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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】カルーセルラベリング機械
(51)【国際特許分類】
   B65C 9/00 20060101AFI20240208BHJP
   B65C 11/00 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
B65C9/00
B65C11/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550623
(86)(22)【出願日】2022-02-10
(85)【翻訳文提出日】2023-10-19
(86)【国際出願番号】 EP2022053258
(87)【国際公開番号】W WO2022179858
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】102021000004121
(32)【優先日】2021-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510147581
【氏名又は名称】ピ・エ・ラベレルス・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】P.E. LABELLERS S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100218132
【弁理士】
【氏名又は名称】近田 暢朗
(72)【発明者】
【氏名】ボナルディ,ルカ
【テーマコード(参考)】
3E095
【Fターム(参考)】
3E095AA07
3E095CA10
3E095DA90
3E095FA06
3E095FA16
(57)【要約】
カルーセルラベリング機械は、ラベルを貼り付ける容器(3)を搬送するためのカルーセル(2)を備え、カルーセル(2)は、その周縁部においてラベリングステーションを支持するための少なくとも1つのキャリッジ(6)によって着脱自在に係合可能な少なくとも1つの取付部(5)を支持するフレーム(4)と、キャリッジ(6)に搭載されたラベリングステーションによって、カルーセル(2)上に存在する容器(3)へのラベルの貼り付けを可能にするようにされた位置で、キャリッジ(6)をフレーム(4)に固定するために、キャリッジ(6)によって支持された係合手段(9)と協働するようにされた固定手段(8)とを備える。係合手段(9)はキャリッジ(6)によって支持されたカップリング装置(10)を備える一方、固定手段(8)は少なくとも1対の保持要素(11a,11b)を有し、少なくとも1つのカップリング装置(10)を保持要素(11a,11b)の間にクランプするために相対移動可能である。カップリング装置(10)を保持要素(11a,11b)に対してセンタリングするための手段が設けられている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベルを貼り付ける容器(3)を搬送するためのカルーセル(2)を備えるカルーセルラベリング機械であって、
前記カルーセル(2)は、
その周縁部においてラベリングステーションを支持するための少なくとも1つのキャリッジ(6)と着脱自在に係合可能な少なくとも1つの取付部(5)を支持するフレーム(4)と、
前記キャリッジ(6)に搭載された前記ラベリングステーションによって、前記カルーセル(2)上に存在する前記容器(3)への前記ラベルの貼り付けを可能にするようにされた位置で、前記キャリッジ(6)を前記フレーム(4)に固定するために、前記キャリッジ(6)によって支持された係合手段(9)と協働するようにされた固定手段(8)と
を備え、
前記係合手段(9)は、前記キャリッジ(6)によって支持された少なくとも1つのカップリング装置(10)を備え、
前記固定手段(8)は、少なくとも1対の保持要素(11a,11b)を有し、前記少なくとも1つのカップリング装置(10)を前記保持要素(11a,11b)の間にクランプするために相対移動可能であり、
前記少なくとも1つのカップリング装置(10)を前記保持要素(11a,11b)に対してセンタリングするための手段が設けられている
ことを特徴する、カルーセルラベリング機械。
【請求項2】
前記少なくとも1つのカップリング装置(10)は、前記フレーム(4)に向けられるように設計された前記キャリッジ(6)の側面から突出する実質的に水平な係合プレート(12)を備え、
前記係合プレート(12)は、前記保持要素(11a,11b)の間に挿入可能である
ことを特徴とする、請求項1に記載のカルーセルラベリング機械。
【請求項3】
前記センタリング手段は、前記フレーム(4)によって支持され、横方向に相互に間隔をあけて配置された実質的に鉛直な位置決めピン(13)を備え、
前記係合プレート(12)は、前記位置決めピン(13)の間に挿入可能である少なくとも1対の突出部(12a)を画定するように前部領域に形成されている
