IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ リリウム ゲーエムベーハーの特許一覧

<>
  • 特表-航空機エンジン 図1
  • 特表-航空機エンジン 図2
  • 特表-航空機エンジン 図3
  • 特表-航空機エンジン 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】航空機エンジン
(51)【国際特許分類】
   B64D 27/34 20240101AFI20240208BHJP
【FI】
B64D27/34
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550554
(86)(22)【出願日】2022-02-15
(85)【翻訳文提出日】2023-09-20
(86)【国際出願番号】 EP2022053593
(87)【国際公開番号】W WO2022175230
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】21158167.3
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523315441
【氏名又は名称】リリウム ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】LILIUM GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100213333
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿山 昌代
(72)【発明者】
【氏名】セバスチャン ヴェルメイレン
(57)【要約】
ロータと、ロータの回転を作動させる電気モータと、電気モータを制御するECUと、を備える航空機用のエンジンが提示される。ロータの回転は、エンジンの推力を引き起こす空気の主流を提供する。ECUは、主流によって画定される体積内に位置する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機用のエンジン(100)であって、ロータ(101)と、前記ロータ(101)の回転を作動させる電気モータ(103)と、前記電気モータ(103)を制御するECU(104)と、を備え、前記ロータ(101)の回転は、前記エンジン(100)の推力を引き起こす空気の主流を提供するエンジン(100)において、
前記ECU(104)は、前記主流によって画定される体積内に位置することを特徴とする、エンジン(100)。
【請求項2】
請求項1に記載のエンジン(100)であって、前記ロータ(101)を収容するダクト(107)を更に備え、その結果、空気の前記主流が前記ダクト(107)内を流れる、エンジン(100)。
【請求項3】
請求項1または2に記載のエンジン(100)であって、前記ECU(104)は、前記エンジン(100)の中心線または回転軸の周りに配置される、エンジン(100)。
【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載のエンジン(100)であって、前記ECU(104)は軸対称の形状を有し、例えば前記ECU(104)が円形または正多角形である断面を有する、エンジン(100)。
【請求項5】
請求項4に記載のエンジン(100)であって、前記ECU(104)の対称軸は、前記エンジン(100)の中心線または回転軸と一致する、エンジン(100)。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載のエンジン(100)であって、前記ECUは複数のPCBを備え、前記PCBは前記ECUの全体の体積を画定するように積み重ねられる、エンジン(100)。
【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載のエンジン(100)であって、前記エンジン(100)はハブを更に備え、前記ECU(104)は前記ハブに位置する、エンジン(100)。
【請求項8】
請求項7に記載のエンジン(100)であって、前記ECUは複数のPCBを備え、前記PCBの1つまたは複数は前記ハブの内面の上に配置される、エンジン(100)。
【請求項9】
請求項7または8に記載のエンジン(100)であって、前記ECU(104)および前記ハブの少なくとも一部分は、エンジンのプラグアンドプレイコンポーネントとして構成される、エンジン(100)。
【請求項10】
請求項9に記載のエンジン(100)であって、前記ハブの前記部分は、雌コネクタおよび/または雄コネクタを備え、前記ECU(104)は前記ハブの前記部分の前記コネクタと嵌合する雄コネクタおよび/または雌コネクタを備え、前記コネクタは、好適には中心線の周りに軸方向に配置される、エンジン(100)。
【請求項11】
請求項10に記載のエンジン(100)であって、前記ハブの前記部分は雌コネクタのみを備え、前記ECU(104)は前記ハブの前記部分の前記コネクタと嵌合する雄コネクタのみを備える、エンジン(100)。
【請求項12】
請求項10に記載のエンジン(100)であって、前記ハブの前記部分は雄コネクタのみを備え、前記ECU(104)は前記ハブの前記部分の前記コネクタと嵌合する雌コネクタのみを備える、エンジン(100)。
【請求項13】
