IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ プライメタルズ・テクノロジーズ・ジャーマニー・ゲーエムベーハーの特許一覧

特表2024-507678アルミニウム用の圧延トレインの平坦度の測定
<>
  • 特表-アルミニウム用の圧延トレインの平坦度の測定 図1
  • 特表-アルミニウム用の圧延トレインの平坦度の測定 図2
  • 特表-アルミニウム用の圧延トレインの平坦度の測定 図3
  • 特表-アルミニウム用の圧延トレインの平坦度の測定 図4
  • 特表-アルミニウム用の圧延トレインの平坦度の測定 図5
  • 特表-アルミニウム用の圧延トレインの平坦度の測定 図6
  • 特表-アルミニウム用の圧延トレインの平坦度の測定 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】アルミニウム用の圧延トレインの平坦度の測定
(51)【国際特許分類】
   B21B 38/02 20060101AFI20240214BHJP
   G01B 7/34 20060101ALI20240214BHJP
   G01L 5/04 20060101ALI20240214BHJP
   G01L 5/10 20200101ALI20240214BHJP
【FI】
B21B38/02
G01B7/34 101
G01L5/04 A
G01L5/10 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544586
(86)(22)【出願日】2022-01-24
(85)【翻訳文提出日】2023-09-11
(86)【国際出願番号】 EP2022051485
(87)【国際公開番号】W WO2022157356
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】21153138.9
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516128728
【氏名又は名称】プライメタルズ・テクノロジーズ・ジャーマニー・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ホセ・クラウディオ・ブランコ・デ・ソウサ
【テーマコード(参考)】
2F051
2F063
【Fターム(参考)】
2F051AA13
2F051AB02
2F051AB05
2F063AA45
2F063BA23
2F063BB05
2F063BC05
2F063DA01
2F063DA05
2F063GA08
(57)【要約】
本発明は、高温アルミニウムストリップ(1)を圧延するためのスタンド(2)であり、その下流の出口側には、トリミング装置(7)、前方偏向ローラ(8)、測定アセンブリ(9)、巻取り装置(10)が配置される圧延スタンド(2)に関する。巻取り装置(10)はコイラ(11)とその上流にある後方偏向ローラ(12)を有する。トリミング装置(7)は、ストリップ(1)の残りの中央領域だけが下流の装置(8から10)に供給されるようストリップ(1)の一部分をその両側から切断する。偏向ローラ(8)は、ストリップ(1)を、スタンド(2)とローラ(12)の間の直接結合線(13)から遠ざけるよう偏向させる。測定アセンブリ(9)は励起装置(14)と測定装置(19)を有する。励起装置(14)は、ストリップ(1)をその厚さ方向に振動させるように励起する。測定アセンブリ(19)はストリップ(1)の幅方向に隣り合うストリップ(1)の複数の領域(20)について、それぞれの領域(20)の励起された機械的振動の振幅を感知する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミニウムの金属ストリップ(1)の圧延装置であり、
- 前記圧延装置が、圧延スタンド(2)を有し、
- 前記圧延装置が、前記圧延スタンド(2)の出口側に配置されコイラ(11)および後方偏向ローラ(12)を有する巻取り装置(10)を有し、
- 前記後方偏向ローラ(12)が、前記圧延スタンド(2)と前記コイラ(11)との間に配置され、
- 前記圧延装置が、前記圧延スタンド(2)と前記後方偏向ローラ(12)との間に配置され前記金属ストリップ(1)の平坦度を決定するように指定された測定アセンブリ(9)を有し、
- 前記測定アセンブリ(9)が、前記金属ストリップ(1)をその厚さ方向に機械的に振動させるように励起可能である機械的励起装置(14)を有し、
- 前記測定アセンブリ(9)が、前記金属ストリップ(1)の幅方向に互いに隣り合う前記金属ストリップ(1)の複数の領域(20)について、前記金属ストリップ(1)のそれぞれの領域(20)の前記励起された機械的振動の振幅を検出することができる測定装置(19)を有する、
