(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(54)【発明の名称】ハードルーフトップテント
(51)【国際特許分類】
E04H 15/02 20060101AFI20240208BHJP
E04H 15/48 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
E04H15/02
E04H15/48
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572501
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(85)【翻訳文提出日】2023-10-04
(86)【国際出願番号】 KR2022001544
(87)【国際公開番号】W WO2022173158
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】10-2021-0018599
(32)【優先日】2021-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523303884
【氏名又は名称】リ,ユ キョン
(71)【出願人】
【識別番号】523303895
【氏名又は名称】リ,カン ウク
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リ,ユ キョン
(72)【発明者】
【氏名】リ,カン ウク
【テーマコード(参考)】
2E141
【Fターム(参考)】
2E141BB01
2E141CC01
2E141DD02
2E141DD12
2E141DD26
2E141EE02
2E141GG18
(57)【要約】
本発明は車両やトレーラーのルーフに搭載して使用するハードルーフトップテントに関するものであり、このために、本発明は、ロック手段の解除動作によって、下部ケース及び上部ケースの間に単一のユニットから構成されて内部活動空間を形成及び解除する前後面起立骨格壁体及び両側面壁体のうち、前記前後面起立骨格壁体を構成する第1及び第2分割壁体に直接取り付けられる起立手段によって自動的に起立するようにして前後面起立骨格壁体の起立構造を非常に簡単にすることができ、さらにハードな素材の下部及び上部ケースの内部に前後面起立骨格壁体及び側面壁体を安全に収納して保管することができ、さらに下部ケースの内部に備えられるトレンチの構成によって、結露現象によって発生する水分や湿気が内部の底に下がっても容易に除去処理することができるので、マットレスなどが濡れるか毀損される問題なしに衛生的に使用することができる利点がある。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両やトレーラーのルーフに着脱可能に固定的に支持されるハードな素材の下部ケースと、
前記下部ケースに対してロック手段によってロックまたは解除されるハードな素材の上部ケースと、
前記下部ケース及び上部ケースの間に介在されて連結されるとともにその内側に折り畳まれるかまたは広げられる動作によって内部活動空間を形成または解除するために下部及び上部ケースに対して単一のユニットで連結されて支持され、共にハードな素材からなる前後面起立骨格壁体及び両側面壁体と、を含んでなり、
前記下部ケースは、外壁体、内壁体及び底層を含み、
前記上部ケースは、外壁体、内壁体及び天井部を含み、
前記前後面起立骨格壁体は、前記下部ケースの内側に折り畳まれるように両端部が前記下部ケースの外壁体及び上部ケースの内壁体に対してヒンジで連結され、分割境界面もヒンジで連結されて支持された第1及び第2分割壁体と、前記第1及び第2分割壁体を自己起立させるために前記第1及び第2分割壁体の分割境界面の間に形成された起立操作空間と、前記起立操作空間によって第1及び第2分割壁体に対して回動折畳可能に連結された起立手段と、を含んでなり、
前記側面壁体は出入口を含み、前記前後面起立骨格壁体の両側に配置されるとともに各下端が下部ケースの外壁体にヒンジで結合されて順次折り畳まれるように構成され、
前記下部ケースは、外壁体及び内壁体の周縁の間に、テントの内壁に沿って流れる水分や湿気の集水、除去及び処理のためのトレンチが形成されていることを特徴とする、ハードルーフトップテント。
【請求項2】
前記トレンチには排水孔が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のハードルーフトップテント。
【請求項3】
前記下部ケース、前記上部ケース、前記底層、前記前後面起立骨格壁体、前記側面壁体及び天井部は、アルミニウム、及びプロファイル、圧縮断熱フォーム及びアルミニウム板材からなる三重構造のアルミニウム複合パネルのいずれか一つからなることを特徴とする、請求項1に記載のハードルーフトップテント。
【請求項4】
前記上部ケースの天井部は、断熱フォームマットからなる第1天井支持層と、アルミニウム複合パネルからなる第2天井支持層とが順次積層されたものであることを特徴とする、請求項1に記載のハードルーフトップテント。
【請求項5】
前記前後面起立骨格壁体の第1及び第2分割壁体には、両側面壁体を安定的に立てて支持するための直立支持壁が延設されていることを特徴とする、請求項1に記載のハードルーフトップテント。
【請求項6】
前記側面壁体は、内部活動空間の形成の際は、前記前後面起立骨格壁体が起立手段によって先に起立された後、順次立てられ、解除の際は、先に順次折り畳まれるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のハードルーフトップテント。
【請求項7】
前記側面壁体は、前後面起立骨格壁体に対して立てられた状態を安定的に維持するための起立維持手段をさらに含み、前記起立維持手段は、前後面起立骨格壁体の第2分割壁体に対して直角に延びた直立支持壁に固定された係合部と、側面壁体の内側面に固定されたスライドホルダーと、前記スライドホルダーの内部に左右移動可能に装着され、前記係合部に対して係合及び解除される移動調節ピンと、を含んでなることを特徴とする、請求項1に記載のハードルーフトップテント。
【請求項8】
前記側面壁体は下部ケースとの間に補助起立手段をさらに含むことにより、折畳操作が安定的でスムーズになるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のハードルーフトップテント。
