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特表2024-507342非加圧サンプルを搬送するシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-19
(54)【発明の名称】非加圧サンプルを搬送するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/00 20060101AFI20240209BHJP
【FI】
G01N1/00 101L
G01N1/00 101N
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549041
(86)(22)【出願日】2022-02-16
(85)【翻訳文提出日】2023-08-15
(86)【国際出願番号】 US2022016519
(87)【国際公開番号】W WO2022177933
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】63/150,274
(32)【優先日】2021-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517430716
【氏名又は名称】ビーエル テクノロジーズ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100230514
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 卓也
(72)【発明者】
【氏名】ブレット エム クラーク
(72)【発明者】
【氏名】ポール フスコ
【テーマコード(参考)】
2G052
【Fターム(参考)】
2G052AA06
2G052AB11
2G052AB27
2G052AC16
2G052AC18
2G052AC23
2G052AD06
2G052AD26
2G052AD46
2G052BA17
2G052CA02
2G052CA35
2G052FC04
2G052FC11
2G052GA28
2G052HB08
2G052HC04
2G052HC09
2G052HC25
2G052HC42
2G052JA06
(57)【要約】
様々な実装形態は、液体サンプルを捕捉して、プロセスからサンプル分析装置まで移送するシステム及び方法及びを含む。具体的には、流体のサンプルを非加圧ライン(302)内に収容することができ、第1の空気作動式弁(DV1)及び第2の空気作動式弁(DV2)は、流体がラインを通って流れることを阻止し得る。第3の空気作動式弁(DV3)は、第1及び第2の空気作動式弁の間の非加圧ラインのスタブアウト(304)に位置決めされ得る。同じく流体のサンプルを収容するように構成されたサンプルライン(306)は、第3の空気作動式弁とサンプル分析装置(206)との間に延在して、流体のサンプルをサンプル分析装置に移送することができる。第1の空気圧弁(PV1)は、第1及び第2の空気作動式弁への空気流を制御することができ、第2の空気圧弁(PV2)は、第3の空気作動式弁への空気流を制御することができ、第3の空気圧弁(PV3)は、サンプルラインに注入される低圧空気を制御することができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非加圧サンプル移送のためのシステムであって、前記システムが、
非加圧液体ラインであって、サンプリングすべき流体を収容するように構成されている、非加圧液体ラインと、
前記液体ライン内の第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁であって、前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び/又は前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁のいずれかを閉じることで、前記非加圧液体ラインを通る前記サンプリングすべき流体の流れを阻止する、第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁と、
前記非加圧液体ラインのスタブアウトに位置する第3の空気作動式ダイヤフラム弁であって、前記スタブアウトが、前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁と前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁との間に位置付けられる、第3の空気作動式ダイヤフラム弁と、
第1の端部及び第2の端部を有するサンプルラインであって、前記第1の端部が前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁に接続され、前記第2の端部がサンプル分析装置に接続され、前記サンプルラインが、前記サンプリングすべき流体のサンプルを収容して、前記サンプル分析装置に移送するように構成されている、サンプルラインと、
前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁への空気流を制御する第1の空気圧弁と、
前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁への空気流を制御する第2の空気圧弁と、
前記サンプルラインに注入される低圧空気を制御する第3の空気圧弁と、を備え、
前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁が、前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する前記第1の空気圧弁によって閉じられ、前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁が、前記サンプリングすべき流体が前記非加圧液体ライン内に収容されたときに閉じられ、それにより、前記サンプリングすべき流体の一部分が前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁と前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁との間に捕捉され、
前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁が、開いたままであるか、あるいは前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する前記第2の空気圧弁によって開かれて、前記サンプリングすべき流体の前記捕捉された部分の少なくとも一部分が前記サンプルラインに進入し、
