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特表2024-507625溶着により製造されるリサイクル可能な包装体及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】溶着により製造されるリサイクル可能な包装体及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 65/02 20060101AFI20240214BHJP
【FI】
B29C65/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535371
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(85)【翻訳文提出日】2023-06-09
(86)【国際出願番号】 IB2022051734
(87)【国際公開番号】W WO2022185176
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】21160249.5
(32)【優先日】2021-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521031501
【氏名又は名称】アイサパック ホールディング エスエー
【氏名又は名称原語表記】AISAPACK HOLDING SA
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】トマセ, ジャック
(72)【発明者】
【氏名】デモーレ, ジル
【テーマコード(参考)】
4F211
【Fターム(参考)】
4F211AA01
4F211AA04
4F211AA05
4F211AA10
4F211AA11
4F211AA19
4F211AD03
4F211AD06
4F211AD11
4F211AG03
4F211AG08
4F211AH54
4F211AH55
4F211AR07
4F211AR12
4F211TA01
4F211TA03
4F211TC08
4F211TN02
4F211TN42
(57)【要約】
セルロースベースの包装体(1)は、シートを溶着又は接着して得られる管状本体(2)を備える。セルロースベースの包装体(1)は、前記シートの端部を接続する少なくとも1つの長手方向の溶着部(3)と、前記長手方向の溶着部(3)を形成するために包装体の内側に位置された少なくとも1つの内部溶着ストリップ(11)とを備え、前記内部ストリップ(11)は、端部の溶着中に液状となるシール材を有し、内部ストリップ(11)の端部に形成された空洞部(13)を充填して、一度溶着された包装体が漏洩しないようにする。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体、粘性又は固体の形態の製品を含めることを目的とする包装体(1)のための管状本体(2)であって、
前記管状本体(2)は、溶着中に流動しないか又はほとんど流動しない材料ベースのシート(9)と、
前記シートの端部を接続して前記管状本体(2)を形成する少なくとも第1の長手方向溶着部(3)と、
を備え、
前記管状本体は、前記長手方向溶着部(3)を形成するように前記本体の内側に位置された少なくとも1つの内部溶着ストリップ(11)を備え、前記内部ストリップ(11)は、前記シート(9)の前記端部の溶着中に液体となる封止材料を備え、前記封止材料は、前記内部ストリップ(11)の前記端部に形成された空洞部(13)を充填して包装体の漏洩を防止する、管状本体。
【請求項2】
前記シート(9)は、セルロースに基づく、請求項1に記載の管状本体。
【請求項3】
請求項1または2に記載の管状本体(2)であって、
前記管状本体は、少なくとも1つの第2の溶着部(4,5)を含み、前記管状本体は、前記第2の溶着部と前記第1の溶着部(3)との間の交差領域(6,7)を含み、前記空洞部(13)は、前記内部溶着ストリップ(11)によって前記交差領域(7)内に形成され、前記封止材料によって充填される、管状本体。
【請求項4】
前記第2の溶着部(5)は、前記シート(9)を構成部品(8)に接続する、請求項3に記載の管状本体。
【請求項5】
前記構成部品(8)は、管頭部または頸部および/または底部である、請求項4に記載の管状本体。
【請求項6】
前記第2の溶着部は、前記管状本体(2)の端部溶着部(4)であって、前記端部溶着部は、前記第2の溶着部の耐圧性を増加させるために、約180°の折り目が先行する又は先行しない、請求項3に記載の管状本体。
【請求項7】
前記封止材料は、前記内部ストリップ(11)の容積の1%以上に相当する、請求項1~6のいずれか一項に記載の管状本体。
【請求項8】
前記封止材料は、PEまたはPPで形成され、ワックスまたは他の樹脂または接着剤をベースにしている、請求項1~7のいずれか一項に記載の管状本体。
【請求項9】
