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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】資本設備自動有効化機能
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/40 20180101AFI20240208BHJP
【FI】
G16H40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549025
(86)(22)【出願日】2022-02-09
(85)【翻訳文提出日】2023-08-28
(86)【国際出願番号】 US2022015846
(87)【国際公開番号】W WO2022177791
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】63/150,435
(32)【優先日】2021-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100116322
【弁理士】
【氏名又は名称】桑垣 衛
(72)【発明者】
【氏名】フランクリン、ジェフ イー.
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA00
(57)【要約】
本明細書に開示されるのは、設備モジュールと、使用制限付きデバイスと、非独自仕様のコネクタを介して使用制限付きデバイスを設備モジュールに動作可能に結合するように構成される機能インタフェースと、を備える医療システムである。設備モジュールは、使用制限付きデバイスから識別データを取得するように構成される識別インタフェースを含み、設備モジュールは、識別データを取得した結果に従ってシステムの動作を修正するように構成される。動作の方法は、使用制限付きデバイスのブランドが設備モジュールのブランドと異なる場合に動作機能を無効にすることを含む。コンピュータロジック及びコンピュータ制御される方法は、設備モジュールのコンソールへの結合を検出することと、設備モジュールの識別データの取得を試みることと、を含む。結果として、コンソールは、第1の動作のセット又は第2の動作のセットのいずれかを有効にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療システムであって、
設備モジュールと、
使用制限付きデバイスと、
前記使用制限付きデバイスを前記設備モジュールに動作可能に結合するように構成される機能インタフェースと、を備え、前記設備モジュールは、
前記使用制限付きデバイスから識別データを取得するように構成される識別インタフェースを備え、かつ
前記識別データを取得した結果に従って前記システムの動作を修正するように構成される、医療システム。
【請求項2】
前記医療システムは、患者に医療処置を提供するように構成される、請求項1に記載の医療システム。
【請求項3】
前記使用制限付きデバイスは、前記患者に動作可能に係合するように構成される、請求項1又は2に記載の医療システム。
【請求項4】
前記使用制限付きデバイスは、前記患者に接触するように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の医療システム。
【請求項5】
前記機能インタフェースは、1つ以上の業界標準によって少なくとも部分的に規定される、請求項1~4のいずれか一項に記載の医療システム。
【請求項6】
前記機能インタフェースは、非独自仕様である、請求項1~5のいずれか一項に記載の医療システム。
【請求項7】
前記識別インタフェースは、前記使用制限付きデバイスから前記識別データを含む識別信号を無線で受信するように構成される、請求項1~6のいずれか一項に記載の医療システム。
【請求項8】
前記識別インタフェースは、前記設備モジュールのコンソールに結合され、前記コンソールは、
プロセッサと、
識別ロジックが格納されたメモリと、を備え、
前記識別ロジックは、前記プロセッサによって実行されたときに、前記識別データを取得した前記結果に従って前記システムの動作を修正するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の医療システム。
【請求項9】
前記識別ロジックは、前記識別データを取得した前記結果に従って前記システムの1つ以上の処置パラメータを修正するように構成される、請求項8に記載の医療システム。
【請求項10】
前記識別ロジックは、前記識別データを取得した前記結果に従って前記医療システムの1つ以上の動作機能を選択的に有効又は無効にするように構成される、請求項8又は9に記載の医療システム。
【請求項11】
前記識別データは、識別パラメータのセットを含み、
前記メモリは、識別パラメータの対応するセットを含み、
前記識別ロジックの動作は、前記識別データの識別パラメータを、メモリに格納された対応する識別パラメータと比較することを含み、
前記識別ロジックは、前記比較の結果に従って前記システムの前記動作を修正するように構成される、請求項8~10のいずれか一項に記載の医療システム。
【請求項12】
前記識別ロジックは、前記識別データの少なくとも1つの識別パラメータがメモリに格納された前記対応する識別パラメータと一致しないことを前記比較の前記結果が示す場合、1つ以上の動作機能を無効にするように構成される、請求項11に記載の医療システム。
【請求項13】
前記識別ロジックは、前記少なくとも1つの識別パラメータが前記対応する識別パラメータと一致しないことを前記比較の前記結果が示す場合、動作機能の最小セットに従う前記医療システムの動作を可能にするように構成される、請求項11又は12に記載の医療システム。
【請求項14】
識別パラメータの前記セットは、少なくとも前記使用制限付きデバイスのブランドを含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の医療システム。
【請求項15】
1つ以上のプロセッサによって実行されたときに、動作を実行させるロジックが格納された非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記動作は、
設備モジュールのコンソールへの結合を検出することと、
前記設備モジュールの識別データの取得を試みることと、
