(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】濾過装置
(51)【国際特許分類】
B01D 24/00 20060101AFI20240208BHJP
B01D 29/11 20060101ALI20240208BHJP
B01D 29/66 20060101ALI20240208BHJP
B01F 23/45 20220101ALI20240208BHJP
B01F 25/40 20220101ALI20240208BHJP
C02F 1/52 20230101ALI20240208BHJP
【FI】
B01D29/08 520C
B01D29/10 510Z
B01D29/38 520A
B01F23/45
B01F25/40
C02F1/52 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572500
(86)(22)【出願日】2022-01-26
(85)【翻訳文提出日】2023-08-08
(86)【国際出願番号】 KR2022001364
(87)【国際公開番号】W WO2022169180
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0017600
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523302566
【氏名又は名称】セン カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SSENG CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】285,Noksansaneopjung-ro Gangseo-gu Busan 46754,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】キム、ギュ テ
【テーマコード(参考)】
4D015
4D116
4G035
【Fターム(参考)】
4D015BA29
4D015BB05
4D015EA02
4D015EA08
4D015EA35
4D116AA22
4D116BB02
4D116BC27
4D116BC44
4D116BC47
4D116BC71
4D116BC76
4D116DD05
4D116EE01
4D116EE02
4D116EE03
4D116FF05B
4D116QA24C
4D116QA24D
4D116QA31C
4D116QA31D
4D116QB03
4D116QB32
4D116QB35
4D116QB37
4D116QC49
4D116RR01
4D116RR05
4D116RR11
4D116RR14
4D116VV07
4D116VV09
4G035AB37
4G035AC01
(57)【要約】
【要約】
本発明の実施例により濾過装置が提供される。前記装置は、上部に原水流入管および逆洗水排出管が連結され、下部に処理水排出管、逆洗水流入管および逆洗空気流入管が連結された濾過槽;前記濾過槽内に備えられ、側面に多数の通水ホールが形成され、下側が前記処理水排出管と連通するストレーナ;前記ストレーナの外周面に濾過空隙層を形成する繊維ろ材、前記繊維ろ材の上側と結合する上側支持部および前記繊維ろ材の下側と結合する下側支持部を含む濾過部;および前記ストレーナの内側に配置されるシリンダおよび前記シリンダから昇降するピストンを具備し、前記ピストンの昇降により前記上側支持部が昇降しながら前記繊維ろ材を前記ストレーナに対して圧着または弛緩させることによって前記繊維ろ材の空隙を制御する濾過制御部を含むことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
濾過装置であって、
上部に原水流入管および逆洗水排出管が連結され、下部に処理水排出管、逆洗水流入管、逆洗空気流入管が連結された濾過槽;
前記濾過槽内に備えられ、側面に多数の通水ホールが形成され、下側が前記処理水排出管と連通するストレーナ;
前記ストレーナの外周面に濾過空隙層を形成する繊維ろ材、前記繊維ろ材の上側と結合する上側支持部および前記繊維ろ材の下側と結合する下側支持部を含む濾過部;および
前記ストレーナの内側に配置されるシリンダおよび前記シリンダから昇降するピストンを具備し、前記ピストンの昇降により前記上側支持部が昇降しながら前記繊維ろ材を前記ストレーナに対して圧着または弛緩させることによって前記繊維ろ材の空隙を制御する濾過制御部を含む、装置。
【請求項2】
