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特表2024-507768第1対応者ネットワークのためのワイヤレス通信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-21
(54)【発明の名称】第1対応者ネットワークのためのワイヤレス通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/50 20180101AFI20240214BHJP
   H04W 4/021 20180101ALI20240214BHJP
   H04W 4/90 20180101ALI20240214BHJP
   H04W 12/06 20210101ALI20240214BHJP
   H04W 12/80 20210101ALI20240214BHJP
【FI】
H04W76/50
H04W4/021
H04W4/90
H04W12/06
H04W12/80
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548651
(86)(22)【出願日】2022-02-10
(85)【翻訳文提出日】2023-09-15
(86)【国際出願番号】 EP2022053191
(87)【国際公開番号】W WO2022171713
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】63/148,237
(32)【優先日】2021-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】21191552.5
(32)【優先日】2021-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ANDROID
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ラマチャンドラン ビグネシュ ラジャ カルピア
(72)【発明者】
【氏名】ゲリッセン ヨセフ フーベルトゥス
(72)【発明者】
【氏名】ファン デ ラール フランシスカス アントニウス マリア
(72)【発明者】
【氏名】ディーズ ウォルター
(72)【発明者】
【氏名】ロック ヨセフ イー
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067AA28
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067HH22
5K067HH23
(57)【要約】
第1対応者ネットワークは、第1対応オフィサによって典型的に使用されるデバイス間で通信するための、第1対応者によって使用されるネットワークである。MCIは、傷病者の数及び重症度によって緊急医療サービスが圧倒される事故を表す。MCIエリア内でより素早い対応時間を確保するために、様々なワイヤレス・デバイスをセキュアに登録(搭載)可能な、第1対応者ネットワークのためのワイヤレス通信システムが提案される。MCIエリア内のトリアージ・オフィサと傷病者との両方に属する既存のワイヤレス・デバイスは、MCIエリア内のカバレッジを強化するために、第1対応者ネットワークに自動で登録可能である。第1対応者ネットワークのワイヤレス・インフラストラクチャの拡大は、異質な中央ノード(例えば、基地局)をオンデマンドでセキュアに登録することによって可能にされることが可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信ネットワークの確立をサポートするための装置であって、前記装置が、
前記ワイヤレス通信ネットワークのネットワーク・コントローラ・デバイスと接続し、ターゲット地理領域内のワイヤレス通信デバイスへのワイヤレス接続を行うことと、
前記ターゲット地理領域についての情報を受信することと、
ワイヤレス通信デバイスとの通信チャネルをセットアップするためのネットワーク構成についての情報を前記ネットワーク・コントローラ・デバイスから受信することと、
前記ネットワーク・コントローラ・デバイスによって動作されるコア・ネットワークに前記通信チャネル又は他の通信チャネルを介して登録するように、前記ターゲット地理領域内にあるワイヤレス通信デバイスを招待又はトリガすることと
を行う、装置。
【請求項2】
前記装置が、前記ワイヤレス通信ネットワークの前記ワイヤレス通信デバイスの所定のグループ及び/又はタイプ、ネットワーク・サービス、並びにネットワーク・スライスのうちの少なくとも1つへのトリガ又は登録招待を制限する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置が、前記ターゲット地理領域についての情報を受信し、前記ターゲット地理領域が、アクセス・デバイスのカバレッジ・エリアより小さいエリアである、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記装置が、前記ネットワーク・コントローラ・デバイスによってアクティブにされることが可能な中継ノード機能を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記ターゲット地理領域内で測定を実施し、多数傷病者事故(MCI)又は緊急エリアにおいて必要なアクセス・デバイス、中継デバイス、又はワイヤレス通信デバイスの総数の予測のために、対応する測定パラメータを前記ネットワーク・コントローラ・デバイスに転送する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記ワイヤレス通信デバイスに送信される招待信号又はメッセージに緊急事態についての情報を含める、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
ワイヤレス通信デバイスのアイデンティティ情報を取り出し、前記ワイヤレス通信デバイスの前記アイデンティティ情報をセルラー・デバイス・プラットフォームに格納されたユーザ情報とマッチングすることによって、前記ワイヤレス通信デバイスのユーザを識別する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
ワイヤレス通信ネットワーク内のワイヤレス通信デバイスへのワイヤレス接続を行うためのアクセス・デバイスであって、前記アクセス・デバイスが、請求項1に記載の装置を備える、アクセス・デバイス。
【請求項9】
1つ又は複数のワイヤレス通信デバイス、ネットワーク・コントローラ・デバイスと接続された請求項8に記載のアクセス・デバイスを備える、ワイヤレス通信システム。
【請求項10】
前記システムが、前記ネットワーク・コントローラ・デバイスと、前記ワイヤレス通信ネットワークに登録されていない外部デバイスとの間の連結を介してデバイス認証を行う、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ネットワーク・コントローラ・デバイスが、前記外部デバイスがインバウンド・ローミング・デバイスのための認証器及び/又は加入権所有者レジストリとして機能できるようにするために、範囲が限定されたローカル接続を介して前記外部デバイスと接続して前記ワイヤレス通信ネットワークのコア・ネットワークへの連結を行う、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ネットワーク・コントローラ・デバイスは、入ってくるローミング・デバイスが、同じネットワーク、設備、又はグループに属することを前記外部デバイスが証明できるようにする、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記ネットワーク・コントローラ・デバイスは、前記外部デバイスのコア・ネットワーク機能がローカル・ネットワーク登録機能を提供できるように、認証及び/又は識別情報を前記外部デバイスに提供する、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記外部デバイスが、ドローン又はモバイル・サーバ・デバイスである、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
ユーザ識別のために、前記ワイヤレス通信ネットワークと別のワイヤレス通信ネットワークとの間で情報を交換して位置情報を獲得するか、前記ワイヤレス通信ネットワークと接続するようにワイヤレス通信デバイスにリクエストするか、前記ワイヤレス通信ネットワークに一時的に加わるように前記別のワイヤレス通信ネットワークのアクセス・デバイスにリクエストする、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記ワイヤレス通信ネットワーク及び/又は加入者データベースにおける合法的なネットワーク権限付与及びトランザクションを識別及び追跡する、請求項9に記載のシステム。
【請求項17】
ワイヤレス通信ネットワークの確立をサポートする方法であって、前記方法が、
前記ワイヤレス通信ネットワークのネットワーク・コントローラ・デバイスと接続し、ターゲット地理領域内のワイヤレス通信デバイスへのワイヤレス接続を行うステップと、
前記ターゲット地理領域についての情報を受信するステップと、
ワイヤレス通信デバイスとの通信チャネルをセットアップするためのネットワーク構成についての情報を前記ネットワーク・コントローラ・デバイスから受信するステップと、
前記ネットワーク・コントローラ・デバイスによって動作されるコア・ネットワークに登録するように、前記ターゲット地理領域内にあるワイヤレス通信デバイスを招待又はトリガするステップと
を有する、方法。
【請求項18】
コンピュータ・デバイスで実行されると、請求項17に記載の方法のステップを行わせるためのコード手段を備える、コンピュータ・プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモート通信デバイスのための間接ネットワーク接続を伴うセルラー・ネットワークなどであるがこれらに限定されない、ワイヤレス・ネットワーク環境における第1対応者ネットワークの確立に関する。
【背景技術】
【0002】
地震、ハリケーン、津波、崖崩れ、森林火災、及び熱帯暴風雨などの自然災害は、多くの被害を引き起こすおそれがあり、人間の生活に損失をもたらすおそれがある。ビル火災、一部の森林火災、建物の倒壊、及びテロ攻撃などの他の非自然災害は、生活の被害及び損害を同様に引き起こすおそれがある。場合によっては、災害から生じる生活の被害及び/又は損害の量は、レスポンス・システムの改善を通じて低減させることが可能である。
【0003】
多数傷病者事故(MCI:mass casualty incident)は、緊急医療サービスが傷病者の数及び重症度で圧倒される可能性がある事故を表す。トリアージは、対応可能な医療要員より多くの傷病者が支援を必要としているときに適用されるプロセスである。これらの状況の例は、大量輸送事故及びテロである。
【0004】
現在、MCIイベント中にケア・プロバイダが使用するツールは、比較的ローテク、すなわち紙ベースのシステムである。デジタル技術が、トリアージ・スピードを向上させるために提案されてきており、MCIイベントの状況をより良く概観し、現在の静的な紙ベースの情報を動的なデジタル情報に変える。そうすることによって、MCIイベントにおける臨床的及び非臨床的動作の計画が改善可能となり、バイタル・サイン・センサを組み込むことによってリアルタイムの患者監視が展開可能になる。
【0005】
それでも、デジタル技術の使用は、ピアツーピア方式で(例えば、メッシュ・ネットワーク)又はサーバ-クライアント方式で(例えば、サーブするWi-Fiアクセス・ポイントを介して)、現場にローカルに存在するワイヤレス通信デバイス間でデータを交換するための通信用カバレッジを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
MCIイベント中にしばしば発生する1つの問題は、通常のテレコミュニケーション・ネットワークの過負荷である。緊急医療サービスがこれ以上通信できなくなるのを回避するために、国は、米国の第1対応者ネットワーク当局のFirstNet、及びオランダのC2000のような、このための専用通信ネットワークをセットアップしてきた。残念ながら、これらのネットワークでさえ、確実に作動するわけではないことがしばしば報告されている。
【0007】
もう1つの問題は、犯罪者によって引き起こされたMCIイベント(例えば、テロ)中、犯罪者は、公的に利用可能なテレコミュニケーション・ネットワークを意図的に過負荷にして遮断できることである。又は、自然MCIイベント(例えば、津波)は、例えば、セルラー通信ネットワークの基地局、及びバックホール・リンクに被害を及ぼすことによって、通常のテレコミュニケーション・ネットワークの公共インフラを途絶させるおそれがある。
【0008】
MCIエリアにおけるサービス提供の改善を可能にすることが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1に記載の装置によって、請求項8に記載のアクセス・デバイスによって、請求項9に記載のワイヤレス通信システムによって、請求項17に記載の方法によって、及び請求項18に記載のコンピュータ・プログラムによって達成される。
【0010】
通信リンクのアクセス・デバイス・エンドに関する第1の態様によれば、(例えば、第1対応者による使用のための)ワイヤレス通信ネットワークの確立をサポートするための装置が提供され、装置は、
- ワイヤレス・ネットワークのネットワーク・コントローラ・デバイスと接続し、ターゲット地理領域内のワイヤレス通信デバイスへのワイヤレス接続を行うことと、
- ターゲット地理領域についての情報を受信することと、
- ワイヤレス通信デバイスとの通信チャネルをセットアップするためのネットワーク構成についての情報をネットワーク・コントローラ・デバイスから受信することと、
- ネットワーク・コントローラ・デバイスによって動作されるコア・ネットワークへの通信チャネル又は他の通信チャネルを介して、ターゲット地理領域内にあるワイヤレス通信デバイスを登録のために招待することと
を行うように構成される。
【0011】
第1の態様は、アクセス・デバイス(ドローンなど)に関するものであり、この場合、ターゲット地理領域/空間についての情報(例えば、傷病者の一団を伴う(2D/3D座標のセットで指示された)2次元(2D)エリア若しくは3次元(3D)ボリューム、又はMCIエリア内にアクセス・デバイスを待機させるのに最善のランドマーク・ロケーション)は、ネットワーク・コントローラ・デバイスから直接的に、又は他のアクセス・デバイス及び/若しくは別個の測位サーバを介して、受信されてもよい。また、ネットワーク・コントローラ・デバイスは、サード・パーティの測位アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API:application programming interface)を使用して、例えば、ネットワーク・コントローラ・デバイスのネットワーク・エクスポージャ機能(NEF:network exposure function)を通じて、アクセス・デバイスのためにこの情報を提供又は計算可能である。1つの例では、ターゲット地理領域についての情報をまだ受信していないアクセス・デバイスは、ネットワーク・コントローラ・デバイスのリクエストがあり次第、他の(例えば、非3GPP(登録商標))通信方法(例えば、Wi-Fi)を介して、サード・パーティのAPI/NEFからこの情報を直接的に受信可能である。これは、遠く離れてネットワーク・コントローラ・デバイスへの接続を失ったアクセス・デバイスを、ターゲット地理領域内で依然として再探知可能であるという点で有利である。
【0012】
したがって、MCIエリアのターゲット地理領域についての情報は、ネットワーク・コントローラ・デバイスから直接的に、又は他のワイヤレス通信デバイス、アクセス・デバイス、若しくは別個の測位サーバを介して、受信される。アクセス・デバイスのためにターゲット地理領域についての情報(SLAMセンサ・データ、信号品質情報など)を計算するのに必要な詳細は、MCIエリア内のアクセス・デバイス及びワイヤレス通信デバイスからネットワーク・コントローラ・デバイスに送信される。
【0013】
ワイヤレス通信デバイスとの通信チャネルをセットアップするためのネットワーク構成についての情報は、MCIエリア内のネットワークの固有スライス/周波数にワイヤレス通信デバイスを招待するためにアクセス・デバイスに権限付与することを、行うように構成するための情報を含む、及び/又は、行うために使用可能である。ネットワーク構成情報は、例えば、エリア内のワイヤレス通信デバイス又は追加のアクセス・デバイスをコア・ネットワークと接続させるためにアクセス・デバイスが招待する権限、ネットワーク/スライス固有の設定(周波数、許可デバイス、提供されるサービス、制限付きローカル・オペレータ・サービス(RLOS:Restricted Local Operator Service)、ローミング・ステアリング、緊急/非緊急スライス指示など)、第1対応者のワイヤレス通信デバイスに権限付与するのに必要な証明書(例えば秘密鍵)を含む。
【0014】
予め権限付与されたワイヤレス通信デバイスは、ワイヤレス通信ネットワーク及び/又は固有のネットワーク・スライスにアクセス・デバイスを介して接続するために、ワイヤレス通信デバイスに予め格納された証明書(例えば公開鍵)を使用してセキュアなチャネルを確立することによって招待に応答する。1つの例では、自身の信憑性を証明可能なワイヤレス通信デバイスは、「第1対応者」スライスと接続することを許可される。信憑性を証明しないデバイスは、「非第1対応者」スライスと接続するようにステアリングされる。
【0015】
通信リンクのアクセス・デバイス・エンドに関する第2の態様によれば、(第1対応者用の)ワイヤレス通信ネットワークの確立をサポートする方法が提供され、方法は、
- ワイヤレス通信ネットワークのネットワーク・コントローラ・デバイスと接続し、ターゲット地理領域内のワイヤレス通信デバイスへのワイヤレス接続を行うことと、
- ターゲット地理領域についての情報を受信することと、
- ワイヤレス通信デバイスとの通信チャネルをセットアップするためのネットワーク構成についての情報をネットワーク・コントローラ・デバイスから受信することと、
- ネットワーク・コントローラ・デバイスによって動作されるコア・ネットワークへの通信チャネル又は他の通信チャネルを介して、ターゲット地理領域内にあるワイヤレス通信デバイスを登録のために招待することと
を有する。
【0016】
第3の態様によれば、(第1対応者用の)ワイヤレス通信ネットワーク内のワイヤレス通信デバイスへのワイヤレス接続を行うためのアクセス・デバイスが提供され、アクセス・デバイスは、第1の態様の装置を備える。
【0017】
第4の態様によれば、ネットワーク・コントローラ・デバイス、1つ又は複数のワイヤレス通信デバイス、及びネットワーク・コントローラ・デバイスと接続された第3の態様のアクセス・デバイスを備える、ワイヤレス通信システムが提供される。
【0018】
最後に、第5の態様によれば、コンピュータ・プログラム製品が提供され、コンピュータ・プログラム製品は、コンピュータ・デバイスで実行されると、第3又は第4の態様の上記の方法のステップを生み出すためのコード手段を備える。
【0019】
したがって、例えばMCI又は他の緊急エリア内で、より素早い対応時間を確保するために、様々なワイヤレス・デバイスをセキュアに登録可能な、第1対応者ネットワーク又は他の公共及び非公共ワイヤレス(緊急)ネットワークのためのワイヤレス通信システムが提供されることが可能である。MCIイベントのケースでは、MCIエリア内のトリアージ・オフィサ及び傷病者両方に属する既存のワイヤレス・デバイスが、MCIエリア内のカバレッジを強化するために、第1対応者ネットワークに自動登録されることが可能である。その上、ワイヤレス通信ネットワークは、ワイヤレス通信ネットワークと接続するためにワイヤレス通信デバイスに招待を送信するための権限を、アクセス・デバイスに付与することを可能にされる。
【0020】
上記の第1から第5の態様のいずれかと組み合わされる第1のオプションによれば、第1対応者の所定のワイヤレス通信デバイスである検出されたワイヤレス通信デバイスは、(例えば、対応する優先アクセス・リストの受信、若しくはローミング・ステアリング情報、又は命令に基づくローミング・ステアリングの一時的な無効化によって)MCI又は他の緊急イベント中に別のワイヤレス・ネットワーク(例えば、異なる事業者の公共ネットワーク)と接続するのを阻止される、及び/或いは、第1対応者の所定のワイヤレス通信デバイスでない検出されたワイヤレス通信デバイスは、(例えば、対応するアクセス制御又は許可/拒絶スライス情報を受信することによって、)ワイヤレス第1対応者ネットワークに登録するのを阻止される。これにより、(例えばMCI又は他の緊急エリア内で)通信するのを許可されるワイヤレス通信デバイスの数、及びその通信範囲は、十分なサービス容量を確保するように制御可能である。さらなるオプションとして、サービスの限定セットだけ(例えば、音声サービス及び/又は限定的なデータ・サービスだけ)が、デフォルト・スライスの一部として許可されることが可能であり、したがって、傍観者がイベントのビデオ・ストリーミングでネットワークに殺到することは不可能である。
【0021】
さらに、別のワイヤレス・ネットワーク(例えば、異なる事業者の公共ネットワーク)への接続を通常許可されるワイヤレス通信デバイスは、例えば、好ましい非公共ネットワークを除去するか、より高い優先度をワイヤレス第1対応者ネットワークに与えることによって、ローミング・ステアリング情報を一時的にアップデートして、又は同様に、好ましい非公共ネットワークの優先リストをアップデートして、第1対応者ネットワークと接続するように制御されることが可能である。この目的のために、ローミング・ステアリング、又は非公共ネットワーク情報の優先リストには、緊急事態又はMCIイベントを指示するセキュリティ証明書が添付されるか、これに署名される。さらなるオプションとして、ネットワークと接続するためのポリシ(例えば、接続するための最低限の信号強度)がアップデートされる。MCIエリアを去ると、古いローミング・ステアリング/非公共ネットワークの優先リストが復元される。これは、古いローミング・ステアリング/非公共ネットワークの優先リストを一時的にバックアップすること、又は、例えば、有効期限タイマーが期限切れになると、より高い優先度のネットワークが除去されるように有効期限タイマーに基づいて、一時的なより高い優先度だけをワイヤレス第1対応者ネットワークに与えることによって、実施可能である。
【0022】
ターゲット地理領域についての情報は、第1の態様の装置において受信されることに留意されたい。1つの具体例では、ターゲット地理領域は、アクセス・デバイスのカバレッジ・エリアより小さいエリアである。
【0023】
第1のオプション、又は上記の第1から第5の態様のいずれかと組み合わされる第2のオプションによれば、ターゲット地理領域内に必要なアクセス・デバイスの総数、及びターゲット・エリア内のアクセス・デバイスのロケーションは、アクセス・デバイスから受信された測定パラメータに基づいて予測され、アクセス・デバイスは、予測結果に基づいて展開又は除去される。したがって、ターゲット地理領域内の十分なサービス容量に必要なカバレッジを確保可能である。
【0024】
第1若しくは第2のオプション、又は上記の第1から第5の態様のいずれかと組み合わされることが可能な第3のオプションによれば、検出されたワイヤレス通信デバイスのユーザにリンクされた識別情報、又は事前登録された第1対応者デバイスにリンクされた識別情報を検証することによって、検出されたワイヤレス通信デバイスが第1対応者の所定のワイヤレス通信デバイスであるかどうかがチェックされる。これにより、MCI又は緊急エリア内の通信は、十分なサービス容量を確保するために、選択されたワイヤレス通信デバイスに限定可能である。さらなるオプションとして、第1対応者デバイスは、傷病者及び/又は観衆とは別個の、第1対応者ネットワークの別個のスライス及び/又は別個の周波数に登録可能である。
