(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】エアロゾル発生物品、システム及びエアロゾル発生物品を製造する方法
(51)【国際特許分類】
A24D 1/20 20200101AFI20240214BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240214BHJP
A24F 40/42 20200101ALI20240214BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20240214BHJP
【FI】
A24D1/20
A24F40/20
A24F40/42
A24F40/465
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540174
(86)(22)【出願日】2023-01-04
(85)【翻訳文提出日】2023-06-29
(86)【国際出願番号】 KR2023000151
(87)【国際公開番号】W WO2023140539
(87)【国際公開日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】10-2022-0009776
(32)【優先日】2022-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ヒ テ
(72)【発明者】
【氏名】ユ、サン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】アン、フィキョン
(72)【発明者】
【氏名】ホン、ヒ チョン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、タ ピン
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AA50
4B045AB04
4B045AB07
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB22
4B162AB23
4B162AC12
4B162AC22
4B162AD02
4B162AD03
4B162AD06
4B162AD08
4B162AD12
4B162AD13
4B162AD15
4B162AD20
4B162AD23
4B162AD32
(57)【要約】
エアロゾル発生物品は、充填物質及び前記充填物質の少なくとも一部を取り囲み、前記充填物質の他の部分によって取り囲まれるように構成されるサセプターを含む第1セグメント、及び前記エアロゾル発生物品の長手方向に沿って前記第1セグメントに隣接して配置される第2セグメントを含む。
【選択図】
図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品であって、
充填物質及び前記充填物質の少なくとも一部を取り囲み、前記充填物質の他の部分によって取り囲まれるように構成されるサセプターを含む第1セグメントと、
前記エアロゾル発生物品の長手方向に沿って前記第1セグメントに隣接して配置される第2セグメントと、
を含むエアロゾル発生物品。
【請求項2】
前記サセプターは、前記第1セグメントの中心に対向する内部面、及び前記内部面の反対側の外部面を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記サセプターは円筒形状である、請求項2に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記サセプターが形成する円筒形状の半径は、前記第1セグメントの半径の半分よりも大きく、前記第1セグメントの半径よりも小さい、請求項3に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
前記サセプターは、第1サセプター及び第2サセプターを含み、
前記第1サセプターは第1半径を有する円筒形状であり、前記第2サセプターは第2半径を有する円筒形状であり、
前記第2半径は前記第1半径よりも大きい、請求項3に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記第1サセプターの円筒形状及び前記第2サセプターの円筒形状は同心円である、請求項5に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
前記サセプターは第3サセプターをさらに含み、
前記第3サセプターは第3半径を有する円筒形状であり、
前記第3半径は前記第2半径よりも大きい、請求項5に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記充填物質は、
媒質と、
前記媒質と共に混合されている熱伝導性パウダー物質と、
を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
前記パウダー物質は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、伝導性炭素、黒鉛、軟鋼、ステンレス鋼、銅、又は、青銅のうち少なくともいずれか1つを含む、請求項8に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項10】
前記サセプターは、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、伝導性炭素、黒鉛、軟鋼、ステンレス鋼、銅、又は、青銅のうち少なくともいずれか1つを含む、請求項1~請求項9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項11】
エアロゾル発生システムであって、
充填物質と、前記充填物質の少なくとも一部を取り囲み、前記充填物質の他の部分によって取り囲まれるように構成されるサセプターを含む第1セグメントと、
前記エアロゾル発生物品の長手方向に沿って前記第1セグメントに隣接して配置される第2セグメントと、
を含むエアロゾル発生物品と、
前記エアロゾル発生物品を収容する物品挿入部、バッテリ、及びコイルを含むエアロゾル発生装置を含み、
前記コイルは、前記バッテリから電力を供給されて可変磁場を発生させ、前記可変磁場によって前記サセプターが加熱するように構成される、エアロゾル発生システム。
【請求項12】
請求項1に記載のエアロゾル発生物品を製造する方法であって、
前記充填物質が充填されている前記第1セグメントを含む前記エアロゾル発生物品を提供するステップと、
前記サセプターを提供するステップと、
前記サセプターが前記第1セグメントの端部に整列されるように前記サセプター及び前記エアロゾル発生物品を位置させるステップと、
前記サセプターを前記第1セグメントに押込むステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
請求項1に記載のエアロゾル発生物品を製造する方法であって、
前記充填物質を、一方向に延長する充填シートの形態に提供するステップと、
前記充填シートをコンベヤ装置に供給して前記充填シートを巻き取るステップと、
前記サセプターをサセプターシートの形態に提供するステップと、
前記サセプターシートを一方向に延長する前記充填シート上に供給するステップと、
前記充填シートと前記サセプターシートを共に巻き取るステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の実施形態は、エアロゾル発生物品、システム及びエアロゾル発生物品を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般的なエアロゾル発生品の短所を克服する代替方法に対する需要が増加している。例えば、エアロゾル発生物品を燃焼させてエアロゾルを発生させる方法でない、エアロゾル発生物品内のエアロゾル発生物質が加熱されることによりエアロゾル発生方法に関する需要が増加している。これによって、加熱式エアロゾル発生物品及び加熱式エアロゾル発生装置に関する研究が活発に行われている。例えば、公開特許公報第10-2019-0049396号にはエアロゾル生成装置を開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施形態に係る目的は、媒質間にサセプターを含むことによって、サセプターが媒質と接触する面積を増加させて加熱効率の増大されたエアロゾル発生物品を提供することにある。
【0004】
一実施形態に係る目的は、エアロゾル発生物品の加熱効率が増大することにより、エアロゾルが豊富に発生するエアロゾル発生物品を提供することにある。
