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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】ランプ
(51)【国際特許分類】
   F21V 14/02 20060101AFI20240208BHJP
   F21S 6/00 20060101ALI20240208BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240208BHJP
【FI】
F21V14/02 200
F21S6/00 100
F21S6/00 402
F21Y115:10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550324
(86)(22)【出願日】2022-01-18
(85)【翻訳文提出日】2023-08-21
(86)【国際出願番号】 KR2022000905
(87)【国際公開番号】W WO2022181993
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】10-2021-0025220
(32)【優先日】2021-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】323002853
【氏名又は名称】ペ ジン ウ
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】ペ ジン ウ
(57)【要約】
ランプは、光を発散することができるように構成される光源と、光源を支持する支持構造と、光源から発散された光の特性を変更することができるように構成される光学部材とを含む。支持構造は、光源と光学部材とを第1軸を中心に共に回転させることができるように構成され、光源と光学部材とは、第2軸に沿って互いに対して相対線形移動することができるように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を発散することができるように構成される光源と、
前記光源を支持する支持構造と、
前記光源から発散された光の特性を変更することができるように構成される光学部材と、
を含み、
前記支持構造は、前記光源と前記光学部材とを第1軸を中心に共に回転させることができるように構成され、
前記光源と前記光学部材とは、第2軸に沿って互いに対して相対線形移動することができるように構成される、
ランプ。
【請求項2】
前記光学部材は、前記第2軸の方向と垂直な方向における長さが前記第2軸の方向における長さよりも小さく形成される、請求項1に記載のランプ。
【請求項3】
前記光源は、前記第2軸の方向と垂直な方向における長さが前記第2軸の方向における長さよりも小さく形成される、請求項2に記載のランプ。
【請求項4】
前記支持構造は、前記第1軸に沿って延びる第1支持台と、前記第1支持台に締結され、前記第2軸に沿って延びる第2支持台とを含む、請求項1に記載のランプ。
【請求項5】
前記光学部材は、前記光源から発散される光を反射することができるように構成されるリフレクターまたは光学レンズである、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項6】
前記リフレクターは、前記第2軸の方向に沿って互いに向き合うように配置される一対の第1反射面と、前記第2軸の方向と垂直な方向に沿って互いに向き合うように配置される一対の第2反射面とを備え、
前記第1反射面は、前記第2反射面よりも前記光源が設置された面と垂直な方向に近接するようにさらに立てられた形態を有する、請求項5に記載のランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デスクランプ(desk lamp)、スタンディングランプ(floor-standing lamp)のような照明用ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
デスクランプとスタンディングランプのようなランプは、用途と必要に応じて多様な構造と機能を有する。通常、このようなランプは、照射される光を集束させて特定領域を照明することができるように構成され、使用の便宜のために、使用者が光の方向を変更することができるようにすることが必要である。ランプ自体を移動したり回転させて光の照射方向を変更させたりすることにより所望の領域に光が照射されるようにすることもできるが、ランプ自体の移動や回転は使用者に不便さを与え得るだけでなく、空間的な制限により容易ではない場合もある。
【0003】