【請求項9】
前記側面壁体から開放する出入口のいずれか一側または両側には遮断幕を備えることを特徴とする、請求項1に記載のハードルーフトップテント。
【請求項10】
前記起立手段はショックアブソーバであることを特徴とする、請求項1に記載のハードルーフトップテント。
【請求項11】
前記下部ケースの外壁体と上部ケースの内壁体とは同じ垂直線上に配置されることで、前記前後面起立骨格壁体及び側面壁体がこれらの間で折り畳まれるように構成され、前記上部ケースの外壁体はその内壁体よりも下方に延びるように形成されることで、前記下部ケースに対して前記上部ケースを閉じるとき、前記下部ケースの外壁体の一部が取り囲まれるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のハードルーフトップテント。
【請求項12】
前記ショックアブソーバは、ガスショックアブソーバ、油圧ショックアブソーバ、及び電動ショックアブソーバのうちのいずれか一つであることを特徴とする、請求項10に記載のハードルーフトップテント。
【請求項13】
前記起立操作空間が形成された第1及び第2分割壁体の内側面には、起立手段をカバーするための分割カバーが結合されていることを特徴とする、請求項1に記載のハードルーフトップテント。
【請求項14】
前記下部ケースの下部にはルーフ固定部を備えることを特徴とする、請求項1に記載のハードルーフトップテント。
【請求項15】
前記ルーフ固定部は、下敷板と、前記下敷板を下部ケースに対して締め付けて固定する第1固定要素と、前記下敷板をルーフラックに固定するための第2固定要素とを含んでなることを特徴とする、請求項14に記載のハードルーフトップテント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両やトレーラーのルーフ(roof)に搭載して使用するハードルーフトップテントに関し、より詳しくは、テント全体をハード(hard)な素材を使用して製作することによって耐久性が著しく向上し、また折畳パネル自体に直接取り付けられた折畳手段によって、テントの内部活動空間が形成され、閉鎖作動が非常に簡単になり、下部ケースの底の周囲に備えられるトレンチ(trench)の構成によって、温度差によって内壁に沿って下がる湿気の分離、集水及び除去を可能にすることで、マットレスなどが濡れる問題なしに常に安全で衛生的な管理、保管及び使用ができるようにしたハードルーフトップテントに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、媒体を介して多様なレジャー活動が知られており、それに対する関心が高くなるのに伴い、レジャー活動が一つの文化として落ち着いており、このようなレジャー活動とともにそれによる多様なレジャー用品が活発に開発されている。そのうちでも、車両やトレーラーのルーフに搭載して、まるで移動式住宅のように使用することができるようにする、いわゆるカーペンション(car pension)とも呼ばれるルーフトップテント(Rooftop tent)が高い人気を集めており、その需要も増加している趨勢である。
【0003】
ルーフトップテントはレジャー文化と自動車文化を調和させたものであり、車両やトレーラーのルーフ上にテントを装着した状態で使用することになるので、従来地面に設置して使用する天幕形態のテントに比べて、障害物または設置場所による影響を全然受けず、簡便に移動及び設置することが可能であり、また別途の保管場所を必要としないながらも携帯、保管及び取扱が非常に容易であるという利点がある。また、キャンピングに用いられるキャンピングカーに比べて購入費用が相対的に安くてキャンピング族の増加に伴って広く使用されている実情である。
【0004】
従来に提供されているルーフトップテントに対するいくつかの例を提示すると次のようである。
【0005】
特許文献1には、車両のルーフに着脱可能に装着されるベース及び前記ベースに開閉可能にヒンジで連結されるカバーから構成されたテントケースと、前記ベースにカバーをロックさせるロック手段と、前記ロック手段の作用が解除されると前記カバーが開けられるように回転させるカバー開放手段と、前記ベースとカバーとの連結部を除いた縁部に端部が付着された状態で前記テントケースに収納され、前記カバーが開けられると展開して、前記ベースとカバーとの間に外部に対して遮断された野営空間を形成するテント布地と、前記テント布地の両側面またはいずれか一側面に備えられた出入門と、前記出入門の前方で前記カバーに上端が付着された状態で前記テントケースに収納され、展開すると前記出入門と車両のドアとの間を覆うことによって外部に対して遮断された移動空間を形成するフライ布地と、前記カバーが開けられると前記フライ布地を外部に押し出すプッシャーとから構成されることにより、移動空間によって他人の視線や干渉がなく、かつ外部気候の影響を受けないなどの状態で自由に野営を営むことができるようにした「車両ルーフ装着型テント」が提示されている。
【0006】
また、特許文献2には、車両のルーフに着脱可能に固定される下部ケースと、開閉手段によって前記下部ケースを閉鎖するかまたは開放する上部ケースとを含む車両用ルーフトップテントであって、前記下部ケースにスライド可能に連結される拡張プレートと、両端部が前記拡張プレートの後尾の両側部にそれぞれピボット可能に連結される支持ポールと、少なくとも前記上部ケース、前記支持ポール及び前記拡張プレートに連結されるテント布地と、を含み、前記拡張プレートは、前記下部ケースと重畳するように位置する第1位置と前記下部ケースから最大に引き出される第2位置との間でスライド移動可能であり、前記支持ポールは、前記拡張プレートが前記第1位置に位置する場合は前記拡張プレートに隣接して位置し、前記第2位置に位置する場合は前記テント布地によって上側に持ち上げられることを特徴とする「車両空間拡張型ハードセルルーフトップテント」が提示されている。
【0007】
