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特表2024-507413パルス状流体ポンプのためのダイヤフラムアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-19
(54)【発明の名称】パルス状流体ポンプのためのダイヤフラムアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F04B 43/02 20060101AFI20240209BHJP
   F04B 43/06 20060101ALI20240209BHJP
   A61M 60/268 20210101ALI20240209BHJP
   A61M 60/837 20210101ALI20240209BHJP
【FI】
F04B43/02 C
F04B43/02 B
F04B43/02 Z
F04B43/06 A
A61M60/268
A61M60/837
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575494
(86)(22)【出願日】2021-02-23
(85)【翻訳文提出日】2023-10-02
(86)【国際出願番号】 US2021019253
(87)【国際公開番号】W WO2022182333
(87)【国際公開日】2022-09-01
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504317673
【氏名又は名称】ヴェントリフロ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンセント, ダグラス イー.
(72)【発明者】
【氏名】ケーニグ, ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ポイトラス, ジェイムズ ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】マーフィー, マシュー ジェイ.
【テーマコード(参考)】
3H077
4C077
【Fターム(参考)】
3H077AA07
3H077BB10
3H077CC02
3H077CC07
3H077DD09
3H077DD12
3H077DD14
3H077EE23
3H077FF07
3H077FF10
4C077AA04
4C077BB10
4C077DD02
(57)【要約】
パルス状流体ポンプのためのダイヤフラムアセンブリは、縁搭載型可撓性ダイヤフラムを含み、ダイヤフラムは、拡張期モードと収縮期モードとの間の循環的な動作のために構成される。ダイヤフラムアセンブリはさらに、ダイヤフラムの外側表面の一部をカップ状にするように構成される、内壁を有する、収縮期分散ブレースと、ダイヤフラム内に埋設され、ダイヤフラムの内側表面の一部に機械的に結合される、拡張期プレートとを含む。収縮期モードの過程において、収縮期分散ブレースの周縁の周囲において、ダイヤフラム内に張力を付与するように、力が、収縮期分散ブレースの最大半径方向範囲を横断して印加される。拡張期モードの過程において、拡張期プレートの周囲において、ダイヤフラム内に張力を付与するように、力が、拡張期プレートの最大半径方向範囲を横断して印加される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルス状流体ポンプのためのダイヤフラムアセンブリであって、
圧送されることになる流体に接触するための内側表面と、周囲空気に暴露される外側表面とを有する縁搭載型可撓性ダイヤフラムであって、前記ダイヤフラムは、拡張期モードと収縮期モードとの間の周期的な動作のために構成される、縁搭載型可撓性ダイヤフラムと、
最大半径方向範囲を有し、前記ダイヤフラムの外側表面の一部をカップ状にするように構成される内壁を有する収縮期分散ブレースと、
前記ダイヤフラム内に埋設され、最大半径方向範囲を有し、前記ダイヤフラムの内側表面の一部に機械的に結合される拡張期プレートと
を備え、
前記収縮期分散ブレースのその周縁部における最大半径方向範囲は、前記拡張期プレートの最大半径方向範囲よりも大きく、前記収縮期分散ブレース、前記拡張期プレート、および前記ダイヤフラムは、相互に機械的に連結され、したがって、
(i)前記収縮期モードの過程において、前記ダイヤフラムは、前記収縮期分散ブレースの周縁の上に突出し、前記収縮期分散ブレースの周縁の周囲において、前記ダイヤフラム内に張力を付与するように、力が前記収縮期分散ブレースの最大半径方向範囲を横断して印加され、
(ii)前記拡張期モードの過程において、前記拡張期プレートの周囲において、前記ダイヤフラム内に張力を付与するように、力が前記拡張期プレートの最大半径方向範囲を横断して印加され、前記収縮期分散ブレースおよび前記拡張期プレートの異なる半径方向範囲は、圧送サイクルの過程にわたって、前記ダイヤフラム上に応力を分散し、前記ダイヤフラム上への歪みを低減させるように、これら2つのモードの過程にわたって、前記ダイヤフラム上の力の異なる分散を生じる、