請求項7~12の何れか一項に記載のエンジン(100)であって、前記ハブは1つまたは複数のフィン(112)を備え、前記1つまたは複数のフィン(112)は、例えば強制対流によって、および/または前記主流の少なくとも一部を前記ECU(104)に向けることによって、前記ECU(104)を冷却するように構成される、エンジン(100)。
【請求項14】
請求項13に記載のエンジン(100)であって、前記フィン(112)は前記ハブの全周に周方向に配置される、エンジン(100)。
【請求項15】
請求項1~14の何れか一項に記載のエンジン(100)であって、前記エンジン(100)は1つまたは複数の中空の出口ガイドベーンを備え、前記中空の出口ガイドベーンは、前記ECU(104)のケーブル配線(110)の少なくとも一部または全部を収容する、エンジン(100)。
【請求項16】
請求項1~15の何れか一項に記載のエンジン(100)であって、前記エンジン(100)は1つまたは複数の中空のパイロン(111)を備え、前記中空のパイロン(111)は前記ECUのケーブル配線(110)の少なくとも一部または全部を収容する、エンジン(110)。
【請求項17】
請求項1~16の何れか一項に記載のエンジン(100)であって、前記エンジンは空気流圧縮部を備え、前記ECU(104)は、前記空気流圧縮部に対応して、または前記空気流圧縮部の下流に位置する、エンジン(100)。
【請求項18】
請求項1~17の何れか一項に記載のエンジン(100)であって、前記エンジン(100)は更にバックコーン(105)を備え、前記ECU(104)は前記バックコーン(105)に位置する、エンジン(100)。
【請求項19】
請求項1~16の何れか一項に記載のエンジン(100)であって、前記エンジン(100)はスピナ(106)を更に備え、前記ECU(104)は前記スピナ(106)に位置する、エンジン(100)。
【請求項20】
請求項1~19の何れか一項に記載の1つまたは複数のエンジンを備える、航空機。
【請求項21】
請求項20に記載の航空機であって、前記航空機は垂直離着陸(vtol)航空機である、航空機。
【請求項22】
請求項21に記載の航空機であって、請求項1~19の何れか一項に記載の複数の、例えば36個のエンジンを備える、航空機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエンジンの分野に関する。特に、本発明は航空機エンジンの分野に関する。更により詳細には、本発明は電動航空機エンジンの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
電動航空機エンジンは、現在、航空機の推進のために使用されている。例えば、US2020/0198792A1、US2019/0203735A1、およびWO2019/243767A1は、電動プロパルサを備える航空機を記載する。さらに、そのような電動エンジンは、垂直離着陸(vtol:vertical take-off and landing)航空機にも使用される。電動エンジンは、航空機を推進するとともに、航空機の垂直離着陸を動作させるように構成される。そのようなvtol航空機の例は、US2016/0023754A1、US10,597,133B2、およびUS10,293,914B2に開示される。
【0003】
このような電動エンジンには、エンジンによって生成される推力を最終的に制御し、最適なエンジン性能を保証するエンジン制御ユニット(ECU:Engine Control Unit)が設けられている。ECUは、電気モータと、除氷システムなどのエンジンの他のシステムおよび装置と、を制御するエンジンの多様なパラメータを制御することができる。ECUによって制御されるパラメータの例は、エンジン回転速度、ブレードピッチ角、DC電流のAC電流への変換などである。ECUは、多様な入力パラメータに基づいてこれらのパラメータを制御することができる。例えば、ECUは、航空機の速度および方位に関する入力コマンドとしてだけでなく、位置センサ、温度センサなどからも入力信号を受信することができる。
【0004】
ECUは、所定の位置に安全に保持され、周囲の状況(雨、氷、塵など)から保護され、場合によっては冷却される必要がある。さらに、ECUは、電磁干渉(EMI:Electromagnetic Interferences)を最小限にするために、ECUが制御する電気モータの可及的近くに配置されるべきである。理想的には、これらの要件が、質量、体積、および空気力学的な効率の点で最小限のペナルティで満たされるべきである。
【0005】
最新技術によれば、ECUはケーシングに収容される。ケーシングは、エンジンの側部の上に、例えばファンケースの外面の上に、または近くの翼もしくは胴体の上に取り付けられる。
【0006】
この解決策は、いくつかの欠点を有する。第一に、この解決策は、ECUから電動モータへの長いケーブル配線を必要とし、したがってEMIを増大させる。これによって、これらの影響を軽減すべく、ケーブルシールド、EMIフィルタなどのより大きな質量が必要となる。さらに、複数の構成要素および複数のプリント回路基板(PCB:Printed Circuit Boards)を備える大型ECUの場合には、エンジンの側で利用可能な体積によって、フォームファクタが複雑になり、したがって、ケーシングがより重くなり、組み立て手順が複雑になる可能性がある。さらに、エンジンの側で利用可能な冷却能力が、制限される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】US2020/0198792A1