前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁が、前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する前記第2の空気圧弁によって閉じられ、
前記第3の空気圧弁が開かれて、前記低圧空気が前記サンプルラインに注入され、
前記サンプルラインに注入された前記低圧空気が、前記サンプルライン内の前記サンプリングすべき流体の前記一部分を前記サンプル分析装置に移動させる、システム。
【請求項2】
前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁が、前記第3の空気圧弁が開かれて前記低圧空気が前記サンプルラインに注入される前に、前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する前記第2の空気圧弁によって閉じられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記非加圧液体ラインが、定置洗浄(CIP)スキッドの一部である、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の空気圧弁、前記第2の空気圧弁、及び前記第3の空気圧弁を制御するように構成されたコントローラを更に備えている、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の空気圧弁、前記第2の空気圧弁、及び前記第3の空気圧弁に空気を提供するように構成された空気圧縮機を更に備えている、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記サンプル分析装置が、全有機炭素(「TOC」)分析器を備えている、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記サンプリングすべき流体が、洗浄排出物である、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記サンプルが前記サンプル分析装置によって分析されることに応答して、前記第3の空気圧弁を開き、又は開いたままにして、前記サンプルラインが、前記第3の空気圧弁によって供給される空気によってパージされる、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記サンプル分析装置又は前記サンプルラインのうちの少なくとも1つが、前記流体の前記サンプルを前記サンプル分析装置に移送する前に検査される、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の空気圧弁及び前記第2の空気圧弁が開かれ、前記第3の空気圧弁が閉じられる、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
非加圧サンプルを移送するための方法であって、前記方法が、
非加圧液体ラインであって、サンプリングすべき流体を収容するように構成されている、非加圧液体ラインと、
前記液体ライン内の第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラムであって、前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び/又は前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁のいずれかを閉じることで、前記非加圧液体ラインを通る前記サンプリングすべき流体の流れを阻止する、第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁と、
前記非加圧液体ラインのスタブアウトに位置する第3の空気作動式ダイヤフラム弁であって、前記スタブアウトが、前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁と前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁との間に位置付けられる、第3の空気作動式ダイヤフラム弁と、
第1の端部及び第2の端部を有するサンプルラインであって、前記第1の端部が前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁に接続され、前記第2の端部がサンプル分析装置に接続され、前記サンプルラインが、前記サンプリングすべき流体のサンプルを収容して、前記サンプル分析装置に移送するように構成されている、サンプルラインと、
前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁への空気流を制御する第1の空気圧弁と、
前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁への空気流を制御する第2の空気圧弁と、
前記サンプルラインに注入される低圧空気を制御する第3の空気圧弁と、を提供することと、
前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する前記第1の空気圧弁によって、前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁を閉じることであって、前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁が、前記サンプリングすべき流体が前記非加圧液体ライン内に収容されたときに閉じられ、それにより、前記サンプリングすべき流体の一部分が前記第1の空気作動式ダイヤフラム弁と前記第2の空気作動式ダイヤフラム弁との間に捕捉される、閉じることと、
前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する前記第2の空気圧弁によって、前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁を開いて、又は前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁を開いたままにして、前記サンプリングすべき流体の前記捕捉された部分の少なくとも一部分を前記サンプルラインに進入させることと、