【0025】
第1から第3のオプションのいずれか、又は上記の第1から第5の態様のいずれかと組み合わされることが可能な第4のオプションによれば、1つ又は複数の追加のアクセス・デバイスは、例えば、登録中に緊急関連のセキュリティ証明書、又は第1対応者を示すセキュリティ証明書を交換することによって、直接的に、又は以前に既に連結されていたアクセス・デバイスを介して、(第1対応者用の)ワイヤレス通信ネットワークに権限付与及び登録(すなわち連結)可能である。アクセス・デバイスが、モバイル(例えば、基地局機能を内蔵したドローン)の場合、これらのアクセス・デバイスのそれぞれは、ネットワーク・コントローラ・デバイスから座標を受信して、それぞれの座標に向かって移動する。さらに、同じ又は部分的に重複するエリア内で動作する公共陸上移動通信網(PLMN:Public Land Mobile Network)に属する基地局デバイスは、(ワイヤレス第1対応者ネットワークのアクセス・デバイスによって伝送された(緊急を示す)信号を介して、又は、ワイヤレス第1対応者ネットワークのネットワーク・コントローラ・デバイスとPLMNとの間のバックエンド接続を介して)リクエスト/招待され、その後、第1対応者ネットワークの追加のアクセス・デバイスとして動作するために権限付与及び登録される。この措置は、例えばMCI又は緊急エリア内で、十分なカバレッジを提供することによって、緊急サービスによる通信がワイヤレス第1対応者ネットワークによって提供可能であることを確保する。
【0026】
第1から第4のオプションのいずれか、又は上記の第1から第5の態様のいずれかと組み合わされることが可能な第5のオプションによれば、例えばMCI又は緊急エリア内の傷病者に属する、ワイヤレス通信デバイスのアイデンティティ情報が取り出され、傷病者は、ワイヤレス通信デバイスのアイデンティティ情報をセルラー・デバイス・プラットフォームに格納されたユーザ情報とマッチングすることによって識別されるか、又は、傷病者のワイヤレス通信デバイスは、傷病者のロケーションを三角測量するために(第1対応者用の)ワイヤレス通信ネットワークに登録される。これにより、MCI又は緊急エリア内で傷病者を識別及び/又は位置特定可能になる。
【0027】
第1から第5のオプションのいずれか、又は上記の第1から第5の態様のいずれかと組み合わされることが可能な第6のオプションによれば、登録の招待は、ワイヤレス通信ネットワークのワイヤレス通信デバイスの所定のグループ及び/又はタイプ、ネットワーク・サービス、並びにネットワーク・スライスのうちの少なくとも1つに限定される。これにより、MCI又は緊急エリアにおける信頼でき効果的なサービス提供を確保するために、MCI又は緊急エリアで使用されるワイヤレス・デバイスを、固有のグループ若しくはタイプ、サービス、又はネットワーク・スライスに限定可能になる。
【0028】
第1から第6のオプションのいずれか、又は上記の第1から第5の態様のいずれかと組み合わされることが可能な第7のオプションによれば、ターゲット地理領域(例えばMCI又は緊急エリア)に展開されるアクセス・デバイスは、ネットワーク・コントローラ・デバイスによってアクティブ化可能な中継ノード機能を備える。この措置は、ネットワーク・コントローラ・デバイスが、中継ノード機能をアクティブ化して、例えばアクセス・デバイスのマルチ・ホップ・チェーンを通じて、MCI又は緊急エリア内の第1対応者ネットワークのカバレッジ・エリアを強化可能であるという利点をもたらす。追加として、アクセス・デバイスと接続されたワイヤレス通信デバイスは、ワイヤレス通信ネットワークのカバレッジを拡張するための中継ノードとして動作させるためにアクティブ化される。
【0029】
第1から第7のオプションのいずれか、又は上記の第1から第5の態様のいずれかと組み合わされることが可能な第8のオプションによれば、アクセス・デバイスのターゲット地理領域(例えばMCI又は緊急エリア)において、展開されたアクセス・デバイスによって測定が実施され、対応する測定パラメータは、MCI又は緊急エリア内で必要なアクセス・デバイスの総数の予測のためにネットワーク・コントローラ・デバイスに転送される。これにより、MCI又は緊急エリアにおける信頼でき効果的なサービス提供を確保するのに十分な数のアクセス・デバイスがMCI又は緊急エリア内で展開されることが確保可能になる。このような測定はまた、例えば、アクセス・デバイスがカバレッジを提供せず、中継接続だけが可能なエリア内で、他のワイヤレス・デバイスによって実施される。
【0030】
第1から第8のオプションのいずれか、又は上記の第1から第5の態様のいずれかと組み合わされることが可能な第9のオプションによれば、それぞれの第1対応者に関連付けられたワイヤレス通信デバイスを事前登録するための第1対応者データベースが提供され、第1対応者データベースにアクセスして、事前登録済みのワイヤレス通信デバイスに関連付けられた第1対応者のユーザ情報を導出するように構成された中央アイデンティティ・サーバが提供される。これにより、検出されたワイヤレス通信デバイスのデバイス識別情報は、検出されたワイヤレス通信デバイスが、通信のために第1対応者ネットワークを使用することを許可された事前登録済みの第1対応者に属するかどうかをチェックするために使用可能である。
【0031】
第1から第9のオプションのいずれか、又は上記の第1から第5の態様のいずれかと組み合わされることが可能な第10のオプションによれば、第1の態様の装置は、ワイヤレス通信デバイスに送信され、リクエストの緊急性を指示する証明書(例えば、第1対応者組織又は政府によって署名されたデジタル証明)をさらに含んだ、招待信号又はメッセージに、緊急事態についての情報(例えば、特殊な情報要素)を含めるようにさらに構成される。
【0032】
第1から第10のオプションのいずれか、又は上記の第1から第5の態様のいずれかと組み合わされることが可能な第11のオプションによれば、第4の態様のシステムは、ネットワーク・コントローラ・デバイスと、(第1対応者用の)ワイヤレス通信ネットワークに未登録の外部デバイスとの間の連結を介して、デバイス認証を行うように構成される。これにより、事前登録に大規模な労力を費やすことなく、未登録のワイヤレス通信デバイスをワイヤレス通信ネットワークに登録可能になる。
【0033】
第11のオプションの1つ例では、第4の態様のシステムのネットワーク・コントローラ・デバイスは、外部デバイスがインバウンド・ローミング・デバイスのための認証器及び/又は加入権所有者レジストリとして機能できるようにするために、範囲が限定されたローカル接続を介して外部デバイスと接続し、(第1対応者用の)ワイヤレス通信ネットワークのコア・ネットワークに連結するように構成される。
【0034】
第11のオプションの別の例では、第4の態様のシステムのネットワーク・コントローラ・デバイスは、入ってくるローミング・デバイスが、同じネットワーク、設備、又はグループに属することを、外部デバイスが証明できるように構成される。
【0035】
第11のオプションのさらなる例では、第4の態様のシステムのネットワーク・コントローラ・デバイスは、外部デバイス(例えば、ドローン若しくは他のワイヤレス・ロボット・デバイス、又は、例えば別の消防隊の消防車に置かれた、モバイル・サーバ・デバイス)に認証及び/又は識別情報を提供するように構成され、したがって、外部デバイスのコア・ネットワーク機能は、ローカル・ネットワーク登録機能を実施可能である。
【0036】
第1から第11のオプションのいずれか、又は上記の第1から第8の態様のいずれかと組み合わされることが可能な第12のオプションによれば、第7の態様のシステムは、ユーザ識別のために、(第1対応者用の)ワイヤレス通信ネットワークと別のワイヤレス通信ネットワーク(例えば、公共ネットワーク事業者によって運営されるPLMN)との間で情報を交換して位置情報を獲得するか、第1対応者ネットワークに一時的に加わるように別のワイヤレス通信ネットワークのアクセス・デバイスにリクエストするように構成される。
【0037】
第1から第12のオプションのいずれか、又は上記の第1から第5の態様のいずれかと組み合わされることが可能な第13のオプションによれば、第4の態様のシステムは、ワイヤレス通信ネットワーク及び/又は加入者データベースにおける合法的なネットワーク権限及びトランザクションを識別及び追跡して、例えば、アクセス・デバイス及びワイヤレス通信デバイス全ての適切な登録抹消を行い、デバイスをその以前の状態に戻し、(例えば、訓練ために、又は、責任に対処する場合、すなわちブラック・ボックスとして)起こったことについて記録を取るように構成される。
【0038】
上記の装置は、個別のハードウェア構成要素、集積チップ、若しくは、チップ・モジュールの配置を伴う、個別のハードウェア回路機器に基づいて、又は、メモリに格納されるか、コンピュータ可読媒体に書き込まれるか、インターネットなどネットワークからダウンロードされた、ソフトウェア・ルーチン若しくはプログラムによって制御される信号処理デバイス若しくはチップに基づいて、実行されることが指摘される。
【0039】
請求項1に記載の装置、請求項8に記載のアクセス・デバイス、請求項9に記載のワイヤレス通信システム、請求項17に記載の方法、及び請求項18に記載のコンピュータ・プログラムは、特に従属請求項において定義されているような、類似及び/又は同一の好ましい実施形態を有することを理解されたい。
【0040】
本発明の好ましい実施形態はまた、それぞれの独立請求項と従属請求項又は上記の実施形態との任意の組合せが可能であることを理解されたい。
【0041】
本発明のこれら及び他の態様は、以下で説明される実施形態から明らかであり、実施形態を参照すればはっきりするであろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明を実施可能なMCIシナリオを概略的に示した図である。
図2】様々な実施形態による、第1対応者ネットワークのアーキテクチャを概略的に示した図である。
図3】様々な実施形態による、ネットワーク・コントローラ・デバイスのブロック図を概略的に示した図である。
図4】様々な実施形態による、アクセス・デバイスのブロック図を概略的に示した図である。
図5】様々な実施形態による、第1対応者ネットワーク展開手順の流れ図を概略的に示した図である。
図6】様々な実施形態による、第1対応者ネットワーク位置確認及びマッピング手順の流れ図を概略的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明の実施形態は、(例えば、緊急)要員が通信を行うことをネットワーク・インフラストラクチャに要求するMCIイベント又は他のイベント(例えば、信頼できるネットワーク・カバレッジのないリモート・エリアにおける森林火災又は緊急事態、大規模な群衆を含み要員のための代替ネットワークが要求される一時的なイベント)において展開される、エンド・ツー・エンド・ワイヤレス・システムを備える、例えば第1対応者を対象にした、ネットワーク・インフラストラクチャに基づいて、ここで説明される。本発明の実施形態は、第1対応者ネットワークに基づいて説明されるが、本発明及び本発明の技法は、第1対応者ネットワークに限定されず、任意のセルラー公共陸上移動通信網(PLMN)、又は任意のセルラー若しくは非セルラー非公共ネットワーク(NPN:Non-Public Network)に適用可能である。
【0044】
システムは、それぞれが被害者の数及び事故を囲むエリアに応じた第1対応者による独自の要件を有することが可能な、ロケーションの動態及びMCIイベントの詳細(例えば、MCIイベントがテロ攻撃、補助若しくは幹線道路事故、自然災害、又は感染爆発などであるかどうか)に基づいてオンデマンドで展開可能である。救急車及び消防車などの医療サービス車両には、ダイレクト・サテライト・リンク、WIFI、Bluetooth、Long Range(LoRa)、及び同様のものを伴うセルラー基地局などの(しかし、これらに限定されない)ワイヤレス通信技術のためのアンテナを取り付け可能である。
【0045】
本開示の全体を通して、「第1対応者」は、事故、自然災害、又はテロなどのMCIイベントにおいて、緊急の現場に最初に到着して支援を行うことになる人であることが意図される。第1対応者は、法執行官、救急医療士、緊急医療技術者(EMT)、及び消防士を含む。エリアによっては、緊急部門要員は、自らを第1対応者に指名して、災害及び危機的な状況に対応することも要求される。さらに、「第1対応者ネットワーク」は、MCIエリアにおいて第1対応者のサービスをサポートするための、第1対応者による使用のための専用ネットワークであることが意図される。第1対応者ネットワークは典型的には、専用/スタンドアロンの非公共ネットワークであるが、インフラストラクチャを公共ネットワークと共有するか、公共ネットワーク機能を組み込んだ、ネットワークでもある。
【0046】
既存の通信ネットワークを使用しない理由は、過負荷(典型的には、何かが起こると人々は、通信システムを使用して情報を得て拡散し始める)、ネットワーク利用不能(特に、地震、生活エリア又はメトロの駅における飛行機の墜落など、大規模で悲惨なMCIを考えたとき、通信システムが単に破壊されるおそれがあるか、又は信号がこのようなロケーションに到達不能である)、並びに、MCIイベントにおける犯罪者による既知及び公共のネットワーク・サービスを途絶させるという違法な意図(例えば、テロ攻撃中に特定の無線周波数範囲を停止させること)であることが考えられる。
【0047】
既に上述されたように、米国の全50州に展開されているFirstNetなど、いくつかの第1対応者ネットワークがある。これらのタイプの第1対応者ネットワークは、典型的には、MCIイベント中の一般大衆からの干渉を低減させるために、専用の非公共無線周波数(RF)スペクトル上で動作するが、既存のセルラー・インフラストラクチャを用いずに、自動で展開し、独立して動作させることは不可能である。
【0048】
代案として、アマチュア無線などの非商用ネットワークが、災害中、頻繁に使用される。それでも、このようなネットワークは、高帯域幅の低レイテンシ通信を実施することに対して、あまり信頼できない。その上、ユーザがアマチュア無線通信を楽しむためには、追加のハードウェアが必要である。
【0049】
さらに、ダイレクト・サテライト・リンクを用いた事前構成済みネットワーク・インフラストラクチャを自動で展開するためにドローンが使用される、セル・オン・ウィング(COW:cell on wings)が提案されている。それでも、このようなCOWシステムには、セルラー・カバレッジのない、MCIイベントの固有の特性に基づいて動的に構成できないエリアにだけ適切な、固有のネットワーク情報が大きく事前構成される。
【0050】
図1は、本発明を実施可能なMCIシナリオを概略的に示している。
【0051】
より詳細には、図1のMCIシナリオは、第1対応者(例えば、トリアージ・オフィサ)110、及びトリアージされた傷病者(すなわち、被害者又は患者)120、130を伴う、墜落した飛行機15に関する。
【0052】
様々な実施形態では、消防車10及び救急車又は医療サービス車両13などの緊急車両には、特にMCIエリアをサーブ可能な、スタンドアロンのワイヤレス第1対応者ネットワークとして十分に動作可能なように最低限の構成で自動展開可能な、専用のバックホール通信設備(例えば、衛星アンテナ)を伴う独自の第1対応者ネットワーク・インフラストラクチャが取り付けられる。ワイヤレス第1対応者ネットワークは、MCIエリア外の他の公共ネットワークとの干渉を阻止するために独自の限定的な範囲を有する。
【0053】
広いエリアでMCIイベントが起こる特定の状況では、緊急車両10、13は、それでも、十分なカバレッジを提供不能である。図1では、緊急車両10、13のまわりの破線の円の内側のトリアージされた傷病者120、130は、緊急車両10、13によって確立された2つの第1対応者ネットワークの範囲内にいる。それでも、緊急車両10、13は、特定の場所に到達不能なので、MCIエリア全体をカバー不能である。
【0054】
不十分なカバレッジの他の例は、地下鉄(メトロ)事故、山、沼地、若しくは海岸の近くの又はこれらにおける事故である。
【0055】
確立された第1対応者ネットワークのカバレッジ・エリアをサポート及び/又は拡張するために、MCIエリアに存在する様々なデバイス(例えば、傷病者又は第1対応者(例えば、トリアージ・オフィサ)のユーザ機器(UE)、スマートウォッチ、セルラー医療デバイスなどの、ワイヤレス通信デバイス)が、第1対応者ネットワークにおける中継器として機能する。
【0056】
さらに、ワイヤレス第1対応者ネットワークのインフラストラクチャは、展開済み第1対応者ネットワークの一部として搭載可能な、展開済みワイヤレス第1対応者ネットワークに知られていない、(例えば、異なる第1対応サービスによってドローンに装備された)基地局デバイスを追加することによって、拡張可能である。
【0057】
さらに、ドローン及び/又はモーター付きローバーなど、無人のリモート制御又は自律型ロボットには、軍事利用、レース、ライト・ショー、パッケージを配信するためのビデオ及び写真撮影、海底の通信回線の検査、並びに、ことによるとアフリカでのバッタのような昆虫の異常発生との闘いなど、広範囲に及ぶ用途が既にある。このような無人ロボットは、コスト効率が良く、潜在的に、MCIエリアのような前例のないロケーションでナビゲートするために、リモート制御されるか完全自動化されるように、プログラム可能である。
【0058】
図1に示されているように、ドローン12又は他の自律型ロボットは、緊急車両10、13のMCIエリアを監視及び拡大するために使用可能である。ネットワークの拡大は、独自のカバレッジ・エリア(ドローン12のまわりの点で描いた円)を有する中継ノードとしてドローン12を展開することによって達成可能である。図1に示されているように、ドローン12の低い方の1つは、図1の緊急車両10、13の左のカバレッジ・エリアにあり、第1対応者ネットワークの中継ノードとして動作され、その一方で、ドローン12の上の方の1つは、ドローン12の低い方の1つ(中継ノード)のカバレッジ・エリアにある。
【0059】
追加又は代案として、既存の及び利用可能なセルラー・デバイス(例えば、モバイル・フォン)又は他のワイヤレス・デバイス(図1に図示せず)が、第1対応者ネットワークのカバレッジ・エリアを強化するために、即席で作られる及び/又は自動的に再利用される。
【0060】
図2は、ワイヤレス通信システム(例えば、公共陸上移動通信網(PLMN)又は非公共ネットワーク(NPN))に基づく、様々な実施形態による第1対応者ネットワーク200のアーキテクチャを概略的に示している。
【0061】
図2では、ネットワーク・コントローラ・デバイス(デバイスA)20は、MCIイベントにおける第1対応者及び傷病者に一時的なネットワークを提供するために、スタンドアロンで展開される第1対応者ネットワーク200のためのコア・ネットワークを動作させるように構成され、オプションとして、1つ又は複数の携帯電話事業者の他のコア・ネットワークと接続される。ネットワーク・コントローラ・デバイス(デバイスA)20は、ネットワーク・コントローラ・モジュール又は機能202、アイデンティティ・サービス・モジュール又は機能204、及び同時位置確認及びマッピング(SLAM:simultaneous localization and mapping)モジュール又は機能206、ロケーション・サービス(LCS:Location Service)又はロケーション・データベース、並びに他のコア・ネットワーク・モジュール/機能(アクセス及びモビリティ機能(AMF:Access and Mobility Function)、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)、統合データ管理機能(UDM:Unified Data Management function)又はホーム・サブスクライバ・サーバ(HSS:Home Subscriber server)、認証サーバ機能(AUSF:Authentication Server Function)など)を備える。これらのモジュール/機能の機能は組み合わされ、例えば、SLAMモジュール/機能206は、ロケーション・サービス(LCS)と組み合わされるか、又は、例えば、アイデンティティ・サービス・モジュール若しくは機能204は、例えば、AUSF若しくはUDMと組み合わされた別個のアイデンティティ・マネージャ/データベースであるが、UDMと組み合わされたAUSFであるか、又は、AUSF、認証/権限付与/課金AAAサーバ、若しくは同等のものとして単に機能する。
【0062】
それでも、全ての実施形態において、コア・ネットワークは、複数のデバイスにわたって分散され、単一のデバイスである必要はないことが指摘される。
【0063】
さらに、1つ又は複数の基地局又はアクセス・デバイス(デバイスB)22がデバイスA20と接続され、そのカバレッジ・エリア内のワイヤレス通信デバイス24(デバイスUE)にワイヤレス接続を行う能力がある。1つ又は複数のデバイスUE24のデバイス・アイデンティティ(例えば、5Gネットワークにおける加入隠蔽識別子(SUCI:subscription concealed identity))は、デバイスUE24のホームPLMNのセキュアな証明書(例えば秘密鍵)で隠蔽されることが可能である。
【0064】
デバイスA20は、セントラル・アイデンティティ・サーバ(CIS:central identity server)26に自動接続して、第1対応者のデバイス識別情報(DID)(例えば、IMSI)などの加入者詳細情報を通信し、ターゲットのデバイスUE24にリンクされたユーザの情報を取り出すことができる。このようなセントラル・アイデンティティ・サーバ(CIS)26は、第1対応者ネットワーク200のコア・ネットワークの外部にあり、例えば、外部AAAサーバ若しくはRADIUSサーバ、又は別のネットワーク(例えば、ターゲット・デバイスUE24のホーム・ネットワーク)におけるAUSFとして展開される。
【0065】
追加として、デバイスUE24のうちの少なくともいくつかを、検証目的のためにそのそれぞれの第1対応者に、及び/又は固有のネットワーク・スライスに、事前登録するために使用可能な、第1対応者データベース(FRDB:first responder database)28が提供される。このような第1対応者データベース(FRDB)28は、例えば、別のネットワーク(例えば、ターゲット・デバイスUE24のホーム・ネットワーク)におけるアクティブ・ディレクトリ・サーバ又はUDMである。
【0066】
例えば、アイデンティティ・サービス・モジュール/機能204、及び/若しくはセントラル・アイデンティティ・サーバ26を通じた、第1対応者ネットワーク200による、並びに/又は、第1対応者データベース及び/若しくはデバイスのホーム・ネットワークによる、デバイスUE24の認証を可能にするために、デバイスUE24は、デバイスUE24又はユーザに一意の、セキュアなメモリに格納されたセキュアなデバイス・アイデンティティ(devID)又はユーザ・アイデンティティ(userID)(例えば、国際移動体装置識別番号(IMEI:international mobile equipment identity))(例えば、デジタル・パスポート)を有し、ネットワーク関連情報(例えば、(例えば、GSMA SGP.21-RSPアーキテクチャに記載されているような)加入者識別情報モジュール242に格納された国際移動電話加入者識別番号(IMSI:international mobile subscription identity))を介して、デバイスのユーザに連結可能である。NPNのケースでは、例えば、TS33.501に記載されているような、TLS/証明/PKIベースの証明書が使用可能であり、及び/又は、3GPP(登録商標)仕様TR23.700-07に記載されているような、デフォルト証明書の概念が使用可能である。
【0067】
CIS26は、第1対応者データベース28にアクセスして、デバイスUE24に関連付けられた登録済み第1対応者のユーザ情報(例えば、第1対応者ID(FRID))を導出するように構成される。
【0068】
