出願の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下では、本出願の実施例で使用する必要がある図面を簡単に説明するが、明らかなことに、以下に説明する図面は、本出願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労力を支払うことなく、図面に基づいて他の図面を入手することができる。
【
図1】本出願の一実施例に開示される応用シーンの概略図である。
【
図2】本出願の一実施例に開示される電池加熱回路の概略構成図である。
【
図3】本出願の一実施例に開示される電池加熱回路の回路構造概略図である。
【
図4】本出願の一実施例に開示される電池加熱回路の制御方法のフローチャートである。
【
図5】本出願の一実施例に開示される電池加熱回路の制御装置の概略構成図である.
【
図6】本出願の他の実施例に開示される電池加熱回路の制御装置の概略構成図である。
【0037】
図面部分において、図面は、実際の縮尺に応じて描かれるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、図面と実施例を参照して本出願の実施形態をさらに詳細に説明する。以下の実施例の詳細な説明と図面は、本出願の原理を例示的に説明するために使用されるが、本出願の範囲を限定するために使用されるべきではなく、即ち本出願は、説明された実施例に限定されない。
【0039】
本出願の記述において、指摘すべきこととして、特に説明されていない限り、「複数」は、2つ以上を意味し、「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などの用語により示される方位または位置関係は、示された装置または素子が特定の方位を有しなければならず、特定の方位で構成および操作されなければならないことを示したり、暗示したりするのではなく、本出願を容易に説明し、説明を簡略化するためのものに過ぎず、本出願の限定として理解されるべきではない。なお、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、説明のみを目的として使用されており、相対的な重要性を示したり、暗示したりするものとして理解されるべきではない。「垂直」は、厳密な意味での垂直ではないが、誤差の許容範囲内である。「平行」は、厳密な意味での平行ではないが、誤差の許容範囲内である。
【0040】
以下の説明に現れる方位詞は、いずれも図に示されている方向であり、本出願の特定の構造を限定するものではない。本出願の記述において、さらに説明すべきこととして、明確に指定および限定されていない限り、「取り付け」、「繋がり」、「接続」という用語は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、着脱可能な接続、または一体的な接続であってもよく、直接接続されることであってもよく、中間媒体によって間接的に接続されることであってもよい。当業者にとって、本出願における上記用語の特定の意味は、特定の状況にしたがって理解することができる。
【0041】
近年、新エネルギ自動車業界は爆発的な成長を遂げている。電池は電動車両の核心であり、自動車工学と電力工学技術の総合体現でもある。電池の電気化学特性によって、低温環境では、電池の充放電能力が大きく制限され、冬に車を運転する顧客の体験が大いに影響される。そのため、電池の正常な使用を可能にするために、低温環境で電池を加熱する必要がある。
【0042】
本出願の発明者は、本出願を実施する過程で、現在、関連技術において、電池を加熱するための一般的な解決策は、電池の外部高電圧回路を利用して、電池を充電と放電との間で迅速に切り替えることが分かる。そして、電池を電流が流れた後、電池は自己内部抵抗特性により電池内部が直接発熱して昇温し、これにより、電池加熱過程を実現する。
【0043】
しかしながら、この解決策では、一方では、電池内のセルが並列構造である場合、セルを流れる電流は、電池を流れる総電流の一部であり、セルを流れる電流が減少し、セルの加熱効率が低下し、すなわち、電池の加熱効率も低下する。一方、電池の充電と放電の迅速な切り替えを実現するためには、外部高電圧回路に1つのエネルギ蓄積ユニットを設けなければならない。このエネルギ蓄積ユニットは、モータであってもよいし、専用のエネルギ蓄積インダクタであってもよい。より高い加熱効率を達成するためには、エネルギ蓄積ユニットがより大きな充放電電流を提供する必要がある。しかし、実際の使用において、もしエネルギ蓄積ユニットがモータであれば、この時、通常電動車両に応用され、モータ設計過程において、全車の電力とのマッチングを主な目標とし、そのため、モータが提供できる充放電電流が制限される。もしエネルギ蓄積ユニットがエネルギ蓄積インダクタであれば、体積、重量などの制限要素を考慮する必要があり、そのため、エネルギ蓄積インダクタが提供する充放電電流も制限される。この解決策では、エネルギ蓄積ユニットは、限られた充放電電流しか提供できず、その結果、電池の加熱速度が遅くなることが分かる。
【0044】
これに基づいて、本出願人は、電池加熱回路を設計し、該電池加熱回路は、電池を加熱する必要があるときに、電池を加熱状態に切り替えて、第1組電池が第2組電池に、および/または第2組電池が第1組電池に放電することにより、電池の加熱過程を実現する。このため、関連技術のように外部高電圧回路を設けることを必要とせず、第1組電池と第2組電池との間の電流はエネルギ蓄積ユニットに限定されず、これにより、第1組電池と第2組電池との間の電流増大を制御することで、電池の加熱速度を向上させることができる。このように、第1組電池と第2組電池の内部が並列接続されるセルであっても、第1組電池と第2組電池との間の電流増大を制御することにより、セルを流れる電流を増加させ、これにより、電池の加熱速度を向上させることができる。また、第1組電池と第2組電池との間にのみ電流が流れるため、各電子部品間の接続線は電池内部にのみ存在するが、関連技術では、高電圧回路を電池の外部に設けるため、その接続線は、外部の高電圧回路から電池に接続する必要があり、通常、電池内部よりも外部から電池に接続する接続線の方が長い、すなわち、関連技術における電池外部に高電圧回路を設ける解決策に対して、本出願で必要な各接続線は短く、接続線における電流の損失を少なくすることができ、加熱効率の向上に有利である。
