(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
C23C 16/455 20060101AFI20240214BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20240214BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
C23C16/455
H01L21/31 C
H01L21/302 101G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546082
(86)(22)【出願日】2022-01-10
(85)【翻訳文提出日】2023-07-28
(86)【国際出願番号】 KR2022000367
(87)【国際公開番号】W WO2022164076
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0012764
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504210651
【氏名又は名称】ジュスン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ ジ フン
(72)【発明者】
【氏名】リ ジ ウォン
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
4K030EA04
4K030EA05
4K030EA06
4K030KA17
5F004BB13
5F004BB28
5F045AA08
5F045EF05
5F045EH05
(57)【要約】
本発明は、チャンバ、前記チャンバの内部で少なくとも1つの基板を支持する基板支持部、前記基板支持部の上側から前記基板支持部に向かって第1ガスを噴射する第1噴射部、前記第1噴射部の上側から前記基板支持部に向かって第2ガスを噴射する第2噴射部、および前記第1噴射部と前記第2噴射部の間に形成されたバッファ部を含み、前記第1噴射部は複数の第1噴射孔を含み、前記第2噴射部は前記バッファ部に前記第1ガスを供給する第1供給孔および前記バッファ部を貫通して形成された第2噴射孔を含み、前記第1供給孔の注入口と排出口の中心は、垂直方向を基準に互いに離隔して位置し、前記排出口は前記第1噴射孔の間のスペースに向くように形成された基板処理装置に関するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバ、
前記チャンバの内部で少なくとも1つの基板を支持する基板支持部、
前記基板支持部の上側から前記基板支持部に向かって第1ガスを噴射する第1噴射部、
前記第1噴射部の上側から前記基板支持部に向かって第2ガスを噴射する第2噴射部、および
前記第1噴射部と前記第2噴射部の間に形成されたバッファ部を含み、
前記第1噴射部が、複数の第1噴射孔を含み、
前記第2噴射部は、前記バッファ部に前記第1ガスを供給する第1供給孔、および前記バッファ部を貫通して形成された第2噴射孔を含み、
前記第1供給孔の注入口と排出口の中心は、垂直方向を基準にして互いに離隔して位置し、
前記排出口は、前記第1噴射孔の間のスペースを向くように形成されたことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記第1供給孔が、前記注入口と前記排出口の間に位置する傾斜路を含み、
前記傾斜路は、前記注入口と前記排出口の間に斜めに形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1供給孔が、前記垂直方向に、前記注入口から垂直的に延びる垂直路をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第1供給孔の傾斜路が、複数個で形成され、
前記傾斜路は、互いに異なる方向に延びるよう形成されたことを特徴とする、請求項2または3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1供給孔の傾斜路が、互いに反対方向に延びるよう形成されたことを特徴とする、請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第1供給孔の傾斜路が、互いに直角方向に延びるよう形成されたことを特徴とする、請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第1供給孔が複数個で形成され、