前記ストレーナの上側には前記シリンダを収容するように下側に陥没した収容空間が形成され、前記収容空間の開放面は前記ストレーナの上端に結合する密閉板によって遮蔽される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ピストンのロッドは前記濾過槽に固定結合され、前記シリンダが前記上側支持部と結合するものの、前記ピストンによって相対的に昇降する前記シリンダによって前記上側支持部が昇降する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ストレーナは第1部分ストレーナおよび前記第1部分ストレーナの上側で昇降しながら前記ストレーナの全体の長さを変動させる第2部分ストレーナを含み、前記第2部分ストレーナは前記ピストンに結合されて前記ピストンの昇降に連動して昇降する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記ピストンの上側端部は前記濾過槽に固定結合され、前記シリンダが前記第2部分ストレーナに結合するものの、前記ピストンによって相対的に昇降する前記シリンダによって前記第2部分ストレーナおよび前記第2部分ストレーナによって支持される前記上側支持部が昇降する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記濾過槽は上部ハウジング;少なくとも一つの中間ハウジング;および下部ハウジングを含み、
前記上部ハウジングの下端および前記中間ハウジングの下端にはそれぞれ第1結合構造が適用され、前記下部ハウジングの上端および前記中間ハウジングの上端にはそれぞれ第2結合構造が適用され、前記第1結合構造および前記第2結合構造間の結合によって前記濾過槽が組み立てられる、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第1結合構造は下側に突出する第1突出部を含み、前記第2結合構造は前記第1突出部を囲むように折り曲げ形成される第1陥入部を含み、前記第1突出部および前記第1陥入部間には弾性材質の第1密閉部が備えられ、前記第1突出部および前記第1陥入部の密着によって前記濾過槽の気密が維持される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第1結合構造は前記第1突出部の一面から延長形成される上側締付部をさらに含み、前記第2結合構造は前記第1陥入部の一面から延長形成される下側締付部をさらに含み、
少なくとも一つの第1ねじ部材が前記上側締付部および前記下側締付部を貫通して螺合する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記濾過槽は一面に開放領域が形成された濾過槽本体および前記濾過槽本体と結合して前記開放領域を密閉する濾過槽ドアを含み、
前記濾過槽本体には前記開放領域の周りに沿って形成されるものの、前記濾過槽ドアに向かって第2突出部が形成され、前記濾過槽ドアには前記第2突出部を囲むように折り曲げられる第2陥入部が形成され、前記第2突出部と前記第2陥入部間には弾性材質の第2密閉部が備えられ、前記第2突出部と前記第2陥入部の密着によって前記濾過槽の気密が維持される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記第2陥入部の一面からドア締付部が延長形成され、少なくとも一つの第2ねじ部材が前記ドア締付部を貫通して前記濾過槽本体に螺合する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
請求項1~請求項10のいずれか一項に記載された濾過装置;および
前端に連結された原水配管に流入する原水に凝集剤を混和させ、後端に連結された原水流入管を通じて前記濾過装置と連結されるラインミキサーを含み、
前記濾過装置は複数個で構成されて前記ラインミキサーの後端に並列連結される、濾過システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は濾過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に濾過器は汚染原水をフィルタで濾過してきれいな処理水を排水する装置であって、大型河川の濾過や工場廃水の濾過などのために次第に大型化されていきつつある傾向である。
【0003】
これに使われる濾過器としては代表として空隙制御繊維濾過器(PCF Filter)を例に挙げることができる。空隙制御繊維濾過器は微細なフィラメントを有する繊維を束ねてこれを流水の経路上に配置して濾過材料として使うが、これを「繊維ろ材」という。
【0004】
繊維ろ材は物理的な制御によってフィラメントが形成する空隙が容易に調節されて濾過性能が優秀であるだけでなく、洗浄が容易であるためその寿命が長いという長所がある。特に、粒子の大きさ別除去効率、SS、BODの除去効率などがその他の濾過方式に比べて優れた効果があることが証明されている。
