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特表2024-507155車椅子に固定可能な尿収集システムおよび関連する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】車椅子に固定可能な尿収集システムおよび関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/451 20060101AFI20240208BHJP
   A61G 5/10 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
A61F5/451 V
A61G5/10 704
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548646
(86)(22)【出願日】2022-02-09
(85)【翻訳文提出日】2023-10-03
(86)【国際出願番号】 US2022015781
(87)【国際公開番号】W WO2022173803
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】63/148,723
(32)【優先日】2021-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PureWick Corporation
【住所又は居所原語表記】2030 Gillespie Way, Suite 109, El Cajon, CA 92020, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゴードン タカッラ
(72)【発明者】
【氏名】ジャガンナサン スダカー
(72)【発明者】
【氏名】ジャーダイン ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ライ クイリン
(72)【発明者】
【氏名】パテル プジャ
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC32
4C098CC37
4C098CC38
4C098CD05
4C098CE11
(57)【要約】
例は、尿などの流体収集のためのデバイス、システム、および方法に関する。携帯型尿収集システムは、尿収集デバイスと、尿収集デバイスと流体連通している導管と、内部領域を有する尿収集容器と、ポンプと、座位姿勢と立位姿勢との間で調整可能な電動車椅子に取り外し可能に固定されるように構成された容器支持体とを含む。ポンプは、電動車椅子が座位姿勢および立位姿勢の各々にあるとき、尿収集デバイスから導管を通って尿収集容器内に尿を引き込むのに有効になるように、尿収集容器の内部領域に少なくとも部分真空を引くように構成される。容器支持体は、尿収集容器およびポンプを内部に支持するようなサイズおよび寸法である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の尿道に少なくとも近接して位置決めされるように構成された尿収集デバイスと、
前記尿収集デバイスと流体連通している第1の導管と、
内部領域を有する尿収集容器と、
前記尿収集容器と流体連通しており、前記尿収集デバイスから前記第1の導管を通って前記尿収集容器内へ尿を引き込むのに有効になるように、前記尿収集容器の前記内部領域に少なくとも部分真空を引くように構成されたポンプと、
座位姿勢、立位姿勢、および臥位姿勢の間で調整可能な電動車椅子に取り外し可能に固定されるように構成された容器支持体とを備え、前記容器支持体が、前記尿収集容器および前記ポンプを内部に支持するようなサイズおよび寸法であり、前記ポンプが、前記電動車椅子が前記座位姿勢、前記立位姿勢、および前記臥位姿勢の各々にあるとき、前記尿収集デバイスから前記尿を引き込むように構成される
ことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯型尿収集システムであって、前記容器支持体が、1つ以上の消音要素を含むことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の携帯型尿収集システムであって、前記容器支持体が、前記電動車椅子の背もたれにまたは前記電動車椅子の座面の下に機械的に固定されるように構成されることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯型尿収集システムであって、
前記ポンプに電気的に結合され、前記ポンプに動力供給するように構成された再充電可能な電池と、
前記容器支持体の外側部分に固定され、前記再充電可能な電池に電気的に結合された太陽電池パネルとをさらに備え、前記太陽電池パネルが、前記再充電可能な電池を少なくとも部分的に再充電するように構成されることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項5】
請求項4に記載の携帯型尿収集システムであって、前記再充電可能な電池に電気的に結合され、前記電動車椅子の電源または電気コンセントのうちの1つ以上に結合して前記再充電可能な電池を再充電し、または前記ポンプに動力供給するように構成されたケーブルをさらに備えることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯型尿収集システムであって、前記ポンプに電気的に結合され、前記電動車椅子の電池または電源に結合して前記ポンプに動力供給するように構成されたケーブルをさらに備えることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の携帯型尿収集システムであって、
前記尿収集容器と前記ポンプとの間に流体連通を提供する第2の導管と、
通過する空気から臭いを除去するように構成された1つ以上の活性炭およびゼオライトフィルタとをさらに備え、前記1つ以上の活性炭が、前記第2の導管内で、前記尿収集容器の前記内部領域と前記第2の導管との間に、または前記ポンプの排気に少なくとも近接して位置決めされることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の携帯型尿収集システムであって、前記尿収集容器または前記容器支持体のうちの一方に固定され、少なくとも前記尿収集容器内の前記尿の体積に関する特性を検出するように構成されたセンサをさらに備えることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項9】
請求項8に記載の携帯型尿収集システムであって、前記センサが、前記尿収集容器または前記容器支持体のうちの一方に固定され、前記尿収集容器内に収集された前記尿の前記体積の重量を検出するように構成された重量センサを含むことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項10】
請求項9に記載の携帯型尿収集システムであって、前記センサが、前記尿収集容器または前記容器支持体のうちの一方に固定され、前記尿収集容器内に収集された前記尿の前記体積のレベルを検出するように構成されたレベルセンサを含むことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項11】
請求項8から10のいずれか1項に記載の携帯型尿収集システムであって、前記センサと通信するように構成されたコントローラをさらに備え、前記センサが、前記尿収集容器内の前記尿の前記体積が所定の体積に到達した、または所定の体積を超過したとき、前記コントローラへ警告を通信するように構成され、前記コントローラが、前記尿収集容器内の前記尿の前記体積が前記所定の体積に到達した、または前記所定の体積を超過したことを、前記使用者または介護者に通知するために、使用者アラートを調整するように構成されることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項12】
請求項11に記載の携帯型尿収集システムであって、前記コントローラによって調整された前記使用者アラートが、光、雑音、または触覚フィードバックのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項13】
請求項11または12に記載の携帯型尿収集システムであって、前記コントローラが、前記尿収集容器内の前記尿の前記体積が前記尿収集容器の最大体積の50%、前記尿収集容器の前記最大体積の75%、および/または前記尿収集容器の前記最大体積の90%のうちの2つ以上に到達した、または2つ以上を超過したことを、前記使用者または前記介護者に通知するために、前記使用者アラートを調整するように構成されることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項14】
請求項11から13のいずれか1項に記載の携帯型尿収集システムであって、前記コントローラが、前記1つ以上の活性炭およびゼオライトフィルタの交換が提言されることを示すフィルタ交換アラート、前記再充電可能な電池の充電が提言されることを示す電池充電アラート、前記再充電可能な電池の交換が提言されることを示す電池交換アラート、前記太陽電池パネルの性能を示す太陽電池パネルアラート、または前記使用者による位置の変化が提言されることを示す位置アラートのうちの少なくとも1つを調整するように構成されることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項15】