【特許文献2】US2019/0203735A1
【特許文献3】WO2019/243767A1
【特許文献4】US2016/0023754A1
【特許文献5】US10,597,133B2
【特許文献6】US10,293,914B2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の課題は、従来技術の問題の1つまたは複数を克服または少なくとも軽減する電動航空機エンジンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、電動航空機エンジンのECUを、エンジンの推力を引き起こす空気の主流によって画定される体積内に配置するという着想に基づく。エンジンの推力を引き起こす空気の主流は、エンジン吸気側を通ってエンジンに衝突して進入し、エンジン空気流圧縮部を通って流れ、エンジン排気側からエンジンを出る流れを含み、したがって推力を提供する。空気の主流は、空気が流れない体積を囲む。そこには、軸受、支持体、シャフトなどのエンジンの空気流圧縮部の多様な機械的要素が収容される。本発明の一実施形態によれば、ECUは、空気の主流が流れないこの体積内に位置する。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、航空機用のエンジンが提供される。エンジンは、ロータと、ロータの回転を作動させる電気モータと、電気モータを制御するECUと、を備える。ロータの回転は、エンジンの推力を引き起こす空気の主流を提供する。ECUは、空気の主流によって画定される体積内に位置する。エンジンの空気の主流によって画定される体積内にECUを配置することによって、ECUと電気モータとの間の距離を減少させることができ、したがってEMIを最小限にすることができる。したがって、非常にコンパクトなエンジン設計を達成することができる。さらに、EMI保護の必要性が低減され、したがって、必要とされる重量および材料が低減される。ACケーブル、モータコイル、ECUの間の共振も、最小限にされる。エンジンは、エンジンの圧縮部においてロータと共に動作するステータを更に備えることができる。特定の実施形態によれば、ECUは、エンジンの中心線または回転軸の周りに一体化することができる。したがって、ECUは、エンジンの回転軸を囲むことができる。例えば、ECUは軸対称の形状を有することができる。ECUの対称軸は、エンジンの回転軸と一致することができる。エンジンは、空気の主流を囲むファンケースを更に備えることができる。したがって、この実施形態によるECUは、ファンケースの外面の上に配置されず、むしろ、ファンケースによって画定される体積内に、したがって、ECUが制御する電気モータの近くに配置される。本発明によるエンジンには、スピナおよび/またはバックコーンを備えるハブを設けることができる。スピナは、エンジン吸気側の一部である。バックコーンは、エンジン排気側の一部である。ハブは、スピナとバックコーンとの間に配置された中間体積を更に備えることができる。この中間体積は、エンジンの圧縮部を画定することができる。ECUは、ハブの体積内に配置することができる。
【0011】
本発明の更なる実施形態によれば、ロータを収容するダクトを更に備え、その結果、空気の主流がダクト内を流れるエンジンが提供される。したがって、この実施形態によれば、エンジンはダクテッドファンエンジンである。空気の主流はダクト内を流れる。そしてECUは、主流によって画定される体積内に配置される。例えば、ECUは、空気の主流に直接当たるように、空気の主流内に直接に位置することができる。代替的に、ダクトは、空気が流れない体積、例えばハブ体積を収容することができる。ECUがこの体積内に位置する場合もある。ダクトは、空気入口部と、中間部と、排気部と、を備えることができる。中間部は、エンジンの圧縮部を収容することができる。エンジンの長手方向に対して、ECUを、例えばダクトの中間部および/または排気部に収容されるように、配置することができる。例えば、ECUの少なくとも一部が中間部に収容され、他の部分が排気部に収容されるように、ECUを配置することができる。
【0012】
本発明の更なる実施形態によれば、ECUが円形または正多角形、例えば五角形、六角形、または八角形である断面を有するエンジンが提供される。このようなECUをエンジンの中心線または回転軸の周りに一体化することが、特に有利である。例えば、ECUは、円筒形、円錐台形、又は円錐形であってもよい。好適には、ECUは複数のPCBを備えることができる。各PCBは、円形の、または中心対称の形状を有し、円筒形または実質的に円筒形の形状のECUを形成するようにPCBが積み重ねられる。ECUは、軸対称の形状を有することができる。ECUの対称軸は、エンジンの回転軸と一致することができる。PCBのスタックは、特に容易かつ迅速に組み立てることができる。
【0013】
