(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】架橋セルロースエーテルを含むパーソナルケアリンスオフ組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/73 20060101AFI20240214BHJP
A61Q 5/02 20060101ALI20240214BHJP
A61Q 1/14 20060101ALI20240214BHJP
A61Q 19/10 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
A61K8/73
A61Q5/02
A61Q1/14
A61Q19/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547818
(86)(22)【出願日】2022-02-22
(85)【翻訳文提出日】2023-08-08
(86)【国際出願番号】 US2022017188
(87)【国際公開番号】W WO2022182616
(87)【国際公開日】2022-09-01
(32)【優先日】2021-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(71)【出願人】
【識別番号】590001418
【氏名又は名称】ダウ シリコーンズ コーポレーション
(71)【出願人】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】弁理士法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パラダ、ジャーマン
(72)【発明者】
【氏名】リール、リンジー エム.
(72)【発明者】
【氏名】ヒルド、アレクサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ノイバウアー、イェルク
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、ベサニー ケイ.
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AC172
4C083AC402
4C083AC532
4C083AC542
4C083AC582
4C083AC642
4C083AC692
4C083AC712
4C083AC782
4C083AD132
4C083AD162
4C083AD202
4C083AD261
4C083AD281
4C083AD282
4C083BB01
4C083CC23
4C083CC33
4C083CC38
4C083DD23
4C083DD27
4C083EE06
(57)【要約】
皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルと、皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤と、起泡増強構造化剤と、を含む水性パーソナルケアリンスオフ組成物であって、
起泡増強構造化剤が、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルが、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有する、水性パーソナルケアリンスオフ組成物が提供されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルと、
皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤と、
起泡増強構造化剤と、を含む水性パーソナルケアリンスオフ組成物であって、前記起泡増強構造化剤が、架橋セルロースエーテルを含み、前記架橋セルロースエーテルが、前記架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有する、水性パーソナルケアリンスオフ組成物。
【請求項2】
シャンプー、コンディショニングシャンプー、ボディウォッシュ配合物、角質除去ボディウォッシュ配合物、フェイシャルウォッシュ配合物、角質除去フェイシャルウォッシュ配合物、液体ハンドソープ配合物、サルフェートフリークレンジング配合物、及びマイルドクレンジング配合物からなる群から選択される、請求項1に記載の水性パーソナルケアリンスオフ組成物。
【請求項3】
前記架橋セルロースエーテルが、不可逆的に架橋されたセルロースエーテルである、請求項2に記載の水性パーソナルケアリンスオフ組成物。
【請求項4】
前記不可逆的に架橋されたセルロースエーテル中の前記ポリエーテル基が、2~100個のオキシアルキレン基を有するポリオキシアルキレン基である、請求項3に記載の水性パーソナルケアリンスオフ組成物。
【請求項5】
前記ポリオキシアルキレン基が、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項4に記載の水性パーソナルケアリンスオフ組成物。
【請求項6】
前記不可逆的に架橋されたセルロースエーテルが、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、前記架橋が、前記ポリエーテル基を含有し、前記ベースセルロースエーテルが、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項5に記載の水性パーソナルケアリンスオフ組成物。
【請求項7】
前記ベースセルロースエーテルが、ヒドロキシエチルメチルセルロースである、請求項6に記載の水性パーソナルケアリンスオフ組成物。
【請求項8】
前記皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤が、アルキルポリグルコシド、グリシネート、ベタイン、タウレート、グルタメート、サルコシネート、イセチオネート、スルホアセテート、アラニネート、アンホアセテート、サルフェート、スルホネート、スクシネート、脂肪アルカノールアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項7に記載の水性パーソナルケアリンスオフ組成物。
【請求項9】
吸収剤、審美性向上剤、アルファヒドロキシ酸、老化防止剤、抗真菌剤、抗菌剤、酸化防止剤、防腐剤、帯電防止剤、生物活性剤、漂白剤、キレート剤、着色剤、染料、軟化剤、乳化剤、フィルム形成剤、固定剤ポリマー、発泡剤、香料、硬質粒子、保湿剤、潤滑剤、乳白剤、真珠光沢剤、浸透剤、pH調整剤、顔料、植物抽出物、防腐剤、タンパク質/アミノ酸、レオロジー調節剤、塩、感覚調節剤、スリップ剤、石鹸、軟質粒子、日焼け止め添加剤、UV光阻害剤、ビタミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される任意選択の成分を更に含む、請求項8に記載の水性パーソナルケアリンスオフ組成物。
【請求項10】
哺乳動物の皮膚及び毛髪のうちの少なくとも1つを洗浄する方法であって、
(a)請求項1に記載の水性パーソナルケアリンスオフ組成物を前記哺乳動物の皮膚又は毛髪に適用することと、