ダイヤフラムアセンブリ。
【請求項2】
前記ダイヤフラムは、前記収縮期分散ブレースと前記拡張期プレートとの間に配置される補強層を有する、請求項1に記載のダイヤフラムアセンブリ。
【請求項3】
前記収縮期分散ブレースは、丸みを帯びた外縁を有し、前記ダイヤフラムは、前記収縮期分散ブレースの最大半径方向範囲を越えて、かつ前記丸みを帯びた外縁を越えて転動するように構成される、請求項1に記載のダイヤフラムアセンブリ。
【請求項4】
前記ダイヤフラムの外側表面の部分をカップ状にするように構成される前記収縮期分散ブレースの内壁は、鈍角において配置される、請求項1に記載のダイヤフラムアセンブリ。
【請求項5】
前記拡張期プレートは、ベベルを有する、請求項1に記載のダイヤフラムアセンブリ。
【請求項6】
前記拡張期プレートは、前記収縮期分散ブレースの内壁の鈍角に略対応する角度において、ベベルを有する、請求項1に記載のダイヤフラムアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、同日に出願され、弁理士整理番号第4747/1001号、第4747/1002号、第4747/1003号、および第4747/1004号を有する、4つの出願のうちの1つである。本願以外のこれらの関連出願はそれぞれ、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、パルス状流体ポンプに関し、より具体的には、血液を圧送するために好適なパルス状流体ポンプに関する。
【背景技術】
【0003】
パルス状流体ポンプは、本発明の共同発明者である、Douglas VincentおよびMatthew Murphyの発明に関する、米国特許第7,850,593号(特許文献1)(「本発明者らの先行する特許」)において教示されている。本発明者らの先行する特許は、可撓性膜の往復運動を引き起こすように構成されるリニアモータによって作動され、ひいては、パルス状流体流を実装するような様式において、対の球状弁に結合される流体筐体の壁としての役割を果たす、ポンプを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,850,593号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態によると、パルス状流体ポンプのためのダイヤフラムアセンブリは、圧送されることになる流体に接触するための内側表面と、周囲空気に暴露される外側表面とを有する、縁搭載型可撓性ダイヤフラムを含み、ダイヤフラムは、拡張期モードと収縮期モードとの間の周期的な動作のために構成される。ダイヤフラムアセンブリはさらに、最大半径方向範囲を有し、ダイヤフラムの外側表面の一部をカップ状にするように構成される、内壁を有する、収縮期分散ブレースと、ダイヤフラム内に埋設され、最大半径方向範囲を有し、ダイヤフラムの内側表面の一部に機械的に結合される、拡張期プレートとを含む。収縮期分散ブレースのその周縁部における最大半径方向範囲は、拡張期プレートの最大半径方向範囲よりも大きい。さらに、収縮期分散ブレース、拡張期プレート、およびダイヤフラムは、相互に機械的に連結され、したがって、(i)収縮期モードの過程において、ダイヤフラムは、収縮期分散ブレースの周縁の上に突出し、収縮期分散ブレースの周縁の周囲において、ダイヤフラム内に張力を付与するように、力が、収縮期分散ブレースの最大半径方向範囲を横断して印加され、(ii)拡張期モードの過程において、拡張期プレートの周囲において、ダイヤフラム内に張力を付与するように、力が、拡張期プレートの最大半径方向範囲を横断して印加され、収縮期分散ブレースおよび拡張期プレートの異なる半径方向範囲は、圧送サイクルの過程にわたって、ダイヤフラム上に応力を分散し、ダイヤフラム上への歪みを低減させるように、これら2つのモードの過程にわたって、ダイヤフラム上の力の異なる分散を生じる。
【0006】
代替として、または加えて、ダイヤフラムは、収縮期分散ブレースと拡張期プレートとの間に配置される、補強層を有する。
【0007】
また、代替として、または加えて、収縮期分散ブレースは、丸みを帯びた外縁を有し、ダイヤフラムは、収縮期分散ブレースの最大半径方向範囲を越えて、かつ丸みを帯びた外縁を越えて転動するように構成される。
【0008】
さらに、代替として、または加えて、ダイヤフラムの外側表面の部分をカップ状にするように構成される、収縮期分散ブレースの内壁は、鈍角において配置される。
【0009】
また、代替として、または加えて、拡張期プレートは、ベベルを有する。代替として、または加えて、拡張期プレートは、収縮期分散ブレースの内壁の鈍角に略対応する角度において、ベベルを有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態の前述の特徴は、付随の図面を参照して解釈される、以下の詳細な説明を参照することによって、より容易に理解されるであろう。
【0011】
