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特表2024-507652アッセイシステムの較正システム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】アッセイシステムの較正システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/00 20060101AFI20240214BHJP
【FI】
G01N35/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541701
(86)(22)【出願日】2022-01-10
(85)【翻訳文提出日】2023-08-29
(86)【国際出願番号】 US2022011832
(87)【国際公開番号】W WO2022150711
(87)【国際公開日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】63/135,999
(32)【優先日】2021-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】505243216
【氏名又は名称】メソ スケール テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ヨルン,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】シガール,ジョージ
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058GD02
2G058GD05
2G058GD06
(57)【要約】
分析物についてのサンプルアッセイを較正するためのシステム及び方法が提供される。本システム及び方法は、分析物の量の逆数の関数又は分析物の量の逆数の自然対数の関数に依存する修正されたヒルスロープを有する修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式(修正された4PL)を使用する較正曲線適合に基づいている。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アッセイシステム較正方法であって、
アッセイシステム上で、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の前記分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対して、複数の較正アッセイを実行して、複数の較正アッセイシグナル値を取得することと、
少なくとも1つの処理ユニットによって、前記定義された量に従う複数の量の値と、前記複数の較正サンプルに対応する前記複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットを生成することと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって、前記定義された量を前記複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、前記較正モデル方程式が、量の値の関数に依存する修正されたヒルスロープを有する修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式である、選択することと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって、前記較正モデル方程式を前記較正データセットに適合させる適合パラメータに対するそれぞれの値を識別することと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって、前記較正モデル方程式及び前記適合パラメータに対する前記それぞれの値を含む、較正モデルを生成することと、
前記アッセイシステム上で、少なくとも1つの試験サンプルに対して、少なくとも1つのサンプルアッセイを実行して、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を取得することと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって、前記少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含むサンプルアッセイデータセットを生成することと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって、前記較正モデル及び前記少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従って判定されたサンプル量の値を取得することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の関数に依存する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記較正モデル方程式が、
【数1】
又は数学的等価物として定義され、
式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の自然対数の関数に依存する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記較正モデル方程式が、
【数2】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記較正モデルに従って前記サンプル量の値を取得することが、方程式を使用して実行される、請求項5に記載の方法。
【数3】
【請求項7】
前記較正モデル方程式が、
【数4】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記較正モデル方程式が、
【数5】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記適合パラメータに対する前記それぞれの値を識別することが、前記較正データセットと、前記較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との平均二乗誤差を最小化する、前記適合パラメータの前記それぞれの値を判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
アッセイシステムであって、f
少なくとも1つのメモリユニットと、
前記少なくとも1つのメモリユニット上の命令に従ってプログラムされた少なくとも1つの処理ユニットと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって制御されるように構成された少なくとも1つのアッセイシステム構成要素と、を含み、前記少なくとも1つの処理ユニットが、
前記少なくとも1つのアッセイシステム構成要素を制御して、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の前記分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対して、複数の較正アッセイを実行して、複数の較正アッセイシグナル値を取得することと、
前記定義された量に従う複数の量の値と、前記複数の較正サンプルに対応する前記複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットを生成することと、
前記定義された量を前記複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、前記較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、
前記較正モデル方程式を前記較正データセットに適合させる適合パラメータに対するそれぞれの値を識別することと、
前記較正モデル方程式及び前記適合パラメータに対する前記それぞれの値を含む、較正モデルを生成することと、
前記少なくとも1つのアッセイシステム構成要素を制御して、少なくとも1つの試験サンプルに対して、少なくとも1つのサンプルアッセイを実行して、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を取得することと、
前記少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含むサンプルアッセイデータセットを生成することと、前記較正モデル及び前記少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従って判定されたサンプル量の値を取得することと、を行うように構成されている、アッセイシステム。
【請求項12】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の関数に依存する、請求項11に記載のアッセイシステム。
【請求項13】
前記較正モデル方程式が、
【数6】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項12に記載のアッセイシステム。
【請求項14】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の自然対数の関数に依存する、請求項11に記載のアッセイシステム。
【請求項15】
前記較正モデル方程式が、
【数7】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項14に記載のアッセイシステム。
【請求項16】
前記較正モデルに従って前記サンプル量の値を取得することが、方程式を使用して実行される、請求項15に記載のアッセイシステム。
【数8】
【請求項17】
前記較正モデル方程式が、
【数9】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項11に記載のアッセイシステム。
【請求項18】
前記較正モデル方程式が、
【数10】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項11に記載のアッセイシステム。
【請求項19】
前記少なくとも1つの処理ユニットが、前記較正データセットと、前記較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との間の平均二乗誤差を最小化する前記適合パラメータに対する前記それぞれの値を判定することによって、前記適合パラメータに対する前記それぞれの値を識別するように更に構成されている、請求項11に記載のアッセイシステム。
【請求項20】
前記平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される、請求項19に記載のアッセイシステム。
【請求項21】
命令が記憶されている1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、少なくとも1つの処理ユニットによって実行されるときに、前記少なくとも1つの処理ユニットに、
アッセイシステムの制御を介して、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の前記分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対して、複数の較正アッセイを実行して、複数の較正アッセイシグナル値を取得することと、
前記定義された量に従う複数の量の値と、前記複数の較正サンプルに対応する前記複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットを生成することと、
前記定義された量を前記複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、前記較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、
前記較正モデル方程式を前記較正データセットに適合させる適合パラメータに対するそれぞれの値を識別することと、
前記較正モデル方程式及び前記適合パラメータに対する前記それぞれの値を含む、較正モデルを生成することと、
前記アッセイシステムの制御を介して、少なくとも1つの試験サンプルに対して、少なくとも1つのサンプルアッセイを実行して、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を取得することと、
前記少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含むサンプルアッセイデータセットを生成することと、前記較正モデル及び前記少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従って判定されたサンプル量の値を取得することと、を行わせる、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の関数に依存する、請求項21に記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記較正モデル方程式が、
【数11】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項22に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項24】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の自然対数の関数に依存する、請求項21に記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項25】
前記較正モデル方程式が、
【数12】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項24に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項26】
前記較正モデルに従って前記サンプル量の値を取得することが、方程式を使用して実行される、請求項25に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【数13】
【請求項27】
前記較正モデル方程式が、
【数14】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項21に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項28】
前記較正モデル方程式が、
【数15】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項21に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項29】
前記少なくとも1つの処理ユニットが、前記較正データセットと、前記較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との間の平均二乗誤差を最小化する、前記適合パラメータの前記それぞれの値を判定することによって、前記適合パラメータに対する前記それぞれの値を識別するようにされている、請求項21に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項30】
前記平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される、請求項29に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項31】
アッセイシステム較正方法であって、
アッセイシステム上で、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の前記分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対して、複数の較正アッセイを実行して、複数の較正アッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、前記定義された量に従う複数の量の値と、前記複数の較正サンプルに対応する前記複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットを生成することと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって、前記定義された量を前記複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、前記較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって、前記較正モデル方程式を前記較正データセットに適合させる適合パラメータに対するそれぞれの値を識別することと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって、前記較正モデル方程式及び前記適合パラメータを含む、較正モデルを生成することと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって、前記較正モデルを記憶することと、を含む、方法。
【請求項32】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の関数に依存する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記較正モデル方程式が、
【数16】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の自然対数の関数に依存する、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記較正モデル方程式が、
【数17】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記較正モデルに従ってサンプル量の値を取得することが、方程式を使用して実行される、請求項35に記載の方法。
【数18】
【請求項37】
前記較正モデル方程式が、
【数19】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項31に記載の方法。
【請求項38】
前記較正モデル方程式が、
【数20】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項31に記載の方法。
【請求項39】
前記適合パラメータに対する前記それぞれの値を識別することが、前記較正データセットと、前記較正モデルから較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との間の平均二乗誤差を最小化する、前記適合パラメータの前記それぞれの値を判定することを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項40】
前記平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
アッセイシステム較正方法であって、
少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式及び適合パラメータに対するそれぞれの値を含む、較正モデルを取得することであって、
前記較正モデル方程式が、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付け、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存し、
前記適合パラメータに対する前記それぞれの値が、前記較正モデル方程式を、前記定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する前記複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットに適合させる、取得することと、
