(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】自動車両用のホイール組立体
(51)【国際特許分類】
B60B 3/04 20060101AFI20240208BHJP
【FI】
B60B3/04 D
B60B3/04 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550571
(86)(22)【出願日】2022-02-07
(85)【翻訳文提出日】2023-10-13
(86)【国際出願番号】 IN2022050101
(87)【国際公開番号】W WO2022175968
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】202141007419
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523226882
【氏名又は名称】ティーヴイエス モーター カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100128428
【氏名又は名称】田巻 文孝
(72)【発明者】
【氏名】デバラジ エス
(72)【発明者】
【氏名】マシューズ ウィニー ケイ
(72)【発明者】
【氏名】ラジュ カーナム ベンカタ マンガ
(72)【発明者】
【氏名】アーマッド エス ターリク
(72)【発明者】
【氏名】プラバカール アミット
(72)【発明者】
【氏名】ガーグ マニッシュ
(57)【要約】
自動車両用のホイール組立体。本発明は、自動車両(100)用のホイール組立体(200)に関する。ホイール組立体(200)は、第1の材料で構成されたホイールリム(220)と、第2の材料で構成されたホイールハブ(300)とを含み、ホイールハブ(300)は、ホイールリム(220)に着脱可能に取り付けられ、ホイールハブ(300)は、自動車(100)にブレーキをかけている間に生じる熱を放散させるよう構成されている。一実施形態では、ホイールハブ(300)は、ドラムブレーキのバッキングプレートに向いた内側フェース(310b)およびホイールハブ(300)内に生じた熱を放散させるよう構成された外側フェース(310a)を備えたディスク(310)を有する。ホイールハブ(300)は、ディスク(310)から延びていて、ホイールハブ(300)内に生じた熱を放散させるよう構成されている環状壁(350)をさらに有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車両(100)用のホイール組立体(200)であって、前記ホイール組立体(200)は、第1の材料で構成されたホイールリム(220)と、第2の材料で構成されたホイールハブ(300)とを含み、前記ホイールハブ(300)は、前記ホイールリム(220)に着脱可能に取り付けられ、前記ホイールハブ(300)は、前記自動車両(100)にブレーキをかけている間に生じる熱を放散させるよう構成されている、ホイール組立体(200)。
【請求項2】
前記ホイールハブ(300)は、ドラムブレーキのバッキングプレートに向いた内側フェース(310b)および前記ホイールハブ(300)内に生じた熱を放散させるよう構成された外側フェース(310a)を備えたディスク(310)と、前記ディスク(310)から延びていて、前記ホイールハブ(300)内に生じた熱を放散させるよう構成されている環状壁(350)とを有する、請求項1記載のホイール組立体(200)。
【請求項3】
前記ホイールハブ(300)の前記ディスク(310)の前記外側フェース(310a)は、前記ホイールハブ(300)の前記ディスク(310)の周囲(312)から前記ホイールハブ(300)の前記ディスク(310)の中心(314)に向かって延びる複数の冷却フィン(318,320)を有する、請求項1記載のホイール組立体(200)。
【請求項4】
前記複数の冷却フィンは、複数の互い違いに配置された冷却フィン(318)から成る、請求項3記載のホイール組立体(200)。
【請求項5】
前記複数の互い違いに配置された冷却フィン(318)のうちの少なくとも1つの第1の端部は、第1の想像円上に位置し、前記第1の想像円の半径は、前記ホイールハブ(300)の回転軸線から1mm~70mmである、請求項4記載のホイール組立体(200)。
【請求項6】