請求項11から14のいずれか1項に記載の携帯型尿収集システムであって、前記コントローラが、前記電動車椅子のアームに固定されており、タッチスクリーンを含むことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項16】
携帯型尿収集システムを組み立てる方法であって、
座位姿勢、立位姿勢、および臥位姿勢の間で調整可能な電動車椅子に容器支持体を取り外し可能に固定することと、
尿収集容器および前記尿収集容器の内部領域と流体連通しているポンプを前記容器支持体内に挿入することと、
使用者の尿道に近接して尿収集デバイスを位置決めすることと、
第1の導管によって前記尿収集デバイスを前記尿収集容器に流体的に結合することとを含み、前記ポンプが、前記電動車椅子が前記座位姿勢、前記立位姿勢、および前記臥位姿勢の各々にあるとき、前記尿収集デバイスから前記第1の導管を通って前記尿収集容器内へ尿を引き込み、前記尿収集デバイスから尿を引き込むのに有効になるように、前記尿収集容器の前記内部領域に少なくとも部分真空を引くように構成されることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、1つ以上の消音要素を前記容器支持体内に挿入することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項16または17に記載の方法であって、容器支持体を電動車椅子に取り外し可能に固定することが、前記容器支持体を前記電動車椅子の背もたれに取り外し可能に固定することを含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項16または17に記載の方法であって、容器支持体を電動車椅子に取り外し可能に固定することが、前記容器支持体を前記車椅子の座面の下に取り外し可能に固定することを含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項16から19のいずれか1項に記載の方法であって、前記ポンプに電気的に結合された再充電可能な電池に、前記容器支持体の外側部分にある太陽電池パネルを電気的に結合することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法であって、ケーブルによって前記電動車椅子の電源または電気コンセントのうちの1つ以上に前記再充電可能な電池を電気的に結合して前記再充電可能な電池を再充電しまたは前記ポンプに動力供給することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項16から18のいずれか1項に記載の方法であって、ケーブルによって前記電動車椅子の電池または電源に前記ポンプを電気的に結合して前記ポンプに動力供給することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項16から22のいずれか1項に記載の方法であって、前記尿収集容器または前記容器支持体のうちの一方に固定されたセンサを起動して、少なくとも前記尿収集容器内の前記尿の体積に関する特性を検出することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、コントローラを起動して前記センサと通信し、前記尿収集容器内の前記尿の前記体積が所定の体積に到達した、または所定の体積を超過したとき、使用者アラートを調整することをさらに含み、前記コントローラが、前記尿収集容器内の前記尿の前記体積が前記所定の体積に到達した、または前記所定の体積を超過したことを、前記使用者または介護者に通知するために、使用者アラートを調整するように構成されることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、前記コントローラを起動して、前記尿収集容器内の前記尿の前記体積が前記尿収集容器の最大体積の50%、前記尿収集容器の前記最大体積の75%、および/または前記尿収集容器の前記最大体積の90%のうちの2つ以上に到達した、または2つ以上を超過したことを、前記使用者または前記介護者に通知するために、前記使用者アラートを調整することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項24または25に記載の方法であって、前記コントローラを起動して、前記1つ以上の活性炭およびゼオライトフィルタの交換が提言されることを示すフィルタ交換アラート、前記再充電可能な電池の充電が提言されることを示す電池充電アラート、前記再充電可能な電池の交換が提言されることを示す電池交換アラート、前記太陽電池パネルの性能を示す太陽電池パネルアラート、または前記使用者による位置の変化が提言されることを示す位置アラートのうちの少なくとも1つを調整することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項24から26のいずれか1項に記載の方法であって、前記コントローラを前記電動車椅子のアームに固定することをさらに含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、開示を全体として本願に引用して援用する、2021年2月12日出願の米国仮特許出願第63/148,723号に対する優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
個人の運動能力が制限され、または低下し、典型的な排尿プロセスが困難または不可能になることがある。たとえば個人は、手術を受けたり、または運動能力が低下する障害があったりすることがある。別の例では、操縦士、運転手、および危険区域での作業者が受けるように、個人の移動条件が制限されることがある。加えて、監視の目的または臨床試験のために、個人からの流体収集が必要となることがある。
【0003】
これらの状況のいくつかに対処するために、差し込み便器および尿道カテーテル、たとえばフォーリーカテーテルを使用することがある。しかし、差し込み便器および尿道カテーテルには、いくつかの問題が伴う。たとえば差し込み便器は、不快感、漏れ、および他の衛生上の問題を招きやすい。尿道カテーテルは不快であり、痛みを伴う可能性があり、尿路感染を引き起こす可能性がある。従来の尿収集デバイスはまた、患者が仰向けの姿勢でベッドに横たわるときの使用に制限されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/225668号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、流体収集デバイスの使用者および製造者は、尿を収集するための新しい改善されたデバイス、システム、および方法を引き続き求めている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示する実施形態は、流体収集デバイスおよび流体収集デバイスを使用する方法に関する。一実施形態では、携帯型尿収集システムが開示される。携帯型尿収集システムは、使用者の尿道に少なくとも近接して位置決めされるように構成された尿収集デバイスと、尿収集デバイスと流体連通している導管と、内部領域を有する尿収集容器と、尿収集容器と流体連通しているポンプと、座位姿勢、立位姿勢、および臥位姿勢の間で調整可能な電動車椅子に取り外し可能に固定されるように構成された容器支持体とを含む。ポンプは、電動車椅子が座位姿勢、立位姿勢、および臥位姿勢にあるとき、尿収集デバイスから第1の導管を通って尿収集容器内へ尿を引き込むのに有効になるように、尿収集容器の内部領域に少なくとも部分真空を引くように構成される。容器支持体は、尿収集容器を支持するようなサイズおよび寸法である。
【0007】
一実施形態では、携帯型尿収集システムを組み立てる方法が開示される。この方法は、座位姿勢、立位姿勢、および臥位姿勢の間で調整可能な電動車椅子に容器支持体を取り外し可能に固定することを含む。この方法はまた、尿収集容器および尿収集容器の内部領域と流体連通しているポンプを容器支持体内に挿入することを含む。この方法はまた、使用者の尿道に近接して尿収集デバイスを位置決めすることを含む。この方法はまた、導管によって尿収集デバイスを尿収集容器に流体的に結合することを含む。ポンプは、電動車椅子が座位姿勢、立位姿勢、および臥位姿勢の各々にあるとき、尿収集デバイスから第1の導管を通って尿収集容器内へ尿を引き込み、尿収集デバイスから尿を引き込むのに有効になるように、尿収集容器の内部領域に少なくとも部分真空を引くように構成される。
【0008】
開示する実施形態のいずれかからの特徴は、限定なく互いに組み合わせて使用することができる。加えて、本開示の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面を考慮することによって、当業者には明らかになるであろう。
【0009】
図面は本開示のいくつかの実施形態を示し、図面に示される異なる図または実施形態において、同一の参照番号は同一または類似の要素または特徴を指す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態による携帯型尿収集システムのブロック図である。
図2】一実施形態による携帯型尿収集システムの正面図である。
図3A】一実施形態による容器支持体を有し、座位姿勢にある電動車椅子の側面図である。
図3B】一実施形態による容器支持体を有し、立位姿勢にある電動車椅子の側面図である。
