(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-20
(54)【発明の名称】貯蔵コンテナアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B65D 6/06 20060101AFI20240213BHJP
B65G 1/04 20060101ALI20240213BHJP
【FI】
B65D6/06
B65G1/04 555Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546429
(86)(22)【出願日】2022-02-22
(85)【翻訳文提出日】2023-08-01
(86)【国際出願番号】 EP2022054384
(87)【国際公開番号】W WO2022180025
(87)【国際公開日】2022-09-01
(32)【優先日】2021-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ヘゲベ, イェルゲン ジュヴェ
【テーマコード(参考)】
3E061
3F022
【Fターム(参考)】
3E061AA03
3E061AB04
3E061DA02
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022MM01
(57)【要約】
本発明は、貯蔵コンテナ(20)と、ホルダ(30)と、送達コンテナ(40)とを備えている貯蔵コンテナアセンブリ(10)に関する。ホルダ(30)は、貯蔵コンテナ(20)内に入れ子式に保持され、貯蔵コンテナ(20)の開口部(20o)から引き上げ可能である。ホルダ(30)は、貯蔵コンテナ(20)からのホルダ(30)の引き上げ時に現れる側方アクセス開口部(30so)を有する。送達コンテナ(40)は、ホルダ(30)の側方アクセス開口部(30so)に対して内外にガイドされることができる。送達コンテナ(40)は、貯蔵コンテナ(20)内での貯蔵のためにホルダ(30)内にスライド可能に保持されることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵コンテナアセンブリ(10)であって、前記貯蔵コンテナアセンブリ(10)は、
-貯蔵コンテナ(20)であって、前記貯蔵コンテナ(20)は、ベース(20a)と前記ベース(20a)の縁部から上方に延びている4つの壁(20b、20c)とを備え、それによって、前記貯蔵コンテナ(20)の上部開口部(20o)を画定する、貯蔵コンテナ(20)と、
-ベース(40a)と前記ベース(40a)の縁部から上方に延びている4つの壁(40b、40c)とを備えている送達コンテナ(40)と、
-前記送達コンテナ(40)のためのホルダ(30)と
を備え、
前記ホルダ(30)は、前記貯蔵コンテナ(20)内に入れ子式に保持され、前記貯蔵コンテナ(20)の前記開口部(20o)から引き上げ可能であり、前記ホルダ(30)は、前記貯蔵コンテナ(20)からの前記ホルダ(30)の引き上げ時に現れる側方アクセス開口部(30so)を有し、前記送達コンテナ(40)は、前記ホルダ(30)の前記側方アクセス開口部(30so)に対して内外にガイドされることができ、前記送達コンテナ(40)は、前記貯蔵コンテナ(20)内での貯蔵のために前記ホルダ(30)内にスライド可能に保持されることができる、貯蔵コンテナアセンブリ(10)。
【請求項2】
前記ホルダ(30)は、互いに結合された複数の垂直部材(30vr)を備え、前記垂直部材(30vr)は、前記貯蔵コンテナ(20)の垂直ガイド(20r)と移動可能に係合され、前記垂直ガイド(20r)によってガイドされる、請求項1に記載の貯蔵コンテナアセンブリ(10)。
【請求項3】
前記ホルダ(30)は、上部フレーム(30tf)および下部フレーム(30bf)を備え、前記複数の垂直部材(30vr)は、互いに結合され、前記上部フレーム(30tf)および前記下部フレーム(30bf)によって垂直方向に列合わせして保持されている、請求項2に記載の貯蔵コンテナアセンブリ(10)。
【請求項4】
前記上部フレーム(30tf)および前記下部フレーム(30bf)は、矩形である、請求項3に記載の貯蔵コンテナアセンブリ(10)。
【請求項5】
前記ホルダ(30)は、前記ホルダ(30)の側方アクセス開口部(30so)に対して内外に前記送達コンテナ(40)をガイドするための水平ガイド(30gm;30bf)を備えている、請求項1-4のいずれか1項に記載の貯蔵コンテナアセンブリ(10)。
【請求項6】
前記水平ガイド(30gm;30bf)は、前記送達コンテナ(40)の前記ベース(40a)をガイドする前記下部フレーム(30bf)によって提供されている、請求項5に記載の貯蔵コンテナアセンブリ(10)。
【請求項7】
前記水平ガイド(30gm;30bf)は、前記それぞれの垂直部材(30vr)の一部として提供されたガイド特徴(30gm)によって提供され、前記ガイド特徴(30gm)は、前記送達コンテナ(40)の前記壁(40b)のうちの2つの一部として提供された対応するガイド特徴(40gm)と移動可能に係合されている、請求項5または6に記載の貯蔵コンテナアセンブリ(10)。
【請求項8】
前記貯蔵コンテナアセンブリ(10)は、以下の状態:
-前記送達コンテナ(40)が前記ホルダ(30)内に保持され、前記ホルダ(30)が前記貯蔵コンテナ(20)内に入れ子式に保持された第1の状態(S1);
-前記送達コンテナ(40)が前記ホルダ(30)内に保持され、前記ホルダ(30)が前記送達コンテナ(40)とともに前記貯蔵コンテナ(20)から入れ子式に引き上げられた第2の状態(S2);
-前記送達コンテナ(40)が前記ホルダ(30)の前記側方アクセス開口部(30so)から少なくとも部分的に水平に外にガイドされている第3の状態(S3)
になるように構成されている、請求項1-7のいずれか1項に記載の貯蔵コンテナアセンブリ(10)。
【請求項9】
骨組み構造(100)を備えている自動貯蔵回収システム(1)であって、前記骨組み構造(100)は、
-直立部材(102)と、