【0045】
本出願の実施例における電池は、リチウムイオン電池、リチウム金属電池、鉛酸電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウム硫黄電池、リチウム空気電池またはナトリウムイオン電池などであってもよく、ここで限定しない。規模からいえば、本出願実施例の電池における各組電池は、ここでは限定されないが、セル単体であってもよいし、電池モジュールまたは電池パックであってもよい。応用シーンから見ると、該電池は、自動車、汽船などの動力装置内に応用されてもよい。例えば、動力自動車のモータに給電し、電動車両の動力源とするように、動力自動車に応用されてもよい。該電池は、例えば、車内エアコン、車載プレーヤーなど、電動車両の他の電力消費デバイスに電力を供給することもできる。
【0046】
本出願の実施例は、本出願のいずれか1つの実施例における電池を含む電力消費装置を提供する。該電力消費装置は、携帯電話、タブレット、ノートパソコン、電動玩具、電動ツール、電気自転車、電動車両、船舶、宇宙航空機などであってもよいが、これらに限定されない。ここで、電動玩具は、据置型または移動型の電動玩具、例えば、ゲーム機、電動車両玩具、電気汽船玩具、電気飛行機玩具などを含んでもよく、宇宙航空機は、飛行機、ロケット、スペースシャトル、宇宙船などを含んでもよい。
【0047】
本出願の理解を容易にするために、まず、本出願が適用され得る応用シーンを紹介する。
【0048】
図1に示すように、
図1は、電池加熱回路10によって電池20を加熱する応用シーンを示す。ここでは、電池加熱回路10は、電池20に接続される。電池20は、
図1に示す第1組電池、第2組電池、...第N組電池などのN個の組電池を含み、Nは2以上の正の整数である。本出願の実施例における電池加熱回路10は、一度にそのうちの2つの組電池を同時に加熱することができる。すなわち、N個の電池組を複数の組に分けることができ、各組には2つの組電池があり、電池加熱回路10は、毎度、そのうちの1組の組電池を加熱する。本出願の実施例は、どのようにN個の電池を組み分けするかを限定せず、各組の組電池の加熱順序も限定しない。
【0049】
なお、電池20はさらに、動力システムに接続されてもよく、動力システムは、モータなどを含む。電池20は、モータの駆動回路に接続されてもよく、モータの駆動回路に電源を提供することによって、該電池20を搭載した動力自動車が走行するために用いられる。
【0050】
1つの実施形態では、電池20の電池管理システム(Battery Management System、BMS)は、電池20の状態情報、例えば、電池温度、荷電状態(State of Charge、SOC)、電圧信号、電流信号などを収集し、該状態情報に基づいて電池20を加熱する必要があるかどうかを確定する。電池20を加熱する必要があると確定した場合、BMSは、車両制御ユニット(Vehicle Control Unit、VCU)に加熱要求を送信してもよい。VCUは、BMSから送信される加熱要求に応じて、電池加熱回路10をオンにして電池20を加熱する。
【0051】
本出願は、電池加熱回路10の使用シーンを限定せず、本出願の実施例の電池加熱回路10は、任意の必要な場合に、電池20の加熱過程を実現することができる。
【0052】
以下、第1組電池21および第2組電池22を含む電池20を例に挙げて、電池加熱回路10がどのように電池20を同時に加熱するかを説明する。
【0053】
図2を参照すると、
図2は本出願の実施例が提供する電池加熱回路10と電池20との接続の概略構成図である。
図2に示すように、電池加熱回路10はスイッチモジュール11、加熱モジュール12と制御モジュール13を含む。ここで、スイッチモジュール11はそれぞれ第1組電池21と第2組電池22に接続され、加熱モジュール12はそれぞれ第1組電池21、第2組電池22、スイッチモジュール11に接続され、制御モジュール13はそれぞれスイッチモジュール11と加熱モジュール12に接続される。
【0054】
具体的には、制御モジュール13は、電池20を加熱状態に切り替えるようにスイッチモジュール11を制御し、電池20が加熱状態にあるときに、第1組電池21、加熱モジュール12および第2組電池22が回路を形成するように加熱モジュール12を制御するために用いられる。ここでは、該回路は、第1組電池21と第2組電池22との間で電気を移送して、第1組電池21と第2組電池22とを加熱するためのものである。
【0055】
ここでは、制御モジュール13は、VCUであってもよく、VCUと相対的に独立した制御モジュール、例えば、電池加熱回路10のために特別に設置された制御モジュールであってもよく、本出願の実施例は、それを限定しない。
【0056】
通常の状態では、第1組電池21と第2組電池22とは、全体として電池20を形成し、それにより、外部の電力消費装置に放電したり、外部装置によって充電されたりするために用いられる。電池20を加熱する必要がある場合、スイッチモジュール11を制御することにより、電池20を加熱状態に切り替え、このとき、第1組電池21と第2組電池22とを2つの独立した組電池に分解する。すなわち、加熱状態とは、すなわち、電池20が加熱可能な状態にあり、このときの電池20は、外部の電力消費装置に放電することにも、外部装置によって充電することにも利用できない。
【0057】