前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する前記第2の空気圧弁によって、前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁を閉じることと、
前記第3の空気圧弁を開いて、前記低圧空気を前記サンプルラインに注入することであって、前記サンプルラインに注入された前記低圧空気が、前記サンプルライン内の前記サンプリングすべき流体の前記一部分を前記サンプル分析装置に移動させる、注入することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記第3の空気圧弁が開かれて前記低圧空気が前記サンプルラインに注入される前に、前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する前記第2の空気圧弁によって、前記第3の空気作動式ダイヤフラム弁を閉じることを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記非加圧液体ラインが、定置洗浄(CIP)スキッドの一部である、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の空気圧弁、前記第2の空気圧弁、及び前記第3の空気圧弁が、コントローラによって制御される、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
空気圧縮機が、前記第1の空気圧弁、前記第2の空気圧弁、及び前記第3の空気圧弁に空気を提供する、請求項11~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記分析器が、全有機炭素(「TOC」)分析器を備えている、請求項11~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記サンプリングすべき流体が、洗浄排出物である、請求項11~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第3の空気圧弁を開く、又は開いたままにすることによって、前記サンプルが、前記サンプル分析装置によって得られて分析された時点で、又は別様に処理された時点で、前記サンプルラインをパージすることであって、前記サンプルラインが、前記第3の空気圧弁によって供給される空気によってパージされる、パージすることを更に含む、請求項11~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記サンプル分析装置又は前記サンプルラインのうちの少なくとも1つが、前記流体の前記サンプルすべき流体を前記サンプル分析装置に移送する前に検査される、請求項11~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
検査中に、前記第1の空気圧弁及び前記第2の空気圧弁が開かれ、前記第3の空気圧弁が閉じられる、請求項11~19のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年2月17日に出願された米国仮特許出願第63/150,274号に対する優先権及び利益を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本明細書では、非加圧液体サンプルを捕捉して、検査済みの製薬プロセス又は機器の一部から、オンライン/リアルタイムで分析するための器具まで搬送するためのシステム及び方法が開示及び説明される。
【0003】
いくつかのプロセスでは、プロセスの様々な構成要素は、プロセスによって生成される製品の進行の合間に、又は定期的に洗浄しなければならない。これらの構成要素には、例えば、タンク、パイプ、ボイラ、反応器、他の容器などが挙げられ得る。しばしば、この洗浄プロセス中には定置洗浄(「CIP」)スキッドが使用され(CIPスキッドの例については、図1を参照されたい)、洗浄プロセスからの排出物は、洗浄プロセス中にサンプリングされて、プロセス構成要素内の様々な汚染物質及び/又は製品残留物について分析され得る。排出物は、加圧ラインから、又は非加圧ラインから、例えばドレンラインからサンプリングされ得る。いくつかの場合では、洗浄プロセスからの流体はサンプラに導入され、サンプラは、洗浄流体のサンプルを分析器に提供する。例示的なサンプラは、2012年12月20日に出願された米国特許第9,074,967号、及び2021年2月17に出願された同時係属の米国仮特許出願第63/150,258号に図示及び説明されており、どちらも、参照によりその全体が本明細書組み込まれ、かつその一部をなす。
【0004】
他の場合では、洗浄プロセスからの流体は、分析器に直接提供され得る。分析器は、様々な汚染物質及び/又は製品残留物の排出物を検査するために使用される。そのような分析器としては、例えば、全有機炭素(「TOC」)分析器が挙げられ得る。TOC分析器は、とりわけ、有機炭素を含むシステムの洗浄を検証するために使用される。TOC分析器の記述は、1990年3月2日に出願された米国特許第5,132,094号、及1997年2月10日に出願された同第5,902,751号に見出すことができ、どちらも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。例えば、TOCは、様々なプロセスに使用される洗浄装置において、例えば製薬プロセスにおいて使用される液体を試験するために使用され得る。
【0005】
医薬プロセス機器の洗浄は、残留薬物成分及び洗浄剤のための液体溶液のサンプリング及び試験を必要とする。サイクルタイム及び機器のダウンタイムを最小にするためには、オンライン試験又はリアルタイム試験が好ましい。ポンプ及び弁を含む、液体サンプルを試験器具に導入するために、数多くの装置及び方法が使用され得る。しかしながら、複雑さが増大するにつれて、実装及び検証の容易さが低下する。重要な要件は、生物成長を促進して試験結果に影響を及ぼし得る死容積及び流体の蓄積を回避することである。
【0006】
したがって、結果を変えず、故障のリスク及び自動化の複雑さを増大させるポンプ又は他の機械システムを必要とせず、かつサンプリングラインにおいて任意の残留流体を除去する方法を提供する、非加圧サンプルを搬送する方法が必要である。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、非加圧液体サンプルを、第1のプロセス又は機器の一部から、液体サンプルをオンライン/リアルタイムで分析するための器具まで搬送するための装置、システム、及び方法に関する。