(b)前記水性パーソナルケアリンスオフ組成物をすすぎ水で前記皮膚又は毛髪からすすぐことと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物に関する。特に、本発明は、皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルと、皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤と、起泡増強構造化剤と、を含む水性パーソナルケアリンスオフ組成物であって、起泡増強構造化剤が、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルが、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有する、水性パーソナルケアリンスオフ組成物に関する。
【0002】
配合業者に追加の利益も提供する、パーソナルケア用途における使用のための有効な増粘剤が、要求され続けている。特に、多くの従来のパーソナルケア配合物が、典型的には、架橋中和ポリアクリル酸を含むため、特に関心が高いのは、このような配合物において適合するように非イオン性である有効な増粘剤である。
【0003】
非イオン性セルロースエーテルは、安定性、粘ちょう度、及び保水性を水性塗料組成物に提供するために、水性塗料組成物、例えば、ラテックス含有塗料組成物において増粘剤として使用されることが知られている。更に、非イオン性セルロースエーテルは、塗料組成物において多くの場合に存在する成分と容易に合わせられる。
【0004】
水性塗料組成物においてしばしば使用される1つの非イオン性セルロースエーテルは、水中で100℃未満の凝集温度を持たないヒドロキシエチルセルロースエーテルである。水性塗料組成物において使用されたときに、このようなセルロースエーテルは、通常、安定な粘度、有機及び無機顔料を凝集させる低い傾向に寄与し、安定な泡を形成する低い傾向を有するため、望ましい。しかしながら、従来のヒドロキシエチルセルロースエーテルは、増粘効果が比較的弱く、湿潤能力がほとんど又は全くないという不利点を有する。
【0005】
したがって、非イオン性であり、様々なパーソナルケア配合物分野に有効な増粘を提供する増粘剤ばかりでなく、生分解性及び持続可能性の改善のために天然由来である増粘剤も必要とされている。
【0006】
生分解性/持続可能性が改善された1つの増粘剤が、Adamoらによって米国特許第8,999,391号において開示されている。Adamoらは、約1~約6.5のメチルDS対エチルDS比を有するメチルエチルヒドロキシエチルセルロースと、少なくとも1つの化粧品的に許容可能な成分とを含むパーソナルケア配合物であって、メチルエチルヒドロキシエチルセルロースの重量平均分子量が、約100,000~約3,000,000ダルトンである、パーソナルケア配合物を教示している。
【0007】
しかしながら、従来のセルロースエーテル増粘剤は、望ましくない曳糸性の粘ちょう度を配合物に多くの場合に付与する。したがって、水性パーソナルケアリンスオフ組成物における使用のための構造化剤、特に、豊かな感触を組成物に提供しつつ曳糸性の粘ちょう度を組成物に与えない持続可能性の構造化剤が依然として必要とされている。
【0008】
本発明は、皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルと、皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤と、起泡増強構造化剤と、を含む水性パーソナルケアリンスオフ組成物であって、起泡増強構造化剤が、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルが、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有する、水性パーソナルケアリンスオフ組成物を提供する。
【0009】
本発明は、皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルと、皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤と、起泡増強構造化剤と、を含む水性パーソナルケアリンスオフ組成物であって、起泡増強構造化剤が、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルが、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有し、水性パーソナルケアリンスオフ組成物が、シャンプー、コンディショニングシャンプー、ボディウォッシュ配合物、角質除去ボディウォッシュ配合物、フェイシャルウォッシュ配合物、角質除去フェイシャルウォッシュ配合物、液体ハンドソープ配合物、サルフェートフリークレンジング配合物、及びマイルドクレンジング配合物からなる群から選択される、水性パーソナルケアリンスオフ組成物を提供する。
【0010】
本発明は、皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルと、皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤と、起泡増強構造化剤と、を含む水性パーソナルケアリンスオフ組成物であって、起泡増強構造化剤が、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルが、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有し、水性パーソナルケアリンスオフ組成物が、シャンプー、コンディショニングシャンプー、ボディウォッシュ配合物、角質除去ボディウォッシュ配合物、フェイシャルウォッシュ配合物、角質除去フェイシャルウォッシュ配合物、液体ハンドソープ配合物、サルフェートフリークレンジング配合物、及びマイルドクレンジング配合物からなる群から選択され、架橋セルロースエーテルが、不可逆的に架橋されたセルロースエーテルである、水性パーソナルケアリンスオフ組成物を提供する。
【0011】
本発明は、哺乳動物の皮膚及び毛髪のうちの少なくとも1つを洗浄する方法であって、(a)本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物を哺乳動物の皮膚又は毛髪に適用することと、(b)水性パーソナルケアリンスオフ組成物をすすぎ水で皮膚又は毛髪からすすぐことと、を含む方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明者らは、驚くべきことに、起泡増強構造化剤を含む本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物であって、起泡増強構造化剤が、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルが、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有し、起泡増強構造化剤が、高いゼロせん断粘度(ASTM規格D4287-00に従って25℃で測定して、好ましくは、20Pa・s以上、より好ましくは、25Pa・s以上、最も好ましくは、30Pa・s以上)と、10s-での低いせん断粘度(ASTM規格D4287-00に従って25℃で測定して、好ましくは、5Pa・s以下より好ましくは、4Pa・s以下、最も好ましくは、3.5Pa・s以下)と、5秒以下(好ましくは、4秒以下、より好ましくは、3秒以下)のフィラメント破断時間とを有する豊かな感触を示す、水性パーソナルケアリンスオフ組成物を見出した。本発明者らはまた、驚くべきことに、起泡増強構造化剤がまた、組成物の起泡寿命を増強させ延長することを見出した。
【0013】
別途示されない限り、比率、百分率、部などは、重量によるものである。