図4】一実施形態による携帯型尿収集システムを組み立てる方法の流れ図である。
図5】一実施形態による尿収集システム内のコントローラのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書に開示する実施形態は、流体収集デバイスおよび流体収集デバイスを使用する方法に関する。本明細書に開示するデバイスおよびシステムは、個人から流体を収集するように構成される。流体収集デバイスによって収集された流体は、尿、膣分泌物、陰茎分泌物、生殖液、血液、汗、または他の体液のうちの少なくとも1つを含むことができる。本明細書に開示する実施形態は、車椅子に取り付け可能な尿収集システムおよび関連する方法に関する。尿収集デバイスの多くの使用者は、65歳を超え運動能力が制限されており、多くの場合、主要な輸送様式として車椅子に依拠している。多くの使用者はまた、1日の相当な時間を着席または仰向けの姿勢で過ごす。そのとき使用者および介護者は、目立たず移動可能な流体収集システムから利益を得ることができ、使用者が家庭でも外出先でも尿収集システムを使用して尿を収集することが可能になる。
【0012】
本明細書に記載する実施形態の少なくとも1つ、いくつか、またはすべてにおいて、流体収集システムは小型であり、流体収集システムを車椅子に固定するまたは固定可能にする(たとえば、取り付けるまたは取り付け可能にする)ことを可能にする構成を含む。本明細書に記載する流体収集システムの実施形態の少なくとも1つ、いくつか、またはすべては、流体収集システムが移動可能で目立たず、使用者の失禁について他の人たちに警告しなくても、使用者が社会活動に参加することが可能になるという技術的効果をもたらす構成を有する。本明細書に記載する流体収集システムの実施形態の少なくとも1つ、いくつか、またはすべてにおいて、流体レベルが所定のレベルに近づいたときに流体収集容器を空にするように、電池を交換もしくは再充電するように、かつ/または流体収集システム内のポンプの真空もしくは吸引レベルを調整するように、電子デバイスと通信して使用者または介護者に警告するという技術的効果をもたらすように構成された警告システムが含まれる。
【0013】
図1は、一実施形態による流体収集システム10のブロック図である。流体収集システム10は、本明細書に記載する流体収集システムの実施形態に含むことができる。システム10は、流体収集デバイス12(たとえば、本明細書に開示する流体収集アセンブリのいずれか)、流体収集容器14、および真空源16(またはポンプ)を含む。流体収集デバイス12、流体収集容器14、および真空源16は、1つ以上の導管17を介して互いに流体的に結合することができる。たとえば、流体収集デバイス12は、流体収集容器14または真空源16のうちの1つ以上に導管17を介して動作可能に結合することができる。いくつかの実施形態では、真空源16は、流体収集容器14に直接固定することができる。流体収集デバイス12内に収集された流体(たとえば、尿または他の体液)は、流体収集デバイス12に固定された導管17を介して、流体収集デバイス12から除去することができる。導管17の出口に吸引(たとえば、真空)力が印加されたことに応答して、導管17の入口を介して流体収集デバイス12のチャンバ内へ吸引力を導入することができる。
【0014】
吸引力は、真空源16によって直接または間接的に、導管17の出口に印加することができる。吸引力は、流体収集容器14を介して間接的に印加することができる。たとえば、導管17の出口は、流体収集容器14の内部領域に配置することができ、または流体収集容器14の内部領域に流体的に結合することができ、追加の導管17が流体収集容器14から真空源16へ延びることができる。それに応じて、真空源16は、流体収集容器14を介して流体収集デバイス12に吸引を印加することができる。吸引力は、真空源16を介して直接印加することができる。たとえば、導管17の出口は、真空源16内に配置することができる。追加の導管17は、真空源16から流体収集容器14などの流体収集デバイス12の外側の箇所まで延びることができる。そのような例では、真空源16は、流体収集デバイス12と流体収集容器14との間に配置することができる。
【0015】
流体収集容器14は、流体を内部に保持するようなサイズおよび形状である。流体収集容器14は、バッグ(たとえば、排液バッグ)、ボトルもしくはカップ(たとえば、収集ジャー)、または尿などの体液を貯蔵するための任意の他の密閉容器を含むことができる。いくつかの例では、導管17は、流体収集デバイス12から流体収集容器14まで延ばして、流体収集容器14内の第1の箇所に取り付けることができる。追加の導管17は、流体収集容器14の第2の箇所で流体収集容器14に取り付けることができ、真空源16まで延ばしてポンプ16に取り付けることができる。それに応じて、流体収集デバイス12を通って流体収集容器14を介して真空(たとえば、吸引)を引き込むことができる。尿などの流体は、真空源16を使用して流体収集デバイス12から排出することができる。
【0016】
真空源16は、手動真空ポンプ、および電気真空ポンプ、膜ポンプ、遠心ポンプ、容積式ポンプ、磁気駆動ポンプ、蠕動ポンプ、または真空を生じさせるように構成された任意のポンプのうちの1つ以上を含むことができる。真空源16は、真空または吸引を提供して流体収集デバイス12から流体を除去することができる。いくつかの例では、真空源16は、電源コード(たとえば、電源ソケットに接続される)、1つ以上の電池、またはさらには手動の動力(たとえば、手動式真空ポンプ)のうちの1つ以上によって動力供給することができる。いくつかの例では、真空源16は、流体収集デバイス12の外側、上、または内側に嵌るようなサイズおよび形状とすることができる。たとえば、真空源16は、1つ以上の小型ポンプまたは1つ以上のマイクロポンプを含むことができる。本明細書に開示する真空源は、真空源16を起動するのに好適なスイッチ、ボタン、プラグ、リモート、または任意の他のデバイスのうちの1つ以上を含むことができる。
【0017】
図2は、一実施形態による尿収集システム200の一例を示す。尿収集システム200に関して尿の収集を参照するが、尿収集システム200は、膣分泌物、陰茎分泌物、生殖液、血液、および/または汗などの他の体液を収集することもできる。尿収集システム200は、尿収集デバイス212と、尿収集デバイス212の内部領域と流体連通している第1の導管217aと、第1の導管217aを介して尿収集デバイス212の内部領域と流体連通している内部領域を有する尿収集容器214と、尿収集容器214の内部領域と流体連通している第2の導管217bと、第2の導管217bを介して尿収集容器214の内部領域と流体連通しているポンプ216(たとえば、真空源)と、センサ215とを含むことができる。尿収集デバイス212は、少なくとも使用者の尿道に近接して位置決めされるように構成される。図2に示す尿収集デバイス212は女性用尿収集デバイスを含むが、尿収集デバイス212は代わりに、男性用尿収集デバイスを含むこともできる。開示を全体として本願に引用して援用する、PCT国際出願第PCT/US2019/029616号は、たとえば、男性用および女性用両方の流体収集デバイスの様々な実施形態を記載している。さらに、尿収集デバイス212は、尿収集システム200において、男性用または女性用の尿収集デバイスまたは他の流体収集デバイスの異なるタイプ、変種、およびサイズ間で交換可能とすることができる。概して、尿収集デバイス212は、尿道に近接または隣接して位置決めされるようなサイズの表面を含むことができ、その表面は、尿または他の流体を使用者から逃がすように構成される。尿または他の流体は、表面から尿収集デバイス212内のリザーバへ逃がすことができる。
【0018】
尿収集システム200はまた、尿収集デバイス212の内部領域(たとえば、リザーバ)および尿収集容器214の内部領域と流体連通している第1の導管217aを含む。第1の導管217aは、尿収集デバイス212と尿収集容器214との間に位置決めすることができる。尿収集システム200はまた、ポンプ216と尿収集容器214の内部領域との間に流体連通を提供する第2の導管217bを含むことができる。いくつかの実施形態では、ポンプ216を尿収集容器214に直接固定することができ、第2の導管217bは、尿収集システム200に存在しなくてもよい。導管217a、217bは、可撓性を有する管を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の導管217aの少なくとも一部分は、実質的に不透明であり、それによって第1の導管217a内の尿が見えないようにする。
【0019】
尿収集容器214は、再利用可能かつ食器洗浄器で洗浄可能とすることができ、ポリカーボネート、またはガラスなどの略剛性を有する材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、尿収集容器214は使い捨てとすることができる。尿収集システム200および容器支持体302は、異なる体積サイズの尿収集容器214に対応するように構成することができる。いくつかの実施形態では、導管217a、217bを取り付けるための複数のポートおよび/またはアダプタを有する蓋219を、尿収集容器214に固定することができ、または固定可能とすることができる。導管217a、217bを取り付けるためのポートおよび/またはアダプタを除いて、尿収集容器214は、車椅子300が姿勢を変化させるときに尿収集容器214内に収集された尿が漏れたりこぼれたりすることを防止するという技術的効果をもたらすのに有効になるように、封止して気密性にすることができる。
