(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】自動車技術用途の為の電気モータ駆動ユニット
(51)【国際特許分類】
F16D 1/06 20060101AFI20240208BHJP
F16H 1/16 20060101ALI20240208BHJP
H02K 7/116 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
F16D1/06 230
F16H1/16 Z
H02K7/116
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548867
(86)(22)【出願日】2022-01-26
(85)【翻訳文提出日】2023-10-02
(86)【国際出願番号】 DE2022100065
(87)【国際公開番号】W WO2022171233
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】102021103444.2
(32)【優先日】2021-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510222604
【氏名又は名称】キーケルト アクツィーエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】クンスト, フランク
【テーマコード(参考)】
3J009
5H607
【Fターム(参考)】
3J009EA19
3J009EC01
3J009FA04
5H607BB01
5H607CC03
5H607DD03
5H607EE32
(57)【要約】
本発明の対象は、横断面が略円形の出力シャフト(5)を有する電気モータ(4)と、出力シャフト(5)に装着され、好ましくはプラスチック製の駆動要素(6)とが装備された自動車用途の為の電気モータ駆動ユニットである。出力シャフト(5)は、少なくとも1つの通気穴(10)を画定する駆動要素(6)の受け穴(9)に係合する。本発明によれば、出力シャフト(5)は、一つの変形例において、少なくとも受け孔(9)の少なくとも係合領域(E)に、互いに間隔を置いて軸方向に延びる2つの隆起部(11)を有する。駆動要素(6)の突出部(13)は、隆起部(11)間に係合して回転結合される。さらに、2つの隆起部(11)は、外縁部に通気穴(10)を規定する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
横断面が略円形の出力シャフト(5)を有する電気モータ(4)と、前記出力シャフト(5)に装着された好ましくはプラスチック製の駆動要素(6)とを備える、自動車用途の電気モータ駆動ユニットであって、
前記出力シャフト(5)は、少なくとも1つの通気穴(10)を規定する前記駆動要素(6)の受け孔(9)に係合し、
前記出力シャフト(5)は、前記受け孔(9)の少なくとも係合区域(E)に2つの隆起部(11)を有し、前記2つの隆起部(11)は、互いに離間して軸方向に延び、横断面が弦状であり、前記2つの隆起部(11)の間で前記駆動要素(6)の突出部(13)が回転結合するように係合し、前記2つの隆起部(11)の各々が外縁部の側に通気穴(10)を規定することを特徴とする、自動車用途の電気モータ駆動ユニット。
【請求項2】
前記隆起部(11)は、互いに平行に延びることを特徴とする、請求項1に記載の駆動ユニット。
【請求項3】
前記隆起部(11)は、前記出力シャフト(5)の横断面略円形の中点(M)から軸方向に等距離に延びることを特徴とする、請求項1又は2に記載の駆動ユニット。
【請求項4】
前記隆起部(11)は、前記出力シャフト(5)の周囲で前記先端で終端していることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の駆動ユニット。
【請求項5】
前記隆起部(11)は、最下部(foot end)で弧部(12)によって互いに接続されて複合U字形隆起部(11,12)を形成することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の駆動ユニット。
【請求項6】
突出部(13)は、力ロックおよび形状ロック(force- and form-locking)するように前記U字形隆起部(11,12)と係合することを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の駆動ユニット。
【請求項7】