【0014】
本明細書で使用される場合、別途示されない限り、「分子量」又はMWという語句は、ゲル浸透クロマトグラフィー(gel permeation chromatography、GPC)及びポリ(エチレンオキシド)標準を用いて従来の手法で測定される重量平均分子量を指す。GPCの技法は、Modern Size Exclusion Chromatography,W.W.Yau,J.J.Kirkland,D.D.Bly;Wiley-Interscience,1979に、及びA Guide to Materials Characterization and Chemical Analysis,J.P.Sibilia;VCH,1988,p.81-84に詳述されている。分子量は、本明細書においてダルトンの単位で、又は同等にg/molで報告される。
【0015】
本明細書及び添付で使用される「皮膚科学的に許容可能な」という用語は、皮膚への局所的適用に典型的に使用される成分を指し、スキンケア組成物中に典型的に見られる量で存在する場合に有毒である材料は、本発明の一部として企図されないことを強調することを意図する。
【0016】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される「サルフェートフリー」という用語は、組成物が、1重量%以下(好ましくは、0.5重量%以下、より好ましくは、0.2重量%以下、更により好ましくは、0.01重量%以下、なおも更により好ましくは、0.001重量%以下、最も好ましくは、検出可能限界未満)のサルフェートを含有することを意味する。
【0017】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される「DS」という用語は、Zeisel法によって判定される、セルロースエーテル中の無水グルコース単位当たりのアルキル置換OH基の数を意味する。
【0018】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される「DS(メチル)」又は「DS(M)」という用語は、Zeisel法によって判定される、セルロースエーテル中の無水グルコース単位当たりのメチル置換OH基の数を意味する。
【0019】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される「MS」という用語は、Zeisel法によって判定される、セルロースエーテル中のヒドロキシアルキル置換基としての無水グルコース単位1モル当たりのエーテルとして結合した、エーテル化試薬のモル数を意味する。
【0020】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される「MS(ヒドロキシエチル)」又は「MS(HE)」という用語は、Zeisel法によって判定される、セルロースエーテル中のヒドロキシエチル置換基としての無水グルコース単位1モル当たりのエーテルとして結合した、エーテル化試薬のモル数を意味する。
【0021】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される「MS(ヒドロキシプロピル)」又は「MS(HP)」という用語は、Zeisel法によって判定される、セルロースエーテル中のヒドロキシプロピル置換基としての無水グルコース単位1モル当たりのエーテルとして結合した、エーテル化試薬のモル数を意味する。
【0022】
「Zeisel法」という用語は、MS及びDSを判定するためのZeisel切断手順を指す。G.Bartelmus and R.Ketterer,Zeitschrift fuer Analytische Chemie,Vol.286(1977,Springer,Berline,DE),pages 161-190を参照されたい。
【0023】
水性パーソナルケアリンスオフ組成物に関して本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される「審美的特性」という用語は、視覚的及び触覚的感覚性状(例えば、滑らかさ、粘着性、潤滑性、質感、色、透明度、濁り、均一性)を指す。
【0024】
好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、シャンプー、コンディショニングシャンプー、ボディウォッシュ、角質除去ボディウォッシュ、フェイシャルウォッシュ、角質除去フェイシャルウォッシュ、液体ハンドソープ、サルフェートフリークレンジング、及びマイルドクレンジングからなる群から選択される。より好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、シャンプー、コンディショニングシャンプー、ボディウォッシュ、フェイシャルウォッシュ、及び液体ハンドソープからなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、シャンプー及びコンディショニングシャンプーからなる群から選択される。
【0025】
好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクル(好ましくは、水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて25~99重量%(好ましくは、30~95重量%、より好ましくは、40~92重量%、最も好ましくは、50~90重量%)の皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルを含む)と、皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤(好ましくは、水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.5~60重量%(好ましくは、1~50重量%、より好ましくは、5~20重量%、最も好ましくは、7~15重量%)の皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤を含む)と、起泡増強構造化剤(好ましくは、水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.01~5重量%、より好ましくは、0.05~3重量%、更により好ましくは、0.075~2重量%、最も好ましくは、0.1~1.5重量%)の起泡増強構造化剤を含む)と、を含み、起泡増強構造化剤は、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有する。
【0026】