【0020】
尿収集システムはまた、センサ215を含むことができる。一実施形態によれば、センサ215は、尿収集容器214および/または蓋219に固定されており、少なくとも尿収集容器214の内部領域内の尿の体積に関する特性を検出するように構成される。いくつかの実施形態では、センサ215は、超音波センサ、レーザセンサ、濡れセンサ、水センサ、負圧センサ、重量センサ、または紫外(UV)センサを含む。尿収集システム200の実施形態の少なくとも1つ、いくつか、またはすべてにおいて、センサ215は、センサ215が尿収集容器214内の尿に触れるか否かにかかわらず、少なくとも尿の体積に関する特性の連続的または周期的フィードバックという技術的効果を提供することができる。センサ215は、センサ215の少なくとも一部分が尿収集容器214の内部領域内に位置する状態で、尿収集容器214または蓋219に固定することができる。いくつかの実施形態では、センサ215は、尿収集容器214の頂部に位置決めされ、尿が尿収集容器214の内部領域に収集される場所で下方を向いている。
【0021】
いくつかの実施形態では、センサ215は、尿収集容器214または容器支持体302のうちの一方に固定された重量センサを含み、そのような重量センサは、尿収集容器214内に収集された尿の体積の重量を検出するように構成される。いくつかの実施形態では、センサ215は、尿収集容器214内の尿のレベルを検出するように構成されたレベル伝送器を含む。センサ215は、センサ215のレーザ伝送器から尿の表面までの間、およびセンサ215の検出器に戻る間の距離を測定するレーザレベルセンサを含むことができる。レーザを伝送してから反射レーザを検出するまでの経過時間は、センサ215によって測定することができ、センサ215と尿のレベルとの間の距離は、センサ215または付随するコントローラによって計算することができる。レーザは、尿収集容器214上の透明窓を通って伝送することができ、または少なくともセンサ215の伝送器を尿収集容器214内に位置決めすることができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、センサ215は、音の速度を活用して少なくとも尿収集容器214内の尿の体積に関する特性を検出する超音波レベルセンサを含むことができる。たとえば、センサ215は、パルスがトランスデューサから尿の表面まで進み、センサ215のトランスデューサに戻る時間を使用して、センサ215のトランスデューサと尿収集容器214内の尿の表面との間の距離を測定することができる。センサ215またはセンサ215に付随するコントローラは、センサ214と尿収集容器214内の尿の表面との間の距離を使用して、尿収集容器214内の尿の体積を判定することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、センサ215はまた、コントローラを含む。コントローラは、センサ215に含むことができ、またはセンサ215と通信するように構成された別個の構成要素とすることができる。たとえば、センサ215は、車椅子または容器支持体302に取り付けられたコントローラ321(図3Aに示す)と通信するように構成された通信インターフェースを含むことができる。コントローラは、尿収集容器214内の尿のレベルまたは体積を計算するように構成されたプロセッサを含むことができる。センサ215および/またはコントローラは、他の電子デバイスへ通知または警告を送信するように構成された通信インターフェースを含むことができる。たとえば、通信インターフェースは、選択された無線周波数で、BLUETOOTH(登録商標)またはWI-FIを介して、使用者もしくは介護者の携帯電話機などの別の電子デバイスへ、通知または警告を送信するように構成することができる。センサ215および/またはコントローラは、再充電可能な電池などの外部または内部の電池によって動力供給することができる。図5は、尿収集システム200のコントローラを含むことができるコントローラ500の追加の詳細を提供する。
【0024】
尿収集システム200の実施形態の少なくとも1つ、いくつか、またはすべてにおいて、コントローラの構成は、使用者または介護者の電子デバイスの少なくとも1つへ1つ以上の警告を無線で伝送するという技術的効果をもたらす。たとえば、コントローラは、少なくともセンサ215によって検出された尿の体積に関する特性が、尿収集容器215内の尿の体積が所定の体積に到達した、または所定の体積を超過したことを示すとき、使用者または介護者の電子デバイスへ警告を伝送するように構成することができる。たとえば、センサ215からのデータに基づいて、コントローラは、尿収集デバイス内の尿がセンサ215から所定の距離(約2.5cmなど)にあり、かつ/またはセンサ215に接触しており、尿収集容器214を空にすることが推奨されることを、使用者または介護者に通知するために、電子デバイスへ警告を無線で伝送することができ、かつ/または警告を調整することができる。いくつかの実施形態では、コントローラは、選択された時間および/または体積間隔などの選択された周波数で、警告を無線で伝送することができ、かつ/または調整することができる。いくつかの実施形態では、コントローラは、尿収集容器214内の尿の体積が尿収集容器の最大体積の50%、尿収集容器の最大体積の75%、および/または尿収集容器の最大体積の90%のうちの2つ以上に到達した、または2つ以上を超過したことを、使用者または介護者に通知するために、警告を調整するように構成される。
【0025】
いくつかの実施形態では、コントローラは、ポンプ216またはコントローラのうちの少なくとも一方に動力供給する再充電可能な電池の充電が提言されることを使用者または介護者に通知するために、使用者もしくは介護者の電子デバイスへ警告を無線で伝送することができ、かつ/または電池充電アラートを調整することができる。コントローラは、尿収集システム200のフィルタ(フィルタ218など)の交換が推奨されることを使用者または介護者に通知するために、使用者もしくは介護者の電子デバイスへ警告を無線で伝送することができ、かつ/または警告を調整することができる。いくつかの実施形態では、コントローラは、太陽電池パネルの性能を示す太陽電池パネルアラートを、使用者もしくは介護者の電子デバイスへ無線で伝送することができ、かつ/または太陽電池パネルアラートを調整することができる。いくつかの実施形態では、コントローラは、使用者による位置の変化が提言されることを示す位置アラートを、使用者もしくは介護者の電子デバイスへ無線で伝送することができ、かつ/または位置アラートを調整することができる。コントローラによって調整される警告は、光、雑音、および/または触覚フィードバックのうちの1つ以上を含むことができる。
【0026】
尿収集システム200の実施形態の少なくとも1つ、いくつか、またはすべてにおいて、ポンプ216によって尿収集容器214の内部領域から引き込まれる空気の臭いを中和および/または改良(たとえば、改善)するという技術的効果をもたらすフィルタ218が含まれる。いくつかの実施形態では、フィルタ218は、ポンプ216上の排気孔に位置決めされる。いくつかの実施形態では、フィルタ218は、空気が導管217bに入る前に、または空気が導管217bに入るとき、尿収集容器214の内部領域から引き込まれている空気が濾過されるように、少なくとも導管217bの一部分と尿収集容器214の内部領域の一部分との間に位置決めされる。いくつかの実施形態では、フィルタ218は、ポンプ216上の排気孔と、空気が導管217bに入る前との両方に位置決めされる。いくつかの実施形態では、フィルタ218は、少なくとも部分的に第2の導管217b内に位置決めすることができ、かつ/または第2の導管217bの1つもしくは複数の部分の全体にわたって位置決めすることができる。フィルタ218は、活性炭および/またはゼオライトフィルタなどの臭い吸収フィルタを含むことができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、フィルタ218は、アロマセラピーパックを含むことができ、またはポンプの排気孔に近接してアロマセラピーパックを固定することができ、それによってより心地よい匂いを生じさせることができる。フィルタ218は、空気から臭いを除去しかつ/または心地よい香りを空気に加える重曹または他の組成物を含むことができる。いくつかの実施形態では、フィルタ218は存在せず、ポンプ216は、排気孔に近接してポンプ216に取り外し可能に固定されたアロマセラピーパックを含む。
【0028】
尿収集システム200の実施形態の少なくとも1つ、いくつか、またはすべてにおいて、ポンプ216は、尿収集容器214の内部領域と流体連通しており、尿収集デバイス212から第1の導管217aを通って尿収集容器214内へ尿を引き込むのに有効になるように、尿収集容器214の内部領域に真空を引くように構成される。ポンプ216は、尿収集容器214に直接固定することができ、または導管217bが、ポンプ216を尿収集容器の内部領域に流体的に結合することができる。
【0029】