前記内部ストリップ(11)は、溶着作業中に液体にならず、前記溶着部に大きな強度を与える第2の層を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の管状本体。
【請求項10】
前記第2の層は、紙、双方向PET、又は双方向PPに基づいている、請求項9に記載の管状本体。
【請求項11】
前記内部ストリップの幅は、2mm以上である、請求項1~10のいずれか一項に記載の管状本体。
【請求項12】
前記内部ストリップの厚さは、100ミクロン以下である、請求項1~11のいずれか一項に記載の管状本体。
【請求項13】
前記本体は、前記包装体の外側に位置された外部溶着ストリップ(12)を備える、請求項1~12のいずれか一項に記載の管状本体。
【請求項14】
前記外部ストリップは、2mm以上の幅および/または300ミクロン以下の厚さを有する、請求項13に記載の管状本体。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の少なくとも1つの管状本体を備えた包装体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[対応出願]
【0002】
本出願は、2021年3月2日にAISAPACK年3月2日に出願された先の欧州出願第21160249.5号に対して優先権を主張し、この先の出願の全内容は参照により本出願に組み込まれる。
【0003】
[技術分野]
【0004】
本発明は、製造工程において、溶着又は結合作業を含むリサイクル可能な包装体の分野に関する。より具体的には、本発明は、シートを溶着または結合することによって得られた管状本体を備えるセルロースベースの包装体に関する。本発明は、包装体の分野、特にクリーム若しくはペーストのような製品を含めることを意図した可撓管の分野、又はアルミニウムに代えて液体を含めるための缶の分野、又は化粧品用のフラスコの分野にも適用される。
【0005】
[現状技術]
【0006】
大谷特許EP1260447B1には、成形によって生産された紙パルプで作られた包装体が記載されている。大谷特許は、高いセルロース比を有する包装体を得ることを可能にするので、多くの利点を提供する。大谷による方法は、特に、高い強度と耐久性を有するネジ切り部を有する包装体を生産することを可能にする。しかしながら、これらの包装体を得る方法は、サイクル時間が長く、高率で競争的なコストで生産することができない。さらに、この方法は包装体の厚さを局所的に適合させることを可能にしないので、例えば管のような柔軟な包装体を生産したい場合には有害である。
【0007】
欧州特許公報EP 1 884 348には、第1の溶着層と第2の部分的または非突合せ溶着層と、第2の層の表面に直接固定されたフィルムの端部を覆う少なくとも1つの薄いストリップとを含む、端部が隣接した多層熱可塑性フィルムから形成された包装体が開示されている。
【0008】
国際公開公報W02007/113780には、端部が突き合わされた熱可塑性フィルムから作成された包装体が開示されており、前記フィルムは、少なくともシール層である第1の層と、部分的にしか突合せ封止されていないか又は全く接合されていない第2の層とを含む、複数の層と、前記端部を覆う少なくとも1つの微細な厚さのストリップであって、第2の層の表面の1つに直接固定され、前記第1の層と他の層との間の融点差が20℃より高いストリップとから成る。
【0009】
欧州特許公報EP0177470は、デッドフォールド特性を有する積層型の包装管を開示しており、この包装管は、金属箔含有積層体の本体と、この本体の一方の端部に配置された管の先端部と、この管の本体に取り付けられ、この管の全長に沿って全体的に延びる金属箔含有積層体の細長いストリップとを備え、このストリップの金属内容物は、デッドフォールド特性を提供する。
【0010】
可撓管のような管頭部上に管状本体を溶着することによって製造されるプラスチックまたは金属-プラスチックまたは紙-プラスチック管は、例えば、公報FR2505250、GB1118632、US2119926およびUS4132331に記載されている。これらの文献に記載されている管は、溶着作業中に少なくとも部分的または全体的に溶融し、空洞部の形成を回避する大部分のプラスチックまたは合成材料を有しているので、溶着部の交差部における漏洩の問題はこれらの文献には記載されていない。しかしながら、先行技術は、大部分がセルロースをベースとする材料または温度の影響で溶融しない他の同等の材料(天然または合成)を使用する場合に、漏洩防止包装体を得る方法を教示していない。
【0011】
本発明は、上記の問題を解決し、市場の要求を満たす防漏容器を製造することを可能にする。
【0012】
図1および図2は、先行技術の教示からセルロースベースの包装体を作成するために解決されるべき問題を示す。
【0013】
従来技術では、空洞部16は、管状本体2および/または構成部品8(例えば管頭部)内に存在するプラスチック材料を温度および圧力の影響を受けてクリープさせる溶着作業によって充填される。これにより、包装体の不浸透性を生じさせることができる。