【0005】
既存のPCF濾過器は繊維ろ材を圧着、弛緩させるシリンダが通常の濾過器の外側上部に位置するが、建物やコンテナなどの高さや面積が限定される空間に設置される場合、シリンダの高さだけろ層の高さが低くなって処理容量が小さくなる。
【0006】
また、濾過器を分解、組み立てるために主に外筒分割フランジ構造で製作するが、フランジを平板構造にして平板パッキングを使う場合、濾過器の内部圧力が一定以上上昇すれば漏水が発生する場合があり、フランジに溝を加工してO-ringパッキングをする場合、漏水はないが加工費が高いという短所がある。また、ろ材の交換作業などが容易であるように設置するドア(excess door)も前記外筒分割フランジと類似する平板フランジを使うが、これもまたの圧力が一定以上上昇すれば漏水が発生するなど問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記問題点を解決するための空間効率および気密性能が改善された濾過装置を提供することをその目的とする。
本発明の技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は下記の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施例により濾過装置が提供される。前記装置は、上部に原水流入管および逆洗水排出管が連結され、下部に処理水排出管、逆洗水流入管および逆洗空気流入管が連結された濾過槽;前記濾過槽内に備えられ、側面に多数の通水ホールが形成され、下側が前記処理水排出管と連通するストレーナ;前記ストレーナの外周面に濾過空隙層を形成する繊維ろ材、前記繊維ろ材の上側と結合する上側支持部および前記繊維ろ材の下側と結合する下側支持部を含む濾過部;および前記ストレーナの内側に配置されるシリンダおよび前記シリンダから昇降するピストンを具備し、前記ピストンの昇降により前記上側支持部が昇降しながら前記繊維ろ材を前記ストレーナに対して圧着または弛緩させることによって前記繊維ろ材の空隙を制御する濾過制御部を含むことができる。
【0009】
また、前記ストレーナの上側には前記シリンダを収容するように下側に陥没した収容空間が形成され、前記収容空間の開放面は前記ストレーナの上端に結合する密閉板によって遮蔽され得る。
【0010】
また、前記ピストンのロッドは前記濾過槽の上部に固定結合され、前記シリンダが前記上側支持部と結合するものの、前記ピストンによって相対的に昇降する前記シリンダによって前記上側支持部が昇降することができる。
【0011】
また、前記ピストンのロッドは前記濾過槽の上部に固定結合され、前記シリンダが前記第2部分ストレーナに結合するものの、前記ピストンによって相対的に昇降する前記シリンダによって前記第2部分ストレーナおよび前記第2部分ストレーナによって支持される前記上側支持部が昇降することができる。
【0012】
また、前記ストレーナは第1部分ストレーナおよび前記第1部分ストレーナの上側で昇降しながら前記ストレーナの全体の長さを変動させる第2部分ストレーナを含み、前記第2部分ストレーナは前記ピストンに結合されて前記ピストンの昇降に連動して昇降することができる。
【0013】
また、前記濾過槽は上部ハウジング;少なくとも一つの中間ハウジング;および下部ハウジングを含み、前記上部ハウジングの下端および前記中間ハウジングの下端にはそれぞれ第1結合構造が適用され、前記下部ハウジングの上端および前記中間ハウジングの上端にはそれぞれ第2結合構造が適用され、前記第1結合構造および前記第2結合構造間の結合によって前記濾過槽が組み立てられ得る。
【0014】
また、前記第1結合構造は下側に突出する第1突出部を含み、前記第2結合構造は前記第1突出部を囲むように折り曲げ形成される第1陥入部を含み、前記第1突出部および前記第1陥入部間には弾性材質の第1密閉部が備えられ、前記第1突出部および前記第1陥入部の密着によって前記濾過槽の気密が維持され得る。
【0015】
また、前記第1結合構造は前記第1突出部の一面から延長形成される上側締付部をさらに含み、前記第2結合構造は前記第1陥入部の一面から延長形成される下側締付部をさらに含み、少なくとも一つの第1ねじ部材が前記上側締付部および前記下側締付部を貫通して螺合することができる。
【0016】
また、前記濾過槽は一面に開放領域が形成された濾過槽本体および前記濾過槽本体と結合して前記開放領域を密閉する濾過槽ドアを含み、前記濾過槽本体には前記開放領域の周りに沿って形成されるものの、前記濾過槽ドアに向かって第2突出部が形成され、前記濾過槽ドアには前記第2突出部を囲むように折り曲げられる第2陥入部が形成され、前記第2突出部と前記第2陥入部間には弾性材質の第2密閉部が備えられ、前記第2突出部と前記第2陥入部の密着によって前記濾過槽の気密が維持され得る。