好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルを含む。より好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて25~99重量%(好ましくは、30~95重量%、より好ましくは、40~90重量%、最も好ましくは、50~90重量%)の皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルを含む。更により好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて25~99重量%(好ましくは、30~95重量%、より好ましくは、40~90重量%、最も好ましくは、50~90重量%)の皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルを含み、皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルは、水を含む。なおもより好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて25~99重量%(好ましくは、30~95重量%、より好ましくは、40~90重量%、最も好ましくは、50~90重量%)の皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルを含み、皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルは、水及び水性C1~4アルコール混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて25~99重量%(好ましくは、30~95重量%、より好ましくは、40~90重量%、最も好ましくは、50~90重量%)の皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルを含み、皮膚科学的に許容可能な水性ビヒクルは、水である。
【0027】
好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物において使用される水は、蒸留水及び脱イオン水のうちの少なくとも1つである。より好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物において使用される水は、蒸留及び脱イオン化される。
【0028】
好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.5~60重量%(好ましくは、1~50重量%、より好ましくは、5~20重量%、最も好ましくは、7~15重量%)の皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤を含む。より好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.5~60重量%(好ましくは、1~50重量%、より好ましくは、5~20重量%、最も好ましくは、7~15重量%)の皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤を含み、皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤は、アルキルポリグルコシド(例えば、ラウリルグルコシド、ココ-グルコシド、デシルグルコシド)、脂肪アルコール(例えば、セテアリルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール)、グリシネート(例えば、ココイルグリシン酸ナトリウム)、ベタイン(例えば、トリメチルグリシン及びセチルベタインなどのアルキルベタイン、並びにコカミドプロピルベタインなどのアミドベタイン)、四級アンモニウム化合物(例えば、塩化ベヘントリモニウム、塩化セトリモニウム)、タウレート(例えば、メチルココイルタウリン酸ナトリウム)、グルタメート(例えば、ココイルグルタミン酸ナトリウム)、サルコシネート(例えば、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム)、イセチオネート(例えば、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム)、スルホアセテート(例えば、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム)、アラニネート(例えば、ココイルアラニン酸ナトリウム)、アンホアセテート(例えば、ココアンホ酢酸ナトリウム)、サルフェート(例えば、ラウレス硫酸ナトリウム(sodium laureth sulfate、SLES))、スルホネート(例えば、C14~16オレフィンスルホン酸ナトリウム)、スクシネート(例えば、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム)、脂肪アルカノールアミド(例えば、コカミドモノエタノールアミン、コカミド、ジエタノールアミン、ソヤミドジエタノールアミン、ラウラミドジエタノールアミン、オレアミドモノイソプロパノールアミン、ステアルアミドモノエタノールアミン、ミリスタミドモノエタノールアミン、ラウラミドモノエタノールアミン、カプラミドジエタノールアミン、リシノレアミドジエタノールアミン、ミリスタミドジエタノールアミン、ステアルアミドジエタノールアミン、オレイルアミドジエタノールアミン、タローアミドジエタノールアミン、ラウラミドモノイソプロパノールアミン、タローアミドモノエタノールアミン、イソステアルアミドジエタノールアミン、イソステアルアミドジエタノールアミン、イソステアルアミドモノエタノールアミン)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。なおもより好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.5~60重量%(好ましくは、1~50重量%、より好ましくは、5~20重量%、最も好ましくは、7~15重量%)の皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤を含み、皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤は、アルキルポリグルコシド(例えば、ラウリルグルコシド、ココ-グルコシド、デシルグルコシド)、グリシネート(例えば、ココイルグリシン酸ナトリウム)、ベタイン(例えば、トリメチルグリシン及びセチルベタインなどのアルキルベタイン、並びにコカミドプロピルベタインなどのアミドベタイン)、タウレート(例えば、メチルココイルタウリン酸ナトリウム)、グルタメート(例えば、ココイルグルタミン酸ナトリウム)、サルコシネート(例えば、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム)、イセチオネート(例えば、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム)、スルホアセテート(例えば、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム)、アラニネート(例えば、ココイルアラニン酸ナトリウム)、アンホアセテート(例えば、ココアンホ酢酸ナトリウム)、サルフェート(例えば、ラウレス硫酸ナトリウム(SLES))、スルホネート(例えば、C14~16オレフィンスルホン酸ナトリウム)、スクシネート(例えば、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム)、脂肪アルカノールアミド(例えば、コカミドモノエタノールアミン、コカミド、ジエタノールアミン、ソヤミドジエタノールアミン、ラウラミドジエタノールアミン、オレアミドモノイソプロパノールアミン、ステアルアミドモノエタノールアミン、ミリスタミドモノエタノールアミン、ラウラミドモノエタノールアミン、カプラミドジエタノールアミン、リシノレアミドジエタノールアミン、ミリスタミドジエタノールアミン、ステアルアミドジエタノールアミン、オレイルアミドジエタノールアミン、タローアミドジエタノールアミン、ラウラミドモノイソプロパノールアミン、タローアミドモノエタノールアミン、イソステアルアミドジエタノールアミン、イソステアルアミドジエタノールアミン、イソステアルアミドモノエタノールアミン)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。