【0008】
本開示の1つの実装形態は、非加圧サンプルを移送するためのシステムである。本システムは、非加圧液体ラインであって、サンプリングすべき流体を収容するように構成されている、非加圧液体ラインと、液体ライン内の第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁であって、第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び/又は第2の空気作動式ダイヤフラム弁のいずれかを閉じることで、非加圧液体ラインを通るサンプリングすべき流体の流れを阻止する、第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁と、非加圧液体ラインのスタブアウトに位置する第3の空気作動式ダイヤフラム弁であって、スタブアウトが、第1の空気作動式ダイヤフラム弁と第2の空気作動式ダイヤフラム弁との間に位置付けられる、第3の空気作動式ダイヤフラム弁と、第1の端部及び第2の端部を有するサンプルラインであって、第1の端部が第3の空気作動式ダイヤフラム弁に接続され、第2の端部がサンプル分析装置に接続され、サンプルラインが、サンプリングすべき流体のサンプルを収容して、サンプル分析装置に移送するように構成されている、サンプルラインと、第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁への空気流を制御する第1の空気圧弁と、第3の空気作動式ダイヤフラム弁への空気流を制御する第2の空気圧弁と、サンプルラインに注入される低圧空気を制御する第3の空気圧弁と、を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁は、第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する第1の空気圧弁によって閉じられ、当該第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁は、サンプリングすべき流体が非加圧液体ライン内に収容されたときに閉じられ、それにより、サンプリングすべき流体の一部分が第1の空気作動式ダイヤフラム弁と第2の空気作動式ダイヤフラム弁との間に捕捉され、第3の空気作動式ダイヤフラム弁は、開いたままであるか、あるいは第3の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する第2の空気圧弁によって開かれて、サンプリングすべき流体の捕捉された部分の少なくとも一部分がサンプルラインに進入し、第3の空気作動式ダイヤフラム弁は、第3の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する第2の空気圧弁によって閉じられ、第3の空気圧弁が開かれて、低圧空気がサンプルラインに注入され、サンプルラインに注入された低圧空気は、サンプルライン内のサンプリングすべき流体の一部分をサンプル分析装置に移動させる。
【0010】
いくつかの実施形態では、第3の空気作動式ダイヤフラム弁は、第3の空気圧弁が開かれて低圧空気がサンプルラインに注入される前に、第3の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する第2の空気圧弁によって閉じられる。
【0011】
いくつかの実施形態では、非加圧液体ラインは、ドレンラインである。
【0012】
いくつかの実施形態では、非加圧液体ラインは、プロセスのある構成要素をプロセスの別の構成要素に接続する。
【0013】
いくつかの実施形態では、非加圧液体ラインは、定置洗浄(CIP)スキッドの一部である。
【0014】
いくつかの実施形態では、本システムは、CIPスキッドの一部である。
【0015】
いくつかの実施形態では、本システムは、第1の空気圧弁、第2の空気圧弁、及び第3の空気圧弁を制御するコントローラを更に含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、コントローラは、機械式コントローラを備えている。
【0017】
いくつかの実施形態では、コントローラは、電子式コントローラを備えている。
【0018】
いくつかの実施形態では、本システムは、第1の空気圧弁、第2の空気圧弁、及び第3の空気圧弁に空気を提供する空気圧縮機を更に含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、サンプルラインに注入される低圧空気は、1~2psiの圧力である。
【0020】
いくつかの実施形態では、サンプル分析装置は、サンプラを備えている。
【0021】
いくつかの実施形態では、サンプラは、サンプリングすべき流体の一部分のサンプルを分析器に提供する。
【0022】
いくつかの実施形態では、分析器は、全有機炭素(「TOC」)分析器を備えている。
【0023】
いくつかの実施形態では、サンプル分析装置は、分析器を備えている。
【0024】
いくつかの実施形態では、サンプラ及び/又は分析器は、定置洗浄(CIP)スキッドの一部である。
【0025】
いくつかの実施形態では、サンプリングすべき流体は、洗浄排出物である。
【0026】
いくつかの実施形態では、洗浄排出物は、製薬プロセスの洗浄によるものである。
【0027】
いくつかの実施形態では、サンプルが、サンプル分析装置によって得られて分析された時点で、又は別様に処理された時点で、第3の空気圧弁を開いて、又は開いたままにして、第3の空気圧弁によって供給される空気によってサンプルラインをパージする。
【0028】
いくつかの実施形態では、サンプル分析装置及び/又はサンプルラインは、サンプリングすべき流体のサンプルをサンプル分析装置に移送する前に検査される。
【0029】
いくつかの実施形態では、検査は、サンプル分析装置の動作の検証を含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、サンプル分析装置は、サンプラ、分析器、又はサンプラ及び分析器を備えている。
【0031】
いくつかの実施形態では、検査は、サンプル分析装置及び/又はサンプルラインの清浄度を判定することを含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、検査中に、第1の空気圧弁及び第2の空気圧弁が開かれ、第3の空気圧弁が閉じられる。
【0033】
いくつかの実施形態では、検査を実行するために、流体がサンプルラインに注入される。
【0034】
