IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司の特許一覧

特表2024-507478電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法
<>
  • 特表-電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法 図1
  • 特表-電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法 図2
  • 特表-電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法 図3
  • 特表-電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法 図4
  • 特表-電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法 図5
  • 特表-電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法 図6
  • 特表-電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法 図7
  • 特表-電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-20
(54)【発明の名称】電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/50 20200101AFI20240213BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20240213BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547584
(86)(22)【出願日】2021-02-09
(85)【翻訳文提出日】2023-08-07
(86)【国際出願番号】 CN2021076222
(87)【国際公開番号】W WO2022170468
(87)【国際公開日】2022-08-18
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】杜靖
(72)【発明者】
【氏名】熊玉明
(72)【発明者】
【氏名】卜桂華
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC22
4B162AC34
4B162AD06
4B162AD08
4B162AD20
4B162AD22
4B162AD23
(57)【要約】
電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法に関する。電子霧化装置は、エアロゾル生成基質を収容するための霧化室と、プリセットマイクロ波周波数に基づいてマイクロ波を生成するためのマイクロ波生成回路と、マイクロ波を送信するためのマイクロ波送信アンテナと、マイクロ波送信アンテナが送信したプリセットマイクロ波周波数のマイクロ波に対応するフィードバック信号を収集するためのフィードバック収集回路と、マイクロ波制御回路を含む。マイクロ波制御回路は、マイクロ波生成回路及びフィードバック収集回路にそれぞれ接続される。マイクロ波制御回路は、プリセットマイクロ波周波数を決定し、プリセットマイクロ波周波数に基づいてマイクロ波生成回路がマイクロ波を生成するよう制御するために用いられる。マイクロ波制御回路は、フィードバック信号に基づきマイクロ波送信周波数を選択して、プリセットマイクロ波周波数を維持又は修正する。マイクロ波を使用してエアロゾル生成基質を直接加熱するとともに、掃引によりマイクロ波送信周波数を調整することで、加熱効率が高くなり、機器の使用寿命が延びる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成基質を加熱により霧化するための電子霧化装置であって、
エアロゾル生成基質を収容するための霧化室、
プリセットマイクロ波周波数に基づいてマイクロ波を生成するためのマイクロ波生成回路、
前記マイクロ波生成回路に接続され、プリセットマイクロ波周波数の範囲内でマイクロ波を掃引して送信することで、霧化室にマイクロ波を送信して前記エアロゾル生成基質を加熱するためのマイクロ波送信アンテナ、
前記マイクロ波送信アンテナが送信した前記プリセットマイクロ波周波数のマイクロ波に対応するフィードバック信号を収集するためのフィードバック収集回路、及び
前記マイクロ波生成回路及び前記フィードバック収集回路にそれぞれ接続され、前記プリセットマイクロ波周波数を決定し、前記プリセットマイクロ波周波数に基づいて前記マイクロ波生成回路がマイクロ波を生成するよう制御し、前記フィードバック信号に基づきマイクロ波送信周波数を選択して、前記プリセットマイクロ波周波数を維持又は修正するマイクロ波制御回路、を含むことを特徴とする電子霧化装置。
【請求項2】
前記フィードバック信号はフィードバック電流値であり、前記フィードバック収集回路は電流収集回路であり、或いは、
前記フィードバック信号はフィードバック電圧値であり、前記フィードバック収集回路は電圧収集回路であり、或いは、
前記フィードバック信号はフィードバック静電容量値であり、前記フィードバック収集回路は静電容量収集回路であり、或いは、
前記フィードバック信号はフィードバック温度値であり、前記フィードバック収集回路は温度収集回路であることを特徴とする請求項1に記載の電子霧化装置。