1つの実施形態では、デバイスA20は、(例えば、NEFを介した5Gネットワークにおける加入識別子隠蔽解除機能(SIDF)において)デバイスUE24のホームPLMNにリクエストすることによって、(例えば、SUCIから加入者永久識別子(SUPI:subscription permanent identifier)を導出するために)隠蔽済みデバイス・アイデンティティを隠蔽解除した後、デバイスUE24を招待するか、デバイスが第1対応者ネットワーク200と接続するようにトリガ/リクエストする。この目的のために、第1対応者ネットワーク200は、例えばAUSFを通じて、証明書(例えば、第1対応者機関又は政府によって署名されたデジタル証明)を提供する必要があり、この証明書により、第1対応者ネットワーク200は、第1対応者ネットワーク200が緊急事態に関与しており、したがって、(例えば、対応者ネットワークによってホームPLMNに提供されたSUCIに基づいて)デバイスUE24のデバイス/ユーザ・アイデンティティ情報を提供すること、及び/又は、デバイスUE24が第1対応者ネットワークと接続して必要な通信をセットアップすることが重要であることを、デバイスUE24のホームPLMNに証明可能である。代案として、デバイスUE24が第1対応者ネットワークに登録すると、デバイスUE24が、SUPIの隠蔽解除をリクエストすることなく、第1対応者ネットワークに登録することを許可されるか、許可されること/可能にされることが可能な場合、第1対応者ネットワークは、デバイスUE24のホームPLMNにリクエストする。この代案として、第1対応者ネットワークは、(例えば、ローミング契約が施行されていない場合)上述のように、デバイスUE24のホームPLMNに緊急証明書を提供する必要がある。別の代案として、デバイスUE24が第1対応者ネットワークに登録すると、第1対応者ネットワークは、デバイスUE24が第1対応者ネットワークに登録するためのさらなるパーミッションのリクエストの有無に関わらず、ユーザ・アイデンティティ関連情報(例えば、加入情報、それぞれのSUPIにリンクされたサブスクリプションの加入権所有者の名前、電話番号、緊急連絡先、電子健康記録情報)、及び/又は、デバイスUE24のロケーション情報を提供するように、デバイスUE24のホームPLMNにリクエストする。この代案として、第1対応者ネットワークは、上述のように、デバイスUE24のホームPLMNに緊急証明書を提供する必要がある。上述のリクエストを行うため、及びその応答をホームPLMNが提供するための、第1対応者ネットワーク200からホームPLMNへの通信は、緊急シナリオにおけるローミング契約の有無に関わらず、セキュアなチャネルで行われる。
【0069】
この目的のために、第1対応者ネットワークのデバイスA20又は別のデバイスは、デバイスUE24のホームPLMNのNEFと接続して緊急証明書を提示する必要があり、緊急証明書は、次いで、(例えば、証明に署名したそれぞれの証明機関とコンタクトをとることによって)本物であることがホームPLMNによって検証された後、第1対応者ネットワークとホームPLMNとの間のセキュアな接続(例えば、IPSecトンネル)をセットアップするために、セキュリティ・ハンドシェイク時に使用可能である。代案として、第1対応者ネットワークのデバイスA又は別のデバイスは、ホーム・ネットワークにUEとして登録し、例えば、PDUセッションをリクエストし、PDUセッションを通じて緊急証明書を提供し、緊急証明書を使用してセキュアな接続をセットアップし、第1対応者ネットワーク(例えば、そのAUSF)が、デバイス・アイデンティティを隠蔽解除するようにホームPLMNにリクエストすることを可能にする、及び/又は、デバイスUE24が第1対応者ネットワークに登録することを可能にする。登録は、TS23.501のような、「緊急リクエスト」又は「災害ローミング」というタイプのものである。別の代案として、第1対応者ネットワークのデバイスA20又は別のデバイスは、公共安全応答ポイント(PSAP:Public Safety Answering Point)と接続する必要があり、デバイスUE24のSUCI、デバイスUE24のホームPLMNについての情報、及び/又は緊急証明書を、PSAPに提供する。このようなPSAPは、(例えば、NEFを通じて)デバイスUE24のそれぞれのホームPLMNに緊急アクセスすることができ、したがって、デバイス・アイデンティティを隠蔽解除すること、及び/又は、デバイスUE24が第1対応者ネットワークに登録され、この応答を第1対応者ネットワークに戻すことを可能にすること、を行うように、デバイスUE24のホームPLMNにリクエストすることができる。PSAPも、直接的に(例えば、インターネットを介したTCP/IP接続)又はPSAPを介して、ホームPLMNと第1対応者ネットワークとの間のセキュアな接続をセットアップするようにホームPLMNにリクエストする。セキュアなチャネルを通じて、ホームPLMNは、第1対応者がその招待において使用可能な信号、メッセージ、又は証明書についての情報を提供し、第1対応者ネットワークへの接続を可能にするようにデバイスUE24をトリガするか、デバイスUE24にリクエストする。ホームPLMNは、(例えば、デバイスUE24が第1対応者ネットワークと接続するのを許可するように第1対応者ネットワークにリクエストすると)(セキュアな接続を通じて第1対応者ネットワークによって提供された)第1対応者ネットワークのアイデンティティを追加することによって、ローミング情報のステアリング若しくはデバイスUE24の非公共ネットワークの優先リストをアップデートする、及び/又は、第1対応者ネットワークがデバイスUE24と接続するのを可能にするために、デバイスUE24の他のポリシ情報をアップデートする。ホームPLMNは、同様に、デバイスUE24の登録を解除する。
【0070】
例えば、傷病者の自動化された課金、追跡、又は識別を可能にするために、MCIイベントのMCIエリア内のワイヤレス通信デバイスの簡単で自動的な登録を容易にするために、デバイスB22は、(例えば、ネットワーク・コントローラ・デバイス(デバイスA)20から)ターゲット地理領域についての情報又はボリュームを受信し、このターゲット地理領域内のワイヤレス通信デバイスが、デバイスA20によって動作されるコア・ネットワークに、それぞれのデバイスB22を介して自動的に登録されるのを許可するように構成される。これは、第1対応者ネットワーク200のアクセス・デバイスによって伝送された緊急事態を示す信号又はメッセージである、招待又は接続トリガ/リクエストによって達成可能である。1つの例では、これは、公共警報システム(PWS)信号、SMS/IMSメッセージ、システム情報ブロック(SIB)若しくは無線リソース制御(RRC)メッセージ、非アクセス層(NAS)メッセージ、又は、フラグ若しくは情報要素を含むプリアンブルであることが可能である。1つの例では、第1対応者ネットワークは、(TS23.501のように)災害ローミングをサポートすることをブロードキャストし、接続するようにデバイスにリクエスト/招待することを指示するための値を有するフラグ/属性(例えば、ブールの「緊急使用リクエスト」)を含む、及び/又は、第1対応者ネットワークに登録することになる特定のデバイスUE24のアイデンティティ(例えばSUCI)を有するフラグ/属性を含む。信号/メッセージ又はその情報要素のうちの1つは署名されるか、緊急事態又はMCIイベントを指示するいくつかのセキュリティ証明書(例えば、第1対応者組織又は政府によって署名されたデジタル証明)を含む。招待又は接続トリガ/リクエストを送信することは、デバイスUE24への通話のセットアップ中に緊急指示(及び/又は緊急証明書)を送信することによって、デバイスUE24の電話の電話番号に関係のある特殊な番号に電話をかけることによって、又はUSIMアプリケーション/サービス・コマンド若しくは(秘密の)ダイヤル・コードをデバイスUE24に送信することによって、又は(例えば、マルチキャスト/ブロードキャスト・サービス・フレームワークを介して)所定のペイロードを有するブロードキャスト・メッセージ、若しくは特殊なコードを有するSMSを送信することによって、達成される。
【0071】
デバイスB22及び/又はデバイスA20によって提供されるワイヤレス通信ネットワークと接続するための招待若しくは接続トリガ/リクエストの代わりに又はこれに加えて、招待又は接続トリガ/リクエストは、サイドリンクを介して通信を始めること、別のワイヤレス通信デバイス(例えば、被害者の集団からデータを収集する共有患者モニタ)へのサイドリンク接続をセットアップすること、又は1つのアクセス・デバイスから別のアクセス・デバイスへの、若しくは1つのワイヤレス通信ネットワークから別のワイヤレス通信ネットワークへのハンドオーバをトリガすることを行うための、命令を含む。
【0072】
追加として、招待又は接続トリガ/リクエストは、(例えば、アクセス・デバイスB22への、又は、特定の座標若しくは基準点/デバイス(例えば、R2-2106920に記載されているような、位置基準ユニット)への)最小/最大距離、或いは、デバイスが接続するように招待/トリガされるターゲット・エリア/ボリュームを指示する(基準点/デバイス(例えば、R2-2106920に記載されているような、位置基準ユニット)に絶対的(例えば、地理座標)又は相対的な)座標のセット、或いは、追跡エリア識別子及び/又は追跡エリアの次元(例えば、座標のセット)、或いは、禁止エリア識別子及び/又は禁止エリアの次元(例えば、座標のセット)を含む。招待若しくは接続トリガ/リクエストの代わりに又はこれに加えて、例えば、追跡エリアの次元を指示する座標のセット及び関係のある追跡識別子といった、デバイスが接続を許可される/許可されない1つ又は複数のターゲット・エリアについての情報が、デバイスUE24に(例えば、PCFによって)予めセキュアに提供され、その後、デバイスUE24は、アクセス・デバイスB22を検出すると(例えば、接続トリガ/リクエストを受信すると)、アクセス・デバイスB22のロケーションを推定し、アクセス・デバイスB22への接続を、許可される/許可されないに関わらず、強制することができる。指名されたターゲット・エリア/ボリューム外のデバイスは、その位置がターゲット・エリア/ボリューム内でない場合、応答する必要がないか、又は代案として、デバイスB22が(場合によっては、デバイスA20と一緒に)、ターゲット・エリア/ボリューム内にある又はないデバイスを取捨選択する(例えば、どのデバイスをデバイスB22に登録するかしないかを決める)。追加又は代案として、デバイスB22は、デバイス(例えば、デバイスUE24)がデバイスB22に登録されるのを許可し、(例えば、デバイスから受信されたメッセージをデバイスA20に転送することによって)デバイスが第1対応者ネットワークへの登録を開始するのを許可し、このとき、第1対応者ネットワークは(例えば、デバイスA20によって動作される第1対応者ネットワークのコア・ネットワークのAMF/AUSFによって)、ターゲット・エリア/ボリューム内の位置にある又はないデバイスを取捨選択する(例えば、どのデバイスが第1対応者ネットワーク200に登録されるかされないかを決める)。この目的のために、デバイスB22又はデバイスA20は、ロケーション・サービス/データベースとコンタクトをとって、それぞれのデバイスUE24のロケーション情報を取り出すか、又は、それぞれのデバイスUE24若しくはデバイスB22によって提供されたロケーション/ロケーション測定値(例えば、サウンディング基準信号若しくは位置基準信号のタイミング)情報を使用する。デバイスA又はデバイスBは、また、それぞれのデバイスのロケーションについての最新情報を提供するロケーション・サービスとコンタクトをとらなければならないかコンタクトをとることができる、公共安全応答ポイントと接続することによって、それぞれのデバイスUE24のロケーションを取得する。
【0073】
任意の他の実施形態と組み合わされるか独立して実施される実施形態では、招待をトリガ/リクエストするための、並びに/又は、デバイスB22及び/若しくはデバイスA20が、ターゲット・エリア/ボリューム内にある若しくはない(及びしたがって、第1対応者ネットワークへの登録を許可される/許可されない)デバイスを取捨選択する、基地局又はアクセス・デバイス(デバイスB)22のターゲット地理領域がある。ターゲット地理領域は、単一の基地局又はアクセス・デバイスのカバレッジ・エリアより小さい。すなわち、デバイスB22は、次元についての情報(例えば、(基準点/デバイス(例えば、R2-2106920に記載されているような、位置基準ユニット)に絶対的(例えば、地理座標)若しくは相対的な)座標のセット)、及び/又は、例えば、1つ若しくは複数のアクセス・デバイスB22への、若しくは1つ若しくは複数の固有の座標への、若しくは1つ若しくは複数のデバイスB22のカバレッジ・エリアのサブリージョンであるターゲット地理領域の1つ若しくは複数の基準点/デバイス(例えば、R2-2106920に記載されているような、位置基準ユニット))への、最小/最大距離(のセット)を受信すること、並びに/或いは、デバイスA20によって動作されるコア・ネットワークにそれぞれのデバイスB22を介して、デバイスB22のカバレッジ・エリア内のデバイスUE24のうちの1つ又は複数が登録するように、招待又はトリガ/リクエストすることを行うように構成される。デバイスB22は、それぞれのロケーション信号(例えば、位置基準信号、往復時間測定信号)を伝送及び受信することによって、デバイスB22のカバレッジ・エリア内のデバイスのセットから、(場合によっては、コア・ネットワーク内の他のデバイス及び/又はロケーション・サービスと協力して)距離又は位置を取り出すか計算する。代案として、デバイスB22又はデバイスA20は、(例えば、デバイス20によって又はデバイスUE24が接続されたPLMNによって動作される、例えば前のデータ収集及び測定に基づいて、デバイスについてのデータ(例えば、能力、タイプ、アイデンティティ)、特定のエリア内のデバイス・ロケーション、及び/又は、デバイスの最新の/以前に既知のロケーションを提供する、ネットワーク・データ分析機能(NWDAF)などの別のネットワーク・サービス/サーバによっても提供される)ロケーション・サービス又はデータベースにコンタクトをとって、ターゲット・エリア/ボリュームの内のデバイスのセットを取り出し、この情報に基づいて、デバイスのそれぞれのセットにだけ招待又は接続トリガ/リクエストを送信する。この目的のために、招待又は接続トリガ/リクエストは、ターゲット・デバイスのデバイス・アイデンティティ情報を含むか、又はデバイスB22(場合によっては、デバイスA20と一緒に)若しくはデバイスA20は、それぞれのアイデンティティにマッチする又はマッチしないデバイスを取捨選択する。招待又は接続トリガ/リクエストを送信する代わりに、デバイスA20又はB22は、デバイスUE24がネットワークに登録するのを許可し、次いで、登録中又は後、位置推定信号を交換することによって、又は(例えば、デバイスUE24とデバイスA20若しくはB22との間で)ロケーション情報を交換することによって(又は登録手続き中にロケーション/ロケーション測定値(例えば、サウンディング基準信号若しくは位置基準信号のタイミング)をデバイスUE24が提供することによって)、デバイスUE24の位置を推定し、この後、ネットワークは、推定ロケーションが構成済みターゲット・エリア内でない場合、接続セットアップ手続きを中止するか、UEを登録解除/切断する。代案として、デバイスUE24の初期登録及び/又はPDUセッション・セットアップの後、デバイスA20又はB22は、例えば、デバイス20及び/若しくは第1対応者ネットワーク200によって、又は、デバイスUE24が接続された”(並びに、デバイスUE24がその位置推定信号測定値若しくはそのロケーション情報を送信した、及び/若しくはデバイスUE24の位置が決定可能な)”PLMNによって動作される、ロケーション・サービス又はデータベースとコンタクトをとって、デバイスUE24の推定位置を取り出す。これは、デバイスUE24の位置を決定すること、及び/又はロケーション・サービスにアクセスすることができる、デバイスUE24のホーム・ネットワーク事業者からの権限を要求し、したがって、前述のように、デバイスA20又はデバイスB22が緊急証明書/証明を提供することを要求する。(場合によっては、デバイスUE24のホーム・ネットワーク事業者によって動作される)ロケーション・サービス又はロケーション・データベースにコンタクトをとる代わりに、デバイスA20又はB22はまた、ターゲット・エリア情報を有し、場合によっては、デバイスUE24から受信された識別子(例えば、加入隠蔽識別子(SUCI))を含むメッセージを、ロケーション・サービス又はロケーション・データベースに送信し、この後、現在UEがそれぞれのターゲット・エリア内にあるか否かについての情報を有するが、デバイスA20によって動作されるネットワークに対してデバイスUE24のプライバシを保つためにデバイスUE24についての任意の追加のアイデンティティ情報(国際移動電話加入者識別番号(IMSI)又は加入者永久識別子(SUPI)など)を明らかにしないメッセージで、ロケーション・サービス又はロケーション・データベースは応答することになる。
【0074】
別の代案として、第1対応者ネットワークは、デバイスUE24のホーム・ネットワークとのローミング契約を有しており、例えば、TS23.501のように、ホーム・ルーテッド・ローミングをデバイスUE24のホーム・ネットワークに提供する。この場合、デバイスUE24は、そのホーム・ネットワークに(第1対応者ネットワークによって提供されたローミング接続を介して)登録し、したがって、このネットワークのロケーション・サービスを使用する。第1対応者ネットワークは、例えば、デバイスUE24からデバイスUE24のホーム・ネットワークに転送されたホーム・ルーテッド登録リクエストにターゲット・エリアについての情報をAMFが追加することによって、又は例えば、第1対応者ネットワークとデバイスUE24のホーム・ネットワークとの間のNEFを通じてこの情報を提供することによって、ターゲット・エリアについての情報をデバイスUE24のホーム・ネットワークに提供する。デバイスUE24のホーム・ネットワークは、提供されたターゲット・エリア情報に基づいて、デバイスUE24が第1対応者ネットワークへの登録を許可されるか否かを、(例えば、デバイスUE24のロケーションがターゲット・エリア内にあるか否かを、デバイスUE24のホーム・ネットワークのロケーション・サービスを用いてチェックすることによって)決める。許可されない場合、デバイスUE24のホーム・ネットワークは、登録手続きを中止するか、デバイスを登録解除する。
【0075】
追加又は代案として、デバイスB22は、複数のアンテナを有し、特定のビーム又は特定の同期信号ブロック(SSB)でのみ、デバイスB22の同期信号又は招待若しくは接続トリガ/リクエストを送信する。信号/メッセージはまた、全ての方向に全てのビームでブロードキャストされるが、デバイスUE24がインデックスに基づいて応答する又は応答しないことを可能にするために、例えば特定のSSBへのインデックスを含む。代案として、デバイスUE24は、SSB/ビーム・インデックス及び/又は他のビームフォーミング関連情報(例えば、チャネル状態情報、信号方向、又は他の測定値)をデバイスB22に送信し、デバイスB22は、これを使用して、デバイスUE22が、SSBインデックスに対応する特定のカバレッジ・エリア内にあるかどうかを決める。(例えば、NEFを通じて受信されるような)構成済みターゲット・エリア情報に基づいて、より小さいカバレッジ・エリアをターゲットにするために、(例えば、空間的多様性を減少させるために異なるOFDMエンコーディングを適用すること、アンテナ・アレイ構成を調節すること、アンテナ・エリアに対して異なる伝送電力パターンを適用すること、アンテナの位置を変えること、パネル/反射面を移動させることなどによって)1つ又は複数のビームが狭くなるように調節される。追加として、デバイスA20又はデバイスB22は、他のアクセス・デバイス/基地局と接続され、これにより、デバイスはメッセージを交換して、(例えば、多地点協調送受信(CoMP)を使用することによって)複数の基地局からビームの同期セットを提供し、構成済みターゲット・エリア内の信号を非常に良くする(ビームがそれぞれ、より弱い信号強度を使用できるほど良く、したがって、個々のビームが他のカバレッジ・エリアにおいてあまり強くなく、構成済みターゲット・エリア外のUEへのサービスをずっと悪く又はことによると使用不能にする)。ビームによってカバーされるエリアは、本質的に円形又は球形である可能性が高い。(例えば、NEFを通じて)構成されることが可能なターゲット・エリアは、このような形状に限定される。他の構成された形状にビームフォーミングを適用するために、デバイスA20又はデバイスB22は、いくつかの形状マッチングを実施し、(1つ又は複数のアクセス・デバイスからの)複数の重複ビームを使用して可能な限り構成済みターゲット・エリアの多くをカバーし、例えば、重複ビーム及び/又はビーム構成の様々な組合せをアルゴリズム的に決定することと、各組合せ/構成に対して、構成済みターゲット・エリアとの重複の予想パーセンテージを測定すること、及び/又は(様々なビーム構成を考慮して)ビームによって同様にカバーされるターゲット・エリア外のエリアを推定することと、これらのパーセンテージ及び/又は推定を比較して重複ビームの最善の構成/集まりを決定することとによって、構成済みターゲット・エリア外のカバレッジを小さくする。
【0076】
招待又は接続トリガ/リクエストは、指名された緊急電話番号への招待又は接続トリガ/リクエストを受信すると同時に、デバイスUE24が(未認証の)緊急通話をセットアップするのを可能にするために、(追加の)緊急電話番号についての情報を含むことができることに留意されたい。
【0077】
招待又は接続トリガ/リクエストは、デバイスUE24の特定のグループ(例えば、第1対応者によって動作されるもの)、及び/又は、デバイスUE24の特定のタイプ(例えば、特定の能力(例えば、全地球測位システム(GPS)へのサイドリンク通信若しくはアクセス)を有するもの)に限定されるか、これをターゲットにする。
【0078】
追加として、(例えば、ホーム・ネットワークのネットワーク障害が原因で)MCIイベント中、ホームPLMNとの通信が、規定の時間内に確立されない可能性がある場合、デバイスA20は、デバイス・アイデンティティ(例えば、Wi-Fiなどのセキュアな帯域外通信を介して、予めインストールされたユーザ・アプリケーションを通じてデバイスUE24から直接的に取得された永久機器識別子(PEI)若しくは国際移動体装置識別番号(IMEI))、及び/又は、(例えば、第1対応者ネットワーク200とデバイスUE24との間の緊急接続のセットアップ中に)緊急シナリオにおけるセキュリティ・コンテキスト(例えば、3GPP(登録商標) TS33.501 5Gシステムのためのセキュリティ・アーキテクチャ及び手順に指定されているような、5GネットワークのRRCセットアップ)がない状態でデバイスUE24から取得された非隠蔽加入者アイデンティティ(例えば、グローバリ・ユニーク・テンポラリ・アイデンティティ(GUTI))に基づいて、(例えば、GSMA-SGP.22 RSP技術仕様で指定されたルート発見サービスで指定されたような)汎用加入者識別モジュール(SIM)プロビジョニング・サーバを介して、第1対応者ネットワーク200のネットワーク証明書(例えば、SIMプロフィール)をデバイスUE24に提供する。代案として、デバイスA20は、(例えば、発見メッセージ若しくは他のサイドリンク・メッセージを通じて第1対応者UEが第1対応者ネットワークの公開鍵を提供することによって、及び/又は、(例えば、この特定のアプリケーション/サービス(例えば、ProSe構成サービス若しくはProSe緊急サービス)のために、第1対応者UEとデバイスUE24との間の、TS23.304に指定されているようなPC5直接通信を使用して)このような目的のためにデバイスUE24によって提供されるProSeアプリケーション/サービスに、第1対応者UEがサイドリンク/PC5を介して接続することによって、及び/又は、第1対応者ネットワークへのUE-ネットワーク中継器を介した接続(例えば、緊急接続)のセットアップを開始するデバイスUE24へのUE-ネットワーク中継器として、第1対応者UEがアクセスを提供することによって)(例えば、NAS/RRCメッセージを通じた)制御プレーン接続、若しくはデバイスUE24との制限付きローカル・オペレータ・サービス(RLOS)ユーザ・プレーン接続を介して、又は、第1対応者ネットワークと接続されたデバイス(例えば、第1対応者によって携行されるUE)とデバイスUE24との間のサイドリンク接続を介して、セキュリティ証明書(例えば、TLS証明)をダウンロード/提供し、この後、デバイスA20は、(追加の)セキュリティ証明書及び場合によってはさらにポリシ情報を提供して、デバイスUE24が登録すること、及び第1対応者ネットワークの全てのサービスを使用することができるようにする。
