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  • 特表-記録システム 図1
  • 特表-記録システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】記録システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20240214BHJP
【FI】
G06Q10/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023545213
(86)(22)【出願日】2021-04-01
(85)【翻訳文提出日】2023-09-08
(86)【国際出願番号】 IB2021052722
(87)【国際公開番号】W WO2022157557
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】2021/00491
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】ZA
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523281593
【氏名又は名称】モクツ,エマニュエル
【氏名又は名称原語表記】MOKUTU, Emmanuel
【住所又は居所原語表記】1046 Moefi Street, Mapetla 1818 Soweto (ZA)
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 満
(74)【代理人】
【識別番号】100105795
【弁理士】
【氏名又は名称】名塚 聡
(72)【発明者】
【氏名】モクツ,エマニュエル
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC15
(57)【要約】
本発明は記録システムに関し、より具体的には、車両に見られる傷を識別し記録する記録システムに関する。記録システムは、車両をスキャンして任意の傷を識別するためのデジタルカメラと、車両上の傷の位置を記憶する記憶手段とを備える。傷の位置が車両の表現に関連して記憶されることと、その表現がグラフィック表現であることが提供される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両をスキャンして任意の傷を識別するためのデジタルカメラと、前記車両上の前記傷の位置を記憶する記憶手段とを備える記録装置。
【請求項2】
前記傷の前記位置は、前記車両の表現に関連して記憶される、請求項1に記載の記録システム。
【請求項3】
前記車両の前記表現がグラフィック表現である、請求項1又は2に記載の記録システム。
【請求項4】
前記傷の視覚画像が前記記憶手段に記憶される、請求項1~3のいずれか一項に記載の記録システム。
【請求項5】
前記データの前記記録の日時が記憶される、請求項1~4のいずれか一項に記載の記録システム。
【請求項6】
前記デジタルカメラは、携帯電話のカメラである、請求項1~5のいずれか一項に記載の記録システム。
【請求項7】
デジタルカメラが構造体に取り付けられる、請求項1~6のいずれか一項に記載の記録システム。
【請求項8】
前記構造体は、前記車両を通過して移動可能である、請求項1~7のいずれか一項に記載の記録システム。
【請求項9】
前記車両は、前記構造体を通過して移動可能である、請求項1~7のいずれか一項に記載の記録システム。
【請求項10】
前記構造体は、前記カメラを担持する可動アームである、請求項1~7のいずれか一項に記載の記録システム。
【請求項11】
前記記憶手段は、クラウドベースの記憶装置である、請求項1~10のいずれか一項に記載の記録システム。
【請求項12】
デジタルカメラによって車両をスキャンするステップと、
前記車両上の任意の傷を識別するステップと、
任意の傷の位置を記録し、記憶手段に記憶するステップと、を含む、記録システムのオペレーティング方法。
【請求項13】
車両の視覚的表現上の任意の傷の位置を記憶するステップをさらに含む、請求項12に記載の記録システムのオペレーティング方法。
【請求項14】
前記車両を視覚的に表現して、前記実際の車両の種類又は形状を近似するステップをさらに含む、請求項12~13に記載の記録システムのオペレーティング方法。
【請求項15】
前記デジタルカメラを構造体に取り付けるステップを含む、請求項12~14に記載の記録システムのオペレーティング方法。
【請求項16】
前記構造体を、前記車両を通過して移動させるステップを含む、請求項12~15に記載の記録システムのオペレーティング方法。
【請求項17】
前記車両を、前記構造体を通過して移動させるステップを含む、請求項12~16に記載の記録システムのオペレーティング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録システムに関し、より具体的には、車両に見られる傷を識別し記録するための記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
「物体の損傷を識別するための処理方法及び装置、サーバ及びクライアント」と題する香港商阿里巴巴集團服務有限公司の名称での台湾特許第TW201926192A号は、物体(又は、オブジェクト/object)の損傷を識別するための処理方法、装置、サーバ及びクライアントを開示している。ユーザはレンタルしたオブジェクトを使用する前に、携帯電話等の端末装置を介して撮影、撮影等を行い、オブジェクトをレンタルする前の、オブジェクトの損傷状況を取得し得る。ユーザがレンタルしたオブジェクトを返却する際に、端末を用いて再度撮影することができ、返却時のオブジェクトの損傷を得ることができる。このように、オブジェクトのレンタル前後の損傷情報の比較はユーザが車両の損傷を引き起こしたのか否かを自動的に識別することができ、ユーザにとっては、ユーザがレンタルする前にオブジェクトを使用する前の損傷状況を明確に定義し得る。一方、本マニュアルに規定されている実施方式ではサービス側のスタッフが現場での車両損傷の識別、確認、及び監査を排除することができ、これは労働コストを効果的に節約し、迅速な損傷識別、責任定義、及び損失決定を実現し得る。ユーザーエクスペリエンスとオブジェクトダメージの処理効率を向上させる。
【0003】
従来技術はレンタカーの損傷を記録するために、ユーザ又は賃借人が必要とされる方法を開示している。問題は、すべての賃借人がレンタカーに関連する損傷をどのように探し、どの程度文書化する(又は、記録する/document)かを知っているわけではないということである。記録には、車両上の損傷の位置を突き止めるために検索されなければならないビデオ又は大量の画像を撮影することが含まれる。このプロセスは、時間を節約するために、すなわち、長いビデオ又は大量の画像をレビューする必要性をなくすために、損傷の位置が記録されない場合、時間がかかることがある。