アッセイシステム上で、少なくとも1つの試験サンプルに対して、少なくとも1つのサンプルアッセイを実行して、サンプルアッセイシグナル値を取得することと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって、前記サンプルアッセイシグナル値を含むサンプルアッセイデータセットを生成することと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって、前記較正モデル及び前記少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従って判定されたサンプル量の値を判定することと、を含む、方法。
【請求項42】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の関数に依存する、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記較正モデル方程式が、
【数21】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の自然対数の関数に依存する、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記較正モデル方程式が、
【数22】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記較正モデルに従って前記サンプル量の値を取得することが、前記方程式を使用して実行される、請求項45に記載の方法。
【数23】
【請求項47】
前記較正モデル方程式が、
【数24】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項41に記載の方法。
【請求項48】
前記較正モデル方程式が、
【数25】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項41に記載の方法。
【請求項49】
前記適合パラメータに対する前記それぞれの値を識別することが、前記較正データセットと、前記較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との間の平均二乗誤差を最小化する、前記適合パラメータの前記それぞれの値を判定することを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項50】
前記平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
命令が記憶された1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、少なくとも1つの処理ユニットによって実行されるときに、前記処理ユニットに、
定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の前記分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対するアッセイ測定の結果を含む、較正データセットを取得することであって、前記較正データセットが、定義された量に従う複数の量の値と、前記複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、取得することと、
前記定義された量を前記複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、前記較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、
前記較正モデル方程式を前記較正データセットに適合させる適合パラメータのそれぞれの値を識別することと、
前記較正モデル方程式及び前記適合パラメータの前記それぞれの値を含む、較正モデルを生成することと、
少なくとも1つの試験サンプルに対するアッセイ測定の結果を含むサンプルアッセイデータセットを取得することであって、試験データセットが、前記少なくとも1つの試験サンプルに対応する少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含む、取得することと、
前記較正モデル及び前記少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従ってサンプル量の値を判定することと、を行わせる、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項52】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の関数に依存する、請求項51に記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項53】
前記較正モデル方程式が、
【数26】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項52に記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項54】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の自然対数の関数に依存する、請求項51に記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項55】
前記較正モデル方程式が、
【数27】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項54に記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項56】
前記較正モデルに従って前記サンプル量の値を取得することが、方程式を使用して実行される、請求項55に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【数28】
【請求項57】
前記較正モデル方程式が、
【数29】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項51に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項58】
前記較正モデル方程式が、
【数30】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項51に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項59】
前記少なくとも1つの処理ユニットが、前記較正データセットと、前記較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との間の平均二乗誤差を最小化する前記適合パラメータの前記それぞれの値を判定することによって、前記適合パラメータの前記それぞれの値を識別するようにされている、請求項51に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項60】
前記平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される、請求項59に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項61】
少なくとも1つのメモリユニット及び前記少なくとも1つのメモリユニット上の命令に従ってプログラムされた少なくとも1つの処理ユニットを含むシステムによって実行される、コンピュータ実装方法であって、
少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式及び適合パラメータに対するそれぞれの値を含む較正モデルを取得することであって、
前記較正モデル方程式が、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付けて、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存し、
前記適合パラメータに対する前記それぞれの値が、前記較正モデル方程式を、前記定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する前記複数の較正アッセイシグナル値とを含む、較正データセットに適合させる、取得することと、
前記少なくとも1つの処理ユニットによって、少なくとも1つの試験サンプルに対するサンプルアッセイ測定の結果を含むサンプルアッセイデータセットを取得することであって、前記サンプルアッセイデータセットが、前記少なくとも1つの試験サンプルに対応する少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含む、取得することと、前記少なくとも1つの処理ユニットによって、前記較正モデル及び前記少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従って、サンプル量の値を判定することと、を含む、方法。
【請求項62】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の関数に依存する、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記較正モデル方程式が、
【数31】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記較正モデル方程式において、前記修正されたヒルスロープが、前記量の値の逆数の自然対数の関数に依存する、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
前記較正モデル方程式が、
【数32】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである、請求項54に記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項66】
前記較正モデルに従って前記サンプル量の値を取得することが、方程式を使用して実行される、請求項65に記載の方法。
【数33】
【請求項67】
前記較正モデル方程式が、
【数34】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項61に記載の方法。
【請求項68】
前記較正モデル方程式が、
【数35】
として定義され、式中、xは、前記量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである、請求項61に記載の方法。
【請求項69】
前記適合パラメータの前記それぞれの値を識別することが、前記較正データセットと、前記較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との間の平均二乗誤差を最小化する前記適合パラメータの前記それぞれの値を判定することを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項70】
前記平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される、請求項69に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アッセイシステム及びデバイスを較正及び使用する方法に関する。具体的には、本開示は、改善された較正モデルを用いる方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
アッセイ及びアッセイ測定を実行するために、様々なアッセイデバイス及び形式が利用可能である。アッセイシグナルに基づいた定量的サンプルアッセイ結果の生成は、適切な較正標準を使用してアッセイを較正することによって得られ得る。本明細書に記載の実施形態は、改善された正確度を有するサンプルアッセイ結果を生成するための改善された較正モデル及び技術を提供する。
【発明の概要】
【0003】
実施形態では、アッセイ較正方法が提供される。本方法は、アッセイシステム上で、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対して、複数の較正アッセイを実行して、複数の較正アッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットを生成することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式を較正データセットに適合させる適合パラメータを識別することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式及び適合パラメータを含む、較正モデルを生成することと、アッセイシステム上で、少なくとも1つの試験サンプルに対して、少なくとも1つのサンプルアッセイを実行して、サンプルアッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含むサンプルアッセイデータセットを生成することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル及びサンプルアッセイシグナル値に従って判定されたサンプル量の値を取得することと、を含む。
【0004】
更なる実施形態では、アッセイシステムが提供される。アッセイシステムは、少なくとも1つのメモリユニットと、少なくとも1つのメモリユニット上の命令に従ってプログラムされた少なくとも1つの処理ユニットと、少なくとも1つの処理ユニットによって制御されるように構成された少なくとも1つのアッセイシステム構成要素と、を含む。少なくとも1つの処理ユニットが、少なくとも1つのアッセイシステム構成要素を制御して、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対して、複数の較正アッセイを実行して、複数の較正アッセイシグナル値を取得することと、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットを生成することと、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、較正モデル方程式を較正データセットに適合させる適合パラメータを識別することと、較正モデル方程式及び適合パラメータを含む、較正モデルを生成することと、少なくとも1つのアッセイシステム構成要素を制御して、少なくとも1つの試験サンプルに対して、少なくとも1つのサンプルアッセイを実行して、サンプルアッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含むサンプルアッセイデータセットを生成することと、較正モデル及びサンプルアッセイシグナル値に従って判定されたサンプル量の値を取得することと、を行うように構成されている。
【0005】
更に更なる実施形態では、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体は、命令が記憶されており、命令が、少なくとも1つの処理ユニットによって実行されるときに、少なくとも1つの処理ユニットに、アッセイシステムの制御を介して、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対して、複数の較正アッセイを実行して、複数の較正アッセイシグナル値を取得することと、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットを生成することと、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、較正モデル方程式を較正データセットに適合させる適合パラメータを識別することと、較正モデル方程式及び適合パラメータを含む、較正モデルを生成することと、アッセイシステムの制御を介して、少なくとも1つの試験サンプルに対して、少なくとも1つのサンプルアッセイを実行して、サンプルアッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含むサンプルアッセイデータセットを生成することと、較正モデル及びサンプルアッセイシグナル値に従って判定されたサンプル量の値を取得することと、を行わせる。
【0006】
更に更なる実施形態では、アッセイ較正方法が提供される。アッセイシステム上で、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対して、複数の較正アッセイを実行して、複数の較正アッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットを生成することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式を較正データセットに適合させる適合パラメータを識別することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式及び適合パラメータを含む、較正モデルを生成することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデルを記憶することと、を含む。
【0007】
更に更なる実施形態では、アッセイ較正方法が提供される。アッセイ較正方法は、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式及び適合パラメータを含む、較正モデルを取得することであって、較正モデル方程式が、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付け、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存し、適合パラメータが、較正モデル方程式を、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットに適合させる、取得することと、アッセイシステム上で、少なくとも1つの試験サンプルに対して、少なくとも1つのサンプルアッセイを実行して、サンプルアッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含むサンプルアッセイデータセットを生成することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル及びサンプルアッセイシグナル値に従って判定されたサンプル量の値を判定することと、を含む。
【0008】
更に更なる実施形態では、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体は、命令が記憶されており、命令が、少なくとも1つの処理ユニットによって実行されるときに、少なくとも1つの処理ユニットに、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対するアッセイ測定の結果を含む、較正データセットを取得することであって、較正データセットが、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、取得することと、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、較正モデル方程式を較正データセットに適合させる適合パラメータを識別することと、較正モデル方程式及び適合パラメータを含む、較正モデルを生成することと、少なくとも1つの試験サンプルに対するアッセイ測定の結果を含むサンプルアッセイデータセットを取得することであって、試験データセットが、少なくとも1つの試験サンプルに対応する少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含む、取得することと、較正モデル及びサンプルアッセイシグナル値に従ってサンプル量の値を判定することと、を行わせる。
【0009】