圧延装置において、
- 前記圧延装置が、トリミング装置(7)を有し、前記トリミング装置(7)が、前記圧延スタンド(2)の前記出口側に配置され、前記金属ストリップ(1)の唯一の残りの中央領域が前記後方偏向ローラ(12)の方に供給され前記後方偏向ローラ(12)から前記コイラ(11)へと供給されるように、前記金属ストリップ(1)の1つの帯を前記金属ストリップの両側においていずれの場合にも切り離すことができること、および
- 前記圧延装置が、前方偏向ローラ(8)を有し、前記前方偏向ローラ(8)が、前記トリミング装置(7)と前記測定アセンブリ(9)との間に配置され、前記金属ストリップ(1)を、前記圧延スタンド(2)と前記後方偏向ローラ(12)との間の直接結合線(13)から偏向させることができること
を特徴とする、圧延装置。
【請求項2】
前記機械的励起装置(14)が、前記金属ストリップ(1)の一方側に周期的に真空により作用されることができる吸引装置として構成されること
を特徴とする、
請求項1に記載の圧延装置。
【請求項3】
前記測定装置(19)が、前記金属ストリップ(1)の前記それぞれの領域(20)の前記励起された機械的振動の前記振幅を非接触で検出することができる、非接触で動作する測定装置として構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の圧延装置。
【請求項4】
前記測定装置(19)が、前記金属ストリップ(1)に渦電流を誘導するために、いくつかの電磁励起装置(21)を有し、前記金属ストリップ(1)の前記それぞれの領域(20)の前記機械的振動の前記振幅の検出のために、前記金属ストリップ(1)の前記それぞれの領域(20)内において励起される前記渦電流の強度を検出することができる少なくとも1つの電磁レシーバ装置(22)をいずれの場合にも有すること
を特徴とする、
請求項3に記載の圧延装置。
【請求項5】
前記前方偏向ローラ(8)が、前記金属ストリップ(1)の前記厚さ方向に、前記圧延スタンド(2)と前記後方偏向ローラ(12)との前記直接結合線(13)に対して略に直交に移動可能であること
を特徴とする、
請求項1から4のいずれか一項に記載の圧延装置。
【請求項6】
前記前方偏向ローラ(8)が、前記金属ストリップ(1)上に上から作動可能であること
を特徴とする、
請求項1から5のいずれか一項に記載の圧延装置。
【請求項7】
前記前方偏向ローラ(8)が、前記前方偏向ローラ(8)と前記測定アセンブリ(9)とが連帯してのみ移動可能であるように前記測定アセンブリ(9)に機械的に連結されること、ならびに、前記前方偏向ローラ(8)および前記測定アセンブリ(9)が、前記金属ストリップ(1)の同じ側に配置されること
を特徴とする、
請求項1から6のいずれか一項に記載の圧延装置。
【請求項8】
前記前方偏向ローラ(8)が、前記金属ストリップ(1)上で作動するとき前記測定アセンブリ(9)と前記金属ストリップ(1)との間隔がレバーアーム(24)の枢動のときに一定のままになるように、枢動可能に取り付けられた前記レバーアーム(24)によって前記測定アセンブリ(9)に連結されること
を特徴とする、
請求項7に記載の圧延装置。
【請求項9】
中央偏向ローラ(26)が、前記測定アセンブリ(9)と前記後方偏向ローラ(12)との間に配置されること
を特徴とする、
請求項1から8のいずれか一項に記載の圧延装置。
【請求項10】
前記中央偏向ローラ(26)が、前記中央偏向ローラ(26)と前記測定アセンブリ(9)とが連帯してのみ移動可能であるように、前記測定アセンブリ(9)に機械的に連結されること
を特徴とする、
請求項8に記載の圧延装置。
【請求項11】
前記測定装置(19)が、水冷されること
を特徴とする、
請求項1から10のいずれか一項に記載の圧延装置。
【請求項12】
前記測定装置(19)と前記金属ストリップ(1)との間隔(a)が、最小間隔と最大間隔との間で調整可能であること
を特徴とする、
請求項1から11のいずれか一項に記載の圧延装置。
【請求項13】
前記水冷、前記最小間隔、および前記最大間隔が、前記測定装置(19)が、前記最小間隔で水冷により恒久的に動作することができ、および、前記最大間隔で水冷なしに恒久的に動作することもでき、または前記測定装置(19)上での前記高温金属ストリップ(1)の熱影響によるダメージを少なくとも受けないような方法で、互いに適合されること
を特徴とする、
請求項11を引用する場合の請求項12に記載の圧延装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウムの金属ストリップ用の圧延装置に由来し、
- 圧延装置が、圧延スタンドを有し、
- 圧延装置が、圧延スタンドの出口側に配置されコイラおよび後方偏向ローラを有する巻取り装置を有し、
- 後方偏向ローラが、圧延スタンドとコイラとの間に配置され、