ポンプ216は、手動真空ポンプ、および電気真空ポンプ、膜ポンプ、遠心ポンプ、容積式ポンプ、磁気駆動ポンプ、蠕動ポンプ、または真空を生じさせるように構成された任意のポンプのうちの1つ以上を含むことができる。ポンプ216は、流体収集デバイス212から流体を除去するための真空または吸引を提供することができる。いくつかの例では、ポンプ216は、1つ以上の電池または他の電源によって動力供給することができる。いくつかの例では、ポンプ216は、容器支持体302内に嵌るようなサイズおよび形状とすることができる。ポンプ216は、ポンプ216を起動するのに好適なスイッチ、ボタン、プラグ、リモート、または任意の他のデバイスのうちの1つ以上を含むことができる。
【0030】
図3Aおよび図3Bは、車椅子300に取り付けられた尿収集システムの容器支持体302を示す。容器支持体302は、電動車椅子300に取り付けられ、電動車椅子300に固定されたとき、尿収集容器214および/またはポンプ216を内部に支持するように構成される。容器支持体302は、1つ以上の剛性を有する壁を含む。たとえば、容器支持体302は、少なくとも尿収集容器214を支持するように構成された少なくとも剛性を有する底壁を含むことができる。いくつかの実施形態では、容器支持体302は、同じく略剛性を有する1つ以上の側壁を含む。いくつかの実施形態では、容器支持体302は、略可撓性を有する1つ以上の側壁を含む。たとえば、容器支持体302は、容器支持体の内部体積を調整することを可能にするのに有効になるように、略可撓性を有しかつ/または調整可能である1つ以上の側壁を含むことができる。容器支持体302の剛性を有する壁は、プラスチック、金属、木材、複合材料、またはこれらの組合せを含むことができる。いくつかの実施形態では、容器支持体302の剛性を有する壁は、裏張り材料または布を含むことができる。
【0031】
容器支持体302は、略剛性または可撓性を有する頂壁または蓋を含むことができる。いくつかの実施形態では、頂壁または蓋は、開放位置と閉鎖位置との間で調整可能である。たとえば、開放位置では、1つ以上のヒンジまたは接続材料を介して、頂壁または蓋を側壁に接続することができる。頂壁または蓋が開放位置にあるとき、使用者または介護者は、尿収集容器214および/またはポンプを容器支持体302内へ挿入し、除去することができる。頂壁または蓋は、頂壁または蓋を閉鎖位置で選択的に保持するように構成されたラッチ、クランプ、クリップ、またはジッパなどのロック機構を含むことができる。
【0032】
少なくとも1つ、いくつか、またはすべての実施形態において、容器支持体302は、容器支持体302から生じる尿収集システム200の動作雑音(ポンプ216の動作および/または尿の飛び散りなど)を低減または除去するという技術的効果をもたらす発泡材および/または消音布などの1つ以上の消音要素を、容器支持体302の1つ以上の壁の内面に含む。少なくとも1つ、いくつか、またはすべての実施形態において、容器支持体302は、使用者または介護者が尿収集容器214内の尿レベルを見ることを可能にするという技術的効果をもたらす窓を、側壁または頂壁に含むことができる。側壁は、それ以外の場所では、容器支持体302内に収容されている尿収集容器214が不必要に見えることを隠すのに有効になるように、不透明にすることができる。
【0033】
容器支持体302は、立位姿勢と座位姿勢との間で調整可能な電動車椅子300に取り付けることができる。図3Aは座位姿勢にある車椅子300を示し、図3Bは立位姿勢にある車椅子を示す。いくつかの実施形態では、容器支持体302は、立位姿勢、座位姿勢、および/または臥位もしくは平坦姿勢の間で調整可能な電動車椅子300に取り付けることができる。ポンプ216および尿収集容器214が容器支持体302内に位置決めされているとき、尿収集システム200は、車椅子300が立位姿勢、座位姿勢、および/または臥位姿勢のうちのいずれにあるときでも、車椅子300の使用者から尿を収集し、一時的に貯蔵することができる。立位姿勢を有する車椅子300に取り付け可能な尿収集システムは、立位により使用者の内臓器官にかかる圧力が低減されて肺の体積が改善し、使用者の血液の酸素化を増大させることから有益である。また立位により、使用者の浮腫、深部静脈血栓症のリスク、および尿路感染症のリスクが低減される。
【0034】
容器支持体302は、車椅子300の背もたれにまたは座面の下に、固定的にまたは取り外し可能に取り付けまたは固定することができる。いくつかの実施形態では、容器支持体302は、1つ以上の締結具、ストラップ、支持アーム、クランプ、クリップ、またはこれらの任意の組合せによって、車椅子300に機械的に取り付けられる。容器支持体302は、尿収集容器214およびポンプ216を内部に収容および/または支持するようなサイズおよび寸法である。容器支持体302は、他の尿収集システムの尿収集容器およびポンプを内部に収容および/または支持するようなサイズおよび寸法とすることができる。容器支持体302は、第1の導管217aの一部分を容器支持体302に延ばして、容器支持体302の外側の尿収集デバイスから容器支持体302の内側の尿収集容器214へ尿を伝達する可能にするようなサイズおよび寸法の孔または開口を、頂部または側壁に含むことができる。いくつかの実施形態では、容器支持体302は、第1の導管217aに取り付けられまたは固定されるように構成されたポートまたはアダプタを含む。尿収集システム200はまた、容器支持体302内に位置決めされた追加の導管を含むことができ、そのような追加の導管は、第1の導管217aと尿収集容器214との間に流体連通を提供することができる。それに応じて、第1の導管217aは、容器支持体302の外側の容器支持体302上のポートまたはアダプタに取り付けることができ、追加の導管は、容器支持体302の内側の容器支持体上のポートまたはアダプタに取り付けることができ、ポートまたはアダプタは、第1の導管217aと容器支持体302内に収容されている追加の導管との間に流体連通を提供する。
【0035】
いくつかの実施形態では、尿収集システム200は、ポンプ216に電気的に接続された再充電可能な電池308を含むことができ、再充電可能な電池308は、ポンプ216に動力供給するように構成される。再充電可能な電池308は、容器支持体302に取り外し可能に取り付けまたは固定することができる。いくつかの実施形態では、再充電可能な電池308は、容器支持体308内に位置決めすることができ、容器支持体302の外側から見えないようにすることができる。たとえば、再充電可能な電池308は、容器支持体302内に取り付けることができ、またはポンプ216に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、再充電可能な電池308は、電気ケーブル304によって、車椅子300の電池または電源に電気的に結合することができる。電気ケーブル304はまた、再充電可能な電池を充電するために、壁のコンセントに接続されるように構成することができる。いくつかの実施形態では、電気ケーブル304は、車椅子300の電池または電源にポンプ216を電気的に結合する。
【0036】
いくつかの実施形態では、容器支持体302は、容器支持体302の外側部分に固定された1つ以上の太陽電池パネル306を含み、1つ以上の太陽電池パネル306は、再充電可能な電池308および/またはポンプ216のうちの少なくとも一方に電気的に結合される。1つ以上の太陽電池パネル306は、再充電可能な電池308を少なくとも部分的に再充電するように、かつ/またはポンプ216に動力供給するように構成することができる。いくつかの実施形態では、車椅子300のアームまたは他の部材に、コントローラ321を固定することができる。コントローラ321は、タッチスクリーンを含むことができ、尿収集システム200に関連して上述した任意の態様のコントローラを含むことができる。
【0037】
図4は、一実施形態による携帯型尿収集システムを組み立てる方法400の流れ図である。この方法は、座位姿勢、立位姿勢、および臥位姿勢の間で調整可能な電動車椅子に容器支持体を取り外し可能に固定する動作410を含む。いくつかの実施形態では、動作410は、容器支持体を電動車椅子の背もたれに取り外し可能に固定することを含む。いくつかの実施形態では、動作410は、容器支持体を車椅子の座面の下に取り外し可能に固定することを含む。
【0038】
方法400は、尿収集容器および尿収集容器の内部領域と流体連通しているポンプを容器支持体内に挿入する動作420を含むことができる。いくつかの実施形態では、方法400はまた、尿収集容器およびポンプが容器支持体内に挿入される前または後に、1つ以上の消音要素を容器支持体内に挿入する動作を含む。いくつかの実施形態では、方法400はまた、尿収集デバイスを使用者の尿道に近接して位置決めする動作を含む。
【0039】
