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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-20
(54)【発明の名称】関節式導波管
(51)【国際特許分類】
   E21C 37/18 20060101AFI20240213BHJP
   E21B 43/00 20060101ALI20240213BHJP
【FI】
E21C37/18
E21B43/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550280
(86)(22)【出願日】2022-02-18
(85)【翻訳文提出日】2023-10-18
(86)【国際出願番号】 US2022016932
(87)【国際公開番号】W WO2022178220
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】63/152,248
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/152,253
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/152,294
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522154342
【氏名又は名称】オフワールド,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マーレイ,ジェームズ ジェーソン
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ プレシス,ジャンドレ
(72)【発明者】
【氏名】カルト,ヒューゴ ジーン
【テーマコード(参考)】
2D065
【Fターム(参考)】
2D065AA30
2D065EA26
(57)【要約】
関節式導波管システム、デバイス、及び方法。隣接する剛性導波管セグメントが、関節ジョイントで接続される。ジョイントにおける内部アンテナは、ジョイントで360度の回転能力を可能にする。複数のそのようなジョイントは、ロボット導波管アームを形成するために複数対の隣接する導波管セグメントを接続し得る。アームは、様々な移動速度及び動作方向において複数の位置及び方向付けでアームの端部にエネルギーアプリケータを配置し、関節運動し得る。ロボット導波管アームを使用してアプリケータを方向付けして発生器から岩石などの物体にエネルギーを伝送するために、6つの自由度が提供される。関節式導波管は、マイクロ波発生器、関節式ロボット導波管アーム、及びアプリケータを有する、岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステムで使用され得る。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステムであって、前記システムが、
マイクロ波発生器と、
該発生器に接続され、複数の導波管セグメントを備えるロボットアームであって、該導波管セグメントが、剛性であり、該マイクロ波発生器によって発生されたマイクロ波を、前記岩石に印加するために該導波管セグメントを通して導くように構成され、該複数の導波管セグメントのうちの第1及び第2の導波管セグメントが、ジョイントで互いに回転可能に取り付けられる、ロボットアームと、
前記ジョイント内に少なくとも部分的に配置されるアンテナであって、該アンテナが、第1の細長いアンテナセグメントと、該第1のアンテナセグメントに取り付けられ、該第1のアンテナセグメントから延在する第2の細長いアンテナセグメントと、を備え、該第1のアンテナセグメントが、前記第1の導波管セグメントからマイクロ波を受信するように構成され、該第2のアンテナセグメントが、前記第2の導波管セグメントにマイクロ波を伝送するように構成される、アンテナと
を備える、マイクロ波ベースのシステム。
【請求項2】
前記アンテナがT字形である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ジョイントが、前記第1及び第2の導波管セグメントを互いに回転可能に取り付ける回転可能コネクタを備え、前記アンテナが、該回転可能コネクタに接触しない、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ジョイントが、前記第1の導波管セグメントが前記第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、前記第1のアンテナセグメントが、該回転軸に対して垂直に方向付けられる、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2のアンテナセグメントが、前記回転軸に平行に方向付けられる、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ジョイントが、前記第1の導波管セグメントが前記第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、前記第2のアンテナセグメントが、該回転軸に平行に方向付けられる、
請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1及び第2の導波管セグメントが、4辺断面プロファイルを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記断面プロファイルが矩形である、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記ジョイントが、前記第1の導波管セグメントが前記第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、前記第1の導波管セグメントが、該回転軸と交差する第1の中心軸を画定する、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の中心軸が、前記第1のアンテナセグメントと交差する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ジョイントが、前記第1の導波管セグメントが前記第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、前記第2の導波管セグメントが、該回転軸と交差する第2の中心軸を画定する、請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記第2の中心軸が、前記第2のアンテナセグメントと交差又は当接する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記ジョイントのうちの2つ以上を更に備える、請求項1から12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記マイクロ波をビームに集束させるように構成された前記ロボットアームの端部にアプリケータを更に備える、請求項1から13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
マイクロ波を伝送するための導波管システムであって、前記システムが、
複数の導波管セグメントであって、該導波管セグメントが、剛性であり、マイクロ波を該導波管セグメントを通して導くように構成され、該複数の導波管セグメントのうちの第1及び第2のセグメントが、ジョイントで回転可能に取り付けられる、複数の導波管セグメントと、
前記ジョイント内に少なくとも部分的に配置されるアンテナであって、該アンテナが、第1の細長いアンテナセグメントと、該第1のアンテナセグメントに取り付けられ、該第1のアンテナセグメントから延在する第2の細長いアンテナセグメントと、を備え、該第1のアンテナセグメントが、前記第1の導波管セグメントからマイクロ波を受信するように構成され、前記第2のアンテナセグメントが、前記第2の導波管セグメントにマイクロ波を伝送するように構成される、アンテナと
を備える、導波管システム。
【請求項16】