さらに、第1組電池21、加熱モジュール12および第2組電池22が回路を形成するように、加熱モジュール12の制御を継続することができる。該回路では、加熱モジュール12によって第1組電池21が第2組電池22に放電し、および/または加熱モジュール12によって第2組電池22が第1組電池21に放電することを実現できる。
【0058】
ジュールの法則から、導体(例えば抵抗器)を電流が流れると熱が発生し、発生した熱量は導体の抵抗に比例し、導体を通過する電流の2乗に比例し、通電時間に比例する。したがって、第1組電池21および第2組電池22の双方に内部抵抗が存在するため、第1組電池21および第2組電池22を電流が流れると、熱が発生し、それにより、第1組電池21および第2組電池22の加熱過程を実現することができる。
【0059】
この実施例では、関連技術のように外部高電圧回路を設けることを必要とせず、すなわち、第1組電池21と第2組電池22との間の電流はエネルギ蓄積ユニットに限定されず、これにより、第1組電池21と第2組電池22との間の電流増大を制御することにより、電池20の加熱速度を向上させることができる。
【0060】
次に、第1組電池21と第2組電池22とを同時に加熱することができ、電池の加熱速度の向上にも有利である。
【0061】
また、第1組電池21と第2組電池22との間にのみ電流が流れるため、各電子部品間の接続線は電池内部のみに存在するが、関連技術では、電池外部に高電圧回路を設ける必要があるため、電池外部の高電圧回路から電池への接続線も設ける必要があり、明らかなことに、関連技術における電池外部に高電圧回路を設ける解決策に対して、本出願で必要な各接続線が短く、接続線での電流の損失を少なくすることができ、加熱効率の向上に有利である。
【0062】
一実施例では、
図3に示すように、スイッチモジュール11は、第1スイッチK1および第2スイッチK2を含む。ここでは、第1組電池21と第1スイッチK1および第2組電池22は直列接続されて第1ブランチを構成し、第1ブランチの第1端(すなわち第1組電池21の正極)は加熱モジュール12に接続され、第1ブランチの第2端(即ち第2組電池22の負極)は第2スイッチK2の第1端および加熱モジュール12に接続され、第1組電池21と第1スイッチK1との間の接続点は第2スイッチK2の第2端に接続され、第2組電池22と第1スイッチK1との間の接続点は加熱モジュール12に接続される。ここでは、第1スイッチK1および第2スイッチK2は、制御モジュール13(
図3には図示せず)にも接続され、すなわち、第1スイッチK1および第2スイッチK2は、制御モジュール13に制御される。
【0063】
なお、この実施例では、第1組電池21と第2組電池22とがいずれも直列に接続される複数のセルを含む場合を例に挙げて説明する。なお、他の実施例では、第1組電池21と第2組電池22とが並列に接続される複数のセルを含んでもよく、本出願の実施例はこれに限定されない。
【0064】
該実施例では、制御モジュール13は、第1スイッチK1と第2スイッチK2のオンオフを制御することによって、通常時には、第1組電池21と第2組電池22とを一体に組み合わせて充電または放電を行うことが実現できる。
【0065】
例えば、一実施形態では、制御モジュール13は、第1スイッチK1をオン、第2スイッチK2をオフに制御することで、第1組電池21と第2組電池22とを直列接続して一体化する。このとき、第1ブランチの第1端がポートB+によって外部装置に接続され、第1ブランチの第2端はポートB-によって外部装置に接続され、ここでは、外部装置は充電装置と電力消費装置を含む。すると、電池20は、ポートB+とポートB-によって電力消費装置に放電するか、または充電装置によって充電することができる。
【0066】
一方、第1組電池21と第2組電池22とを2つの独立した組電池に分解して、2つの組電池間の充放電過程を実現するように、電池20を加熱状態に切り替えることも実現できる。
【0067】
例えば、一実施形態において、制御モジュール13は、第1スイッチK1をオフ、第2スイッチK2をオンに制御することにより、第1組電池21と第2組電池22とを直列接続されるものから2つの独立した組電池に分解し、電池20は加熱状態に切り替えられる。このとき、第1組電池21の正極は、加熱モジュール12によって第2組電池22の正極に接続され、第1組電池21の負極は、第2組電池22の負極に接続される。そして、加熱モジュール12を制御することによって、第1組電池21が第2組電池22に放電(すなわち、第2組電池22を充電)し、第2組電池22が第1組電池21に放電(すなわち、第1組電池21を充電)することも実現でき、すなわち、第1組電池21と第2組電池22との間の充放電過程を実現して、第1組電池21と第2組電池22の加熱過程を実現する。
【0068】
なお、関連技術では、2つの組電池間の充放電を実現できる前提は、2つの組電池間が並列接続されていることである。しかし、並列接続される2つの組電池が提供する電圧は、単一の組電池の電圧であり、高電圧需要のある応用シーンを満たすのは困難である。本出願にとって、第1組電池21と第2組電池22とが直列接続されている場合のみに適し、電池20の加熱が必要な場合、第1スイッチK1と第2スイッチK2を制御することにより、電池20を2つの独立した組電池に分解して、電池20の加熱過程を実現できることを実現できるだけでなく、電池20が外部装置に給電する必要がある時、第1スイッチK1と第2スイッチK2を制御することにより、第1組電池21と第2組電池22を一体に直列接続することで、外部装置に高い電圧を提供し、したがって高電圧需要のある応用シーンを満足できることも実現できる。
【0069】
一実施例では、加熱モジュール12は、第1ブリッジアーム1211と、第2ブリッジアーム1212と、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2と、第1インダクタL1とを含む自己加熱励起ユニット121を含む。ここでは、第1ブリッジアーム1211は第1コンデンサC1に並列接続されて第2ブランチを構成し、第2ブランチの第1端はスイッチモジュール11および第2組電池22に接続され、第2ブリッジアーム1212は第2コンデンサC2に並列接続されて第3ブランチを構成し、第3ブランチの第1端は第1組電池21に接続され、第2ブランチの第2端は第3ブランチの第2端に接続され、第1インダクタL1は第1ブリッジアーム1211の中点M1と第2ブリッジアーム1212の中点M2との間に接続される。