【0017】
また、前記第2陥入部の一面からドア締付部が延長形成され、少なくとも一つの第2ねじ部材が前記ドア締付部を貫通して前記濾過槽本体に螺合することができる。
【0018】
本発明の実施例により濾過システムが提供される。前記システムは本発明の実施例に係る濾過装置;前端に連結された原水配管に流入する原水に凝集剤を混和させ、後端に連結された原水流入管を通じて前記濾過装置と連結されるラインミキサーを含み、前記濾過装置は複数個で構成されて前記ラインミキサーの後端に並列連結され得る。
【0019】
本発明の実施例により濾過装置が提供される。前記装置は上部に原水流入管および逆洗水排出管が連結され、下部に処理水排出管、逆洗水流入管、逆洗空気流入管が連結された濾過槽を含むことができ、前記濾過槽は上部ハウジング;少なくとも一つの中間ハウジング;および下部ハウジングを含み、前記上部ハウジングの下端および前記中間ハウジングの下端にはそれぞれ第1結合構造が適用され、前記下部ハウジングの上端および前記中間ハウジングの上端にはそれぞれ第2結合構造が適用され、前記第1結合構造および前記第2結合構造間の結合によって前記濾過槽が組み立てられ得る。
【0020】
また、前記第1結合構造は下側に突出する第1突出部を含み、前記第2結合構造は前記突出部を囲むように折り曲げ形成される第1陥入部を含み、前記第1突出部および前記第1陥入部間には弾性材質の第1密閉部が備えられ、前記突出部および前記陥入部の密着によって前記濾過槽の気密が維持され得る。
【0021】
また、前記第1結合構造は前記第1突出部の一面から延長形成される上側締付部をさらに含み、前記第2結合構造は前記第1陥入部の一面から延長形成される下側締付部をさらに含み、少なくとも一つの第1ねじ部材が前記上側締付部および前記下側締付部を貫通して螺合することができる。
【0022】
前記濾過装置は、前記濾過槽内に備えられ、側面に多数の通水ホールが形成され、下側が前記処理水排出管と連通するストレーナ;前記ストレーナの外周面に濾過空隙層を形成する繊維ろ材、前記繊維ろ材の上側と結合する上側支持部および前記繊維ろ材の下側と結合する下側支持部を含む濾過部;およびシリンダおよび前記シリンダから昇降するピストンを具備し、前記ピストンの昇降により前記上側支持部が昇降しながら前記繊維ろ材を前記ストレーナに対して圧着または弛緩させることによって前記繊維ろ材の空隙を制御する濾過制御部のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0023】
本発明の実施例により濾過装置が提供される。前記装置は、一面に開放領域が形成された濾過槽本体および前記濾過槽本体と結合して前記開放領域を密閉する濾過槽ドアを含み、前記濾過槽本体には前記開放領域の周りに沿って形成されるものの、前記濾過槽ドアに向かって第2突出部が形成され、前記濾過槽ドアには前記第2突出部を囲むように折り曲げられる第2陥入部が形成され、前記第2突出部と前記陥入部間には弾性材質の第2密閉部が備えられ、前記第2突出部と前記第2陥入部の密着によって前記濾過槽の気密が維持され得る。
【0024】
また、前記第2陥入部の一面からドア締付部が延長形成され、少なくとも一つの第2ねじ部材が前記ドア締付部を貫通して前記濾過槽本体に螺合することができる。
【0025】
前記濾過装置は、前記濾過槽内に備えられ、側面に多数の通水ホールが形成され、下側が前記処理水排出管と連通するストレーナ;前記ストレーナの外周面に濾過空隙層を形成する繊維ろ材、前記繊維ろ材の上側と結合する上側支持部および前記繊維ろ材の下側と結合する下側支持部を含む濾過部;およびシリンダおよび前記シリンダから昇降するピストンを具備し、前記ピストンの昇降により前記上側支持部が昇降しながら前記繊維ろ材を前記ストレーナに対して圧着または弛緩させることによって前記繊維ろ材の空隙を制御する濾過制御部のうち少なくとも一つを含むことができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によると、繊維ろ材の圧着および弛緩のために昇降するピストンを具備した濾過制御部がストレーナの内部に位置するため濾過制御部の配置のために濾過槽の上端などに別途の空間を具備する必要がなく、ろ層高さを大きくすることができるため制限された空間内で濾過面積を増やして処理水量を増やしたり、処理性能を高めるなど、より改善された濾過効率を提供することができる。
【0027】
また、本発明によると、濾過槽の上部、中間、下部ハウジング間のフランジ型結合構造を樋オーリング結合構造に変更して気密性を高めて漏水を防止することができる。
【0028】