更により好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.5~60重量%(好ましくは、1~50重量%、より好ましくは、5~20重量%、最も好ましくは、7~15重量%)の皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤を含み、皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤は、ラウレス硫酸ナトリウム(SLES)を含む。最も好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.5~60重量%(好ましくは、1~50重量%、より好ましくは、5~20重量%、最も好ましくは、7~15重量%)の皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤を含み、皮膚科学的に許容可能な洗浄性界面活性剤は、ラウレス硫酸ナトリウム(SLES)と、コカミドモノエタノールアミンと、コカミドプロピルベタインとの混合物である。
【0029】
好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.01~5重量%(好ましくは、0.05~3重量%、より好ましくは、0.075~2重量%、最も好ましくは、0.1~1.5重量%)の起泡増強構造化剤を含み、起泡増強構造化剤は、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有する。より好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.01~5重量%(好ましくは、0.05~3重量%、より好ましくは、0.075~2重量%、最も好ましくは、0.1~1.5重量%)の起泡増強構造化剤を含み、起泡増強構造化剤は、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有し、架橋セルロースエーテルは、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、架橋は、ポリエーテル基を含有し、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルエーテル基とアルキルエーテル基とを含有する混合セルロースエーテルである。更により好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.01~5重量%(好ましくは、0.05~3重量%、より好ましくは、0.075~2重量%、最も好ましくは、0.1~1.5重量%)の起泡増強構造化剤を含み、起泡増強構造化剤は、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有し、架橋セルロースエーテルは、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、架橋は、ポリエーテル基を含有し、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.01~5重量%(好ましくは、0.05~3重量%、より好ましくは、0.075~2重量%、最も好ましくは、0.1~1.5重量%)の起泡増強構造化剤を含み、起泡増強構造化剤は、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有し、架橋セルロースエーテルは、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、架橋は、ポリエーテル基を含有し、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシエチルメチルセルロースである。
【0030】
好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.01~5重量%(好ましくは、0.05~3重量%、より好ましくは、0.075~2重量%、最も好ましくは、0.1~1.5重量%)の起泡増強構造化剤を含み、起泡増強構造化剤は、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有し、架橋セルロースエーテルは、不可逆的に架橋されたセルロースエーテルである。より好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて、0.01~5重量%(好ましくは、0.05~3重量%、より好ましくは、0.075~2重量%、最も好ましくは、0.1~1.5重量%)の起泡増強構造化剤を含み、起泡増強構造化剤は、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有し、架橋セルロースエーテルは、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、架橋は、ポリエーテル基を含有し、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルエーテル基とアルキルエーテル基とを含有する混合セルロースエーテルであり、架橋セルロースエーテルは、不可逆的に架橋されたセルロースエーテルである。更により好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.01~5重量%(好ましくは、0.05~3重量%、より好ましくは、0.075~2重量%、最も好ましくは、0.1~1.5重量%)の起泡増強構造化剤を含み、起泡増強構造化剤は、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有し、架橋セルロースエーテルは、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、架橋は、ポリエーテル基を含有し、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、架橋セルロースエーテルは、不可逆的に架橋されたセルロースエーテルである。最も好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0.01~5重量%(好ましくは、0.05~3重量%、より好ましくは、0.075~2重量%、最も好ましくは、0.1~1.5重量%)の起泡増強構造化剤を含み、起泡増強構造化剤は、架橋セルロースエーテルを含み、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有し、架橋セルロースエーテルは、ベースセルロースエーテル及び架橋を含み、架橋は、ポリエーテル基を含有し、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシエチルメチルセルロースであり、架橋セルロースエーテルは、不可逆的に架橋されたセルロースエーテルである。
【0031】