【0070】
制御モジュール13はそれぞれ第1ブリッジアーム1211および第2ブリッジアーム1212に接続され、制御モジュールはさらに、電池20が加熱状態にあるとき、第1ブリッジアーム1211と第2ブリッジアーム1212を制御して、第1組電池21が第2組電池22に放電する回路を形成し、および/または、第2組電池22が第1組電池21に放電する回路を形成して、第1組電池21と第2組電池22を加熱するために用いられる。
【0071】
この実施例において、第1コンデンサC1は第2組電池22に並列接続され、かつ第2コンデンサC2は第1組電池21に並列接続されているので、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2は電圧安定化などの機能を実現でき、第2組電池22と第1組電池21の電圧変動を低減し、第2組電池22と第1組電池21の電圧安定性を向上させる。
【0072】
具体的には、電池20を加熱加熱する時に、第1ブリッジアーム1211および第2ブリッジアーム1212を制御することにより、第1組電池21が第2組電池22に放電する回路を形成してもよいし、第2組電池22が第1組電池21に放電する回路を形成してもよい。上記2つの回路の往復切替を実現することにより、電流の第1組電池21と第2組電池22との間での相互流れ、すなわち、第1組電池21と第2組電池22との間のエネルギ交換を実現でき、これにより、第1組電池21の加熱前後の電気量の一致および第2組電池22の加熱前後の電気量の一致を常に保つことができる。
【0073】
例えば、一実施例では、第1組電池21の加熱前の電池荷電状態(State Of Charge,SOC)が50%であるが、第1組電池21の加熱前後での電気量の一致を保つために、加熱完了後の第1組電池21のSOCも50%である。したがって、電池20が通常使用時に異なる組電池の電気量の差によって電池20を破損することを防止し、電池20を保護する役割を果たすことができ、電池20の耐用年数を延長することに有利である。
【0074】
また、この実施例では、第1組電池21と第2組電池22とを同時に加熱することができるため、電池の加熱速度を向上させることに有利である。
【0075】
一実施例では、第1ブリッジアーム1211は、直列に接続されるスイッチトランジスタV1およびスイッチトランジスタV2を含み、第2ブリッジアーム1212は、直列に接続されるスイッチトランジスタV3およびスイッチトランジスタV4を含む。
【0076】
この実施形態では、電池20が加熱状態にあるとき、制御モジュール13は、スイッチトランジスタV3およびスイッチトランジスタV2を同時に導通させるように制御することができ、第1組電池21、スイッチトランジスタV3、第1インダクタL1、およびスイッチトランジスタV2を含む回路を形成し、第1組電池21が第1インダクタL1(第1インダクタL1がエネルギ蓄積の役割を果たす)に放電するために用いられる。そして、制御モジュール13は、スイッチトランジスタV3およびスイッチトランジスタV1を同時に導通させるように制御し、第1組電池21、スイッチトランジスタV3、第1インダクタL1、スイッチトランジスタV1および第2組電池22を含む回路を形成し、第1組電池21および第1インダクタL1が第2組電池22に放電するために用いられる。以上の2つの過程を組み合わせることで、第1組電池21が第2組電池22に放電する全過程を完了する。
【0077】
あるいは、制御モジュール13は、スイッチトランジスタV1およびスイッチトランジスタV4を同時に導通させるように制御することができ、第2組電池22、スイッチトランジスタV1、第1インダクタL1、およびスイッチトランジスタV4を含む回路を形成し、第2組電池22が第1インダクタL1に放電するために用いられる。次に、制御モジュール13は、スイッチトランジスタV1およびスイッチトランジスタV3を同時に導通するように制御し、第2組電池22、スイッチトランジスタV1、第1インダクタL1、スイッチトランジスタV3および第1組電池21を含む回路を形成し、第2組電池22および第1インダクタL1が第1組電池21に放電するために用いられる。以上の2つの過程を組み合わせることで、第2組電池22が第1組電池21に放電する全過程を完了する。
【0078】
この実施例において、導通が制御されていないスイッチトランジスタは、全てオフ状態にあることを理解されたい。例えば、制御モジュール13がスイッチトランジスタV3とスイッチトランジスタV2とを同時に導通させるように制御すると、スイッチトランジスタV1とスイッチトランジスタV4はオフ状態となる。
【0079】
一方、該実施例では、第1インダクタL1は、中間過程におけるエネルギの蓄積のみに使用され、エネルギの伝達は、主に第1組電池21と第2組電池22との間で行われるので、インダクタンス値が小さい第1インダクタL1を選択すれば、上述の機能を実現することができる。関連技術では、外部高電圧回路にエネルギ蓄積インダクタを設置すると、エネルギの伝達は主にエネルギ蓄積インダクタと電池の間にあり、この時、インダクタンス値が大きいエネルギ蓄積インダクタを選択して、大きな充放電電流を提供する必要がある。関連技術と比較して、本出願は、第1インダクタL1で損失する電流を減少させ、より高い加熱効率を有するように、より小さいインダクタンス値を有する第1インダクタL1を選択することができることが分かる。
【0080】
一実施例では、加熱モジュール12は、プリチャージユニット122をさらに含む。プリチャージユニット122は、それぞれ第1コンデンサC1、第2コンデンサC2、第1組電池21、および前記第2組電池22に接続されている。制御モジュール13は、プリチャージユニット122に接続されている。