また、本発明によると、濾過槽を上部ハウジング、少なくとも一つの中間ハウジングおよび下部ハウジングの組み合わせで形成するものの、中間ハウジングの個数を調節して、全体濾過槽の大きさと濾過容量を調節することができる。特に、各ハウジングに同じ結合構造が適用されて、ハウジング間の組立が容易であり互換が可能であるため、計画生産で在庫保有時の生産期間を短縮することができる。
また、本発明によると、濾過槽本体と濾過槽ドアの間に、より改善された結合構造を適用して濾過槽の気密性能を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明の詳細な説明から引用される図面をより十分に理解するために各図面の簡単な説明が提供される。
【
図1】本発明の実施例に係る濾過装置の部分切開図である。
【
図2】本発明の実施例に係る濾過槽のハウジング間結合構造を説明するための図面である。
【
図3】本発明の実施例に係る濾過槽のドアを説明するための図面である。
【
図4】本発明の実施例に係る濾過システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付された図面に記載された内容を参照して、本発明に係る例示的な実施例を詳細に説明する。また、添付された図面に記載された内容を参照して、本発明の実施例を構成し使う方法を詳細に説明する。各図面で提示された同じ参照番号または符号は実質的に同じ機能を遂行する部品または構成要素を示す。以下で記載される便宜上、上下左右の方向は図面を基準としたものであり、該当方向に本発明の権利範囲が必ずしも限定されるものではない。
【0031】
第1、第2等のように序数を含む用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、構成要素は用語によって限定されはしない。用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく第1構成要素は第2構成要素と命名され得、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名され得る。および/またはという用語は複数の関連した項目の組み合わせまたは複数の関連した項目のうちいずれか一つの項目を含む。
【0032】
本明細書で使った用語は実施例を説明するために使われたもので、本発明を制限および/または限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書で、含むまたは有するなどの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0033】
明細書全体で、或る部分が他の部分と連結されているとする時、これは直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで間接的に連結されている場合も含む。また、或る部分が何らかの構成要素を含むとする時、これは特に反対の記載がない限り他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
図1は、本発明の実施例に係る濾過装置の部分切開図である。
図1を参照すると、濾過装置1000は、濾過槽100、ストレーナ200、濾過部300および濾過制御部400を含むことができる。
【0034】
濾過槽100は、外部と流体連通して、内部にストレーナ200、濾過部300および濾過制御部400を収容することができる。濾過槽100は上部に原水流入管510と逆洗水排出管520が連結され、下部に処理水排出管530、逆洗水流入管550および逆洗空気流入管540が連結され得る。
【0035】
具体的には、濾過工程時には、濾過槽100には原水流入管510を通じて原水が流入し、濾過部300およびストレーナ200を経て濾過された後に処理水排出管530を通じて排出され得る。また、逆洗工程時には、濾過槽100には逆洗水流入管550から処理水が流入し、ストレーナ200および濾過部300を経て逆洗水排出管に排出され得る。この時、逆洗空気流入管540から空気が濾過槽100内に流入して逆洗効率を改善させることができる。
【0036】
ストレーナ200は、濾過槽100内に備えられ、濾過槽100の長さ方向に形成されて、少なくとも側面に多数の通水ホールが形成され得る。また、ストレーナ200は下側が処理水排出管530および逆洗水流入管550と連通することができる。繊維ろ材と通水ホールを通じて流入した処理水が処理水排出管530を通じて排出されるようにすることができる。
【0037】
実施例において、ストレーナ200の上側には濾過制御部400の少なくとも一部(特に、シリンダ410等)を収容するように下側に陥没した収容空間が形成され得る。すなわち、濾過制御部400がストレーナ200の内側に備えられるようにすることによって、濾過制御部400が濾過槽100の上側に位置する場合に比べて濾過システムの全体的な空間を減らすことができる。