【請求項3】
前記フィードバック信号は逆方向マイクロ波パワーであり、前記フィードバック収集回路はマイクロ波逆方向パワー検出器であることを特徴とする請求項1に記載の電子霧化装置。
【請求項4】
前記マイクロ波逆方向パワー検出器は、前記マイクロ波送信アンテナが受信した逆方向マイクロ波パワーを検出するために用いられることを特徴とする請求項3に記載の電子霧化装置。
【請求項5】
更に、前記マイクロ波制御回路に接続されるマイクロ波順方向パワー検出器を含み、前記マイクロ波順方向パワー検出器はマイクロ波送信パワーを収集するために用いられることを特徴とする請求項1に記載の電子霧化装置。
【請求項6】
更に、パワーアンプを含み、前記マイクロ波生成回路の出力端子は前記パワーアンプの第1入力端子に接続され、前記パワーアンプの出力端子は前記マイクロ波送信アンテナに接続され、前記マイクロ波制御回路は前記パワーアンプに接続され、前記マイクロ波制御回路は、前記フィードバック信号に基づいて前記パワーアンプを調整することを特徴とする請求項1に記載の電子霧化装置。
【請求項7】
更に、パワーレギュレータを含み、前記マイクロ波制御回路は前記パワーレギュレータの入力端子に接続され、前記パワーレギュレータの出力端子は前記パワーアンプの第2入力端子に接続され、前記マイクロ波制御回路は、前記フィードバック信号に基づいて前記パワーレギュレータを調整することを特徴とする請求項1に記載の電子霧化装置。
【請求項8】
エアロゾル生成基質を収容するための霧化室と、
マイクロ波生成回路、フィードバック収集回路及びマイクロ波制御回路を含み、前記マイクロ波制御回路が前記マイクロ波生成回路及び前記フィードバック収集回路にそれぞれ接続され、前記マイクロ波生成回路がプリセットマイクロ波周波数に基づいてマイクロ波を生成する回路基板と、
前記マイクロ波生成回路に接続され、プリセットマイクロ波周波数の範囲内でマイクロ波を掃引して送信することで、霧化室にマイクロ波を送信して前記エアロゾル生成基質を加熱するためのマイクロ波送信アンテナ、を含み、
前記フィードバック収集回路は、前記マイクロ波送信アンテナが送信した前記プリセットマイクロ波周波数のマイクロ波に対応するフィードバック信号を収集し、
前記マイクロ波制御回路は、前記プリセットマイクロ波周波数を決定し、前記プリセットマイクロ波周波数に基づいて前記マイクロ波生成回路がマイクロ波を生成するよう制御するために用いられ、前記マイクロ波制御回路は、前記フィードバック信号に基づきマイクロ波送信周波数を選択して、前記プリセットマイクロ波周波数を維持又は修正することを特徴とする非燃焼・加熱電子霧化装置。
【請求項9】
前記フィードバック信号はフィードバック電流値であり、前記フィードバック収集回路は電流収集回路であり、或いは、
前記フィードバック信号はフィードバック電圧値であり、前記フィードバック収集回路は電圧収集回路であり、或いは、
前記フィードバック信号はフィードバック静電容量値であり、前記フィードバック収集回路は静電容量収集回路であり、或いは、
前記フィードバック信号はフィードバック温度値であり、前記フィードバック収集回路は温度収集回路であることを特徴とする請求項8に記載の非燃焼・加熱電子霧化装置。
【請求項10】
前記フィードバック信号は逆方向マイクロ波パワーであり、前記フィードバック収集回路はマイクロ波逆方向パワー検出器であることを特徴とする請求項8に記載の非燃焼・加熱電子霧化装置。
【請求項11】
前記マイクロ波逆方向パワー検出器は、前記マイクロ波送信アンテナが受信した逆方向マイクロ波パワーを検出するために用いられることを特徴とする請求項10に記載の非燃焼・加熱電子霧化装置。
【請求項12】
更に、前記マイクロ波制御回路に接続されるマイクロ波順方向パワー検出器を含み、前記マイクロ波順方向パワー検出器はマイクロ波送信パワーを収集するために用いられることを特徴とする請求項8に記載の非燃焼・加熱電子霧化装置。
【請求項13】
更に、パワーアンプを含み、前記マイクロ波生成回路の出力端子は前記パワーアンプの第1入力端子に接続され、前記パワーアンプの出力端子は前記マイクロ波送信アンテナに接続され、前記マイクロ波制御回路は前記パワーアンプに接続され、前記マイクロ波制御回路は、前記フィードバック信号に基づいて前記パワーアンプを調整することを特徴とする請求項8に記載の非燃焼・加熱電子霧化装置。
【請求項14】
更に、パワーレギュレータを含み、前記マイクロ波制御回路は前記パワーレギュレータの入力端子に接続され、前記パワーレギュレータの出力端子は前記パワーアンプの第2入力端子に接続され、前記マイクロ波制御回路は、前記フィードバック信号に基づいて前記パワーレギュレータを調整することを特徴とする請求項8に記載の非燃焼・加熱電子霧化装置。
【請求項15】
更に、マイクロ波集束装置を含み、マイクロ波送信アンテナは前記マイクロ波集束装置内に位置し、前記マイクロ波集束装置は、前記マイクロ波送信アンテナが送信した少なくとも一部のマイクロ波を霧化室に集束するために用いられることを特徴とする請求項8に記載の非燃焼・加熱電子霧化装置。
【請求項16】
前記マイクロ波集束装置の内層はマイクロ波反射層であることを特徴とする請求項15に記載の非燃焼・加熱電子霧化装置。
【請求項17】
前記マイクロ波集束装置の外層はマイクロ波シールド層であることを特徴とする請求項16に記載の非燃焼・加熱電子霧化装置。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか1項に記載の電子霧化装置に応用されるマイクロ波制御方法であって、