しかし、従来に提供されているルーフトップテントは天幕素材のみからなり、地面に設置して使用するテントに比べて多くの利点を有するのにもかかわらず、テントの内部活動空間を形成するために広げられる部分が天幕素材からなったルーフトップテントの場合は、天気や気候条件、反復的な折畳使用による破損や毀損のおそれなどのさまざまな問題によって耐久性に相当な問題がある。また、天幕素材の場合は、防水布地を使用すると言ってもさまざまな要因による防水機能が低下するなど、場合によっては、雨天の際に雨水が内部に染み込む可能性を排除しにくく、また冬期のようにテントの内部及び外部の温度差によって内部滑空間に湿気が発生する場合、これを適切に除去することが非常に困り、特にこのような湿気が凝集してテントの底に下がる場合、テントの底に敷かれたマットレスを含めた各種の寝具類や物品を濡らすことになる問題につながるしかない。
【0008】
したがって、前記のように天幕を用いるルーフトップテント構造の場合、やむを得なく天幕が濡れるかまたはマットレスを含めた各種の寝具類が湿気に濡れている場合、衛生的な使用のためには必ずこれを乾かして使用しなければならない相当な不便及び煩わしさがあり、乾燥のための別途の時間、場所、努力などが要求されるなど、衛生的な管理に相当な難しさが存在していると言える。
【0009】
また、従来に提供されているルーフトップテントのうち、テントを構成する素材全体がハードな素材から製作されたものが一部提供されてはいるが、内部空間を形成するために折り畳まれたり広げられたりする四方パネルの折畳構造が非常に複雑で煩わしくなされているだけでなく、前述したルーフトップテントの場合にも、温度差によって発生する内部湿気の除去のための別途の手段を備えていないから、内壁に沿って下がる湿気によって底が濡れるか底に敷かれたマットレスを含めた寝具類や各種の物品が湿気によって濡れることになる問題を避けにくいという構造上の限界を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は前記のような従来の諸般問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、内部活動空間を形成するための素材を天幕素材ではないアルミニウム複合パネルのようなハード(hard)な素材から製作することによって耐久性が著しく向上し、また前後面起立骨格壁体自体に直接取り付けられた起立手段によってテントの内部活動空間が形成され、閉鎖作動が非常に簡単になされ、下部ケースの底の周囲に備えられるトレンチ(trench)の構成により、結露現象によって内壁に沿って下がる水分や湿気を分離及び集水して除去することができるようにすることで、床の底層に敷かれて使用されるマットレスなどが濡れる問題なしに常に安全で衛生的な管理、保管及び使用ができるようにしたハードルーフトップテントに関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述した目的を達成するための本発明のハードルーフトップテントは、車両やトレーラーのルーフに着脱可能に固定的に支持されるハードな素材の下部ケースと、前記下部ケースに対してロック手段によってロックまたは解除されるハードな素材の上部ケースと、前記下部ケース及び上部ケースの間に介在されて連結されるとともにその内側に折り畳まれるかまたは広げられる動作によって内部活動空間を形成または解除するために下部及び上部ケースに対して単一のユニットで連結されて支持され、共にハードな素材からなる前後面起立骨格壁体及び両側面壁体を含んでなり、前記下部ケースは、外壁体、内壁体及び底層を含み、前記上部ケースは、外壁体、内壁体及び天井部を含み、前記前後面起立骨格壁体は、前記下部ケースの内側に折り畳まれるように両端部が前記下部ケースの外壁体及び上部ケースの内壁体に対してヒンジで連結され、分割境界面もヒンジで連結されて支持された第1及び第2分割壁体と、前記第1及び第2分割壁体を自己起立させるために前記第1及び第2分割壁体の分割境界面の間に形成された起立操作空間と、前記起立操作空間によって第1及び第2分割壁体に対して回動折畳可能に連結された起立手段とを含んでなり、前記側面壁体は出入口を含み、前記前後面起立骨格壁体の両側に配置されるとともに各下端が下部ケースの外壁体にヒンジで結合されて順次折り畳まれるように構成され、前記下部ケースは、外壁体及び内壁体の周縁の間に、テントの内壁に沿って流れる水分や湿気の集水、除去及び処理のためのトレンチが形成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、前記トレンチには排水孔が形成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、前記下部ケース、前記上部ケース、前記底層、前記前後面起立骨格壁体、前記側面壁体及び天井部は、アルミニウム、及びプロファイル、圧縮断熱フォーム及びアルミニウム板材からなる三重構造のアルミニウム複合パネルのいずれか一つからなることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、前記上部ケースの天井部は、断熱フォームマットからなる第1天井支持層と、アルミニウム複合パネルからなる第2天井支持層とが順次積層されたものであることを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、前記前後面起立骨格壁体の第1及び第2分割壁体には、両側面壁体を安定的に立てて支持するための直立支持壁が延設されていることを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、前記側面壁体は、内部活動空間の形成の際は、前記前後面起立骨格壁体が起立手段によって先に起立された後、順次立てられ、解除の際は、先に順次折り畳まれるように構成されることを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、前記側面壁体は、前後面起立骨格壁体に対して立てられた状態を安定的に維持するための起立維持手段をさらに含み、前記起立維持手段は、前後面起立骨格壁体の第2分割壁体に対して直角に延びた直立支持壁に固定された係合部と、側面壁体の内側面に固定されたスライドホルダーと、前記スライドホルダーの内部に左右移動可能に装着され、前記係合部に対して係合及び解除される移動調節ピンと、を含んでなることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、前記側面壁体は下部ケースとの間に補助起立手段をさらに含むことにより、折畳操作が安定的でスムーズになるように構成されることを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、前記側面壁体から開放する出入口のいずれか一側または両側には遮断幕を備えることを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、前記起立手段はショックアブソーバであることを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、前記下部ケースの外壁体と上部ケースの内壁体とは同じ垂直線上に配置されることで、前記前後面起立骨格壁体及び側面壁体がこれらの間で折り畳まれるように構成され、前記上部ケースの外壁体はその内壁体よりも下方に延びるように形成されることで、前記下部ケースに対して前記上部ケースを閉じるとき、前記下部ケースの外壁体の一部が取り囲まれるように構成されることを特徴とする。