前記ジョイントが、前記第1及び第2の導波管セグメントを互いに回転可能に取り付ける回転可能コネクタを備え、前記アンテナが、該回転可能コネクタに接触しない、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記ジョイントが、前記第1の導波管セグメントが前記第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、前記第1のアンテナセグメントが、該回転軸に対して垂直に方向付けられる、請求項15又は16に記載のシステム。
【請求項18】
前記ジョイントが、前記第1の導波管セグメントが前記第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、前記第2のアンテナセグメントが、該回転軸に平行に方向付けられる、請求項15から17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記第1及び第2の導波管セグメントが、4辺断面プロファイルを有する、請求項15から18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記ジョイントが、前記第1の導波管セグメントが前記第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、前記第1の導波管セグメントが、該回転軸と交差する第1の中心軸を画定する、請求項15から19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
前記第1の中心軸が、前記第1のアンテナセグメントと交差する、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記ジョイントが、前記第1の導波管セグメントが前記第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、前記第2の導波管セグメントが、該回転軸と交差する第2の中心軸を画定する、請求項15から21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
前記第2の中心軸が、前記第2のアンテナセグメントと交差する、請求項22に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年2月22日に出願された「ARTICULATED WAVEGUIDE」と題する米国仮出願第63/152248号、2021年2月22日に出願された「APPLICATION OF MICROWAVE ENERGY DIRECTLY TO A ROCK FACE UNDERGROUND」と題する米国仮出願第63/152294号、及び2021年2月22日に出願された「MICROWAVE ENERGY APPLICATOR」と題する米国仮出願第63/152253号の優先権利益を主張し、これらの各々の内容全体は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する。
【0002】
本開発は、一般に、導波管、特に、他の用途の中でも、岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステムで使用され得る関節式導波管システムに関する。
【背景技術】
【0003】
導波管は、マイクロ波などの電磁エネルギーを導くために使用される。導波管内に回転可能なジョイントを有することにより、導波管の動作を可能にし、これにより、特定の用途における機能の向上を可能にする。従来の回転導波管ジョイントは、高い信号損失及び/又は高いエネルギー損失がある。したがって、既存の解決策のこれら及び他の欠点に対処する改良された関節式導波管が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に開示した実施形態はそれぞれ、いくつかの態様を有し、そのうちの1つだけが本開示の望ましい属性を単独で担うものではない。本開示の範囲を限定することなく、それの顕著な特徴をここで簡単に説明する。この説明を考慮した後、特に「発明を実施するための形態」と題した項の備えができた後、本明細書に記載した実施形態の特徴が、導波管内の回転ジョイント及び岩石を採掘するためのマイクロ波ベースの手法に関する既存のシステム、デバイス、及び方法を超える利点をどのように提供するかを理解するであろう。
【0005】
以下の開示は、いくつかの実施形態の非限定的な例を説明する。例えば、開示したデバイス、システム、及び方法の他の実施形態は、本明細書に記載の特徴を含んでも、含まなくてもよい。更に、開示した利点及び利益は、本発明の特定の実施形態にのみ適用され、本開示を限定するために使用されるべきではない。関節式導波管のためのシステム、デバイス、及び方法が記載されている。
【0006】
一態様では、岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステムは、マイクロ波発生器と、ロボットアームと、アンテナと、を含む。ロボットアームは、発生器に接続され、複数の導波管セグメントを備える。導波管セグメントは剛性であり、マイクロ波発生器によって発生されたマイクロ波を、岩石に印加するために導波管セグメントを通して導くように構成される。複数の導波管セグメントのうちの第1及び第2の導波管セグメントは、ジョイントで互いに回転可能に取り付けられる。アンテナは、ジョイント内に少なくとも部分的に配置される。アンテナは、第1の細長いアンテナ第2と、第1のアンテナセグメントに取り付けられ、第1のアンテナセグメントから延在する第2の細長いアンテナセグメントと、を備える。第1のアンテナセグメントは、第1の導波管セグメントからマイクロ波を受信するように構成され、第2のアンテナセグメントは、第2の導波管セグメントにマイクロ波を伝送するように構成される。
【0007】
様々な態様の様々な実施形態が、実施され得る。いくつかの実施形態では、アンテナは、T字形である。
【0008】
いくつかの実施形態では、ジョイントは、第1及び第2の導波管セグメントを互いに回転可能に取り付ける回転可能コネクタを備え、アンテナは、回転可能コネクタに接触しない。
【0009】
いくつかの実施形態では、ジョイントは、第1の導波管セグメントが第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、第1のアンテナセグメントは、回転軸に対して垂直に方向付けられる。
【0010】
いくつかの実施形態では、第2のアンテナセグメントは、回転軸に平行に方向付けられる。
【0011】
いくつかの実施形態では、ジョイントは、第1の導波管セグメントが第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、第2のアンテナセグメントは、回転軸に平行に方向付けられる。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1及び第2の導波管セグメントは、4辺断面プロファイルを有する。
【0013】
いくつかの実施形態では、断面プロファイルは矩形である。
【0014】
いくつかの実施形態では、ジョイントは、第1の導波管セグメントが第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、第1の導波管セグメントは、回転軸と交差する中心軸を画定する。
【0015】
いくつかの実施形態では、中心軸は、第1のアンテナセグメントと交差する。
【0016】
いくつかの実施形態では、ジョイントは、第1の導波管セグメントが第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、第2の導波管セグメントは、回転軸と交差する中心軸を画定する。
【0017】
いくつかの実施形態では、中心軸は、第2のアンテナセグメントと交差又は当接する。
【0018】
いくつかの実施形態では、システムは、ジョイントのうちの2つ以上を更に備える。及び/又は、
【0019】
いくつかの実施形態では、システムは、マイクロ波をビームに集束させるように構成されたロボットアームの端部にアプリケータを更に備える。
【0020】