前記出力シャフト(5)は、少なくとも前記受け孔(9)の係合区域(E)において、それぞれの場合において、前記外縁部に通気穴(10)を備えたD字形延長部(14)を有することを特徴とする、請求項1に記載の駆動ユニット。
【請求項8】
前記通気穴(10)は、横断面が円弧セグメント状に設計されていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の駆動ユニット。
【請求項9】
前記通気穴(10)は、横断面が同じ大きさになるように設計されていることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の駆動ユニット。
【請求項10】
前記通気穴(10)は、横断面が略円形の出力シャフト(5)の中心(M)を通って延びる軸(A)に対して鏡面対称に配置されることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の駆動ユニット。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の駆動ユニットを備えた自動車用ロック、特に自動車ドア用ロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、自動車用途の為の電気モータ駆動ユニットに関するが、この駆動ユニットは、横断面が実質的に円形の出力シャフトを有する電気モータを有し、さらに、出力シャフト上に装着され、好ましくは、たとえば、ギアボックスの構成要素としてプラスチックで作られた駆動要素を有し、出力シャフトは、駆動要素の受け孔に係合し、少なくとも1つの通気孔を画定する。
【0002】
[0002]このような自動車用途の為の電気モータ駆動ユニットは、例えば、限定されるものではないが、自動車用ロック内またはロック上のアクチュエータとして、自動車のシート、ヘッドライト、ミラーを調整する為に、または、ウィンドウ調節器に関連して調整する為に使用される。したがって、当該電動駆動ユニットの電気モータは、典型的に、12V、24Vまたは48Vの低い直流電圧で動作される。動力を消費し得る作動運動を実現し且つ変換することができるようにするために、電気モータの高速出力シャフトの回転運動は、通常設けられ且つ下流に接続され且つ駆動要素が通常属するギアボックスの助けによって変換される。駆動要素自体は、たとえば、ウォームとすることができ、ウォームはウォームホィールと共に形成されて前述のギアボックスを画定する。このようなウォームギアは、自動車の用途に関連して一般に知られており、DE 10 2009 036 834 A1または103 60 419 A1を実施例としてのみ参照する。
【0003】
[0003]比較的高い力が部分的にギアボックスまたは駆動要素によって伝達されるので、出力シャフトと(プラスチックで作られている)駆動要素の受け孔との間の接続は特に重要である。実際、D字形横断面を有する出力シャフトは、ここで有利であることが証明されている。このような実施形態は、特にDE 10 2013 010 461 A1で説明されているように、Dカットとも呼ばれる。実際、この場所において、出力シャフトには、溝形態の少なくとも1つの凹部が装備されている。突出部を備えたウォームまたはウォームホィール形態の駆動要素は、溝に係合して、形態閉鎖部を作り出す。
【0004】
[0004]溝は、出力シャフトの回転軸に平行に延びる。一般に、平行に延びる3つの溝が出力シャフトに実現されている。プラスチック製駆動要素としてのウォームホィールまたはウォームは、3つの突出部の助けを借りて当該溝に係合する。このようにして、ウォームまたはウォームホィールがプラスチックで作られている場合には、全体的により高い力を伝達することもできる。これはまた、作動中に出力シャフトがプラスチック製駆動要素またはウォームホィール内に剥離しないようにすることを意図している。
【0005】
[0005]特開2005-265169号公報に記載された従来技術において、電動駆動ユニットは、自動車内側に装着されたCDプレーヤーに接続して使用されている。この場所で金属製出力シャフトとプラスチック製ウォームとの間の完全な接続を提供するだけでなく、ウォームまたはウォームホィールの温度に関連した変形を吸収するために、通気穴も設けられる。このようにして、係合領域におけるプラスチック製駆動要素またはネジの変形を確実に防止することができる。これは原理的に証明されている。
【0006】