【0014】
セルロースまたは他の同等の材料ベースの構造体であって、溶着中に溶融しないもの(または、いかなる場合にも加熱および/または圧縮中にクリープしないもの)では、クリープ可能な材料の量が減少するために、溶着作業中に空洞部16を充填することが困難になり、更には不可能になり、その結果得られる包装体は、図1および図2の空洞部16が存在し続けるので、液体および気体に対して完全に漏れないわけではない。
【0015】
【発明の概要および原理】
【0016】
本発明によれば、上記問題点を解決することができ、少なくとも1枚のセルロースベースのシートと管頭部や管底部等の構成部品とを溶着することにより、多種多様なセルロースベースの包装体を製造することができる。本発明は、大量のセルロース又は紙若しくは厚紙産業から直接派生した材料を有する包装体を、高い生産速度及び競争力のあるコストで製造することを可能にする。その結果、本発明に従って生産された包装体は、プラスチックまたは合成材料の大部分を含む最新技術の包装体とは異なり、紙部門において容易にリサイクルすることができる。
【0017】
本発明は、より具体的には、セルロースベースのシートを溶着または結合することによって、更に、少なくとも1つのセルロースベースの構成部品を溶着または結合することによって得られる管状本体を備えた包装体に関する。
【0018】
より一般的には、本発明を使用して、大部分が溶着作業中に固体のままであり、その結果、温度および圧力の影響を受けてクリープすることができない材料でパッケージを作成することができる。
【0019】
本発明の別の利点は、溶着を可能にするために追加される材料のパーセンテージが著しく減少されるので、容易にリサイクル可能な包装体を得ることができることである。従って、包装体を形成する材料の大部分は、従来の分野においてリサイクル可能である。
【0020】
たとえば、本発明は、液体、粘性またはペースト状および/または固体製品(例えば、クリーム、ペースト、液体または化粧品)のための管のような柔軟な包装体を作成すること、またはフラスコまたは缶のような液体製品のための包装体を作成すること、さらには、たとえば、コーヒー、粉乳、または粉末チョコレートのような乾燥製品のための包装体を作成することさえ可能にする。
【0021】
本発明の1つの利点は、包装体を形成するプラスチックまたは合成材料の量を減らす一方で、合成材料またはプラスチック材料の量があまりに少なくなったときに通常現れる漏洩を回避することである。本発明は、高率のセルロースを含む溶着された包装体における漏洩の問題を解決することを可能にし、漏洩は、主に2つの溶着部、たとえば、管の場合、管状本体の長手方向溶着部および管状本体上の管先端部の横断方向溶着部の交差部に位置する。
【0022】
本発明の説明において、漏洩という用語は、状況および所望の保存特性に従って、以下を意味する:
・固体漏洩:包装体から漏れ出る粉末状の製品(大量の漏洩)
・液体漏洩:包装体から漏れ出る液体製品(平均的漏洩)
・気体漏洩:包装体から漏れ出た気体または包装体に入った気体(小量の漏洩)。酸素障壁性を必要とする包装体では、微小漏洩は有害である。なぜなら、微小漏洩は包装された製品の保存時間をかなり短縮するからである。
【0023】
本発明の1つの目的は、特に、生産中に測定することが困難なこれらの漏洩およびこれらの微小漏洩を回避することを可能にする方法および製品を提案することである。
【0024】
本発明に従って生産された包装体は、シート、たとえば、セルロースまたはこの溶着および/または結合作業中に流動しない他の同等の材料のシートを溶着または結合することによって形成された管状本体を備える。管状本体のいわゆる長手方向溶着部は、内部溶着ストリップと、端部と端部とに位置決めされたセルロースシートの端部を接続する外部溶着ストリップとを備える。これらの内部及び外部溶着ストリップは、管状本体を形成するシートの組成、即ち、たとえば、一実施形態では本質的にセルロースである場合に必要である。
【0025】
本発明は、特に、内部ストリップに由来する材料によって溶着部の交差部に形成される空洞部を少なくとも部分的に充填する特徴を含む。溶着中の温度および圧力の影響の下で、この材料は液体になり、流動することによって空洞部を充填し、包装体を漏洩防止し、したがって上記の望ましくない漏洩を除去する。
【0026】
本発明によれば、内部ストリップは、溶着ステップ中に液体となり、空洞部を充填する材料から構成される少なくとも1つの封止層を備える。本発明によれば、封止層は、内部ストリップの容積の少なくとも1%を表し、好ましくは、ストリップの容積の少なくとも5%を表す。
【0027】
本発明の好ましい実施形態によれば、内部ストリップでは、溶着材料であってもよい封止材料のみが、溶着中に液体になる。
【0028】
一実施形態によれば、内部ストリップは、溶着作業中に溶融せず、溶着部に大きな強度を与える第2の層を備える。この層は、たとえば、高強度紙に基づいているか、または双方向PETに基づいているか、または双方向PPに基づいている。