本発明の更なる実施形態によれば、ハブを更に備え、ECUはエンジンのハブ内に位置するエンジンが提供される。好適には、ハブの少なくとも一部分は、ECUと共に、エンジンのプラグアンドプレイコンポーネントとして構成される。プラグアンドプレイコンポーネントまたは列線交換可能ユニット(LRU:line replaceable unit)コンポーネントは、エンジンから、例えばそのコアセクションから、容易に接続または離脱することができる。したがって、組立/分解時間が短縮されるので、設置およびメンテナンスが最適化される。一例によれば、プラグアンドプレイは、エンジンを組み立てるときに手で接続されるケーブル、コネクタ、およびねじなどの機械的締結手段を備える嵌合型プラグアンドプレイ部分を提供することによって達成される。代替的かつ有利な実施形態によれば、嵌合型プラグアンドプレイ部分に接続されるケーブルは存在しない。例えば、電気モータに向かって配置された嵌合部分は、コネクタの雌部品のみを収容するインターフェースPCBを備えることができる。他の嵌合部分、例えば、バックコーン側の部分は、対応するコネクタの雄部品のみを備えることができる。したがって、バックコーンを容易に差し込んで、すべてのコネクタを結合することができる。ねじのような機械的な締結手段を、最終的に固定してもよい。この実施形態は、容易に組み立てることができるので、特に有利である。好適には、組み立てプロセスを更に簡素化するために、すべてのコネクタは、システムの中心線の周りに軸方向に配置される。
【0014】
例えば、ECUと共にプラグアンドプレイコンポーネントとして構成されるハブの部分は、雌コネクタおよび/または雄コネクタを備える。ECUは、ハブの部分のコネクタと嵌合する雄コネクタおよび/または雌コネクタを備える。「ハブの部分」という用語は、ハブの体積を画定するハブの表面の部分を指すだけでなく、ハブによって囲まれた体積内に位置する可能性のある内壁および/または表面をも指す。したがって、ハブのコネクタは、必ずしもハブの体積を画定するハブの表面の上に位置する必要はない。しかしながら、これらは、好適にはハブによって囲まれた体積内に収容された内壁および/または表面の上に位置してよく、好適にはECUの領域に面する。
【0015】
代替的な実施形態によれば、ハブの部分は雌コネクタのみを備え、ECUはハブの雌コネクタと嵌合する雄コネクタのみを備える。代替的に、ハブの部分は雄コネクタのみを備え、ECUはハブの雄コネクタと嵌合する雌コネクタのみを備える。
【0016】
本発明の更なる実施形態によれば、ECUは複数のPCBを備え、これらPCBの1つまたは複数はハブの内面の上に配置されるエンジンが提供される。例えば、ECUの複数のPCBは、ハブの内周全体に沿って周方向に配置することができる。例えば、PCBは、ハブの内周に沿って、すなわちハブの内面の円周に沿って分布させることができる。ハブの内面は、多角形の、例えば六角形または八角形に断面を有することができる。多角形の側面に対応する面の1つまたは複数は、ECUのPCBの1つまたは複数を担持することができる。例えば、多角形の側面に対応する表面の各々は、少なくとも1つのPCBまたは1つのPCBのみを担持することができる。
【0017】
本発明の更なる実施形態によれば、例えば強制対流によって、および/または主流の少なくとも一部をECUに向けることによってECUを冷却するように構成された1つまたは複数のフィンをハブが備えるエンジンが提供される。フィンは、ECUが位置する内部体積から、空気の主流が流れる領域に向かう熱伝導を改善する強制対流によって、ECUを冷却することができる。代替的または追加的に、フィンは、空気の主流の少なくとも一部をECUに向けるように成形することができる。これらの実施形態によれば、ECUは、冷却流への直接のアクセスを有する。その結果、ECUの冷却が最適化される。特に、この実施形態によれば、エンジンの主流は、有利には、ECUを冷却するためにも使用される。好適には、より高い冷却を必要とするECUの電子部品は、フィンに直接に面するように配置される。例えば、これらは、ECUの外周に沿って配置することができる。更なる実施形態によれば、より高い冷却を必要とするECUの電子部品は、例えば熱伝導性材料またはヒートパイプを介して、ヒートシンクとして作用する主空気流に接続することができる。1つまたは複数のPCBがハブの内面の上に配置される場合、それらをフィンに直接に配置することもできる。
【0018】
本発明の更なる実施形態によれば、フィンはハブの全周に周方向に配置され、例えばフィンはハブの全周に均一に分布されるエンジンが提供される。したがって、ECUの冷却が更に最適化される。
【0019】
本発明の更なる実施形態によれば、ロータの下流に空気流圧縮部を備え、ECUは、圧縮部に対応して、および/または圧縮部の下流に位置するエンジンが提供される。圧縮部の下流にECUが位置させることは、冷却を目的として有利である。特に、空気の主流が、例えば流れの少なくとも一部をECUに向けるフィンによって、ECUを冷却するために使用される場合、圧縮部の下流で得られる高い流速によって、冷却が向上して促進される。例えば、ECUの一部は圧縮部に対応して位置してもよく、ECUの別の部分は圧縮部の下流に位置してもよい。例えば、圧縮部の下流に位置するECUの部分は、より高い冷却を必要とするECUの構成要素を含むことができる。
【0020】