【0005】
一実施形態に係る目的は、媒質間にサセプターを含むエアロゾル発生物品の効率的な製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
様々な実施形態に係るエアロゾル発生物品において、充填物質及び前記充填物質の少なくとも一部を取り囲み、前記充填物質の他の部分によって取り囲まれるように構成されるサセプターを含む第1セグメントと、前記エアロゾル発生物品の長手方向に沿って前記第1セグメントに隣接して配置される第2セグメントとを含む。
【0007】
一実施形態において、前記サセプターは、前記第1セグメントの中心に対向する内部面、及び前記内部面の反対側の外部面を含むことができる。
【0008】
一実施形態において、前記サセプターは円筒形状であってもよい。
【0009】
一実施形態において、前記サセプターが形成する円筒形状の半径は、前記第1セグメントの半径の半分よりも大きく、前記第1セグメントの半径よりも小さい。
【0010】
一実施形態において、前記サセプターは、第1サセプター及び第2サセプターを含み、前記第1サセプターは第1半径を有する円筒形状であり、前記第2サセプターは第2半径を有する円筒形状であり、前記第2半径は前記第1半径よりも大きい。
【0011】
一実施形態において、前記第1サセプターの円筒形状及び前記第2サセプターの円筒形状は同心円であってもよい。
【0012】
一実施形態において、前記サセプターは第3サセプターをさらに含み、前記第3サセプターは第3半径を有する円筒形状であり、前記第3半径は前記第2半径よりも大きい。
【0013】
一実施形態において、前記充填物質は、媒質と、前記媒質と共に混合されている熱伝導性パウダー物質とを含むことができる。
【0014】
一実施形態において、前記パウダー物質は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、伝導性炭素、黒鉛、軟鋼、ステンレス鋼、銅、又は、青銅のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0015】
一実施形態において、前記サセプターは、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、伝導性炭素、黒鉛、軟鋼、ステンレス鋼、銅、又は、青銅のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0016】
様々な実施形態に係るエアロゾル発生システムは、充填物質と、前記充填物質の少なくとも一部を取り囲み、前記充填物質の他の部分によって取り囲まれるように構成されるサセプターを含む第1セグメントと、前記エアロゾル発生物品の長手方向に沿って前記第1セグメントに隣接して配置される第2セグメントとを含むエアロゾル発生物品と、前記エアロゾル発生物品を収容する物品挿入部、バッテリ、及びコイルを含むエアロゾル発生装置を含み、前記コイルは、前記バッテリから電力を供給されて可変磁場を発生させ、前記可変磁場によって前記サセプターが加熱するように構成されることができる。
【0017】
様々な実施形態に係るエアロゾル発生物品を製造する方法は、前記充填物質が充填されている前記第1セグメントを含む前記エアロゾル発生物品を提供するステップと、前記サセプターを提供するステップと、前記サセプターが前記第1セグメントの端部に整列されるように前記サセプター及び前記エアロゾル発生物品を位置させるステップと、前記サセプターを前記第1セグメントに押込むステップとを含む。
【0018】
様々な実施形態に係るエアロゾル発生物品を製造する方法は、前記充填物質を、一方向に延長する充填シートの形態に提供するステップと、前記充填シートをコンベヤ装置に供給して前記充填シートを巻き取るステップと、前記サセプターをサセプターシートの形態に提供するステップと、前記サセプターシートを一方向に延長する前記充填シート上に供給するステップと、前記充填シートと前記サセプターシートを共に巻き取るステップとを含む。
【発明の効果】
【0019】
一実施形態に係るエアロゾル発生物品は、媒質間にサセプターを含むことにより、サセプターが媒質と接触する面積を増加させて加熱効率を増大させることができる。
【0020】
一実施形態に係るエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生物品の加熱効率が増大することによって生成されるエアロゾルの量を豊富にすることができる。
【0021】
一実施形態に係るエアロゾル発生物品の製造方法は、媒質間にサセプターを含むエアロゾル発生物品の効率的な製造方法を提供することができる。
【0022】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システムの効果は、以上で言及されたものなどに限定されず、言及されない他の効果は下記の記載によって当業者に明確にとって理解できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】一実施形態に係るエアロゾル発生装置のブロック図である。
【
図2】一実施形態に係るエアロゾル発生物品の概略図である。
【
図3A】一実施形態に係るエアロゾル発生物品を概略的に示す図である。
【
図3B】一実施形態に係るエアロゾル発生物品を概略的に示す図である。
【
図4A】他の実施形態に係るエアロゾル発生物品を概略的に示す図である。
【
図4B】他の実施形態に係るエアロゾル発生物品を概略的に示す図である。
【
図5】一実施形態に係るエアロゾル発生システムを概略的に示す図である。
【
図6】一実施形態に係るエアロゾル発生物品の製造方法のブロック図である。
【
図7】他の実施形態に係るエアロゾル発生物品の製造方法のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら可能な限り現在に幅広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野の技術者の意図又は判例、新たな技術の出現などにより異なり得る。また、特定の場合は出願人が任意に選定した用語もあり、この場合に該当する発明の説明部分で詳細にその意味を記載するだろう。したがって、本発明で使われる用語は単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0025】
明細書の全体において、いずれかの部分がいずれかの構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことを意味する。また、明細書に記載された「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェア又はソフトウェアとして具現されたり、ハードウェアとソフトウェアの結合によって具現されることができる。
【0026】
本明細書で使用されたように、「少なくとも1つ」のような表現が配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではなく、全体の構成要素を修飾する。例えば、「a、b及びcのうち少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c又はaとb、aとc、bとc、又はaとbとcを含むものと解釈しなければならない。
【0027】
以下の実施形態において、「エアロゾル発生物品」は、媒質を収容する物品であって、エアロゾルが該当物品を通過して媒質が移行される物品を意味する。エアロゾル発生物品の代表的な例として巻タバコが挙げられるが、本開示の範囲がこれに限定されることはない。
【0028】
以下の実施形態において、「上流」(upstream)又は「上流方向」は、ユーザ(喫煙者)の口部から遠ざかる方向を意味し、「下流」(downstream)又は「下流方向」はユーザの口部から近づく方向を意味する。上流及び下流という用語は、エアロゾル発生物品を構成している要素の相対的な位置を説明するために使用される。
【0029】
以下の実施形態において、「パフ(puff)」は、ユーザの吸入(inhalation)を意味し、吸入とは、ユーザの口や鼻を介してユーザの口腔内、鼻腔内又は肺に吸引する状況を意味する。
【0030】
一実施形態において、エアロゾル発生装置は、内部空間に収容されるエアロゾル発生物品を電気的に加熱してエアロゾルを生成する装置である。
【0031】