[0005]しかしながら、先行技術は更なる改良を可能にする。たとえば、型成形教示の通気穴は比較的小さいので、駆動要素またはプラスチック製ネジの変形は、何ら変化することなく、動作中に依然として可能である。さらに、既知の教示において、出力シャフトと駆動要素との間の結合は、締りばめ(interference fit)によって実現される。特定の状況下では、そのような締りばめは、高トルク負荷の下で剪断することができ、または出力シャフトは、DE 102013010461 A1にすでに記載されているように、係合領域内の駆動要素内で「剥離」することができる。本発明は全体としてこれを改善しようとするものである。
【0007】
【概要】
【0008】
[0007]本発明は、機械的損傷の危険を有することなく、完全な捩じれ剛性結合が提供され、同時に動作中に生じるいかなる温度効果も完全に制御されるように、そのような自動車用途の為の電気モータ駆動ユニットを更に開発するという技術的課題に基づいている。
【0009】
[0008]この技術的問題を解決するために、本発明は、自動車用途の為の一般的な電気モータ駆動ユニットの第1の変形例において、出力シャフトが、少なくとも受け孔の係合区域に、弦状の横断面を備えた間隔を置いて軸方向に延びる2つの隆起部を有し、これらの隆起部の間に、駆動要素の突出部が回転結合の為に係合し、これらの突出部の各々が、外縁部で通気孔を規定または区切ることを提案する。
【0010】
[0009]従って、本発明に関しては、出力シャフトの特別な設計が、少なくとも駆動要素の受け孔の係合領域において活用される。駆動要素は、一般に、DE 10 2013 010 461 A1に記載され、図示された実施形態と同様のウォームまたはウォームホィールである。もちろん、駆動要素の他の実施形態も可能であり、本発明によって構成される。駆動要素は、本式に、プラスチックで作られているが、金属でもよい。
【0011】
[0010]しかしながら、少なくとも受け孔の係合領域において実現される出力シャフトの離間されかつ軸方向に延びる2つの隆起部は、第1の場合には決定的である。これは、これらの隆起部が、弦状に、即ち、横断面が略円形の出力シャフトの円形の弦に沿って延びるからである。これにより、それぞれが円形の弦に沿って延びる2つの隆起部が互いに間隔を置いて配置され、それらの間にレセプタクルを形成し、その中で駆動要素の突出部が回転結合のために係合する。2つの隆起部は、互いに対してある角度で延びることができる。しかしながら、通常、二つの隆起部は互いに平行に伸びていることが観察される。
【0012】
[0011]さらに、2つの隆起部は、横断面が実質的に円形である出力シャフトの中心から等しい距離で軸方向に延びる場合、この文脈において有用であることが証明されている。隆起部の弦状延長部は、さらに、隆起部が出力シャフトの周囲で先端で終端し、これは横断面が実質的に円形であるという事実によって明らかにされる。足元側(foot side)では、2つの隆起部は弧部によって接続することができる。その結果、二つの隆起部は、弧部と共に複合式U字形ブリッジを形成する。
【0013】
[0012]ここで、駆動要素上の突出部は、受け孔の係合領域内で、この出力シャフトのU字形隆起部に係合する。一般的に、これは、回転リングを実現するための摩擦ロッキングによって行われ、通常は、力および形式閉鎖によっても行われる。従って、突出部は、内部に形成されたU字形隆起部又はレセプタクルと相補的な形状を有し、U字形突出部となっている。このようにして、一方では、駆動要素上のU字形突出部と、他方では、受け領域内で出力シャフトのU字形設計との間で、特に確実な回転結合が提供される。
【0014】
[0013]さらに、U字形ブリッジの2つの隆起部またはU字形脚部のそれぞれの外縁部には、このようにして通気穴が規定されており、それは必然的に規定されている。この通気穴は、実質的には自動的に設定されるものであり、出力シャフトまたは軸方向に延びるU字形隆起部を受け入れる係合領域において、各隆起部の外縁部から受け孔の内縁部まで設定される。隆起部の外縁部に形成されたこれら2つの通気穴は、一般に、横断面が円形であるように設計されている。さらに、2つの通気穴は、通常、横断面が同じサイズである。加えて、通気穴は、出力シャフトの中心を通る軸に対して鏡面対称に規則的に配置され、出力シャフトは、横断面がほぼ円形である。
【0015】
[0014]通気穴がそれぞれU字形隆起部又はその2つのU字形脚部の縁部から始まるという事実は、受け孔の直径における温度に関連したいかなる変化も、容易に適応され、補償可能であることを意味する。これはまた、プラスチック製駆動要素の内側で起こり得る亀裂を防止する。また、出力シャフトの受け孔への剪断および剥離も回避される。その結果、本発明に係る電動駆動ユニットは、高負荷時においても、全寿命にわたって優れた機能性を発揮するとともに、長寿命化を図ることができる。
【0016】