【0022】
本発明によれば、前記ショックアブソーバは、ガスショックアブソーバ、油圧ショックアブソーバ、及び電動ショックアブソーバのうちのいずれか一つであることを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、前記起立操作空間が形成された第1及び第2分割壁体の内側面には、起立手段をカバーするための分割カバーが結合されていることを特徴とする。
【0024】
本発明によれば、前記下部ケースの下部にはルーフ固定部を備えることを特徴とする。
【0025】
本発明によれば、前記ルーフ固定部は、下敷板と、前記下敷板を下部ケースに対して締め付けて固定する第1固定要素と、前記下敷板をルーフラックに固定するための第2固定要素とを含んでなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、ハードな素材を用いて内部活動空間を提供するテントを製作することで、耐久性が著しく上昇するのみならず、前後面起立骨格壁体の第1及び第2分割壁体の間に直接設けられた起立手段によって前記前後面起立骨格壁体が上部ケースの開放と同時に垂直に直接広げられるか折り畳まれる動作によってテントの内部活動空間の形成及び解除のための折畳構造が非常に簡単になされることができ、さらに下部ケースの底支持層に沿って周縁に形成されるトレンチの構成により、結露現象によって各壁体の内壁に沿って湿気が凝集して下がってもその分離、集水及び除去が容易であり、水分や湿気によってマットレスなどが濡れなくなるので、テントの衛生的な携帯、管理及び保管が非常に容易になる。
【0027】
本発明の技術的な効果は以上で言及したものに限定されず、言及しなかった他の技術的効果は以下の記載から当業者に明確に理解可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明によるハードルーフトップテントの折畳状態の斜視図である。
【
図2】本発明によるハードルーフトップテントの展開状態の斜視図である。
【
図3】本発明によるハードルーフトップテントの折畳状態の縦断面図である。
【
図4】本発明によるハードルーフトップテントの折畳状態の横断面図である。
【
図5】本発明による下部ケースの底層構造を示す抜粋断面図である。
【
図6】本発明によるハードルーフトップテントが広げられた状態を
図3に基づいて示す断面図である。
【
図7】本発明によるハードルーフトップテントが広げられた状態を
図4に基づいて示す断面図である。
【
図9】本発明によるハードルーフトップテントが一部折り畳まれる状態を
図4に基づいて示す断面図である。
【
図10】本発明による前後面起立骨格壁体に対して直立支持壁が形成された構造を示す抜粋図である。
【
図11】本発明による起立維持手段のロック及び解除状態を示す抜粋図である。
【
図12】本発明による前後面起立骨格壁体に形成される窓の開放状態を示す部分側面図である。
【
図13】本発明による両側面壁体に形成された出入口の開放状態を示す部分側面図である。
【
図14】本発明によるハードルーフトップテントの他の起立手段の構造を示す抜純図である。
【
図15】本発明によるルーフ固定部の抜粋断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明による好適な実施例について添付図面を参照してより詳細に説明する。
【0030】
図1~
図15を参照すると、本発明によるハードルーフトップテント100は、下部ケース110と、上部ケース120と、内部活動空間130を形成するための前後面起立骨格壁体140及び両側面壁体150とを含んでなることができる。
【0031】
下部ケース110は、車両やトレーラーなどのルーフに着脱可能に構成される。また、下部ケース110はアルミニウムまたはアルミニウム複合パネルなどのようなハードな素材から製作されることができ、上向きに開放した形態を有することができる。そして、下部ケース110は設置に必要なルーフの長さ及び幅にそれぞれ対応する長さ及び幅を有するように製作されることができる。
【0032】
ここで、前記下部ケース110がアルミニウム複合パネルからなる場合、
図5に例示するような支柱の役割を果たすプロファイル112a、圧縮断熱フォーム112b及びアルミニウム板材112cからなる三重構造の形態を有することができる。
【0033】
前記下部ケース110は、外壁体111と、内部活動の際、前記外壁体の内部に底を形成するために備えられる底層112と、前記底層の周縁と枠体との間にトレンチ113を形成するために所定の高さに立設される内壁体114と、を含んでなり、前記トレンチ113には、集水された水分を外部に排水するための排水孔113aが適正の位置に形成されることができる。
【0034】
前記トレンチ113を形成するための内壁体114は適切な高さを有することが良い。例えば、トレンチ113に集水される水分が前記底層112を含めてその上部に装着されるマットレスMに溢れないようにすることが良い。
【0035】
前記トレンチ113の排水孔113aには、必要に応じて集水された水分を任意に排水するためのドレインバルブ113bがさらに設けられることができる。
【0036】
前記下部ケース110に備えられるトレンチ113の構成により、テント使用の際、結露現象によって発生する内部活動空間の湿気や水分などの集水、除去及び処理が非常に容易になる。
【0037】