【0081】
制御モジュール13はさらに、第1組電池21が第1コンデンサC1を充電するように、および/または、第2組電池22が第2コンデンサC2を充電するように、プリチャージユニット122を第1動作状態に制御するために用いられる。第1コンデンサC1の両端の電圧が第1電圧閾値より小さくなく、かつ第2コンデンサC2の両端の電圧が第2電圧閾値より小さくない場合、プリチャージユニット122を第2動作状態に制御して、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2の充電を停止する。
【0082】
ここで、第1電圧閾値は、第1コンデンサC1両端の電圧が到達すべき最小電圧値であり、第2電圧閾値は、第2コンデンサC2両端の電圧が到達すべき最小電圧値である。換言すれば、加熱モジュール12の起動時には、第1コンデンサC1の両端の電圧値が第1電圧閾値以上である場合にのみ、第1コンデンサC1が過電流によって破壊されることはない。同様に、加熱モジュール12の起動時には、第2コンデンサC2の両端の電圧値が第2電圧閾値以上である場合にのみ、第2コンデンサC2は過電流によって破壊されることはない。
【0083】
次に、第1電圧閾値と第2電圧閾値は、実際の応用状況に応じて設定することができ、また、第1電圧閾値と第2電圧閾値は、同一であっても異なっていてもよく、本出願の実施例はこれを制限するものではない。
【0084】
具体的には、プリチャージユニット122を第1動作状態に制御することによって、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2のプリチャージを実現することができる。ここでは、第1コンデンサC1の両端の電圧が第1電圧閾値より小さくなく、かつ第2コンデンサC2の両端の電圧が第2電圧閾値より小さくない場合、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2はいずれもプリチャージが完了したと確定する。
【0085】
同時に、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2をプリチャージする過程は、加熱モジュール12を制御する前に完了させるべきであり、言い換えると、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2のプリチャージが完了して初めて、制御モジュール13によって加熱モジュール12を制御して加熱過程を完成することができる。加熱モジュール12の起動時に、第1組電池21から出力される瞬時電流が過大となり、第1コンデンサC1や、第1コンデンサC1が充電される導通回路におけるスイッチなどの電子部品が破壊されて破損することを回避することができる。また、加熱モジュール12の起動時に、第2組電池22から出力される瞬時電流が過大となって、第2コンデンサC2や、第2コンデンサC2が充電される導通回路におけるスイッチなどの電子部品が破壊されて破損することを回避することができる。したがって、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2に対して保護作用を果たすことができ、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2の耐用年数を延長し、該電池加熱回路10の安定性を向上させるのに有利である。
【0086】
一実施例において、プリチャージユニット122は、第3スイッチK3、第4スイッチK4、および第1抵抗器R1を含む。第3スイッチK3は第1抵抗器R1に直列接続されて第4ブランチを構成し、第4ブランチは第4スイッチK4に並列接続され、かつ第4ブランチの第1端は第1コンデンサC1および第2コンデンサC2に接続され、第4ブランチの第2端は第1組電池21および第2組電池22に接続される。
【0087】
ここで、第3スイッチK3と第4スイッチK4はさらに、第3スイッチK3と第4スイッチK4をオンオフに制御できる制御モジュール13に接続される。
【0088】
この実施例では、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2をプリチャージする場合、第1抵抗器R1を充電回路に接続する必要があり、電流制限の役割を果たす。第1組電池21が充電を開始した瞬間に充電電流が過大となって第1コンデンサC1や導通回路におけるスイッチなどの電子部品が破壊されることを防止できる。また、第2組電池22が充電を開始した瞬間に充電電流が過大となって第2コンデンサC2や導通回路におけるスイッチなどの電子部品が破壊されるのを防止することができる。第1コンデンサC1、第2コンデンサC2などの電子部品の安全性を向上させ、第1コンデンサC1、第2コンデンサC2などの電子部品の耐用年数を延長することに有利である。
【0089】
第1コンデンサC1と第2コンデンサC2のプリチャージが完了した場合、第1抵抗器R1の位置する回路を遮断して、第1組電池21と第2組電池22を加熱する過程において、第1抵抗器R1が電流に余計な損失を与えることを回避し、高い加熱効率を維持することに役立つ。
【0090】
一実施例において、制御モジュール13はさらに、第3スイッチK3をオン、第4スイッチK4をオフに制御して、プリチャージユニット122を第1動作状態に制御する。第4スイッチK4をオン、第3スイッチK3をオフに制御して、プリチャージユニット122を第2動作状態に制御するために用いられる。
【0091】