エアロゾル発生装置はヒーターを含む。一実施形態において、ヒーターは、電気抵抗性ヒーターであってもよい。例えば、ヒーターは電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れれば、ヒーターが加熱される。
【0032】
ヒーターは、管型加熱要素、板型加熱要素、針型加熱要素、又は棒型の加熱要素を含んでもよく、加熱要素の形状に応じてエアロゾル発生物品の内部又は外部が加熱される。
【0033】
エアロゾル発生物品は、第1セグメント及び第2セグメントを含む。第1セグメント、シート(sheet)で製造されてもよく、ストランド(strand)で製造されてもよく、タバコシートが細かく切られた刻草で製造されてもよい。また、第1セグメントは、熱伝導物質によって囲まれることができる。例えば、熱伝導物質は、アルミホイルのような金属ホイールであってもよいが、これに限定されることはない。
【0034】
第2セグメントは、アセチルセルロースフィルタであってもよい。第2セグメントは、少なくとも1つ以上のセグメントから構成される。例えば、第2セグメントは、エアロゾルを冷却する第1セグメント及びエアロゾル内に含まれている所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含むことができる。
【0035】
他の実施形態において、エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を保持するカートリッジを用いてエアロゾルを生成する装置であってもよい。
【0036】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を保持するカートリッジ及びカートリッジを支持する本体を含む。カートリッジは、本体と着脱自在に結合されているが、これに限定されることはない。カートリッジは、本体と一体に形成されたり組み立てられてもよく、ユーザによって脱着されないように固定されてもよい。カートリッジは、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体に装着されることができる。但し、これに制限されることなく、カートリッジが本体に結合された状態でカートリッジ内部にエアロゾル生成物質が注入されてもよい。
【0037】
カートリッジは、液体状態、固体状態、気体状態、ゲル(gel)状態などの様々な状態のいずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質を保有する。エアロゾル生成物質は液相組成物を含む。例えば、液相組成物は、揮発性タバコ香り成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。
【0038】
カートリッジは、本体から伝達される電気信号又は無線信号などによって作動することで、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を気体の相に変換してエアロゾルを発生させる機能を行うことができる。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子及び空気が混合した状態の気体を意味する。
【0039】
更なる実施形態において、エアロゾル発生装置は、液相組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルはエアロゾル発生物品を通過してユーザに伝達される。すなわち、液相組成物から生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生装置の気流通路に沿って移動し、気流通路は、エアロゾルがエアロゾル発生物品を通過してユーザに伝達されるように構成できる。
【0040】
更なる実施形態において、エアロゾル発生装置は、超音波振動方式を用いてエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成する装置であってもよい。ここで、超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を煙霧させることでエアロゾルを発生させる方式を意味する。
【0041】
エアロゾル発生装置は振動子を含んでもよく、振動子を介して短い周期の振動を発生させてエアロゾル生成物質を煙霧させることができる。振動子で発生する振動は超音波振動であってもよく、超音波振動の周波数帯域は、約100kHz~約3.5MHz周波数帯域であってもよいが、これに限定されることはない。
【0042】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を吸収する芯をさらに含むことができる。例えば、芯は、振動子の少なくとも一領域を囲むように配置されたり、又は振動子の少なくとも一領域と接触するように配置されてもよい。
【0043】
振動子に電圧(例えば、交流電圧)が印加されることにより、振動子から熱及び/又は超音波振動が発生し、振動子から発生した熱及び/又は超音波振動は、芯に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達されることができる。芯に吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子から伝達される熱及び/又は超音波振動によって気体の相(phase)に変換され、その結果、エアロゾルが生成される。
【0044】
例えば、振動子から発生した熱によって芯に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度が低くなり、振動子から発生した超音波振動によって粘度が低くなったエアロゾル生成物質が微細粒子化されることでエアロゾルが生成され得るが、これに限定されることはない。
【0045】
更なる実施形態において、エアロゾル発生装置は、誘導加熱(induction heating)方式でエアロゾル発生装置に収容されるエアロゾル発生物品を加熱することによってエアロゾルを生成する装置であってもよい。
【0046】
エアロゾル発生装置は、サセプター(susceptor)及びコイルを含む。一実施形態において、コイルは、サセプターに磁場を印加する。エアロゾル発生装置からコイルに電力が供給されることでコイルの内部には磁場が形成される。一実施形態において、サセプターは、外部磁場によって発熱する磁性体であってもよい。サセプターがコイルの内部に位置して磁場が印加されることで、発熱によってエアロゾル発生物品が加熱される。また、選択的に、サセプターは、エアロゾル発生物品内に配置されてもよい。
【0047】
更なる実施形態において、エアロゾル発生装置は、クレードル(cradle)をさらに含む。
【0048】
エアロゾル発生装置は、別途のクレードルと共にシステムを構成することができる。例えば、クレードルは、エアロゾル発生装置のバッテリを充電し得る。又は、クレードルとエアロゾル発生装置が結合された状態でヒーターが加熱され得る。
【0049】
以下では、添付の図面を参考にして本開示の実施形態に対して当技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施するように詳細に説明する。本開示は、先に説明された様々な実施形態のエアロゾル発生装置で実現可能な形態に実施されたり、又は、様々な異なる形態に具現されて実施されることができるが、ここで説明する実施形態に制限されない。
【0050】
以下では図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。
【0051】
図1は、一実施形態に係るエアロゾル発生装置100のブロック図である。
【0052】
エアロゾル発生装置100は、制御部110、検出部120、出力部130、バッテリ140、ヒーター150、ユーザ入力部160、メモリ170、及び通信部180を含む。但し、エアロゾル発生装置100の内部構造は
図1に示されているものに制限されない。すなわち、エアロゾル発生装置100の設計に応じて、
図1に示された構成のうち一部が省略されたり新しい構成がさらに加えることを、本実施形態に関する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0053】
検出部120は、エアロゾル発生装置100の状態又はエアロゾル発生装置100周辺の状態を検出し、検出された情報を制御部110に伝達することができる。制御部110は、前記検出された情報に基づいて、ヒーター150の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル発生物品(例えば、エアロゾル発生物品、カートリッジなど)の挿入有無の判断、通知表示などのような様々な機能が実行されるようにエアロゾル発生装置100を制御することができる。