前記複数の冷却フィンは、複数の互い違いに配置されていない冷却フィン(320)から成る、請求項3記載のホイール組立体(200)。
【請求項7】
前記複数の互い違いに配置されていない冷却フィン(320)のうちの少なくとも1つの第1の端部は、第1の想像円上に位置し、前記第1の想像円の半径は、前記ホイールハブ(300)の回転軸線から1mm~70mmである、請求項6記載のホイール組立体(200)。
【請求項8】
前記ホイールハブ(300)の前記ディスク(310)の前記外側フェース(310a)は、少なくとも1つの環状フィン(322)を有する、請求項2記載のホイール組立体(200)。
【請求項9】
前記ホイールハブ(300)の前記ディスク(310)の前記内側フェース(310b)は、少なくとも1つの環状溝(324)を有する、請求項2記載のホイール組立体(200)。
【請求項10】
前記ホイールハブ(300)の前記環状壁(350)は、前記ホイールハブ(300)の前記ディスク(310)の前記周囲(312)に沿って環状隆起部(360)を形成するよう延びている、請求項2記載のホイール組立体(200)。
【請求項11】
前記環状隆起部(360)は、不連続である、請求項10記載のホイール組立体(200)。
【請求項12】
前記第1の材料は、板金である、請求項1記載のホイール組立体(200)。
【請求項13】
前記第2の材料は、合金である、請求項1記載のホイール組立体(200)。
【請求項14】
前記ホイールリム(220)は、その内周に沿って設けられた複数の係止受け具(240)を有する、請求項1記載のホイール組立体(200)。
【請求項15】
前記ホイールハブ(300)は、前記ホイールリム(220)の前記係止受け具(240)に対応してその周囲に沿って設けられた複数の固定ループ(380)を有する、請求項1または14記載のホイール組立体(200)。
【請求項16】
前記係止受け具(240)および前記固定ループ(380)は、前記ホイールハブ(300)を前記ホイールリム(220)に着脱可能に取り付ける固定手段(230)を受け入れる、請求項15記載のホイール組立体(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、サドル形自動車両、特に自動車両(以下、単に「車両」という場合がある)用のホイール組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
ホイール組立体は、主要構成要素として、ホイールリムおよびホイールハブを含む。ホイールハブは、円形の輪郭を有し、このホイールハブは、ホイールリムに着脱可能に取り付けられる。ドラムブレーキシステムでは、ホイールハブは、ブレーキシリンダおよびブレーキパッドを包囲し、このホイールハブは、バッキングプレートに円周方向に取り付けられる。バッキングプレートは、駆動シャフトに取り付けられており、このバッキングプレートは、エンジン出力に応答して軸方向に回転する。ブレーキをかけると、バッキングプレートに取り付けられているブレーキパッドがホイールハブの内壁と摩擦係合し、それによりホイールの回転を減速するとともに最終的には停止させる。
【0003】
頻繁なブレーキングおよびブレーキパッドとの摩擦係合に起因して、ホイール組立体、特にホイールリムおよびホイールハブは、応力の増大を生じる。これにより、最終的には、ホイールリムかホイールハブかのいずれかに亀裂が生じる。さらに、ホイール組立体は、過熱およびフープ応力の増大を生じる場合が多い。それゆえ、これらの問題を解決するためにホイール組立体に対して幾つかの試みがなされた。1つのかかる試みでは、ホイールハブは、鋳鉄のような金属で作られる。鋳鉄は、応力に屈することはなく、しかも熱伝導性および耐摩耗性を有しているが、鋳鉄製のホイールハブは、自動車両の走行距離に直接的な影響を及ぼすホイールの総重量を増大させる。さらに、鋳鉄は、亀裂を生じがちである。総重量を減少させるため、合金を基材とするホイールハブ、特にアルミニウムを基材とするホイールハブが用いられる。しかしながら、合金を基材とするホイールハブは、ホイール組立体の全体的製造費を増大させ、これは、望ましくない。さらに、コストを下げるため、ホイールハブを製造するのに板金が用いられていれる。しかしながら、板金は、合金を基材とするホイールハブと比較したときに、質量、体積、表面積および熱伝導率が不十分である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かくして、当該技術分野において、少なくとも上述の問題に取り組むホール組立体が要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、自動車両用のホイール組立体に関する。ホイール組立体は、第1の材料で構成されたホイールリムと、第2の材料で構成されたホイールハブとを含み、ホイールハブは、ホイールリムに着脱可能に取り付けられ、ホイールハブは、自動車両にブレーキをかけている間に生じる熱を放散させるよう構成されている。