S1:マイクロ波制御回路は、マイクロ波生成回路がマイクロ波を生成するよう制御し、マイクロ波送信アンテナにプリセットマイクロ波周波数の範囲内でマイクロ波を掃引及び送信させ、前記マイクロ波は、霧化室内のエアロゾル生成基質を加熱するために用いられ、
S2:フィードバック収集回路は、前記マイクロ波に対応するフィードバック信号を収集し、前記フィードバック信号を前記マイクロ波制御回路に送信し、
S3:マイクロ波の掃引及び送信が完了したあと、前記マイクロ波制御回路は前記フィードバック信号に基づきマイクロ波送信周波数を選択する、
ことを含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
前記ステップS3において、前記マイクロ波制御回路が前記フィードバック信号に基づいてマイクロ波送信周波数を選択する際には、前記マイクロ波制御回路が、前記フィードバック信号に基づきマイクロ波送信周波数及びマイクロ波送信パワーを選択することを含む、ことを特徴とする請求項18に記載のマイクロ波制御方法。
【請求項20】
前記ステップS2における前記フィードバック信号は逆方向マイクロ波パワーであり、
前記ステップS3において、前記マイクロ波制御回路が前記フィードバック信号に基づいてマイクロ波送信周波数を選択する際には、前記マイクロ波制御回路が、前記逆方向マイクロ波パワーの最小値に対応するマイクロ波送信周波数を選択することを含む、ことを特徴とする請求項18に記載のマイクロ波制御方法。
【請求項21】
前記ステップS1の前に、更に、
S101:前記マイクロ波制御回路はマイクロ波周波数選択命令を受信し、又は、
S102:前記マイクロ波制御回路はエアロゾル生成基質装着完了命令を受信し、又は、
S103:前記マイクロ波制御回路は吸入命令を受信し、又は、
S104:前記マイクロ波制御回路は、予め設定されている吸入時間間隔ごととする、
を含むことを特徴とする請求項18に記載のマイクロ波制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置の分野に関し、より具体的には、マイクロ波加熱を利用する電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のエアロゾル発生装置は、電流で発熱チップを加熱し、発熱チップが発熱後にエアロゾル生成基質を直接加熱することでエアロゾルを発生させる。このような加熱方式では、発熱チップとエアロゾル生成基質が直接接触し、高温の霧化過程でエアロゾルが加熱チップ上に残留物を発生させるが、クリーニングが容易でない。そのため、長期的な蓄積により加熱チップの加熱効率に影響が及び、ひいては、エアロゾル発生装置の使用寿命を短縮させるため、ユーザエクスペリエンスに劣る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術における上記の欠点に対し、電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明が技術的課題を解決するために採用する技術方案は以下の通りである。
【0005】
エアロゾル生成基質を加熱により霧化するための電子霧化装置を構成する。当該電子霧化装置は、エアロゾル生成基質を収容するための霧化室、プリセットマイクロ波周波数に基づいてマイクロ波を生成するためのマイクロ波生成回路、前記マイクロ波生成回路に接続され、プリセットマイクロ波周波数の範囲内でマイクロ波を掃引して送信することで、霧化室にマイクロ波を送信して前記エアロゾル生成基質を加熱するためのマイクロ波送信アンテナ、前記マイクロ波送信アンテナが送信した前記プリセットマイクロ波周波数のマイクロ波に対応するフィードバック信号を収集するためのフィードバック収集回路、及び、前記マイクロ波生成回路及び前記フィードバック収集回路にそれぞれ接続され、前記プリセットマイクロ波周波数を決定し、前記プリセットマイクロ波周波数に基づいて前記マイクロ波生成回路がマイクロ波を生成するよう制御し、前記フィードバック信号に基づきマイクロ波送信周波数を選択して、前記プリセットマイクロ波周波数を維持又は修正するマイクロ波制御回路、を含む。
【0006】
更に、本発明で記載する電子霧化装置において、前記フィードバック信号はフィードバック電流値であり、前記フィードバック収集回路は電流収集回路である。或いは、前記フィードバック信号はフィードバック電圧値であり、前記フィードバック収集回路は電圧収集回路である。或いは、前記フィードバック信号はフィードバック静電容量値であり、前記フィードバック収集回路は静電容量収集回路である。或いは、前記フィードバック信号はフィードバック温度値であり、前記フィードバック収集回路は温度収集回路である。
【0007】
更に、本発明で記載する電子霧化装置において、前記フィードバック信号は逆方向マイクロ波パワーであり、前記フィードバック収集回路はマイクロ波逆方向パワー検出器である。
【0008】
更に、本発明で記載する電子霧化装置において、前記マイクロ波逆方向パワー検出器は、前記マイクロ波送信アンテナが受信した逆方向マイクロ波パワーを検出するために用いられる。
【0009】
更に、本発明で記載する電子霧化装置は、前記マイクロ波制御回路に接続されるマイクロ波順方向パワー検出器も含み、前記マイクロ波順方向パワー検出器はマイクロ波送信パワーを収集するために用いられる。
【0010】
更に、本発明で記載する電子霧化装置はパワーアンプも含む。前記マイクロ波生成回路の出力端子は前記パワーアンプの第1入力端子に接続され、前記パワーアンプの出力端子は前記マイクロ波送信アンテナに接続される。前記マイクロ波制御回路は前記パワーアンプに接続される。前記マイクロ波制御回路は、前記フィードバック信号に基づいて前記パワーアンプを調整する。