更に更なる実施形態では、少なくとも1つのメモリユニット及び少なくとも1つのメモリユニット上の命令に従ってプログラムされた少なくとも1つの処理ユニットを含むシステムによって実行されるコンピュータ実装方法が提供される。本方法は、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式及び適合パラメータを含む較正モデルを取得することであって、較正モデル方程式が、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付けて、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存し、適合パラメータが、較正モデル方程式を、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値とを含む、較正データセットに適合させる、取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、少なくとも1つの試験サンプルに対するサンプルアッセイ測定の結果を含むサンプルアッセイデータセットを取得することであって、サンプルアッセイデータセットが、少なくとも1つの試験サンプルに対応する少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含む、取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル及び少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従って、サンプル量の値を判定することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本明細書の実施形態と一致するアッセイシステム環境を示す。
図2A-2D】本明細書の実施形態と一致するアッセイデバイスを示す。
図3A-3C】本明細書の実施形態と一致するアッセイデバイスを示す。
図4】本明細書の実施形態と一致するアッセイデバイスを示す。
図5】本明細書の実施形態と一致するアッセイデバイスの特徴を示す。
図6】本明細書の実施形態と一致するコンピューティングシステムを示す。
図7】本明細書の実施形態と一致する4パラメータロジスティック回帰適合較正曲線を示す。
図8】本明細書の実施形態と一致する修正された4パラメータロジスティック回帰適合較正曲線を示す。
図9】本明細書の実施形態と一致する4パラメータロジスティック回帰適合較正曲線の態様を示す。
図10】本明細書の実施形態と一致する4パラメータロジスティック回帰適合較正曲線の態様を示す。
図11】本明細書の実施形態と一致する4パラメータロジスティック回帰適合較正曲線の態様を示す。
図12】本明細書の実施形態と一致する4パラメータロジスティック回帰適合較正曲線の態様を示す。
図13】本明細書の実施形態と一致する4パラメータロジスティック回帰適合較正曲線の態様を示す。
図14】本明細書の実施形態による、代表的なアッセイに適用される異なる較正適合方程式の回収率を示す。
図15】本明細書の実施形態による、異なる較正モデル方程式のシグナル対バックグラウンド比に対するいくつかの較正曲線点の回収率を示す。
図16】本明細書の実施形態による、アッセイシステムを較正し、較正値を適用するプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、アッセイシステム及びアッセイ媒体を較正し、較正モデルをサンプルアッセイデータに適用するシステム及びコンピュータ実装方法を提供する。本明細書で論じられるように、較正方法及び技術は、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式を使用するアッセイシステム及びアッセイ媒体の較正のための正確な較正モデルを提供する。本明細書で論じる較正方法及び技術は、包括的なアッセイシステム環境を使用することによって、様々なアッセイシステム、デバイス、及び媒体に適用することができる。
【0012】
以下の開示は、複数のデータポイントを含む、取得されたデータの説明を含む。実施形態では、複数のデータポイントは、同様のパラメータ、手順、方法などに従って取得され得、これらの複数のデータポイントは、必要に応じて(例えば、平均、加重平均、幾何平均、中央値などとして)ともに集約され得る。実施形態では、複数のデータポイントの集約は、外れているデータポイント、例えば、最高、最低、及び/又は極端な値をフィルタリングすることを含み得る。本開示の様々な部分は、複数のデータポイントを集約する(例えば、平均化する)単一の方法を指し得るが、当業者は、本明細書で説明される追加の又は異なる集約技術が同様に適用され得ることを理解するであろう。
【0013】
図1は、本明細書の実施形態と一致するアッセイシステム環境100を示す。アッセイシステム環境100は、1つ以上のアッセイデバイス101、1つ以上のローカルアッセイコンピューティングシステム102、1つ以上のデータ記憶デバイス106、及び1つ以上のネットワークコンピューティングシステム104を含む。更に、システムの様々なデバイスは、閉鎖型ネットワーク103及び/又はオープンネットワーク105によって接続され得る。本明細書で説明されるように、アッセイシステム環境100の様々な構成要素は、有線及び/又は無線通信リンクを介して接続され得る。ただし、アッセイシステム環境の構成要素は、連続的な通信リンクを介して接続する必要はない。アッセイシステム環境100は、断続的にのみ接続されているコンピューティングシステム102及び104、並びにアッセイデバイス101(アッセイシステムとも呼ばれる)を含み得る。アッセイシステム環境100は、アッセイシステム環境100内の他の構成要素への有線又は無線接続を有しないコンピューティングシステム102及び104、並びにアッセイデバイス101を更に含み得る。そのような場合、データ転送は、例えば、記憶媒体の物理的な転送を介して達成され得る。
【0014】
本開示と一致するアッセイデバイス101は、様々なアッセイデバイス及び/又は形式を含む。アッセイデバイスは、様々な構成要素(アッセイシステム構成要素)、例えば、アッセイプレート、カートリッジ、マルチウェルアッセイプレート、反応容器、試験管、キュベット、フローセル、アッセイチップ、側方流動デバイスなど、アッセイが進行するにつれて添加されるか、又はアッセイモジュールのウェル、チャンバ、又はアッセイ領域にあらかじめ導入されるアッセイ試薬(標的剤又は他の結合試薬を含み得る)を有するアッセイモジュールを含み得る。これらのデバイスは、標的分析物の存在、量、又は活性を測定するために様々なアッセイアプローチを用いることができる。これらには、特異的結合相手への標的の結合を測定する結合アッセイ、標的の酵素活性又は酵素による標的の化学形質転換を測定する酵素アッセイ、標的の化学反応を測定する化学アッセイ、及び標的の物理的特性(光吸光度など)を測定するアッセイが含まれるが、これらに限定されない。これらのグループのそれぞれの中で、様々なアッセイ形式が知られており、デバイスによって用いられることができる。結合アッセイの場合、用いることができる形式には、直接結合アッセイ、サンドイッチ結合アッセイ、及び競合結合アッセイが含まれるが、これらに限定されない。結合アッセイは、抗体(すなわち、免疫アッセイ)、核酸(すなわち、ハイブリダイゼーションアッセイ)、生物学的受容体/リガンド対、ハプテン、及び標的分析物に結合する又は選択的に結合する能力を有することを特徴とする他の試薬を含むがこれらに限定されない様々な異なるクラスの結合試薬を用い得る。例示的なアッセイデバイス及び形式が、本明細書で以下に記載されている。
【0015】
結合アッセイの技術からの従来の固相を含む、様々な固相が本実施形態の結合アッセイ方法での使用に適している。固相は、ポリマー(例えば、ポリスチレン及びポリプロピレン)、セラミック、ガラス、複合材料(例えば、炭素系インクなどの炭素-ポリマー複合材料)を含む様々な異なる材料から作製され得る。好適な固相には、アッセイ容器(例えば、試験管、キュベット、フローセル、カートリッジ、マルチウェルプレートのウェルなど)、スライド、アッセイチップ(遺伝子又はタンパク質チップの測定に使用されるものなど)、ピン又はプローブ、ビーズ、濾過媒体、側方流動媒体(例えば、側方流動試験片で使用される濾過膜)などの巨視的物体の表面が含まれる。
【0016】
好適な固相には、他のタイプの粒子系アッセイで一般的に使用される粒子(コロイド又はビーズを含むがこれらに限定されない)、例えば、磁性、ポリプロピレン、及びラテックス粒子、固相合成で通常使用される材料、例えば、ポリスチレン及びポリアクリルアミド粒子、並びにクロマトグラフィ用途で通常使用される材料、例えば、シリカ、アルミナ、ポリアクリルアミド、ポリスチレンも含まれる。材料はまた、炭素フィブリルなどの繊維であり得る。微粒子は無生物であり得るか、代替的に、細胞、ウイルス、細菌などのような生物の生物学的実体を含み得る。
【0017】
本方法で使用される粒子は、1つ以上の結合相手及び/又は標識への付着に適した任意の材料から構成され得、例えば、遠心分離、重力、濾過又は磁気収集により収集され得る。結合試薬に付着し得る様々な異なるタイプの粒子が、結合アッセイで使用するために市販されている。これらには、非磁性粒子、並びに粒子が磁場で収集されることを可能にする磁化可能な材料を含む粒子が含まれる。一実施形態では、粒子は、導電性及び/又は半導電性の材料、例えば、コロイド金粒子から構成される。
【0018】
微粒子は、様々なサイズ及び形状を有し得る。限定ではなく例として、微粒子は、5ナノメートル~100マイクロメートルであり得る。好ましくは、微粒子は、20nm~10マイクロメートルのサイズを有する。粒子は、球形、長方形、棒状などであり得るか、又は形状が不規則であり得る。
【0019】
本方法で使用される粒子は、粒子の混合物中の特定の粒子又は粒子の亜集団の識別を可能にするようにコード化され得る。そのようなコード化粒子の使用は、結合アッセイ用の固相担体として粒子を用いるアッセイのマルチプレックス化を可能にするために使用されてきた。一アプローチでは、粒子は、1つ以上の蛍光色素を含むように製造され、粒子の特定集団は、1つ以上の波長での蛍光発光の強度及び/又は相対強度に基づいて特定される。このアプローチは、Luminex xMAPシステム(例えば、米国特許第6,939,720号を参照)及びBecton Dickinson Cytometric Bead Arrayシステムで使用されている。代替的に、粒子は、サイズ、形状、埋込光学パターンなどの他の物理的特性の違いによってコード化され得る。
【0020】
実施形態の方法は、分析物の量を測定するための様々な方法、具体的には、固相に結合した分析物の量を測定するための様々な方法とともに使用することができる。使用できる技術には、細胞培養系アッセイ、結合アッセイ(凝集試験、免疫測定法、核酸ハイブリダイゼーションアッセイなどを含む)、酵素アッセイ、比色アッセイなどの当技術分野で知られている技術が含まれるが、これらに限定されない。他の好適な技術は、当業者に容易に明らかになるであろう。いくつかの測定技術は、目視検査によって測定を行うことを可能にし、他の測定技術は、測定を実行するために機器の使用を必要とするか、又はそれから利益を得る場合がある。
【0021】
分析物の量を測定するための方法は、無標識技術を含み、これには、i)分析物が表面に結合した後の表面での質量又は屈折率の変化を測定する技術(例えば、表面音響波技術、表面プラズモン共鳴センサー、偏光解析技術など)、ii)質量分析技術(表面上の分析物を測定できるMALDI、SELDIなどの技術を含む)、iii)クロマトグラフィ又は電気泳動技術、及びiv)蛍光技術(分析物の固有の蛍光に基づく場合がある)などが含まれるが、これらに限定されない。
【0022】
分析物の量を測定するための方法はまた、分析物に直接又は間接的に付着され得る標識の検出により(例えば、分析物の標識された結合相手の使用により)、分析物を測定する技術を含む。好適な標識には、直接視覚化できる標識が含まれる(例えば、視覚的に見ることができる粒子、光散乱、光学的吸収、蛍光、化学発光、電気化学発光、放射能、磁場などの測定可能なシグナルを生成する標識)。使用できる標識には、光散乱、吸光度、蛍光などの測定可能なシグナルをもたらす化学活性を有する酵素又は他の化学反応種も含まれる。標識としての酵素の使用は、ELISA、酵素免疫測定法又はEIAとも呼ばれる酵素結合免疫吸着測定法で十分に確立されている。ELISA形式では、未知の量の抗原が表面に付着し、次いで特定の抗体が表面上で洗浄されて、抗原に結合できるようになる。この抗体は酵素に結合しており、最終工程で、酵素が検出可能なシグナルの変化を提供する産物に変換する物質が追加される。産物の形成は、例えば、基質との違いにより、吸光度、蛍光、化学発光、光散乱などの測定可能な特性において検出可能であり得る。実施形態による固相結合方法で使用できる特定の(全てではない)測定方法は、固相から非結合構成要素(例えば、標識)を除去するための洗浄工程から利益を得るか、又は洗浄工程を必要とし得る。したがって、実施形態の方法は、そのような洗浄工程を含み得る。
【0023】
本明細書に開示されるアッセイ方法は、手動で、自動化された技術を使用して、又はその両方で実行することができる。自動化された技術は、例えば、1つ以上のモジュール式機器、又は完全に統合された自動化された機器など、部分的に自動化され得る。自動化されたシステムの例は、共同所有の国際特許出願公開第2018/017156号及び同第2017/015636、国際特許出願公開第2016/164477号、及び国際特許出願公開第2021/231935号で説明され、記載されており、それらの各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0024】
アッセイデバイス101は、本明細書の方法が実行され得る自動化システム(モジュール及び完全に統合されている)を含み得、以下の自動化サブシステムを含み得る:ハードウェア(例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、ハードウェアプロセッサ、ディスク、キーボード、ディスプレイ、プリンタ)、ソフトウェア(例えば、ドライバ、ドライバコントローラ、及びデータ分析装置などのプロセス)、及びデータベースを含み得るコンピュータサブシステム;液体処理サブシステム、例えば、サンプル処理及び試薬処理、例えば、ロボットピペッティングヘッド、シリンジ、撹拌装置、超音波混合装置、磁気混合装置;サンプル、試薬、及び消耗品保管及び処理サブシステム、例えば、ロボットマニピュレータ、チューブ又は蓋又はホイル貫通装置、蓋除去装置、線形及び円形コンベヤ及びロボットマニピュレータなどの搬送装置、チューブラック、プレートキャリア、トラフキャリア、ピペット先端キャリア、プレートシェーカー;遠心分離機、アッセイ反応サブシステム、例えば、流体ベース及び消耗品ベース(チューブ及びマルチウェルプレートなど);容器及び消耗品洗浄サブシステム、例えば、プレート洗浄装置;磁気セパレータ又は磁性粒子濃縮サブシステム、例えば、フローセル、チューブ、及びプレートタイプ;セル及び粒子検出、分類及び分離サブシステム、例えば、フローサイトメータ及びコールターカウンタ;比色、ネフェロ、蛍光、及びECL検出器などの検出サブシステム;温度制御サブシステム、例えば、空気処理、空気冷却、空気加温、ファン、送風機、水槽;廃棄物サブシステム、例えば、液体及び固体廃棄物容器;グローバル一意識別子(GUI)検出サブシステム、例えば、フラットベッド及びワンドタイプなどの1D及び2Dバーコードスキャナ;サンプル識別子検出サブシステム、例えば、フラットベッド及びワンドタイプなどの1D及び2Dバーコードスキャナ。分析サブシステム、例えば、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)、高速タンパク質液体クロマトグラフィ(FPLC)、質量分析計などのクロマトグラフィシステムも、モジュールにすることも、完全に統合することもできる。本明細書の実施形態と一致する自動化システムは、以下に説明されるように、ユーザインターフェースマネージャ622によって制御及び/又は管理され得る。
【0025】
サンプルの識別及び調製を実施するシステム又はモジュールは、アッセイを実行し、検出を実行するか、又はその両方を実行するシステム又はモジュールと組み合わせる(又は結び付けるか、隣接するか、ロボットで連結又は結合する)ことができる。同種の複数のモジュール式システムが、スループットを増加させるために組み合わされ得る。モジュール式システムは、化学分析、生化学分析、及び核酸分析などの他のタイプの分析を行うモジュールと組み合わされ得る。
【0026】
自動化されたシステムにより、バッチ、連続したランダムアクセス、及びポイントオブケアの各種ワークフローと、単一、中、及び高のサンプルスループットが可能になる。
【0027】
本明細書の実施形態と一致する自動化システムは、例えば、以下のデバイス:プレートシーラー(例えば、Zymark)、プレートウォッシャー(例えば、BioTek、TECAN)、試薬ディスペンサー及び/又は自動ピペッティングステーション及び/又は液体処理ステーション(例えば、TECAN、Zymark、Labsystems、Beckman、Hamilton)、インキュベーター(例えば、Zymark)、プレートシェーカー(例えば、Q.Instruments、Inheco、Thermo Fisher Scientific)、化合物ライブラリ又はサンプルストレージ及び/又は化合物及び/又はサンプル検索モジュールのうちの1つ以上を含み得る。これらのデバイスのうちの1つ以上が、ロボットアセンブリを介して装置に結合され得、したがって、アッセイプロセス全体を自動的に実行することができる。代替の実施形態によれば、容器(例えば、プレート)は、装置と様々なデバイス(例えば、プレートのスタック)との間で手動で移動される。
【0028】
自動化システムは、以下の機能のうちの1つ以上を実行するように構成され得る。(a)プレートなどの消耗品を検出サブシステム内に、検出サブシステム内で、及び検出サブシステム外に移動させる、(b)消耗品を他のサブシステム間で移動させる、(c)消耗品を保管する、(d)サンプル及び試薬の処理(例えば、試薬を混合するように、及び/又は試薬を消耗品内に導入するように適合されている)、(e)(例えば、試薬を混合するため、及び/又は反応速度を増加させるための)消耗品の振盪、(f)消耗品の洗浄(例えば、プレートを洗浄すること、及び/又はアッセイ洗浄工程(例えば、ウェル吸引)を実行すること)、及び(g)フローセル、又はチューブ若しくはプレートなどの消耗品内のアッセイシグナル(例えば、ECLシグナル)を測定する。自動化システムは、ラックに置かれた個々のチューブ、96又は384のウェルプレートなどのマルチウェルプレートを処理するように構成することができる。
【0029】
実施形態では、自動化システムは、完全に自動化され、モジュール式であり、コンピュータ化され、広範囲の分析物に対して生体外で定量的及び定性的試験を実行し、測光アッセイ、イオン選択性電極測定、及び/又は電気化学発光(ECL)アッセイを実行する。実施形態では、自動化システムは、以下のハードウェアユニット:制御ユニット、コアユニット、及び少なくとも1つの分析モジュール、を含む。
【0030】
実施形態では、ローカルアッセイコンピューティングシステム102及び/又はネットワークコンピューティングシステム104であり得る制御ユニットは、全ての機器機能を制御するためにグラフィカルユーザインターフェースを使用し、モニタなどの読み出しデバイス、キーボード及びマウスなどの入力デバイス、及び例えば、Windowsオペレーティングシステムを使用するパーソナルコンピュータから構成される。実施形態では、コアユニットは、割り当てられた各分析モジュールへのサンプルの運搬を管理するいくつかの構成要素から構成される。コアユニットの実際の構成は、分析モジュールの構成に依存し、分析モジュールは、当該技術分野で知られている方法を使用して当業者によって構成することができる。実施形態では、コアユニットは、主要構成要素として、少なくともサンプリングユニット及び1つのラックロータを含む。コンベヤライン及び第2のラックロータは可能な伸長である。他のいくつかのコアユニット構成要素には、サンプルラックローダー/アンローダー、ポート、バーコードリーダ(ラック及びサンプル用)、給水、及びシステムインターフェースポートが含まれる。実施形態では、分析モジュールは、ECLアッセイを実行し、試薬領域、測定領域、消耗品領域、及び前洗浄領域を含む。
【0031】