いくつかの実施形態では、流体は、検査中にサンプル分析装置及び/又はサンプルラインの清浄度を判定することができるように、既知の組成パラメータを有する。
【0035】
いくつかの実施形態では、サンプル分析装置の動作性能は、検査中に判定される。
【0036】
本開示の別の実装形態は、非加圧サンプルを移送するための方法である。本方法は、非加圧液体ラインであって、サンプリングされた流体を収容するように構成されている、非加圧液体ラインと、液体ライン内の第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラムであって、第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び/又は第2の空気作動式ダイヤフラム弁のいずれかを閉じることで、非加圧液体ラインを通るサンプリングすべき流体の流れを阻止する、第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁と、非加圧液体ラインのスタブアウトに位置する第3の空気作動式ダイヤフラム弁であって、スタブアウトが、第1の空気作動式ダイヤフラム弁と第2の空気作動式ダイヤフラム弁との間に位置付けられる、第3の空気作動式ダイヤフラム弁と、第1の端部及び第2の端部を有するサンプルラインであって、第1の端部が第3の空気作動式ダイヤフラム弁に接続され、第2の端部がサンプル分析装置に接続され、サンプルラインが、サンプリングすべき流体のサンプルを収容して、サンプル分析装置に移送するように構成されている、サンプルラインと、第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁への空気流を制御する第1の空気圧弁と、第3の空気作動式ダイヤフラム弁への空気流を制御する第2の空気圧弁と、サンプルラインに注入される低圧空気を制御する第3の空気圧弁と、を提供することを含む。
【0037】
本方法はまた、第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する第1の空気圧弁によって、第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁を閉じることであって、当該第1の空気作動式ダイヤフラム弁及び当該第2の空気作動式ダイヤフラム弁は、サンプリングすべき流体が非加圧液体ライン内に収容されたときに閉じられ、それにより、サンプリングすべき流体の一部分が第1の空気作動式ダイヤフラム弁と第2の空気作動式ダイヤフラム弁との間に捕捉される、閉じることと、第3の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する第2の空気圧弁によって、第3の空気作動式ダイヤフラム弁を開いて、又は第3の空気作動式ダイヤフラム弁を開いたままにして、サンプリングすべき流体の捕捉された部分の少なくとも一部分をサンプルラインに進入させることと、第3の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する第2の空気圧弁によって、第3の空気作動式ダイヤフラム弁を閉じることと、第3の空気圧弁を開いて、低圧空気をサンプルラインに注入することであって、サンプルラインに注入された低圧空気が、サンプルライン内のサンプリングすべき流体の一部分をサンプル分析装置に移動させる、注入することと、を含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、本方法は、第3の空気圧弁が開かれて低圧空気がサンプルラインに注入される前に、第3の空気作動式ダイヤフラム弁に対して加圧空気を供給又は除去する第2の空気圧弁によって、第3の空気作動式ダイヤフラム弁を閉じることを更に含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、非加圧液体ラインは、ドレンラインである。
【0040】
いくつかの実施形態では、非加圧液体ラインは、プロセスのある構成要素をプロセスの別の構成要素に接続する。
【0041】
いくつかの実施形態では、非加圧液体ラインは、定置洗浄(CIP)スキッドの一部である。
【0042】
いくつかの実施形態では、第1の空気圧弁、第2の空気圧弁、及び第3の空気圧弁は、コントローラによって制御される。
【0043】
いくつかの実施形態では、コントローラは、機械式コントローラを備えている。
【0044】
いくつかの実施形態では、コントローラは、電子式コントローラを備えている。
【0045】
いくつかの実施形態では、空気圧縮機は、第1の空気圧弁、第2の空気圧弁、及び第3の空気圧弁に空気を提供する。
【0046】
いくつかの実施形態では、サンプルラインに注入される低圧空気は、1~2psiの圧力である。
【0047】
いくつかの実施形態では、サンプル分析装置は、サンプラを備えている。
【0048】
いくつかの実施形態では、サンプラは、サンプリングすべき流体の一部分のサンプルを分析器に提供する。
【0049】
いくつかの実施形態では、分析器は、全有機炭素(「TOC」)分析器を備えている。
【0050】
いくつかの実施形態では、サンプル分析装置は、分析器を備えている。
【0051】
いくつかの実施形態では、分析器は、全有機炭素(「TOC」)分析器を備えている。
【0052】
いくつかの実施形態では、サンプラ及び/又は分析器は、定置洗浄(CIP)スキッドの一部である。
【0053】
いくつかの実施形態では、サンプリングすべき流体は、洗浄排出物である。
【0054】
いくつかの実施形態では、洗浄排出物は、製薬プロセスの洗浄によるものである。
【0055】
いくつかの実施形態では、本方法は、第3の空気圧弁を開く、又は開いたままにすることによって、サンプルが、サンプル分析装置によって得られて分析された時点で、又は別様に処理された時点で、サンプルラインをパージすることであって、サンプルラインは、第3の空気圧弁によって供給される空気によってパージされる、パージすることを更に含む。
【0056】
いくつかの実施形態では、サンプル分析装置及び/又はサンプルラインは、サンプリングすべき流体のサンプルをサンプル分析装置に移送する前に検査される。
【0057】
いくつかの実施形態では、検査は、サンプル分析装置の動作の検証を含む。
【0058】
いくつかの実施形態では、サンプル分析装置は、サンプラ、分析器、又はサンプラ及び分析器を備えている。
【0059】
いくつかの実施形態では、検査は、サンプル分析装置及び/又はサンプルラインの清浄度を判定することを含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、検査中に、第1の空気圧弁及び第2の空気圧弁が開かれ、第3の空気圧弁が閉じられる。