別の態様では、マイクロ波を伝送するための導波管システムは、複数の導波管セグメントと、アンテナと、を含む。導波管セグメントは、剛性であり、導波管セグメントを通ってマイクロ波を導くように構成される。複数の導波管セグメントのうちの第1及び第2のセグメントは、ジョイントで回転可能に取り付けられる。アンテナは、ジョイント内に少なくとも部分的に配置される。アンテナは、第1の細長いアンテナセグメントと、第1のアンテナセグメントに取り付けられ、第1のアンテナセグメントから延在する第2の細長いアンテナセグメントと、を備える。第1のアンテナセグメントは、第1の導波管セグメントからマイクロ波を受信するように構成され、第2のアンテナセグメントは、第2の導波管セグメントにマイクロ波を伝送するように構成される。
【0021】
様々な態様の様々な実施形態が、実施され得る。いくつかの実施形態では、ジョイントは、第1及び第2の導波管セグメントを互いに回転可能に取り付ける回転可能コネクタを備え、アンテナは、回転可能コネクタに接触しない。
【0022】
いくつかの実施形態では、ジョイントは、第1の導波管セグメントが第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、第1のアンテナセグメントは、回転軸に対して垂直に方向付けられる。
【0023】
いくつかの実施形態では、ジョイントは、第1の導波管セグメントが第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、第2のアンテナセグメントは、回転軸に平行に方向付けられる。
【0024】
いくつかの実施形態では、第1及び第2の導波管セグメントは、4辺断面プロファイルを有する。
【0025】
いくつかの実施形態では、ジョイントは、第1の導波管セグメントが第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、第1の導波管セグメントは、回転軸と交差する中心軸を画定する。
【0026】
いくつかの実施形態では、中心軸は、第1のアンテナセグメントと交差する。
【0027】
いくつかの実施形態では、ジョイントは、第1の導波管セグメントが第2の導波管セグメントに対して回転するように構成される回転軸を画定し、第2の導波管セグメントは、回転軸と交差する中心軸を画定する。及び/又は、
【0028】
いくつかの実施形態では、中心軸は、第2のアンテナセグメントと交差する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本開示の前述の特徴及び他の特徴は、添付の図面と併せて以下の説明及び添付の特許請求の範囲から完全に明らかになるであろう。これらの図面は、本開示によるいくつかの実施形態を示しているにすぎず、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解し、本開示は、添付の図面を使用することによって更なる具体性及び詳細を伴って説明される。以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付の図面を参照する。図面では、文脈上別段の指示がない限り、類似の記号は、類似の構成要素を通常特定する。詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲に記載された例示的な実施形態は、限定を意味するものではない。本明細書に提示する主題の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用し、他の変更を行い得る。本明細書で一般的に説明し、図面に示している本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配置、置換、結合、及び設計されてもよく、そのすべてが明示的に企図され、本開示の一部とされることが容易に理解されよう。
【0030】
図1A】関節式導波管を有する、岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステムの一実施形態の斜視図である。
【0031】
図1B図1Aのシステムの関節式導波管の斜視図である。
【0032】
図2図1A及び図1Bのシステムで使用され得る、第1及び第2の導波管セグメントを回転可能に接続するための導波管ジョイントの一実施形態の斜視図である。
【0033】
図3A】導波管セグメントの様々な回転方向を示す、図2の導波管ジョイントの斜視図である。
図3B】導波管セグメントの様々な回転方向を示す、図2の導波管ジョイントの斜視図である。
【0034】
図4A図2の導波管ジョイントの側面図である。
【0035】
図4B】ジョイントの内部アンテナの一実施形態の垂直セグメント(図の中での方向)を示す、図4Aに示す軸A1、W1、及びW2を含む平面に沿った導波管ジョイントの断面図である。
【0036】
図5】内部アンテナの水平及び垂直セグメント(図の中での方向)の一部を示す、図2の導波管ジョイントの正面図である。
【0037】
図6A】明確にするために導波管セグメントから分離して示す、図4A及び図5の内部アンテナ及び回転可能コネクタの正面図である。
【0038】
図6B】アンテナ及びコネクタの様々な特徴を示す、図6Aに示す軸A1及びA2を含む平面に沿った内部アンテナ及び回転可能コネクタの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下の詳細な説明は、熱調節システム、デバイス、及び方法の特定の具体的な実施形態に関する。この説明では、図面を参照するが、明確にするために、同様の部分又はステップは全体を通して同様の符号で指定している。本明細書における「一実施形態」、「実施形態」、又は「いくつかの実施形態では」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な箇所における「一実施形態」、「実施形態」、又は「いくつかの実施形態では」という語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を参照しているわけではなく、必ずしも他の実施形態と相互排他的な別個の又は代替の実施形態でもない。更に、いくつかの実施形態によって示され、他の実施形態によって示されない可能性がある様々な特徴を記載する。同様に、いくつかの実施形態の要件であり得るが、他の実施形態の要件ではない可能性がある様々な要件を記載する。ここで、本発明の実施形態を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。可能な限り、同じ又は同様の部分を指すために図面全体を通して同じ参照番号を使用する。
【0040】
図1Aは、関節式導波管システム200を有する、岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステム100の一実施形態の斜視図である。岩石を採掘するためのマイクロ波ベースのシステムを使用するには、導波管を通って移動するマイクロ波エネルギーの損失を最小限に抑えつつ、アプリケータの制御された柔軟な動作が必要である。本明細書に記載のシステム、デバイス、及び方法は、1つ又は複数の回転可能なジョイントでのエネルギー損失を最小限に抑えて、導波管セグメントで形成されたロボットアームを使用して、アプリケータを方向付けるための6自由度を可能にする。ジョイントは、ジョイントで完全な360度の回転をもたらしつつ、ジョイントでのエネルギー損失を最小限に抑えることを可能にするアンテナを含む。ロボット導波管アームに複数のこれらのジョイントを含めることにより、導波管を通るマイクロ波エネルギーの最大伝送を常に保証しつつ、アームを関節運動させて、アームの端部のアプリケータを任意の所望の位置、任意の所望の方向付け、任意の速度、及び任意の方向に配置し得る。
【0041】
図1Aに示すように、システム100は、マイクロ波発生器103、アプリケータスキッド105、及び/又は処置空間107を含み得る。アプリケータスキッド105は、岩石109を採掘するために、例えば岩石109を事前調整及び/又は破壊するために、岩石109の層に向くように配置され得る。処置空間107は、あらゆる漏れを収容するように構成された壁及び/又はシールドを含み得る。マイクロ波発生器103、アプリケータスキッド105、及び/又は処置空間107は、岩石109へのマイクロ波の印加を制御するために、導波管システム200のマイクロ波の生成及び関節運動を制御する制御システム110を含み得る。本明細書で使用される「関節運動」は、その通常及び通例の意味を有し、限定しないが、空間における回転、並進、及び三次元方向付けを含む。岩石109は、山、洞窟、採石場、又は他の場所にあってもよい。いくつかの実施形態では、マイクロ波発生器103、アプリケータスキッド105、及び/又は処置空間107は移動可能であり、鉱山現場全体を移動するように構成されてもよい。