好ましくは、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%(好ましくは、0.1~0.6重量%、より好ましくは、0.12~0.45重量%、最も好ましくは、0.12~0.29重量%)のポリエーテル基を含有する。より好ましくは、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%(好ましくは、0.1~0.6重量%、より好ましくは、0.12~0.45重量%、最も好ましくは、0.12~0.29重量%)のポリエーテル基を含有し、ポリエーテル基は、架橋1つ当たり2~100個(好ましくは、2~20個、より好ましくは、3~15個)のオキシアルキレン基を有するポリオキシアルキレン基である。最も好ましくは、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%(好ましくは、0.1~0.6重量%、より好ましくは、0.12~0.45重量%、最も好ましくは、0.12~0.29重量%)のポリエーテル基を含有し、ポリエーテル基は、架橋1つ当たり2~100個(好ましくは、2~20個、より好ましくは、3~15個)のオキシプロピレン基を有するポリオキシプロピレン基である。
【0032】
好ましくは、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有する架橋を有するベースセルロースエーテルを含む。好ましくは、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルセルロースエーテル、アルキルセルロースエーテル、及びこれらの組み合わせから選択される。ベースセルロースエーテルの例としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ブチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、メチルエチルヒドロキシエチルセルロース、疎水変性エチルヒドロキシエチルセルロース、疎水変性ヒドロキシエチルセルロース、スルホエチルメチルヒドロキシエチルセルロース、スルホエチルメチルヒドロキシプロピルセルロース、及びスルホエチルヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。好ましくは、ベースセルロースエーテルは、アルキルヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシアルキルメチルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、及びエチルヒドロキシエチルセルロース)などの、ヒドロキシアルキルエーテル基及びアルキルエーテル基の両方を含有する混合セルロースエーテルである。
【0033】
好ましくは、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルエーテル置換を含有する。より好ましくは、ベースセルロースエーテルは、1.5~4.5(好ましくは、2.0~3.0)のヒドロキシエチルエーテル置換度MS(HE)又はヒドロキシプロピルエーテル置換度MS(HP)を有する。
【0034】
好ましくは、ベースセルロースエーテルは、メチルエーテル置換を含有する。より好ましくは、ベースセルロースエーテルは、1.2~2.1(好ましくは、1.3~1.7、より好ましくは、1.35~1.60)のメチルエーテル置換度DS(M)を有する。
【0035】
好ましくは、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルエーテル置換とアルキルエーテル置換とを含有する混合セルロースエーテルである。より好ましくは、ベースセルロースエーテルは、0.05~0.75(好ましくは、0.15~0.45、より好ましくは、0.20~0.40)のヒドロキシエチルエーテル置換度MS(HE)と、1.2~2.1(好ましくは、1.3~1.7、より好ましくは、1.35~1.60)のメチルエーテル置換度DS(M)とを有する混合セルロースエーテルである。
【0036】
好ましくは、ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルエーテル置換とアルキルエーテル置換とを含有する混合セルロースエーテルである。より好ましくは、ベースセルロースエーテルは、0.1~1.5(好ましくは、0.2~1.2)のヒドロキシプロピルエーテル置換度MS(HP)と、1.2~2.1(好ましくは、1.3~2.0)のメチルエーテル置換度DS(M)とを有する混合セルロースエーテルである。
【0037】
好ましくは、架橋セルロースエーテルは、架橋セルロースエーテルの重量に基づいて0.1~1.0重量%のポリエーテル基を含有する架橋を有するベースセルロースエーテルを含む。ベースセルロースエーテルは、ヒドロキシエチルメチルセルロースであり、架橋は、ポリオキシプロピレンジオキシエチレンエーテル架橋、例えば、ヒドロキシエチルメチルセルロースとポリプロピレングリコール(polypropylene glycol、PPG)グリシジルエーテルとの反応生成物として生成されるものである。
【0038】
ベースセルロースエーテルを架橋して架橋セルロースエーテルを形成するために使用される架橋剤は、ポリオキシアルキレン又はポリアルキレングリコール基と、ハロゲン基、グリシジル又はエポキシ基などの2つ以上(好ましくは、2つ)の架橋基と、ベースセルロースエーテルとエーテル結合を形成して架橋セルロースエーテルを形成するエチレン性不飽和基(例えば、ビニル基)とを有する化合物を含む。好ましくは、架橋剤は、1,2-ジクロロ(ポリ)アルコキシエーテル、ジクロロポリオキシエチレン、ジグリシジルポリアルコキシエーテル、ジグリシジルホスホネート、スルホン基を含有するジビニルポリオキシアルキレンからなる群から選択される。2つの異なるタイプの官能基を有する架橋剤が使用され得る。例としては、ジグリシジルポリオキシプロピレン及びグリシジル(ポリ)オキシアルキルメタクリレートが挙げられる。好ましくは、架橋剤は、1分子当たり2~100個(好ましくは、2~20個、より好ましくは、3~15個)のオキシアルキレン基を含有する。
【0039】
好ましくは、架橋セルロースエーテル中に含まれる架橋剤の量は、0.0001~0.05当量(好ましくは、0.0002~0.01当量、より好ましくは、0.0004~0.005当量、最も好ましくは、0.0005~0.003当量)の範囲であり、1「当量」は、ベースセルロースエーテル中の無水グルコース単位(anhydroglucose unit、AGU)のモル数に対する架橋剤のモルのモル比を表す。
【0040】
好ましくは、架橋セルロースエーテルは、不可逆的に架橋されたセルロースエーテルである。すなわち、架橋セルロースエーテル中の架橋は、通常条件下での架橋セルロースエーテルの意図された使用中に破断しない。対照的に、可逆的架橋は、通常条件下での架橋セルロースエーテルの意図された使用中に破断する。パーソナルケアリンスオフ組成物における使用に意図されたセルロースエーテル中の可逆的架橋の例は、アルデヒドベースの架橋剤(例えば、グリオキサール)を使用して生成されたものであり、この架橋は、水中での架橋材料の溶解の際に破断する。
【0041】