本発明の方法は、単一のサンプルに対して複数のアッセイ測定が行われるシングルプレックス又はマルチプレックスの形式に適用することができる。本発明で使用できるマルチプレックス測定には、i)複数のセンサーの使用を伴うマルチプレックス測定、ii)表面上の位置に基づいて識別できる、表面上の個別のアッセイドメイン(例えば、アレイ)を使用するマルチプレックス測定、iii)サイズ、形状、色などの粒子特性に基づいて識別できる粒子にコーティングされた試薬の使用を伴うマルチプレックス測定、iv)アッセイシグナルの時間特性(例えば、シグナルの時間、周波数又は位相)に基づく光学特性(例えば吸光度又は発光スペクトル)に基づいて識別できるアッセイシグナルを生成するマルチプレックス測定が含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
本明細書に開示される実施形態は、個々の検出複合体を検出及び計数するための方法を含む。実施形態では、表面は複数の結合ドメインを含み、各分析物は、複数の結合ドメインの異なる結合ドメインにおいて複合体を形成する。実施形態では、表面は粒子である。実施形態では、表面はビーズである。実施形態では、表面はプレートである。実施形態では、表面はマルチウェルアレイのウェルである。実施形態では、表面は電極を含む。実施形態では、電極は、カーボンインク電極である。実施形態では、1つ以上の追加の分析物の各分析物の各結合ドメインは、別個の表面上にあり、表面は、ビーズアレイ内のビーズである。実施形態では、1つ以上の追加の分析物の各分析物の各結合ドメインは、単一の表面上にあり、結合ドメインは、表面上の捕捉試薬アレイの要素を形成する。実施形態では、表面は電極を含み、本方法の検出工程は、電極に電位を印加することと、電気化学発光を測定することと、を含む。実施形態では、電極に電位を印加することは、電気化学発光シグナルを生成する。
【0033】
一実施形態では、表面は、サンプル中に存在する1つ以上の分析物のための複数の捕捉試薬を含み、複数の捕捉試薬は、表面に位置付けられた複数の分解可能な結合領域に分布する。測定を実行及び分析するために使用される条件下で、「分解可能な結合領域」は、追加の個々の結合事象が発生している別の領域から分解及び区別できる、個々の結合事象に関連する最小表領域である。したがって、本方法は、1つ以上の分析物を表面上の1つ以上の捕捉試薬に結合すること、表面上の複数の分解可能な結合領域における分析物の存否を判定すること、並びに関心分析物を含む分解可能な結合領域の数及び/又は分析物を含まないドメインの数を特定することからなる。
【0034】
分解可能な結合領域は、全体的又は部分的に光学的に照合することができ、すなわち、各個々の分解可能な結合領域を個別に光学的に照合することができ、かつ/又は複数の分解可能な結合領域を含む表面全体を画像化することができ、その画像内の1つ以上のピクセル又はピクセルの集団は、個々の分解可能な結合領域にマッピングできる。分解可能な結合領域はまた、複数の微粒子内の微粒子であり得る。それらの光学的特徴の変化を示す分解可能な結合領域は、従来の光学的検出システムによって特定され得る。検出された種(例えば、蛍光実体のタイプなど)及び動作波長に応じて、特定の波長用に設計された光学フィルタを、分解可能な結合領域の光学的照合に用いることができる。光学的照合が使用される実施形態では、システムは、光源の波長及び/又は強度を調整するために、2つ以上の光源及び/又は複数のフィルタを含み得る。いくつかの実施形態では、複数の分解可能な結合領域からの光シグナルは、CCDカメラを使用して捕捉される。撮像に使用できるカメライメージングシステムの他の非限定的な例には、当業者に知られるように、電荷注入デバイス(CID)、相補型金属酸化膜半導体(CMO)デバイス、科学的CMOS(sCMOS)デバイス、及び時間遅延積分(TDI)デバイスが含まれる。いくつかの実施形態では、光ダイオード又は光電子増倍管(PMT)と結合した走査ミラーシステムを画像化に使用することができる。
【0035】
実施形態では、各分析物の対応する捕捉試薬への結合は、1つ以上の表面を複数の分析物を含む単一の液体体積と接触させることによって並行して実行される。実施形態では、複数の分析物は、分析物及び1つ以上の追加の分析物を含む。実施形態では、方法の各工程は、各分析物に対して並行して実行される。実施形態では、本方法は同時マルチプレックスアッセイである。表面上の分析物のマルチプレックス測定は、本明細書に記載されており、例えば、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれている、米国特許第10,201,812号、同第7,842,246号、及び同第6,977,722号も参照されたい。
【0036】
特定の実施形態では、本発明の方法は、複数の異なる分析物をそれらの分析物の複数の捕捉試薬に結合することによってマルチプレックス形式で使用することができ、コード化が特定のビーズに対する捕捉試薬(及び分析物標的)を特定するように、捕捉分析物は、コード化ビーズに固定化される。本方法は、(本明細書に記載の検出アプローチを使用して)結合分析物を有するビーズの数を計数することを更に含み得る。
【0037】
代替的又は追加的に、捕捉試薬は、例えば、結合ドメインが個々のアレイ要素である結合アレイの場合のように、又は結合ドメインが個々のビーズであるビーズのセットの場合のように、個別のアッセイシグナルが各結合ドメイン上で生成し、各結合ドメインから測定されるように、1つ以上の固相上の異なる個別の結合ドメインに直接若しくは間接的に結合することができる。異なる分析物の捕捉試薬が異なる結合ドメインに固定化されている場合、それらのドメインに結合した異なる分析物を個別に測定できる。そのような実施形態の一例では、結合ドメインは、関心分析物に結合する捕捉試薬の個別のドメインを1つ以上の表面に固定化することによって調製される。任意で、この表面は、サンプルを保持するか、又はサンプルが通過する容器(例えば、フローセル、ウェル、キュベットなど)の1つ以上の境界を部分的に画定し得る。好ましい実施形態では、個々の結合ドメインは、電気化学アッセイ又は電気化学発光アッセイで使用するために電極上に形成される。電気化学発光を使用して複数の結合ドメインを含む、表面上の分析物のマルチプレックス測定は、Meso Scale Diagnostics、LLC、MULTI-ARRAY(登録商標)、及び製品のSECTOR(登録商標)撮像装置ラインで使用されている(例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第10,201,812号、同第7,842,246号、及び同第6,977,722号を参照)。
【0038】
更に、捕捉試薬は、電極表面に直接又は間接的に結合することができ、これは、上記のように、任意で異なる個別の結合ドメインを含む。電極表面は、マルチウェルプレート及び/又はフローセルの構成要素であり得る。電極は、導電性材料、例えば、金、銀、白金、ニッケル、鋼、イリジウム、銅、アルミニウム、導電性許可物などの金属を含み得る。それらはまた、酸化物でコーティングされた金属、例えば、酸化アルミニウムでコーティングされたアルミニウムを含み得る。電極は、同じ又は異なる材料で作ることができる作用電極及び対電極、例えば、金属対電極及び炭素作用電極を含み得る。1つの特定の実施形態では、電極は、炭素、カーボンブラック、グラファイトカーボン、カーボンナノチューブ、カーボンフィブリル、グラファイト、グラフェン、カーボンファイバー及びそれらの混合物などの炭素系材料を含む。一実施形態では、電極は、元素状炭素、例えば、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブなどを含む。有利には、それらは、導電性炭素-ポリマー複合材料、マトリックス中に分散した導電性粒子(例えば、カーボンインク、カーボンペースト、金属インク、グラフェンインク)、及び/又は導電性ポリマーを含み得る。本発明の1つの特定の実施形態は、炭素、例えば炭素層、及び/又はカーボンインクのスクリーン印刷層を含む電極(例えば、作用電極及び/又は対電極)を有するアッセイモジュール、好ましくはマルチウェルプレートである。
【0039】
実施形態では、各結合ドメインは、標的試薬の相補体に結合することができる標的試薬の相補体を含み、各アンカー試薬及び捕捉試薬は、連結試薬に結合することができる追加の連結試薬を含み、上記方法は、以下によって各結合ドメインにおいて捕捉試薬及びアンカー試薬を固定化することを更に含む。(1)捕捉試薬及びアンカー試薬を、追加の連結試薬を介して、連結試薬に接続された標的試薬の相補体に結合することと、(2)工程(1)の産物を、標的試薬の相補体を含む結合ドメインに結合することであって、(i)各結合ドメインは、異なる標的試薬の相補体を含み、(ii)各標的試薬の相補体は、標的試薬のうちの1つに選択的に結合する。
【0040】
したがって、実施形態では、表面は標的試薬の相補体を含み、標的試薬は連結試薬に接続され、捕捉試薬及びアンカー試薬の各々は、追加の連結試薬を含む。したがって、実施形態では、表面上の標的試薬の相補体は標的試薬に結合し、標的試薬は連結試薬に接続され、連結試薬は捕捉試薬及びアンカー試薬上の追加の連結試薬に結合している。
【0041】
実施形態では、連結試薬は、追加の連結試薬のための複数の結合部位を有し、捕捉試薬及びアンカー試薬の固定化は、捕捉試薬及びアンカー試薬を、追加の連結試薬を介して、連結試薬に接続された標的試薬に結合することと、産物を標的試薬の相補体を含む結合ドメインに結合することと、を更に含み、(i)各結合ドメインは、異なる標的試薬の相補体を含み、(ii)各標的試薬の相補体は、標的試薬のうちの1つに選択的に結合する。例えば、標的剤がオリゴヌクレオチドであり、連結試薬がストレプトアビジンであり、追加の連結剤がビオチンである場合、ビオチン標識オリゴヌクレオチドは、ストレプトアビジンの4つのビオチン結合部位のうちの第1に結合して、連結試薬に接続された標的試薬を形成することができる。次に、ビオチン標識捕捉試薬(すなわち、追加の連結剤に連結した捕捉試薬)は、ストレプトアビジン上の残りのビオチン結合部位に結合して、標的剤を捕捉試薬に接続することができる。
【0042】
例示的な標的試薬及び標的試薬の相補体は、本明細書に記載されている。実施形態では、標的試薬及び標的試薬の相補体は、アビジン-ビオチン、ストレプトアビジン-ビオチン、抗体-ハプテン、抗体-抗原、抗体-エピトープタグ、核酸-相補的核酸、アプタマー-アプタマー標的、及び受容体-リガンドから選択される結合相手対の2つのメンバーである。実施形態では、標的試薬はビオチンであり、標的試薬の相補体はストレプトアビジンである。実施形態では、連結試薬及び追加の連結試薬対は、標的試薬及び標的試薬の相補体対とは異なる結合相手対である。実施形態では、連結試薬はアビジン又はストレプトアビジンであり、追加の連結試薬はビオチンである。実施形態では、標的試薬及び標的試薬の相補体は、相補的オリゴヌクレオチドである。
【0043】
実施形態では、本発明の方法は、単一のサンプルに対して複数のアッセイ測定が行われるシングルプレックス又はマルチプレックスの形式に適用される。本発明で使用できるマルチプレックス測定には、i)複数のセンサーの使用を伴うマルチプレックス測定、ii)表面上の位置に基づいて識別できる、表面上の個別のアッセイドメイン(例えば、アレイ)を使用するマルチプレックス測定、iii)サイズ、形状、色などの粒子特性に基づいて識別できる粒子にコーティングされた試薬の使用を伴うマルチプレックス測定、iv)光学特性(例えば吸光度又は発光スペクトル)に基づいて識別できるアッセイシグナルを生成するマルチプレックス測定、又はv)アッセイシグナルの時間特性(例えば、シグナルの時間、周波数又は位相)に基づくマルチプレックス測定が含まれるが、これらに限定されない。例示的なアッセイ形式には、V-PLEX(www.mesoscale.com/en/products_and_services/assay_kits/v-plex)及びU-PLEX(www.mesoscale.com/en/products_and_services/assay_kits/u-plex_gateway、並びに米国特許第10,201,812号及び同第10,189,023号が含まれ、それらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。追加の超感受性アッセイ形式には、2019年3月1日に出願された米国仮出願第62/812,928号、2019年6月25日に出願された米国仮出願第62/866,512号、国際特許公開第2020/0180645号、及び国際特許公開第2020/227016号に記載されており、それらの各々は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0044】
例示的なプレートリーダとしては、Meso Scale Diagnostics,LLCから療法が入手可能なMESOセクタS600及びMESO QUICKPLEX SQ120を含み、これらのプレートリーダは、米国特許第6,977,722号及び米国仮特許出願第62/874,828号であって、Krivoyらによる名称「Assay Apparatuses,Methods and Reagents」、2019年7月16日に出願されたもの、及び国際特許公開第2021/011630号に記載されており、これらの各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0045】
ここで図1に戻ると、一実施形態では、ローカルアッセイコンピューティングシステム102は、アッセイデバイス101と並置され、アッセイデバイス101を動作させるように構成されたコンピューティングシステムを含む。ローカルアッセイコンピューティングシステム102は、アッセイデバイス101から一体的に又は別個に提供される専用コンピューティングシステムであり得、かつ/又はアッセイデバイス101から一体的に又は別個に提供される汎用コンピューティングシステムであり得る。ローカルアッセイコンピューティングシステム102は、アッセイデバイス101を動作させるため、かつアッセイデバイス101によってキャプチャされたデータの分析を実行するためのソフトウェアで構成され得る。ローカルアッセイコンピューティングシステム102は、サーバ(例えば、1つ以上のサーバブレード、プロセッサなどを有する)、パーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータなど)、スマートフォン、タブレットコンピューティングデバイス、及び/又はアッセイデバイス101とインターフェースするようにプログラムされ得る他のデバイスとして構成され得る。一実施形態では、ローカルアッセイコンピューティングシステム102の機能のいずれか又は全ては、クラウドコンピューティングプラットフォームの一部として実行され得る。
【0046】
一実施形態では、ネットワークコンピューティングシステム104は、アッセイデバイス101からリモートに配置されたコンピューティングシステムを含む。ネットワークコンピューティングシステム104は、閉鎖型ネットワーク103及び/又はオープンネットワーク105を介して、1つ以上のアッセイデバイス101、1つ以上のローカルアッセイコンピューティングシステム102、及び/又は1つ以上のデータ記憶デバイス106に接続され得る。実施形態では、ネットワークコンピューティングシステム104は、任意のネットワークから切断されてもよい。ネットワークコンピューティングシステム104は、アッセイデバイス101を動作させるため、及び/又はアッセイデバイス101によってキャプチャされたデータを受信及び分析するためのソフトウェアを含み得る。ネットワークコンピューティングシステム104は、サーバ(例えば、1つ以上のサーバブレード、プロセッサなどを有する)、パーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータなど)、スマートフォン、タブレットコンピューティングデバイス、及び/又はアッセイデバイス101とインターフェースするように、及び/又はアッセイデバイス101によって生成されたデータを受信及び操作するようにプログラムされ得る他のデバイスとして構成され得る。一実施形態では、ローカルアッセイコンピューティングシステム102の機能のいずれか又は全ては、クラウドコンピューティングプラットフォームの一部として実行され得る。
【0047】
一実施形態では、1つ以上のデータ記憶デバイス106は、データ記憶用に構成されたサーバ、ハードドライブなどのデバイス及びシステムを含む。1つ以上のデータ記憶デバイス106は、ローカルアッセイコンピューティングシステム102及びネットワークコンピューティングシステム104によってアクセス可能である。データ記憶デバイス106は、任意のタイプのコンピュータ可読記憶媒体及び/又はコンピュータ可読記憶デバイスを含み得る。そのようなコンピュータ可読記憶媒体又はデバイスは、データを記憶し、データへのアクセスを提供するように構成され得る。コンピュータ可読記憶媒体又はデバイスの例は、限定されないが、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光学記憶デバイス、電磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、又はそれらの任意の好適な組み合わせ、例えば、コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、又はメモリスティックなどを含み得る。
【0048】
アッセイシステム環境100内の全てのデバイスは、有線リンク又は無線リンクを介してネットワーク内に接続され得る。実施形態では、1つ以上のデバイスは、1つ以上の閉鎖型ネットワーク103及び/又はオープンネットワーク105を介して互いに接続され得る。閉鎖型ネットワーク103は、アドホックであろうと安定であろうと、任意のタイプの非公開ネットワークを含む。本明細書の実施形態と一致するオープンネットワーク105は、インターネットなどの全てのタイプのパブリックネットワークを含む。アッセイシステム環境100のデバイスは、複数のネットワークの任意の組み合わせを介して接続され得る。実施形態では、アッセイシステム環境100のいくつかのデバイスは、システムの他のデバイスに接続されていなくてもよく、記憶媒体の物理的な移動を通じてのみデータを交換してもよい。
【0049】
本明細書に記載される実施形態と一致するネットワークは、有線又は無線リンクを介して接続され得る。有線リンクは、デジタル加入者回線(DSL)、同軸ケーブル回線、又は光ファイバー回線を含み得る。無線リンクは、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy(BLE)、ANT/ANT+、ZigBee、Z-Wave、Thread、Wi-Fi(登録商標)、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX(登録商標))、mobile WiMAX(登録商標)、WiMAX(登録商標)-Advanced、NFC、SigFox、LoRa、Random Phase Multiple Access(RPMA)、Weightless-N/P/W、赤外線チャネル、又は衛星バンドを含み得る。無線リンクはまた、2G、3G、4G、又は5Gとして適格な標準を含む、モバイルデバイス間で通信するための任意のセルラーネットワーク標準も含み得る。無線標準は、様々なチャネルアクセス方法、例えば、FDMA、TDMA、CDMA、又はSDMAを使用し得る。いくつかの実施形態では、異なるタイプのデータは、異なるリンク及び標準を介して送信され得る。他の実施形態では、同じタイプのデータが異なるリンク及び標準を介して送信され得る。ネットワーク通信は、例えば、http、tcp/ip、udp、イーサネット、ATMなどを含む任意の好適なプロトコルを介して実行され得る。
【0050】