- 圧延装置が、圧延スタンドと後方偏向ローラとの間に配置され金属ストリップの平坦度を決定するように指定された測定アセンブリを有し、
- 測定アセンブリが、金属ストリップをその厚さ方向に機械的に振動させるように励起可能(excitable)である機械的励起装置(mechanical excitation device)を有し、
- 測定アセンブリが、金属ストリップの幅方向に互いに隣り合う金属ストリップの複数の領域について、金属ストリップのそれぞれの領域の励起された機械的振動の振幅を検出することができる測定装置を有する。
【背景技術】
【0002】
このような圧延装置は、冷間圧延鋼のための圧延トレインについて既知である。単なる例として、WO98/38482A1が参照され得る。金属ストリップの平坦度は、金属ストリップの領域の機械的振動の検出振幅から決定され得る。これについても、前述したWO文献においてより詳細に説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第98/38482号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
圧延金属ストリップの平坦度は、金属ストリップの圧延のときの品質上の重要な特性である。特に、圧延後に圧延金属ストリップが波形になることを回避しなければならない。この一連の問題はさらに、冷間圧延鋼の場合、および熱間圧延アルミニウムの場合に生じる。しかし、上述した圧延装置の設計実施形態は、鋼の冷間圧延の文脈で既知であるが、このタイプの圧延装置は、アルミニウムの熱間圧延においても容易に使用することができない。これには様々な理由がある。
【0005】
1つの理由としては、同じ幾何形状の圧延装置の場合、アルミニウムストリップは、鋼ストリップと異なる物理的性質を有し、したがって、異なる振動挙動、例えば、異なる固有周波数を有することが挙げられる。具体的には、アルミニウムストリップの固有周波数は、鋼ストリップよりも大幅により低い。アルミニウムストリップの固有周波数による妨害を回避するために、鋼ストリップよりもアルミニウムストリップにおいて、励起される機械的振動の大幅により低い周波数を選ばなければならない。実用上の理由から、より低い周波数で動作するこの理論的可能性は、得策ではないことが証明されている。
【0006】
さらなる理由としては、アルミニウムストリップの熱間圧延後に、アルミニウムストリップの側縁のトリミングが必要であることが挙げられる。このため、アルミニウムストリップの熱間圧延の場合、金属ストリップの帯をアルミニウムストリップの両側においていずれの場合にも切り離すトリミング装置が、圧延装置の圧延スタンドの出口側に配置される。しかし、アルミニウムストリップの少なくとも周囲領域は、トリミングに関連する切断手順の結果として励起され機械的に振動する。これらの振動は、アルミニウムストリップの少なくとも周囲領域における励起された機械的振動の振幅の正しい検出を妨げ、したがって、結果が歪曲されてしまう。
【0007】
したがって、セグメント化された張力測定ロール(tension measurement roll)を用いた接触による検出がアルミニウムストリップの平坦度の検出のため行われる。この解決策には様々な欠点がある。例えば、アルミニウムストリップの表面における引っ掻きまたは別の方法でダメージを与えるリスクがある。さらに、測定は、比較的不正確である。さらに、セグメント化された張力測定ロールは、コストが掛かる。最後に、セグメント化された張力測定ロールのセンサにダメージを与えるリスクがある。
【0008】
本発明の目的は、前記発明が高温アルミニウムストリップ用の圧延装置に使用され得るような方法で、冒頭に述べたタイプの圧延装置を修正することができる可能性を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1の特徴を有する圧延装置によって達成される。圧延装置の有利な設計実施形態は、従属請求項2から12の主題である。
【0010】
本発明によれば、冒頭で述べたタイプの圧延装置は、
- 圧延装置が、トリミング装置を有し、このトリミング装置が、圧延スタンドの出口側に配置され、金属ストリップの唯一の残りの中央領域が後方偏向ローラの方に供給され後方偏向ローラからコイラへと供給されるように、金属ストリップの1つの帯を金属ストリップの両側においていずれの場合にも切り離すことができ、
- 圧延装置が、前方偏向ローラを有し、この前方偏向ローラが、トリミング装置と測定アセンブリとの間に配置され、金属ストリップを、圧延スタンドと後方偏向ローラとの間の直接結合線から偏向させることができる
ように設計される。
【0011】