第3スイッチK3をオン、かつ第4スイッチK4をオフにした場合、第1コンデンサC1の充電回路は、第2組電池22、第1コンデンサC1および第1抵抗器R1であり、第2コンデンサC2の充電回路は、第1組電池21、第2コンデンサC2および第1抵抗器R1である。この場合、第1抵抗器R1は、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2の充電回路に付加され、第1コンデンサC1、第2コンデンサC2、および導通回路におけるスイッチ(例えば、第3スイッチK3)などの電子部品が過電流によって破壊されることを回避することが分かる。
【0092】
第1コンデンサC1と第2コンデンサC2のプリチャージが完了した後、まず第4スイッチK4をオン、第4スイッチK4をオンにし、そのあと、第3スイッチK3をオフにする。第1抵抗器R1が位置する回路が遮断され、それにより第1組電池21と第2組電池22の加熱過程において、電流が第1抵抗器R1を流れず、第1抵抗器R1が電流に余分な損失をもたらすことを回避でき、加熱効率を向上させることに役立つ。
【0093】
一実施例では、第1組電池21と第2組電池22とを加熱した後、制御モジュール13はさらに、第1組電池21の温度が第1温度閾値より小さくなく、かつ、第2組電池22の温度が第2温度閾値より小さくない場合には、第1スイッチK1をオンにし、第2スイッチK2と第4スイッチK4とをオフに制御することで、電池20を使用状態に切り替えるために用いられる。
【0094】
ここで、電池20が使用状態にあるとき、電池20は、ポートB+とポートB-によって電力消費装置に放電するために用いられ、またはポートB+とポートB-によって充電装置によって充電される。
【0095】
ここで、第1温度閾値は、第1組電池21の温度が到達すべき最小温度値であり、第2温度閾値は、第2組電池22の温度が到達すべき最小温度値である。換言すれば、第1組電池21の温度が第1温度閾値以上である場合に、第1組電池21の加熱はすでに完了した。第2組電池22の温度が第2温度閾値以上である場合、第2組電池22の加熱がすでに完了した。
【0096】
次に、第1温度閾値と第2温度閾値は、実際の応用に応じて設定することができ、また、第1温度閾値と第2電圧閾値は、同一であっても異なっていてもよく、本出願の実施例はこれを制限するものではない。
【0097】
第1組電池21および第2組電池22のいずれもが加熱完了すると、第1スイッチK1をオン、第2スイッチK2と第4スイッチK4をオフに制御することで、電池20が加熱状態から使用状態に切り替えられる。使用状態では、第1組電池21と第2組電池22とが直列接続されて一体化されており、このとき、電池20は、電力消費装置に放電するために用いられ、または充電装置によって充電されることができる。
【0098】
一実施例では、電池加熱回路10は、第1ヒューズモジュール14および第2ヒューズモジュール15をさらに含む。第1ヒューズモジュール14は、それぞれ第1組電池21および加熱モジュール12に接続され、第2ヒューズモジュール15は、それぞれ第2組電池22、スイッチモジュール11および加熱モジュール12に接続される。
【0099】
この実施例では、第1組電池21の出力電流が大きすぎると、第1ヒューズモジュール14が溶断可能であるため、回路を適時に遮断し、これにより、電池加熱回路10の各電子部品を保護する役割を果たす。同様に、第2組電池22の出力電流が大きすぎると、第2ヒューズモジュール15が溶断可能であるため、回路を適時に遮断し、これにより、電池加熱回路10における各電子部品を保護する役割を果たす。
【0100】
なお、一実施例では、第1ヒューズモジュール14および第2ヒューズモジュール15は、いずれもヒューズを含み、これにより、第1組電池21または第2組電池22の出力電流が過大になったときに溶断し、第1組電池21および第2組電池22を保護する役割を果たすことができる。
【0101】
一実施形態では、
図3に示す電池加熱回路10および電池20を電動車両に応用することができる。ここでは、電池20は、例えば、車内エアコン、モータなどの電動車両の電力消費デバイスに電力を供給するために用いることができる。
【0102】
通常時に、すなわち、電池20が使用状態にあるとき、電動車両におけるBMSは、第1スイッチK1をオン、第2スイッチK2、第3スイッチK3と第4スイッチK4をオフに制御する。このとき、第1組電池21は、第2組電池22と一体に直列接続され、ポートB+およびポートB-によって電動車両におけるエアコンなどの電力消費デバイスに電力を提供したり、充電スタンドなどの充電装置によって充電されたりすることができる。
【0103】
電池20の加熱が必要な場合、BMSは、まず、第1スイッチK1をオフ、第2スイッチK2をオンに制御して、電池20を加熱状態に切り替える。次に、BMSは、第3スイッチK3をオンに制御し、第4スイッチK4をオフに保持することで、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2のプリチャージ過程を実現する。
【0104】
第1コンデンサC1および第2コンデンサC2のプリチャージが完了した後、第3スイッチK3をオフにし、第4スイッチK4をオンにする。この時、BMSは、自己加熱励起ユニット121における各スイッチトランジスタをオンまたはオフに制御し始め、第1組電池21が第2組電池22に放電する回路を形成し、および/または、第2組電池22が第1組電池21に放電する回路を形成して、第1組電池21と第2組電池22の加熱過程を完了する。
【0105】
そして、第1組電池21および第2組電池22の加熱が完了すると、BMSは、第1スイッチK1をオン、第2スイッチK2、第3スイッチK3および第4スイッチK4をオフに制御して、電池20を改めて使用状態に切り替える。
【0106】
図4を参照すると、
図4は、本出願の実施例によって提供される電池加熱回路の制御方法のフローチャートである。ここでは、電池は、第1組電池と第2組電池を含み、電池加熱回路の構造は、
図2および
図3に関する上記の詳細な説明を参照することができる。ここでは繰り返さない。
図4に示すように、該電池加熱回路の制御方法は以下のステップを含む。
【0107】
41、電池を加熱状態に切り替えるようにスイッチモジュールを制御する。