前記識別データが取得され、前記設備モジュールが識別される場合、前記コンソールが前記識別データに基づいて第1の動作のセットを提供することを可能にすることと、
前記識別データが取得できない場合、前記コンソールが第2の動作のセットを提供することを可能にすることと、を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記第2の動作のセットは、前記第1の動作のセットのサブセットである、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記コンソールは、患者に治療を提供するように構成された医療システムに含まれ、
前記設備モジュールは、医療デバイスであり、
前記第2の動作のセットは、前記医療システムを使用して前記医療デバイスを介して治療を提供するための最小限の動作のセットを含む、請求項15又は16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記第1の動作のセットは、第1の治療範囲を含み、
前記第2の動作のセットは、第2の治療範囲を含み、
前記第2の治療範囲は、前記第1の治療範囲よりも小さい、請求項17に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記医療システムは、レーザ治療を行うためのレーザを含み、
前記第1の動作のセットは、前記レーザの第1の動作範囲を含み、
前記第2の動作のセットは、前記レーザの第2の動作範囲を含み、
前記第2の動作範囲は、前記第1の動作範囲よりも小さい、請求項17又は18に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記医療システムは、1つ以上の任意選択の動作を含み、
前記第1の動作のセットは、少なくとも1つの任意選択の動作を含み、
前記第2の動作のセットは、前記第1のセットの少なくとも1つの任意選択の動作を含まない、請求項17~19のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、資本設備自動有効化機能に関する。
【背景技術】
【0002】
患者の医療処置は、多くの場合、1つの資本設備と、消耗デバイス又は1回使用デバイス等の使用制限付きデバイスとを備えるシステムの使用を含む。資本設備は、数年にわたり何度も動作するように構成され得る一方で、使用制限付きデバイスは、わずか数回の動作で使用不能になることがある。いくつかの場合において、使用制限付きデバイスは、定期的な交換を必要とする使用により劣化することがある。いくつかの例では、殺菌した使用制限付きデバイスは、使用中に汚染され、その後の使用が妨げられることがある。
【0003】
いくつかの例では、使用制限付きデバイスは、例えば、1日又は1回の処置等の短期間の使用に適するように認証されることがある。いくつかの例では、ユーザは、有効使用期間を超えて使用制限付きデバイスを使用しようとすることがある。有効使用期間を超えた使用制限付きデバイスの使用は、患者の健康を危険にさらすだけでなく、医療提供者の責任を増大させる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
使用有効期間と同様に、資本設備及び使用制限付きデバイスは、システムとして一緒に認証されることがある。したがって、製造業者の安全保証は、資本設備がシステムの一部として認証された使用制限付きデバイスとともに使用される場合にのみ有効である可能性がある。第三者が、資本設備と一緒に使用される使用制限付きデバイスを製造することは一般的である。したがって、第三者の使用制限付きデバイスに対して実行される試験は、純正の使用制限付きデバイスに対して実行される認証試験よりも少ない可能性があり、患者の健康に対する潜在的なリスクをもたらす。さらに、本来の製造業者は、純正の使用制限付きデバイスに定期的な改善を行うことがあるが、それは第三者のデバイスに組み込まれない可能性がある。
【0005】
第三者の使用制限付きデバイスの使用を阻止又は禁止するために、医療デバイス製造業者は、歴史的に、資本設備と使用制限付きデバイスとの間に独自の接続システムを組み込もうとしてきた。しかしながら、いくつかの国は、独自の接続システムによる第三者の使用制限プロバイダの締め出しを防止するための政策を制定している。さらに、手頃な医療ケアをよりよく提供するために、医療デバイス製造業者が、標準接続システム、すなわち確立された業界標準に準拠するコネクタを組み込むことが有利であることがある。
【0006】
まとめると、第三者の使用制限付きデバイスの使用に関連する患者リスク及び責任リスクを最小限に抑えるように、医療提供者を促す必要がある。本明細書に開示されるのは、医療提供者に、純正設備の使用制限付きデバイスを関連する資本設備とともに使用することを促すためのシステム及び方法である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
簡潔に要約すると、本明細書に開示されるのは、設備モジュールと、使用制限付きデバイスと、使用制限付きデバイスを設備モジュールに動作可能に結合するように構成される機能インタフェース(functional interface)と、を備える医療システムである。設備モジュールは、使用制限付きデバイスから識別データを取得するように構成される識別インタフェースを含み、設備モジュールは、識別データを取得した結果に従ってシステムの動作を修正(modify)するように構成される。
【0008】
医療システムは、患者に医療処置を提供するように構成されてもよい。使用制限付きデバイスは、患者に動作可能に係合するように、及び/又は患者に接触するように構成されてもよい。機能インタフェースは、1つ以上の業界標準によって少なくとも部分的に規定されてもよく、機能インタフェースは非独自仕様であってもよい。
【0009】
識別インタフェースは、設備モジュールのコンソールに結合されてもよく、コンソールは、プロセッサと、識別ロジックが格納されたメモリと、を含んでもよい。識別ロジックは、プロセッサによって実行されたときに、識別データを取得した結果に従ってシステムの動作を修正するように構成されてもよい。識別ロジックは、識別データを取得した結果に従ってシステムの1つ以上の処置パラメータを修正するように構成されてもよく、識別ロジックは、識別データを取得した結果に従って医療システムの1つ以上の動作機能(operating feature)を選択的に有効及び/又は無効にするように構成されてもよい。