トリミング装置があることから、圧延装置は必ずアルミニウムストリップを圧延する圧延装置になる。これは、このタイプのトリミング装置は、他の金属の場合、特に鋼の場合において、必要とされることも存在することもないからである。前方偏向ローラによって金属ストリップは出口方向から偏向され、それによって金属ストリップは圧延スタンドから搬送方向に出て、それによって金属ストリップは測定アセンブリを通過する。偏向自体、したがって方向が変わること自体はあまり重要ではない。具体的には、金属ストリップ1が前方偏向ローラ8によって偏向される程度は、比較的小さくてよい。数度の偏向、例えば5°から10°までの偏向で十分である。しかし、より大きな偏向は容易に可能である。しかし、2つの決定的な効果が、前方偏向ローラでの偏向によって達成される。一方において、アルミニウムストリップが振動することができる自由距離が短くなる。これは、自由距離が、前方偏向ローラがあることにより、もはや圧延スタンドまたはトリミング装置からそれぞれ後方偏向ローラまで延在せず、前方偏向ローラから後方偏向ローラまでしか延在しないからである。その結果、測定アセンブリの領域におけるアルミニウムストリップの固有周波数は増加する。さらに、トリミング装置によって励起されるアルミニウムストリップのこれらの振動は、前方偏向ローラによって和らげられる。トリミング装置によって引き起こされる妨害は、こうしてなくなる、または少なくとも大幅に減衰される。
【0012】
機械的励起装置は、具体的には、金属ストリップの一方側に周期的に真空により作用されることができる吸引装置として構成され得る。この設計実施形態は、確立され、頑強で信頼性が高い。真空により励起される機械的振動の平均振幅は、空気の吸引が変化する程度によって設定され得る。励起される機械的振動の周波数は、空気の吸引が変化するときの周波数によって設定され得る。
【0013】
測定装置は、具体的には、金属ストリップのそれぞれの領域の励起された機械的振動の振幅を非接触で検出することができる、非接触で動作する測定装置として構成され得る。機械的励起装置の設計実施形態と同じように、この設計実施形態も確立され、頑強で信頼性が高い。
【0014】
非接触で動作する測定装置は、金属ストリップに渦電流を誘導するために、いくつかの電磁励起装置(electromagnetic excitation device)を有し、金属ストリップのそれぞれの領域の機械的振動の振幅の検出のために、金属ストリップのそれぞれの領域内において励起される渦電流の強度を検出することができる少なくとも1つの電磁レシーバ装置(electromagnetic receiver device)をいずれの場合にも有する。
【0015】
具体的には、機械的励起装置および測定装置が配置される測定アセンブリは、Siemens VAI Metals Technologies GmbH, Linz, Austriaにより相応に装備される様々な圧延機において使用される。Siemens VAI Metals Technologies GmbHによる測定アセンブリのその時点での製品名は、SIFLATであった。このタイプの測定アセンブリは、冒頭に記載したWO文献においても説明されている。
【0016】
前方偏向ローラは、金属ストリップの厚さ方向に、好ましくは、圧延スタンドと後方偏向ローラとの結合線に対して実質的に直交に移動可能である。移動の程度は、好ましくは、前方偏向ローラが、後退位置では、圧延ギャップ(rolling gap)と後方偏向ローラとの結合線から金属ストリップを偏向させないが、展開位置では偏向させるような程度である。この設計実施形態の結果、特に、「前方偏向ローラおよび測定アセンブリによる妨害なしに」きれいな巻取り始めが初期に可能であり、また、前方偏向ローラは、金属ストリップ上に作動し、巻取り始めの後に安定状態に達した後だけにその金属ストリップを偏向させることが実現され得る。
【0017】
前方偏向ローラは、好ましくは、金属ストリップ上に上から作動可能である。この場合特に、前方偏向ローラは、圧延スタンドと後方偏向ローラとの間の狭い取り付けスペース内に配置される必要がない。さらに、この設計実施形態は、今までのところ本発明に従って設計されていないすでに存在する圧延装置の改造をより簡単にする。
【0018】
前方偏向ローラを、前方偏向ローラと測定アセンブリとが連帯(conjointly)してのみ移動可能であるように測定アセンブリに機械的に連結することが可能である。この設計実施形態は、前方偏向ローラおよび測定アセンブリが、金属ストリップの同じ側に配置される場合、特に好都合である。これは、機械的構造を簡素化することができ、必要なアクチュエータをより少なくすることができる。これは、特に、前方偏向ローラが金属ストリップ上で作動するとき、測定アセンブリと金属ストリップ(または、前方偏向ローラと後方偏向ローラとの間の結合線)との間隔がレバーアームの枢動のときに一定のままになるように、前方偏向ローラが枢動可能に取り付けられたレバーアームによって測定アセンブリに連結される場合に適用される。