-前記直立部材(102)の間に提供された貯蔵カラム(105)を備えている貯蔵容積であって、貯蔵コンテナ(106)が、前記貯蔵カラム(105)内でスタック(107)内に積み重ねられている、貯蔵容積と、
-前記直立部材(102)の上部に提供されたレールシステム(108)と、
-前記レールシステム(108)上を移動するように配置されたコンテナ取り扱い車両(201、203)と
を備え、
前記自動貯蔵回収システム(1)は、
-請求項1~7のいずれか1項に記載の貯蔵コンテナアセンブリ(10)が、前記スタック(107)内に積み重ねられ、前記コンテナ取り扱い車両(201、203)によって前記貯蔵コンテナ(106)と同じ方法で取り扱われることを特徴とする、自動貯蔵回収システム(1)。
【請求項10】
前記システム(1)は、荷積みおよび/または荷降ろしステーション(80)をさらに備え、前記荷積みおよび/または荷降ろしステーション(80)は、
-前記ホルダ(30)を前記貯蔵コンテナ(20)に対して入れ子式に引き上げるための第1のアクチュエータ(61)と、
-前記ホルダ(30)に対して前記送達コンテナ(40)を移動させるための第2のアクチュエータ(62)と
を備えている、請求項9に記載の自動貯蔵回収システム(1)。
【請求項11】
自動貯蔵回収システム(1)の貯蔵コンテナ(40)からの送達コンテナ(40)の荷降ろし、または前記貯蔵コンテナ(40)への前記送達コンテナ(40)の荷積みのための方法であって、前記方法は、
-前記貯蔵コンテナ(40)をその貯蔵位置から荷降ろしおよび/または荷積みステーション(80)に移動させるステップと、
-前記貯蔵コンテナ(20)の上部開口部(20o)を通してホルダ(30)を引き上げるステップと、
-送達コンテナ(40)を前記ホルダ(30)の側方アクセス開口部(30so)に対して内外にガイドするステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯蔵コンテナアセンブリに関する。本発明は、骨組み構造を備えている自動貯蔵回収システムにも関する。本発明は、自動貯蔵回収システムの貯蔵コンテナからの送達コンテナの荷降ろしまたは貯蔵コンテナへの送達コンテナの荷積みのための方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、骨組み構造100を有する典型的な従来技術の自動貯蔵回収システム1を開示しており、
図2および
図3は、そのようなシステム1上で動作するために適した2つの異なる従来技術のコンテナ取り扱い車両201、301を開示している。
【0003】
骨組み構造100は、直立部材102と、水平部材103と、直立部材102および水平部材103間に並んで配置された貯蔵カラム105を備えている貯蔵容積とを備えている。これらの貯蔵カラム105では、ビンとしても知られている貯蔵コンテナ106が互いに積み重ねられてスタック107を形成する。部材102、103は、典型的に、金属、例えば押し出しアルミニウムプロファイルから作製され得る。
【0004】
自動貯蔵回収システム1の骨組み構造100は、骨組み構造100の上部にわたって配置されたレールシステム108を備え、そのレールシステム108上で複数のコンテナ取り扱い車両201、301は、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105から上昇させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム内に下降させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105の上方に輸送するように動作させられる。レールシステム108は、フレーム構造100の上部を横切る第1の方向Xへのコンテナ取り扱い車両201、301の移動をガイドするように配置された第1の組の平行レール110と、第1の方向Xに垂直な第2の方向Yへのコンテナ取り扱い車両201、301の移動をガイドするために第1の組のレール110に垂直に配置された第2の組の平行レール111とを備えている。カラム105に貯蔵されたコンテナ106は、レールシステム108のアクセス開口部112を通してコンテナ取り扱い車両によってアクセスされる。コンテナ取り扱い車両201、301は、貯蔵カラム105の上方で、すなわち、水平X-Y平面に平行な平面内で横方向に移動することができる。
【0005】
骨組み構造100の直立部材102が、コンテナをカラム105から上昇させ、コンテナをカラム内に下降させる間に貯蔵コンテナをガイドするために使用されて得る。コンテナ106のスタック107は、典型的には自立型である。
【0006】
各従来技術のコンテナ取り扱い車両201、301は、車体201a、301aと、第1および第2の組の車輪201b、301b、201c、301cとを備え、第1および第2の組の車輪201b、301b、201c、301cは、それぞれ、X方向およびY方向へのコンテナ取り扱い車両201、301の横方向移動を可能にする。
図2および
図3では、各組の2つの車輪が完全に見える。第1の組の車輪201b、301bは、第1の組のレール110の隣り合う2つのレールと係合するように配置され、第2の組の車輪201c、301cは、第2の組のレール111の隣り合う2つのレールと係合するように配置される。車輪の組201b、301b、201c、301cのうちの少なくとも1つが昇降させられることができ、その結果、第1の組の車輪201b、301bおよび/または第2の組の車輪201c、301cは、任意の時点でそれぞれの組のレール110、111と係合されることができる。
【0007】
各従来技術のコンテナ取り扱い車両201、301は、貯蔵コンテナ106の垂直方向輸送のために、例えば、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラムから上昇させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105内に下降させるために、リフトデバイス(図示せず)も備えている。リフトデバイスは、貯蔵コンテナ106と係合するように適合された1つ以上の把持/係合デバイスを備え、把持/係合デバイスは、車両201、301に対する把持/係合デバイスの位置が第1の方向Xおよび第2の方向Yと直交する第3の方向Zに調整されることができるように、車両201、301から下降させられることができる。コンテナ取り扱い車両301の把持デバイスの一部が、参照符号304によって示される