本発明の更なる実施形態によれば、バックコーンを更に備え、ECUはバックコーンに位置するエンジンが提供される。エンジンのバックコーンは、エンジンの排気領域においてエンジンの空気力学的な中央部分を形成することができる。バックコーンは、固定されてもよいし、回転してもよい。回転するバックコーンの場合、ECUは、同様に回転するようにバックコーンと一体化することができる。この場合、スリップリング接続は、ECUをエンジンの他の構成要素と接続するケーブル配線のために使用することができる。好適には、バックコーンは出口ガイドベーンを備えることができ、ECUは、出口ガイドベーンに対応して、またはそこから下流に、配置することができる。例えば、特定の実施形態によれば、出口ガイドベーンは、ECUを冷却するためのフィンとして作用するように構成することができる。好適な実施形態によれば、バックコーンおよびECUは、エンジンのプラグアンドプレイコンポーネントとして構成される。また更なる実施形態によれば、バックコーンは、主流の少なくとも一部をECUに向けることによってECUを冷却するように構成された1つまたは複数のフィンを備える。この実施形態によれば、ECUは、冷却流への直接のアクセスを有する。その結果、ECUの冷却が最適化される。好適には、フィンはバックコーンの全周に周方向に配置され、例えばフィンはバックコーンの全周に均一に分布される。したがって、ECUの冷却が更に最適化される。好適には、より高い冷却を必要とするECUの電子部品は、バックコーンのフィンに直接に面するように配置される。例えば、これらは、ECUの外周に沿って配置することができる。
【0021】
本発明の更なる実施形態によれば、スピナを更に備え、ECUはスピナに配置されるエンジンが提供される。スピナは、エンジン吸気側の一部である。したがって、この実施形態によれば、ECUは、エンジンの流れ入口領域において、エンジンの正面端部に向かって配置される。スピナは、固定されてもよい、すなわち固定されたノーズコーンであってもよく、または回転してもよい。回転するスピナの場合、ECUは、同様に回転するようにスピナと一体化することができる。この場合、スリップリング接続は、ECUをエンジンの他の構成要素と接続するケーブル配線のために使用することができる。好適な実施形態によれば、スピナおよびECUは、エンジンのプラグアンドプレイコンポーネントとして構成される。スピナは、主流の少なくとも一部をECUに向けることによってECUを冷却するように構成された1つまたは複数のフィンを備えることができる。この実施形態によれば、ECUは、冷却流への直接のアクセスを有する。その結果、ECUの冷却が最適化される。好適には、フィンはスピナの全周に周方向に配置され、例えばフィンはスピナの全周に均一に分布される。したがって、ECUの冷却がさらに最適化される。好適には、より高い冷却を必要とするECUの電子部品がスピナのフィンに直接に面するように配置される。例えば、これらは、ECUの外周に沿って配置することができる。
【0022】
本発明によるエンジンは、ECUを接続するためのケーブル配線を備える。一般に、このケーブル配線は、ECUのすべての入力信号および出力信号を管理するために必要なすべてのワイヤおよびケーブルを含むことができる。例えば、このケーブル配線は、例えばDCまたはAC電源ケーブルなどの電源ケーブル、CANまたは通信ワイヤ、氷結防止ワイヤ、センサワイヤなどを含むことができる。
【0023】
本発明の更なる実施形態によれば、1つまたは複数の中空の出口ガイドベーンを備え、中空の出口ガイドベーンはECUのケーブル配線の少なくとも一部または全部を収容するエンジンが提供される。出口ガイドベーンは、ECUのケーブル配線を収容するための1つまたは複数のハウジングまたはチャネルを備えることができる。例えば、ECUのケーブル配線全体は、単一の中空の出口ガイドベーンに収容することができる。代替的に、ECUのケーブル配線は、エンジンの2つ以上の専用の中空の出口ガイドベーンに収容されるように分割することができる。
【0024】
本発明の更なる実施形態によれば、1つまたは複数の中空パイロンを備え、中空のパイロンはECUのケーブル配線の少なくとも一部または全部を収容するエンジンが提供される。1つまたは複数の中空パイロンは、エンジンのハブをエンジンのファンケーシングのエリアと接続することができる。1つまたは複数の中空のパイロンは、円形断面を有することができる。好適には、1つまたは複数の中空のパイロンは、システムの空気力学的な損失を最小限するために、翼形断面を有することができる。パイロンの翼形断面は、揚力または空気流の偏向を引き起こさないようにニュートラルであってもよく、または空気流を偏向させるために使用されてもよい。特に、ハブとケーシングとの間のパイロンの部分は、翼形断面が特に有利であるように、主空気流の内側に存在してもよい。本発明の一実施形態によれば、ECUのケーブル配線全体は、単一のパイロンに収容される。代替的に、ECUのケーブル配線は、2つ以上の専用の中空のパイロンに収容されるように分割することができる。また本発明の更なる実施形態によれば、ECUのケーブル配線は、ケーブル配線の一部が1つまたは複数の専用の中空のパイロンに収容されるように分割することができ、別の部分はエンジンの1つまたは複数の専用の中空の出口ガイドベーンに収容される。
【0025】
本発明の更なる実施形態によれば、上述の実施形態の何れかによる1つまたは複数のエンジンを備える航空機が提供される。1つまたは複数のエンジンは、航空機を推進するように構成することができる。更なる実施形態によれば、航空機には複数の同一のエンジンを設けることができる。これらのエンジンは、上述の実施形態の1つに従って構成することができる。
【0026】