【0042】
図1Bは、導波管システム200の関節部分を示すアプリケータスキッド105の拡大斜視図である。アプリケータスキッド105は、導波管システム200又はその一部を含み得る。導波管システム200は、関節運動可能ロボットアーム104を含み得る。ロボットアーム104は、本明細書で説明するように、複数の剛性導波管セグメント204,208、又は多くのセグメントによって形成され得る。単一のアーム104を形成する任意の数の導波管セグメント、例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個以上のセグメントがあってもよい。ロボットアーム104は、マイクロ波発生器103と通信する、例えば、接続され得る。マイクロ波発生器103は、ロボットアーム104の接続された導波管セグメントによって画定された内部チャネルを通過するマイクロ波を生成し得る。ロボットアーム104は、その1つ又は複数のジョイント210で導波管セグメントのうちの1つ又は複数を回転することによって関節運動し得る。各ジョイント210における1つ又は複数のアクチュエータにより、それぞれのジョイント210が回転し得る。アクチュエータの非限定的な例は、各導波管セグメント204,208を接続するレバーを有する外部モータと、パンケーキモータ構造と、伸長可能なストラットと、を含む。アクチュエータは、自律的に及び/又はオペレータによって制御され得る。任意の数のロボットアーム104が存在し得る。ロボットアーム104は、1本、2本、3本、4本、5本、6本、7本、8本、9本、10本以上であってもよい。各ロボットアーム104は、任意の数の回転可能なジョイント210を有し得る。各ロボットアーム104には、回転可能なジョイント210のうちの1個、2個、3個、4個、5個、サイズ、7個、8個、9個、10個以上が存在してもよい。
【0043】
マイクロ波ベースのシステム100は、1つ又は複数のマイクロ波アプリケータ108を含み得る。アプリケータ108は、導波管システム200に接続され得る。例えば、アプリケータ108は、ロボットアーム104の遠位端部に配置されてもよい。アプリケータ108は、ロボットアーム104の末端導波管セグメントに接続され得る。アプリケータ108は、岩石109に印加するために、アプリケータから出るマイクロ波を、例えば、ビームに集束及び/又は集中させるように構成されてもよい。岩石109に対するアプリケータの位置及び/又は動作は、ロボットアーム104の関節運動によって制御され得る。制御システム110は、アプリケータ108を所望の方法で配置及び/又は移動させるために、ロボットアーム104を制御し得る。アプリケータ108が、岩石109に対する所望の方向付け、岩石109からの距離、岩石109に沿った移動速度、及び/又は岩石109に沿った移動方向などを有するように、ロボットアーム104は制御され得る。ロボットアーム104を導波管セグメントと共に使用することは、多くの自由度を有する複数ジョイントロボットアーム104の利点をもたらし得る。
【0044】
図2は、導波管システム200のジョイント210の例示的な実施形態の斜視図である。本明細書で説明するように、ジョイント210のうちの1つ又は複数は、マイクロ波ベースのシステム100のロボットアーム104に含まれ得る。導波管システム200は、複数の剛性導波管セグメント、例えば、第1の導波管セグメント204及び第2の導波管セグメント208を含み得る。導波管セグメント204,208は、ロボットアーム104の長い導波管セグメントに取り付けるように構成され得る。図示の導波管セグメント204,208は、ロボットアーム104の他の導波管セグメントに取り付けるように構成されたコネクタ又はベース部材であってもよい。導波管セグメント204,208は、例えば、金属又は他の適切な材料で形成された剛性物であってもよい。導波管セグメント204,208は可撓性でなくてもよい。導波管セグメント204,208は、それらの長さに沿って比較的高い剛性を有し得る。ロボットアームに接続された任意の長い導波管セグメントは、導波管セグメント204,208と同様の特性、例えば、剛性、金属、矩形などを有してもよい。
【0045】
導波管セグメント204,208は、同じ又は異なる断面プロファイルを有し得る。いくつかの実施形態では、導波管セグメント204,208は、4辺断面プロファイルを有してもよい。いくつかの実施形態では、導波管セグメント204,208は、同じ長い長さの2つの対向する長い辺が同じ短い長さの2つの対向する短い辺に垂直である矩形断面プロファイルを有してもよい。この断面プロファイルは、モノ-モーダル波が伝播し得るように設計される。いくつかの実施形態では、導波管セグメントは、他の断面プロファイル、例えば、3辺、5辺、6辺、7辺、8辺又はそれ以上を有してもよい。いくつかの実施形態では、導波管セグメント204,208は、例えば、限定はしないが、円形又は楕円形の断面プロファイルを含む、丸みを帯びた又は円形の断面プロファイルを有してもよい。
【0046】
導波管セグメント204,208は、断面プロファイルに対応するいくつかの側壁219と、後壁又はキャップ225と、を有し得る。例えば、4辺断面プロファイルを有する導波管セグメント204,208は、4つの長手方向側壁219と、後壁又はキャップ225と、を有してもよい。導波管セグメント204,208は、その中に形成された長手方向チャネル221への開口220を画定する少なくとも1つの開口端部を有し得る。チャネル221は、本明細書に記載の断面プロファイルを有し得る。マイクロ波エネルギーは、チャネル221を通って移動し得る。チャネル221は、マイクロ波発生器103からアプリケータ108まで連続していてもよい。チャネル221は、ロボットアーム104の関節運動に起因して曲がりくねった経路に沿って延在し得る。チャネル221の経路は、アーム104が関節運動するにつれて変化し得る。チャネル221は、回転コネクタ部分にあってもよいチャネルの接続部分を通るなど、ジョイント210を通って、第1の導波管セグメント204内に延在し、第2の導波管セグメント208内に延在し得る。開口220は、導波管セグメント204,208の断面プロファイルに対応する形状を有し得る。エネルギーは、開口220の一方に受け入れられ、次いで開口220の他方から出ることができる。
【0047】
導波管セグメント204,208は、開口220において側壁219から径方向外側に延在するフランジ222を含み得る。開口220は、チャネル221によって画定された導波管セグメント204,208の断面プロファイルに対応するサイズを有し得る。フランジ222は、導波管セグメント204,208の側壁219の外面を越えて延在し得る。フランジ222は、フランジ222を通って延在する1つ又は複数の開口223を有し得る。開口223は、円形形状であってもよい。境界は、任意の数の開口部223、例えば、1個、5個、10個、15個、20個、又はそれ以上の開口部223を有してもよい。開口223は、剛性導波管セグメントを互いに接続してチャネル221を形成するためのボルトなどの締結具を受け入れ得る。チャネル221は、ロボットアーム104の隣接ジョイント210の間で真っ直ぐ又は直線状であってもよい。チャネル221は、第1の導波管セグメント204を通る第1の方向に沿って直線的に延在し、ジョイント210において第1の方向に垂直で、第2の導波管部分208に向かう第2の方向に沿って直線的に延在し、次いで、第2の方向に垂直で、第2の導波管セグメント208に沿っている第3の方向に沿って直線的に延在し得る。
【0048】