図1図1は、一体型ポンプアセンブリ200の垂直断面であり、チャンバ102が充填される拡張期モードにおける、ポンプ弁調節アセンブリ101に搭載される、ダイヤフラムアセンブリ201を示す。
【0012】
図2図2は、一体型ポンプアセンブリ200の垂直断面であり、チャンバ102が空にされている収縮期モードにおける、ポンプ弁調節アセンブリ101に搭載される、ダイヤフラムアセンブリ201を示す。
【0013】
図3図3は、一体型ポンプアセンブリ200の側面からの分解斜視図であり、ポンプ弁調節アセンブリ101と、ダイヤフラムアセンブリ201と、周縁フランジ221aとを示す。
【0014】
図4図4は、ダイヤフラム202の垂直断面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
具体的実施形態の詳細な説明
定義。本説明および付随の請求項内で使用されるように、以下の用語は、文脈上別様に要求されない限り、示される意味を有するものとする。
「セット」は、少なくとも1つの部材を含む。
「拡張期モード」は、本発明の実施形態による、パルス状ポンプの動作の位相であり、その間、ポンプ弁調節アセンブリ101のダイヤフラム202が、チャンバ102、流入口球状逆止弁アセンブリ110、および第4のテーパ状管122ではなく、第3のテーパ状管126内に陰圧を生成するように、チャンバ102から離れるように引動される。
「収縮期モード」は、本発明の実施形態による、パルス状ポンプの動作の位相であり、その間、ダイヤフラム202は、チャンバ102、流出口球状逆止弁アセンブリ120、および第1のテーバ状管112ではなく、第2のテーバ状管116内に陽圧を生成するように、チャンバ102に向かって押動される。
【0016】
図1は、一体型ポンプアセンブリ200の垂直断面であり、チャンバ102が充填される拡張期モードにおける、ポンプ弁調節アセンブリ101に搭載される、ダイヤフラムアセンブリ201を示す。とりわけ、ポンプ弁調節アセンブリ101は、流入口球状逆止弁アセンブリ110と、流出口球状逆止弁アセンブリ120とを含む。一体型ポンプアセンブリ200は、ダイヤフラム202が往復運動すると、結合器214が往復運動する、狭窄部221bを含む、ポンプ筐体221を含む。狭窄部221bは、結合器214の軸方向の整合性を維持するように構成され、また、(平坦化された側面等の物理的特徴を介して)結合器214の回転整合性を維持するように構成される。ポンプ弁調節アセンブリ101は、弁理士整理番号第4747/1001号を有する、上記に参照される関連出願において、さらに詳細に議論されている。ダイヤフラム202が、チャンバ102の充填を引き起こすために、(チャンバ102から離れるような方向において)下方に引動されると、これは、流入口ポート111を通して、チャンバ102の中に流体を引き込む、陰圧を生成する。同様に、ダイヤフラム202が、チャンバ102の中への方向において、上方に押動されると、これは、流出口ポート121を通して、チャンバ102から外への流体流を引き起こす、陽圧を生成する。(これらの図では、同様の付番されたアイテムは、異なる図を横断して、類似する構成要素に対応する。)
【0017】
縁搭載部202a付きダイヤフラム202(内側表面202bと、補強層202cと、外側表面202dとから成る)は、ダイヤフラムアセンブリ201の一部であり、とりわけ、拡張期プレート203と、取付軸212と、収縮期分散ブレース211と、保定環213とを含む。拡張期プレート203は、補強層202cを覆って、ダイヤフラム202内に埋設され、ダイヤフラム202の内側表面202bおよび取付軸212に機械的に結合される。ダイヤフラムアセンブリ201が、チャンバ102を充填するために、下方に引動されると、力が、結合器スロット214aを介して、結合器214を通して、拡張期プレート203に対する取付軸212に伝達され、これは、ひいては、補強層202c上に力を働かせ、ダイヤフラム202のエラストマ系内側表面202bおよびエラストマ系外側表面202d上の応力を最小限にする。取付軸212はまた、保定環213を通して、収縮期分散ブレース211に結合される。拡張期プレート203の外径は、収縮期分散ブレース211の丸みを帯びた外縁211aの内側の直径よりも小さい。ダイヤフラムアセンブリ201の構築は、したがって、引動および押動に関して対称ではない。引動の際には、取付軸212および拡張期プレート203を通して、応力が、押動の際よりも、(拡張期プレート203の直径によって大部分が画定される)ダイヤフラム202のより多くの集中された部分上に置かれ、これは、取付軸212、および拡張期プレート203よりも大きい直径を有し、ダイヤフラム202をカップ状にするように構成される、収縮期分散ブレース211を通して、より広範囲に生じる。
【0018】