前記第1供給孔の傾斜路は、隣接した第1供給孔の傾斜路の中の少なくとも1つとは異なる方向に延びるよう形成されたことを特徴とする、請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1供給孔が、複数個で形成され、
前記第1供給孔の傾斜路と隣接した第1供給孔の傾斜路は、互いに異なる方向に延びるよう形成されたことを特徴とする、請求項2または3に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第1噴射部または前記第2噴射部が、RF電源に連結したことを特徴とする、請求項1に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に対する蒸着工程、エッチング工程などの処理工程を行う基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、太陽電池(Solar Cell)、半導体素子、フラットパネルディスプレイなどを製造するためには、基板上に所定の薄膜層、薄膜回路パターン、または光学パターンを形成しなければならない。このため、基板に特定物質の薄膜を蒸着する蒸着工程、感光性物質を用いて薄膜を選択的に露出させるフォト工程、選択的に露出した部分の薄膜を除去してパターンを形成するエッチング工程などの基板に対する処理工程が行われる。
【0003】
従来技術による基板処理装置は、基板を支持する基板支持部、および前記基板支持部に向かってガスを噴射するガス噴射部を含む。従来技術による基板処理装置は、互いに異なる第1ガスと第2ガスを用いて基板に対して処理工程を行った。前記第1ガスと前記第2ガスは、前記ガス噴射部の内部に供給され、前記ガス噴射部の内部に形成された個別のガス流路に沿って流動後に前記ガス噴射部から噴射される。
【0004】
前記ガス噴射部は、基板支持部に向かってガスを噴射する第1噴射部、および第1噴射部の上側に位置する第2噴射部とを含む。前記第1噴射部は、複数の第1供給孔と複数の第2供給孔を含む。前記第2噴射部は、複数の第1噴射孔と複数の第2噴射孔を含む。前記第1供給孔と前記第1噴射孔は、前記第1ガス流路に該当する。前記第2供給孔と前記第2噴射孔は、前記第2ガス流路に該当する。
【0005】
ここで、前記第1噴射孔のうち、前記第1供給孔の垂直下方に位置する第1噴射孔には、他の第1噴射孔に比べて前記第1ガスがより多くの流量で供給され、前記第1ガスがより強い圧力で供給される。これにより、従来技術による基板処理装置は、前記第1噴射孔間に前記第1ガスの噴射流量と噴射圧力等に偏差が発生することによって、基板に対する処理工程の均一性が低くなるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述したような問題点を解決するために案出されたものであり、ガスの流量と噴射圧力などに発生する偏差を低減することができる基板処理装置を提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述したような課題を解決するために、本発明は以下のような構成を含むことができる。
【0008】
本発明による基板処理装置は、チャンバ、前記チャンバの内部で少なくとも1つの基板を支持する基板支持部、前記基板支持部の上側から前記基板支持部に向かって第1ガスを噴射する第1噴射部、前記第1噴射部の上側から前記基板支持部に向かって第2ガスを噴射する第2噴射部、および、前記第1噴射部と前記第2噴射部の間に形成されたバッファ部を含むことができる。前記第1噴射部は、複数の第1噴射孔を含むことができる。前記第2噴射部は、前記バッファ部に前記第1ガスを供給する第1供給孔、および前記バッファ部を貫通して形成された第2噴射孔を含むことができる。前記第1供給孔の注入口と排出口の中心は、垂直方向を基準にして互いに離隔して位置し、前記排出口は前記第1噴射孔の間の空間に面するように形成することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
【0010】
本発明は、第1ガスがバッファ部を流動して拡散するように誘導することができるので、第1ガスが第1噴射孔に供給される流量と圧力の均一性を向上させることができる。したがって、本発明は、第1噴射孔を介して噴射される第1ガスの噴射流量と噴射圧力等に発生する偏差を低減することができるので、基板に対する処理工程の均一性を向上させることに寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明による基板処理装置の概略構成図である。
【
図2】本発明による基板処理装置におけるガス噴射部の概略側面断面図である。
【
図3】本発明による基板処理装置におけるガス噴射部の概略側面断面図である。
【