【0010】
識別インタフェースは、使用制限付きデバイスから識別信号を無線で受信するように構成されてもよく、識別信号は識別データを含んでもよい。
識別データは、識別パラメータのセットを含んでもよく、メモリは、識別パラメータの対応するセットを含んでもよい。識別ロジックの動作は、識別データの識別パラメータを、メモリに格納された対応する識別パラメータと比較することを含んでもよく、識別ロジックは、比較の結果に従ってシステムの動作を修正するように構成される。
【0011】
識別ロジックは、識別データの少なくとも1つの識別パラメータがメモリに格納された対応する識別パラメータと一致しないことを比較の結果が示す場合、1つ以上の動作機能を無効にするようにさらに構成されてもよい。識別ロジックはまた、少なくとも1つの識別パラメータが対応する識別パラメータと一致しないことを比較の結果が示す場合、動作機能の最小セットに従う医療システムの動作を可能にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、識別パラメータのセットは、少なくとも使用制限付きデバイスのブランドを含む。
【0012】
また、本明細書に開示されるのは、医療システムを動作させる方法である。本方法は、ソフトウェアが格納されたコンソールであって、設備モジュールコネクタと結合するように構成されたコネクタポートを有するコンソールを含む医療システムを提供することを含み、ソフトウェアは、(i)設備モジュールの識別情報を取得しようと試み、(ii)設備モジュールが識別可能である場合に第1の動作のセットを有効にし、(iii)設備モジュールが識別不可能である場合に第2の動作のセットを有効にする。本方法は、非独自仕様のコネクタを介して設備モジュールをコンソールに動作可能に結合することと、設備モジュールから識別情報を取得しようと試みることと、設備モジュールが識別不可能であると判定することと、設備モジュールが識別不可能であると判定した結果に従って第2の動作のセットを有効にすることと、医療システムを動作させつつ第2の動作のセットを利用することと、をさらに含む。
【0013】
本方法は、医療システムを動作させつつ、患者に医療処置を提供することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、設備モジュールは、患者に動作可能に係合するように構成される。
【0014】
方法は、設備モジュールから識別情報を含む識別信号を無線で受信することをさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態では、設備モジュールは、非独自仕様のコネクタを介してコンソールに結合されるケーブルを含み、ケーブルは、光ファイバケーブルであってもよい。
【0015】
医療システムは、レーザ発生器を含んでもよく、医療処置は、レーザベースの処置を含む。
また、本明細書に開示されるのは、1つ以上のプロセッサによって実行されたときに、設備モジュールのコンソールへの結合を検出することと、設備モジュールの識別データを取得することを試みることと、を含む動作を実行させるロジックが格納された非一時的コンピュータ可読媒体である。識別データが取得され、設備モジュールが識別される場合、動作は、コンソールが識別データに基づいて第1の動作のセットを提供することを可能にすることを含み、識別データが取得できない場合、動作は、コンソールが第2の動作のセットを提供することを可能にすることを含む。第2の動作のセットは、第1の動作のセットのサブセットであってもよい。
【0016】
非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの実施形態では、コンソールは、患者に治療を提供するように構成された医療システムに含まれ、設備モジュールは、医療デバイスであり、第2の動作のセットは、医療システムを使用して医療デバイスを介して治療を提供するための最小限の動作のセットを含む。
【0017】
非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの実施形態では、第1の動作のセットは、第1の治療範囲を含み、第2の動作のセットは、第2の治療範囲を含み、第2の治療範囲は、第1の治療範囲よりも小さい。
【0018】
非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの実施形態では、医療システムは、レーザ療法を実行するためのレーザを含み、第1の動作のセットは、レーザの第1の動作範囲を含み、第2の動作のセットは、レーザの第2の動作範囲を含み、第2の動作範囲は、第1の動作範囲よりも小さい。
【0019】
非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの実施形態では、医療システムは、1つ以上の任意選択の動作を含み、第1の動作のセットは、少なくとも1つの任意選択の動作を含み、第2の動作のセットは、第1のセットの少なくとも1つの任意選択の動作を含まない。
【0020】
また、本明細書に開示されるのは、設備モジュールのコンソールへの結合を検出することと、設備モジュールの識別データの取得を試みることと、を含むコンピュータ制御される方法である。識別データが取得され、設備モジュールが識別される場合、方法は、コンソールが識別データに基づいて第1の動作のセットを提供することを可能にすることをさらに含み、識別データが取得できない場合、方法は、コンソールが第2の動作のセットを提供することを可能にすることをさらに含む。
【0021】
コンピュータ制御される方法のいくつかの実施形態では、第2の動作のセットは限定された動作のセットであり、いくつかの実施形態では、第2の動作のセットは第1の動作のセットのサブセットである。
【0022】
コンピュータ制御される方法のいくつかの実施形態では、コンソールは、患者に治療を提供するように構成された医療システムに含まれ、設備モジュールは、医療デバイスであり、第2の動作のセットは、医療システムを使用して医療デバイスを介して治療を提供するための最小限の動作のセットを含む。
【0023】
コンピュータ制御される方法のいくつかの実施形態では、第1の動作のセットは、第1の治療範囲を含み、第2の動作のセットは、第2の治療範囲を含み、第2の治療範囲は、第1の治療範囲よりも小さい。
【0024】