【0006】
一実施形態では、ホイールハブは、ドラムブレーキのバッキングプレートに向いた内側フェースおよびホイールハブ内に生じた熱を放散させるよう構成された外側フェースを備えたディスクと、ディスクから延びていて、ホイールハブ内に生じた熱を放散させるよう構成されている環状壁とを有する。
【0007】
本発明のもう1つの実施形態では、ホイールハブのディスクの外側フェースは、ホイールハブのディスクの周囲からホイールハブのディスクの中心に向かって延びる複数の冷却フィンを有する。
【0008】
本発明の一実施形態では、複数の冷却フィンは、複数の互い違いに配置された冷却フィンから成る。もう1つの実施形態では、複数の互い違いに配置された冷却フィンのうちの少なくとも1つの第1の端部は、第1の想像円上に位置し、第1の想像円の半径は、ホイールハブの回転軸線から1mm~70mmである。
【0009】
本発明の別の実施形態では、複数の冷却フィンは、複数の互い違いに配置されていない冷却フィンから成る。一実施形態では、複数の互い違いに配置されていない冷却フィンのうちの少なくとも1つの第1の端部は、第1の想像円上に位置し、第1の想像円の半径は、ホイールハブの回転軸線から1mm~70mmである。
【0010】
本発明のさらにもう1つの実施形態では、ホイールハブのディスクの外側フェースは、少なくとも1つの環状フィンを有する。もう1つの実施形態では、ホイールハブのディスクの内側フェースは、少なくとも1つの環状溝を有する。
【0011】
別の実施形態では、ホイールハブの環状壁は、ホイールハブのディスクの周囲に沿って環状隆起部を形成するよう延びている。もう1つの実施形態では、環状隆起部は、不連続である。
【0012】
一実施形態では、第1の材料は、板金である。もう1つの実施形態では、第2の材料は、合金である。
【0013】
本発明の一実施形態では、ホイールリムは、その内周に沿って設けられた複数の係止受け具を有する。もう1つの実施形態では、ホイールハブは、ホイールリムの係止受け具に対応してその周囲に沿って設けられた複数の固定ループを有する。さらにもう1つの実施形態では、係止受け具および固定ループは、ホイールハブをホイールリムに着脱可能に取り付ける固定手段を受け入れる。
【0014】
本発明の諸実施形態を参照し、実施形態の実施例が添付の図に示されている。これら図は、例示として記載されており、本発明を限定するものではない。これら実施形態との関連で本発明につき一般的に説明するが、理解されるべきこととして、本発明の範囲をこれら特定の実施形態に限定しようとするものではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態として自動車両の側面図である。
【
図2】本発明の一実施形態としての自動車両の後ろ側から見た斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態としてのリヤホイール組立体の分解組立図である。
【
図4a】本発明の一実施形態としてのホイールハブの斜視図である。
【
図4b】本発明の一実施形態としてのホイールハブの正面図である。
【
図5a】本発明の変形実施形態としてのホイールハブの正面図である。
【
図5b】本発明の変形実施形態としてのホイールハブの斜視図である。
【
図6a】本発明の一実施形態としてのホイールハブの内側フェースの正面図である。
【
図6b】本発明の一実施形態としてのホイールハブの内側フェースの部分切除断面斜視図である。
【
図7】本発明のホイール組立体と従来型ホイール組立体の温度を比較したグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、自動車両用のホイール組立体に関する。
【0017】