ネットワークは、任意のタイプ及び/又は形態のネットワークであり得る。ネットワークの地理的範囲は大きく変化し得、ネットワークは、ボディエリアネットワーク(BAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、例えば、イントラネット、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、又はインターネットであり得る。ネットワークのトポロジは、任意の形態であり得、例えば、ポイントツーポイント、バス、スター、リング、メッシュ、又はツリーのうちのいずれかを含み得る。ネットワークは、本明細書に記載の動作をサポートすることができる、当業者に知られているような任意のそのようなネットワークトポロジであってもよい。ネットワークは、例えば、イーサネットプロトコル、インターネットプロトコルスイート(TCP/IP)、ATM(非同期転送モード)技術、SONET(同期光ネットワーキング)プロトコル、又はSDH(同期デジタル階層)プロトコルを含む、異なる技術及びプロトコルの層又はスタックを利用し得る。TCP/IPインターネットプロトコルスイートは、アプリケーション層、トランスポート層、インターネット層(例えば、IPv4及びIPv4を含む)、又はリンク層を含み得る。ネットワークは、一種のブロードキャストネットワーク、通信ネットワーク、データ通信ネットワーク、又はコンピュータネットワークであり得る。
【0051】
図1に示されるネットワーク環境は、複数のアッセイデバイスをネットワーク化し、接続するように構成されたアッセイシステム環境100の例示的な実施形態を表す。ネットワーク103及び105を介して接続されていると示されているが、アッセイシステム環境100に関連付けられた様々なデバイス及びシステムが適切に通信することを可能にするために、任意の好適な一連の個々のネットワーク接続が用いられ得る。
【0052】
実施形態では、データストレージ及び/又はコンピューティング能力を提供するアッセイシステム環境100の任意の態様は、クラウドコンピューティングソリューションによって提供され得る。
【0053】
図2~5は、本明細書の実施形態と一致するアッセイデバイス101の特定の実施形態を示す。本実施形態の方法は、上述したように、様々なアッセイデバイス101及び/又は形式と併せて使用することができる。特定のアッセイデバイスが描かれ、説明されているが、本明細書に記載の方法及びシステムは、任意の好適なアッセイデバイス、システム、又は方法で用いられ得る。
【0054】
本明細書の実施形態と一致するアッセイデバイスは、例えば、以下の望ましい属性のうちの1つ以上を有するマルチウェルプレート形式でアッセイを例えば実行及び読み出すために用いられ得る。(i)高感度、(ii)広いダイナミックレンジ、(iii)小さいサイズ及び軽量、(iv)アレイベースのマルチプレックス機能、(v)自動化動作、並びに(vi)複数のプレートを処理する能力。装置及び方法は、1つ以上の検出可能な信号を測定する技術を含むが、これらに限定されない様々なアッセイ検出技術とともに使用され得る。いくつかの態様は、電気化学発光測定に好適であり、具体的には、Wohlstadterらの米国特許第7,842,246号、及びGlezerらの米国特許第7,807,448号、及びChamberlinらの米国特許第10,281,678号に記載されているものなどの、一体化された電極を備えるマルチウェルプレート(及びこれらのプレートを使用するアッセイ方法)とともに使用するのに好適である実施形態であり、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0055】
一実施形態において、アッセイデバイス101は、マルチウェルプレート内でルミネッセンスアッセイを実行するために提供される。例えば、アッセイデバイス101の実施形態は、光検出サブシステム及びプレート操作サブシステムを備え、プレート操作サブシステムは、ルミネッセンス測定が実行され得る光のない環境を提供する遮光容器を含む。この遮光容器は、ハウジングと、ハウジング内に配置される取り外し可能な引き出しとを含む。このハウジングはまた、プレートが引き出し内で(手動で又は機械的に)プレート並進ステージ上に降下され得るか、又はそれから取り外され得る、1つ以上のプレート導入アパーチャを有するハウジング上部も含む。ハウジング内のスライド式遮光扉を使用して、ルミネッセンス測定を実行する前に、プレート導入アパーチャを環境光からシールする。ハウジングは、更に検出アパーチャを含み、この検出アパーチャは、ハウジング上部上に装着された光検出器、及びプレート導入アパーチャの上方のハウジング上部の上に装着された1つ以上のプレートスタッカに結合されており、そのプレートスタッカは、プレートを、取り外し可能な引き出し内に受容させるか又は送達するように構成されている。取り外し可能な引き出しは、プレート並進ステージを含み、このプレート並進ステージは、引き出し内でプレートを水平に、特定のアッセイ処理及び/又は検出工程が実行される装置内のゾーンまで並進する。取り外し可能な引き出しはまた、引き出し内で昇降することができる、プレートリフトプラットフォームを備える1つ以上のプレート昇降機も含み、そのプレート昇降機が、1つ以上のプレート導入アパーチャの下方に位置決めされる。プレート並進ステージは、プレートを検出アパーチャの下方に位置決めし、プレートをプレートリフトプラットフォーム上のプレート昇降機の上方に位置決めするように構成されている。
【0056】
アッセイデバイス101はまた、ハウジング上部上の検出アパーチャに装着される光検出器も含み得る(例えば、遮光コネクタ又はバッフルを介する)。ある特定の実施形態において、光検出器は、CCDカメラなどの画像化光検出器であり、レンズもまた含んでもよい。この光検出器は、フォトダイオード、アバランシェフォトダイオード、光電子増倍管などの従来の光検出器であってもよい。好適な光検出器はまた、そのような光検出器のアレイも含む。使用され得る光検出器はまた、CCD及びCMOSカメラなどの画像化システムも含む。この光検出器はまた、検出器上に光を方向付け、集束、及び/又は画像化するためのレンズ、光ガイドなども含むことができる。ある特定の具体的な実施形態において、画像化システムを使用して、アッセイプレートの1つ以上のウェル内の結合ドメインのアレイからのルミネッセンスを画像化し、アッセイ装置は、アレイの個々の要素から放出されるルミネッセンスのルミネッセンス値を報告する。光検出器は、遮光シールを備えるハウジング上部上に装着される。この装置の追加の構成要素は、プレートへの電気接触を行うため、かつ(例えば、ECLを誘導するために)光検出器の下方に位置決めされたウェル内の電極に電気エネルギーを供給するためのプレート接点を含む。
【0057】
アッセイデバイス101の更なる要素は、それぞれ、美的カバーを有するアッセイデバイス101の正面図及び背面図を示す図2A及び2B、並びにそれぞれ、カバーを有さないアッセイデバイスの対応する正面図及び背面図を示す図2C及び2Dに示されている。図に示すように、例えば、図2Dにおいて、装置は、光検出サブシステム210及びプレート操作サブシステム220を含む。更に詳細な図が、図3A~3Bに提供されている。このプレート操作サブシステム220は、遮光容器230を含み、その遮光容器は、ハウジング上部332、底部333、前部334、及び後部335を有するハウジング331を備える。そのハウジングはまた、複数の位置合わせ機能も含み、そのハウジングは、取り外し可能な引き出し前部を含み、かつ単一の鋳造要素からなる取り外し可能な引き出し340(図4に示されている)を受容するように適合されている。
【0058】
図3Aを参照すると、ハウジング上部332はまた、1つ以上のプレート導入(及び排出)アパーチャ336及び337もそれぞれ含み、プレートは、それらを通って、プレート並進ステージに(手動で又は機械的に)降下されるか、又はそれから取り外される。スライド式遮光扉(図3Cに339として示されている)を使用して、ルミネッセンス測定を実行する前に、プレート導入アパーチャ336、337を環境光からシールする。更に、ハウジング上部はまた、プレート上の識別子に記憶されたデータを読み取り、処理するための識別子コントローラも含む。
【0059】
実施形態では、アッセイデバイス101は、サンプルプレートの自動識別のための識別子コントローラなどの機能を含む。一実施形態において、識別子コントローラは、ハウジング上部内のアパーチャ上に遮光シールを介して装着されたバーコードリーダ(338)であり、そこでは、バーコードリーダが、ハウジング内のプレート並進ステージ上に配置されたプレート上のバーコードを読み取るように構成されている。好ましい実施形態において、プレート上のバーコードは、プレートが引き出しの中に降下されたときに読み取られる。代替又は追加の実施形態において、プレートは、EEPROM又はRFIDなどの識別子を備え、ハウジング上部及び/又は引き出しは、これらの識別子の各々と通信するのに好適な識別子コントローラを含む。更なる実施形態において、識別子コントローラが、装置とは別個に提供され得る。この実施形態において、1つのプレートに取り付けられるか、又は1つのプレート若しくは一組のプレートに関連付けられた識別子に記憶された情報は、装置に取り付けられたコンピュータ及び/若しくはネットワークを介してその装置に転送され、かつ/又はコンピュータ及び/若しくはネットワークのユーザインターフェースを介して手動で入力される。この点において、米国特許公開第2011/0022331号及び米国特許第8,770,471号が参照され、それらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】
場合によっては、プレート操作サブシステム220は、更に、プレート導入アパーチャ336、337の上方のハウジング上部332上に装着された1つ以上のプレートスタッカを含み、そのプレートスタッカは、プレートを受容又はプレート昇降機へ送達するように構成される。プレート操作サブシステムは、所望の条件下でサブシステムの温度を維持するための加熱及び/又は冷却機構(例えば、抵抗ヒータ、ファン、ヒートシンク、又は熱電ヒータ/冷却器)を任意選択的に含む。それはまた、湿度制御機構(例えば、所望の条件下でサブシステムの湿度を維持するための加湿器及び/若しくは除湿器、又は乾燥チャンバ)も含み得る。
【0061】
図5は、マルチウェルプレート520を備えたプレートキャリッジ522を示す。プレートキャリッジ522は、マルチウェルプレート520(又はアッセイデバイス101で使用するために構成された他の消耗品)を支持する。プレートキャリッジ522は、アッセイデバイス101内でマルチウェルプレート520を支持するように構成されている。本明細書の実施形態と一致するマルチウェルプレート520(マイクロタイタプレート又はマイクロプレートとしても知られている)は、様々な形式、サイズ、及び形状を取り得る。便宜上、ハイスループットアッセイ用サンプルを処理するために使用される計測装置のためのいくつかの標準が登場した。マルチウェルアッセイプレートは、通常、標準のサイズ及び形状で作製され、ウェルの標準的な配列を有する。ウェルの配列としては、96個のウェルプレート(12×8アレイのウェル)、384個のウェルプレート(24×16アレイのウェル)、及び1536個のウェルプレート(48×32アレイのウェル)に見られるものが挙げられる。しかしながら、本明細書で論じられる方法及びシステムは、特定のプレート又はアッセイ形式に限定されない。
【0062】
アッセイデバイス101は、本明細書に記載されるように、較正アッセイ及びサンプルアッセイの両方を実行するように構成されている。ここに記載されるように、較正アッセイは、分析物の定義された量を有する較正サンプル上で実行されるアッセイを含む。較正サンプルは、異なるそれぞれの量の分析物を有する較正サンプルを含み得る。複数の較正アッセイシグナル値は、較正アッセイ中の異なる、既知の、量又は濃度の分析物に応答して、アッセイデバイス101によって取得される。較正アッセイを実行した後、アッセイデバイス101、及び/又はアッセイデバイス101に関連付けられたローカルアッセイコンピューティングシステム102は、較正データ(すなわち、既知の分析物量及び対応する較正アッセイシグナル値を表す情報)を、アッセイシステム環境100に関連付けられた任意の好適な記憶デバイスに記憶し得る。実施形態では、単一の既知の分析物量に対応するように、複数の較正アッセイシグナル値を取得し得る。すなわち、較正サンプルは、複数回測定され得る。
【0063】
本明細書で使用される場合、量とは、例えば、重量又は体積、モル、又は分子の数などの量の単位で表される、サンプル中の分析物の総量を指し得る。量はまた、分析物の濃度を指し得る。量はまた、分析物に関連する化学的、生物学的又は触媒活性の量を指し得る。量は、絶対的な用語で提供されてもよく、又は基準サンプル又は材料に対する相対的な単位で提供されてもよい。
【0064】
アッセイデバイス101は、本明細書に記載されるように、未知の量の分析物を各々が有する1つ以上の試験サンプルに対してサンプルアッセイを実行するように更に構成されている。試験サンプルに対してサンプルアッセイを実行すると、サンプルアッセイシグナル値が生成される。サンプルアッセイシグナル値は、それに関連する分析物の未知の量を示す。実施形態では、単一の試験サンプルの未知の分析物量に対応するように、複数のサンプルアッセイシグナル値が取得され得る。すなわち、試験サンプルは、複数回測定され得る。
【0065】
図6は、本明細書の実施形態と一致するコンピュータシステムの実施形態を示す。コンピューティングシステム602は、ローカルアッセイコンピューティングシステム102及びネットワークコンピューティングシステム104の例である。例えば、コンピューティングシステム602は、サーバ、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、及び/又はタブレットコンピューティングデバイスを含み得る。追加的に、コンピューティングシステム602の機能は、クラウドコンピューティングプラットフォームを介して実行され得る。
【0066】
コンピューティングシステム602は、1つ以上のプロセッサ610(便宜上、本明細書では、処理ユニット610、プロセッサ610とも同義的に呼ばれる)、1つ以上の記憶デバイス630、及び/又は他の構成要素を含み得る。他の実施形態では、プロセッサの機能は、ハードウェアによって(例えば、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、プログラマブルゲートアレイ(「PGA」)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)などの使用によって)、又はハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせによって実行され得る。記憶デバイス630は、任意のタイプの非一時的コンピュータ可読記憶媒体及び/又は非一時的コンピュータ可読記憶デバイスを含む。そのようなコンピュータ可読記憶媒体又はデバイスは、プロセッサに、本明細書に記載の1つ以上の方法論を実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を記憶し得る。コンピュータ可読記憶媒体又はデバイスの例は、限定されないが、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光学記憶デバイス、電磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、又はそれらの任意の好適な組み合わせ、例えば、コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティックなどを含み得るが、これらに限定されない。
【0067】
プロセッサ610は、記憶デバイス630に記憶され、かつプロセッサ610によって実行可能な1つ以上のコンピュータプログラム命令によってプログラムされる。例えば、プロセッサ610は、プロトコルマネージャ612、ネットワークマネージャ614、データマネージャ616、較正適合マネージャ618、分析マネージャ620、及びユーザインターフェースマネージャ622によってプログラムされる。本明細書で説明されるような様々なマネージャの機能は代表的なものであり、限定ではないことが理解されよう。追加的に、記憶デバイス630は、アッセイシステム環境100にデータストレージを提供するためにデータ記憶デバイス106として機能し得る。本明細書で使用される場合、便宜上、様々な「マネージャ」は、実際には、マネージャがプロセッサ610(したがってコンピューティングシステム602)を、動作を実行するようにプログラムしたときに、その動作を実行すると説明される。
【0068】
プロトコルマネージャ612は、コンピューティングシステム602上で動作し得るソフトウェアプロトコル(例えば、ソフトウェアモジュール又はライブラリ)である。プロトコルマネージャ612は、1つ以上の制御信号を1つ以上のアッセイデバイス101に提供するように構成されている。プロトコルマネージャ612によって提供される制御信号は、1つ以上のアッセイデバイス101を動作させるために必要な命令を提供するように構成されている。制御シグナルは、1つ以上のアッセイデバイスによって実行される1つ以上のアッセイプロトコルを指定し得る。プロトコルマネージャ612によって提供される制御信号を使用して、本明細書に記載のアッセイデバイス101が可能である任意のプロセスを開始及び/又は制御することができる。
【0069】
実施形態では、プロトコルマネージャ612は、1つ以上のアッセイデバイス101の動作中に収集されたデータを受信するように更に動作し得る。そのようなデータは、例えば、較正アッセイデータ及びサンプルアッセイデータを含み得る。次いで、受信されたデータは、データマネージャ616によって処理又は記憶され得る。
【0070】
プロトコルマネージャ612は、較正アッセイを実行するために1つ以上のアッセイデバイス101を制御するように動作するように構成されている。アッセイデバイス101は、プロトコルマネージャ612によって制御されて、定義された量の分析物を有する複数の較正サンプル(例えば、マルチウェルプレート内の較正剤として記憶された較正サンプル)に対する較正アッセイ測定値を取得し得る。複数の較正サンプルは、異なる量の分析物を含み得る。プロトコルマネージャ612は、複数の較正サンプルに対応する較正アッセイシグナル値を判定するように動作する。プロトコルマネージャ612は、1つ以上の較正データセットを判定するために較正アッセイを実行するように構成されている。較正データセットは、対応する複数の較正アッセイシグナル値に複数の量の値を関連付ける情報を含む。
【0071】
プロトコルマネージャ612は、サンプルアッセイを実行するために1つ以上のアッセイデバイス101を制御するように動作するように更に構成されている。アッセイデバイス101は、プロトコルマネージャ612によって制御されて、未知の量の分析物を有する複数の試験サンプル(例えば、マルチウェルプレートに配置された試験サンプル)に対するサンプルアッセイ測定値を取得し得る。プロトコルマネージャ612は、複数の試験サンプルに対応するサンプルアッセイシグナル値を判定するように動作する。プロトコルマネージャ612は、1つ以上のサンプルアッセイデータセットを判定するために、サンプルアッセイを実行するように構成されている。サンプルアッセイデータセットは、サンプルアッセイシグナル値をサンプル識別データに関連付ける情報を含み得る。サンプル識別データは、プレートの位置など、試験サンプルを識別するための任意の好適なデータを含み得る。
【0072】
ネットワークマネージャ614は、コンピューティングシステム602上で動作し得るソフトウェアプロトコル(例えば、ソフトウェアモジュール又はライブラリ)である。ネットワークマネージャ614は、図1のネットワーク103、105、アッセイデバイス101、データ記憶デバイス106、及び/又はアッセイシステム環境100内の任意の他のデバイス間のネットワーク通信を確立するように構成されている。確立された通信経路は、任意の適切なネットワーク転送プロトコルを利用し、一方向又は双方向のデータ転送を提供し得る。ネットワークマネージャ614は、アッセイシステム環境100の様々な要素と通信するために必要な数のネットワーク通信を確立し得る。
【0073】
ネットワークマネージャ614は、サンプルアッセイデータ、較正アッセイデータ(較正アッセイ情報とも呼ばれる)、サンプルアッセイ及び較正アッセイプロトコル、較正モデル、及び任意の他の情報の送受信を容易にし、及び/又はアッセイシステム環境100の動作と一致する。
【0074】