このような問題を解決するために、光源から照射された光の方向を変更することができる多様な方法が紹介されている。一例として、光源が設置されるヘッド(head)または光源から発散される光を反射するリフレクター(reflector)をティルティング(tilting)が可能に構成する方法が広く知られた方法である。しかし、ヘッドやリフレクターを所望の方向にティルティングする時、光のピーク(peak)照度が低下し、ピーク照度の位置も目標移動距離のほぼ1/3水準にとどまるという問題がある。またヘッドやリフレクターを回してティルティングすると、光源が使用者の視野に直接入ってきて眩しさを誘発することもある。他の例として、光を反射するリフレクターを平面上で2次元的に移動させる方法が紹介されているが、この方法は、光源の大きさおよび配列によりリフレクターの大きさが非常に大きくなるという問題を有する。例えば、多数の光源(例えば、LED)が使用される場合、これら光源が配置される領域を囲むリフレクターが必要となり、またリフレクターが多数の光源が配置された領域を囲みながら平面上で所望の移動を可能にするためには大きいリフレクターが必要となる。リフレクターの大きさを低減するために多数の小さい光源を配置し、各光源別に別途のリフレクターを配置してアレイ形態の光源を構成することもできるが、この場合、光源が配置される領域全体の長さまたは幅が大きくなるしかなく、多重光源により多重陰影が発生して光の品質が低下するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第10788188号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2014/0029248号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、所望のピーク照度の形成が可能であり、眩しさを誘発することなく光の照射方向を変更することができ、さらにはスリムでコンパクトなヘッドまたはリフレクターを有するランプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態によるランプは、光を発散することができるように構成される光源と、前記光源を支持する支持構造と、前記光源から発散された光の特性を変更することができるように構成される光学部材とを含む。前記支持構造は、前記光源と前記光学部材とを第1軸を中心に共に回転させることができるように構成され、前記光源と前記光学部材とは、第2軸に沿って互いに対して相対線形移動することができるように構成される。
【0007】
前記光学部材は、前記第2軸の方向と垂直な方向における長さが前記第2軸の方向における長さよりも小さく形成され得る。
【0008】
前記光源は、前記第2軸の方向と垂直な方向における長さが前記第2軸の方向における長さよりも小さく形成され得る。
【0009】
前記支持構造は、前記第1軸に沿って延びる第1支持台と、前記第1支持台に締結され、前記第2軸に沿って延びる第2支持台とを含むことができる。
【0010】
前記光学部材は、前記光源から発散される光を反射することができるように構成されるリフレクターまたは光学レンズであり得る。
【0011】
前記リフレクターは、前記第2軸の方向に沿って互いに向き合うように配置される一対の第1反射面と、前記第2軸の方向と垂直な方向に沿って互いに向き合うように配置される一対の第2反射面とを備えることができ、前記第1反射面は、前記第2反射面よりも前記光源が設置された面と垂直な方向に近接するようにさらに立てられた形態を有することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、リフレクターのような光学部材を光源と共に一軸を中心に回転可能に構成すると同時に、一方向における往復線形移動が可能に構成することによって、光学部材が往復線形移動の方向と垂直な方向における長さが減少するように形成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態によるランプの底面斜視図である。
図2】本発明の一実施形態によるランプの平面図である。
図3図2のIII-III線に沿って切開した断面図である。
図4図2のIV-IV線に沿って切開した断面図である。
図5】本発明の実施形態によるランプのリフレクターと光源の斜視図である。
図6】本発明の一実施形態によるランプのリフレクターの位置変更による光源とリフレクターの相対位置の変更を示す図面である。
図7】本発明の他の実施形態によるランプのリフレクターの位置変更による光源とリフレクターの相対位置の変更を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、多様な異なる形態に具現することができ、説明された実施形態に限定されない。
【0015】
本発明の実施形態によるランプは、図1に例示されているように、デスクランプであり得る。以下ではデスクランプを例として本発明の実施形態を説明するが、本発明の他の実施形態によるランプは、フロアスタンディングランプなど他の種類のランプであってもよい。
【0016】
図1を参照すれば、本発明の実施形態によるランプは、光を発散する光源20と、光源20を支持する支持構造1とを含む。支持構造1は、ベース11と、ベース11上で上方向に延びる垂直支持台13と、垂直支持台13から水平方向に延びる水平支持台15とを含むことができる。
【0017】
ベース11は、デスクのような構造物の上面に配置されてランプ全体を支持することができるように平坦な底を有するように形成され得る。垂直支持台13は、ベース11に締結され、ベース11から上方向に延びることができる。例えば、垂直支持台13は、ほぼ垂直方向に延びる長いロッド(rod)形態を有することができる。