コンピュータ制御される方法のいくつかの実施形態では、医療システムは、レーザ療法を実行するためのレーザを含み、第1の動作のセットは、レーザの第1の動作範囲を含み、第2の動作のセットは、レーザの第2の動作範囲を含み、第2の動作範囲は、第1の動作範囲よりも小さい。
【0025】
コンピュータ制御される方法のいくつかの実施形態では、医療システムは、1つ以上の任意選択の動作を含み、第1の動作のセットは、少なくとも1つの任意選択の動作を含み、第2の動作のセットは、第1のセットの少なくとも1つの任意選択の動作を含まない。
【0026】
本明細書で提供される概念のこれら及び他の特徴は、そのような概念の特定の実施形態をより詳細に説明する添付の図面及び以下の説明を考慮すれば、当業者にはより明らかになるであろう。
【0027】
本開示のより具体的な説明は、添付の図面に示されるその特定の実施形態を参照することにより行われる。これらの図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示し、したがって、その範囲を限定するものとみなされないことを理解されたい。本発明の例示的な実施形態は、添付の図面の使用を通じてさらに具体的かつ詳細に記載及び説明される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】いくつかの実施形態による、設備モジュール及び使用制限付きデバイスを含む医療システムの図である。
図2】いくつかの実施形態による、図1の設備モジュールのコンソールの種々の要素を示す医療システムのブロック図である。
図3】いくつかの実施形態による、図1のシステムの部分的にコンピュータ制御される方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
いくつかの特定の実施形態をより詳細に開示する前に、本明細書に開示される特定の実施形態は、本明細書に提供される概念の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本明細書に開示される特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離することができる特徴であって、任意選択的に、本明細書に開示される他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴と組み合わせる又は置換することができる特徴を有し得ることも理解されたい。
【0030】
本明細書で使用される用語に関して、用語は、いくつかの特定の実施形態を説明するためのものであり、用語は、本明細書に提供される概念の範囲を限定するものではないことも理解されたい。序数(例えば、第1、第2、第3等)は、全般的に、特徴又は工程の群内の異なる特徴若しくは工程を区別又は識別するために使用され、連続的又は数値的な限定を提供するものではない。例えば、「第1の」、「第2の」、及び「第3の」特徴又は工程は、その順序で必ずしも現れる必要はなく、そのような特徴又は工程を含む特定の実施形態は、3つの特徴又は工程に必ずしも限定される必要はない。例えば「左」、「右」、「上」、「下」、「前」、「後」等のラベルは、便宜的に使用されるものであり、例えば、任意の特定の固定された位置、向き、又は方向を示唆することを意図するものではない。その代わりに、そのようなラベルは、例えば、相対的な位置、向き、又は方向を反映するように使用される。単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈で別段の明確な指示のない限り、複数形の参照を含む。「含む(including)」、「有する(has)」、及び「有する(having)」という語は、特許請求の範囲を含む本明細書で使用する場合、「含む(comprising)」という語と同じ意味を有する。さらに、「又は」及び「及び/又は」という用語は、本明細書で使用する場合、包括的又は任意の1つの若しくは任意の組み合わせを意味するものと解釈されるものとする。一例として、「A、B又はC」又は「A、B及び/又はC」は、「以下、すなわち、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びB、A及びC、B及びC、並びにA、B及びC、のいずれか」を意味する。この定義の例外は、要素、構成要素、機能、工程、又は行為の組み合わせが何らかの方法で本質的に相互に排他的である場合にのみ生じる。
【0031】
「に接続される」及び「に結合される」という語句は、機械的、電気的、磁気的、電磁的、流体的、信号的、通信的(無線を含む)、及び熱的相互作用を含む、2つ以上の実体間の任意の形態の相互作用を指す。2つの構成要素は、互いに直接接触していなくても、互いに接続又は結合され得る。例えば、2つの構成要素は、中間構成要素を介して互いに結合され得る。別段に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
【0032】
図1は、使用制限付きデバイス120に結合された設備モジュール110を含む医療システム100を示す。いくつかの実施形態では、使用制限付きデバイス120は、1回使用等の使用回数が制限されるように、又は一人の患者に使用されるように構成されてもよい。他の実施形態では、使用制限付きデバイス120は、使用回数が制限されるように構成されていなくてもよい。換言すれば、使用制限付きデバイス120は、使用回数が制限されないように構成された設備モジュールであってもよい。システム100は、患者に対する処置の少なくとも一部を容易にするように構成することができる。処置は、患者との任意の身体的な相互作用を含んでもよい。例として、処置は、患者への治療の適用を含んでもよく、また処置は、患者の状態の評価を含んでもよい。他の例では、処置は、処方された又は可能性のある治療に従って患者に投与される流体の調製を含んでもよい。本明細書には、当業者が企図し得るような他の患者処置の形態も含まれる。システム100は、複数の動作のモードを含んでもよい。動作の各モードは、複数の動作機能を含む場合があり、そのうちの1つ以上が任意選択の機能(feature)であってもよい。いくつかの動作機能は、処置に特有である可能性のあるシステムの動作パラメータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、動作機能は、例えば患者データの記録等の一般に患者ケアに関連付けられるロジスティック活動の実行を容易にする機能を含んでもよい。
【0033】