データマネージャ616は、コンピューティングシステム602上で動作し得るソフトウェアプロトコル又はソフトウェアモジュールである。データマネージャ616は、アッセイシステム環境100の1つ以上のアッセイデバイス101のサンプルアッセイデータ及び較正アッセイデータなどのアッセイデータにアクセスするように構成されている。アッセイデータは、例えば、ほぼリアルタイムで取得され得るサンプルアッセイデータセット及び較正データセットを含み得、アーカイブされたデータであり得、及び/又はデータ抽出であり得、並びにプロセス情報及びプロセスパラメータ情報、並びにアッセイデバイス101によって生成されるか、又はアッセイデバイス101に記憶される任意の他の情報又はデータを含み得る。データマネージャ616は、1つ以上のデータ記憶デバイス106、ローカルアッセイコンピュータシステム102、及び/又はネットワークコンピュータシステム104にアクセスし、これらのうちのいずれか又は全てに記憶されたアッセイデータを記憶及び/又は受信するように更に構成されている。更なる実施形態では、データマネージャ616は、アッセイデータを記憶し得る様々な取り外し可能な物理記憶媒体にアクセスするように構成されている。
【0075】
データマネージャ616は、ユーザインターフェースマネージャ622を介してユーザにデータを提供し得る。実施形態では、データマネージャ616は、アッセイデータ(アッセイシステムデータとも呼ばれる)を管理及び操作するためのアクセスツールをユーザに提供するように更に構成されている。例えば、データマネージャ616は、レポートを生成し、アッセイシステムデータと照合し、アッセイシステムデータを参照し、データベースにアッセイシステムデータを入力するなどを行うように構成され得る。実施形態では、データマネージャ616は、データ保持能力を提供し得る。データマネージャ616は、アッセイシステム環境100内で収集及び/又は使用されたいずれか及び全てのデータを受信及び記憶するように更に構成されている。
【0076】
較正適合マネージャ618は、コンピューティングシステム602上で動作するソフトウェアプロトコル(例えば、ソフトウェアモジュール又はライブラリ)である。較正適合マネージャ618は、較正適合動作を実行するために必要なデータセットを取得するために、本明細書に記載のアッセイシステム環境100のいずれか又は全てのデータストレージシステムにアクセスするように構成されている。具体的には、較正適合マネージャ618は、較正データセットを取得し、較正モデルを生成するように構成されている。較正モデルは、少なくとも較正モデル方程式及び関連する適合パラメータを含む。
【0077】
上記で論じたように、較正データセットは、既知の量の分析物を含む複数の較正サンプルに対して実行された較正アッセイ測定の結果を含む。較正サンプルは、定義された量の分析物を有し、異なる量の分析物を有する較正サンプルを含み得る。本明細書で論じられるように、定義された量は、参照標準又はサンプルに対して絶対的に又は相対的に定義され得る。較正データセットは、複数の量の値と、複数の量の値に対応する複数のアッセイシグナル値とを含む。複数の較正アッセイシグナル値が単一の既知の量の値に対応するように取得される場合、これらは、個々のデータポイントとして扱われるか、又は単一のデータポイントとして扱われるためにともに集約され得る(例えば、平均、加重平均、幾何平均、中央値など)。較正アッセイシグナル値は、例えば、アッセイデバイス101によって測定された量の値であり得る。
【0078】
較正適合マネージャ618は、較正モデル方程式のための複数の量の値に対するアッセイシグナル値の依存関係を適合させるように構成されている。較正モデル方程式は、分析物検出応答をモデル化するために用いられる。較正モデル方程式は、様々な特性に従って特定の用途のために選択される。例えば、特定の較正モデル方程式は、使用の容易さ、全体的な正確度又は適合度、特定の領域にわたる正確度又は適合度、及び他の特性のために選択され得る。較正モデル方程式は、結果の推定値を生成するために使用され、自然法則又は自然現象を表すものではない。
【0079】
実施形態では、較正適合を生成するために使用される較正モデル方程式は、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式を含む。汎用的な4パラメータロジスティック適合(4PL)方程式は、以下のように表され得る。
【数1】
4PL方程式において、xは、アッセイ量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、及びDは、適合パラメータを表す。
【0080】
4PL方程式は、図7に示すように、S字形、又はシグモイドの曲線700を生成する。適合パラメータは、曲線の特徴を定義する。パラメータAは、曲線の漸近線を表す。Bは、曲線の他の漸近線を表す。Cは、AとBとの間の途中でシグナルを生成する量(例えば、分析物量)を表し、S字形曲線の変曲点を表す。最後に、Dは、曲線のヒルスロープを表し、量Cでの曲線を記述する関数の順序、又は図7に示す対数プロットでは、量Cでの曲線の峻度に関連する。図7で表される例では、A=100、B=1,000,000、C=100,000、及びD=lである。
【0081】
図7に示されるような例では、D>0では、Aは、xの低い値でのyの漸近値、すなわち、アッセイ量の値xが値<<Cに減少するときにアッセイシグナル値yが近づく値を表し、Bは、xの高い値でのyの漸近値、すなわち、アッセイ量の値xが値>>Cに増加するときにアッセイシグナル値yが近づく値を表す。あるいは、D<0の場合、Aは、xの高い値でのyの漸近値を表し、Bは、xの低い値でのyの漸近値を表す。
【0082】
実施形態では、較正モデル方程式として使用される第1の方程式は、修正された4パラメータロジスティック回帰適合(本明細書では「4PL+」と呼ばれる)方程式であり、4PL適合の定数値ヒルスロープは、分析物の量の関数に従って可変にすることによって修正される。第1の4PL+方程式である式1Aでは、量の関数は量の対数関数である。第1の4PL+式、式1Aは、
【数2】
であり、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。以下でより詳細に論じられるように、式1Aは、真のシグモイド曲線を生成しないが、局所的な最大又は最小のy値を有する。しかしながら、較正適合中に、以下に論じられるように、式1Aのパラメータ値は、関数が、calibration.quantitiesに使用される量の範囲xにわたって、シグモイド又はほぼシグモイドであるように選択されてもよい。この範囲では、パラメータAは、曲線の境界又は限界を表し、パラメータBは、曲線の他の境界又は限界、すなわち、xが範囲の下限又は上限(4PL+方程式が単調に変化する範囲)に近づくにつれて近づくyの値を表す。Cは、AとBとの中間にシグナルyを与える量xを表す。最後に、量の対数関数である式D+ElnC/xは、曲線の修正ヒルスロープを表す。x=Cでは、修正されたヒルスロープは単にD)である。したがって、D)は、中点量Cにおける有効なヒルスロープである。Eは、量変化の対数ごとの修正されたヒルスロープに提供される増分を表す。アッセイ量の値がCから離れて変化すると、修正されたヒルスロープは変化する。修正されたヒルスロープは、xの変化に応じて単調に変化する。
【0083】
4PL+式(式1A)を反転させて、
【数3】
の関数として表される方程式式1Bを生成し得る。yの関数として4PL+式を表現することは、アッセイシグナル値yからの較正結果をアッセイ量の値xにバックフィッティングして較正適合の正確度を判定すること、並びにアッセイシグナル値yから未知のアッセイ量の値xを判定することを容易にする。逆方程式式1Bは、式1Aの2つの根のうちの1つである。実施形態では、第2の根、式1C(以下に示される)は、アッセイシグナル値から未知のアッセイ量の値を判定する際に使用するために選択され得る。実施形態では、式1B及び式1Cの両方を使用してもよく、最良の結果を選択してもよい。実施形態では、式1B又は式1Cのいずれかを使用する判定は、較正適合マネージャ618によって行われてもよい。実施形態では、この判定は、式1B及び式1Cを使用して、較正サンプル又は既知の量を有する他のサンプルからの信号をバックフィッティングし、この既知の値に最も近い計算量を生成する方程式を選択することによって達成される。選択された方程式は、その後、未知の量のサンプルを含む他のサンプルに適用される方程式である。式1Cは、
【数4】
の関数として表すことができる。
【0084】
D及びEの非ゼロ値について、式1Aは、典型的には、xの全ての可能な正の値にわたってシグモイドではなく、yの最大値又は最小値を生成するxの値が存在する。Eの正の値について、及び非常に小さい及び非常に大きいxの正の値では、方程式はBに漸近するが、yがAに近づく場合は最大値又は最小値を有し、Eの負の値については、非常に小さい及び非常に大きいxの正の値では、方程式はAに漸近するが、yがBに近づく場合は最大値又は最小値を有し、これらの両方の場合において、グラフの終端でy値がA及びBに近づく形状でyがシグモイド又はほぼシグモイドであるyのグラフを生成するx値の範囲が存在する。したがって、較正適合のためのパラメータA、B、C、D、及びEを判定するとき、パラメータは、式1Aのアッセイシグナルyがほぼシグモイドであり、関心量範囲x、例えば、結果が予想される量範囲xにわたって単調に変化するように選択され得る。実施形態では、式1Aのパラメータは、アッセイシグナルyがほぼシグモイドであり、xについて指定されたアッセイのダイナミックレンジ、例えば、少なくとも定量の下限と定量の上限との間の範囲にわたって単調に変化するように選択され得る。実施形態では、パラメータは、xの指定されたダイナミックレンジにわたって、Dの絶対値に対するE*ln(C/x)の絶対値の比率が、1未満、0.5未満、又は0.2未満になるように設定される。実施形態では、パラメータは、xの指定されたダイナミックレンジにわたって、-E*ln(C/x)対Dの比率が、1未満、0.5未満、又は0.2未満になるように設定される。
【0085】
実施形態では、較正モデル方程式として使用される第2の方程式は、修正された4パラメータロジスティック回帰適合(本明細書では「4PL+」と呼ばれる)方程式であり、4PL適合の定数値ヒルスロープは、量xの関数に従って可変にすることによって修正される。第2の4PL+方程式では、関数量が量xの逆数に比例する。第2の4PL+式、式2Aは、
【数5】
式中、xは、分析物の量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。D及びEの選択された値に応じて、関数は、シグモイド曲線を提供してもよく、又はYが局所的な最大値又は最小値を有する曲線を提供してもよい。較正適合中、式2Aに対するパラメータ値は、関数がxの正の値の全範囲にわたってシグモイドであるか、又は(式1Aで説明されるように)較正のために使用される量xの範囲にわたってシグモイド又はほぼシグモイドであるように選択され得る。この範囲では、パラメータAは、曲線の境界又は限界を表し、パラメータBは、曲線の他の境界又は限界、すなわち、xが範囲の下限又は上限に近づくにつれて近づくyの値を表す。Cは、シグナルがAとBの中間にある量を表す。最後に、量の関数の式
【数6】
は、修正された曲線のヒルスロープを表す。X=Cでは、修正されたヒルスロープは単にD+Eである。したがって、D+Eは中点量Cでの有効なヒルスロープである。Eは、量の変化に従う修正されたヒルスロープに提供される増分を表す。アッセイ量の値が量の変曲点から離れて変化するので、修正されたヒルスロープは、量の逆数に従って変化する。修正されたヒルスロープは、xの変化に応じて単調に変化する。
【0086】
本明細書で論じられる全ての方程式は、方程式の本質的な性質を変更することなく、無制限の数の代替的であるが数学的に等価な形態で表され得ることが理解される。一形態の適合パラメータを定義することは、例えば、パラメータの2つのセットに関連する数式を介して、他の形態の適合パラメータを本質的に定義する。例えば、汎用的な4PL方程式
【数7】
はまた、一般的に、次のように記述される。
【数8】
式中、C=B及びD=Aである。別の例では、式1Aは、
【数9】
として記述されてもよく、式中、F=(D+E*ln(C))である。他にも多くの例が存在する。式1A、式2Aなどの限定された数の表現が本明細書に提供されるが、本明細書に開示される方法及び技術は、記載される方程式の任意の等価物で採用され得ることが理解される。
【0087】
図8~14は、異なる適合パラメータが変化するにつれての量の範囲にわたる式1Aの特徴を示している。
【0088】
図8は、ECLイメージング機器上で実行されるヒトMDCアッセイを較正する際の汎用的な4PL方程式及び4PL+方程式の式1Aの比較を示す。グラフに示されているECLシグナル値は、5つのプレートにわたって平均化され、プレート当たり4回の反復が異なるウェルで実行された。図8に示すように、4PL+適合線801は、4PL適合線802と比較して、アッセイシグナル値803とのより良好な適合度を示す。具体的には、4PL適合線802は、低量及び高量の値でのより大きな不正確度を示す。以下の表1は、適合線801及び適合線802を生成するための4PL+及び4PL方程式のパラメータの例示的な値を示す。
【表1】
【0089】
図9は、4PL+方程式、式1Aに対するEの値の変化の影響を示している。図9は、Eの正、負、及びゼロの値に対する量の範囲にわたる4PL+方程式を示す。Eがゼロである場合(適合線901)、上記で論じたように、4PL+方程式は、汎用的な4PL方程式に還元される。Eの正の値(例えば、適合線903)は、より少ない量で4PL+方程式に対するより低いシグナル値をもたらす。Eの負の値(例えば、適合線902)は、より少ない量で4PL+方程式に対するより高いシグナル値をもたらす。以下の表2は、適合線901、902、903を生成するための4PL+方程式のパラメータの例示的な値を示す。
【表2】
【0090】
図10は、4PL+方程式、式1Aに対するAの値の変化の影響を示している。4PL+方程式のAへの調整は、4PL方程式と同様に、下限の値を変更する。適合線1001は、値A=100の4PL+方程式を示し、適合線1002は、値A=500で生成され、適合線1003は、値A=20で生成される。以下の表3は、適合線1001、1002、1003を生成するための4PL+方程式のパラメータの例示的な値を示す。
【表3】
【0091】
図11は、4PL+方程式、式1Aに対するBの値の変化の影響を示している。4PL+方程式のBへの調整は、4PL方程式と同様に、上限の値を変更する。適合線1101は、値B=1,000,000の4PL+方程式を示し、適合線1102は、値B=5,000,000で生成され、適合線1103は、値B=200,00で生成される。以下の表4は、適合線1101、1102、1103を生成するための4PL+方程式のパラメータの例示的な値を示す。
【表4】
【0092】
図12は、4PL+方程式、式1Aに対するCの値の変化の影響を示している。4PL+方程式のCへの調整は、4PL方程式と同様に、量中点の値を変更する。適合線1201は、値C=100,000の4PL+方程式を示し、適合線1202は、値C=500,000で生成され、適合線1203は、値C=20,000で生成される。以下の表5は、適合線1201、1202、1203を生成するための4PL+方程式のパラメータの例示的な値を示す。
【表5】
【0093】
図13は、4PL+方程式、式1Aに対するDの値の変化の影響を示している。4PL+方程式のDへの調整は、4PL方程式と同様に、方程式の傾きの値を変更する。適合線1301は、値D=1の4PL+方程式を示し、適合線1302は、値D=1.2で生成され、適合線1303は、値D=0.8で生成される。以下の表6は、適合線1301、1302、1303を生成するための4PL+方程式のパラメータの例示的な値を示す。
【表6】
【0094】
更なる実施形態では、無制限又は上限のない修正された4PL方程式が、較正モデル方程式として選択され得る。これらの無制限又は上限のない修正された4PL方程式は、上方漸近線を有さず、高い分析物量の値でのシグナル値に対してプラトーを有さないアッセイで使用するために選択され得る。本明細書の実施形態と一致する上限のない修正された4PL方程式は、式3Aを含み、式3Aは、上限のない修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープは、量の対数関数に従って可変である。式3Aは、
【数10】
として表され得る。本明細書の実施形態と一致する上限のない修正された4PL方程式は、式4Aを含み、式4Aは、上限のない修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープは、量の逆関数に従って可変である。式4Aは、
【数11】
として表され得る。式3A及び式4Aにおいて、y、x、A、B、D、及びEは、式1A及び式2Aに関して上述したものと同じ値を表す。Cは、中点の量、又はS字形曲線の変曲点における量を表す選択定数である。実施形態では、Cは、試験で使用される最も高い分析物量及び最も低い非ゼロ分析物量の幾何学的中点に等しく設定される。Cはまた、単一性に設定することができる。いくつかの実施形態では、Cはまた、適合パラメータであり得る。
【0095】
図8~13は、本開示の4PL+方程式の式1Aが汎用的な4PL式と異なる方法と、パラメータ修正が較正曲線を変更する方法とを示す。これらの違いは、較正正確度の利点を提供し得る。実施形態では、修正されたヒルスロープの値を量で変化させる能力に起因して、4PL+方程式は、特定のアッセイに対してより近い較正適合を提供する。
【0096】
図14は、本明細書に記載のものと同様のECLイメージング機器上で実行される、ヒトMDCのアッセイのための異なる較正モデル方程式のシグナル対バックグラウンド比に対するいくつかの較正曲線点の回収率を示す。各較正曲線点について、ECLシグナル値を5つのプレート上の結果にわたって平均化し、異なるウェルでプレート当たり4回の反復を行った。図14に表される較正モデル方程式は、4PL+方程式の式1A、汎用的な4PL方程式、及び汎用的な5PL方程式
【数12】
である。図14に示すように、4PL+方程式の式1Aは、シグナル値の範囲にわたって、100%の回収に近い、より良好な適合度を提供する。
【0097】
図15は、Magpix(登録商標)機器(Luminex Corporation)上で実行される3つのアッセイのための異なる較正モデル方程式のシグナル対バックグラウンド比に対するいくつかの較正曲線点の回収率を示す。各較正カーブポイントについて、中央蛍光強度(MFI)シグナル値を2回の反復にわたって平均化した。図15に表される較正モデル方程式は、4PL+方程式の式1A、汎用的な4PL方程式、及び汎用的な5PL方程式
【数13】
である。図15に示すように、4PL+方程式の式1Aは、シグナル値の範囲にわたって、100%の回収に近い、より良好な適合度を提供する。
【0098】
ここで図6に戻ると、較正適合マネージャ618は、較正データセットに基づいて、4PL+方程式の式1A、式2A、式3A、及び/又は式4Aの適合パラメータに対する値を判定するように動作する。較正データセットは、既知のアッセイ量の値に対応する較正アッセイシグナル値を含む。選択されたモデル方程式の適合パラメータを判定するために、例えば、Levenberg-Marquardtアルゴリズム、Gauss-Newtonアルゴリズム、及び勾配降下アルゴリズムを含む、任意の好適な曲線適合法が使用され得る。
【0099】
実施形態では、適合パラメータに対する値を識別することが、較正モデルから取得されるように、較正データセットと、適合パラメータの値との間の平均二乗誤差又は二乗和誤差を最小化する、適合パラメータのそれぞれの値を判定することを含む。実施形態では、曲線適合法は、x値又はy値を重み付けした後に用いられる。実施形態では、相対的重み付けとも呼ばれる、1/yの重み付けを適用した後に、平均二乗誤差又は二乗和誤差を最小化する、曲線適合法が用いられ得る。1/yによる重み付けは、より大きな量でのより大きなシグナル値及びそれぞれより大きな分散値を考慮して、曲線適合を調整する。
【0100】
適合パラメータは、図1の1つ以上のアッセイデバイス101によって実行される1つ以上の較正アッセイを介して得られた較正アッセイデータに従って判定される。動作中、図6の較正適合マネージャ618は、1つ以上のアッセイデバイス101によって生成されるときに、較正アッセイデータを取得し得る(例えば、1つ以上のアッセイデバイス101から直接較正アッセイデータを取得する)。更なる実施形態では、較正適合マネージャ618は、較正適合動作を実行するために記憶された較正データ(例えば、データ記憶デバイス106上に記憶された較正データ)にアクセスし得る。