【0011】
更に、本発明で記載する電子霧化装置はパワーレギュレータも含む。前記マイクロ波制御回路は前記パワーレギュレータの入力端子に接続され、前記パワーレギュレータの出力端子は前記パワーアンプの第2入力端子に接続される。前記マイクロ波制御回路は、前記フィードバック信号に基づいて前記パワーレギュレータを調整する。
【0012】
そのほか、本発明は、更に、非燃焼・加熱電子霧化装置を提供する。当該非燃焼・加熱電子霧化装置は、エアロゾル生成基質を収容するための霧化室と、マイクロ波生成回路、フィードバック収集回路及びマイクロ波制御回路を含み、前記マイクロ波制御回路が前記マイクロ波生成回路及び前記フィードバック収集回路にそれぞれ接続され、前記マイクロ波生成回路がプリセットマイクロ波周波数に基づいてマイクロ波を生成する回路基板と、前記マイクロ波生成回路に接続され、プリセットマイクロ波周波数の範囲内でマイクロ波を掃引して送信することで、霧化室にマイクロ波を送信して前記エアロゾル生成基質を加熱するためのマイクロ波送信アンテナ、を含む。
【0013】
前記フィードバック収集回路は、前記マイクロ波送信アンテナが送信した前記プリセットマイクロ波周波数のマイクロ波に対応するフィードバック信号を収集する。前記マイクロ波制御回路は、前記プリセットマイクロ波周波数を決定し、前記プリセットマイクロ波周波数に基づいて前記マイクロ波生成回路がマイクロ波を生成するよう制御するために用いられる。前記マイクロ波制御回路は、前記フィードバック信号に基づきマイクロ波送信周波数を選択して、前記プリセットマイクロ波周波数を維持又は修正する。
【0014】
更に、本発明で記載する非燃焼・加熱電子霧化装置において、前記フィードバック信号はフィードバック電流値であり、前記フィードバック収集回路は電流収集回路である。或いは、前記フィードバック信号はフィードバック電圧値であり、前記フィードバック収集回路は電圧収集回路である。或いは、前記フィードバック信号はフィードバック静電容量値であり、前記フィードバック収集回路は静電容量収集回路である。或いは、前記フィードバック信号はフィードバック温度値であり、前記フィードバック収集回路は温度収集回路である。
【0015】
更に、本発明で記載する非燃焼・加熱電子霧化装置において、前記フィードバック信号は逆方向マイクロ波パワーであり、前記フィードバック収集回路はマイクロ波逆方向パワー検出器である。
【0016】
更に、本発明で記載する非燃焼・加熱電子霧化装置において、前記マイクロ波逆方向パワー検出器は、前記マイクロ波送信アンテナが受信した逆方向マイクロ波パワーを検出するために用いられる。
【0017】
更に、本発明で記載する非燃焼・加熱電子霧化装置は、前記マイクロ波制御回路に接続されるマイクロ波順方向パワー検出器も含み、前記マイクロ波順方向パワー検出器はマイクロ波送信パワーを収集するために用いられる。
【0018】
更に、本発明で記載する非燃焼・加熱電子霧化装置はパワーアンプも含む。前記マイクロ波生成回路の出力端子は前記パワーアンプの第1入力端子に接続され、前記パワーアンプの出力端子は前記マイクロ波送信アンテナに接続される。前記マイクロ波制御回路は前記パワーアンプに接続される。前記マイクロ波制御回路は、前記フィードバック信号に基づいて前記パワーアンプを調整する。
【0019】
更に、本発明で記載する非燃焼・加熱電子霧化装置はパワーレギュレータも含む。前記マイクロ波制御回路は前記パワーレギュレータの入力端子に接続され、前記パワーレギュレータの出力端子は前記パワーアンプの第2入力端子に接続される。前記マイクロ波制御回路は、前記フィードバック信号に基づいて前記パワーレギュレータを調整する。
【0020】
更に、本発明で記載する非燃焼・加熱電子霧化装置は、マイクロ波集束装置も含む。マイクロ波送信アンテナは前記マイクロ波集束装置内に位置し、前記マイクロ波集束装置は、前記マイクロ波送信アンテナが送信した少なくとも一部のマイクロ波を霧化室に集束するために用いられる。
【0021】
更に、本発明で記載する非燃焼・加熱電子霧化装置において、前記マイクロ波集束装置の内層はマイクロ波反射層である。
【0022】
更に、本発明で記載する非燃焼・加熱電子霧化装置において、前記マイクロ波集束装置の外層はマイクロ波シールド層である。
【0023】
そのほか、本発明は、更に、上記電子霧化装置に応用されるマイクロ波制御方法を提供する。前記方法は以下を含む。
【0024】
S1:マイクロ波制御回路は、マイクロ波生成回路がマイクロ波を生成するよう制御し、マイクロ波送信アンテナにプリセットマイクロ波周波数の範囲内でマイクロ波を掃引及び送信させる。マイクロ波は、霧化室内のエアロゾル生成基質を加熱するために用いられる。
【0025】
S2:フィードバック収集回路は、前記マイクロ波に対応するフィードバック信号を収集し、前記フィードバック信号を前記マイクロ波制御回路に送信する。
【0026】
S3:マイクロ波の掃引及び送信が完了したあと、前記マイクロ波制御回路は前記フィードバック信号に基づきマイクロ波送信周波数を選択する。
【0027】
更に、本発明で記載するマイクロ波制御方法では、前記ステップS3において、前記マイクロ波制御回路が前記フィードバック信号に基づいてマイクロ波送信周波数を選択する際には、前記マイクロ波制御回路が、前記フィードバック信号に基づきマイクロ波送信周波数及びマイクロ波送信パワーを選択することを含む。
【0028】