【0061】
いくつかの実施形態では、検査を実行するために、流体がサンプルラインに注入される。
【0062】
いくつかの実施形態では、流体は、検査中にサンプル分析装置及び/又はサンプルラインの清浄度を判定することができるように、既知の組成パラメータを有する。
【0063】
いくつかの実施形態では、サンプル分析装置の動作性能は、検査中に判定される。
【0064】
追加的な利点は、以下の説明の中に部分的に記載され、又は実践によって学習され得る。そうした利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘される要素及び組み合わせによって実現され、かつ達成されるであろう。前述の発明の概要及び以下の発明を実施するための形態はどちらも、単に例示的かつ説明的であり、特許請求されるように限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
例示的な特徴及び実装態様を、添付の図面に開示する。しかしながら、本開示は、まさに示された配置及び手段に限定されない。
【0066】
図1】本明細書において説明されるいくつかの実施形態によって使用され得る例示的な定置洗浄(CIP)スキッドを例示する。
図2図2A図2Dは、本明細書において開示及び説明されるサンプル移送システムの実装形態を例示する例示的な簡略ブロック図である。
図3】サンプル移送システムの1つの実装形態を例示する。
図4図4A図4Jは、検証からブローダウンまでの、本明細書で説明されるサンプル移送システムの一実施形態の例示的な応用例のステップを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0067】
本方法及びシステムが開示及び説明される前に、本方法及びシステムは、特定の合成法、特定の構成要素、又は特定の組成物に限定されないことを理解されたい。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0068】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、複数の指示対称を含む。本明細書では、範囲は、「約」ある特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値まで、のように表現され得る。そのような範囲が表現される場合、別の実施形態は、そのある特定の値から、及び/又はその他の特定の値まで、を含む。同様に、値が近似値として表現される場合、先行詞の「約」を使用することによって、特定の値が別の実施形態を形成することが理解されるであろう。更に、範囲の各終点は、他の終点と関連して、及び他の終点とは独立して、両方とも重要であることが理解されよう。
【0069】
「任意選択の」又は「任意選択で」とは、その後に説明される事象又は状況が生じ得る、又は生じ得ないことを意味し、その説明には、当該事象又は状況が生じる場合及び生じない場合が含まれる。
【0070】
本明細書の説明及び特許請求の範囲の全体を通して、「含む(comprise)」という語及びその語の変形、例えば「含んでいる(comprising)」及び「含む(comprises)」は、「限定されないが、~を含む」ことを意味し、例えば、他の付加物、構成要素、整数、又はステップを除外することを意図しない。「例示的な」とは、「~の例」を意味しており、好適な又は理想的な実施形態の指示を伝えることを意図しない。「~など(such as)」は、限定的な意味ではなく、説明のために使用される。
【0071】
概要
開示される方法及びシステムを実行するために使用することができる構成要素が開示される。これら及び他の構成要素は、本明細書で開示され、これらの構成要素の組み合わせ、サブセット、相互作用、群などが開示されるとき、これらの各々の様々な個別及び集合的組み合わせ及び順列の具体的な参照は、明示的に開示されない場合があるが、各々は、全ての方法及びシステムについて、本明細書で具体的に企図及び記載されることが理解される。これは、限定されないが、開示される方法におけるステップを含む、本出願の全ての態様に適用される。したがって、実行され得る多様な追加的なステップがある場合、これらの追加的なステップの各々は、開示された方法の任意の特定の実施形態又は実施形態の組み合わせを用いて実行され得ることが理解される。
【0072】
本明細書では、機械式ポンプを伴わずに、非加圧液体サンプルを試験器具に自動的に送達するためのシステム、装置、及び方法の実施形態が開示及び説明される。いくつかの場合では、製薬プロセス及び飲料プロセスにおいて最も重要であるサンプリングラインを洗浄するために、同じ構成要素及び機能を使用して、活性パージ機構を更に使用する。
【0073】
サンプル移送システム
図2A図2Dは、本明細書で開示及び説明されるサンプル移送システムの実施形態の様々な実装形態を例示する簡略ブロック図である。図2Aでは、サンプリングすべき液体のサンプル202は、本明細書に実施形態が説明されるサンプル移送システム204によって得られて、サンプル分析装置206に提供される。図2Bは、図2Aの本開示の拡大図である。図2Bでは、サンプリングすべき液体202のサンプルは、洗浄を受けるプロセス208の洗浄排出物から得られる。例えば、洗浄を受けるプロセス208は、医薬品製造プロセス、食品製造プロセス、又は洗浄プロセス中に汚染及び/又は残留物に関する試験を必要とする任意の他のプロセスであり得る。具体的には、製薬プロセス機器の洗浄は、残留薬物成分及び洗浄剤の液体溶液のサンプリング及び試験を必要とする。図2Bでは、サンプリングすべき液体202のサンプルからの排出物は、洗浄システム210内の洗浄排出物であり得る。そのような洗浄システム210は、例えば、図1に示されるような定置洗浄(CIP)スキッドであり得る。更に、サンプル移送システム204は、いくつかの場合では、洗浄システム210に組み込まれ得る。図2Aと同様に、図2Bでは、サンプリングすべき液体202のサンプルは、本明細書で実施形態が説明されるように、サンプル移送システム204によって得られて、サンプル分析装置206に提供される。
【0074】