図3に示されている。コンテナ取り扱いデバイス201の把持デバイスは、
図2の車体201a内に位置している。
【0008】
従来的に、本出願の目的のためにも、Z=1は、貯蔵コンテナの最上層、すなわち、レールシステム108の直下の層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する。
図1に開示される例示的な従来技術では、Z=8は、貯蔵コンテナの最下層を識別する。同様に、X=1・・・.nおよびY=1・・・.nは、水平面内における各貯蔵カラム105の位置を識別する。したがって、例として、
図1に示す直交座標系X、Y、Zを使用すると、
図1において106’として識別される貯蔵コンテナは、貯蔵位置X=10、Y=2、Z=3を占有していると言うことができる。コンテナ取り扱い車両201、301は、層Z=0において移動していると言うことができ、各貯蔵カラム105は、そのXおよびY座標によって識別されることができる。
【0009】
骨組み構造100の貯蔵容積は、グリッド104と呼ばれることが多く、このグリッド内の可能な貯蔵位置は、貯蔵セルと呼ばれる。各貯蔵カラムは、X方向およびY方向の位置によって識別され得、各貯蔵セルは、X方向、Y方向およびZ方向のコンテナ番号によって識別され得る。
【0010】
各従来技術のコンテナ取り扱い車両201、301は、貯蔵コンテナ106をレールシステム108を横切って輸送するときに貯蔵コンテナ106を受け取って収容するための貯蔵区画または空間を備えている。貯蔵空間は、
図2に示され、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2015/193278A1号(特許文献1)に記載されているように、車体201a内の中央に配置されたキャビティを備え得る。
【0011】
図3は、片持ち構造を有するコンテナ取り扱い車両301の代替的な構成を示している。そのような車両は、例えば第317366号に詳細に記載されており、その内容も参照により本明細書に組み込まれる。
【0012】
図2に示す中央キャビティコンテナ取り扱い車両201は、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2015/193278A1号に記載されているように、貯蔵カラム105の横方向範囲にほぼ等しいXおよびY方向の寸法を有する領域を覆うフットプリントを有し得る。本明細書で使用される「横方向」という用語は、「水平」を意味し得る。
【0013】
あるいは、中央キャビティコンテナ取り扱い車両101は、例えば国際公開第2014/090684A1号に開示されているように、貯蔵カラム105によって画定される横方向領域より大きいフットプリントを有し得る。
【0014】
レールシステム108は、典型的に、車両の車輪が走行する溝を有するレールを備えている。あるいは、レールは、上方に突出する要素を備え得、車両の車輪は、脱輪を防止するためのフランジを備えている。これらの溝および上方に突出する要素は、まとめて軌道として知られている。各レールは、1つの軌道を備え得るか、または、各レールは、2つの平行な軌道を備え得る。
【0015】
その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2018/146304号(特許文献2)は、レールおよびX方向およびY方向の双方の平行な軌道を備えているレールシステム108の典型的な構成を示している。
【0016】
骨組み構造100において、カラム105の大部分は、貯蔵カラム105、すなわち、貯蔵コンテナ106がスタック107に貯蔵されるカラム105である。しかしながら、いくつかのカラム105は、他の目的を有し得る。
図1では、カラム119および120は、貯蔵コンテナ106が骨組み構造100の外部からアクセスされることができ、または骨組み構造100の外部または内部に移送されることができるアクセスステーション(図示せず)に輸送されることができるように、貯蔵コンテナ106をドロップオフおよび/またはピックアップするためにコンテナ取り扱い車両201、301によって使用されるそのような専用のカラムである。当該技術分野では、そのような位置は、通常「ポート」と呼ばれ、ポートが位置するカラムは、「ポートカラム」119、120と呼ばれ得る。アクセスステーションへの輸送は、任意の方向、すなわち、水平、傾斜および/または垂直であり得る。例えば、貯蔵コンテナ106は、骨組み構造100内のランダムまたは専用のカラム105に配置され、その後、任意のコンテナ取り扱い車両によってピックアップされ、アクセスステーションへのさらなる輸送のためにポートカラム119、120に輸送され得る。「傾斜」という用語は、水平と垂直との間のどこかに一般的な輸送方向を有する貯蔵コンテナ106の輸送を意味することに留意されたい。
【0017】
図1では、第1のポートカラム119は、例えば、コンテナ取り扱い車両201、301が移送ステーションにアクセスまたは輸送される貯蔵コンテナ106をドロップオフすることができる専用のドロップオフポートカラムであり得、第2のポートカラム120は、コンテナ取り扱い車両201、301が移送ステーションからアクセスまたは輸送された貯蔵コンテナ106をピックアップすることができる専用のピックアップポートカラムであり得る。
【0018】
アクセスステーションは、典型的に、製品が貯蔵コンテナ106から取り出されるか、またはその中に配置されるピッキングまたはストックステーションであり得る。ピッキングまたはストックステーションでは、貯蔵コンテナ106は、通常、自動貯蔵回収システム1から取り出されず、アクセスされると、再び骨組み構造100に戻される。ポートは、貯蔵コンテナを別の貯蔵施設に(例えば、別の骨組み構造に、または別の自動貯蔵回収システムに)輸送車両(例えば、列車またはトラック)、または生産施設に移送するためにも使用されることもできる。