方法400は、第1の導管によって尿収集デバイスを尿収集容器に流体的に結合する動作430を含むことができる。ポンプは、電動車椅子が座位姿勢、立位姿勢、および臥位姿勢の各々にあるとき、尿収集デバイスから第1の導管を通って尿収集容器内へ尿を引き込み、尿収集デバイスから尿を引き込むのに有効になるように、尿収集容器の内部領域に真空を引くように構成することができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、方法400はまた、ポンプに電気的に結合された再充電可能な電池に、容器支持体の外側部分にある太陽電池パネルを電気的に結合する動作を含む。この方法は、ケーブルによって電動車椅子の電源または電気コンセントのうちの1つ以上に再充電可能な電池を電気的に結合して、再充電可能な電池を再充電しまたはポンプに動力供給することを含むことができる。いくつかの実施形態では、この方法は、ケーブルによって電動車椅子の電池または電源にポンプを電気的に結合してポンプに動力供給することを含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、方法400は、尿収集容器または容器支持体のうちの一方に固定されたセンサを起動して、少なくとも尿収集容器内の尿の体積に関する特性を検出する動作を含む。方法400は、コントローラを起動してセンサと通信し、尿収集容器内の尿の体積が所定の体積に到達した、または所定の体積を超過したとき、使用者アラートを調整する動作を含むことができる。コントローラは、尿収集容器内の尿の体積が所定の体積に到達した、または所定の体積を超過したことを、使用者または介護者に通知するために、使用者アラートを調整するように構成することができる。方法400は、コントローラを起動して、尿収集容器内の尿の体積が尿収集容器の最大体積の50%、尿収集容器の最大体積の75%、または尿収集容器の最大体積の90%のうちの2つ以上に到達した、または2つ以上を超過したことを、使用者または介護者に通知するために、使用者アラートを調整する動作を含むことができる。方法400は、コントローラを起動して、1つもしくは複数の活性炭およびゼオライトフィルタの交換が提言されることを示すフィルタ交換アラート、再充電可能な電池の充電が提言されることを示す電池充電アラート、再充電可能な電池の交換が提言されることを示す電池交換アラート、太陽電池パネルの性能を示す太陽電池パネルアラート、または使用者による位置の変化が提言されることを示す位置アラートのうちの少なくとも1つを調整する動作を含むことができる。いくつかの実施形態では、この方法は、コントローラを電動車椅子のアームに固定することを含む。
【0042】
上述した方法400の動作は、例示を目的とする。たとえば、方法400の動作は、異なる順序で実行することができ、複数の動作に分割することができ、修正し、補足し、または組み合わせることができる。一実施形態では、方法400の動作のうちの1つ以上は、方法400から省略することができる。方法400の動作のいずれかは、本明細書に開示する携帯型尿収集システムのいずれかを使用することを含むことができる。
【0043】
図5は、一実施形態による本明細書に記載するシステムおよび方法のいずれかとともに使用することができるコントローラ500の概略図である。たとえば、尿収集システム200のコントローラおよび/またはコントローラ321は、任意の態様のコントローラ500を含むことができる。コントローラ500は、センサ215もしくは他の電子デバイスとの有線もしくは無線通信、尿収集容器214内の尿の体積の判定、ならびに/または本明細書に記載する警告の伝送および/もしくは調整など、本明細書に開示する例示的な動作またはステップのいずれかを実装するように構成することができる。
【0044】
コントローラ500は、一実施形態による少なくとも1つのコンピューティングデバイス510を含む。少なくとも1つのコンピューティングデバイス510は、上述した動作のうちの1つ以上を実行するように構成することができる例示的なコンピューティングデバイスである。コンピューティングデバイス510は、少なくとも1つのプロセッサ520、メモリ530、記憶デバイス540、入出力(「I/O」)デバイス/インターフェース550、および通信インターフェース560を備えることができる。例示的なコンピューティングデバイス510が図5に示されているが、図5に示す構成要素は、コントローラ500またはコンピューティングデバイス510に限定することを意図したものではない。いくつかの例では、追加または代替の構成要素を使用することができる。さらに、いくつかの例では、コントローラ500またはコンピューティングデバイス510は、図5に示されているものより少ない構成要素を含むことができる。たとえば、コントローラ500は、1つ以上の追加のコンピューティングデバイス512を含まなくてもよい。いくつかの例では、少なくとも1つのコンピューティングデバイス510は、複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。図5に示すコンピューティングデバイス510の構成要素について、以下でさらに詳細に説明する。
【0045】
いくつかの例では、プロセッサ520は、命令(たとえば、本明細書に開示する方法のいずれかの1つ以上の部分を実施するための命令)、たとえばコンピュータプログラムを構成する命令を実行するためのハードウェアを含む。たとえば、命令を実行するために、プロセッサ520は、内部レジスタ、内部キャッシュ、メモリ530、または記憶デバイス540から命令を取り出し(またはフェッチ)、これらを復号して実行することができる。特定の例では、プロセッサ520は、体積表に関する表などのデータのための1つ以上の内部キャッシュを含むことができる。一例として、プロセッサ520は、1つ以上の命令キャッシュ、1つ以上のデータキャッシュ、および1つ以上のトランスレーションルックアサイドバッファ(TLB)を含むことができる。命令キャッシュ内の命令は、メモリ530または記憶デバイス540内の命令のコピーとすることができる。いくつかの例では、プロセッサ520は、本明細書に開示する例示的な方法のいずれかの1つ以上の部分を実施するように構成することができる(たとえば、プロセッサ520上に記憶されまたはそれによって実行されるプログラミングを含む)。
【0046】
いくつかの例では、プロセッサ520は、本明細書に開示する動作のいずれかを実行するように、またはコンピューティングデバイス510もしくはコントローラ500の1つ以上の部分に、本明細書に開示する動作のうちの少なくとも1つを実行させるように構成される。そのような構成は、少なくとも1つのプロセッサ520によって実行可能な1つ以上の動作プログラム(たとえば、コンピュータプログラム製品)を含むことができる。たとえば、プロセッサ520は、尿収集容器内の尿の体積を自動的に判定し、尿収集容器内の尿のセンサへの近接を自動的に判定し、尿収集容器内の尿の体積が所定の閾値を満たした、もしくは超過したときに警告を自動的に伝送し、フィルタの交換が提言されるときに警告を自動的に伝送し、かつ/または電池の交換もしくは再充電が提言されるときに警告を自動的に伝送するように構成することができる。
【0047】
少なくとも1つのコンピューティングデバイス510(たとえば、サーバ)は、少なくとも1つのメモリ記憶媒体(たとえば、メモリ530および/または記憶デバイス540)を含むことができる。コンピューティングデバイス510は、プロセッサ520に動作可能に結合されたメモリ530を含むことができる。メモリ530は、プロセッサ520によって実行するためのデータ、メタデータ、およびプログラムを記憶するために使用することができる。メモリ530は、揮発性および不揮発性メモリ、たとえばランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ソリッドステートディスク(SSD)、フラッシュ、相変化メモリ(PCM)、または他のタイプのデータストレージのうちの1つ以上を含むことができる。メモリ530は、内部または分散メモリとすることができる。
【0048】
コンピューティングデバイス510は、データまたは命令を記憶するためのストレージを有する記憶デバイス540を含むことができる。記憶デバイス540は、少なくとも1つのプロセッサ520に動作可能に結合することができる。いくつかの例では、記憶デバイス540は、上述した媒体のいずれかなどの非一時的メモリ記憶媒体を備えることができる。記憶デバイス540(たとえば、非一時的記憶媒体)は、ハードディスクドライブ(HDD)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、またはユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブ、またはこれらの2つ以上の組合せを含むことができる。記憶デバイス540は、取り外し可能または取り外し不能(または固定)媒体を含むことができる。記憶デバイス540は、コンピューティングデバイス510の内部であっても外部であってもよい。いくつかの例では、記憶デバイス540は、不揮発性ソリッドステートメモリを含むことができる。いくつかの例では、記憶デバイス540は、リードオンリメモリ(ROM)を含むことができる。適当な場合、このROMは、マスクプログラムROM、プログラム可能ROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、電気的書換え可能ROM(EAROM)、もしくはフラッシュメモリ、またはこれらの2つ以上の組合せとすることができる。いくつかの例では、メモリ530および/または記憶デバイス540(たとえば、メモリ記憶媒体)の1つ以上の部分は、1つ以上のデータベースを記憶することができる。
【0049】