【0038】
実施例において、収容空間の開放面はストレーナ200の上端に結合する密閉板によって遮蔽され得る。密閉板には濾過制御部400の少なくとも一部(特に、ピストン420等)が昇降する通路が形成され得る。
【0039】
実施例において、ストレーナ200は複数個で構成され得る。例えば、ストレーナ200は下側の第1部分ストレーナ210および第1部分ストレーナ210の上側の第2部分ストレーナ220を含むことができる。この時、第1部分ストレーナ210は固定配置され、第2部分ストレーナ220は第1部分ストレーナ210に対して昇降しながらストレーナ200の全体の長さを変動させることができる。一部が重なって配置され得る。特に、第2部分ストレーナ220はピストン420に結合されて、ピストン420の昇降に連動して昇降することができる。
【0040】
濾過部300は、ストレーナ200の外側に備えられて濾過空隙を形成することによって、濾過槽100内に流入した原水を濾過することができる。原水が濾過されて生成される処理水はストレーナ200内に流入し得る。
【0041】
具体的には、濾過部300は繊維ろ材310、上側支持部320および下側支持部330を含むことができる。繊維ろ材310は、ストレーナ200の外周面に濾過空隙層を形成することができる。上側支持部320は、ストレーナ200の上側に位置し、繊維ろ材310の上側と結合することができる。下側支持部330はストレーナ200の下側に位置し、繊維ろ材310の下側と結合することができる。上部支持部および下部支持部によって繊維ろ材310が結合することで、繊維ろ材310はストレーナ200の長さ方向に沿って配列され得る。
【0042】
実施例において、上側支持部320および下側支持部330のうち少なくとも一つは、濾過制御部のピストン420および/またはシリンダ410と直、間接的に結合することができる。したがって、上側支持部320および下側支持部330のうち少なくとも一つはピストン420と連動して昇降することができる。例えば、ピストン420は第2部分ストレーナ220と結合し、第2部分ストレーナ220が上部支持部320と結合してピストン420の昇降が第2部分ストレーナ220を通じて上部支持部320に伝達され得る。これとは異なって例えば、ピストン420は第2部分ストレーナ220および上部支持部320とそれぞれ結合してピストン420の昇降が第2部分ストレーナ220および上部支持部320にそれぞれ伝達されてもよい。
【0043】
濾過制御部400は、繊維ろ材310の空隙を制御することができる。具体的には、上側支持部320および下側支持部330のうち少なくとも一つを昇降させることによって、ストレーナ200を囲む繊維ろ材310を圧着または弛緩させることによって、濾過空隙を調節することができる。
【0044】
例えば、濾過制御部400は濾過工程時に上側支持部320を上昇させることによって、繊維ろ材310を圧着して濾過空隙を形成することができる。また、例えば、制御部は逆洗工程時に、上側支持部320を下降させることによって、繊維ろ材310を弛緩することができる。弛緩した繊維ろ材310はストレーナ200から噴出する逆洗水と下部から上昇する逆洗空気によって激しく流動されて容易に洗浄され得る。
【0045】
実施例において、濾過制御部400は、ストレーナ200の内側に配置されるシリンダ410およびシリンダ410から昇降するピストン420を具備することができる。シリンダ410は、ストレーナ200の内側の収容空間に固定配置され得、ピストン420はシリンダ410から上下移動することができる。
【0046】
実施例において、ピストン420はシリンダ410から昇降するものの、ピストン420のロッドが濾過槽100(特に、濾過槽100の蓋)に固定結合することができる。したがって、ピストン420の昇降時に、相対的にシリンダ410が昇降することができる。この時、昇降するシリンダ410に上側支持部および/またはストレーナ200のうち一部(例えば、第2部分ストレーナ220)が直、間接的に結合して、シリンダ410に連動して昇降することができる。
【0047】
実施例において、ストレーナ200が複数個で構成される場合、濾過制御部400のシリンダ410および/またはピストン420はストレーナ200のうち一つ、例えば、第2部分ストレーナ220と結合することができる。したがって、ピストン420の昇降時、第2部分ストレーナ220および上側支持部320が同時に昇降することができる。
【0048】
実施例において、濾過槽100の上端のうち一領域は開放形成され、開放領域の上側に蓋が設置され得る。開放領域を通じて濾過制御部400が設置または撤去され得る。また、蓋にはピストン420が結合固定され得る。
【0049】