動作機能は、施設ネットワークへの接続に関連する機能を含んでもよい。そのような機能は、システム100からのデータを遠隔モニタ上に表示すること、処置レポートを印刷すること、及び治療データを患者の電子医療記録(EMR)に関連するプロファイル等の患者プロファイルに保存することを含んでもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、動作機能は、使用制限付きデバイス120に関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、システム100は、使用制限付きデバイス120の複数のモデル又はバージョンに従って動作するように構成されてもよい。複数のモデルは、複数のタイプの患者に適応するように、及び/又は複数のタイプの処置を容易にするように構成されてもよい。したがって、いくつかの動作機能は、使用制限付きデバイス120の特定のモデルに従ってシステム100の動作を促進するように構成されてもよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、使用制限付きデバイス120は、患者係合デバイス121と、設備モジュール110と患者係合デバイス121との間に延びるケーブル122とを含んでもよい。患者係合デバイス121は、患者に動作可能に係合してもよく、これは患者に直接接触することを含む場合がある。使用制限付きデバイス120の複数のモデルは、患者係合デバイス121の異なる特性によって少なくとも部分的に規定されてもよい。異なる特性は、異なる処置を容易にするように構成することができる。動作機能は、患者係合デバイス121の特定の特性に従ってシステム100の動作を促進するように構成された機能を含んでもよい。
【0036】
他の実施形態では、動作機能は、処置に関連付けられてもよい。例として、動作機能は、サイズ及び/又は体重等の患者パラメータに従って、システム100の動作パラメータを調節するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、処置は、患者のサイズに適応するように構成された患者係合デバイス121を用いて実行されてもよい。例えば、患者係合デバイス121の第1のモデル(例えば、「大型」)は、成人患者を治療するために使用されてもよく、患者係合デバイス121の第2のモデル(例えば、「小型」)は、小児患者を治療するために使用されてもよい。同様に、一つのセットの動作機能は、患者係合デバイス121の第1のモデルと一緒に使用してもよく、別のセットの動作機能は、患者係合デバイス121の第2モデルと一緒に使用してもよい。
【0037】
システム100の動作は、患者への又は患者からのエネルギーの伝達を含んでもよい。動作は、ケーブル122に沿った設備モジュール110と患者係合デバイス121との間のエネルギーの伝送を含んでもよい。いくつかの実施形態では、エネルギーは、シャフトの回転又はシャフトの長手方向変位等の機械エネルギーの形態であってもよい。さらなる実施形態では、エネルギーは、流体の圧力及び/又は流体の流れの形態の流体エネルギーであってもよい。さらなる実施形態では、エネルギーは電気的なものであってもよい。さらに別の実施形態では、エネルギーは、レーザからのエネルギー等の光の形態であってもよい。いくつかの実施形態では、処置は、上記した機械、流体、電気、及び光エネルギーの任意の組み合わせ等の複数の形態でのエネルギーの伝送を含んでもよい。いくつかの実施形態では、エネルギーのレベルは、センサ等からのデータ伝送又は信号伝送に適したエネルギーのレベルのように低くてもよい。他の実施形態では、エネルギーのレベルを、患者に対する熱、電気ショック、機械的な力/変位、及び/又は流体等の処置に従ったエネルギーを患者に適用するのに十分なレベルまで上昇させてもよい。要約すると、処置は、設備モジュール110と患者との間の任意のレベルでの任意の形態のエネルギーの交換を含み得る。同様に、システム100の動作は、設備モジュール110と使用制限付きデバイス120との間の任意のレベルでの任意の形態のエネルギーの交換を含み得る。
【0038】
患者係合デバイス121は、患者への処置の適用に適した任意のデバイスであってもよい。患者係合デバイス121は、受動デバイス(すなわち、エネルギー源を有しない)であってもよく、また患者係合デバイス121は、バッテリ等のエネルギー源を含んでもよい。患者係合デバイス121は、処置の1回限りの適用等、使用制限されるように規定されてもよい。他の実施形態では、患者係合デバイス121は、一人の患者に使用するために規定されてもよい。
【0039】
患者係合デバイス121は、患者係合デバイス121とケーブル122との間のエネルギーの伝達を容易にするために、ケーブル122に動作可能に結合されている。患者係合デバイス121はまた、ケーブル122に物理的に取り付けられてもよい。患者係合デバイス121のケーブル122への取り付けは、離脱を防止又は抑制するように構成されてもよい。他の実施形態では、患者係合デバイス121はケーブル122から取り外し可能であってもよい。
【0040】
ケーブル122は、エネルギーを単方向又は双方向伝送するように構成されてもよい。したがって、ケーブル122は、1つ以上のエネルギー伝達要素(図示せず)を含み得る。エネルギー伝達要素は、流体ルーメン、電気伝導体、機械的ケーブル、光ファイバフィラメント、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、2つ以上のエネルギー伝達要素が同軸に配置されてもよい。
【0041】
ケーブル122は、機能インタフェース130を介して設備モジュール110に結合されている。機能インタフェース130は、設備モジュール110に対するケーブル122の選択的な結合及び分離を可能にしてもよい。ケーブル122は、設備モジュール110とケーブル122との間のエネルギーの伝達を容易にするために、設備モジュール110に動作可能に結合されている。換言すると、機能インタフェース130は、患者係合デバイス121と設備モジュール110との間の動作可能な結合を提供する。したがって、使用時において、エネルギーは、機能インタフェース130を通過する。
【0042】