図4】本発明による基板処理装置におけるガス噴射部の概略側面断面図である。
【
図5】本発明による基板処理装置における第2噴射部の概略平面図である。
【
図10】本発明による基板処理装置が電極部を含む実施例に係る概略側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本発明による基板処理装置の実施例を添付の図を参照して詳細に説明する。
図4では、第2噴射部に形成された第1供給孔と第2噴射孔が省略されている。
【0013】
図1を参照すると、本発明による基板処理装置1は、基板(S)に対する処理工程を行うものである。前記基板(S)は、シリコン基板、ガラス基板、メタル基板などであり得る。本発明に係る基板処理装置1は、前記基板(S)に薄膜を蒸着する蒸着工程、前記基板(S)に蒸着した薄膜の一部を除去するエッチング工程等を行うことができる。以下では、本発明に係る基板処理装置1が、前記蒸着工程を行う実施例に基づいて説明するが、これから本発明に係る基板処理装置1が、前記エッチング工程等と同様に異なる処理工程を行う実施例を導出することは、本発明が属する技術分野に属する当業者には自明であろう。
【0014】
本発明に係る基板処理装置1は、チャンバ2、基板支持部3、及びガス噴射部4を含むことができる。
【0015】
<チャンバ>
図1を参照すると、前記チャンバ2は、処理空間100を提供するものである。前記処理空間100では、前記基板(S)に対する蒸着工程、エッチング工程などの処理工程を行うことができる。前記処理空間100は、前記チャンバ2の内部に配置することができる。前記チャンバ2には、前記処理空間100からガスを排気する排気口(不図示)を結合することができる。前記チャンバ2の内部には、前記基板支持部3と前記ガス噴射部4を配置することができる。
【0016】
<基板支持部>
図1を参照すると、前記基板支持部3は、前記基板(S)を支持するものである。前記基板支持部3は、1つの前記基板(S)を支持することもでき、複数の基板(S)を支持することもできる。前記基板支持部3に複数の基板(S)が支持された場合、一度に複数の基板(S)に対する処理工程を行うことができる。前記基板支持部3は、前記チャンバ2に結合することができる。前記基板支持部3は、前記チャンバ2の内部に配置することができる。
【0017】
<ガス噴射部>
図1を参照すると、前記ガス噴射部4は、前記基板支持部3に向かってガスを噴射するものである。前記ガス噴射部4は、ガス貯蔵部40に連結することができる。この場合、前記ガス噴射部4は、前記ガス貯蔵部40から供給されたガスを前記基板支持部3に向かって噴射することができる。前記ガス噴射部4は、前記チャンバ2の内部に配置することができる。前記ガス噴射部4は、前記基板支持部3と対向して配置することができる。前記ガス噴射部4は、垂直方向(Z軸方向)を基準として前記基板支持部3の上側に配置することができる。前記垂直方向(Z軸方向)は、前記ガス噴射部4と前記基板支持部3が互いに離隔した方向に対して平行な軸方向である。前記ガス噴射部4と前記基板支持部3の間には、前記処理空間100を配置することができる。前記ガス噴射部4は、リッド(蓋)(不図示)に結合することができる。前記リッドは、前記チャンバ2の上部を覆うように前記チャンバ2に結合することができる。
【0018】
前記ガス噴射部4は、第1ガス流路4aと第2ガス流路4bを含むことができる。
【0019】
前記第1ガス流路4aは、第1ガスを噴射するためのものである。前記第1ガス流路4aは、一方側が配管、ホースなどを介して前記ガス貯蔵部40に連結することができる。前記第1ガス流路4aは、他方側が前記処理空間100に連通することができる。これにより、前記ガス貯蔵部40から供給された前記第1ガスは、前記第1ガス流路4aに沿って流動した後に前記第1ガス流路4aを介して前記処理空間100に噴射することができる。前記第1ガス流路4aは、前記第1ガスが流動するための流路として機能するとともに、前記処理空間100に前記第1ガスを噴射するための噴射口として機能することができる。
【0020】
前記第2ガス流路4bは、第2ガスを噴射するためのものである。前記第2ガスと前記第1ガスは互いに異なるガスであり得る。例えば、前記第1ガスが反応ガス(Reactant Gas)である場合、前記第2ガスはソースガス(Source Gas)であり得る。前記第2ガス流路4bは、一方側が配管、ホースなどを介して前記ガス貯蔵部40に連結することができる。前記第2ガス流路4bは、他方側が前記処理空間100に連通することができる。これにより、前記ガス貯蔵部40から供給された前記第2ガスは、前記第2ガス流路4bに沿って流動した後に前記第2ガス流路4bを介して前記処理空間100に噴射することができる。前記第2ガス流路4bは、前記第2ガスが流動するための流路として機能するとともに、前記処理空間100に前記第2ガスを噴射するための噴射口として機能することができる。