【0019】
さらに、中央偏向ローラが、測定アセンブリと後方偏向ローラとの間に配置されることが可能である。この設計実施形態の結果、金属ストリップの固有周波数を決定する測定アセンブリの領域内の自由距離がさらにより短くされ得る。
【0020】
中央偏向ローラは、好ましくは、測定アセンブリと中央偏向ローラとが連帯してのみ移動可能であるように、測定アセンブリに機械的に連結される。特に前方偏向ローラが測定アセンブリにも追加的に機械的に連結される場合、結果として、測定アセンブリ、前方偏向ローラおよび中央偏向ローラからなるユニットが金属ストリップの方へ動かされるとき、機械的励起装置および測定装置が金属ストリップから所望の間隔に配置されることが自動的に保証され得る。
【0021】
測定装置は、好ましくは、水冷される。その結果、特に、測定装置が十分に冷却され、平坦度の測定が、非常に高温のアルミニウムストリップ上であっても測定装置によって行うことが可能になる。
【0022】
測定装置と金属ストリップとの間隔は、好ましくは、最小間隔と最大間隔との間で調整可能である。その結果、測定装置と金属ストリップとの間隔は、特に必要があれば拡大することができる。そのような要求は、例えば、水冷不足の結果として生じることがある。
【0023】
水冷、最小間隔、および最大間隔は、好ましくは、測定装置が、最小間隔で水冷により恒久的に動作することができ、および、最大間隔で水冷なしに恒久的に動作することもでき、または測定装置上への高温金属ストリップの熱影響にもかかわらずダメージを少なくとも受けないような方法で、互いに適合される。
【0024】
本発明の上述の特徴、機能および利点、ならびにそれらが実施される方法は、概略的な例示の図面と併せてより詳細に説明される例示的な実施形態の以下の説明を併せればより明白になり、またより容易に理解可能になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】圧延装置の側面図である。
図2図1の圧延装置を上から見下ろした図である。
図3】測定アセンブリおよび2つの偏向ローラの側面図である。
図4図3の測定アセンブリを上から見下ろした図である。
図5】圧延装置の側面図である。
図6】圧延装置の側面図である。
図7】別の測定アセンブリおよび2つの偏向ローラの図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1および図2によれば、金属ストリップ1のための圧延装置は、圧延スタンド2を有する。図1の圧延スタンド2は、6段スタンドとして、したがって、その加工用ローラ3に加えて中間ローラ4および支持ローラ5を有する圧延スタンドとして示されている。しかし、圧延スタンド2は、例えば加工用ローラ3に加えて支持ローラ5だけがある4段スタンドのように、異なる構成であってもよい。この場合、支持ローラ5は、当然のことながら、加工用ローラ3上に直接的に支承されることになる。他の設計実施形態は、例えば、20ローラの圧延スタンドまたは12ローラの圧延スタンドなども可能である。
【0027】
金属ストリップ1は、高温アルミニウムストリップである。それは、通常100cm以上(いくつかの例では、最長225cm以上)の幅bを有し、300℃を超える温度範囲内、通常315℃から350℃の間の温度を有する。金属ストリップ1は、搬送方向xに圧延スタンド2へと供給される。それは、典型的には、やはりまた同じ搬送方向xに圧延スタンド2を出る。搬送方向xは、典型的には、水平方向、または少なくとも略水平方向である。金属ストリップ1が圧延スタンド2を出る移送速度は、最高で400m/min、時にはこれをいくらか上回ることもあり得る。
【0028】
圧延スタンド2の出口側には、このシーケンスでは、厚さ測定装置6、トリミング装置7、前方偏向ローラ8、測定アセンブリ9および巻取り装置10が配置される。巻取り装置10は、コイラ11と後方偏向ローラ12とを有し、ここで、後方偏向ローラ12は、圧延スタンド2とコイラ11との間、より具体的には測定アセンブリ9とコイラ11との間に配置される。
【0029】
入口側にある圧延スタンド2は、さらに上流の圧延スタンドを有することができる。複数のさらなる圧延スタンドが入口側にある圧延スタンド2の上流に配置されてもよい。同じように金属ストリップ1が解かれる巻取り装置は、例えば、圧延スタンド2のすぐ上流に配置される。これらの設計実施形態のどれが提供されるかは、本発明の文脈においてあまり重要ではない。このため、圧延スタンド2の入口側にある圧延装置の設計実施形態は、図面には示さず、したがって、より詳細な説明もない。
【0030】