図2Cでは、サンプル移送システム204は、サンプリングすべき液体202のサンプルをサンプラ212に提供する。そのようなサンプラ212の非限定的な例は、上で参照により組み込まれた米国特許第9,074,967号に記載のものであるが、他のサンプラが使用され得る。次いで、サンプラ212は、サンプルを分析器214に供給する。換言すれば、サンプラ212及び分析器214は、一緒にサンプル分析装置206を構成する。上で述べたように、分析器214は、例えばTOC分析器を含む、任意のタイプの分析器であり得る。図2Dでは、サンプル移送システム204は、サンプリングすべき液体202のサンプルを分析器214に直接提供する。この実装形態では、分析器214は、サンプル分析装置206を備えている。
【0075】
図3は、非加圧サンプルを移送するためのサンプル移送システム204の一実施形態のより詳細な図である。システム204の構成部分は、非加圧液体ライン302である。非加圧液体ライン302は、サンプリングすべき流体を収容するように構成されている。例えば、流体は、医薬品製造プロセスなどのプロセスの洗浄サイクルから得られる。いくつかの場合では、流体は、洗浄プロセスからの排出物であり得る。非加圧液体ライン302は、例えば、ドレンライン、プロセスのある構成要素をプロセスの別の構成要素に接続する液体ライン、などを備え得る。非加圧流体ライン302は、金属、プラスチック、ゴム、などの任意の好適な材料、又はそれらの組み合わせで構成され得る。いくつかの場合では、非加圧液体ライン302は、定置洗浄(CIP)スキッドの一部である。図3のシステム204は、液体ライン302内の第1の空気作動式ダイヤフラム弁(DV1)及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁(DV2)を更に備えている。図3に見ることができるように、第1の空気作動式ダイヤフラム弁DV1及び/又は第2の空気作動式ダイヤフラム弁DV2が閉じられた場合、非加圧液体ライン302を通るサンプリングすべき流体の流れを阻止する。第3の空気作動式ダイヤフラム弁DV3は、非加圧液体ライン302のスタブアウト304に位置する。スタブアウト304は、第1の空気作動式ダイヤフラム弁DV1と第2の空気作動式ダイヤフラム弁DV2との間に位置付けられる。第1の端部及び第2の端部を有するサンプルライン306は、第3の空気作動式ダイヤフラム弁DV3に接続される。サンプルライン306の第1の端部は、第3の空気作動式ダイヤフラム弁DV3に接続され、サンプルライン306の第2の端部は、サンプル分析装置206に接続される。サンプルライン306は、サンプリングすべき流体のサンプルを収容してサンプル分析装置206に移送するように構成されている。サンプルは、約60mLのサンプリングすべき流体を含み得るが、サンプルはまた、60mLよりも多く、又は少なくなり得る。サンプルライン306は、金属、プラスチック、ゴム、などの任意の好適な材料、又はそれらの組み合わせで構成され得る。ダイヤフラム弁は、空気作動式である。これは、加圧空気をダイヤフラム弁に提供することによって、又は加圧空気をダイヤフラム空気から除去することによって、各弁が開閉され得ることを意味する。
【0076】
図3に示される実装形態は、第1の空気作動式ダイヤフラム弁DV1及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁DV2への空気流を制御する第1の空気圧弁(PV1)と、第3の空気作動式ダイヤフラム弁DV3への空気流を制御する第2の空気圧弁(PV2)と、サンプルライン306に注入される空気を制御する第3の空気圧弁(PV3)と、を更に備えている。空気圧弁(PV1、PV2、及びPV3)は、コントローラ(図示せず)によって制御される。コントローラは、機械式コントローラ及び/又は電子式コントローラであり得る。空気圧弁は、開閉によって、コントローラからの信号に応答する。第1の空気作動式ダイヤフラム弁DV1、第2の空気作動式ダイヤフラム弁DV2、及び第3の空気作動式ダイヤフラム弁DV3は、第1の空気作動式ダイヤフラム弁DV1、第2の空気作動式ダイヤフラム弁DV2、及び第3の空気作動式ダイヤフラム弁DV3に対して加圧空気を供給又は除去する第1の空気圧弁PV1及び第2の空気圧弁PV2によって動作される。加圧空気は、一般に、1つ以上の空気圧縮機(図3に示さず)によって供給される。所望に応じて、この空気が供給される圧力は、調節され得る。図3に見ることができるように、第1の空気作動式ダイヤフラム弁DV1及び第2の空気作動式ダイヤフラム弁DV2が閉じられて、サンプリングすべき流体が非加圧液体ライン302及びスタブアウト304に収容された場合、それにより、サンプリングすべき流体の一部分が、第1の空気作動式ダイヤフラム弁DV1と第2の空気作動式ダイヤフラム弁DV2との間に捕捉され、この捕捉されたサンプリングすべき流体の少なくとも一部分が、開いた空気作動式ダイヤフラム弁DV3を通ってサンプルライン306に進入する。所望量のサンプリングすべき流体の一部分がサンプルライン306に進入すると、第3の空気作動式ダイヤフラム弁DV3は、第3の空気作動式ダイヤフラム弁DV3に対して加圧空気を供給又は除去する第2の空気圧弁PV2によって閉じられる。次いで、第3の空気圧弁PV3が開かれて、低圧空気がサンプルライン306に注入される。低圧空気がサンプルライン306に注入されると、サンプルライン306内のサンプリングすべき流体の一部分をサンプル分析装置206に移動させる。サンプルライン306に注入される低圧空気は、1~2psiであり得る。
【0077】
いくつかの場合では、図3に示されるシステムは、定置洗浄(CIP)スキッドに取り付けること、又はその一部とすることができる。いくつかの場合では、サンプルがサンプル分析装置206によって得られて分析された時点で、又は別様に処理された時点で、第3の空気圧弁PV3は、開いて、又は開いたままにして、サンプルライン306をパージするために使用され得る。
【0078】
図4A図4Jは、検証からブローダウンまでの、本明細書で説明されるサンプル移送システム204の一実施形態の例示的な応用例のステップを例示する。示された実施形態は、サンプラ212と、分析器214と、を含む。また、これらの図には、各ステップにおけるサンプラ212の状態が示されている。これらの図に示されるように、全てのステップが必ずしも必要なわけではなく、又は図に示されていない順序で実行され得る。これらの図は、要素識別子について図2B及び図3と並行して参照されるべきである。
【0079】