前記ハードな材質から形成される下部ケース110において、前記底層112を除いた残りの構成は、テントの総荷重を考慮して、その厚さTを3~5範囲内にすることが好ましく、前記外壁体111、トレンチ113及び内壁体114は一体に形成されることができる。
【0038】
前記底層112は、テントの設置使用の際、内部底を形成するためのものである。これは、ハードな素材の単層から形成されることが好ましい。しかし、底層の強度や断熱などの多くの条件を考慮して複数層から構成されることもできる。
【0039】
前記底層112はアルミニウム複合パネルからなることが好ましい。
【0040】
前記底層112を構成するアルミニウム複合パネルは、
図5に例示するように、適切な間隔で配置される支柱の役割を果たすプロファイル112aと、前記プロファイルの間に介在される圧縮断熱フォーム112bと、前記プロファイル及び圧縮断熱フォームの両側に一体に備えられるアルミニウム板材112cとからなる三重構造形態の複合パネルを用いることができる。
【0041】
前記底層112の上部には、底に対するクッション力を提供するためのマットレスMを載せて使用することができる。
【0042】
一方、前記下部ケース110の外周面には、テント設置の際、地面との間に斜めに支持される梯子180の上部を支持するための梯子支持部115をさらに備えることができる。ここで、梯子は多様な形態のものを適切に使用することができ、折畳構造を含めた多様な構造を用いることができる。
【0043】
上部ケース120は、下部ケース110の開放端を閉鎖または開放するように構成される。前記上部ケースはテントの天井の機能を果たすものであり、下部ケースに対応するように下方に開放した形態を有し、また下部ケース110と同様に、アルミニウム素材またはアルミニウム複合パネルのようなハードな素材から製作されることができる。
【0044】
ここで、前記上部ケース120がアルミニウム複合パネルからなる場合、
図5に例示するような支柱の役割を果たすプロファイル112a、圧縮断熱フォーム112b及びアルミニウム板材112cからなる三重構造の形態を有することができる。
【0045】
前記上部ケース120は、外壁体121及び内壁体122から構成され、さらに天井部123を含むことができる。
【0046】
前記上部ケース120の外壁体121は、その内側に形成される内壁体122よりも下方に延びるように形成され、下部ケース110を覆うとき、その外壁体121の下端が下部ケースの外壁体111の上端一部を取り囲むように覆うようにカバーするものであり、前記上部ケース120の内壁体122は下部ケース110の外壁体111と同じ垂直線上に配置されるように形成される。
【0047】
下部ケース110の外壁体111及び上部ケース120の内壁体122を基準としてその内側には、以後に説明する前後面起立骨格壁体140及び両側面壁体150が折り畳まれるように構成される点を考慮すると、実質的にテントの内部活動空間130が形成される。
【0048】
前記ハードな素材から形成される上部ケース120は、テントの総荷重を考慮して、下部ケース110と同様に、その厚さTが3~5範囲内になるように製作することが好ましく、前記外壁体121、内壁体122及び天井部123は一体に形成されることができる。
【0049】
前記天井部123は上部ケース120と同じ素材から単層に形成されることができるが、強度補強や断熱補強などのさまざまな事項を考慮して複数層に形成されることができる。
【0050】
前記天井部123が複数層に構成される場合、上から断熱フォームマットからなる第1天井支持層123aと、アルミニウム複合パネルからなる第2天井支持層123bとが順次積層される構造を有することができ、これらは一体に接着されて構成されることができる。
【0051】
前記天井部123の第2天井支持層123bを構成する素材がアルミニウム複合パネルの場合、
図5の底層112と同様に、支柱の役割を果たすプロファイル112a、圧縮断熱フォーム112b及びアルミニウム板材112cからなる三重構造形態の複合パネルを用いることができる。
【0052】
一方、前記下部ケース110及びこれを覆う上部ケース120は、適切な位置に互いにロックまたは解除の操作可能に装着されたロック手段160によって完全に開放するかまたは閉鎖した状態を安全に維持することができる。
【0053】
前記ロック手段160の構造は、同じ機能を達成することができるものであれば、特定の構造に限定されず、従来に一般的に使用されるロックまたはその他に類似した用語で表現される多様な形態のロック構造をいくらでも採用することができるであろう。
【0054】
また、前記下部ケース110及び上部ケース120は多様な形態を有することができる。例えば、車両やトレーラーなどのルーフの平面形態、車両走行による空気抵抗、デザインなどのさまざまな要素を考慮して多様な形態及びデザインに製作することができる。
【0055】
また、下部ケース110及び上部ケース120の外壁体111、121の外周面には、オーニング(awning)を適切に連結して設置するためのオーニング設置部116、124がそれぞれ備えられることができる。
【0056】
前記オーニング設置部116、124を用いて、車両の種類及び形態、オーニングの大きさなどによって選択的にオーニングをテントに連結して設置することで便利に使用することができる。
【0057】
前後面起立骨格壁体140及び両側面壁体150は、テントの内部活動空間130を形成するかまたは解除するために、前記下部ケース110及び上部ケース120の間に両端がヒンジで連結されることで、内側に折り畳まれるかまたは広げられるように構成されることができる。
【0058】
前記前後面起立骨格壁体140及び両側面壁体150はアルミニウム複合パネルのようなハードな素材から製作されることができる。
【0059】
前記前後面起立骨格壁体140及び両側面壁体150を構成するアルミニウム複合パネルは、
図5に例示するように、支柱の役割を果たすプロファイル112aと、これらの間に介在される断熱材112bと、その両側に配置されるアルミニウム板材112cとからなる三重構造の複合パネルであり得る。
【0060】