ことを特徴とする、前記請求項の1つまたは複数に記載のカルーセルラベリング機械。
【請求項4】
前記突出部(12a)は、前記位置決めピン(13)の少なくとも1つを収容するように設計された少なくとも1つの凹部(12b)によって分離されていることを特徴とする、前記請求項の1つまたは複数に記載のカルーセルラベリング機械。
【請求項5】
前記キャリッジ(6)は、前記係合プレート(12)に固定され、前記キャリッジ(6)に対して実質的に横方向である方向に沿って相互に実質的に同軸に配置される1対の係合ピン(14)を備え、
前記係合ピン(14)は、前記係合プレート(12)に対して相互に反対側で横方向に突出し、
前記保持要素(11a,11b)は、前記係合ピンの各々に対して、それぞれ対応する形状の収容座部(15)を画定する
ことを特徴とする、前記請求項の1つまたは複数に記載のカルーセルラベリング機械。
【請求項6】
前記収容座部(15)のそれぞれは、前記保持要素(11a,11b)の一方に少なくとも部分的に画定され、前記保持要素(11a,11b)の他方に少なくとも部分的に画定される、前記請求項の1つまたは複数に記載のカルーセルラベリング機械。
【請求項7】
前記キャリッジ(6)は、少なくとも1対の位置決めタブ(16)を備え、
前記位置決めタブ(16)は、前記係合プレート(12)の面から実質的に直角に突出し、それぞれの係合座部(17)に挿入可能であり、
前記係合座部(17)は、前記保持要素(11a,11b)の1つに対応的に画定されている
ことを特徴とする、前記請求項の1つまたは複数に記載のカルーセルラベリング機械。
【請求項8】
前記保持要素(11a,11b)は、
前記フレーム(4)に固定され、前記フレーム(4)の上縁(4a)に対して所定の高さに配置される上側保持要素(11a)と、
前記上側保持要素(11a)に対向し、前記上側保持要素(11a)に対して、電気機械的移動手段によって、実質的に鉛直方向に沿って動作可能な下側保持要素(11b)と
を備えることを特徴とする、前記請求項の1つまたは複数に記載のカルーセルラベリング機械。
【請求項9】
前記電気機械的移動手段は、前記下側保持要素(11a)と一体である雌ねじ(21a,21b,21c)それぞれによって係合される少なくとも1つのウォームねじ(20a,20b,20c)を作動させる電気モータ(19)を備えることを特徴とする、前記請求項の1つまたは複数に記載のカルーセルラベリング機械。
【請求項10】
前記電気モータ(19)は、ブラシレスタイプのモータであることを特徴とする、前記請求項の1つまたは複数に記載のカルーセルラベリング機械。
【請求項11】
前記保持要素(11a,11b)は、前記フレーム(4)の外周空間の占有範囲内に収容されることを特徴とする、前記請求項の1つまたは複数に記載のカルーセルラベリング機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルーセルラベリング機械に関する。
【背景技術】
【0002】
カルーセルラベリング機械は、例えば、容器の異なる領域にラベルを貼り付けるステーション、予め接着剤を塗布されたラベルを使用するステーション、またはラベルに熱/冷の接着剤を塗布するための装置を備えたステーションなどの相互に異なるラベリングステーションをカルーセルの周縁部に取り付けることができ、これにより機械の高い汎用性が実現されることが知られている。
【0003】
これらのラベリング機械では、通常、ラベリングステーションがそれぞれのキャリッジによって支持されており、それぞれのキャリッジには車輪が設けられ、車輪はカルーセルのフレームに近接配置されるとともにこれらのキャリッジを固定するように具体的に構成された取付部でフレームに固定されている。
【0004】
現在、キャリッジを対応する取付部に固定することに関しては、様々な種類の装置で実現されている。
【0005】
既知の解決策の1つは、キャリッジの後部に配置されたクランクを使用してオペレータが手動で操作できる固定要素を含む。
【0006】
この解決策は、非常に簡単であるという利点がある一方で、オペレータによる手動介入が必要である。
【0007】
より複雑な解決策としては、電子制御の機械的アクチュエータがキャリッジを下から持ち上げ、空気圧装置がキャリッジを上から押さえることで、カルーセルのフレームに対してキャリッジを固定するというものも知られている。
【0008】
この解決策では、カルーセルのフレームに対して横方向のスペースがある程度占有されることに加え、キャリッジの固定と、カルーセルの平面に対する正しい高さでの位置決めとを正確に制御できない。
【発明の概要】
【0009】
本発明の目的は、上述した態様の1つ以上において公知技術を改良できるカルーセルラベリング機械を提供することである。
【0010】