【0021】
前記第2ガス流路4bと前記第1ガス流路4aは、空間的に分離するように配置することができる。これにより、前記ガス貯蔵部40から前記第2ガス流路4bに供給された前記第2ガスは、前記第1ガス流路4aを経ずに前記処理空間100に噴射することができる。前記ガス貯蔵部40から前記第1ガス流路4aに供給された前記第1ガスは、前記第2ガス流路4bを経ずに前記処理空間100に噴射することができる。前記第2ガス流路4bと前記第1ガス流路4aは、前記処理空間100において互いに異なる部分に向かってガスを噴射することができる。
【0022】
図1及び
図2を参照すると、前記ガス噴射部4は、第1噴射部41及び第2噴射部42を含むことができる。
【0023】
前記第1噴射部41は、前記基板支持部3の上側から前記基板支持部3に向かって前記第1ガスを噴射するものである。前記第1噴射部41は、前記第2噴射部42の下側に配置することができる。前記第1噴射部41は、複数の第1噴射孔411を含むことができる。
【0024】
前記第1噴射孔411は、前記第1噴射部41を貫通して形成することができる。前記第1噴射孔411は、前記第1ガスが流動するための流路として機能するとともに、前記第1ガスを噴射するための噴射口として機能することができる。この場合、前記第1噴射孔411は、前記第1ガス流路4aに属することができる。前記第1ガスは、前記第1噴射孔411を介して流動して前記基板(S)に向かって噴射することができる。前記第1噴射孔411は、互いに離隔した位置で前記第1噴射部41を貫通して形成することができる。
【0025】
前記第2噴射部42は、前記第1噴射部41の上側から前記基板支持部3に向かって前記第2ガスを噴射するものである。前記第2噴射部42は、前記第1噴射部41の上側に配置することができる。前記第2噴射部42は、前記バッファ部43に前記第1ガスを供給することもできる。前記バッファ部43は、前記第1噴射部41と前記第2噴射部42の間に形成されたものである。前記第2噴射部42から前記バッファ部43に供給された前記第1ガスは、前記第1噴射孔411を介して前記基板支持部3に向かって噴射することができる。
【0026】
前記第2噴射部42は、第1供給孔421および第2噴射孔422を含むことができる。
【0027】
前記第1供給孔421は、前記バッファ部43に前記第1ガスを供給するものである。前記第1供給孔421は、前記第2噴射部42を貫通して形成することができる。前記第1供給孔421は、前記第1ガスが流動するための流路として機能することができる。この場合、前記第1供給孔421は、前記第1ガス流路4aに属することができる。前記第1供給孔421、前記バッファ部43、及び前記第1噴射孔411は、前記第1ガス流路4aに属することができる。前記第2噴射部42は、前記第1供給孔421を複数含むこともできる。前記第1供給孔421は、互いに離隔した位置で前記第2噴射部42を貫通して形成することができる。前記第1供給孔421は、前記ガス貯蔵部40に連結することができる。前記第2噴射部42は、前記第1供給孔421を複数含むこともできる。前記第1供給孔421は、互いに離隔した位置で前記第2噴射部42を貫通して形成することもできる。
【0028】
前記第2噴射孔422は、前記第2ガスを噴射するものである。前記第2噴射孔422は、前記バッファ部43を貫通して形成することができる。前記第2噴射孔422は、前記第2ガスが流動するための流路として機能するとともに、前記第2ガスを噴射するための噴射口として機能することができる。この場合、前記第2噴射孔422は、前記第2ガス流路4bに属することができる。
【0029】
前記第2噴射孔422は、前記第2噴射部42が有する噴射本体423と連結部424の両方を貫通して形成することができる。前記噴射本体423は、前記第1噴射部41から上側に離隔して配置されたものである。前記噴射本体423には、前記第1供給孔421を形成することができる。前記連結部424は、前記噴射本体423から突出したものである。前記連結部424は、一方側が前記噴射本体423の下面から突出し、他方側を前記第1噴射部41に挿入することができる。前記連結部424の他方側と前記第1噴射部41の間は、密閉することができる。前記連結部424の一方側は、前記バッファ部43に配置することができる。これにより、前記バッファ部43は、前記連結部424の内部空間と前記連結部424の外部空間を空間的に分離することができる。したがって、前記第2噴射部42は、前記連結部424を用いて前記第1ガス流路4aと前記第2ガス流路4bが、空間的に分離されるように前記バッファ部43を区画することができる。