実施例において、濾過制御部400はエアチューブ430をさらに含むことができる。エアチューブ430はシリンダ410に連通可能に連結され、シリンダ410内の負圧または正圧を解消することができる。具体的には、ピストン420がシリンダ410内で相対的に下降する場合、シリンダ410の下側には正圧が発生し、シリンダ410の上側には負圧が発生し得る。同様にピストン420がシリンダ410内で相対的に上昇する場合、シリンダ410の下側には負圧が発生し、シリンダ410の上側には正圧が発生し得る。エアチューブ430はそれぞれシリンダ410の上側と下側にそれぞれ連結されるものの、外部と連通して、負圧または正圧が解消されるようにすることができる。これを通じてシリンダ410とストレーナ200間の密閉を維持しながら、ピストン420が円滑に昇降するようにすることができる。
【0050】
図1で図示される濾過装置1000は例示的なもので、本発明が適用される実施例により多様な構成が適用され得る。また、
図1で図示された構成要素のすべてが濾過装置1000に必須の構成要素ではない。実施例により、
図1に図示された構成要素よりさらに多くの構成要素によって濾過装置1000が具現され得、
図1で図示された構成要素より少ない構成要素によって濾過装置1000が具現されてもよい。
図2は、本発明の実施例に係る濾過槽のハウジング間結合構造を説明するための図面である。
【0051】
図2を参照すると、濾過槽100′は複数のハウジング110、120、130、140を含むことができる。具体的には、濾過槽100′は上部ハウジング110、中間ハウジング120、130および下部ハウジング140を含むことができる。すなわち、中間ハウジング120、130の個数を変更させることによって、濾過槽100′の全体的な大きさと長さを容易に調節することができる。
【0052】
ハウジング110の下端および中間ハウジング120、130の下端にはそれぞれ第1結合構造が適用され、下部ハウジング140の上端および中間ハウジング120、130の上端にはそれぞれ第2結合構造が適用されることになり、第1結合構造および第2結合構造間の結合によって濾過槽100′が組み立てられ得る。
【0053】
すなわち、各ハウジング110、120、130の下端側にはすべて同一に第1結合構造が適用され、各ハウジングの120、130、140の上端側にはすべて同一に第2結合構造が適用されることによって、ハウジング110、120、130、140の位置変化や互換が容易であるようにすることができる。
【0054】
実施例において、第1結合構造は下側に突出する第1突出部121を含むことができる。これに対応して、第2結合構造は第1突出部121を囲むように折り曲げ形成される第1陥入部131を含むことができる。このような第1突出部121および第1陥入部131の密着によって濾過槽100′の気密が維持され得る。
【0055】
付加的に、第1突出部121および第1陥入部131の間には弾性材質の第1密閉部122が備えられ得る。第1密閉部122は、例えば、弾性材質のオーリング(O-ring)であり得る。ただし、これに限定されるものではない。
【0056】
実施例において、第1結合構造は第1突出部121の一面から延長形成される上側締付部123をさらに含むことができる。これに対応して、第2結合構造は第1陥入部131の一面から延長形成される下側締付部132をさらに含むことができる。
【0057】
この時、少なくとも一つの第1ねじ部材が上側締付部123および下側締付部132を貫通して螺合することができる。例えば、第1ねじ部材はボルト133であり得、上側締付部123および下側締付部132のうち一つにナット124が備えられて組み立てられ得る。
【0058】
図2で図示される濾過槽100′は例示的なもので、本発明が適用される実施例により多様な構成が適用され得る。
図2では2つの中間ハウジング120、130が図示されるが、実施例によりこれより少ないか多い中間ハウジングが含まれ得る。また、
図2では中間ハウジング120および中間ハウジング130間の結合に対してのみ図示しているが、第1結合構造および第2結合構造が適用される他の部材の結合にも同一に適用され得る。
図3は、本発明の実施例に係る濾過槽のドアを説明するための図面である。
図3を参照すると、濾過槽100″は濾過槽本体150および濾過槽ドア160を含むことができる。
【0059】
濾過槽本体150は、外部と流体連通して、内部にストレーナ200、濾過部300および濾過制御部400を収容する収容空間を形成することができる。この時、濾過槽本体150はストレーナと繊維ろ材などの流出/流入などのために少なくとも一面に開放領域が形成され得る。濾過槽ドア160は、濾過槽本体150と結合して開放領域を開閉することができる。
【0060】