【0054】
検出部120は、温度センサ122、挿入検出センサ124、及びパフセンサ126のうち少なくとも1つを含むが、これに制限されることはない。
【0055】
温度センサ122は、ヒーター150(又は、エアロゾル生成物質)が加熱する温度を検出することができる。エアロゾル発生装置100は、ヒーター150の温度を検出する別途の温度センサを含んだり、ヒーター150そのものが温度センサの役割を行ってもよい。又は、温度センサ122は、バッテリ140の温度を監視するようにバッテリ140の周辺に配置されたものであってもよい。
【0056】
挿入検出センサ124は、エアロゾル発生物品の挿入及び/又は除去を検出することができる。例えば、挿入検出センサ124は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ、及び赤外線センサのうち少なくとも1つを含んでもよく、エアロゾル発生物品が挿入及び/又は除去されることによる信号変化を検出することができる。
【0057】
パフセンサ126は、気流通路又は気流チャネルの様々な物理的な変化に基づいてユーザのパフを検出することができる。例えば、パフセンサ126は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のいずれか1つに基づいてユーザのパフを検出できる。
【0058】
検出部120は、前述したセンサ122~126の他に、温度/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも1つをさらに含む。角度センサの機能は、その名称から当業者が直観的に推論できるため、具体的な説明は省略する。
【0059】
出力部130は、エアロゾル発生装置100の状態に関する情報を出力してユーザに提供することができる。出力部130は、ディスプレイ部132、ハプティック部134、及び音響出力部136のうち少なくとも1つを含むが、これに限定されることはない。ディスプレイ部132とタッチパッドがレイヤ構造をなしてタッチスクリーンで構成される場合、ディスプレイ部132は出力装置以外に入力装置として使用されてもよい。
【0060】
ディスプレイ部132は、エアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに視覚的に提供することができる。例えば、エアロゾル発生装置100に関する情報は、エアロゾル発生装置100のバッテリ140の充電/放電状態、ヒーター150の予熱状態、エアロゾル発生物品の挿入/除去状態又はエアロゾル発生装置100の使用が制限される状態(例えば、異常物品の検出)などの様々な情報を意味し、ディスプレイ部132は、前記情報を外部に出力することができる。ディスプレイ部132は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などであってもよい。また、ディスプレイ部132は、LED発光素子の状態であってもよい。
【0061】
ハプティック部134は、電気的な信号を機械的な刺激又は電気的な刺激に変換してエアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに触覚的に提供することができる。例えば、ハプティック部134は、モータ、圧電素子、又は、電気刺激装置を含む。
【0062】
音響出力部136は、エアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに聴覚的に提供する。例えば、音響出力部136は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力できる。
【0063】
バッテリ140は、エアロゾル発生装置100が動作するために使用される電力を供給する。バッテリ140は、ヒーター150が加熱できるように電力を供給する。また、バッテリ140は、エアロゾル発生装置100内に備えられた他の構成野原(例えば、検出部120、出力部130、ユーザ入力部160、メモリ170、及び通信部180)の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ140は、充電可能なバッテリや使い捨てバッテリであってもよい。例えば、バッテリ140は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリであってもよいが、これに制限されることはない。
【0064】
ヒーター150は、バッテリ140から電力が供給されてエアロゾル生成物質を加熱することができる。
図1に示されていないが、エアロゾル発生装置100は、バッテリ140の電力を変換してヒーター150に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含んでもよい。また、エアロゾル発生装置100が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル発生装置100は、バッテリ140の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含む。
【0065】
制御部110、検出部120、出力部130、ユーザ入力部160、メモリ170、及び通信部180は、バッテリ140から電力が供給されて機能を行うことができる。
図1に示されていないが、バッテリ140の電力を変換してそれぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路又は電圧レギュレータ回路をさらに含む。
【0066】
一実施形態において、ヒーター150は、任意の適切な電気抵抗性物質から形成されてもよい。例えば、適切な電気抵抗性物質は、タイタニウム、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロミウム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、スズ、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属又は金属合金であるが、これに制限されることはない。また、ヒーター150は、金属熱線(wire)、電気伝導性トラック(track)が配置されている金属熱板、セラミック発熱体などで実現されるが、これに制限されることはない。
【0067】
他の実施形態において、ヒーター150は、誘導加熱方式のヒーターであってもよい。例えば、ヒーター150はコイルによって印加された磁場を介して発熱し、エアロゾル生成物質を加熱するサセプターを含む。
【0068】
一実施形態において、ヒーター150は複数のヒーターを含む。例えば、ヒーター150は、エアロゾル発生物品を加熱するための第1ヒーター及び液相を加熱するための第2ヒーターを含む。
【0069】
ユーザ入力部160は、ユーザから入力された情報を受信したり、ユーザに情報を出力することができる。例えば、ユーザ入力部160は、キーパッド(keypad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあるが、これに限定されることはない。また、
図1に示されていないが、エアロゾル発生装置100は、USB(universal serial bus)インターフェースなどの接続インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースなどの接続インターフェースを介して他の外部装置と接続して情報を送受信したり、バッテリー140を充電することができる。
【0070】
メモリ170は、エアロゾル発生装置100内で処理される各種のデータを格納するハードウェアとして、制御部110で処理されたデータ及び処理されるデータを格納することができる。メモリ170は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SD又はXDメモリなど)、RAM(random access memory)、SRAM(static random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも1つのタイプの格納媒体を含む。メモリ170は、エアロゾル発生装置100の動作時間、最大のパフ回数、現在のパフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンに対するデータなどを格納してもよい。
【0071】