【0019】
コンベヤを備えているコンベヤシステムが、通常、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で貯蔵コンテナを輸送するために使用される。
【0020】
ポートカラム119、120およびアクセスステーションが異なるレベルに配置されている場合、コンベヤシステムは、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で貯蔵コンテナ106を垂直に輸送するための垂直構成要素を有するリフトデバイスを備え得る。
【0021】
コンベヤシステムは、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2014/075937A1号に記載されているように、異なる骨組み構造間で貯蔵コンテナ106を移送するように配置され得る。
【0022】
図1に開示されているカラム105のうちの1つに貯蔵されている貯蔵コンテナ106がアクセスされるべきであるとき、コンテナ取り扱い車両201、301のうちの1つは、その位置から標的貯蔵コンテナ106を回収し、それをドロップオフポートカラム119に輸送するように指示される。この動作は、標的貯蔵コンテナ106が配置されている貯蔵カラム105の上方の位置にコンテナ取り扱い車両201、301を移動させ、コンテナ取り扱い車両201、301のリフトデバイス(図示せず)を使用して貯蔵カラム105から貯蔵コンテナ106を回収し、貯蔵コンテナ106をドロップオフポートカラム119に輸送することを含む。標的貯蔵コンテナ106がスタック107内の奥深くに配置されている場合、すなわち、標的貯蔵コンテナ106の上方に複数の他の貯蔵コンテナ106が配置されている場合、動作は、標的貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105から持ち上げる前、上方に配置された貯蔵コンテナを一時的に移動させることも含む。当該技術分野では「採掘」と呼ばれることもあるこのステップは、標的貯蔵コンテナをドロップオフポートカラム119に輸送するためにその後に使用される同じコンテナ取り扱い車両、または複数の他の協働するコンテナ取り扱い車両によって実行され得る。代替的または追加的に、自動貯蔵回収システム1は、貯蔵カラム105から貯蔵コンテナ106を一時的に取り出すタスクに特に専用であるコンテナ取り扱い車両201、301を有し得る。標的貯蔵コンテナ106が貯蔵カラム105から取り出されると、一時的に取り出された貯蔵コンテナ106は、元の貯蔵カラム105に位置変更されることができる。しかしながら、取り出された貯蔵コンテナ106は、代替的に他の貯蔵カラム105に位置変更され得る。
【0023】
貯蔵コンテナ106がカラム105のうちの1つに貯蔵されるべき場合、コンテナ取り扱い車両201、301のうちの1つは、貯蔵コンテナ106をピックアップポートカラム120からピックアップし、貯蔵コンテナが貯蔵されるべき貯蔵カラム105の上方の位置に輸送するように指示される。スタック107内の標的位置またはその上方に配置された任意の貯蔵コンテナ106が取り出された後、コンテナ取り扱い車両201、301は、貯蔵コンテナ106を所望の位置に配置する。次いで、取り出された貯蔵コンテナ106は、貯蔵カラム105内に戻され得るか、または、他の貯蔵カラム105に位置変更され得る。
【0024】
自動貯蔵回収システム1を監視および制御するために、例えば、コンテナ取り扱い車両201、301が互いに衝突することなく所望の貯蔵コンテナ106が所望の時間に所望の位置に送達されることができるように、骨組み構造100内のそれぞれの貯蔵コンテナ106の位置、各貯蔵コンテナ106の内容物、およびコンテナ取り扱い車両201、301の移動を監視および制御するために、自動貯蔵回収システム1は、典型的にはコンピュータ化され、典型的に、貯蔵コンテナ106を追跡するためのデータベースを備えている制御システム500を備えている。
【0025】
第344750号は、荷降ろし装置、荷降ろしステーション、および貯蔵コンテナから物品を荷降ろしする方法を記載し、以下を備えている:送達車両;送達車両によって運ばれる貯蔵コンテナ;および自動貯蔵回収システムにおいて送達車両によって運ばれている間に貯蔵コンテナから物品を荷降ろしするための荷降ろしステーション。荷降ろしステーションは、荷降ろしデバイスと、物品を標的目的地に搬送するように構成された目的地コンベヤとを備え、荷降ろしデバイスは、物品を貯蔵コンテナの側面開口部を通って目的地コンベヤに移動させるように構成されている。物品は、ここでは、1つ以上の製品が出荷のために梱包される製品または出荷パッケージであり得る。
【0026】
本発明の1つの目的は、送達コンテナが貯蔵されることができる貯蔵コンテナを有する貯蔵コンテナアセンブリを提供することである。
【0027】
本発明の1つの目的は、そのような貯蔵コンテナアセンブリが利用されることができる自動貯蔵システムを提供することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0028】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号
【特許文献2】国際公開第2018/146304号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明は、貯蔵コンテナアセンブリに関し、貯蔵コンテナアセンブリは、
-貯蔵コンテナであって、ベースと、ベースの縁部から上方に延びている4つの壁とを備え、それによって貯蔵コンテナの上部開口部を画定する、貯蔵コンテナと、
-ベースと、ベースの縁部から上方に延びている4つの壁とを備えている送達コンテナと、
-貯蔵コンテナ内に入れ子式に保持され、貯蔵コンテナの開口部から引き上げ可能な送達コンテナのためのホルダとを備え、