本発明の更なる実施形態によれば、航空機が提供される。航空機は、垂直離着陸(vtol)航空機である。上述の1つまたは複数の実施形態による1つまたは複数のエンジンは、航空機を推進するだけでなく、航空機の垂直離陸および/または垂直着陸を動作させるように構成することができる。上述の実施形態の何れかによる1つまたは複数のエンジンを備えることができるvtol航空機の例は、US2016/0023754A1、US10,597,133B2、およびUS10,293,914B2に記載される。例えば、US10,597,133B2またはUS10,293,914B2において参照番号28で示されるエンジンの1つまたは複数は、上述の実施形態の1つまたは複数に従って構成することができる。
【0027】
本発明の更なる実施形態によれば、上述の実施形態の何れかによる複数の、例えば36個のエンジンを備える航空機が提供される。例えば、US10,597,133B2またはUS10,293,914B2において参照番号28で示されるすべてのエンジンは、上述の実施形態の1つまたは複数に従って構成することができる。
【0028】
本発明は、添付の図面を参照して説明される。図面において、同じ参照番号は、システムの、同じ部分および/または類似の部分および/または対応する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施形態によるエンジンの分解図である。
図2】本発明の一実施形態によるエンジンの断面の概略図である。
図3】本発明の一実施形態の詳細の3次元ビューの概略図である。
図4】本発明の更なる実施形態の詳細の3次元ビューの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付の図面に示されるように、特定の実施形態を参照して本発明を説明する。しかしながら、本発明は以下の詳細な説明に記載され、図に表される特定の実施形態に限定されない。むしろ、記載される実施形態は、本発明の多様な態様を単に例示するものである。本発明の目的は、特許請求の範囲によって定義される。本発明の更なる修正およびバリエーションは、当業者にとって明らかである。
【0031】
図1は、本発明の一実施形態によるエンジン100の分解図を概略的に示す。
【0032】
エンジン100は、ロータ101およびステータ102を備える。ロータ101の回転は、エンジン100の推力を引き起こす空気の主流を提供する。エンジン100は、ロータ101の回転を作動させる電気モータ103を更に備える。電気モータ103は、当業者に既知の任意の方法で、磁石およびコイルに基づいて動作することができる。エンジン100は、電気モータ103を制御するように構成されたECU104を更に備える。
【0033】
例えば、ECU104は、ロータ101の回転速度を調整するために電気モータ103の出力を制御することができる。ECU104は、多様な入力パラメータに基づいてこの制御を実行することができる。例えば、ECUは、航空機の速度および方位に関する入力コマンドとしてだけでなく、位置センサ、温度センサなどからも入力信号を受信することができる。したがって、最終的には、ECU104が、エンジン100によって生成される推力を制御し、最適なエンジン性能を保証する。
【0034】
図から分かるように、ECU104は、空気の主流によって画定される体積内に収容される。この空気の主流は、エンジンの推力を引き起こし、ロータ101の回転によって得られるものである。
【0035】
特に、図示の実施形態において、ECU140は、エンジン100の回転軸の周りに配置されている。
【0036】
更により詳細には、図1のエンジン100は、吸気側にスピナ106を備え、排気部位にバックコーン105を備える。ECU140は、バックコーン105に配置されている。
【0037】
図に概略的に示されるECU104は、バックコーン105の体積内に適切に嵌合するように、実質的に円筒形の形状を有する。代替的に、ECUは、バックコーン105における空間占有を最適化するように、円錐形または円錐台形の形状を有することができる。一般に、ECUは、ECUの対称軸がエンジンの回転軸または中心線と一致するように、軸対称の形状を有することができる。
【0038】
例えば、ECU104は、PCBのスタックを備えることができる。PCBは、それぞれ、例えば、円筒形、円錐形、または円錐台形である軸対称の形状を有するように構成されている。
【0039】
図1は、エンジン100が、エンジン100の多様な構成要素を収容する格納構成要素またはダクト107を備えることを、概略的に更に示す。エンジン100の推力を引き起こす空気の主流は、ダクト107によって画定される体積の内部を流れる。したがって、図1のエンジン100は、ダクテッドファンエンジンである。
【0040】
図2は、エンジンの断面を概略的に示す。図は、ダクト107が、空気入口部113、中間部114、および排気部115を備えることを示す。ダクト107の空気入口部113は、スピナ106を収容する。中間部114は、エンジンの圧縮部を収容する。特に、中間部114は、ロータ101およびステータ102を収容する。排気部115は、バックコーン105の少なくとも一部を収容する。特に、図2に示される例において、バックコーンの一部は、ダクト107の排気部115の下流に更に突出している。
【0041】
図2に概略的に示される実施例において、ECU104の一部は、ダクト107の中間部114に収容されている。別の部分は、ダクト107の排気部115に収容されている。
【0042】