ジョイント210は、回転コネクタ212を備え得る。第1の導波管セグメント204及び第2の導波管セグメント208は、回転コネクタ212を介してジョイント210で互いに回転可能に取付け又は接続されてもよい。回転コネクタ212は、導波管セグメント204,208のそれぞれの端部を回転可能に接続し得る。いくつかの実施形態では、導波管システム200は、3つ以上の導波管セグメントと、対応する数のジョイント210及び回転コネクタ212と、を含んでもよい。回転コネクタ212は、金属又は他の適切な材料で作られてもよい。回転コネクタ212は、回転可能な部分を含み得る。導波管セグメント及び/又は回転可能な回転コネクタ212は、回転コネクタ212のそれぞれの部分が取り付けられた導波管セグメント204,208を回転させるために、制御システム110によって制御され得るアクチュエータ211によって回転されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、回転コネクタ212は、他の位置、例えば、ジョイント210の側面、上部、又は底部にあってもよい。各ジョイント210には、1つ又は複数の回転コネクタが存在してもよい。
【0049】
ジョイント210は、ロボットアーム104の関節運動及びアプリケータ108の対応する動作を、引き起こす及び/又は制御するように構成されたアクチュエータ211のうちの1つ又は複数を含み得る。アクチュエータ211は、例えば、電気機械式アクチュエータ、油圧アクチュエータ、電熱アクチュエータ、又は他の適切なアクチュエータであってもよい。アクチュエータ211は、回転コネクタ212及び/又は導波管セグメント204,208の動作を、引き起こす及び/又は制御するように指令され得るモータを含み得る。アクチュエータ211は、例えば、回転可能に接続された導波管セグメントの対向する端部の間で、回転コネクタ212に、又はその近くに配置され得る。アクチュエータ211は、例えば、トランスミッションを介して、回転コネクタ212及び/又は導波管セグメント204,208を直接回転又は間接的に回転させてもよい。いくつかの実施形態では、アクチュエータ211は、ジョイント210に配置されなくてもよい。アクチュエータ211は、導波管セグメント204,208の回転を制御することにより、導波管セグメント204,208を回転コネクタ212周りで回転させ得る。例えば、アクチュエータ211は、導波管セグメント204,208に接続された支柱の動作を制御してもよい。アクチュエータ211は、導波管セグメントのうちの一方、例えば、アクチュエータ211が回転しているジョイント210のうちの一方の近くに接続されてもよい。
【0050】
回転コネクタ212及び/又はアクチュエータ211は、ジョイント210の外側、例えば、マイクロ波チャネル221の外側に配置されてもよい。ジョイント210の外側でのジョイント210の動作に関連する回転コネクタ212及び他の構成要素の配置は、それらの構成要素と、導波管システム200のチャネル221内の電磁マイクロ波エネルギーとの間の相互作用又は干渉を防止する利点をもたらし得る。回転コネクタ212及び/又はアクチュエータ211は、ロボットアーム104の制御及び/又は回転を支援するための1つ又は複数のセンサを含み得る。回転の制御は、位置、力、又は他のパラメータに依存し得る。
【0051】
導波管システム200は、アンテナシステム又はアンテナ216を含み得る。アンテナ216は、チャネル221内に配置され得る。アンテナ216は、ジョイント210の内部にあってもよい。アンテナ216は、銅金属などの電磁伝送可能な材料で構成されてもよい。アンテナ216は、ジョイント210におけるマイクロ波エネルギーの損失を緩和しつつ、第1の導波管セグメント204から第2の導波管セグメント208へのマイクロ波エネルギーの伝送を可能にする。アンテナ216は、例えば、図3A図6Bに関して本明細書で更に説明する。
【0052】
図3A及び図3Bに示すように、回転コネクタ212は、第1及び第2の導波管セグメント204,208の互いに対する360度の回転を可能にするように構成され得る。導波管セグメント204,208の互いに対する回転の角速度にかかわらず、ジョイント210は、ジョイント210を通るマイクロ波エネルギーの伝送の効率及び性能を最小限の損失で維持し得る。ジョイント210及び/又は回転コネクタ212は、回転軸A1を画定し得る。回転軸A1は、例えば、図4A図5に関して本明細書で更に説明するように、第1及び第2の導波管セグメント204,208によって画定される長手方向軸に垂直であってもよい。回転軸A1は、第1及び第2の導波管セグメント204,208の端部と交差し得る。回転軸A1は、回転コネクタ212と同心であってもよい。
【0053】
第1の導波管セグメント204及び第2の導波管セグメント208は、回転軸A1周りに互いに対して回転するように構成され得る。例えば、第1の導波管セグメント204は、第2の導波管セグメント208が回転している間に静止していてもよく、又は第1の導波管セグメント204は、第2の導波管セグメント208が静止している間に回転してもよく、又は第1の導波管セグメント204と第2の導波管セグメント208とは同時に回転してもよい。いくつかの実施形態では、第1の導波管セグメント204は、第2の導波管セグメント208が静止している間に回転してもよく、次いで第1の導波管セグメント204は、第2の導波管セグメント208が回転している間に静止してもよく、又はその逆であってもよい。「静止」は、例えば、システムの他のジョイント210が、関節運動しており、関節210を、空間を通って並進させる場合、ローカル又は移動座標系を基準としてもよい。「静止」は、例えば、岩石109に対する固定座標系を基準としてもよい。したがって、静止は、特定の導波管セグメントが軸A1に対して回転していないことを意味し得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、導波管セグメント204,208は、回転コネクタ212周りに、ここでは導波管の最長辺として定義されるH平面内で回転してもよい。H平面は、チャネル221を通って移動する電磁マイクロ波エネルギーの磁気成分又は磁場ベクトルの方向を含む平面を指し得る。E平面は、チャネル221を通って移動する電磁マイクロ波エネルギーの電気成分又は電界ベクトルの方向を含む平面を指し得る。H平面及びE平面は、互いに対して90度に方向付けられ得る。いくつかの実施形態では、アンテナセグメントは、各導波管セグメント204,208内にE平面方向に突出してもよい。各導波管セグメント204,208内のアンテナ形状は、各導波管内の電磁場によって見たときに同一であることを維持してもよい。回転方向は、この一定の投影形状を維持するだけでよい。
【0055】
図3A及び図3Bに示すように、第1及び第2の導波管セグメント204,208は、異なる、非平行、及び/又は整列していない方向に沿って向いて、延在するように回転し得る。第1及び第2の導波管セグメント204,208は、図2に示すように、同じ方向を向くように回転し得る。第1及び第2の導波管セグメント204,208は、任意の角度で互いに対して配置されるように回転し得る。導波管セグメント204,208は、回転コネクタ212周りを回転し得る。回転コネクタ212は、各それぞれの導波管セグメント204,208がジョイント210周りを回転する間に、並進的に静止したままであってもよい。
【0056】
導波管システム200の回転は、マイクロ波エネルギーが正確な位置に印加されることを可能にする。回転は、導波管セグメント204,208、したがってアプリケータ108を配置するためにかかる時間を短縮することによって、この用途が高速に行われることを更に可能にする。岩石109のすべての隣接する部分を、影響を受けないままにしつつ、岩石109の意図された部分のみを処理し、事前調整し、及び/又は変更するためには、精度が必要である。
【0057】