好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、任意選択で、吸収剤、審美性向上剤(例えば、デンプン)、アルファヒドロキシ酸、老化防止剤、抗真菌剤、抗菌剤、酸化防止剤(例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン)、防腐剤、帯電防止剤、生物活性剤、漂白剤、キレート剤、着色剤、コンディショニング剤(例えば、シリコーン、ポリクオタニウム)、染料、軟化剤、乳化剤、フィルム形成剤(例えば、防水剤)、固定剤ポリマー、発泡剤、香料、硬質粒子、保湿剤(例えば、グリセリン、ソルビトール、モノグリセリド、レシチン、糖脂質、脂肪アルコール、脂肪酸、多糖類、ソルビタンエステル、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、及びポリソルベート80)、ジオール(例えば、プロピレングリコール)、ジオール類縁体、トリオール、トリオール類縁体、カチオン性ポリマー性ポリオール)、潤滑剤、乳白剤、真珠光沢剤、浸透剤、pH調整剤、顔料、植物抽出物、防腐剤(例えば、安息香酸、ソルビン酸、フェノキシエタノール)、タンパク質/アミノ酸、レオロジー調節剤、塩、感覚調節剤、スリップ剤、軟質粒子、日焼け止め添加剤、UV光阻害剤、ビタミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分を更に含む。より好ましくは、本発明のスキンクレンジング配合物は、任意選択で、防腐剤、レオロジー調節剤、及びpH調整剤のうちの少なくとも1つからなる群から選択される少なくとも1つの追加成分を更に含む。
【0042】
好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、レオロジー調節剤を更に含む。より好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ配合物は、レオロジー調整剤を更に含み、レオロジー調節剤は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の粘度を(好ましくは、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の他の性状を実質的に改変することなく)増加させるように選択される。更により好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0~10重量%(好ましくは、0.05~5重量%、より好ましくは、0.1~2.5重量%、最も好ましくは、0.15~2.0重量%)のレオロジー調節剤を更に含む。最も好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、水性パーソナルケアリンスオフ組成物の重量に基づいて0~10重量%(好ましくは、0.05~5重量%、より好ましくは、0.1~2.5重量%、最も好ましくは、0.15~2.0重量%)のレオロジー調節剤を更に含み、レオロジー調節剤は、塩化ナトリウム、セルロース、変性セルロース、キサンタンガム、アクリレートコポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0043】
好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、抗菌剤を更に含む。より好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、抗菌剤を更に含み、抗菌剤は、フェノキシエタノール、安息香酸、ベンジルアルコール、安息香酸ナトリウム、DMDMヒダントイン、2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、及びイソチアゾリノン(例えば、メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン)からなる群から選択される。更により好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、抗菌剤を更に含み、抗菌剤は、イソチアゾリノンである(より好ましくは、抗菌剤は、メチルイソチアゾリノン、メチルクロロイソチアゾリノン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、最も好ましくは、殺生物剤は、メチルイソチアアゾリノンである)。最も好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、抗菌剤を更に含み、抗菌剤は、イソチアゾリノンであり(より好ましくは、抗菌剤は、メチルイソチアゾリノン、メチルクロロイソチアゾリノン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、最も好ましくは、抗菌剤は、メチルイソチアアゾリノンである)、水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、ボディウォッシュ配合物である。
【0044】
好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、pH調整剤を更に含む。より好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、pH調整剤を更に含み、水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、ボディウォッシュ配合物である。最も好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、pH調整剤を更に含み、水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、ボディウォッシュ配合物であり、ボディウォッシュ配合物は、4.5~9(好ましくは、5~8、最も好ましくは、6~7)のpHを有する。
【0045】
好ましくは、pH調整剤は、クエン酸、乳酸、塩酸、アミノエチルプロパンジオール、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミノ-2-メチル-1-プロパノールのうちの少なくとも1つからなる群から選択される。より好ましくは、pH調整剤は、クエン酸、乳酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、アミノ-2-メチル-1-プロパノールのうちの少なくとも1つからなる群から選択される。更により好ましくは、pH調整剤は、トリエタノールアミンを含む。最も好ましくは、pH調整剤は、トリエタノールアミンである。
【0046】
好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、着色剤を更に含む。より好ましくは、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、着色剤を更に含み、水性パーソナルケアリンスオフ組成物は、シャンプー、コンディショニングシャンプー、ボディウォッシュ、フェイシャルウォッシュ、及び液体ハンドソープからなる群から選択される。
【0047】
好ましくは、哺乳動物の皮膚及び毛髪のうちの少なくとも1つを洗浄する本発明の方法であって、本発明の水性パーソナルケアリンスオフ組成物を哺乳動物の皮膚又は毛髪に適用することと、水性パーソナルケアリンスオフ組成物をすすぎ水で皮膚又は毛髪からすすぐことと、を含む。
【0048】
ここで、本発明のいくつかの実施形態を、以下の実施例で詳細に説明する。
【0049】
合成1:架橋セルロースエーテル
合成1において使用された架橋剤は、約400ダルトンの分子量を有し下記の式を有するポリプロピレングリコール(PPG)から作製された直鎖状ポリ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテルであった。
【0050】
【0051】