前記のような三重構造のアルミニウム複合パネルは、軽いながらも優れた強度及び断熱性を有することができる。また、外部から内部への湿気浸透を確実に防止することができる。また、アルミニウム板材の表面が滑らかに処理される場合、雨天の際または結露現象発生の際、水分や湿気が表面に沿って容易に下がる特性を有するので、素材自体としても水分や湿気をより迅速で容易に除去することができる。また、表面に水分や湿気がついていると言っても、自動車のウィンドウブラシのようなワイパー、タオルなどの各種の道具を用いて容易に除去するかまたは拭くことが可能になる。
【0061】
前後面起立骨格壁体140は、前記下部ケース110及び上部ケース120の間の前後面側に対応するように配置され、また互いに内側に折り畳まれるかまたは広げられるように連結されて支持されることができる。
【0062】
前記前後面起立骨格壁体140は、第1及び第2分割壁体141、142に分離されて形成され、前記第1及び第2分割壁体の両端部は下部ケース110の外壁体111及び上部ケース120の内壁体122に対して内側に折り畳まれるように下部及び上端がそれぞれヒンジで結合され、また分割境界面も内側に折り畳まれるようにヒンジで結合されている。
【0063】
そして、前記第1及び第2分割壁体141、142の分割境界面を中心としてその両側には、内側に折り畳まれた状態にある第1及び第2分割壁体を直接立てるための起立手段143が装着されている。
【0064】
前記起立手段143は、両端部が第1及び第2分割壁体に形成された起立操作空間141a、142aに対してそれぞれ回動操作及び圧縮可能に連結されて支持されている。
【0065】
そして、前記起立操作空間141a、142aが形成された第1及び第2分割壁体141、142の内側面は、起立手段143を安全にカバーするための分割カバー141b、142bがそれぞれカバーしている。
【0066】
したがって、前記前後面起立骨格壁体140は、第1及び第2分割壁体141、142がこれらの分割境界面の間に連結された起立手段143の自己起立作動によって自動的に垂直に広げられることが可能になる。
【0067】
前記起立手段143は、第1及び第2分割壁体141、142のサイズや荷重などを総合的に考慮して、一つまたは一つ以上を適切に配置して装着することができる。
【0068】
また、前記起立手段143は、その機能の達成が可能な構造である限り、多様な形態の構造を有することができ、ガススプリング形態を含めて油圧、電動方式などの多様な構造を有するショックアブソーバ(shock absorber)を使用することができる。
【0069】
また、前記起立手段143は、その他にも、
図10に例示するように、適切な弾性強度を有するトーションスプリング(Torsion spring)を用いることもできる。
【0070】
前記のように、前後面起立骨格壁体140は、両端部が下部ケース110及び上部ケース120の間にヒンジで連結されて支持されており、また第1及び第2分割壁体141、142の分割境界面に形成された起立操作空間141a、142aに対して起立手段143の両端部が回動可能に連結されて支持されているので、下部ケース110に対して上部ケース120を開放することにより、強制に圧縮されていた前記起立手段143の自己起立動作によって前記前後面起立骨格壁体140が同時に自動的に起立して垂直に広げられることができるようになる。
【0071】
一方、前記前後面起立骨格壁体140は、より好ましくはテント設置の際、上部に位置する第2分割壁体142に、テントの内部の換気や透視窓の機能を果たす窓144が開閉可能にさらに設けられることができる。
【0072】
前記第2分割壁体142に対して一方に開閉可能にヒンジで結合される窓144は、より安定でスムーズな開閉操作を誘導するために、補助開閉手段145をさらに備えることができる。
【0073】
前記補助開閉手段145は、ガススプリングの形態を含めて油圧、電動方式などの多様な構造を有するショックアブソーバを用いることができる。
【0074】
そして、窓144は、ヒンジで連結される部分を含めて周縁に沿ってゴムパッキングなどの弾性素材を用いて防水処理することができるといのは言うまでもない。
【0075】
さらに、第1分割壁体142とヒンジで連結される窓144の上端部分には、窓144の開放の際、その開放した隙間を通して雨水や湿気などが内部活動空間130に染み込むことを防止するために、弾性ゴム素材からなる折畳モールディング144aがさらに接着されて構成されることができる。
【0076】
テントの内部活動空間130を形成するための側面壁体150は前記前後面起立骨格壁体140の両側面にそれぞれ対向するように配置され、単一壁体からなることができる。
【0077】
前記側面壁体150は、下部ケース110の内部に順次折り畳まれるかまたは立てられるように構成される。このために、前記側面壁体150は、その下端部が下部ケース110の対応内壁体112に対してヒンジで結合されることができる。
【0078】
したがって、前記側面壁体150は、上端部を人為的に引っぱるかまたは内側に押すことにより、下端のヒンジを中心に下部ケース110の内側に折り畳まれるかまたは立てられる動作が順次可能になる。
【0079】
前記前後面起立骨格壁体140の第1及び第2分割壁体141、142に対して立てられて支持される両側面壁体150は、
図10に例示するように、前記第1及び第2分割壁体141、142の両端エッジに対して直角にさらに折り曲げられて延びる直立支持壁140aの内側面に対して両端がそれぞれ安定に支持されることができる。
【0080】
前記直立支持壁140aは、前後面起立骨格壁体140が折り畳まれる場合、
図4のように、下部ケースの外壁体111及び上部ケース120の内壁体122の外側にそれぞれ係止されるように折り畳まれる。
【0081】
また、側面壁体150の各上端の内部には、前後面起立骨格壁体140に対応して垂直に立てられた状態を安定的に維持するための起立維持手段151をさらに備えることができる。
【0082】
前記起立維持手段151は、前後面起立骨格壁体140から側面壁体150の上端部が任意に傾くかまたは内側に倒れることを防止することができる構造であれば、特定の構造に限定される必要はないであろう。
【0083】
例えば、
図7及び
図11に例示するように、起立維持手段151は、前後面起立骨格壁体140、より詳細には、第2分割壁体142に対して直角に延びた直立支持壁140aに固定された係合部151aと、側面壁体150の内側面に固定されたスライドホルダー151bと、前記スライドホルダーの内部に左右に移動可能に装着され、前記係合部に対してロック及び解除される移動調節ピン151cとを含んでなることができる。