【0079】
任意の他の実施形態と組み合わされるか独立して実施される実施形態では、第1対応者ネットワークは、(例えば、3GPP(登録商標) TS23.271 ロケーション・サービス(LCS)の機能ステージ2の説明で指定されているような、PLMNオペレータ・クラスを表すことによって)第1対応者ネットワークがそうすることを許可されることを、第1対応者ネットワーク200のデバイスB22が、デバイスUE24又はデバイスUE24のホーム・ネットワークに証明可能な場合、デバイスUE24のロケーション・プライバシ設定を破棄すること(例えば、3GPP(登録商標) TS23.273 5Gシステム(5GS)ロケーション・サービス(LCS)に指定されているような、プライバシ破棄指標POIをセットすること)が可能になる。例として、デバイスUE24には、政府でさえいかなる場合でもアクセス権を有することができないように、このような状況のためにセットされた特殊なパーミッションがある。デバイスUE24は、例えば、(例えば、デバイス若しくはサービス/アプリケーションをインストール/構成したときに認められた/承認された、又はデバイスのユーザによって明示的にセットされた)Androidパーミッション(例えば(まだ存在していない)android.permission.emergency-location又はandroid.permission.location-override)を認めるようにセットすることによって、デバイスのため又はデバイス上のサービス/アプリケーションのためのパーミッションを格納している。このようなパーミッションは、このようなパーミッションを確認する/認める/許可するために、デバイスに提供されることが必要な、パスワード、鍵、又は他の証明書にリンクされる。デバイスUE24のユーザはまた、デバイスUE24のホームPLMNの統合データ・マネージャ(UDM)、統合データ・リポジトリ(UDR)、ホーム・サブスクライバ・サーバ(HSS)に、特殊なパーミッションへの承諾を格納することによってこのような特殊なパーミッションを提供することに予め同意しており、特殊なパーミッションへの承諾は、それぞれのパーミッション・データにアクセスできるか、又はそれぞれのパーミッションを破棄する能力がある、それぞれの統合データ・マネージャ(UDM)、統合データ・リポジトリ(UDR)、ホーム・サブスクライバ・サーバ(HSS)に、例えば、NEFを通じて、又は間接的に公共安全応答ポイント(PSAP)を通じて、接続することによって第1対応者によって検証される。このようなシナリオでは、(加入者データベース(HSS)内の情報に追加された、又はそれぞれのモバイル・フォンのSIMカード、不揮発性ストレージ、又はモバイル・フォンと接続されたウェアラブル上の緊急連絡先としてリスト化された)ユーザ又はユーザの友人/家族は、入ってくる招待若しくは接続トリガ/リクエスト、又は入ってくるSIMプロフィールを受諾するか、傷病者に代わってこれらのアクションを行う権限を付与するために、デバイスを「ロック解除」し、デバイスのロケーション・プライバシ指標設定を破棄するか、デバイスUE24又はSIMカード上のセキュリティ・ロックを破棄するという通知を受信する。代案として、第1対応者ネットワーク200のデバイスA20は、MCIエリア内の1つ又は複数のアクセス・デバイスB22又はデバイスUE24とのネットワーク接続を確立するときに、(例えば、3GPP(登録商標) TS23.273 5Gシステム(5GS)ロケーション・サービス(LCS)に指定されているように)新しいロケーション・サービス・プロフィールを提供可能である。
【0080】
別のオプションとして、第1対応者は、(例えば、ネットワーク・コントローラ・デバイスA20によって第1対応者のワイヤレス通信デバイスにおいて与えられた特殊な権限に基づいて)デバイスUE24をロック解除することを許可され、この後、これが合法的なアクションであったかどうかを後でチェックするために、第1対応者のアイデンティティ(例えば、第1対応者のワイヤレス通信デバイスの加入者隠蔽アイデンティティSUCI)がデバイスUE24又はデバイスA20において記録される。代案として、第1対応者のデバイスUE24は、新しいロケーション・サービス・プロフィールを1つ若しくは複数のデバイスUE24に(例えば、デバイス20によって)提供すること、又は、ロケーション・プライバシ設定を破棄して、(例えば、3GPP(登録商標) TS23.273 5Gシステム(5GS)ロケーション・サービス(LCS)によって指定されているようなNEFを介して、若しくはNFCなどのセキュアな帯域外通信を介して)第1対応者デバイスと1つ若しくは複数のデバイスUE24との間の測距を可能にするか、(例えば、規定の時間、許可されるようにロケーション・プライバシ指標LPIを設定することによって)デバイスUE24のロケーション共有サービスを可能にすること、を行う権限を付与されることが可能である。
【0081】
さらに、招待又は接続トリガ/リクエストは、例えば、招待信号/メッセージ又は接続トリガ/リクエストの一部として特定のスライス識別子(S-NSSAI)を含めることによって、特定のネットワーク・スライス(例えば、利用可能なネットワーク・リソース)にアクセスできるデバイスUE24(例えば、第1対応者)に限定される。また、被害者のデバイスUE24は、例えば、被害者の怪我の重症度に応じて、種々のネットワーク・スライスに割り当てられる。デバイスUE24のグループは、例えば、シグナリング情報内の特殊な情報要素、又はデバイスB22からの特殊なRRCメッセージに基づいて、接続を招待又はトリガ/リクエストされる。したがって、デバイスUE24の異なるグループの同じ特徴を配信する複数のネットワーク・スライスが展開される。デバイスUE24が特定のネットワーク・スライスと接続するように招待又はトリガ/リクエストすることはまた、デバイスUE24のグループ内の特定のデバイスUE24、特定の地理領域内のデバイスUE24、及び/又は明示的な招待若しくは接続トリガ/リクエストを有するデバイスUE24のために、例えば、許可されたネットワーク・スライス選択支援情報(NSSAI:network slice selection assistance information)リストにネットワーク・スライスを追加することによって、達成可能である。1つの例では、ネットワーク・スライスは、単一のデバイスB22のカバレッジ・エリア又は追跡エリアより小さい特定の地理領域に限定される。追加又は代案として、デバイスUE24には、PLMN/NPN情報の次に、どの(好ましい)ネットワーク・スライス/NSSAIと接続するべきかについての情報も含む、好ましい非公共ネットワークのローミング・ステアリング情報/リストが構成される。したがって、第1対応者ネットワーク200の場合、デバイスUE24には、第1対応者ネットワークのアイデンティティ、及び登録時と接続するべき(好ましい)ネットワーク・スライス/NSSAIが提供される。この情報に基づいて、デバイスUE24が第1対応者ネットワーク200に登録するときはいつでも、デバイスUE24は、第1対応者ネットワークへの登録時に、構成済みの(好ましい)ネットワーク・スライス/NSSAIを自動でリクエストすることになる。
【0082】
ネットワーク・コントローラ・デバイスA20は、デバイスB22を介して、デバイスUE24がMCIエリアで第1対応者ネットワーク200と接続するように、セキュアに、しかし権威を持って、招待又はトリガ/リクエストする必要がある。デバイスB22から伝送された(すなわち、ホームPLMNの事前の裏付けなくデバイスUE24に送信された)明示的な招待又は接続トリガ/リクエスト・メッセージに加えて、招待又は接続トリガ/リクエストはまた、暗黙的であり(すなわち、ホームPLMNの事前の裏付けをもってデバイスUE24に送信される)、これにより、以下のシナリオを区別可能である。
【0083】
a)デバイスUE24は、第1対応者ネットワーク200がローミング契約を有するPLMNと接続された、既存のネットワーク・インフラストラクチャのカバレッジ・エリア内にある。このシナリオでは、第1対応者ネットワーク200は、ローミング・ステアリング情報又は非公共ネットワークの優先リスト内でより高い優先度を与えられていることが可能であり、したがって、招待又は接続トリガ/リクエストは暗黙的なものであり、関係しているデバイスUE24は、それぞれの第1対応者ネットワーク200を発見するとすぐ、このようなネットワークに自動で接続することになる。この場合、デバイスB22は(場合によってはデバイスB20と協力して)、(例えば、1つ若しくは複数のアクセス・デバイスによって受信された異なる信号の三角測量/三辺測量を通じて)距離/位置を決定することによって、又は、このようなデバイスUE24のロケーション情報(例えば、GPS座標)を比較することによって、又は、前述のような他の方法のうちの1つを通じて、指名されたターゲット・エリア外のデバイスを取捨選択する。デバイスUE24の位置の推定は、例えば、事前登録メッセージ(例えば、位置推定信号)を使用して、ロケーション推定(例えば、TDOA測定値、信号強度情報、SSBインデックス/パターン、e-CID時間差値)を実施することによって、或いは、(例えば、(TS33.501のように)SUCIを暗号化するために使用される同じホーム・ネットワーク公開鍵若しくは類似の/導出された鍵、又は、例えば、アクセス・デバイスによって提供されたシステム情報(SI)、若しくは緊急証明書を通じて、公表された異なる公開鍵に基づく、例えば、ネットワークの公開鍵を使用して暗号化された)(位置推定信号測定値(例えば、位置基準信号の到着時間)を含む)(暗号化された)位置情報をUEによってネットワークに送信することによって、UEが(認証を含む)登録手続き及び/又はPDUセッション・セットアップ手続きを完了する前に行われる。デバイスUE24の位置の推定はまた、(例えば、デバイスUE10から直接的に)位置推定信号を交換することによって又はロケーション情報を交換することによって(或いは、例えば、デバイス20によって及び/若しくは第1対応者ネットワークによって、又は、デバイスUE24が接続された、並びに、デバイスUE24がその位置推定信号測定値若しくはそのロケーション情報を送信した、及び/若しくはデバイスUE24の位置を決定可能な、PLMNによって、動作される、ロケーション・サービス又はデータベースからデバイスUE24のロケーション情報を取り出すことによって)、UEが登録手続き及び/又はPDUセッション・セットアップ手続きを(部分的に)完了した後に行われ、この後、推定ロケーションが構成済みターゲット・エリア内にない場合、ネットワークは、接続セットアップ手続きを中止するか、UEを登録解除/切断する。特定の例では、デバイスUE24は、デバイスUE24のホーム・ネットワークへの第1対応者ネットワーク200を介したホーム・ルーテッド・ローミング使用し、したがって、デバイスUE24のホーム・ネットワークに登録し、したがって、デバイスUE24のホーム・ネットワークのロケーション・サービスを使用する。第1対応者ネットワークは、例えば、デバイスUE24からデバイスUE24のホーム・ネットワークに転送されたホーム・ルーテッド登録リクエストにAMFがターゲット・エリア情報を追加することによって、又は、例えば、第1対応者ネットワークとデバイスUE24のホーム・ネットワークとの間のNEFを通じて、この情報を提供することによって、デバイスUE24のホーム・ネットワークにターゲット・エリアについての情報を提供する。デバイスUE24のホーム・ネットワークは、デバイスUE24が第1対応者ネットワークへの登録を許可されるか否かを(例えば、デバイスUE24のロケーションがターゲット・エリア内にあるか否かを、そのロケーション・サービスを用いてチェックすることによって)、提供されたターゲット・エリア情報に基づいて決める。許可されない場合、デバイスUE24のホーム・ネットワークは、登録手続きを中止するか、デバイスを登録解除する。
【0084】
任意の他の実施形態と組み合わされるか独立して実施される実施形態では、デバイスUE24の位置を推定するための上述のメカニズム[すなわち、例えば、事前登録メッセージ(例えば、位置推定信号)を使用して、ロケーション推定(例えば、TDOA測定値、信号強度情報、SSBインデックス/パターン、e-CID時間差値)を実施することにより、又は、(例えば、ネットワークの公開鍵、若しくは緊急証明書を使用して暗号化された)(暗号化された)位置情報をUEによってネットワークに送信することにより、或いは、位置推定信号を交換することによって又はロケーション情報を交換することによって、UEが登録手続き及び/又はPDUセッション・セットアップ手続きを(部分的に)完了した後にデバイスUE24の位置を推定することにより、UEが登録手続き及び/又はPDUセッション・セットアップ手続きを完了する前にデバイスUE24の位置を推定することによるもの]は、例えばネットワークへのUEの登録中に、ジオフェンシングのために適用される。このようなジオフェンシングは、アクセス・デバイス、ロケーション・サービス、又は他のネットワーク・エンティティが、例えば、エリアについての情報(例えば、座標/距離のセット)、及びUEの推定位置についての情報に基づいて、UEが無許可/禁止エリアから登録しようとしないことを検証/確保し、UEが、無許可/禁止エリアから登録しようとした場合、例えば、登録を拒絶するかUEを登録解除すること、或いは、正しい国/エリアにおいてUEがアクセス・デバイスに登録することを検証/確保し(例えば、指定された国からの衛星に、及び/又は特定の国の中で動作するPLMNに、UEが登録されることを確保し)、正しくない国/エリアからUEがネットワークにアクセスした場合、例えば、正しくない国からUEがネットワークにアクセスした場合に、登録を拒絶するかUEを登録解除すること、或いは、特定のライセンスあり周波数帯域の使用を許可されることを検証/確保し、この周波数帯域の使用を許可されなかった場合、別の周波数帯域にスイッチするための情報/トリガと共に、UE、及び/又はUEが接続されているアクセス・デバイスにメッセージを送信すること、或いは、UEが特定のエリア/ロケーションをカバーする正しいネットワークに登録されるのを検証/確保し、そうでなければ、接続試行を拒絶すること及び/又は(例えば、拒絶/エラー/(再)構成メッセージの中で別のネットワークのアイデンティティを提供することによって)この特定のエリア/ロケーションをカバーする別のネットワークにUEがローミング/登録するのを強制すること、或いは、公共警報信号がUEにだけ送信されることを検証/確保することを可能にする。
【0085】
b)デバイスUE24は、(例えば、新しい第1対応者ネットワーク200が常に新鮮なネットワークとしてスタートするので)第1対応者ネットワーク200がローミング契約を有していないPLMNと接続された、既存のネットワーク・インフラストラクチャのカバレッジ・エリア内にある。このシナリオでは、第1対応者ネットワーク200のネットワーク・コントローラ・デバイスA20は、デバイスB22を介して、デバイスUE24の隠蔽デバイス・アイデンティティ(例えば、SUCI)又はグローバリ・ユニーク・テンポラリ識別子(例えば、GUTI)をキャプチャする。セキュリティ・コンテキスト(例えば、5GネットワークにおけるRRCセットアップ・フェーズ)がない初期の及び一時的な無線リソース配分(例えば、5GネットワークにおけるPDCCH)は、セキュリティ・コンテキストのないこれらの一時的なネットワーク識別子の交換を可能にするために、(例えば、3GPP(登録商標) TS38.331 無線リソース制御(RRC)プロトコル仕様によって指定されているように)デバイスB22とデバイスUE24との間で確立可能である。ネットワーク・コントローラ・デバイスA20における機能(例えば、5Gのアクセス及びモビリティ機能AMF)は、一時的な識別子をデコードすることによってデバイスUE24のホームPLMNを識別すること(例えば、SUCIからMCC及びMNC情報を取得すること)、並びに、MCIイベントの特定のロケーションにおいてMCIイベントの期間にわたって一時的なローミング契約を確立することを行うために使用可能である。一時的なローミング契約は、ネットワーク事業者が認識した信頼できるプラットフォームによって確立された信頼のハードウェア・ルート(例えば、信頼のGSMAルート)に基づいて、第1対応者ネットワーク200がその一体性をホームPLMNに証明できる場合、或いは、第1対応者ネットワーク200が、緊急事態を伴うことを(例えば、第1対応者機関又は政府によって署名されたデジタル証明を通じて)証明できる場合、確立される。第1対応者ネットワーク200とリモート・プロビジョニング・プラットフォームとの間の通信は、ネットワーク事業者が認識した信頼できるプラットフォームで確立された信頼のルート(例えば、GSMA SGP.22-RSP技術仕様に記載されているような、例えば、信頼及びセキュリティ・ドメインのGSMAルート)で、第1対応者ネットワーク200がその一体性を証明できる場合にしか確立されない。
【0086】
c)デバイスUE24には、どのネットワーク証明書も提供されない(例えば、ネットワークの加入者識別モジュール(SIM)プロフィールのない(新しい)モバイル・フォン)。このシナリオでは、デバイスUE24には、直接的に、又は別のデバイスUE24(例えば、サイドリンクを介してデバイスUE24と接続された第1対応者UE)を介して、デバイスB22とデバイスUE24との間で確立された帯域外の(例えば、Wi-Fi)通信リンクを使用して、(例えば、GSMA-SGP.22 RSP技術仕様で指定されたルート発見サービスで指定されているような)汎用プロビジョニング・サーバを介して、第1対応者ネットワーク200のネットワーク証明書が提供される。
【0087】
さらに、上記のシナリオ全てにおいて、又は独立した実施形態として、例えば、所与のMCIエリア内でアクティブなPLMNにコンタクトをとることによって、(例えば、デバイスUE22によって(例えば、MCIエリアのターゲット地理領域内のデバイスUE24からいくつかの信号を受信することによって)これらのデバイスが発見された後、デバイス20によって)、暗黙的な招待又は接続トリガ/リクエストが、これらのデバイスに対して送信されることが可能である。このような場合、第1対応者ネットワーク200の合法的に規制されたデバイスB22は、MCIエリア内のPLMNをスキャンすることができ、(例えば、GSMA IR.73 ローミング・ステアリング実施ガイドライン、バージョン5.0に指定されているような)ローミングの制御プレーン・ステアリングをトリガすること、又は、例えば、上述の方法を使用して、第1対応者ネットワーク200とそれぞれのPLMNとの間にセキュアなチャネルをセットアップすることによって、デバイスUE24が非公開ネットワーク接続モードに移動するようにトリガすることを、(パーミッションのために)これらのPLMNのそれぞれにリクエストする。MCIエリア内のデバイスUE24のホームPLMNは、MCIイベントの発生後の規定の期間にわたって、最大優先ネットワークとして、第1対応者ネットワーク200を一時的にセットすることができる。代案として、第1対応者ネットワーク200のネットワーク・コントローラ・デバイスA20における機能は、ローミング・ステアリング情報(例えば、第1対応者ネットワークのアイデンティティ及びその優先度を含むPLMNアイデンティティのリスト)、並びに/又は非公共ネットワークの優先リストを、特定のホームPLMNと接続されたデバイスUE24全てに配信するために、セキュアで一体性保護されたチャネル(例えば、5Gシステムにおけるネットワーク・エクスポージャ機能NEF、又は第1対応者ネットワーク200とそれぞれのPLMNとの間のセキュアなチャネルをセットアップするための他の上述の方法のうちの1つ)を介して、ターゲットMCIエリア内のホームPLMNネットワークにおける機能(例えば、5Gシステムにおけるアクセス及びモビリティ機能AMF)と通信連結可能である。
【0088】
追加として、上記のシナリオ全てにおいて、又は独立した実施形態として、明示的な招待又は接続トリガ/リクエストは、(例えば、MCIエリアのターゲット地理領域内に利用可能なホーム及び/又は好ましいPLMNがないとき)デバイスB22によって、MCIエリアのターゲット地理領域内のデバイスUE24に送信されることが可能である。このような場合、MCIイベントについての特殊且つ合法的に規制されたブロードキャスト情報(例えば、3GPP(登録商標) TS38.331 無線リソース制御(RRC)プロトコル仕様によって指定されているような、システム情報ブロックSIB)は、初期のランダム・アクセス無線セットアップ・フェーズ(例えば、5Gシステムのシグナリング無線ベアラ1 SRB1及びRRCセットアップ)中にシグナリング・メッセージとして、又は、第1対応者ネットワーク200のデバイスB22によってブロードキャストされた情報(例えば、システム情報)の一部として、送信されることが可能である。このようなシグナリング・メッセージ(例えば、ブロードキャストされたシステム情報メッセージ)、又はこのようなシグナリング・メッセージのペイロード/情報要素は、緊急/MCIイベント用に使用される鍵(例えば、デバイスUE24において事前構成された事前共有鍵)によって、及び/又は、例えば、第1対応者組織若しくは政府によってデジタル署名された証明を使用して提供された鍵を使用することによって、又は、このような鍵/証明書のうちの1つから導出された鍵を使用することによって、(例えば、TR33.809に記載されているようなメカニズムを使用して)セキュアに署名/暗号化される。シグナリング・メッセージは、(類似の目的のため(例えば、緊急事態のため)に複数の鍵が存在する場合に)使用された鍵の識別子を含み、署名付きシグナリング・メッセージを検証/復号するために証明書を導出するために使用されるノンス/ソルトについての情報を含み、その結果、デバイスUE24は、シグナリング・メッセージを復号すること、及び/又はシグナリング・メッセージが本物であることを検証することができる。代案として、シグナリング・メッセージは、緊急事態において、特定の地理領域において、又は例えば、他の既知のネットワークが利用できないときに、接続可能な/接続するべき、第1対応者ネットワーク、緊急ネットワーク、又は別のネットワークを表すための、デバイスUE24において認識/事前構成可能な、(例えば、人間が読める名前の一部、又はネットワーク若しくはセルの識別子の一部としての)固有の文字列を含み、及び/或いは、シグナリング・メッセージは、公開鍵(例えば、デジタル署名付き証明書の一部として)、及び/又は、鍵の識別子(例えば、事前共有(公開)鍵)、及び/又は、鍵材料を取得可能なアドレス(例えば、URL)を含み、その結果、デバイスUE24は、ネットワークによる認証中に(例えば、そのストレージ又は所与のアドレスから鍵材料を取り出した後)このような鍵を使用し、その結果、ネットワークは、ネットワークがマッチング/秘密鍵を有していることをデバイスに証明することができる。デジタル署名付き証明書の場合、デバイスUE24は、デバイスUE24において格納/事前構成された信頼できるルート証明にデジタル署名付き証明書が対応/リンクするかどうかをチェックすることによって、信頼できる証明機関によってデジタル署名付き証明書が署名されたかどうかを検証する。
【0089】