金属ストリップ1は、圧延スタンド2から出た後、まずその厚さが厚さ測定装置6を用いて(任意選択で、ストリップ幅にわたる特定の場所において)検出される。厚さの検出は、本発明の文脈において、あまり重要ではない。このため、厚さ測定装置6は、図2の図面には含まれない。同じ理由から、検出された厚さの評価についても、より詳細には説明しない。
【0031】
次いで、金属ストリップ1の1つの帯が、トリミング装置7によって金属ストリップ1の両側でいずれの場合にも切り離される。このように、金属ストリップ1の残りの中央領域だけが、それに続く要素、すなわち前方偏向ローラ8、測定アセンブリ9、後方偏向ローラ12およびコイラ11へと供給される。図2には、切り離される帯が、中央領域との関係において実際よりもより幅広になるように示されている。実際には、前記帯は、典型的には、比較的小さい幅、典型的には1.5cmから4.0cmの間の幅を有する。
【0032】
金属ストリップ1が搬送される方向は、2つの偏向ローラ8、12によっていずれの場合にも変えられる。具体的には、金属ストリップ1は、圧延スタンド2(より具体的には、圧延スタンド2の圧延ギャップ)と後方偏向ローラ12との間の直接結合線13から、前方偏向ローラ8によって偏向される。
【0033】
図1および図2によれば、前方偏向ローラ8は、上から金属ストリップ1上に作動可能である。この設計の実施形態は、特に、前方偏向ローラ8が、すでにある圧延装置、すなわち前方偏向ローラ8をまだ有さない圧延装置に追加装備される場合、有利である。
【0034】
しかしながら、前方偏向ローラ8が金属ストリップ1上に上から作動可能であるか下から作動可能であるかに関わらず、前方偏向ローラ8は、先述の結合線13に対して直交または少なくとも略直交に、したがって、金属ストリップ1の厚さ方向に移動可能である。これは、図1において、前方偏向ローラ8の上の両方向矢印によって示されている。さらに、金属ストリップ1上への前方偏向ローラ8の作動は、要件次第で、制御された方法で(すなわち、フィードバック制御なしで)または、フィードバック制御される方法で行われ得る。前方偏向ローラ8の作動のための駆動は、要件次第で、電気、油圧または空気圧とすることができる。
【0035】
測定アセンブリ9の構成および機能モードは、図3および図4と併せて以下により詳細に説明される。
【0036】
図3によれば、測定アセンブリ9は、機械的励起装置14を有する。金属ストリップ1は、その厚さ方向において、機械的励起装置14によって機械的に振動するように励起され得る。具体的には、図3では、中心位置にある金属ストリップ1が実線で描かれ、完全な偏向位置にある金属ストリップ1が破線で描かれている。図3の例示による機械的励起装置14は、例えば吸引装置のように構成され得る。例えば、吸引ファン15は、吸引口16(図4も参照)および吸引ダクト17を用いることによって、金属ストリップ1と測定アセンブリ9との間の領域から空気を吸引することができ、したがって、片側における真空により金属ストリップ1に周期的に影響が与えられる。空気の吸引の程度は、吸引ファン15を直接作動させることによって、および/または、変調要素18を作動させることによって変えることができる。変調要素18の作動の場合、変調要素18は、周期的に、横断面、したがって吸引ダクト17の流れ抵抗を変える。変調要素18は、例えば吸引ダクト17内で回転する長円形または楕円形要素として構成され得る。
【0037】
金属ストリップ1が機械的に振動する周波数は、励起装置14が金属ストリップ1を励起して機械的に振動させる周波数によって決まる。周波数は、典型的には、上位の(upper)一桁または低い二桁のヘルツ範囲内、すなわち5Hzから30Hzの間である。前記周波数は、ほとんどの場合、8Hzから20Hzの間、特に10Hzから15Hzの間である。金属ストリップ1の機械的振動の振幅は、空気の吸引程度によって設定され得る。ほとんどの場合、空気の吸引は、金属ストリップ1の機械的振動の振幅が、50μmから200μmの間、特に80μmから125μmの間の範囲内になるように設定される。
【0038】
さらに、測定アセンブリ9は、金属ストリップ1の複数の領域20について(図2および図4参照)、金属ストリップ1のそれぞれの領域20の励起された機械的振動のそれぞれの振幅Ai(ここで、i=1、2、…n、および、n=領域20の数)を検出することができる測定装置19を有する。図2および図4の例示によれば、領域20は、金属ストリップ1の幅方向に見ると互いに隣り合っている。全部で8つの領域20という図示の数は、単なる例示として理解されたい。
【0039】
金属ストリップ1の平坦度は、決定された振幅Aiからそれ自体が既知の方法で決定され得る。以下において、それぞれの領域20のそれぞれの振幅Aiの逆数値は、KWiと称される。したがって、以下の相関関係がすべての領域20に適用される。
【0040】
【数1】
【0041】
さらに、逆数値KWiの平均値は、KW(すなわち、添え字iなし)と称される。