【0029】
他の実施形態によれば、内部ストリップは、封止材料と、上述の第2の層と、同じ組成であるか否かにかかわらず、一つ又は複数の他の追加の層とを備えることができる。
【0030】
本発明の変形例によれば、内部ストリップは封止材料のみで構成されている。
【0031】
本発明の他の変形例および実施形態を以下に説明する。
【0032】
実施形態において、本発明は、液体、粘性または固体の形態の製品を含むことを目的とする包装体の為の管状本体に関する。管状本体は、その溶着中に流れないかまたはほとんど流れない材料ベースのシートと、前記シートの端部を接続して前記管状本体を形成する少なくとも1つの第1の長手方向溶着部と、を備える。管状本体は、前記長手方向溶着部を形成するように本体の内部に配置された少なくとも1つの内部溶着ストリップを備え、前記内部ストリップは、シートの端部の溶着中に液状となり、包装体を漏洩防止するために内部ストリップの端部に形成された空洞部を充填することを意図した封止材料を備える。
【0033】
実施形態では、シートはセルロースベースである。
【0034】
実施形態において、管状本体は、少なくとも1つの第2の溶着部と、前記第2の溶着部と前記第1の溶着部との間の交差領域とを備え、前記空洞部は、前記内部溶着ストリップによって交差領域内に形成され、封止材料によって充填される。
【0035】
実施形態において、第2の溶着部は、シートを構成部品に接続する。
【0036】
実施形態において、構成部品は、たとえば、管頭部、または頸部、および/または底部でもよい。
【0037】
実施形態において、第2の溶着部は、管状本体の端部溶着部であり、端部溶着部は、第2の溶着部の耐圧性を高めるために約180°までの折り目により、先行されてもされなくてもよい。
【0038】
実施形態において、封止材料は、好ましくは、内部ストリップの容積の少なくとも1%を表す。
【0039】
実施態様において、封止材料は、PE又はPPによって形成することができ、又はワックス若しくは他の樹脂に基づくことができ、又は接着剤に基づくことさえできる。
【0040】
実施形態において、内部ストリップは、溶着作業中に液体にならず、溶着部に大きな強度を与える第2の層を備えることができる。
【0041】
実施形態において、第2の層は、紙、または双方向PET、または双方向PPに基づくことができる。
【0042】
実施形態において、内部ストリップは、好ましくは、2mm以上の幅を有する。
【0043】
実施形態において、内部ストリップは、好ましくは、100ミクロン以下の厚さを有する。
【0044】
実施形態において、本体は、包装体の外側に位置する外部溶着ストリップを備えることができる。
【0045】
実施形態において、外部ストリップは、好ましくは、2mm以上の幅および/または300ミクロン以下の厚さを有する。
【0046】
実施形態において、本発明は、本出願に記載されるような少なくとも1つの管状本体を含む包装体に関する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1および図2は、セルロースをベースとする包装体の溶着による製造に関連して解決されるべき問題を図示する。
図1図1は、従来技術からの知識による管状本体の端部溶着部の横断面図を示す。特に、漏洩防止包装体を得ることを可能にしない空洞部13の形成が見られる。
図2図2は、従来技術の知識に従った構成部品への管状本体の溶着部の横断面図を図示する。ここでもまた、漏洩防止包装体を得ることを可能にしない空洞部13の形成が見られる。
図3図3は、本発明に従って生産された包装体の実施例を図示する。図3は、セルロースベースの管の2つの対向する面Aおよび面Bを示す。
図4図4は、図1に図示する管の断面C-Cを図示する。断面C-Cにより、管状本体の端部溶着部を見ることができる。この図は、本発明がどのようにして長手方向溶着部と端部溶着部との交差部における漏洩の問題を解決することを可能にするかを示している。
図5図5は、図1に図示する管の断面D-Dを図示する。断面D-Dにより、管状本体と構成部品間の溶着部を見ることができる。この図は、本発明がどのようにして長手方向溶着部と構成部品溶着部との交差部における漏洩の問題を解決することを可能にするかを示している。
図6図6は、長手方向溶着部と構成部品溶着部との間の交差領域をより具体的に図示する。
図7図7は、端部溶着部と前記溶着部の上流に位置された折り目とを備えた端部閉鎖部の任意の構成を図示する。
図8図8は、図7の任意の構成の詳細図を図示する。
図9図9は、缶の形態で本発明に従って生産された包装体を示す。この包装体は、管状本体に溶着された2つの構成部品を備える。
図10図10は、本発明に従って生産され、管状本体上に溶着された2つの構成部品を備えたフラスコを図示する。
図11図11は、管状本体の直径が溶着領域で縮小される構成部品への管状本体の溶着の構成を図示する。
図12図12は、他の長手方向溶着構造に対する本発明の変形例を図示する。
図13図13は、他の長手方向溶着構造に対する本発明の変形例を図示する。