いくつかの例では、尿収集容器内の尿の体積の履歴、尿収集容器内の尿の体積の傾向、フィルタ交換の履歴、および/または電池交換もしくは再充電の履歴のうちの1つ以上を、少なくとも1つのプロセッサ520(たとえば、プロセッサの内部キャッシュ)、メモリ530、または記憶デバイス540のうちの1つ以上などのメモリ記憶媒体内に記憶することができる。いくつかの例では、少なくとも1つのプロセッサ520は、メモリ530または記憶デバイス540のうちの1つ以上などのメモリ記憶媒体に(たとえば、バス570を介して)アクセスするように構成することができる。たとえば、少なくとも1つのプロセッサ520は、データ(たとえば、ルックアップテーブル)を受け取り、複数のデータ点としてメモリ記憶媒体内に記憶することができる。少なくとも1つのプロセッサ520は、メモリ記憶媒体内のデータにアクセスして、尿収集容器内の尿の体積を自動的に判定し、尿収集容器内の尿のセンサへの近接を自動的に判定し、尿収集容器内の尿の体積が所定の閾値を満たした、もしくは超過したときに警告を自動的に伝送し、フィルタの交換が提言されるときに警告を自動的に伝送し、かつ/または電池の交換もしくは再充電が提言されるときに警告を自動的に伝送するように適合された内部に記憶されているプログラミングを実行することができる。たとえば、少なくとも1つのプロセッサ520は、メモリ530または記憶デバイス540などのメモリ記憶媒体内の1つ以上のルックアップテーブルにアクセスすることができる。
【0050】
コンピューティングデバイス510はまた、使用者がコンピューティングデバイス510へ入力を提供し、コンピューティングデバイス510から出力を受け取り、かつ他の形でコンピューティングデバイス510との間でデータを伝達することを可能にするために設けられた1つ以上のI/Oデバイス/インターフェース550を含む。これらのI/Oデバイス/インターフェース550は、マウス、キーパッドもしくはキーボード、タッチスクリーン、カメラ、光学式スキャナ、ネットワークインターフェース、ウェブベースアクセス、モデム、ポート、他の周知のI/Oデバイス、またはそのようなI/Oデバイス/インターフェース550の組合せを含むことができる。タッチスクリーンは、スタイラスまたは指で起動することができる。
【0051】
I/Oデバイス/インターフェース550は、それだけに限定されるものではないが、グラフィックスエンジン、ディスプレイ(たとえば、ディスプレイスクリーンまたはモニタ)、1つ以上の出力ドライバ(たとえば、ディスプレイドライバ)、1つ以上の音声スピーカ、および1つ以上の音声ドライバを含めて、使用者に出力を提示するための1つ以上のデバイスを含むことができる。特定の例では、I/Oデバイス/インターフェース550は、使用者に提示するためにグラフィカルデータをディスプレイに提供するように構成される。グラフィカルデータは、特定の実装を実現することができる1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースおよび/または任意の他のグラフィカルコンテンツを表すことができる。
【0052】
コンピューティングデバイス510は、通信インターフェース560をさらに含むことができる。通信インターフェース560は、ハードウェア、ソフトウェア、または両方を含むことができる。通信インターフェース560は、コンピューティングデバイス510と1つ以上の追加のコンピューティングデバイス512または1つ以上のネットワークとの間の通信(たとえば、パケット通信など)のための1つ以上のインターフェースを提供することができる。たとえば、通信インターフェース560は、イーサネットもしくは他の有線ネットワークと通信するためのネットワークインターフェースコントローラ(NIC)もしくはネットワークアダプタ、または無線ネットワーク、たとえばWI-FIと通信するための無線NIC(WNIC)もしくは無線アダプタを含むことができる。1つ以上の追加のコンピュータデバイス512は、使用者のスマートフォン、介護者のスマートフォン、車椅子上の電子デバイス、および/または医療システムのコンピュータデバイスを含むことができる。
【0053】
任意の好適なネットワークおよび任意の好適な通信インターフェース560を使用することができる。たとえば、コンピューティングデバイス510は、アドホックネットワーク、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、もしくはインターネットの1つ以上の部分、またはこれらの2つ以上の組合せと通信することができる。これらのネットワークのうちの1つ以上の1つ以上の部分は、有線であっても無線であってもよい。一例として、コントローラ500またはコンピューティングデバイス510の1つ以上の部分は、無線PAN(WPAN)(たとえば、BLUETOOTH WPANなど)、WI-FIネットワーク、WI-MAXネットワーク、セルラー電話ネットワーク(たとえば、Global System for Mobile Communications(GSM)ネットワークなど)、もしくは他の好適な無線ネットワーク、またはこれらの組合せと通信することができる。コンピューティングデバイス510は、適当な場合、これらのネットワークのいずれかのための任意の好適な通信インターフェース560を含むことができる。
【0054】
コンピューティングデバイス510は、バス570を含むことができる。バス570は、コンピューティングデバイス510の構成要素を互いに結合するハードウェア、ソフトウェア、または両方を含むことができる。たとえば、バス570は、Accelerated Graphics Port(AGP)または他のグラフィックスバス、Enhanced Industry Standard Architecture(EISA)バス、フロントサイドバス(FSB)、HYPERTRANSPORT(HT)相互接続、Industry Standard Architecture(ISA)バス、INFINIBAND相互接続、ローピンカウント(LPC)バス、メモリバス、Micro Channel Architecture(MCA)バス、Peripheral Component Interconnect(PCI)バス、PCI-Express(PCIe)バス、シリアルアドバンスドテクノロジーアタッチメント(SATA)バス、Video Electronics Standards Associationローカル(VLB)バス、もしくは別の好適なバス、またはこれらの組合せを含むことができる。
【0055】
本明細書では、「約」または「実質的に」という用語は、「約」または「実質的に」によって修飾される用語の±10%または±5%の許容可能な分散を指す。さらに、「より小さい」、「以下」、「より大きい」、「より大きい」、または「以上」という用語は、「より小さい」、「以下」、「より大きい」、「より大きい」、または「以上」という用語によって修飾される値を端点として含む。
【0056】
様々な態様および実施形態について本明細書に開示したが、他の態様および実施形態も企図される。本明細書に開示する様々な態様および実施形態は、例示を目的とし、限定することを意図したものではない。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-10-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の尿道に少なくとも近接して位置決めされるように構成された尿収集デバイスと、
前記尿収集デバイスと流体連通している第1の導管と、
内部領域を有する尿収集容器と、
前記尿収集容器と流体連通しており、前記尿収集デバイスから前記第1の導管を通って前記尿収集容器内へ尿を引き込むのに有効になるように、前記尿収集容器の前記内部領域に少なくとも部分真空を引くように構成されたポンプと、
1つ以上の側壁と、開放位置と閉鎖位置との間で調整可能な蓋と、を有し、電動車椅子の背もたれに機械的に固定されて、座位姿勢、立位姿勢、および臥位姿勢の間で調整可能な前記電動車椅子に取り外し可能に固定されるように構成された容器支持体とを備え、前記容器支持体が、前記尿収集容器および前記ポンプを内部に支持するようなサイズおよび寸法であり、前記ポンプが、前記容器支持体が前記電動車椅子の背もたれに固定されており、かつ前記電動車椅子が前記座位姿勢、前記立位姿勢、および前記臥位姿勢の各々にあるとき、前記尿収集デバイスから前記尿を引き込むように構成される
ことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯型尿収集システムであって、前記容器支持体が、前記容器支持体の前記1つ以上の側壁の内面に配置された、1つ以上の消音要素を含み、前記1つ以上の消音要素は、発泡材または消音布のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項3】
請求項1に記載の携帯型尿収集システムであって、前記容器支持体の前記蓋が、前記蓋を前記閉鎖位置で選択的に保持するように構成されたロック機構を含むことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項4】
請求項1に記載の携帯型尿収集システムであって、
前記ポンプに電気的に結合され、前記ポンプに動力供給するように構成された再充電可能な電池と、
前記容器支持体の外側部分に固定され、前記再充電可能な電池に電気的に結合された太陽電池パネルであって、前記再充電可能な電池を少なくとも部分的に再充電するように構成される太陽電池パネル
前記再充電可能な電池に電気的に結合され、前記電動車椅子の電源または電気コンセントのうちの1つ以上に結合して前記再充電可能な電池を再充電し、または前記ポンプに動力供給するように構成されたケーブルと、
をさらに備えることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項5】