【0018】
水平支持台15は、垂直支持台13に締結され、水平方向に延びることができる。例えば、水平支持台15は、垂直支持台13の延長方向とほぼ垂直になるほぼ水平方向に延びる長いロッド形態を有することができる。
【0019】
光源20は水平支持台15に設置される。例えば、図6に例示されているように、光源20は、互いに異なる色温度の光をそれぞれ発散するLED素子21、22、23を含むことができ、LED素子21、22、23は、回路基板25上に設置され得る。図1図3および図4に例示されているように、光源20は、水平支持台15の端部の底面に設置され得る。本実施形態では垂直支持台13と水平支持台15の組み合わせにより光源20が支持されるが、他の実施形態では単一の支持台が光源20を支持することができるように構成されることもできる。
【0020】
光源20に発散される光の特性を変更するための光学部材17が備えられる。光学部材17は、光の反射、拡散、屈折など任意の光特性を変更したり改善したりするための任意の光学要素であり得る。図1には光学部材17が光を反射するリフレクター(reflector)である場合が例示されており、他の実施形態では光学部材17は光の集束または拡散などの機能を有する光学レンズであってもよい。以下、光学部材がリフレクターである場合を例として説明する。
【0021】
リフレクター17は、光源20が配置される領域を囲んで光源から発散された光を反射して所望の方向に進行させることができるように形成され得る。図3図4および図5を参照すれば、リフレクター17は、光を反射するための反射面171、172を備えることができる。リフレクター17は、光源20が配置される領域を囲むように水平支持台15に締結され得、反射面171、172は、ほぼ下方向に拡大する形態を有することができる。リフレクター17は、水平支持台15に締結されることもできるが、光源20が水平支持台15と別途の光源モジュールとして形成されて水平支持台15に設置される場合、光源モジュールに締結されることもできる。
【0022】
支持構造1は、光源20とリフレクター17を、第1軸X1を中心に共に回転させることができるように構成される。例えば、図1および図2を参照すれば、垂直支持台13と水平支持台15の挙動によって、光源20とリフレクター17が第1軸、垂直方向軸X1を中心に回転方向M2に回転することができる。これによって、光源20とリフレクター17が第1軸X1を中心に円弧形態の軌跡に沿って回転することができる。例えば、このような光源20とリフレクター17の挙動を具現するために、水平支持台15が第1軸X1を中心に回転することができるように構成される。より具体的に、垂直支持台13が第1軸X1を中心に回転方向M1を中心に回転することができるように構成され、水平支持台15が垂直支持台13に固定的に締結されることによって、水平支持台15が第1軸X1を中心に回転することができる。一方、本発明の他の実施形態では、垂直支持台はベースに固定的に締結され、水平支持台が第1軸を中心に回転することができるように構成されることもできる。
【0023】
一方、光源20とリフレクター17は、第2軸X2に沿って互いに対して相対移動可能に構成される。光源20とリフレクター17との相対移動を具現するための一例として、光源20とリフレクター17のうちのいずれか一つは固定された位置を維持するように設置され、他の一つは第2軸X2に沿って互いに対して相対移動可能に構成され得る。他の例として、光源20とリフレクター17共に互いに対して独立的にまたは従属的に移動可能に構成されることもできる。以下では光源20が固定された位置を維持するように設置され、リフレクター17が移動可能な場合を例として説明する。
【0024】
光源20は、水平支持台15に固定された位置を維持するように設置され得、リフレクター17は、光源20に対する相対位置が変更され得るように水平支持台15に移動可能に締結され得る。例えば、リフレクター17は、第2軸X2に沿って線形移動方向M3に沿って移動可能に水平支持台15に締結され得る。この時、第2軸X2は水平支持台15の長さ方向軸であり得る。例えば、リフレクター17は、レール構造のような線形移動可能な締結構造を通じて水平支持台15に締結され得る。図1を参照すれば、リフレクター17を囲むランプシェード(lampshade)18が備えられ得る。ランプシェード18は、水平支持台15に固定され得、リフレクター17の周囲を囲んで光の通過のための開放された一側を備えることができる。図1および図2を参照すれば、光源20とリフレクター17が回転方向M2に共に回転することができ、リフレクター17と光源20に対して線形移動方向M3に相対移動可能であるため、光源20から発散された光の照射領域が平面上の一定領域にわたって移動することができるように光の照射方向が可変され得る。
【0025】