【0101】
モデル方程式及び適合パラメータは、本明細書では総称して較正モデルと呼ばれる。これらは、アッセイシステム環境100内の任意の好適なデータ記憶位置に較正情報として記憶され得る。この較正情報は、1つ以上の較正モデル(選択されたモデル方程式及び選択されたモデル方程式の各々に関連付けられた1つ以上の適合パラメータ又は適合パラメータ値のセット)、及び/又は較正アッセイデータを含み得る。較正情報は、較正情報が関連するアッセイ媒体(例えば、マルチウェルプレート)に関連付けられるようなやり方で記憶され得る。較正情報は、較正情報をもたらした較正アッセイを実行するために使用されたアッセイデバイス101に更に関連付けられ得る。したがって、較正されたアッセイ媒体にアクセスするアッセイシステム環境100内の任意のシステム又はデバイスは、記憶された較正情報を取得又は取り出し得る。
【0102】
分析マネージャ620は、コンピューティングシステム602上で動作するソフトウェアプロトコル(例えば、ソフトウェアモジュール又はライブラリ)であり、本明細書に記載のアッセイシステム環境100のいずれか又は全てのデータ記憶システムにアクセスして、アッセイ分析操作を実行するために必要なサンプルアッセイデータセットを取得するように構成されている。具体的には、分析マネージャ620は、サンプルアッセイデータセットを取得し、サンプル量の値を判定するように構成される。
【0103】
分析マネージャ620は、1つ以上のサンプルアッセイデータセットを取得するように構成されている。サンプルアッセイデータセットは、アッセイシステム環境100内の任意の記憶位置(例えば、データ記憶デバイス106)から取得されてもよく、かつ/又は取得されたときにアッセイデバイス101から直接取得されてもよい。サンプルアッセイデータセットは、少なくとも1つの試験サンプルに対するアッセイ測定の結果を含む。アッセイ測定は、少なくとも1つの試験サンプルに対応する少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含む。実施形態では、サンプルアッセイデータセットは、試験サンプル当たりの複数のサンプルアッセイシグナル値を含む、任意の数の試験サンプルに対する任意の数のアッセイ測定値を含み得る。
【0104】
分析マネージャ620は、サンプルアッセイデータセットに関連する較正情報を判定する(例えば、選択する)ように更に構成される。サンプルアッセイデータセットに関連する較正情報(例えば、サンプルアッセイデータセットが取得されたマルチウェルプレートに関連する較正情報)は、アッセイシステム環境100の任意の好適な記憶位置から取り出すことができる。
【0105】
取得されたサンプルアッセイテストデータ(例えば、1つ以上のアッセイシグナル値)及び較正モデル(選択されたモデル方程式及び関連する適合パラメータのそれぞれの値を含み得る)に基づいて、分析マネージャは、1つ以上のサンプル量又は量の値を判定するように構成されている。適合パラメータ及びアッセイシグナル値の適切な値が、選択したモデル方程式に入力され、その後、サンプル量の値について解くことができる。実施形態では、方程式は、例えば、方程式を解くために当該技術分野で既知の多くのアルゴリズムのうちの1つを用いることによって、サンプル量の値を判定するために数値で解かれる。使用できる多くのアルゴリズムのうちのいくつかの短い、非限定的なリストには、二分法、割線法、ニュートン法、ステフェンセン法、及びブレント法が含まれる)。実施形態では、選択されたモデル方程式は、サンプル量の値を容易にするために反転される。分析マネージャ620は、サンプルアッセイデータセットに記憶されているいずれか及び全てのサンプルアッセイシグナル値についてサンプル量の値計算を実行するように構成されている。
【0106】
ユーザインターフェースマネージャ622は、コンピューティングシステム602上で動作するソフトウェアプロトコル(例えば、ソフトウェアモジュール又はライブラリ)である。ユーザインターフェースマネージャ622は、ユーザインターフェースを提供して、コンピューティングシステム602とのユーザインタラクションを可能にするように構成されている。ユーザインターフェースマネージャ622は、これらに限定されないが、タッチスクリーン、キーボード、マウス、コントローラ、ジョイスティック、音声制御を含む任意のユーザ入力源から入力を受信するように構成されている。ユーザインターフェースマネージャ622は、テキストベースのユーザインターフェース、グラフィカルユーザインターフェース、又は任意の他の好適なユーザインターフェースなどのユーザインターフェースを提供するように構成されている。実施形態では、ユーザインターフェースマネージャ622は、2021年3月2日に米国特許第10,936,163号として発行された米国特許出願第16/513,526号に記載されているように、「論理的ユーザインターフェース」(methodical user interface、MUI)を提供するように構成されてもよく、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。ユーザインターフェースマネージャ622は、ネットワークマネージャ614を使用して、1つ以上のクライアント又はコンピューティングシステム602を介してそのようなユーザインターフェースサービスを提供するように構成されている。ユーザインターフェースマネージャ622は、クライアントデバイスのタイプに応じて異なるユーザインターフェースサービスを提供するように構成され得る。例えば、ラップトップ又はデスクトップコンピュータには、インターフェースオプションの完全なスイートを含むユーザインターフェースが提供され得、一方、スマートフォン又はタブレットには、ステータス更新に限定されたユーザインターフェースが提供され得る。
【0107】
ユーザインターフェースマネージャ622は、ユーザ認証サービスを提供するように構成されている。ユーザは、例えば、パスワード、生体認証スキャン(網膜スキャン、指紋、声紋、顔認識など)、キーカード、トークンアクセス、及びユーザ認証の任意の他の好適な手段を介して認証され得る。ユーザ認証サービスは、1つ以上のアッセイデバイス101へのアクセスを制御するために提供され得る。
【0108】
実施形態では、1つ以上のユーザに、アッセイシステム環境100の全ての機能、プロセス情報、及び/又は生産情報への完全なアクセスが提供され得る。1つ以上のユーザに、アッセイシステム環境100の機能、プロセス情報、及び/又は生産情報への限定されたアクセスが提供され得る。1つ以上のユーザに、アッセイシステム環境100の限定された部分への完全なアクセスが提供され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のユーザは、プロセス情報、生産情報などの閲覧を許可するが、プロセスパラメータへの任意の調整を許可しない「読み出し専用」アクセスが提供され得る。更に、1つ以上のユーザは、アーカイブされたデータへの完全なアクセス、又は限定されたアクセスが提供され得る。アクセス制御は、ユーザ識別、ユーザ機能、ユーザジョブ識別、及び任意の他の好適な基準に従って判定され得る。
【0109】
実施形態では、ユーザインターフェースマネージャ622は、1人以上のユーザに、アッセイシステム環境100の1つ以上の要素に関するいずれか又は全てのプロセス及び/又は生産情報へのアクセスを提供し得る。ユーザインターフェースマネージャ622は、ユーザがアッセイシステム環境の1つ以上のデバイスで様々なタスクを実行することを許可し得る。例えば、ユーザインターフェースマネージャ622は、ユーザが1つ以上のプロトコルパラメータを直接調整又は制御することを許可し得る。
【0110】
本明細書に論じられるように、様々なマネージャは、アッセイシステム環境100のコンピューティングデバイスの任意の組み合わせによって実装され得る。実施形態では、この分散性質は、別個の位置でのプロトコルマネージャ612、較正適合マネージャ618、及び分析マネージャ620の動作を可能にする。したがって、ローカルアッセイコンピューティングシステム102を介してアッセイデバイス101を動作させる技術者は、収集された較正アッセイデータ及びサンプルアッセイデータを、アッセイシステム環境100に関連付けられた任意の記憶デバイスに記憶し得る。次いで、較正適合マネージャ618は、較正データに対して動作され得、分析マネージャ620は、次いで、アッセイシステム環境100内の任意の他のコンピュータシステムからのサンプルアッセイデータに対して動作され得る。
【0111】
したがって、様々なワークフローのシナリオは、本明細書に記載のシステムによって達成され得る。例えば、顧客エンティティは、ディストリビュータからマルチウェルサンプルプレートを受信し、必要な全ての較正、アッセイ、及び分析工程を実行し得る。別の例では、顧客エンティティは、較正工程が既に完了しているマルチウェルサンプルプレートを受け取り得る。したがって、サンプルプレートを受け取ることに加えて、顧客エンティティは、関連する較正情報を受信し得る。別の例では、較正アッセイ及びサンプルアッセイ工程は、第1の当事者によって形成されてもよく、一方、第2の当事者は、較正適合及びサンプル量の値の判定工程を実行する。更に別の例では、顧客エンティティは、較正アッセイ及びサンプルアッセイ工程を実行し得、較正アッセイデータセットに基づいて第2の当事者から較正情報を受信し得る。上記は単なる例であり、本開示の範囲を限定するものではない。アッセイシステム環境100の使用は、任意の好適な位置での本明細書に記載の任意の工程の動作を可能にする。
【0112】
図16は、アッセイを較正し、較正をサンプルアッセイデータに適用するプロセス1600を示すフローチャートである。プロセス1600は、1つ以上の物理プロセッサによって実行されたときに、コンピュータシステムに本方法を実行させるコンピュータプログラム命令でプログラムされた1つ以上の物理プロセッサを有する1つ以上のコンピュータシステム上で実行される。実施形態では、プロセス1600は、アッセイシステム環境100に関連付けられた1つ以上のコンピューティングシステム602を介して実行される。コンピューティングシステム602は、プロセス1600を実行するように構成されたハードウェア及びソフトウェアの組み合わせの例を表すが、プロセス1600の実装は、コンピューティングシステム602のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせに限定されない。本方法の動作の各々に関する追加の詳細は、上記のように、コンピューティングシステム602の説明に従って理解され得る。
【0113】
プロセス1600の動作1602において、コンピューティングシステム(例えば、602)は、較正データセットを取得する。較正データセットの取得は、例えば、アッセイシステム環境100に関連付けられた較正適合マネージャ618によって、及び/又はアッセイシステム環境100に関連付けられたプロトコルマネージャ612と併せて較正適合マネージャ618によって実行され得る。較正データセットを取得することは、較正システム環境100に関連付けられた1つ以上のアッセイデバイス101を使用して較正データセットを生成するために較正アッセイを実行することを含み得る。較正データセットを取得することは、代替的又は追加的に、アッセイシステム環境100に関連付けられた任意の記憶位置(例えば、データ記憶デバイス106)から較正データセットを取り出すことを含み得る。較正データセットは、複数の較正サンプルの定義された量の値に基づいた複数の量の値を含み、複数の較正サンプルに対応する複数のアッセイシグナル値を含む。
【0114】
動作1604又はプロセス1600において、コンピューティングシステムは、モデル較正方程式の適合パラメータを判定する。モデル較正方程式の適合パラメータを判定することは、例えば、アッセイシステム環境に関連付けられた任意の較正適合マネージャ618によって実行され得る。適合パラメータを判定することは、較正モデル方程式の選択と、パラメータを較正モデル方程式に適合させることとを含み得る。パラメータを較正モデル方程式に適合させることは、較正データセットの複数の量の値に対する較正データセットからの複数のアッセイシグナル値の依存性を較正モデル方程式に適合させることを含む。選択された較正モデル方程式及び関連する適合パラメータは、較正モデルを構成する。例えば、較正適合マネージャ618は、較正モデルによって予測又は推定される分析物量の値と較正サンプルの既知の分析物量の値との間の誤差の量を最小化する、上述の適合パラメータ(例えば、A、B、C、D)のそれぞれの値を判定し得る。
【0115】
プロセス1600の動作1606において、コンピューティングシステムは、サンプルアッセイデータセットを取得し得る。サンプルアッセイデータセットを取得することは、サンプルアッセイデータセットを生成するために、例えば、アッセイシステム環境100に関連付けられたプロトコルマネージャ612によって、アッセイシステム環境100に関連付けられたアッセイデバイス101でサンプルアッセイを実行することを含み得る。サンプルアッセイデータセットを取得することは、追加的又は代替的に、分析マネージャ620によって、アッセイシステム環境100に関連付けられた任意の記憶位置からサンプルアッセイデータセットを取り出すことを含み得る。
【0116】
プロセス1600の動作1608において、コンピューティングシステムは、サンプルアッセイ量の値を判定し得る。サンプルアッセイ量の値は、例えば、サンプルアッセイデータセット及び較正モデル、すなわち、動作1604からの選択されたモデル較正方程式及び適合パラメータ値に従って分析マネージャ620によって判定される。実施形態では、選択されたモデル較正方程式の反転形態は、サンプルアッセイ量の値の判定を容易にするために用いられる。実施形態では、分析マネージャは、方程式解法アルゴリズムを用いて、サンプルアッセイ量の値を判定する。
【0117】
プロセス1600の動作は、アッセイシステム環境100のコンピューティングシステム(ローカル及びネットワーク化されている)に関連付けられた様々なマネージャによって実行され得る。プロセス1600の様々な動作は、アッセイシステム環境100に関連付けられたコンピューティングシステムのうちのいずれか1つ以上で実行され得、動作のいずれかが同じコンピューティングシステムで実行されるという要件はない。
【0118】
追加の実施形態として、以下が挙げられる。
【0119】
実施形態1は、アッセイシステム較正方法であって、アッセイシステム上で、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対して、複数の較正アッセイを実行して、複数の較正アッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットを生成することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、較正モデル方程式が、量の値の関数に依存する修正されたヒルスロープを有する修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式である、選択することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式を較正データセットに適合させる適合パラメータに対するそれぞれの値を識別することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式及び適合パラメータに対するそれぞれの値を含む、較正モデルを生成することと、アッセイシステム上で、少なくとも1つの試験サンプルに対して、少なくとも1つのサンプルアッセイを実行して、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含むサンプルアッセイデータセットを生成することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル及び少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従って判定されたサンプル量の値を取得することと、を含む、方法である。
【0120】
実施形態2は、実施形態1を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の関数に依存する。
【0121】
実施形態3は、実施形態2を含み、較正モデル方程式が、
【数14】
又は数学的等価物として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0122】
実施形態4は、実施形態1~3を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の自然対数の関数に依存する。
【0123】
実施形態5は、実施形態1~4を含み、較正モデル方程式が、
【数15】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0124】
実施形態6は、実施形態1~5を含み、較正モデルに従ってサンプル量の値を取得することが、方程式
【数16】
を使用して実行される。
【0125】
実施形態7は、実施形態1~6を含み、較正モデル方程式が、
【数17】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0126】
実施形態8は、実施形態1~7を含み、較正モデル方程式が、
【数18】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0127】
実施形態9は、実施形態1~8を含み、適合パラメータに対するそれぞれの値を識別することが、較正データセットと、較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との平均二乗誤差を最小化する、適合パラメータのそれぞれの値を判定することを含む。
【0128】
実施形態10は、実施形態1~10を含み、平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される。
【0129】
実施形態11は、アッセイシステムであって、少なくとも1つのメモリユニットと、少なくとも1つのメモリユニット上の命令に従ってプログラムされた少なくとも1つの処理ユニットと、少なくとも1つの処理ユニットによって制御されるように構成された少なくとも1つのアッセイシステム構成要素と、を含み、少なくとも1つの処理ユニットが、少なくとも1つのアッセイシステム構成要素を制御して、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対して、複数の較正アッセイを実行して、複数の較正アッセイシグナル値を取得することと、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットを生成することと、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、較正モデル方程式を較正データセットに適合させる適合パラメータに対するそれぞれの値を識別することと、較正モデル方程式及び適合パラメータに対するそれぞれの値を含む、較正モデルを生成することと、少なくとも1つのアッセイシステム構成要素を制御して、少なくとも1つの試験サンプルに対して、少なくとも1つのサンプルアッセイを実行して、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含むサンプルアッセイデータセットを生成することと、較正モデル及び少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従って判定されたサンプル量の値を取得することと、を行うように構成されている、アッセイシステムである。
【0130】
実施形態12は、実施形態11を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の関数に依存する。
【0131】
実施形態13は、実施形態11~12を含み、較正モデル方程式が、
【数19】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0132】