本発明によるエンジンは、ECUを接続するためのケーブル配線を更に備える。一般に、このケーブル配線は、ECUのすべての入力信号および出力信号を管理するために必要なすべてのワイヤおよびケーブルを含むことができる。例えば、このケーブル配線は、例えばDCまたはAC電源ケーブルなどの電源ケーブル、CANまたは通信ワイヤ、氷結防止ワイヤ、センサワイヤなどを含むことができる。
【0043】
本発明の一実施形態によれば、ECUを接続するためのケーブル配線の少なくとも一部は、エンジンの1つまたは複数の中空の出口ガイドベーンに収容される。
【0044】
図3は、そのような実施形態の詳細を概略的に示す。エンジンの出口ガイドベーン108の一部分が示される。出口ガイドベーン108は、中空である。特に、出口ガイドベーン108は、ECU104のケーブル配線110を収容するように構成されたハウジングまたはチャネル109を備える。図は、ケーブル配線110が4本のケーブルを含むことを概略的に示している。しかしながら、チャネル109に収容されるケーブル配線110のケーブルの数は、これに限定されない。さらに、図が出口ガイドベーンは単一のチャネル109を備えることを概略的に示す場合でも、出口ガイドベーンは、複数のハウジングまたはチャネルを備えることができる。
【0045】
この実施形態によれば、ケーブル配線110のケーブルは、エンジンの外部から、すなわち、例えばダクト107によって画定されるエンジンの外径を越えて、ECU104が位置するエンジンの内側コアまたはハブまでもってくることができる。
【0046】
エンジン100は、2つ以上の中空の出口ガイドベーンを備えることができる。ECUのケーブル配線110は、2つ以上の中空の出口ガイドベーンに収容されるように分割することができる。
【0047】
本発明の更なる実施形態によれば、ECUを接続するためのケーブル配線の少なくとも一部は、中空のパイロンに、例えばエンジンのハブを格納構成要素と接続するパイロンに収容される。例えば、パイロンは、ECUのケーブル配線を収容するように構成された1つまたは複数のハウジングまたはチャネルを備えることができる。パイロンは、例えば、エンジンの出口ガイドベーンの列の下流に配置することができる。
【0048】
図4は、そのような実施形態の詳細を概略的に示す。中空のパイロン111は、エンジンのハブからダクト107まで延在する。パイロン111は、ECU104のケーブル配線110を収容する。
【0049】
パイロン111は、円形断面を有することができる。好適には、パイロン111は、システムの空気力学的な損失を最小限にするために、翼形断面を有することができる。パイロン111の翼形断面は、揚力または空気流の偏向を引き起こさないようにニュートラルであってもよく、または空気流を偏向させるために使用されてもよい。
【0050】
また、この実施形態によれば、ケーブル配線110のケーブルは、エンジンの外部から、すなわち、例えばダクト107によって画定されるエンジンの外径を越えて、ECU104が位置するエンジンの内側コアまたはハブまでもってくることができる。
【0051】
エンジン100は、2つ以上の中空のパイロンを備えることができる。ECUのケーブル配線110は、2つ以上の中空のパイロンに収容されるように分割することができる。
【0052】
さらに、本発明の更なる実施形態によれば、エンジンは、1つまたは複数の中空の出口ガイドベーンと、1つまたは複数の中空のパイロンと、を備えることができる。ECUのケーブル配線は分割することができる。その結果、ケーブル配線の一部は中空の出口ガイドベーンの1つまたは複数に収容され、別の部分は中空のパイロンの1つまたは複数に収容される。
【0053】
また、図4は、エンジンの主流の少なくとも一部をECU104に向けることによってECU104を冷却するように構成された複数のフィン112を概略的に示す。フィン112は、冷却効果を最大にするように、ハブの全周に周方向に配置されている。特に、フィン112は、ハブの周囲に均一に分布されている。フィン112は、流れの一部をECU104に向けるように、エンジンの主空気流に突出する。
【0054】
本発明は、上述の実施形態を参照して説明されてきた。しかしながら、当業者には、上述の教示および添付の特許請求の範囲に照らして、本発明の課題および本発明の保護の範囲から逸脱することなく、本発明の異なる修正、バリエーション、および改良を行うことが可能であることが明らかである。
【0055】
例えば、図3がパイロン111およびフィン112の両方を示していても、これらの特徴は互いに独立しており、これらが、本発明の同一の実施形態において必ずしも組み合わされる必要はない。
【0056】
さらに、図がステータを示す場合でも、これは、本発明によるエンジンの必須の構成要素ではない。
【0057】
最後に、記載される本発明を不必要に曖昧にすることを避けるために、当業者に既知であると考えられる態様は記載されていない。
【0058】
例えば、電動航空機エンジンの設計および機能原理の詳細は提供されていない。なぜなら、これらは当業者に既知であると考えられるためであり、また、本発明が、エンジンの実際の特定の構造的および/または電子的アーキテクチャとは無関係に、多様なタイプの電動航空機エンジンにおいて実施され得るためである。
【0059】
さらに、ECUのアーキテクチャの詳細も、そのPCBの詳細も記載されていない。なぜなら、これらは当業者に既知であると考えられるためであり、また、本発明が、実際のそのECUの電子的アーキテクチャとは無関係に、多様なタイプのECUで実装され得るためである。
【0060】