ホルダは、貯蔵コンテナからのホルダの引き上げ時に現れる側方アクセス開口部を有し、送達コンテナは、ホルダの側方アクセス開口部に対して内外にガイドされることができ、送達コンテナは、貯蔵コンテナ内での貯蔵のためにホルダ内にスライド可能に保持されることができる。
【0030】
一態様において、ベースの縁部から上方に延びている4つの壁は、送達コンテナの上部開口部を画定し、それによって、貯蔵コンテナの上部開口部を通して送達コンテナにアクセスすることを可能にする。しかしながら、送達コンテナはまた、閉鎖された上部を有し得、この場合、送達コンテナの内部へのアクセスはない。閉鎖された上部は、蓋によって提供され得る。閉鎖された上部は、送達コンテナのフラップによっても提供され得、フラップは、上部開口部を覆って折り曲げられ、送達コンテナに留められる。
【0031】
一態様において、ホルダは、互いに結合された複数の垂直部材を備え、垂直部材は、貯蔵コンテナの垂直ガイドと移動可能に係合され、垂直ガイドによってガイドされる。
【0032】
一態様において、ホルダは、上部フレームおよび下部フレームを備え、複数の垂直部材は、互いに結合され、上部フレームおよび下部フレームによって垂直方向に列合わせして保持される。
【0033】
一態様において、垂直部材は、間隔を置かれたいくつかの垂直リブまたはポストを備えている。一態様において、垂直部材は、ホルダの対向する側に対をなして配置される。ホルダは、ケージと考えられ得る。あるいは、各垂直部材は、上部フレームおよび下部フレームの代わりに、または、それに加えて、例えば、パネルの一部として形成された垂直プレート要素によって次のものに接続され得る。
【0034】
一態様において、上部フレームおよび下部フレームは、矩形である。
【0035】
一態様において、下部フレームは、中央開口部を有し得るか、または、開口部のないパネルとして提供され得る。上部フレームは、送達コンテナの内容物へのアクセスを提供するための中央開口部を有する。
【0036】
一態様において、ホルダは、ホルダの側方アクセス開口部に対して内外に送達コンテナをガイドするための水平ガイドを備えている。
【0037】
一態様において、水平ガイドは、送達コンテナのベースをガイドする下部フレームによって提供される。
【0038】
一態様において、水平ガイドは、それぞれの垂直部材の一部として提供されたガイド特徴によって提供され、ガイド特徴は、送達コンテナの壁のうちの2つの一部として提供された対応するガイド特徴と移動可能に係合される。
【0039】
垂直部材のガイド特徴および送達コンテナのガイド特徴は、ホルダに対する送達コンテナの相対的な垂直移動を防止しながら、ホルダに対する送達コンテナの水平移動を可能にする凹部、突起などを含み得る。
【0040】
一態様において、貯蔵コンテナアセンブリは、以下の状態になるように構成されている:
-送達コンテナがホルダ内に保持され、ホルダが貯蔵コンテナ内に入れ子式に保持された第1の状態;
-送達コンテナがホルダ内に保持され、ホルダが送達コンテナとともに貯蔵コンテナから入れ子式に引き上げられた第2の状態;
-送達コンテナがホルダの側方アクセス開口部から少なくとも部分的に水平に外にガイドされている第3の状態。
【0041】
好ましくは、送達コンテナは、ホルダの側方アクセス開口部から完全に外に移動させられており、第3の状態においてホルダおよび貯蔵コンテナから分離される。
【0042】
ホルダは、ホルダが貯蔵コンテナ内に入れ子式に保持される前、同じまたは異なる送達コンテナによって再び荷積みされ得る。貯蔵コンテナアセンブリは、ここで、再び第1の状態にあると考えられる。
【0043】
あるいは、ホルダは、送達コンテナなしで貯蔵コンテナ内に入れ子式に保持され得る。ここで、ホルダを有する貯蔵コンテナは、送達コンテナを再び受け取るためにホルダを有する貯蔵コンテナを使用する必要があるまで、既知の貯蔵コンテナと同じ方法で使用され得る。さらに別の代替例では、ホルダも、貯蔵コンテナが既知の貯蔵コンテナとして使用される前、貯蔵コンテナから取り外され得る。貯蔵コンテナは、従来技術の貯蔵コンテナであり得る。したがって、既存の貯蔵コンテナにホルダおよび送達コンテナを後付けすることが可能である。
【0044】
したがって、貯蔵コンテナアセンブリは、その使用に関して柔軟性を達成する。ホルダは、貯蔵コンテナの空間をほとんど占有せず、製品を送達コンテナ内に貯蔵するとき、および製品を貯蔵コンテナ内に直接貯蔵するときの双方で効率的な貯蔵を可能にする。
【0045】
一態様において、貯蔵コンテナアセンブリの貯蔵コンテナは、既知の貯蔵コンテナと同様の上部および下部積み重ねインターフェースを備え、それによって、貯蔵コンテナアセンブリが貯蔵コンテナと同じスタックに積み重ねられることを可能にする。貯蔵コンテナアセンブリは、積み重ねられたとき、その第1の状態にあることに留意されたい。
【0046】
一態様において、貯蔵コンテナアセンブリの貯蔵コンテナは、コンテナ取り扱い車両に接続されるように構成された接続インターフェースを備えている。したがって、貯蔵コンテナアセンブリは、貯蔵コンテナと同じ方法でコンテナ取り扱い車両によって移動させられることができる。
【0047】
本発明は、骨組み構造を備えている自動貯蔵回収システムにも関し、
骨組み構造は、
-直立部材と、
-直立部材の間に提供された貯蔵カラムを備えている貯蔵容積であって、貯蔵コンテナが貯蔵カラム内でスタック内に積み重ねられる、貯蔵容積と、
-直立部材の上部に提供されたレールシステムと、
-レールシステム上を移動するように配置されたコンテナ取り扱い車両と
を備え、
自動貯蔵回収システムは、
-請求項1~7のいずれか1項に記載の貯蔵コンテナアセンブリが、スタック内に積み重ねられ、コンテナ取り扱い車両によって貯蔵コンテナと同じ方法でハンドリングされる、ことを特徴とする。
【0048】
一態様において、システムは、荷積みおよび/または荷降ろしステーションをさらに備え、荷積みおよび/または荷降ろしステーションは、
-ホルダを貯蔵コンテナに対して入れ子式に引き上げるための第1のアクチュエータと、
-ホルダに対して送達コンテナを移動させるための第2のアクチュエータと