【0030】
前記第1ガス流路4aは、前記バッファ部43において前記連結部424の外部空間を用いて具現することができる。この場合、前記第1ガス流路4aに属する前記バッファ部43は、前記第1ガスを拡散させるためのバッファ機能を備えることができる。前記第1ガスは、前記第1供給孔421、前記バッファ部43、及び前記第1噴射孔411を順次通過することにより、前記基板支持部3に向かって噴射することができる。
【0031】
前記第2ガス流路4bは、前記バッファ部43において前記連結部424の内部空間を用いて具現することができる。この場合、前記連結部424の内部空間は、前記第2噴射孔422の一部に該当することができる。前記第2ガスは、前記第2噴射孔422を通過することによって前記基板支持部3に向かって噴射することができる。
【0032】
前記第2噴射部42は、複数の前記第2噴射孔422を含むことができる。前記第2噴射孔422は、互いに離隔した位置で前記第2噴射部42を貫通して形成することができる。この場合、前記第2噴射部42は、前記連結部424を複数含むことができる。前記第2噴射孔422は、前記連結部424のそれぞれを貫通して形成することができる。
【0033】
ここで、前記第1供給孔421と前記第1噴射孔411を、前記垂直方向(Z軸方向)に対して平行に延びるよう形成した場合、前記第1供給孔421と対向して配置された第1噴射孔411を介して、他の第1噴射孔411と比較して前記第1ガスをより多くの流量で供給し、前記第1ガスをより強い圧力で供給することができる。前記第1供給孔421から供給された前記第1ガスが、前記第1供給孔421と対向して配置された第1噴射孔411に向かって噴射されるためである。これにより、前記第1噴射孔411間に前記第1ガスの噴射流量と噴射圧力等に偏差が発生することにより、前記基板(S)に対する処理工程の均一性が低下し得る。これを防止するために、本発明に係る基板処理装置1において、前記ガス噴射部4は、次のように具現することができる。
【0034】
図2に示すように、前記第1供給孔421は、注入口421aと排出口421bを含むことができる。前記注入口421aは、前記第2噴射部42の上面を貫通することができる。前記排出口421bは、前記第2噴射部42の下面を貫通することができる。前記注入口421aの中心と前記排出口421bの中心とは、前記垂直方向(Z軸方向)を基準にして互いに離隔して位置することができる。すなわち、前記注入口421aの中心と前記排出口421bの中心とは、互いにずれて配置することができる。これにより、前記排出口421bから噴射された前記第1ガスを前記第1噴射孔411間のスペースに噴射することができる。この場合、前記第1供給孔421は、前記第1噴射孔411の間に位置する前記第1噴射部41の上面に向かって前記第1ガスを噴射することができる。
【0035】
したがって、本発明による基板処理装置1は、前記第1供給孔421が噴射した前記第1ガスが前記第1噴射部41の上面に沿って流動し、前記バッファ部43で拡散するように誘導することにより、前記第1ガスが前記第1噴射孔411に供給される流量と圧力の均一性を向上させることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1噴射孔411を介して噴射される前記第1ガスの噴射流量と噴射圧力等に発生する偏差を減らすことができるので、前記基板(S)に対する処理工程の均一性を向上させるのに寄与することができる。
【0036】
前記注入口421aの中心と前記排出口421bの中心を互いにずれて配置した場合、前記連結部424は、前記第1供給孔421から噴射された前記第1ガスの流路(
図2に破線の矢印で示す)から離隔した位置に配置することができる。これにより、前記第1供給孔421から噴射された前記第1ガスが前記連結部424に当たり、渦などが発生することによって滞留することを防止することができる。したがって、本発明による基板処理装置1は、前記第1供給孔421から噴射された前記第1ガスの拡散性をさらに向上させることができる。
【0037】
前記第1供給孔421は、傾斜路4211を含むことができる。
【0038】