機能インタフェース130は、業界標準に少なくとも部分的に準拠するコネクタセットを含んでもよい。コネクタセットは、設備モジュール110に取り付けられた設備コネクタ131と、ケーブル122に取り付けられた相補的なケーブルコネクタ132とを含む。設備コネクタ131は、ケーブルコネクタ132が既製のコネクタとして市販され得るように、業界コネクタ規格に十分に準拠してもよい。したがって、設備コネクタ131は、ケーブルコネクタ132が固有の又は独自の、仕様又は特徴を含むことを必要としなくてもよい。換言すると、設備コネクタ131は、市販の既製のコネクタと結合することが可能であってもよい。業界標準に準拠し、かつ市販されているコネクタの使用は、設備モジュール110及び患者係合デバイス121のコストを最小化することができ、これはまた、ヘルスケアを提供するコストを最小化することができる。いくつかの実施形態では、設備コネクタ131は、SMA-905コネクタ等の市販の超小型バージョンA(SMA)コネクタと一致する仕様を含んでもよい。
【0043】
ケーブルコネクタ132は、ケーブルコネクタ132の機能性を向上させる追加の特徴を含んでもよい。例えば、ケーブルコネクタ132は、使用制限付きデバイス120の信頼性及び/又は臨床医の使いやすさを向上させるように構成されてもよい。ケーブルコネクタ132は、ケーブル122を含む使用制限付きデバイス120の製造性を高めるようにさらに構成されてもよい。例えば、ケーブルコネクタ132は、使用制限付きデバイス120の射出成形、自動組立、又は任意の他の適切な製造プロセスを容易にするように構成されてもよい。
【0044】
システム100は、設備モジュール110に動作可能に結合された識別インタフェース140をさらに含む。識別インタフェース140は、使用制限付きデバイス120の識別情報を取得するように構成されてもよい。使用制限付きデバイス120は、識別データ123(本明細書では識別情報ともいう)を識別インタフェース140に提供するように構成されてもよい。使用時において、識別インタフェース140は、使用制限付きデバイス120の識別情報を読み取るか、他の方法で特定してもよい。
【0045】
使用制限付きデバイス120は、使用制限付きデバイス120に関連する識別情報を含む機械可読の識別データ123を含んでもよい。識別情報は、製造業者のブランド、モデル指定、製造日、シリアル/ロット番号、又は任意の他の適切な識別情報もしくはデータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、識別情報は、使用制限付きデバイス120を一意に識別することができ、2つの患者係合デバイスのユニットは同じ識別データ123を含まない。
【0046】
いくつかの実施形態では、識別データ123は、使用制限付きデバイス120の外側表面上に配置されてもよい。識別データ123は、バーコード又はマトリックスコード等の機械可読コードの形態で使用制限付きデバイス120上に印刷されてもよい。いくつかの実施形態では、識別データ123は、人間が読み取り可能であってもよい。いくつかの実施形態では、識別データ123は、患者係合デバイス121の無線周波数識別(RFID)チップに関連付けられたデータパケット等の電子データパケットに含まれてもよい。
【0047】
識別インタフェース140は、識別データ123を読み取り(又は他の方法で取得し)、使用制限付きデバイス120の識別を判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、識別インタフェース140は、バーコード又はマトリックスコード等の印刷された識別データ123を読み取ることができる撮像デバイスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、撮像デバイスは、光学文字認識(OCR)機能を介して人間が読み取り可能な識別データ123を読み取るように構成されてもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、識別インタフェース140は、RFIDチップリーダを含んでもよい。そのような実施形態では、使用制限付きデバイス120は、使用制限付きデバイス120が設備モジュール110に結合された又は近接したときに、識別データ123が識別インタフェース140によって取得可能であるように構成することができる。いくつかの実施形態では、識別インタフェース140は、設備コネクタ131がケーブルコネクタ132に結合されたときに、識別データ123が識別インタフェース140によって取得可能であるように構成されてもよい。
【0049】
設備モジュール110は、システム100の動作を容易にし、患者に処置を提供するために、種々の内部能動構成要素及び内部受動構成要素を含んでもよい。設備モジュール110は、エネルギー源114を含んでもよい。エネルギー源114は、供給されたエネルギーが使用制限付きデバイス120に伝達され得るように、設備コネクタ131に結合されている。設備モジュール110はまた、臨床医がシステム100と対話することができるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)111を含んでもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、システム100は、リモートコントローラ112を含んでもよい。リモートコントローラ112は、有線接続又は無線接続を介して設備モジュール110に結合され得る。リモートコントローラ112は、臨床医が、設備モジュール110から離れた場所からシステム100を少なくとも部分的に動作させることを可能にするように構成されてもよい。いくつかの例では、患者に関与しながら臨床医がシステム100を動作させることができるように、リモートコントローラ112を患者に配置することが有利である場合がある。リモートコントローラ112はまた、システム100の動作及び/又は患者の処置に関連する情報を表示するためのディスプレイ113を含んでもよい。いくつかの実施形態では、リモートコントローラ112は、以下でさらに説明されるように、システム100のコンソールによって設定可能であってもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、システム100はペダルコントローラ116を含んでもよい。ペダルコントローラ116は、有線接続又は無線接続を介して設備モジュール110に結合され得る。ペダルコントローラ116は、臨床医が足でシステム100を少なくとも部分的に動作させることを可能にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、臨床医は、ペダルコントローラ116を介して、エネルギー源のオン/オフ、及び/又はエネルギー源114のエネルギーレベルの調整をしてもよい。いくつかの実施形態では、フットコントローラ116はまた、システム100のコンソールによって設定可能であってもよい。