更に、本発明で記載するマイクロ波制御方法において、前記ステップS2の前記フィードバック信号は逆方向マイクロ波パワーである。
【0029】
前記ステップS3において、前記マイクロ波制御回路が前記フィードバック信号に基づいてマイクロ波送信周波数を選択する際には、前記マイクロ波制御回路が、前記逆方向マイクロ波パワーの最小値に対応するマイクロ波送信周波数を選択することを含む。
【0030】
更に、本発明で記載するマイクロ波制御方法において、前記ステップS1の前に以下も含む。
【0031】
S101:前記マイクロ波制御回路はマイクロ波周波数選択命令を受信する、
又は、
S102:前記マイクロ波制御回路はエアロゾル生成基質装着完了命令を受信する、
又は、
S103:前記マイクロ波制御回路は吸入命令を受信する、
又は、
S104:前記マイクロ波制御回路は、予め設定されている吸入時間間隔ごととする。
【発明の効果】
【0032】
本発明の電子霧化装置及びそのマイクロ波制御方法を実施することで、以下の有益な効果が備わる。即ち、本発明では、マイクロ波を使用してエアロゾル生成基質を直接加熱するとともに、掃引によりマイクロ波送信周波数を調整するため、加熱効率が高く、機器の使用寿命が延びる。
【0033】
以下に、図面と実施例を組み合わせて、本発明につき更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、一実施例で提供する電子霧化装置の概略構造図である。
図2図2は、一実施例で提供する電子霧化装置の概略構造図である。
図3図3は、一実施例で提供する電子霧化装置の概略構造図である。
図4図4は、一実施例で提供する電子霧化装置の概略構造図である。
図5図5は、一実施例で提供する電子霧化装置の概略構造図である。
図6図6は、別の実施例で提供する非燃焼・加熱電子霧化装置の概略構造図である。
図7図7は、別の実施例で提供する非燃焼・加熱電子霧化装置の概略構造図である。
図8図8は、別の実施例で提供するマイクロ波制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の技術的特徴、目的及び効果がより明瞭に理解されるよう、図面を参照して本発明の具体的実施形態につき詳細に説明する。
【0036】
好ましい実施例において、図1を参照して、本実施例の電子霧化装置は、エアロゾル生成基質を加熱により霧化するために用いられる。エアロゾル生成基質は、固形のタバコ葉、液状のリキッド等とすることができる。当該電子霧化装置は、霧化室、マイクロ波制御回路、マイクロ波生成回路、マイクロ波送信アンテナ及びフィードバック収集回路を含む。霧化室は、エアロゾル生成基質を収容するために用いられる。マイクロ波制御回路は、マイクロ波生成回路及びフィードバック収集回路にそれぞれ接続され、マイクロ波生成回路はマイクロ波送信アンテナに接続される。
【0037】
当該電子霧化装置の動作過程は次の通りである。マイクロ波制御回路は、プリセットマイクロ波周波数を決定し、プリセットマイクロ波周波数に基づいてマイクロ波生成回路がマイクロ波を生成するよう制御する。マイクロ波送信アンテナは、プリセットマイクロ波周波数の範囲内でマイクロ波を掃引して送信し、少なくとも一部のマイクロ波が、霧化室に集束してエアロゾル生成基質を加熱する。説明すべき点として、マイクロ波送信アンテナによるプリセットマイクロ波周波数の範囲内でのマイクロ波の掃引及び送信は、マイクロ波制御回路により実現する必要がある。マイクロ波制御回路は、プリセットマイクロ波周波数の範囲内で、プリセットマイクロ波周波数を掃引して決定する。例えば、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最小周波数から、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最大周波数まで周波数を徐々に増大させる。或いは、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最小周波数から、予め設定されている周波数間隔で、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最大周波数まで周波数を徐々に増大させる。或いは、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最大周波数から、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最小周波数まで周波数を徐々に減少させる。或いは、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最大周波数から、予め設定されている周波数間隔で、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最小周波数まで周波数を徐々に減少させる。また、例えば、プリセットマイクロ波周波数の範囲内には少なくとも2つのプリセットマイクロ波周波数点が含まれており、各プリセットマイクロ波周波数点を予め設定されている順序でマイクロ波生成回路に順次送信する。
【0038】
更に、フィードバック収集回路は、マイクロ波送信アンテナがマイクロ波を送信したあと、マイクロ波送信アンテナが送信したプリセットマイクロ波周波数のマイクロ波に対応するフィードバック信号を収集し、フィードバック信号をマイクロ波制御回路に伝送する。マイクロ波制御回路は、フィードバック信号に基づきマイクロ波送信周波数を選択して、プリセットマイクロ波周波数を維持又は修正する。即ち、適切なマイクロ波送信周波数を選択することで、霧化室内のエアロゾル生成基質を最適な霧化状態とする。選択的に、エアロゾル生成基質が最も多く吸収するマイクロ波送信周波数を最適なマイクロ波送信周波数として選択する。電子霧化装置は、次のマイクロ波掃引まで、当該最適なマイクロ波送信周波数でマイクロ波を送信する。