図14図14は、2つの端部閉鎖部をもつ四面体型の包装体を図示する。
図15図15は、2つの端部閉鎖部および折り畳み作業部を備えた煉瓦形包装体を図示する。
【0048】
【詳細な説明】
【0049】
本発明は、特に、セルロース(または他の同等の材料)をベースとし、溶着または結合によって製造された包装体に関する。以下、発明の説明において、溶着という用語は、溶着又は結合による組立を説明するために使用される。
【0050】
本発明による包装体は、例えばセルロースをベースとするシートを溶着することによって得られる少なくとも1つの管状本体と、管状本体の端部に溶着された、例えばセルロースをベースとする少なくとも1つの構成部品と、を備える。
【0051】
包装体は、セルロースをベースとするシートから管状本体を作成することによって得られる少なくとも1つの第1の、いわゆる長手方向溶着部を含む。長手方向溶着部は、管状本体の軸に平行である。
【0052】
包装体はまた、管状本体の端部を構成部品に接続する第2の溶着部を備え、前記構成部品は、たとえば、製品を抽出するためのオリフィスを備えた頭部又は例えば、底部である。管状本体の端部の構成部品への溶着は、たとえば、直角に長手方向の溶着部を切断する。
【0053】
図3は、本発明の例示的実施形態を図示する。図3は、本発明に従って製造された可撓管の2つの対向する面AおよびBを示す。この管は、両端部が溶着されたセルロースベースのシートから形成された管状本体2を備えている。管1の面Bには、前記シートの端部を接続する長手方向溶着部3が見える。長手方向溶着部3は、管状本体2の全長にわたって垂直に延びている。
【0054】
図3に図示する管は、管状本体2の端部を構成部品8(やはりセルロースベース)に接続する第2の溶着部5を備える。長手方向溶着部3と構成部品溶着部5との間の交差部は、交差部7の第1の領域を形成し、本発明の原理は、交差部7の第1の領域を漏洩しないようにすることを可能にする。
【0055】
図3に図示される管は、端部溶着部と呼ばれる第3の溶着部4を備え、これは、図4に図示される平坦化および溶着によって管状本体2の第2の端部を閉鎖する。長手方向溶着部3と端部溶着部4との間の交差部は、交差部6の第2の領域を形成し、本発明の原理は、交差部6の第2の領域を漏洩のないようにすることを可能にする。本発明によれば、包装体はまた、一実施形態において、2つの端部溶着部4を備えることができる。
【0056】
本発明によれば、包装体は主にセルロース、すなわち製紙工業で一般的に使用される組成物から構成される。これらの組成物は一般に、大部分のセルロース(たとえば、70%以上)、鉱物充填剤(たとえば、炭酸カルシウムまたはカオリン)、着色剤または蛍光増白剤、結合剤(たとえば、デンプンまたはラテックス)、およびおそらくリグニンを備える。本発明によれば、包装体はまた、たとえば、水分または酸素に対する薄い障壁層を備えることができる。これらの層は、たとえば、PE、PP、EVOH、PVOH、PLAのような熱可塑性樹脂、またはSiOx層または金属化層のような薄い層、さらにはコーティングまたはナノコーティングから作ることができる。セルロースと等価な他の材料ももちろん可能であり、本発明の状況において考慮される。
【0057】
図4は、図3に図示される包装体の断面C-Cを図示する。断面C-Cにより、管状本体2の端部溶着部4を見ることができる。端部溶着部4は、領域6で長手方向溶着部3を切断する。本発明によれば、長手方向溶着部3は、包装体の内側に位置する少なくとも1つの第1の内部溶着ストリップ11と、包装体の外側に位置する第2の外部溶着ストリップ12とを用いて、縁から縁までシートの両端部を溶着することによって生産される。内部ストリップ11は、端部溶着部4と長手方向溶着部3との間の交差部6の領域内で端部溶着部4に保持固定されている。
【0058】
図4では、これら2つの溶着部3および溶着部4が交差しているので、空洞部13の存在が内部溶着ストリップ11の端部に見られる。これらの空洞部は、特に、ストリップを圧縮可能な管状圧縮可能な管状本体壁にストリップを押圧することによって形成される。紙のようなセルロースベースの構造は一般に圧縮可能である。
【0059】
図4に見られるように、本発明の1つの利点は、空洞部13のサイズが、図1および図2に図示されるように管状本体の壁の厚さにもはや関連しないという事実に関連する;しかしながら、それは、内部ストリップ11の厚さに直接関連する。薄い内部ストリップを使用することすることによって、本発明は、空洞部13のサイズを大幅に縮小することを可能にし、その結果、前記空洞部13を充填するのに必要な封止材料の追加自体も大幅に低減される。
【0060】