図4Aは、洗浄プロセスの洗浄サイクルの前の分析器214の検証ステップを例示し、DV1及びDV2が開かれ、DV3が閉じられており、(典型的に、常時ではないが)液体が非加圧液体ライン302内に存在しない。これは、分析器214、サンプラ212、及び非加圧液体ライン302の動作、状態、及び清浄度を確認するための検査ステップである。例えば、内容物/清浄度が既知の流体(例えば、空気、水、など)を、非加圧液体ライン302、サンプラ212、及び分析器214に注入して、洗浄サイクルを実行する前にシステムの状態を「確認して」認知することができ、又は分析器214が不規則又は不十分な挙動を呈している場合は、構成要素レベルで識別して調整することができる。流体(負の制御)が確立されると、次いで、システムに空気をブローダウンして、任意の残存水を除去して、次の洗浄サイクルに備えることができる。例えば、検査中に、既知の組成パラメータ(既知のレベルのTOC、金属、汚染物質、化学物質、粒子、など)を有する流体をサンプルラインに注入し、次いで、較正済みの分析器によって分析して、流体がサンプルライン及び/又はサンプル分析装置を通過するときに任意の変化があったかどうかを判定することができる。同様に、検査中に、既知の成分を含む流体をサンプルラインに注入し、次いで、分析器を使用して、注入された流体を分析することができる。これは、流体の既知の成分及び/又は別の分析器の調査結果と比較して、分析器の分析を検証する。
【0080】
図4Bでは、DV1及びDV2は開かれているが、DV3は閉じられたままである。液体は、洗浄プロセスから非加圧液体ライン302通って流れ始める。図4Cでは、洗浄プロセスの最終リンスからの液体は、非加圧液体ライン302を通って流れ始める。洗浄プロセスの最終リンスの終了に近い図4Dでは、ダイヤフラム弁DV3が開かれて、洗浄水の一部はサンプルライン306内に流入する。図4Eでは、弁DV1及びDV2が閉じられ、したがって、非加圧液体ライン302内の液体の流れが止まり、またDV3が閉じられ、したがって、サンプルライン306内にサンプルを捕捉する。図4Fでは、空気圧弁PV3が開かれ、したがって、サンプルライン306に低圧空気が供給される。低圧空気は、1~2psiに調節されている。低圧空気は、サンプルライン306を介して、サンプルをサンプラ212に搬送する。図4G及び図4Hでは、サンプルは、サンプラ212によって得られ、空気圧弁PV3が閉じられる。サンプラ212は、サンプルを分析器214に提供し、そこで分析が実行される。図4Iで、空気圧弁PV3が開かれ、約30psiに調節された空気を使用して、サンプルライン306を空にして、ブローダウンする。図4Jで、サンプルが得られ、分析され、サンプルラインが空になり、それにより、システムは、図4Aに示される状態と同様の状態に戻る。
【0081】
例示的な実施形態の構成
いくつかの例示的な実装形態が、本明細書に提供される。しかしながら、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正が本明細書に行われ得ることが理解される。本明細書において及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、「the」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、複数の指示対称を含む。本明細書で使用される場合、「備える」という用語及びその変形は、「含む」という用語及びその変形と同義に使用され、開放的で非限定的な用語である。「備える」及び「含む」という用語が、様々な実装態様を説明するために本明細書で使用されたが、より特定的な実装態様を提供するために、「備える」及び「含む」の代わりに、「本質的にからなる」及び「からなる」という用語を使用することができ、開示もされる。
【0082】
開示の方法、システム、デバイスのために使用することができる、それらと併せて使用することができる、それらの準備のために使用することができる、又はそれらの製品である、材料、システム、デバイス、方法、構成、及び構成部品が開示されている。これら及び他の構成部品が本明細書に開示されており、これらの構成部品の組み合わせ、サブセット、相互作用、グループ、その他が開示されるとき、これらの構成部品の各様々な個別の及び集合的な組み合わせ及び並べ換えの特定の参照は、明示的に開示されていない場合があるが、各々は、本明細書で具体的に企図及び説明されていることが理解される。例えば、デバイスが開示され、デバイスのありとあらゆる組み合わせ及び並べ換えについて説明されている場合、特に逆が示されていない限り、可能である改変が具体的に企図される。同様に、これらの任意のサブセット又は組み合わせも具体的に企図され、開示される。この概念は、これに限定されないが、開示のシステム又はデバイスを使用する方法におけるステップを含む、この開示の全ての態様に適用される。したがって、実施することができる様々な追加ステップが存在する場合、これらの追加ステップの各々は、開示の方法の任意の特定の方法ステップ又は方法ステップの組み合わせで実施することができること、及びそのような組み合わせ又は組み合わせのサブセットの各々が具体的に企図され、開示されていると考えられるべきであることが理解される。
【0083】
方法及びシステムを好適な実施形態及び特定の例に関連して説明してきたが、本明細書の実施形態は、あらゆる点で限定的なものではなく例示的なものであるので、その範囲を記載された特定の実施形態に限定することは意図しない。
【0084】
特に明記されない限り、本明細書に示される任意の方法が、そのステップが特定の順序で実施されることを要求するものとして解釈されることは決して意図されない。したがって、方法請求項がそのステップが従う順序を実際に列挙しないか、又は特許請求の範囲若しくは説明において、ステップが特定の順序に限定されるべきであると具体的に記述されない場合、いかなる点においても、順序が推論されることは決して意図されない。これは、ステップ又は操作フローの配置、文法的な構成又は句読点に由来する明白な意味、明細書に記載される実施形態の数又はタイプに関する論理事項を含む、解釈のための任意の可能な非明示的根拠について保持される。
【0085】
本出願全体を通して、様々な刊行物が参照され得る。これらの刊行物の開示全体は、本方法及び本システムが関連する技術分野をより完全に説明するために、本明細書によって参照により本出願に組み込まれる。
【0086】
範囲又は趣旨から逸脱することなく、様々な修飾及び変形を行うことができることは、当業者には明らかであろう。他の実施形態は、本明細書に開示される明細書及び慣行の考慮から、当業者には明らかであろう。明細書及び例は、例示のみと考えられ、真の範囲及び趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示されることが意図される。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
【国際調査報告】