実施形態14は、実施形態11~13を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の自然対数の関数に依存する。
【0133】
実施形態15は、実施形態11~14を含み、較正モデル方程式が、
【数20】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0134】
実施形態16は、実施形態11~15を含み、較正モデルに従ってサンプル量の値を取得することが、式
【数21】
を使用して実行される。
【0135】
実施形態17は、実施形態11~16を含み、較正モデル方程式が、
【数22】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0136】
実施形態18は、実施形態11~17を含み、較正モデル方程式が、
【数23】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0137】
実施形態19は、実施形態11~18を含み、少なくとも1つの処理ユニットが、較正データセットと、較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との間の平均二乗誤差を最小化する、適合パラメータに対するそれぞれの値を判定することによって、適合パラメータに対するそれぞれの値を識別するように更に構成されている。
【0138】
実施形態20は、実施形態11~19を含み、平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される。
【0139】
実施形態20は、命令が記憶されている1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、少なくとも1つの処理ユニットによって実行されるときに、少なくとも1つの処理ユニットに、アッセイシステムの制御を介して、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対して、複数の較正アッセイを実行して、複数の較正アッセイシグナル値を取得することと、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットを生成することと、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、較正モデル方程式を較正データセットに適合させる適合パラメータに対するそれぞれの値を識別することと、較正モデル方程式及び適合パラメータに対するそれぞれの値を含む、較正モデルを生成することと、アッセイシステムの制御を介して、少なくとも1つの試験サンプルに対して、少なくとも1つのサンプルアッセイを実行して、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含むサンプルアッセイデータセットを生成することと、較正モデル及び少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従って判定されたサンプル量の値を取得することと、を行わせる、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0140】
実施形態22は、実施形態21を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の関数に依存する。
【0141】
実施形態23は、実施形態21~22を含み、較正モデル方程式が、
【数24】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0142】
実施形態24は、実施形態21~23を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の自然対数の関数に依存する。
【0143】
実施形態25は、実施形態21~24を含み、較正モデル方程式が、
【数25】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0144】
実施形態26は、実施形態21~25を含み、較正モデルに従ってサンプル量の値を取得することが、方程式
【0145】
【数26】
を使用して実行される。
【0146】
実施形態27は、実施形態21~26を含み、較正モデル方程式が、
【数27】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0147】
実施形態28は、実施形態21~27を含み、較正モデル方程式が、
【数28】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0148】
実施形態29は、実施形態21~28を含み、少なくとも1つの処理ユニットが、較正データセットと、較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との間の平均二乗誤差を最小化する、適合パラメータのそれぞれの値を判定することによって、適合パラメータに対するそれぞれの値を識別するようにされている。
【0149】
実施形態30は、実施形態21~29を含み、平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される。
【0150】
実施形態31は、アッセイシステム較正方法であって、アッセイシステム上で、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対して、複数の較正アッセイを実行して、複数の較正アッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットを生成することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式を較正データセットに適合させる適合パラメータに対するそれぞれの値を識別することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式及び適合パラメータを含む、較正モデルを生成することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデルを記憶することと、を含む、方法を含む。
【0151】
実施形態32は、実施形態31を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の関数に依存する。
【0152】
実施形態33は、実施形態31~32を含み、較正モデル方程式が、
【数29】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0153】
実施形態34は、実施形態31~34を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の自然対数の関数に依存する。
【0154】
実施形態35は、実施形態31~34を含み、較正モデル方程式が、
【数30】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0155】
実施形態36は、実施形態31~35を含み、較正モデルに従ってサンプル量の値を取得することが、方程式
【数31】
を使用して実行される。
【0156】
実施形態37は、実施形態31~36を含み、較正モデル方程式が、
【数32】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0157】
実施形態38は、実施形態31~37を含み、較正モデル方程式が、
【数33】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0158】
実施形態39は、実施形態31~38を含み、適合パラメータに対するそれぞれの値を識別することが、較正データセットと、較正モデルから較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との間の平均二乗誤差を最小化する、適合パラメータのそれぞれの値を判定することを含む。
【0159】
実施形態40は、実施形態31~39を含み、平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される。
【0160】
実施形態41は、アッセイシステム較正方法であって、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式及び適合パラメータに対するそれぞれの値を含む、較正モデルを取得することであって、較正モデル方程式が、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付け、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存し、適合パラメータに対するそれぞれの値が、較正モデル方程式を、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、較正データセットに適合させる、取得することと、アッセイシステム上で、少なくとも1つの試験サンプルに対して、少なくとも1つのサンプルアッセイを実行して、サンプルアッセイシグナル値を取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、サンプルアッセイシグナル値を含むサンプルアッセイデータセットを生成することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル及び少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従って判定されたサンプル量の値を判定することと、を含む、方法を含む。
【0161】
実施形態42は、実施形態41を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の関数に依存する。
【0162】
実施形態43は、実施形態41~42を含み、較正モデル方程式が、
【数34】

として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0163】
実施形態44は、実施形態41~43を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の自然対数の関数に依存する。
【0164】
実施形態45は、実施形態41~44を含み、較正モデル方程式が、
【数35】

として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0165】
実施形態46は、実施形態41~45を含み、較正モデルに従ってサンプル量の値を取得することが、以下の式を使用して実行される。
【数36】
【0166】
実施形態47は、実施形態41~46を含み、較正モデル方程式が、
【数37】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0167】
実施形態48は、実施形態41~47を含み、較正モデル方程式が、
【数38】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0168】
実施形態49は、実施形態41~48を含み、適合パラメータに対するそれぞれの値を識別することが、較正データセットと、較正モデルから較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との間の平均二乗誤差を最小化する、適合パラメータのそれぞれの値を判定することを含む。
【0169】
実施形態50は、実施形態41~49を含み、平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される。
【0170】
実施形態51は、命令が記憶された1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、少なくとも1つの処理ユニットによって実行されるときに、処理ユニットに、定義された量の分析物を有し、かつ異なる量の分析物を有する較正サンプルを含む、複数の較正サンプルに対するアッセイ測定の結果を含む、較正データセットを取得することであって、較正データセットが、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値と、を含む、取得することと、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付ける較正モデル方程式を選択することであって、較正モデル方程式が、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存する、選択することと、較正モデル方程式を較正データセットに適合させる適合パラメータのそれぞれの値を識別することと、較正モデル方程式及び適合パラメータのそれぞれの値を含む、較正モデルを生成することと、少なくとも1つの試験サンプルに対するアッセイ測定の結果を含むサンプルアッセイデータセットを取得することであって、試験データセットが、少なくとも1つの試験サンプルに対応する少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含む、取得することと、較正モデル及び少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従ってサンプル量の値を判定することと、を行わせる、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0171】
実施形態52は、実施形態51を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の関数に依存する。
【0172】
実施形態53は、実施形態51~52を含み、較正モデル方程式が、
【数39】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0173】
実施形態54は、実施形態51~53を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の自然対数の関数に依存する。
【0174】
実施形態55は、実施形態51~54を含み、較正モデル方程式が、
【数40】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0175】
実施形態56は、実施形態51~55を含み、較正モデルに従ってサンプル量の値を取得することが、以下の方程式を使用して実行される。
【数41】
【0176】
実施形態57は、実施形態51~56を含み、較正モデル方程式が、
【数42】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0177】
実施形態58は、実施形態51~57を含み、較正モデル方程式が、
【数43】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0178】
実施形態59は、実施形態51~58を含み、少なくとも1つの処理ユニットが、較正データセットと、較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との間の平均二乗誤差を最小化する、適合パラメータのそれぞれの値を判定することによって、適合パラメータのそれぞれの値を識別するようにされている。
【0179】
実施形態60は、実施形態51~59を含み、平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される。
【0180】
実施形態61は、少なくとも1つのメモリユニット及び少なくとも1つのメモリユニット上の命令に従ってプログラムされた少なくとも1つの処理ユニットを含むシステムによって実行されるコンピュータ実装方法であって、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル方程式及び適合パラメータに対するそれぞれの値を含む較正モデルを取得することであって、較正モデル方程式が、定義された量を複数の較正アッセイシグナル値に関連付けて、修正された4パラメータロジスティック回帰適合方程式であり、修正されたヒルスロープが、量の値の関数に依存し、適合パラメータに対するそれぞれの値が、較正モデル方程式を、定義された量に従う複数の量の値と、複数の較正サンプルに対応する複数の較正アッセイシグナル値とを含む、較正データセットに適合させる、取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、少なくとも1つの試験サンプルに対するサンプルアッセイ測定の結果を含むサンプルアッセイデータセットを取得することであって、サンプルアッセイデータセットが、少なくとも1つの試験サンプルに対応する少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値を含む、取得することと、少なくとも1つの処理ユニットによって、較正モデル及び少なくとも1つのサンプルアッセイシグナル値に従って、サンプル量の値を判定することと、を含む、方法を含む。
【0181】
実施形態62は、実施形態61を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の関数に依存する。
【0182】
実施形態63は、実施形態61~62を含み、較正モデル方程式が、
【数44】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0183】
実施形態64は、実施形態61~63を含み、較正モデル方程式において、修正されたヒルスロープが、量の値の逆数の自然対数の関数に依存する。
【0184】
実施形態65は、実施形態61~64を含み、較正モデル方程式が、
【数45】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、A、B、C、D、及びEは、適合パラメータである。
【0185】
実施形態66は、実施形態61~65を含み、較正モデルに従ってサンプル量の値を取得することが、方程式
【数46】
を使用して実行される。
【0186】
実施形態67は、実施形態61~66を含み、較正モデル方程式が、
【数47】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0187】
実施形態68は、実施形態61~67を含み、較正モデル方程式が、
【数48】
として定義され、式中、xは、量の値を表し、yは、アッセイシグナル値を表し、Cは、選択された定数を表し、A、B、D、及びEは、適合パラメータである。
【0188】
実施形態69は、実施形態61~68を含み、適合パラメータのそれぞれの値を識別することが、較正データセットと、較正モデルから取得された1つ以上の推定又は予測との間の平均二乗誤差を最小化する、適合パラメータのそれぞれの値を判定することを含む。
【0189】
実施形態70は、実施形態61~69を含み、平均平方誤差が、1/yモデルを使用して計算される。
【0190】
本明細書に記載の方法及び応用に対する他の好適な修正及び適応が、実施形態のうちのいずれかの範囲からも逸脱することなく行うことができることは、当業者には容易に明らかであろう。
【0191】
特定の実施形態が本明細書に示され、説明されているが、特許請求の範囲は、説明され、示される部品の特定の形態又は配置に限定されるべきではないことを理解されたい。本明細書では、例示的な実施形態が開示されており、特定の用語が用いられているが、それらは汎用的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的では使用されない。上記の教示に照らして、実施形態の修正及び変形が可能である。したがって、実施形態は、具体的に記載される以外に実践され得ることを理解されたい。
【0192】
本明細書に記載されている全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各個々の刊行物、特許、又は特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2A-2B】
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】