通信部180は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含む。例えば、通信部180は、近距離通信部182及び無線通信部184を含む。
【0072】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)182は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(ワイファイ)通信部、ジグビー(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むが、これに制限されることはない。
【0073】
無線通信部184は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LAN又はWAN)通信部などを含むが、これに制限されることはない。無線通信部184は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI))を用いて通信ネットワーク内でエアロゾル発生装置100を確認及び認証してもよい。
【0074】
制御部110は、エアロゾル発生装置100の全般的な動作を制御することができる。一実施形態において、制御部110は少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行され得るプログラムが格納されたメモリの組み合せで実現されてもよい。また、更なる形態のハードウェアで実現されることを本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0075】
制御部110は、バッテリ140の電力をヒーター150に供給することを制御することによってヒーター150の温度を制御する。例えば、制御部110は、バッテリ140とヒーター150との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することによって電力供給を制御することができる。異なる例として、制御部110の制御命令に応じて加熱直接回路がヒーター150に対する電力供給を制御してもよい。
【0076】
制御部110は、検出部120によって検出された結果を分析し、その後に実行される処理を制御する。例えば、制御部110は、検出部120によって検出された結果に基づいて、ヒーター150の動作が開示又は終了するようにヒーター150に供給される電力を制御できる。他の例として、制御部110は、検出部120によって検出された結果に基づいて、ヒーター150が所定の温度まで加熱したり適切な温度を保持できるように、ヒーター150に供給される電力の両及び電力が供給される時間を制御することができる。
【0077】
制御部110は、検出部120によって検出された結果に基づいて出力部130を制御する。例えば、パフセンサ126を介してカウントされたパフ回数が予め設定された回数に達すると、制御部110は、ディスプレイ部132、ハプティック部134、及び音響出力部136のうち少なくとも1つを介してユーザにエアロゾル発生装置100が直ちに終了することを予告できる。
【0078】
一実施形態において、制御部110は、検出部120によって検出されたエアロゾル発生物品の状態に応じて、ヒーター150に対する電力供給時間及び/又は電力供給量を制御することができる。例えば、エアロゾル発生物品が過湿状態である場合、制御部110は誘導コイルに対する電力供給時間を制御し、エアロゾル発生物品が一般的な状態である場合よりも予熱時間を増加させることができる。
【0079】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態に実現されてもよい。コンピュータで読み出し可能な記録媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の使用可能媒体であってもよく、揮発性及び非揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体の全てを含む。また、コンピュータで読み出し可能な記録媒体は、コンピュータ格納媒体及び通信媒体を全て含むことができる。コンピュータ格納媒体は、コンピュータで読み出し可能命令語、データ構造、プログラムモジュール又はその他のデータのような情報を格納するための任意の方法又は技術に具現された揮発性及び非揮発性、分離型及び非分離型媒体を全て含む。通信媒体は、典型的に、コンピュータで読み出し可能命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調したデータ信号の他のデータ、又は、その他の送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0080】
図2は、一実施形態に係るエアロゾル発生装置の概略図及び断面図である。
【0081】
図2を参照すると、エアロゾル発生物品2は、第1端部2a、第1端部2aの反対側に形成される第2端部2b、及び第1端部2aから第2端部2bに向かっている長さを含む。一実施形態に係るエアロゾル発生物品2は、長手方向を基準にして整列される第1セグメント21及び第2セグメント22を含む。
【0082】
図2には第2セグメント22が単一のユニットに図示されているが、これに限定されない。言い換えれば、第2セグメント22は、複数のユニットから構成されてもよい。例えば、第2セグメント22は、エアロゾルを冷却するユニット及びエアロゾル内に含まれている所定の成分をフィルタリングするユニットを含んでもよい。また、第2セグメント22には他の機能を行う少なくとも1つのユニットをさらに含んでもよい。
【0083】
エアロゾル発生物品2は、少なくとも1つのラッパー24によって包装されることができる。ラッパー24には、外気が流入されたり内部気体が流出する少なくとも1つの孔(hole)が形成されている。一例として、エアロゾル発生物品2は、1つのラッパー24により包装されてもよい。異なる例として、エアロゾル発生物品2は、2以上のラッパー24により重複的に包装されてもよい。例えば、第1ラッパー241により第1セグメント21が包装され、ラッパー242,243,244によって第2セグメント22が包装されてもよい。そして、単一ラッパー245によってエアロゾル発生物品2の全体が再包装されてもよい。もし、第2セグメント22が複数のセグメントから構成されれば、それぞれのセグメントがラッパー242,243,244により包装されることができる。
【0084】
第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、一般的なフィルタ巻紙で製造されることができる。例えば、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、多孔質巻紙又は無多孔質の巻紙であってもよい。また、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、耐油性を有する紙類及び/又はアルミニウム合紙の包装材から製造されてもよい。
【0085】
第3ラッパー243は、ハード巻紙で製造されることができる。例えば、第3ラッパー243の坪量は88g/m2~96g/m2の範囲内に含まれ、好ましくは90g/m2~94g/m2の範囲内に含まれてもよい。また、第3ラッパー243の厚さは、120um~130umの範囲内に含まれ、好ましくは、125umであってもよい。
【0086】
第4ラッパー244は、耐油性ハード巻紙で製造されてもよい。例えば、第4ラッパー244の坪量は88g/m2~96g/m2の範囲内に含まれ、好ましくは90g/m2~94g/m2の範囲内に含まれてもよい。また、第4ラッパー244の厚さは120um~130umの範囲内に含まれ、好ましくは125umであってもよい。
【0087】
第5ラッパー245は、滅菌紙(MFW)で製造されてもよい。ここで、滅菌紙(MFW)は、引張強度、耐水度、平滑度などが一般紙よりも増進されるよう特殊製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパー245の坪量は57g/m2~63g/m2の範囲内に含まれ、好ましくは60g/m2であってもよい。また、第5ラッパー245の厚さは64um~70umの範囲内に含まれ、好ましくは67umであってもよい。
【0088】