図1は、例示の自動車両100の右側面図である。自動車両100は、ヘッドチューブ12を備えたメインフレーム10を有する。自動車両100は、フロントホイール16に連結された1つ以上のフロントサスペンション14をフロントサイド寄りに有し、フロントホイール16は、ハンドルバー組立体18にさらに連結され、ハンドルバー組立体18は、自動車両100のステアリング組立体を形成する。ステアリング組立体は、1対のリヤビューミラー(サイドミラー)(36a,36b)を含む。ステアリング組立体は、ヘッドチューブ12回りに回転可能に設けられている。メインフレーム10は、ヘッドチューブ12から後方下方に延び、このメインフレームは、このヘッドの後に曲げ部分を有し、この曲げ部分は、実質的に、自動車両100のリヤサイドに向かって長手方向に、すなわち、フロント‐リヤ方向に延びている。
【0018】
自動車両100は、内燃(IC)エンジン20をさらに有する。この実施形態では、ICエンジン20は、メインフレーム10に揺動可能に連結されている。自動車両100は、ホイール組立体200のホイールリム220に取り付けられたリヤホイール210をリヤサイド寄りに有する。
【0019】
図1および
図2に示すように、自動車両100は、ICエンジン20から後方に延びる排気系統26をさらに有する。加うるに、車両100は、リヤホイール210の少なくとも一部分を覆うリヤフェンダ28を有し、この車両は、リヤホイール210の上方に位置決めされている。さらに、自動車両100は、メインフレーム10によって支持されたシート組立体32を有する。シート組立体32は、ヒンジ的に開放可能である。自動車両10は、フロアボード34を有し、ライダーは、フロアボード34上に足を載せることによって車両100を着座位置で作動させることができる。さらに、フロアボード34は、荷重を支持することができる。加うるに、ユーティリティボックスがシート組立体32の下に設けられ、このユーティリティボックスは、メインフレーム10によって支持されている。燃料タンク(図示せず)がユーティリティボックスに隣接して設けられている。さらに、車両100は、ヘッドライト組立体38、テールライト組立体30、抵抗器制御点火(TCI)ユニット(図示せず)、オルタネータ(図示せず)、スターターモータ(図示せず)を含む複数の電気・電子コンポーネントを有する。自動車両100は、かくして、センタースタンド40上でいつでも走行可能な位置のままでいるようになっている。
【0020】
図2および
図3を参照すると、本発明のホイール組立体200は、ホイールリム220およびホイールハブ300を含む。ホイールハブ300は、複数の固定手段230、例えばナットとボルトを用いてホイールリム220に着脱可能に取り付けられている。さらに、ホイールハブ300は、ブレーキを自動車両100にかけている間にホイールハブ300内に生じる熱を放散させるよう構成されている。本発明では、ホイールリム220は、第1の材料で作られ、ホイールハブ300は、第2の材料で作られている。本発明の一実施形態では、第1の材料は、板金であり、第2の材料は、合金である。
【0021】
図4aおよび
図4bを参照すると、本発明の一実施形態では、ホイールハブ300は、ディスク310を有する。ディスク310は、中心314に軸方向穴を有し、この軸方向穴は、車両100の駆動シャフト(図示せず)を受け入れる。ディスク310は、内側フェース310b(
図5a、
図6aおよび
図6bに示されている)および外側フェース310aを有する。内側フェース310bは、ドラムブレーキのバッキングプレート(図示せず)に向き、ディスク310の外側フェース310aは、ホイールハブ300内に生じた熱を放散するよう構成されている。
【0022】
一般的に、ドラムブレーキは、ホイール組立体およびその結果としてこれに取り付けられているタイヤは、減速して最終的には停止するようにするために、回転中のホイールハブに対して働く摩擦力を用いる。2つの表面相互間に摩擦が作用し続けることにより、熱の量の増大が常時生じる。かくして、上述したように、一実施形態では、ディスク310の外側フェース310aは、かかる摩擦係合から生じた熱を放散させるよう構成されている。
図4a、
図4b、
図5a、および
図5bに示すように、本発明の一実施形態では、ディスク310の外側フェース310aは、冷却フィンを有するよう構成されているのがよい。
【0023】
図4aおよび