【0108】
42、電池が加熱状態にあるとき、第1組電池と、加熱モジュールと、第2組電池とが回路を形成するように加熱モジュールを制御する。ここでは、該回路は第1組電池と第2組電池との間で電気を移送して、第1組電池と第2組電池を加熱するために用いられる。
【0109】
上記技術案に基づき、スイッチモジュールを制御することにより、第1組電池と第2組電池を2つの独立した組電池に分解することができ、第1組電池が加熱モジュールによって第2組電池に放電し、および/または第2組電池が加熱モジュールによって第1組電池に放電し、それによって第1組電池と第2組電池の加熱を実現する。このため、関連技術のように外部高電圧回路を設けることを必要とせず、明らかなことに、第1組電池と第2組電池との間の電流はエネルギ蓄積ユニットに限定されず、これにより、第1組電池と第2組電池との間の電流増大を制御することにより、電池の加熱速度を向上させることができる。また、2つの組電池間の充放電過程中に第1組電池と第2組電池とを同時に加熱することができ、加熱効率も向上させることができる。
【0110】
一実施例では、スイッチモジュールは、第1スイッチおよび第2スイッチを含む。第1組電池と第1スイッチと第2組電池とを直列接続することで構成された第1ブランチの第1端は加熱モジュールに接続され、第1ブランチの第2端は第2スイッチの第1端および加熱モジュールに接続され、第1組電池と第1スイッチとの間の接続点は第2スイッチの第2端に接続される。
【0111】
一実施例では、電池を加熱状態に切り替えるようにスイッチモジュールを制御することは、加熱要求信号を受信すると、第1スイッチをオフに制御し、第2スイッチをオンに制御して、電池を加熱状態に切り替えることを含む。
【0112】
ここで、加熱要求信号は、例えば、ユーザがボタンを押すことにより、加熱要求信号を出力するように手動で与えられた信号であってもよい。加熱要求信号は、例えば、制御モジュールが電池の温度が低すぎることを検知して発せられる加熱要求信号のように制御モジュールから与えられる信号であってもよい。本出願の実施例はこれを制限するものではない。
【0113】
一実施例では、加熱モジュールは、第1ブリッジアームと、第2ブリッジアームと、第1コンデンサと、第2コンデンサと、第1インダクタとを含む自己加熱励起ユニットを含む。第1ブリッジアームは前記第1コンデンサに並列接続されて第2ブランチを構成し、第2ブランチの第1端は第1組電池に接続され、第2ブリッジアームは第2コンデンサに並列接続されて第3ブランチを構成し、第3ブランチの第1端はスイッチモジュールおよび第2組電池に接続され、第2ブランチの第2端は第3ブランチの第2端に接続され、第1インダクタは第1ブリッジアームの中点と第2ブリッジアームの中点との間に接続される。
【0114】
電池が加熱状態にある時、第1組電池と、加熱モジュールと、第2組電池とが回路を形成するように加熱モジュールを制御することは、第1ブリッジアームおよび第2ブリッジアームを制御して、第1組電池が第2組電池に放電する回路を形成し、および/または、第2組電池が第1組電池に放電する回路を形成することを含む。
【0115】
一実施例では、加熱モジュールは、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第1組電池、および第2組電池にそれぞれ接続されるプリチャージユニットをさらに含む。
【0116】
該電池加熱回路の制御方法は、第1組電池が第1コンデンサを充電するように、および/または、第2組電池が第2コンデンサを充電するように、プリチャージユニットを第1動作状態に制御することをさらに含む。第1コンデンサの両端の電圧が第1電圧閾値より小さくなく、かつ第2コンデンサの両端の電圧が第2電圧閾値より小さくない場合、プリチャージユニットを第2動作状態に制御して、第1コンデンサと第2コンデンサの充電を停止する。
【0117】
一実施例では、プリチャージユニットは、第3スイッチ、第4スイッチ、および第1抵抗器を含む。第3スイッチは第1抵抗器に直列接続されて第4ブランチを構成し、第4ブランチは第4スイッチに並列接続され、かつ第4ブランチの第1端は第1コンデンサおよび第2コンデンサに接続され、第4ブランチの第2端は第1組電池および第2組電池に接続される。
【0118】
一実施例では、プリチャージユニットを第1動作状態に制御することは。第3スイッチをオンに制御し、かつ第4スイッチをオフに制御して、プリチャージユニットを第1動作状態に制御することを含む。
【0119】
一実施例では、プリチャージユニットを第2動作状態に制御することは、第4スイッチをオンに制御し、第3スイッチをオフに制御して、プリチャージユニットを第2動作状態に制御することを含む。
【0120】
一実施例では、第1ブランチの第1端および第1ブランチの第2端は、いずれも充電装置および電力消費装置を含む外部装置に接続するために用いられる。
【0121】
該電池加熱回路の制御方法は、第1組電池の温度が第1温度閾値より小さくなく、かつ、第2組電池の温度が第2温度閾値より小さくない場合、第1スイッチをオンに制御し、かつ第2スイッチをオフに制御して、電池を使用状態に切り替えることをさらに含む。ここで、電池が使用状態にあるとき、電池は、電力消費装置に放電するために用いられ、または充電装置によって充電される。
【0122】
方法の実施例における電池加熱回路の具体的な制御および生じる有益な効果は、上述の装置の実施例の対応する説明を参照することができ、簡潔にするために、ここでは繰り返さないことを理解されたい。
【0123】
図5を参照すると、本出願の実施例によって提供される電池加熱回路の制御装置50の概略構成図が示されている。
図5に示すように、電池加熱回路の制御装置50は、状態切り替えユニット51および加熱ユニット52を含む。
【0124】
状態切り替えユニット51は、電池を加熱状態に切り替えるようにスイッチモジュールを制御するために用いられる。