【0039】
本実施例では、マイクロ波を使用してエアロゾル生成基質を直接加熱するとともに、掃引によりマイクロ波送信周波数を調整するため、加熱効率が高く、機器の使用寿命が延びる。
【0040】
一実施例の電子霧化装置において、フィードバック信号はフィードバック電流値であり、フィードバック収集回路は電流収集回路である。電流収集回路は、標的物がマイクロ波の作用下で発生させた誘導電流値をフィードバック電流値とする。
【0041】
一実施例の電子霧化装置において、フィードバック信号はフィードバック電圧値であり、フィードバック収集回路は電圧収集回路である。電圧収集回路は、標的物がマイクロ波の作用下で発生させた誘導電圧値をフィードバック電圧値とする。
【0042】
一実施例の電子霧化装置において、フィードバック信号はフィードバック静電容量値であり、フィードバック収集回路は静電容量収集回路である。静電容量収集回路は、標的物がマイクロ波の作用下で発生させた誘導静電容量値をフィードバック静電容量値とする。
【0043】
一実施例の電子霧化装置において、フィードバック信号はフィードバック温度値であり、フィードバック収集回路は温度収集回路である。温度収集回路は、マイクロ波の作用下における標的物の温度値を収集する。選択的に、標的物はエアロゾル生成基質とすることができ、温度収集回路は、マイクロ波の作用下におけるエアロゾル生成基質の温度値を収集する。
【0044】
一実施例の電子霧化装置において、図2を参照して、フィードバック信号は逆方向マイクロ波パワーであり、フィードバック収集回路はマイクロ波逆方向パワー検出器である。マイクロ波の送信後は、全てのマイクロ波がエアロゾル生成基質に吸収されるわけではなく、吸収されなかった一部のマイクロ波が逆方向マイクロ波パワーにより検出されることで、逆方向マイクロ波パワーが得られる。選択的に、マイクロ波送信アンテナは未吸収のマイクロ波の受信端となり、マイクロ波逆方向パワー検出器は、マイクロ波送信アンテナが受信した逆方向マイクロ波パワーを検出する。マイクロ波送信アンテナは、エアロゾル生成基質に吸収されなかった一部のマイクロ波を吸収し、マイクロ波逆方向パワー検出器は、マイクロ波送信アンテナが吸収したマイクロ波のパワーを検出することで逆方向マイクロ波パワーを取得する。更に、逆方向マイクロ波パワーを取得したあと、マイクロ波制御回路は、逆方向マイクロ波パワーに基づき最適なマイクロ波送信周波数を選択する。例えば、マイクロ波制御回路は、逆方向マイクロ波パワーの最小値に対応するマイクロ波送信周波数を選択する。或いは、マイクロ波制御回路は、逆方向マイクロ波パワーの最小値に対応するマイクロ波送信周波数付近の範囲のマイクロ波送信周波数を選択する。
【0045】
一実施例の電子霧化装置において、図3を参照して、本実施例の電子霧化装置は、更に、マイクロ波制御回路に接続されるマイクロ波順方向パワー検出器を含む。マイクロ波順方向パワー検出器はマイクロ波送信パワーを収集するために用いられる。マイクロ波制御回路は、マイクロ波送信パワーと逆方向マイクロ波パワーに基づいて最適なマイクロ波送信周波数を選択可能である。例えば、逆方向マイクロ波パワーとマイクロ波送信パワーの比値に基づいて最適なマイクロ波送信周波数を選択し、逆方向マイクロ波パワーとマイクロ波送信パワーの比値が最小のときに対応するマイクロ波送信周波数を選択する。
【0046】
一実施例の電子霧化装置において、図4を参照して、本実施例の電子霧化装置はパワーアンプを更に含む。マイクロ波生成回路の出力端子はパワーアンプの第1入力端子に接続され、パワーアンプの出力端子はマイクロ波送信アンテナに接続される。また、マイクロ波制御回路はパワーアンプに接続される。マイクロ波制御回路は、フィードバック信号に基づいてパワーアンプを調整する。理解し得るように、マイクロ波制御回路はパワーアンプの増幅率を制御可能である。
【0047】
一実施例の電子霧化装置において、図5を参照して、本実施例の電子霧化装置はパワーレギュレータを更に含む。マイクロ波制御回路はパワーレギュレータの入力端子に接続され、パワーレギュレータの出力端子はパワーアンプの第2入力端子に接続される。マイクロ波制御回路は、フィードバック信号に基づいてパワーレギュレータを調整する。理解し得るように、パワーアンプとパワーレギュレータは2つの独立した電子部品としてもよいし、統合された電子部品としてもよい。当該統合された電子部品は、パワーアンプ及びパワーレギュレータ双方の機能を実現可能である。選択的に、マイクロ波制御回路は、フィードバック信号に基づいてパワーアンプとパワーレギュレータを同時に調整することで、より広い範囲におけるマイクロ波の送信パワー調整を実現する。
【0048】
好ましい実施例において、本実施例の電子霧化装置は非燃焼・加熱電子霧化装置である。図6及び図7を参照して、本実施例において、非燃焼・加熱電子霧化装置は、エアロゾル生成基質10、基質固定フレーム20、霧化室30、マイクロ波送信アンテナ40、回路基板50、電気供給バッテリ60及びハウジング70を含む。基質固定フレーム20は、エアロゾル生成基質10の配置及び固定に用いられる。マイクロ波生成回路、フィードバック収集回路及びマイクロ波制御回路は回路基板50に集積される。電気供給バッテリ60は、非燃焼・加熱電子霧化装置に電気を供給するために用いられる。また、回路基板50及び電気供給バッテリ60はハウジング70内に位置する。理解し得るように、基質固定フレーム20には、マイクロ波の吸収を回避すべく、マイクロ波が透過可能な材質を使用する。また、マイクロ波送信アンテナ40は複数の装着位置を有するため、本実施例では例を挙げて説明する。