【0004】
また、貸借人が急いで車両を手に入れる場合には、適切な点検を行わない、又は全く点検を行わないことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上述の問題のいくつかを少なくとも部分的に軽減する記録システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本考案によれば、車両をスキャン(又は、走査)して任意の傷(又は、欠陥/blemish)を識別するためのデジタルカメラと、車両上の傷の位置を記憶するための記憶手段とを備える記録装置が提供される。
【0007】
傷の位置は、車両の表現に関連して記憶されることが提供される。
【0008】
本発明のさらなる特徴は、上記表現がグラフィック表現であることを提供する。
【0009】
傷の視覚画像も記憶手段に記憶される。
【0010】
データの記録の日時が記憶される。
【0011】
デジタルカメラは、携帯電話のカメラである。
【0012】
本発明の更なる特徴は、デジタルカメラが、車両が移動可能であるフレーム、又は車両の周囲で移動可能であるカメラを運ぶブームのような可動アーム又はクレーンのような構造体に取り付けられることを提供する。本発明は、ハンドヘルド(handheld)デジタルカメラの使用に限定されない。
【0013】
さらに、デジタルカメラによって車両をスキャンするステップと、車両上の任意の傷を識別するステップと、任意の傷の位置を記録し、記憶手段に記憶するステップとを含む記録システムのオペレーティング方法が提供される。
【0014】
さらなるステップは、車両の視覚的表現上の任意の傷の位置を記憶することを含む。
【0015】
さらなるステップは、車両が移動可能であるフレーム、又は車両の周りを移動可能であるカメラを運ぶブームなどの可動アーム又はクレーンなどの構造体にカメラを取り付けることを含む。本発明は、ハンドヘルドデジタルカメラの使用に限定されない。
【0016】
実際の車両の種類又は形状を近似するために、車両の視覚的表現が提供される。
【0017】
本発明のこれら及び他の特徴について、以下でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の一実施形態を、図面を参照しながら、単なる例として以下に説明する:
図1】車両の傷をスキャンするために使用される記録システムの一部の実装形態を示す。
図2】傷及び傷に関する他の詳細を描写するために記録システムによって使用されるモバイルデバイスの画面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面を参照すると、記録システムは、全体として参照番号1によって示されている。
【0020】
記録システム1はデジタルカメラ2を用いて車両3をスキャンし、任意の傷4を識別する。
【0021】
記録システム1は、傷4の車両5上での位置6に関するデータを記憶する記憶手段(図示せず)を利用する。
【0022】
傷4の位置6は、車両3の表現上に記憶され、表示される。
【0023】
この表現は、グラフィック表現5である。これは、車両の一般的な形状であってもよく、車両の形状の3次元レンダリングであってもよい。例えば、実際の車両がトラックである場合、グラフィック表現はトラックのものとなる。同様に、実際の車両がセダンである場合、グラフィック表現はセダンのものとなる。トラック、セダン、ハッチバックなどのグラフィック表現は、データベースに記憶される。
【0024】
計算能力、記憶空間及び帯域幅を節約するために、傷4の位置6及びタイムスタンプに関するデータのみが記憶され、一般的な車両形状のグラフィック表現に容易に重ね合わせることができる。
【0025】
傷4が最初に識別された瞬間の確実性を有するために、記録の日時が記録される。
【0026】
デジタルカメラ2は、携帯電話、タブレットコンピュータ、又は小型ポータブルコンピュータなどのモバイルデバイスの一部である。
【0027】
カメラ2は、車両の写真、ビデオ、又は3次元スキャンを撮影し得る。
【0028】
車両3の車体、窓、又は付属品に見られる引っ?き傷、へこみ、切り屑、又は亀裂の形態の傷4が識別され、記録され、車両3に関する既存のデータと比較される。
【0029】
スキャンプロセスで見つかった傷4は、車両3に関連する古いデータと比較され、傷4が新しい場合、この傷4は記録され、タイムスタンプが付けられる。
【0030】
システム1は、スキャンされている車両3の実際の写真ではなく、車両形状の一般的表現5上の傷の位置6を記録する(document)。
【0031】
キャプチャされたデータは、モバイルデバイスの画面上又は第二デバイス上に後の段階で表すことができる。
【0032】
使用中、ユーザはモバイルデバイス上のデジタルカメラ2を使用して、車両3の周りを歩くことによって車両4をスキャンし、一方、モバイルデバイス上の記録システム1を組み込んだソフトウェアは、デジタルカメラ2によって記録されたデータをキャプチャする。ソフトウェアは車両3上で見つかった任意の傷4を識別し、傷4の位置6に関するデータを、車両3に関する既存のデータと比較する。傷が新しい場合、すなわち、同じ位置6に類似の傷4に関するデータがない場合、ソフトウェアは、傷4の位置6を時刻及び日付スタンプ7と共に記録する。傷4の位置6は、後の時点で検索可能であり、ソフトウェアは類似の形状の車両5のグラフィック表現上の傷4の位置6だけを強調する(又は、ハイライトする/highlight)。
【0033】
別の実施形態では、傷4の写真も記憶手段に記憶される。車両5のグラフィック表現が検索されると、ユーザは傷4の位置6を選択することができ、車両3の一部の実際の写真が示される。
【0034】
記録システムは、レンタカー代理店の日々の手続きの一部となることが想定される。車両を借りた人の所持中に車両が損傷したかどうかに関する多くの紛争が緩和される。両当事者、レンタル代理店、及び賃借人はレンタル期間の前後に、自動車のグラフィック表示にアクセスし得る。本発明は、車両サービスセンタ等による使用にも適用可能である。
【0035】
当業者であれば、本発明は、本明細書に記載の正確な詳細に限定されないことを理解するであろう。例えば、ソフトウェアは、傷がソフトウェアによって識別されない場合、傷の写真又は詳細を手動で挿入することを可能にする。この場合、ユーザ及び車両の所有者は、そのような記録を許可する機会を有することになる。
図1
図2
【国際調査報告】