式中、nは、5.7~6.7である(EPILOX(商標)M985ポリ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテル架橋剤としてLeuna-Harze GmbH、Leuna,DEから入手可能)。
【0052】
粉砕したセルロースのフロック(1.5mol)を5Lのオートクレーブに添加した。オートクレーブを窒素ガスで直ぐにパージした後、オートクレーブの内容物を40℃まで加熱した。次いで、ジメチルエーテル(dimethylether、DME、4.7mol/molの無水グルコース単位(AGU))、及び塩化メチル(methyl chloride、MCl、3.2mol/molのAGU)をオートクレーブ内に注入した。苛性ソーダ(NaOH、強度50%水性、1.9molのNaOH/molのAGU)を、40℃の温度で2分間、3回に分けてオートクレーブに添加した。反応混合物を、40℃で30分間保持した。次いで、エチレンオキシド(0.45mol/molのAGU)を添加し、反応混合物を40℃で10分間保持した。架橋剤(EPILOX(商標)M985架橋剤、0.0012mol/molのAGU)を20mLのイソプロパノール中に溶解させ、オートクレーブの内容物に30秒間隔で、で添加した。次いで、オートクレーブの内容物を80℃まで45分間加熱した。80℃で、水溶性一価銅配位子(monovalent copper ligand、MCL 2、1.3mol/molのAGU)をオートクレーブ内に迅速に注入した。その後、NaOH(0.67mol/molのAGU)を30分間にわたって7回に分けて添加し、続いて80℃での70分のクックオフ時間を行った。これに続いて、生成物架橋セルロースエーテルを、熱(95℃超)水中で洗浄し、ギ酸で中和し、造粒し、乾燥させ、粉砕した。
【0053】
合成2:架橋セルロースエーテル
架橋剤ローディングが0.0013mol/molのAGUであったことを除いて、合成1のプロセスを合成2において繰り返した。
【0054】
合成3:疎水変性ヒドロキシエチルセルロースエーテル
500mLの樹脂製ケトルに、機械的撹拌パドルと、窒素入口と、ゴム製セラムキャップと、鉱油バブラーに接続された還流冷却管とを取り付けた。樹脂製ケトルに、33.28g(30.00g含有)のBiofloc XV木材パルプ(Tembecから入手可能)と、173gのイソプロピルアルコールと、27gの蒸留水とを投入した。混合物を撹拌しながら、樹脂製ケトルを窒素で1時間パージして、系中の同伴酸素を除去した。窒素下で撹拌しながら、4.00gの50%水酸化ナトリウム水溶液を、シリンジを使用して5分間にわたって滴下した。次いで、混合物を窒素下で30分間撹拌した。
【0055】
10mLのイソプロピルアルコール中の4.00gの1-ブロモヘキサデカンの溶液を、窒素下でシリンジによって混合物に添加した(HEC 1モル当たり0.19モルの1-ブロモヘキサデカン)。次いで、加熱マントルを使用して加熱し、撹拌された混合物を窒素下で4.5時間加熱還流した。次いで、混合物を、室温まで冷却し、5.00gの氷酢酸を添加することによって中和し、10分間撹拌した。ポリマーを、真空濾過によって回収し、ワーリングブレンダーによって、250mLの4:1(体積比)のアセトン/水で5回洗浄し、250mLの純粋なアセトンで2回洗浄した。0.40gの40%水性グリオキサール及び0.25gの氷酢酸を最後のアセトン乾燥に添加することによって、ポリマーをグリオキサール処理した。ポリマーを真空中50℃で一晩乾燥させた。1%水性粘度の(灰及び揮発性物質について補正された)HmHECポリマーを25.0℃で測定し、HmHECポリマーは、16,000mPa-sec(Brookfield LVT、30rpm、スピンドル#4)であることが見出された。Zeisel分析によって、エチレンオキシドMS(ethylene oxide MS、EOMS)は、1.88であることが見出され、ヘキサデシルDSは、0.0059であることが見出された。
【0056】
比較例CF1~CF4及び実施例F1~F2:シャンプー配合物
表1に示される比較例CF1~CF4及び実施例F1~F2による成分組成を有するシャンプー配合物を調製した。生成物配合物の最終pHを、必要に応じてクエン酸又は2-アミノ-2-メチルプロパノールを使用してpH6に調整し、十分な水を添加して、総配合物重量を100gに調整した。
【0057】
【0058】
実施例F3~F6:コンディショニングシャンプー配合物
表2に示される実施例F3~F6による成分組成を有するコンディショニングシャンプー配合物を調製した。生成物配合物の最終pHを、必要に応じてクエン酸又は2-アミノ-2-メチルプロパノールを使用してpH6に調整し、十分な水を添加して、総配合物重量を100gに調整した。
【0059】
【0060】
比較例CF5~CF8及び実施例F7~F9:シリコーンフリーコンディショナー
表3に示される比較例CF5~CF8及び実施例F7~F9による成分組成を有するシリコーンフリーコンディショナー配合物を調製した。生成物配合物の最終pHを、必要に応じてクエン酸又は2-アミノ-2-メチルプロパノールを使用してpH6に調整し、十分な水を添加して、総配合物重量を100gに調整した。
【0061】
【0062】
比較例CF9~CF12及び実施例F10~F11:サルフェートフリーシャンプー
表4に示される比較例CF9~CF12及び実施例F10~F11による成分組成を有するサルフェートフリーシャンプー配合物を調製した。生成物配合物の最終pHを、必要に応じてクエン酸又は2-アミノ-2-メチルプロパノールを使用してpH6に調整し、十分な水を添加して、総配合物重量を100gに調整した。
【0063】
【0064】
性能試験
ASTM規格D4440-15及びASTM規格D4287-00)に従って、40mmの平行プレートジオメトリを有するDHR-3レオメーター(TA Instruments、New Castle,DE)を使用して、いくつかの配合物レオロジーパラメータを試験した。全ての試験を、1mmの固定間隔と、脱イオン水で充填された溶媒トラップとを使用して25℃で行った。それぞれの試験片を0.5s-1の定常せん断で30秒間プレコンディショニングし、3分間平衡反応させた。振動振幅スイープを、1rad/sの一定周波数で0.1~350%で行い、0.05~100rad/sの振動周波数スイープを、2.5%の一定歪みで行い、せん断速度スイープ速度を、0.05~750s-1で行った。全ての分析を、TA Instruments TRIOSソフトウェアv5.1.1を使用して行った。G”/G’値を、線形領域(5%未満の歪み)における振幅から得た。クロスオーバー周波数を周波数スイープから判定した。粘度値をせん断速度スイープから得た。せん断速度指数及びゼロせん断粘度値を、Cross-Williamsonモデルをせん断速度データに適合することによって判定した。
【0065】
【数1】
式中、n
0は、ゼロせん断粘度であり、xは、せん断速度指数である。結果を表5に提供する。
【0066】
フィラメント破断時間試験を比較例CF1~CF2及び実施例F1及びF5について行った。試験片を、Thermo-Haake Capillary Breakup Extensional Rheometer(CaBER)によって、直径6mmの平行プレートを使用して、3mmの初期間隔で試験した。全ての試験を22℃で行った。50msのリニアストライクプロファイルを選択し、フィラメント中点の厚さを時間の関数として監視した。再現性のある結果を確実にするために新しい試験片ローディングを使用して、試験片を複数回試験した。平均フィラメント破断時間を表6に報告する。
【0067】
【0068】
【国際調査報告】