【0042】
【数2】
【0043】
このようにして、
【0044】
【数3】
【0045】
特定張力(specific tension)σiの分散(variance)δσiが、i番目の領域20について決定され得る。i番目の領域20についての特定張力σiは、任意選択でそれぞれの領域20の厚さにより重み付けされ、個別の領域20について決定された特定張力σiの平均値として導出される。次いで、平坦度は、特定張力σiの分散δσiからそれ自体既知の方法で決定され得る。
【0046】
決定された振幅Aiの評価または金属ストリップ1の平坦度の決定はそれぞれ、それ自体本発明の主題ではない。むしろ、本発明の主題は、振幅Aiを決定することができる、測定値の検出を可能にする圧延装置の設計実施形態である。
【0047】
測定装置19は、具体的には、非接触で動作する測定装置、すなわち、金属ストリップ1の領域20の励起された機械的振動の振幅Aiを非接触で検出することができる測定装置19として構成され得る。例えば、測定装置19は、渦電流を金属ストリップ1内に誘導することができるいくつかの電磁励起装置21を有することができる。特有の場合では、単一の電磁励起装置21だけが存在することが可能である。多くの場合、複数の領域20内に渦電流をいずれの場合にも誘導する複数の電磁励起装置21が存在し得る。図4によれば、測定装置19は、金属ストリップ1の各領域20にこのタイプの電磁励起装置21をいずれの場合にも有することができる。それぞれの励起装置21は、励磁コイル(excitation coil)のように構成され得る。励起装置21は、一定または個別に設定される励磁電流(excitation current)IAにより作用される。励磁電流IAによる作用は、励起装置21のうちの1つのみについて図4に示されている。
【0048】
励磁電流IAは、励磁周波数(excitation frequency)を有する。励磁周波数は、ほとんどの場合、数kHzの範囲内であり、しばしば一桁のMHz範囲内でさえもある。渦電流は、励磁電流IAによって金属ストリップ1内に誘導される。渦電流は、次いで、電磁レシーバ装置22によって識別され、検出され得る。電磁レシーバ装置22は、領域20に個別に割り当てられる。したがって、少なくとも1つの電磁レシーバ装置22が、各領域20にいずれの場合にも存在する。電磁レシーバ装置22は、レシーバコイル(receiver coil)のように構成され得る。電磁レシーバ装置22は、検出されたセンサ電流ISiを供給する(ここで、添え字iはやはりまたそれぞれの領域20を表す)。それぞれのセンサ電流ISiの強度は、金属ストリップ1のそれぞれの領域において励起された渦電流の強度の特徴を示している。金属ストリップ1のそれぞれの領域20と測定装置19とのそれぞれの電流間隔は、それぞれのセンサ電流ISiと、適宜それぞれの、励磁電流IAとの比からそれ自体既知の方法で決定され得る。この間隔の経時的な展開は、金属ストリップ1のそれぞれの領域20の機械的振動の振幅Aiによって与えられる。すでに説明してきたように、金属ストリップ1の平坦度に関連する結果は、振幅Aiから導かれ得る。
【0049】
領域20の間隔を決定するために、全体的にすべての領域20についての、または具体的にそれぞれの領域20についての感度、すなわち、それぞれのセンサ電流ISiと励磁電流IAとの比から間隔を決定することができる係数が決定される必要があり得る。このタイプの感度の決定は、実験との関係において行われ得る。
【0050】
測定アセンブリ9、具体的には測定装置19は、過酷な動作条件、特に、高温金属ストリップ1による高い熱応力に、能動的冷却なしに耐えることが可能である。しかし、ほとんどの場合、測定装置19は、水冷される。図4では、測定装置19には(比較的冷たい)冷却水23が供給され、(測定装置19の冷却後の)冷却水23が測定装置19から再び排出されることを見ることができる。
【0051】
最も典型的には、測定装置19と金属ストリップ1の間隔aは、調整可能である。間隔aは、金属ストリップ1の非偏向状態に関連する。例えば、測定装置19は、測定アセンブリ9内を移動可能なように配置することができる、または、測定アセンブリ9が、1つのまとまりとして移動することができる。間隔aは、最小間隔(例えば、完全に展開されている場合)と最大間隔(例えば、完全に後退されている場合)との間で調整可能である。測定装置19は、水冷が有効である限り、最小間隔で恒久的に動作され得る。水冷の効果は、例えば、監視することができる。しかし、水冷が例えば故障により働いていないとき、測定装置19の任意のさらなる動作は、または多くの場合、ともかく最小間隔で測定装置19を維持することでさえ、多くの場合、測定装置19に対して極めて急速にダメージを引き起こすことがある。したがって、水冷が効き目がないとき、測定装置19は好ましくは最大間隔まで後退される。高温金属ストリップ1の熱影響にもかかわらず、最大間隔では、測定装置19は少なくともダメージを受けない。動作の間、測定装置19と金属ストリップ1との間隔a(最小間隔と実質的に同一である)は、ほとんどの場合、数mmの範囲内、例えば2mmから5mmの間である。