第5ラッパー245は所定の物質が内添されてもよい。ここで、所定の物質の例としてシリコンが該当されるが、これに限定されない。例えば、シリコンは温度による変化の少ない耐熱性、酸化されない耐内酸化性、各種の薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、又は、電気絶縁性などの特性を有する。但し、シリコンでなくても、上述した特性を有する物質であれば制限されることなく、第5ラッパー245に塗布(又は、コーティング)されることができる。
【0089】
また、第5ラッパー245は、エアロゾル発生物品2で生成される物質によってホルダーの汚染を防止することができる。ユーザのパフによりエアロゾル発生物品2内で液体物質が生成され得る。例えば、エアロゾル発生物品2で生成されたエアロゾルが外気によって冷却されることで、液体物質(例えば、水分など)が生成されてもよい。第5ラッパー245がエアロゾル発生物品2を包装するにつれ、エアロゾル発生物品2内で生成された液体物質がエアロゾル発生物品2の外部に漏れることを防止することができる。
【0090】
第1セグメント21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも1つを含むが、これに限定されない。また、第1セグメント21は、風味剤、湿潤剤及び/又は有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含有してもよい。また、第1セグメント21には、メントール又は保湿剤などの加香液が、第1セグメント21に噴射されることによって添加されてもよい。
【0091】
第1セグメント21は多様に製造されることができる。例えば、第1セグメント21はシート(sheet)で製造されてもよく、ストランド(strand)で製造されてもよい。また、第1セグメント21は、タバコシートが細かく切られた刻草で製造されてもよい。また、第1セグメント21は、熱伝導物質によって囲まれることができる。例えば、熱伝導物質は、アルミホイルのような金属ホイールであってもよいが、これに限定されない。一例として、第1セグメント21を取り囲む熱伝導物質は、第1セグメント21に伝達される熱を等しく分散させて第1セグメントに加えられる熱伝導率を向上させ、これによってタバコ味を向上させることができる。
【0092】
第2セグメント22は、アセチルセルロースフィルタであってもよい。一方、第2セグメント22の形状には制限がない。例えば、第2セグメント22は円柱タイプのロッドであってもよく、内部に中空部を含むチューブタイプのロッドであってもよい。また、第2セグメント22はリセースタイプのロッドであってもよい。もし、第2セグメント22が複数のセクションで構成された場合、複数のセクションのうち少なくとも1つが異なる形状に製造されてもよい。
【0093】
第2セグメント22の第1セクションはアセチルセルロースフィルタであってもよい。例えば、第1セクションは内部に中空部を含むチューブ形態の構造物であってもよい。
【0094】
第1セクションの製造時に可塑剤の含量を調節することによって第1セクションの硬度が調整され得る。また、第1セクションは、内部(例えば、中空部)に同一あるいは異なる材質のフィルム、チューブなどの構造物を挿入して製造されてもよい。
【0095】
第2セグメント22の第2セクションは、加熱部150が第1セグメント21を加熱することによって生成されたエアロゾルを冷却させる。したがって、ユーザは、適切な温度で冷却されたエアロゾルを吸入することができる。
【0096】
第2セクションの長さ又は直径は、エアロゾル発生物品2の形態に応じて多様に決定され得る。例えば、第2セクションの長さは7mm~20mmの範囲内で適切に採用されてもよい。好ましくは、第2セクションの長さは約14mmであってもよいが、これに限定されない。
【0097】
第2セクションはポリマー繊維を製織して製造されてもよい。この場合、ポリマーで製造された繊維に加香液を塗布してもよい。又は、加香液が塗布された別途の繊維とポリマーで製造された繊維を共に製織し第2セクションを製造することもできる。又は、第2セクションは巻軸されたポリマーシートによって形成されてもよい。
【0098】
例えば、ポリマーは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニール(PVC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、アセチルセルロース(CA)及びアルミホイルからなる群より選択された材料で製造されてもよい。
【0099】
第2セクションが製織されたポリマー繊維又は巻軸されたポリマーシートによって形成されることで、第2セクションは縦方向に延長する単数又は複数のチャネルを含むことができる。ここで、チャネルは、気体(例えば、空気又はエアロゾル)が通過する通路を意味する。
【0100】
例えば、巻軸されたポリマーシートからなる第2セクションは約5μmと約300μmとの間、例えば、約10μmと約250μmとの間の厚さを有する材料で形成されてもよい。また、第2セクションの全表面積は、約300mm2/mmと約1000mm2/mmとの間であってもよい。また、エアロゾル冷却要素は、比表面積が約10mm2/mgと約100mm2/mgとの間の材料から形成されてもよい。
【0101】
一方、第2セクションには、揮発性の香味成分を含有するスレッド(thread)が含まれることができる。ここで、揮発性の香味成分はメントールであってもよいが、これに制限されることはない。例えば、スレッドには、1.5mg以上のメントールを第2セクションに提供するために、十分な量のメントールが充填され得る。
【0102】
第2セグメント22の第3セクションは、アセチルセルロースフィルタであってもよい。第3セクションの長さは、4mm~20mmの範囲内で適切に採用され得る。
【0103】
また、第2セグメント22には、少なくとも1つのカプセルCが含まれてもよい。ここで、カプセルCは香味を発生させる機能を行ってもよく、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセルCは、香料を含む液体を被膜で包む構造であってもよい。カプセルCは球状又は円筒状の形状を有してもよいが、これに制限されることはない。
【0104】
図3A及び
図3Bは、一実施形態に係るエアロゾル発生物品を概略的に示す図である。
【0105】
一実施形態に係るエアロゾル発生物品2の第1セグメント21は、充填物質m及びサセプター23(例えば、
図1のヒーター150に含まれるサセプター)をさらに含む。一実施形態において、充填物質mは、ユーザの口部に移行される媒質(例えば、ニコチン)を含んでもよい。サセプター23は、電磁気エネルギーを熱に切り替える全ての物質を称する。サセプター23が変動電磁場の中に位置すれば、サセプター23に誘導された渦電流によってサセプター23は加熱される。一実施形態に係るサセプター23が充填物質mと熱接触して、充填物質mはサセプター23によって加熱される。
【0106】
一実施形態に係るサセプター23は、充填物質mを加熱するために使用されることから、サセプター23及び充填物質mが対向する面積が広いほど加熱効率は増大し得る。サセプター23は、充填物質mの少なくとも一部を取り囲み、充填物質mの他の一部によって取り囲まれるように構成することができる。すなわち、一実施形態に係るサセプター23は、第1面23a及び第1面23aの反対側の第2面23bを含む。第1面23aは、第1セグメント21の中心(CP)に向かうように配置され、第2面23bは、第1セグメント21の外部面に向かうように配置されてもよい。一実施形態に係るサセプター23は、内部面(例えば、第1面23a)及び外部面(例えば、第2面23b)を含む円筒形状であってもよい。一実施形態に係る円筒形状のサセプター23は、第1セグメント21の内部に長手方向に配置される。エアロゾル発生装置のコイルによってサセプターに誘導された渦電流によりサセプターが加熱されれば、第1面23aと相接する充填物質m及び第2面23bと相接する充填物質mが両面に加熱される。サセプター23の第1面23a及び第2面23bを通した両面の加熱方式は、断面加熱の方式に比べて充填物質mのより広い表面積が加熱されるため、加熱の効率が増大し得る。
【0107】
一実施形態に係るサセプター23は、充填物質mに対する効率的な加熱を提供するために、熱伝導性の高い物質からなる。例えば、サセプター23は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、伝導性炭素、黒鉛、軟鋼、ステンレス鋼、銅、又は、青銅のうち少なくともいずれか1つを含む。
【0108】