【0052】
一実施形態では、システム100は、内視鏡治療等のレーザ治療を実行するように構成されてもよい。そのような実施形態では、エネルギーデバイス114は、設備コネクタ131に動作可能に結合されたレーザ発生器117を含んでもよい。ケーブル122は、光ファイバケーブルを含んでもよく、患者係合デバイス121は、レーザ治療を行うために患者にレーザビーム124を送達するように構成されてもよい。レーザ発生器117は、複数のパルスエネルギーレベル及びパルス周波数レベルで動作するように構成されてもよい。
【0053】
システム100はまた、設備モジュール110内に1つ以上の追加の光源115を含んでもよい。光源115は、複数色の発光ダイオード(LED)を含んでもよい。光源115は、多色の照準ビーム125が患者係合デバイス121から放射され得るように、ケーブル122を介して患者係合デバイス121に動作可能に結合されてもよい。レーザビーム124は不可視であることがあるので、照準ビーム125は、患者上のレーザビーム124の位置を示すことができる。いくつかの実施形態では、患者係合デバイス121は、モデル指定に従って照準ビーム125と互換性があってもなくてもよい。
【0054】
図2は、いくつかの実施形態による、図1の設備モジュール110の種々の要素を示すブロック図を示す。設備モジュール110は、プロセッサ210と、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であり得るメモリ220とを含むコンソール200を含む。メモリ220には、少なくとも識別ロジック221及びシステム制御ロジック223を含むロジックモジュールが格納されている。メモリはさらに、識別パラメータデータベース225及び機能データベース224を含む。上述したように、リモートコントローラ112、フットコントローラ116、及び識別インタフェース140の各々は、コンソール200に結合されている。コンソール200は、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)111をさらに含むか、又はGUI111に結合されており、コンソール200は、設備モジュール110の内部又は外部にある電源240から電力を受け取る。無線モジュール250は、外部ネットワーク及び/又は外部デバイスへの無線通信を提供する。
【0055】
GUI111は、臨床医からの入力を受信するように構成されている。臨床医の入力データは、処置パラメータ、患者パラメータ、並びに患者のケア及び/又はシステム100の動作に関連する他のパラメータを含んでもよい。GUI111はさらに、システム100の動作及び患者の処置に関連するシステム情報を表示する。識別インタフェース140は、以下でさらに説明するように、識別ロジック221に従ってプロセッサ210によって処理される識別データ123をコンソール200に提供する。
【0056】
コンソール200は、メモリ220に格納された機能データベース224を含む。機能データベース224は、機能セットに配列され得る複数の動作機能を含んでもよい。機能セットは、システム100の動作に必要な動作機能の最小セットを含む基本動作機能のセットを含むことができる。機能セットは、1つ以上の拡張機能セットをさらに含んでもよい。拡張機能セットは、システム100の動作を向上させるために基本動作機能セットと組み合わせ得る任意選択の機能を含む。したがって、システム100は、基本動作機能セット単独に従って、又は1つ以上の拡張機能セットと組み合わせた基本動作機能セットに従って動作されてもよい。拡張機能セットは、患者の処置に影響を及ぼさないヘルスケア活動に関連する機能を含んでもよい。拡張機能セットはまた、処置に関連する動作パラメータに影響を及ぼす機能を含んでもよい。いくつかの実施形態では、拡張機能セットは、システム100の動作パラメータの範囲を修正する動作機能を含んでもよい。いくつかの実施形態では、動作機能は、以下の少なくとも1つを含んでもよい。
【0057】
(a)処置パラメータの自動記録。
(b)施設ネットワークへの接続を介した年齢、サイズ、体重等の患者パラメータの自動入力。
【0058】
(c)遠隔モニタ上へのシステムデータの表示。
(d)EMRシステムとの対話。
(e)システムのリモートコントローラの使用。
【0059】
(f)設備モジュール110に結合された使用制限付きデバイス120の識別データの自動記録。
(g)接続された使用制限付きデバイス120の識別データに従ったレーザ動作パラメータの自動設定。
【0060】
(h)レーザパルスエネルギーレベルの基本範囲を超え得るレーザパルスエネルギーレベルの範囲の調整。
(i)レーザパルス周波数レベルの基本範囲を超え得るレーザパルス周波数レベルの範囲の調整。
【0061】
(j)患者パラメータに従ったレーザ動作パラメータの自動設定。
当業者によって理解され得るように、医療システムのための機能のリストは、医療システム100又は医療提供者の環境内の医療システム100の使用に関連する、より多くの機能を含んでもよい。機能の数はまた、システム100の耐用期間にわたって増加することがある。したがって、本明細書で規定される拡張機能セットは、システム100の動作のために必要とされる動作機能の最小セットと組み合わせられ得る任意の機能を含んでもよい。いくつかの実施形態では、機能データベース224は、追加の動作機能を含むように、又は既存の動作機能を削除するように、システム100の耐用期間を通して修正されてもよい。いくつかの実施形態では、システム100は、機能データベース224の自動修正を容易にし得るネットワークに接続されてもよい。
【0062】
識別データベース225は、患者係合デバイス121に関連付けられた、格納された識別パラメータを含む。格納された識別パラメータは、製造業者のブランド、モデル識別、製造日範囲、シリアル番号範囲、又は患者係合デバイス121のための任意の他の適した識別パラメータを含んでもよい。使用時において、格納された識別パラメータのうちの1つ以上は、識別インタフェース140によって得られた識別データ123と比較されてもよい。いくつかの実施形態では、格納された識別パラメータは、システム100の耐用期間を通して更新されてもよい。