その予期される耐用年数を通して、ダイヤフラム202は、何百万回ものストロークに耐性を有しなければならない。ストロークの度に、ダイヤフラム202は、チャンバ102内の陽圧と陰圧との間の物理的移動および発振に曝される。平均耐用年数を増加させるために、理想的なダイヤフラム202は、薄い材料が、撓曲の間の屈曲応力を最小限にするため、可能な限り薄くあるべきである。ダイヤフラムの202の内側表面202bおよび外側表面202dのために使用される、薄いエラストマ系材料は、優れた可撓性を有するが、低引張強度を有する。本低引張強度は、動作の間に確認される発振陽圧および陰圧の間に、エラストマ系材料を過剰に歪ませ、最終的には、故障につながる。補強層202cは、エラストマ層203および202dの可撓性を維持しながら、これらの圧力変動に耐えるために要求される、引張強度を提供する。
【0019】
図2は、一体型ポンプアセンブリ200の垂直断面であり、チャンバ102が空にされている収縮期モードにおける、ポンプ弁調節アセンブリ101に搭載される、ダイヤフラムアセンブリ201を示す。収縮期分散ブレース211は、ダイヤフラム202の真下に搭載され、取付軸212を通して、拡張期プレート203に機械的に結合される。ダイヤフラムアセンブリ201が、チャンバ102を空にするために、上方に押動されると、力が、結合器スロット214aを介して、結合器214を通して、保定環213(かつ収縮期分散ブレースに211の上に)および収縮期分散ブレース211の両方に直接、伝達され、これは、収縮期分散ブレース211が、(補強層202cを含む)ダイヤフラム202をカップ状にし、その上に力を働かせ、それが、収縮期分散ブレースの211の丸みを帯びた外縁211aの周囲に巻着すると、ダイヤフラム202の変化する面積にわたって、応力を分散し、圧送サイクルの過程にわたって、ダイヤフラム202上の歪みを低減させ、それによって、その耐用年数を増加させる。
【0020】
図3は、一体型ポンプアセンブリ200の側面からの分解斜視図であり、ポンプ弁調節アセンブリ101、チャンバ102、流入口ポート111、第1のテーパ状管112、第2のテーパ状管116、流出口ポート121、第4のテーパ状管121、流出口リブ125、第3のテーパ状管126、ダイヤフラムアセンブリ201、(内側表面202b、補強層202c、および外側表面202dから成る)縁搭載部202a付きダイヤフラム202、(周縁フランジ221a、狭窄部221bを伴う)ポンプ筐体221、および応従性部材221cを示す。アイテム101-126は、弁理士整理番号第4747/1001号を有する、上記に参照される関連出願において、さらに詳細に議論されている。
【0021】
図4は、(縁搭載部202a、内側表面202b、補強層202c、および外側表面202dから成る)ダイヤフラム202の垂直断面であり、また、拡張期プレート203および取付軸212も示す。
【0022】
本発明の種々の実施形態による、パルス状ポンプの構造は、ヒトの心臓の属性を有用に反映することができる。ヒトの心臓は、前負荷敏感性であり、心臓は、血液を左心室の中に「引動」することができず、これは、利用可能な血液が、心室の中に自然に流動することのみを可能にすることができる。ヒトの心臓はまた、これが、下流の血管系における伸展性および抵抗に応答し、血管系を損傷し得る、過剰な力を血液上に働かせないという点において、後負荷敏感性でもある。最後に、左心室は、それが収縮するとき、心室内に存在しない血液を送達することができず、それが送達することができる血液のボーラスは、限定される。
【0023】
ポンプ弁調節アセンブリ101は、類似する固有の安全性の属性を有し、これは、前負荷および後負荷敏感性であり、これは、それが送達し得る血液の体積およびその血液のボーラスを送達し得る力の両方において限定される。充填されているとき、ポンプ弁調節アセンブリ101は、静脈内リザーバからの重力充填を可能にし、最小限の陰圧を働かせる。ポンプ弁調節アセンブリ101内のチャンバが、空にされているとき、ポンプ弁調節アセンブリに電力を供給するリニアモータは、設計によって限定される。その結果、ポンプ弁調節アセンブリは、下流の管類または血管系に過度の圧力をかけることができず、代わりに、ポンプチャンバ102内の血液の体積よりも少ない量を送達し、それによって、血管系が受容し得る体積と同程度の量のみを送達する。
【0024】
ポンプ弁調節アセンブリ101は、ヒトの心臓の左心室と似ており、本明細書の種々の実施形態において使用される、流入口球状逆止弁アセンブリ110は、僧帽弁と似ており、本明細書に対する種々の実施形態において使用される、流出口球状逆止弁アセンブリ120は、大動脈弁と似ている。ヒトの心臓と同様に、流入口110および流出口120球状逆止弁アセンブリは、受動的であり、閉鎖するために、流動のわずかな逆行を要求する。本流動のわずかな逆行は、ヒトの心臓の大動脈弁が閉鎖するときに生じる、わずかな逆行を模倣する。
【0025】
上記に説明される本発明の実施形態は、単に例示的であることが意図され、多数の変形例および修正が、当業者には明白であろう。全てのそのような変形例および修正は、任意の添付の請求項において定義されるように、本発明の範囲内であることが意図される。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】