この目的の範囲内で、本発明の目的は、十分に確実な固定が保証されるとともにカルーセルの平面に対して正しい高さに位置決めすることを確実にした状態で、ラベリングステーションを支持するためのキャリッジを周縁部に固定することを可能にするカルーセルラベリング機械を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、キャリッジを固定するために構成された取付部が、キャリッジのフレームに対して過度に突出せず、フレームの周囲空間の最大占有範囲内に実質的に収容されるカルーセルラベリング機械を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、最大限の精度で、かつ極めて簡単な手段で、キャリッジをカルーセルのフレームに固定することが可能なラベリング機械を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、オペレーションにおける信頼性と安全性を最も広く保証できるカルーセルラベリング機械を提供することである。
【0014】
本発明の他の目的は、キャリッジの位置決めおよび固定の最適な制御を可能にするカルーセルラベリング機械を提供することである。
【0015】
本発明のさらなる目的は、既存の解決策に代わる方法で背景技術の欠点を克服することである。
【0016】
本発明の他の目的は、比較的容易に提供でき、そのため低コストで製造できるカルーセルラベリング機械を提供することである。
【0017】
この目的および以下にてより明らかになるこれらおよび他の目的は、従属請求項に記載の特徴の1つ以上を選択的に備える請求項1に記載のカルーセルラベリング機械によって達成される。
【0018】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面に非限定的な例として示される本発明に係るカルーセルラベリング機械の好ましいが排他的ではない実施形態の説明からより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】カルーセルラベリング機械のカルーセル上の取付部に固定された状態でラベリングステーションを支持するためのキャリッジを備えた本発明に係るカルーセルラベリング機械の側面図。
図2】カルーセルの取付部に接近したキャリッジの側面図。
図3】取付部に接近したキャリッジの斜視図。
図4】取付部に運ばれたがまだ固定されていない状態のキャリッジの斜視図。
図5】簡略化のために部品を省略した図2のV-V線に沿った断面図。
図6】カルーセルが透明で示されており、キャリッジが取付部に運ばれたがまだ固定されていない状況におけるキャリッジを部分的に示す側面図。
図7】カルーセルが透明で示されており、図6の状況におけるキャリッジを部分的に示す長手平面に沿った断面図;
図8】簡略化のために部品が省略されており、図6のVIII-VIII線に沿った断面図。
図9】カルーセルが透明で示されており、取付部に固定されたキャリッジを部分的に示す側面図。
図10図9の状況におけるキャリッジの長手方向平面に沿った断面図。
図11】キャリッジの位置を基準とした、取付部の背面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面を参照して、本発明に係るカルーセルラベリング機械は、全体として参照数字1で示されており、ラベルを貼り付ける容器3を搬送するためのカルーセル2を備え、このカルーセル2はその周縁部においてそれ自体公知であって簡略化のために図示されていないラベリングステーションを支持するための少なくとも1つのキャリッジ6のそれぞれのための少なくとも1つの取付部5を支持するフレーム4を備える。
【0021】
キャリッジ6には車輪7が取り付けられており、カルーセル2のフレーム4に固定するために、キャリッジ6を取付部5まで移動させることができる。
【0022】
便利なことには、フレーム6の周囲には複数の取付部5があってもよく、それぞれの取付部5はそれぞれのキャリッジ6と着脱可能に係合可能である。便利なことに、カルーセル2の周囲に存在する取付部5は、様々な取付部5間でのキャリッジ6の交換を可能にするために、互いに構造的に同一である。
【0023】
特に、各取付部5には固定手段8が設けられており、この固定手段8はキャリッジ6によって支持された係合手段9と協働して動作し、キャリッジ6によって支持されたラベリングステーションがカルーセル2上で移送中の容器にラベルを積極的に貼り付けできるようにされた位置で、対応するキャリッジをカルーセル2のフレーム4に確実に固定する。
【0024】
本発明によれば、係合手段9はキャリッジ6によって支持された少なくとも1つのカップリング装置10を有する一方、固定手段8は順に少なくとも1対の保持要素11a,11bを有し、これらの保持要素11a,11bは保持要素11a,11bの間にカップリング装置10をクランプして固定するために相対移動可能である。
【0025】
特に、このような保持要素11a,11bは、2つの保持要素11a,11bの間に構成される領域へのカップリング装置10の挿入または引き抜きを可能にするように互いに離れるように移動でき、また、以下によく説明されるように、保持要素間のカップリング装置10のクランプを行うために互いに向かって移動できる。
【0026】
より具体的には、保持要素11a,11bはそれぞれのブロックによって提供され、有利なことには、図において11aで示されたものに対応する上側保持要素と、上側保持要素11aに対向するとともに図において11bで示されたものに対応する下側保持要素とを有する。