【0063】
識別ロジック221は、識別インタフェース140によって取得された識別データ123を識別データベース225の識別パラメータと比較するように構成されている。比較の結果として、識別ロジック221は、1つ以上の拡張機能セットを有効又は無効(すなわち、その使用を許可又は不許可)にしてもよい。使用時において、臨床医は、使用制限付きデバイス120を設備モジュール110に接続し、識別インタフェース140は、使用制限付きデバイス120から識別データ123を取得する。次いで、識別ロジック221は、識別データ123を識別データベース225に格納された識別パラメータと比較する。次いで、識別ロジック221は、比較に応答して1つ以上の動作機能を有効又は無効にする。
【0064】
例として、一例では、臨床医は、システム100の製造業者とは異なる製造業者から取得した使用制限付きデバイス120を接続することがある。そのような場合、識別インタフェース140によって取得された製造業者のブランドは、識別データベース225に格納された製造業者のブランドと一致しない(すなわち、合致しない)可能性がある。結果として、識別ロジック221は、基本動作機能セットのみの使用を可能にし得る。代替例では、臨床医は、システム100の製造業者から取得される使用制限付きデバイス120を接続することがある。この代替例では、識別インタフェース140によって取得された製造業者のブランドは、識別データベース225内の製造業者のブランドと一致し(すなわち、合致し)、結果として、識別ロジック221は、基本動作機能セットに加えて拡張機能セットの使用を可能にし得る。
【0065】
別の例として、いくつかの実施形態では、システム100は、互いに異なる複数のモデル又はバージョンの使用制限付きデバイス120を含む場合があり、異なるモデルは、システム100の異なる動作機能を利用するように構成されることがある。そのような実施形態では、識別インタフェース140は、使用制限付きデバイス120のモデル指定を取得してもよく、識別ロジック221は、取得されたモデル指定を識別データベース225に格納された複数のモデル指定と比較してもよい。比較の結果として、ロジック221は、使用制限付きデバイス120の接続されたモデルに対応する拡張機能セットを有効にしてもよい。
【0066】
別の例として、いくつかの例では、使用制限付きデバイス120の製造ロットは、欠陥がある、又はシステム100とともに使用するのに不適切であると見なされる場合がある。そのような場合、識別データベース225は、欠陥がある製造ロットに関連付けられた製造日範囲及び/又はロット番号範囲を含むようにネットワーク接続を介して更新されてもよい。使用時において、識別インタフェース140は、使用制限付きデバイス120の製造日及び/又はロット番号を取得してもよく、識別ロジック221は、得られた製造日及び/又はロット番号を、更新された識別データベース225に格納された製造日範囲及び/又はロット番号範囲と比較してもよい。比較の結果として、識別ロジック221は、動作パラメータの特別に規定されたセットの下でシステム100の使用を許可、又はシステム100の使用を無効にしてもよい。
【0067】
システム制御ロジック223は、識別ロジック221によって有効にされ得る1つ以上の動作機能に従って、システム100の1つ以上の動作を制御するように構成されてもよい。例えば、制御ロジック223は、動作機能のセットによって規定される動作パラメータに従って、エネルギー源114の動作を制御してもよい。いくつかの例では、有効にされた動作機能は、ペダルコントローラ116の使用を有効にしてもよく、制御ロジック223は、ペダルコントローラ116を介してエネルギー源114の制御を有効にしてもよい。
【0068】
図3は、いくつかの実施形態による、システム100の例示的な部分的にコンピュータ制御される方法300を示す。第1のステップ(ブロック301)は、臨床医が医療システムを起動することを表し、第2のステップ(ブロック302)は、使用制限付きデバイスを設備モジュール110に接続することを表す。第3のステップ(ブロック303)は、識別インタフェース140が使用制限付きデバイス120から識別情報を取得しようと試みることを表す。使用制限付きデバイス120が取得可能な識別情報を含む場合、識別インタフェース140は、識別情報を識別ロジック221に提供する。使用制限付きデバイス120が取得可能な識別情報を含まない場合、識別インタフェース140は、識別情報が取得可能でないという信号を識別ロジック221に提供する。第4のステップ(ブロック304)は、識別ロジック221が、識別情報が取得可能であったか(YES)又は取得不可能であったか(NO)を判定することを表す。識別情報が取得可能であった場合、識別ロジック221は、第1の動作のセットを有効にする(ブロック305)。この場合、臨床医は、第1の動作のセットに従って医療システム100を動作させる(ブロック306)。識別情報が取得不可能であった場合、識別ロジック221は、第2の動作のセットを有効にする(ブロック307)。この場合、臨床医は、第2の動作のセットに従って医療システム100を動作させる(ブロック308)。上述したように、第2の動作のセットは、治療の範囲、設備動作の範囲、及び動作に関連する任意選択の機能を含むいくつかの点で第1の動作のセットと異なってもよい。
【0069】
当業者であれば、これ以上の詳述がなくても、前述の説明を使用して、本発明をその最大限まで利用することができると考えられる。本明細書に開示される特許請求の範囲及び実施形態は、単なる説明及び例示であり、本開示の範囲を一切限定するものではないと解釈されるべきである。当業者であれば、本開示の助けを借りて、本明細書の開示の基本原則から逸脱することなく、上記の実施形態の細部に変更を施すことができることは明らかであろう。換言すれば、上記説明に具体的に開示された実施形態の様々な修正及び改良は、添付の特許請求の範囲の範囲内である。さらに、本明細書に開示される方法の工程又は動作の順序は、本開示の範囲から逸脱することなく当業者によって変更され得る。換言すれば、工程又は動作の特定の順序が実施形態の適切な動作のために必要でない限り、特定の工程又は動作の順序又は使用は変更され得る。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって定義される。
図1
図2
図3
【国際調査報告】