前記傾斜路4211は、前記注入口421aと前記排出口421bの間に位置するものである。前記傾斜路4211は、前記注入口421aと前記排出口421bの間に斜めに形成することができる。この場合、前記傾斜路4211は、下側に延びるほど前記注入口421aから離れる方向に傾斜して形成することができる。前記傾斜路4211によって、前記第1供給孔421が有する前記注入口421aの中心と前記排出口421bの中心を互いにずらして配置することができる。前記傾斜路4211は、前記垂直方向(Z軸方向)に対して所定の角度で傾斜した形態で形成することができる。前記傾斜路4211は、前記排出口421bに連結することができる。前記傾斜路4211によって前記排出口421bから噴射された前記第1ガスは、前記第1噴射部41の上面がなす平面に対して傾斜した角度で前記第1噴射部41の上面に接することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1ガスが前記バッファ部43で円滑に拡散するように誘導することができるので、前記第1ガスの拡散性をさらに向上させることができる。前記傾斜路4211は、前記排出口421bと前記注入口421aのそれぞれに連結することができる。
【0039】
図3に示すように、前記第1供給孔421の傾斜路4211は、複数個で形成することもできる。前記傾斜路4211は、互いに異なる方向に延びるよう形成することができる。したがって、本発明による基板処理装置1は、前記傾斜路4211を用いて前記第1ガスを互いに異なる方向に噴射することにより、前記第1ガスをさらに拡散させることができる。したがって、本発明による基板処理装置1は、前記第1ガスの拡散性をさらに向上させることにより、前記第1ガスを用いた処理工程の均一性をさらに向上させることができる。例えば、前記第1供給孔421は、第1前記傾斜路4211aと第2前記傾斜路4211bを含むことができる。前記第1傾斜路4211aと前記第2傾斜路4211bは、互いに異なる方向に傾斜して形成することができる。
図3では、前記第1供給孔421が2つの傾斜路4211を含むように示しているが、これに限定されず、前記第1供給孔421は、3つ以上の傾斜路4211を含むこともできる。
【0040】
図4に示すように、前記第1供給孔421は、垂直路4212を含むことができる。
【0041】
前記垂直路4212は、前記注入口421a(
図2に示す)から前記垂直方向(Z軸方向)に垂直に延びたものである。前記垂直路4212は、前記注入口421a(
図2に示す)に連結することができる。この場合、前記傾斜路4211は、前記垂直路4212と前記排出口421b(
図2に示す)のそれぞれに連結することができる。前記垂直路4212は、前記注入口421a(
図2に示す)の中心を基準にして下方に直線状に延びるよう形成することができる。すなわち、前記垂直路4212は、それぞれ前記垂直方向(Z軸方向)に対して平行に形成することができる。この場合、前記傾斜路4211は、前記垂直路4212から下方に延びるにつれて、前記垂直路4212から離れる方向に傾斜して形成することができる。
【0042】
図1~
図5を参照すると、本発明による基板処理装置1において、前記第1供給孔421は、中央領域(CA、
図5に示す)に配置することができる。前記中央領域(CA)は、前記第2噴射部42の中心から第1軸方向(X軸方向)と第2軸方向(Y軸方向)に所定の面積を有する領域である。前記第1軸方向(X軸方向)と前記第2軸方向(Y軸方向)は、前記垂直方向(Z軸方向)に対して垂直で互いに直交する軸方向である。前記中央領域(CA)は、外側領域(OA、
図5に示す)の内側に配置することができる。前記外側領域(OA)は、前記中央領域(CA)の外側で前記中央領域(CA)を囲むように配置することができる。この場合、前記第2噴射孔422は、前記中央領域(CA)と前記外側領域(OA)の両方に配置することができる。図に示していないが、前記第1供給孔421は、前記外側領域(OA)に配置することができる。
【0043】
ここで、前記第1供給孔421が前記第2噴射部42のどの部分に位置するかによって、前記傾斜路4211が形成されて延びる方向を決定することができる。この場合、前記傾斜路4211は、前記第1供給孔421を介して噴射された前記第1ガスが、前記バッファ部43(
図2に示す)で均一に拡散し得る方向に延びるよう形成することができる。
【0044】
例えば、
図6に示すように、前記第1供給孔421のそれぞれが有する前記傾斜路4211a、4211bは、互いに反対方向に延びるよう形成することができる。これにより、前記第1供給孔421は、前記傾斜路4211a、4211bを用いて互いに反対方向に噴射される第1ガスの流量と圧力に対する均一性を向上させることができる。
【0045】
例えば、