を備えている。
【0049】
荷降ろしステーションは、荷積みステーションとは別のステーションであり得る。好ましくは、ステーションは、荷降ろしおよび荷積みの双方が行われる荷降ろしおよび荷積みステーションである。
【0050】
上記のように、自動貯蔵回収システムに荷積みおよび/または荷降ろしステーションを簡単な方法で後付けすることが可能である。
【0051】
本発明は、自動貯蔵回収システムの貯蔵コンテナからの送達コンテナの荷降ろし、または貯蔵コンテナへの送達コンテナの荷積みのための方法にも関に、方法は、以下のステップ:
-貯蔵コンテナをその貯蔵位置から荷降ろしおよび/または荷積みステーションに移動させるステップと、
-貯蔵コンテナの上部開口部を通ってホルダを引き上げるステップと、
-送達コンテナをホルダの側方アクセス開口部に対して内外にガイドするステップと
を含む。
【0052】
一態様において、ホルダは、貯蔵コンテナの上部開口部を通って垂直方向に引き上げられる。送達コンテナは、ホルダの側方アクセス開口部に対して水平に内外にガイドされる。
【0053】
貯蔵コンテナおよび送達コンテナは、典型的に、「上部が開放した」タイプのコンテナ、すなわち、その内容物がコンテナの上部の開口部を通してアクセスされ、コンテナが上下逆さまにされたときにその内容物が落下するコンテナであることに留意されたい。したがって、コンテナのベースは、典型的に、内容物が落下することを回避するために、地面に対して水平または実質的に水平に向けられる。「水平」という用語は、ここでは、通常の使用時のコンテナの向きを指す。「垂直」という用語は、通常の使用時にコンテナの水平方向に対して垂直な方向を指す。
【0054】
送達コンテナは、自動貯蔵回収システムから次の目的地に製品を輸送するために使用されるコンテナであり得る。次の目的地は、例えば、標準化された送達コンテナを使用している食料品店であり得る。そのような送達コンテナは、トートとも呼ばれる。あるいは、送達コンテナは、垂直農法に使用されるコンテナであり得る。さらに別の代替例では、送達コンテナは、梱包コンテナ、例えば段ボール箱であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0055】
以下の図面は、本発明の理解を容易にするために添付される。図面は、ここでは例としてのみ記載される本発明の実施形態を示している。
【0056】
【
図1】
図1は、従来技術の自動貯蔵回収システムの骨組み構造の斜視図である。
【
図2】
図2は、貯蔵コンテナを内部に運ぶための中央に配置されたキャビティを有する従来技術のコンテナ取り扱い車両の斜視図である。
【
図3】
図3は、貯蔵コンテナを下方に運ぶためのカンチレバーを有する従来技術のコンテナ取り扱い車両の斜視図である。
【
図4】
図4は、内部凹部を有する従来技術の貯蔵コンテナの斜視図であり、内部凹部は、コンテナ内の貯蔵区画をより小さいサブ区画に分離する内部分離壁のために使用され得る。
【
図5】
図5は、第1の状態における貯蔵コンテナアセンブリの斜視図を示している。
【
図6】
図6は、第2の状態における貯蔵コンテナアセンブリの斜視図を示している。
【
図7】
図7は、第3の状態における貯蔵コンテナアセンブリの斜視図を示している。
【
図8A】
図8aは、送達コンテナの側面図を示している。
【
図8B】
図8bは、リブ構造の側面図を示している。
【
図8C】
図8cは、貯蔵コンテナの側面図を示している。
【
図9A】
図9aは、第1の状態における貯蔵コンテナアセンブリの側面図を示している。
【
図9B】
図9bは、第2の状態における貯蔵コンテナアセンブリの側面図を示している。
【
図9C】
図9cは、第3の状態における貯蔵コンテナアセンブリの側面図を示している。
【
図9D】
図9dは、第4の状態における貯蔵コンテナアセンブリの側面図を示している。
【
図10A】
図10a~
図10cは、アクチュエータがアセンブリをそのそれぞれの状態間で移動させるために使用されている荷積み/荷降ろしステーションを示している。
【
図10B】
図10a~
図10cは、アクチュエータがアセンブリをそのそれぞれの状態間で移動させるために使用されている荷積み/荷降ろしステーションを示している。
【
図10C】
図10a~
図10cは、アクチュエータがアセンブリをそのそれぞれの状態間で移動させるために使用されている荷積み/荷降ろしステーションを示している。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態をより詳細に説明する。しかしながら、図面は、本発明を図面に示された主題に限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0058】
自動貯蔵回収システム1の骨組み構造100は、
図1~
図3に関連して上述した従来技術の骨組み構造100、すなわち、いくつかの直立部材102、および直立部材102によって支持されたいくつかの水平部材103にしたがって構築され、さらに、骨組み構造100は、X方向およびY方向に第1の上部レールシステム108を備えている。
【0059】
骨組み構造100は、部材102、103間に提供された貯蔵カラム105の形態の貯蔵区画をさらに備え、貯蔵コンテナ106は、貯蔵カラム105内のスタック107に積み重ね可能である。
【0060】
骨組み構造100は、任意のサイズであることができる。特に、骨組み構造は、
図1に開示されているよりかなり広くおよび/または長くおよび/または深くすることができることが理解される。例えば、骨組み構造100は、700×700カラムを超える水平範囲および12個のコンテナを超える貯蔵深さを有し得る。
【0061】
最初に、従来技術の貯蔵コンテナ106を示す
図4を参照し、貯蔵コンテナ106は、ベース1060aと、ベース106aの縁部から上方に延びている4つの壁106b、106cとを備え、それによって貯蔵コンテナ106の上部開口部106oを画定する。壁106b、106cの内面に、内部垂直凹部106rが形成される。これらの内部垂直凹部は、貯蔵コンテナ106内の貯蔵区画をより小さいサブ区画に分離する内部分離壁のために使用され得る。