導波管システム200及びアプリケータ108の配置及び位置は、岩石109の表面レリーフ及び/又は方向付けによって決定され得る。導波管セグメント204,208の方向は、走査パターンによって決定され得る。走査パターンは、例えば、制御システム110を用いて、ラスタ走査又は作成された規則的なパターンによって、作成されてもよい。このパターンは、岩石109に不均一に又はランダムなパターンでエネルギーを印加することによって生成され得る。インテリジェントパターンが、制御システム110によって適用されてもよい。インテリジェントパターンは、岩石が印加されたエネルギーにどのように応答するかに基づいてもよい。予測モデリングが、走査パターンを決定するために使用され得る。いくつかの実施形態では、センサを使用して、材料がどのように応答しているかを追跡し、導波管システム200の配置の変更の必要性を示してもよい。様々な制御技術を利用する、全体のマイクロ波システム又はアプリケータは、例えば、本出願と同日に出願され、「Microwave-Based Mining Systems and Methods with Robotic Arm Waveguide」と題する米国特許出願第 号(代理人整理番号:OFFW.006A)、本出願と同日に出願され、「Microwave Energy Applicationator」と題する米国特許出願第 号(代理人整理番号:OFFW.008A)、及び2021年2月22日に出願され、「Application of Microwave Energy Directly to a Rock Face Underground」と題する米国仮特許出願第63/152,294号、に記載された様々な特徴を有することができ、そのそれぞれの全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する、
【0058】
図4Aは、第1及び第2の導波管セグメント204,208を接続する回転コネクタ212を示す、導波管システム200のジョイント210の側面図である。図4Bは、図4Aに示す軸A1、W1、及びW2を含む平面に沿ったジョイント210の断面図である。図4Bは、ジョイント210の内部アンテナの一実施形態の水平セグメント(図の中での方向)を示す。
【0059】
回転コネクタ212は、円形断面プロファイルを有し得る。回転コネクタ212は、第1の導波管セグメント204の第1の開口224と、第2の導波管セグメント208の第2の開口228とを整列し得る。回転コネクタ212は、アンテナ216が回転コネクタ212内に少なくとも部分的に配置され得るように中空であってもよい。
【0060】
第1の導波管セグメント204は、第1の導波管軸W1を画定し、それに沿って延在する。軸W1は、第1の導波管セグメント204の断面プロファイルの幾何学的中心、例えば、導波管セグメントの内面によって画定され得る矩形プロファイルの幾何学的中心に配置され得る。同様に、第2の導波管セグメント208は、第2の導波管軸W2を画定し、それに沿って延在し、第2の導波管軸W2は、第2の導波管セグメント208に関するものを除いて、第1の導波管軸W1として説明したものと同じそれぞれの特性を有し得る。軸W1及び/又はW2は、更に説明するように、回転軸A1と交差し得る。軸W1とW2との間の垂直距離は、採掘若しくは他の状況、又は鉱山の種類、岩石の種類など、システムの使用の特定の用途によって決定され得る。軸W1とW2との間の垂直距離は、第1及び第2の導波管セグメントが互いに干渉することなく回転する必要性、及び2つのセグメント間の相対運動を正確に制御するためのアクチュエータを設置し得ることなどの要因によって決定され得る。ロボットアーム用途では、距離は、多くのセグメントにわたって高レベルの剛性を維持するために可能な限り短くし得るが、設計の電磁気性能に影響を与えることなく、追加の外部補強構造を組み込み得る。
【0061】
回転コネクタ212は、同軸管であってもよい。1つ又は複数の軸受235が、回転コネクタ212と導波管セグメント204,208との間の接触点に使用され得る。軸受235は、予想される力に応じて寸法決めされてもよく、したがって、回転コネクタ212が意図されたように機能することを可能にする。導波管セグメント204,208は、軸受235を介して回転コネクタ212に対して回転し得る。軸受235はそれぞれ、相対運動を可能にするために固定側及び回転側を有し得る。軸受は、ラジアル軸受、スラスト軸受、又は他の適切なタイプであってもよい。導波管セグメント間に延在し、軸受235の径方向内側に配置される1つ又は複数のブッシング237が存在し得る。軸受235は、ブッシング237に接触するか、又はそれに対して回転し得る。いくつかの実施形態では、導波管セグメント204及び/又は208は、それぞれのセグメントの側壁219から、回転コネクタ212の中に延在するか、又は回転コネクタ212の一部を形成する、円筒形であり得る突出部を含んでもよい。例えば、突起は、ブッシング237に取って代わるか、又はブッシング237内に延在してもよい。
【0062】
アンテナ216は、第1のアンテナセグメント216Aと、第2のアンテナセグメント216Bと、を含み得る。セグメント216A、216Bは、更に説明するように、互いに離れて延在し得る。図4Bに示すように、第2のアンテナセグメント216Bは、回転軸A1に沿ってチャネル221の一部を通って延在し得る。第2のアンテナセグメント216Bは、第1の導波管セグメント204内のチャネル221の第1の部分から、第2の導波管セグメント208内のチャネル221の第2の部分まで延在し得る。第2のアンテナセグメント216Bは、回転コネクタ210、及び/又はその中に画定されたチャネル221の部分と同心であってもよい。第2のアンテナセグメント216Bは、例えば、第1及び第2の導波管セグメント204,208の幾何学的中心において、軸W1及びW2と交差又は当接する端部を有してもよい。第2のアンテナセグメント216Bは、更に説明するように、マイクロ波エネルギーを、第1のアンテナセグメント216Aから第2の導波管セグメント208に伝送し得る。
【0063】
アンテナセグメント216A、216Bは、円筒形、テーパ状、円錐形、又は他の形状であってもよい。アンテナセグメント216A、216Bは、細長くてもよい。アンテナの内部形状は、電磁的に重要でなく、空洞化、又は冷却流体流のための通路の組み込みなど、質量を低減するために必要な設計であってもよい。アンテナセグメント216A、216B間の接続は、締結又はろう付け又は溶接されてもよい。非恒久的な取付けは、保守及び修理のための分解を可能にする。表皮効果を十分にカバーするために、壁厚を決定してもよい。
【0064】
図5は、導波管システム200のジョイント210の正面図である。本明細書で説明するように、導波管システム200は、アンテナ216を含み得る。図6A及び図6Bは、アンテナ216及び回転コネクタ212を示し、明確にするために、第1及び第2の導波管セグメント204,208は除去されている。
【0065】
アンテナ216は、ジョイント210内、又はジョイントの内部に配置されてもよい。アンテナ216は、回転中心内、又は回転中心付近に配置されてもよい。アンテナ216は、開口220よりも導波管セグメント204,208の後壁225の近くに配置されてもよい。アンテナ216の配置は、回転コネクタ212、及び導波管セグメント204,208の壁など、任意の周囲構造との接触を回避し得る。この「非接触」構成は、アンテナ216及び周囲構造の摩耗及び破損を防止し得る。接触がないことにより、周囲の構造を、薄い低質量の材料で作ることが更に可能になる。更に、導波管システム200の構造要素とアンテナ216との間の分離は、コンパクトな関節運動を可能にするため、効率を改善する。更に、本明細書に記載の実施形態は、低い反射損失の利点をもたらす。例えば、反射損失は、周波数に応じて-40dBよりも良好であり得る。
【0066】
アンテナ216は、第1のアンテナセグメント216Aを含み得る。アンテナ216は、第2のアンテナセグメント216Bを含み得る。第1及び第2のアンテナセグメント216A,216Bは、細長くてもよい。アンテナセグメント216A、216Bは、チューブ状の形状を有してもよい。アンテナセグメント216A、216Bは、少なくとも部分的に中空であってもよい。
【0067】
アンテナセグメント216A、216Bは、様々な位置及び方向付けであってもよい。アンテナセグメント216A、216Bは、完全に導波管セグメント204,208の内部にあってもよい。したがって、アンテナ216のいかなる部分も、チャネル221の外部に、又は導波管セグメント204,208の外部に配置されなくてもよい。図示のように、第1のアンテナセグメント216Aは、中央長手方向アンテナ軸A2を画定し、それに沿って延在し得る。アンテナ軸A2は、第1のアンテナセグメント216Aの断面プロファイルの幾何学的中心と同心であってもよく、又は幾何学的中心に配置されてもよい。アンテナ軸A2は、導波管チャネル221の幾何学的中心に配置されてもよい。アンテナ軸A2は、導波管軸W1に対して垂直であってもよい。アンテナ軸A2は、回転軸A1に対して垂直であってもよい。アンテナ軸A2は、導波管軸W1及び/又は回転軸A1と交差してもよい。