代案又は追加として、デバイスUE24は、例えば、デバイスUE24が接続されたホームPLMNを介した、又は、(インターネットに直接的に接続された、若しくは、携帯電話事業者ネットワークのデータ・ネットワークと接続するためにデバイスUE24が非3GPP(登録商標)インターワーキング機能(N3IWF)と接続する)デバイスUE24が接続されたWi-Fiネットワークを介した、又は、(例えば、第1対応者ネットワークを通じた)緊急/RLOS接続を介した、データ接続を通じて、サーバ(例えば、そのホームPLMN、証明機関、デバイス製造業者、又は他の信頼できる組織によって動作される認証サーバ)にコンタクトをとる。このような(認証)サーバと接続すると、デバイスUE24は、(例えば、デバイスUE24がシグナリング・メッセージを受信した)それぞれのネットワークの認証をリクエストする、及び/又は、それぞれのネットワークにアクセスする権限を取得する、及び/又は、(例えば、証明がまだ有効であり、破棄されていないかどうかを検証するために)それぞれのネットワークから受信された公開鍵/証明の検証をリクエストする、及び/又は、それぞれのネットワークを信頼できる(例えば、ブラックリストの一部でない)かどうかを検証する、及び/又は、シグナリング・メッセージ内の暗号化されたシグナリング・メッセージ若しくは暗号化されたペイロードの復号をリクエストする。このような認証サーバにコンタクトをとることは、シグナリング・メッセージのコピー若しくはその内容のサブセット(公開鍵など)、認証サーバがシグナリング・メッセージを受信したネットワーク/セルのアイデンティティ、及び/又は、デバイスUE24のアイデンティティ、及び/又はデバイスUE24の証明書を含む、メッセージを送信することを含む。代案として、デバイスUE24は、第1対応者ネットワークからシグナリング・メッセージ(例えば、招待/リクエスト/システム情報ブロック)を受信した後、(例えば、近くの基地局を介した)デバイスUE24のホーム・ネットワークへのデバイスUE24の現在の接続を使用するか、又は、デバイスUE24のホーム・ネットワークへの新しい接続をセットアップして、(例えば、シグナリング・メッセージを通じて)第1対応者ネットワークから受信された情報のコピー/サブセットと共に、ホーム・ネットワークへのメッセージ(例えば、RRC又はNASメッセージ)を送信し、第1対応者ネットワークと接続するパーミッションをホーム・ネットワークによってリクエスト及び/又は承諾される。ホーム・ネットワークは、このようなリクエスト/パーミッションを承諾するためにメッセージをデバイスUE24に送信する、並びに/又は、(例えば、ローミング・ステアリング情報若しくは非公共ネットワークの優先リストに)第1対応者ネットワークのアイデンティティを追加することによって、ローミング・ステアリング情報、非公共ネットワークの優先リストのリスト、及び/若しくはデバイスUE24のポリシ情報をアップデートして、デバイスUE24が第1対応者ネットワークと接続することを可能にする。ホーム・ネットワークはまた、デバイスUE24を登録解除する。
【0090】
上記で説明されたようなシグナリング・メッセージはまた、(例えば、ProSe発見情報の中に、又はTS23.304のような接続セットアップ中に、PLMNアイデンティティ情報などの、及び、(例えば、緊急事態に固有の中継サービス・コードを通じて)緊急事態についての情報をさらに含む、シグナリング情報を提供するProSe UE-ネットワーク中継器を介して)サイドリンクを通じて第1対応者ネットワークからデバイスUE24によって間接的に受信される。シグナリング・メッセージはまた、デバイスUE24が接続されたホーム・ネットワークから受信されるか、ホーム・ネットワークによって動作されるアクセス・デバイスから受信され、これにより、シグナリング・メッセージは、(ローミング・ステアリング/非公共ネットワークの優先リストの構成を(一時的に)破棄するために、例えば、ローミング・トリガを通じて、又は例えば、デバイスUE24にメッセージを送信することによって)代わりに第1対応者ネットワークと接続することをデバイスUE24にリクエスト及び/又は権限付与するためのメッセージ/情報を含む。ホーム・ネットワークはまた、デバイスUEのホーム・ネットワークではなく第1対応者ネットワークと接続するようにデバイスUE24をトリガするために、追跡エリアのアップデートをトリガすること、及び/又は、エリアがMCIエリアを(部分的に)カバーするように不許可エリア/禁止エリアでデバイスUEを(一時的に)構成すること、及び/又は、不許可エリア/禁止エリアにデバイスUE24を(一時的に)追加するようにアクセス・デバイスを構成することを行う。この目的のために、第1対応者ネットワークは、デバイスUE24のホーム・ネットワークにターゲット地理領域(例えば、MCIエリア)についての情報を提供する。これはまた、デバイスUE24のホーム・ネットワークが、例えば、ターゲット地理領域に現在存在しているデバイスUE24にシグナリング・メッセージを送信することだけを可能にする。この信号又はメッセージは、これが第1対応者ネットワーク200から生じていることを示すため、及び/又は、緊急事態を示すために、専用の周波数帯域で送信される。さらに、信号は、複数の異なる周波数で送信される。この目的のために、デバイスB22は、ネットワーク・コントローラ・デバイス20からデバイスUE24で通信チャネルをセットアップできるように、ネットワーク構成についての情報を受信する。ネットワーク構成情報は、MCIエリア内のネットワークの固有スライス/周波数にデバイスUE24が接続するように招待又はトリガ/リクエストするようにアクセス・デバイスを構成するための情報を含む、及び/又は、アクセス・デバイスに権限付与するために使用可能である。ネットワーク構成情報は、例えば、エリア内のワイヤレス通信デバイス又は追加のアクセス・デバイスがコア・ネットワークと接続するようにアクセス・デバイスが招待又はトリガ/リクエストする権限、ネットワーク/スライス固有の設定(帯域/周波数、許可デバイス、提供されるサービス、制限付きローカル・オペレータ・サービス(RLOS)、非公共ネットワークのローミングのステアリング/優先リスト、緊急/非緊急スライス指示など)、第1対応者のデバイスUE24に権限付与するのに必要な証明書(例えば秘密鍵)を含む。ネットワーク構成情報の中で提供されることになる動作帯域/周波数は、MCIイベント又は第1対応者ネットワークのための特殊な緊急帯域である。これはまた、多くのUE、及び/又はエリア内のよく知られた事業者によってサポートされる、1つ又は複数の共通周波数帯域である。MCIエリア内の第1対応者ネットワークが特定の周波数での伝送を許可されるかどうかを決定するために、第1対応者ネットワークはまず、エリア内で動作している既存のPLMNがないかエリアをスキャンし、そのMCC/MNCコードを識別し、最も近い基地局を識別し、その信号強度を測定する必要があり、PLMNによって動作される1つ又は複数の周波数帯域で招待又は接続トリガ/リクエスト信号を送信するパーミッションをリクエストするためにこれらのPLMNと接続する。最も近い基地局が非常に遠く離れている、及び/若しくは、特定のPLMNがエリア内でアクティブではない、又は、例えば、エリア内の基地局が破壊されているか信号が非常にかすかであることから、特定の帯域が使用中であることが測定されない場合、ネットワーク・コントローラは、ネットワーク構成情報の一部としてそれぞれの周波数を提供し、招待又は接続トリガ/リクエスト信号を送信するために、これらの周波数帯域を使用することをアクセス・デバイスB22に許可/権限付与する。デバイスUE24への招待は、デバイスUE24が第1対応者ネットワークと接続することになるアクセス・デバイスB22(例えば、セルラー基地局)とは異なるアクセス・デバイスB22(例えば、Wi-Fiアクセス・ポイント)を介して(Wi-Fiビーコン若しくはプローブ応答メッセージ、又は、例えば、デバイスUE24がWi-Fiアクセス・ポイントを介して接続する非3GPP(登録商標)インターワーキング機能からのページング・メッセージ内の情報要素を通じて)伝送されることも可能である。
【0091】
さらに、招待は、動き、位置、及び怪我の重症度などを含むがこれらに限定されない被害者の特性に基づいてグループ化された、被害者及びその対応するデバイスUE24の特定のグループに限定されるか、これを対象にする。この目的のために、(例えば、デバイスA20又はデバイスB22における)ロケーション管理サービス又は他の位置推定機能は、特定の期間にわたってMCIエリア内のデバイスUE24のセットの位置の観察に基づいてUEの動きを検出可能である。例えば、脚に重症な怪我をした被害者は、MCIエリアを動き回れない場合があり、これは、長期にわたって、被害者のデバイスUE24が動いていないことを意味する。一方、怪我をしていない被害者は、MCIエリア内を歩き回っている場合があり、これは、被害者のデバイスUE24が移動していることを意味する。第1対応者ネットワークのデバイスB22は、エリアをスキャンしてMCIエリア内のデバイスUE24のこのような特性を識別し、例えば、デバイスUEの移動グループ及び非移動グループなど、被害者の導出された特性に基づいてこれらをグループ化する。一般に、被害者の非移動グループは、ひどく怪我をしていると考えられるので、優先トリアージを必要とする場合がある。追加として、デバイスUE24をこのようなクラスタ/グループに割り当てる前に、デバイスA20又はデバイスB22は、(例えば、第1対応者デバイスを、その登録事項又は能力に基づいて他のデバイスと区別することによって)クラスタ/グループから第1対応者デバイスを除外し、他のクラスタ/グループ(例えば、例えば、特定のトリアージ・エリア内の被害者、又は傍観者を指示する、人々をグループ化したエリアのクラスタ)に属するデバイスを除外する。
【0092】
このクラスタ化に基づいて、デバイスB22は最初に、対応する非移動デバイスUE24の被害者がひどく怪我をしており、即時のトリアージを必要とすることが非常に確実なので、MCIエリア内の非移動デバイスUE24だけに招待又は接続トリガ/リクエストを送信する。
【0093】
より一般には、いくつかのデバイスUE24は、タープのトリアージ・ステータス、デバイスUE24の空間ロケーション、並びにクラスタ内のデバイス及び/又はクラスタの中心にあるデバイスUEの他の特性(水平及び垂直平面内の次元(例えば、エリア又はタープのサイズ)、関連付けられたデバイスの数、位置正確度、クラスタ及びクラスタ内のデバイスのロケーション、クラスタの中心からデバイスUE24までの距離などを含むがこれらに限定されない)に基づいてクラスタにグループ化される。クラスタは、典型的には、共通の特性(例えば、通信/デバイス/ユーザ特性)のセットを有する、及び/又は、特定の範囲を定められたエリア内にあるか、互いから特定の最大距離内にある、デバイスのセット/グループによって表される。
【0094】
クラスタを認識/形成するための特性はまた、他のデバイスにとって利用可能/適用可能でない、デバイスのセットに関する区別可能な特徴(のセット)である。例えば、デバイスは、デバイスが動き回っている(これは、デバイスを携行している傷病者の怪我がそれほど重症ではないことを指示する)か、特定の期間にわたって動いていない(これは、デバイスを携行している傷病者の怪我がより重症であることを指示する)かに応じて、クラスタ化される。
【0095】
代案として、第1対応者ネットワークのデバイス20は、その通信特性(例えば、高帯域幅、低レイテンシ、QoS要件)を通じてクラスタ/グループの中心を認識する。追加として、デバイス20は、全てのデバイスが、類似の通信特性(例えば、同じQoS、類似のトラフィック・パターン、同じ帯域若しくは同じスライス若しくはクローズド・アクセス・グループ内で動作していること、同じ能力をサポートすること、又は、D2D/サイドリンク通信を介して互いに全て接続されているか、類似の(アプリケーション制御による)グループ/マルチキャスト通信で動作していること)を有する場合、特定のクラスタ/グループに属すことになるデバイスを検出/推察する。
【0096】
デバイスのこのようなクラスタ/グループは、例えば、ネットワーク分析機能(NWDAFなど)によって、又は、複数のUEとクラスタ/グループとの間の測距距離に応じて、若しくは、特定のクラスタ/グループ内のデバイスの通信特性に基づいて、デバイスBを介して若しくはサード・パーティの測位サーバを介してデバイスAによって、提供/収集されたトリアージ・アプリケーション又は情報に基づいて、デバイスAにおいて認識/形成されることが可能である。
【0097】
デバイスAは、ワイヤレス通信デバイスのクラスタ/グループについての情報をデバイスBに送信し、デバイスBは、このようなクラスタ/グループ内のこれらのデバイスのそれぞれがワイヤレス通信ネットワークに加わるように招待/トリガ/リクエストする。
【0098】
この目的のために、デバイスBは、ワイヤレス通信ネットワーク(200)の確立をサポートするための第1の装置を動作させるかこれと接続し、装置は、
- ワイヤレス通信ネットワーク(200)のネットワーク・コントローラ・デバイスA(20)と接続し、ターゲット地理領域内のワイヤレス通信デバイス(24)へのワイヤレス接続を行うことと、
- ワイヤレス通信デバイス(24)のクラスタ/グループ(又は、決定された位置が、ターゲット地理領域/カバレッジ・エリア内にある、ワイヤレス通信デバイスのクラスタ/グループの少なくともサブセット)についての情報を受信することであって、情報が、クラスタ/グループ内のワイヤレス通信デバイスのデバイス識別子、位置、及び/又は共通特性を含む(がこれらに限定されない)受信することと、
- ワイヤレス通信デバイス(24)との通信チャネルをセットアップするためのネットワーク構成についての情報をネットワーク・コントローラ・デバイス(20)から受信することと、
- ネットワーク・コントローラ・デバイス(20)によって動作されるコア・ネットワークに通信チャネル又は他の通信チャネルを介して登録又は登録解除するように、ワイヤレス通信デバイスのクラスタ/グループのワイヤレス通信デバイス(24)を招待又はトリガすることと
を行うように構成される。
【0099】
デバイスA20(又は第1対応者ネットワーク内の別のデバイス)は、ワイヤレス・ネットワーク(例えば、第1対応者ネットワーク200)内のワイヤレス通信デバイスのクラスタ/グループを決定するための第2の装置を含むかこれと接続し、装置は、リソース使用データ、位置又は距離測定情報、デバイス特性、通信特性、測定データ、複数のワイヤレス通信デバイス(例えば、デバイスUE24)のユーザ特性のうちの少なくとも1つを受信又は学習すること、ワイヤレス通信デバイスのクラスタ/グループを決定するために最小数のワイヤレス通信デバイスを割り当てること、
・ ワイヤレス通信デバイス間の距離、
・ ワイヤレス通信デバイスとアンカー・デバイス(例えば、デバイスB22)との間の距離、
・ ワイヤレス通信デバイスとターゲット地理領域又はターゲット地理領域に関係するワイヤレス通信デバイスの位置との間の距離、
・ 通信パターン情報、並びに
・ 通信特性、デバイス特性、及びユーザ特性における重複
のうちの少なくとも1つを計算すること、
・ 少なくとも最小数のワイヤレス通信デバイス間の計算された距離が、最小距離測定閾値と最大距離測定閾値との間であること、
・ 少なくとも最小数のワイヤレス通信デバイスとアンカー・デバイスとの間の計算された距離が、最小距離測定閾値と最大距離測定閾値との間であること、
・ 少なくとも最小数のワイヤレス通信デバイスとターゲット地理領域との間の計算された距離が、最小距離測定閾値と最大距離測定閾値との間であること、
・ 少なくとも最小数のワイヤレス通信デバイスの通信パターンが同じであること、又はこれにより、時間変動が、最小時間変動閾値と最大時間変動閾値との間であること、並びに
・ 少なくとも最小数のワイヤレス通信デバイスの通信特性、デバイス特性、及びユーザ特性が、同じ少なくとも最小数の特性であること
のうちの少なくとも1つに基づいて、ワイヤレス通信デバイスのクラスタ/グループを決定することを行うように構成される。
【0100】
ワイヤレス・ネットワークの確立をサポートするための上述の装置、又はワイヤレス・ネットワーク内のモバイル・デバイスのクラスタ/グループを決定するための上記の装置は、クラスタ/グループ内のモバイル・ワイヤレス・デバイス(例えば、デバイスUE24)を識別すること、クラスタ/グループ内の識別されたデバイスの位置を監視して、異なるクラスタ/グループ間の識別されたデバイスの動きを検出する、及び/又は識別されたデバイスにクラスタ/グループを関連付けるか、クラスタ/グループ内の識別されたデバイスの少なくとも1つの通信特性を監視して、識別されたデバイスの関連付けられたクラスタ/グループの変更を決定すること、並びに/或いは、
- ネットワーク又はスライスからの識別されたデバイスの登録解除をトリガすること、
- 異なるアクセス・デバイスへのハンドオーバ、又はサイドリンクを介したデバイスへの接続をトリガすること、
- デバイスの異なるクラスタ/グループにデバイスを割り当てること、
- 異なる招待メッセージをデバイスに送信すること、
- QoSを変更すること、又はデバイスのためにリソース配分を適合させること、
- デバイスのために許可されたスライスのセットを変更すること、
- アクセス・デバイスの通信パラメータを変更すること、
- 特定の被害者又はワイヤレス通信デバイスが、異なるタープに、又はエリア外に(例えば、病院に)移動したという警報を含むメッセージの送信を(例えば、NEF、SMSを通じて)トリガすること
というアクションのうちの1つ又は複数を実施すること、を行うようにさらに構成される。これらのアクションは、識別されたデバイスが、クラスタ/グループの中心からの構成済みの閾値距離、若しくはクラスタ/グループ内の別のデバイスからの距離を超えて移動した、及び/又は、別のクラスタ/グループの中心又は他のデバイスからの構成済みの閾値距離を下回って移動した場合に、トリガされる。これらのアクションはまた、現在のアクセス・デバイス(アンカー・ノード、例えば、デバイスB22)が、その現在の位置で、クラスタ/グループ内又は特定のターゲット地理的地域内のデバイスのQoSを達成できない場合に、トリガされる。
【0101】
上記のデバイスのいずれか、第1及び第2の装置、並びにワイヤレス通信デバイス(例えば、デバイスUE24)のセットはシステムを形成し、ワイヤレス通信デバイスは、リソース使用データ、位置又は距離測定情報、デバイス特性、通信特性、測定データ、ユーザ特性のうちの少なくとも1つを第2の装置に送信し、第1の装置は、ワイヤレス通信デバイス(24)のクラスタ又はグループについての情報を受信して、ワイヤレス通信デバイス(24)との通信チャネルをセットアップし、ネットワーク・コントローラ・デバイス(20)によって動作されるコア・ネットワークに通信チャネル又は他の通信チャネルを介して登録又は登録解除するように、ワイヤレス通信デバイスのクラスタ又はグループのワイヤレス通信デバイス(24)を招待又はトリガする。
【0102】
登録すると、第1対応者ネットワーク200のデバイスB22によって受信されたワイヤレス通信デバイスUE24の一意の識別子(例えば5G-GUTI)は、加入者情報及びデバイス識別子を導出/取得して、ワイヤレス通信デバイスを認証するために、使用可能である。
【0103】
アクセス・デバイスとして機能するロボット・デバイス、ドローン、車両、又は他のモバイル装置は、これ自体を第1対応者デバイスとして認証及び/又は識別し、対応するコア・ネットワーク機能(例えば、AMF/MME、AUSF、UDM/HSS)をローカルに実行する能力を有することができるように、デバイス20から情報を受信するように構成され、その結果、カバレッジから出て、デバイスA20への接続を失った場合に、(例えば、モバイル装置によって動作されるアクセス・デバイスのカバレッジ・エリア内のワイヤレス通信デバイスのために)ネットワーク登録をローカルに行うタスクを実施することができる。このアプローチは、デバイスA20が認証を自力で行わなければならないのではなく、ワイヤレス通信デバイスに対して認証を行うために、(別の緊急部門からの)外部デバイスをデバイスA20に連結することに類似している。このようなデバイスによって動作されるUDM/HSSは、第1対応者ネットワークのUDM/HSSにおいて利用可能な加入者の(事前登録済みの)サブセット、及び/又は、(例えば、ワイヤレス通信デバイスのホームPLMNによって動作されるUDM/HSSへのローミング接続を通じて)第1対応者ネットワークへの登録を許可された加入者の(事前登録済みの)サブセットだけを含む。
【0104】
任意の他の実施形態に追加可能な又は独立して実施可能な別の又は追加のオプションとして、ワイヤレス通信デバイスが、第1対応者ネットワーク200の統合データ管理機能(UDM)又はホーム・サブスクライバ・サーバ(HSS)によって知られることも事前登録されることもなく、第1対応者ネットワーク200がローミング契約を有するホーム・ネットワークによって知られることも利用可能であることもない場合、第1対応者ネットワーク200は、MCIイベント時に第1対応者ネットワーク200に一時的に連結され、(例えば、隣の地域の第1対応者部門から)別のネットワークのAUSF/UDM/HSS(のコピー)を動作させる、外部デバイスにコンタクトをとること、及び外部デバイスに認証リクエストをリダイレクトすることによって、デバイスを認証し、デバイスのアイデンティティ及び加入者情報を導出する。
【0105】
1つの例では、異なる地域(例えば、隣の地域の消防隊)からの要員によって携行されるワイヤレス通信デバイスは、第1対応者ネットワーク200へのインバウンド・ローミング・デバイスとみなされることが可能である。通常、訪問するネットワークは、このインバウンド・ローミング・デバイスのホーム・ネットワークと接続して、このインバウンド・ローミング・デバイスの加入権及び他の情報を検証することができる。一時的な非公共ネットワークを伴うMCIイベントの場合、これは、バックエンド・インフラストラクチャがダウンしている場合に行われる。デバイス(例えば、UE、モバイル基地局/ドローン、又は異なる地域からの要員によって携行される特に専用のデバイス)のうちの1つは、これらのインバウンド・ローミング・デバイスのための認証器(例えば、認証サーバ機能(AUSF))及び加入権所有者レジストリ(例えば、UDM、HSS)として機能する役割を(一時的に)担うために、ネットワーク・コントローラに(すなわち、ワイヤレスで又はワイヤラインで)接続し、(例えば、適切な証明書で、SCEF/NEFを通じて、又はSBAフレームワークを通じて)第1対応者ネットワーク200のデバイスA20のコア・ネットワークに連結可能である。このデバイスは、ホーム・ネットワークからのこれらの構成要素の重複バージョンを有する、及び/又は、それぞれのホーム・ネットワーク(例えば、異なる地域からの要員のためのネットワーク)のUDM/HSSにおいて利用可能な加入者の(事前登録済みの)サブセットを含む。
【0106】
言い換えれば、デバイスA20は、ワイヤレス通信ネットワークの確立(200)をサポートするための装置を組み込むかこれと接続し、装置は、
- ワイヤレス通信デバイス(24)のセットのための認証器及び/又は加入権所有者レジストリとして外部デバイスが機能できるようにするために、外部デバイスを搭載すること、及び/又は範囲が限定されたローカル接続を介して外部デバイスと接続して、ワイヤレス通信ネットワーク(200)のコア・ネットワークに連結すること
を行うように構成される。
【0107】
この目的のために、(異なる事業者又は異なるネットワークによって動作/所有される)外部デバイスは、内蔵インターフェース若しくはプロトコルを動作させること、及び/又は、範囲が限定されたローカル接続を介したネットワーク・コントローラ・デバイスA20への接続のセットアップを可能にすることを行い、別のコア・ネットワーク(この場合、ワイヤレス通信ネットワーク200)に連結して、外部デバイスがワイヤレス通信デバイス(24)のセットのための認証器及び/又は加入権所有者レジストリとして機能できるようにする。
【0108】