図3Bを参照すると、一実施形態に係るサセプター23は、一定の半径r1を有する円筒形状のサセプター23であってもよい。一実施形態に係る円筒形状のサセプター23の半径r1は、第1セグメント21の半径Rの半分よりも大きいか同一であり、第1セグメント21の半径Rよりも小さくてもよい。一実施形態に係る第1セグメント21の半径Rは、2mm以上、7mm以下であってもよい。
【0109】
円筒形状のサセプター23が第1セグメント21の充填物質mの外部を取り囲む場合、すなわち、円筒形状のサセプター23の半径r1が第1セグメント21の半径Rと同一である場合、サセプター23と接触して加熱される充填物質mの表面積は下記の式によって算出される。
【0110】
Sa=2*π*R*h
【0111】
ここで、Saは、充填物質mの外部を取り囲むサセプター23と接触して加熱される充填物質mの表面積m2であり、πは円周率を意味し、Rは第1セグメント21の半径mm、hは円筒状のサセプター23の長さに該当する。
【0112】
一方、一実施形態において、円筒状のサセプター23の半径r1が第1セグメント21の半径Rよりも小さい場合、サセプター23と接触して加熱される充填物質mの表面積は、Sb=4*π*r1*hによって算出され、ここで、S2は充填物質の内部/外部を取り囲むサセプター23と接触して加熱される充填物質mの表面積m2であり、πは円周率を意味し、r1は円筒状サセプター23の半径mm、hは円筒状サセプター23の長さに該当する。一実施形態に係る円筒状のサセプター23の半径r1が第1セグメント21の半径Rよりも小さい場合、円筒状のサセプター23は第1面23aだけでなく、第2面23bも充電物質mと接触して充電物質mを加熱できるため、同一の半径r1を有する円筒状サセプター23が第1セグメント21の充填物mの外部を囲む場合に比べて2倍高い加熱効率を有することができる。このとき、円筒状のサセプター23が第1セグメント21の充填物質mの外部を取り囲む場合と、少なくとも同じか高い加熱効率を有するためには、SbがSaよりも大きいか同一でなければならない。したがって、下記の式のような条件が成立する。
【0113】
2*π*R*h≦4*π*r1*h
【0114】
同時に、円筒型のサセプター23の半径r1は、第1セグメント21の半径よりも小さくなければならない。したがって、下記の式のような条件が成立する。
【0115】
R/2≦r1≦R
【0116】
すなわち、一実施形態に係る円筒状のサセプター23の半径r1は、第1セグメント21の半径Rの半分よりも大きいか同一であり、第1セグメント21の半径Rよりも小さい。
【0117】
下記の表1は、円筒状のサセプター23が第1セグメント21の充填物質mの外部を取り囲む場合(外部加熱の場合)、及び円筒状のサセプター23の半径r1が第1セグメント21の半径Rよりも小さい場合(内部/外部加熱の場合)にサセプター23の半径r1による断面積を示している。
【表1】
【0118】
表1の結果から分かるように、円筒状のサセプター23の半径r1が第1セグメント21の半径Rよりも小さい場合(内部/外部加熱の場合)には、同じ半径Rを有するサセプター23の外部加熱の場合に比べて充填物質mの約2倍の断面積に対して加熱することができる。
【0119】
図4A及び
図4Bは、一実施形態に係る複数のサセプター23を含むエアロゾル発生物品2を概略的に示す図である。
【0120】
一実施形態に係るエアロゾル発生物品2は、第1セグメント21、第2セグメント22及びサセプター23を含む。一実施形態に係るサセプター23は、第1サセプター231及び第2サセプター232を含む。第1サセプター231及び第2サセプター232は、各々第1半径r1及び第2半径r2を有する円筒状のサセプターであってもよい。
【0121】
図4Bを参照すると、第1サセプター231は、第1セグメント21の中心(CP)に向かう第1面231a、及び第1面231aの反対側の第1セグメント21の外部面に向かうように配置される第2面231bを含む。一実施形態において、第2サセプター232は、第1セグメント21の中心(CP)に向かう第1面232a及び第1面232aの反対側の第1セグメント21の外部面に向かうように配置される第2面232bを含む。一実施形態では、第2サセプター232の第2半径r2は、第1サセプター231の第1半径r1よりも大きく、第1サセプター231及び第2サセプター232が形成するそれぞれの円筒の断面は、同一の中心(CP)を共有する同心円であってもよい。すなわち、第1サセプター231の第2面231b及び第2サセプター232の第1面232aは、互いに対向するように配置されてもよい。一実施形態において、第1サセプター231の第1半径r1及び第2サセプター232の第2半径r2は全て第1セグメント21の半径Rの半分よりも大きいか同じであってもよい。他の実施形態において、第1サセプター231の第1半径r1は、第1セグメント21の半径Rの半分よりも小さいか同一であり、第2サセプター232の第2半径r2は、全て第1セグメント21の半径Rの半分よりも大きいか同じでる。
【0122】
一実施形態において、第1サセプター231及び第2サセプター232の半径(r1及びr2)が第1セグメント21の半径Rよりも小さい場合、第1サセプター231及び第2サセプター232と接触して加熱される充填物質mの表面積は、Sc=4*π*(r1+r2)*hによって算出され、ここで、Scは充填物質の内部/外部を取り囲むサセプター231及び232と接触して加熱される充填物質mの表面積m2であり、πは円周率を意味し、r1は第1サセプター231の半径mm、r2は第2サセプター232の半径mm、hはサセプター231及び232の長さに該当する。一実施形態において、第1サセプター231及び第2サセプター232の長さは互いに同じであってもよい。他の実施形態において、第1サセプター231及び第2サセプター232の長さは互いに異なってもよい。
【0123】
一実施形態において、サセプター23は第3サセプターをさらに含む。第3サセプターは、第3半径を有する円筒状のサセプターであってもよく、前記第3半径は第2サセプター232の第2半径r2よりも大きくてもよい。複数のサセプター23を有するエアロゾル発生物品2に対する実施形態において、サセプター23は前記の実施形態に制限されず、より多くのサセプター23を含むことができる。
【0124】
下記では、一実施形態に係る充填物質mに関して詳細に説明する。
【0125】
第1セグメント21の内部に充填される充填物質mは、ユーザの口部に移行される媒質を含む。一実施形態に係る媒質は、シートタバコ、刻草、再構成タバコなどタバコ原料を基礎にする固体物質、及びニコチン、タバコ抽出物及び又は様々な香味剤を基礎にする液相組成物を含むが、必ずこれに限定されることなく、ビタミン、タウリン、カフェイン、GABAなどの物質を含むことができる。
【0126】
一実施形態に係る充填物質mは、前記の媒質の以外にも熱伝導性パウダー物質をさらに含んでもよい。熱伝導性パウダー物質は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、伝導性炭素、黒鉛、軟鋼、ステンレス鋼、銅、又は、青銅のうち少なくともいずれか1つを含むパウダーからなる物質であってもよい。媒質と熱伝導性パウダー物質が混合して第1セグメント21内に充填される場合、充填物質mに対する加熱効率が増加し、より速い速度で媒質が加熱できることは勿論、エアロゾル発生装置のバッテリ効率も向上することができる。
【0127】
図5は、一実施形態に係るエアロゾル発生システムを概略的に示す図である。
【0128】
図5を参照すると、一実施形態に係るエアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品2及びエアロゾル発生装置3を含む。
【0129】
一実施形態に係るエアロゾル発生物品2は、第1端部2a(例えば、
図2の第1端部2a)、第1端部2aの反対側の第2端部2b(例えば、
図2の第2端部2b)及び第1端部2aから第2端部2bに向かっている長さを含み、長手方向を基準にして整列された第1セグメント21及び第2セグメント22を含む。一実施形態に係る第1セグメント21は、充填物質m及び充填物質mの少なくとも一部を取り囲むサセプター23を含む。
【0130】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置は、バッテリ31(例えば、
図1のバッテリ140)、制御部32(例えば、
図1の制御部110)、コイル33及びエアロゾル発生物品2を収容する物品挿入部34を含む。
【0131】
バッテリ31(例えば、
図1のバッテリ140)は、エアロゾル発生装置3が動作するために使用される電力を供給する。例えば、バッテリ31は、エアロゾル発生物品2内のサセプター23が加熱できるようにコイル33に電力を供給し、制御部32(例えば、