図7に示すように、前記第1供給孔421のそれぞれが有する傾斜路4211a、4211b、4211cは、互いに等しい角度の挟角(Included Angle)(IA)をなす方向に延びるよう形成することができる。例えば、前記傾斜路4211a、4211b、4211cは、120度の挟角(IA)をなす方向に延びるよう形成することができる。これにより、前記第1供給孔421の各々は、互いに異なる方向に噴射される前記第1ガスの流量と圧力に対する均一性を向上させることができる。
図7には、3つの前記傾斜路4211a、4211b、4211cが、互いに等しい角度をなす挟角(IA)をなす方向に延びるよう実施例を示しているが、これに限定されず、2つまたは4つ以上の傾斜路4211(
図4に示す)が、互いに等しい角度の挟角(IA)をなす方向に延びる実施例で具現することができる。
図8に示すように、前記傾斜路4211a、4211bは、90度の挟角(IA)をなす方向に延びるよう形成することもできる。この場合、前記第1供給孔421の傾斜路4211a、4211bは、互いに直角方向に延びるよう形成することができる。
【0046】
例えば、
図8に示すように、前記第1供給孔421のそれぞれが有する前記傾斜路4211a、4211bは、隣接する第1供給孔421に向かう方向を除く異なる方向に延びるよう形成することができる。この場合、前記第1供給孔421の傾斜路4211(
図4に示す)及び隣接した第1供給孔421の傾斜路4211(
図4に示す)は、互いに異なる方向に延びるよう形成することができる。これによって、前記第1供給孔421は、前記傾斜路4211a、4211bを用いて互いに異なる方向に前記第1ガスを噴射することができる。したがって、本発明による基板処理装置1は、前記第1供給孔421が位置する領域の外側に前記第1ガスをさらに拡散させることができるので、前記第1ガスの流量と圧力に対する均一性をさらに向上させることができる。
【0047】
例えば、
図9に示すように、前記第1供給孔421のそれぞれが有する前記傾斜路4211のうち、前記第1傾斜路4211aは、隣接した第1供給孔421に向かう方向に延びるよう形成し、前記第2前記傾斜路4211bが隣接した第1供給孔421に向かう方向を除く他の方向に延びるよう形成することができる。これによって、本発明による基板処理装置1は、前記第1供給孔421が位置した領域の外側に前記第1ガスをさらに拡散させることができるだけでなく、前記第1供給孔421が位置した領域においても、前記第1ガスをさらに拡散させることができるように具現することができる。この場合、前記第1供給孔421の傾斜路4211(
図4に示す)は、隣接した第1供給孔421の傾斜路4211(
図4に示す)のうち、少なくとも1つの異なる方向に延びるよう形成することができる。
【0048】
図10を参照すると、本発明に係る基板処理装置1において、前記第1噴射部41又は前記第2噴射部42は、RF(Radio Frequency)電源(不図示)に連結するように具現することができる。この場合、前記第1噴射部41を接地(Ground)するとともに、前記第2噴射部42にRF電力を印加すると、プラズマを発生することができる。これにより、前記ガス噴射部4は、プラズマを用いて前記第1ガスと前記第2ガスの中の少なくとも一方を活性化させて前記処理空間100に噴射することができる。前記第2噴射部42を接地するとともに、前記第1噴射部41にRF電力を印加することもできる。
【0049】
前記第1噴射部41は、複数の開口412を含むことができる。前記開口412は、互いに異なる位置で前記第1噴射部41を貫通して形成することができる。この場合、前記第1噴射部41の一部は、前記開口412のそれぞれに挿入することができる。前記第1噴射部41が有する連結部424を前記開口412のそれぞれに挿入することができる。
図10には、前記連結部424の下面が前記第1噴射部41の下面よりも高く位置するように示しているが、これに限定されず、前記連結部424の下面と前記第1噴射部41の下面は、同一高さで具現することもできる。前記連結部424の下面は、前記第1噴射部41の下面よりも低く位置することもできる。この場合、前記連結部424は、前記第1噴射部41の下側に突出することができる。
【0050】
前記開口412を具備する場合、前記第1ガスは、前記第1供給孔421を介して前記バッファ部43に供給された後、前記バッファ部43から拡散して前記第1噴射孔411と前記開口412のそれぞれを介して前記基板支持部3に向かって噴射することができる。
【0051】
以上、説明した本発明は、上述した実施例及び添付の図に限定されるものではなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で種々の置換、変形及び変更が可能であることが、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
【国際調査報告】