【0049】
図6において、マイクロ波送信アンテナ40は霧化室30の底部に位置しており、ハウジング70に近接して装着される。電子霧化装置はマイクロ波集束装置80を更に含み、マイクロ波送信アンテナ40はマイクロ波集束装置80内に位置する。マイクロ波送信アンテナ40がマイクロ波を送信すると、マイクロ波集束装置80は、マイクロ波送信アンテナ40が送信した少なくとも一部のマイクロ波を霧化室30内のエアロゾル生成基質10が存在する位置に集束することで、エアロゾル生成基質10を加熱する。選択的に、マイクロ波集束装置80の内層はマイクロ波反射層となっている。マイクロ波反射層を用いることで、マイクロ波をより良好に霧化室30に集束させられるため、マイクロ波の利用率が向上し、加熱効率が上がる。更に、マイクロ波集束装置80の外層はマイクロ波シールド層となっている。シールド層は、利用されなかったマイクロ波を吸収可能なため、マイクロ波が非燃焼・加熱電子霧化装置の外部に散乱してマイクロ波汚染を生じるとの事態が防止される。
【0050】
図7において、マイクロ波送信アンテナ40は、霧化室30又は基質固定フレーム20に巻き付けられている。マイクロ波送信アンテナ40はマイクロ波を送信する。この方式で送信されるマイクロ波は、大部分が霧化室30内に集中する。即ち、エアロゾル生成基質10に集中する。また、周囲に発散された一部のマイクロ波は、マイクロ波集束装置80により反射されたあと、再びエアロゾル生成基質10に集束することでエアロゾル生成基質10を加熱する。
【0051】
好ましい実施例において、図8を参照して、本実施例のマイクロ波制御方法は上記実施例の電子霧化装置に応用される。具体的に、当該マイクロ波制御方法は以下のステップを含む。
【0052】
S1:マイクロ波制御回路は、マイクロ波生成回路がマイクロ波を生成するよう制御し、マイクロ波送信アンテナにプリセットマイクロ波周波数の範囲内でマイクロ波を掃引及び送信させる。マイクロ波は、霧化室内のエアロゾル生成基質を加熱するために用いられる。具体的に、マイクロ波制御回路は、プリセットマイクロ波周波数を決定し、プリセットマイクロ波周波数に基づいてマイクロ波生成回路がマイクロ波を生成するよう制御する。マイクロ波送信アンテナは、プリセットマイクロ波周波数の範囲内でマイクロ波を掃引して送信し、少なくとも一部のマイクロ波が、霧化室に集束してエアロゾル生成基質を加熱する。説明すべき点として、マイクロ波送信アンテナによるプリセットマイクロ波周波数の範囲内でのマイクロ波の掃引及び送信は、マイクロ波制御回路により実現する必要がある。マイクロ波制御回路は、プリセットマイクロ波周波数の範囲内で、プリセットマイクロ波周波数を掃引して決定する。例えば、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最小周波数から、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最大周波数まで周波数を徐々に増大させる。或いは、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最小周波数から、予め設定されている周波数間隔で、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最大周波数まで周波数を徐々に増大させる。或いは、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最大周波数から、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最小周波数まで周波数を徐々に減少させる。或いは、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最大周波数から、予め設定されている周波数間隔で、プリセットマイクロ波周波数の範囲内の最小周波数まで周波数を徐々に減少させる。また、例えば、プリセットマイクロ波周波数の範囲内には少なくとも2つのプリセットマイクロ波周波数点が含まれており、各プリセットマイクロ波周波数点を予め設定されている順序でマイクロ波生成回路に順次送信する。
【0053】
S2:フィードバック収集回路は、マイクロ波に対応するフィードバック信号を収集し、フィードバック信号をマイクロ波制御回路に送信する。具体的に、フィードバック収集回路は、マイクロ波送信アンテナがマイクロ波を送信したあと、マイクロ波送信アンテナが送信したプリセットマイクロ波周波数のマイクロ波に対応するフィードバック信号を収集し、フィードバック信号をマイクロ波制御回路に伝送する。
【0054】
S3:マイクロ波の掃引及び送信が完了したあと、マイクロ波制御回路はフィードバック信号に基づきマイクロ波送信周波数を選択する。具体的には、マイクロ波の掃引及び送信が完了したあと、マイクロ波制御回路は、フィードバック信号に基づきマイクロ波送信周波数を選択して、プリセットマイクロ波周波数を維持又は修正する。即ち、適切なマイクロ波送信周波数を選択することで、霧化室内のエアロゾル生成基質を最適な霧化状態とする。選択的に、エアロゾル生成基質が最も多く吸収するマイクロ波送信周波数を最適なマイクロ波送信周波数として選択する。電子霧化装置は、次のマイクロ波掃引まで、当該最適なマイクロ波送信周波数でマイクロ波を送信する。
【0055】