本発明によれば、内部ストリップ11の厚さは、管状本体2の壁の厚さの半分未満であり、好ましくはその厚さの1/3未満である。本発明の実施形態によれば、内部ストリップ11の厚さは約100ミクロン以下、好ましくは60ミクロン以下であり、内部ストリップ11の幅は約2mm以上、好ましくは3mm以上である。本発明の他の実施形態によれば、内部ストリップ11の厚さは30ミクロンに等しく、その幅は4mmに等しい。外部ストリップ12に関しては、実施形態によれば、その幅は好ましくは2mm以上である。実施形態によれば、外部ストリップ12の厚さは、約300ミクロン以下、好ましくは100ミクロン以下である。明らかに、これらの値は実例を示すものであり、他の値は、たとえば状況に応じて可能である。
【0061】
本発明によれば、領域6および/または領域7内の内部ストリップ11の端部に形成された空洞部13は、少なくとも部分的に、好ましくは全体的に、前記内部ストリップ11に由来する封止材料で充填される。この封止材料は、包装体の製造中の温度および圧力の影響を受けて液体になり、流動することによって空洞部13を充填して、包装体の漏洩防止する。
【0062】
本発明によれば、内部ストリップ11は、空洞部13を充填する材料からなる少なくとも1つの封止層を備え、この材料は、溶着ステップ中に液体となり、空洞部13を充填する。本発明によれば、封止層は、内部ストリップ11の容積の少なくとも1%を表し、好ましくは、内部ストリップ11の容積の少なくとも5%を表す。
【0063】
本発明の好ましい実施形態によれば、内部ストリップ11では、溶着材料である封止材料のみが溶着時に液状となる。
【0064】
別の実施形態によれば、内部ストリップ11は、第2の層を含み、この第2の層は、溶着作業中に液体にならず、溶着部に大きな強度を与える。この第2の層は、たとえば、非常に強い紙に基づいているか、双方向PETに基づいているか、双方向PPに基づいている。
【0065】
本発明の変形例によれば、内部ストリップ11は封止材料のみを備える。
【0066】
封止材料は、たとえば、PEやPPから作成され、または、ワックスやその他の樹脂に基づいたものから作成され、溶着温度の影響を受けて固体状態から液体状態に移行するものである。封止材料は接着剤であってもよい。他の同等な材料も可能であり、本発明の状況において考慮される。
【0067】
図4において、管状本体のセルロースベースの層9は、好ましくは、図示されていない(簡略化するため)障壁層を備え、この障壁層は、水分に対する障壁、酸素に対する障壁、または芳香に対する障壁に関して所望の特性を付加する。管状本体2の構造におけるこれらの障壁層の位置および数は、所望の特性に依存する。優先的には、リサイクル可能性の理由から、SiOx層、金属化層、コーティングまたはナノコーティングのような非常に薄い厚さの機能障壁層が使用される。あるいは、たとえば、EVOH、PVOH、PVDC、PE、PPなどの熱可塑性ポリマーから作成される障壁層を使用することができる。もちろんこれらは非限定的な実施例である。
【0068】
図4において、層10は、管状本体の内表面を覆う管状本体の封止層を表す。包装体のリサイクルを可能にするために、この封止層は非常に薄い厚さである。優先的には、封止層10は、同等の溶着性を有するシーリングワニスまたは薄い厚さの層である。あるいは、この層は、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂から作成される。もちろんこれらは非限定的な実施例である。
【0069】
図5は、セルロースベースの管状本体2が管頭部のような構成部品8上に溶着される場合の本発明の別の実施例を図示する。本発明の原理により、構成部品の溶着部5と管状本体の長手方向溶着部3との交差部における組立体の封止の問題を解決することが可能となる。
【0070】
図5は、図3に図示された包装体の断面D-Dを図示する。断面D-Dは、構成部品8上の管状本体2の溶着部5、特に構成部品溶着部5と管状本体の長手方向溶着部との間の交差部7の領域を見ることを可能にする。本発明の一実施形態によれば、長手方向溶着部は、包装体の内側に位置する少なくとも1つの内部溶着ストリップ11と包装体の外側に位置する外部溶着ストリップ12とを使用して、シート9の両端部を縁から縁まで溶着することによって生産される。内部ストリップ11は、構成部品溶着部5と長手方向溶着部3との交差部7の領域内の構成部品溶着部に保持固定されている。
【0071】
図5では、内部溶着ストリップ11の端部における空洞部13が示されている。これらの空洞部は、特に、内部溶着ストリップ11が溶着圧力の作用下で管状本体2の圧縮可能な壁に押圧されることによって形成される。
【0072】
本発明の原理によれば、空洞部13は、少なくとも部分的に、好ましくは全体的に、前記内部ストリップ11に由来する封止材料によって充填される。温度および圧力の影響の下で、この封止材料は液体になり、流動することによって空洞部13を充填し、交差部7の領域内で包装体を漏洩しないようにする。
【0073】
図6は、構成部品溶着部5と長手方向溶着部3との間の交差部7の詳細を図示する。図6は、封止層10の厚さを著しく減少させることができるので、容易にリサイクル可能な包装を得るための本発明の利点をよりよく理解することを可能にする。実際、本発明は、空洞部13を充填することを可能にする内部ストリップ11を介して過剰な封止材料を局所的に追加することによって、封止層10の厚さを低減することを可能にする。シーラントであってもよい封止材料を局所的に追加することにより、液体および気体に対する包装の不透過性の特性を保証することが可能になる。