請求項に記載の携帯型尿収集システムであって、前記容器支持体の前記蓋または前記1つ以上の側壁のうちの少なくとも1つに形成された孔をさらに備え、前記第1の導管が前記孔を通って延びることにより、前記尿収集デバイスから前記容器支持体の前記尿収集容器へ前記孔を通して伝達することを可能にすることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項6】
請求項1に記載の携帯型尿収集システムであって、前記ポンプに電気的に結合され、前記電動車椅子の電池または電源に結合して前記ポンプに動力供給するように構成されたケーブルをさらに備えることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項7】
請求項1に記載の携帯型尿収集システムであって、
前記尿収集容器と前記ポンプとの間に流体連通を提供する第2の導管と、
通過する空気から臭いを除去するように構成された1つ以上の活性炭およびゼオライトフィルタとをさらに備え、前記1つ以上の活性炭が、前記第2の導管内で、前記尿収集容器の前記内部領域と前記第2の導管との間に、または前記ポンプの排気に少なくとも近接して位置決めされることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項8】
請求項1に記載の携帯型尿収集システムであって、前記尿収集容器または前記容器支持体のうちの一方に固定され、少なくとも前記尿収集容器内の前記尿の体積に関する特性を検出するように構成されたセンサをさらに備えることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項9】
請求項8に記載の携帯型尿収集システムであって、前記センサが、前記容器支持体に固定され、前記尿収集容器内に収集された前記尿の前記体積の重量を検出するように構成された重量センサを含むことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項10】
請求項に記載の携帯型尿収集システムであって、前記センサが、前記尿収集容器または前記容器支持体のうちの一方に固定され、前記尿収集容器内に収集された前記尿の前記体積のレベルを検出するように構成されたレベルセンサを含むことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項11】
請求項8に記載の携帯型尿収集システムであって、前記センサと通信するように構成されたコントローラをさらに備え、前記センサが、前記尿収集容器内の前記尿の前記体積が所定の体積に到達した、または所定の体積を超過したとき、前記コントローラへ警告を通信するように構成され、前記コントローラが、前記尿収集容器内の前記尿の前記体積が前記所定の体積に到達した、または前記所定の体積を超過したことを、前記使用者または介護者に通知するために、使用者アラートを調整するように構成されることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項12】
請求項11に記載の携帯型尿収集システムであって、前記コントローラによって調整された前記使用者アラートが、光、雑音、または触覚フィードバックのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項13】
請求項11に記載の携帯型尿収集システムであって、前記コントローラが、前記尿収集容器内の前記尿の前記体積が前記尿収集容器の最大体積の50%、前記尿収集容器の前記最大体積の75%、および/または前記尿収集容器の前記最大体積の90%のうちの2つ以上に到達した、または2つ以上を超過したことを、前記使用者または前記介護者に通知するために、前記使用者アラートを調整するように構成されることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項14】
請求項11に記載の携帯型尿収集システムであって、前記コントローラが、前記1つ以上の活性炭およびゼオライトフィルタの交換が提言されることを示すフィルタ交換アラート、再充電可能な電池の充電が提言されることを示す電池充電アラート、前記再充電可能な電池の交換が提言されることを示す電池交換アラート、太陽電池パネルの性能を示す太陽電池パネルアラート、または前記使用者による位置の変化が提言されることを示す位置アラートのうちの少なくとも1つを調整するように構成されることを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項15】
請求項11に記載の携帯型尿収集システムであって、前記コントローラが、前記電動車椅子のアームに固定されており、タッチスクリーンを含むことを特徴とする携帯型尿収集システム。
【請求項16】
携帯型尿収集システムを組み立てる方法であって、
座位姿勢、立位姿勢、および臥位姿勢の間で調整可能な電動車椅子の背もたれに容器支持体を取り外し可能に固定することであって、前記容器支持体は、1つ以上の側壁と、開放位置と閉鎖位置との間で調整可能な蓋と、を含む、固定することと、
前記蓋が前記開放位置にあるときに、尿収集容器および前記尿収集容器の内部領域と流体連通しているポンプを前記容器支持体内に挿入することと、
使用者の尿道に近接して尿収集デバイスを位置決めすることと、
第1の導管によって前記尿収集デバイスを前記尿収集容器に流体的に結合することとを含み、前記ポンプが、前記容器支持体が前記電動車椅子の前記背もたれに固定されており、かつ前記電動車椅子が前記座位姿勢、前記立位姿勢、および前記臥位姿勢の各々にあるとき、前記尿収集デバイスから前記第1の導管を通って前記尿収集容器内へ尿を引き込み、前記尿収集デバイスから尿を引き込むのに有効になるように、前記尿収集容器の前記内部領域に少なくとも部分真空を引くように構成されることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、前記容器支持体が、前記容器支持体の前記1つ以上の側壁の内面に配置された、1つ以上の消音要素を含み、前記1つ以上の消音要素は、発泡材または消音布のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法であって、前記尿収集容器および前記ポンプを前記容器支持体内に挿入したあとに、前記容器支持体の前記蓋を前記閉鎖位置にロックすることをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項16に記載の方法であって、前記容器支持体の前記蓋または前記1つ以上の側壁の少なくとも1つに形成された孔を通して、前記第1の導管を延ばすことをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項16に記載の方法であって、前記ポンプに電気的に結合された再充電可能な電池に、前記容器支持体の外側部分にある太陽電池パネルを電気的に結合することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法であって、ケーブルによって前記電動車椅子の電源または電気コンセントのうちの1つ以上に前記再充電可能な電池を電気的に結合して前記再充電可能な電池を再充電しまたは前記ポンプに動力供給することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項16に記載の方法であって、ケーブルによって前記電動車椅子の電池または電源に前記ポンプを電気的に結合して前記ポンプに動力供給することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項16に記載の方法であって、前記容器支持体に固定されたセンサを起動して、少なくとも前記尿収集容器内の前記尿の体積に関する特性を検出することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、コントローラを起動して前記センサと通信し、前記尿収集容器内の前記尿の前記体積が所定の体積に到達した、または所定の体積を超過したとき、使用者アラートを調整することをさらに含み、前記コントローラが、前記尿収集容器内の前記尿の前記体積が前記所定の体積に到達した、または前記所定の体積を超過したことを、前記使用者または介護者に通知するために、使用者アラートを調整するように構成されることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、前記コントローラを起動して、前記尿収集容器内の前記尿の前記体積が前記尿収集容器の最大体積の50%、前記尿収集容器の前記最大体積の75%、および/または前記尿収集容器の前記最大体積の90%のうちの2つ以上に到達した、または2つ以上を超過したことを、前記使用者または前記介護者に通知するために、前記使用者アラートを調整することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項24に記載の方法であって、前記コントローラを起動して、前記1つ以上の活性炭およびゼオライトフィルタの交換が提言されることを示すフィルタ交換アラート、再充電可能な電池の充電が提言されることを示す電池充電アラート、前記再充電可能な電池の交換が提言されることを示す電池交換アラート、太陽電池パネルの性能を示す太陽電池パネルアラート、または前記使用者による位置の変化が提言されることを示す位置アラートのうちの少なくとも1つを調整することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項24に記載の方法であって、前記コントローラを前記電動車椅子のアームに固定することをさらに含むことを特徴とする方法。
【国際調査報告】