【0027】
便利なことには、上側保持要素11aは、カルーセル2のフレーム4に固定され、フレームの上縁4aに対して予め設定された高さに配置される。好ましくは、上側保持要素11aは、カルーセル2の上縁4aの真下に配置される。
【0028】
下側保持要素11bは、代わりに、上側保持要素11aに対して、実質的に鉛直方向に沿って、以下に詳述する電気機械的移動手段を用いて、保持要素11a,11bの相互接近または間隔離隔を可能にするように動作できる。
【0029】
保持要素11a,11bに対してカップリング装置10をセンタリング(中央配置)するための手段も設けられており、これにより、カルーセル2に対するキャリッジ6、したがって対応するラベリングステーションの正しい位置決めを保証するだけでなく、保持要素11a,11bがキャリッジ6を固定する機能を正しく果たすことも保証できる。
【0030】
有利なことには、カップリング装置10は実質的に水平な係合プレート12を有し、この係合プレート12はキャリッジ6の前部から突出しており、フレーム4に向けられるように設計されている。
【0031】
特に、係合プレート12は、保持要素11a,11bの間に挿入でき、その結果、これらの保持要素の間でクランプされることができる構造になっている。
【0032】
便利なことには、上述のセンタリング手段は、実質的に鉛直な位置決めピン13を有し、これらの位置決めピンは、取付部5においてカルーセルのフレーム4に支持され、キャリッジ6の横軸に実質的に平行な方向に沿って、横方向に相互に間隔をあけて配置されている。
【0033】
係合プレート12は、カルーセル2に対するキャリッジ6の正しい半径方向の位置決めを確実にするために、位置決めピン13の間に挿入可能な少なくとも1対の突出部12aを画定するように前部領域に形成されている。
【0034】
有利なことには、突出部12aは少なくとも1つの凹部12bによって分離されており、少なくとも1つの凹部12bは保持要素11a,11bの間に係合プレート12を挿入するようにキャリッジ6がカルーセル2にもたらされたときに、位置決めピン13の少なくとも1つを凹部12b内に受け入れるように設計されている。
【0035】
便利なことには、キャリッジ6には1対の係合ピン14がさらに設けられており、この係合ピン14は係合プレート12に固定され、係合プレート12が保持要素11a,11bの間にクランプされたときに、係合プレート12が取付部5から外れるのを防止できるようになっている。
【0036】
特に、そのような係合ピン14は、キャリッジ6に対する横軸に実質的に平行な方向に沿って実質的に相互に同軸に配置され、係合プレート12に対して相互に反対側で横方向に突出している。
【0037】
係合ピン14のそれぞれについて、保持要素11a,11bは対応する形状のそれぞれの収容座部15を画定し、より具体的には、それぞれの収容座部15は有利には保持要素11a,11bの一方に少なくとも部分的に画定され、保持要素11a,11bの他方に少なくとも部分的に画定される。収容座部15のうち、上側保持要素11aに画定されている部分は図中15aで示され、下側保持要素11bに画定されている部分は15bで示されている。
【0038】
有利なことには、保持要素11a,11bに対する係合ピン14の正しいセンタリングを確実にするために、キャリッジ6には係合プレート12の面から実質的に直角に突出し、保持要素11a,11bの1つに対応的に画定されたそれぞれの係合座部17に挿入可能な、少なくとも1対の位置決めタブ16が設けられている。
【0039】
好ましくは、位置決めタブ16は、キャリッジ6の横軸に実質的に平行な方向に沿って相互に横方向に隣接し、係合プレート12の下面から下方に突出している。この場合、係合座部17は下側保持要素11bに画定される。
【0040】
有利なことには、位置決めタブ16は、係合ピン14に対して、キャリッジ6をカルーセル2のフレーム4に接近させるキャリッジ6の移動方向における前部領域に配置され、より具体的には、係合プレート12の突出部12aに実質的に配置される。
【0041】
便利なことには、係合座部17は、相互に連続する2つの部分、それぞれ、キャリッジ6に向けられるように係合座部17の側部に配置されたアクセス部17aと、それぞれの位置決めタブ16が収まるように設計され、位置決めタブ16に対応する形状の収容部17bとを有する。
【0042】
有利なことには、アクセス部17aには、対応する係合座部17の収容部17bへの位置決めタブ16の挿入を容易にするために、テーパ状のガイド壁が設けられている。
【0043】
便利なことには、下側保持要素11aは実質的に鉛直に延びたガイド18に沿ってスライドでき、その上端には有利なことに上側保持要素11aが固定されており、上述の電気機械的移動手段は下側保持要素11bと一体であるそれぞれの雌ねじと係合する少なくとも1つのウォームねじを作動させる電気モータ19を有する。
【0044】