ワイヤレス通信ネットワークの確立をサポートするための装置を組み込んでいるか、これと接続された、このような外部デバイス及びこのようなネットワーク・コントローラ・デバイスA20は、1つ又は複数のワイヤレス通信デバイス(24)、ネットワーク・コントローラ・デバイス(20)と接続されたアクセス・デバイス(22)、及びこのような外部デバイスを備える、ワイヤレス通信システムにおいて使用され、システムは、ネットワーク・コントローラ・デバイス(20)と(異なる事業者又は異なるネットワークによって動作/所有される)外部デバイスとの間の連結を介して、ワイヤレス通信デバイス(24)のデバイス認証を行うように構成される。
【0109】
この連結は、本質的に一時的なものであり、登録済みデバイスに関係のある(例えば、AUSF/UDM/UDRに関係のある)全ての情報が、連結解除前に除去され、特定のセキュリティ証明書が、別のネットワークに連結する前に新しくされる。このような連結は、(SIMベースの証明書を使用したEAP-AKAを外部デバイスが使用可能な)アクセス・デバイス(22)を介してモバイル登録手続きを実施することによって、外部デバイスがネットワーク・コントローラ・デバイス(20)によって動作されるネットワークと接続することによって、又は、ネットワーク・コントローラ・デバイス(20)によって動作されるネットワークへの未認証の緊急接続を開始することによって、又は、TS23.501のような災害ローミング接続をセットアップすることによって、又は、ネットワーク・コントローラ・デバイス(20)によって動作されるネットワークのTS23.501のようなネットワーク・エクスポージャ機能(NEF)への接続をセットアップすることによって、又は、(例えば、ネットワーク・コントローラ・デバイス20によって動作されるネットワークのAMFと、外部デバイスによって動作されるUDM/AUSFとの間の)TS33.501のようなサービス・ベース・インターフェース(SBI)接続をセットアップすることによって、並びに/又は、認証のためにこのような外部AAAサーバを使用するようにそのAUSF若しくはネットワーク・スライス及びSNPN認証及び権限付与機能(NSSAAF)を構成するネットワーク・コントローラ・デバイス(20)にAAAサーバのアドレスを提供することによって、達成される。セキュアに連結をセットアップするために、外部デバイス及びネットワーク・コントローラ・デバイス20は、例えば、事前共有/事前構成された証明書を使用して、又は、緊急/災害ローミング証明書を使用して、又は、(例えば、救急隊員のための証明機関、又は政府によってデジタル署名された)特殊な鍵又は証明の所有を連結中に提供/証明することによって、セキュリティ・ハンドシェイクを実施する。
【0110】
さらに、第1対応者のデバイスは、サイドリンク通信(例えば、ProSe D2D通信)をサポートする能力があり、したがって、臨時/メッシュ・タイプのネットワークをセットアップすることができる。このような状況では、通常互いに知っており、臨時の/メッシュ・タイプのネットワークを形成することができる、異なる特定の地域の設備又は異なる第1対応者ネットワーク200の第1対応者にデバイスのセットを属させ、分散型台帳に全て参加することが賢明であり、その結果、この台帳内のデバイスは、入ってくるローミング・デバイスが、この同じネットワーク/地域の第1対応者設備に属することを証明することができる。
【0111】
代案又は追加として、デバイスは、グループ・アプリケーションをそれぞれ実行することができ、これにより、特定のグループの各デバイスは、同じコア・グループ鍵を有し、この鍵によって、これらのデバイスのそれぞれは、一時的な鍵、ハッシュ/ノンス、認証コード、署名、又は他のデータが、このグループ鍵から導出された鍵で署名されたかどうかを検証することによって、別のデバイス(すなわち、第1対応者ネットワーク200に対するインバウンド・ローミング・デバイス)がこの同じグループに属するかどうかをチェックすることができる。その結果として、デバイスのこのようなグループ(すなわち、同じグループ鍵を有する、又は同じ分散型台帳を実行しているデバイスのこのようなグループ)は、第1対応者ネットワーク200に一回で全て追加されることが可能であるか、又は代案として、(異なる地域の第1対応者部門/ネットワークからの)デバイスのグループのうちの1つのデバイスが適切に認証され、権限付与され、ネットワークに登録された場合、このデバイスは、登録しようとしている同じグループからの他のデバイスのための認証器として機能することができる。登録されたこの1つの単一のデバイスはまず、例えば、ワイヤレス通信デバイスが第1対応者に属することを証明するために、登録中に(例えば、救急隊員のために証明機関によってデジタル署名された)特殊な鍵又は証明を有することによって、いくつかの追加の認証、権限付与、及び検証ステップを実施する必要がある。
【0112】
代案又は追加として、第1対応者ネットワークは、例えば、典型的には通常の消費者デバイスにとって事実ではない、第1対応者デバイスにとって共通の特定の固有の能力(帯域14(Firstnet)のサポート、高出力動作、ProSe中継サポートなど)をワイヤレス通信デバイスが有するかどうかをチェックすることによって、ワイヤレス通信デバイスの能力に基づいて追加の検証チェックを実施する。
【0113】
代案として、第1対応者ネットワーク200は、ユーザ・データ及びデバイス・データをセキュアに処理可能な、ネットワークによって信頼されるサード・パーティ・ポータル(例えば、政府、GSMA、又は他の組織によって実行される識別情報サーバ)にコンタクトをとる。
【0114】
ユーザ・データ解決サーバから取得されたデバイス及びユーザ情報は、デバイスを登録するために、又は(例えば、GSMA SGP.21-RSPアーキテクチャに記載されているような)リモート・プロビジョニング・プラットフォームを介して第1対応者ネットワーク200のネットワーク証明書(例えば、加入者識別モジュールSIMプロフィール)をセキュアに提供するために、使用される。第1対応者ネットワーク200とリモート・プロビジョニング・プラットフォームとの間の通信は、ネットワーク事業者が認識した信頼できるプラットフォームを用いて確立された信頼のルート(例えば、信頼のGSMAルート)で、その一体性を第1対応者ネットワーク200が証明できる場合に、確立されるだけである。
【0115】
その上、招待又は接続トリガ/リクエストは、デバイスUE24に送信された招待又は接続トリガ/リクエスト信号/メッセージの中に、緊急確立の原因についての情報を含む。情報は、特殊な若しくは専用の情報要素(IE)の中で、又は招待若しくは接続トリガ/リクエスト・メッセージのプリアンブル部分の中で提供される。
【0116】
要求される通信リンクを達成するために、デバイスB22は、特に、デバイスUE24へのシングル・ホップ中継リンク22S及び/若しくはマルチ・ホップ中継リンク22M、並びに/又は、基地局中継リンク22Rをサポートする。
【0117】
ターゲット地理領域は、トリアージに固有のエリア(例えば、怪我をした人々が最も多いエリア、深刻な怪我をした人があまりいないエリアなど)に焦点を合わせることができるか、又は、(例えば、複数のデバイスUE24が、指定された相対座標、指定されたデバイスUE24、重心、基準線などのまわりの構成可能な半径内にある場合)クラスタ形成を識別するための空間形成要件のセットにリンクされる。1つの例では、(例えば、怪我をした可能性がある人々の集中度が高い)潜在的なターゲット・エリアについての情報は、例えば、ネットワーク・エクスポージャ機能(NEF)及びアプリケーション機能(AF)を介して、1つ若しくは複数のデバイスB22によって、又は別個のデバイスによって、提供可能である。別の例では、LiDARカメラが、モバイル・フォン及び/又は人々の熱の痕跡を見つけるために使用され、このようにして、デバイス(のクラスタ)の場所を特定する。さらに、被害者/傷病者のトリアージ固有のエリアは、(例えば、怪我の重症度をそれぞれ指示する)異なる色のトリアージ・タープによって識別される。これらのタープの位置(及び色)は、ドローン若しくは他のアクセス・デバイス(例えば、モバイル基地局)において動作されるカメラ若しくは他の色検出器、救急車若しくは消防車の上にあるカメラ、又は現場で利用可能なセキュリティ・カメラを介して決定されるか、或いは、(例えば、NEFを介して、又はSLAM機能とのデータ接続を介して直接的に)ネットワークに第1対応者によって提供される。任意の他の実施形態に追加可能な又は独立して実施可能な別の又は追加のオプションとして、タープには、その位置の自動決定を可能にするためにネットワークに登録可能な(場合によっては、GPSモジュールを含む)ワイヤレス・デバイスが提供されることが可能である。その能力において、又はワイヤレス・デバイスのアイデンティティをマッチングさせること通じて、そのコーナの色及びそのサイズ/形状/メトリック/相対位置が決定可能である。代案として、タープには、そのロケーション、サイズなどをブロードキャストする位置標識(例えば、Bluetooth iBeacon(登録商標))が装備されることが可能である。
【0118】
任意の他の実施形態に追加可能な又は独立して実施可能な別の又は追加のオプションとして、タープは、能力があり、MCIエリア内の第1対応者ネットワークと接続されているか接続されていない、デバイスB又は任意のデバイスによって、(例えば、レーザ・プロジェクタを使用して)可視の光学マーカでタープの境界及び次元が描かれるように、デジタル的に再作成される。デジタル・タープ内に物理的に存在する傷病者の数に応じて、タープの次元は、第1対応者ネットワークのデバイスA20によって又はサード・パーティのサービスを介して、自動で増加又は減少可能である。追加として、物理的なタープが、タープの境界が互いに重複しているように置かれた場合、タープの中心に存在するデバイスUE24の実際の測距距離は、直接的に、又はデバイスBを介して、又はサード・パーティの測距サービスを介して、デバイスによって低減させることができる。MCIエリアからリモートのロケーションから操作している第1対応者は、MCIエリア内に物理的に存在する第1対応者のそれぞれのデバイスUE24によって取得された情報に基づいて、タープ、デバイス、MCI環境、並びに、第1対応者、被害者、及び見物人のロケーション、通信パターン、及び動きなどを含むがこれらに限定されない特性を含むがこれらに限定されない特性で、MCIエリアをデジタル的に再作成することができる。このような遠く離れた場所にいる第1対応者も、怪我の重症度及び被害者のトリアージ・ステータスに応じて、被害者に直接的に接続された、又は複数の被害者の間で共有された、強力な患者監視を通じて被害者の健康状態を監視する。
【0119】
追加として、MCIエリア内の第1対応者は、被害者、薬剤、及び/又はツールを、MCIエリア内及びそのまわりのタープ又は指定のロケーションに運ぶことなどを含むがこれらに限定されないタスクを実施可能なドローン又はロボット・デバイス、第1対応者、被害者、及び見物人のための道路誘導者又は道路発見者、クラスタ形成、被害者識別及び追跡、資産ポジショニング、薬剤輸送を含むがこれらに限定されない様々な機能のためのビーコンで、支援されることが可能である。1つの例では、このようなビーコン・ドローンは、近傍に複数のタープがあるときの異なるタープ・ロケーション間の相対測位に基づいて、第1対応者が被害者を特定のタープに移動させるのを支援することができる。
【0120】
追加として、緊急の又は制限付きローカル・オペレータ・サービス(RLOS)接続が、デバイスUE24のホームPLMNによって、又はMCIエリア内のモバイル・ネットワークについての国の規制によって、義務づけられる場合、サービス・アクセスが制限された第1対応者ネットワーク200への初期の接続は、(例えば、3GPP(登録商標) TS22.011 サービス・アクセシビリティにおけるサービスの継続性の規定に指定されているように)デバイスUE24を用いて確立可能である。デバイス20には、(例えば、3GPP(登録商標) TS22.011 サービス・アクセシビリティにおけるローミング・ステアリング情報に指定されているような)第1対応者ネットワーク200内のデバイスUE24のローミングを可能にするためのPLMN選択手順をアップデート若しくは破棄するための、又は同様に、TS23.501のように、好ましい非公共ネットワークの優先リストをアップデートするための、特殊な特権が構成される。デバイスUE24は現在、(例えば、3GPP(登録商標) TS33.501 5Gシステムのためのセキュリティ・アーキテクチャ及び手順においてサービス・アクセス権限の下で指定されているような)ローミング認証手順を成功裏に完了した後、ローミング・デバイスとして第1対応者ネットワーク200と接続されている。これは、緊急若しくはRLOSオペレータと、デバイスUE24の携帯電話事業者との間の特殊な協力、又は、第1対応者ネットワーク200のデバイスA20がMCIロケーションにおけるデバイスUE24を用いて制限付きサービスを確立することを識別する、権限付与する、及び許可するための国の規制に基づく。これは、(例えば、固有の証明書、若しくは事前構成された鍵の鍵識別子を含めることによって、又は、(例えば、TR33.809に記載されているような)システム情報のセキュアに署名された情報要素、若しくは、セキュアに署名されたシステム情報を含めることによって)指示されることが可能であり、これにより、緊急/MCIイベントのための鍵(例えば、デバイスUE24内の事前構成された事前共有鍵)が使用される、及び/又は、例えば、第1対応者組織若しくは政府によってデジタル署名された証明を使用して提供された鍵が使用される、又は、第1対応者ネットワーク200のネットワーク・ブロードキャスト情報ブロック(例えば、3GPP(登録商標) TS38.331 無線リソース制御(RRC)プロトコル仕様で指定されているような、システム情報ブロック(SIB))のうちの1つの中のこのような鍵/証明書のうちの1つから導出された鍵が、暗黙的及び明示的な招待又は接続トリガ/リクエストをMCIロケーションにおけるデバイスUE24に送信しつつ、使用される。
【0121】
MCIエリア内の第1対応者及び傷病者のワイヤレス通信デバイスが第1対応者ネットワーク200と接続されると、接続は、例えば、何が起こったかを彼らが知らされた状態にしておくこと、次に何をするべきかについての命令を提供すること、又は気分が悪くなり始めたことを被害者が述べられるようにすることを行うために、第1対応者要員と傷病者の(グループ)との間の関係情報を通信するために容易に使用可能である。これを行うために、第1対応者は、(例えば、デバイス20、又はアクセス・デバイス22、又は、デバイス20及び/若しくはアクセス・デバイス22によって動作される/これを通じてアクセス可能な第1対応者ネットワークと接続された第1対応者UEを使用することによって)被害者の特定のクラス(例えば、ひどく怪我をしている、軽く怪我をしている)に属する被害者のデバイスUE24、又はデバイスUE24のグループを、遠く離れて構成及び制御することができ、その結果、例えば、デバイスUE24の電話の電話番号に関係のある特殊な番号に通話することによって、或いは、USIMアプリケーション/サービス・コマンド又は(秘密)ダイヤル・コードをデバイスUE24に送信することによって、或いは、(例えば、マルチキャスト/ブロードキャスト・サービス・フレームワークを介して)公共警報信号若しくはブロードキャスト・メッセージ、又は特殊なコードを有するSMSを送信することによって、デバイスUE24への通話のセットアップ中に緊急指示(及び/又は緊急証明書)を送信することによって、特に被害者がデバイスUE24を手動で動作させることができないとき、オーディオ/ビデオ/データ通話が、第1対応者の特定のデバイスUE24から自動で回答されるか、これに対して開始される。代案として、デバイスUEは、第1対応者から開始された、入ってくるオーディオ/ビデオ/データ通話全てに応答し、規定の時間にわたって他の通話全てを禁止するように構成可能である。代案として、デバイスUE24がプッシュ・トゥ・トーク機能をサポートする場合、メッセージは、1つ若しくは複数の周波数を介して、又は、1つ若しくは複数のプッシュ・トゥ・トーク・システム(例えば、3GPP(登録商標) TS24.379で定義されるようなミッション・クリティカル・プッシュ・トゥ・トーク)によってサポートされる1つ若しくは複数のメッセージを送信することによって、送信される。
【0122】
代案として、第1対応者は、デバイス20、又はアクセス・デバイス22、又は、デバイス20及び/若しくはアクセス・デバイス22によって動作される/これを通じてアクセス可能な第1対応者ネットワークと接続された第1対応者UEを使用して、(例えば、(任意のポップアップ/ユーザ確証ダイアログを示すことなく)自動で受諾されたデバイスUE24への接続の確立を可能にするProSeアプリケーション/サービス、及び/又は、(例えば、いくつかの制限/ポリシを破棄するため、若しくは、ユーザ・アクションを通じて承認されることが必要なデバイスUE24上の通知ポップアップを阻止するために)構成メッセージを送信することによってデバイスを構成するためのProSeアプリケーション/サービス、及び/又は、デバイスのロケーションを取り出すためのProSeアプリケーション/サービス、及び/又は、第1対応者ネットワークへの接続をセットアップすることをデバイスUE24にリクエストするためのProSeアプリケーションといった)このような目的のためにデバイスUE24によって提供されるProSeアプリケーション/サービスへのサイドリンク/PC5をセットアップする。例えば、これは、この特定のアプリケーション/サービス(例えば、ProSe構成サービス又はProSe緊急サービス)のための、デバイス20、アクセス・デバイス22、又は第1対応者UEと、デバイスUE24との間の、TS23.304に指定されているようなPC5直接通信を使用することによって達成される。
【0123】
1つの例では、デバイスUE24には、このような特殊なパーミッションを確認する/可能にする/許可するために、場合によっては、(例えば、接続を確立するための上述の方式のうちの1つを通じて、及び/又はこのような接続が確立された後)デバイスに提供されることが必要なパスワード、鍵、又は、他の証明書と一緒に、他の許可/制限/ポリシを破棄/再構成するか、ポップアップを阻止する、特殊なパーミッションが構成されている。代案として、デバイスUE24には、許可/制限/ポリシのセットを破棄/再構成することが可能な、パスワード、鍵、又は他の証明書が構成されている。別の例では、デバイスUE24のユーザはまた、例えば、デバイスUE24のホーム・ネットワークの統合データ・マネージャ(UDM)、統合データ・リポジトリ(UDR)、ホーム・サブスクライバ・サーバ(HSS)に、このような特殊なパーミッションへの承諾を格納することによって、(緊急/MCIイベントなどの)特定の条件で、他の許可/制限/ポリシを破棄/再構成するか、ポップアップを阻止するパーミッションに予め同意している。第1対応者は、デバイス20、又はアクセス・デバイス22を使用するか、第1対応者UEは、このような特殊なパーミッションが与えられているか有効である場合に検証できるようにする情報をリクエストすること、或いは、このような特殊なパーミッションが与えられているか有効であることを確認するためにリクエストすること、或いは、このようなパーミッションにアクセスする権限が付与されるように、又は、このパーミッションに基づいてデバイスUE24と接続する権限が付与されるように、又は、デバイスUE24が第1対応者ネットワーク、アクセス・デバイス、若しくは第1対応者UEに/これを通じて接続できるようにする権限が付与されるようにリクエストすることを行う。情報、検証、又は権限のこのようなリクエストは、例えば、例えば、NEF若しくは(例えば、第1対応者ネットワークのAMFと、デバイスUE24のホーム・ネットワークにおけるUDMとの間の)ローミング接続を通じて、又は、公共安全応答ポイント(PSAP)との接続を通じて、それぞれの統合データ・マネージャ(UDM)、統合データ・リポジトリ(UDR)、ホーム・サブスクライバ・サーバ(HSS)と接続することによって、デバイスUE24との接続セットアップ中に、又はデバイスUE24が第1対応者ネットワーク、アクセス・デバイス、又は第1対応者UEとの接続を登録/セットアップしている間に行われ、PSAPは、それぞれのパーミッション・データにアクセスできるか、又は、デバイスUE24のホーム・ネットワークに代わって、若しくは、デバイスUE24のホーム・ネットワークと協力して、それぞれのパーミッションを破棄/権限付与する能力があるか、又は、PSAPは、第1対応者ネットワークが、PSAPを介してデバイスUE24のホーム・ネットワークとの接続を(例えば、そのUDMと接続するために)セットアップするのを許可し、これにより、PSAPは、情報の交換を可能にするための2つのネットワーク間の中継/ブリッジとして機能する。別のシナリオでは、デバイスUE24のユーザについての追加の情報(例えば、デバイスUE24にリンクされたサブスクリプションの加入者の名前、電話番号、緊急連絡先番号)が、UDM/UDR/HSSから取り出される。(UDM/UDR/HSSにおける情報に追加されている、又は、それぞれのデバイスUE24のSIMカード、不揮発性ストレージ、若しくはデバイスUE24と接続されたウェアラブル上で緊急連絡先としてリスト化されている)電話番号及び/又は緊急連絡先情報を使用して、第1対応者ネットワーク(又はデバイスUE24のホーム・ネットワーク、若しくはPSAP)は、緊急連絡先の電話番号にリンクされたデバイスUE24又はデバイスにリクエスト/通知を送信することによって、デバイスを「ロック解除」してデバイスUE24の特定のパーミッション/ポリシ設定(ロケーション・プライバシ指標設定など)を破棄すること、或いは、デバイスUE24又はSIMカードに対するセキュリティ・ロックを破棄すること、或いは、(例えば、第1対応者ネットワークと接続するようにという)入ってくる招待、(例えば、デバイスのロケーションなどのデバイスの情報を取り出したいという)接続リクエスト、位置推定リクエスト、ユーザ識別リクエスト、又は、SIMプロフィールの取出し、若しくは傷病者に代わってこれらのアクションを行う権限の付与を受諾することを行う。このような招待は、例えば、特定のキーワード若しくはキャラクタ・コード/組合せ又はアイデンティティ情報を有し、(例えばPSAPといった、例えば、政府機関によって動作される)事前構成済みの電話番号から生じたものであり、第1対応者ネットワークのアイデンティティ情報を含み、いくつかの緊急証明書を含んだ、SMSメッセージである。(例えば、メッセージに応答することによって、及び/又は、(例えば、応答メッセージで)デバイスをロック解除するための証明書を提供することによって、及び/又は、特定のキーワード若しくはキャラクタ・コード/組合せ又はアイデンティティ情報を有し、デバイスUEのSIMカード、不揮発性ストレージ、又は、デバイスUE24と接続されたウェアラブル・デバイスに格納された緊急連絡先のうちの1つの電話番号などの、事前構成済みの電話番号から生じたものである、メッセージ(例えば、SMSメッセージ)をデバイスUE24に送信するための受信デバイスによって)デバイスUE24を「ロック解除」したいというリクエスト/通知を確認した後、第1対応者ネットワークは、デバイスUE24のロケーションなどのデバイスUE24の情報へのアクセスの権限が付与される、及び/又は、デバイスUE24は、第1対応者ネットワークへの接続セットアップを開始する。追加又は代案として、デバイスUE24が、デバイスを「ロック解除する」通知を受信すると、及び/或いは、特定のメッセージ(例えば、特定のキーワード若しくはキャラクタ・コード/組合せ又はアイデンティティ情報を有し、(例えばPSAPといった、例えば、政府機関によって動作される)事前構成済みの電話番号からきたものである、SMS)を受信すると、デバイスUE24は、デバイスUEのSIMカード、不揮発性ストレージ、又は、デバイスUE24と接続されたウェアラブルから緊急連絡先のリスト(例えば、電話番号のセット)を取り出し、デバイスUE24を「ロック解除」したいというリクエスト/通知を含む、メッセージ(例えば、SMS)をこれらの緊急連絡先の電話番号に自動で送信する。
【0124】