【0125】
加熱ユニット52は、電池が加熱状態にあるとき、第1組電池、加熱モジュールおよび第2組電池が回路を形成するように加熱モジュールを制御するために用いられる。ここでは、回路は第1組電池と第2組電池との間に電気量を移送して、第1組電池と第2組電池を加熱するために用いられる。
【0126】
上記製品は、
図4に示す本出願の実施例が提供する方法を実行することができ、方法を実行するための相応する機能モジュールと有益な効果を有する。この実施例に詳しく記載されていない技術的詳細は、本出願の実施例で提供される方法を参照されたい。
【0127】
図6を参照すると、本出願の実施例が提供する電池加熱回路の制御装置60の概略構成図が示されている。
図6に示すように、電池加熱回路の制御装置60は、1つ以上のプロセッサ61およびメモリ62を含む。なお、
図6では、1つのプロセッサ61を例に挙げている。
【0128】
プロセッサ61およびメモリ62はバスまたは他の方式によって接続することができ、
図6においては、バスによる接続を例示する。
【0129】
メモリ62は、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体として、不揮発性ソフトウェアプログラム、不揮発性コンピュータ実行可能プログラムおよびモジュール、例えば本出願の実施例における電池加熱回路の制御方法に対応するプログラム命令/モジュール(例えば、
図5に示す各ユニット)を記憶するために用いることができる、プロセッサ61は、メモリ62に記憶された不揮発性ソフトウェアプログラム、命令およびモジュールを実行することによって、電池加熱回路の制御装置60の各種の機能アプリケーションおよびデータ処理を実行し、即ち、上述した方法の実施例における電池加熱回路の制御方法および上述した装置の実施例の各ユニットの機能を実現する。
【0130】
メモリ62は、高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、更に例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリ装置、または他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリを含むことができる。いくつかの実施例では、メモリ62は、任意選択で、プロセッサ61に対して遠隔に設置されたメモリを含み、これらの遠隔メモリは、ネットワークによってプロセッサ61に接続することができる。このようなネットワークの例には、インターネット、企業イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動通信ネットワーク、およびそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0131】
前記プログラム命令/モジュールは、前記メモリ62に記憶され、前記1つ以上のプロセッサ61により実行されると、上述した方法の実施例のいずれかにおける電池加熱回路の制御方法、例えば、上述した
図4に示す各ステップを実行する。
図5に示す各ユニットの機能も実現可能である。
【0132】
本出願の実施例は、第1組電池、第2組電池および上記実施例のいずれかにおける電池加熱回路とを含む電池をさらに提供する。ここで、電池加熱回路は、第1の組電池および第2組電池を加熱するため用いられる。
【0133】
また、本出願の実施例はさらに、負荷と、上記実施例のいずれかにおける、負荷に電力を提供する電池とを含む電動車両を提供する。
【0134】
本出願の実施例はコンピュータ実行可能命令が記憶された不揮発性コンピュータ記憶媒体をさらに提供し、該コンピュータ実行可能命令は1つ以上のプロセッサによって実行されると、上記1つ以上のプロセッサに上述の方法の実施例のいずれかにおける電池加熱回路の制御方法を実行することができる。例えば、以上に記載の
図4に示す各ステップを実行する。また、
図5に示す各ユニットの機能も実現可能である。
【0135】
上述した装置または機器の実施例は、単なる例示であり、ここで、前記別個の部品として説明したユニットモジュールは、物理的に別個であってもよく、またはそうでなくてもよく、モジュールユニットとして示される部品は、物理的ユニットであってもよく、またはそうでなくてもよく、すなわち、1つの場所に配置されてもよく、または複数のネットワークモジュールユニットに分散されてもよい。実際の要求に応じて、本実施例の解決策の目的を達成するようにそれらのモジュールの一部または全部を選択することができる。
【0136】
以上の実施形態の説明から、当業者が明らかなことに、各実施形態がソフトウェアと汎用ハードウェアプラットフォームとによって実現されることができること、およびもちろんハードウェアによって実現されることができる。このような理解に基づいて、上述の技術的解決手段の本質的または関連技術に寄与する部分はソフトウェア製品として具現化することができ、該コンピュータソフトウェア製品はコンピュータ可読記憶媒体、例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスクなどに記憶することができ、それは、様々な実施例または実施例の一部に記載された方法を1つのコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク装置など)に実行させるためのいくつかの命令を含む。
【0137】
好ましい実施例を参照して本出願を説明したが、本出願の範囲から逸脱することなく、それに対して様々な改善を行うことができ、ここではの部材を同等のものに置き換えることができる。特に、構造上の矛盾がない限り、各実施例で言及される各技術的特徴はいずれも、任意の方法で組み合わせることができる。本出願は、本明細書に開示される特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に含まれる全ての技術案を含む。
【国際調査報告】