【0068】
更に、アンテナセグメント216A、216Bは、ジョイントの一方又は他方の側に少なくとも部分的に又は全体的に配置されてもよい。第1のアンテナセグメント216Aは、全体が片側にあってもよく、第2のアンテナセグメント216Bは、ジョイントを横切ってもよい。例えば、導波管軸W1は、ジョイント210の第1の側で回転軸A1及びアンテナ軸A2と交差してもよい。導波管軸W2は、回転軸A1と交差し、第1の側とは反対側のジョイント210の第2の側で第2のアンテナセグメント216Bの近くで交差、当接、又は延在してもよい。更に、横軸A3は、図5に示すように、第2の導波管セグメント208のプロファイルの幾何学的中心によって画定され、それを通って延在し得る。横軸A3は、第2の導波管セグメント208のチャネル221内の導波管軸W2及び/又は回転軸A1と交差し得る。第2のアンテナセグメント216Bは、図示のように、軸A3まで延在し、軸A3で終端し得る。
【0069】
第1のアンテナセグメント216Aは、第1の導波管セグメント204の側壁219の内面まで延在し得る。第1のアンテナセグメント216Aは、側壁219、又は取付具、ブラケットなどの中間構造に接触しても、及び/又はそれらによって支持されてもよい。第2のアンテナセグメント216Bは、第1のアンテナセグメント216Aから延在し、他の構造に接触しなくてもよい。したがって、第2のアンテナセグメント216Bは、マイクロ波チャネル221内に浮遊し、第1のアンテナセグメント216Aにのみ接触し得る。第1のアンテナセグメント216Aと第2のアンテナセグメント216Bとの間の接続部に各アンテナセグメントの終端点が存在し得る。2つのアンテナセグメント216A、216Bを説明しているが、アンテナ216は、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個以上のセグメントなど、1個、2個、又は3個以上のセグメントで構成されてもよい。様々な構成は、製造及び構造への組立てを容易にし得る。これは、アンテナ216の外部表面形状を維持するために行われ得る。したがって、アンテナ216は、第1の導波管セグメント204に対して静止していてもよく、第1の導波管セグメントと共に回転してもよい。第2のアンテナセグメント216Bは、第2の導波管セグメント208に対して回転してもよい。第2のアンテナセグメント216Bは、マイクロ波エネルギーが360度伝送されるように全方向性であってもよく、説明したように、2つの導波管セグメント204,208の完全な相対回転を可能にする。
【0070】
第2のアンテナセグメント216Bは、第1の導波管セグメント204、回転コネクタ212、及び/又は第2の導波管セグメント208内に少なくとも部分的に配置され得る。第2のアンテナセグメント216Bは、第1のアンテナセグメント216Aから延在し得る。第2のアンテナセグメント216Bは、第1のアンテナセグメント216A上の中央に配置される点から延在してもよい。第2のアンテナセグメント216Bは、回転軸A1に平行に方向付けられてもよい。第2のアンテナセグメント216Bは、回転軸A1に沿って配置されてもよい。第2のアンテナセグメント216Bは、回転軸A1と一致する中央長手方向軸を画定し、それに沿って延在してもよい。第1及び第2のアンテナセグメント216A,216Bは、T字形を形成し得る。第2のアンテナセグメント216Bは、導波管システム200内に垂直に配置されてもよく、及び/又は第1のアンテナセグメント216Aは、図の中での方向で、水平に方向付けられてもよい。第1のアンテナセグメント216Aは、チャネル221の長い寸法に沿って、例えば、矩形プロファイルの長い寸法に平行に方向付けられてもよい。第2のアンテナセグメント216Bは、チャネル221の短い寸法に沿って、例えば、矩形プロファイルの短い寸法に平行に方向付けられてもよい。第2のアンテナセグメント216Bの第1の端部は、例えば、第1のアンテナセグメント216Aに沿った中間点又は他の位置で、第1のアンテナセグメント216Aに接続されてもよい。第1及び第2のアンテナセグメント216A,216Bは、互いに接続された別個の部品であってもよく、又は単一の一体部品であってもよい。第1のアンテナセグメント216Aは、1つ又は複数の方向、例えば、図示のように2つの対向する方向に、第2のアンテナセグメント216Bから離れて延在してもよい。第2のアンテナセグメント216Bの第2の端部は、回転コネクタ212内に延在してもよい。第2のアンテナセグメント216Bの第2の端部は、第2の導波管セグメント208内に延在してもよい。第2のアンテナセグメント216Bの第2の自由端部は、回転軸A1と横軸A3との交点に配置されてもよい。したがって、アンテナ216は、図示のように、垂直なセグメントを有する「T」形状を有し得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、アンテナ216は、第1の導波管セグメント204にのみ固定されてもよい。アンテナ216は、第1のアンテナセグメント216Aを介して第1の導波管セグメント204に固定されてもよい。第1のアンテナセグメント216Aの第1の端部は、第1の導波管セグメント204の第1の壁に接続されてもよい。第1のアンテナセグメント216Aの第2の端部は、第1の導波管セグメント204の第2の壁に接続されてもよい。第2のアンテナセグメント216Bは、第1のアンテナセグメント216Aにのみ連結されてもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2のアンテナセグメント216A,216Bは、他の配置及び/又は方向付けであってもよい。例えば、第1のアンテナセグメント216Aが、第2の導波管セグメント208内に配置され、第2のアンテナセグメント216Bが、第1の導波管セグメント204内に延在し、その中で終端するように、アンテナ216の方向付けを反転させてもよい。アンテナ216は、双方向性であってもよく、アンテナ216がジョイント210内で単一の方向付けであっても(例えば、アンテナ216を反転させる必要なしに)、チャネル221を介して双方向にエネルギーを伝送するように構成されてもよい。更なる例として、軸A2は、導波管チャネル221の幾何学的中心から、例えば導波管軸W1から、図の中での方向で垂直に、上又は下にオフセットされてもよい。第2のアンテナセグメント216Bの下端部は、横軸A3よりも遠くに延在してもよく、又は横軸A3まで延在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、アンテナセグメント216A及び/又は216Bは、線形、非線形、湾曲、他の輪郭、又はそれらの組合せであってもよい。アンテナ216は、T字形状を有していなくてもよい。アンテナ216は、L字形状などの他の形状を有してもよい。例えば、第1のセグメント216Aは、示した長さの半分であってもよく、第2のセグメント216Bは、第1のセグメント216Aの端部から延在する。したがって、本明細書に記載の受信及び伝送原理によるアンテナ216の様々な適切な形状を実装し得る。様々な構造は、アンテナ216を固定導波管の構造にしっかりと固定することを可能にする。これは、関節ジョイントを横切るエネルギーの最大伝送のために、アンテナ216を幾何学的に正確に配置する。その結果、エネルギー伝送は、回転方向に応じて変化せず、振動などの機械的環境に対する感度が低くなる。アンテナ直径はまた、良好な伝送及び冷却のために最適化されてもよい。
【0073】