[0015]本発明の別の第2の変形例においても、同等の通気穴が観察される。これは、一般的な駆動ユニットにおいて、出力シャフトが、少なくとも受け孔の係合領域において、外壁上の各ケースに通気穴を有するD字形延長部を有することを提供する。通気穴は、以前と同様の設計とすることができ、同様の利点を提供する。
【0017】
[0016]実際、たとえば、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PA(ポリアミド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、POM(ポリオキシメチレン)またはPC(ポリカーボネート)のような熱可塑性材料が、典型的には、この場所で通常使用される駆動要素またはネジを実現するために使用される。このようなプラスチックは、加工が特に容易であり、また、これらから構成されたギアボックスに関連して、または通常実現されるウォームが関連ウォームホィールと噛み合うときに動力伝達のために十分な硬度を有する。ポリアミド(PA)、すなわち特別なホモポリアミドであるPA 66の使用は、この場所で特に有利であることが証明されている。
【0018】
[0017]最初に説明した設計の電動駆動ユニットを有利に装備した自動車用ロック、特に自動車ドア用ロックを提供することも本発明の主題である。これに関連して、駆動ユニットを使用して、「ロックされた」または「盗難防止」のような個々の機能位置を実現および実現することができる。加えて、このような電動駆動ユニットは、自動車のロックに接続する引張り装置として使用し、配備することができる。これらはまた、電気自動車またはハイブリッド自動車用充電装置におけるロックアクチュエータに接続するロック駆動装置としても使用および適用することができる。
【0019】
[0018]これらの場所の全てにおいて、機能的作動が提供され、温度関連効果は特によく制御することができる。その結果、大きな力を伝達することもできる。ここに本質的な利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
[0019]以下、1つの例示的な実施形態のみを示す図面を参照して、より詳細に本発明を説明する。
【
図1】
図1は、本発明による自動車の技術的用途のための電気モータ駆動ユニットを概略的かつ例示的に示す。
【
図2】
図2は、ウォームとして設計された駆動要素を斜視図で示す。
【
図4】
図4は、斜視図で電気モータの代替出力シャフトを示す。
【0021】
【詳細な説明】
【0022】
[0020]図は、自動車用途の電気モータ駆動ユニットの代表例を示す。実際、実施例の文脈では、電気モータ駆動ユニットは、自動車のロック、特に自動車ドア用ロックに関連して使用される。実際には、
図1による実施例の範囲内であって、それに限定されないが、電気モータ駆動ユニットは、回転ラッチ1および爪部2からなるロック機構1、2のための開放駆動装置として設計され、そこに概略的に示されている。この目的のために、電動駆動ユニットは、解除レバー3で動作する。ロック機構1,2を開放するには、電気モータ駆動ユニットによって解除レバー3に作用して、解除レバー3が、その軸を中心に時計回り方向に旋回する。
【0023】
[0021]解除レバー3が時計回りに運動することにより、解除レバー3は、閉鎖位置にあるロック機構1に係合し、回転ラッチ1と係合するロック機構2は、その軸2を中心に反時計回り方向に旋回する。これにより、回転ラッチ1が解除され、今度は回転ラッチ1がその軸を中心に時計回り方向に揺動して開くことができるようになり、先に捕捉された明示的に示されていないロックボルトが解除される。同様のことが、特に図示しないが、ロックボルトを支持する自動車ドアにも当てはまる。
【0024】
[0022]このため、本発明に係る電動駆動ユニットは、電気モータ4と、この電気モータ4の出力側に設けられた横断面略円形の出力シャフト5とを有し、この出力シャフト5を補助的に高速回転させる。出力シャフト5には駆動要素6が装着されている。実施例によれば、プラスチックで作られた駆動要素6は、
図2および
図4に従った斜視図に詳細に示されるように、ウォーム6である。プラスチックで作られたウォーム6または駆動要素6は、同様にプラスチックで作られたウォームホィール7と噛み合っている。ウォームホィール7は、作動ピン8を有する。このようにして、電気モータ4に接続されたギアボックス6、7、8が実現される。
【0025】
[0023]