【0052】
最大間隔ABは、最小間隔よりも大幅に大きくてよい。多くの場合、より大きな間隔により、それ以降、より低いセンサ電流ISiは、センサ電流ISiの任意の意味ある評価、したがって金属ストリップ1の領域20の機械的振動の振幅Aiの決定がもはや不可能なほど低くなる。しかし、最大間隔にもかかわらず、(金属ストリップ1の領域20の機械的振動の振幅Aiのこれに基づいた決定を含めた)測定装置19の継続動作が、それでも場合により可能となる場合もある。
【0053】
図1および図2による設計実施形態では、前方偏向ローラ8は、金属ストリップ1より上に配置され、一方、測定アセンブリ9は、金属ストリップ1より下に配置される。この場合、すなわち、前方偏向ローラ8および測定アセンブリ9が金属ストリップ1の互いに異なる側に配置される場合、前方偏向ローラ8は、典型的には、測定アセンブリ9から独立した装置である。しかし、前方偏向ローラ8と測定アセンブリ9とが金属ストリップ1の同じ側に配置される場合、図5の例示によれば、測定アセンブリ9と前方偏向ローラ8とが連帯してのみ移動可能であるように、前方偏向ローラ8を測定アセンブリ9に機械的に連結することが好都合であり得る。例えば、前方偏向ローラ8は、支承点25に枢動可能に取り付けられたレバーアーム24により、測定アセンブリ9に連結されてもよい。支承点25が適切に選ばれるならば、結果的に、測定アセンブリ9と金属ストリップ1との間隔がレバーアーム24の枢動のときに一定のままになることが実現され得る。例えば、支承点25は、後方偏向ローラ12の回転軸と一致してよく、または、この回転軸の直近にあってもよい。
【0054】
測定アセンブリ9と金属ストリップ1との間隔が一定のままであるという条件は、当然のことながら、前方偏向ローラ8が金属ストリップ1上に作動するときだけに満たされる。前方偏向ローラ8が金属ストリップ1から間隔を置いて配置されるとき、金属ストリップ1からの前方偏向ローラ8の間隔は変わり、したがって、金属ストリップ1からの測定アセンブリ9の間隔も変わる。
【0055】
さらに、図6の例示によれば、測定アセンブリ9と後方偏向ローラ12との間に中央偏向ローラ26を配置することが可能である。金属ストリップ1が機械的に振動させるように励起され得る有効長は、この設計実施形態の結果、特に短く保たれ得る。さらに、金属ストリップ1が前方偏向ローラ8と中央偏向ローラ26との間で搬送される方向は、結果的に、測定アセンブリ9からの金属ストリップ1の間隔aから独立して設定され得る。
【0056】
図7に示されるように、中央偏向ローラ26は、測定アセンブリ9と中央偏向ローラ26とが連帯してのみ移動可能であるように、測定アセンブリ9に機械的に連結され得る。この設計実施形態は、図7の例示によれば、中央偏向ローラ26に加えて前方偏向ローラ8も測定アセンブリ9に機械的に連結され、したがって一構成ユニットが形成される場合、特に有利である。この場合、測定アセンブリ9、前方偏向ローラ8および中央偏向ローラ26からなる構成ユニットは、金属ストリップ1の問題ない初期の巻取りが可能になるように、金属ストリップ1の初期の巻取りの間、後退位置に保持され得る。初期の巻取り後に次いで、構成ユニットは、前方偏向ローラ8および中央偏向ローラ26が金属ストリップ1を偏向させるように展開される。測定アセンブリ9、前方偏向ローラ8および中央偏向ローラ26が組み合わさって構成ユニットを形成することにより、金属ストリップ1からの測定アセンブリ9の間隔がこうしてさらに必然的かつ自動的に設定される。
【0057】
本発明は、多くの利点を有する。アルミニウムから高温金属ストリップ1を巻取りながら、高温金属ストリップの平坦度を決定することができる測定値の検出は、特に、単純かつ信頼性の高い方法で可能になる。
【符号の説明】
【0058】
1 金属ストリップ
2 圧延スタンド
3 加工用ローラ
4 中間ローラ
5 支持ローラ
6 厚さ測定装置
7 トリミング装置
8 前方偏向ローラ
9 測定アセンブリ
10 巻取り装置
11 コイラ
12 後方偏向ローラ
13 結合線
14 機械的励起装置
15 吸引ファン
16 吸引口
17 吸引ダクト
18 変調要素
19 測定装置
20 領域
21 電磁励起装置
22 電磁レシーバ装置
23 冷却水
24 レバーアーム
25 支承点
26 中央偏向ローラ
a 間隔
Ai 振幅
b 幅
IA 励磁電流
ISi センサ電流
x 搬送方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】