図4bに示す実施形態を参照すると、ホイールハブ300のディスク310の外側フェース310aは、複数の冷却フィンを有する。これらは、互い違いに配置された(千鳥状の)冷却フィン318である。互い違いに配置された冷却フィン318は、ディスク310の周囲312からディスク310の中心314に向かって延びている。本発明の一実施形態では、互い違いに配置された冷却フィン318のうちの少なくとも1つの第1の端部は、第1の想像円上に位置し、第1の想像円の半径は、ホイールハブ300の回転軸線から1mm~70mmである。
【0024】
図5aに示すもう1つの実施形態では、ディスク310の外側フェース310aは、複数の互い違いに配置されていない(非千鳥状の)冷却フィン320を有する。互い違いに配置されていない冷却フィン320は、ディスク310の周囲312に実質的に垂直であり、これら冷却フィンは、周囲312からディスク310の中心314に向かって延びている。本発明の一実施形態では、互い違いに配置されていない冷却フィン320のうちの少なくとも1つの第1の端部は、第1の想像円上に位置し、第1の想像円の半径は、ホイールハブ300の回転軸線から1mm~70mmである。
【0025】
本発明の別の実施形態では、
図5bを参照すると、ディスク310の外側フェース310aは、少なくとも1つの環状フィン322を有するよう構成されている。環状フィン322は、中心314に設けられた軸方向穴と同心である。さらにもう1つの実施形態では、
図6aおよび
図6bに示すように、ディスク310の内側フェース310bは、少なくとも1つの環状溝324を有するよう構成されている。この実施形態では、環状溝324は、中心314の軸方向穴と同心である。注目できるように、外側フェース310aの構成は、上述の実施形態には限定されない。さらに、当業者には明らかなように、外側フェースは、上述の実施形態により単独でまたは組み合わせ状態で構成できる。
【0026】
さらに、本発明のホイールハブ300は、環状壁350を有する。環状壁350は、ディスク310から延び、この環状壁は、ドラムブレーキのバッキングプレート円周方向に係合している。ブレーキをかけている間、環状壁350の内面は、ドラムブレーキのブレーキパッド(図示せず)と摩擦係合する。本発明では、環状壁350は、ホイールハブ300内に生じた熱を放散させるよう構成されている。
図4aおよび
図6bを参照すると、本発明の一実施形態では、環状壁350は、ディスク310の周囲312に沿って環状隆起部360を形成するよう延びるような構成になっている。本発明のさらにもう1つの実施形態では、環状隆起360は、不連続である。
【0027】
さらに、
図2、
図3、
図4a、
図4b、
図5a、
図5b、
図6a、および
図6bを参照すると、一実施形態では、ホイールハブ300は、その周囲に沿って複数の固定ループ380を有する。
図3を参照すると、ホイールリム220は、その内周に沿って複数の係止受け具240を有する。ホイールリム220の複数の係止受け具240は、ホイールハブ300の複数の固定ループ380に対応している。
図2および
図3に示すように、ホイールハブ300は、ホイールリム220に着脱可能に取り付けられ、それにより、固定ループ380および係止受け具240は、複数の固定手段230、例えばボルトとナットを受け入れる。
【0028】
次に
図7を参照すると、この図は、比較温度グラフ図である。このグラフには、2本の棒、すなわち、本発明のホイール組立体を表すAおよび従来型ホイール組立体を表すBが描かれている。種々の実験例で理解されるように、本発明のホイール組立体では、相当な熱の放散量が得られた。有利には、冷却フィンにより、熱放散量は、何倍にもなるが、と言うのは、冷却フィンは、表面積を増大させて空気循環を向上させているからである。これにより、車両のブレーキ性能および取り扱いが向上する。さらに、外側フェース上の環状リングおよび/または内側フェース上の環状溝に起因して、ホイールハブは、変形を生じることなく、過剰なフープ応力に耐える能力が増大している。加うるに、互いに異なる材料で作られたディスクおよび環状リングは、ホイール組立体の総重量を実質的に減少させている。
【0029】
本発明をある特定の実施形態に関して説明したが、当業者には明らかなように、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更および改造を行うことができる。
【国際調査報告】