【0074】
本発明は、障壁層および封止層10の両方に非常に微細な厚さの薄い機能層を使用することを可能にする。従って、本発明は、セルロースベースのリサイクル包装体の生産に対して大きな利点を提供する。
【0075】
本発明はまた、薄い機能層(マイクロ層またはナノ層)を有する単一材料のリサイクル可能なプラスチック包装体の生産を可能にする。これらの包装体は、リサイクルが容易であるので有利である。しかしながら、溶着による製造は、漏洩防止包装体を得ることが困難であるため、しばしば困難である。たとえば、非常に粘性のグレードを有するHDPEで作成された管の製造は、これらの管をHDPEフラスコおよびボトルの分野でリサイクルできるようにするために望まれている。これらの新しいグレードは溶融温度が高く、流動性が非常に低いので、これらの粘性グレードの使用は溶着作業をより困難にする。その結果、これらの包装体からの漏洩の問題が、上述のように溶着部の交差部に現れる。本発明では、内部ストリップ11を用いて封止材料を追加することにより、この問題を解決することができる。この微量に追加された封止材料は、流動指数が高く、封止性が良好である。HDPEで作成された包装体には、高流動性PEで作成された封止樹脂を用いることができる。もちろん、他の同等の材料も考慮することができる。
【0076】
図6では、管状本体2を形成するシートの突合せ溶着部が示されているが、この図は限定的な実施例に過ぎず、他の形態を使用することができ、たとえば、シートの端部は、相補的な傾斜、ベベル、重なり、他の相補的な形態などを有することができる。さらに、内部ストリップ11は、管頭部8および本体2内に埋め込まれて図示されているが、完全に頭部内または本体内に、あるいは主に一方または他方内に埋め込まれてもよい。外部ストリップ12を使用しても、全ての構成が可能である。
【0077】
図7は、管の端部閉鎖部の強度を改善することを可能にする本発明の別の態様を図示する。図7は、管頭部8に接続された管状本体2と、端部溶着部4、端部溶着部4の外側かつその前に位置する折り目15を備えた端部閉鎖部とを備える可撓管1を図示する。セルロースベースの包装体は、包装体に対する破裂歪みの影響の下でのセルロースベースの層の凝集破壊のために、端部溶着部において低い強度抵抗を有することが見出されている。最終溶着部4の前に管状本体2の折り目15を形成することによって、包装体をより強くすることが可能であることが実証されている。
【0078】
図8は、図7の管1の閉鎖溶着部をより詳細に図示する。管状本体2は、本発明の原理に従って生産された端部溶着部4を備える。次に、溶着された管の端部は、端部溶着部4の前で外側に折り目15~約180°(例)を形成するように折り曲げられるが、この構成は、端部溶着部の耐圧性を高める効果がある。折り曲げられた端部を所定位置に維持するために、多くの変形例が可能である。たとえば、折り曲げられた端部片は、包装体の壁に対して結合または溶着することができる。一つの代替案は、管状本体2の壁に対して折り畳まれた管端部を保持するために、自己接着性ラベルを使用することからなる。たとえば、包装体から製品を取り出すために加えられる圧力の効果のために、包装体内側の圧力が増加するとき、折り目15は、溶着領域4の応力を回避し、従って、端部閉鎖部の強度を増加させる。
【0079】
図9および図10は、本発明に従って生産された包装体の他の実施例を図示する。
【0080】
図9は、「缶」タイプのセルロースベースの包装体を表し、液体または粉末などの製品を含むことを意図している。容易に積み重ねることができる円筒形状のこの包装体は、長手方向溶着部3を有する管状本体2と、溶着部5によって各端部にそれぞれ固定された2つの構成部品8とを備える。溶着部3および溶着部5の交差部7の領域は、本出願に記載されるような本発明の原理によって液密および気密にされる。「缶」タイプの包装体は、包装体の底部を形成する第1の構成部品8と、包装体から製品を取り出すための手段を備える第2の構成要素8と、を備え、前記手段は、膜シールによって閉じられたオリフィスとすることができること、またはオリフィスを形成するために材料を引き裂くことに基づき容易に開けることができる装置、または包装体開口機能を提供する他の任意の手段を指す。
【0081】
図10は、本発明の原理を使用して生産されたフラスコを図示する。このフラスコは、長手方向溶着部3を有する管状本体2を備える。構成部品8(たとえば、頭部または頸部および底部)は、溶着部5を介して管状本体2の各端部に固定される。溶着部3と溶着部5との交差部は、本発明の原理による包装体の生産によって、漏洩が生じないようにされる。
【0082】
他の実施形態において、包装体は、管状本体2の各端部に、(図7の管頭部8の代わりに)図7および図8に図示するような端部溶着部4を備えることができる。