実施例において、濾過槽本体150には開放領域の周りに沿って形成されるものの、濾過槽ドア160に向かって第2突出部151が形成され得る。これに対応して、濾過槽ドア160には第2突出部151を囲むように折り曲げられる第2陥入部161が形成され得る。第2突出部151と第2陥入部161の密着によって濾過槽100″の気密が維持され得る。
【0061】
付加的に、第2突出部151と第2陥入部161の間には弾性材質の第2密閉部152が備えられ得る。第2密閉部152は、例えば、弾性材質のオーリング(O-ring)であり得る。ただし、これに限定されるものではない。
【0062】
実施例において、第2陥入部161の一面からドア締付部162が延長形成され得る。少なくとも一つの第2ねじ部材がドア締付部162を貫通して濾過槽本体150に螺合することができる。例えば、第2ねじ部材はボルト163であり得、濾過槽本体150の表面にナット153が備えられて組み立てられ得る。
図3で図示される濾過槽100″は例示的なもので、本発明が適用される実施例により多様な構成が適用され得る。
図4は、本発明の実施例に係る濾過システムのブロック図である。
図4を参照すると、濾過システム2000は、ラインミキサー1100および濾過装置1000-1、1000-2、1000-Nを含むことができる。
【0063】
ラインミキサー1100は前端が原水配管と連結され、後端が原水流入管を通じて濾過装置1000-1、1000-2、1000-Nと連結され得る。ラインミキサー1100は原水配管から原水が流入すると、原水に凝集剤を混和させ、これを後端の濾過装置1000-1、1000-2、1000-Nに移送することができる。
【0064】
すなわち、ラインミキサー1100により凝集剤が原水に瞬間混和されて凝集粒子(フロック)を成長させた後、濾過装置1000-1、1000-2、1000-Nで濾過工程を遂行するようにすることによって濾過効率を改善することができる。
【0065】
ここで、ラインミキサー1100は水が流速によって流れながら複数の衝突が発生され得るように管体の内部に隔壁が形成された装置であり、凝集剤が混和された原水がラインミキサー1100の内部を通過しながら隔壁に衝突して混和され得る。すなわち、ラインミキサー1100で凝集剤が含まれた原水が隔壁に衝突する衝撃によって急速混和されてフロック粒子が瞬間成長され得、微細繊維ろ材は粒径5um内外の微細フロックも濾過が可能である。すなわち、ラインミキサー1100を通じて容易かつ迅速に凝集粒子を形成させ、凝集槽で巨大粒子の形成のために長時間を熟成する必要がなく、微細粒子も濾過が可能であるため沈殿槽なしにすぐに濾過処理を遂行するようにすることができる。したがって、濾過システム2000に凝集剤混和のための凝集槽と沈殿槽のような構成が不要である。
【0066】
また、このために、濾過装置1000-1、1000-2、1000-Nは複数個で構成されてラインミキサー1100の後端および処理水排出管の前端に直・間接的に並列連結され得る。
【0067】
以上、実施例がたとえ限定された実施例と図面によって説明されたが、該当技術分野で通常の知識を有する者であれば前記の記載から多様な修正および変形が可能である。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順序で遂行されたり、および/または説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合または組み合わせられたり、他の構成要素または均等物によって置き換えたり置換されても適切な結果が達成され得る。また、それぞれの実施例は必要に応じて互いに組み合わせられて運用することができる。したがって、他の具現、他の実施例および特許請求の範囲と均等なものなども後述する特許請求の範囲の範囲に属する。
【符号の説明】
【0068】
100 濾過槽
110 上部ハウジング
120 中間ハウジング
121 第1突出部
122 第1密閉部
123 上側締付部
124 ナット
130 中間ハウジング
131 入部
132 下側締付部
133 ボルト
140 下部ハウジング
150 濾過槽本体
151 第2突出部
152 第2密閉部
153 ナット
160 濾過槽ドア
161 入部
162 ドア締付部
163 ボルト
200 ストレーナ
210 第1部分ストレーナ
220 第2部分ストレーナ
300 濾過部
310 繊維ろ材
320 上側支持部
320 上部支持部
330 下側支持部
400 濾過制御部
410 シリンダ
420 ピストン
430 エアチューブ
510 水流入管
520 逆洗水排出管
530 処理水排出管
540 逆洗空気流入管
550 逆洗水流入管
1000 濾過装置
1100 ラインミキサー
2000 濾過システム
【国際調査報告】