したがって、本発明は、上述の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲の保護の範囲によってのみ限定される。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-09-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機用のエンジン(100)であって、ロータ(101)と、前記ロータ(101)の回転を作動させる電気モータ(103)と、前記電気モータ(103)を制御するECU(104)と、を備え、前記ロータ(101)の回転は、前記エンジン(100)の推力を引き起こす空気の主流を提供するエンジン(100)において、
前記ECU(104)は、前記主流によって画定される体積内に位置することを特徴とする、エンジン(100)。
【請求項2】
請求項1に記載のエンジン(100)であって、前記ロータ(101)を収容するダクト(107)を更に備え、その結果、空気の前記主流が前記ダクト(107)内を流れる、エンジン(100)。
【請求項3】
請求項1に記載のエンジン(100)であって、前記ECU(104)は、前記エンジン(100)の中心線または回転軸の周りに配置される、エンジン(100)。
【請求項4】
請求項1に記載のエンジン(100)であって、前記ECU(104)は軸対称の形状を有し、例えば前記ECU(104)が円形または正多角形である断面を有する、エンジン(100)。
【請求項5】
請求項4に記載のエンジン(100)であって、前記ECU(104)の対称軸は、前記エンジン(100)の中心線または回転軸と一致する、エンジン(100)。
【請求項6】
請求項1に記載のエンジン(100)であって、前記ECUは複数のPCBを備え、前記PCBは前記ECUの全体の体積を画定するように積み重ねられる、エンジン(100)。
【請求項7】
請求項1に記載のエンジン(100)であって、前記エンジン(100)はハブを更に備え、前記ECU(104)は前記ハブに位置する、エンジン(100)。
【請求項8】
請求項7に記載のエンジン(100)であって、前記ECUは複数のPCBを備え、前記PCBの1つまたは複数は前記ハブの内面の上に配置される、エンジン(100)。
【請求項9】
請求項7に記載のエンジン(100)であって、前記ECU(104)および前記ハブの少なくとも一部分は、エンジンのプラグアンドプレイコンポーネントとして構成される、エンジン(100)。
【請求項10】
請求項9に記載のエンジン(100)であって、前記ハブの前記部分は、雌コネクタおよび/または雄コネクタを備え、前記ECU(104)は前記ハブの前記部分の前記コネクタと嵌合する雄コネクタおよび/または雌コネクタを備え、前記コネクタは、好適には中心線の周りに軸方向に配置される、エンジン(100)。
【請求項11】
請求項10に記載のエンジン(100)であって、前記ハブの前記部分は雌コネクタのみを備え、前記ECU(104)は前記ハブの前記部分の前記コネクタと嵌合する雄コネクタのみを備える、エンジン(100)。
【請求項12】
請求項10に記載のエンジン(100)であって、前記ハブの前記部分は雄コネクタのみを備え、前記ECU(104)は前記ハブの前記部分の前記コネクタと嵌合する雌コネクタのみを備える、エンジン(100)。
【請求項13】
請求項7に記載のエンジン(100)であって、前記ハブは1つまたは複数のフィン(112)を備え、前記1つまたは複数のフィン(112)は、例えば強制対流によって、および/または前記主流の少なくとも一部を前記ECU(104)に向けることによって、前記ECU(104)を冷却するように構成される、エンジン(100)。
【請求項14】
請求項13に記載のエンジン(100)であって、前記フィン(112)は前記ハブの全周に周方向に配置される、エンジン(100)。
【請求項15】
請求項1に記載のエンジン(100)であって、前記エンジン(100)は1つまたは複数の中空の出口ガイドベーンを備え、前記中空の出口ガイドベーンは、前記ECU(104)のケーブル配線(110)の少なくとも一部または全部を収容する、エンジン(100)。
【請求項16】
請求項1に記載のエンジン(100)であって、前記エンジン(100)は1つまたは複数の中空のパイロン(111)を備え、前記中空のパイロン(111)は前記ECUのケーブル配線(110)の少なくとも一部または全部を収容する、エンジン(110)。
【請求項17】
請求項1に記載のエンジン(100)であって、前記エンジンは空気流圧縮部を備え、前記ECU(104)は、前記空気流圧縮部に対応して、または前記空気流圧縮部の下流に位置する、エンジン(100)。
【請求項18】
請求項1に記載のエンジン(100)であって、前記エンジン(100)は更にバックコーン(105)を備え、前記ECU(104)は前記バックコーン(105)に位置する、エンジン(100)。
【請求項19】
請求項1に記載のエンジン(100)であって、前記エンジン(100)はスピナ(106)を更に備え、前記ECU(104)は前記スピナ(106)に位置する、エンジン(100)。
【請求項20】
請求項1に記載の1つまたは複数のエンジンを備える、航空機。
【請求項21】
請求項20に記載の航空機であって、前記航空機は垂直離着陸(vtol)航空機である、航空機。
【請求項22】
請求項21に記載の航空機であって、請求項1に記載の複数の、例えば36個のエンジンを備える、航空機。
【国際調査報告】