図1の制御部110)が動作するために必要な電力を供給することができる。また、バッテリ31は、エアロゾル発生装置3に設置されたディスプレイ、センサ、モータなどが動作するために必要な電力を供給することができる。
【0132】
制御部32(例えば、
図1の制御部110)は、エアロゾル発生装置3の動作を全般的に制御する。例えば、制御部32は、バッテリ31からコイル33に供給される電力を制御してもよい。また、制御部32は、バッテリ31及びコイル33だけでなく、エアロゾル発生装置3に含まれた他の構成の動作を制御してもよい。また、制御部32は、エアロゾル発生装置3の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル発生装置3が動作可能な状態であるか否かを判断してもよい。
【0133】
制御部32は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイから実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとそのマイクロプロセッサで実行できるプログラムの格納されているメモリの組み合わせで実現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで具現され得ることを、本実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0134】
エアロゾル発生物品2がエアロゾル発生装置3の物品挿入部34に収容されれば、エアロゾル発生装置3は、誘導加熱(induction heating)方式でエアロゾル発生物品2を加熱し得る。エアロゾル発生物品2内の充填物質mは、加熱されたサセプター23によって温度が上昇し、そのため、エアロゾルが形成される。生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生物品2の長手方向に沿ってユーザの口部に伝達されることができる。
【0135】
エアロゾル発生装置3のコイル33は、エアロゾル発生物品2が収容される空間の側面に沿って巻線されて誘導磁場を発生させ、サセプター23は、コイル33の位置に対応する位置に配置されてコイル33で発生した誘導磁場により発熱する。
【0136】
誘導加熱方式は、外部磁場によって発熱する磁性体に周期的に方向が変わる交番磁界(alternating magnetic field)を印加し、磁性体から熱を生成する方式を意味する。外部の磁場によって発熱する磁性体は、一実施形態に係るサセプター23であってもよい。
【0137】
磁性体に交番磁界が印加される場合、磁性体には渦流損(eddy current loss)及びヒステリシス損(hysteresis loss)によるエネルギー損失が発生する可能性があり、損失されるエネルギーが熱エネルギーとしてサセプター23から放出されてもよい。サセプター23に印加される交番磁界の振幅又は周波数が大きいほど、サセプター23から多くの熱エネルギーが放出される。エアロゾル発生装置3は、サセプター23に交番磁界を印加することによって磁性体から熱エネルギーを放出させることができ、サセプター23から放出される熱エネルギーを充填物質mに伝達できる。
【0138】
以下では、一実施形態に係るエアロゾル発生物品2の製造方法について詳細に説明する。
【0139】
図6は、一実施形態に係るエアロゾル発生物品2の製造方法のブロック図である。
【0140】
図6を参照すると、一実施形態に係るエアロゾル発生物品2の製造方法は、エアロゾル発生物品2を提供するステップS1、サセプター23を提供するステップS2、サセプター23をエアロゾル発生物品2の長手方向の端部に位置させるステップS3、及びサセプター23をエアロゾル発生物品2の第1セグメント21に押込むステップS4を含む。
【0141】
具体的には、エアロゾル発生物品2を提供するステップS1は、充填物質mが充填された第1セグメント21を含むエアロゾル発生物品2を提供するステップである。一実施形態に係るエアロゾル発生物品2を提供するステップS1は、第1セグメント21の内部に充填物質mが充填された状態でサセプター23を押込む方式により製造される。
【0142】
サセプター23を提供するステップS2は、上述したように、エアロゾル発生物品2の第1セグメント21の内部にサセプター23を押込むためにサセプター23を提供するステップであってもよい。
【0143】
サセプター23をエアロゾル発生物品2の長手方向の端部に位置させるステップS3は、好ましくは、サセプター23をエアロゾル発生物品2の第2端部(例えば、
図2の第2端部2b)に位置させるステップであってもよい。一実施形態において、サセプター23を第2端部に位置させるステップは、サセプター23をエアロゾル発生物品2の中心部に位置させるステップを含む。好ましくは、サセプター23は、充填物質mの中心(CP)を軸に対称的に位置する。中心(CP)に位置させるのは充填物質mの熱分布、例えば、エアロゾル発生物品2又は第1セグメント21の内部における均一であるか対称的な熱分布を考慮するとき有利である。
【0144】
サセプター23は、エアロゾル発生物品2の第2端部を介して第1セグメント21の内部に押込まれることができる。サセプター23をエアロゾル発生物品2の第1セグメント21に押込むステップS4は、自動又は手動で行われることができる。挿入プロセスに対応する電子的な制御、又は可能であれば、1つ又は複数の供給メカニズムに対応する電子的な制御も提供されることができる。
【0145】
完全自動化プロセスにおいて、一実施形態に係るエアロゾル発生物品2の連続製造が達成され得る。このような連続製造は、例えば、複数のエアロゾル発生物品2が同時に製造される場合、バッチ(batch)方式であってもよい。エアロゾル発生物品2の製造が順次実行される場合、一定の連続製造が達成されることができる。
【0146】
図7は、他の実施形態に係るエアロゾル発生物品2の製造方法のブロック図である。
【0147】
図7を参照すると、他の実施形態に係るエアロゾル発生物品2の製造方法は、充填物質mを、一方向に延長する充填シートの形態に提供するステップT1、前記充填シートをコンベヤ装置に供給して前記充填シートを巻き取るステップT2、前記サセプター23をサセプターシートの形態に提供するステップT3、前記サセプターシートを一方向に延長する前記充填シート上に供給するステップT4、前記充填シートと前記サセプターシートを共に巻き取るステップT5を含む。
【0148】
一実施形態において、充填物質は、刻草であってもよく、また、例えば、シートの形態として一方向に延長する連続的な充填シートの形態に提供されてもよい。
【0149】
前記充填物質mを一方向に延長する充填シートの形態に提供するステップT1は、充填物質mを上記のようなシートの形態に製造して提供されることができる。また、一方向に延長する連続的な充填シート、例えば、シートの形態に提供される充填物質mは、コンベヤ装置の上に供給されて巻取るT2。
【0150】
一実施形態において、サセプター23をサセプターシートの形態に提供するステップT3は、好ましくは、前記の円筒状のサセプター23が繰り広げられた形態に提供されるステップであってもよい。一実施形態において、前記サセプターシートを一方向に延長する前記充填シート上に供給するステップT4は、充填シート、例えば、シートの形態に提供される充填物質が巻取られている間に、一実施形態に係るサセプターシートが充填シート上に置かれられることによって共に巻取ることができる。充填シートが巻取られる過程の中間にサセプターシートが置かれられることにより、充填シートとサセプターシートが共に巻取られT5、最終的に、サセプターシートは充填物質mの間に円筒状又は円筒に類似の形状に配置されてもよい。
【0151】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、前記に基づいて様々な技術的な修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法とは異なる順に実行されたり、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法とは異なる形態に結合又は組み合せられたり、他の構成要素又は均等物によって代替、置換されても適切な結果を達成することができる。
【0152】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【国際調査報告】