図1によれば、ウォームホィール7が反時計回りに運動することにより、解除レバー3に作動ピン8が作用することは、解除レバー3が前述した時計回りの運動を行うという意味で理解できる。これにより、爪部2は回転ラッチ1との係合部から持ち上げられ、自動車ドアが効果的に解除される。もちろん、以下に詳細に説明する電気モータ駆動ユニットは、冒頭で説明したように、他の目的および用途にも使用することができる。
【0026】
[0024]
図2から
図5に基づいて、プラスチックで作られた駆動要素またはウォーム6は、ギアボックス6、7、8の構成要素だけではないことが明らかである。しかし、本実施例では、駆動要素すなわちウォーム6も出力シャフト5に装着され、出力シャフト5にプラグ接続され、必要に応じて、更に軸方向に固定される。これは、たとえば、接着剤を追加的に加えることによって、または他の手段によって行うことができる。
【0027】
[0025]この目的のために、出力シャフト5は、駆動要素またはウォーム6の内側の受け孔9に係合する。本実施形態では、受け孔9は円筒ネジ6の中心に配置され、軸方向に延びている。
【0028】
[0026]
図2および
図4の概略図に基づいて、出力シャフト5がウォーム6にある軸方向の長さにわたって、すなわち係合領域Eの定義の下で係合することがわかる。さらに、出力シャフト5がウォーム6の受け孔9に係合するとき、両側通気穴10が定義され、これは、4に対する
図2の代表例を参照することによって最もよく理解することができる。
【0029】
[0027]実際、本発明によれば、ウォーム6の受け孔9の係合区域Eにおける横断面が略円形の出力シャフト5の形成は、この位置において、軸方向に延びて横断面が弦状である2つの隆起部11が
図2および
図3による第1の変形例において実現されるように、実質的に設計されかつ顕著である。これは、特に
図3の断面図からも明らかである。この断面図において、出力シャフトの中心点Mが横断面5で略円形であることが分かる。
【0030】
[0028]この中点Mに対して、2つの隆起部11は、円弦に沿って延びる。この場合、2つの隆起部11は、それぞれが、関連する出力シャフト5の周囲先端で端部を有し、その最下部(foot end)で弧部12によって互いに接続されている。従って、弧部12に関連する2つの隆起部11は、複合式U型ブリッジ11、12を規定する。
【0031】
[0029]さらに、本実施形態によれば、2つの隆起部11は互いに平行に延び、当該中心点Mから等間隔に配置されている。駆動要素6の突出部13は、2つの隆起部11の間に係合する。そのため、出力シャフト5と駆動要素6との間に回転結合部または回転接続部が実現され、変換される。さらに、外縁部の2つの隆起部11は、それぞれ通気穴10を規定する。実際、隆起部11は、受け孔9の内壁と共に、それぞれの通気穴10の境界として作用する。
【0032】
[0030]突出部13は、一般に、U字形隆起部11,12と力係合して閉鎖部を形成する。実際、突出部13は、U字形突出部11,12のように相補的に設計され、その結果、U字形突出部13として設計される。通気穴10は、横断面が円形になるように設計されている。さらに、本実施例において、2つの通気穴10は、横断面が同じであり、出力シャフト5の中心Mを通る軸Aに対して鏡面対称に配置されている。
【0033】
[0031]駆動要素またはウォーム6(およびウォームホィール7)は、一般に熱可塑性材料で作られている。ポリアミド及び特にホモポリアミドのようなプラスチックは、ここで特に有利であることが証明されている。対照的に、電気モータ4の出力シャフト5は、通常、金属製である。ウォーム6を出力シャフト5と合併するために、ウォーム6は、出力シャフト5に対して、出力シャフト5の回転方向に形状閉鎖部があるように押される。ウォーム6の受け孔9の係合領域Eにおける2つのU字形隆起部11,12は、通常、出力シャフト5を形成することによって出力シャフト5に形成される。
【0034】
[0032]同様の利点および効果は、
図4および
図5による第2の変形例についても観察される。ここで、出力シャフト5は、受け孔9内のD字形延長部14を用いて係合領域Eに係合する。これはまた、ネジ6へのネジ結合部を提供する。D字形延長部14の外縁で実現された通気穴10は、やはり最終的な冷却を提供する。
【0035】
【符合の説明】
【0036】
1,2.…ロック機構、
1…回転ラッチ、
3…解除レバー、
2…爪部、
4…電気モータ、
5…出力シャフト、
6, 7,8…駆動要素、
6…ウォーム、
7…ウォームギア、
8…作動ピン、
9…受け孔、
10…通気穴、
11,12.…U字形ブリッジ、
11…ウェブ、
12…弧部、
13…突出部、
14…D字形延長部、
A…軸、
E…係合区域、
M…中点。
【国際調査報告】