より具体的には、電気モータ19は減速ギアユニット22を介して実質的に鉛直な軸を有する中央のウォームねじ20aに接続されており、このウォームねじ20aは下側保持要素11bと一体となっている対応する雌ねじ21aと係合しており、ベルトとピニオン型の接続によって、その回転運動を、中央のウォームねじ20aに対して実質的に平行かつ並んで配置されるとともに別の2つのウォームねじ20b,20cに伝達し、別の2つのウォームねじ20b,20cは下側保持要素11bとも一体となっている対応する雌ねじ部21b,21cに螺合している。
【0045】
便利なことには、ウォームねじ20a,20b,20cは、下側保持要素11bを貫通し、その上端で、上側保持要素11aによって回転できるように支持されている。
【0046】
なお、位置決めピン13は、実際上、保持要素11a,11bの間に構成されるウォームねじ20a,20b,20cの一部によって提供され得る。
【0047】
また、好ましくは、電気モータ19は、ブラシレスタイプのモータであり、選択的には、特別な電子制御装置を用いて駆動可能であり、これにより、ガイド18に沿った下側保持要素11aの位置決めの確実性を確保し、また、保持要素11a,11bの正確な締め付けトルクを確保できる。
【0048】
なお、保持要素11a,11b、より一般的には取付部5の固定手段8は、便利なことに、フレーム4の外周空間の占有範囲内に収まっている。
【0049】
より具体的には、フレーム4の上縁4aは各取付部5が位置するフレーム4の側壁に対して外側に突出しており、各取付部5はフレーム4の径方向の空間占有範囲からはみ出さないように、フレーム4の上縁4aの下方の空間に収容されている。
【0050】
有利なことには、電気機械的移動手段およびガイド18は支持プレート25によって支持されており、この支持プレート25は、カルーセル2のフレーム4の側壁から横方向に突出しており、支持プレート25に画定されたスロット26を通して挿入された図示しないねじを使用してカルーセル2のフレーム4に固定されており、カルーセル2に対して径方向に調整できるようになっている。
【0051】
本発明に係るカルーセルラベリング機械の動作は以下の通りである。
【0052】
保持要素11a,11bが相互に離間した状態で、オペレータはキャリッジ6を取付部5に向かって押し、係合プレート12を保持要素11a,11bの間に滑り込ませ、これにより係合プレート12の突出部12aを位置決めピン13の間に挿入し、位置決めタブ16を係合座部17に導入する。
【0053】
位置決めタブ16が対応する係合座部17の収容部17b内にはまり込むと、キャリッジ6は停止する。
【0054】
この状況で、電気機械的移動手段が作動し、具体的には電気モータ19が作動し、係合プレート12が保持要素11a,11bの間にクランプされ、係合ピン14が保持要素11a,11bに画定された対応する収容座部15の両部分15a,15bの内側にはまり込み、キャリッジ6のカルーセルフレーム4への固定が確実に行われるまで、下側保持要素11bが上側保持要素11aに接近する。
【0055】
実際、本発明が意図する目的と目標を完全に達成することが見出され、特に本発明に係るカルーセルラベリング機械が、カルーセルの外周空間の占有範囲内に含まれる固定手段を使用して、ラベリングステーションを支持するキャリッジをカルーセルのフレームに有効に固定するだけでなく、キャリッジ自体をカルーセルに対して正しく位置決めすることも可能にすることが強調される。
【0056】
このようにして考案された本発明は、多数の修正および変形が可能であり、そのすべては添付の特許請求の範囲に含まれる。さらに、すべての細部は、他の技術的に等価な要素で置き換えることができる。
【0057】
実際には、採用する材料は、特定の用途に適合するものであればよく、また偶発的な寸法や形状は、要件や技術状況に応じて任意である。
【0058】
本出願が優先権を主張するイタリア特許出願第102021000004121号の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0059】
特許請求の範囲に記載された技術的特徴の後に参照符号が付されている場合、それらの参照符号は、特許請求の範囲の分かりやすさを向上させることのみを目的として付されており、したがって、そのような参照符号は、そのような参照符号によって例示的に特定される各要素の解釈に対して何ら限定的な効果を有するものではない。
【符号の説明】
【0060】
1 カルーセルラベリング機械
2 カルーセル
3 容器
4 フレーム
4a 上縁
5 取付部
6 キャリッジ
7 車輪
8 固定手段
9 係合手段
10 カップリング装置
11a 上側保持要素
11b 下側保持要素
12 係合プレート
12a 突出部
12b 凹部
13 ピン
14 係合ピン
15 収容座部
15a,15b 部分
16 タブ
17 係合座部
17a アクセス部
17b 収容部
18 ガイド
19 電気モータ
21b 雌ねじ部
21c 雌ねじ部
22 減速ギアユニット
25 支持プレート
26 スロット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】