【0062】
ここで
図4、
図5および
図6を参照すると、貯蔵コンテナアセンブリ10が示されている。貯蔵コンテナアセンブリ10は、貯蔵コンテナ20、ホルダ30、および送達コンテナ40の3つの主要部を備えている。
(貯蔵コンテナ20)
【0063】
貯蔵コンテナ20は、ベース20aと、ベース20aの縁部から上方に延びている4つの壁20b、20cとを備え、それによって貯蔵コンテナ20の上部開口部20oを画定する。貯蔵コンテナ20は、上述され、
図4に示される既知の貯蔵コンテナ106であり得る。しかしながら、貯蔵コンテナ20は、既知の貯蔵コンテナ106とは異なる貯蔵コンテナ20であり得る。
【0064】
本実施形態では、2つの壁20bは、垂直ガイド20rを備えている。これらの垂直ガイドは、既知の貯蔵コンテナ106の内部垂直凹部106rと同様である。しかしながら、垂直ガイド20rは、凹部とは異なる形状も有し得、例えば、壁20bの内部に凹部として形成される代わりに、壁20bから突出し得る。
【0065】
代替的な実施形態では、凹部または突起はなく、垂直ガイド20rのガイド機能は、壁20b、20cの内面によって提供される。
【0066】
貯蔵コンテナ20は、既知の貯蔵コンテナ106と同様の上部および下部積み重ねインターフェースSIを備え、それによって、貯蔵コンテナアセンブリ10を貯蔵コンテナ106と同じスタック107に積み重ねることを可能にする。積み重ねインターフェースSIの構成は、従来技術から知られていると考えられ、これ以上詳細には記載されない。
【0067】
貯蔵コンテナ20は、コンテナ取り扱い車両201、301に接続されるように構成された接続インターフェースCIを備えている。したがって、貯蔵コンテナアセンブリ10は、貯蔵コンテナ106と同じ方法でコンテナ取り扱い車両201、301によって移動させられることができる。接続インターフェースCIは、従来技術から知られていると考えられ、これ以上詳細には記載されない。
(送達コンテナ40)
【0068】
送達コンテナ40は、ベース40aと、ベース40aの縁部から上方に延びている4つの壁40b、40cとを備え、それによって送達コンテナ40の上部開口部40oを画定する。
図7および
図8aでは、送達コンテナ40は、送達コンテナ40の壁40bの外側に面する側に提供されたガイド特徴40gmを備えているように示されている。
(ホルダ30)
【0069】
ホルダ30は、矩形の下部フレーム30bfおよび矩形の上部フレーム30tfによって互いに結合された複数の垂直部材30vrを備えている。したがって、垂直部材30vrは、互いに結合され、上部フレーム30tfおよび下部フレーム30bfによって垂直方向に列合わせして保持される。
【0070】
垂直部材30vrは、間隔を置かれたいくつかの垂直リブまたはポストを備え、それらの下端は、下部フレーム30bfに結合され、それらの上端は、上部フレーム30tfに結合される。垂直部材30vrは、ホルダ30の両側に対をなして配置される。
【0071】
図7では、ホルダ30がケージ状構造に似ていることが分かる。
【0072】
上部フレーム30tfは、上部からの送達コンテナへのアクセスを可能にするための
図6において破線の矩形として示される上部開口部30toによって画定される。ホルダ30は、
図6において破線によって示されている第1の側方アクセス開口部(左側の側方アクセス開口部)および
図7において示されている第2の側方アクセス開口部(右側の側方アクセス開口部)の2つの側方アクセス開口部30oによってさらに画定される。
【0073】
本実施形態では、垂直部材30vrは、貯蔵コンテナ20の内部垂直凹部20rに移動可能に係合されてガイドされている。ホルダ30の垂直部材30vrおよび/または貯蔵コンテナ20は、ホルダ30が貯蔵コンテナ20から完全に外に引き上げられることを防止するために、
図9cにおいて20stおよび30stとして示されるストッパを備え得る。
図9は、貯蔵コンテナ20に対するホルダ30の最大引き上げを示している。
【0074】
好ましくは、ホルダ30は、既知の貯蔵コンテナ106に後付けされることができる。
(貯蔵コンテナアセンブリの動作)
【0075】
ここで、貯蔵コンテナアセンブリ10の動作が、説明される。
【0076】
ここで
図5および
図9aが参照される。ここでは、第1の状態S1が示されている。ここで、送達コンテナ40は、ホルダ30内に保持され、送達コンテナ40を有するホルダ30は、貯蔵コンテナ20内に保持されている。
【0077】
ここで、
図5および
図9bを参照する。ここでは、第2の状態S2が示されている。ここで、送達コンテナ40は、ホルダ30内に保持されている。
図9bの矢印Aによって示されるように、ホルダ30は、送達コンテナ40とともに、貯蔵コンテナ20から引き上げられている。ホルダ30の外面がここでは貯蔵コンテナ20の内面に沿ってスライドしているので、これは、貯蔵コンテナ20からのホルダ30の入れ子引き上げと呼ばれる。
【0078】
ここで
図7および
図9cを参照する。ここでは、第3の状態S3が示されている。
図9cの矢印Bによって示されるように、送達コンテナ40は、ホルダ30における側方アクセス開口部30soから外にガイドされている。送達コンテナ40は、ここでは、ベース40aが下部フレーム30bfとスライド可能に係合されることによって、または送達コンテナ40のガイド特徴40gmがホルダ30の垂直部材30vrのガイド特徴30gmとスライド可能に係合されることによって、ホルダ30に対してスライド可能に移動させられる。
【0079】
その結果、送達コンテナ40は、引き出しと同様にホルダ30に対して回収および挿入され得る。
【0080】
側方アクセス開口部30soは、ホルダ30が貯蔵コンテナ20から引き上げられるとき、すなわち、第2の状態S2および第3の状態S3においてのみ現れることに留意されたい。第1の状態S1では、双方の側方アクセス開口部30soは、貯蔵コンテナ20の壁20cによって塞がれている。
【0081】