本実施例では、マイクロ波を使用してエアロゾル生成基質を直接加熱するとともに、掃引によりマイクロ波送信周波数を調整するため、加熱効率が高く、機器の使用寿命が延びる。
【0056】
一実施例のマイクロ波制御方法では、ステップS3において、マイクロ波制御回路がフィードバック信号に基づいてマイクロ波送信周波数を選択する際に、以下を含む。即ち、マイクロ波制御回路は、フィードバック信号に基づき、マイクロ波送信周波数及びマイクロ波送信パワーを選択するとともに、マイクロ波送信周波数及びマイクロ波送信パワーを同時に調整することで、霧化室内のエアロゾル生成基質を最適な霧化状態とする。
【0057】
一実施例のマイクロ波制御方法において、ステップS2のフィードバック信号は逆方向マイクロ波パワーである。マイクロ波の送信後は、全てのマイクロ波がエアロゾル生成基質に吸収されるわけではなく、吸収されなかった一部のマイクロ波が逆方向マイクロ波パワーにより検出されることで、逆方向マイクロ波パワーが得られる。また、これに対応して、ステップS3において、マイクロ波制御回路がフィードバック信号に基づいてマイクロ波送信周波数を選択する際には、マイクロ波制御回路が、逆方向マイクロ波パワーの最小値に対応するマイクロ波送信周波数を選択することを含む。
【0058】
一実施例のマイクロ波制御方法において、マイクロ波加熱式の非燃焼・加熱電子霧化装置は、生産過程でマイクロ波集束装置に誤差が生じる場合がある。当該誤差により、工場出荷時にプリセットされるマイクロ波送信周波数は必ずしも最適なマイクロ波送信周波数でないことがあるため、プリセットされたマイクロ波送信周波数を校正する必要がある。そこで、更に、ステップS1の前に以下を含む。
【0059】
S101:マイクロ波制御回路はマイクロ波周波数選択命令を受信する。マイクロ波周波数選択命令は、物理ボタン又は仮想ボタン等により生成可能である。
【0060】
当然ながら、当該ステップは、工場出荷時に完了させてもよいし、ユーザが初めて使用する際に完了させてもよい。
【0061】
一実施例のマイクロ波制御方法において、各種エアロゾル生成基質に対応するマイクロ波周波数は異なっている。即ち、各種エアロゾル生成基質が共振・発熱するマイクロ波周波数は異なっている。そこで、最適な加熱効果を達成するために、更に、ステップS1の前に以下を含む。
【0062】
S102:マイクロ波制御回路はエアロゾル生成基質装着完了命令を受信する。即ち、ユーザがエアロゾル生成基質を新たに装着又は交換したあとに、エアロゾル生成基質装着完了命令が生成される。
【0063】
一実施例のマイクロ波制御方法では、エアロゾル生成基質の消耗に伴って、エアロゾル生成基質の加熱すべき位置が絶えず変化する。そこで、マイクロ波がエアロゾル生成基質を正確に加熱し得るよう、更に、ステップS1の前に以下を含む。
【0064】
S103:マイクロ波制御回路は吸入命令を受信する。吸入命令は、ユーザが吸入するごとに生成される。
【0065】
一実施例のマイクロ波制御方法では、エアロゾル生成基質の消耗に伴って、エアロゾル生成基質の加熱すべき位置が絶えず変化する。そこで、マイクロ波がエアロゾル生成基質を正確に加熱し得るよう、更に、ステップS1の前に以下を含む。
【0066】
S104:マイクロ波制御回路は、予め設定されている吸入時間間隔ごととする。
【0067】
本明細書の各実施例は漸次的形式で記載した。各実施例で重点的に説明した内容はいずれもその他の実施例との違いであって、各実施例同士の同一又は類似の部分については互いを参照すればよい。また、実施例で開示した装置については、実施例で開示した方法に対応しているため、比較的簡単に記載した。よって、関連箇所については方法部分の説明を参照すればよい。
【0068】
更に、専門家であれば意識し得るように、本文中に開示される実施例を組み合わせて記載した例示的な各ユニット及びアルゴリズムのステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、或いはこれらの組み合わせにより実現可能である。また、ハードウェアとソフトウェアの互換可能性について明瞭に説明するために、上記の説明では、機能に基づき、例示的な各構成及びステップについて一般的に記載した。これらの機能が結局のところハードウェア方式で実行されるのか、ソフトウェア方式で実行されるのかについては、技術方案における特定の応用及び設計の制約条件により決定される。専門技術者であれば、特定の応用ごとに異なる方法を使用することで、記載した機能を実現可能であるが、こうした実現を本発明の範囲を超えるものとみなすべきではない。
【0069】
本文中に開示した実施例を組み合わせて記載する方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェアやプロセッサで実行されるソフトウェアモジュールを直接使用するか、これらを組み合わせることで実施可能である。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、又は技術分野において公知であるその他の任意の形式の記憶媒体に設置可能である。
【0070】
以上の実施例は本発明の技術思想及び特性を説明したものにすぎず、当業者に本発明の内容を理解させ、それに基づき実施可能とすることを目的としており、本発明の保護の範囲を制限するものではない。従って、本発明の特許請求の範囲に基づき実施される同等の変形及び改変は、いずれも本発明の請求項がカバーする範囲に属するものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】