【0084】
したがって、前記起立維持手段151の構成によって下端が下部ケース110の内壁体112に対してヒンジで結合された側面壁体150は、その上端部が直立支持壁140aに安定的に支持された状態で前後面起立骨格壁体140に対して強制に係合されて固定される状態で立てられるように固定的に支持されることにより、常に安定した垂直展開状態の維持が可能になるとともに任意に折り畳まれることを防止することができる。
【0085】
また、前記下部ケース110の内側にそれぞれ折り畳まれるように下端が下部ケースの内壁体112に対してヒンジで結合される両側面壁体150は、各下端の内側に、下部ケースのトレンチ113の底との間に連結される補助起立手段152をさらに設けることで、折り畳まれるかまたは立てられる動作をより安定的でスムーズになすことができる。
【0086】
ここで、補助起立手段152は、ガススプリングの形態を含めて油圧、電動方式などの多様な構造を有するショックアブソーバを用いることができる。
【0087】
前述した補助起立手段152の構成により、前記両側面壁体150は手動起立の他に、より安定的でスムーズに半自動式で折り畳まれるかまたは立てられる動作が可能になる。
【0088】
前記側面壁体150は出入口153を備えている。前記出入口は、キャンピングの際、梯子に乗って内部活動空間130に利用者が出入することができる一種の門(door)の機能を果たすものであり、一方に開閉可能に取り付けられることができ、さらにいずれか一側の側面壁体にのみ、または両側面壁体に共に形成されることができる。
【0089】
前記出入口153は、上側に持ち上げられる方式で開閉するように、上端部分がヒンジで連結されて支持されることが好ましい。ここで、別途の補助開閉手段154を用いてより安定的でスムーズな開閉操作を誘導することができる。
【0090】
前記補助開閉手段154は、ガススプリングの形態を含めて油圧、電動方式などの多様な構造を有するショックアブソーバからなることができる。
【0091】
そして、出入口153は、ヒンジで連結される部分を含めて周縁に沿ってゴムパッキングなどの弾性素材を用いて防水処理できるというのは言うまでもない。
【0092】
さらに、側面壁体150とヒンジで連結される上端部分には、出入口153の開放の際、その開放した隙間を通して雨水や湿気などが内部活動空間130に染み込むことを防止するために、弾性ゴム素材からなる折畳モールディング153aがさらに接着されて構成されることができる。
【0093】
そして、前記出入口153は、左右両側にひさしまたは風、雨水などを適切に遮断するための遮断幕155がさらに設けられることができる。ここで、遮断幕は多様な素材を用いることができるが、防水素材を用いることができる。
【0094】
本発明の説明において、ヒンジはすべての図のいずれにも図面符号「H」で統一して表示した。前述したヒンジは特定の構造に限定されず、多様な形態のヒンジ構造を適用することができるというのは言うまでもない。
【0095】
一方、下部ケース110の下部には、
図15に例示するように、ルーフ固定部170を備えることができる。前述したルーフ固定部は多様な構造を適切に採用することができるであろう。
【0096】
好ましくは、前記ルーフ固定部170は下敷板171を含んでなり、前記下敷板を下部ケース110に対して締め付けて固定する第1固定要素172と、前記下敷板をルーフラック及びその他の要素に固定するための第2固定要素173とを一体に備えてなることができる。
【0097】
前記ルーフ固定部170の下敷板171を既存の構造に比べて広幅に形成することで、下部ケースに対する支持幅をより広く構成することができ、よって支持荷重の分散が可能になり、より安定的な支持及びルーフに対する堅固な結合固定が可能になる。
【0098】
前記のように構成されるハードルーフトップテント100は、車両やトレーラーなどのルーフに搭載された状態で移動する場合、下部ケース110に対して上部ケース120がロック手段160のロックによって安全に閉鎖した状態でカバーされており、前記下部ケース110及び上部ケース120の内部にはテントの内部活動空間130を形成するための前後面起立骨格壁体140及び側面壁体150が折畳状態で安全に収納されている。
【0099】
したがって、前記前後面起立骨格壁体140及び両側面壁体150は、保管または移動の際、下部ケース及び上部ケース110、120の内部に安全に収容されているので、雨、風、雪などの気候条件及び外部環境に全然影響されなくなる。また、下部ケース110及び上部ケース120がハードな素材からなっているので、雨天の際にも雨が内部に染み込まなく、車両やトレーラーの移動による空気抵抗などの影響も全然受けなくなる。
【0100】
このような状態でキャンピング場所に到着して本発明のハードルーフトップテント100を設置しようとする場合は、下部ケース及び上部ケースを結束しているロック手段160のロック力を解除することで、キャンピングに必要な内部活動空間130が迅速に形成されることができる。
【0101】
すなわち、
図2に例示するように、前記下部ケース110及び上部ケース120を互いに結束しているロック手段160のロックを解除することにより、下部ケースに対する上部ケースのロック力が解除され、同時に下部ケース110及び上部ケース120の内部に折畳状態で収容されていた前後面起立骨格壁体140の第1及び第2分割壁体141、142に形成された折畳操作空間141a、142aに圧縮状態で両端部が連結されて支持されていた起立手段143の伸長力によって下部ケース110に対して広げられながら自動的に立てられ、同時に前記第1及び第2分割壁体とヒンジで連結された上部ケース120も上方に持ち上げられる。第1及び第2分割壁体によって上方に持ち上げられた上部ケース120はテントの屋根の役割を果たすようになる。
【0102】
前記起立手段143によって自動的に立てられる前後面起立骨格壁体140の第1及び第2分割壁体141、142は垂直状態に立てられる。ここで、垂直状態に立てられた第1及び第2分割壁体は、前記起立手段が人為的に圧縮されない限り、安定した起立状態を維持するようになる。
【0103】
そして、前記前後面起立骨格壁体140が自動的に立てられた後、側面壁体150を順次引いて立てる。ここで、側面壁体150は補助起立手段152によってより安定的でスムーズに立てられることができ、特に、前記補助起立手段が任意に圧縮されないので、立てられた状態を維持することができる。