図6を参照すれば、リフレクター17は、第2軸X2の方向における長さd1がそれと直角な方向(図3で上下方向)における幅d2よりも大きく形成され得る。これによって、光源20が配置された領域を囲む反射面171の先端173も二つの長さd1、d2の比率と類似する比率の長さと幅を有するように構成され得、これによって、リフレクター17の反射面171の先端173が、光源20が配置された領域を囲みながら第2軸X2に沿った線形移動を可能にすると共に、最大限スリムな形状を有することができる。これによって、リフレクター17が水平支持台15の長さ方向と垂直な方向における長さが減少することができ、これはリフレクター17のスリムな形状を可能にする。図6の(a)に示されているように、光源20が反射面171の先端173により形成される領域の中間に位置する場合、光源20の両側にリフレクター17の移動のための余裕空間が存在し、リフレクター17が余裕空間により図6の(b)および(c)に示されているように第2軸X2に沿って線形移動することができるようになる。第2軸X2の方向に沿ってリフレクター17の位置により光源20から発散された光の方向が変化する。この時、図6に示されているように、光源20は互いに異なる色温度の光を発散するLED21、22、23を含むことができ、各LED21、22、23の個数は必要に応じて適切に選択され得る。
【0026】
リフレクター17は、第2軸X2に沿って互いに向き合うように配置される一対の第1反射面171と、第2軸X2に垂直な方向に沿って互いに向き合うように配置される一対の第2反射面172とを含む。本発明の実施形態によれば、リフレクター17の線形移動時、照明領域の最大照度位置がリフレクター17の移動量に比例する所望の距離だけ移動することができるようにするために、第1反射面171が第2反射面172よりもさらに立てられた形態を有するように形成される。つまり、図3および図4を参照すれば、第1反射面171は光源20が設置された面と垂直な方向に近接するように立てられた形態を有し、第2反射面172は下端が外側にさらに移動して緩やかな形態を有する。このような第1反射面171と第2反射面172の形態によりリフレクター17の移動時、最大照度位置が良好に移動することができる。
【0027】
本発明の実施形態によれば、光の方向が二つの挙動、つまり、光源20とリフレクター17の同時回転挙動、および光源20とリフレクター17の相対線形挙動により可変され得るように構成される。光源20とリフレクター17の同時回転挙動により光の方向が第1軸X1を中心にする円弧形態の軌跡に沿って移動することができ、光源20とリフレクター17の相対線形挙動により光の方向が第2軸X2に沿って線形移動することができる。このような二つの挙動により光の方向が一定領域にわたって移動することができる。特に、リフレクター17と光源20が互いに対して第2軸X2に沿った両方向における相対線形移動を可能にすることによって、リフレクター17が第2軸X2の方向には移動のための余裕空間を確保することができるように相対的に長く形成し、相対移動が起こらない第2軸X2と垂直な方向には光源20を囲むことができる大きさに最小化することができ、これによって、第2軸X2と垂直な方向における長さが減少され得るため、スリムな形態のリフレクター17が具現され得る。つまり、本発明ではリフレクター17と光源20の相対挙動が一つの方向、つまり、第2軸X2の方向にのみ行われるようにすることによって、リフレクター17は、移動のための空間確保のためにこの移動方向には相対的に大きい長さを有するものの、残りの方向には光源が占める領域に近似するように最大限減少した相対的に小さい長さを有する。本発明とは異なり、リフレクターが2次元の平面上で互いに垂直な二つの方向に移動可能に構成する場合、リフレクターは互いに垂直な二つの方向における移動のためにそれぞれ余裕空間を確保しなければならないため、リフレクターが円形の形態を有さなければならず、それによってサイズが大きくなるしかない。
【0028】
図7は本発明の他の実施形態によるランプのリフレクターの位置変更による光源とリフレクターの相対位置の変更を示す図面である。図7を参照すれば、本実施形態では光源30が占める領域もリフレクター19の線形移動方向、つまり、第2軸X2の方向に対して垂直な方向における長さd4がそれと垂直な方向における長さd3よりも小さいスリムな形態を有するように形成される。これによって、リフレクター19の反射面191とその先端193も第2軸X2と垂直な方向における長さがより減少したスリムな形態を有することができる。結果として、リフレクター19が第2軸X2の方向における長さd5に比べてそれと垂直な方向における長さd6がより減少したスリムな形態を有することができる。これによって、リフレクター19が光源30を囲みながら図7の(a)、(b)、(c)に示された位置の間を移動することができ、これによって、リフレクター19が線形移動方向、つまり、第2軸X2の方向に対して垂直な方向における長さがより減少したスリムな形態を有することができる。
【0029】
以上で本発明の実施形態について説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、ランプに関し、照明装置に適用され得るため、産業上の利用可能性がある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6(a)】
図6(b)】
図6(c)】
図7(a)】
図7(b)】
図7(c)】
【国際調査報告】