図面から明らかなように、方向Aへの移動は垂直移動である一方で、方向Bへの移動は水平移動である。
【0082】
ホルダ30は、ホルダ30が貯蔵コンテナ20内に入れ子式に保持される前、同じまたは異なる送達コンテナ40を再び荷積みされ得る。貯蔵コンテナアセンブリは、ここで再び第1の状態にあると考えられる。
【0083】
あるいは、ホルダ30は、送達コンテナ40なしで貯蔵コンテナ20内に入れ子式に保持され得る。ここで、ホルダ30を有する貯蔵コンテナ20は、送達コンテナ40を再び受け取るためにホルダを有する貯蔵コンテナを使用する必要があるまで、既知の貯蔵コンテナ106と同じ方法で使用され得る。さらに別の代替例では、ホルダ30も、貯蔵コンテナが既知の貯蔵コンテナ106として使用される前、貯蔵コンテナ20から取り外され得る。
(荷降ろしおよび/または荷積みステーション80)
【0084】
ここで
図10aおよび
図10bを参照すると、荷降ろしおよび/または荷積みステーション80が概略的に示されている。貯蔵コンテナアセンブリ10の貯蔵コンテナ20、ホルダ30および送達コンテナ40も示されている。
【0085】
荷降ろしおよび/または荷積みステーション80は、第1の位置81を備え、第1の位置81は、ホルダが貯蔵コンテナ20から引っ張り上げられ、または押し上げられることを可能にする貯蔵コンテナ20のためのコンベヤまたは他のタイプのキャリア上の位置81であり得る。この第1の位置において、ホルダ30は、第1のアクチュエータ61によって貯蔵コンテナ20から方向Aに引っ張り上げられるか、または押し上げられる。同じ第1のアクチュエータ61が、ホルダ30を貯蔵コンテナ20内に再び下降させるために使用され得る。ホルダ30が貯蔵コンテナ20から押し上げられるために、貯蔵コンテナ20のベースが、アクチュエータ61がホルダ30を押し上げることを可能にする1つ以上の孔を提供され得ることに留意されたい。
【0086】
荷降ろしおよび/または荷積みステーション80は、第2の位置82を備え、第2の位置82は、送達コンテナ40をホルダ30から受け取るためのコンベヤまたは他のタイプのキャリア上の位置であり得る。第2のアクチュエータ62は、ここでは、送達コンテナ40をホルダ30から引っ張り出す(あるいは押し込む)ために使用される。同じアクチュエータ62が、異なるまたは同じ送達コンテナ40をホルダ30に再び挿入するために使用され得る。
【0087】
例として、送達コンテナは、段ボール箱であり得、段ボール箱のフラップは、段ボール箱の外面と接触するように横に一時的に折り曲げられる。ここで、送達コンテナは、上部開口部を有し、製品がポートにおいて送達コンテナに挿入されることを可能にする。全ての製品が送達コンテナに挿入されると、送達コンテナは、荷降ろしおよび/または荷積みステーション80に輸送され得る。第2の位置82において、フラップは、上部開口部を覆うように折り曲げられ得、フラップは、テープ、接着剤、フラップの特性(例えば、タックトップ型フラップ)のいずれかによってこの位置に固定され得る。あるいは、蓋が送達コンテナに固定される。この閉鎖プロセスは、自動的に実行され得る。
【0088】
ここで閉鎖された送達コンテナは、ホルダ30内に、さらに貯蔵コンテナ内に挿入され得、貯蔵のためにスタック内に輸送され得るか、または、発送または出荷場所に輸送され得る。
【0089】
ここで
図10cを参照する。荷降ろしおよび/または荷積みステーション80は、ここでは、第1および第2の位置81、82に加えて第3の位置83を備えている。ここで、第2のアクチュエータ62は、第3の位置P3からホルダ30内に第1の送達コンテナ40を方向Bに押し込むために使用される。以前にホルダ30内に配置されていた第2の送達コンテナ40は、ここで、第1の送達コンテナ40によってホルダ30から第2の位置P2に押し出される。
【0090】
前述の説明では、例示的な実施形態を参照して、貯蔵コンテナアセンブリおよび自動貯蔵回収システムの様々な態様が記載された。説明の目的で、システムおよびその動作の完全な理解を提供するために、具体的な数、システムおよび構成が記載された。しかしながら、この説明は、限定的な意味で解釈されることを意図していない。例示的な実施形態の様々な変更および変形、および開示された主題が関係する当業者にとって明らかなシステムの他の実施形態は、本発明の範囲内にあるとみなされる。
【符号の説明】
【0091】
1 従来技術の自動貯蔵回収システム
10 貯蔵コンテナアセンブリ
20 貯蔵コンテナ
20 送達コンテナ
20a ベース
20b、20c 4つの壁
20o 上部開口部
20r 垂直ガイド
30 ホルダ
30bf 下部フレーム
30gm 水平ガイド
30so 側方アクセス開口部
30tf 上部フレーム
30vr 垂直部材
30to 上部開口部
40 送達コンテナ
40a ベース
40b、40c 4つの壁
40gm ガイド特徴
40o 上部開口部
61 第1のアクチュエータ
62 第2のアクチュエータ
80 荷降ろしおよび/または荷積みステーション
81 第1の位置
82 第2の位置
83 第3の位置
100 骨組み構造
102 骨組み構造の直立部材
103 骨組み構造の水平部材
104 貯蔵グリッド
105 貯蔵カラム
106 貯蔵コンテナ
106’ 貯蔵コンテナの特定位置
107 スタック
108 レールシステム
110 第1の方向(x)の平行レール
111 第2の方向(y)の平行レール
112 アクセス開口部
119 第1のポートカラム
120 第2のポートカラム
201 従来技術のコンテナ取り扱い車両
201a コンテナ取り扱い車両201の車体
201b 駆動手段/車輪構成、第1の方向(x)
201c 駆動手段/車輪構成、第2の方向(y)
301 従来技術の片持ちコンテナ取り扱い車両
301a コンテナ取り扱い車両301の車体
301b 第1の方向(x)の駆動手段
301c 第2の方向(y)の駆動手段
304 把持デバイス
500 制御システム
CI 接続インターフェース
S1 第1の状態
S2 第2の状態
S3 第3の状態
SI 積み重ねインターフェース
X 第1の方向
Y 第2の方向
Z 第3の方向
【国際調査報告】