【0104】
一方、前記前後面起立骨格壁体140の直立支持壁140aに対して垂直に立てられた両側面壁体150は起立維持手段151によって前記前後面起立骨格壁体に対してロック固定されることによってより安定した直立状態の維持が可能であるので、内部活動の際、側面壁体が任意に倒れるかまたは傾くことを確実に防止することができる。
【0105】
前記のように前後面起立骨格壁体140及び側面壁体140の自動及び手動直立動作によってテントの内部活動空間130が形成される。
【0106】
前記内部活動空間130を形成するためにそれぞれ立てられる前後面起立骨格壁体140及び両側面壁体150は下部ケース110の外壁体111の内周面及び上部ケース120の内壁体122の内周面に互いに密接した状態で広げられることにより、展開による隙間が発生しなくなる。
【0107】
そして、前記側面壁体150に形成された出入口153を開放した後、地面と下部ケース110に形成された梯子支持部115との間に梯子180を斜めにかけておいた後、これを用いて内部活動空間130に入って休息を取るなどの活動をすれば良い。
【0108】
また、必要の際、前後面起立骨格壁体140に形成された窓144を開放して適切に用いることができる。
【0109】
一方、本発明によれば、キャンピングの際、結露現象によって前後面起立骨格壁体140や側面壁体150の内壁に沿って湿気が下がる場合、下部ケース110に形成されたトレンチ113に集水されて外部に排水されるので、底層112に敷かれたマットレスMなどが湿気に濡れるか浸透されることを防止することができる。また、雨天の際にも、前後面起立骨格壁体140及び側面壁体150がハードな素材からなっているので、雨水が内部に染み込むことができなくなる。
【0110】
そして、本発明の場合、前後面起立骨格壁体140及び両側面壁体150が共に水分や湿気の浸透を防止するハードな素材からなっているので、内壁または外壁に付いた水分や湿気を別途の道具、例えばワイパーなどの除去道具を用いるか、または雑巾などを用いて拭くことによって簡単に除去することができるので、テントの使用中や撤去の際、水分や湿気を迅速に除去することができるようになる。特に、前述した水分や湿気の除去が容易であるという点は、テントの撤去の後、まだ除去されなかった水分や湿気の追加の除去が要求されると言っても、それによる時間、場所、努力などの投資を最小化することができるという利点を提供するようになる。
【0111】
したがって、結露現象の発生または雨天の際にも底層112に敷かれているマットレスMが湿気に濡れるか、湿気の浸透による損傷や毀損なしに安全に使用することができ、テントの撤去の際にも前後面起立骨格壁体140や側面壁体150の内外面に付いた湿気や水分を迅速で容易に除去することができるので、よってテントの撤去作業を便利で迅速に実施することができ、特に、湿気が除去された状態で下部ケース及び上部ケース110、120の内部に前後面起立骨格壁体140や側面壁体150を折り畳んで保管することができるので、衛生的な使用が可能になる。
【0112】
一方、キャンピング終了の際、テントを折り畳もうとする場合は、1次的に、前後面壁体及び側面壁体の内外周面に水分または湿気が付いていると、これを除去する。その後、側面壁体150に設けられる起立維持手段151が前後面起立骨格壁体140に対してロックされていると、これを先に解除した後、側面壁体150を順次下部ケース110の内部に押して折り畳む。ここで、側面壁体150は補助起立手段152によって安定的でスムーズに折り畳まれるようになる。
【0113】
この状態で、前後面起立骨格壁体140を構成する第1及び第2分割壁体141、142の折畳境界面を内側に押して折るか、または垂直に立てられた状態でただ上部ケース120を押すことにより、前記前後面起立骨格壁体140の第1及び第2分割壁体141、142が内側に折れ、同時に起立手段143が起立操作空間141a、142aによって互いに圧縮され、下部ケース110の内部、すなわち側面壁体150の上部に折り畳まれる。
【0114】
そして、前記のように下部ケース110の内部に側面壁体150及び前後面起立骨格壁体140が完全に折り畳まれた後、上部ケース120を下部ケース110に対してロック手段160を介してロックすることで、簡単にテントの撤去作業を完了することができる。そして、最終に梯子180を撤去すれば良い。
【0115】
したがって、本発明によれば、下部ケース110及び上部ケース120の間に折畳可能に連結される前後面起立骨格壁体140の第1及び第2分割壁体141、142が起立操作空間141a、142aに対して回動操作可能に設けられる起立手段143の自己伸長及び圧縮動作によって上部ケース120の開放と同時に垂直に自動で起立されるか、または内側に折り畳まれることができ、さらに側面壁体150の手動的または補助起立手段152を用いた半自動的な起立及び折畳動作によってテント内部活動空間130を迅速で容易に形成及び解除することができ、さらに下部ケース110の内部に設けられるトレンチ113の構成により、特に、結露現象によって内壁に沿って流れる水分や湿気の集水、除去及び処理が可能になるので、床底層112に敷かれて使用されるマットレスMを含めてその他の各種の物品が濡れるかまたは毀損される問題なしに安定した使用が可能であるという著しい利点を提供する。
【0116】
一方、本発明によれば、起立手段143を含めた補助起立手段152や開閉手段154として電動ショックアブソーバを使用する場合、車両のシガーソケットまたはバッテリーに連結して電気的に作動させることが可能であろう。
【0117】
以上のように、本発明は具体的な構成要素などのような特定の事項及び限定された実施例及び図面に基づいて説明したが、これは本発明のより全般的な理解を手伝うために提供したものであるだけで、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であればこのような記載から多様な修正及び変更が可能であろう。
【0118】
したがって、本発明の思想は前述した実施例に限定されるものではなく、下記の特許請求範囲だけでなくこれと均等か等価的な変形があるすべてのものは本発明の技術的思想の範疇に属すると言える。
【国際調査報告】