デバイスA20は、識別された傷病者、及びまた、これらの傷病者に関連付けられたデバイスについての情報(例えば、傷病者の識別子、電話番号、個人データ、緊急連絡先、傷病者の怪我の重症度、トリアージ色、受信された電子患者記録、傷病者の現在のロケーションなどと一緒に、モバイル・フォン、ウェアラブル監視デバイスについての情報)をデータベースに格納し、簡単なフィルタリングを可能にし、特定の重症度を全ての傷病者の概観に提供し、グループとして又は個別に傷病者にコンタクトをとることを容易にする。
【0125】
1つ又は複数のデバイスUE24は、携帯電話事業者のサブスクリプションに関連付けられた加入者識別情報モジュール242(例えば、加入者識別モジュール(SIM)カード又はユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)SIM(USIM)カードを含むユニバーサル集積回路カード(UICC))、ワイヤレス通信用の無線モジュール244、及び少なくとも1つのユーザ・アプリケーション(アプリ)246を備える。デバイスUE24は、これらの間のサイドリンク通信リンク24SLをサポートするように構成される。
【0126】
追加のオプションとして、デバイスUE24がまだ、同じMCIエリア内で動作する既存のPLMNと接続されている場合、第1対応者ネットワーク200(例えば、デバイスA20)は、直接的に若しくはホームPLMNを介してルートされた、第1対応者ネットワーク200への緊急通話(若しくはRLOS)接続をデバイスUE24がセットアップすること、及び/又は、ホームPLMNを介して第1対応者ネットワーク200にロケーション情報を提供することを可能にする、デバイスUE24上で実行している特定の緊急アプリケーションに、(例えば、インターネット上の、又はホームPLMNによって動作された)アプリケーション・サーバを介して、(例えば、データ接続を介して)メッセージを送信する。
【0127】
デバイスA20は、1つ又は複数のデバイスUE24からデバイス・アイデンティティ情報を受信し、例えば、携帯電話事業者の加入情報に基づいて、又は場合によっては、デバイス・アイデンティティ情報に加えて(例えば、登録中、又はその後のPDUセッションを通じて)デバイスUE24によって提供されたユーザ・アイデンティティ情報(例えば、デジタル署名されたアイデンティティ・カード、名前/Eメール/連絡先住所、指紋スキャン)によって、デバイスUE24のデバイス・アイデンティティに関連付けられたユーザ・アイデンティティを決定するように構成される。前述のように、ユーザ・アイデンティティについての情報はまた、例えば、デバイスUE24が第1対応者ネットワークに登録すると、デバイスUE24のホーム・ネットワークからリクエストされるか、デバイスUE24のホーム・ネットワークによって提供され、これにより、第1対応者ネットワークは、ユーザ・アイデンティティ関連情報(例えば、加入情報、加入権所有者の名前、電話番号、緊急連絡先)、及び/又はデバイスUE24のロケーション情報を提供するようにデバイスUE24のホームPLMNにリクエストする。この目的のために、第1対応者ネットワークは、緊急証明書(例えば、第1対応者機関又は政府によって署名されたデジタル証明)を提供する必要があり、緊急証明書を用いて、第1対応者ネットワークは、第1対応者ネットワークが緊急事態に関係していることと、(例えば、見返りにデバイスUE24についてのユーザ・アイデンティティ情報又はロケーション情報を提供するホームPLMNに対応者ネットワークによって提供されたSUCIに基づいて)デバイスUE24のデバイス・アイデンティティ情報を提供することが重要であることとを、デバイスUE24のホームPLMNに証明可能である。代案として、第1対応者ネットワークは、ホームPLMNのホーム・ネットワークのNEFを介して、デバイスUE24のユーザ・アイデンティティ関連情報及び/又はロケーション情報についての情報をリクエストする。同様に、第1対応者ネットワークは、このようなリクエストを行うことと、ユーザ・アイデンティティ情報又はロケーション情報をセキュアにNEFを通じて交換することとを行えるように、緊急証明書を提供する必要がある。オプションとして、(例えば、識別され、デフォルト・ネットワーク接続に事前接続されているが、特定の第1対応者のネットワーク設定に合わされていない)デバイスUE24のうちの少なくともいくつかは、第1対応者がMCIエリアに到着したとき、第1対応者に配布されない。したがって、携帯電話事業者の加入データベース内に特定の人へのマッピングはない。このような場合、デバイスUE24は、デバイスUE24にユーザ情報をセキュア且つ内密に入力すること(例えば、政府発行の第1対応者IDカードを手動でスキャンすること、又は顔、指紋、及び虹彩データを含むがこれらに限定されないバイオメトリックスのスキャン)によって、デバイスA20を介してFRDB28の詳細を取り出すことによって第1対応者に手動でリンクされることが可能である。FRDB28から取り出された情報は、MCIエリア内の特定の第1対応者の役割に応じて、特定の第1対応者にデバイスUE24を合わせるために、デバイス20によって使用可能である。ネットワーク設定の提供は、UE構成アップデート若しくはUEパラメータ・アップデート手順を使用して、又は、(例えば、GSMA-SGP.22 RSP技術仕様で指定されたルート発見サービスで指定されるような)リモート・プロビジョニング・サーバを使用することによって、行われる。
【0128】
代案として、第1対応者Aの完全に接続され合わされたデバイスUE24は、第1対応者AのデバイスUE24においてセキュア且つ内密に収集されたユーザ・アイデンティティ情報に基づいて、通信連結されたFRDBサーバにおいて第1対応者Bを識別することによって、帯域外チャネル(例えば、NFC又はピアツーピアのWi-Fi、Bluetooth接続)を介して、切断され合わされていないUE24に、第1対応者Bのネットワーク構成及び設定(例えば、加入者情報モジュールSIMプロフィール)をセキュアに取り出し、ダウンロード可能である。
【0129】
第1対応者ネットワーク200は、したがって、(例えば、Wi-Fi、Bluetooth、産業用、科学用、及び医療用(ISM)帯域、又は同様のものなどの、ライセンスなしワイヤレス・スペクトルの非3GPP(登録商標)アクセスを含むがこれらに限定されない、2G/3G/4G又は5Gネットワークとして3GPP(登録商標)仕様に記載されているように)デバイスA20、B22、及びUE24によって確立される。第1対応者ネットワーク200のインフラストラクチャは、ネットワークがそのデバイスA20、B22、及びUE24を動作させることを選ぶ、対応する技術の仕様に従う。
【0130】
さらに、第1対応者ネットワーク200内の第1対応者によって展開された全てのデバイスUE24は、典型的には、そのISM帯域のうちの1つで動作可能であり、その一方で、MCIエリア内のプライベートなモバイル・ユーザ・デバイス(すなわち、BYOD(「bring your own device」)ユーザ・デバイス)の展開は、ユーザ・デバイス上で利用可能な無線技術に限定される。
【0131】
したがって、提案の第1対応者ネットワーク200は、ネットワーク側(すなわち、デバイスA20)からMCIエリア内で使用可能な第1対応者ネットワークへの、第1対応者の事前登録済みデバイスUE24(例えば、セルラー・デバイス)の自動的な識別及び登録(搭載)を可能にする。さらに、展開されたデバイスUE24は、MCIイベント中に公共ネットワークと接続するのを阻止されることが可能であり、権限のないデバイスは、第1対応者ネットワーク200に登録するのを阻止されることが可能である。事前登録された場合、デバイスUE24には、第1対応者ネットワーク200への登録を容易にするために、必要な構成ステアリング・オブ・ローミング情報、又は同様に、好ましい非公共ネットワークの優先リスト及び証明書が予め提供されていることが可能である。
【0132】
さらに、提案の第1対応者ネットワーク200は、(例えば、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ・アソシエーション(GSMA)IMEIプラットフォームなどの、セルラー・デバイス・プラットフォームを通じて)ユーザにリンクされたアイデンティティを検証することによって直接的に、又は、展開されたインフラストラクチャ(例えば、コア・ネットワークのFRDB28)内の第1対応者デバイスをネットワーク側から事前登録することを介して、未登録デバイスの自動登録を可能にする。証明書が不要な場合、第1対応者ネットワーク200は、未登録デバイスを完全に登録及び認証する代わりに、ある種の緊急又はRLOS接続を提供することができる。
【0133】
上述のように、異なる地域からの要員(例えば、隣の地域の消防隊)によって携行されるワイヤレス通信デバイスは、インバウンド・ローミング・デバイスとみなされることが可能である、或いは、第1対応者のデバイスには、サイドリンク通信をサポートする能力があり、したがって、臨時の/メッシュ・タイプのネットワークをセットアップすることができる、或いは、ワイヤレス通信デバイスは、グループ・アプリケーションをそれぞれ実行可能であり、したがって、第1対応者ネットワーク200に一回で全て追加可能である、或いは、デバイスのグループのうちの1つは、登録しようとしている同じグループからの他のデバイスのための認証器として機能可能である、或いは、追加の検証チェックがワイヤレス通信デバイスの能力に基づいて追加されることが可能である。
【0134】
追加として、提案の第1対応者ネットワーク200(例えば、デバイスA20)は、様々な緊急サービス(例えば、消防署、保健省、及び警察署)、並びに他の公共及び非公共ネットワーク事業者からの、基地局デバイス(例えば、デバイスB22)の自動的な権限付与及び登録を許可する。基地局デバイスはまた、(例えば、TS38.174 統合アクセス及びバックホール無線伝送及び受信に指定されているような)IABデバイスであることが可能であり、この場合、第1対応者ネットワークのアクセス・デバイスB22は、(例えば、S1/NGインターフェース・セキュリティを介した、及び、IABデバイス内にある信頼のハードウェア・ルートを使用してIPSecによって一体性保護された)IABデバイスとの第1の無線リンク確立を開始するためのIABドナーとして機能することが可能である。追加として、IABデバイスには、第1対応者ネットワーク200のデバイスA20において、特殊なサービス(例えば、3GPP(登録商標) TS36.423 X2アプリケーション・プロトコル(X2AP)に指定されているような、X2APグローバル手順)を介して、デバイスB22間のリンク(例えば、X2/Xnリンク)を確立するのに必要な、id、秘密/公開鍵ペア、製造業者証明が装備されることが可能である。
【0135】
その上、提案の第1対応者ネットワーク200(例えば、デバイスA20)は、第1対応者ネットワーク200に登録されることになる基地局デバイス(例えば、デバイスB22)の能力の自動的な取り出しを可能にする。
【0136】
追加として、提案の第1対応者ネットワーク200(例えば、デバイスA20)は、初期の無線セットアップ・フェーズ中の、傷病者に属するデバイスUE24(例えば、ウェアラブル・デバイス)のアイデンティティ情報の自動的な取り出し(例えば、3GPP(登録商標) TS33.501 5Gシステムのためのセキュリティ・アーキテクチャ及び手順に指定されているような5G_GUTI)を可能にする。第1対応者ネットワーク200のデバイスA20における機能(例えば、3GPP(登録商標) TS23.501、5Gシステムのためのシステム・アーキテクチャに指定されているようなアクセス及びモバイル機能(AMF))は、デバイスUE24のユーザ・コンテキスト(例えば、加入者情報)、及びデバイスUE24のデバイス・アイデンティティ(例えば、IMEI)をセキュアに取り出すために、(デバイスUE24の)ホームPLMNの類似の機能に通信連結可能である。傷病者は、共通セルラー・デバイス・プラットフォーム(例えば、GSMA IMEIプラットフォーム)に格納されたユーザ情報にデバイスIDをマッチングさせることによって、又は、関係するデバイスUE24の異なるネットワーク事業者によって、又は、行政機関によって、識別可能である。第1対応者ネットワーク200のAMFは、5G/3GPP(登録商標)ではIMEIである永久機器識別子(PEI)を含む、デバイスUE24のコンテキストを導出/移送するために(すなわち、このようなコンテキスト情報を第1対応者ネットワーク200に提供するために)、(デバイスUE24の)ホーム・ネットワークのAMF/UDM/HSSと通信連結可能である。
【0137】
1つの例では、ウェアラブル監視デバイスは、傷病者又は被害者に第1対応者によって提供される。これらの監視デバイスは、第1対応者ネットワーク200用に既に事前構成されており、自動で取り付ける。それでも、これらの監視デバイスは、特定の人にまだ、(又は例えば、John Doe1などの、一時的な/匿名の人の識別子にしか)、リンクされていない。この場合、最も接近した近くのモバイル・フォン又は他のワイヤレス通信デバイスとのいくつかの自動的なアイデンティティ・マッチングが、例えば、監視デバイスとモバイル・フォンとの間の距離を測定すること、又は、第1対応者のワイヤレス通信デバイスとモバイル・フォンとの間の距離を測定することによって、行われることが可能である(これにより、第1対応者のモバイル・フォンは、2つのデバイスを一緒にリンクさせるために使用される)。モバイル・フォンが登録され、(例えば、前述のメカニズムのうちの1つを使用して)傷病者又は被害者のアイデンティティが決定可能な場合、監視デバイスの出力がどの人に属するかも明らかである。代案又は追加として、監視デバイスを特定の傷病者又は被害者にリンクさせるために、傷病者又は被害者の写真が(例えば、監視デバイス、第1対応者のモバイル・フォン、及び/又はネットワークに)アップロードされることが可能である。被害者に提供されるトリアージ・タープの色又はラベルの色も、患者の怪我の重症度を指示するためにアップロードされる。この情報(例えば、トリアージ・ラベルの色)及び/又はデバイスの位置は、傷病者の容易な追跡を可能にするために、定期的にブロードキャスト可能である。代案として、モバイル・フォン内の傷病者又は被害者の緊急情報(例えば、モバイル・フォンにローカルに格納されたもの、又は、電子健康レポート(EHR)のアイデンティティ)のコピーは、近距離無線通信(NFC)によって読み出されるか、第1対応者の監視デバイス又はモバイル・フォンに声に出して又は視覚的に提供され、第1対応者の監視デバイス又はモバイル・フォンは、この情報をネットワークにアップロード可能である。監視デバイス又は第1対応者のモバイル・デバイス内のNFCも、ネットワーク証明書を傷病者又は被害者のモバイル・フォンに提供して、傷病者又は被害者のモバイル・フォンが第1対応者ネットワーク200と接続できるようにするために使用可能であることに留意されたい。
【0138】
追加として、異なるトリアージ・エリアに人が移された場合(例えば、状態がより重症になった場合)、この人用のワイヤレス通信デバイス(例えば、モバイル・フォン又はウェアラブル・モニタ又はロケーション・タグ)は、異なる色をブロードキャストするためにアップデートされる。人を移したことはまた、ドローン若しくはアクセス・デバイスのカメラで、又は、ロケーション・サービスを通じて(すなわち、傷病者のロケーションが現在、例えば別の色のタープでカバーされた、異なる地理領域を指示している場合)、検出される。ワイヤレス通信デバイスは、第1対応者ネットワーク200と接続するように再招待又はトリガ/リクエストされ、(例えば、より多くのリソースが、より深刻な患者に対する監視デバイスのために必要な場合、又は、例えば12誘導ECGといった、追加の監視デバイスが傷病者に取り付けられる必要がある場合)異なるスライスに取り付けるようにリクエスト又はアップデートされる。
【0139】
図3は、様々な実施形態によるネットワーク・コントローラ・デバイス(すなわち、デバイスA)のブロック図を概略的に示している。
【0140】
デバイスAは、MCIイベントの第1対応者の最初に到着した緊急車両(例えば、医療ケア車両、消防車、無人航空機(UAV))に設置され、緊急車両の無中断電源と接続された電源(PS)ユニット34を備える。
【0141】
デバイスAは、第1対応者ネットワーク200との間のワイヤレス送受信のためのトランシーバ(TRX)31と、図2のネットワーク・コントローラ機能202を提供し、例えば、セルラー・ネットワークの基地局と同等の、無線アクセス・ネットワーク(RAN)の能力を提供するように構成された少なくとも1つのコントローラ(RAN CTRL)32とをさらに備える。コントローラ32は、デバイスB、デバイスUE、セントラル・アイデンティティ・サーバ、第1対応者データベース、及び、説明されたシステムの外部の他のサービスに通信連結するための一体性保護されたセキュアな通信チャネルをセットアップし、図2のアイデンティティ・サービス機能204を提供するように構成される。
【0142】
さらに、デバイスAは、コア・ネットワークの機能と連結された基地局デバイス又は他のネットワーク・アクセス・デバイスである可能性が高く、バックボーン・ネットワークへのインターネット・アクセス及びデータ経路を可能にするためのバックホール通信としてダイレクト・サテライト・リンクを提供するバックホール通信モジュール35をさらに備える。光学ワイヤレス通信(OWC)など、バックホール通信の他の手段がさらに又は代案として、デバイスAにおいて展開される。1つの例では、デバイスAは、(例えば、非公共ネットワークを備える小規模セル・システムとして展開された)オフ・ザ・グリッド接続又は(例えば、既存のモバイル・ネットワーク事業者(MNO)バックボーンが展開された)既存のテレコミュニケーション・グリッドを介して、スタンドアロン・エンド・ツー・エンド・ワイヤレス・システム(例えば、基地局に必要なハードウェア及びソフトウェアを備えるセルラー・ネットワーク、コア・ネットワーク、並びに、インターネット及びデータ経路を提供するためのバックホール・ネットワーク)を提供するように構成可能である。さらに、デバイスAは、MCIエリアを判断して、MCIエリア内に展開されることになるデバイスの数及びタイプを決めるためのセンサ及びコンピュータ・システム(例えば、Radar、Lidarサブシステムなど)を有する(図2のSLAM機能206に対応する)同時位置確認及びマッピング(SLAM)モジュール33を備える。
【0143】
図4は、様々な実施形態によるアクセス・デバイス(すなわち、デバイスB)のブロック図を概略的に示している。これは、ドローン及びローバー、又は例えば、救急車にマウントされたアクセス・デバイスを含むがこれらに限定されない、無人ロボット・デバイスである。
【0144】
デバイスBは、(例えば、gNB又はWi-Fiアクセス・ポイントとして機能する)第1対応者ネットワークとの間のワイヤレス送受信のためのトランシーバ(TRX)31を備え、MCIエリアに限定された特定のロケーションにおけるデバイスAによって制御可能な、(例えば、3GPP(登録商標) TS24.334 V16.0.0(2020-07):「Technical Specification Group Core Network and Terminals;Proximity-services(ProSe)User Equipment(UE)to ProSe function protocol aspects」に記載されているような)、又は、3GPP(登録商標) TS38.174 V16.3.0:「Technical Specification Group Radio Access Network;NR Integrated access and backhaul radio transmission and reception」に記載されているような、中継ノードの能力を提供する中継機能(RLF)42を備える。
【0145】
さらに、デバイスBは、デバイスAによって提供されたワイヤレス第1対応者ネットワークにアクセスするための能力を提供するように構成されたコントローラ(CTRL)43を備える。コントローラ43は、デバイスA及びデバイスUEに通信連結するための一体性保護されたセキュアな通信チャネルをセットアップするようにさらに構成される。
【0146】
追加として、デバイスBには、デバイスAによって提供された第1対応者ネットワークにアクセスするのに必要な無線アクセス機能に加えて、エクスクルーシブ・ワイヤレス・システム(XWS)44(例えば、Wi-Fi、Bluetooth、LoRaなど)も装備される。1つの例では、エクスクルーシブ・ワイヤレス・システム44は、デバイスBからデバイスAへ及びデバイスBの間両方の別個のサイドリンク通信リンクのために、並びに、(例えば、これらの他の無線アクセス機能から、ネットワーク200によって動作されるロケーション・サービスにおけるハイブリッド・ポジショニング・モジュールに信号をさらに送信することによって)より正確なポジショニングを可能にするために、使用可能である。
【0147】
図5は、様々な実施形態による、(例えば、デバイスAにおける)第1対応者ネットワーク展開手順の流れ図を概略的に示している。
【0148】
MCIエリア内のデバイスAの第1の開始時、所定の数のデバイスB(及び/又は、セルラー・アクセスを提供しない、マッピングのタスクに専用のドローンなどの他のデバイス)が、例えば図3のSLAMモジュール33において、MCIエリアを調査及びマッピングするため、並びにMCIエリアの重大さ及びスケールを計算するために、フィールドに展開される(ステップS510)。ステップS520において、ワイヤレス・リンクを介してデバイスに通信連結された、展開されたデバイスBは、デバイスA上に、又は、デバイスAを介して通信連結されたクラウド上に展開され、図2のSLAM機能206又は図3のSLAMモジュール33によって制御されたローカルSLAMサービスに、(例えば、平方メートルでの総面積、構造的アンカー・ポイント、被害者の数などについての)デバイスBの測定パラメータをアップデートする。ステップS530において、SLAMサービスは、人間の監督の有無にかかわらず、MCIエリアを完全にカバーするためにフィールドで必要なデバイスBの総数及びそのロケーションを予測する。ステップS530における手順は、機械学習モデルを使用することによってサポートされる。
【0149】
SLAMサービスの結果に基づいて、デバイスBは、特定のMCIイベントを処理するのに必要な第1対応者の数の予測される推定に基づいてフィールドに展開又は除去される。
【0150】
より詳細には、ステップS530において、SLAMサービスは、マッピングのタスクに専用のデバイスB22及び/又は他のデバイスのセンサから取得されたセンサ測定値に基づいて、所与の地理領域のランドマークを推定する。ランドマークは、特性がセンサによって推定される一意に識別可能な表面/物体である。例えば、高層ビルのコンクリートの壁が、ランドマークであることが可能である。このようなランドマークの次元及び屈折特性は、例えば、マッピングのタスクに専用の展開されたデバイスB22及び/又は他のデバイスのうちの少なくともいくつかの中に存在するレーザ・スキャナ又は他の光学測定デバイスを使用することによって推定可能である。
【0151】
マッピングのタスクに専用のデバイスB22及び/又は他のデバイスのセンサを使用してランドマークの境界を決定しつつ、デバイスA20におけるSLAMサービスは、マッピングのタスクに専用のデバイスB22及び/又は他のデバイスのセンサから取得されたセンサ・データを使用して、MCIエリアの仮想3Dマップを構築する。
【0152】
ロケーション及びマッピング測定に加えて、デバイスB22上に提供されたワイヤレス無線は、その現在のロケーションにおけるデバイスA20とデバイスB22との間の、並びにMCIエリア(及びそのロケーション)をカバーするデバイスB22に取り付けられたデバイスB22とデバイスUE24との間の、無線信号のワイヤレス・リンク品質パラメータ(受信信号強度、チャネル状態情報、基準信号受信電力を含むがこれらに限定されない)を同時に測定する。デバイスA20上のSLAMサービス又は他のネットワーク機能(NWDAFなど)は、ターゲット地理領域内の無線信号のホワイト・スポットを決定するために、構成可能なサンプリング・レートで、デバイスB22のそれぞれからこのワイヤレス・リンク品質情報を受信する。