【0083】
本発明は、セルロースベースのリサイクル可能な包装体を生産することを可能にする。本発明に従って生産された包装体は、50%より大きく、好ましくは85%より大きく、理想的には95%より大きい割合の紙または同様の材料を含む。
【0084】
本発明は、特に粘性HDPEグレードを有する単一材料のプラスチックベースのリサイクル可能な包装体を生産することを可能にする。本発明によれば、1(ASTM D1238標準)よりも低く、好ましくは0.5よりも低い流動性指数を有するHDPEに基づく包装体を使用することができる。
【0085】
図11は、管状本体2の直径が溶着領域で縮小される場合の本発明の別の態様を図示する。これは、管状本体2の端部が円錐型、トロイダル型または球状型の表面に溶着される場合に顕著である。この場合、直径を小さくすることにより、管状本体2が溶着部に折り畳まれて形成されることがある。管状本体2が非常に微細な厚さの溶着層を有する場合、これらの折り目は、包装体の漏洩を発生させる空洞部を形成する。これらの折り目は、管状本体2と構成部品8との間の溶着部5の周囲にランダムに分布した追加の空洞部を形成するので、これらの空洞部は、内部ストリップ11からの封止材料で充填することができない。固体状態で少なくとも3%、好ましくは少なくとも6%変形可能なセルロースベースの管状本体を使用することにより、直径が小さくなったときの折り目の形成を回避することができることが見出されている。従って、少なくとも3%の変形率を有する成形可能な紙で作られた管状本体の使用は、図11に図示される溶着のタイプを有する包装体を生産するために有利に使用される。
【0086】
図11は、管状本体2の管状頭部8への溶着部を図示する。溶着部5がトロイダル型の表面を形成することにより、管状本体の直径は、結果的に、この領域において減少される。図11に見られるように、管状本体2の直径は、その端部で最も大きく減少している。図11に表す溶着部5の管状本体2は、その変形%が3%より大きく、好ましくは6%より大きいので、折り目を有していない。
【0087】
図12および図13は、他の長手方向溶着構造に対する本発明の変形例を図示する。
【0088】
図12は、長手方向溶着部3が重複部によって形成される管状本体2の端部溶着部4を示す。内部ストリップ11は、重複部に形成された空洞部16を覆い、ストリップ11の端部に形成された空洞部13は、ストリップから発生する封止材料によって充填される。本発明の変形例によれば、空洞部16は、ストリップに由来する封止材料によって少なくとも部分的に充填される。
【0089】
図13は、管状本体2の端部溶着部4を図示しており、その長手方向溶着部3は、内面をそれ自体に溶着することによって生産される。内部ストリップ11は、「三重点」と呼ばれる溶着部の接合部に形成された空洞部16を覆い、ストリップ11の端部に形成された空洞部13は、ストリップから発生する封止材料によって充填される。本発明の変形例によれば、空洞部16は、ストリップに由来する封止材料によって少なくとも部分的に充填される。
【0090】
図14は、本発明に従って製造された四面体型の包装体を図示する。包装体1は、長手方向の溶着部3を有する管状本体を備える。管状本体は、直角に配向された2つの溶着部4によって端部が閉じられ、その結果、包装体の四面体形状が得られる。長手方向3及び端部4の溶着部の交差部6における封止は、溶着ストリップの封止材料によって生み出される。
【0091】
図15は、溶着部と折り目によって形成された煉瓦タイプの包装体を図示する。包装体1は、長手方向の溶着部3を有する管状本体によって形成される。管状本体は端部溶着部4によって閉じられ、次に、折り曲げ作業によって、場合によっては結合作業によって成形される。本発明によれば、包装体1は、特に本発明の原理に従って長手方向溶着部と端部溶着部との交差部6の領域において、液体および気体に対する封止性を保証しながら、高い割合のセルロースを含む。
【0092】
本出願に記載された実施形態は、実例として説明されており、限定的であると考えるべきではない。他の実施形態は、たとえば、説明したものと均等な手段を含むことができる。
【0093】
実施形態はまた、状況に応じて互いに組み合わせることができ、または1つの実施形態で使用される手段を別の実施形態で使用することができる。
【0094】
【符合の説明】
【0095】
1:セルロースベースの包装体、
2:管状本体、
3:長手方向溶着部、
4:端部溶着部、
5:構成部品溶着部、
6:長手方向溶着部および端部溶着部の交差領域、
7:長手方向溶着部および構成部品溶着部の交差領域、
8:構成部品(たとえば、管頭部)、
9:管状本体のセルロースベースの層
10:管状本体の封止層、
11:内部溶着ストリップ
12:外部溶着ストリップ、
13:空洞部、
14:包装体の内側、
15:管状本体の折り目、
16:非封止空洞部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】