導波管システム200は、マイクロ波エネルギー、又はマイクロ波発生器103によって生成された信号を、受信し、導波管システム200を通して導き得る。エネルギーは、第1の導波管セグメント204の中、及びそれを通して受信され、アンテナ216を介して第2の導波管セグメント208に伝送され得る。アンテナ216は、二重導体として機能し得る。エネルギーは、第1のセグメント216Aに接触し、エネルギーは、第1及び第2のセグメント216A、216Bを通過する電流に伝達される。そして、マイクロ波エネルギーは、第2のセグメント216Bを出て導波管セグメントに入り得る。したがって、アンテナ216は、第1の導波管セグメント216Aから、ジョイント210を介して、例えば、回転コネクタ212を通して、第2の導波管セグメント216Bに、最小限の反射で、エネルギーの伝送機として機能し得る。第1の導波管セグメント204は、入口として機能してもよい。第2の導波管セグメント208は、出口として機能してもよい。したがって、アンテナ216は、エネルギーを受け取り、及び伝送し得る。アンテナ216は、第1及び第2の導波管セグメント204,208をブリッジ又は接続する。第1のアンテナセグメント216Aは、電磁波を吸収し得る。次いで、電磁波は、第2のアンテナセグメント216Bに伝送又は伝わり得る。次いで、第2の導波管セグメント208は、そこを通ってエネルギーを導き得る。導波管システム200は、回転角に対応する2方向にエネルギーを放射し得るため、双方向性である。本明細書に記載の導波管システム200は、それを通って移動するエネルギーの偏波を維持し得る。アンテナ216は、任意の適切な材料で作られ得る導電体であってもよい。銅は、極めて低い抵抗損失のために使用される可能性がある。材料はまた、高導電性外部コーティングを有する内部金属又は非導電性基板などの材料の組合せであってもよい。アンテナ216の設計及び位置は、一方の端部から他方の端部へ電力を吸収及び放射するために、最大の有効性で正確な周波数又は周波数帯域で共振するように、導波管内に配置される。
【0074】
導波管システム200によって伝送されているエネルギーは、1つ又は複数のセンサによってリアルタイムで測定され得る。1つ又は複数のセンサは、導波管システム200に取り付けられ得る。1つ又は複数のセンサは、導波管セグメント204,208に取り付けられてもよい。マイクロ波発生器103から放出されているエネルギーは、測定され得る。アプリケータ108を通って岩石109に伝送されるエネルギーは、測定され得る。エネルギーは、導波管システム200内の両方向、例えば入射エネルギー及び放射エネルギーで測定されてもよい。伝送された及び/又は反射された出力も、測定されてもよい。周囲環境に入る出力が、測定されてもよい。エネルギー及び/又は出力を追跡及び/又は測定することによって、ユーザは、どのような出力及び/又はエネルギーが実際に岩石及び/又は材料に印加されているかを見ることができる。更に、エネルギー伝送及び反射測定値を使用して、温度を決定し得る。これは、岩石の電磁特性が温度と共に変化し得るため、有益である可能性がある。そのような測定値は、1つ又は複数のジョイント210の損失性の程度を示し得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、1つ又は複数のセンサはまた、岩石又は材料の表面及び/又は内部の亀裂の可聴及び/又は視覚的指標を追跡するように構成されてもよい。地中レーダが、リアルタイム及び/又は劣化後判定に使用されてもよい。
【0076】
本開示に記載した実施態様に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく他の実施態様に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書に示す実装形態に限定されることを意図するものではなく、特許請求の範囲、原理、及び本明細書に開示した新規の特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。「例」という用語は、本明細書では「例、事例、又は例示としての役割を果たす」を意味して、排他的に使用される。本明細書で「例」として説明する実装形態は、特に明記しない限り、必ずしも他の実装形態よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。
【0077】
別個の実装形態の文脈で本明細書に記載する特定の特徴はまた、単一の実装形態において組み合わせて実装されてもよい。逆に、単一の実装形態の文脈で説明する様々な特徴はまた、複数の実装形態において別々に、又は任意の適切な部分的な組合せで実装されてもよい。更に、特徴は、特定の組合せで作用するものとして上述し、最初にそのように特許請求するが、特許請求される組合せからの1つ又は複数の特徴は、場合によっては、組合せから削除されてもよく、特許請求される組合せは、部分的な組合せ又は部分的な組合せを対象としてもよい。
【0078】
同様に、動作を特定の順序で図面に示しているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が、示した特定の順序で、又は連続した順序で実施されること、又は示したすべての動作が実施されることを必要とすると理解されるべきではない。更に、他の実装形態は、以下の特許請求の範囲内にある。場合によっては、特許請求の範囲に記載した動作は、異なる順序で実施されてもよく、それでも望ましい結果を達成し得る。
【0079】
全般に、本明細書で使用する用語は、「オープン」用語として全般的に意図されることが当業者によって理解されよう(例えば、「含んでいる(including)」という用語は、「含むがこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は、「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は、「含むがこれに限定されない」と解釈されるべきである、など)。特定の数の導入された請求項の記載を意図する場合、そのような意図は、請求項に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが当業者によって更に理解されるであろう。例えば、理解を助けるために、以下の添付の特許請求の範囲は、特許請求の範囲の記載を導入するための導入句「少なくとも1つ」、及び「1つ又は複数」の使用を含んでもよい。しかしながら、同じ請求項が導入句「1つ又は複数」又は「少なくとも1つ」、及び「a」又は「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」又は「an」による請求項列挙の導入が、そのような導入された請求項列挙を含む任意の特定の請求項を、1つのそのような列挙のみを含む実施形態に限定することを意味すると、そのような語句の使用は、解釈されるべきではなく(例えば、「1つの(a)」及び/又は「1つの(an)」は、「少なくとも1つの(at least one)」又は「1つ又は複数(one or more)」を意味すると通常解釈されるべきである)、特許請求の範囲の記載を導入するために使用される定冠詞の使用についても同じことが当てはまる。更に、例え、特定の数の導入された請求項の記載が明示的に記載されているとしても、当業者は、そのような記載が、少なくとも記載された数を意味する(例えば、他の修飾語を含まない「2つの列挙」のあからさまな列挙は、少なくとも2つの列挙、又は2つ以上の列挙を通常意味する)と通常解釈されるべきであることを認識するであろう。更に、「A、B、及びCなどのうちの少なくとも1つ」に類似した慣例が使用される場合、一般に、そのような構成は、当業者がその慣例を理解するであろう意味で意図される(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとを共に、AとCとを共に、BとCとを共に、及び/又はAとBとCとを共に有するシステムなどを含むが、これらに限定されない)。「A、B、又はCなどのうちの少なくとも1つ」に類似した慣例が使用される場合、一般に、そのような構成は、当業者が慣例を理解するであろうという意味で意図される(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとを共に、AとCとを共に、BとCとを共に、及び/又はAとBとCとを共に有するシステムなどを含むが、これらに限定されない)。2つ以上の代替的な用語を提示する実質的に任意の選言的な単語及び/又は句は、明細書、特許請求の範囲、又は図面のいずれかにかかわらず、用語の1つ、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を考慮すると理解されるべきであることが当業者によって更に理解されるであろう。例えば、「A又はB」という語句は、「A」又は「B」、あるいは「A及びB」の可能性を含むと理解される。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
【国際調査報告】