【0153】
デバイスA20とデバイスB22及び/又は他の測定デバイスとの間のセンサ測定値及びワイヤレス・リンク品質パラメータは、第1対応者ネットワーク200のワイヤレス・システムの十分且つ信頼できるカバレッジを確保できるように、アクセス・ポイント(すなわち、デバイスB22)の配置についての正確なロケーションを予測するために使用可能である。デバイスBの配置のこの正確な予測に基づいて、デバイスA20は、追加のアクセス・デバイスB22及び/又は中継デバイスを展開して、フィールド内のデバイスA20とデバイスUE24との間の無線リンクのホワイト・スポット・エリア内のカバレッジを強化する。リンク品質が良いロケーション内に冗長なデバイスB22がある場合、このような冗長なデバイスB22は、除去される(例えば、ロケーションから取り出される)ことが可能である。
【0154】
MCIエリアでは、環境が、イベントの悲惨な性質により、動的に変化することがある。大きな建物が崩壊して瓦礫になることがあり、大きい瓦礫が空き地を埋めることがある。空き地にある新しい金属を含む瓦礫は、ワイヤレス通信にとってより有利な状況及びあまり不利でない状況の両方に環境を変化させることがある。このような絶えず変化する環境では、SLAMサービスは、MCIエリアでのトリアージ・プロセスの全期間中、マッピングのタスクに専用のデバイスB22及び/又は他のデバイスのセンサ及びワイヤレス無線から、連続した測定パラメータを受信して、SLAMサービスをアップデートし、ワイヤレス接続にとっての高い信頼性及び十分なカバレッジを確保することになる。
【0155】
代案として、SLAMサービスは、デバイスB22の数を決定するための出発点としてターゲット地理領域の既存のマップ(例えば、OpenStreetMap)を使用し、マッピングのタスクに専用のデバイスB22及び/又は他のデバイスから取得された測定データで既存のマップをアップデートすることができる。センサ・データに基づいて小さな環境変化(例えば、崩壊したコンパウンド・ウォール)及び大きい環境変化(例えば、崩壊した多層ビル)の両方を予測し、SLAMサービスから取得された新しいランドマークに基づいてアンカー・ポイント(マッピングのタスクに専用のデバイスB22及び/又は他のデバイス)を決定するために、機械学習モデルが使用されることが可能である。
【0156】
代案として、MCIエリアに大きいランドマークが存在しないとき(例えば、建物がない牧草地への飛行機の墜落)、デバイスB22とデバイスA20との間の距離の指示としての又は距離に応じたワイヤレス・リンク品質測定値が使用可能である。1つの例では、デバイスB22のセンサが、デバイスA20とデバイスB22との間の粗い距離推定のために使用可能であり、ワイヤレス・リンク品質が、デバイスA20とデバイスB22との間の距離に応じてマッピングされる。
【0157】
最後に、ステップS540において、デバイスA20は、例えば、検出されたデバイスUE24が、所定の/事前登録された第1対応者のワイヤレス通信デバイスである場合、第1対応者ネットワーク200と接続するために、デバイスB22によって検出され、招待又はトリガ/リクエストされたデバイスUE24を登録する。これを達成するために、検出されたデバイスUE24から受信されたデバイス・アイデンティティ情報を使用して、検出されたデバイスUE24の受信されたデバイス・アイデンティティ情報に関連付けられたユーザ・アイデンティティを決定し、ユーザが登録済み第1対応者であるか、又は検出されたデバイスUE24が登録済み第1対応者デバイスであるかをチェックする。代案として、上述のように、異なる地域からの要員(例えば、隣の地域の消防隊)によって携行されるワイヤレス通信デバイスは、インバウンド・ローミング・デバイスであるとみなされることが可能であるか、又は、第1対応者のデバイスは、サイドリンク通信をサポートする能力があり、したがって、臨時の/メッシュ・タイプのネットワークをセットアップすることができるか、又は、ワイヤレス通信デバイスは、グループ・アプリケーションをそれぞれ実行可能であり、したがって、第1対応者ネットワーク200に1回で全て追加可能であるか、又は、デバイスのグループのうちの1つが、登録しようとしている同じグループからの他のデバイスのための認証器として機能可能であるか、又は、追加の検証チェックが、ワイヤレス通信デバイスの能力に基づいて追加されることが可能である。
【0158】
さらに、デバイスB22は、(例えば、瓦礫の下の)傷病者又は被害者のデバイスUE24(例えば、モバイル・フォン)の信号を検知するために使用される。
【0159】
図6は、様々な実施形態による(例えば、デバイスBにおける)第1対応者ネットワーク位置確認及びマッピング手順の流れ図を概略的に示している。
【0160】
ステップS610において、デバイスAの初期の決定に基づいて、デバイスBがMCIエリアのターゲット・フィールドに展開される。次いで、ステップS620において、展開されたデバイスBは、測定を実施して、MCIエリアのターゲット・フィールド内の(例えば、平方メートルでの総面積、構造的アンカー・ポイント、被害者の数などについての)測定パラメータを導出する。
【0161】
次いで、ステップS630において、取得又はアップデートされた測定パラメータは、デバイスAに伝送される。さらに、展開されたデバイスBは、ターゲット・フィールドにあるデバイスUEがデバイスAによって動作されるコア・ネットワークに登録するように、招待又はトリガ/リクエストする。
【0162】
オプションのステップS640では、デバイスAに通信連結された展開されたデバイスBは、(例えば、3GPP(登録商標) TS36.216「Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA);Physical layer for relaying operation」に、又は3GPP(登録商標) TS38.174「Integrated Access and Backhaul(IAB)radio transmission and reception」に記載されているような)中継基地局として機能するようにデバイスによって制御され、中継基地局は、デバイスAのリソースに過負荷をかけることなく、デバイスの信号カバレッジをMCIエリアのフィールド全体に拡張できるように、デバイスUEから受信されたメッセージを中継すること(例えば、受信信号からデータを抽出し、ノイズ訂正技法を適用し、独自のカバレッジ・ゾーン内で新しく「きれいな」信号を再伝送すること)ができる。
【0163】
デバイスBは、例えば、第1対応者ネットワーク200の負荷容量を絶えず監視することによって、その中継機能を自動でスイッチ・オン又はオフし、デバイスAと協調してネットワーク・トポロジを最適化するように構成される。
【0164】
代案として、権限付与されたネットワーク・コントローラ(自動化されたソフトウェア機能又は人間)は、(例えば、3GPP(登録商標) TS29.522:「Network Exposure Function Northbound APIs」に指定されているように)デバイスAと対話して、ネットワーク・トポロジを手動で破棄し、デバイスBの中継機能を交互に入れ替える。
【0165】
次いで、オプションのその後のステップ(図6に図示せず)において、(例えば、デバイスAによって動作される)第1対応者ネットワークは、デバイス識別、ユーザ識別、ポジショニング、デバイスのカウント、緊急通信サービスの提供、又は、(デバイスBを通じて)第1対応者ネットワークに登録されたデバイスUEのための/その代わりの他の動作を実施する。
【0166】
1つの例では、特定の第1対応者をデバイスのユーザUEとして識別するために、事前登録された第1対応者である可能性が高いユーザAが、デバイスUEと共にMCIエリアに到着し、デバイスUEは、(例えば、GSMA-SGP.22 RSP技術仕様に指定されたルート発見サービスに指定されているように)集中型サーバにおいて、デバイス識別情報(devID)、及び特定のユーザにリンクされたIMSIを有している。この集中型サーバは、第1対応者データベース(図2のFRDB28参照)に通信連結され、その結果、デバイスAにおいてデバイスUEのデバイス識別情報及びIMSIを識別すると、IMSIは、例えば、デバイスUEにおいてキャプチャされたユーザの顔、指紋、及び/又は虹彩データを含むがこれらに限定されないバイオメトリック識別情報によって、第1対応者データベースにおいて第1対応者を検証するために使用可能である。
【0167】
代案として、個人識別番号(PIN)コードが、第1対応者データベースにおいてユーザを識別するために使用可能である。さらに別の代案では、第1対応者のデバイスUEの登録の検証の後、ユーザ・インターフェース(UI)のプロンプトが第1対応者データベースによってデバイスUEにおいてトリガされ、検証方法の自分自身の選択を介してユーザを識別する。ユーザ及びデバイスUEの識別が成功すると、デバイスAは、第1対応者ネットワークにデバイスUEを自動で登録(搭載)可能である。
【0168】
デバイス上でユーザを識別するためのさらに別の代案は、政府発行の無線周波数IDカード(例えば、NFCベースの第1対応者ID)をデバイス上で使用することであってもよい。
【0169】
代案として、デバイスAは、MCIエリア内の他のモバイル・ネットワーク事業者を無視するためにデバイスUEを限定し、特定のMCIイベントのために事前に決定された、又はMCIエリアを調査する際にデバイス上のSLAMサービスによってセットされた期間にわたって、デバイスによって提供されるサービスにだけに厳密に接続可能である。
【0170】
さらに別の例では、デバイスAにおける第1対応者ネットワークの開始後、第1対応者Aは、デバイスAを介して第1対応者ネットワークに自身を最初に自己登録し、デバイスAによって提供されるネットワーク・サービスに登録するために第1対応者BのデバイスUEに権限付与することによって、第1対応者データベースに登録された別の第1対応者Bの未登録デバイスUEを登録(搭載)可能である。次いで、第1対応者AのデバイスUEのデバイス識別情報(devID)は、合法的な権限付与記録を所与のMCIイベントが利用できるように、第1対応者Bの登録詳細と一緒に第1対応者データベースにおいてキャプチャされる。
【0171】
第1対応者Bが、MCIフィールドに到着後、MCIイベントにおいて怪我をするか、第1対応者Bが、現場で自分の指定を変更するか、第1対応者BのデバイスUEが、別の第1対応者にハンドオーバされるか、第1対応者Bが、前例のない理由でMCIエリアを去らなければならない場合、第1対応者BのデバイスUEは、第1対応者BのデバイスUEによって直接的に、又はMCIエリアに存在する他の第1対応者のデバイスUEを介して、第1対応者として第1対応者データベースから登録解除される。第1対応者データベースから第1対応者Bを登録解除している第1対応者のデバイスUEのデバイス識別情報(devID)は、次いで、登録解除の詳細と一緒に第1対応者データベースにおいてさらにキャプチャされる。
【0172】
さらに別の例では、デバイスBは、第1対応者ネットワークの異質なアクセス・デバイスとしてMCIイベントにおいて使用されることになる異なる緊急サービス(例えば、医療、消防、及び警察ドローン)によって共有される。デバイスAは、異質なデバイスBを識別し権限付与して、異質なデバイスBからデバイスBの能力(例えば、バッテリ、無線リソース、アンテナ)、又は、異質なデバイスBの能力についての情報を有する排他的な緊急サービス・ネットワークにおけるサービスをセキュアに取り出すことができる。この情報は、MCIエリア内のアクセス・デバイスの展開を計画しつつ、デバイスによって使用可能である。
【0173】
傷病者/被害者をデバイスのユーザUEとして識別するための別の例では、電源が入ったウェアラブル・デバイス又はモバイル・フォンの可能性が高い傷病者の登録済みデバイスUEは、加入者識別モジュール(例えば、eSIM)に格納されたIMSIを伴う無傷の無線周波数(RF)モジュール(例えば、3GPP(登録商標)無線モジュール)を有している。IMSIは、(例えばIMSIスキャナを使用して、例えば、デバイスBの近くでIMSIのスキャンを開始することによって)デバイスB若しくはデバイスAによって識別されるか、又は、登録時にデバイスUE24から受信されたSUCIを隠蔽解除することをデバイスUE24のホームPLMNのそのUDM若しくはUDMに求めるために、ホームPLMNによって、若しくは例えば、(デバイスAによって動作される)第1対応者ネットワークによって、デバイスUE24に割り当てられた一時識別子(例えば5G GUTI)から導出される。近くに傷病者のデバイスUEがあることを識別すると、デバイスA又はデバイスBは、セントラル・アイデンティティ・サーバに(場合によっては、自動で)接続して、加入者詳細情報(例えば、IMSI)を通信し、デバイスUEにリンクされた人の情報を取り出す。デバイスAは、サービス・プロバイダ(例えば、モバイル・ネットワーク事業者)に通信連結され、傷病者のデバイスUEを第1対応者ネットワークに登録(搭載)し、例えば、そのロケーション・サービス及び/又はデバイスBを使用して、傷病者のロケーションを自動で三角測量するか、デバイスUE24のホーム・ネットワークのロケーション・サービスからデバイスUE24のロケーションをリクエストすることができる。
【0174】
代案として、デバイスAで実行しているアイデンティティ・サービスは、(例えば、第1対応者ネットワークが、NEFを介した又はデバイスUEのホームPLMNのUDMへの接続をセットアップし、登録中にデバイスUEによって提供されるデバイス・アイデンティティ(例えば、SUCI)に関係のあるユーザ・アイデンティティ情報を提供するようにホームPLMNにリクエストすることによって)傷病者のデバイスUEのネットワーク・プロバイダ(例えば、ホームPLMN)の類似のアイデンティティ・サービスと協調して、IMSI/SUPIに関係のあるサブスクリプションの加入者の名前、緊急連絡先詳細、又は、デバイスUEを所有/動作させたユーザ(すなわち、被害者/傷病者)の電子医療記録アイデンティティ(EMR ID)を含むがこれらに限定されない関連した患者又はユーザ情報詳細を取り出す。このアイデンティティ・サービスは、傷病者のデバイスUEに格納された加入者識別モジュールから(例えば、GlobalPlatformカード仕様v2.2に指定されているような)IMSI詳細にセキュアにアクセス可能である。第1対応者ネットワークのデバイスは、次いで、一体性保護された通信チャネルで加入者詳細情報を傷病者のデバイスUEのネットワーク・プロバイダにセキュアに輸送する。
【0175】
さらに別の例では、デバイスB又はデバイスAは、近くでデバイスUEを識別すると、第1対応者ネットワークにデバイスUEを登録すると同時に、又はことによると登録(搭載)する前に、バイタル・サイン・デバイス(例えば、心拍数センサ又は同様のものなどのバイタル・サイン・センサが統合されたスマートウォッチ)として分類されたデバイスの予め指定されたデバイス・クラス識別子によって、(例えば、デバイスUEのデバイス・クラスをキャプチャすることによって)デバイスUE上のバイタル・サイン・センサの存在を検出可能である。デバイスBが、(例えば、第1対応者からの)UE自体である場合、これは、発見を通じて、又は、サイドリンク接続のセットアップ中若しくはその後、デバイスBの能力、デバイス・クラス、又は、固有のProSeサービスのリストを提供するサイドリンク・インターフェース(例えば、ProSeのPC5)を通じて、行われることが可能である。また、デバイスBは、デバイスUEへのサイドリンク(例えば、PC5)接続をセットアップして、例えば、バイタル・サイン情報を取り出すために、被害者のデバイスと直接的に通信することができる。
【0176】
バイタル・サイン・センサが装備されたデバイスUEの存在を検出すると、デバイスBは、隔絶された傷病者のデバイスUEが、第1対応者ネットワークのネットワーク証明書を提供されることにより、仮想プライベート・サブネットワークにデバイスUEを登録(搭載)できるように、デバイスAと協調して、第1対応者ネットワーク下の仮想サブネットワークを可能にする。登録が成功すると、第1対応者ネットワークのネットワーク・サービスが、デバイスUEにアクセスして、位置確認、デバイス電力管理を含むがこれらに限定されないデバイスUE上のネットワーク固有サービス、及び、バイタル・サイン・センサからのデータの取り出し、第1対応動作のためのネットワークに最適化されたアプリケーションのインストールを含むがこれらに限定されないアプリケーション固有サービスを可能にすることができる。
【0177】
代案として、デバイスAは、傷病者のデバイスUEのネットワーク・サービス・プロバイダ(例えば、ホームPLMN)に通信連結して、デバイスUEが第1対応者ネットワークにローミングし、ネットワーク及びアプリケーション固有サービスを実行するのを可能にすることができる。このデバイスUEのPLMNは、NEFを介してインターフェース又はアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を提供し、特定のデバイスUEのために、並びに特定の権限及び/又は特権の下で、第1対応者ネットワークがこのようなリクエストを送信することを可能にする。
【0178】
さらに別の例では、傷病者の無傷のバイタル・サイン内蔵デバイスUEが、第1対応者ネットワークに通信連結された後、傷病者の健康状態を追跡するために使用可能である。
【0179】
バイタル・サイン内蔵デバイスUE(例えば、スマートウォッチ)の存在を検出すると、デバイスB上の優先順位付けサービスが、第1対応者ネットワークに登録可能な非内蔵デバイスUE(例えば、スマート・フォン)より高い優先順位をデバイスUEにつけるために使用され、その結果、デバイスUEを登録すると、デバイスBは、第1対応者ネットワークにおいて最適化されたバランスで傷病者のデバイスUEから最新のバイタル・サインをセキュアに取り出すことができる。
【0180】
さらに別の例では、デバイスA及びBは、独自の性能特性をそれぞれ有する複数のネットワーク・スライスを動作させる。
【0181】
要約すると、MCIフィールドにおいて、より素早い対応時間を確保するために様々なワイヤレス・デバイスをセキュアに登録(搭載)可能な、第1対応者ネットワークのためのワイヤレス通信システムが説明されてきた。MCIフィールドのトリアージ・オフィサと被害者両方に属する既存のワイヤレス・デバイスは、第1対応者と傷病者の自動化された追跡、識別、及び位置の決定、第1対応者と傷病者との間の緊急通信、並びにMCIフィールドにおけるカバレッジの強化のために、第1対応者ネットワークに自動で登録されることが可能である。第1対応者ネットワークのワイヤレス・インフラストラクチャの拡大は、異質な中央ノード(例えば、基地局)をオンデマンドでセキュアに登録することによって可能にされることが可能である。
【0182】
本発明は、図面及び前述の説明において詳細に図示及び説明されてきたが、このような例証及び説明は、例証的又は例示的なものであり、限定的なものでないと考えられるべきである。本発明は、開示の実施形態に限定されない。これは、モバイル・フォン、バイタル・サイン監視/遠隔計測デバイス、スマートウォッチ、検出器、又は、ポータブル・デバイスの他のタイプなどの、デバイスUEの様々なタイプに適用可能である。本説明の全体を通して使用される地理領域という用語は、(基準点/デバイスに絶対的若しくは相対的な)座標のセット、又は基準点/デバイスへの最小/最大距離のセットによって決定された、任意の空間エリア又はボリュームと同じ意味で使用される。地理領域は、屋外及び屋内である。
【0183】
ワイヤレス通信デバイス(デバイスUE)は、例えば、モバイル・フォン、(車車間(V2V)通信又はより一般的な車車間路車間(V2X)通信のための)車両、V2Xデバイス、IoTハブ、健康状態監視のための低電力医療センサを含むIoTデバイス、病院用又は第1対応者用の医療(緊急)診断及び処置デバイス、仮想現実(VR)ヘッドセットなど、種々のタイプのデバイスであることが可能である。
【0184】
デバイスAは、地理的サービス・エリアを提供する任意のネットワーク・アクセス・デバイス(基地局、ノードB(eNB、eNodeB、gNB、gNodeB、ng-eNBなど)、アクセス・ポイント、若しくは同様のもの、又は、例えば、ネットワーク制御又はコア・ネットワーク機能を提供するPC/ポータブル/サーバ・デバイスなど)である。
【0185】
さらに、上記の実施形態のうちの少なくともいくつかは、5G新無線(5G NR)無線アクセス技術に基づく。具体的には、中継機能は、第1対応者ネットワーク内の通信デバイスのための改善されたカバレッジ及びIoT通信デバイスのための改善された低電力動作を具体的に達成することを、リモート通信デバイスのためのマルチ・ホップ間接ネットワーク接続が可能にする。
【0186】
さらに、本発明は、複数のワイヤレス(例えば4G/5G)接続センサ又はアクチュエータ・ノードが参加する医療用途又はコネクテッド・ヘルスケアにおいて、例えば、ビデオ、超音波、X線、コンピュータ断層撮影(CT)イメージング・デバイス、リアルタイム患者センサ、医療要員によって使用されるオーディオ又は音声又はビデオ・ストリーミング・デバイスといった、特定の平均データ・レートの連続データ・ストリーミングを、ワイヤレス(例えば4G/5G)接続機器が時折、利用又は生成する医療用途又はコネクテッド・ヘルスケアにおいて、ワイヤレス、モバイル、又は据え付けを含む一般的なIoTアプリケーション、センサ又はアクチュエータ・ノード(例えば、スマートシティ、物流、農業など)において、緊急サービス及び重要な通信アプリケーションにおいて、V2Xシステムにおいて、高周波(例えば、mmWave)RFを使用する5Gセルラー・ネットワークのための改善されたカバレッジのためのシステムにおいて、及び、中継が使用される5G通信の任意の他の応用分野において、適用可能である。
【0187】
開示の実施形態に対する他の変形形態は、図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲の検討から、特許請求された発明を実践する際に当業者によって理解及び実施可能である。特許請求の範囲において、単語「備える」は、他の要素又はステップを除外せず、単数形の要素は複数を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットは、特許請求の範囲に列挙されたいくつかの項目の機能を実現させる。特定の措置が相互に異なる従属請求項に列挙されるという単なる事実は、これらの措置の組合せを有利に使用できないことを指示しない。前述の説明は、本発明の特定の実施形態を詳述したものである。それでも、前述が本テキストにどれだけ詳細に現れても、本発明は多くの方式で実践され、したがって、開示の実施形態に限定されないことが認識されよう。本発明の特定の特徴又は態様を説明するときの特定の専門用語の使用は、専門用語が関連付けられた本発明の特徴又は態様の任意の固有の特性を含めることに限定されるように専門用語が本明細書で再定義されていることを示唆するものと受け取られるべきではないことに留意されたい。
【0188】
単一のユニット又はデバイスが、特許請求の範囲に列挙されたいくつかの項目の機能を果たす。特定の措置が相互に異なる従属請求項に列挙されるという単なる事実は、これらの措置の組合せを有利に使用できないことを指示しない。
【0189】
図5及び図6に指示されたもののような説明済みの動作は、コンピュータ・プログラムのプログラム・コード手段として、及び/又は、関係のある通信デバイス若しくはアクセス・デバイスの専用のハードウェアとして、それぞれ実施可能である。コンピュータ・プログラムは、他のハードウェアと一緒に又はその一部として供給される、光ストレージ媒体又はソリッド・ステート媒体などの適切な媒体に格納及び/又は配布されるが、インターネット又は他の有線若しくはワイヤレス・テレコミュニケーション・システムなどを介して他の形式でも配布される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】